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特許6337208光源が備えられたダーツボードおよびダーツボード制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6337208
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】光源が備えられたダーツボードおよびダーツボード制御装置
(51)【国際特許分類】
   F41J 3/02 20060101AFI20180528BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   F41J3/02
   G02B3/00
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-526940(P2017-526940)
(86)(22)【出願日】2015年11月23日
(65)【公表番号】特表2018-505370(P2018-505370A)
(43)【公表日】2018年2月22日
(86)【国際出願番号】KR2015012605
(87)【国際公開番号】WO2016080819
(87)【国際公開日】20160526
【審査請求日】2017年5月18日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0163486
(32)【優先日】2014年11月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515050873
【氏名又は名称】ホン インターナショナル コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】ホン サン ウク
【審査官】 長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−046446(JP,A)
【文献】 特開2014−038233(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0037635(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2006−0071033(KR,A)
【文献】 特開2012−190544(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0014313(US,A1)
【文献】 特開2007−122016(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0091472(US,A1)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2013−0002368(KR,U)
【文献】 特開2009−225880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41J 3/02
G02B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形の基底板と、
前記基底板の上面に一定の高さで備えられ、前記基底板の中心から所定の半径で形成される複数の環形部と、
前記環形部のうち最外周の環形部の内側から前記基底板の中心まで、前記基底板の半径方向に繋がる複数の延長部と、
前記環形部および前記延長部により閉鎖されるように囲まれた複数の分割部と、
前記延長部の一端が接する前記最外周の環形部の内側と向かい合う前記最外周の環形部の外側に一面が接する光ガイド部と、
前記光ガイド部の他の面に接する光源部と
を含むダーツボード。
【請求項2】
請求項1において、
前記延長部は、第1延長部面および第2延長部面を含むが、
前記第1延長部面から前記第2延長部面まで一定の幅の間を光線が通れる透光性素材で形成されたダーツボード。
【請求項3】
請求項2において、
前記透光性素材は、アルミナセラミックス、ヤグ(YAG,yttrium aluminum garnet)、灰チタン石(Perovskite)およびスピネル(Spinel)のうち少なくとも一つを含むダーツボード。
【請求項4】
請求項1において、
前記光ガイド部は、前記光源部から放射される中央部の光線が入射されるように、前記中央部の光線の放射方向に形成された第1入射面が前記光源部に向かって膨らんだ形状を持つ第1レンズ部と、
前記光源部から放射される周辺部の光線が入射される第2入射面および前記第2入射面で屈折した入射光を全反射させるための反射面を持つ第2レンズ部と、
前記第1レンズ部の第1入射面および前記第2レンズ部の反射面からの光線を射出するための射出面と、
を含むが、
前記第2入射面は、前記第1入射面に対して垂直な方向から前記光源部に向かって遠くなる方向へ傾斜し、
前記反射面は、前記光源部から放射され、前記第2入射面で屈折して進入した入射光を反射するために、前記第2入射面から前記射出面に行くほど徐々に広くなるよう湾曲するダーツボード。
【請求項5】
請求項4において、
前記反射面は、全反射条件を満足するダーツボード。
【請求項6】
請求項1において、
前記環形部および前記延長部は、前記基底板から同じ高さで実装されるダーツボード。
【請求項7】
請求項1において、
前記光源部は、イベントが発生すれば、前記イベントに対応する、予め決められた色を発光するダーツボード。
【請求項8】
請求項1において、
前記延長部および前記環形部に接し、前記分割部を閉鎖する蓋部と、
をさらに含むが、
前記蓋部は、前記延長部を通過する光線が際立つようにするダーツボード。
【請求項9】
イベントを認識する認識部と、
前記当該イベントに対応する光源プロファイルを検索する検索部と、
前記光源プロファイルに基づきダーツボードの光源部を制御する制御部と、
を含み、
前記ダーツボードは、
円形の基底板と、
前記基底板の上面に一定の高さで備えられ、前記基底板の中心から所定の半径で形成される複数の環形部と、
前記環形部のうち最外周の環形部の内側から前記基底板の中心まで前記基底板の半径方向に繋がる複数の延長部と、
前記環形部および前記延長部により閉鎖されるように囲まれた複数の分割部と、
前記延長部の一端が接する前記最外周の環形部の内側と向かい合う前記最外周の環形部の外側に一面が接する光ガイド部と、
前記光ガイド部の他の面に接する光源部と
を含む光源部制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダーツボードに係るもので、より詳しくは、光源が備えられたダーツボードおよびダーツボード制御装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
ダーツゲームは、数字が書かれた円心の的に向かって矢じりの形をした道具を投げ、点をとるゲームであって、矢じりの形のダーツと、ダーツを受けるダーツボードさえあれば、いつでも、どこでも、誰でも、場所や季節を問わず楽しめるゲームである。
【0003】
ダーツボードは、扇形に20等分されたそれぞれのセグメントを含んでおり、それぞれのセグメントごとに1〜20点の点数が付与されている。一般的にダーツゲームは、301点、501点、1001点などと、基本的な点数を決めておき、ダーツを投げて得た点数を総点から差し引いていき、先に点数が0点になった方が勝者になるゲームである。
【0004】
ユーザの経験するダーツゲームのエンターテインメント的な要素を向上するために、ダーツゲーム装置に係る視覚的な要素または聴覚的な要素、あるいはその両方を際立たせるニーズが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10−1989−0700218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の第1の態様が解決しようとする課題は、ダーツボードに適した照明効果を実現するために、適切な数のLEDを使用して、エネルギーの使用量を減らせる光源が備えられたダーツボードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における第1の態様は、円形の基底板と、基底板の上面に一定の高さで備えられ、基底板の中心から所定の半径で形成される複数の環形部と、環形部のうち、最外周の環形部の内側から基底板の中心まで基底板の半径方向に繋がる複数の延長部と、環形部および延長部により閉鎖されるように囲まれた複数の分割部と、前記延長部の一端が接する最外周の環形部の内側と向かい合う最外周の環形部の外側に一面が接する光ガイド部と、光ガイド部の他の面に接する光源部を含むダーツボードを提供することができる。
【0008】
第1の態様において、延長部は第1延長部面および第2延長部面を含み、第1延長部面から第2延長部面まで、一定の幅の間を光線が通れる透光性素材で形成されることができる。
【0009】
第2の態様において、透光性素材は、アルミナセラミックス、ヤグ(YAG,yttrium aluminum garnet)、灰チタン石(Perovskite)およびスピネル(Spinel)のうち、少なくとも一つの含むことができる。
【0010】
第3の態様において、光ガイド部は、光源部から放射される中央部の光線が入射されるように、中央部の光線の放射方向に形成された第1入射面が光源部に向かって膨らんだ形状を持つ第1レンズ部、光源部から放射される周辺部の光線が入射する第2入射面および第2入射面で屈折した入射光を全反射させるための反射面を持つ第2レンズ部、第1レンズ部の第1入射面および第2レンズ部の反射面からの光線を射出するための射出面を含むが、第2入射面は、第1入射面に対して垂直な方向から光源部に向かって遠くなる方向へ傾斜し、反射面は光源部から放射され第2入射面で屈折して進入した入射光を反射するために、第2入射面から射出面に行くほど徐々に広くなるよう湾曲する、光源が備えられたダーツボードを含むことができる。
【0011】
第3の態様において、反射面は全反射条件を満足でき、環形部および延長部は基底板から同じ高さで形成されることができ、光源部はイベントが発生したら当該イベントに対応する、予め定められた色を発光することができる。
【0012】
本発明における第2の態様は、当該イベントを認識する認識部と、当該イベントに対応する光源プロファイルを検索する検索部と、光源プロファイルに基づき、ダーツボードの光源部を制御する制御部とを含み、ダーツボードは、円形の基底板と、基底板の上面に一定の高さで備えられ、基底板の中心から所定の半径で形成される複数の環形部と、環形部のうち最外周の環形部の内側から基底板の中心まで基底板の半径方向に繋がる複数の延長部と、環形部および延長部により閉鎖されるように囲まれた複数の分割部と、前記延長部の一端が接する最外周の環形部の内側と向かい合う最外周の環形部の外側に一面が接する光ガイド部と、光ガイド部の他の面に接する光源部とを含む光源部制御装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1の態様における光源が備えられたダーツボードは適切な数の光源部を使用し、エネルギー使用量を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施形態における光源が備えられたダーツボードを示したものである。
図2】本発明の第1の実施形態における光ガイド部が最外周の環形部に接することを示したものである。
図3】本発明の第1の実施形態における光ガイド部の内部構造を示したものである。
図4】本発明の第1の実施形態における光源部から光線が進む方向を示す模式図である。
図5a】光ガイド部および光源部が設置されていないダーツボードを示すものである。
図5b】光ガイド部および光源部が設置されたダーツボードを示すものである。
図6】本発明の第1の実施形態における光源部制御装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的および効果、そしてこれらを達成するための技術的な構成は、添付の図面とともに、後述の詳細な実施形態を参照することで明確になるだろう。本発明の説明において公知の機能または、構成に係わる具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にするおそれがあると判断された場合は、その詳細な説明を省略する。そして後述する用語は、本発明における機能を考慮して提議された用語であり、これはユーザ、運用者の意図または慣例等により変ることがあり得る。
【0016】
しかし、本発明は、以下に示す実施形態に限られるものではなく、実施形態とは異なる様々な形態で実現されることができる。本実施形態は、あくまでも本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範囲や特性を明確に示すために提供されるものであり、本発明は請求項の範囲により提議される。したがって、その定義は、本明細書全般に渡る内容に基づいて決められるべきである。
【0017】
次に、添付図面を参照し、本発明の多様な実施形態についてより詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態における、光源が備えられたダーツボードを示したものである。
【0019】
図1によると、本発明の第1の実施形態における、光源が備えられたダーツボード100は、基底板110と、環形部120と、延長部130と、分割部140と、光ガイド部150と、光源部160とを含むことができる。
【0020】
基底板110は円形の形をとることができる。基底板110の上面には環形部120と、延長部130と、分割部140と、光ガイド部150と、および光源部160とが位置することができる。基底板110には多様な絵や文字が印刷されることができる。
【0021】
環形部120は、基底板110の上面に一定の高さで備えられることができる。環形部120は、一定の幅を持つ円環形の形をとることができる。環形部120は、基底板110の中心から予め定められた半径を有するように作られることができる。
【0022】
図1では、便宜上、5つの環形部120、121、123、124、125の半径がそれぞれ異なるが、本発明の権利の範囲を特定の環形部120、121、123、124、125の数や半径に制限するものではなく、光源が備えられたダーツボード100の大きさやユーザの設定により、多様な形で実現されることができる。最外周の環形部120の外側には、光源部160が設置されなければならないため、環形部120の半径は基底板110の半径より小さくすることが望ましい。
【0023】
延長部130は、環形部120、121、123、124、125のうち、最外周の環形部120の内側から基底板110の中心まで基底板110の半径方向に繋がることができる。言い換えると、延長部130は基底板110の中心に向かう方向に形成されることができる。
【0024】
延長部130の一端は、最外周の環形部120の内側に繋がり、延長部130の他の端部は、基底板110の中心と繋がることができる。第2の実施形態において、延長部130の他の端部は、最内角環形部125に繋がることもできる。
【0025】
延長部130が基底板110の中心と最外周の環形部120の内側に繋がるとき、延長部130は、環形部121、123、124を横切って繋がることができる。本明細書においては、基底板110、環形部120、延長部130を区別して説明しているが、実際製品を製作するときは、同一素材や単一の過程で実現することができる。
【0026】
図1に示すように、延長部130の一端は、最外周の環形部120の内側に接するように形成され、環形部121、123、124を横切り、環形部121および環形部123と法線(ここで、法線は、2本の線が直角に交わることを意味する)を成すように交わることができる。延長部130は環形部120の半径方向から基底板110の中心まで延長されることができる。図1においては20個の延長部130を示しているがユーザの設定により20個以上の延長部130あるいは、20個以下の延長部130を設けることもできる。
【0027】
分割部140は、環形部120、121、123、124、125および延長部130により閉鎖されるように囲まれた空間を意味する。基底板110の上面に環形部120と延長部130が一定の高さで実装されるため、分割部140の下面は基底板110、両側面は環形部120または、延長部130に囲まれ、一定の空間を成すことができる。ここで、一定の空間が分割部140になることができる。分割部140が基底板110、環形部121、123および延長部130、131に囲まれれば、上面が開放された半閉鎖の空間になることができる。
【0028】
万が一、蓋部(未図示)を環形部120および延長部130に接するように実装すれば、分割部140は閉鎖された空間にすることができる。蓋部(未図示)は、環形部120および延長部130を通る光線を外部から認識できるように環形部120および延長部130を隠さない大きさで実装することが望ましい。分割部140は、扇型にすることができる。さらに、分割部140は扇型の一部分の形に類似した形にすることができる。
【0029】
光ガイド部150は、最外周の環形部120の外側に接するように実装されることができる。最外周の環形部120の内側の一面には、延長部130の一端が接し、延長部130の一端が接する最外周の環形部120の内側と向かい合う最外周の環形部120の外側には光ガイド部150が接することができる。
【0030】
図2は本発明の第1の実施形態における光ガイド部150が最外周の環形部120に接することを示したものである。
【0031】
図2によると、光ガイド部150の一面211は、最外周の環形部120の外側212に接し、環形部120の外側212と向かい合う環形部120の内側213は、延長部130の一端と接することができる。
【0032】
光ガイド部の一面211と環形部120の外側212が接するように実装されれば、光ガイド部150から放射される光線220は、環形部120および延長部130を通り、基底板110の中心まで到達することができる。なお、蓋部(未図示)は、環形部120および延長部130を隠さないように実装されるため、ユーザは、光線220が環形部120と延長部130を通る姿をはっきり認識することができる。
【0033】
より詳しく説明すると、延長部130は、第1延長部面132および第2延長部面134を含むことができる。第1延長部面132から第2延長部面134まで一定の幅Dを形成することができる。光線220は第1延長部面132と第2延長部面134の間の幅Dを横切って進むことができる。
【0034】
光線220が延長部130を横切って進むためには透光性素材を使う必要がある。例えば、透光性素材は、アルミナセラミックス、ヤグ(YAG,yttriumaluminumgarnet)、灰チタン石(Perovskite)およびスピネル(Spinel)のうち、少なくとも一つの含むことができる。
【0035】
アルミナセラミックは、アルミナの化学的な安定性のため、従来使用されていたシリカ、または、クオーツ類の素材を代替するものとして使用することができる。
【0036】
ヤグ(YAG,yttriumaluminumgarnet)は、HIDランプに使用される透光性セラミック材料であり、結晶の構造がキュービック(cubic)であるため、結晶粒界(grainboundary)で複屈折による光の散乱が起きないため直進放射(in−linetransmittance)が可能だという優れた点がある。つまり、光が散乱せず、硝子のように透明に通過することができる。
【0037】
灰チタン石(Perovskite)は、透光性素材であり、ABO3構造を持つ。この構造において、A原子としてPb、Ba、Sr等が使われ、B原子としてZr、Tiを適用することができる、なお、第2の実施形態において、灰チタン石素材は、LaAlO3、CeAlO3、PrAlO3、AdAlO3等があり、溶融温度が高く、科学的に安定的だという優れた点がある。
【0038】
スピネル(Spinel)は硬度が高く、機械的強度が優れ、可視光線領域での透過性がよいため、多様な色の光を変色なく通過させることができる。
【0039】
第1の実施形態において、環形部120および延長部130は、基底板110から同じ高さで実装されることができる。環形部120および延長部130が同じ高さで実装されれば、環形部120および延長部130を一つの工程で製作することができる。なお、分割部140に蓋部(未図示)を設置する場合、延長部130を通過する光線がより際立つことが可能である。つまり、環形部120および延長部130を除いた部分を暗くし、環形部120および延長部130を通る光線が際立つことがあり得る。
【0040】
図3は、本発明の第1の実施形態における光ガイド部150の内部構造を示したものである。
【0041】
図3によると、本発明の第1の実施形態における光ガイド部150は、第1レンズ部151と、第2レンズ部153と、反射面155と、射出面157とを含むことができる。
【0042】
第1レンズ部151は、光源部160から放射される中央部の光線が入射することができる。光源部160から放射される光線は、中央部の光線と周辺部の光線に分け、区別することができる。
【0043】
本明細書において、中央部の光線は第1レンズ部151の第1入射面1512へ進む光線を意味する。本明細書における周辺部の光線は光源部160から放射される光線のうち中央部の光線を除いた光線を意味する。言い換えると、周辺部の光線は、第2レンズ部153に入射される光線を意味する。
【0044】
第1レンズ部151は、光源部160に向かって膨らんだ形状を持つように設けられることができる。第2レンズ部153は、光源部160から放射される周辺部の光線が入射されることができる。なお、第2レンズ部は第2入射面1532で屈折した入射光を全反射させるための反射面155をさらに備えることができる。第2入射面1532を通過した周辺部の光線は反射面155で全反射され、射出面157へ進むことができる。
【0045】
射出面157は、第1レンズ部151の第1入射面1512および第2レンズ部153の反射面155から放射される光線が通過できる。射出面157を通過する光線は直進する特性があり、光源エネルギーの損失が発生しない。
【0046】
なお、第2入射面1532は、第1入射面1512に対して垂直な方向から光源部160に向かって遠くなる方向へ傾斜する。ここで、傾斜角度は、特定の角度に限定されず、10°から45°までの傾斜角度で実装されれば充分である。
【0047】
反射面155は、光源部160から放射され第2入射面1532を通じて屈折して進入した入射光を反射するために、第2入射面1532から射出面157に行くほど徐々に広くなるよう湾曲することができる。
【0048】
第1入射面1512が、垂直方向から光源部160に向かって遠くなる方向へ傾斜し、反射面155が射出面157に行くほど徐々に広くなれば、光源部160から放射された光線は、射出面157と直角を成しながら放射されることができる。
【0049】
図4は、本発明の第1の実施形態における光源部160から光線が進む方向を示した模式図である。
【0050】
図4によると、光源部160から放射された光線のうち中央部の光線は光線1、光線2、光線3と表している。先ず、光線2を見ると、光線2は第1入射面1512の中央部を通過し、射出面157へ進む。つまり、光線2は、第1レンズ部151の中心を通るようになり、屈折せず直進することができる。光線1は、射出面157と直角をなしながら進む。
【0051】
光線1および光線3は、第1レンズ部の両端の点を通過するようになり、光線が屈折し、射出面157へ入射する際は、射出面157と直角を維持することができる。
【0052】
ここで、第1レンズ部151の焦点距離と曲率半径は、光線1が射出面157と直角を維持できるように、光線1および光線3が第1レンズ部151を通過した後、射出面157と直角を維持できるようにユーザの設定により変ることがあり得る。
【0053】
本発明における第1の実施形態は、光源部160から放射された光線が、射出面157と直角を成すようにし、延長部130で分散せず直進できるようにするためのものであり、本発明の権利範囲を特定の焦点距離と曲率半径を持つ第1レンズ部151に限定するものではない。
【0054】
光源部160から放射された光線のうち周辺部の光線は、光線4、光線5、光線6、光線7と示している。
【0055】
光線4は、第2レンズ部153へ入射することができる。ここで、第2レンズ部153の反射面155は全反射の特性を持つ。第2レンズ部153の第2入射面1532へ入射した光線3のエネルギー量が失われず、第2レンズ部153を通過し、反射面155へ進むことができる。
【0056】
反射面155へ入射した光線3は、反射面155の焦点距離と曲率半径により射出面157と直角を成す方向へ進むことができる。
【0057】
前述の通り、反射面155の焦点距離と曲率半径は、ユーザの設定により変ることがあり得るとともに、周辺部の光線が射出面157と直角をなしながら進むことであれば、特に限定されない。
【0058】
光線5、光線6、光線7も同じ方法で射出面157と直角をなしながら進むようになり、重複する説明は省略する。
【0059】
図5aは、光ガイド部および光源部が設置されていないダーツボードを示したものであり、図5bは、光ガイド部および光源部が設置されたダーツボードを示したものである。
【0060】
図5によると、光ガイド部150および光源部160が備えられている場合、光源部160から放射された光線が基底板110の中心まで到達することを確認することができる。
【0061】
従来は、それぞれの分割区に光源部160を囲むよう備え、本発明と同様の効果を得ることができたが、過度な光源部160の使用により必要以上にエネルギーを消耗するという不利な点があった。しかし本発明は、光源部160の数を著しく減らすとともに、同様の効果が得られるという利点がある。
【0062】
図6は、本発明の第1の実施形態における光源部制御装置を示すブロック図である。
【0063】
図6によると、本発明の第1の実施形態における光源部160を制御する光源部制御装置600は、認識部610、検索部620、制御部630および保存部640を含むことができる。
【0064】
認識部610は、ダーツゲーム装置700で発生する多様なイベントを認識することができる。
【0065】
ここで、イベントはユーザの識別、ダーツのダーツターゲットへのヒット、ユーザの変更、ゲーム終了、ゲーム種類の選択等を含むことができる。ダーツのダーツターゲットへのヒットの場合、ダーツがダーツボードのどの部分にヒットしたかにより、多様な点滅方式や色の変化に係わるパターンが決まることが可能である。
【0066】
なお、クリケット、01ゲーム等のようなゲーム種類の選択によってもパターンが実行されることができる。例えば、クリケットのような場合は、15以上の数字だけを使うため、クリケットを選択したとき、一定のパターンが実行された後、クリケットに使われる数字にのみ照明が点灯するよう設定することができる。なお、例えば、高い点数の部分に当たった場合、それを祝うためのパターンが設定されることが可能である。
【0067】
なお、例えば、特定ゲームにおいては、高い数字を当てればよいのではなく、特定の数字を狙い、その数字を当てれば有利になる場合もあるため、このような場合は、狙っていた数字を当てたとき、それを祝うためのパターンが設定されることもあり得る。
【0068】
なお、例えば、ゲーム終了後、勝者を知らせるパターン、勝者を祝うためのパターン等が設定されることも可能である。このようなイベントの例示は単なる例示に過ぎず、ダーツゲームを実施する中で発生し得る全てのイベントを含むことができる。
【0069】
検索部620は、認識部610が認識した当該イベントと同様のイベントが保存されているかを検索して調べることができる。ユーザは、多様なイベントを事前に設定し、光源部160を制御できる光源プロファイルを事前に作成することができ、作成された光源プロファイルは、保存部640に保存されることができる。言い換えると、光源部160の点滅方式および色の変化に係るパターンは、光源部制御装置600の保存部640に予め保存されていることが可能である。
【0070】
制御部630は、光源プロファイルに基づき、光源部160を制御することができる。光源部160のオン・オフおよび多様な色は、公知の技術を利用して制御が可能であり、公知技術に係わる説明は、省略する。
【0071】
第1の実施形態において、ダーツゲーム装置700と光源部制御装置600は、通信網800を通じて繋がることができる。複数のダーツゲーム装置700が運用される場合、光源部制御装置600を通じて複数のダーツゲーム装置700を制御することができる。
【0072】
第2の実施形態において、光源部制御装置600は、ダーツゲーム装置700に一体型で備えられることができる。光源部制御装置600を別途運用しない場合、光源部制御装置600を運用する費用を削減できるという優れた点がある。
【0073】
上記においては、本発明の望ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域を逸脱しない範囲内で本発明に多様な修正および変更を加えることができることを理解することができるだろう。
【符号の説明】
【0074】
100…光源が備えられたダーツボード、110…基底板、120,121,123,124,125…環形部、130,131…延長部、132…第1延長部面、134…第2延長部面、140…分割部、150…光ガイド部、151…第1レンズ部、1512…第1レンズ部の第1入射面、153…第2レンズ部、1532…第2レンズ部の第2入射面、155…反射面、157…射出面、160…光源部、211…光ガイド部の一面、212…最外周の環形部の外側、213…環形部の内側、220…光線、600…光源部制御装置、610…認識部、620…検索部、630…制御部、640…保存部、700…ダーツゲーム装置、800…通信網、D…第1延長部面から第2延長部面までの幅
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6