(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
釘を打ち込んで固定する場合、釘によって確実に固定するためには、外枠の下板は木材で形成することが好ましいものの、弾球遊技機の設置位置の微妙な位置調整のために、何度も釘の打ち込みを繰り返すと、打ち込み箇所から亀裂が発生したり、打ち込みにより形成された釘の孔が拡大してしまうことがあった。よって、釘の打ち込みよりも、クランプでの締め付けによる固定方法の方が、常に確実な設置を実現出来るという点においてメリットは大きく、該クランプでの固定方法を望む遊技店が増加する傾向にある。
しかしながら、遊技機設置島の構造は遊技店によって一定ではなく、クランプをビス止め等によって固着するための設置用枠板に関しても、クランプを設置するスペースが確保出来ない遊技店も存在する。
また、下板を木材で形成した構成の弾球遊技機を、クランプによって固定しようとすると、誤って強く締め付け過ぎてしまい木材が破損してしまう、という問題がある。この点、強い締め付け力にも破壊しないように、下板を金属(例えば、アルミニウム等)により形成した場合、クランプが滑ってしまって確実に固定できない、という問題も生じる。
本願発明は係る課題に鑑みなされたものであって、個々の遊技店に最適な固定方法で遊技機設置島に設置することが可能な弾球遊技機を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、遊技機島設備に固定する外枠を、上板と下板と左右の横板により略矩形状に形成して備えた弾球遊技機に関するものである。
【0006】
この弾球遊技機の、下板は、略横長平板状に形成されたウェブ部と、該ウェブ部の後縁の下方に垂設される後フランジ部と、ウェブ部の前縁の下方に垂設される前フランジ部と、を備えると共にアルミニウムで形成されてなる下板基体と、後フランジ部の前方且つウェブ部の直下位置に配設され且つ木材で形成される釘打込部材と、で構成され、ウェブ部は、少なくとも後縁の上部に、複数の凸部及び凹部を備え、該後縁の上部よりも前方に釘打込部材が露出する貫通穴を備える。
【0007】
このように構成することにより、外枠をクランプにて遊技機島設備に固定する場合には、ウェブ部の後縁の上部に設けられた複数の凸部及び凹部にてクランプすることで、摩擦抵抗の高い状態にてクランプすることが出来、確実なクランプ固定を可能とする。また、外枠を釘にて遊技機島設備に固定する場合には、ウェブ部の直下位置に配設された釘打込部材に対して、該釘打込部材を上方に向かって露出する貫通穴から釘を打ち込むことが出来、確実な釘固定を可能とする。このように、クランプ固定及び釘固定の何れの固定種別にも対応するため、個々の遊技店に最適な固定方法で遊技機設置島に外枠を設置することが可能となる。
【0008】
また、複数の凸部及び凹部を、ウェブ部の少なくとも後縁の上部に備えるので、クランプによる固定を行う場合には、確実な固定を行うことが可能となる。すなわち、クランプは遊技機島設備の奥側すなわち下板の後方に配設されるため、クランプに近いウェブ部の後縁にてクランプのための複数の凸部及び凹部を備えることにより、クランプのアーム(支点から作用点までの片持ち梁の長さ)が短くて済み、小さい力でより大きなクランプ力を発生させる事が出来、より確実なクランプ固定を実現できる。
さらにいえば、複数の凸部及び凹部は、ウェブ部の内の、少なくとも下方に後フランジ部が垂設される部位の上部に設けるようにしても良い。これにより、上方からのクランプ力が加わっても、該荷重を、アルミニウムで形成されて剛性の高い後フランジ部で受けることになるので、損傷や破壊が起き難い。
このように、複数の凸部及び凹部は、下板に横方向からの圧力が加わった場合に対するクランプの滑り止めを実現する、クランプ滑り止め手段である。
【0009】
また、貫通穴を、ウェブ部の複数の凸部及び凹部が備えられた後縁の上部よりも、前方位置に、すなわち、釘打ち作業者に近い側に設けることで、釘打ち作業において、遊技機島設備の奥側に必要以上に身を乗り出して行わなくても良く、作業性が向上することで確実な固定を実現できる。
さらにいえば、貫通穴は、ウェブ部の内の、少なくとも下方に後フランジ部又は前フランジ部が垂設されていない部位であって且つ釘打込部材が配設される部位に設けるようにしても良い。これにより、貫通穴により釘打込部材の上方が確実に露出し、後フランジ部又は前フランジ部が障害となることなく、確実に釘の打ち込みが可能となる。
【0010】
なお、請求項1に係る弾球遊技機では、複数の凸部及び凹部を、綾目ローレット状に形成した構成であっても良い。
こうすることによっても、本発明の効果を奏することは出来る。すなわち、このように綾目ローレット状に形成することで、前後方向に限らず、左右方向への圧力が加わったとしても、クランプのズレが発生し難く、確実なクランプ固定を可能とする。
【0011】
また、複数の凸部及び凹部を、平面に対して多数の所謂ディンプルを施す構成や、或いは、逆に平面に対して多数の突起を施す構成、さらに多数のディンプルと突起を組み合わせた構成とすることも考えられる。
こうすることによっても、本発明の効果を奏することは出来る。また、クランプする箇所の選択に自由度が増し、より好適な箇所にてクランプ出来るので確実なクランプを可能とする。
【0012】
また、後フランジ部及び前フランジ部は、ウェブ部の下方位置にて、該ウェブ部と組み合わされることで断面略中空箱形状に形成するのが好適である。
このように構成することにより、上方からの圧縮力に対する剛性が高くなり、延いては、高いクランプ力によってクランプしても破壊や損傷を起こすことがないため、強いクランプ力によってより確実な固定を実現することが出来る。
【0013】
また、後フランジ部及び前フランジ部を、中空ではなく中実な形状として形成することも考えられる。例えば、中実な平板状に形成したり、断面略中実箱形状に形成したりしても良い。
このように構成することにより、薄い平板状に形成すれば、充分な強度が確保出来ることを担保した上で、単純な構成とすることで、製造コストの低減を図ることが可能となる。また、断面略中実箱形状に形成に形成することで、剛性に充分な余裕を持たせる事が出来、遊技店によって様々異なる種類のクランプが使用される状況を前提として、如何に大きなクランプ力で締結したとしても、破壊や損傷を起こすことがないため、一層個々の遊技店に最適な固定方法に対応することが出来る。
さらに、後フランジ部及び前フランジ部の何れか一方を断面中実とし、他方を断面中空として、組み合わせても良い。これにより、例えばクランプ力を支持する後フランジ部は中空として、クランプ力を支持しない前フランジ部は中実の平板状として構成することも出来る。このように、適宜、自由な設計を可能とする。
【0014】
また、貫通穴は、左右方向に沿って条設された俯瞰視長円形状に形成される構成が好適である。
これにより、左右方向の適宜、任意の位置にて釘を打ち込むことが可能となり、確実な固定を実現可能となる。
【0015】
また、貫通穴は、俯瞰視真円形状に形成される構成であっても良い。
これにより、ミーリング加工などの工数の高い加工を必要せず、容易な穿孔加工で実現でき、製造コストを低く抑えることが可能となる。
また、このような俯瞰視真円形状に形成される構成の場合、該貫通穴を、左右方向に沿って列状に連続して設けたり、或いは、マトリックス状に多数備えるようにしても良い。
これにより、低い製造コストで、より任意の位置に釘打ちを行うことが可能となり、確実な釘固定を実現することができる。
【0016】
また、下板基体を、アルミニウムではなく、他の素材として例えば、炭素繊維強化プラスチック等で形成することも考えられる。このようにしても、軽量且つ剛性の高い下板基体を構成することができる。
また、釘打込部材を木材ではなく、他の素材として例えば、釘の打ち込みにより釘を確実に保持する性能を有した樹脂等で形成することも考えられる。このようにしても、下板の確実な釘固定が可能である。
【0017】
また、下方に後フランジ部が垂設されると共に上部に複数の凸部及び凹部が備えられるウェブ部の後縁とは、略横長平板状に形成されたウェブ部の最も後方の角(エッジ)から前方に向かって広がる所定の領域であり、換言すれば、後側の角の周辺(辺縁)の領域を意味している。故に、後側角辺縁部とも呼称し得る。また、下方に前フランジ部が垂設されるウェブ部の前縁も同様に、略横長平板状に形成されたウェブ部の最も前方の角(エッジ)から後方に向かって広がる所定の領域であり、換言すれば、前側の角の周辺(辺縁)の領域を意味している。故に、前側角辺縁部とも呼称し得る。
【0018】
また、下板基体は、下方に開口した断面略コの字形状(下向きの溝形)の、所謂溝形鋼(チャンネル)様に形成されており、該溝形鋼におけるウェブに相当する部位を本発明のウェブ部とし、溝形鋼におけるフランジに相当する部位の一方(前側)を前フランジ部とし、溝形鋼におけるフランジに相当する部位の他方(後側)を後フランジ部としている。前、後フランジ部は、溝形鋼におけるフランジのような板状に限定するものではなく、中空のものも含めて本発明のフランジ部とする。
【0019】
さらに、前記溝形鋼におけるウェブに相当する部位である本発明のウェブ部は、前フランジ部の上部と後フランジ部の上部との間に介在してこれら両フランジ部を連結する作用を為す、断面略平板形状に形成された構成である。故に、本発明のウェブ部は、フランジ連結平板部と換言することも可能である。
【0020】
なお、請求項2に記載されているように、貫通穴は、少なくとも凸部の頂部に設けられるようにしても良い。
【0021】
このようにすることで、釘を深く打ち込む場合であっても、釘の頭部の頂点が、凸部の頂部と同じ高さになるまで、ハンマーの打撃部が凸部の頂部に衝突することなく打ち込む事が出来、ハンマーの打撃部が凸部を損傷や破壊することなく打ち込むことができる。また、釘の首部が凸部の頂部に衝突して損傷や破壊することなく打ち込むことができる。
【0022】
なお、請求項3に記載されているように、複数の凸部及び凹部は、後縁の上部の左右方向に沿って条設された断面略山形状の畝部及び断面略谷形状の溝部として構成しても良い。
【0023】
このようにすることで、複数の凸部及び凹部を、所謂平目ローレット状に形成することができ、前後方向に対して不測の圧力が加わったとしても、高い摩擦抵抗によってズレが発生し難く、確実な固定を実現できる。また、複数の畝部及び溝部で構成することで、初期のクランプ位置からズレにより変位しても、他の畝部及び溝部によりクランプが維持されるので、下枠が遊技機島設備から外れて落下するなどの事故を防止できる。また、複数の畝部及び溝部で構成することで、前後方向の任意の位置にてクランプが可能となる。
【0024】
また、畝部及び溝部を左右方向に沿って条設するので、下板基体を、押し出し形材にて成形することができ、大量の且つ均一の断面形状の下板基体を比較的安価に製造することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0027】
[第一実施形態]
先ず、
図1を参照して第一実施形態の弾球遊技機としてのパチンコ機50の全体構成を説明する。
なお、以下の各図面を参照した説明において、方向、向き、及び位置関係等を示す場合には、遊技機設置島に設置されて且つ遊技者に対向して位置するパチンコ機50(
図1に示す状態)を基準として、向かって右方向を、右、右側、右側方、右側方向、右方向等として説明する。
また、向かって左方向を、左、左側、左側方、左側方向、左方向等として説明する。
また、パチンコ機50(
図1に示す状態)を基準として、天井方向を、上、上側、上方、上方向等として説明する。
また、パチンコ機50(
図1に示す状態)を基準として、床向を、下、下側、下方、下方向等として説明する。
また、パチンコ機50(
図1に示す状態)を基準として、遊技者(手前)側の方向を、前、前側、前方、前方向、手前、手前側、手前側方向、表、表側、表方、表方向等として説明する。
さらに、パチンコ機50(
図1に示す状態)を基準として、遊技機設置島の内部側の方向を、後、後側、後方、後方向、奥、奥側、奥方、奥方向、裏、裏側、裏方、裏方向等として説明する。
このように、以下の図面説明では、個々に視点及び視座が変化しても、該規定した方向に関する用語に基づいて説明を行うものとする。なお、部位の説明等において、上記記載の用語に、「部」や「面」等の用語を複合して記載した場合でも、方向に関しては、無論、上記規定に遵うものである。
【0028】
図1に示すように、第一実施形態の弾球遊技機としてのパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各構成を保持する構造を有している。外枠51の左側上には、ヒンジ53bが、左側下にはヒンジ53aが設けられており、ヒンジ53a及び53bにより、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52及び該前枠52の後方に位置する内枠60が、外枠51に対し開閉可能に構成される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠60に保持された遊技盤1(
図2参照)が設けられている。
【0029】
前枠52の上部の左右両側にはスピーカ66が設置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが設けられている。
【0030】
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体に形成されている。また、下皿63の右側には発射ハンドル64が設けられており、該発射ハンドル64を時計回りに操作することにより発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
【0031】
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバーを操作することで、下皿63に溜まった遊技球を遊技店に備えられたドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央には、演出ボタン67及びジョグダイヤル68が設けられている。
【0032】
本パチンコ機50は、いわゆるCR機であり、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属されていると共に、上皿55の右側には球貸ボタン57,精算ボタン58,残高表示器59が設けられている。
【0033】
なお、
図1の39は、前枠52及び前記内枠60を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠60が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
【0034】
また、パチンコ機50の前面且つ最下部には、横長平板状に形成され且つ図示意匠が施されてなる幕板54が設けられ、パチンコ機50の装飾性を向上させている。該幕板54は、後で詳述するが、外枠51の下板71の前面に取付けられる。
【0035】
上述した遊技盤1(
図2参照)の前面には、詳細な図示は割愛するが、発射された遊技球が流下する遊技領域が設けられている。該遊技領域には、各種通過口や各種入賞装置、画像による演出を行う演出表示装置、及び前記各種入賞装置に入賞しなかった遊技球が入球して機内に取り込まれるアウト口等が、設けられており、遊技球の帰趨に基づいて、所定の遊技が進行されるように構成されている。
【0036】
図2を参照して、本実施形態の外枠51、内枠60、及び遊技盤1の組付け状態を説明する。
図2は、第一実施形態における外枠及び内枠の組付け状態を、パチンコ機50の右後方から視た状態を示す概略斜視図である。
外枠51には、上述したヒンジ53a及び53bにより、内枠60が回動自在に軸支されている。つまり内枠60は、ヒンジ53a及び53bによって枢設されることで、図示矢印の軌道にしたがって開閉可能であり、
図2には、内枠60が外枠51に対して、前方且つ左方向に向かって開放された状態が示されている。また、内枠60には、上述した遊技盤1が、前方から取付可能となっている。遊技盤1が取り付けられた内枠60は、回動して外枠51の開口部に略収納されて固定されるように構成されている。なお、
図2には、前枠(ガラス枠)52の図示を省略している。
【0037】
外枠51は、該外枠51を遊技機設置島の開口部を形成する設置用枠板に固定することでパチンコ機50を設置する機能を備える。該外枠51の構成について説明する。
外枠51は、少なくとも、上部の上板70、下部の下板71、右部の右板72、及び左部の左板73を備え、これらの上板70、下板71、右板72、及び左板73を図示略矩形状に組み付けることで、縦長の固定外郭保持枠を構成してなる。なお、外枠51の下部且つ前方、すなわち、下板71の前側には、上記幕板54が取り付けられる。
さらに、外枠51は、右上角部に右上外側コーナー部材74、左上角部に左上外側コーナー部材75、右下角部に右下外側コーナー部材76、左下角部に左下外側コーナー部材77を備える。また、外枠51は、開口部の右上隅部に右上内側コーナー部材(図示しない)、左上隅部に左上内側コーナー部材78、右下隅部に右下内側コーナー部材79、左下隅部に左下内側コーナー部材80を備える。これらの各種コーナー部材は、何れも断面略等辺山形状に形成され且つ剛性の高い金属により形成されてなる。左下外側コーナー部材77及び左下内側コーナー部材80に係る構成及び作用については、後で詳述するが、何れも、突き合わせられた2種の板を、外側コーナー部材と内側コーナー部材で挟み込んだ後に、図示所定の取り付け皿ビスによって螺着することで、4隅を直角に組付けて、前記略矩形状に形成するように構成されている。
【0038】
次に、
図2の図示円A部で示した箇所(外枠51左下部の左板73と下板71の突合部)を例として、
図3及び
図4を参照に、外枠51の組付け構成について、より詳細に説明すると共に、本発明の要部である下板71の概略構成も併せて説明する。
図3は、本実施形態における外枠の下板及び右横板の組付け状態を示す概略斜視図、としてのA部拡大図であり、
図4は、外枠の下板及び右横板の分解状態を示す概略斜視図である。なお、
図3及び
図4では、下板71及び左板73は、各々の長手方向の中央付近で切断した状態を示しており、
図2で示した内枠60及び遊技盤1は省略してある。また、特に下板71の右側端部は、以下に説明する左側端部と略対称の構成となっている。
【0039】
図3に示すように、下板71の左端部と左板73の下端部が、直交して付き合わされて、更に外側の左下外側コーナー部材77と、内側の左下内側コーナー部材80とで挟み込んで螺着することで、外枠51の左下角部を形成している。
先ず、左板73は、縦長略平板上に形成され、下部には左板取付ビス83aが挿通される左板取付ビス孔73aが図示2個穿設されている(
図4参照)。
【0040】
次いで、左下外側コーナー部材77は、上述したように、断面略等辺山形状に形成され、左板73に当接される左板当接部77aには左板取付ビス83aが挿通される左板取付ビス孔77cが図示2個穿設され、下板71に当接される下板当接部77bには下板取付ビス83bが挿通される下板取付ビス孔77dが図示2個穿設されて構成されている。
【0041】
さらに、左下内側コーナー部材80は、下板71に当接される下板当接部80aと、該下板当接部80aの左端部から上方に立ち上がって形成され左板73に当接される左板当接部80bと、該左板当接部80bの上端部から右方向に曲折し且つ前方に延設されてなると共に前側部且つ上面部にヒンジ53aを備えたヒンジ取付部80cと、左板当接部80bの前端部から右方向に曲折してなる曲折部80dと、を備える。
また、下板当接部80aには、下板取付ビス83bがネジ止めされる下板取付ネジ孔80eが図示2個螺設される。左板当接部80bには、左板取付ビス83aがネジ止めされる左板取付ネジ孔80fが図示2個螺設される。また、曲折部80dには、起立板部取付ビス83cがネジ止めされる起立板部取付ネジ孔80gが図示1個螺設される。
【0042】
本実施形態の下板71は、アルミニウムで形成された下板基体81と、該下板基体81の下方の空間に嵌入されると共に略横長板状の木材で形成されてなる釘打込部材82を備える。下板基体81と釘打込部材82は、左右方向の長さを略同じに形成されている。
下板基体81は、横長略平板上に形成されたウェブ部86と、該ウェブ部86の前縁の下面部から下方に向けて垂設されると共に断面略上向きコ字状に形成された前フランジ部85と、ウェブ部86の後縁の下面部から下方に向けて垂設されると共に断面略上向きコ字状に形成された後フランジ部84と、ウェブ部86の前後方向のやや前方よりの位置に、上方に向かって立設された略平板状の起立板部87と、を備える。なお、前フランジ部85、後フランジ部84、及び上記した釘打込部材82の高さは、略同じとなるように形成されている。また、ウェブ部86は、左端部近傍に、下板取付ビス83bが挿通される下板取付ビス孔86aが図示2個穿設されている。
また、釘打込部材82には、左端部近傍に、下板取付ビス83bが挿通される下板取付ビス孔82aが図示2個穿設されている。
また、起立板部87は、左端部近傍に、起立板部取付ビス83cが挿通される起立板部取付ビス孔87aが図示1個穿設されている。
さらに、上述した、釘打込部材82が嵌入される下板基体81の下方の空間は、ウェブ部86の下方直下において、前フランジ部85と後フランジ部84との間隙として形成され且つ下方に向かって開口されてなる凹部空間88として構成されている。
【0043】
このように、下板71(下板基体81と釘打込部材82)、左板73、左下内側コーナー部材80、及び左下外側コーナー部材77は、次のような手順により組み付けられることで、外枠51の左下角部を形成する。
すなわち、釘打込部材82を、下板基体81の凹部空間88に嵌入(挿入)し、左板73の下端部且つ右側面部を、下板基体81の左端部に当接する。次いで、左下外側コーナー部材77を、左板当接部77aの右側面部が左板73の下端部且つ左側面部に当接し、下板当接部77bの上側面部が釘打込部材82及び下板基体81の左端部且つ下側面部に当接するように配置する。更に、左下内側コーナー部材80を、下板当接部80aの下側面部がウェブ部86の左端部且つ上側面部に当接し、左板当接部80bの左側面部が左板73の下端部且つ右側面部に当接し、曲折部80dの前側面部が起立板部87の左端部且つ後側面部に当接するように配置する。
このように配置した上で、左板取付ビス83aを、左板当接部77aの左板取付ビス孔77c、及び、左板73の左板取付ビス孔73aに挿通し、更に左板当接部80bの左板取付ネジ孔80fに螺着して固定する。次に、下板取付ビス83bを、下板当接部77bの下板取付ビス孔77d、釘打込部材82の下板取付ビス孔82a、及び、ウェブ部86の下板取付ビス孔86aに挿通し、更に下板当接部80aの下板取付ネジ孔80eに螺着して固定する。更に、起立板部取付ビス83cを、起立板部87の起立板部取付ビス孔87aに挿通し、更に曲折部80dの起立板部取付ネジ孔80gに螺着して固定する。これにより、外枠51の左下角部は、下板71(下板基体81と釘打込部材82)及び左板73が直交した姿勢で組み付けられる。
【0044】
なお、外枠51の左下角部以外の角部も、詳細な図示及び説明を割愛するが、略同様の構成にて組み付けられ、これにより外枠51が略矩形状に組み付けられることで、縦長の固定外郭保持枠を形成するものである。そして、該縦長の固定外郭保持枠が形成された上で、下板71の起立板部87の前側面部に、幕板54の裏側面部を当接した上で図示しない所定の取り付けビスにより螺着することで、
図2に示すように外枠51の下部且つ前面部に幕板54が設けられるように構成されている。
【0045】
次に、
図5を参照して、本発明の要部である下板71(下板基体81と釘打込部材82)のより詳細な構成を説明する。なお上述したように、下板71の左右両側端部の構成は略同じである。
図5は、下板基体81の右側端部の平面図及びA―A矢視断面図と、ウェブ部86の後縁部分のB部拡大図である。
A―A矢視断面図に示すように、ウェブ部86の後縁部分の下方には後フランジ部84が、またウェブ部86の前縁部分の下方には前フランジ部85が、さらにウェブ部86の前縁部分の上方には起立板部87が、それぞれ設けられていることは上述したとおりである。そして、後フランジ部84と前フランジ部85の間隙として形成される凹部空間88には、図示釘打込部材82が嵌入されて取り付けられる。取り付けられた図示釘打込部材82の上面部は、ウェブ部86の下側面部と当接され、上方からは隠蔽されるようになっている。
【0046】
B部拡大図に示すように、本実施形態のウェブ部86は、少なくとも後縁の上面部分に、複数の凹部及び凸部で構成される凹凸部90を備える。詳述すると、凹凸部90は、ウェブ部86の後縁の最後部から前方に向かって複数の、断面略山形状の畝部90a(
図6のC部拡大図参照)と、断面略谷形状の溝部90bとが、左右方向に沿って複数条、且つ連続して、条設されてなる。本実施形態の凹凸部90は、ウェブ部86の後縁から、ウェブ部86の前後方向の略中央付近まで設けられている。また、換言すれば、本実施形態の凹凸部90は、少なくとも、後フランジ部84の上方に位置するウェブ部86の後縁部分に設けられている。
【0047】
また、ウェブ部86の前後方向の略中央付近、すなわち凹部空間88の上方位置には、貫通穴89が上方から下方に向けて貫設されている(
図5のA―A矢視断面図参照)。上述したように、釘打込部材82が組み付けられた場合、釘打込部材82の上面部は、ウェブ部86の下側面部と当接され、上方からは隠蔽されるが、該貫通穴89が設けられた箇所のみ、下板基体81の上方に向けて露出する。さらに詳述すると、下方に釘打込部材82が配置されるウェブ部86には、俯瞰視左右方向に横長の長円形状に形成された2条の貫通穴89が、左右方向に沿って条設されてなる。貫通穴89の前後方向の幅は、外枠51を遊技機設置島に設置するために打ち込まれる釘の、少なくとも胴部の直径寸法より大きい寸法で形成され、本実施形態ではさらに釘の頭部直径寸法よりも大きな寸法に形成されている。
また、貫通穴89は、ウェブ部86の前後方向の略中央付近、すなわち凹部空間88の上方位置に設けられるが、これを換言すると、上記凹凸部90が少なくとも設けられるウェブ部86の後縁よりも、前方位置に、貫通穴89は設けられる。
さらに、本実施形態の貫通穴89は(
図8のD部拡大図参照)、少なくとも断面略山形状の畝部90aの頂部に設けられる。詳しくは、少なくとも畝部90aの頂部を含む領域に設けられ、図示のとおり、隣接する溝部90b、畝部90aに跨って設けられている。換言すれば、本実施形態の貫通穴89は、溝部90bにのみ設けられるものではなく、溝部90bに設けられる場合には必ず隣接する畝部90aから該溝部90bにまで拡張して設けられるものである。
【0048】
次に、
図6乃至
図8を参照して、本実施形態の下板71の作用について説明する。
図6及び
図7は、外枠51を図示クランプ91により遊技機設置島に設置する状態を示している。
外枠51の下板71(下板基体81と釘打込部材82)は、遊技機設置島の設置用枠板92に載置され、予め該設置用枠板92に取り付けられて固定されたクランプ91によりクランプされる。詳述すると、下板71を設置用枠板92の上に載置して、クランプ91の前面部に設けられたストッパまで後退させて当接して前後方向の位置決めを行い、クランプ91のレバー91bを図示矢印方向に傾倒すると、クランプ91のクランプ部91aが図示矢印方向に下降する。該下降したクランプ部91aの先端部が、C部拡大図に示すように、ウェブ部86の後縁の上面部分に設けられた溝部90bに当接し、さらに強くレバー91bを傾倒することによりクランプ部91aの先端部が溝部90bを加圧することで、確実に下板71が設置用枠板92に固定される。
【0049】
本実施形態では、溝部90bと畝部90aが交互に複数条設されていることにより、下板71に前後方向の圧力が加わっても、クランプ部91aに対する摩擦係数が高く、また、クランプ部91aの先端部が溝部90bから隣接する畝部90aへクランプ力に抗して移動するのは困難であるため、下板71を確実に設置用枠板92に固定可能となっている。
【0050】
また、本実施形態では、凹凸部90を後フランジ部84の上方に位置するウェブ部86の後縁部分に設けており、該後縁部分をクランプ部91aにて上方から加圧する。該後縁部分は下方に後フランジ部84を備えることで、上方からの圧縮力に対して高い剛性を有しており、大きなクランプ力でクランプすることが可能となっている。ゆえに、下板71に左右方向の圧力が加わっても、容易に横方向へのずれが生じないようになっている。
【0051】
さらに、本実施形態では、凹凸部90をウェブ部86の後縁部分に設けており、該後縁部分をクランプ部91aにて上方から加圧する。クランプ91は下板71の後側端面部に当接するよう配置される。クランプ91のクランプ部91aまでは片持ち梁状に形成されるため、同じ圧力でレバー91bを傾倒させても、梁の長さが短いほど大きなクランプ力を発生させることになる。ゆえに、凹凸部90をウェブ部86の後縁部分に設けることで、梁の長さが短くても大きなクランプ力が発生可能であり、確実な固定を実現可能となっている。
【0052】
図8は、外枠51を図示釘93により遊技機設置島に設置する状態を示している。
外枠51の下板71(下板基体81と釘打込部材82)は、遊技機設置島の設置用枠板92に載置され、貫通穴89に挿入された釘93を、貫通穴89から上方に向かって露出した釘打込部材82を介して、釘打込部材82の下方に位置する設置用枠板92に、ハンマー94にて打ち込むことで、設置用枠板92に固定される。
【0053】
本実施形態では、ハンマー94によって釘93を深く打ち込もうとする場合、上述したように、貫通穴89は少なくとも断面略山形状の畝部90aの頂部に設けられていることにより、D部拡大図に示すように、釘93の頭部の頂点位置が畝部90aの頂部と同じ高さまで打ち込むことが可能となっている。また、前記深さまで打ち込まない場合には、ハンマー94の打撃面が釘93の頭部の頂点を打撃しても、畝部90aの頂部を傷つけることがないようになっている。
【0054】
また、上述したように、貫通穴89は、凹凸部90が少なくとも設けられるウェブ部86の後縁よりも、前方位置に設けられていることにより、釘93をハンマー94で打ち込む作業性を向上させている。すなわち、該打ち込み作業は、遊技機設置島の外部から、つまり設置用枠板92の前方に作業者は位置して、行うものである。したがって、本実施形態の貫通穴89は、ウェブ部86の後縁よりも、前方位置に設けられて、釘93を打ち込む位置が前方にあるため、作業が容易に行えるようになっている。
【0055】
さらに本実施形態の貫通穴89は、俯瞰視左右方向に横長の長円形状に形成されることで、左右方向の任意の位置に釘93を打ち込むことが可能となっている。また、該貫通穴89を、前後方向に所定の間隙を設けて2条備えていることで、前後方向の任意の位置に釘93を打ち込むことが可能となっている。
【0056】
[変形例]
次に本発明の実施形態に係る変形例について、
図9を参照して説明する。
なお、以下に説明する変形例は、上述した第一実施形態と略同じ構成を備えているため、同様の構成及び作用については説明を割愛する。
先ず、
図9(A)を参照して、本発明の第1変形例について説明する。
図9(A)は、第1変形例の下板基体181と釘打込部材182の断面図である。
本変形例の下板は、アルミニウムで形成された下板基体181と、該下板基体181の下方の空間に嵌入されると共に略横長板状の木材で形成されてなる釘打込部材182を備える。下板基体181と釘打込部材182は、左右方向の長さを略同じに形成されている。
下板基体181は、横長略平板上に形成されたウェブ部186と、該ウェブ部186の前縁の下面部から下方に向けて垂設されると共に断面略平板状に形成された前フランジ部185と、ウェブ部186の後縁の下面部から下方に向けて垂設されると共に断面略平板状に形成された後フランジ部184と、ウェブ部186の前後方向のやや前方よりの位置に、上方に向かって立設された略平板状の起立板部187と、を備える。なお、前フランジ部185、後フランジ部184、及び上記した釘打込部材182の高さは、略同じとなるように形成されている。
さらに、上述した、釘打込部材182が嵌入される下板基体181の下方の空間は、ウェブ部186の下方直下において、前フランジ部185と後フランジ部184との間隙として形成され且つ下方に向かって開口されてなる凹部空間として構成されている。
本変形例のウェブ部186は、少なくとも後縁の上面部分に、複数の凹部及び凸部で構成される凹凸部190を備える。凹凸部190を構成する断面略山形状の畝部と断面略谷形状の溝部については、上述した第一実施形態と同様の構成である。
また、ウェブ部186の前後方向の略中央付近、すなわち凹部空間の上方位置には、貫通穴189が上方から下方に向けて貫設されている。貫通穴189に係る構成も、上述した第一実施形態と同様の構成である。
【0057】
本変形例の前フランジ部185及び後フランジ部184は、上述したように、何れも断面略平板状すなわち中実の構成となっている。このように構成することにより、前フランジ部185及び後フランジ部184が簡易な構造となり、設計及び製造上のコストダウンを図ることができる。
また、前フランジ部185及び後フランジ部184の厚みは適宜変更可能であり、例えば第一実施形態と同様の前後方向の厚みに設定して、さらに中実で形成しても良い。これにより、剛性が高まり、大きなクランプ力で締結しても変形及び破壊を起こす虞がない。
【0058】
図9(B)を参照して、本発明の第2変形例について説明する。
図9(B)は、第2変形例の下板基体281と釘打込部材282の断面図である。
本変形例の下板は、アルミニウムで形成された下板基体281と、該下板基体281の下方の空間に嵌入されると共に略横長板状の木材で形成されてなる釘打込部材282を備える。下板基体281と釘打込部材282は、左右方向の長さを略同じに形成されている。
下板基体281は、横長略平板上に形成されたウェブ部286と、該ウェブ部286の前縁の下面部に取付けられ且つ断面略中空箱状に形成されてなる前フランジ部285と、ウェブ部286の後縁の下面部に取付けられ且つ断面略中空箱状に形成されてなる
後フランジ部284と、ウェブ部286の前後方向のやや前方よりの位置に、上方に向かって立設された略平板状の起立板部287と、を備える。なお、前フランジ部285、後フランジ部284、及び上記した釘打込部材282の高さは、略同じとなるように形成されている。
さらに、上述した、釘打込部材282が嵌入される下板基体281の下方の空間は、ウェブ部286の下方直下において、前フランジ部285と後フランジ部284との間隙として形成され且つ下方に向かって開口されてなる凹部空間として構成されている。
本変形例のウェブ部286は、少なくとも後縁の上面部分に、複数の凹部及び凸部で構成される凹凸部290を備える。凹凸部290を構成する断面略山形状の畝部と断面略谷形状の溝部については、上述した第一実施形態と同様の構成である。但し、本変形例の凹凸部290は、後フランジ部284の上方でウェブ部286の後縁部分にのみ設けられている。
また、ウェブ部286の前後方向の略中央付近、すなわち凹部空間の上方位置には、貫通穴289が上方から下方に向けて貫設されている。貫通穴289に係る構成も、上述した第一実施形態と同様の構成である。
本変形例の下板基体281は、上述したように、前フランジ部285及び後フランジ部284が、ウェブ部286に対して取り付け、取り外し可能な別体で構成されている。前フランジ部285及び後フランジ部284の上面部には図示した断面凹部状の溝部が左右方向に沿って条設され、これに対してウェブ部286の前縁及び後縁の下面部には、上記溝部に嵌合する断面凸部状の畝部が条設され、これらの構成により位置決め可能となっている。
【0059】
本変形例では、上述したように、前フランジ部285及び後フランジ部284が、ウェブ部286に対して別体で構成されることにより、下板基体281が個別の部品で構成されることから、変形等の問題が発生し難くなっており、品質管理が容易となっている。また、下板基体281の何れかの箇所が損傷しても、対応する部品のみを交換すれば良いので、ランニングコストの低減を図ることができる。
【0060】
図9(C)を参照して、本発明の第3変形例について説明する。
図9(C)は、第3変形例の下板基体381を俯瞰視した平面図である。なお、
図9(C)では、凹凸部の図示を省略している。
本変形例の下板は、アルミニウムで形成された下板基体381のウェブ部386の前後方向の略中央付近、すなわち凹部空間の上方位置には、複数の貫通穴389が上方から下方に向けて貫設されている。貫通穴389は、上述した第一実施形態の略長円形状に形成された貫通穴89とは異なり、略真円形状に形成されて、且つ貫通穴89と略同じ領域に亘って即ち左右方向に沿って列状に並んで複数個が穿設された構成である。
本変形例では、このように貫通穴を略長円形状ではなく略真円形状に形成することで、ミーリング加工等の手間をかけなくても、簡易な孔明け加工によって実現可能となり製造コストを抑制することができる。
また、このような貫通穴389を、左右方向に列状に設けるだけではなく、より大きな領域に拡大して、マトリックス状すなわち前後方向且つ左右方向に碁盤の目状に多数穿設するように構成しても良い。
このようにすることで、より任意の位置に釘93を打ち込むことが可能となり、釘93による固定作業の自由度が向上する。
【0061】
また、
図9(C)の下板基体381は、ウェブ部386の後縁部分に切欠部384aと、前縁部分に切欠部384bを備える。切欠部384aを備えることで、該切欠部384aに対応する箇所の後フランジ部は欠落し、切欠部384bに対応する箇所の前フランジ部は欠落する。このように、前フランジ部及び後フランジ部は、左右方向の全てに亘って備えていない構成であっても良い。特に後フランジ部は、クランプに適した箇所のみ備えるような構成としても良い。
このように構成することで、下枠の重量を軽減することが可能となる。また、パチンコ機50の他の構成との干渉を容易に回避することや、特に後フランジ部に関しては、狭隘な遊技機設置島の設備内部における各種装置との干渉を回避することができる。
【0062】
なお、上述した実施形態では、下板の固定についてのみ説明したが、上板70の固定についても、同様にクランプ固定及び釘固定を可能な構成としても良い。また、釘固定のみに対応可能なような構成としても良い。
【0063】
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
【0064】
外枠51が、外枠に、上板70が、上板に、下板71が、下板に、右板72が、右の横板に、左板73が、左の横板に、パチンコ機50が、弾球遊技機に相当する。
【0065】
ウェブ部86、ウェブ部186、ウェブ部286、及びウェブ部386が、ウェブ部に相当する。
【0066】
後フランジ部84、後フランジ部184、及び後フランジ部284が、後フランジ部に相当する。
【0067】
前フランジ部84、前フランジ部184、及び前フランジ部284が、前フランジ部に相当する。
【0068】
下板基体81、下板基体181、下板基体281、下板基体381が、下板基体81に相当する。
【0069】
釘打込部材82、釘打込部材182、釘打込部材282が、釘打込部材に相当する。
【0070】
凹凸部90、凹凸部190、凹凸部290が、複数の凹部及び凸部に相当し、畝部90aが、凸部に相当し、溝部90bが、凹部に相当する。
【0071】
貫通穴89、貫通穴189、貫通穴289、貫通穴389が、貫通穴に相当する。
【0072】
畝部90aが、畝部に相当し、溝部90bが、溝部に相当する。