(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自機情報処理装置の画面の表示を他の情報処理装置の画面の表示と同期する機能と、3次元空間上の自機情報処理装置の動きを検出するセンサとを備えた情報処理装置であって、
自機情報処理装置が備える前記センサにより、自機情報処理装置の3次元空間上の動きを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された自機情報処理装置の動きが所定の動きであると判断された場合であって、自機情報処理装置に対する操作を受け付けた場合に、他の情報処理装置の画面の表示を自機情報処理装置の画面の表示に同期させるべく、当該操作に応じて決定される同期情報を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
前記他の情報処理装置は、受信した前記同期権限の委譲依頼に対する承認操作を受け付ける機能と、前記返上手段による返上の通知に対する承認操作を受け付ける機能とを備える端末であって、
前記権限委譲依頼手段による依頼に対する承認操作がされた通知を受け付ける第1の受付手段と、
前記返上手段による通知に対する承認操作がされた通知を受け付ける第2の受付手段と、
を備え、
前記権限有効化手段は、前記第1の受付手段で前記同期権限の委譲依頼に対する承認操作がされた通知を受け付けた場合に、自機情報処理装置における前記同期権限を有効にし、
前記権限無効化手段は、前記第2の受付手段で前記同期権限の返上の通知に対する承認操作がされた通知を受け付けた場合に、自機情報処理装置における前記同期権限を無効にすることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
自機情報処理装置の画面の表示を他の情報処理装置の画面の表示と同期する機能と、3次元空間上の自機情報処理装置の動きを検出するセンサとを備えた情報処理装置の制御方法であって、
自機情報処理装置が備える前記センサにより、自機情報処理装置の3次元空間上の動きを検出する検出工程と、
前記検出工程により検出された自機情報処理装置の動きが所定の動きであると判断された場合であって、自機情報処理装置に対する操作を受け付けた場合に、他の情報処理装置の画面の表示を自機情報処理装置の画面の表示に同期させるべく、当該操作に応じて決定される同期情報を送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする制御方法。
自機情報処理装置の画面の表示を他の情報処理装置の画面の表示と同期する機能と、3次元空間上の自機情報処理装置の動きを検出するセンサとを備えた情報処理装置で実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
自機情報処理装置が備える前記センサにより、自機情報処理装置の3次元空間上の動きを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された自機情報処理装置の動きが所定の動きであると判断された場合であって、自機情報処理装置に対する操作を受け付けた場合に、他の情報処理装置の画面の表示を自機情報処理装置の画面の表示に同期させるべく、当該操作に応じて決定される同期情報を送信する送信手段として機能させるためのプログラム。
自機情報処理装置の画面の表示を他の情報処理装置の画面の表示と同期する機能と、3次元空間上の自機情報処理装置の動きを検出するセンサとを備えた複数の情報処理装置を含む情報処理システムであって、
前記複数の情報処理装置は、それぞれ、
自機情報処理装置が備える前記センサにより、自機情報処理装置の3次元空間上の動きを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された自機情報処理装置の動きが所定の動きであると判断された場合であって、自機情報処理装置に対する操作を受け付けた場合に、他の情報処理装置の画面の表示を自機情報処理装置の画面の表示に同期させるべく、当該操作に応じて決定される同期情報を送信する送信手段と、
他の情報処理装置の前記送信手段により送信された同期情報を受信した場合に、前記同期情報に基づいて、自機情報処理装置の画面の表示を当該同期情報の送信元の他の情報処理装置の画面の表示に同期させる同期手段と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態における、情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0012】
サーバ100は、授業に参加する教師と生徒と、教師生徒それぞれが所持している端末情報を記憶する。ここでいう端末情報とは、例えば、端末の識別情報(IPアドレス等)、当該端末の所有者であるユーザ(教師・生徒)を識別するユーザIDが対応付けられた情報である。
【0013】
携帯端末200(携帯端末200A/携帯端末200B)は各端末で表示するコンテンツを記憶している。当該コンテンツとは、例えば、小学校、中学校、高校で用いる電子化された教科書である。尚、当該コンテンツは上述したものに限るものではない。例えば、プレゼンテーション用の電子資料等であってもよい。
【0014】
また、携帯端末200は、前記コンテンツと、他端末と比べたコンテンツの閲覧進度を表す色を、表示する機能を持つ。携帯端末200は、例えば、タブレット端末等の表示端末である。
【0015】
また、携帯端末200は、表示画面に表示したコンテンツのデータと、端末に設定されている同期情報を他端末に送信する。
【0016】
携帯端末200には、教師端末と生徒端末の2種類がある。前記機能に加えて、教師端末は、生徒端末で表示されるページの表示を教師端末側のページの表示に応じて切り替える同期処理の、同期方法の設定と、自端末の表示に応じて他端末の表示を同期させる権限である同期権限を生徒端末に一時的に委譲する機能を持つ。生徒端末は前記機能に加えて、ユーザによって特定の移動があったときに、同期権限の委譲と返上の依頼を行う機能を持つ。
【0017】
LAN101は、当該サーバ100と携帯端末200を通信可能に接続するネットワークである。尚、携帯端末200がサーバ100と通信不可能な場合(例えば、建物内・地下に入ることによる電波障害等)も考えられるため、以下、携帯端末200の外部メモリに前記入力補正領域の情報を記憶させるものとして説明する。以上が
図1の、本発明の実施形態における、情報処理システムの構成の一例についての説明である。
【0018】
次に
図2を参照して、本発明の実施形態における、各種装置のハードウェア構成の一例について説明する。
図2は、本発明の実施形態における、各種装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0019】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0020】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0021】
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器(表示部)への表示を制御する。なお、
図2では、CRT210と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0022】
また、本発明の実施形態において、携帯端末200のCRT210は、タッチパネル機能を有するものとする。CRT210がタッチパネル機能を有する場合、当該CRT210は入力装置としても機能し、入力コントローラにタッチパネル機能で検出した(ディスプレイで受け付けた)タッチ操作の情報を入力情報として伝達するものとする。つまり、入力コントローラ205は、CRT210からの入力制御を行う。
【0023】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0024】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、
図1に示したLAN101)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0025】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0026】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0027】
212は加速度センサであり、例えば携帯端末200の加速度を検出する。尚、加速度センサが外部装置として携帯端末200等の装置に取り付けられている場合、例えば、加速度センサ212は入力コントローラ205と通信することで検出した加速度の情報を携帯端末200に伝達する。以上が
図2の、本発明の実施形態における、各種装置のハードウェア構成の一例についての説明である。
【0028】
次に
図3を参照して、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例について説明する。
図3は、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例を示す図である。
【0029】
文書情報記憶部301は、携帯端末200に表示するコンテンツを記憶する記憶部である。例えば、学校の授業等に用いる教科書の書籍データを記憶する。授業情報記憶部302は、授業時間割の情報を記憶する。
【0030】
例えば、授業の識別情報、開始及び終了時間、担当教師のID及び当該担当教師の携帯端末の識別情報(IPアドレス及び端末ID、又はそのいずれか1つ)、当該授業を受ける生徒の携帯端末の識別情報(IPアドレス及び端末ID、又はそのいずれか1つ)を記憶している。
【0031】
端末情報記憶部303は、教師及び生徒のユーザID及び端末の識別情報(例えば、IPアドレス及び端末ID、又はそのいずれか1つ)を対応付けて記憶している。
【0032】
文書情報記憶部311は、サーバ100よりダウンロードしたコンテンツを記憶する記憶部である。ページ数判定部312は、表示画面に表示したコンテンツのページめくりの操作を受け付けた場合に、当該ページめくりを行うページ数が所定のページ数以上か判定する判定部である。
【0033】
同期通知送信部313は、当該ページめくりを行うページ数が所定のページ数以上である場合に、他の携帯端末200に、当該ページめくりの操作を受け付けた端末の表示ページと表示を同期するよう通知する通知部である。同期通知受信部314は、他の携帯端末200より同期の通知を受け付ける処理部である。
【0034】
同期処理部315は、同期通知受信部314で受信した同期通知に従って表示の同期を行う処理部である。以上が
図3の、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例についての説明である。
【0035】
次に
図4を参照して、本発明の実施形態における、携帯端末の一連の処理の流れについて説明する。
図4は、本発明の実施形態における、携帯端末の処理を示すフローチャートである。
【0036】
携帯端末200のCPU201は、ユーザ操作に応じて、サーバ100より、授業を行う教師と授業を受ける生徒の情報として、
図10に示す授業情報1000の情報、当該授業に用いるコンテンツ(教科書の書籍データ)をダウンロードして、携帯端末200の記憶装置に記録する(ステップS401)。当該S401の処理は、各携帯端末200のCPU201がユーザ操作に応じて行うものとする。
また、
図10に示す各情報は、各携帯端末200の外部メモリに記憶されているものとする。
ここで
図10を参照して、本発明の実施形態における、授業情報1000の構成の一例について説明する。
【0037】
授業番号1001は、授業を一意に識別するための識別情報である。生徒番号1002は、当該授業を受ける生徒を一意に識別するための識別情報である。生徒名1003は、生徒の氏名を示す。
【0038】
IPアドレス1004は、生徒が所有している携帯端末のIPアドレスを示す。教師端末ID1005は、授業を担当する携帯端末を識別するための識別情報である。教師端末IPアドレス1006は、教師が所有している携帯端末のIPアドレスを示す。授業時間1007は、当該授業が実施される日時の情報である。教師端末は授業時間1007に生徒端末と通信する場合に、IPアドレス1004の示す端末、つまり当該授業の対象となる生徒端末に対し同期のための通信を行う。以上が
図10の、本発明の実施形態における、授業情報の構成の一例についての説明である。
【0039】
図4の説明に戻る。携帯端末200のCPU201は処理の受け付けを行う(ステップS402)。ここで述べている処理とは、例えば、携帯端末200のCPU201が、タッチパネル等の入力装置209を介したユーザからの操作に応じて、入力コントローラからコンテンツのページ捲りの処理を受け付けることや、携帯端末200のCPU201が、他端末からの同期権限の委譲・返上依頼の情報を通信I/Fコントローラ208等を介して受け付けることをいう(操作受付手段に該当)。
【0040】
携帯端末200のCPU201はステップS402で受け付けた処理がユーザによるページめくり操作か否かを判定する(ステップS403)。ユーザによってページめくり操作が行われた場合(ステップS403でYES)、携帯端末200はページめくり処理を行う(ステップS404)。
【0041】
ここで、
図5を参照して、ページめくり処理について説明する。
図5は、本発明の実施形態における、携帯端末で教科書のページめくりがされたときの処理を示すフローチャートである。
【0042】
ページめくり操作が行われた携帯端末200のCPU201は、端末自身が同期権限を持っているかを端末内の記憶装置を参照して判別する(ステップS501)。
【0043】
本発明の実施形態における同期権限とは、端末に表示されているページを他端末と同期する同期命令(同期通知)を他端末に行うことができる権限である。同期権限は一時的に教師端末から生徒端末に委譲することが可能である。同期権限の委譲処理の詳細は
図7の説明で後述する。
【0044】
尚、同期権限の有無は、当該携帯端末200の外部メモリに記憶される同期権限1030に対応するフラグ1032(
図10を参照)がtrueか否かを以て判定する。(同期権限記憶手段に該当)
【0045】
ここで
図10を参照して、本発明の実施形態における、同期権限1030の構成の一例について説明する。同期権限1030は携帯端末200の外部メモリに記憶されているものとする。同期種別1031とは端末が持つことができる同期権限の種類を示す。フラグ1032とは同期権限の種類ごとの有無を表す。
【0046】
同期種別1031に示すように、本発明の実施形態でいう同期には、「強制同期」と「緩い同期」の2種類(種別)が存在する。強制同期とは、同期権限を持たない端末の表示ページを、強制同期権限を持つ端末が表示しているページに強制的に切り替える(同期させる)ことを指す。
【0047】
緩い同期とは、同期権限を持たない端末の表示ページと同期権限を持つ端末の表示ページが異なる場合に、緩い同期権限を持つ端末が表示しているページを基準に、同期権限を持たない端末の表示ページとのページ数の差(読書進度/進度)、つまり、現在表示中のページが同期権限を持つ端末の表示ページから遅れているか進んでいるかを、当該進度に対応する色、及び色の濃淡を用いて表すことを指す。この表示方法の詳細については後述する。
【0048】
本発明の実施形態において、読書進度とは、基準となるページに対してどれ程前のページを読んでいるか、または後ろのページを読んでいるかを指す。同期権限を持つ端末は、ユーザ操作に応じて、当該同期モードを切り替えることができる。
【0049】
例えば、端末が強制同期権限を持っているときは、同期種別1031が強制同期の行のフラグ1032がtrueとなり、同期種別1031が緩い同期の行のフラグ1032がfalseとなる。
【0050】
また、また、端末が緩い同期権限を持っているときは、同期種別1031が緩い同期の行のフラグ1032がtrueとなり、同期種別1031が強制同期の行のフラグ1032がfalseとなる。
【0051】
いずれの同期権限も持たない場合は(例えば、同期権限の権限委譲を受けていない生徒端末においては)、同期種別1031が緩い同期の行のフラグ1032、及び強制同期の行のフラグ1032共にfalseとなるものとする。
【0052】
また、同期種別1031=「緩い同期」の場合であっても、同期元の端末(例えば教師の携帯端末200)において複数ページが一括、または連続してめくられた場合には、同期先の端末(例えば生徒の携帯端末200)に対して、「強制同期」の命令を送信し、同期元の端末と同じページを同期先の端末に表示させるものとする。尚、生徒端末のフラグ1032は全てfalseであるものとする。
また、教師端末のフラグ1032は、ステップS401でコンテンツをサーバ100よりダウンロードした場合に、同期種別1031=強制同期、に対応する項がtrueに設定される。当該「強制同期」と「緩い同期」のどちらを有効にするかは、携帯端末200におけるユーザ操作に応じて任意に変更可能であるものとする。以上が
図10の、本発明の実施形態における、同期権限の構成の一例についての説明である。
【0053】
図5の説明に戻る。当該携帯端末200が、同期権限を持っていた場合(ステップS501でYES)、めくられた(又はめくる指示を受け付けた)ページ数をカウントする(ステップS502)。
【0054】
尚、一括で複数ページめくる指示を受け付けた場合(例えば、遷移先のページ指定の指示)、当該複数ページを、ページめくりを行うページ数としてカウントする。
【0055】
また、ページ指示を受け付けてから所定の時間内(例えば1秒以内)に次のページめくりの指示を受け付けた場合、つまり、連続したページめくりが行われた場合、当該連続したページめくりが終了するまでにめくられたページ数をカウントする。例えば、最後に当該ページめくりの操作を受け付けてから所定の時間(例えば1秒)経過した場合に、当該連続したページめくりが終了したと判定するものとする。尚、当該所定の時間の情報は、各携帯端末200の外部メモリに予め記憶されているものとする。
当該ページめくりが、所定の時間以下の間隔で、連続で行われたときは、ステップS502で最終的に端末内に記録されるページ数は2つの値の和となる。
【0056】
次に携帯端末200は、外部メモリに記録されている同期権限1030を参照し、端末自身の同期モードが強制同期モードであるか判別する(ステップS503)。 端末が強制同期モードであった場合(ステップS503でYESであった場合)、他端末のIPアドレスを授業情報1000から参照し、自端末のIPアドレス(教師端末IPアドレス1006の示す端末)、表示中のコンテンツ(後述の書籍情報1020の示すコンテンツ)に対応する授業番号1001、現在時刻(現在時刻が該当する授業時間1007)、に対応する、同期先の全端末(IPアドレス1004の示す端末)に、自端末が表示しているページに強制同期をする命令を通知して(ステップS504)ページめくり処理を終了する。当該同期命令の通知には、同期種別1031(ここでは「強制同期」)の情報、ページめくりが行われることで表示されるめくり先のページの情報が含まれるものとする。
【0057】
端末が緩い同期モードであった場合(ステップS503でNOであった場合)、同期モードに関わらず、強制同期を行うかどうかを、ステップS502でカウントしたページ数が書籍情報1020の所定ページ数1023以上か否かで判別する(ステップS505)。書籍情報1020についての説明は後述する。
【0058】
所定ページ数以上のページめくりが行われていた場合(ステップS505でYESであった場合)、ステップS504に移行する。所定ページ数以上のページめくりが行われていない場合(ステップS505でNOであった場合)、自端末のIPアドレス(教師端末IPアドレス1006の示す端末)、表示中のコンテンツ(後述の書籍情報1020の示すコンテンツ)に対応する授業番号1001、現在時刻(現在時刻が該当する授業時間1007)、に対応する、同期先の全端末(IPアドレス1004の示す端末)に、IPアドレス1004の指す全端末に、端末自身が表示しているページに緩い同期をする命令を通知して(ステップS506)ページめくり処理を終了する。当該同期命令の通知には、同期種別1031の情報(ここでは「緩い同期」)、ページめくりが行われることで表示されるめくり先のページの情報が含まれるものとする。
【0059】
同期モードに関わらず、強制同期を行うのは、一度に複数のページがめくられた場合に、生徒が現在どのページについて授業が行われているか見失いやすくなるためである。
【0060】
つまり、これにより、複数ページがめくられた場合に、表示の同期処理を行うことで、ユーザに遷移先のページを通知することができる。
【0061】
ここで、
図10を参照して、本発明の実施形態における、書籍情報1020の構成の一例について説明する。
【0062】
書籍ID1021は、端末に格納されている教科書を一意に識別するための識別情報を示す。書籍名1022は、端末に格納されている教科書の書籍名を示す。
【0063】
所定ページ数1023は、ページめくりが行われて同期するときに、強制同期を行う閾値となる値を示す。該当する教科書で所定ページ数以上のページめくりが行われたときに、強制同期が行われる。授業番号1024は、当該書籍(コンテンツ)を用いる授業の識別情報である。以上が
図10の、本発明の実施形態における、書籍情報の構成の一例についての説明である。
【0064】
ここで、
図12を参照して、本発明の実施形態における同期の種類ごとの携帯端末の処理の一例について説明する。
図12における1201〜1203は所定数以上ページがめくられた場合の同期処理について動作を順に示した図であり、1211〜1213は所定数より少ない数のページがめくられた場合の同期処理について動作を順に示した図である。
【0065】
緩い同期権限を持った端末が1台、同期権限を持たない端末が2台授業で用いられているとする。ここでは、一度に3ページめくられると強制同期が発生するとする。(1201)
【0066】
同期権限を持った端末で5ページから15ページにページめくりがされたとき、所定ページ以上のページめくりがされたと判定し、強制同期の通知及び表示しているページを、同期権限を持たない端末に通知する。(1202)通知を受けた同期権限を持たない端末は、同期権限を持った端末から送られたページを表示する。(1203)以上が強制同期の様子についての説明である。
【0067】
以下、所定数より少ない数のページがめくられた場合の同期処理について説明する。緩い期権限を持った端末が1台、同期権限を持たない端末が2台授業で用いられているとする。一度に3ページめくられると強制同期が発生するものとする。(1211)
【0068】
同期権限を持った端末で、書籍の5ページ目から7ページ目にページめくりがされたとき、所定ページ以下のページ(2ページ)のページめくりがされたので、緩い同期の通知、及び表示しているページを、同期権限を持たない端末に通知する。(1212)
【0069】
同期権限を持たない端末の1つは同期権限を持った端末よりも前のページを表示しており、もう一方の同期権限を持たない端末は同期権限を持った端末よりも前のページを表示している。それぞれの同期権限を持たない端末は、同期権限を持った端末のページを基準に、読書進度の違いを色で表示する(1213/ここでは色ではなく表示枠を囲む点線で表示進度を表現している)。以上が
図12の、本発明の実施形態における同期の種類ごとの携帯端末の処理の一例について説明である。
【0070】
図5の説明に戻る。当該携帯端末200が、同期権限を持っていなかった場合(ステップS501でNOの場合)、教師端末から同期通知で送られてきたページが端末内に記憶されているか参照する(ステップS507)。
【0071】
尚、同期権限を持つ端末は、ページめくりが行われるごとに、表示中のページ数を、同期権限を持たない端末に送信し、同期権限を持たない端末は、受信した、当該同期権限を持つ端末の表示中のページ数を逐次外部メモリに記憶しているものとする。
【0072】
教師端末から同期通知で送られてきたページが端末内に記憶されていた場合(ステップS507でYES)、教師端末と比較した生徒端末自身の読書の進度を、色枠を用いて表示する処理を行う(ステップS508)。教師端末から同期通知で送られてきたページが端末内に記憶されていない場合(ステップS507でNO)、携帯端末200が通常行うページめくり処理が行われて処理が終了する。
【0073】
教師端末から同期通知で送られてきたページが端末内に記憶されていない場合とは、授業が始まってまもなく、生徒が先に教科書を開いている状態が挙げられる。以上が
図5の、本発明の実施形態における、ページめくり処理についての説明である。
次に、
図9を参照して、本発明の実施形態における、教師端末と比較した生徒端末の読書の進度を表示する処理について説明する。
【0074】
携帯端末200(同期権限を持たない端末)は色情報1040から、同期権限を持たない端末が同期権限を持っている端末に比べて読んでいるページが進んでいるか遅れているかを示すための色を参照する(ステップS901)。色情報1040の説明は後述する。
【0075】
携帯端末200は、端末内に格納されている表題情報1010から現在表示しているページが含まれる表題のページ数を取得する(ステップS902)。比較基準のページ(同期権限を持っている端末が表示しているページ)と現在表示しているページの差の絶対値÷当該表題ページ数=ページの差の度合いを表す透過率とする(ステップS903)。
ここで、
図10を参照して、本発明の実施形態における、色情報1040の構成の一例、及び、表題情報1010の構成の一例について説明する。
【0076】
読書位置1041は、同期権限を持っていない端末で表示されているページと、同期権限を持つ端末表示されているページとの差の種類を示す。例えば、同期権限を持っていない端末で表示中のページが、同期権限を持つ端末で表示されているページよりも手前であると、読書位置1041が「前」の行が参照される。同期権限を持っていない端末で表示中のページが、同期権限を持つ端末で表示されているページよりも後ろであると、読書位置1041が「後」の行が参照される。
【0077】
表示する色1042は、同期権限を持っていない端末で表示されているページと同期権限を持つ端末で表示されているページとの関係の違いに応じて、同期権限を持っていない端末に表示する色を示す。以上が
図10の、本発明の実施形態における、色情報の構成の一例についての説明である。
【0078】
本発明の実施形態における、表題情報とは、教科書の構成内容(内容のグループ)のことを指す。書籍ID1011は、表題を含む書籍の識別情報(書籍ID1021)を示す。つまりコンテンツ内の、コンテンツの内容を示すグループである。
【0079】
表題ID1012は書籍の表題の識別情報である。表題名1013は書籍内の各表題のタイトルである。ページ1014は各表題の内容を示す情報が書籍内のどのページに存在するかを示す。以上が
図10の、本発明の実施形態における、表題情報の構成の一例についての説明である。
【0080】
図9の説明に戻る。携帯端末200のCPU201は、同期命令の通知に含まれる比較基準のページ(同期元のページ)と現在端末で表示しているページを比較し、表示中ページ=同期元の表示ページか判定する(ステップS904)。
【0081】
表示中ページ=同期元の表示ページである場合(ステップS904YES)、処理を終了する。表示中ページ=同期元の表示ページでない場合(ステップS904でNO)、表示中ページ<同期元の表示ページか判定する(ステップS905)。つまり、携帯端末200が比較基準よりも手前の(遅れている)ページを表示しているか判定する。
【0082】
表示中ページ<同期元の表示ページである場合(ステップS905でYES)、(比較基準のページが現在表示しているページよりも大きい場合)、ステップS901で参照した読書位置1041=「前」の表示する色1042=青を、ステップS903で導出した透過率で表示して読書進度の表示処理を終了する(ステップS907/通知表示手段に該当)。
【0083】
表示中ページ<同期元の表示ページでない場合(ステップS905でNO)、つまり、携帯端末200が比較基準よりも後ろの(進んだ)ページを表示している場合(比較基準のページが現在表示しているページよりも小さい場合)、ステップS901で参照した読書位置1041=「後」の表示する色1042=赤を、ステップS903で導出した透過率で表示して読書進度の表示処理を終了する(ステップS906/通知表示手段に該当)。
【0084】
比較基準のページと現在表示しているページが等しい場合、読書進度の表示処理を終了する。以上が
図9の、本発明の実施形態における、教師端末と比較した生徒端末の読書の進度を表示する処理についての説明である。
【0085】
ここで、
図13を参照して、本発明の実施形態における、ページめくりをしたときの遅れを色で表示する処理の一例について説明をする。この図では、読書が進んでいるか、遅れているかを示す2色を、粒度の細かい点線と粒度の粗い点線で表す。間隔が狭い点線であるほど色が濃いことを示す。
【0086】
1301は各端末で同じコンテンツのページが表示されており、一度ページめくりが行われた後の状態を示す。同期権限を持った端末と同じページを表示している同期権限を持たない端末は、進んでも遅れてもいないため、ページの表示は端末もともとの表示がされる。
【0087】
その他の同期権限を持たない端末は異なるページを表示しているため、遅れや進みを表す色が教科書の枠に表示される。このとき、遅れや進み度合いは色の濃淡で表され、表示しているページが同期権限を持った端末と離れていれば離れているほど、色は濃く表示される。
【0088】
これにより、同期元と比べた同記先の端末における表示状態(同期状態)をユーザに通知することができる。
【0089】
尚、色の濃淡を用いることで、進度を文字で表示(何ページ遅れている/進んでいると文字で表示)することに比べ、携帯端末の表示領域を圧迫することなく、進度の度合いをユーザに通知することができる。
【0090】
1302は同期権限を持った端末でページめくりが行われたときを示す。同期権限を持った端末でページめくりが行われたため、どの書籍の何ページが表示されたかということが同期権限を持たない端末に送信される。このとき、1301で表示ページが同期権限を持った端末と同じであった同期権限を持たない端末は、表示しているページに差が生じたため、色が表示される。1301で同期権限を持った端末よりも前のページを表示していた端末は、表示しているページの差が広まったので、枠の色が濃くなっている。
【0091】
また、1301で同期権限を持った端末よりも後のページを表示していた端末は、表示しているページの差が縮まったので、枠の色が薄くなっている。以上が
図13の、本発明の実施形態における、ページめくりをしたときの遅れを色で表示する処理の一例についての説明である。
【0092】
図4の説明に戻る。携帯端末200はステップS402で受け付けた処理が、同期命令(他端末からの同期の通知)であるか否かを判定する(ステップS405)。同期命令を受け付けたと判定した場合(ステップS403でYESであった場合)、同期処理を行う(ステップS406)。
【0093】
ここで、
図6を参照して、本発明の実施形態における、同期処理を受け付けたときの処理について説明をする。 携帯端末200は受信した同期命令に含まれる、同期権限の情報を参照する(ステップS601)。携帯端末200は受信した同期命令に含まれる書籍IDとページを参照する(ステップS602)。携帯端末200はステップS601で参照した同期権限が強制同期であるか否かを判定する(ステップS603/種別判定手段に該当)。強制同期であった場合(ステップS603でYES/強制同期モードの同期命令を受け付けた場合)、受信した書籍IDのページを表示して同期処理を終了する(ステップS604)。
【0094】
受信したページ同期権限の情報が緩い同期であった場合(ステップS603でNO/緩い同期モードの同期命令を受け付けた場合)、ステップS602で参照した書籍IDとページを用いて表題情報1010から、受信したページが含まれる表題ID1012を導出する(ステップS605)。また、当該携帯端末200で表示している書籍の書籍IDとページを用いて、表示しているページが含まれる表題ID1012を、表題情報1010から導出する(ステップS606)。ステップS605で導出した表題IDとステップS606で導出した表題ID1012を比較する(ステップS607)。
【0095】
同期権限を持った端末と同期命令を受けた端末が表示している表題(表題ID)が同じであれば(ステップS607でYES)、読書の進度を表示して同期処理を終了する(ステップS608/
図9の処理を実行)。同期権限を持った端末と同期命令を受けた端末が表示しているコンテンツが異なれば(ステップS607でNO)、ステップS604に移行する。
【0096】
つまり、同期元の端末と同期先の端末で表示している表題が異なる場合、強制同期を行う。これにより、同期元の端末でめくられたページ数が所定数に満たない場合であっても、所定数授業の内容の変更をユーザに通知することができる。以上が
図6の、本発明の実施形態における、同期処理を受け付けたときの処理についての説明である。
【0097】
図4の説明に戻る。携帯端末200は端末自身が同期権限を持たない端末か否かを、同期権限1030を参照して判定する(ステップS407)。携帯端末200が同期権限を持たない端末であった場合(ステップS407でYES)、ステップS402で受け付けた処理が、加速度センサによる起立動作の検知であったか否かを判定する(ステップS408)。例えば、所定の方向(ここでは起立動作検知のため、上下方向)に対する、所定の値以上の加速度の値及び当該値の検出時間(つまり所定の方向にどの程度の速度でどの程度の距離を移動したか)に応じて、当該起立動作がされたか判定する。尚、当該加速度センサを用いた動作の検知については既存技術のため、ここでは説明を割愛する。また、起立動作・着席動作の判定の基準となる加速度の検出方向、及び前記所定の値については、各携帯端末200の外部メモリに予め記憶されているものとする。
【0098】
ステップS402で受け付けた処理が、加速度センサによる起立動作の検知であった場合(ステップS408でYES)、教師端末に同期権限委譲の依頼の通知をする(ステップS409)。つまり、例えば、生徒端末(同期権限を持たない端末)が、教師端末(現在、同期権限を持っている端末)に、当該同期権限を当該生徒端末に委譲するよう依頼を行う。当該権限委譲の処理の詳細については
図7の説明で後述する。
【0099】
ステップS402で受け付けた処理が、加速度センサによる起立動作の検知でなかった場合(ステップS408でNO)、携帯端末200は権限返上依頼通知を受け付けたか否かを判定する(ステップS410)。つまり、例えば、教師端末(現在、同期権限を持っていない権限委譲元の端末)が、生徒端末(同期権限の委譲を受けていた端末)から、当該同期権限を返上する依頼を受け付けたか判定する。当該同期権限の返上処理の詳細については
図8の説明で後述する。
【0100】
権限返上依頼通知を受け付けた場合(ステップS410でYES)、権限返上処理を行い(ステップS411)、処理をステップS401の前に戻す。ステップS402で受け付けた処理が、権限返上依頼通知の受付処理でなかった場合(ステップS410でNO)、受け付けた処理(指示)に応じた、例えば教科書への文字の書込み処理等の処理を実行し(ステップS412)、処理をステップS401の前に戻す。
【0101】
携帯端末200が同期権限を持つ端末であった場合(ステップS407でNO)、携帯端末200は権限委譲依頼通知を受け付けたか否かを判定する(ステップS413)。権限委譲依頼通知を受け付けていた場合(ステップS413でYES)、権限委譲処理を行う(ステップS414)。
ステップS402で受け付けた処理が権限委譲依頼通知の受付処理ではなかった場合(ステップS413でNO)、処理をステップS415に移行する。
【0102】
ステップS402で受け付けた処理が、携帯端末200を携帯したユーザの着席動作の検知であったか否かを判定する(ステップS415)。当該加速度センサを用いた動作の検知については前述したためここでは割愛する。
【0103】
ステップS402で受け付けた処理が、着席動作の検知であった場合(ステップS415でYES)、権限委譲元の端末に当該携帯端末200の同期権限の情報1030と同期権限返上の依頼を通知する(ステップS416)
【0104】
つまり、例えば、生徒端末(同期権限の委譲を受けていた端末)が、教師端末(委譲元の端末)に、当該同期権限を返上する依頼を行う。その後処理をステップS402の前に戻す。ステップS402で受け付けた処理が、加速度センサで着席動作の検知でなかった場合(ステップS410でNO)、受け付けた処理(指示)に応じた、例えば教科書への文字の書込み処理等の処理を実行し(ステップS412)、処理をステップS401の前に戻す。以上が
図4の、本発明の実施形態における、携帯端末の一連の処理の流れについての説明である。
【0105】
次に、
図7を参照して、本発明の実施形態における、同期権限委譲処理について説明する。
図7は、本発明の実施形態における、ページ同期権限の委譲処理を示すフローチャートである。ここでは、教師端末が生徒端末に対して同期権限を委譲する処理について記載する。
【0106】
教師端末(携帯端末200のCPU201)は、起立動作を検知した生徒端末から同期権限委譲依頼の通知内容を参照する(ステップS701)。つまり何れの端末(ユーザ/生徒)から権限委譲の通知を受け付けたか特定する。
【0107】
受け付けた通知に対して同期権限を委譲するか確認するポップアップ(不図示)を表示し、ユーザからの入力操作を受け付ける(ステップS702)。教師端末は委譲を承認するという入力が当該端末のユーザからあったか否かを判定する(ステップS703)。
【0108】
当該端末がユーザから委譲を承認するという入力を受け付けた場合(ステップS703でYES)、教師端末は、端末内に記録している同期権限1030から端末自身の同期モード(同期種別1031)参照し、同期権限委譲依頼を教師端末に行った生徒端末に通知する権限委譲の依頼結果の情報として、当該同期種別1031、フラグ1032の情報を記憶する(ステップS704)。そして、端末自身の同期権限1030の全てのフラグ1032をfalseにする(ステップS705)。
【0109】
また、表示している書籍の書籍IDとページを書籍情報1020から参照し、S705で変更前に、フラグ1032=trueであった同期権限(同期モード)で、当該携帯端末200(教師端末)で表示中のページにページを同期するように生徒端末に同期命令を通知する(ステップS706)。
【0110】
ステップS707で、携帯端末200は権限委譲依頼の結果を生徒端末に通知する(ステップS707)。依頼が承認されている場合、当該依頼の結果の情報には、権限委譲の委譲元の端末識別情報(教師端末のIPアドレス等)、及び委譲する同期権限1030が含まれているものとする。携帯端末200は当該依頼結果の情報を外部メモリに記憶する。(委譲元記憶手段に該当)
【0111】
当該端末がユーザから委譲は拒否するという入力を受け付けた場合(ステップS703でNO)、同期権限委譲依頼を教師端末に行った生徒端末に通知する内容として、依頼拒否の情報をセットし(ステップS708)、ステップS707に移行する。
【0112】
生徒端末は権限委譲依頼の結果を受け付ける(ステップS709)。生徒端末はステップS709で受け付けた権限委譲依頼の結果が承諾(承認)であったか判定する(ステップS710)。権限委譲が承諾されていた場合(ステップS710でYES)、ステップS710で受信した依頼結果に含まれる権限情報で当該生徒端末の同期権限1030を更新して同期権限委譲処理を終了する(ステップS711)。
【0113】
権限委譲が承諾されていなかった場合(ステップS710でNO)、当該依頼が拒否された旨を表示画面に表示して(ステップS712)同期権限委譲処理を終了する。以上が
図7の、本発明の実施形態における、同期権限委譲処理についての説明である。
【0114】
次に、
図8を参照して、本発明の実施形態における、同期権限返上処理について説明する。
図8は、本発明の実施形態における、ページ同期権限の返上処理を示すフローチャートである。ここでは、着席動作を検知した生徒端末から教師端末が同期権限を返上する依頼を受け付けた場合の処理について記載する。
【0115】
教師端末は生徒端末から受け付けた同期権限返上依頼の通知内容を参照する(ステップS801)。つまり何れの端末(ユーザ/生徒)から権限返上の通知を受け付けたか特定する。当該返上の依頼には、返上依頼の依頼元の端末識別情報、及び返上する同期権限1030が含まれているものとする。受け付けた依頼に対して同期権限を返上するか確認するポップアップを表示し、入力操作を受け付ける(ステップS802)。
【0116】
教師端末はステップS802で返上を承認するという入力が当該端末のユーザからあったか否かを判定する(ステップS803)。当該端末がユーザからの返上を承認するという入力を受け付けた場合(ステップS803でYES)、同期権限返上依頼を教師端末に行った生徒端末に通知する内容として、依頼を承諾する旨を示す情報をセットする(ステップS804)。また、同期権限のデータテーブルを当該返上の依頼に含まれる同期種別1031及びフラグ1032として更新する(ステップS805)。ステップS805で更新が終わり次第、同期権限返上の依頼の結果を生徒端末に通知する(ステップS806)。
【0117】
当該携帯端末200のCPU201は、ユーザからの返上を拒否するという入力を受け付けた場合(ステップS803でYES)、同期権限返上依頼を教師端末に行った生徒端末に通知する内容として、依頼を拒否すること示す情報をセットし(ステップS804)、処理をステップS806に移行する。
【0118】
生徒端末は権限返上依頼の結果を受け付ける(ステップS808)。生徒端末はステップS808で受け付けた権限返上依頼の結果が承諾であったか判定する(ステップS809)。権限返上が承諾されていた場合(ステップS809でYES)、同期権限1030のフラグを全てfalseに更新して(ステップS810)、同期権限返上処理を終了する。
【0119】
権限返上が承諾されていなかった場合(ステップS809でNO)、当該依頼が拒否された旨を表示画面に表示して(ステップS811)同期権限返上処理を終了する。以上が
図8の、本発明の実施形態における、同期権限返上処理についての説明である。
【0120】
ここで、
図11を参照して、本発明の実施形態における、同期権限の委譲から返上までの一連の処理の一例について説明する。
図11は授業中にページ同期権限が委譲されてから返上されるまでの端末の動作を示した図である。
教師は教師端末を、生徒は生徒端末をそれぞれ自分専用のものを持ち、電子書籍のページを開いているものとする(1101)
【0121】
例えば、教師から生徒に書籍の音読の依頼がされて生徒が立ち上がった時、立ち上がった生徒の端末は加速度センサでユーザが起立したことを検知し、教師端末にページの同期権限委譲の依頼を通知する。生徒端末から通知を受けた教師端末は通知を発信した端末にページの同期権限を委譲するか確認するポップアップを表示する(1102)
教師端末に権限委譲承認の入力がされると、全生徒端末に対して、ページの同期命令が送られる。(1103)
【0122】
ページの同期が終了した時点で、1103でページの同期権限委譲依頼を行った端末に、教師端末から生徒端末に権限委譲を承認したことを表す通知がされ、生徒端末が同期権限を持つ。教師端末からは同期権限がなくなる。(1104)
【0123】
同期権限が委譲されたので、起立中の生徒の生徒端末でページめくりが行われると、他端末に同期命令が通知される。(1105)同期権限を持った端末を所有している生徒が読み終わり、着席すると、生徒端末は、加速度センサで着席を検知し、教師端末にページの同期権限返上の依頼が通知する。当該依頼が教師端末で承諾されると、教師端末が同期権限を持つ。(1106)以上が
図11の、本発明の実施形態における、同期権限の委譲から返上までの一連の処理の一例についての説明である。
【0124】
以上、本発明によれば、複数の端末間の同期の状態を容易に変更可能な情報処理装置、情報処理システム、その制御方法及びプログラムを提供することができる。
【0125】
尚、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0126】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0127】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0128】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
【0129】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0130】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0131】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0132】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0133】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0134】
尚、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。