特許第6337908号(P6337908)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6337908
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
   G11C 11/419 20060101AFI20180528BHJP
   G11C 7/10 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   G11C11/419 130
   G11C7/10 300
【請求項の数】17
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-550536(P2015-550536)
(86)(22)【出願日】2014年10月3日
(86)【国際出願番号】JP2014005056
(87)【国際公開番号】WO2015079608
(87)【国際公開日】20150604
【審査請求日】2017年9月11日
(31)【優先権主張番号】特願2013-244576(P2013-244576)
(32)【優先日】2013年11月27日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小池 剛
【審査官】 後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−207886(JP,A)
【文献】 特開2009−157959(JP,A)
【文献】 特開2012−174329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 11/419
G11C 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメモリバンクと、
前記複数のメモリバンクに対応して設けられた1本のグローバルデータ線とを備え、
前記複数のメモリバンクはそれぞれ、
複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルが接続され、当該複数のメモリセルからデータが読み出される、一対の第1および第2のローカルビット線と、
前記第1および第2のローカルビット線の電位差を増幅する差動アンプと、
前記グローバルデータ線が接続される接続部と、
前記第1のローカルビット線の電位に応じて、前記接続部に第1の電位を出力する第1の出力回路と、
前記第2のローカルビット線の電位に応じて、前記第1の出力回路の出力によって前記接続部の電位が前記第1の電位になるのを阻止する第2の出力回路とを有する
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
請求項1の半導体記憶装置において、
前記第1の出力回路は、一端が前記第1の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第1のローカルビット線の電位を反転した電位に接続される第1導電型の第1のトランジスタを有するものであり、
前記第2の出力回路は、一端が前記第1の電位に、他端が前記第1のトランジスタのゲートに、およびゲートが前記第2のローカルビット線の電位を反転した電位に接続される、前記第1導電型の第2のトランジスタを有している
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項3】
請求項1の半導体記憶装置において、
前記第1の出力回路は、一端が前記第1の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第1のローカルビット線の電位を反転した電位に接続される第1導電型の第1のトランジスタを有するものであり、
前記第2の出力回路は、一端が、前記第1の電位の反転電位である第2の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第2のローカルビット線に接続される、前記第1導電型と逆の第2導電型の第2のトランジスタを有している
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項4】
請求項3の半導体記憶装置において、
前記第1の出力回路は、前記第1のローカルビット線の電位を反転して前記第1のトランジスタのゲートに出力するインバータを有しており、
前記第2のトランジスタおよび前記インバータのゲートサイズは等しい
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項5】
請求項1の半導体記憶装置において、
前記第1の出力回路は、一端が前記第1の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第1のローカルビット線の電位に接続される第1導電型の第1のトランジスタを有するものであり、
前記第2の出力回路は、一端が、前記第1の電位の反転電位である第2の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第2のローカルビット線の電位を反転した電位に接続される、前記第1導電型と逆の第2導電型の第2のトランジスタを有している
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項6】
請求項5の半導体記憶装置において、
前記第2の出力回路は、前記第2のローカルビット線の電位を反転して前記第2のトランジスタのゲートに出力するインバータを有しており、
前記第1のトランジスタおよび前記インバータのゲートサイズは等しい
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項7】
請求項1の半導体記憶装置において、
前記グローバルデータ線を、前記第1の電位の反転電位である第2の電位にプリチャージするプリチャージ回路を備えている
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項8】
請求項7の半導体記憶装置において、
前記プリチャージ回路は、前記グローバルデータ線に前記第2の電位を供給するプリディスチャージ回路である
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項9】
複数のメモリバンクと、
前記複数のメモリバンクに対応して設けられた1本のグローバルデータ線とを備え、
前記複数のメモリバンクはそれぞれ、
複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルが接続され、当該複数のメモリセルからデータが読み出される、一対の第1および第2のローカルビット線と、
前記第1および第2のローカルビット線の電位差を増幅する差動アンプと、
前記グローバルデータ線が接続される接続部と、
前記第1のローカルビット線の電位に応じて、前記接続部に第1の電位を出力する第1の出力回路と、
前記第2のローカルビット線の電位に応じて、前記接続部に前記第1の電位の反転電位である第2の電位を出力する第2の出力回路とを有する
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項10】
請求項9の半導体記憶装置において、
前記第1の出力回路は、一端が前記第1の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第1のローカルビット線の電位を反転した電位に接続される第1導電型の第1のトランジスタを有するものであり、
前記第2の出力回路は、一端が、前記第2の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第2のローカルビット線に接続される、前記第1導電型と逆の第2導電型の第2のトランジスタを有している
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項11】
請求項10の半導体記憶装置において、
前記第1の出力回路は、前記第1のローカルビット線の電位を反転して前記第1のトランジスタのゲートに出力するインバータを有しており、
前記第2のトランジスタおよび前記インバータのゲートサイズは等しい
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項12】
請求項9の半導体記憶装置において、
前記第1の出力回路は、一端が前記第1の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第1のローカルビット線の電位に接続される第1導電型の第1のトランジスタを有するものであり、
前記第2の出力回路は、一端が、前記第2の電位に、他端が前記接続部に、およびゲートが前記第2のローカルビット線の電位を反転した電位に接続される、前記第1導電型と逆の第2導電型の第2のトランジスタを有している
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項13】
請求項12の半導体記憶装置において、
前記第2の出力回路は、前記第2のローカルビット線の電位を反転して前記第2のトランジスタのゲートに出力するインバータを有しており、
前記第1のトランジスタおよび前記インバータのゲートサイズは等しい
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項14】
請求項9の半導体記憶装置において、
前記グローバルデータ線を、前記第2の電位にプリチャージするプリチャージ回路を備えている
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項15】
請求項14の半導体記憶装置において、
前記プリチャージ回路は、前記グローバルデータ線に前記第2の電位を供給するプリディスチャージ回路である
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項16】
請求項9の半導体記憶装置において、
前記グローバルデータ線を介して前記複数のメモリセルに対するデータの書き込みが可能である
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項17】
請求項9の半導体記憶装置において、
前記グローバルデータ線は、当該半導体記憶装置の入出力端子に直接接続可能である
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体記憶装置に関し、特に、ビット線が階層化された半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のSOC(System On Chip)に搭載されるメモリは、大容量化・高速化の傾向にある。メモリ容量の大容量化に伴い、ビット線に接続されるメモリセルの数が増加してきている。これにより、ビット線の負荷容量が増加し、高速化を阻害している。そこで、ビット線容量を削減するために、ビット線を複数のメモリバンクに分割し、メモリバンク内のメモリセルを一対のローカルビット線に接続し、この一対のローカルビット線の電位を差動アンプによって増幅してグローバルビット線に接続する階層ビット線技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、階層ビット線構造を用いた別の例として、1本のグローバルビット線を用いてデータの読み出しが可能な半導体記憶装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この半導体記憶装置では、差動アンプの出力の一方がインバータに接続されており、インバータの出力が、グローバルビット線とグランドとの間に接続されたトランジスタのゲートに接続される。そして、グローバルビット線の電位の変化によりデータの読み出しが行われる。この半導体記憶装置によると、グローバルビット線の本数が少なくて済むため、リーク電流を抑制できるとともに、回路面積の縮小化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5019579号明細書
【特許文献2】特許第5178182号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2の半導体記憶装置には、以下のような課題が存在する。具体的には、一般に、差動アンプによってローカルビット線の電位が増幅されるときに、High側のローカルビット線の電位はLowに引き込まれる。その結果、本来Lowであるべきインバータの出力がHighとなってトランジスタがオンしてしまい、グローバルビット線に誤ったデータが読み出される可能性がある。特に、インバータが、入力をLowであると判定しやすいように、その閾値がばらついている場合や、一対のローカルビット線の電位差が少ない場合には、誤動作の可能性が高くなりうる。
【0006】
また、1本のグローバルビット線でデータを読み出す場合、読み出し動作の際にグローバルビット線を例えばHighにプリチャージしておき、任意のタイミングにおけるグローバルビット線の電位が出力回路によって判定される。このとき、グローバルビット線の電位が低下していると、出力回路のドライブ能力が劣化して、出力回路による出力データのリセットが正常に行われない可能性がある。
【0007】
また、読み出し動作において、グローバルビット線のプリチャージが解除されるため、グローバルビット線はフローティング状態となる。ここで、グローバルビット線に複数のメモリバンクが接続されている場合、グローバルビット線には、複数のトランジスタが接続されていることになる。そのため、本来Highであるべきグローバルビット線が、複数のトランジスタのリーク電流によってディスチャージされてしまい、結果として誤動作を招くおそれがある。
【0008】
さらに、一対のローカルビット線のうちの一方にインバータが接続されているため、一対のローカルビット線と差動アンプとの各接続ノードにおける負荷容量のバランスが悪く、差動アンプが誤動作しやすいという懸念もある。
【0009】
かかる点に鑑みて、本開示は、差動アンプの誤動作、および半導体記憶装置の誤動作を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため本開示によって次のような解決手段を講じた。すなわち、第1の半導体記憶装置は、複数のメモリバンクと、前記複数のメモリバンクに対応して設けられた1本のグローバルデータ線とを備え、前記複数のメモリバンクはそれぞれ、複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルが接続され、当該複数のメモリセルからデータが読み出される、一対の第1および第2のローカルビット線と、前記第1および第2のローカルビット線の電位差を増幅する差動アンプと、前記グローバルデータ線が接続される接続部と、前記第1のローカルビット線の電位に応じて、前記接続部に第1の電位を出力する第1の出力回路と、前記第2のローカルビット線の電位に応じて、前記第1の出力回路の出力によって前記接続部の電位が前記第1の電位になるのを阻止する第2の出力回路とを有している。
【0011】
これによると、1本のグローバルデータ線には複数のメモリバンクが接続されている。そして、メモリバンクに含まれる複数のメモリセルから一対の第1および第2のローカルビット線に読み出されたデータが、差動アンプによって増幅される。また、第1の出力回路は、第1のローカルビット線の電位に応じて、接続部に第1の電位を出力し、第2の出力回路は、第2のローカルビット線の電位に応じて、第1の出力回路の出力によって接続部が第1の電位にならないように制御する。
【0012】
例えば、半導体記憶装置の読み出し動作において、第1の出力回路は、第1のローカルビット線の電位がLowのとき、接続部に第1の電位としてLowを出力する一方、第1のローカルビット線の電位がHighのとき、出力を停止するとする。また、第2の出力回路は、第2のローカルビット線がLowのときに接続部の電位がLowになるのを阻止するとする。そして、半導体記憶装置の読み出し動作において、グローバルデータ線の電位は例えばHighにプリチャージされているとする。さらに、メモリセルのデータがHighであれば、グローバルデータ線の電位はHighであり、メモリセルのデータがLowであれば、グローバルデータ線の電位はLowである。
【0013】
ここで、任意のメモリセルから、例えばHighデータが読み出される場合として、第1のローカルビット線の電位がHighとなり、第2のローカルビット線の電位がLowとなる場合について説明する。この場合、第1および第2のローカルビット線の電位差が差動アンプによって増幅される際に、Highである第1のローカルビット線の電位は差動アンプ特有の両ビット同時ディスチャージ動作によってディスチャージされる。その結果、第1の出力回路は、接続部にLowを出力するようになる。
【0014】
ところが、第2のローカルビット線の電位がLowであるため、第2の出力回路は、接続部の電位がLowにならないように制御する。したがって、グローバルデータ線の電位はHighのままとなり、その結果、Highデータが出力される。
【0015】
このように、本開示に係る半導体記憶装置では、グローバルデータ線の電位がHighであるべきとき、グローバルデータ線の電位を正常なHighに維持することができる。つまり、グローバルデータ線に誤ったデータが読み出されることがない。また、グローバルデータ線の電位を正常なHighに維持することができるため、例えばI/O(Input/Output)回路による出力データのリセットを正しく行うことができる。さらに、第1のローカルビット線に第1の出力回路、および第2のローカルビット線に第2の出力回路を接続することによって、差動アンプとローカルビット線との各接続ノードにおける負荷容量のバランスを均一化しやすくなる。その結果、差動アンプの誤作動を抑制することができる。
【0016】
以上のように、差動アンプの感度を良好に保ちやすく、誤動作の抑制が可能な半導体記憶装置を提供することができる。
【0017】
また、第2の半導体記憶装置は、複数のメモリバンクと、前記複数のメモリバンクに対応して設けられた1本のグローバルデータ線とを備え、前記複数のメモリバンクはそれぞれ、複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルが接続され、当該複数のメモリセルからデータが読み出される、一対の第1および第2のローカルビット線と、前記第1および第2のローカルビット線の電位差を増幅する差動アンプと、前記グローバルデータ線が接続される接続部と、前記第1のローカルビット線の電位に応じて、前記接続部に第1の電位を出力する第1の出力回路と、前記第2のローカルビット線の電位に応じて、前記接続部に前記第1の電位の反転電位である第2の電位を出力する第2の出力回路とを有していてもよい。
【0018】
第2の半導体記憶装置では、第1の半導体記憶装置における第2の出力回路の構成が異なるため、主にこの点について説明する。第2の出力回路は、第2のローカルビット線の電位に応じて、第1の出力回路が出力する電位の反転電位を示す第2の電位を接続部に出力する。例えば、第2の出力回路は、第2のローカルビット線の電位がLowのとき、接続部にHighを出力するとする。
【0019】
第2の半導体記憶装置に係るHighデータの読み出し動作において、Highである第1のローカルビット線と、Lowである第2のローカルビット線との電位差が差動アンプによって増幅される際に、第1のローカルビット線の電位がディスチャージされる。このとき、例えば、第1の出力回路は接続部にLowを出力する場合、第2の出力回路は接続部にHighを出力する。
【0020】
したがって、接続部の電位をHighに維持することができるため、Highにプリチャージされたグローバルデータ線の電位を正常なHighに維持することができる。また、例えば、グローバルデータ線に接続されるトランジスタのリーク電流が生じる場合であっても、第2の出力回路が接続部にHighを出力可能であるため、リーク電流によってグローバルデータ線の電位が低下するのを抑制することができる。
【0021】
その他、第1の半導体記憶装置と同様の効果を得ることができる。
【0022】
また、第2の半導体記憶装置において、第1および第2の出力回路の接続部への出力によって、グローバルデータ線の電位を積極的にHighまたはLowに駆動するようにしてもよい。このようにすれば、グローバルデータ線をプリチャージする必要がない。
【0023】
例えば、Highデータが読み出される場合、第1の出力回路は、Lowである第1のローカルビット線の電位に応じて接続部にLowを出力する一方、第2の出力回路は、Highである第2のローカルビット線の電位に応じて出力を停止する。これにより、グローバルデータ線の電位がLowになるため、例えばI/O回路によってHighデータが出力されるようにすればよい。
【発明の効果】
【0024】
本開示によれば、差動アンプの誤動作、および半導体記憶装置の誤動作を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、第1の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
図2図2は、図1の半導体記憶装置の読み出し動作の例を示すタイミングチャートである。
図3図3は、第2の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
図4図4は、第3の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
図5図5は、図4の半導体記憶装置の読み出し動作の例を示すタイミングチャートである。
図6図6は、第4の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
図7図7は、図6の半導体記憶装置の読み出し動作の例を示すタイミングチャートである。
図8図8は、第5の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
図9図9は、第6の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。
図10図10は、図9の半導体記憶装置の模式図である。
図11図11は、一般的な半導体記憶装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置1は、ビット線が階層化され、シングルエンド構成のグローバルデータ線GDLを用いたデータの読み出しが可能な構成となっている。具体的に、半導体記憶装置1は、複数のメモリバンク10と、1本のグローバルデータ線GDLと、グローバルプリチャージ回路24と、I/O回路30とを含んでいる。
【0027】
各メモリバンク10は、行列状に配置された複数のメモリセルMCを含むメモリセルアレイMCAと、ワード線WLと、一対のローカルビット線LBL_B,LBL_Tと、ビット線プリチャージ回路11と、カラムセレクタ12と、一対のセンス線NSL,SLと、センス線プリチャージ回路13と、差動アンプSAと、接続部15と、第1および第2の出力回路16,17とを有する。
【0028】
各メモリセルMCは、SRAM(Static Random Access Memory)等であり、例えば、2つのアクセストランジスタTA1,TA2と、ラッチを構成する2つのインバータINM1,INM2とを含んでいる。
【0029】
トランジスタTA1は、Nchトランジスタであり、一端が、第1のローカルビット線であるローカルビット線LBL_Bに、他端が、インバータINM1,INM2に、ゲートが、対応するワード線WLに接続されている。トランジスタTA2は、Nchトランジスタであり、一端が、第2のローカルビット線であるローカルビット線LBL_Tに、他端が、インバータINM1,INM2に、ゲートが、対応するワード線WLに接続されている。ワード線WLは、行方向のメモリセルMCに対応して配置されている。
【0030】
ビット線プリチャージ回路11は、例えば、3つのPchトランジスタTPB1〜TPB3を含んでいる。トランジスタTPB1は、一端が例えば電源電位である電圧VDDに、他端がローカルビット線LBL_Bに接続されている。トランジスタTPB2は、一端が電圧VDDに、他端がローカルビット線LBL_Tに接続されている。トランジスタTPB3は、一対のローカルビット線LBL_B,LBL_Tの間に接続されている。また、トランジスタTPB1〜TPB3のそれぞれのゲートには、ローカルプリチャージ信号PCLが共通して入力される。
【0031】
カラムセレクタ12は、2つのPchトランジスタTPC1,TPC2を含んでいる。トランジスタTPC1は、ローカルビット線LBL_Bとセンス線NSLとの間に接続されている。トランジスタTPC2は、ローカルビット線LBL_Tとセンス線SLとの間に接続されている。トランジスタTPC1,TPC2のそれぞれのゲートには、カラム選択信号CLMが共通して入力される。
【0032】
センス線プリチャージ回路13は、例えば、3つのPchトランジスタTPS1〜TPS3を含んでいる。トランジスタTPS1は、一端が電圧VDDに、他端が、第1のローカルビット線に相当するセンス線NSLに接続されている。トランジスタTPS2は、一端が電圧VDDに、他端が、第2のローカルビット線に相当するセンス線SLに接続されている。トランジスタTPS3は、一対のセンス線NSL,SLの間に接続されている。また、トランジスタTPS1〜TPS3のそれぞれのゲートには、信号PCLが共通して入力される。
【0033】
なお、例えば、メモリセルMCと差動アンプSAとの距離が近い場合、カラムセレクタ12、センス線プリチャージ回路13を省略してもよい。つまり、メモリセルMCと差動アンプSAとを、一対のローカルビット線LBL_B,LBL_T(あるいは、一対のセンス線NSL,SL)で接続してもよい。
【0034】
差動アンプSAは、センスアンプ活性化信号SAEに応じて、ローカルビット線LBL_B,LBL_Tの電位差を増幅する。具体的に、差動アンプSAは、クロスカップル接続されたインバータINS1,INS2とNchトランジスタTS1とを含んでいる。インバータINS1,INS2はそれぞれ、電圧VDDとトランジスタTS1との間に接続されている。トランジスタTS1は、インバータINS1,INS2と例えばグランド電位である電圧VSSとの間に接続されており、ゲートに信号SAEを受ける。
【0035】
接続部15は、メモリバンク10とグローバルデータ線GDLとを接続する。接続部15は、例えば端子や配線等であってもよく、メモリバンク10とグローバルデータ線GDLとを電気的に接続するものであればよい。
【0036】
第1の出力回路16は、センス線NSLの電位に応じて、接続部15に第1の論理としてLowを示す第1の電位(例えば電圧VSS)を出力可能に構成されている。具体的に、出力回路16は、例えばインバータであるバッファBUF0とNchトランジスタTDNとを含んでいる。バッファBUF0の入力側はセンス線NSLに、出力側はトランジスタTDNのゲートに接続されている。トランジスタTDNは、一端が電圧VSSに、他端が接続部15に接続されている。
【0037】
このように、本実施形態では、出力回路16は、センス線NSLの電位がLowのとき接続部15にLowを出力する一方、Highのとき出力を停止するような構成となっている。
【0038】
第2の出力回路17は、センス線SLの電位に応じて動作する。出力回路17は、例えばインバータであるバッファBUF1とNchトランジスタTKNとを含んでいる。バッファBUF1の入力側はセンス線SLに、出力側はトランジスタTKNのゲートに接続されている。トランジスタTKNは、一端がトランジスタTDNのゲートに、他端が電圧VSSに接続されている。このような構成により、出力回路17は、出力回路16の出力によって接続部15の電位がLowとなるのを、センス線SLの電位に応じて阻止することができる。
【0039】
このように、本実施形態では、出力回路17は、センス線SLの電位がLowのときトランジスタTDNのゲートにLowを出力する一方、Highのとき出力を停止するような構成となっている。つまり、出力回路17は、センス線SLの電位がLowのときに、出力回路16のトランジスタTDNのゲートにLowを出力することによってトランジスタTDNをオフし、接続部15の電位がLowにならないように制御する。
【0040】
グローバルプリチャージ回路24は、インバータINPとPchトランジスタTPGとを含んでいる。インバータINPは、グローバルプリチャージ信号PCGを受け、信号PCGを反転してトランジスタTPGのゲートに出力する。トランジスタTPGは、一端が電圧VDDに、他端がグローバルデータ線GDLに接続されている。グローバルプリチャージ回路24は、信号PCGに応じて、グローバルデータ線GDLの電位をHighにプリチャージ可能に構成されていればよい。
【0041】
I/O回路30は、グローバルデータ線GDLの電位に基づいて出力データである信号DOを出力する。例えば、I/O回路30は、トライステートインバータINTと、インバータIND1,IND2と、ラッチ回路31とを含んでいる。
【0042】
トライステートインバータINTは、出力イネーブル信号DOENに応じて動作し、グローバルデータ線GDLの電位を反転してノードNDOに出力する。
【0043】
インバータIND1は、信号DOENを反転して出力する。インバータIND2は、ノードNDOの電位を反転して、信号DOを出力する。
【0044】
ラッチ回路31は、インバータIND3,IND4を有し、ノードNDOに接続されている。
【0045】
なお、I/O回路30の構成は一例であるが、グローバルデータ線GDLの電位を判定し、その判定結果に応じた信号DOを出力可能な構成であればよい。
【0046】
以上のように、本実施形態に係る半導体記憶装置1は、シングルエンド構成のグローバルデータ線GDLに、複数のメモリバンク10が接続された構成となっている。
【0047】
次に、本実施形態に係る半導体記憶装置1の読み出し動作について図2を参照しながら説明する。
【0048】
図2は、図1の半導体記憶装置の読み出し動作の例を示すタイミングチャートであり、図2(A)はLowデータを読み出す場合、図2(B)はHighデータを読み出す場合のタイミングチャートである。
【0049】
読み出し動作に際して、信号PCLはLowであり、ローカルビット線LBL_B,LBL_Tおよびセンス線NSL,SLはHighにプリチャージされている。したがって、トランジスタTDN,TKNはともにオフであり、出力回路16,17の出力は停止している。
【0050】
また、信号PCGはHighであり、グローバルデータ線GDLはHighにプリチャージされている。また、ワード線WLおよび信号SAEはLowであり、信号CLMおよび信号DOENはHighである。
【0051】
まず、図2(A)に示す、Lowデータの読み出し動作について説明する。図示しないアドレス信号によって読み出し対象のメモリセルMCが特定されると、ワード線WLおよび信号PCLはHighに、信号CLMおよび信号PCGはLowとなる。
【0052】
これにより、ローカルビット線LBL_B,LBL_Tおよびセンス線NSL,SLのプリチャージが解除され、ローカルビット線LBL_BがLowに徐々に引き込まれる。また、グローバルデータ線GDLはフローティング状態となる。
【0053】
そして、ローカルビット線LBL_B,LBL_Tの電位がカラムセレクタ12を介してセンス線NSL,SLに伝わる。そして、信号SAEがHighとなって差動アンプSAが駆動される。また、信号CLMがHighとなりカラムセレクタ12がオフされる。また、信号DOENがLowとなる。このとき、ノードNDOがHighである場合、トライステートインバータINTの出力によって、ノードNDOはLowとなり、信号DOはHighにリセットされる。一方、ノードNDOがLowである場合、信号DOENがLowとなっても、信号DOはHighである。
【0054】
差動アンプSAが駆動されると、センス線NSL,SLの電位差(例えばΔV)が増幅される。このとき、差動アンプSAにより、センス線NSLがLowになるのに起因して、Highであるセンス線SLが若干ディスチャージされる。
【0055】
センス線NSLがLowになると、トランジスタTDNがオンすることにより、出力回路16は接続部15にLowを出力するため、グローバルデータ線GDLがLowにディスチャージされる。また、ワード線WL、信号PCLおよび信号SAEがLowとなり、ローカルビット線LBL_B,LBL_Tおよびセンス線NSL,SLがHighにプリチャージされ、差動アンプSAの動作が停止する。
【0056】
グローバルデータ線GDLがLowになると、信号DOENがLowであるため、トライステートインバータINTの出力により、ノードNDOがHighとなる。そして、HighであるノードNDOによって信号DOがLowとなってLowデータが出力される。
【0057】
信号DOがLowとなって確定すると、信号PCGおよび信号DOENがHighとなる。また、信号PCGがHighになることによって、グローバルデータ線GDLはHighにプリチャージされる。
【0058】
次に、図2(B)に示す、Highデータの読み出し動作を説明する。なお、図2(A)との相違点について主に説明する。
【0059】
ローカルビット線LBL_B,LBL_Tおよびセンス線NSL,SLのプリチャージが解除され、ローカルビット線LBL_TがLowに徐々に引き込まれる。そして、ローカルビット線LBL_B,LBL_Tの電位がセンス線NSL,SLに伝わる。
【0060】
信号SAEがHighとなって差動アンプSAが駆動されると、センス線NSL,SLの電位差ΔVが増幅される。
【0061】
このとき、差動アンプSAにより、センス線SLがLowになるのに起因して、Highであるセンス線NSLが若干ディスチャージされる。
【0062】
これにより、バッファBUF0からトランジスタTDNのゲートにHighが徐々に出力されて、トランジスタTDNがオンしてしまい、出力回路16から接続部15にLowが出力されうる。しかしながら、センス線SLがLowであるため、トランジスタTKNはバッファBUF1からのHighを受けてオンする。これにより、トランジスタTDNのゲートはHighにならず、Lowのまま保持される。したがって、出力回路16から接続部15にLowが出力されることがない。このように、出力回路17は、出力回路16から出力されるLowによって接続部15およびグローバルデータ線GDLがLowになるのを阻止している。
【0063】
特許文献2の半導体記憶装置は、一対のローカルビット線の一方にのみ、インバータおよびグローバルビット線が接続された構成となっている(例えば特許文献2の図1)。この構成では、インバータおよびグローバルビット線が接続されている側のローカルビット線がHighである場合、そのローカルビット線が差動アンプによってLowにディスチャージされると、グローバルビット線は本来Highであるべきにもかかわらず、Lowとなってしまう可能性がある。その結果、誤ったデータが読み出されてしまうおそれがある。
【0064】
また、1本のグローバルビット線を用いた構成では、例えば、Highデータが読み出される場合、出力回路において出力を一旦Highにリセットしておく必要があり、グローバルビット線をHighに保つ必要がある。ところが、グローバルビット線の電位がHighから低下している場合には、出力回路のドライブ能力が低下してしまい、その結果、出力を正常にリセットできなくなってしまうおそれがある。
【0065】
さらに、差動アンプと一対のローカルビット線との各接続ノードの一方にのみ、インバータを接続する構成であるため、各接続ノードにおける負荷容量のバランスが悪くなり、差動アンプの誤動作を引き起こしやすい。
【0066】
これに対して本実施形態では、特にHighデータの読み出し動作において、High側であるセンス線NSLが、差動アンプSAによってHighからディスチャージされ、トランジスタTDNのゲートにHighが出力されるようになっても、出力回路17によって、トランジスタTDNのゲートをLowにディスチャージすることができる。
【0067】
したがって、トランジスタTDNはオフであり、出力回路16から接続部15にLowが出力されることがないため、グローバルデータ線GDLをHighに保つことができる。これにより、Highデータを正しく読み出すことができる。
【0068】
また、本実施形態では、Highデータの読み出しにおいて、グローバルデータ線GDLをHighに維持することができるため、I/O回路30におけるトライステートインバータINTには、正常なHighが入力されることになる。したがって、信号DOENがアクティブになることによって、出力である信号DOを正常にHighにリセットすることができる。
【0069】
さらに、センス線NSL,SLと差動アンプSAとの各接続ノードに、出力回路16,17を接続しているため、各接続ノードにおける負荷容量のバランスがとりやすくなる。
【0070】
以上、本実施形態によると、Highデータを正しく読み出すことができるため、半導体記憶装置1の誤動作を抑制することができる。また、差動アンプSAとセンス線NSL,SLとの各接続ノードの負荷容量のバランスがとりやすいため、差動アンプSAの誤動作を抑制しやすくなる。
【0071】
例えば、バッファBUF0,BUF1のゲートサイズを等しくすることによって、センス線NSL,SLの負荷容量のバランスを均一にすることができる。これにより、差動アンプSAの感度を向上させることができるため、差動アンプSAの誤動作を抑制することができる。
【0072】
なお、図1に示すI/O回路30は一例であり、I/O回路30は、グローバルデータ線GDLの電位に基づいて、信号DOのリセットが可能な構成であればよい。
【0073】
また、上述したタイミングチャートにおいて、各配線および各信号が遷移するタイミングは一例であり、半導体記憶装置1の誤動作とならない範囲で任意に変更してもよい。例えば、グローバルデータ線GDLがLowになってから、信号DOENがLowになってもよい。
【0074】
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。なお、図3において、SRAMメモリセルMC、ビット線プリチャージ回路11、カラムセレクタ12、センス線プリチャージ回路13、差動アンプSA、グローバルプリチャージ回路24およびI/O回路30の構成は、図1と同様であるため簡略化している。
【0075】
以下、本実施形態において、第1の実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態に係る各メモリバンク10に含まれる第2の出力回路18は、センス線SLの電位に応じて、第2の論理としてHighを示す第2の電位(例えば電圧VDD)を接続部15に出力する。具体的に、出力回路18は、一端が電圧VDDに、他端が接続部15に、ゲートにセンス線SLの電位を受けるPchトランジスタTKPを含んでいる。
【0076】
本実施形態に係る半導体記憶装置1のタイミングチャートは図2と同様であるが、第2の出力回路18の機能が第1の実施形態の第2の出力回路17とは異なる。
【0077】
具体的に、Highデータの読み出し動作において、差動アンプSAにより、センス線SLがLowになるのに起因して、Highであるセンス線NSLが若干ディスチャージされる。
【0078】
これにより、バッファBUF0からトランジスタTDNのゲートにHighが出力されて、トランジスタTDNがオンしてしまい、出力回路16から接続部15にLowが徐々に出力されうる。
【0079】
一方、センス線SLはLowであるため、トランジスタTKPはオンする。これにより、出力回路18から接続部15にHighが出力される。つまり、出力回路18は、接続部15およびグローバルデータ線GDLがHighであるべきとき、これらをHighに保持するキーパー回路としての機能を有しており、出力回路16から出力されるLowによって、接続部15およびグローバルデータ線GDLがLowにならないようにしている。
【0080】
したがって、Highデータの読み出し動作において、本来Highであるべきグローバルデータ線GDLをHighに維持することができる。
【0081】
以上、本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、以下の効果を得ることができる。
【0082】
第2の特許文献の図1の構成では、グローバルビット線に複数のトランジスタが接続されている場合、読み出し動作において、複数のトランジスタのリーク電流によってグローバルビット線がHighから徐々に低下するおそれがある。その結果、出力回路によってグローバルビット線がLowであると判定されると、データの誤読み出しを招いてしまう。これは、従来の構成は、読み出し動作において、フローティング状態となるグローバルビット線をHighにする機能を有していないからである。
【0083】
これに対して、本実施形態では、トランジスタTDNのリーク電流が生じても、出力回路18によって、接続部15およびグローバルデータ線GDLはHighに維持される。つまり、本実施形態に係る出力回路18は、読み出し動作においてフローティング状態となるグローバルデータ線GDLにHighを供給することができるため、リーク電流に起因するデータの誤読み出しを回避することができる。
【0084】
また、出力回路18を構成する素子の数が少なくて済むため、半導体記憶装置1の省面積化および低コスト化を図ることができる。
【0085】
なお、本実施形態において、トランジスタTKPのゲートサイズおよびインバータであるバッファBUF0のゲートサイズ(バッファBUF0を構成するNchトランジスタおよびPchトランジスタのゲートサイズの合計)を等しくすることで、センス線NSL,SLの負荷容量のバランスを均一にすることができる。これにより、差動アンプSAの感度が向上するため、差動アンプSAの誤動作を抑制することができる。
【0086】
<第3の実施形態>
図4は、第3の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置1は、グローバルデータ線GDLをLowにプリチャージ、つまりプリディスチャージするプリディスチャージ回路25を有する点で、第2の実施形態と異なる。以下、第2の実施形態との相違点について主に説明する。
【0087】
図4のメモリバンク10において、第1の出力回路19は、センス線SLの電位に応じて、接続部15にHighを出力する。具体的に、出力回路19は、一端が電圧VDDに接続され、他端が接続部15に接続され、ゲートにセンス線SLの電位を受けるPchトランジスタTKPを含んでいる。
【0088】
第2の出力回路20は、センス線NSLの電位に応じて、接続部15にLowを出力する。具体的に、出力回路20は、インバータであるバッファBUF0とNchトランジスタTDNとを含んでいる。バッファBUF0の入力側はセンス線NSLに、出力側はトランジスタTDNのゲートに接続されている。トランジスタTDNは、一端が電圧VSSに、他端が接続部15に接続されている。
【0089】
なお、本実施形態では、ローカルビット線LBL_Tおよびセンス線SLが第1のローカルビット線に相当し、ローカルビット線LBL_Bおよびセンス線NSLが第2のローカルビット線に相当する。
【0090】
プリディスチャージ回路25は、グローバルデータ線GDLにLowを供給するように構成されている。具体的に、プリディスチャージ回路25は、一端が電圧VSSに接続され、他端がグローバルデータ線GDLに接続され、ゲートに信号PCGを受けるNchトランジスタTNGを含んでいる。
【0091】
次に、本実施形態に係る半導体記憶装置1の読み出し動作について図5を参照しながら説明する。
【0092】
図5は、図4の半導体記憶装置の読み出し動作の例を示すタイミングチャートであり、図5(A)はLowデータを読み出す場合、図5(B)はHighデータを読み出す場合のタイミングチャートである。なお、図2図5との相違点について主に説明する。
【0093】
まず、信号PCGはHighであるため、グローバルデータ線GDLはプリディスチャージされており、Lowになっている。
【0094】
図5(A)において、差動アンプSAが駆動されて、センス線NSL,SLの電位差ΔVが増幅されると、センス線NSLはLowであるため、出力回路20は接続部15にLowを出力するようになる。また、差動アンプSAによってセンス線NSLがLowになるのに起因して、Highであるセンス線SLが若干ディスチャージされる。これにより、出力回路19から接続部にHighが徐々に出力されうるが、出力回路20から接続部15にはLowが出力されているため、接続部15およびグローバルデータ線GDLはLowのままである。つまり、出力回路20は、出力回路19の出力によって接続部15がHighにならないように阻止している。
【0095】
また、信号DOENがHighからLowになると、グローバルデータ線GDLはLowであるため、ノードNDOがLowを保持していた場合、ノードNDOはHigh、信号DOはLowにリセットされる。一方、ノードNDOがHighを保持していた場合は、ノードNDOはHighのままであり、信号DOはLowのままである。
【0096】
信号DOがLowで確定すると、Lowデータが読み出される。また、信号PCGがHighとなりグローバルデータ線GDLはプリディスチャージされる。
【0097】
次に、Highデータの読み出し動作について図5(B)を参照しながら説明する。なお、図5(A)と図5(B)との相違点について主に説明する。
【0098】
図5(B)において、差動アンプSAが駆動されて、センス線NSL,SLの電位差ΔVが増幅されると、センス線SLはLowであるため、出力回路19は接続部15にHighを出力するようになる。このとき、Highであるセンス線NSLが若干ディスチャージされることにより、出力回路20は接続部15にLowを徐々に出力しうるが、接続部15には出力回路19からHighが出力されているため、グローバルデータ線GDLはHighとなる。
【0099】
このとき、ノードNDOはHigh、信号DOはLowにリセットされているため、グローバルデータ線GDLがHighとなると、ノードNDOはLowとなり、信号DOはHighとなる。これにより、Highデータが読み出される。
【0100】
以上、本実施形態によると、読み出し動作に際してグローバルデータ線GDLをプリディスチャージしているため、接続部15にLowを出力する出力回路20におけるトランジスタTDNのゲートサイズが小さくて済む。つまり、グローバルデータ線GDLをLowに保持するキーパー回路として機能する出力回路20の回路面積を縮小することができる。
【0101】
また、出力回路19は、センス線SLの電位に応じてグローバルデータ線GDLにHighを出力するトランジスタTKPのみで構成可能である。したがって、出力回路19は、差動アンプSAの出力をトランジスタTKPのゲートに直接受け、グローバルデータ線GDLをHighに駆動することができる。これにより、メモリバンク10から出力までのクリティカルパスは、出力回路19のトランジスタTKPから出力までの経路となるため、この経路におけるトランジスタの段数が少なくて済む。その結果、読み出し動作の高速化を図ることができる。
【0102】
また、本実施形態において、トランジスタTKPとバッファBUF0のゲートサイズを等しくしてもよい。これにより、センス線NSL,SLの負荷容量のバランスが均一化され、差動アンプSAの感度を向上させることができる。
【0103】
<第4の実施形態>
図6は、第4の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置は、グローバルデータ線GDLをプリチャージすることなく、データの読み出しが可能な構成となっている。以下、第3の実施形態との相違点について主に説明する。
【0104】
第1の出力回路21は、第1のローカルビット線に相当するセンスNSLに応じて接続部15にLowを出力可能に構成されている。具体的に、出力回路21は、バッファBUF0とNchトランジスタTDNとを含んでいる。バッファBUF0の入力側はセンス線NSLに、出力側はトランジスタTDNのゲートに接続されている。トランジスタTDNは、一端が電圧VSSに、他端が接続部15に接続されている。
【0105】
第2の出力回路22は、第2のローカルビット線に相当するセンス線SLに応じて接続部15にHighを出力可能に構成されている。具体的に、出力回路22は、一端が電圧VDDに、他端が接続部15に、ゲートにセンス線SLの電位を受けるPchトランジスタTKPを含んでいる。
【0106】
I/O回路33は、インバータIND2と、ラッチ回路31とを有する。
【0107】
なお、本実施形態に係る半導体記憶装置1おいて、グローバルデータ線GDLのプリチャージおよび出力データのリセットは不要であるため、図4,5に示す信号PCGおよび信号DOENを省略することができる。
【0108】
本実施形態に係る半導体記憶装置1の読み出し動作について、図7を参照しながら説明する。
【0109】
図7は、図6の半導体記憶装置の読み出し動作の例を示すタイミングチャートであり、図7(A)はLowデータを読み出す場合、図7(B)はHighデータを読み出す場合のタイミングチャートである。
【0110】
まず、図7(A)に示す、Lowデータの読み出し動作について説明する。なお、図5および図7の相違点について主に説明する。
【0111】
メモリセルMCからLowデータが読み出されると、ローカルビット線LBL_Tが徐々に低下し、その電位がセンス線SLに伝わる。一方、ローカルビット線LBL_Bおよびセンス線NSLはHighのままである。
【0112】
差動アンプSAが駆動されると、センス線NSL,SLの電位差ΔVが増幅される。このとき、差動アンプSAにより、センス線SLがLowになるのに起因して、Highであるセンス線NSLが若干ディスチャージされる。
【0113】
センス線NSLが若干ディスチャージされることによって、出力回路21から徐々にLowが出力されうるが、Lowであるセンス線SLによって出力回路22はHighを出力するため、接続部15およびグローバルデータ線GDLはHighとなる。
【0114】
グローバルデータ線GDLがHighとなると、信号DOがLowとなり、Lowデータが出力される。
【0115】
次に、Highデータの読み出し動作について図7(B)を参照しながら説明する。なお、図7(A)と図7(B)との相違点について主に説明する。
【0116】
メモリセルMCからHighデータが読み出されると、ローカルビット線LBL_Bが徐々に低下し、その電位がセンス線NSLに伝わる。一方、ローカルビット線LBL_Tおよびセンス線SLはHighのままである。
【0117】
差動アンプSAが駆動されると、センス線NSL,SLの電位差ΔVが増幅される。このとき、差動アンプSAにより、センス線NSLがLowになるのに起因して、Highであるセンス線SLが若干ディスチャージされる。
【0118】
センス線SLが若干ディスチャージされることによって、出力回路22から徐々にHighが出力されうるが、Lowであるセンス線NSLによって出力回路21はLowを出力するため、接続部15およびグローバルデータ線GDLはLowとなる。
【0119】
グローバルデータ線GDLがLowとなると、信号DOがHighとなり、Highデータが出力される。
【0120】
以上、本実施形態によると、センス線SLに応じて出力回路22から接続部15およびグローバルデータ線GDLにHighが出力される一方、センス線NSLに応じて出力回路21から接続部15およびグローバルデータ線GDLにLowが出力される。これにより、グローバルデータ線GDLがHighおよびLowに駆動されるため、プリチャージ回路が不要となる。
【0121】
また、信号DOのリセットが不要であるため、I/O回路33を簡略化することができる。したがって、半導体記憶装置1の回路面積を縮小することができる。
【0122】
また、信号DOENが不要であるため、信号DOENがアクティブになるためのタイミングマージンが不要である。その結果、読み出し動作の高速化を図ることができる。
【0123】
また、グローバルデータ線GDLのプリチャージおよび信号DOのリセットが不要であるため、これらに係る電力を削減することができ、結果として、半導体記憶装置1の低消費電力化を実現することができる。
【0124】
<第5の実施形態>
図8は、第5の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置1は、グローバルデータ線GDLを、半導体記憶装置1の出力端子38に直接接続可能な構成となっている。
【0125】
以下、第4の実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態に係る半導体記憶装置1は、グローバルデータ線GDLの電位を保持するラッチ回路36と、出力端子38とを有する。
【0126】
出力端子38は、グローバルデータ線GDLに直接接続可能であり、グローバルデータ線GDLの電位を信号DOとして出力可能に構成されている。
【0127】
以上、本実施形態によると、出力をバッファするためのI/O回路が不要となるため半導体記憶装置1の省面積化を図ることができる。
【0128】
なお、メモリセルMCから出力端子38までのゲート段数が少なくて済むため、読み出し動作の高速化が可能である。
【0129】
また、グローバルデータ線GDLを半導体記憶装置1の出力端子として利用可能であるため、半導体記憶装置1の外部配線を任意の位置で接続することができる。したがって、半導体記憶装置1を使用した半導体装置の設計の自由度が向上する。
【0130】
また、半導体記憶装置1内の素子数が少なくて済むため、リーク電流の低減が可能であるとともに、配線等の充放電容量の削減も可能であり、結果として、動作電力の削減を図ることができる。
【0131】
<第6の実施形態>
図9は、第6の実施形態に係る半導体記憶装置の構成図である。本実施形態に係る半導体記憶装置1は、グローバルデータ線GDLを、半導体記憶装置1の入出力端子39に直接接続可能な構成となっている。
【0132】
以下、第5の実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態に係る半導体記憶装置1は、入出力端子39を有する。
【0133】
本実施形態に係るメモリバンク10は、入出力端子39から入力されたデータである信号DIを、グローバルデータ線GDLを介してメモリセルMCに書き込み可能な書込回路40を有する。
【0134】
書込回路40は、書込制御信号CLM_Wに応じて、グローバルデータ線GDLの論理と同じ論理の信号をセンス線NSLに、グローバルデータ線GDLの論理と逆論理の信号をセンス線SLに出力可能な構成となっている。
【0135】
具体的に、書込回路40は、インバータINW1,INW2と、NchトランジスタTNW1,TNW2とを含んでいる。
【0136】
インバータINW1は、入力側がグローバルデータ線GDLに接続され、出力側がインバータINW2の入力側に接続されている。
【0137】
トランジスタTNW1は、一端がインバータINW1の出力側に、他端がセンス線SLに接続されている。トランジスタTNW2は、一端がインバータINW2の出力側に、他端がセンス線NSLに接続されている。そして、トランジスタTNW1,TNW2のゲートには、信号CLM_Wが共通に入力される。
【0138】
書込回路40において、信号CLM_WがLowからHighになったときに、メモリセルMCへのデータの書き込みが可能となる。
【0139】
つまり、本実施形態では、1本のグローバルデータ線GDLを、データの読み出しおよび書き込み動作において共有する構成となっている。
【0140】
以上、本実施形態によると、データの書き込みを行うための専用の配線が不要となるため、配線数を削減することができ、半導体記憶装置1の回路面積を縮小することができる。また、データの入出力に係るI/O回路(図1等参照)が不要となるため、半導体記憶装置1を図10に示すように構成することができる。
【0141】
図10は、第6の実施形態に係る半導体記憶装置の模式図である。なお、図11は、参考例に係る、一般的な半導体記憶装置の模式図である。
【0142】
図11に示すように、一般的な半導体記憶装置では、書き込み用の配線(DI)と読み出し用の配線(DO)とは別々であり、半導体記憶装置の外部との接続のために、グローバルI/O回路が設けられている。グローバルI/O回路には、様々な種類の配線が接続されるため、メモリバンクとグローバルI/O回路との接続が複雑になってしまう。したがって、図11に示す構成の半導体記憶装置では、例えば、メモリ容量を増加するために、多くのメモリバンクを接続する際のレイアウトは困難である。
【0143】
これに対して、図10に示す半導体記憶装置1では、図11に示すグローバルI/O回路およびその制御回路が不要であるため、回路面積を縮小することができる。
【0144】
また、グローバルI/O回路が不要であり、1本のグローバルデータ線GDLを共有してデータの読み出しおよび書き込みが可能であるため、多くのメモリバンク10を接続する場合であっても、そのレイアウトがしやすくなる。したがって、容易にメモリ容量を増やすことができる。
【産業上の利用可能性】
【0145】
本開示に係る半導体記憶装置は、差動アンプの誤動作を抑制可能で、データの誤読み出しを回避して正常な動作が可能であるため、SRAMを備えた各種電子機器の信頼性向上等に有用である。
【符号の説明】
【0146】
1 半導体記憶装置
10 メモリバンク
15 接続部
16,19,21 第1の出力回路
17,18,20,22 第2の出力回路
24 グローバルプリチャージ回路
25 プリディスチャージ回路
39 入出力端子
BUF0 バッファ(インバータ)
BUF1 バッファ(インバータ)
GDL グローバルデータ線
LBL_B,LBL_T ローカルビット線
MC メモリセル
NSL,SL センス線(ローカルビット線)
SA 差動アンプ
TDN Nchトランジスタ
TKN Nchトランジスタ
TKP Pchトランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11