(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
つぎに、以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態によるスタンドについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるスタンドをタブレット本体の後方側で支持した状態を斜め前方から見た概略斜視図であり、
図2は、本発明の一実施形態によるスタンドを示す平面図である。
【0014】
まず、
図1及び
図2に示すように、本発明の一実施形態によるスタンド1は、電子機器であるタブレットの本体2を台の上面4に斜めに立てるように、タブレット本体2の後方側で支持するものであり、台の上面4に設置する板状のベース部6を備えている。
【0015】
また、本実施形態のスタンド1が取り付けられるタブレット本体2の表面中央には、矩形の液晶表示部2aが設けられ、この液晶表示部2aの左側には、複数の操作ボタン2bが設けられている。
なお、タブレット本体2は、液晶表示部2aの任意の位置を専用の電子ペン(図示せず)やペン状の物体等で押圧することにより座標入力を行い、この座標入力した位置をタブレット本体2に内蔵されているセンサ(図示せず)により読み取り、その読み取った位置や動きの情報をコンピュータ本体(図示せず)に送る、いわゆる、ペンタブレットの形態の例であるが、このようなタブレットの形態に限られず、タッチパネルと表示装置を備えた他の形態のタブレットであってもよい。また、タブレットの表示部についても、液晶表示部以外の表示部を備えたものであってもよい。さらに、本実施形態のスタンド1が取り付けられる電子機器本体としては、タブレット本体以外にも、ノート型のパソコンの本体や携帯電話機の本体等にも適用可能である。
【0016】
つぎに、ベース部6の上面6aについて
図2を参照して説明する。
なお、
図2では、ベース部6の前側及び後側のそれぞれについて、符号F1,B1で示しており、
図2に示すベース部6の前側から見て右側が「ベース部6の右側」、
図2に示すベース部6の前側から見て左側が「ベース部6の左側」と定義する。
ベース部6の前側には、立てた状態のタブレット本体2の裏面2cの下部に対して、タブレット本体2の横幅方向に延びる第1の軸線A1回りに回動可能に取り付けられ且つ第1の係合部である前側取付部8が設けられている。
ベース部6の前側取付部8よりも後方位置には、ベース部6に対して、第1の軸線A1と平行に延びる第2の軸線A2回りに回動可能に取付けられた複数(3つ)の板状の脚部である支脚部10を備えている。これらの複数の支脚部10の各々は、ベース部6側に倒伏した倒伏位置P(P1,P2,P3)(詳細は後述する)とベース部6に対して立ち上がった支持位置Q(Q1,Q2,Q3)(詳細は後述する)との間で第2の軸線A2回りに回動可能となっている。
そして、ベース部6の後側には、前側取付部8と前後方向に対向するように、第2の係合部として後側取付部18が設けられている。
【0017】
複数の支脚部10は、第1の脚部である第1の支脚部12と、第2の脚部である第2の支脚部14と、第3の脚部である第3の支脚部16とを備えている。これら3つの支脚部12,14,16は、すべてが倒伏位置P1,P2,P3にあるときには、上面全体がベース部6の上面6aと同一平面内で一体となり、平面視で概ね長方形形状となっている。
すなわち、第1の支脚部12は、倒伏位置P1においてベース部6の上面6aと同一平面内にあり、ベース部6の上面6aの中央部に形成された取付穴6b内に嵌合可能に設けられ、複数の支脚部10の中で縦方向の長さH1と横方向の長さL1が最も長く形成されている。このベース部6の取付穴6bは、倒伏位置P1,P2,P3に回動された状態の複数の支脚部12,14,16を収納する収納部となっている。
また、第2の支脚部14は、第1の支脚部12の内側に平面視でほぼ矩形状に形成された第1の穴12a内に嵌合可能に設けられ、縦方向の長さH2と横方向の長さL2とが第1の支脚部12よりも短く形成されている。
さらに、第3の支脚部16は、第2の支脚部14の内側に平面視でほぼ矩形状に形成された第2の穴14a内に嵌合可能に設けられ、縦方向の長さH3と横方向の最大長さL3とが第2の支脚部12よりも短形成されている。これらの第1の支脚部12、第2の支脚部14及び第3の支脚部16の少なくとも1つを選択的に倒伏位置Pから支持位置Qに立ち上げることにより、タブレット本体2をベース部6に対して複数の傾斜角度で支持することができるようになっている。
【0018】
つぎに、
図3は、本発明の一実施形態によるスタンドが取り付けられるタブレット本体を示す背面図であり、
図4は、
図2のIV−IV線に沿ったスタンドの断面図である。なお、
図3では、タブレット本体2の前側及び後側のそれぞれについて、符号F2,B2で示しており、
図3に示すタブレット本体2の前側から見て右側が「タブレット本体2の左側」、
図3に示すタブレット本体2の前側から見て左側が「タブレット本体2の右側」と定義する。
図2〜
図4に示すように、前側取付部8は、ベース部6の上面6aの前端から上方に突出し、その上端から前方へ突出する横長のフックを形成している。また、タブレット本体2の裏面2cには、その縦幅方向に並列に配置され且つタブレット本体2の裏面2cの横幅方向に延びるように横長のスリット状に形成された第1の係合受け部である第1の取付穴2dと、第2の係合受け部である第2の取付穴2eとが設けられている。また、これらの第1の取付穴2d及び第2の取付穴2eは、前側取付部8が挿入可能に形成されており、前側取付部8をタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの一方に挿入して引っ掛けることにより、ベース部6がタブレット本体2に対して着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0019】
タブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d及び第2の取付穴2eは、ベース部6を取り付ける前の状態のタブレット本体2をその裏面2cと同一面内で回転させることにより、ベース部6の前側取付部8に対する互いの配置換えが可能になっている。
【0020】
また、詳細は後述する
図7に示すように、ベース部6は、前側取付部8をタブレット本体2の裏面2cに取り付けた状態では、第1〜第3の脚部12,14,16は、ベース部6の上面6aがタブレット本体2の裏面2cに対してほぼ平行な収納位置Rまで第1の軸線A1回りに回動可能となっている。さらに、ベース部6がこの収納位置Rにあるときには、各支脚部12,14,16は、倒伏位置Pにあり、タブレット本体2の裏面2cとベース部6との間に収容されるようになっている。
【0021】
つぎに、
図2〜
図4に示すように、ベース部6の上面6aの後方側には、前側取付部8と前後方向に対向するように後側取付部18が設けられている。第1の使用状態において、ベース部6が収納位置Rにあるときには、スタンド1は、後側取付部18がタブレット本体2の裏面2cの第2の取付穴2eに挿入されてタブレット本体2に取り付けられるようになっている。
一方、第2の使用状態において、ベース部6が収納位置Rにあるときには、スタンド1は、後側取付部18がタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2eに挿入されてタブレット本体2に取り付けられるようになっている。
【0022】
つぎに、
図5は、
図2に示す本発明の一実施形態によるスタンドの後側取付部を部分的に拡大した拡大斜視図である。
後側取付部18は、例えば、表面がマット仕上げ加工された材料、或いはラバー状の滑り難い材料で形成されている。そして、
図2、
図3及び
図5に示すように、後側取付部18は、ベース部6の上面6aから上方に突出し且つ前側取付部8、横長のスリット状の第1の取付穴2d及び上記第2の取付穴2eの長手方向と平行に延びるように形成された横長の長突起部18aと、この長突起部18aの前側及び後側から前後方向に突出するように一体的に形成された複数の短突起部18bとを備えている。これらの長突起部18a及び短突起部18bは、第1の使用状態では、第2の取付穴2eに挿入されて嵌合し、後側取付部18と第2の取付穴2eとが互いに確実に係止されるようになっている。同様に、第2の使用状態では、長突起部18a及び短突起部18bは、第2の取付穴2eに挿入されて嵌合し、後側取付部18と第2の取付穴2eとが互いに確実に係止されるようになっている。
【0023】
つぎに、
図6は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部、第2の支脚部及び第3の支脚部を倒伏位置に設定した状態を示す斜視図であり、
図7は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部、第2の支脚部及び第3の支脚部を倒伏位置に設定した状態のスタンドをタブレット本体に取り付けた状態を示す右側側面図である。
また、
図8は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部、第2の支脚部及び第3の支脚部を第1の支持位置に設定した状態を示す斜視図であり、
図9は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部、第2の支脚部及び第3の支脚部を第1の支持位置に設定した状態のスタンドをタブレット本体に取り付けた状態を示す右側側面図であり、
図10は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部、第2の支脚部及び第3の支脚部を第1の支持位置に設定した状態のスタンドをタブレット本体に取り付けた状態を斜め後方側から見た斜視図である。
さらに、
図11は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部を倒伏位置に設定し、且つ第2の支脚部及び第3の支脚部を第2の支持位置に設定した状態を示す斜視図であり、
図12は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部を倒伏位置に設定し、且つ第2の支脚部及び第3の支脚部を第2の支持位置に設定した状態のスタンドをタブレット本体に取り付けた状態を示す右側側面図である。
また、
図13は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部及び第2の支脚部を倒伏位置に設定し、且つ第3の支脚部を第3の支持位置に設定した状態を示す斜視図であり、
図14は、本発明の一実施形態によるスタンドの第1の使用状態において、第1の支脚部及び第2の支脚部を倒伏位置に設定し、且つ第3の支脚部を第3の支持位置に設定した状態のスタンドをタブレット本体に取り付けた状態を示す右側側面図である。
【0024】
図2、
図6、
図8〜
図14に示すように、各支脚部12,14,16は、ベース部6の上面6aの後方側に一体的に形成されて共通(同軸)の第2の軸線A2を含む支持部である第1のヒンジ部12b、第2のヒンジ部14b、及び第3のヒンジ部16aをそれぞれ備えている。
また、各支脚部12,14,16は、各支脚部12,14,16の各倒伏位置P1,P2,P3においてベース部6の上面6aと同一平面内にあり(
図6参照)、各倒伏位置P1,P2,P3から各支持位置Q1,Q2,Q3まで各ヒンジ部12b,14b,16aの第2の軸線A2を中心に後方側へ回動する(
図8参照)ことによりベース部6に対して立ち上がった状態でタブレット本体2をベース部6に対して傾斜させて支持する第1の脚板部12c、第2の脚板部14c、及び第3の脚板部16bをそれぞれ備えている。
さらに、各ヒンジ部12b,14b,16aは、各脚板部12c,14c,16bを各支持位置Q1,Q2,Q3から倒伏位置P1,P2,P3の方向に向けて弾性的に付勢するように可撓性を備えている。
【0025】
第1の支脚部12の第1の脚板部12cは、表面がマット仕上げ加工された材料、或いはラバー状の滑り難い材料で形成されている。この第1の脚板部12の第1の脚板部12cは、
図2に示すように、倒伏位置P1でベース部6の取付穴6bに上方から嵌合される第1の外縁部12dと、この第1の外縁部12dよりも内側に形成され且つ第1の穴12aの一部を形成する第1の内縁部12eとを備えている。
また、第2の支脚部14の第2の脚板部14cは、表面がマット仕上げ加工された材料、或いはラバー状の滑り難い材料で形成されている。この第2の脚板部14cは、
図2に示すように、倒伏位置P2で第1の脚板部12cの第1の内縁部12eに上方から嵌合される第2の外縁部14dと、この第2の外縁部14dよりも内側に形成され且つ第2の穴14aの一部を形成する第2の内縁部12eとを備えている。
さらに、第3の支脚部16の第3の脚板部16bは、表面がマット仕上げ加工された材料、或いはラバー状の滑り難い材料で形成されている。この第3の脚板部16bは、
図2に示すように、倒伏位置P3で第2の脚板部12cの第2の内縁部12eに上方から嵌合される第3の外縁部16cを備えている。
【0026】
各脚板部12c,14c,16bの外縁部12d,14d,16cの先端部は、前側取付部8をタブレット本体2の第1の取付穴2dに取り付けた第1の使用状態において、各支持位置Q1(
図9の状態),Q2(
図12の状態),Q3(
図14の状態)でタブレット本体2の第2の取付穴2eに取り付けられる係止部である第1の突起部12f、第2の突起部14f、及び第3の突起部16dをそれぞれ形成している。これにより、支持位置Q1の第1の脚板部12cの第1の突起部12f、支持位置Q2の第2の脚板部14cの第2の突起部14f、又は支持位置Q3の第3の脚板部16の第3の突起部16dのいずれかを選択し、タブレット本体2の第2の取付穴2eに挿入して取り付けることにより、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度の大きさを0度以上90度以下の範囲内で各角度α1,α2,α3に多段階に設定することができるようになっている。
【0027】
つぎに、
図6に示すように、第1の支脚部12、第2の支脚部14及び第3の支脚部16のすべてをそれぞれの倒伏位置P1,P2,P3に設定した状態では、ベース部6の上面6aに対する各脚板部12c,14c,16bの上面12g,14g,16fの傾斜角度β0の大きさが0度となり、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度α0の大きさも0度となる。
また、
図2に示すように、ベース部6の上面6aを形成する外縁部において、その内周部に形成され且つ第1の脚板部12cの第1の外縁部12dが嵌合されるベース部6の内縁部6cの一部には、使用者の手指が挿入可能にベース部6の内縁部6cの上面6aから下方に凹むように形成された手指挿入用の複数の切り欠き部である凹部20a,20b,20cが設けられている。これらの複数の凹部20a,20b,20cのうち、凹部20aは、倒伏位置P1において第1の脚板部12cの先端部である第1の突起部12fと対向するベース部6の左右方向(横幅方向)に延びる内縁部6cに設けられている。また、凹部20b及び凹部20cは、それぞれ倒伏位置P1の第1の脚板部12cの前後方向に延びる第1の外縁部12dと嵌合するベース部6の前後方向(縦幅方向)に延びる左右の内縁部6cにそれぞれ設けられている。
【0028】
さらに、
図2及び
図11に示すように、第2の脚板部14cの第2の外縁部14dが嵌合される第1の脚板部12cの第1の内縁部12eの一部には、使用者の手指が挿入可能に第1の脚板部12cの第1の内縁部12eの上面12gから下方に凹むように形成された手指挿入用の複数の凹部22が設けられている。これらの複数の凹部22a,22b,22cのうち、凹部22aは、倒伏位置P2において第2の脚板部14cの先端部である第2の突起部14fと対向する第1の脚板部12cの左右方向(横幅方向)に延びる第1の内縁部12eに設けられている。また、凹部22b及び凹部22cは、それぞれ倒伏位置P2の第2の脚板部14cの前後方向に延びる第2の外縁部14dと嵌合する第1の脚板部12cの前後方向(縦幅方向)に延びる左右の第1の内縁部12eにそれぞれ設けられている。
【0029】
同様に、
図2及び
図13に示すように、第3の脚板部16bの第3の外縁部16cが嵌合される第2の脚板部14cの第2の内縁部14eの一部には、使用者の手指が挿入可能に第2の脚板部14cの第2の内縁部14eの上面14gから下方に凹むように形成された手指挿入用の複数の凹部24が設けられている。これらの複数の凹部24a,24b,24cのうち、凹部24aは、倒伏位置P3において第3の脚板部16bの先端部である第3の突起部16dと対向する第2の脚板部14cの左右方向(横幅方向)に延びる第2の内縁部14eに設けられている。また、凹部24b及び24cは、それぞれ倒伏位置P3の第3の脚板部16bの前後方向に延びる第3の外縁部16cと嵌合する第2の脚板部14cの前後方向(縦幅方向)に延びる左右の第2の内縁部14eにそれぞれ設けられている。
【0030】
つぎに、
図8〜
図10に示すように、第1の支脚部12を第1の支持位置Q1に設定した状態では、ベース部6に対して第1の支脚部12、第2の支脚部14及び第3の支脚部16のすべてが一体的に第2の軸線A2を中心に回動して引き上げられ、第1の支脚部12の第1の脚板部12cの第1の突起部12fが選択され、タブレット本体2の第2の取付穴2eに取り付けられている。これにより、ベース部6の上面6aに対する各支脚部12,14,16の脚板部12c,14c,16bの上面12g,14g,16fの傾斜角度β1は、0度よりも大きく且つ90度よりも小さい大きさとなり、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度α1については、最大の大きさとなる。
【0031】
また、
図11及び
図12に示すように、第1の支脚部12を倒伏位置P1に設定し、且つ第2の支脚部14及び第3の支脚部16を第2の支持位置Q2に設定した状態では、ベース部6に対して第2の支脚部14及び第3の支脚部16が一体的に第2の軸線A2を中心に回動して引き上げられ、第2の支脚部14の第2の脚板部14cの第2の突起部14fが選択され、タブレット本体2の第2の取付穴2eに取り付けられている。これにより、ベース部6の上面6aに対する第1の脚板部12cの上面12gの傾斜角度β0の大きさは0度となるが、ベース部6の上面6aに対する第2の脚板部14cの上面14g及び第3の脚板部16bの上面16fの傾斜角度β2の大きさは、0度よりも大きく且つ90度よりも小さいβ1よりも大きい大きさとなる。一方、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度α2については、0度よりも大きく且つ最大の傾斜角度α1よりも小さい大きさとなる。
【0032】
さらに、
図13及び
図14に示すように、第1の支脚部12及び第2の支脚部14を倒伏位置P1,P2に設定し、且つ第3の支脚部16を第3の支持位置Q3に設定した状態では、ベース部6に対して第3の支脚部16のみが第2の軸線A2を中心に回動して引き上げられ、第3の脚板部16bの第3の突起部16dが選択され、タブレット本体2の第2の取付穴2eに取り付けられている。これにより、ベース部6の上面6aに対する第1の脚板部12cの上面12g及び第2の脚板部14cの上面14gの傾斜角度β0の大きさは0度となるが、ベース部6の上面6aに対する第3の脚板部16bの上面16fの傾斜角度β3の大きさは、0度よりも大きく且つ傾斜角度β2よりも大きい大きさとなる。さらに、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度α3についても、0度よりも大きく且つ傾斜角度α2よりも小さい大きさとなる。
【0033】
つぎに、
図15は、本発明の一実施形態によるスタンドの第2の使用状態において、タブレット本体の後方側で支持した状態を斜め前方から見た概略斜視図である。
図3及び
図15に示すように、前側取付部8をタブレット本体2の裏面2cの第2の取付穴2eに取り付けた状態で、第1の支脚部12の第1の突起部12f、第2の支脚部14の第2の突起部14f、又は第3の支脚部16の第3の突起部16dのいずれかをタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2dに取り付けた場合には、タブレット本体2の液晶表示部2aと操作ボタン2dの配置が、
図1に示すタブレット本体2の液晶表示部2aと操作ボタン2dの配置に対して、タブレット本体2の表面及び裏面を上下方向に貫く中心軸線を中心に180度回転させた状態となり、タブレット本体2が台の上面4に置かれたベース部2に対して傾斜した状態で支持されるようになっている。
【0034】
上述した本発明の一実施形態によるスタンド1によれば、ベース部6の前側取付部8をタブレット本体2の横幅方向に延びる第1の軸線A1回りに回動可能に取り付けられた状態で、ベース部6に対して、第1の軸線A1と平行に延びる第2の軸線A2回りに回動可能に取付けられた複数の支脚部12,14,16を第2の軸線A2回りに倒伏位置P1,P2,P3側へ回動させ、各支脚部12,14,16の先端部である突起部12f,14f,16dをタブレット本体2の裏面2cに固定することにより、複数の支脚部12,14,16をベース部6側に倒伏させて容易にタブレット本体2とベース部6との間に確実に収納することができ、タブレット本体2とその裏面2cに取り付けたベース部6の全体の厚みを小さく設定することができる。したがって、タブレット本体2とベース部6との間に支脚部を収納した状態で持ち運びがしやすく、使い勝手がよい。
また、互いに異なる長さを備えた複数の支脚部12,14,16の少なくとも一つを第2の軸線A2回りに支持位置Q側へ回動させ、複数の支脚部12,14,16をベース部6に対して選択的に立ち上げ、各支脚部12,14,16の突起部12f,14f,16dのいずれかを固定手段であるタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eに固定することにより、いずれかの支脚部12,14,16が支持するタブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度α1,α2,α3を多段階に設定することができる。
特に、第1の脚板部12の第1の突起部12fを選択してタブレット本体2の第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの他方に取り付けた状態では、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度の大きさを、0度よりも大きく且つ90度よりも小さい最大の傾斜角度(第1の傾斜角度α1)に設定することができる。また、第2の脚板部14の第2の突起部14fを選択してタブレット本体2の第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの他方に取り付けた状態では、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度の大きさを、0度よりも大きく且つ第1の傾斜角度α1の大きさよりも小さい第2の傾斜角度α2に設定することができる。さらに、第3の脚板部16の第3の突起部16dを選択してタブレット本体2の第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの他方に取り付けた状態では、タブレット本体2のベース部6に対する傾斜角度の大きさを第2の傾斜角度α2の大きさよりも小さい第3の傾斜角度α3に設定することができる。したがって、タブレット本体2の使用状況に応じてベース部6に対するタブレット本体2の傾斜角度α1,α2,α3を簡単に変更することができ、使い勝手がよい。
【0035】
さらに、本実施形態によるスタンド1によれば、ベース部6が、前側取付部8をタブレット本体2の裏面2cに取り付けた状態でタブレット本体2の裏面2cに対してほぼ平行な収納位置Rまで第1の軸線A1回りに回動可能であり、複数の支脚部12,14,16が、この収納位置Rにおいて、タブレット本体2の裏面2cとベース部6との間に収容可能であるため、タブレット本体2とその裏面2cに取り付けたベース部6の全体の厚みを小さく設定することができる。したがって、タブレット本体2とベース部6との間に支脚部を収納した状態で持ち運びがしやすく、使い勝手がよい。
【0036】
また、本実施形態によるスタンド1によれば、横長のフックを形成する前側取付部8を、タブレット本体2の裏面2cに形成された横長の第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eに引っ掛けることにより、ベース部6を容易にタブレット本体2に対して着脱自在に取り付けることができる。また、前側取付部8がタブレット本体2の裏面2cの横長の第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eに取り付られた状態で、ベース部6をタブレット本体2の裏面2cに対して第1の軸線A1回りに回動させることにより、容易にベース部6をタブレット本体2の裏面2cとほぼ平行な収納位置Rに設定したり、タブレット本体2をベース部6に対して傾斜させたりすることができるため、使い勝手がよい。
【0037】
さらに、本実施形態によるスタンド1によれば、各支脚部12,14,16のヒンジ部12b,14b,16aが、ベース部6の上面6aの後方側に一体的に形成され、各脚板部12c,14c,16bを支持位置Q側から倒伏位置P側に向けて弾性的に付勢可能な可撓性を備えていることにより、各支脚部12,14,16が倒伏位置P1,P2,P3であるときには、各支脚部12,14,16の上面12g,14g,16fとベース部6の上面6aとが同一平面になるように、各支脚部12,14,16をベース部6に弾性的に付勢した状態で確実に固定することができる。したがって、各支脚部12,14,16がヒンジ部12b,14b,16aを中心に意に反して支持位置Q側に回動することにより、ベース部6がタブレット本体2の裏面2cから意に反して外れることを防ぐことができる。また、支脚部12,14,16のうちの少なくとも一つが支持位置Qにあるときには、脚板部12c,14c,16bのうちの立ち上げた脚板部の最も上方に位置する先端部である突起部12f,14f,16dのいずれかを、タブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eに対して固定した状態では、立ち上げられた状態の脚板部を倒伏位置P側に向けて付勢することにより、支脚部の先端部とタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eとの取り付け具合を強めることができるため、ベース部6に対して傾斜させた状態のタブレット本体2を支脚部12,14,16の脚板部12c,14c,16bで安定的に支持した状態で固定することができる。
【0038】
また、本実施形態によるスタンド1によれば、支脚部12,14,16の上面12g,14g,16fとベース部6の上面6aとが同一平面になっている倒伏位置P1,P2,P3の支脚部12,14,16の少なくとも一つを使用者が支持位置Q1,Q2,Q3の何れかにしようとする際に、倒伏位置P1,P2,P3の支脚部12,14,16の脚板部12c,14c,16bの外縁部12d,14d,16cが嵌合されているベース部6の内縁部6cの一部に設けられた手指挿入用の凹部20,22,24に使用者の手指を挿入し、脚板部12c,14c,16bの外縁部12d,14d,16cを摘まんで引き上げることにより、容易に脚板部をベース部6に対して立ち上げることができるため、使い勝手がよい。
特に、第1の支脚部12の第1の脚板部12cの上面12gとベース部6の上面6aとが同一平面になっている倒伏位置P1の第1の支脚部12を使用者が支持位置Q1にしようとする場合、ベース部6の内縁部6cの一部に設けられた手指挿入用の凹部20a,20b,20cの少なくとも一つに使用者の手指を挿入し、倒伏位置P1の第1の支脚部12の第1の脚板部12cの外縁部12dを摘まんで引き上げることにより、容易に第1の脚板部12をベース部6に対して立ち上げることができる。また、第2の支脚部14の第2の脚板部14cの上面14gとベース部6の上面6aとが同一平面になっている倒伏位置P2の第2の支脚部14を使用者が支持位置Q2にしようとする場合、第1の脚板部12cの第1の内縁部12eの一部に設けられた手指挿入用の凹部22a,22b,22cの少なくとも一つに使用者の手指を挿入し、倒伏位置P2の第2の支脚部14の第2の脚板部14cの外縁部14dを摘まんで引き上げることにより、容易に第2の脚板部14をベース部6に対して立ち上げることができる。さらに、第3の支脚部16の第3の脚板部16bの上面16fとベース部6の上面6aとが同一平面になっている倒伏位置P3の第3の支脚部16を使用者が支持位置Q3にしようとする場合、第2の脚板部14cの第2の内縁部14eの一部に設けられた手指挿入用の凹部24a,24b,24cの少なくとも一つに使用者の手指を挿入し、倒伏位置P3の第3の支脚部16の第3の脚板部16bの外縁部16cを摘まんで引き上げることにより、容易に第3の脚板部16をベース部6に対して立ち上げることができる。
【0039】
さらに、本実施形態によるスタンド1によれば、各支脚部12,14,16の脚板部12c,14c,16bの外縁部12d,14d,16cが、滑り難い材料で形成されているため、ベース部6に嵌合された倒伏位置P1,P2,P3でベース部6との嵌合が外れ難くなり、倒伏位置P1,P2,P3の各支脚部12,14,16の脚板部12c,14c,16bの外縁部12d,14d,16cを互いに嵌合してベース部6に確実に固定することができる。したがって、倒伏位置P1,P2,P3の各支脚部12,14,16の脚板部12c,14c,16bの外縁部12d,14d,16cが意に反してベース部6から外れることにより、ベース部6がタブレット本体2の裏面2cから意に反して外れることを防ぐことができる。よって、タブレット本体2をベース部6に対して確実に固定することができるため、タブレット本体2をベース部6に取り付けた状態で持ち運び等をしているときにも、ベース部6がタブレット本体2から意に反して外れたり、脱落したりすることを防ぐことができる。また、支脚部12,14,16の少なくとも一つが支持位置Q1,Q2,Q3のいずれかにあるときには、支脚部12,14,16のうちの立ち上げた脚板部の最も上方に位置する突起部12f,14f,16dのいずれかを、タブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eに安定的に固定し、ベース部6に対して傾斜させた状態のタブレット本体2を支脚部の脚板部で安定的に支持した状態で固定することができる。
【0040】
また、本実施形態によるスタンド1によれば、タブレット本体2の裏面2cの縦幅方向に並列に配置され且つタブレット本体2の裏面2cの横幅方向に延びるようにスリット状に形成された第1の取付穴2d及び第2の取付穴2eが、ベース部6を取り付ける前の状態のタブレット本体2をその裏面2cと同一面内で回転させることにより互いに配置換えが可能であるため、前側取付部8がタブレット本体2の第1の取付穴2dに取り付けられた場合には、ベース部6の後側取付部18、又は支持位置Q1,Q2,Q3の脚板部12c,14c,16bの突起部12f,14f,16dのいずれかを第2の取付穴2eに取り付けることができる。一方、前側取付部8が第2の取付穴2eに取り付けられた場合には、後側取付部18、又は支持位置Q1,Q2,Q3の脚板部12c,14c,16bの突起部12f,14f,16dのいずれかを第1の取付穴2dに取り付けることができる。したがって、タブレット本体2の使用状況に応じて、ベース部6、前側取付部8、後側取付部18、及び支脚部12,14,16に対するタブレット本体2の向きを簡単に変更することができ、使い勝手がよい。
【0041】
さらに、本実施形態によるスタンド1によれば、支脚部12,14,16が倒伏位置P1,P2,P3であるときに、ベース部6の前側取付部8をタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの一方に取り付けると共に、ベース部6の後側取付部18をタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの他方に取り付けた状態では、後側取付部18の長突起部18a及び短突起部18bがタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの他方に挿入されて嵌合されることにより、後側取付部18とこれを取り付けたタブレット本体2の裏面2cの第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eとを互いに確実に係止することができる。したがって、タブレット本体2をベース部6に対して確実に固定することができるため、タブレット本体2をベース部6に取り付けた状態で持ち運び等をしているときにも、ベース部6がタブレット本体2から意に反して外れたり、脱落したりすることを防ぐことができる。また、収納位置Rのベース部6及び倒伏位置P1,P2,P3の支脚部について、タブレット本体2を保護するための手段としても利用することができ、使い勝手がよい。
【0042】
また、本実施形態によるスタンド1によれば、後側取付部18が、滑り難い材料で形成されているため、倒伏位置で第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの他方に取り付けられた状態でベース部6がタブレット本体2の裏面2cから外れ難くなり、収納位置Rのベース部6の後側取付部18をタブレット本体2の第1の取付穴2d又は第2の取付穴2eの他方に取り付けた状態で確実に固定することができる。したがって、タブレット本体2をベース部6に対して確実に固定することができため、タブレット本体2をベース部6に取り付けた状態で持ち運び等をしているときにも、ベース部6がタブレット本体2から意に反して外れたり、脱落したりすることを防ぐことができる。