(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記経路切替手段は、前記第1の経路から弾性的に進退可能に構成され、前記第1の経路の底面に対して所定の角度を有すると共に前記第1回転方向の下流側に向かって傾斜する傾斜面を有し、
前記回転盤が前記第2回転方向に回転する場合に前記カムフォロアによって前記傾斜面が押され、前記第1の経路から退出する請求項1に記載のコインホッパ。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0027】
(第1実施形態)
図1、
図2および
図3は、本発明の第1実施形態のコイン搬送払出装置100を示す。コイン搬送払出装置100は、ばら積みされた外径および厚みが異なる複数種類のコインを一枚ずつに分離し、搬送する機能を有し、コインホッパ102とコイン搬送装置104とを含んで構成される。コインホッパ102は、ばら積みされたコインを1枚ずつ分離して次工程(本第1実施形態においてはコイン搬送装置104)に送り出す機能を有する。コイン搬送装置104は、コインホッパ102から送り出されたコインを受け取り、所定の払出位置まで搬送し、1枚ずつ払い出す機能を有する。コイン搬送装置104は、例えば特許第5732640号公報で開示されるコイン搬送装置を使用することが可能である。
【0028】
(コインホッパ)
図1〜
図14を参照しながら、コインホッパ102について説明する。コインホッパ102は、ばら積み状態のコインCを1枚ずつ分離して、次工程のコイン搬送装置104に送り出す機能を有する。コインホッパ102は、多数のコインCを貯留するコインタンク200、そのコインタンク200を支持し固定する取付ベース120、コインCを1枚ずつ区分けする回転盤240および回転盤240を駆動する駆動手段150を有している。
【0029】
(コインタンク)
図1〜
図6を参照しながら、コインタンク200について説明する。コインタンク200は、多数のコインCをばら積み状態で貯留し、回転盤240に向けて送り込む機能を有する。コインタンク200は、コインCをコインタンク200に投入するための、上方に向かって開口した投入口200aと、取付ベース120、より詳細には回転盤240に向かって傾斜した底壁200bと、底壁200bの傾斜下端部で、回転盤240にコインCを案内するための後壁200c、および回転盤240にコインCを供給するための、回転盤240に向かって開口した供給口200dを備えている。
【0030】
底壁200bの傾斜は、コインが自重によって回転盤240に向かって滑落できる角度を有している。後壁200cは、底壁200bを滑落したコインCを起立状態にする機能を有する。後壁200cは、供給口200dを挟んで回転盤240と相対し、その上端部と回転盤240の表面との間隔がコインCの直径以下に設定され、その下端部と回転盤240の表面との間隔はコインCの厚み以上に設定されている。これにより、コインCが起立状態の時に、コインCの表面と回転盤240の表面とが相対するため、コインCを最後の1枚まで後述の回転盤240の各コイン保持部258に係止させて、払い出すことができる。供給口200dは、略中空円柱形状に形成され、その中空部直径が後述する回転盤240の円板体254の直径より大きく設定されている。供給口200dの内周面は、回転盤240の円板体254の外周端と相対している。
【0031】
(取付ベース)
図1〜
図5を参照しながら、取付ベース120について説明する。取付ベース120は、回転盤240を回転自在に支持し、コインタンク200が固定される等の機能を有する。取付ベース120は、
一対の水平な載置台部120aと、
各載置台部120aに対し傾斜する第1取付部120bと、第1取付部120bの上端から鉛直上方に延びる第2取付部120cと、
各載置台部120aに対して略直角に立設された支持側壁120L、120Rとを含んでいる。載置台部120aは、矩形の平板状であり、支持側壁120L、120Rと一体に形成されている。第1取付部120bは、平板状であり、載置台部120aに対し約60度の角度で傾斜し、その上面120U側には、回転盤240が配置され、裏面側には駆動手段150が取付けられる。なお、第1取付部120bの傾斜角は、50度〜70度の範囲が好ましい。50度よりも小さい場合、コインCの貯留量が少なくなり、70度よりも大きい場合、コイン
Cが後述の
各コイン
保持部258から落下し易くなるからである。第2取付部120cは第1取付部120bと一体的に形成され、コイン搬送装置104を支持する。
【0032】
(回転盤)
図4〜
図14を参照しながら、回転盤240について説明する。回転盤240は、コインタンク200内にばら積みされた外径及び厚みの異なる複数種類のコインCを1枚ずつに分離し、コイン搬送装置104に向けて搬送する機能を有する。回転盤240は、取付ベース120の第1取付部120bの表面に垂直な回転軸線L1の周りを回転可能な被動ギヤ340と、被動ギヤ340に固定された円板体254と、を有している。円板体254は、その中心が回転軸線L1上に位置する。換言すると、被動ギヤ340と円板体254とは同軸に配置されている。円板体254の表面側には、図示されない攪拌部材が設けられている。前記攪拌部材は、回転盤240と一緒に回転するように構成され、コインタンク200に貯留されたコインCを攪拌する機能を有する。
【0033】
被動ギヤ340は、所定の直径を有する円柱状のギヤ部342と、ギヤ部342の直径より小さい直径を有する円柱状の突出部346とを有している。ギヤ部342および突出部346は、これらの中心軸が同軸に配置され、被動ギヤ340の側断面が凸状をなすように一体的に形成されている。ギヤ部342は、円柱状の周面に所定のピッチを有して歯が形成され、後述する駆動手段150に駆動連結される。
【0034】
円板体254は、被動ギヤ340の突出部346に、被動ギヤ340と同軸に固定される。円板体254の表面には、コインCを1枚ずつ保持する複数のコイン保持部258が設けられている。各コイン保持部258はいずれも同じ構造および同じ機能を有する。よって、各コイン保持部258を構成する各構成要素には同じ符号を付与し、以下各コイン保持部258をまとめて説明する。
各コイン保持部258は、凹部244、
各凹部244に
対応して配置された移動体242、および
各移動体242に固定されたカムフォロア280を有している。
【0035】
各凹部244は円板体254の表面側および外周端が開放され、円板体254の外周端から円板体254の中心(すなわち回転軸線L1)に向かって延在する略U字状に形成されている。
各凹部244は、円板体254の表面に放射状に等間隔で設けられている。
各凹部244の円板体254の外周端側の開口は、
図9に示す状態において、後述するカム装置260の0時の方向を基準として時計回りの方向(回転盤240の逆回転方向D2)に向かって、直線L2から直線L3までの角度θ1の範囲および直線L3から直線L5までの角度θ2cの範囲で、コインタンク200の供給口200dの内周面200eと相対するように構成されている。
【0036】
各凹部244は、コインCの一面が支持される保持面256と、回転盤240の正回転方向D1の上流側の側壁248および下流側の側壁250と、を有して構成されている。
各保持面256は、コインCの一面と面接触して、コインCを保持する機能を有している。
各保持面256は水平面に対し約60度傾斜している。換言すると、
各保持面256は取付ベース120の第1取付部120bの上面120Uとほぼ平行となるように配置されている。
【0037】
各保持面256は、円板体254の直径方向に沿って延在する案内孔246が形成されている。
各案内孔246には、フォロアピン282が挿入されている。
各フォロアピン282は、
各案内孔246に案内され、円板体254の直径方向に沿って移動可能に構成されている。
各フォロアピン282は、円板体254の回転に伴って円板体254の回転方向に移動すると共に、後述するカム装置260に基づいて
各案内孔246内を往復移動可能に構成されている。
【0038】
各凹部244には、板状の移動体242が配置されている。
各移動体242は、略Y字状に形成され、保持面256に平行に配置されている。
各移動体242は、
各凹部244の底部(回転軸線L1)側の保持位置P3と円板体254の外周側の押出位置P4との間を、往復移動可能に設けられている。
各移動体242は、
各フォロアピン282の一端が固定されている。これにより、
各移動体242は、
各フォロアピン282と共に
各案内孔246の延
伸方向に沿って保持位置P3と押出位置P4との間を移動する。
【0039】
各移動体242の先端
には、
各凹部244に保持されたコインCの周面を押動する押動面252が設けられている。
各押動面252は、湾曲しており、
各移動体242が保持位置P3に位置する時に、
各側壁248および
各側壁250と略面一となるように構成されている。より詳細には、
各押動面252は、使用が想定されるコインCの最大径のコインの周面と略一致するように設定されている。これにより、コインCの周面が
各押動面252に安定して支持される。なお、
各押動面252は、コインCの周面を安定して支持可能であれば良いので、V字状に構成されても構わない。
各押動面252がV字状に構成された場合、V字状の凹部にコインCが保持されると共に、V字の両方の面でコインCの周面を安定して支持することができる。
【0040】
各カムフォロア280は、円板体254の裏面側に配置されると共に、
各フォロアピン282に固定されている。換言すれば、
各移動体242と
各カムフォロア280とが、
対応する各案内孔246を貫通する
各フォロアピン282によって連結されている。
各カムフォロア280は、円板体254の回転、すなわち回転盤240の回転に伴って、後述するカムホイール262に設けられたカム溝266に追従するように構成されている。これにより、
各移動体242は、
対応する各カムフォロア280がカム溝266に追従するのに伴って、保持位置P3と押出位置P4との間を往復移動可能に構成されている。
【0041】
各凹部244に保持されたコインCは、その一面が
対応する各保持面256と面接触して支持されると共に、その周面が
各凹部244の側壁248および側壁250と、
対応する各移動体242の押動面252とに支持される。
各側壁248は、コインCの周面を回転盤240の正回転方向D1に向かって押動する機能を有している。
各側壁250は、コインCの周面を回転盤240の逆回転方向D2に向かって押動する機能を有している。
各移動体242の押動面252は、コインCの周面を回転盤240の直径方向に向かって押動する、換言すれば、コインCを回転盤240から次工程に送り出す機能を有している。
【0042】
各側壁248および
各側壁250の高さと
各移動体242の厚みとは、使用が想定されるコインCの最薄のコインの厚みより小さく設定されている。これにより、コインCが、
各凹部244に、
各保持面256に垂直な方向に2枚以上重なった状態で保持されることなく、1枚のみのコインが保持される。そのため、
各凹部244で厚みが異なる複数種類のコインを1枚ずつに分離することができる。
【0043】
各側壁248と
各側壁250との間隔は、使用が想定されるコインCの最大径のコインの直径より大きく、かつ、最小径のコインの直径の2倍より小さく設定されている。これにより、コインCが回転盤240の回転方向に2枚以上並んだ状態で保持されることなく、コインが1枚だけ保持される。そのため、外径が異なる複数種類のコインを1枚ずつに分離することができる。
【0044】
各移動体242が保持位置P3に位置する場合、円板体254の外周端から
各移動体242の押動面252までの距離は、使用が想定されるコインCの最大径のコインの直径より大きく、かつ、最小径のコインの直径の2倍より小さく設定されている。これにより、コインCが回転盤240の直径方向に2枚以上並んだ状態で保持されることなく、1枚のみのコインが保持される。そのため、
各凹部244で外径が異なる複数種類のコインを1枚ずつに分離することができる。
【0045】
各移動体242が押出位置P4に位置する場合、円板体254の外周端から移動体242の
各押動面252までの距離は、使用が想定されるコインCの最小径のコインの直径より小さく設定されている。これにより、コインCはその一部が円板体254の外周端より外側に押し出される。そのため、外径が異なる複数種類のコインを次工程に送り出すことができる。
【0046】
(カム装置)
次に、
図4、
図5、
図9〜
図14を参照しながら、カム装置260について説明する。被動ギヤ340と円板体254との間にカムホイール262が配置されている。カムホイール262は、略円形状のプレート部262aと、カムホイール262を取付ベース120の第1取付部120bに固定する固定部262bとから構成されている。カムホイール262のプレート部262aには貫通孔262cが設けられている。カムホイール262の貫通孔262cは、被動ギヤ340の突出部346より大きく形成されている。カムホイール262は、貫通孔262cに被動ギヤ340の突出部346が挿入された状態で、取付ベース120の第1取付部120bに固定される。これにより、カムホイール262は、プレート部262aが被動ギヤ340のギヤ部342と円板体254との間に配置されると共に、固定部262bが取付ベース120の第1取付部120bに固定される。
【0047】
カムホイール262のプレート部262aの円板体254側の表面にカム溝266が形成されている。カム溝266は、プレート部262aの表面に形成された略楕円形状の第1リブ264と、貫通孔262cに挿入された被動ギヤ340の突出部346と、第1リブ264と突出部346との間に形成された第2リブ274とを含んで構成されている。
【0048】
第1リブ264は、半径R1の円形状の円形部264aと、円形部264aの円周よりカムホイール262のプレート部262aの外周に向かって突出する突出部264bとを有している。貫通孔262c側の第1リブ264の内周面264cは、プレート部262aの表面に対して垂直な関係を有している。
図9に示す状態において、円形部264aは、0時の方向を基準として時計回りの方向(回転盤の逆回転方向D2)に向かって、0時の方向の直線L2から直線L3までの角度θ1の範囲(以下、角度θ1の範囲と記載する)で形成されている。突出部264bは、0時の方向を基準として反時計回りの方向(回転盤の正回転方向D1)に向かって、0時の方向の直線L2から直線L3までの角度θ2の範囲(以下、角度θ2の範囲と記載する)で形成されている。
【0049】
第1リブ264の円形部264aの中心は、貫通孔262cの中心、換言すれば被動ギヤ340の回転軸線L1と同軸に設定されている。円形部264aは、第1リブ264の円形部264aの内周面264cと貫通孔262cに挿入された被動ギヤ340の突出部346の周面346aとの間隔がカムフォロア280の直径より大きくなるように回転軸線L1からの長さR1(半径R1)
に設定されている。
【0050】
第1リブ264の突出部264bは、略等脚台形状に形成されている。突出部264bは、
図9に示す状態において、0時の方向を基準として反時計回りの方向(回転盤240の正回転方向D1)に向かって、直線L2から直線L4までの角度θ2aの範囲(以下、角度θ2aの範囲と記載する)で回転軸線L1からの距離が長さR1から長さR2まで連続的に変化する第1脚部264baと、直線L4から直線L5までの角度θ2bの範囲(以下、角度θ2bの範囲と記載する)で回転軸線L1からの距離が長さR2を維持する上底部264bbと、直線L5から直線L3までの角度θ2cの範囲(以下、角度θ2cの範囲と記載する)で回転軸線L1からの距離が長さR2から長さR1まで連続的に変化する第2脚部264bcと、を有している。
【0051】
第1リブ264の突出部264bの内側、換言すれば、突出部264bと貫通孔262cとの間には第2リブ274が設けられている。第2リブ274は、平面視で略台形をなし、その側面がプレート部262aの表面に垂直な関係を有している。第2リブ274は、被動ギヤ340の突出部346の周面346aと相対する第1側面274aと、第1リブ264の突出部264bの上底部264bbと相対する第2側面274bと、第1リブ264の突出部264bの第2脚部264bcと相対する第3側面274cと、第1側面274aおよび第2側面274bのそれぞれに略垂直な第4側面274dとを有している。
【0052】
第2リブ274の第1側面274aは、回転軸線L1からの距離が長さR1に設定されている。第2リブ274の第2側面274bは、第1リブ264の突出部264bの上底部264bbとの間にカムフォロア280の直径より大きい間隔を有して配置されている。第2リブ274の第3側面274cは、第1リブ264の突出部264bの第2脚部264bcとの間にカムフォロア280の直径より大きい間隔を有して配置されている。
【0053】
カム溝266は、被動ギヤ340の突出部346の全周にわたって設けられた第1カム溝266a、および第1カム溝266aに対して回転
盤240の外周端側に設けられ、直線L2上の第1分岐点318および直線L3上の第2分岐点320で第1カム溝266aに接続されている第2カム溝266bを有している。第1分岐点318には、回転盤240が正回転方向D1に回転する場合において、カムフォロア280の移動経路を第1カム溝266aから第2カム溝266bに移動させる経路切替手段300が配置されている。
【0054】
第1
カム溝266aは略円形状に形成されている。第1カム溝266aは、角度θ1の範囲においては被動ギヤ340の突出部346および第1リブ264の円形部264aによって構成され、角度θ2の範囲においては突出部346および第2リブ274の第1側面274aによって構成されている。被動ギヤ340の突出部346の周面346aと第1リブ264の円形部264aの内周面264cとの間隔、および被動ギヤ340の突出部346の周面346aと第2リブ274の第1側面274aとの間隔は、カムフォロア280の直径より大きく設定されている。これにより、第1カム溝266aに配置されたカムフォロア280は、第1カム溝266aに沿って移動できる。
【0055】
第2カム溝266bは略等脚台形状に形成されている。第2カム溝266bは、第1リブ264の突出部264bと、第2リブ274の第2側面274b、第3側面274cおよび経路切替手段300と、によって構成されている。詳細には、角度θ2aの範囲においては第1リブ264の突出部264bの第1脚部264baおよび経路切替手段300によって構成され、角度θ2bの範囲においては第1リブ264の突出部264bの上底部264bbおよび第2リブ274の第2側面274bによって構成され、角度θ2cの範囲においては第1リブ264の突出部264bの第2脚部264bcおよび第2リブ274の第3側面274cによって構成されている。第1リブ264の突出部264bの第1脚部264baと経路切替手段300との間隔、第1リブ264の突出部264bの上底部264bbおよび第2リブ274の第2側面274bとの間隔、第1リブ264の突出部264bの第2脚部264bcと第2リブ274の第3側面274cとの間隔は、カムフォロア280の直径より大きく設定されている。これにより、第2カム溝266bに配置されたカムフォロア280は、第2カム溝266bに沿って移動できる。
【0056】
第2リブ274の第1分岐点318側に経路切替手段300が配置されている。換言すれば、第2リブ274の第4側面274d側に経路切替手段300が配置されている。経路切替手段300は、第1分岐点318において、第1カム溝266aを遮断すると共にの第1カム溝266aと第2カム溝266bとを連通する待機位置P1と、第1カム溝266aを開放すると共に第1カム溝266aと第2カム溝266bとの間を遮断する移動位置P2との間を変位可能に構成されている。
【0057】
経路切替手段300は、片持ちフラップ型に構成され、カムホイール26
2のプレート部262aの表面(第2カム溝266bの底面)に対して垂立する弁軸302と、待機位置P1にある場合に第1カム溝266aを遮断し、移動位置P2にある場合に第1カム溝266aおよび第2カム溝266bの間を遮断する略板状の弁体308より構成されている。弁体308は、一方の端部が弁軸302に揺動自在に軸支されている。弁体308が待機位置P1に位置する場合、第1リブ264の突出部264bの第1脚部264baと相対する弁体308の側面は、第1脚部264baの内周面と略平行に構成されている。さらに、弁体308が待機位置P1に位置する場合、第1リブ264の突出部264bの第1脚部264baと第1リブ264の突出部264bの第1脚部264baと相対する弁体308の側面との間隔は、カムフォロア280の直径より大きくなるように設定されている。弁体308が待機位置P1に位置する場合、弁体308は、弁体308の弁軸302と反対側の端部と被動ギヤ340の突出部346の周面3
46aとが接触せず、かつ、該端部と突出部346の周面346aとの間隔がカムフォロア280の直径より小さくなるように設定されている。
【0058】
弁体308は、外力を受けない場合、その自重により待機位置P1に位置している。そのため、回転盤240が正回転方向D1に回転する場合、すなわちカムフォロア280が正回転方向D1に向かって移動する場合、弁体308は、第1カム溝266aを遮断してカムフォロア280が角度θ2の範囲の第1カム溝266aに進入するのを阻止すると共に、カムフォロア280の移動経路を第1カム溝266aから第2カム溝266bに変更する。一方、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合、すなわちカムフォロア280が逆回転方向D2に向かって移動する場合、弁体308は、角度θ2の範囲の第1カム溝266aを移動するカムフォロア280によって押され、弁軸302を支点として待機位置P1から移動位置P2に向かって変位する。これにより、第1カム溝266aの遮断状態が解除され、カムフォロア280は経路切替手段300を通過でき、カムフォロア280の移動経路は第1カム溝266aに維持される。
【0059】
弁体308は、第2カム溝266bの底面と相対する面から第2カム溝266bの底面に向かって突出する突起304が形成されている。第2カム溝266bの底面には、突起304に対応する位置に弧状の孔306が形成され、突起304が孔306に挿入されている。弁体308が待機位置P1に位置する場合、突起304が孔306の貫通孔262c(被動ギヤ340の突出部346)側の端部と接触するように構成されている。換言すれば、弁体308は、突起304および孔306によって、待機位置P1に停止される。したがって、弁体308が待機位置P1に位置する場合に、弁体308を移動位置P2から待機位置P1に向けて移動させる力が働いても、突起304および孔306によって、待機位置P1に維持される。
【0060】
一方、弁体308が移動位置P2に位置する場合、突起304が孔306の貫通孔262cと反対側の端部と接触するように構成されている。これにより、弁体308は、突起304および孔306によって、移動位置P2で停止される。したがって、弁体308が移動位置P2に位置する場合に、弁体308を待機位置P1から移動位置P2に向けて移動させる力が働いても、突起304および孔306によって、移動位置P2に維持される。
【0061】
(駆動手段)
駆動手段150は、回転盤240を所定の速度で回転駆動する機能を有する。本第1実施形態において駆動手段150は、モータ152および減速機154を含んでいる。減速機154が第1取付部120bの裏面側に固定され、その入力歯車には減速機154に固定されたモータ152の出力歯車(図示せず)が噛み合っている。減速機154の出力軸(図示せず)は、第1取付部120bを貫通し、第1駆動ギヤ158に固定されている。第1駆動ギヤ158は、回転盤240の被動ギヤ340のギヤ部342と駆動連結されている。
【0062】
なお、駆動手段150は過負荷防止機能を有している。すなわち、コイン詰まり等の異常により駆動手段150が過負荷状態となった場合、図示しない制御装置によってモータ152に逆極性の電流が流れ、回転盤240が逆回転方向D2に回転される。これにより、コイン詰まり等の異常が解除されて駆動手段150の負荷状態が正常になると、制御装置により回転盤240が再び正回転方向D1に回転される。
【0063】
(コイン落下手段)
コイン落下手段210は、コインCが1枚ずつ次工程であるコイン搬送装置104に送り出されるよう、保持面256に接して保持されているコインCの上に載っているコインCを落下させる機能を有する。コイン落下手段210は、回転盤240の軸線よりも上方であって、かつ、回転盤240の周縁に相対して配置されている。換言すれば、コイン落下手段210は、
図6および
図7に示すように、回転盤240に対しおおよそ2時の位置に配置されている。コイン落下手段210は、回転盤240の保持面256に近接し、かつ、平行な平面内において進退可能に構成されている。
【0064】
コイン落下手段210は、保持面256に面接触して保持されているコインCの上に載っているコインCを落下させる規制部材212と、カムホイール262のプレート部262aに設けられ、規制部材212を揺動可能に軸支する回転軸214と、規制部材212を回転盤240に向けて付勢するバネ部材216と、プレート部262aに設けられ、バネ部材216を係止する係止部218と、を有している。規制部材212は、回転盤240の上方に弾性的に進退可能に構成されている。規制部材212の底面と保持面256との間隔は、使用が想定されるコインCの最厚のコインの厚みより僅かに大きく設定されている。そのため、規制部材212は、保持面256に面接触しているコインCに接触せず、保持面256に面接触しているコインCの上に載っているコインCの周面に当接するように構成されている。これにより、コインCが重なってコイン落下手段210に達した場合、保持面256に面接触しているコインCの上に載っているコインCの回転盤240の正回転方向D1への移動が規制され、保持面256に面接触しているコインCの1枚のみが正回転方向D1に向かって搬送される。
【0065】
(コイン搬送装置)
コイン搬送装置104について説明する。コイン搬送装置104は、コインホッパ102から送り出されたコインを受け取り、所定の払出位置まで搬送し、1枚ずつ払い出す機能を有する。コイン搬送装置104は、例えば特許第5732640号公報で開示されるコイン搬送装置を使用することが可能である。
【0066】
図15および
図16で示すように、コイン搬送装置104は、コイン受入口422からコイン出口424へ延在するコイン案内通路426を有するコイン案内部420と、第1押動体404a〜404lおよび第2押動体406a〜406lをそれぞれ備えた複数の回転体400a〜400lを有するコイン押動機構428と、を含んで構成される。
図15および
図16に示すように、コイン案内部420はベース体450とベース体450の上に設けられたトッププレート452から構成される。
【0067】
回転体400aは、取付ベース120の第1取付部120bの上面120Uに配置され、上面120Uに垂直な回転軸線AXaの周りを回転可能に支持される。回転体400aは、コインホッパ102から1枚ずつ送り出されるコインCを受け取る機能を有する。
各回転体400b〜400lは、ベース体450の表面450aに対して略直角な回転軸線AXb〜AXlのそれぞれの回りを回転可能に、ベース体450に配置される。各回転体400b〜400lは、その表
面とベース体450の表面450aとが面一となるよう配置される。また、各回転軸線AXb〜AXlのうち隣接する二つの回転軸線AXは互いに水平方向に所定距離オフセットされて配置される。換言すれば、複数の回転軸線AXb〜AXlは、
図15に示すように、上下方向にジグザグ状に配置される。
【0068】
トッププレート452の裏面452b側で、コイン受入口422からコイン出口424まで延在している案内溝454が形成され
ている。案内溝454は底面454aと第1および第2側面454b、454cを有し、底面454aは回転軸線AXb〜AXlに対してほぼ直角である。
【0069】
案内溝454は、搬送されるコインの直径および厚みよりわずかに大きく構成される幅と深さとを有する。換言すれば、搬送されるコインCが底面454aと第1および第2側面454b、454cに導かれながら案内溝454の内部を通行することができるように、案内溝454の幅と深さは構成される。異なる直径と厚みを有する複数の種類のコインが搬送されるとき、案内溝454の幅と深さはコインの最大直径と最大厚みで構成される。
【0070】
案内溝454の第1側面454bは、対応する回転軸線AXb、AXd、AXf、AXh、AXj、AXlを中心とする複数の円弧が接続されてなる曲線456aに沿って形成されている。案内溝454の第2側面454cは、対応する回転軸線AXc、AXe、AXg、AXi、AXkを中心とする複数の円弧が接続されてなる曲線456bに沿って形成されている。
【0071】
さらに、トッププレート452の裏面452bにおいて、回転体400b〜400lの各押動体404b〜404l、406b〜406lが周回する際に、トッププレート452への接触を防止する円環状の溝484が回転軸線AXb〜AXlのそれぞれに対応して形成されている。
【0072】
コイン案内通路426は、ベース体450の表面450a、トッププレート452の案内溝454の底面454aと第1および第2側面454b、454cから構成される。換言すれば、ベース体450の表面450aはコイン案内通路426の裏案内面426dとして機能し、トッププレート452の案内溝454の底面454aはコイン案内通路426の表案内面426aとして機能し、そして、トッププレート452の案内溝454の第1および第2側面454b、454cは、コイン案内通路426の左右案内面426b、426cとして機能する。コイン案内通路426において、コイン受入口422から導入されるコインの周面は、コイン案内通路426の左右案内面426b、426c(すなわち、案内溝454の第1および第2側面454b、454c)によって案内される。また、コインの表面と裏面はコイン案内通路426の表裏案内面426a、426d(すなわち、案内溝454の底面454aとベース体450の表面450a)によって案内される。
【0073】
図15および
図16に示すように、コイン押動機構428は、支軸410a〜410lのそれぞれに挿入される回転体400a〜400lを有する。回転体400a〜400lそれぞれは平面視でおよそ円形の外形を有し、対応する支軸410a〜410lのそれぞれに正転および逆転の両方向に回転可能に支持される。換言すれば、回転体400a〜400lはそれぞれ、対応する回転軸線AXa〜AXlの回りを回転することができる。
【0074】
回転体400a〜400lはそれぞれ、外周に沿って屈曲した台形の平面形状を有し、かつ、回転軸線AXa〜AXlに平行な方向に突出する柱状の外形状を有する一対の第1押動体404a〜404lと第2押動体406a〜406lとを備えている。すなわち、回転体400aの外周端において、回転体400aの表面から突出している第1および第2押動体404a、406aが設けられている。第1および第2押動体404a、406aは支軸410aを挟むように配置される。換言すれば、第1および第2押動体404a、406aは、回転体400aにおいて回転軸線AXaと直行する直線上に配置される。
【0075】
また、回転体400b〜400lに関して、回転体400aと同様に、回転体400b〜400lの周縁部において、それぞれ、回転体400b〜400lの表面から突出している第1および第2押動体404b〜404l、406b〜406lが設けられる。第1および第2押動体404b〜404l、406b〜406lは、それぞれ、支軸410b〜410lを挟むように配置される。換言すれば、第1および第2押動体404b〜404l、406b〜406lは、それぞれ、回転体400b〜400lの上に回転軸線AXb〜AXlと直行する直線の上に配置される。
【0076】
回転体400a〜400lが回転されるとき、第1および第2押動体404a〜404l、406a〜406lそれぞれは回転軸線AXa〜AXlの回りを回転運動する。
【0077】
各押動体404a〜404l、406a〜406lは略台形の傾斜面でコインCを押動する機能を有するため、このような平面形状とすることにより各押動体404a〜404l、406a〜406lの機械的強度および磨耗に対する耐久性を高めることができる。各押動体404a〜404l、406a〜406lは、対応する回転体400a〜400lと一体で形成してもよいし、別体で作製したものを適宜の方法により回転体400a〜400lに固定して形成することもできる。本第1実施形態では、作製コストを低減する観点から一体で形成されている。また、各押動体404a〜404l、406a〜406lは、円柱体であってもよいし、支持軸に円筒形のカラーを被せた回転自在なローラタイプとしてもよい。ローラタイプとした場合には、
各押動体404a〜404l、406a〜406lの磨耗が抑制されて耐久性を高められる利点がある。
【0078】
各回転体400a〜400lの裏面には、各回転体400a〜400lを回転駆動するためのギヤ402a〜402lがそれぞれ同軸で設けられている。ギヤ402a〜402lのそれぞれと、対応する回転体400a〜400lのそれぞれとは、対応する支軸410a〜410lのそれぞれに固定される。
【0079】
回転体400aのギヤ402a
には、駆動手段150のモータ152の駆動力を伝達する第2駆動ギヤ162が駆動連結
されている。さらにギヤ402aは、回転体400bのギヤ402bに駆動連結している。ギヤ402bは、ギヤ402aおよびギヤ402cと駆動連結している。各ギヤ402c〜402lは、ギヤ402a、402bと同様に、隣接するギヤ402b〜402lと互いに駆動連結している。
したがって、モータ152が駆動されると、モータ152の駆動力が減速機154および第2駆動ギヤ162を介してギヤ402aに伝達され、回転体400aとギヤ402aが回転される。隣接するギヤ402a〜402lは互いに駆動連結しているため、ギヤ402aの回転は順番にギヤ402b〜402lに伝達される。すなわち、ギヤ402b〜402lは被動歯車として機能する。このように、コイン押動機構428が駆動され、各回転体400a〜400lが回転することにより、第1および第2押動体404a〜404l、406a〜406lが回転運動する。これにより、コインホッパ102から1枚ずつ送り出されたコインは、回転体400aに受け渡された後、第1押動体404a〜404lおよび第2押動体406a〜406lに押動され、コイン案内通路426をコイン受入口422からコイン出口424まで搬送される。
【0080】
(コイン送出装置の動作)
次に、
図10〜
図14を参照しながら、コインホッパ102の動作について説明する。
図10および
図12は、回転盤240が正回転方向D1に回転する場合を示すものであり、
図11、
図13および
図14は、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合を示すものである。
【0081】
回転盤240が正回転方向D1に回転する場合について、
図10および
図12を参照しながら説明する。角度θ1の範囲において、
各カムフォロア280は第1カム溝266aを移動する。そのため、
各移動体242は、角度θ1の範囲において、保持位置P3に維持された状態で角度θ1の範囲を正回転方向D1に移動される。
各コイン保持部258は、角度θ1の範囲を移動する過程において、コインタンク200にばら積み状態で貯留されたコインCを相対し、
各コイン保持部258の凹部244の保持面256と面接触したコインCがコイン保持部258(凹部244)に1枚保持される。さらに、回転盤240が正回転方向D1に回転すると、コインCが凹部244に保持されたまま、コイン保持部258はカム溝266の第1分岐点318まで移動する。
【0082】
経路切替手段300は、外力を受けない場合、その自重により待機位置P1に位置しているので、第1分岐点318において、経路切替手段300は第1カム溝266aを遮断すると共に、第1カム溝266aと第2カム溝266bとの間を連通している。そのため、
図12(a)に見られるように、角度θ1の範囲の第1カム溝266aを正回転方向D1に向かって第1分岐点318まで移動した
各カムフォロア280は、第1分岐点318で経路切替手段300の弁体308と接触し、角度θ2の範囲の第1カム溝266aへの進入が阻止されに、第1カム溝266aから第2カム溝266bに移動する。
【0083】
角度θ2aの範囲において、第2カム溝266bに移動した
各カムフォロア280は、経路切替手段300の弁体308によって、第1分岐点318から第1リブ264の突出部264bの上底部264bbに向かって移動される。換言すれば、
各カムフォロア280は、円板体254の外周端に近づく方向に向かって移動する。これにより、
各移動体242は、
対応するカムフォロア280の第1分岐点318から上底部264bbに向かう移動に伴って、保持位置P3から押出位置P4に向かって移動される。そのため、
各コイン保持部258の凹部244に保持されたコインCは、
各移動体242の押動面252に円板体254の外周端に向かって押動される。
【0084】
角度θ2aの範囲において
各カムフォロア280が第1リブ264の突出部264bの上底部264bbまで移動した後、角度θ2bの範囲において
各カムフォロア280は上底部264bbに沿って正回転方向D1に向かって移動する。そのため、角度θ2bの範囲において、
各移動体242は押出位置P4に維持される。これにより、角度θ2bの範囲において、コインCはその一部が円板体254の外周端より外側に押し出された状態で、
各凹部244の側壁248によって正回転方向D1に向かって押動される。コインCは、角度θ2bの範囲を押動される間に、次工程であるコイン搬送装置104の回転体400aの第1および第2押動体404a、406aのいずれかに受け渡される。
【0085】
角度θ2cの範囲において、
各カムフォロア280は、第1リブ264の突出部264bの上底部264bbから第2分岐点320に向かって、第1リブ264の突出部264bの第2脚部264bcに沿って案内される。これにより、
各移動体242は、
対応するカムフォロア280の上底部264bbから第2分岐点320に向かう移動に伴って、押出位置P4から保持位置P3に向かって移動される。
【0086】
角度θ2cの範囲において、
各カムフォロア280は、第1リブ264の突出部264bの上底部264bbから第2分岐点320まで移動した後、第2分岐点320で第2カム溝266bから第1カム溝266aに移動する。これにより、
各移動体242は、角度θ2cの範囲において保持位置P3に移動された後、保持位置P3に維持された状態で角度θ1の範囲を正回転方向D1に向かって移動される。
【0087】
次に、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合について、
図11、
図13および
図14を参照しながら説明する。角度θ1の範囲において、
各カムフォロア280は第1カム溝266aを逆回転方向D2に移動する。そのため、
各移動体242は、角度θ1の範囲において、保持位置P3に維持された状態で角度θ1の範囲を逆回転方向D2に移動される。
【0088】
第2分岐点320には、第1分岐点318と異なり、
各カムフォロア280の移動経路を切り替える経路切替手段は配置されていない。そのため、
各カムフォロア280の移動経路は、第2分岐点320で第1カム溝266aから第2カム溝266bに変更されずに、第1カム溝266aに維持される。すなわち、
各カムフォロア280は、角度θ1の範囲の第1カム溝266aから角度θ2の範囲の第1カム溝266aに移動する。これにより、回転盤240が正回転方向D1に回転する場合と異なり、
各移動体242は角度θ2の範囲において保持位置P3に維持される。その後、第1分岐点318において、
各カムフォロア280は経路切替手段300の弁体308と当接する。
【0089】
各カムフォロア280が経路切替手段300の弁体308と衝突した後、さらに回転盤240が逆回転方向D2に回転、換言すれば、
各カムフォロア280が逆回転方向D2に移動すると、経路切替手段300は、その弁体308が
各カムフォロア280によって押動され、待機位置P1から移動位置P2に向かって移動される。これにより、第1分岐点318において、角度θ2の範囲の第1カム溝266aと第1カム溝266aとが連通し、
各カムフォロア280が角度θ2の範囲の第1カム溝266aから第1カム溝266aに移動する。したがって、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合、
各移動体242は、角度θ1の範囲および角度θ2の範囲において、保持位置P3に位置された状態で逆回転方向D2に向かって移動される。換言すれば、
各移動体242は、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合、保持位置P3に維持された状態で逆回転方向D2に向かって移動され、保持位置P3と押出位置P4との間の往復移動が行われない。
【0090】
本第1実施形態のコイン搬送払出装置100において、回転盤240が正回転方向D1に回転している時にコインホッパ102やコイン搬送装置104でコイン詰まり等の異常が発生した場合、該異常を解除するために、回転盤240が逆回転方向D2に回転される。
【0091】
回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合において、回転盤240が正回転方向D1に回転する場合と同様に、角度2θの範囲において
各カムフォロア280が第2カム溝266bを移動する、すなわち、
各移動体242が保持位置P3から押出位置P4に向かって移動するように構成されている場合について説明する。
各移動体242は、回転盤240が回転する方向に関係なく、角度θ1の範囲において保持位置P3に維持される。そのため、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合であっても、コイン保持部258が角度θ1の範囲を移動する間に、コイン保持部258にコインCが1枚保持される。
【0092】
コイン保持部258が角度θ2cの範囲まで移動すると、
各カムフォロア280の移動経路が第1カム溝266aから第2カム溝266bに変更されるので、
各移動体242は保持位置P3から押出位置P4に向けて移動される。これにより、コイン保持部258に保持されたコインCは、円板体254の外周端に向かって
各移動体242に押動される。しかしながら、角度θ2cの範囲では、コイン保持部258の凹部244は、円板体254の外周端側がコインタンク200の供給口200dの内周面200eと相対している。そのため、角度θ2cの範囲で、
各移動体242が保持位置P3から押出位置P4に向かって移動しても、コインCの
各移動体242と反対側の周面が内周面200eと接触し、
各移動体242が保持位置P3から押出位置P4向かって移動することが阻害される。これにより、コインCは
各移動体242の押動面252とコインタンク200の供給口200dの内周面200eとによって挟持される状態となる。さらに回転盤240が逆回転方向D2に回転すると、
各移動体242と、コインタンク200の供給口200dの内周面200eと、
各移動体242および内周面200eに挟持されるコインCによって、回転盤240の逆回転方向D2への回転に対して制動力が発生する。すなわち、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合においてもコイン詰まりの異常が発生し、回転盤240の逆回転方向D2への回転が阻害される。
【0093】
一方、本第1実施形態の構成である回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合に、角度θ2の範囲において、
各カムフォロア280が角度θ2の範囲の第1カム溝266aを移動する、すなわち、移動体242が保持位置P3に維持される場合ついて説明する。
各移動体242は、回転盤240の回転方向に関係なく、角度θ1の範囲において保持位置P3に維持される。そのため、回転盤240が逆回転方向D2に回転する場合であっても、コイン保持部258が角度θ1の範囲を移動する間に、コイン保持部258にコインCが1枚保持される。
【0094】
コイン保持部258が角度θ2cの範囲まで移動すると、
各カムフォロア280が角度θ2の範囲の第1カム溝266aを移動し、
各移動体242は保持位置P3に維持されるので、コイン保持部258に保持されたコインCは
各移動体242によって円板体254の外周端に向かって押動されない。そのため、コイン保持部258に保持されたコインCは、
各移動体242の押動面252とコインタンク200の供給口200dの内周面200eとによって挟持されずに角度θ2の範囲を逆回転方向D2に向かって押動される。そのため、回転盤240の逆回転方向D2に向かう回転に対して、コインC、
各移動体242および内周面200eによる制動力が発生しないので、回転盤240の逆回転方向D2への回転が阻害されない。しがたって、回転盤240を逆回転方向D2に回転させて、コインホッパ102やコイン搬送装置104でコイン詰まり等の異常を解除することができる。
【0095】
(第2実施形態)
図17は、本発明の第2実施形態に係るコイン搬送払出装置100のコインホッパ102のカム装置を示す。本第2実施形態に係るコイン搬送払出装置100は、経路切替手段610が弁軸302を中心に回動可能に構成された弁体308ではなく、カム溝266の底面から進退可能に構成された突出片612で構成されている点を除いて、上述した第1実施形態に係るコイン搬送払出装置100の構成と同じである。なお、上述した第1実施形態に係るコイン搬送払出装置100の構成と同じ構成には、同じ符号を付与する。
【0096】
本第2実施形態において、第2リブ600は、略等脚台形形状に形成され、被動ギヤ340の突出部346の周面346a、第1リブ264の突出部264bの
第1脚部264ba、上底部264bbおよび第2脚部264bcのそれぞれと相対する第1〜第4側面600a、600b、600c、600dを有する。
【0097】
角度θ2の範囲の第1カム溝266aの第1分岐点318の近傍には、角度θ2の範囲の第1カム溝266aの底面に貫通孔618が設けられている。貫通孔618には、突出片612がカムホイール262の裏面側から挿入されている。経路切替手段610は、カムホイール262の裏面側に、突出片612を角度θ2の範囲の第1カム溝266a内に向けて付勢する付勢部材616と、付勢部材616を係止する係止部614と、を有する。これにより、突出片612は、角度θ2の範囲の第1カム溝266aに進入した待機位置P1と、角度θ2の範囲の第1カム溝266aから退出した移動位置P2との間を弾性的に進退可能に構成されている。
【0098】
経路切替手段610の突出片612は、角度θ2の範囲の第1カム溝266a内に突出する突出部が平面視で略台形形状に形成されている。突出片612の突出部は、第2リブ600の第4側面600dと略面一に構成される第1側面612aを有する。第1側面612aは、カムフォロア28
0を第1カム溝266aから第2カム溝266bに移動させる。
【0099】
突出片612の突出部は、正回転方向D1の上流側から下流側に向かって傾斜する上面612bを有する。上面612bの正回転方向D1の上流側の端部612baは、第1側面612aの上端と接続されている。上面612bの正回転方向D1の下流側の端部612bbは、カムフォロア280の下端部より低く構成されている。これにより、カムフォロア280は、突出片612の正回転方向D1の下流側の第2側面612cと接触せず、上面612bに当接する。突出片612は、上面612bが逆回転方向D2に向かって移動するカムフォロア280によって押され、待機位置P1から移動位置P2に移動する。カムフォロア280が突出片612上を通過すると、突出片612は、付勢部材616によって移動位置P2から待機位置P1に移動する。
【0100】
(変形例)
上述した第1実施形態および第2実施形態は、本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。例えば、上述した第1実施形態において、経路切替手段300の弁体308をバネなどの付勢部材によって待機位置P1に向けて付勢しても構わない。また、上述した第2実施形態において、経路切替手段6
10を第2リブ274の第1側面274aに配置しても構わない。
【0101】
本発明は、上述した第1〜第2実施形態および上述した変形例に限定されるものではなく、それ以外にも様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した第1実施形態において、カム装置260は、カムフォロア280をカム溝266に案内させる溝カム(正面カム)で構成されているが、カムフォロアを板状のカムの外周面に案内させる板カム(周縁カム)で構成されても構わない。また、カム装置260は、カムホイール262に形成された板状のリブを挟むようにカムフォロアを配置するリブカムで構成されても構わない。