(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6337477
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】焼成用成型チョコレート類及びこれを用いた複合菓子
(51)【国際特許分類】
A23G 1/36 20060101AFI20180528BHJP
A23D 9/00 20060101ALI20180528BHJP
A21D 13/11 20170101ALI20180528BHJP
【FI】
A23G1/36
A23D9/00 500
A21D13/11
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-10019(P2014-10019)
(22)【出願日】2014年1月23日
(65)【公開番号】特開2015-136335(P2015-136335A)
(43)【公開日】2015年7月30日
【審査請求日】2016年10月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】315015162
【氏名又は名称】不二製油株式会社
(72)【発明者】
【氏名】太田 将明
(72)【発明者】
【氏名】山脇 祥夫
(72)【発明者】
【氏名】小泉 琴美
【審査官】
戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2013/065726(WO,A1)
【文献】
特開2007−252364(JP,A)
【文献】
特開2013−201907(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/002817(WO,A1)
【文献】
特開昭63−248343(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G 1/00−1/56
A23D 9/00−9/06
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/FSTA/
WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の(a)〜(f)の条件を満たす油脂組成物を5〜40重量%含有することを特徴とする、焼成用成型チョコレート類。
(a)下記油脂(A)を10〜90重量%、油脂(B)を90〜10重量%含む
油脂(A):StOStを30重量%以上含有する油脂
油脂(B):26℃で液状の油脂
(b)SOS型トリグリセリドの含量が20〜80重量%
(c)StOStの含量が10〜70重量%
(d)POP及びPPO含量の合計が10重量%以下
(e)POO/StOOの比が1以上
(f)POSt/SOSの比が0.3以下
但しSはC14〜C24の飽和脂肪酸,St:ステアリン酸,P:パルミチン酸,O:オレイン酸をそれぞれ示す。
また、SOS:1、3位の脂肪酸がS、2位の脂肪酸がOのトリグリセリド、
StOSt:1、3位の脂肪酸がSt、2位の脂肪酸がOのトリグリセリド、
POP:1、3位の脂肪酸がP、2位の脂肪酸がOのトリグリセリド、
PPO:1、2位、又は2、3位の脂肪酸がP、3位又は1位の脂肪酸がOのトリグリセ
リド、
POO:1、2位、又は2、3位の脂肪酸がO、3位又は1位の脂肪酸がPのトリグリセリド、
StOO:1、2位、又は2、3位の脂肪酸がO、3位又は1位の脂肪酸がStのトリグリセリド、
POSt:1位または3位の脂肪酸がP、2位の脂肪酸がO、3位または1位の脂肪酸がStのトリグリセリド、
をそれぞれ示す。
【請求項2】
請求項1に記載の焼成用成型チョコレート類と、ベーカリー生地を組み合わせ焼成してなる、複合菓子。
【請求項3】
請求項1に記載の条件を満たす油脂組成物を5〜40重量%配合してチョコレート生地を調製し、任意の形状に成型することを特徴とする、焼成用成型チョコレート類の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の焼成用成型チョコレート類と、ベーカリー生地を組み合わせ焼成することを特徴とする、複合菓子の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載の条件を満たすことを特徴とする、焼成用成型チョコレート類用途の油脂組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成用途の成型チョコレート類、特にベーカリー生地との複合菓子用途に関する。
【背景技術】
【0002】
各種チョコレート類と、クッキーなどのベーカリー生地と組み合わせて焼成した複合菓子類は、多種多様な製品が売り場を彩っている。これらの複合菓子に成型チョコレート類を用いる場合、チョコレート部分の適度な焼き残りと、チョコレートらしい口溶けを有するソフトな食感の維持が重要である。特許文献1では、クッキーやパンなどのベーキング製品と組み合わせたチョコレートの焼き残りとソフトな食感を課題とし、酵素処理した卵黄をチョコレートに含有させる方法が提案されているが、この方法では、チョコレートらしい風味や口溶けを損ねる場合がある。
【0003】
一般的な成型チョコレート類においては、モールド成型時のデモールド性(型離れ)、カット成型時の刃離れ、デポジット時の保形性などが課題となる。よって、なるべく固化性や離型性の良好なチョコレート生地を用いる場合が多い。チョコレートの固化性や離型性(デモールド性)の改善方法としては、例えば特許文献2の技術が開示されている。しかし一般に固化性や離型性の良好な、すなわちテンパリング性の良好なチョコレートは、焼成用途に用いると食感が硬くガリガリとしたものになってしまう。さらに、経時的にこの傾向は顕著になる。また、製造時の固化性や離型性が良好であっても、表面に「べたつき」のある成型チョコレート類は、輸送や保管時にチョコ同士が相互に付着し、複合菓子製造時の作業性を損ねてしまう。加えて、ベーカリー生地との混合時には生地に移染して商品価値を損ねてしまうこともある。すなわち、成型チョコとしての適性と、複合菓子製造時の作業性、さらに焼成後の適度な焼き残りやソフトさ、口溶けを備えた焼成用の成型チョコレート類を得ることは従来困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−197694号公報
【特許文献2】WO2013―146834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、成型チョコとしての適性と、焼成後の良好な物性を有する焼成用の成型チョコレート類、およびこれを用いた複合菓子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意検討の結果、特定配合およびトリグリセリド組成の油脂組成物を成型チョコレート類の製造に用いることで解決可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1)以下の(a)〜(d)を満たす油脂組成物を5〜40重量%含有することを特徴とする、焼成用成型チョコレート類、
(a)下記油脂(A)を10〜90重量%、油脂(B)を90〜10重量%含む
・油脂(A):StOStを30重量%以上含有する油脂
・油脂(B):26℃で液状の油脂
(b)SOS型トリグリセリド:20〜80重量%
(c)StOSt含量:10〜70重量%
(d)POP+PPO≦10重量%
(2)油脂組成物がさらにPOO/StOO≧1の条件を満たす、(1)の焼成用成型チョコレート類、
(3)油脂組成物がさらにPOSt/SOS≦0.3の条件を満たす、(1)または(2)の焼成用成型チョコレート類、
(4)(1)ないし(3)の焼成用成型チョコレート類とベーカリー生地を組み合わせ焼成してなる複合菓子、
(5)(1)ないし(3)の条件を満たす油脂組成物を5〜40重量%配合してチョコレート生地を調製し任意の形状に成型する、焼成用成型チョコレート類の製造方法、
(6)(1)ないし(3)の焼成用成型チョコレート類とベーカリー生地を組み合わせ焼成する、複合菓子類の製造方法、
(7)(1)ないし(3)の条件を満たす、焼成用成型チョコレート類用途の油脂組成物、である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、成型チョコレート部分の適度な焼き残りとソフトな食感を備えた複合菓子が提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(チョコレート類)
本発明におけるチョコレート類とは、規約(「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」)ないし法規上の制約を受けるものではなく、ココアバター以外の動植物油脂を使用した各種チョコレート類および油脂加工食品、チョコレート製品を包含する。カカオマス、ココアバター、ココア、食用油脂類、糖類、粉乳、乳化剤、香料などの原材料を適宜配合し、常法によりチョコレート類を調製する。本発明のチョコレート類は、所望のチョコレート類の配合をベースとし、食用油脂類の全部ないしは一部として、後述する「油脂組成物」を、チョコレート類中5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%となるように配合する。配合量がこれ以下では本発明の効果が得られにくい場合があり、またこれ以上ではチョコレート類中のカカオマス成分が相対的に少なくなるため風味に乏しいものとなってしまう場合がある。また、本発明の油脂組成物以外にも任意の食用油脂類を配合することができるが、本発明の効果を最大限に発揮するためにはチョコレート類中のココアバター(ココア、カカオマス由来を含む)および乳脂(粉乳由来)以外の油脂分が全て本発明の油脂組成物で構成されるよう配合設定することが望ましい。
【0011】
(油脂組成物)
本発明の油脂組成物は、StOSt含量が30重量%以上の油脂(A)と26℃で液状である油脂(B)を配合の一部として含有する。その配合量は油脂(A)10〜90重量%、油脂(B)90〜10重量%、好ましくは油脂(A)が20〜80重量%、油脂(B)80〜20重量%である。油脂(A)がこれよりも多いと、焼成後の柔らかい食感が得られにくい場合がある。また、油脂(A)がこれより少ないと、柔らかすぎて固化性や離型性が劣る場合がある。
また、本発明の油脂組成物は、そのトリグリセリド組成が下記条件のすべてを満たすことを特徴とする。
・SOS型トリグリセリド:20〜80重量%
・StOSt含量:10〜70重量%
・POP+PPO≦10重量%
より好ましくは、さらに以下の条件を満たすことを特徴とする。
・POO/StOO≧1
但しSはC14〜C24の飽和脂肪酸,St:ステアリン酸,P:パルミチン酸,O:オレイン酸をそれぞれ示す。また、
SOS:1、3位の脂肪酸がS、2位の脂肪酸がOのトリグリセリド
StOSt:1、3位の脂肪酸がSt、2位の脂肪酸がOのトリグリセリド
POP:1、3位の脂肪酸がP、2位の脂肪酸がOのトリグリセリド
PPO:1、2位、又は2、3位の脂肪酸がP、3位又は1位の脂肪酸がOのトリグリセリド
POO:1、2位、又は2、3位の脂肪酸がO、3位又は1位の脂肪酸がPのトリグリセリド
StOO:1、2位、又は2、3位の脂肪酸がO、3位又は1位の脂肪酸がStのトリグリセリド、をそれぞれ示す。
【0012】
本発明の油脂組成物は前述の条件に加え、さらにPOSt/SOS比が0.3以下、より好ましくは0.15以下であるものを用いることが望ましい。(POSt:1位または3位の脂肪酸がP、2位の脂肪酸がO,3位または1位の脂肪酸がStのトリグリセリドを示す)
【0013】
本発明の油脂組成物には、StOStを30重量%以上含有する油脂を「油脂(A)」として用いる。この原料としては、例えば高オレイン酸含有のヒマワリ油、菜種油、サフラワー油、大豆油等の植物油と、ステアリン酸又はステアリン酸アルコールエステルを1,3−位置特異性を有するリパーゼを用いてエステル交換反応させ、さらに溶剤分別又はドライ分別して得られる高融点部又は中融点部を配合した油脂が例示される。他にもアランブラッキア脂、シア脂、サル脂等の植物性油脂、あるいはそれらを溶剤分別又はドライ分別で分別して得られる高融点部又は中融点部を配合した油脂が例示できる。
【0014】
本発明の油脂組成物には、26℃で液状である油脂を「油脂(B)」として用いる。具体的には菜種油、米糠油、大豆油、綿実油、コーン油、オリーブ油、紅花油、サフラワー油、ごま油、ひまわり油、パーム油、ヤシ油、シア脂等の植物性油脂、あるいはそれらのエステル交換や部分水添、水添分別、分別等の方法により製造された加工油脂が例示できるが、StOO含量が少なくPOO含量が多い油脂として、米糠油やパーム低融点部(パームオレイン、スーパーパームオレインなど)が好ましい。
【0015】
本発明に用いる油脂組成物には、本発明の効果を阻害しない程度であれば油脂(A)と油脂(B)以外にも他の油脂を含有させてもよいが、他の油脂の配合量は油脂組成物の全重量に対し20重量%未満、好ましくは10重量%未満、最も好ましくは5重量%未満とすることが望ましい。
【0016】
(成型チョコ)
本発明のチョコレート類は、特定ないしは不定形状に成型されたものである。具体的には、キューブやチャンク(立方体〜直方体)、円柱、プレート、チップ、ペレット、タブレット、粒状、球状、碁石状、薄片状、削り粉、フレーク、カール状に例示される。これらの具体的な成型手段と起こりうる問題としては、モールド成型時のデモールド性(型離れ)や、カット時の刃離れ、デポジット成型(チップ等)時の保形性(形状維持)が例示される。さらに流通適性や、複合菓子製造時の作業性などを考慮すると、チョコレート表面の「べたつき」がないことも重要な要素である。本発明ではこれらを総合して「成型チョコ適性」と称する。
【0017】
本発明の成型チョコレート類は、クッキー生地やパン生地、デニッシュ生地などのベーカリー生地と混合、包あん、載置などに例示される手段により適宜組み合わせ、オーブン焼成することにより複合菓子を得る。これにより、成型チョコ適性と、ベーカリー生地と相性の良好なソフトな食感と適度な焼き残りを兼ね備えた複合菓子を得ることができる。
【0018】
以下に実施例および比較例を記載し、本発明をより詳細に説明する。なお、本文中部および%は特に断りのない限り重量基準を意味する。
【0019】
<油脂組成物の調製>
下記油脂(A)(B)(C)を表1の配合(重量比)に従い混合し、油脂組成物[1]〜[11]を調製した。それぞれのトリグリセリド含量(高速液体クロマトグラフ分析値)をあわせて示した。
油脂(A): 高オレイン酸ヒマワリ油(オレイン酸含量86%)30部とステアリン酸エチル70部を混合、1,3位選択性リパーゼにてエステル交換し、反応油からエチルエステルを蒸留留去し、アセトンを用いて溶剤分別を行い、40%の収率にて得た高融点部を常法に従い精製した油脂(StOSt含量:76.5%)
油脂(B):精製低融点パーム油(ヨウ素価67.0、融点10℃以下、StOSt含量:0%)
油脂(C):市販テンパリングタイプハードバター(商品名:メラノNewSS7、不二製油株式会社製、StOSt含量:33%)
【0020】
(表1)油脂組成物の配合及び組成(重量%)
【0021】
<チョコレート生地(I)〜(XI)の調製>
ココアバター21部、ココア6部、砂糖53部、レシチン0.1部、前述の油脂組成物[1]〜[11]各20部にて、常法にてロール掛け、コンチング処理を行い、チョコレート生地(I)〜(XI)を調製した。
【0022】
<チョコレート生地(XII)の調製>
ココアバター29部、ココア6部、砂糖53部、レシチン0.1部、 油脂組成物[3]12部にて、常法にてロール掛け、コンチング処理を行い、チョコレート生地(XII)を調製した。
【0023】
<検討1:モールド成型>
チョコレート生地(I)〜(XII)をそれぞれ常法によりテンパリングし、20×20×5mmのモールド型に流し込み、10℃、20分冷却固化し、型離れ(デモールド)の状態を観察した。また、デモールドしたチョコレートは17℃にて2日間エージング後、手指へのべたつき状態を観察した。
【0024】
<検討2:カット成型>
チョコレート生地(I)〜(XII)をそれぞれ常法によりテンパリングし、バットに約7mm厚に流し、10℃、20分冷却固化した。これを、カッターを用いて約7×7×7mm角にカットした。
【0025】
<検討3:チップ成型>
チョコレート生地(I)〜(XII)をそれぞれ常法によりテンパリングし、絞り袋に入れてグラシン紙に0.15gずつ絞り出し、チップ形状に成型し、10℃、20分冷却固化した。ダレて流れずに適度にツノが立ったチップ形状の保持状態について観察した。また、得られたチップチョコはビニール袋に100gずつ入れて17℃で2日間保管し、べたつき(チョコ相互、および袋内側への付着)の状態を観察した。
【0027】
<評価基準>
・モールド時の型離れ、カット時の刃離れ
○:良好
×:付着し不可
・べたつき
○:付着なく良好
△:やや付着あり
×:付着大
・チップの形状
○:良好
×:流れて崩れ、不可
【0028】
<検討4:複合菓子(包あんクッキー)での評価>
市販ショートニング(商品名:パンパスNBS、不二製油株式会社製)50部、上白糖40部、全卵18部、薄力98部、ココアパウダー2部、ブランデー2部、バニラオイル0.1部を混合し、クッキー生地を調製した。この生地を17gに分けて平らに伸ばし(厚さ約8mm)、中心に、検討1で得られたモールド成型のチョコレート(I)〜(X)を1つずつ包み、閉じ目を底にして直径約60mmの円盤状とした。これを天板(2枚重ね)に並べ、上火210℃/下火190℃で7分、オーブン焼成した。放冷1日後、チョコ部分の形状(保形性、焼きダレの有無)と食感について評価した。
【0029】
(表3)複合菓子中での成型チョコの評価、および総合評価
【0030】
<評価基準>
・形状
○:おおむね維持し良好
△:やや流れている
×:内部で流れ、原型を留めていない
・食感
◎:特にソフトで良好
○:ソフトで良好
△:やや硬い
×:ガリガリ感強い
・総合評価
◎:成型チョコ適性、焼成後の物性ともにきわめて良好
○:成型チョコ適性、焼成後の物性ともに良好
△:成型チョコ適性は可だが、焼成後の物性に難あり
×:成型チョコ適性、焼成後の物性ともに難あり
【0031】
<検討5:複合菓子(チョコチャンククッキー)での評価>
市販ショートニング(商品名:パンパスNBS、不二製油株式会社製)40部、上白糖30部、全卵7部、水5部、薄力粉98部、ココアパウダー2部、炭酸アンモニウム0.2部、重曹0.2部、検討2で製造した7mm角のカット成型チョコレート(III)、(VIII)、(XII)各40部を混合し、クッキー生地を調製した。続いてこれを約10mm厚さに延ばして約40×40mmにカットし(約15g/枚)、2枚重ねの天板に並べ、上火180℃/下火180℃で15分、オーブン焼成した。これらをそれぞれ、1日後、18℃1カ月保管後、サイクルテスト(18⇔28℃/24時間)1カ月後、チョコレート部分の食感について評価した。
【0033】
<評価基準>
◎:特にソフトで良好
○:良好
△:やや硬い
×:全体に硬く、ガリガリ感
【0034】
油脂組成物[3]を配合した成型チョコ(III)は、経時的にもソフトな食感を維持していた。油脂組成物の配合量を減らした(XII)ではソフト感はやや減少するが、チョコらしい口溶けの食感を維持しており良好であった。一方、油脂組成物[8]を配合した成型チョコ(VIII)は経時的により硬くなり、ガリガリとした食感が増加していた。