特許第6337413号(P6337413)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6337413
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】除草組成物
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/28 20060101AFI20180528BHJP
   A01N 39/04 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 39/02 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 43/76 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 47/36 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 43/66 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 47/30 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 47/28 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 37/18 20060101ALI20180528BHJP
   A01N 43/86 20060101ALI20180528BHJP
   A01P 13/00 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   A01N43/28
   A01N39/04 A
   A01N39/02 A
   A01N39/02 B
   A01N39/02 D
   A01N43/76 101
   A01N47/36 101E
   A01N43/54 B
   A01N43/66
   A01N47/30 C
   A01N47/28 Z
   A01N37/18 A
   A01N43/86 101
   A01P13/00
【請求項の数】13
【全頁数】49
(21)【出願番号】特願2017-40831(P2017-40831)
(22)【出願日】2017年3月3日
(62)【分割の表示】特願2013-106398(P2013-106398)の分割
【原出願日】2013年5月20日
(65)【公開番号】特開2017-101076(P2017-101076A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2017年3月30日
(31)【優先権主張番号】特願2012-116274(P2012-116274)
(32)【優先日】2012年5月22日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000354
【氏名又は名称】石原産業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 丈人
【審査官】 水野 浩之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−016389(JP,A)
【文献】 特開2011−190198(JP,A)
【文献】 特表2010−530382(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0058894(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0311588(US,A1)
【文献】 特開平06−128106(JP,A)
【文献】 特開2002−145705(JP,A)
【文献】 国際公開第03/028450(WO,A1)
【文献】 特開平10−059929(JP,A)
【文献】 特開平07−206808(JP,A)
【文献】 特開平06−321932(JP,A)
【文献】 特開平06−271562(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0192182(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
A01P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)式(I):
【化1】
(式中、Xは1,3−ジオキソラン−2−イルであり、R1は塩素原子であり、R2はメチルスルホニルであり、Qは水素原子であり、nは2である)で表される化合物のナトリウム塩と、(B)(B1)2,4−D、その塩又はそのエステル、(B2)MCP、その塩又はそのエステル、(B3)MCPB、その塩又はそのエステル、(B4)クロメプロップ、(B21)シハロホップブチル、(B22)メタミホップ、(B23)ベンスルフロンメチル、(B24)ピラゾスルフロンエチル、(B25)イマゾスルフロン、(B26)アジムスルフロン、(B29)ハロスルフロンメチル、(B30)フルセトスルフロン、(B31)プロピリスルフロン、(B32)メタゾスルフロン、(B36)ピリミスルファン、(B37)トリアファモン、(B40)ダイムロン、(B41)クミルロン、(B42)ブロモブチド及び(B53)オキサジクロメホンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有する除草組成物であって、(A)と(B)との混合比率が、(A)の1重量部に対し(B)が各々以下の通りである前記組成物。
(B1)、(B2)、(B3)又は(B4)は0.2〜10重量部であり
B21)又は(B22)は0.1〜6重量部であり、
(B23)、(B24)、(B25)、(B26)、(B29)、(B30)、(B31)又は(B32)は0.005〜2.5重量部であり
B36)又は(B37)は0.05〜1.5重量部であり
B40)、(B41)又は(B42)は1〜30重量部であり
B53)は0.02〜30重量部である。
【請求項2】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項1の組成物。
(B1)2,4−D、その塩又はそのエステル、(B2)MCP、その塩又はそのエステル、(B3)MCPB、その塩又はそのエステル及び(B4)クロメプロップからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物ホルモン作用(オーキシン作用)攪乱型除草剤に分類される化合物。
【請求項3】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項1の組成物。
(B21)シハロホップブチル及び(B22)メタミホップからなる群より選ばれる少なくとも1種のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害型除草剤に分類される化合物。
【請求項4】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項1の組成物。
(B23)ベンスルフロンメチル、(B24)ピラゾスルフロンエチル、(B25)イマゾスルフロン、(B26)アジムスルフロン、(B29)ハロスルフロンメチル、(B30)フルセトスルフロン、(B31)プロピリスルフロン、(B32)メタゾスルフロン、(B36)ピリミスルファン及び(B37)トリアファモンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアセト乳酸合成酵素阻害型除草剤に分類される化合物。
【請求項5】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項1の組成物。
B40)ダイムロン、(B41)クミルロン及び(B42)ブロモブチドからなる群より選ばれる少なくとも1種の細胞分裂阻害型除草剤に分類される化合物。
【請求項6】
(B)の化合物が、(B53)オキサジクロメホンである、前記請求項1の組成物。
【請求項7】
(A)式(I):
【化2】
(式中、Xは1,3−ジオキソラン−2−イルであり、R1は塩素原子であり、R2はメチルスルホニルであり、Qは水素原子であり、nは2である)で表される化合物のナトリウム塩の除草有効量と、(B)(B1)2,4−D、その塩又はそのエステル、(B2)MCP、その塩又はそのエステル、(B3)MCPB、その塩又はそのエステル、(B4)クロメプロップ、(B21)シハロホップブチル、(B22)メタミホップ、(B23)ベンスルフロンメチル、(B24)ピラゾスルフロンエチル、(B25)イマゾスルフロン、(B26)アジムスルフロン、(B29)ハロスルフロンメチル、(B30)フルセトスルフロン、(B31)プロピリスルフロン、(B32)メタゾスルフロン、(B36)ピリミスルファン、(B37)トリアファモン、(B40)ダイムロン、(B41)クミルロン、(B42)ブロモブチド及び(B53)オキサジクロメホンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物の除草有効量とを雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法であって、1アールあたり、(A)を0.1〜10g施用し、(B)を各々以下の通り施用する前記方法。
(B1)、(B2)、(B3)又は(B4)を0.1〜10g施用し
B21)又は(B22)を0.1〜5g施用し、
(B23)、(B24)、(B25)、(B26)、(B29)、(B30)、(B31)又は(B32)を0.005〜3g施用し
B36)又は(B37)を0.02〜1.5g施用し
B40)、(B41)又は(B42)を0.2〜30g施用し
B53)を0.02〜30g施用する
【請求項8】
1アールあたり、(A)を0.5〜5g施用し、(B)を各々以下の通り施用する、前記請求項7の方法。
(B1)、(B2)、(B3)又は(B4)を0.5〜5.5g施用し
B21)又は(B22)を0.2〜3.5g施用し、
(B23)、(B24)、(B25)、(B26)、(B29)、(B30)、(B31)又は(B32)を0.01〜1.5g施用し
B36)又は(B37)を0.1〜0.8g施用し
B40)、(B41)又は(B42)を2〜20g施用し
B53)を0.05〜20g施用する
【請求項9】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項7又は8の方法。
(B1)2,4−D、その塩又はそのエステル、(B2)MCP、その塩又はそのエステル、(B3)MCPB、その塩又はそのエステル及び(B4)クロメプロップからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物ホルモン作用(オーキシン作用)攪乱型除草剤に分類される化合物。
【請求項10】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項7又は8の方法。
(B21)シハロホップブチル及び(B22)メタミホップからなる群より選ばれる少なくとも1種のアセチルCoAカルボキシラーゼ阻害型除草剤に分類される化合物。
【請求項11】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項7又は8の方法。
(B23)ベンスルフロンメチル、(B24)ピラゾスルフロンエチル、(B25)イマゾスルフロン、(B26)アジムスルフロン、(B29)ハロスルフロンメチル、(B30)フルセトスルフロン、(B31)プロピリスルフロン、(B32)メタゾスルフロン、(B36)ピリミスルファン及び(B37)トリアファモンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアセト乳酸合成酵素阻害型除草剤に分類される化合物。
【請求項12】
(B)の化合物が以下の化合物である、前記請求項7又は8の方法。
B40)ダイムロン、(B41)クミルロン及び(B42)ブロモブチドからなる群より選ばれる少なくとも1種の細胞分裂阻害型除草剤に分類される化合物。
【請求項13】
(B)の化合物が、(B53)オキサジクロメホンである、前記請求項7又は8の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後記式(I)で表される化合物と他の除草性化合物とを含有する除草組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一定のトリケトン系化合物が記載され、他の農薬、肥料、薬害軽減剤などと混用或は併用することができると記載されている。
しかしながら、後記式(I)で表される化合物と後述する他の除草性化合物とを含有する除草組成物が相乗的な除草効果を発揮することは具体的に知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−16389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、数多くの除草組成物が開発され使用されているが、防除の対象となる雑草は種類も多く、発生も長期にわたるため、より幅広い殺草スペクトルを持ち、高活性で且つ持続効果の長い除草組成物の出現が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
後記式(I)で表される化合物と他の除草性化合物とを組合せることにより、幅広い殺草スペクトルを持ち、高活性で且つ持続効果の長い除草組成物を提供することができる。
即ち本発明は、(A)式(I):
【0006】
【化1】
【0007】
(式中、Xは酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を1〜2含有する5若しくは6員飽和ヘテロ環基(ヘテロ環基はアルキルで置換されていてもよい)又はジアルコキシメチルであり、R1はハロゲンであり、R2はアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、ジ(ハロアルキル)アミノスルホニル、ニトロ又はシアノであり、Qは水素原子又はベンゾイルであり、nは1又は2である)で表される化合物又はその塩(以下化合物Aと略す)と、(B)(B1)2,4−D、その塩又はそのエステル、(B2)MCP、その塩又はそのエステル、(B3)MCPB、その塩又はそのエステル、(B4)クロメプロップ、(B5)シメトリン、(B6)ジメタメトリン、(B7)ベンタゾン、(B8)オキサジアゾン、(B9)オキサジアルギル、(B10)ペントキサゾン、(B11)ピラクロニル、(B12)カルフェントラゾンエチル、(B13)ピラゾリネート、(B14)ピラゾキシフェン、(B15)ベンゾフェナップ、(B16)ベンゾビシクロン、(B17)メソトリオン、(B18)テフリルトリオン、(B19)式(II);
【0008】
【化2】
で表される化合物、(B20)式(III);
【0009】
【化3】
で表される化合物、(B21)シハロホップブチル、(B22)メタミホップ、(B23)ベンスルフロンメチル、(B24)ピラゾスルフロンエチル、(B25)イマゾスルフロン、(B26)アジムスルフロン、(B27)シクロスルファムロン、(B28)エトキシスルフロン、(B29)ハロスルフロンメチル、(B30)フルセトスルフロン、(B31)プロピリスルフロン、(B32)メタゾスルフロン、(B33)ペノキススラム、(B34)ピリミノバックメチル、(B35)ビスピリバックナトリウム、(B36)ピリミスルファン、(B37)トリアファモン、(B38)ピリフタリド、(B39)ブタミホス、(B40)ダイムロン、(B41)クミルロン、(B42)ブロモブチド、(B43)モリネート、(B44)エスプロカルブ、(B45)ピリブチカルブ、(B46)ブタクロール、(B47)プレチラクロール、(B48)テニルクロール、(B49)メフェナセット、(B50)カフェンストロール、(B51)インダノファン、(B52)フェントラザミド、(B53)オキサジクロメホン、(B54)エトベンザニド、(B55)ベンフレセート、(B56)イプフェンカルバゾン、(B57)フェノキサスルホン、(B58)キノクラミン、(B59)キンクロラック、(B60)チオベンカルブ、(B61)クロマゾン、(B62)ペンディメタリン及び(B63)式(IV);
【0010】
【化4】
で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(以下化合物Bと略す)とを含有する除草組成物に関する。また本発明は、前記除草組成物の除草有効量を雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法に関する。また本発明は、化合物Aの除草有効量と化合物Bの除草有効量とを雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、幅広い殺草スペクトルを持ち、高活性で、除草有効成分の施用量が低減され、且つ持続効果の長い除草組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
前記式(I)の化合物又はその塩は、特開2006−16389号公報に記載された公知化合物である。
式(I)中、Xの酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも1種のヘテロ原子を1〜2含有する5若しくは6員飽和ヘテロ環基としては、例えばテトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、ジオキソラン−2−イル、ジオキソラン−4−イル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,4−ジオキサン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、テトラヒドロチオフェン−2−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、1,3−ジチアン−2−イル、1,4−ジチアン−2−イル、1,4−チオキサン−2−イル、1,4−チオキサン−3−イルなどが挙げられる。尚、当該ヘテロ環基はアルキルで置換されていてもよい。当該アルキルは炭素数1〜6であって、直鎖状又は分枝状のいずれでもよい。
【0013】
式(I)中、X又はR2のアルキル又はアルキル部分としては、各々炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のもの、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
式(I)中、R1又はR2のハロゲン又は置換基としてのハロゲンとしては、弗素、塩素、臭素又は沃素の各原子が挙げられる。置換基としてのハロゲンの置換数は1又は2以上であってよく、2以上の場合、各ハロゲンは同一でも相異なってもよい。また、ハロゲンの置換位置はいずれの位置でもよい。
【0014】
式(I)の化合物の塩としては、農業上許容されるものであればいずれのものでもよく、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩のようなアルカリ土類金属塩;NH4+塩、ジメチルアミン塩、トリエチルアミン塩のようなアンモニウム塩などが挙げられる。
【0015】
化合物Bについて以下に記載する。化合物Bは一般名又は化学構造式で記載する。
(B1)2,4−D、その塩又はそのエステル、(B2)MCP、その塩又はそのエステル、(B3)MCPB、その塩又はそのエステル及び(B4)クロメプロップ(clomeprop)はフェノキシ酢酸系化合物である。これらフェノキシ酢酸系化合物並びに(B59)キンクロラック(quinclorac)は、植物ホルモン作用(オーキシン作用)攪乱型除草除草剤に分類される。前記(B1)の具体例としては、2,4−D、2,4−Dナトリウム、2,4−Dジメチルアンモニウム、2,4−Dジエチルアンモニウム、2,4−Dジエタノールアンモニウム、2,4−Dリチウム、2,4−Dエチル、2,4−Dイソプロピル、2,4−Dブチル、2,4−Dイソオクチルなどが挙げられる。前記(B2)の具体例としては、MCP(又はMCPA)、MCPナトリウム、MCPカリウム、MCPカルシウム、MCPリチウム、MCPジメチルアンモニウム、MCPベンジルトリエタノールアンモニウム、MCPエチル、MCPブチル、MCPイソオクチル、MCPアリルなどが挙げられる。前記(B3)の具体例としては、MCPB、MCPBナトリウム、MCPBエチルなどが挙げられる。
【0016】
(B5)シメトリン(simetryn)及び(B6)ジメタメトリン(dimethametryn)はトリアジン系化合物である。(B7)ベンタゾン(bentazone)はピリミジン系化合物である。これらトリアジン系化合物及びピリミジン系化合物は、光合成阻害型除草剤に分類される。
【0017】
(B8)オキサジアゾン(oxadiazon)、(B9)オキサジアルギル(oxadiargyl)、(B10)ペントキサゾン(pentoxazone)、(B11)ピラクロニル(pyraclonil)及び(B12)カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)はヘテロ環系化合物である。これらヘテロ環系化合物は、プロトポル
フィリノーゲンオキシダーゼ阻害型除草剤に分類される。
【0018】
(B13)ピラゾリネート(pyrazolynate)、(B14)ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)及び(B15)ベンゾフェナップ(benzofenap)はピラゾール系化合物である。(B16)ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、(B17)メソトリオン(mesotrione)、(B18)テフリルトリオン(tefuryltrione)、(B19)前記式(II)の化合物及び(B63)前記式(IV)の化合物はトリケトン系化合物である。これらピラゾール系化合物及びトリケトン系化合物並びに(B20)前記式(III)の化合物及び(B61)クロマゾン(clomazone)は、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸阻害型除草剤に分類される。
【0019】
(B21)シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)及び(B22)メタミホップ(metamifop)はアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物である。このアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物は、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害型除草剤に分類される。
【0020】
(B23)ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、(B24)ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、(B25)イマゾスルフロン(imazosulfuron)、(B26)アジムスルフロン(azimsulfuron)、(B27)シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、(B28)エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、(B29)ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、(B30)フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、(B31)プロピリスルフロン(propyrisulfuron)及び(B32)メタゾスルフロン(metazosulfuron)はスルホニルウレア系化合物である。(B33)ペノキススラム(penoxsulam)はスルホンアミド系化合物である。(B34)ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)及び(B35)ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)はピリミジニルサリチル酸系化合物である。(B36)ピリミスルファン(pyrimisulfan)及び(B37)トリアファモン(triafamone)はスルホンアニリド系化合物である。これらスルホニルウレア系化合物、スルホンアミド系化合物、ピリミジニルサリチル酸系化合物及びスルホンアニリド系化合物並びに(B38)ピリフタリド(pyriftalid)は、アセト乳酸合成酵素阻害型除草剤に分類される。
【0021】
(B39)ブタミホス(butamifos)は有機リン系化合物である。(B40)ダイムロン(daimuron)、(B41)クミルロン(cumyluron)及び(B42)ブロモブチド(bromobutide)はクミルアミン系化合物である。(B62)ペンディメタリン(pendimethalin)はジニトロアニリン系化合物である。これら有機リン系化合物、クミルアミン系化合物及びジニトロアニリン系化合物は細胞分裂阻害型除草剤に分類される。
【0022】
(B43)モリネート(molinate)、(B44)エスプロカルブ(esprocarb)、(B45)ピリブチカルブ(pyributicarb)及び(B60)チオベンカルブ(thiobencarb)はチオカーバメート系化合物である。(B46)ブタクロール(butachlor)、(B47)プレチラクロール(pretilachlor)及び(B48)テニルクロール(thenylchlor)はクロロアセトアミド系化合物である。これらチオカーバメート系化合物及びクロロアセトアミド系化合物並びに(B49)メフェナセット(mefenacet)、(B50)カフェンストロール(cafenstrole)、(B51)インダノファン(indanofan)、(B52)フェントラザミド(fentrazamide)、(B53)オキサジクロメホン(oxaziclomefone)、(B54)エトベンザニド(etobenzanid)、(B55)ベンフレセート(benfuresate)、(B56)イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone)及び(B57)フェノキサスルホン(fenoxasulfone)は脂肪生合成阻害型除草剤に分類される。
【0023】
(B58)キノクラミン(quinoclamine)はナフトキノン系化合物である。
【0024】
化合物Aと化合物Bとの混合比率は、製剤形態、気象条件、防除対象雑草の種類や生育状況などに応じ適宜調整する必要があり一概に定めることはできないが、例えば化合物Aの1重量部に対し、化合物Bが0.0005〜500重量部、望ましくは0.002〜100重量部、さらに望ましくは0.005〜100重量部である。但し、前記各種条件によっては、これら範囲外の混合比率を選択することもできる。
【0025】
以下、化合物Aと化合物Bとの混合比率を、前述した化合物Bの系統毎に例示すると、化合物Aの1重量部に対し、化合物Bは各々以下の通りである。但し、これら混合比率は、前述と同様各種条件に応じ適宜調整する必要があり一概に定めることはできず、これら範囲外の混合比率を選択することもできる。なお、本発明はこれら記載に基づき限定解釈されるものではない。
【0026】
化合物Bがフェノキシ酢酸系化合物である場合0.01〜100重量部、望ましくは0.1〜11重量部、さらに望ましくは0.2〜10重量部である。
化合物Bが(B59)キンクロラックである場合0.01〜100重量部、望ましくは0.1〜10重量部、さらに望ましくは0.2〜10重量部である。
化合物Bがトリアジン系化合物である場合0.002〜100重量部、望ましくは0.02〜10重量部、さらに望ましくは0.05〜10重量部である。
化合物Bがピリミジン系化合物である場合0.2〜500重量部、望ましくは1.6〜80重量部、さらに望ましくは4〜70重量部である。
化合物Bがヘテロ環系化合物である場合0.002〜100重量部、望ましくは0.02〜16重量部、さらに望ましくは0.05〜15重量部である。
化合物Bがピラゾール系化合物である場合0.02〜500重量部、望ましくは0.4〜70重量部、さらに望ましくは1〜60重量部である。
化合物Bがトリケトン系化合物である場合0.01〜50重量部、望ましくは0.04〜7重量部、さらに望ましくは0.1〜7重量部である。
【0027】
化合物Bが(B20)前記式(III)の化合物である場合0.005〜300重量部、望ましくは0.02〜30重量部、さらに望ましくは0.05〜25重量部である。
化合物Bが(B61)クロマゾンである場合0.01〜100重量部、望ましくは0.1〜16重量部、さらに望ましくは0.2〜15重量部である。
化合物Bがアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物である場合0.01〜50重量部、望ましくは0.04〜7重量部、さらに望ましくは0.1〜6重量部である。
化合物Bがスルホニルウレア系化合物である場合0.0005〜30重量部、望ましくは0.002〜3重量部、さらに望ましくは0.005〜2.5重量部である。
化合物Bがスルホンアミド系化合物である場合0.002〜20重量部、望ましくは0.01〜2重量部、さらに望ましくは0.02〜2重量部である。
化合物Bがピリミジニルサリチル酸系化合物である場合0.001〜30重量部、望ましくは0.004〜3重量部、さらに望ましくは0.01〜2.5重量部である。
化合物Bがスルホンアニリド系化合物である場合0.002〜15重量部、望ましくは0.02〜1.6重量部、さらに望ましくは0.05〜1.5重量部である。
化合物Bが(B38)ピリフタリドである場合0.002〜50重量部、望ましくは0.02〜6重量部、さらに望ましくは0.1〜5重量部である。
【0028】
化合物Bが有機リン系化合物である場合0.2〜300重量部、望ましくは0.8〜50重量部、さらに望ましくは2〜40重量部である。
化合物Bがクミルアミン系化合物である場合0.02〜300重量部、望ましくは0.4〜40重量部、さらに望ましくは1〜30重量部である。
化合物Bがジニトロアニリン系化合物である場合0.1〜150重量部、望ましくは0.4〜24重量部、さらに望ましくは0.2〜24重量部である。
化合物Bがチオカーバメート系化合物である場合0.02〜500重量部、望ましくは0.2〜100重量部、さらに望ましくは0.5〜100重量部である。
化合物Bがクロロアセトアミド系化合物である場合0.02〜300重量部、望ましくは0.1〜40重量部、さらに望ましくは0.3〜35重量部ある。
化合物Bが(B49)メフェナセット、(B50)カフェンストロール、(B51)インダノファン、(B52)フェントラザミド、(B53)オキサジクロメホン、(B54)エトベンザニド、(B55)ベンフレセート、(B56)イプフェンカルバゾン又は(B57)フェノキサスルホンである場合0.002〜300重量部、望ましくは0.01〜40重量部、さらに望ましくは0.02〜30重量部である。
化合物Bが(B58)キノクラミンである場合0.2〜500重量部、望ましくは1.2〜60重量部、さらに望ましくは3〜50重量部である。
【0029】
化合物Aと化合物Bの施用量は、化合物Aと化合物Bの混合比率、製剤形態、気象条件、防除対象雑草の種類や生育状況などに応じ適宜調整する必要があり一概に定めることはできないが、1アールあたり、例えば化合物Aは0.1〜10g、望ましくは0.5〜5gの範囲から、化合物Bは0.005〜50g、望ましくは0.01〜50gの範囲から各々適宜選択し、組合せることができる。但し、前記各種条件によっては、これら範囲外の施用量を選択することもできる。
【0030】
以下、1アールあたりの化合物Bの施用量を、前述した化合物Bの系統毎に例示するが、前述と同様各種条件に応じ適宜調整する必要があり一概に定めることはできず、これら範囲外の施用量を選択することもできる。なお、本発明はこれら記載に基づき限定解釈されるものではない。
【0031】
化合物Bがフェノキシ酢酸系化合物である場合0.1〜10g、望ましくは0.5〜5.5gである。
化合物Bが(B59)キンクロラックである場合0.1〜10g、望ましくは0.5〜5gである。
化合物Bがトリアジン系化合物である場合0.02〜10g、望ましくは0.1〜5gである。
化合物Bがピリミジン系化合物である場合2〜50g、望ましくは8〜40gである。
化合物Bがヘテロ環系化合物である場合0.02〜10g、望ましくは0.1〜8gである。
化合物Bがピラゾール系化合物である場合0.2〜50g、望ましくは2〜35gである。
化合物Bがトリケトン系化合物である場合0.1〜5g、望ましくは0.2〜3.5gである。
化合物Bが(B20)前記式(III)の化合物である場合0.05〜30g、望ましくは0.1〜15gである。
化合物Bが(B61)クロマゾンである場合0.1〜10g、望ましくは0.5〜8gである。
化合物Bがアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物である場合0.1〜5g、望ましくは0.2〜3.5gである。
化合物Bがスルホニルウレア系化合物である場合0.005〜3g、望ましくは0.01〜1.5gである。
化合物Bがスルホンアミド系化合物である場合0.02〜2g、望ましくは0.05〜1gである。
【0032】
化合物Bがピリミジニルサリチル酸系化合物である場合0.01〜3g、望ましくは0.02〜1.5gである。
化合物Bがスルホンアニリド系化合物である場合0.02〜1.5g、望ましくは0.1〜0.8gである。
化合物Bが(B38)ピリフタリドである場合0.02〜5g、望ましくは0.1〜3gである。
化合物Bが有機リン系化合物である場合2〜30g、望ましくは4〜25gである。
化合物Bがクミルアミン系化合物である場合0.2〜30g、望ましくは2〜20gである。
化合物Bがジニトロアニリン系化合物である場合1〜15g、望ましくは2〜12gである。
化合物Bがチオカーバメート系化合物である場合0.2〜50g、望ましくは1〜50gである。
化合物Bがクロロアセトアミド系化合物である場合0.2〜30g、望ましくは0.5〜20gである。
化合物Bが(B49)メフェナセット、(B50)カフェンストロール、(B51)インダノファン、(B52)フェントラザミド、(B53)オキサジクロメホン、(B54)エトベンザニド、(B55)ベンフレセート、(B56)イプフェンカルバゾン又は(B57)フェノキサスルホンである場合0.02〜30g、望ましくは0.05〜20gである。
化合物Bが(B58)キノクラミンである場合2〜50g、望ましくは6〜30gである。
【0033】
本発明の除草組成物の施用は、雑草への施用又は雑草が生育する場所への施用のいずれでもよい。また、雑草の発生前後いずれの時期に施用してもよい。そして、土壌処理、茎葉処理、灌水処理、湛水処理のような種々の散布形態を選択することができ、畑地、果樹園、水田等の農耕地、或いは畦畔、休耕田、運動場、ゴルフ場、空き地、森林、工場敷地、線路脇、道路脇等の非農耕地への適用が可能である。本発明の除草組成物は、水田へ好適に適用される。
【0034】
本発明の除草組成物は、一年生雑草や多年生雑草などの広範囲の望ましくない植物を防除することができる。具体的には、例えばイヌビエ又はタイヌビエ(barnyardgrass (Echinochloa crus-galli L.、Echinochloa oryzicola vasing.))、メヒシバ(crabgrass (Digitaria sanguinalis L.、Digitaria ischaemum Muhl. 、Digitaria adscendens Henr. 、Digitaria microbachne Henr. 、Digitaria horizontalis Willd.))、エノコログサ(greenfoxtail (Setaria viridis L.))、アキノエノコログサ(giant foxtail (Setaria faberi
Herrm.))、キンエノコロ (yellow foxtail (Setaria lutescens Hubb.))、オヒシバ(goosegrass (Eleusine indica L.))、カラスムギ(wild oat (Avena fatua L.))、セイバンモロコシ(johnsongrass (Sorghum halepense L.))、シバムギ(quackgrass (Agropyron repens L.))、ビロードキビ(alexandergrass (Brachiaria plantaginea))、ギネアキビ(guineagrass(Panicummaximum Jacq.))、パラグラス(paragrass (Panicum purpurascens))、アゼガヤ(sprangletop (Leptochloa chinensis))、イトアゼガヤ(red sprangletop (Leptochloa panicea))、スズメノカタビラ(annual bluegrass (Poa annua L.))、スズメノテッポウ(black grass (Alopecurus myosuroides Huds.))、カモジグサ(cholorado bluestem (Agropyron tsukushiense (Honda) Ohwi))、メリケンニクキビ(broadleaf signalgrass(Brachiaria platyphylla Nash))、シンクリノイガ(southern sandbur (Cenchrus echinatus L.))、ネズミムギ(italian ryegrass (Lolium multiflorum Lam.))、ギョウギシバ(bermudagrass (Cynodon dactylon Pers.))のようなイネ科雑草(gramineae);コゴメガヤツリ(rice flatsedge (Cyperus iria L.))、ハマスゲ(purple nutsedge (Cyperus rotundus L.))、キハマスゲ(yellow nutsedge (Cyperus esculentus L.))、ホタルイ(Japanese bulrush (Scirpus juncoides))、ミズガヤツリ(flatsedge (Cyperus serotinus))、タマガヤツリ(small-flower umbrellaplant (Cyperus difformis))、マツバイ(slender spikerush (Eleocharis acicularis))、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)、コウキヤガラ(Scirpus planiculmis Fr. Schm.)のようなカヤツリグサ科雑草(cyperaceae);ウリカワ(Japanese ribbon waparo (Sagittaria pygmaea))、オモダカ(arrow-head (Sagittaria trifolia L.))、ヘラオモダカ(narrowleaf waterplantain (Alisma canaliculatum))のようなオモダカ科雑草(alismataceae);コナギ(monochoria (Monochoria vaginalis))、ミズアオイ(monochoria species (Monochoria korsakowii))のようなミズアオイ科雑草(pontederiaceae);アゼナ(false pimpernel (Lindernia pyxidaria))のようなアゼトウガラシ科雑草(Scrophulariaceae)、アブノメ(abunome (Dopatrium junceum))のようなオオバコ科雑草(plantaginaceae);キカシグサ(toothcup (Rotala india))、ヒメミソハギ(red stem (Ammanniamultiflora))のようなミソハギ科雑草(lythraceae);ミゾハコベ(long stem waterwort(Elatine triandra SCHK.))のようなミゾハコベ科雑草(elatinaceae);イチビ(velvetleaf (Abutilon theophrasti MEDIC.))、アメリカキンゴジカ(prickly sida (Sida spinosa L.))のようなアオイ科雑草(malvaceae);オナモミ(common cocklebur (Xanthium strumarium L.))、ブタクサ(common ragweed (Ambrosia elatior L.))、エゾノキツネアザミ(thistle (Breea setosa (BIEB.) KITAM.))、ハキダメギク(hairy galinsoga(Galinsoga ciliata Blake)) 、カミツレ(wild chamomile(Matricaria chamomilla L.))、ホトケノザ(henbit (Lamium amplexicaule L.))のようなキク科雑草(compositae);イヌホウズキ(black nightshade (Solanumnigrum L.))、シロバナチョウセンアサガオ(jimsonweed (Daturastramonium))のようなナス科雑草(solanaceae);アオビユ(slender amaranth (Amaranthus viridis L.))、アオゲイトウ(redroot pigweed (Amaranthus retroflexus L.))のようなヒユ科雑草(amaranthaceae);サナエタデ(pale smartweed (Polygonumlapathifolium L.))、ハルタデ(ladysthumb(Polygonumpersicaria L.))、ソバカズラ(wild buckwheat(Polygonumconvolvulus L.)) 、ミチヤナギ(knotweed(Polygonumaviculare L.))のようなタデ科雑草(polygonaceeae);タネツケバナ(flexuous bittercress (Cardamine flexuosa WITH.))、ナズナ(shepherd’s-purse(Capsella bursa-pastoris Medik.))、セイヨウカラシナ(indian mustard(Brassica juncea Czern.))のようなアブラナ科雑草(cruciferae);マルバアサガオ(tall morningglory (Ipomoeapurpurea L.))、セイヨウヒルガオ(field bindweed (Convolvulusarvensis L.))、アメリカアサガオ(ivyleaf morningglory (Ipomoeahederacea Jacq.))のようなヒルガオ科雑草(convolvulaceae);シロザ(common lambsquarters (Chenopodium album L.)) 、ホウキギ(mexican burningbush(Kochia scoparia Schrad.))のようなヒユ科雑草(Amaran thaceae);スベリヒユ(common purslane (Portulacaoleracea L.))のようなスベリヒユ科雑草(Portulacaceae);エビスグサ(sicklepod (Cassia obtusifolia L.))のようなマメ科雑草(fabaceae);ハコベ(common chickweed (Stellariamedia L.))のようなナデシコ科雑草(caryophyllaceae);ヤエムグラ(catchweed (Galium spurium L.))のようなアカネ科雑草(rubiaceae);エノキグサ(threeseeded copperleaf (Acalyphaaustralis L.))のようなトウダイグサ科雑草(euphorbiaceae);ツユクサ(common dayflower (Commelina communis L.))のようなツユクサ科雑草(Commelinaceae)などの各種有害雑草を防除することができる。よって、有用作物、例えばトウモロコシ(corn (Zea mays L.))、ダイズ(soybean (Glycine max Merr.))、ワタ (cotton (Gossypium spp.))、コムギ(wheat (Triticum spp.))、イネ(rice (Oryza sativa L.))、オオムギ(barley (Hordeum Vulgare L.))、ライムギ(rye(Secalecereale L.))、エンバク(oat (Avena sativa L.))、ソルガム(sorgo (Sorghum bicolor Moench))、アブラナ(rape (Brassica napus L.))、ヒマワリ(sunflower (Helianthus annuus L.))、テンサイ(suger beet (Beta Vulgaris L.))、サトウキビ(suger cane (Saccharum officinarum L.))、芝(japanese lawngrass (Zoysia japonica stend))、ピーナッツ(peanut (Arachis hypogaea L.))、アマ(flax (Linum usitatissimum L.))、タバコ(tobacco (Nicotiana tabacum L.))、コーヒー(coffee (Coffea spp.))などの栽培において、選択的に有害雑草を防除する場合或いは非選択的に有害雑草を防除する場合において有効に使用される。
【0035】
本発明の除草組成物は、以下に列挙する公知除草性化合物(一般名など)を混用することができ、これにより適用草種の範囲、薬剤処理の時期、除草活性等を、より好ましい方向へ改良できる場合がある。特に記載がない場合であってもこれら化合物に塩、アルキルエステル、水和物、異なる結晶形態、各種構造異性体等が存在する場合は、当然それらも含まれる。
【0036】
(1)2,4−D、2,4−Dブトチル(2,4-D-butotyl)、2,4−Dブチル(2,4-D-butyl)、2,4−Dジメチルアンモニウム(2,4-D-dimethylammonimum)、2,4−Dジオールアミン(2,4-D-diolamine)、2,4−Dエチル(2,4-D-ethyl)、2,4−D−2−エチルヘキシル(2,4-D-2-ethylhexyl)、2,4−Dイソブチル(2,4-D-isobutyl)、2,4−Dイソオクチル(2,4-D-isoctyl)、2,4−Dイソプロピル(2,4-D-isopropyl)、2,4−Dイソプロピルアンモニウム(2,4-D-isopropylammonium)、2,4−Dナトリウム(2,4-D-sodium)、2,4−Dイソプロパノールアンモニウム(2,4-D-isopropanolammonium)、2,4−Dトロールアミン(2,4-D-trolamine)、2,4−DB、2,4−DBブチル(2,4-DB-butyl)、2,4−DBジメチルアンモニウム(2,4-DB-dimethylammonium)、2,4−DBイソオクチル(2,4-DB-isoctyl)、2,4−DBカリウム(2,4-DB-potassium)、2,4−DBナトリウム(2,4-DB-sodium)、ジクロロプロップ(dichlorprop)、ジクロロプロップブトチル(dichlorprop-butotyl)、ジクロロプロップジメチルアンモニウム(dichlorprop-dimethylammonium)、ジクロロプロップイソオクチル(dichlorprop-isoctyl)、ジクロロプロップカリウム(dichlorprop-potassium)、ジクロロプロップ−P(dichlorprop-P)、ジクロロプロップ−Pジメチルアンモニウム(dichlorprop-P-dimethylammonium)、ジクロロプロップ−Pカリウム(dichlorprop-P-potassium)、ジクロロプロップ−Pナトリウム(dichlorprop-P-sodium)、MCPA、MCPAブトチル(MCPA-butotyl)、MCPAジメチルアンモニウム(MCPA-dimethylammonium)、MCPA−2−エチルヘキシル(MCPA-2-ethylhexyl)、MCPAカリウム(MCPA-potassium)、MCPAナトリウム(MCPA-sodium)、MCPAチオエチル(MCPA-thioethyl)、MCPB、MCPBエチル(MCPB-ethyl)、MCPBナトリウム(MCPB-sodium)、メコプロップ(mecoprop)、メコプロップブトチル(mecoprop-butotyl)、メコプロップナトリウム(mecoprop-sodium)、メコプロップ−P(mecoprop-P)、メコプロップ−Pブトチル(mecoprop-P-butotyl)、メコプロップ−Pジメチルアンモニウム(mecoprop-P-dimethylammonium)、メコプロップ−P−2−エチルヘキシル(mecoprop-P-2-ethylhexyl)、メコプロップ−Pカリウム(mecoprop-P-potassium)、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)のようなフェノキシ系;2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、ジカンバブトチル(dicamba-butotyl)、ジカンバジグリコールアミン(dicamba-diglycolamine)、ジカンバジメチルアンモニウム(dicamba-dimethylammonium)、ジカンバジオールアミン(dicamba-diolamine)、ジカンバイソプロピルアンモニウム(dicamba-isopropylammonium)、ジカンバカリウム(dicamba-potassium)、ジカンバナトリウム(dicamba-sodium)、ジクロベニル(dichlobenil)、ピクロラム(picloram)、ピクロラムジメチルアンモニウム(picloram-dimethylammonium)、ピクロラムイソオクチル(picloram-isoctyl)、ピクロラムカリウム(picloram-potassium)、ピクロラムトリイソプロパノールアンモニウム(picloram-triisopropanolammonium)、ピクロラムトリイソプロピルアンモニウム(picloram-triisopropylammonium)、ピクロラムトロールアミン(picloram-trolamine)、トリクロピル(triclopyr)、トリクロピルブトチル(triclopyr-butotyl)、トリクロピルトリエチルアンモニウム(triclopyr-triethylammonium)、クロピラリド(clopyralid)、クロピラリドオールアミン(clopyralid-olamine)、クロピラリドカリウム(clopyralid-potassium)、クロピラリドトリイソプロパノールアンモニウム(clopyralid-triisopropanolammonium)、アミノピラリド(aminopyralid)のような芳香族カルボン酸系;その他ナプタラム(naptalam)、ナプタラムナトリウム(naptalam-sodium)、ベナゾリン(benazolin)、ベナゾリンエチル(benazolin-ethyl)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、ダイフルフェンゾピルナトリウム(diflufenzopyr-sodium)、フルロキシピル(fluroxypyr)、フルロキシピル−2−ブトキシ−1−メチルエチル(fluroxypyr-2-butoxy-1-methylethyl)、フルロキシピルメプチル(fluroxypyr-meptyl)、クロロフルレノール(chlorflurenol)、クロロフルレノールメチル(chlorflurenol-methyl)、アミノシクロピラクロール(aminocyclopyrachlor)、アミノシクロピラクロールメチル(aminocyclopyrachlor-methyl)、アミノシクロピラクロールカリウム(aminocyclopyrachlor-potassium)などのように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされているもの。
【0037】
(2)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、メトベンズロン(metobenzuron)、テブチウロン(tebuthiuron)、ジメフロン(dimefuron)、イソウロン(isouron)、カルブチレート(karbutilate)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、メトクスロン(metoxuron)、モノリニュロン(monolinuron)、ネブロン(neburon)、シデュロン(siduron)、ターブメトン(terbumeton)、トリエタジン(trietazine)、メトブロムロン(metobromuron)のような尿素系;シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、ターブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、トリアジフラム(triaziflam)、インダジフラム(indaziflam)、ターブトリン(terbutryn)、プロパジン(propazine)、メタミトロン(metamitron)、プロメトン(prometon)のようなトリアジン系;ブロマシル(bromacil)、ブロマシルリチウム(bromacyl-lithium)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)のようなウラシル系;プロパニル(propanil)、シプロミッド(cypromid)のようなアニリド系;スエップ(swep)、デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)のようなカーバメート系;ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニルオクタノエート(bromoxynil-octanoate)、ブロモキシニルヘプタノエート(bromoxynil-heptanoate)、アイオキシニル(ioxynil)、アイオキシニルオクタノエート(ioxynil-octanoate)、アイオキシニルカリウム(ioxynil-potassium)、アイオキシニルナトリウム(ioxynil-sodium)のようなヒドロキシベンゾニトリル系;その他ピリデート(pyridate)、ベンタゾン(bentazone)、ベンタゾンナトリウム(bentazone-sodium)、アミカルバゾン(amicarbazone)、メタゾール(methazole)、ペンタノクロール(pentanochlor)などのように植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0038】
(3)それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされているパラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)のような4級アンモニウム塩系。
【0039】
(4)ニトロフェン(nitrofen)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンナトリウム(acifluorfen-sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、ホメサフェンナトリウム(fomesafen-sodium)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、アクロニフェン(aclonifen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen-ethyl、HC−252)、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen-ethyl)、フルオログリコフェン(fluoroglycofen)のようなジフェニルエーテル系;クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラック(flumiclorac)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルチアセット(fluthiacet)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)のような環状イミド系;その他オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、チジアジミン(thidiazimin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、アザフェニジン(azafenidin)、イソプロパゾール(isopropazole)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、サフルフェナシル(saflufenacil)、フルポキサム(flupoxam)、フルアゾレート(fluazolate)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyraclonil)、フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)、[3-(2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル)フェノキシ)ピリジン-2-イルオキシ]酢酸エチル(SYN-523)などのように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされているもの。
【0040】
(5)ノルフルラゾン(norflurazon)、クロリダゾン(chloridazon)、メトフルラゾン(metflurazon)のようなピリダジノン系;ピラゾリネート(pyrazolynate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone)、ピラスルフォトール(pyrasulfotole)のようなピラゾール系;その他アミトロール(amitrole)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、メトキシフェノン(methoxyphenone)、クロマゾン(clomazone)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione, AVH−301)、ビシクロピロン(bicyclopyrone)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジフェンゾコートメチルサルフェート(difenzoquat-metilsulfate)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビフルブタミド(beflubutamid)、SW-065、KUH-110、国際公開公報WO2005118530の請求項に記載されている化合物、国際公開公報WO2008065907の請求項に記載されている化合物、国際公開公報WO2009142318の請求項に記載されている化合物などのようにカロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされているもの。
【0041】
(6)ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、ジクロホップ(diclofop)、ピリフェノップナトリウム(pyriphenop-sodium)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、フルアジホップ(fluazifop)、フルアジホップ-P(fluazifop-P)、フルアジホップ−P−ブチル(fluazifop-P-butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、ハロキシホップ(haloxyfop)、ハロキシホップエトチル(haloxyfop-etotyl)、ハロキシホップ−P(haloxyfop-P)、ハロキシホップ−P−メチル(haloxyfop-P-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、キザロホップ−P(quizalofop-P)、キザロホップ−P−エチル(quizalofop-P-ethyl)、キザロホップ−P−テフリル(quizalofop-P-tefuryl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、フェノキサプロップ−P(fenoxaprop-P)、フェノキサプロップ−P−エチル(fenoxaprop-P-ethyl)、メタミホッププロピル(metamifop-propyl)、メタミホップ(metamifop)、クロジナホッププロパルギル(clodinafop-propargyl)、クロジナホップ(clodinafop)、プロパキザホップ(propaquizafop)のようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系;アロキシジムナトリウム(alloxydim-sodium)、アロキシジウム(alloxydim)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim)、シクロキシジム(cycloxydim)のようなシクロヘキサンジオン系;その他、フラムプロップ−M−メチル(flamprop-M-methyl)、フラムプロップ−M(flamprop-M)、フラムプロップ−M−イソプロピル(flamprop-M-isopropyl)などのようにイネ科植物に特異的に除草効力が強く認められるもの。
【0042】
(7)クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、クロリムロン(chlorimuron)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、スルホメツロン(sulfometuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、プリミスルフロン(primisulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、ベンスルフロン(bensulfuron)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、メトスルフロン(metsulfuron)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、ピラゾスルフロン(pyrazosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron-methyl-sodium)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、トリフルスルフロン(triflusulfuron)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、ハロスルフロン(halosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、チフェンスルフロン(thifensulfuron)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron-methyl)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、イオドスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron-methyl-sodium)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリベヌロン(tribenuron)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron)、トリフロキシスルフロンナトリウム(trifloxysulfuron-sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、メソスルフロン(mesosulfuron)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、プロピリスルフロン(propyrisulfuron, TH−547)、メタゾスルフロン(metazosulfuron)、iofensulfuron(イオフェンスルフロン)、欧州特許公報EP0645386の請求項に記載されている化合物のようなスルホニルウレア系;フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、フロラスラム(florasulam)、ペノクススラム(penoxsulam)、ピロクススラム(pyroxsulam)のようなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系;イマザピル(imazapyr)、イマザピルイソプロピルアンモニウム(imazapyr-isopropylammonium)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマゼタピルアンモニウム(imazethapyr-ammonium)、イマザキン(imazaquin)、イマザキンアンモニウム(imazaquin-ammonium)、イマザモックス(imazamox)、イマザモックスアンモニウム(imazamox-ammonium)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz-methyl)、イマザピック(imazapic)のようなイミダゾリノン系;ピリチオバックナトリウム(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan)のようなピリミジニルサリチル酸系;フルカルバゾン(flucarbazone)、フルカルバゾンナトリウム(flucarbazone-sodium)、プロポキシカルバゾンナトリウム(propoxycarbazone-sodium)、プロポキシカルバゾン(propoxycarbazone)、チエンカルバゾン(thiencarbazone)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系;その他グリホサート(glyphosate)、グリホサートナトリウム(glyphosate-sodium)、グリホサートカリウム(glyphosate-potassium)、グリホサートアンモニウム(glyphosate-ammonium)、グリホサートジアンモニウム(glyphosate-diammonium)、グリホサートイソプロピルアンモニウム(glyphosate-isopropylammonium)、グリホサートトリメシウム(glyphosate-trimesium)、グリホサートセスキナトリウム(glyphosate-sesquisodium)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム(glufosinate-ammonium)、グルホシネート-P(glufosinate-P)、グルホシネート-Pアンモニウム(glufosinate-P-ammonium)、グルホシネート-Pナトリウム(glufosinate-P-sodium)、ビラナホス(bilanafos)、ビラナホスナトリウム(bilanafos-sodium)、シンメチリン(cinmethylin)、トリアファモン(triafamone)などのように植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0043】
(8)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリン(nitralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)、ブトラリン(butralin)、ジニトラミン(dinitramine)のようなジニトロアニリン系;ベンスリド(bensulide)、ナプロパミド(napropamide)、プロピザミド(propyzamide、プロナミド(pronamide))のようなアミド系;アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)のような有機リン系;プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、バーバン(barban)、カルベタミド(carbetamide)のようなフェニルカーバメート系;ダイムロン(daimuron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモブチド(bromobutide)、メチルダイムロン(methyldymron)のようなクミルアミン系;その他アシュラム(asulam)、アシュラムナトリウム(asulam-sodium)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、クロルタールジメチル(chlorthal-dimethyl)、クロルタール(chlorthal)、ジフェナミド(diphenamid)などのように植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0044】
(9)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S−メトラクロール(S-metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメテナミド−P(dimethenamid−P)、プロピソクロール(propisochlor)、ジメタクロール(dimethachlor)のようなクロロアセトアミド系;モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、EPTC、ブチレート(butylate)、ベルノレート(vernolate)、ペブレート(pebulate)、シクロエート(cycloate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、ジアレート(diallate)、トリアレート(tri-allate)、オルベンカルブ(orbencarb)のようなチオカーバメート系;その他エトベンザニド(etobenzanid)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、トリディファン(tridiphane)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、オキサジクロメフォン(oxaziclomefone)、インダノファン(indanofan)、ベンフレセート(benfuresate)、ピロキサスルフォン(pyroxasulfone)、フェノキサスルフォン(fenoxasulfone)、ダラポン(dalapon)、ダラポンナトリウム(dalapon-sodium)、TCAナトリウム(TCA-sodium)、トリクロロ酢酸(trichloroacetic acid)などのように植物のタンパク質生合成あるいは脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
【0045】
(10)MSMA、DSMA、CMA、エンドタール(endothall)、エンドタールジカリウム(endothall-dipotassium)、エンドタールナトリウム(endothall-sodium)、エンドタールモノ(N,N−ジメチルアルキルアンモニウム)(endothall-mono(N,N-dimethylalkylammonium))、エトフメセート(ethofumesate)、ソディウムクロレート(sodium chlorate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid、ノナン酸(nonanoic acid))、ホスアミン(fosamine)、ホスアミンアンモニウム(fosamine-ammonium)、ピノキサデン(pinoxaden)、イプフェンカルバゾン(ipfencarbazone, HOK−201)、アクロレイン(aclolein)、スルファミン酸アンモニウム(ammonium sulfamate)、ボラックス(borax)、クロロ酢酸(chloroacetic acid)、クロロ酢酸ナトリウム(sodium chloroacete)、シアナミド(cyanamide)、メチルアルソン酸(methylarsonic acid)、ジメチルアルソン酸(dimethylarsinic acid)、ジメチルアルソン酸ナトリウム(sodium dimethylarsinate)、ジノターブ(dinoterb)、ジノターブアンモニウム(dinoterb-ammonium)、ジノターブジオールアミン(dinoterb-diolamine)、ジノターブアセテート(dinoterb-acetate)、DNOC、硫酸第一鉄(ferrous sulfate)、フルプロパネート(flupropanate)、フルプロパネートナトリウム(flupropanate-sodium)、イソキサベン(isoxaben)、メフルイジド(mefluidide)、メフルイジドジオールアミン(mefluidide-diolamine)、メタム(metam)、メタムアンモニウム(metam-ammonium)、メタムカリウム(metam-potassium)、メタムナトリウム(metam-sodium)、イソチオシアン酸メチル(methyl isothiocyanate)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンタクロロフェノールナトリウム(sodium pentachlorophenoxide)、ペンタクロロフェノールラウレート(pentachlorophenol laurate)、キノクラミン(quinoclamine)、硫酸(sulfuric acid)、ウレアサルフェート(urea sulfate)、メチオゾリン(methiozolin、MRC-01)など。
【0046】
(11)ザントモナス キャンペストリス(Xanthomonas campestris)、エピココロシルス ネマトソルス(Epicoccosirus nematosorus)、エピココロシルス ネマトスペラス(Epicoccosirus nematosperus)、エキセロヒラム モノセラス(Exserohilum monoseras)、ドレクスレラ モノセラス(Drechsrela monoceras)などのように植物に寄生することで除草効力を示すとされているもの。
【0047】
本発明の除草組成物は、有効成分である化合物A又は化合物Bを、通常の農薬の製剤方法に準じて各種補助剤と配合し、粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、錠剤、丸剤、カプセル剤(水溶性フィルムで包装する形態を含む)、水性懸濁剤、油性懸濁剤、マイクロエマルジョン製剤、サスポエマルジョン製剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤などの種々の形態に製剤調製し、施用することができるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。
【0048】
製剤調製に際しては、化合物Aと化合物Bとを一緒に混合し製剤調製しても、或はそれらを別々に製剤調製し施用時に混合してもよい。
【0049】
製剤に使用する補助剤としては、カオリナイト、セリサイト、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉のような固形担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコールのような溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンのような植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤の各成分は、本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。また、前記した補助剤以外にも当該分野で知られたものの中から適宜選んで使用することもできる。例えば、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤、発泡剤、崩壊剤、結合剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。本発明の除草組成物における有効成分と各種補助剤との配合割合は重量%比で0.001:99.999〜95:5、望ましくは0.005:99.995〜90:10程度とすることができる。
【0050】
本発明の除草組成物の施用方法は、種々の方法を採用でき、施用場所、製剤形態、防除対象植物の種類や生育状況などの各種条件に応じて適宜使い分けることができるが、例えば以下のような方法が挙げられる。
1.化合物Aと化合物Bとを一緒に混合し、製剤調製したものをそのまま施用する。
2.化合物Aと化合物Bとを一緒に混合し、製剤調製したものを水等で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して施用する。
3.化合物Aと化合物Bとを別々に製剤調製し、各々をそのまま施用する。
4.化合物Aと化合物Bとを別々に製剤調製し、必要に応じて各々を水等で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して、各々施用する。
5.化合物Aと化合物Bとを別々に製剤調製したものを水等で所定濃度に希釈する時に混合し、必要に応じて各種展着剤(界面活性剤、植物油、鉱物油など)を添加して施用する。
【0051】
本発明における望ましい態様を以下に記載するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。以下、化合物Aと化合物Bとを含有する除草組成物を「前記除草組成物」と記載する。
(1)化合物Aが、式(I)中のXが1,3−ジオキソラン−2−イルであり、R1が塩素原子であり、R2がメチルスルホニルであり、Qが水素原子であり、nが2である化合物(以下化合物A1と略す)である、前記除草組成物。
(2)化合物Aが、前記(1)に記載の化合物のナトリウム塩(以下化合物A2と略す)である、前記除草組成物。
(3)化合物Bが、(B1)2,4−D、その塩又はそのエステル、(B2)MCP、その塩又はそのエステル、(B3)MCPB、その塩又はそのエステル及び(B4)クロメプロップからなる群より選ばれる少なくとも1種のフェノキシ酢酸系化合物である、前記除草組成物。
【0052】
(4)化合物Bが、前記(3)に記載のフェノキシ酢酸系化合物及び(B59)キンクロラックから選ばれる、植物ホルモン作用(オーキシン作用)攪乱型除草除草剤である、前記除草組成物。
(5)化合物Bが、(B5)シメトリン及び(B6)ジメタメトリンからなる群より選ばれる少なくとも1種のトリアジン系化合物である、前記除草組成物。
(6)化合物Bが、(B7)ベンタゾンのようなピリミジン系化合物である、前記除草組成物。
(7)化合物Bが、前記(5)に記載のトリアジン系化合物及び前記(6)に記載のピリミジン系化合物から選ばれる、光合成阻害型除草剤である、前記除草組成物。
(8)化合物Bが、(B8)オキサジアゾン、(B9)オキサジアルギル、(B10)ペントキサゾン、(B11)ピラクロニル及び(B12)カルフェントラゾンエチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のヘテロ環系化合物である、前記除草組成物。
【0053】
(9)化合物Bが、前記(8)に記載のヘテロ環系化合物から選ばれる、プロトポル
フィリノーゲンオキシダーゼ阻害型除草剤である、前記除草組成物。
(10)化合物Bが、(B13)ピラゾリネート、(B14)ピラゾキシフェン及び(B15)ベンゾフェナップからなる群より選ばれる少なくとも1種のピラゾール系化合物である、前記除草組成物。
(11)化合物Bが、(B16)ベンゾビシクロン、(B17)メソトリオン、(B18)テフリルトリオン、(B19)前記式(II)の化合物及び(B63)前記式(IV)の化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のトリケトン系化合物である、前記除草組成物。
(12)化合物Bが、前記(10)に記載のピラゾール系化合物、前記(11)に記載のトリケトン系化合物、(B20)前記式(III)の化合物及び(B61)クロマゾン(clomazone)から選ばれる、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸阻害型除草剤である、前記除草組成物。
【0054】
(13)化合物Bが、(B21)シハロホップブチル及び(B22)メタミホップからなる群より選ばれる少なくとも1種のアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物である、前記除草組成物。
(14)化合物Bが、前記(13)に記載のアリールオキシフェノキシプロピオン酸系化合物から選ばれる、アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害型除草剤である、前記除草組成物。
(15)化合物Bが、(B23)ベンスルフロンメチル、(B24)ピラゾスルフロンエチル、(B25)イマゾスルフロン、(B26)アジムスルフロン、(B27)シクロスルファムロン、(B28)エトキシスルフロン、(B29)ハロスルフロンメチル、(B30)フルセトスルフロン、(B31)プロピリスルフロン及び(B32)メタゾスルフロンからなる群より選ばれる少なくとも1種のスルホニルウレア系化合物である、前記除草組成物。
(16)化合物Bが、(B33)ペノキススラムのようなスルホンアミド系化合物である、前記除草組成物。
【0055】
(17)化合物Bが、(B34)ピリミノバックメチル及び(B35)ビスピリバックナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のピリミジニルサリチル酸系化合物である、前記除草組成物。
(18)化合物Bが、(B36)ピリミスルファン及び(B37)トリアファモンからなる群より選ばれる少なくとも1種のスルホンアニリド系化合物である、前記除草組成物。
(19)化合物Bが、前記(15)に記載のスルホニルウレア系化合物、前記(16)に記載のスルホンアミド系化合物、前記(17)に記載のピリミジニルサリチル酸系化合物、前記(18)に記載のスルホンアニリド系化合物及び(B38)ピリフタリドから選ばれる、アセト乳酸合成酵素阻害型除草剤である、前記除草組成物。
(20)化合物Bが、(B39)ブタミホスのような有機リン系化合物である、前記除草組成物。
(21)化合物Bが、(B40)ダイムロン、(B41)クミルロン及び(B42)ブロモブチドからなる群より選ばれる少なくとも1種のクミルアミン系化合物である、前記除草組成物。
【0056】
(22)化合物Bが、前記(20)に記載の有機リン系化合物、前記(21)に記載のクミルアミン系化合物及び(B62)ペンディメタリンから選ばれる、細胞分裂阻害型除草剤である、前記除草組成物。
(23)化合物Bが、(B43)モリネート、(B44)エスプロカルブ、(B45)ピリブチカルブ及び(B60)チオベンカルブからなる群より選ばれる少なくとも1種のチオカーバメート系化合物である、前記除草組成物。
(24)化合物Bが、(B46)ブタクロール、(B47)プレチラクロール及び(B48)テニルクロールからなる群より選ばれる少なくとも1種のクロロアセトアミド系化合物である、前記除草組成物。
(25)化合物Bが、前記(23)に記載のチオカーバメート系化合物、前記(24)に記載のクロロアセトアミド系化合物、(B49)メフェナセット、(B50)カフェンストロール、(B51)インダノファン、(B52)フェントラザミド、(B53)オキサジクロメホン、(B54)エトベンザニド、(B55)ベンフレセート、(B56)イプフェンカルバゾン及び(B57)フェノキサスルホンから選ばれる、脂肪生合成阻害型除草剤である、前記除草組成物。
【0057】
(26)化合物Bが、(B58)キノクラミンである、前記除草組成物。
(27)化合物A1と、前記(3)〜(26)に記載した化合物Bの各々とを含有する各除草組成物。
(28)化合物A2と、前記(3)〜(26)に記載した化合物Bの各々とを含有する各除草組成物。
(29)前記(1)〜(28)の除草組成物の除草有効量を雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法。
(30)化合物A1の除草有効量と、化合物Bの除草有効量とを雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法。
(31)化合物A2の除草有効量と、化合物Bの除草有効量とを雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法。
(32)化合物A1の除草有効量と、前記(3)〜(26)に記載した各化合物Bの除草有効量とを雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法。
(33)化合物A2の除草有効量と、前記(3)〜(26)に記載した各化合物Bの除草有効量とを雑草又はそれが生育する場所に施用し、雑草を防除又はその生育を抑制する方法。
(34)化合物A2と(B12)カルフェントラゾンエチルとを含有する、前記除草組成物。
(35)化合物A2と(B30)フルセトスルフロンとを含有する、前記除草組成物。
【0058】
本発明をより詳しく述べるために、以下に実施例を記載するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。実施例中、化合物A2は前述の通りであり、その化学名はソディウム 2-(3-(2-(1,3-ジオキソラン-2-イル)エトキシ)-2-クロロ-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-3-オキソ-1-シクロヘキセノラート(sodium 2-(3-(2-(1,3-dioxolan-2-yl)ethoxy)-2-chloro-4-(methylsulfonyl)benzoyl)-3-oxo-1-cyclohexenolate)である。
試験例1
1/10,000アールポットに水田土壌を充填して水田状態とし、コウキヤガラの塊茎を植え込んだ。水深3.5cmの湛水条件下で静置し、コウキヤガラが一定の大きさに達した時、化合物Aと化合物Bを各々所定薬量となるよう処理した。一定期間経過後、コウキヤガラの生育状態を肉眼で観察調査した。
実測値として下記評価基準に従って評価した生育抑制率(%)を、計算値としてコルビー(Colby)の方法(WEED,15巻,20〜22頁,1967年)により算出した生育抑制率(%)を、各々第1-1表〜第1-40表に示す。
生育抑制率(%)=0%(無処理区同等)〜100%(完全枯死)
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
【0066】
【表8】
【0067】
【表9】
【0068】
【表10】
【0069】
【表11】
【0070】
【表12】
【0071】
【表13】
【0072】
【表14】
【0073】
【表15】
【0074】
【表16】
【0075】
【表17】
【0076】
【表18】
【0077】
【表19】
【0078】
【表20】
【0079】
【表21】
【0080】
【表22】
【0081】
【表23】
【0082】
【表24】
【0083】
【表25】
【0084】
【表26】
【0085】
【表27】
【0086】
【表28】
【0087】
【表29】
【0088】
【表30】
【0089】
【表31】
【0090】
【表32】
【0091】
【表33】
【0092】
【表34】
【0093】
【表35】
【0094】
【表36】
【0095】
【表37】
【0096】
【表38】
【0097】
【表39】
【0098】
【表40】
【0099】
試験例2
1/10,000アールポットに水田土壌を充填して水田状態とし、タイヌビエ種子を播種した。水深3.5cmの湛水条件下で静置し、タイヌビエが一定の大きさに達した時、化合物Aと化合物Bを各々所定薬量となるよう処理した。一定期間経過後、タイヌビエの生育状態を肉眼で観察調査した。前記試験例1と同様に評価した生育抑制率(%)を第2-1表〜第2-9表に示す。
【0100】
【表41】
【0101】
【表42】
【0102】
【表43】
【0103】
【表44】
【0104】
【表45】
【0105】
【表46】
【0106】
【表47】
【0107】
【表48】
【0108】
【表49】
【0109】
試験例3
1/10,000アールポットに水田土壌を充填して水田状態とし、オモダカ(スルホニルウレア抵抗性)の塊茎を植え込んだ。水深3.5cmの湛水条件下で静置し、オモダカが一定の大きさに達した時、化合物Aと化合物Bを各々所定薬量となるよう処理した。一定期間経過後、オモダカの生育状態を肉眼で観察調査した。前記試験例1と同様に評価した生育抑制率(%)を第3-1表〜第3-3表に示す。
【0110】
【表50】
【0111】
【表51】
【0112】
【表52】
【0113】
試験例4
1/10,000アールポットに水田土壌を充填して水田状態とし、オモダカ(スルホニルウレア感受性)の塊茎を植え込んだ。水深3.5cmの湛水条件下で静置し、オモダカが一定の大きさに達した時、化合物Aと化合物Bを各々所定薬量となるよう処理した。一定期間経過後、オモダカの生育状態を肉眼で観察調査した。前記試験例1と同様に評価した生育抑制率(%)を第4-1表〜第4-3表に示す。
【0114】
【表53】
【0115】
【表54】
【0116】
【表55】
【0117】
試験例5
1/10,000アールポットに水田土壌を充填して水田状態とし、ホタルイ(スルホニルウレア感受性と同抵抗性とが混在)の種子を播種した。水深3.5cmの湛水条件下で静置し、ホタルイが一定の大きさに達した時、化合物Aと化合物Bを各々所定薬量となるよう処理した。処理翌日に、降雨によるオーバーフローを再現するため、田水を水深1cm程度となるよう一旦取り除き、その後再び水深を3.5cmとした。一定期間経過後、ホタルイの生育状態を肉眼で観察調査した。前記試験例1と同様に評価した生育抑制率(%)を第5-1表〜第5-3表に示す。
【0118】
【表56】
【0119】
【表57】
【0120】
【表58】
【産業上の利用可能性】
【0121】
本発明により、幅広い殺草スペクトルを持ち、高活性で且つ持続効果の長い除草組成物を提供することができる。