【実施例】
【0144】
分取用HPLC精製方法の一般手順:
HPLC測定は、233ポンプ(バイナリ)のGilson 281、オートサンプラー及びUV検出器を用いて行った。画分はLC−MSによって検出した。MS検出器は、エレクトロスプレーイオン化のイオン源を備えて構成されたものであった。イオン源温度は300−350℃に維持した。
【0145】
HPLC方法(精製方法):
方法1: 逆相HPLCをluna(100×30mm;4um−5um)で行った。溶媒A:0.075%のTFAを含む水;溶媒B:0.075%のTFAを含むアセトニトリル.勾配:25℃で、6−16分以内で10−36%のBから40−63%のBまで;次いで1−4分にわたって40−63%のB、PDA
【0146】
方法2: 逆相HPLCをluna C18(100×30mm;4um)で行った。溶媒A:0.075%のTFAを含む水;溶媒B:0.075%のTFAを含むアセトニトリル.勾配:25℃で、6分以内で20%のBから40%のBまで;次いで2分間にわたって40%のB、PDA
【0147】
方法3: 化合物をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:30−1:3)と再結晶(EA)によって精製した。
【0148】
以下の略号を本実施例で用いている。
AcOH:酢酸;Boc:tert-ブトキシカルボニル;calc.:計算値;conc.:濃;DMAP:4-ジメチルアミノピリジン;DCM:ジクロロメタン;DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル;DMF:ジメチルホルムアミド;DMSO:ジメチルスルホキシド;EA:酢酸エチル;EDC.HCl:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノ-プロピル)カルボジイミド塩酸塩;eq:当量;ESI-MS:エレクトロスプレーイオン化質量分析;Et
3N:トリエチルアミン;HOBt:ヒドロキシベンゾ-トリアゾール;HPLC:高速液体クロマトグラフィー;LDA:リチウムジイソプロピルアミド;MW:マイクロ波;NMM:N-メチルモルホリン;PE:石油エーテル;r.t.:室温;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;THP:テトラヒドロピラン;TLC:薄層クロマトグラフィー
【0149】
試薬の調製
試薬KR−1: 3,5-ジクロロピリジン-4-カルボン酸の調製
市販の3,5-ジクロロピリジン(10g,0.067mol)のTHF(20mL)溶液にLDA(60mL,0.074mol)を添加し、反応液を−78℃で1時間撹拌した。次いで、この溶液にドライアイス(5.9g,0.134mol)を添加した。0.5時間後、混合物を水の添加によってクエンチし、pHを3−4に調整した。溶液をEAと水に分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、粗製生成物KR−1(7g,55%収率)を薄白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):192 C
6H
3Cl
2NO
2のcalc.:190.95.
【0150】
試薬KR−2: (E)-3-(ピリジン-4-イル)プロプ-2-エン酸エチルの調製
市販のp-ホルミルピリジン(5.16g,48.22mmol)の無水THF(50mL)溶液に(トリフェニル-l5-ホスファニリデン)-酢酸エチルエステル(20.13g,57.82mmol)を添加し、反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。次いで反応混合物を真空濃縮し、カラムによって精製し、KR−2(3g,36.3%収率)を得た。ESI−MS(M+1):178 C
10H
11NO
2のcalc.:177.1.
【0151】
試薬KR−3: (E)-3-(4-ホルミルフェニル)プロプ-2-エン酸エチルの調製
KR−3は、市販のテレフタルアルデヒドを出発物質にしてKR−2と同様の様式で得た。22.3%収率。ESI−MS(M+1):205 C
12H
12O
3のcalc.:204.1.
【0152】
試薬KR−4: 3,5-ジクロロイソニコチノイルクロリドの調製
KR−1(1.50g,7.85mmol)のDCM(20mL)(2滴のDMFを含む)溶液に塩化チオニル(1.40g,0.85mL,1.5eq)を添加した。反応液を3時間還流し、透明な溶液を得た。溶液を真空エバポレートし、粗製生成物KR−4(1.35g,82.3%収率)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):210 C
6H
2Cl
3NOのcalc.:208.9.
【0153】
試薬KR−5: (E)-3-(4-(ヒドロキシメチル)フェニル)プロプ-2-エン酸エチルの調製
KR−3(2.04g,10mmol)のMeOH(30mL)溶液にNaBH
4(1.9g,50mmol)を添加し、反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、KR−5(1.6g,77.7%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):207 C
12H
14O
3のcalc.:206.1.
【0154】
試薬KR−6: (E)-3-(4-ニトロフェニル)プロプ-2-エン酸エチルの調製
市販の4-ニトロベンズアルデヒド(30g,0.19mol)のTHF(300mL)溶液に2-(トリフェニルホルホルアニリデン)-酢酸エチル(138g,0.39mol,2eq)を添加し、反応液を60℃で一晩撹拌した。次いで混合物を濃縮し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:100−1:7)によって精製し、KR−6(30g,69%収率)を薄白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):222 C
11H
11NO
4のcalc.:221.1.
【0155】
試薬KR−7: 1-tert-ブトキシカルボニル-4-(5-ブロモピリミジン-2-イル)ピペラジンの調製
市販の5-ブロモ-2-クロロピリミジン(9.75g,50mmol)のCH
3CN(100mL)溶液に化合物1-Boc-ピペラジン(9.25g,50mmol)とK
2CO
3(13.8g,100mmol)を添加した。反応混合物を80℃で一晩撹拌した。次いで反応混合物を真空濃縮し、EAで抽出し、水で洗浄し、Na
2SO
4によって乾燥させ、真空濃縮し、KR−7(15g 87.7%収率)を得た。ESI−MS(M+1):343,345 C
13H
19BrN
4O
2のcalc.:342.1.
【0156】
試薬KR−8: 2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
KR−7(6.00g,17.49mmol)のエタノール(100mL)溶液にEt
3N(1.77g,2.43ml)とPd(dppf)
2Cl
2(5g)を添加し、次いで反応混合物をCO雰囲気下で1.5MPaにて100℃で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮し、KR−8(5g,85.2%収率)を得た。ESI−MS(M+1):337 C
16H
24N
4O
4のcalc.:336.2.
【0157】
試薬KR−9: 5-ブロモ-2-[4-(N-tert-ブトキシカルボニル-アミノ)ピペリジン-1-イル]ピリミジンの調製
KR−9は、5-ブロモ-2-クロロピリミジンを出発物質にして、1-Boc-ピペラジンの代わりにtert-ブチルピペリジン-4-イルカルバメートを使用したこと以外はKR−7と同様の様式で得た。84.3%収率。ESI−MS(M+1):357,359 C
14H
21BrN
4O
2のcalc.:356.1.
【0158】
試薬KR−10: 2-[4-(N-tert-ブトキシカルボニル-アミノ)ピペリジン-1-イル]ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
KR−10は、KR−9を出発物質にしてKR−8と同様の様式で得た。61.22%収率。ESI−MS(M+1):350.2 C
17H
26N
4O
4のcalc.:350.2.
【0159】
試薬KR−11: (1-(5-ブロモピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メタノールの調製
KR−11は、5-ブロモ-2-クロロピリミジンを出発物質にして、1-Boc-ピペラジンの代わりに4-ピペリジンメタノールを使用したこと以外はKR−7と同様の様式で得た。81.5%収率。ESI−MS(M+1):272 C
10H
14BrN
3Oのcalc.:271.0.
【0160】
試薬KR−12: 1-(5-ブロモピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-オールの調製
KR−12は、5-ブロモ-2-クロロピリミジンを出発物質にして、1-Boc-ピペラジンの代わりに4-ピペリジノールを使用したこと以外はKR−7と同様の様式で得た。47.9%収率。ESI−MS(M+1):258 C
9H
12BrN
3Oのcalc. 257.1.
【0161】
試薬KR−13: 5-ブロモ-2-メチル-ピリミジン-4-カルボン酸の調製
市販のエタンイミドアミド11(塩酸塩として)(6.0g,63.83mmol)の無水EtOH(20mL)溶液にナトリウムエトキシド(20mLの21%エタノール溶液)を添加し、反応混合物を50℃で撹拌し、市販の(2E)-2,3-ジブロモ-4-オキソブト-2-エン酸12(6.82g,26.74mmol)を含むEtOH(10mL)を混合物に添加した。50℃で1時間撹拌後、さらに一部のナトリウムエトキシド(10mLの21%エタノール溶液)を添加し、混合物をr.t.で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空にて減少させた。次いで残留物を2M水性塩酸(30mL)で処理し、30分間激しく撹拌した。得られた固形物を濾過し、水で洗浄し、風乾し、KR−13(1.46g,25.2%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):217 C
6H
5BrN
2O
2のcalc.:216.0.
【0162】
試薬KR−14: 5-ブロモ-2-メチル-ピリミジンの調製
KR−13(1.46g,6.76mmol)のキシレン(20mL)溶液を150℃で16時間加熱した。r.t.まで冷却した後、混合物をカラムによって精製し、所望の生成物KR−14(0.3g,27.3%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):173 C
5H
5BrN
2のcalc.:172.0.
【0163】
試薬KR−15: 4-(2-メチルピリミジン-5-イル)安息香酸メチルの調製
KR−14(637mg,3.7mmol)の1,4-ジオキサン溶液に(4-(メトキシカルボニル)フェニル)ボロン酸R−22(718mg,3.7mmol)及び(PPh
3)
4Pd(46mg,0.037mmol)、Na
2CO
3(1.17g,11.1mmol)を添加した。反応液を110℃で1時間、MWによって撹拌した。TLC(PE/AE 1:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を濾過し、真空濃縮し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。混合物を濃縮し、試薬KR−15(720mg,85.4%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):229.1 C
13H
12N
2O
2のcalc.:228.0.
【0164】
試薬KR−16: 4-(2-ホルミルピリミジン-5-イル)安息香酸メチルの調製
SeO
2(308mg,2.77mmol)を含む1,4-ジオキサンを120℃で加熱した。試薬KR−15(105mg,0.46mmol)を含む1,4-ジオキサンをゆっくり添加した。反応液を120℃で18時間撹拌した。TLC(PE/AE 1:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を濾過し、真空濃縮し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE:EA=1:1)によって精製し、KR−16(62mg,55.9%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):243.2. C
13H
10N
2O
3のcalc.:242.1.
【0165】
試薬KR−17: 4-[2-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-5-イル]安息香酸メチルの調製
KR−16(40mg,0.16mmol)のMeOH溶液にNaBH4(25mg,0.66mmol)を添加した。反応液をr.t.で10時間撹拌した。TLC(PE/AE 1:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を水に注入し、真空濃縮し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE:EA=1:1)によって精製し、試薬KR−17(24mg,61.5%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):245.1 C
13H
12N
2O
3のcalc.:244.0.
【0166】
試薬KR−18: (4-クロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-イル)メタノールの調製
市販の4-クロロ-2-メチルチオ-ピリミジン-5-カルボン酸エチル13(15g,64mmol)のCH
2Cl
2(250mL)溶液に−78℃で、Dibal-H(水素化ジイソブチルアルミニウム)(トルエン中1.0M,128mL,128mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物をNa
2SO
4.10H
2O(144g,640mmol)に添加し、30分間撹拌した。有機液を隔離し、水性液をCH
2Cl
2でさらに抽出し、有機層を水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、粗製KR−18(9.8g,80.9%)を黄色固形物として得、これを直接、次の工程で使用した。ESI−MS(M+1):191.0 C
6H
7ClN
2OSのcalc.:190.0.
【0167】
試薬KR−19: tert-ブチル-[(4-クロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-イル)メトキシ]-ジメチル-シランの調製
KR−18(1.7g,9mmol)のCH
2Cl
2(20mL)溶液にTBSCl(tert-ブチルジメチルシリルクロリド)(2.0g,13.3mmol)、イミダゾール(1.2g,18mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で10時間撹拌した。反応混合物を水中でクエンチし、CH
2Cl
2で抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=100:1から5:1までで溶出)、純粋な試薬KR−19(2.1g,77.8%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):305.1 C
12H
21ClN
2OSSiのcalc.:304.0.
【0168】
試薬KR−20: tert-ブチル-ジメチル-[(2-メチルスルファニルピリミジン-5-イル)メトキシ]シランの調製
KR−19(5.7g,18.7mmol)のMeOH(50mL)溶液にPd/C(10g)、Na
2CO
3(2.6g,18.7mmol)を添加し、次いで反応混合物を50℃で水素50psi(345kPa)にて18時間撹拌した。TLC(PE/EA=5:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を濾過し、濃縮し、水を添加し、CH
2Cl
2で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=100:1から10:1までで溶出)、試薬KR−20(2.3g,46.0%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):271.1 C
12H
22N
2OSSiのcalc.:270.1.
【0169】
試薬KR−21: tert-ブチル-ジメチル-[(2-メチルスルホニルピリミジン-5-イル)メトキシ]シランの調製
KR−20(2.24g,8mmol)のCH
2Cl
2(25mL)溶液にm−CPBA(メタ−クロロ過安息香酸)(4.2g,21mmol)を添加した。反応混合物をr.tで10時間撹拌した。得られた混合物を水性Na
2SO
3に添加し、30分間撹拌した。有機層を分離し、水性層をCH
2Cl
2で3回抽出した。合わせた有機層を水性NaHCO
3とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮して所望の粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=100:1から10:1までで溶出)、KR−21(1.8g,75.1%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):303.1 C
12H
22N
2O
3SSiのcalc.:302.1.
【0170】
試薬KR−22: 1-[5-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-ピリミジン-2-イル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルの調製
KR−21(2.9g,9.6mmol)の1,4-ジオキサン溶液にピペリジン-4-カルボン酸エチルR−23(12.0g,76.8mmol)、DIEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)(3.7g,29mmol)を添加した。反応液を100℃で18時間撹拌した。TLC(PE/EA=3:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を水に注入し、CH
2Cl
2で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=100:1から10:1までで溶出)、純粋な試薬KR−22(2.8g,77.8%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):380.1 C
19H
33N
3O
3Siのcalc.:379.2.
【0171】
試薬KR−23: 1-[5-(ヒドロキシメチル)ピリミジン-2-イル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルの調製
KR−22(2.7g,7.1mmol)のAcOH/H
2O/THF(13/7/3)溶液を30℃で5時間撹拌した。TLC(PE/EA=3:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を水に注入し、CH
2Cl
2で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=100:1から10:1までで溶出)、純粋な試薬KR−23(1.6g,85.1%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):266.1 C
13H
19N
3O
3のcalc.:265.1.
【0172】
試薬KR−24: 4-(4-ヒドロキシフェニル)安息香酸メチルの調製
市販の4'-ヒドロキシビフェニル-4-カルボン酸14(5g,23.4mmol)のMeOH(30mL)溶液をH
2SO
4(3mL)に添加し、次いで混合物を80℃で5時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、真空濃縮した。混合物を水中でクエンチし、EAで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬KR−24(4.5g,84.4%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):229.1 C
14H
12O
3のcalc.:228.1.
【0173】
試薬KR−25: 3-[4-(4-メトキシカルボニルフェニル)フェノキシ]アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
KR−24(400mg,1.76mmol)の無水トルエン(15mL)溶液に3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルR−24(304mg,1.76mmol)、Ph
3P(694mg,2.64mmol)及びDIAD(538mg,2.64mmol)を添加した。密封したバイアルにマイクロ波をBiotage Smith Synthesisで110℃にて1時間照射した。得られた混合物を室温まで冷却し、真空濃縮した。混合物を水中でクエンチし、DCMで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE:EA=1:0から3:1まで)によって精製し、KR−25(470mg,69.6%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):384.2 C
22H
25NO
5のcalc.:383.2.
【0174】
試薬KR−26: 3-(4-ブロモフェノキシ)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
4-ブロモフェノール15(130mg,0.76mmol)のトルエン(10mL)溶液に3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルR−24(130mg,0.76mmol)、PPh
3(240mg,0.91mmol)、DIAD(186mg,0.91mmol)を添加した。密封したバイアルにマイクロ波をBiotage Smith Synthesisで110℃にて1時間照射した。反応混合物を水中でクエンチし、DCMで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、試薬KR−26(180mg,72.6%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):328.1 C
14H
18BrNO
3のcalc.:327.0.
【0175】
試薬KR−27: 1-[4-(1-tert-ブトキシカルボニルアゼチジン-3-イル)オキシフェニル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルの調製
KR−26(94mg,0.29mmol)と化合物ピペリジン-4カルボン酸エチルR−23(50mg,0.32mmol)を含む1,4-ジオキサン(10mL)縣濁液にCs
2CO
3(284mg,0.87mmol)、Pd(
tBu)
3P(45mg,0.087mmol)を添加した。混合物を120℃でN
2下にて6時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、真空濃縮した。混合物を水中でクエンチし、DCMで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE:EA=1:0から3:1まで)によって精製し、KR−27(75mg,64.1%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):405.2 C
22H
32N
2O
5のcalc.:404.2.
【0176】
試薬KR−28: (E)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロプ-2-エン酸メチルの調製
市販のトランス-4-ヒドロキシ桂皮酸16,(5g,30.5mmol)のMeOH(30mL)溶液をH
2SO
4(3mL)に添加し、次いで混合物を80℃で5時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷却し、真空濃縮した。混合物を水中でクエンチし、EAで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、生成物KR−28(4.2g,77.8%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):179.1 C
10H
10O
3のcalc.:178.0.
【0177】
試薬KR−29: 3-[4-[(E)-3-メトキシ-3-オキソ-プロプ-1-エニル]フェノキシ]アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
KR−28(200mg,1.12mmol)の無水トルエン(15mL)溶液に3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルR−24(194mg,1.12mmol)、Ph
3P(353mg,1.13mmol)及びDIAD(230mg,1.13mmol)を添加し、密封したバイアルにマイクロ波をBiotage Smith Synthesisで110℃にて1時間照射した。得られた混合物を室温まで冷却し、真空濃縮した。混合物を水中でクエンチし、DCMで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE:EA=1:0から3:1まで)によって精製し、KR−29(260mg,69.9%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):334.2 C
18H
23NO
5のcalc.:333.1.
【0178】
試薬KR−30: 3-(4-ピリジルオキシ)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
市販の4-ピリジノール17(500mg,5.26mmol)の無水トルエン(15mL)溶液に3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルR−24(910mg,5.26mmol)、Ph
3P(1.67g,6.2mmol)及びDIAD(1.27g,6.3mmol)を添加し、密封したバイアルにマイクロ波をBiotage Smith Synthesisで150℃にて3時間照射した。得られた混合物を室温まで冷却し、真空濃縮した。混合物を水中でクエンチし、DCMで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、KR−30(60mg,57.1%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):251.1 C
13H
18N
2O
3のcalc.:250.1.
【0179】
試薬KR−31: 3-(4-ピペリジルオキシ)アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
KR−30(530mg,2.21mmol)の無水EtOH(10mL)溶液をPtO
2(360mg,1.59mmol)、4-メチルベンゼンスルホン酸(407mg,2.12mmol)に添加し、次いで反応混合物を水素50psi(345kPa)下で50℃にて5時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、水を添加し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、純粋な生成物KR−31(410mg,72.6%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):257.1 C
13H
24N
2O
3のcalc.:256.2.
【0180】
試薬KR−32: 5-[4-(1-tert-ブトキシカルボニルアゼチジン-3-イル)オキシ-1-ピペリジル]ピリミジン-2-カルボン酸エチルの調製
KR−31(600mg,2.36mmol)のCH
3CN溶液に2-クロロピリミジン-5-カルボン酸エチルR−25(366mg,1.97mmol)とK
2CO
3(814mg,5.9mmol)を添加した。反応液をr.tで18時間撹拌した。混合物を真空濃縮し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EA=1:1で溶出)、純粋な生成物KR−32(520mg,54.3%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):407.2 C
20H
30N
4O
5のcalc.:406.2
【0181】
試薬KR−33: 4-(メチルスルホニルオキシメチル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
市販の4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.3g,20mmol)溶液をDCM(50mL)に溶解させ、トリエチルアミン(3.03g,30mmol)を反応混合物に添加し、次いで、MsCl(2.51g,22mmol)を反応混合物にゆっくりと0℃で添加した。反応混合物をr.tで3時間撹拌した。反応混合物を水によってクエンチし、DCMで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空濃縮し、KR−33(4g,68.3%)を得た。ESI−MS(M+1):294 C12H23NO5Sのcalc.:293.13.
【0182】
試薬KR−34: 4-[(3-メトキシカルボニルフェノキシ)-メチル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
CH3CN(30mL)に溶解させたKR−33(2.93g,10mmol)をK2CO3(2.76mg,20mmol)と市販の3-ヒドロキシ安息香酸メチル(1.52mg,10mmol)に添加し、次いで80℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、次いで酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空濃縮し、KR−34(3.15g,90%)を得た。ESI−MS(M+1):350 C19H27NO5のcalc.:349.19.
【0183】
試薬KR−35: 3-[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)メトキシ]-安息香酸の調製
試薬KR−34(2.0g,5.71mmol)のTHF/MeOH/H2O(20/2/10mL)溶液にLiOH.H2O(982mg,22.84mmol)を添加した。得られた混合物をr.tで一晩撹拌し、TLCでほとんどの出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水で希釈し、pHを2−3に調整した。混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、KR−35(1.5g,78.08%)を得た。ESI−MS(M+1):336 C18H25NO5のcalc.:335.17.
【0184】
試薬KR−36: 4-メチルスルホニルオキシピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
市販の4-ヒドロキシピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.02g,20mmol)の溶液をDCM(50mL)に溶解させ、トリエチルアミン(3.03g,30mmol)を反応混合物に添加し、次いで、MsCl(2.51g,22mmol)を反応混合物にゆっくりと0℃で添加した。反応混合物をr.tで3時間撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、真空濃縮し、KR−36(4g,71.2%)を得た。ESI−MS(M+1):294 C12H23NO5Sのcalc.:293.13.
【0185】
試薬KR−37: 4-(3-メトキシカルボニルフェノキシ)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
CH3CN(30mL)に溶解させた試薬KR−36(2.79g,10mmol)をK2CO3(2.76mg,20mmol)と市販の3-ヒドロキシ安息香酸メチル(1.52mg,10mmol)に添加し、次いで80℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、次いで酢酸エチルで抽出し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、真空濃縮し、KR−37(3.05g,91.4%)を得た。ESI−MS(M+1):336 C18H25NO5のcalc.:335.17.
【0186】
試薬KR−38: 3-[(1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリジル)オキシ]-安息香酸の調製
試薬KR−37(1.91g,5.71mmol)のTHF/MeOH/H2O(20/2/10mL)溶液にLiOH.H2O(982mg,22.84mmol)を添加した。得られた混合物をr.tで一晩撹拌し、TLCでほとんどの出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水で希釈し、pHを2−3に調整した。混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、KR−38(1.44g,79.00%)を得た。ESI−MS(M+1):322 C17H23NO5のcalc.:321.16.
【0187】
試薬KR−39: 5-メチルチオフェン-2-カルボン酸エチルの調製
市販の5-メチルチオフェン-2-カルボン酸(9.2g,0.065mol)のDMF(80mL)溶液にK2CO3(17.9g,0.13mol)を添加し、次いで化合物CH3CH2I(15.2g,0.98mol)をゆっくり添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。TLC(PE/EtOAc=2:1)で出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬KR−39(9.5g,86.3%)を薄黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):171.0 C8H10O2Sのcalc.:170.0.
【0188】
試薬KR−40: 3-(4-ホルミルフェニル)プロパン酸エチルの調製
市販の4-ブロモベンズアルデヒド(6.0g,0.032mol)のDMF(30mL)溶液に3,3-ジエトキシプロプ-1-エン(12.65g,0.096mol)、TBACl(1.51g,0.032mol)、n−Bu3N(11.84g,0.064mol)、Pd(AcO)2(215mg,0.96mmol)を添加し、次いで反応混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで90℃で1時間撹拌し、次いで混合物を2N HClで希釈し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な試薬KR−40(3.78g,56.59%収率)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):207 C12H14O3のcalc.:206.1.
【0189】
試薬KR−41: 3-[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパン酸エチルの調製
試薬KR−40(2.2g,10.68mmol)のTHF/MeOH(30mL/10mL)溶液にNaBH4(619mg,16.29mmol)を分割して0℃で添加し、次いで反応混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで0℃で1時間撹拌し、次いで混合物をDCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、試薬KR−41(1.93g,85.59%)を薄黄色油状物として得、これを直接次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):209 C12H16O3のcalc.:208.1.
【0190】
試薬KR−42: 5-ブロモ-2-エトキシ-安息香酸の調製 市販の2-エトキシ安息香酸(50g,0.3mol)のAcOH(500mL)溶液にBr2(72g,0.45mol)を室温でゆっくり添加した。次いで混合物を室温で一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、水性Na2SO3を添加し、濃縮し、混合物をEtOAcで抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬KR−42(65.41g,89.4%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):245.0 C9H9BrO3のcalc.:243.9.
【0191】
試薬KR−43: 5-ブロモ-2-エトキシ-安息香酸ベンジルの調製
試薬KR−42(65.41g,0.27mol)のDMF(240mL)溶液にBnBr(51.3g,0.3mol)とK2CO3(82.8g,0.6mol)を添加し、次いで混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をDCMで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬KR−43(65g,73%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):335.1 C16H15BrO3のcalc.:334.0.
【0192】
試薬KR−44: 2-エトキシ-5-(4-メトキシカルボニルアニリノ)-安息香酸ベンジルの調製
化合物試薬KR−43(2.0g,6.0mmol)の1,4-ジオキサン(80mL)溶液に市販の4-アミノ安息香酸メチル(1.06g,7.0mmol)、Pd2(dba)3(550mg,0.6mmol)、X−Phos(695mg,1.2mmol)及びCs2CO3(4.9g,15mmol)を添加した。得られた混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで90℃で一晩撹拌し、次いで濾過し、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な試薬KR−44(1.82g,75%収率)を薄黄色油状物として得た。
ESI−MS(M+1):406.2 C24H23NO5のcalc.:405.1.
【0193】
試薬KR−45: 5-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-メトキシカルボニル-アニリノ)-2-エトキシ-安息香酸ベンジルの調製
化合物試薬KR−44(1.82g,4.5mmol)のCH2Cl2(40mL)溶液にBoc2O(3.05g,14mmol)とDMAP(1.1g,9mmol)を添加し、次いで混合物を還流下で一晩撹拌した。混合物をCH2Cl2で抽出し、有機層を水性NH4Cl、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な試薬KR−45(1.5g,66%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M−55):450.2 C29H31NO7のcalc.:505.21.
【0194】
試薬KR−46: 2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イリデン)酢酸エチルの調製
市販の2-ジエトキシホスホリル酢酸エチル(9.5g,42.3mmol)のTHF(20mL)溶液にNaH(1.7g,42.3mmol)を0℃で添加した。混合物溶液を0℃で1時間撹拌した。次いで、市販の1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オン(6g,38.5mmol)のTHF(5mL)溶液を0℃で添加した。溶液をr.tで一晩撹拌した。混合物を水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、試薬KR−46(6.6g,69%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):227.2;C12H18O4のcalc.:226.1.
【0195】
試薬KR−47: 2-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)酢酸エチルの調製
試薬KR−46(6g,26.5mmol)のMeOH(40mL)溶液にPd/C(3g)を添加した。溶液をH2雰囲気下、r.tで3時間撹拌した。溶液を濾過し、濾液を濃縮し、試薬KR−47(5g,83%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):229.2 C12H20O4のcalc.:228.1.
【0196】
試薬KR−48: 2-(4-オキソシクロヘキシル)酢酸エチルの調製
試薬KR−47(5g,21.9mmol)のHCl(6N,10mL)溶液を70℃で一晩撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、純粋な試薬KR−48(3g,75%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):185.2 C10H16O3のcalc.:184.1.
【0197】
試薬KR−49: 4-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)安息香酸メチルの調製
市販の試薬1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン(1.43g,10mmol)と(4-メトキシカルボニルフェニル)-ボロン酸(3.6g,20mmol))を含むDCM(20mL)の溶液にCu(OAc)2(1.82g,10mmol)とEt3N(2g,20mmol)を添加し、混合物を一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、化合物試薬KR−49(1.2g,44%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):278.2;C15H19NO4のcalc.:277.1.
【0198】
試薬KR−50: 5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-2,5-ジカルボン酸O5-tert-ブチルO2-エチルの調製
市販の5-tert-ブトキシカルボニル-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-2-カルボン酸(400mg,1.66mmol)のDMF(30mL)溶液に化合物CH3CH2I(343mg,2.2mmol)とK2CO3(410mg,3.0mmol)を添加し、次いで反応混合物を室温で4時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=5:1)で出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬KR−50(450mg,〜100%)を黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。
ESI−MS(M−55):214.0 C14H23NO4のcalc.:269.1.
【0199】
試薬KR−51: 3-オキソシクロブタンカルボン酸ベンジルの調製 市販の3-オキソシクロブタンカルボン酸(13.50g,118.32mmol)及びCs2CO3(46.26g,141.98mmol)とCH3CN(120mL)の混合物にブロモメチルベンゼン(21.25g,124.24mmol)を一気にr.t.にてN2下で添加した。混合物をr.t.で20時間撹拌した。LCMS及びTLCにより反応が終了したことが示された。残留物を水に注入し、20分間撹拌した。水性相をEtOAc(120mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(140mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、試薬KR−51(8.86g,36.7%)を得た。
【0200】
試薬KR−52: 3-[(4-エトキシカルボニルフェニル)メチル]-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
市販の3-メチレンアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(500mg,3mmol)を0.5Mの9−BBNのTHF(10mL)溶液で処理し、混合物を4時間還流加熱した。得られた混合物を、4-ヨード安息香酸エチル(1.7g,6mmol)、Pd2(dba)3(270mg,0.3mmol)、X−Phos(450mg,0.9mmol)及びNa2CO3(1g,9mmol)と1,4-ジオキサン(40mL)及びH2O(4mL)の撹拌混合物に移した。得られた混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで濾過し、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EtOAc=50:1から5:1までで溶出)、純粋な試薬KR−52(200mg,20%収率)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):320 C18H25NO4のcalc.:319.1.
【0201】
試薬KR−53: 3-[(5-エトキシカルボニル-2-チエニル)メチル]アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
市販の3-メチレンアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(500mg,3mmol)を0.5Mの9−BBNのTHF(10mL)溶液で処理し、混合物を4時間還流加熱した。得られた混合物を、5-ブロモチオフェン-2-カルボン酸エチル(1.4g,6mmol)、Pd2(dba)3(270mg,0.3mmol)、X−Phos(450mg,0.9mmol)及びNa2CO3(1g,9mmol)と1,4-ジオキサン(40mL)及びH2O(4mL)の撹拌混合物に移した。得られた混合物を還流下で一晩撹拌し、次いで濾過し、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EtOAc=50:1から5:1までで溶出)、純粋な試薬KR−53(200mg,20%)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):326 C16H23NO4Sのcalc.:325.1.
【0202】
試薬R−09a: 2-(ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
KR−8(2.50g,7.44mmol)の溶液に4mol/LのDCM/HCl(30mL)を添加した。反応混合物をr.t.で一晩撹拌し、次いで濃縮し、R−09a(320mg,96.7%収率)を得た。ESI−MS(M+1):237 C
11H
16N
4O
2のcalc.:236.1.
【0203】
試薬R−09b: 3-(ピペリジン-4-イル)プロパン酸エチルの調製
KR−2(3g,16.95mmol)及びPd/C(0.5g)とMeOH(30mL)混合物を40Psi(276kPa)にて40℃で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空濃縮し、R−09b(3g,95.8%収率)を得た。ESI−MS(M+1):186 C
10H
19NO
2のcalc.:185.2.
【0204】
試薬R−09c:(E)-3-(4-((ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-プロプ-2-エン酸エチルの調製
KR−3(0.204g,1mmol)のMeOH(10mL)溶液にAcOH(0.1mL)とピペラジン(0.164g,2mmol)を添加し、反応混合物をr.t.で一晩撹拌し、次いでNaBH
3CN(0.0189g,3mmol)を反応混合物に添加し、r.t.で2時間撹拌した。次いで反応混合物を真空濃縮し、R−09c(250mg,91.2%収率)を得、これを直接、次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):275 C
16H
22N
2O
2のcalc.:274.3.
【0205】
試薬R−09d: (E)-3-(4-アミノフェニル)プロプ-2-エン酸エチルの調製
KR−6(30g,0.136mol)のAcOH(20mL)溶液にFe(41.4g,0.74mol)を添加し、反応液をr.tで5時間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾液を濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:20−1:2)によって精製し、R−09d(17g,65%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):192 C
11H
13NO
2のcalc.:191.1.
【0206】
試薬R−09e: 2-(4-アミノピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
R−09eは、KR−10を出発物質にしてR−09aと同様の様式で得た。93.5%収率。ESI−MS(M+1):251 C
12H
18N
4O
2のcalc.:250.1.
【0207】
試薬R−09f: 4-[4-(アゼチジン-3-イルオキシ)フェニル]安息香酸メチルの調製
KR−25(500mg,1.3mmol)のHCl/ジオキサン(4M,5mL)溶液をr.t.で1時間撹拌し、反応混合物を濃縮し、所望の試薬R−09f(325mg,88.3%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):284.2 C
17H
17NO
3のcalc.:283.1.
【0208】
試薬R−09g: 1-[4-(アゼチジン-3-イルオキシ)フェニル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルの調製
R−09gは、KR−27を出発物質にしてR−09fと同様の様式で得た。87.6%収率,黄色固形物として。ESI−MS(M+1):305.1 C
17H
24N
2O
3のcalc.:304.2.
【0209】
試薬R−09h: (E)-3-[4-(アゼチジン-3-イルオキシ)フェニル]プロプ-2-エン酸メチルの調製
R−09hは、KR−29を出発物質にしてR−09fと同様の様式で得た。75.0%収率。ESI−MS(M+1):234.1 C
13H
15NO
3のcalc.:233.1.
【0210】
試薬R−09i: 5-[4-(アゼチジン-3-イルオキシ)-1-ピペリジル] ピリミジン-2-カルボン酸エチルの調製
R−09iは、KR−32を出発物質にしてR−09fと同様の様式で得た。89.2%収率。ESI−MS(M+1):307.1 C
15H
22N
4O
3のcalc.:306.2.
【0211】
試薬R−09l: 2-アザスピロ[5.5]ウンデカン-9-カルボン酸メチル;塩酸塩の調製
市販の2-アザスピロ[5.5]ウンデカン-2,9-ジカルボン酸O2-tert-ブチルO9-メチル(200mg,0.64mmol)のHCl/EtOAc(1.0N,15mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製試薬R−09l(120mg,89%)を黄色固形物として得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。ESI−MS(M−35):212.1 C12H22ClNO2のcalc.:247.1.
【0212】
試薬R−09m: 5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-2-カルボン酸エチルの調製
試薬KR−50(450mg,1.66mmol)のHCl/EtOAc(1.0N,20mL)溶液を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製試薬R−09m(340mg,〜100%)を黄色固形物として得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):170.1 C9H15NO2のcalc.:169.1.
【0213】
試薬R−09o: 4-(アゼチジン-3-イルオキシ)安息香酸エチルの調製
4-ヒドロキシ安息香酸エチル(520mg,3mmol)のトルエン(15mL)溶液に3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチル(456.77mg,3mmol)、PPh3(1g,3.81mmol)、DIAD(771mg,3.81mmol)を添加した。密封したバイアルにマイクロ波をBiotage Smith Synthesisで110℃にて6時間照射した。反応混合物を水でクエンチし、DCMで抽出し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、R−09o(480mg,49%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):222.1 C12H15NO3のcalc.:221.1.
【0214】
試薬R−09p: 4-(アゼチジン-3-イルメチル)安息香酸エチルの調製
試薬KR−52(200mg,0.63mmol)のHCl/EtOAc(10mL)溶液をr.tで1時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製試薬R−09p(150mg,定量的)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):220;C13H17NO2のcalc.:219.1.
【0215】
試薬R−09q: 5-(アゼチジン-3-イルメチル)チオフェン-2-カルボン酸エチルの調製
試薬KR−53(200mg,0.63mmol)のHCl/EtOAc(10mL)溶液をr.tで1時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製試薬R−09q(150mg,定量的)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):226;C11H15NO2のcalc.:225.0.
【0216】
試薬R−10a: 2-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
R−10aは、KR−11を出発物質にしてKR−8と同様の様式で得た。76.5%収率。ESI−MS(M+1):266 C
13H
19N
3O
3のcalc.:265.1.
【0217】
試薬R−10b: 2-(4-ヒドロキシ-1-ピペリジル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
R−10bは、KR−12を出発物質にしてKR−8と同様の様式で得た。81.1%収率。ESI−MS(M+1):252 C
12H
17N
3O
3のcalc.251.1.
【0218】
試薬R−10d: 4-ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸エチルの調製
市販の4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチル(5.0g,0.029mol)のMeOH(50mL)溶液にNaBH4(2.24g,0.058mol)を0℃で一気に添加し、次いで混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で1時間撹拌し、水でクエンチし、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬R−10d(4.95g,97.83%)を薄黄色油状物として得、これを直接、次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):173 C9H16O3のcalc.:172.1.
【0219】
試薬R−11c: メタンスルホン酸(1-(5-(エトキシカルボニル)ピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチルの調製
R−10a(2.65g,10mmol)のDCM(25mL)溶液にEt
3N(3.5g,35mmol)を添加し、次いで塩化メシル(1.99mg,17.5mmol)を反応混合物にゆっくりと0℃で添加した。反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をDCMで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、粗製R−11c(2.55g,74.3%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):344 C
14H
21N
3O
5Sのcalc.:343.1.
【0220】
試薬R−11d: メタンスルホン酸4-((E)-2-(エトキシカルボニル)ビニル)ベンジルの調製
KR−5(206mg,1mmol)のDCM(20mL)溶液にEt
3N(202mg,2mmol)を添加し、次いでMsCl(140mg,1.2mmol)を反応混合物にゆっくりと0℃で添加した。反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をDCMで希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、出発物質R−11d(150mg,53.0%)を黄色液状物として得た。ESI−MS(M+1):285 C
13H
16O
5Sのcalc.:284.3.
【0221】
試薬R−11f: (E)-3-(4-ヨードフェニル)プロプ-2-エン酸エチルの調製
R−09d(17g,0.089mol)のCH
3CN(200mL)溶液に
tBuONO(18.3g,0.178mol)、I
2(22.6g,0.089mol)を添加し、反応液をr.t.で一晩撹拌した。次いで混合物を濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:50−1:10)によって精製し、R−11f(8g,31%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):303 C
11H
11IO
2のcalc.:302.1.
【0222】
試薬R−11h: 4-[2-(メチルスルホニルオキシメチル)ピリミジン-5-イル]安息香酸メチルの調製
試薬KR−17(100mg,0.41mmol)のDCM溶液にMsCl(塩化メシル)(70.4mg,0.62mmol)、Et
3N(82.8mg,0.82mmol)を0℃で添加した。反応液を0℃で1時間撹拌した。TLC(PE/AE 1:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を水に注入し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、試薬R−11h(95mg,72.0%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):323.1 C
14H
14N
2O
5Sのcalc.:322.0.
【0223】
試薬R−11i: 1-[5-(メチルスルホニルオキシメチル)ピリミジン-2-イル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルの調製
KR−23(911mg,3.4mmol)のCH
2Cl
2溶液にMsCl(塩化メシル)(590mg,5.15mmol)、Et
3N(687mg,6.8mmol)を0℃で添加した。反応液を0℃で18時間撹拌した。TLC(PE/EA=1:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を水に注入し、CH
2Cl
2で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、試薬R−11i(420mg,36.2%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):344.1 C
14H
21N
3O
5Sのcalc.:343.1.
【0224】
試薬R−11k: 5-(ブロモメチル)チオフェン-2-カルボン酸エチルの調製
試薬KR−39(1.9g,0.011mol)のCCl4(30mL)溶液にBPO(212mg,0.001mmol)とNBS(2.85g,0.016mmol)を添加し、次いで反応混合物を、TLC(PE/EtOAc=5:1)で出発物質が完全に消費されたことが示されるまで還流下で2時間撹拌し、混合物をDCMで抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5:1)によって精製し、純粋な試薬R−11k(1.3g,48.1%)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):249.1 C8H9BrO2Sのcalc.:247.9.
【0225】
試薬R−11l: 5-(ブロモメチル)フラン-2-カルボン酸メチルの調製
市販の5-メチルフラン-2-カルボン酸メチル(1.0g,7.14mmol)のCCl4(20mL)溶液にBPO(173mg,0.714mmol)とNBS(1.91g,10.71mmol)を添加し、次いで反応混合物をTLC(PE/EtOAc=3:1)で出発物質が完全に消費されたことが示されるまで還流下で4時間撹拌し、混合物をDCMで抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=3:1)によって精製し、純粋な試薬R−11l(920mg,58.97%)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):219 C7H7BrO3のcalc.:217.9.
【0226】
試薬R−11m: 2-[4-(ブロモメチル)フェニル]酢酸エチルの調製
市販の2-(p-トリル)酢酸エチル(2.0g,11.24mmol)のCCl4(30mL)溶液にBPO(272mg,1.124mmol)とNBS(3.00g,16.86mmol)を添加し、次いで反応混合物をTLC(PE/EtOAc=5:1)で出発物質が完全に消費されたことが示されるまで還流下で2時間撹拌し、混合物をDCMで抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な試薬R−11m(1.90g,66%)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):257 C11H13BrO2のcalc.:256.0.
【0227】
試薬R−11n: 3-[4-(ブロモメチル)フェニル]プロパン酸エチルの調製
試薬KR−41(1.93g,9.28mmol)の無水DCM(30mL)溶液にPPh3(1.19g,3.71mmol)を添加し、次いで混合物を0℃まで冷却し、NBS(1.96g,11.14mmol)を0℃で添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をDCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な試薬R−11n(680mg,27%収率)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):271 C12H15BrO2のcalc.:270.0.
【0228】
試薬R−15a: 1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボン酸エチル(トランスラセミ体)の調製
市販の(E)-ブト-2-エン酸メチル(32g,0.28mol)の溶液にトルエン(500mL)、N-(メトキシメチル)(フェニル)-N-((トリメチルシリル)メチル)メタンアミン(74g,0.31mol)及びCF
3COOH(30g,0.28mol)を添加した。反応混合物を50℃で18時間加熱した。反応混合物を濃縮し、飽和重炭酸ナトリウムでクエンチし、DCMで抽出し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗製R−15a(40g,57.97%収率)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):248 C
15H
21NO
2のcalc.:247.1.
【0229】
試薬R−22a: 4-[(3クロロカルボニルフェノキシ)-メチル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
試薬KR−35(1g,2.86mmol)のDCM(30mL)溶液に1-クロロ-N,N,2-トリメチルプロプ-1-エン-1-アミン(571mg,4.29mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空濃縮し、試薬R−22a(1g,75.8%)を得、直接、次の工程で使用した。ESI−MS(M−55):298 C18H24ClNO4のcalc.:353.14.
【0230】
試薬R−22b: 4-(3-クロロカルボニルフェノキシ)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
試薬KR−38(1g,3.11mmol)のDCM(30mL)溶液に1-クロロ-N,N,2-トリメチルプロプ-1-エン-1-アミン(621mg,4.67mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を真空濃縮し、試薬R−22b(0.98g,93.3%)を得、直接、次の工程で使用した。ESI−MS(M−55):284 C17H22ClNO4のcalc.:339.12.
【0231】
試薬R−23a: 3-メチレンシクロブタンカルボン酸エチルの調製
市販の3-メチレンシクロブタンカルボニトリル(10.7g,115mmol)のEtOH(70mL)溶液にKOH(25.2g,450mmol)を添加し、次いで混合物を還流下で一晩撹拌した。得られた混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで還流下で一晩撹拌し、溶媒をエバポレートし、水を添加した。1N HClを添加してpHを〜3にし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製生成物(12.3g,〜95%)を得た。この粗製生成物(12.3g,110mmol)をDMF(120mL)に溶解させた。次いで、この溶液にEtI(21.5g,138mmol)とK2CO3(31.7g,230mmol)を添加した。混合物をr.t.で8時間撹拌した。次いで水を添加し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製物を得、これをカラムによって精製し、試薬R−23a(13.6g,88%収率)を薄黄色油状物として得た。GC−MS(M):140 C8H12O2のcalc.:140.08.
【0232】
試薬R−23b: 4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチルの調製
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(16g,45mmol)のTHF溶液にn−BuLi(18mL,2.5M,45mmol)を−70℃で添加した。混合物溶液を0℃で2時間撹拌した。この混合物に、市販の4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチル(5g,30mmol)のTHF溶液を−70℃で添加した。反応混合物をr.tで一晩撹拌した。混合物を水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、試薬R−23b(3g,60%)を白色固形物として得た。C10H16O2のcalc.:168.1
【0233】
試薬R−23c: 2-(4-メチレンシクロヘキシル)酢酸エチルの調製
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.74g,8.2mmol)のTHF溶液にn−BuLi(3.4mL,2.5M,8.2mmol)を−70℃で添加した。混合物溶液を0℃で2時間撹拌した。次いで、この溶液に、試薬KR−48(1g,30mmol)のTHF溶液を−70℃で添加した。混合物溶液をr.tで一晩撹拌した。混合物を水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、試薬R−23c(0.5g,60%収率)を白色固形物として得た。C11H18O2のcalc.:182.1.
【0234】
試薬R−23d: 3-メチレンシクロペンタンカルボン酸メチルの調製
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(14g,30mmol)のTHF溶液にn−BuLi(12mL,2.5M,30mmol)を−70℃で添加した。混合物溶液を0℃で2時間撹拌した。その後、この溶液に、市販の3-オキソシクロペンタンカルボン酸メチル(3g,21mmol)のTHF溶液を−70℃で添加した。混合物溶液をr.tで一晩撹拌した。混合物を水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、試薬R−23d(0.7g,24%収率)を白色固形物として得た。C8H12O2のcalc.:140.0.
【0235】
試薬R−24a: 5-(N-tert-ブトキシカルボニル-4-メトキシカルボニル-アニリノ)-2-エトキシ-安息香酸の調製
試薬KR−45(1.5g,3.0mmol)のMeOH(40mL)溶液にPd/C(1.0g)を添加した。次いで反応混合物を水素40psiにてr.t.で2時間撹拌した。TLCで出発物質が消費されたことが示された後、混合物を濾過し、濃縮し、水を添加し、CH2Cl2で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な試薬R−24a(1.1g,88.4%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M−55):360.1 C22H25NO7のcalc.:415.1.
【0236】
試薬R−25: 4-メチレンピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(59.03g,0.166mol)のTHF(300mL)溶液にn−BuLi(66mL,1.1eq)を−78℃で添加し、次いで混合物を−78℃で1時間撹拌し、市販の4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(R−21)(30g,0.151mol)をTHF(30mL)中に−78℃で滴下した。添加後、混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EtOAc=200:1から20:1までで溶出)、純粋な試薬R−25(18g,61%収率)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):198 C11H19NO2のcalc.:197.1.
【0237】
試薬R−27a: 4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)-シクロヘキス-3-エン-1-カルボン酸エチルの調製
市販の4-オキソシクロヘキサンカルボン酸エチル(3.0g,17.65mmol)の無水THF(30mL)溶液にLHMDS(18.53mL,THF中1.0M,18.53mmol)を−78℃で添加し、次いで混合物を同じ温度で1時間撹拌し、化合物PhN(SO2CF3)2(6.62g,18.53mmol)を含むTHF(20mL)をN2保護下で添加した。添加後、混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、混合物を水性KHSO4でクエンチし、MTBEで抽出し、有機層を1.0M水性NaOH、水性NH4Cl、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬R−27a(5.0g,93%)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):303 C10H13F3O5Sのcalc.:302.0.
【0238】
試薬R−27b: 2-[4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)-シクロヘキス-3-エン-1-イル]酢酸エチルの調製
市販の2-(4-オキソシクロヘキシル)酢酸エチル(1.0g,5.43mmol)の無水THF(30mL)溶液にLHMDS(5.7mL,THF中1.0M,5.70mmol)を−78℃で添加し、次いで混合物を同じ温度で1時間撹拌し、化合物PhN(SO2CF3)2(2.04g,5.70mmol)を含むTHF(20mL)をN2保護下で添加した。添加後、混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、混合物を水性KHSO4でクエンチし、MTBEで抽出し、有機層を1.0M水性NaOH、水性NH4Cl、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製試薬R−27b(1.50g,87%)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):317 C11H15F3O5Sのcalc.:316.0.
【0239】
試薬R−28a: 4-(4-オキソ-1-ピペリジル)安息香酸メチルの調製
試薬KR−49(0.8g,2.9mmol)のHCl(6N、10mL)溶液を70℃で一晩撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、純粋な試薬R−28a(0.3g,46%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):234.2 C13H15NO3のcalc.:233.1.
【0240】
試薬R−28b: 3-オキソシクロブタンカルボン酸tert-ブチルの調製
市販の3-オキソシクロブタンカルボン酸(11.4g,100mmol)の無水DCM(100mL)溶液にDCC(31g,150mmol)と2メチルプロパン-2-オール(8.9g,120mmol)を添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水性H2Oでクエンチし、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をカラムによって精製し、試薬R−28b(15.1g,89%収率)を得た。
【0241】
試薬R−31a: ブロモ-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)亜鉛の調製
Zn粉末(5.2g,80mmol)をN2保護下で250mL容三ツ口フラスコ内に入れ、次いで、乾燥THF(20mL)に溶解させたTMSCl(0.5mL)をフラスコ内に注入した。この縣濁混合物を室温で20分間撹拌し、次いで、乾燥THF(50mL)に溶解させた化合物2−ブロモ酢酸エチル(6.5mL)をフラスコ内に室温で約30分間滴下した。添加が終了した後、反応混合物を40℃でさらに30分間撹拌し、次いで、直接、次の工程に使用した。
【0242】
試薬R−32a: 3-(メトキシメチレン)シクロブタン-カルボン酸ベンジルの調製
LiHMDS(53mL,1.0N,53mmol)を、KR−51(7.20g,35mmol)のTHF(120mL)の撹拌懸濁液に窒素下で−20℃にて20分間にわたって添加した。得られた溶液を−10℃で1時間撹拌し、次いでメトキシメチル(トリフェニル)ホスホニウム;クロリド(18.13g,53mmol)を含むTHF(10mL)を窒素下で15分間にわたって添加した。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。反応液を水性NH4Clでクエンチし、次いでEtOAc(200mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をカラムによって精製し、純粋な試薬R−32a
(4.61g,56%収率)を得た。
【0243】
合成経路1a
条件:a)Na(1eq),エタノール中,r.t.で1時間;次いで,R−01(2eq),r.t.で一晩;b)R−02(2eq),2−メトキシエタノール/CH
3COOH中,100℃で一晩;c)Cs
2CO
3(2eq),R−03(1.25eq),DMF中,r.t.;d)HCl(6M),100℃で一晩;e)H
2SO
4(conc)/HNO
3(1:2)(H
2SO
4(conc.)溶液に添加);次いで,50℃で一晩;f)一晩還流,SOCl
2中;次いでTHF(NH
3.H
2Oに添加)中,0℃で2時間;g)Pd/C,メタノール中,50PsiでH
2雰囲気下、30℃で一晩;h)R−04(1eq),Et
3N(2eq),DCM中,r.t.で12時間;i)NaOH(2eq),エタノール/H
2O/H
2O
2(3:1:0.1)中,100℃で一晩;j)ClSO
3H,r.t.で2時間;k)R−06(2eq),メタノール中,MW,100℃で1時間;l)Br
2(1.2eq),AcOH中,r.t.で一晩;m)AcOK(2eq),R−08(1.2eq)及び(dppf)
2Cl
2Pd(0.1eq),ジオキサン中,90℃で一晩;n)NaOH/H
2O(4M)及びH
2O
2(1.3eq),水中,r.t.で一晩
【0244】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは、置換されていてもよい3−7員の複素環式単環式の環である。
【0245】
中間体I−01a: 2,4-ジオキソヘプタン酸エチルの調製
メチルプロピルケトン(1,43.06g,0.5mol)のエタノール(200mL)溶液にNa(41.5g,0.5mol)を添加し、r.t.で1時間撹拌し、次いでシュウ酸ジエチル(R−01a,73.03g,68mL)を反応混合物に添加し、r.t.で一晩撹拌した。反応混合物をNH
4Cl溶液によってクエンチし、真空濃縮して粗製生成物を得、次いでEAで抽出し、水で洗浄し、真空濃縮し、I−01a(60g,64.5%収率)を得た。ESI−MS(M+1):187 C
9H
14O
4のcalc.:186.1.
【0246】
中間体I−02a: 3-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチルの調製
I−01a(42g,0.225mol)の2-メトキシエタノール:CH
3COOH(335mL:335mL)溶液にNH
2NH
2.H
2O(22.52g,0.45mmol)を添加した。反応混合物を100℃まで一晩加熱した。反応混合物を真空濃縮し、EAで抽出し、水で洗浄し、有機層を真空濃縮し、I−02a(35g,85%収率)を得た。ESI−MS(M+1):183 C
9H
14N
2O
2のcalc.:182.1.
【0247】
中間体I−03a: 1-メチル-3-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸エチルの調製
I−02a(40g,0.22mol)のDMF(500mL)溶液にCs
2CO
3(0.44mol,2eq)を添加し、次いで、化合物CH
3I(0.28mol,1.25eq)を添加した。反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、DCMで抽出し、水で洗浄した。有機層を真空濃縮し、I−03a(30g,70%収率)を得た。ESI−MS(M+1):197 C
10H
16N
2O
2のcalc.:196.1.
【0248】
中間体I−04a: 1-メチル-3-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の調製
I−03a(11g,56.12mmol)のHCl(121mL,6M)溶液を100℃まで一晩加熱した。反応混合物を真空濃縮し、EAで抽出し、水で洗浄し、有機層を真空濃縮し、I−04a(9.4g,98%収率)を得た。ESI−MS(M+1):169 C
8H
12N
2O
2のcalc.:168.1.
【0249】
中間体I−05a: 1-メチル-4-ニトロ-3-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の調製
I−04a(9.5g,56.54mmol)の溶液をconc.H
2SO
4(40mL)に溶解させた。次いで、conc.H
2SO
4:HNO
3(3.6mL:8mL)を反応混合物にゆっくり添加し、50℃で一晩撹拌した。反応混合物を氷水に注入し、濾過し、濾過ケークを収集し、真空濃縮し、I−05a(8g,71.11%収率)を得た。ESI−MS(M+1):214 C
9H
11N
3O
4のcalc.:213.1
【0250】
中間体I−06a: 1-メチル-4-ニトロ-3-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミドの調製
I−05a(8g,40.20mmol)の溶液をSOCl
2(20mL)に溶解させ、次いで一晩還流した。反応混合物を真空濃縮し、1-メチル-4-ニトロ-3-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボニルクロリドを得た。次いで、この化合物をTHF(100mL)に溶解させ、次いで、氷水浴でNH
3H
2O(100mL)に添加した。さらに2時間後、反応混合物を真空濃縮し、I−06a(8g)を得た。ESI−MS(M+1):213 C
8H
12N
4O
3のcalc.:212.1.
【0251】
中間体I−07a: 4-アミノ-1-メチル-3-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミドの調製
I−06a(10g,47.17mmol)の溶液をメタノール(100mL)に溶解させ、次いでPd/C(5g)を反応混合物に添加し、H
2雰囲気下、50Psi(345kPa)で30℃にて一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮し、I−07a(8.5g,98.83%収率)を得た。ESI−MS(M+1):183 C
8H
14N
4Oのcalc.:182.1.
【0252】
中間体I−08a: 5-(2-エトキシフェニルカルボニルアミノカルボニル)-1-メチル-3-プロピル-1H-ピラゾル-4-アミンの調製
I−07a(6g,32.97mmol)のDCM(100mL)溶液にEt
3N(6.6g,65.34mmol)、2-エトキシベンゾイルクロリド(R−04a,6.1g,32.97mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。反応混合物を洗浄し、水の添加によってクエンチし、DCMで抽出した。有機相を収集し、Na
2SO
4上で乾燥させ、真空濃縮し、I−08a(10.85g,98%収率)を得た。ESI−MS(M+1):331 C
17H
22N
4O
3のcalc.:330.2.
【0253】
中間体I−09a: 6,7-ジヒドロ-5-(2-エトキシフェニル)-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジンの調製
I−08a(8g,24.24mmol)の溶液をエタノール(273mL)、水(78mL)、NaOH(2.11g,52.75mmol)及びH
2O
2(8.75mL)に溶解させた。反応混合物を100℃で一晩撹拌した。次いで反応混合物を真空濃縮し、水で洗浄し、DCMで抽出した。有機相を収集し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、I−09a(4g,53.3%収率)を得た。ESI−MS(M+1):313 C
17H
20N
4O
2のcalc.:312.2.
【0254】
中間体I−10a: 4-エトキシ-3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンゼン-1-スルホニルクロリドの調製
I−09a(2.5g,8.0mmol)をClSO
3H(R−05,10mL)に氷水下で添加し、r.t.で2時間撹拌した。反応混合物を水の添加によってクエンチし、次いで濾過した。濾過ケークを収集し、真空乾燥させ、I−10a(2.0g)を得た。ESI−MS(M+1):411 C
17H
19ClN
4O
4Sのcalc.:410.1.
【0255】
中間体I−11a: N-([3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシ]ベンゼン-1-スルホニル)ピペラジンの調製
I−10a(0.41g,1mmol)のエタノール(273ml)溶液にピペラジン(R−06a,0.256g,2mmol)を添加し、混合物をマイクロ波(MW)にて100℃で1時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、I−11a(0.4g,86.8%収率)を得た。ESI−MS(M+1):461 C
21H
28N
6O
4Sのcalc.:460.2.
【0256】
中間体I−12a: 5-(5-ブロモ-2-エトキシフェニル)-1-メチル-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7(6H)-オンの調製
中間体I−09a(2g,6.41mmol)のAcOH(30mL)溶液にBr
2(1.25g,7.69mmol)をゆっくり添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いでNa
2SO
3(0.0189g,3mmol)と水を反応混合物に添加し、r.tで2時間撹拌した。次いで反応混合物を真空濃縮し、EAによって抽出し、水で洗浄し、Na
2SO
4によって乾燥させ、次いで真空濃縮し、I−12a(2g,79.7%)を得た。ESI−MS(M+1):391 C
17H
19BrN
4O
2のcalc.:390.2.
【0257】
中間体I−13a: 5-(2-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)-1-メチル-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7(6H)-オンの調製
化合物I−12a(3.9g,10.0mmol)の1,4-ジオキサン(200mL)溶液にAcOK(1.96g,20mmol)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(3.05g,12mmol)と(dppf)
2Cl
2Pd(816mg,1mmol)を添加した。反応混合物を90℃で一晩撹拌し、次いで濾過し、濾液を濃縮し、I−13a(320mg,96.7%)を得た。ESI−MS(M+1):439 C
23H
31BN
4O
4のcalc.:438.3.
【0258】
中間体I−14a: [3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)]-4-エトキシフェノールの調製
化合物I−13a(4.39g,10mmol)の水(50mL)溶液にNaOH/H
2O(4M,13mmol)と過酸化水素(494mg,13mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。Na
2SO
3溶液を添加し、2時間撹拌した。次いでEAによって抽出し、Na
2SO
4によって乾燥させ、有機相を濃縮し、中間体I−14a(2.0mg,61%)を得た。ESI−MS(M+1):329 C
17H
20N
4O
3のcalc.:328.4.
【0259】
合成経路1b
条件:a)Et
3N及びR−09,エタノール中,MW,100℃で2時間;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(1.2eq),HOBt(1.2eq),THP−O−NH
2(1.5eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0260】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、QはNH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)であり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0261】
中間体I−15a: 2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
I−10a(0.41g,1mmol)のエタノール(273mL)溶液に2-(ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチル(R−09a,0.236g,2mmol)、Et
3N(303mg,3mmol)を添加した。混合物をMWにて100℃で2時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、I−15a(0.4g,65.5%収率)を得た。ESI−MS(M+1):611 C
28H
34N
8O
6Sのcalc.:610.2.
【0262】
中間体I−16a: 2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸の調製
I−15a(500mg,0.82mmol)のTHF/メタノール/H
2O(10/1/5mL)溶液にLiOH.H
2O(168mg,4.1mmol)を添加した。得られた混合物をr.t.で一晩撹拌した。TLCでほとんどの出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水で希釈し、pHを2−3に調整した。混合物をEAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、粗製I−16a(300mg,63.8%収率)を得た。ESI−MS(M+1):583 C
26H
30N
8O
6Sのcalc.:582.2.
【0263】
中間体I−17a: 2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
I−16a(500mg,1mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(230mg,1.2mmol)、HOBt(162mg,1.2mmol)、THP−O−NH
2(229mg,1.5mmol)、NMM(303mg,3mmol)を添加した。混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、I−17a(300mg,44.0%収率)を得た。ESI−MS(M+1):682 C
31H
39N
9O
7Sのcalc.:681.3.
【0264】
化合物1−06: 2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)-N-ヒドロキシピリミジン-5-カルボキサミドの調製
I−17a(200mg,0.293mmol)のジオキサン(10mL)溶液にHCl/ジオキサン(4M,10mL)を添加し、混合物をr.t.で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮して粗製物を得、これを分取用HPLC(方法1)によって精製し、純粋な化合物1−06をTFA塩(62.5mg,88.0%収率)として得た。ESI−MS(M+1):598.1(HPLC方法:1)C
26H
31N
9O
6Sのcalc.:597.2.
【0265】
化合物1−06と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0266】
合成経路1c
条件:a)K
2CO
3(3eq)及びR−11(1.5eq),CH
3CN中,MW,100℃で2時間;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(1.2eq),HOBt(1.2eq),THP−O−NH
2(1.5eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0267】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0268】
中間体I−18a: 3-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)プロパン酸エチルの調製
I−11a(300mg,0.651mmol)のCH
3CN(10mL)溶液にK
2CO
3(271mg,1.95mmol)と3−ブロモプロピオン酸エチル(R−11a,177mg,0.976mmol)を添加し、次いで混合物をMWにて100℃で2時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、粗製I−18a(260mg,71.23%収率)を得た。ESI−MS(M+1):561 C
26H
36N
6O
6Sのcalc.:560.2.
【0269】
中間体I−19a: 3-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)プロパン酸の調製
I−19aは、I−18aを出発物質にしてI−16aと同様の様式で得た。60.1%収率。ESI−MS(M+1):533 C
24H
32N
6O
6Sのcalc.:532.2.
【0270】
中間体I−20a: 3-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)プロパンアミドの調製
I−20aは、I−19aを出発物質にしてI−17aと同様の様式で得た。75.8%収率。ESI−MS(M+1):632 C
29H
41N
7O
7Sのcalc.:631.3.
【0271】
化合物1−04: 3-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェニルスルホニル]ピペラジン-1-イル)-N-ヒドロキシプロパンアミドの調製
化合物1−04は、I−20aを出発物質にして化合物1−06と同様の様式で得た。88.0%収率。ESI−MS(M+1):548.3(HPLC方法:1)C
24H
33N
7O
6Sのcalc.:547.2;Rtは2.20である
【0272】
化合物1−04と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0273】
合成経路1d
条件:a)Ph
3P(1eq),DIAD(2eq)及びR−10(1eq),トルエン中,110℃で1時間;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(1.2eq),HOBt(1.2eq),THP−O−NH
2(1.5eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.t.で3時間.
【0274】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0275】
中間体I−21a: 2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェノキシメチル]-ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
I−14a(66mg,0.2mmol)の無水トルエン(10mL)溶液に2-[4-(ヒドロキシメチル)-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボン酸エチル(R−10a)(54mg,0.2mmol)、Ph
3P(105mg,0.4mmol)及びDIAD(81mg,0.4mmol)を添加し、反応混合物を110℃で1時間撹拌した。次いで反応混合物を真空濃縮し、カラム(PE:EA=0:1から1:1まで)によって精製し、I−21a(100mg,87.0%収率)を得た。ESI−MS(M+1):576 C
30H
37N
7O
5のcalc.:575.3.
【0276】
中間体I−22a: 2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェノキシメチル]-ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸の調製
I−21a(57.5mg,0.1mmol)のTHF/MeOH/H
2O(10/1/3mL)溶液にLiOH.H
2O(21.5mg,0.5mmol)を添加した。得られた混合物をr.t.で一晩撹拌した。TLCでほとんどの出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水で希釈し、pHを2−3に調整し、EAで抽出し、有機相をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、I−22a(46mg,84.0%収率)を得た。ESI−MS(M+1):548 C
28H
33N
7O
5のcalc.:547.2.
【0277】
中間体I−23a: N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)-2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェノキシメチル]-ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
I−22a(273mg,0.5mmol)のDMF(15mL)溶液にEDC.HCl(314mg,2.0mmol)、HOBt(270mg,2.0mmol)、THP−O−NH
2(115mg,1.0mmol)、NMM(202mg,2.0mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いでEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。残留物を濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=1:0から20:1まで)によって精製し、I−23a(150mg,46.4%収率)を得た。ESI−MS(M+1):647 C
33H
42N
8O
6のcalc.:646.3.
【0278】
化合物1−11: N-ヒドロキシ-2-(4-[3-(6,7-ジヒドロ-1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-4-エトキシフェノキシメチル]-ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
I−23a(100mg,0.15mmol)のHCl/ジオキサン(4M、10mL)溶液をr.t.で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮して粗製化合物1−11を得、これを分取用HPLCによって精製し、所望の(62.5mg,73.8%)をTFA塩として得た。Rtは2.59分である(HPLC方法:1)。ESI−MS(M+1):563 C
28H
34N
8O
5のcalc.:562.4.
【0279】
化合物1−11と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0280】
合成経路1e
条件:a)Et
3N(2eq)及びR22(1eq),DCM中,r.t.で一晩;b)NaOH(5.5eq),エタノール/H
2O/H
2O
2(10:1:1)中,100℃で一晩;c)HCl/ジオキサン(4M),r.tで5時間;d)K
2CO
3(3eq)及びR−11(1.1eq),CH
3CN中,80℃で一晩;e)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;f)EDC.HCl(1.1eq),HOBt(1.1eq),THP−O−NH
2(1.1eq),NMM(2eq),DMF中,r.t.で一晩;g)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0281】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、PGは保護基、例えばbocであり、QはNH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)であり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0282】
中間体I−85a: 4-[[3-[(5-カルバモイル-1-メチル-3-プロピルピラゾル-4-イル)カルバモイル]フェノキシ]メチル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
中間体I−07a(1g,2.87mmol)をDCM(30mL)に溶解させ、次いでEt3N(0.8mL,5.74mmol)とR−22a(1g,2.87mmol)を反応混合物に添加し、r.tで一晩撹拌した。反応混合物を水によって洗浄し、DCMによって抽出し、Na2SO4によって乾燥させ、真空濃縮し、所望の生成物I−85a(1.0g,70.4%収率)を得た。ESI−MS(M+1):500 C
26H
37N
5O
5のcalc.:499.28.
【0283】
中間体I−86a: 4-[[3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]メチル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
中間体I−85a(499mg,1mmol)をEtOH(10mL)と水(1mL)に溶解させ、次いでNaOH(220mg,5.5mmol)とH2O2(1mL)を反応混合物に添加し、100℃で一晩撹拌した。反応混合物をNa2SO3によってクエンチし、真空濃縮し、水によって洗浄し、DCMによって抽出し、Na2SO4によって乾燥させ、濃縮し、所望の生成物I−86a(400mg,83.2%収率)を得た。ESI−MS(M+1):482 C26H35N5O4のcalc.:481.27.
【0284】
中間体I−87a 1-メチル-5-[3-(4-ピペリジルメトキシ)フェニル]-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−86a(400mg,0.832mmol)のDCM(10mL)溶液にHCl/1,4-ジオキサン(10mL,4M/L)を添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌し、次いで濃縮し、所望の生成物化合物I−87a(310mg,97.8%収率)を得た。ESI−MS(M+1):382 C21H27N5O2のcalc.:381.22.
【0285】
中間体I−88a: 2-[4-[[3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]メチル]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
CH3CN(10mL)に溶解させた中間体I−87a(310mg,0.842mmol)をK2CO3(350mg,2.527mmol)とR−11e(2-クロロピリミジン-5-カルボン酸エチル)(174mg,0.926mmol)に添加し、次いで80℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、EtOAcで抽出し、水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、所望の生成物I−88a(300mg,67.3%収率)を得た。ESI−MS(M+1):532 C28H33N7O4のcalc.:531.26.
【0286】
中間体I−89a: 2-[4-[[3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]メチル]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボン酸の調製
中間体I−88a((0.3g,0.596mmol)のTHF/MeOH/H2O(10/1/5mL)溶液にLiOH.H2O(128.2mg,2.982mmol)を添加した。得られた混合物をr.tで一晩撹拌し、TLCでほとんどの出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水で希釈し、pHを2−3に調整した。混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、生成物I−89a(200mg,66.7%収率)を得た。ESI−MS(M+1):504 C26H29N7O4のcalc.:503.23.
【0287】
中間体I−90a: 2-[4-[[3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]メチル]-1-ピペリジル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
中間体I−89a(200mg,0.4mmol)のDMF(20mL)溶液にEDC.HCl(75.7mg,0.44mmol)、HOBt(59.4mg,0.44mmol)、THPO−NH2(50.4mg,0.44mmol)、NMM(80.8mg,0.80mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物I−
90a(100mg,41.2%)を得た。逆相HPLCをGilson 281セミ分取用HPLCシステム(100×30mm;5um)で行った。溶媒A:0.075%の2,2,2−トリフルオロ酢酸を含む水;溶媒B:アセトニトリル。勾配:25℃で、8.5分以内で40%のBから58%のBまで;次いで4分間にわたって58%のB、PDA.ESI−MS(M+1):603 C31H38N8O5のcalc.:602.30.
【0288】
化合物1−13: 2-[4-[[3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]メチル]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−90a(100mg,0.166mmol)のHCl/ジオキサン(4M、10mL)溶液をr.t.で3時間撹拌し、反応混合物を濃縮した。反応粗製物をDCMで洗浄し、濾過し、所望の化合物1−13(20mg,24.5%収率)を得た。ESI−MS(M+1):519 C26H30N8O4のcalc.:518.24;Rtは2.84である。
【0289】
化合物1−13と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0290】
合成経路1f
条件:a)K
2CO
3(3eq),水中,Pd(PPh3)4(0.1eq)及びR−11(1.1eq),1,4-ジオキサン中,80℃で一晩;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,40℃で一晩;c)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで1時間;e)NH2OH HCl(1eq),BOP(2.5eq),DIEA,DMF,80℃で一晩;f)NIS(1.2eq),TFA,r.t.で一晩;g)R−23,9−BBN(0.5M溶液),THF中,4時間還流;h)I−94,Pd2(dba)3(0.05eq),X−Phos(0.12eq),Na2CO3(2.5eq),1,4-ジオキサン及びH2O,一晩還流.
【0291】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキル、Xはハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0292】
中間体I−91a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イルメチル)フェニル]メチル]安息香酸の調製
中間体I−13a(300mg,0.685mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液にR−11j:4-(ブロモメチル)安息香酸メチル(142mg,0.623mmol)、K2CO3(284mg,1mLの水中2.06mmol)、Pd(PPh3)4(722mg,0.0623mmol)を添加し、次いで混合物をN2保護下で80℃にて一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−91a(148mg,51.93%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):461 C26H28N4O4のcalc.:460.2.
【0293】
中間体I−92a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]安息香酸の調製
中間体I−91a(148mg,0.32mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(135mg,3.2mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで40℃で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、次いで濃縮し、粗製中間体I−92a(140mg,97.22%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):447 C25H26N4O4のcalc.:446.1.
【0294】
中間体I−93a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ベンズアミドの調製
中間体I−92a(140mg,0.314mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(121mg,0.628mmol)、HOBt(135mg,0.628mmol)、THPO−NH2(117mg,0.628mmol)、NMM(95mg,0.942mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−93a(120mg,70.18%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):546 C30H35N5O5のcalc.:545.2.
【0295】
化合物1−15: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ベンゼンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−93a(120mg,0.22mmol)のHCl/ジオキサン(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−15(49mg,48.51%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):462 C25H27N5O4のcalc.:461.2;Rtは2.96である。
【0296】
化合物1−15と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0297】
中間体I−94a: 5-(2-エトキシ-5-ヨード-フェニル)-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−09a(10g,32mmol)のTFA(50mL)溶液にNIS(8.6g,38.4mmol)を0℃で添加した。混合物溶液をr.tで一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、中間体I−94a(11g,79%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):439.1;C17H19IN4O2のcalc.:438.0.
【0298】
中間体I−91b: 3-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロブタンカルボン酸エチルの調製
試薬R−23a(700mg,5mmol)を0.5Mの9−BBNのTHF(12mL)溶液で処理し、混合物を3時間還流加熱した。得られた混合物を、中間体I−94a(1.66g,3.8mmol)、Pd2(dba)3(138mg,0.15mmol)、X−Phos(143mg,0.3mmol)及びNa2CO3(850mg,8mmol)と1,4−ジオキサン(35mL)及びH2O(6mL)の撹拌混合物に移した。得られた混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで還流下で一晩撹拌し、次いで濾過し、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EtOAc=50:1から5:1までで溶出)、純粋な化合物中間体I−91b(1.38g,80.3%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):453.2 C25H32N4O4のcalc.:452.2.
【0299】
中間体I−92b: 3-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロブタンカルボン酸の調製
中間体I−91b(1.38g,3.05mmol)のTHF/MeOH/H2O(3/3/2,32mL)溶液にLiOH.H2O(1.34g,10eq)を添加した。得られた混合物をr.t.で8時間撹拌し、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示された後、次いで混合物を水で希釈し、1N HClでpHを3−4に調整し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、分取用TLCによって精製し、所望の中間体I−92b(1.30g,〜100%)を得た。ESI−MS(M+1):425.2;C23H28N4O4のcalc.:424.2.
【0300】
化合物1−19: (ラセミ体)3-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロブタン-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−92b(1.30g,3.05mmol)のDMF(60mL)溶液にBOP(3.39g,7.63mmol)、DIEA(5.51g,42.7mmol)及びNH2OH HCl(2.15g,30.5mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで80℃で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−19(560.9mg,42%収率)を黄色固形物としてラセミ混合物として得た。ESI−MS(M+1):440.3 C23H29N5O4のcalc.:439.2;Rtは2.86である。
【0301】
化合物1−19と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。また、カルボン酸のヒドロキサム酸への変換のために使用した方法も示す。
【0302】
化合物1−62及び1−63: シス及びトランス3-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5 イル)フェニル]メチル]シクロブタン-カルボヒドロキサム酸の調製
シス及びトランスの対応する異性体をラセミ混合物1−19(530mg)からSFCによって分離し、シス異性体1−62(9.8mg,2%)ESI−MS(M+1):440.2 C23H29N5O4のcalc.:439.2(Rtは2.80である)及びトランス異性体1−63(113mg,21%)ESI−MS(M+1):440.2 C23H29N5O4のcalc.:439.2(Rtは2.63である)を得た。
【0303】
化合物1−28及び1−29: トランス及びシス4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロヘキサン-カルボヒドロキサム酸の調製
シス及びトランスの対応する異性体を粗製ラセミ混合物1−76(100mg)から分取用HPLC(一般手順,方法1)によって分離し、トランス異性体1−28(5.1mg,6.2%)を白色固形物として得、ESI−MS(M+1):468.2 C25H33N5O4のcalc.:467.2(Rtは3.07である)、シス異性体1−29(10.2mg,12%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):468.2 C25H33N5O4のcalc.:467.2(Rtは3.11である)。
【0304】
化合物1−83: トランス3-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロペンタンカルボヒドロキサム酸の調製
ラセミ混合物1−80をSFC(一般手順,SFC方法)によって分離し、トランス異性体1−83(21.4mg,23%)を得た:ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.:453.2.Rtは2.99である。
【0305】
合成経路1g
条件:a)R−24,CH2Cl2中,(COCl)2(3eq),−5℃でDMF添加,次いでr.tで2時間;b)I−07,CH2Cl2中,0℃でEt3N(3eq)添加,次いで,r.t.で一晩;c)NaOH(9eq),エタノール/H
2O/30%H
2O
2(10:1:1)中,100℃で一晩;d)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;e)HCl/ジオキサン(4M),r.tで4時間.
【0306】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、PGは保護基、例えばbocであり、QはNH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)であり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0307】
中間体I−95a: 4-[N-tert-ブトキシカルボニル-3-[(5-カルバモイル-1-メチル-3-プロピル-ピラゾル-4-イル)カルバモイル]-4-エトキシ-アニリノ]安息香酸メチルの調製
試薬R−24a(415mg,1mmol)のCH2Cl2(30mL)溶液に(COCl)2(381mg,3mmol)とDMF(0.1mL)をN2下で−5℃にて添加した。混合物をr.t.で2時間撹拌した。混合物を真空濃縮し、粗製中間体を得、直接、次の工程で使用した。この粗製中間体(〜1mmol)を含むCH2Cl2(10mL)を、Et3N(303mg,3.0mmol)と中間体I−07a(182mg,1.0mmol)をCH2Cl2(30mL)に溶解させた溶液にN2下で0℃にて添加した。得られた混合物を、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまでr.t.で一晩撹拌し、次いで水を添加し、混合物をCH2Cl2で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−95a(350mg,60%)を得、これを直接、次の工程で使用した。ESI−MS(M+1):580.3 C30H37N5O7のcalc.:579.2.
【0308】
中間体I−96a: 4-[N-tert-ブトキシカルボニル-4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]安息香酸の調製
中間体I−95a(350mg,0.6mmol)をEtOH(10mL)と水(1mL)に溶解させ、次いでNaOH(220mg,5.5mmol)と30%H2O2(1mL)を反応混合物に添加し、100℃で一晩撹拌した。反応混合物をNa2SO3でクエンチし、真空濃縮し、水によって洗浄し、EtOAcによって抽出し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−96a(280mg,86.7%)を得た。ESI−MS(M−55):492.2 C29H33N5O6のcalc.:547.2.
【0309】
中間体I−97a:N-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-[4-(テトラヒドロピラン-2-イルオキシカルバモイル)フェニル]カルバミン酸tert-ブチルの調製
中間体I−96a(280mg,0.51mmol)のDMF(20mL)溶液にEDC.HCl(193mg,1mmol)、HOBt(135mg,1mmol)、THPO−NH2(117mg,1mmol)、NMM(303mg,3mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、純粋な中間体I−97a(250mg,75%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):647.4 C34H42N6O7のcalc.:646.3.
【0310】
化合物1−21: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]ベンゼンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−97a(250mg,0.38mmol)のHCl/ジオキサン(30mL,1N)溶液をr.tで4時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−21(25.4mg,14.5%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):463.3 C24H26N6O4のcalc.:646.3;Rtは2.74である。
【0311】
合成経路1h
条件:a)濃硫酸,KNO3(1eq)0℃で20分;b)Pd/C,MeOH,r.t.で一晩;c)対応するケトンR−21/R−28又はアルデヒドR−30(1.2eq),AcOH(触媒量),Na(AcO)3BH(2eq),DCM,r.t.で一晩;d)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間;e)R−11(1eq),K2CO3(2eq),CH3CN,40℃で一晩;f)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,40℃で一晩;g)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;h)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間;i)対応するアルデヒド(1.5eq),AcOH(触媒量),Na(AcO)3BH(2eq),DCM,60℃で一晩.
【0312】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、PGは保護基、例えばbocであり、QはNH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)であり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0313】
中間体I−98a: 5-(2-エトキシ-5-ニトロ-フェニル)-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−09a(1.0g,3.21mmol)の濃硫酸(5mL)溶液にKNO3(324mg,3.21mmol)を分割して0℃で添加し、次いで反応混合物をLC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで0℃で20分間撹拌し、次いで混合物を氷水に注入し、EtOAcで3回抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−98a(1.10g,95.65%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):358 C17H19N5O4のcalc.:357.1.
【0314】
中間体I−99a: 5-(5-アミノ-2-エトキシ-フェニル)-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−98a(700mg,1.961mmol)のMeOH(20mL)溶液にPd/C(0.5g)をH2雰囲気で添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで濾過し、濾液を濃縮し、粗製中間体I−99a(605mg,94.38%)を白色固形物として得、これを直接、次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):328 C17H21N5O2のcalc.:327.1.
【0315】
中間体I−100a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
中間体I−99a(200mg,0.612mmol)の無水DCM(20mL)溶液に市販の4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(R−21)(145mg,0.734mmol)、AcOH(触媒量)及びNa(AcO)3BH(259mg,1.224mmol)を添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、混合物をDCMで3回抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−100a(300mg,96%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):511 C27H38N6O4のcalc.:510.2.
【0316】
中間体I−101a: 5-[2-エトキシ-5-(4-ピペリジルアミノ)フェニル]-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−100a(300mg,0.588mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製中間体I−101a(240mg,99.58%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):411 C22H30N6O2のcalc.:410.2.
【0317】
中間体I−102a: 2-[4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
化合物中間体I−101a(240mg,0.585mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液にK2CO3(161mg,1.17mmol)とR−11e:2-クロロピリミジン-5-カルボン酸エチル(109mg,0.585mmol)を添加し、次いで混合物を40℃で一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−102a(263mg,80.18%)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):561 C29H36N8O4のcalc.:560.2.
【0318】
中間体I−103a: 2-[4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボン酸の調製
中間体I−102a(263mg,0.47mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(197mg,4.70mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで40℃で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−103a(230mg,92.0%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):533 C27H32N8O4のcalc.:532.2.
【0319】
中間体I−104a: 2-[4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]-1-ピペリジル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
中間体I−103a(230mg,0.432mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(166mg,0.864mmol)、HOBt(117mg,0.864mmol)、THPO−NH2(102mg,0.864mmol)、NMM(131mg,1.296mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−104a(102mg,37%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):632 C32H41N9O5のcalc.:631.3.
【0320】
中間体I−105a: 4-[4-エトキシ-N-メチル-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
中間体I−100a(500mg,0.980mmol)の無水DCM(30mL)溶液にパラホルムアルデヒド(132mg,1.471mmol)、AcOH(触媒量)及びNa(AcO)3BH(416mg,1.960mmol)を添加し、次いで混合物をLC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで60℃で一晩撹拌し、混合物をDCMで3回抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−105a(288mg,56%収率)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):525 C28H40N6O4のcalc.:524.3.
【0321】
化合物1−22: 2-[4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボヒドロキサム酸の調製
化合物中間体I−104a(102mg,0.162mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−22(50mg,56%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):548 C27H33N9O4のcalc.:547.2;Rtは2.14である。
【0322】
化合物1−22と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬又は中間体及び条件を使用し、以下の化合物を得た。
【0323】
合成経路1i
条件:a)R−25,9−BBN(0.5M溶液),THF中,4時間還流;b)I−94,Pd2(dba)3(0.05eq),X−Phos(0.12eq),Na2CO3(2.5eq),1,4−ジオキサン及びH2O,一晩還流;c)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間;d)R−11(1eq),K
2CO
3(2eq),CH3CN中,40℃で一晩;e)対応するケトン又はアルデヒド(1.2eq),AcOH(触媒量),Na(AcO)3BH(2eq),DCM,r.t.で一晩;f)対応するボロン酸(20eq.),Cu(OAc)2(10eq.),Et3N,DCM中,r.t.で一晩;g)プロプ−2−エン酸エチル(3eq),DIEA(3eq)CAN中,80℃で一晩;h)LiOH.H
2O(10eq)THF/メタノール/H
2O中,40℃で一晩;i)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;j)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間.
【0324】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0325】
中間体I−106a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
試薬R−25(6g,31mmol)を0.5Mの9−BBNのTHF(62mL)溶液で処理し、混合物を4時間還流加熱した。得られた混合物を、中間体I−12a(10.14g,26mmol)、Pd(dba2)3(733mg,0.8mmol)、X−Phos(926mg,1.6mmol)及びNa2CO3(6.4g,60mmol)と1,4−ジオキサン(60mL)及びH2O(10mL)の撹拌混合物に移した。得られた混合物を、TLC(PE:EtOAc=3:1)で出発物質が完全に消費されたことが示されるまで還流下で一晩撹拌し、次いで濾過し、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EtOAc=50:1から5:1までで溶出)、純粋な中間体I−106a(7.1g,45%収率)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M−55):454.1 C28H39N5O4のcalc.:509.3.
【0326】
中間体I−107a: 5-[2-エトキシ-5-(4-ピペリジルメチル)フェニル]-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−106a(500mg,0.982mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製中間体I−107a(400mg,99%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):410 C23H31N5O2のcalc.:409.2.
【0327】
中間体I−108a: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
粗製中間体I−107a(400mg,0.978mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液にK2CO3(270mg,1.956mmol)とR11e:2-クロロピリミジン-5-カルボン酸エチル(182mg,0.978mmol)を添加し、次いで混合物を40℃で一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−108a(450mg,82%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):560 C30H37N7O4のcalc.:559.3.
【0328】
中間体I−109a: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボン酸の調製
中間体I−108a(450mg,0.805mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(338mg,8.05mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで40℃で一晩撹拌した。エバポレーション後、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−109a(400mg,93%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):532 C28H33N7O4のcalc.:531.2.
【0329】
中間体I−110a: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
中間体I−109a(400mg,0.753mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(289mg,1.507mmol)、HOBt(203mg,1.507mmol)、THPO−NH2(176mg,1.507mmol)、NMM(228mg,2.259mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−110a(400mg,84%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):631 C33H42N8O5のcalc.:630.3.
【0330】
化合物1−24: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-1-ピペリジル]ピリミジン-5-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−110a(400mg,0.635mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−24(150mg,43%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):547 C28H34N8O4のcalc.:546.2;Rtは3.27である。
【0331】
化合物1−24と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬と条件を使用し、以下の化合物を得た。
【0332】
合成経路1j
条件:a)R−26(2eq),Pd2(dba)3(0.1eq),X−Phos(0.3eq),ButOK(2eq),トルエン中,100℃で1時間,マイクロ波にて;b)Zn(CN)2(2eq),Pd(PPh3)4(0.1eq),DMF中,80℃で一晩;c)DIBAL−H(1.1eq),DCM中,r.t.で一晩;d)R−26(0.8eq),AcOH(触媒量)及びNa(AcO)3BH(1.6eq),DCM中,r.tで一晩;e)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,40℃で一晩;f)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;g)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間.
【0333】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、QはNH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)である。
【0334】
中間体I−111a: 1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルの調製
中間体I−94a(500mg,1.14mmol)のトルエン(5mL)溶液に市販のピペリジン-4-カルボン酸エチル(R−26a)(358mg,2.28mmol)、x−phos(162mg,0.342mmol)、Pd2(dba)3(104mg,0.114mmol)及びButOK(3mL,2.28mmol)を添加した。混合物をマイクロ波にて100℃まで1時間加熱した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、中間体I−111a(200mg,36%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):468.3 C25H33N5O4のcalc.:467.2.
【0335】
中間体I−112a: 1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]ピペリジン-4-カルボン酸の調製
中間体I−111a(200mg,0.43mmol)のTHF/MeOH/H2O(3/3/2,8mL)溶液にLiOH.H2O(184mg,10eq)を添加した。得られた混合物をr.t.で8時間撹拌し、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示された後、次いで混合物を水で希釈し、1N HClでpHを6−7に調整し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−112a(180mg,96%)を得た。ESI−MS(M+1):440.2;C23H29N5O4のcalc.:439.2.
【0336】
中間体I−113a: 1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピペリジン-4-カルボキサミドの調製
中間体I−112a(60mg,0.14mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(54mg,0.28mmol)、HOBt(38mg,0.28mmol)、THPONH2(33mg,0.28mmol)及びNMM(46mg,0.42mmol)をr.tで添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、中間体I−113a(40mg,53%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):539.3;C28H38N6O5のcalc.:538.3.
【0337】
化合物1−35: 1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]ピペリジン-4-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−113a(40mg,0.074mmol)のHCl/EtOAc(10mL)溶液をr.tで1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−35(6mg,19%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):455.2 C23H30N6O4のcalc.:454.2;Rtは1.96である。
【0338】
中間体I−114a: 4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンゾニトリルの調製
中間体I−94a(4.0g,9.13mmol)のDMF(30mL)溶液にZn(CN)2(2.21g,18.26mmol)、Pd(PPh3)4(1.06g,0.913mmol)を添加し、次いで混合物をN2保護下で80℃にて一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な中間体I−114a(2.50g,81%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):338 C18H19N5O2のcalc.:337.1.
【0339】
中間体I−115a: 4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンズアルデヒドの調製
中間体I−114a(2.50g,7.42mmol)の無水DCM(30mL)溶液にDIBAL−H(8.2mL,トルエン中1.0M,8.16mmol)を0℃でゆっくり添加し、次いで混合物を、HPLCで出発物質が完全に消費されたことが示されるまでN2保護下で室温にて一晩撹拌し、混合物を2N HClに注入し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な中間体I−115a(1.69g,67%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):341 C18H20N4O3のcalc.:340.1.
【0340】
中間体I−116a: 1-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-4-カルボン酸エチルの調製
中間体I−115a(250mg,0.736mmol)の無水DCM(30mL)溶液に市販のピペリジン-4-カルボン酸エチル(R−26a)(97mg,0.618mmol)、AcOH(触媒量)及びNa(AcO)3BH(260mg,1.226mmol)を添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、混合物をDCMで3回抽出し、有機層を水性NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−116a(150mg,50.51%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):482 C26H35N5O4のcalc.:481.2.
【0341】
中間体I−117a: 1-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-4-カルボン酸の調製
中間体I−116a(150mg,0.312mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(131mg,3.12mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−117a(130mg,92.20%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):454 C24H31N5O4のcalc.:453.2.
【0342】
中間体I−118a: 1-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピペリジン-4-カルボキサミドの調製
中間体I−117a(130mg,0.287mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(110mg,0.574mmol)、HOBt(77mg,0.574mmol)、THPO−NH2(67mg,0.574mmol)、NMM(87mg,0.861mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(MeOH/DCM=1:10)によって精製し、純粋な中間体I−118a(110mg,69%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):553 C29H40N6O5のcalc.:552.3.
【0343】
化合物1−36: 1-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-4-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−118a(110mg,0.199mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−36(26.7mg,28%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):469 C24H32N6O4のcalc.:468.2;Rtは2.00である。
【0344】
化合物1−36と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0345】
合成経路1k
条件:a)R−10(0.7eq),Cu(OAc)2(1eq),Et3N(3.5eq),DCM中,r.t.で一晩;b)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,40℃で一晩;c)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間.
【0346】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0347】
中間体I−119a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]安息香酸エチルの調製
中間体I−13a(250mg,0.7mmol)のCH2Cl2(50mL)溶液に市販の4-ヒドロキシ安息香酸エチルR−10c(83mg,0.5mmol)、Cu(OAc)2(127mg,0.7mmol)、Et3N(253mg,2.5mmol)及び4Aモレキュラーシーブ(0.5g)を添加し、次いで混合物をLC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまでO2保護でr.t.にて一晩撹拌し、次いで濾過し、混合物をCH2Cl2で抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、純粋な中間体I−119a(115mg,48%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):477.2 C26H28N4O5のcalc.:476.2.
【0348】
中間体I−120a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]安息香酸の調製
中間体I−119a(115mg,0.242mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(102mg,2.42mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製の純粋な中間体I−120a(100mg,92%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):449 C24H24N4O5のcalc.:448.1.
【0349】
中間体I−121a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ベンズアミドの調製
中間体I−120a(100mg,0.223mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(86mg,0.446mmol)、HOBt(60mg,0.446mmol)、THPO−NH2(52mg,0.446mmol)、NMM(68mg,0.669mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:5)によって精製し、純粋な中間体I−121a(82mg,67%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):548 C29H33N5O6のcalc.:547.2.
【0350】
化合物1−37: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェノキシ]ベンゼンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−121a(82mg,0.150mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−37(35mg,50%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):464 C24H25N5O5のcalc.:463.1;Rtは2.95である。
【0351】
化合物1−37と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0352】
合成経路1l
条件:a)R−27(1eq),Pd(PPh3)4(0.1eq)K
2CO
3(3eq)(水中),1,4−ジオキサン中,80℃で一晩;b)Pd/C,MeOH中,H2雰囲気,r.tで1時間;c)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,40℃で一晩;d)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;e)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間.
【0353】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、nは0又は1である。
【0354】
中間体I−122a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロヘキス-3-エン-1-カルボン酸エチルの調製
中間体I−13a(300mg,0.685mmol)の1,4-ジオキサン(20mL)溶液にR−27a:4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)シクロヘキス-3-エン-1-カルボン酸エチル
(207mg,0.685mmol)、K2CO3(284mg,1mLの水中2.06mmol)、Pd(PPh3)4(80mg,0.0685mmol)を添加し、次いで混合物をN2保護下で80℃にて一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−122a(300mg,94%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):465 C26H32N4O4のcalc.:464.2.
【0355】
中間体I−123a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロヘキス-3-エン-1-カルボン酸の調製
中間体I−122a(130mg,0.280mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(118mg,2.80mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−123a(110mg,90%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):437 C24H28N4O4のcalc.:436.2.
【0356】
中間体I−124a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-シクロヘキス-3-エン-1-カルボキサミドの調製
中間体I−123a(110mg,0.252mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(97mg,0.504mmol)、HOBt(68mg,0.504mmol)、THPO−NH2(59mg,0.504mmol)、NMM(77mg,0.756mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−124a(90mg,66%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):536 C29H37N5O5のcalc.:535.2.
【0357】
化合物1−38: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロヘキス-3-エン-1-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−124a(90mg,0.168mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−38(14.5mg,19%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):452 C24H29N5O4のcalc.:451.2;Rtは2.85である。
【0358】
化合物1−38と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0359】
中間体I−125a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボン酸エチルの調製
中間体I−122a(170mg,0.366mmol)のMeOH(20mL)溶液にPd/C(50mg)をH2雰囲気で添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で1時間撹拌し、次いで濾過し、濾液を濃縮し、粗製中間体I−125a(154mg,90%)を白色固形物として得、これを直接、次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):467 C26H34N4O4のcalc.:466.2.
【0360】
中間体I−126a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボン酸の調製
粗製中間体I−125a(154mg,0.330mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(139mg,3.30mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−126a(110mg,75%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):439 C24H30N4O4のcalc.:438.2.
【0361】
中間体I−127a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-シクロヘキサンカルボキサミドの調製
中間体I−126a(110mg,0.251mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(96mg,0.502mmol)、HOBt(68mg,0.502mmol)、THPO−NH2(59mg,0.502mmol)、NMM(76mg,0.753mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−127a(90mg,66%収率)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):538 C29H39N5O5のcalc.:537.3.
【0362】
化合物1−75、1−40及び1−41: ラセミ体、シス及びトランス4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−127a(98mg,0.182mmol)のHCl/EtOAc(1.0M,15mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、ラセミ化合物1−75(14.5mg),ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.:453.2(Rtは3.05である);シス異性体1−40(5.8mg)ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.:453.2(Rtは2.95である)及びトランス異性体1−41(10mg)ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.:453.2(Rtは3.05である)を得た。
【0363】
化合物1−75と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0364】
合成経路1m
条件:a)R−09又はR−29(1.2eq),Cu(OAc)2(2eq),Et3N(3eq),無水CH2Cl2中,r.t.で2時間;b)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,40℃で一晩;c)HCl/AcOEt(2M)r.tで1時間;d)THPO−NH2(2eq),CDI(2eq),無水THF中,0℃で添加,次いでr.t.で一晩;e)R−11(1.1eq),K
2CO
3(3eq),CH
3CN中,60℃で一晩;f)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;g)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間.
【0365】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキル、QはNH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)であり、PGは保護基、例えばbocであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0366】
中間体I−128a: 8-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-8-アザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸エチルの調製
中間体I−13a(200mg,0.56mmol)、Cu(OAc)2(217mg,1.2mmol)、Et3N(152mg,1.5mmol)及び4Aモレキュラーシーブ(800mg)を含む無水CH2Cl2(65mL)の溶液にR−09j:8-アザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸エチル(144mg,0.68mmol)をO2条件下で添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまでr.t.で3.5時間撹拌し、次いで混合物をCH2Cl2で抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、純粋な中間体I−128a(135mg,26%収率)を得た。ESI−MS(M+1):522.1 C29H39N5O4のcalc.:521.3.
【0367】
中間体I−129a: 8-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-8-アザスピロ[4.5]デカン-3-カルボン酸の調製
中間体I−128a(135mg,0.26mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,30mL)溶液にLiOH.H2O(130mg,3mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを3−4に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−129a(120mg,93%)を得た。ESI−MS(M+1):494.2 C27H35N5Oのcalc.:493.2.
【0368】
中間体I−130a: 8-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-8-アザスピロ[4.5]デカン-3-カルボキサミドの調製
中間体I−129a(120mg,0.24mmol)のDMF(20mL)溶液にEDC.HCl(93mg,0.48mmol)、HOBt(65mg,0.48mmol)、THPO−NH2(56mg,0.48mmol)、NMM(62mg,0.6mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−130a(142mg,〜100%)を得た。ESI−MS(M+1):593.2 C32H44N6O5のcalc.:592.3.
【0369】
化合物1−56: 8-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-8-アザスピロ[4.5]デカン-3-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−130a(142mg,0.24mmol)のHCl/EtOAc(1N,25mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−56(44.8mg,37%収率)を得た。ESI−MS(M+1):509.2 C27H36N6O4のcalc.:508.2;Rtは1.86である。
【0370】
化合物1−56と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0371】
中間体I−131a: 2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-カルボン酸tert-ブチルの調製
中間体I−13a(445mg,1.25mmol)の無水DCM(50mL)溶液にR−29a:2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-カルボン酸tert-ブチル(200mg,0.833mmol)、Cu(OAc)2(181mg,1.0mmol)、DMAP(22mg,0.167mmol)、Et3N(337mg,3.332mmol)及び4A MS(0.8g)を添加し、次いで混合物をO2雰囲気下で室温にて3時間撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、次いで水を添加し、濾過し、混合物をDCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1.5:1)によって精製し、純粋な中間体I−131a(60mg,13%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):551 C30H42N6O4のcalc.:550.3.
【0372】
中間体I−132a: 5-[5-(2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-2-イル)-2-エトキシ-フェニル]-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−131a(60mg,0.109mmol)のHCl/EtOAc(2M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製の純粋な中間体I−132a(35mg,71%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):451 C25H34N6O2のcalc.:450.2.
【0373】
中間体I−133a: 2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-カルボキサミドの調製
THPO−NH2(18mg,0.156mmol)を無水THF(5mL)に溶解させ、カニューレにより、CDI(25mg,0.156mmol)の無水THF(10mL)の冷却溶液にN2保護下で0℃にて滴下した。室温で30分間撹拌した後、無水THF(5mL)に溶解させた中間体I−132a(35mg,0.078mmol)を添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−133a(30mg,65%収率)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):594 C31H43N7O5のcalc.:593.3.
【0374】
化合物1−57: 2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−133a(30mg,0.051mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−57(3.8mg,14%収率)を赤色固形物として得た。ESI−MS(M+1):510 C26H35N7O4のcalc.:509.2;Rtは2.77である。
【0375】
化合物1−57と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0376】
中間体I−128b: 2-[2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-イル]ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
中間体I−132a(240mg,0.53mmol)のアセトニトリル(60mL)溶液にK2CO3(194mg,1.4mmol)とR−11e:2-クロロピリミジン-5-カルボン酸エチル(120mg,0.64mmol)を添加し、次いで混合物を60℃で一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、中間体I−128b(130mg,41%収率)を得た。ESI−MS(M+1):601.2 C32H40N8O4のcalc.:600.3.
【0377】
中間体I−129b: 2-[2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-イル]ピリミジン-5-カルボン酸の調製
中間体I−128b(130mg,0.22mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(95mg,2.2mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを3に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−129b(95mg,77%)を得た。
ESI−MS(M+1):573.2 C30H36N8O4のcalc.:572.2.
【0378】
中間体I−130b: 2-[2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-イル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
中間体I−129b(95mg,0.17mmol)のDMF(30mL)溶液にEDC.HCl(68mg,0.35mmol)、HOBt(48mg,0.35mmol)、THPO−NH2(41mg,0.35mmol)、NMM(61mg,0.6mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、中間体I−130b(100mg,87%)を得た。ESI−MS(M+1):672.2 C35H45N9O5のcalc.:671.3.
【0379】
化合物1−69: 2-[2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-2,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-8-イル]ピリミジン-5-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−130b(100mg,0.15mmol)のHCl/EtOAc(1.0N,20mL)溶液を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−69(15.4mg,17%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):588.3 C30H37N9O4のcalc.:587.3;Rtは3.03である。
【0380】
化合物1−69と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0381】
合成経路1n
条件:a)1−94,n−BuLi(1.8eq),THF中,−70℃で1時間,次いで,R−30(1.5eq),THF中,r.t.で15時間;b)DAST(1.5eq),DCM中,r.t.で12時間;c)LiOH.H
2O(12eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;d)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;e)HCl/AcOEt(4M),r.tで2時間.
【0382】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0383】
中間体I−134a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-ヒドロキシ-メチル]安息香酸メチルの調製
n−BuLi(1.4mL,3.5mmol)を、中間体I−94a(850mg,1.95mmol)のTHF(60mL)の撹拌懸濁液に窒素下で−70℃にて10分間にわたって添加した。得られた溶液を−40℃で1時間撹拌し、次いで市販のR−30a:4-ホルミル安息香酸メチル(534mg,3.0mmol)を含むTHF(10mL)を窒素下で5分間にわたって添加した。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。反応液を水性NH4Clでクエンチし、次いでEtOAcで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をカラムによって精製し、純粋な中間体I−134a(400mg,43%収率)を得た。ESI−MS(M+1):477.1 C26H28N4O5のcalc.:476.2.
【0384】
中間体I−135a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-フルオロ-メチル]安息香酸メチルの調製
中間体I−134a(400mg,0.84mmol)のDCM(40mL)溶液にDAST(215mg,1.34mmol)をN2下で0℃にて添加した。次いで反応混合物をr.t.で12時間撹拌した。TLC又はLCMSで出発物質が完全に消費されたことが示された。反応液を水性NaHCO3によってクエンチし、次いでDCMで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をカラムによって精製し、純粋な中間体I−135a(295mg,73%収率)を得た。ESI−MS(M+1):479.1 C26H27FN4O4のcalc.:478.2.
【0385】
中間体I−136a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-メトキシ-メチル]安息香酸の調製
中間体I−135a(120mg,0.25mmol)のTHF/H2O(9/6,15mL)溶液にLiOH.H2O(130mg,3mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまでr.t.で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを3−4に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、中間体I−136a(110mg,92%)を得た。ESI−MS(M+1):477.2 C26H28N4O5のcalc.:476.2.
【0386】
中間体I−137a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-メトキシ-メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ベンズアミドの調製
中間体I−136a(110mg,0.23mmol)のDMF(30mL)溶液にEDC.HCl(97mg,0.5mmol)、HOBt(68mg,0.5mmol)、THPO−NH2(59mg,0.5mmol)、NMM(101mg,1.0mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−137a(123mg,93%)を得た。ESI−MS(M+1):576.2 C31H37N5O6のcalc.:575.2.
【0387】
化合物1−77: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-メトキシ-メチル]ベンゼンカルボヒドロキサム酸及び1−78:4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-ヒドロキシ-メチル]ベンゼンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−137a(123mg,0.21mmol)のHCl/EtOAc(1.0M,25mL)溶液を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮し、2種類の化合物の粗製混合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−77(22.4mg)(ESI−MS(M+1):492.2 C26H29N5O5のcalc.:491.2;Rtは2.88である)及び純粋な化合物1−78(9.9mg)(ESI−MS(M+1):478.2 C25H27N5O5のcalc.:477.2;Rtは2.40である)を得た。
【0388】
先の中間体からのシングルトンの合成:
中間体I−138a: 4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)安息香酸エチルの調製
中間体I−12a(350mg,0.897mmol)のEtOH(30mL)溶液にEt3N(227mg,2.243mmol)及びPd(dppf)Cl2(146mg,0.179mmol)をCO雰囲気で添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまでCO保護下で80℃にて一晩撹拌し、次いで濾過し、濃縮し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−138a(254mg,73%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):385 C20H24N4O4のcalc.:384.2.
【0389】
中間体I−139a: 4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)安息香酸の調製
中間体I−138a(254mg,0.661mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(278mg,6.61mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで40℃で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−139a(220mg,93%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):357 C18H20N4O4のcalc.:356.1.
【0390】
中間体I−140a: 4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ベンズアミドの調製
中間体I−139a(220mg,0.618mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(237mg,1.236mmol)、HOBt(167mg,1.236mmol)、THPO−NH2(145mg,1.236mmol)、NMM(187mg,1.854mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−140a(140mg,49%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):456 C23H29N5O5のcalc.:455.21.
【0391】
化合物1−27: 4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンゼンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−140a(140mg,0.308mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−27(85mg,74%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):372 C18H21N5O4のcalc.:371.1;Rtは2.25である。
【0392】
中間体I−141a: (E)-3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]プロプ-2-エン酸エチルの調製
中間体I−94a(100mg,0.228mmol)、アクリル酸エチル(71mg,0.71mmol)、POT(28mg,0.091mmol)及びEt3N(81mg,0.798mmol)の混合物を厚肉のパイレックスチューブ内でN2保護下で100℃にて一晩加熱した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−141a(85mg,90%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):411 C22H26N4O4のcalc.:410.2.
【0393】
中間体I−142a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]プロパン酸エチルの調製
中間体I−141a(85mg,0.207mmol)のMeOH(10mL)溶液にPd/C(30mg)をH2雰囲気で添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで濾過し、濾液を濃縮し、粗製中間体I−142a(81mg,95%)を黄色固形物として得、これを直接、次の工程で使用した。ESI−MS(M+1):413 C22H28N4O4のcalc.:412.2.
【0394】
中間体I−143a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]プロパン酸の調製
中間体I−142a(81mg,0.197mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(83mg,1.97mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで40℃で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製物の中間体I−143a(60mg,79%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):385 C20H24N4O4のcalc.:384.1.
【0395】
中間体I−144a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-プロパンアミドの調製
中間体I−143a(60mg,0.156mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(60mg,0.312mmol)、HOBt(42mg,0.312mmol)、THPO−NH2(36mg,0.312mmol)、NMM(48mg,0.468mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−144a(60mg,80%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):484 C25H33N5O5のcalc.:483.2.
【0396】
化合物1−31: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]プロパンヒドロキサム酸の調製
中間体I−144a(60mg,0.124mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−31(20mg,40%収率)を赤色固形物として得た。ESI−MS(M+1):400 C20H25N5O4のcalc.:399.2;Rtは2.44である。
【0397】
中間体I−145a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]プロパン酸メチルの調製
中間体I−99a(500mg,1.53mmol)及び3,3-ジメトキシプロパン酸メチル(274mg,1.85mmol)を含むCH2Cl2(16mL)の溶液に窒素下でTFA(8mL)及びトリエチルシラン(TES,534mg,4.6mmol)、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、水性NaHCO3でpHを7に調整し、CH2Cl2で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、中間体I−145a(620mg,98%)を得た。ESI−MS(M+1):414.2 C21H27N5O4のcalc.:413.2.
【0398】
中間体I−146a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]プロパン酸の調製
中間体I−145a(620mg,1.5mmol)のTHF/MeOH/H2O(3/3/2,32mL)溶液にLiOH.H2O(645mg,10eq)を添加した。得られた混合物をr.t.で8時間撹拌し、TLC(PE/EA 5:1)で出発物質が完全に消費されたことが示された後、次いで混合物を水で希釈し、1N HClでpHを3−4に調整し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−146a(580mg,96%)を薄黄色油状物として得、これを直接、次の工程で使用した。ESI−MS(M+1):400.2;C20H25N5O4のcalc.:399.2.
【0399】
中間体I−147a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-プロパンアミドの調製
中間体I−146a(580mg,1.45mmol)のDMF(40mL)溶液にEDC.HCl(560mg,2.9mmol)、HOBt(392mg,2.9mmol)、THPO−NH2(340mg,2.9mmol)、NMM(505mg,5.0mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、純粋な中間体I−147a(630mg,87%収率)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):499.3 C25H34N6O5のcalc.:498.2.
【0400】
化合物1−33: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]プロパンヒドロキサム酸の調製
中間体I−147a(300mg,0.6mmol)のHCl/EtOAc(1.0M,40mL)溶液を室温で4時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−33(41.2mg,16%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):415.1 C20H26N6O4のcalc.:414.2;Rtは1.88である。
【0401】
中間体I−148a: 5-[5-(1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカン-8-イル)-2-エトキシ-フェニル]-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−94a(1.7g,3.87mmol)のトルエン(tolune)(10mL)溶液にButok(7.74mL,1M,7.74mmol)、Pd2(dab)3(355mg,0.387mmol)、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン(1.1g,7.74mmol)及びx−phos(553mg,1.16mmol)を添加した。溶液をマイクロ波にて120℃まで1時間加熱した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、中間体I−148a(1.4g,80%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.:453.2.
【0402】
中間体I−149a: 5-[2-エトキシ-5-(4-オキソ-1-ピペリジル)フェニル]-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−148a(1.4g,3.1mmol)のHCl(6N、10mL)溶液を70℃で一晩撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、純粋な中間体I−149a(1.1g,85%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):410.2 C22H27N5O3のcalc.:409.2.
【0403】
中間体I−150a: 2-[1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-4-ピペリジリデン]酢酸エチルの調製
2-ジエトキシホスホリル酢酸メチル(279mg,1.34mmol)のTHF(20mL)溶液にNaH(54mg,1.34mmol)を0℃で添加した。混合物溶液を0℃で1時間撹拌した。次いで、中間体I−149a(500mg,1.22mmol)のTHF(5mL)溶液を0℃で添加した。溶液をr.tで一晩撹拌した。混合物を水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、中間体I−150a(260mg,45%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):480.2;C26H33N5O4のcalc.:479.2.
【0404】
中間体I−151a: 2-[1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-4-ピペリジル]酢酸エチルの調製
中間体I−150a(140mg,0.29mmol)のMeOH(40mL)溶液にPd/C(0.3g)を添加した。溶液をH2雰囲気下でr.tにて3時間撹拌した。溶液を濾過し、濾液を濃縮し、中間体I−151a(100mg,71%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):482.2 C26H35N5O4のcalc.:481.2.
【0405】
中間体I−152a: 2-[1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-4-ピペリジル]酢酸の調製
中間体I−151a(100mg,0.21mmol)のTHF/MeOH/H2O(3/3/2,8mL)溶液にLiOH.H2O(88mg,10eq)を添加した。得られた混合物をr.t.で8時間撹拌し、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示された後、次いで混合物を水で希釈し、1N HClでpHを6−7に調整し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、所望の中間体I−152a(90mg,95%)を得た。ESI−MS(M+1):454.2;C24H31N5O4のcalc.:453.2.
【0406】
中間体I−153a: 2-[1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-4-ピペリジル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-アセトアミドの調製
中間体I−152a(90mg,0.2mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(77mg,0.4mmol)、HOBt(54mg,0.4mmol)、THPONH2(47mg,0.4mmol)及びNMM(62mg,0.6mmol)をr.tで添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、中間体I−153a(70mg,64%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):553.3;C29H40N6O5のcalc.:552.3.
【0407】
化合物1−44: 2-[1-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-4-ピペリジル]エタンヒドロキサム酸の調製
中間体I−153a(70mg,0.13mmol)のHCl/EtOAc(10mL)溶液をr.tで1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−44(22.9mg,35%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):469.2 C24H32N6O4のcalc.:468.2;Rtは2.01である。
【0408】
中間体I−154a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルの調製
中間体I−115a(400mg,1.176mmol)の無水トルエン(20mL)溶液にピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(325mg,1.764mmol)、Ti(Oi−Pr)4(413mg,1.764mmol)を添加し、次いで混合物をN2保護下で室温にて1.5時間撹拌し、Na(AcO)3BH(499mg,2.352mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌し、混合物をEtOAcで3回抽出し、有機層を水性ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1.5)によって精製し、純粋な中間体I−154a(450mg,75%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):511 C27H38N6O4のcalc.:510.2.
【0409】
中間体I−155a: 5-[2-エトキシ-5-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-1-メチル-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オンの調製
中間体I−154a(450mg,0.882mmol)のHCl/EtOAc(4M,10mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮し、粗製中間体I−155a(340mg,93%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):411 C22H30N6O2のcalc.:410.2.
【0410】
中間体I−156a: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
中間体I−155a(170mg,0.307mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液にK2CO3(85mg,0.614mmol)とR−11e:2-クロロピリミジン-5-カルボン酸エチル(57mg,0.307mmol)を添加し、次いで混合物を60℃で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1.5)によって精製し、純粋な中間体I−156a(150mg,87%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):561 C29H36N8O4のcalc.:560.2.
【0411】
中間体I−157a: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-カルボン酸の調製
中間体I−156a(150mg,0.268mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(112mg,2.68mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−157a(130mg,90.91%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):533 C27H32N8O4のcalc.:532.2.
【0412】
中間体I−158a: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
中間体I−157a(130mg,0.244mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(94mg,0.488mmol)、HOBt(66mg,0.488mmol)、THPO−NH2(57mg,0.488mmol)、NMM(74mg,0.732mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−158a(120mg,78%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):632 C32H41N9O5のcalc.:631.3.
【0413】
化合物1−48: 2-[4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]ピリミジン-5-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−158a(120mg,0.190mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−48(26.2mg,25%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):548 C27H33N9O4のcalc.:547.2;Rtは1.88である。
【0414】
中間体I−159a: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピペラジン-1-カルボキサミドの調製
THPO−NH2(146mg,1.248mmol)を無水THF(10mL)に溶解させ、カニューレにより、CDI(202mg,1.248mmol)の無水THF(20mL)の冷却溶液にN2保護下で0℃にて滴下した。室温で30分間撹拌した後、無水THF(10mL)に溶解させた中間体I−155a(170mg,0.415mmol)を添加し、次いで反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−159a(150mg,65%収率)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):554 C28H39N7O5のcalc.:553.3.
【0415】
化合物1−50: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−159a(150mg,0.271mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−50(43.4mg,34%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):470 C23H31N7O4のcalc.:469.2;Rtは1.97である。
【0416】
中間体I−160a:4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピペリジン-1-カルボキサミドの調製
THPO−NH2(57mg,0.487mmol)を無水THF(10mL)に溶解させ、カニューレにより、CDI(79mg,0.487mmol)の無水THF(20mL)の冷却溶液にN2保護下で0℃にて滴下した。室温で30分間撹拌した後、無水THF(10mL)に溶解させた中間体I−107a(100mg,0.244mmol)を添加し、次いで混合物を室温で撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−160a(105mg,77%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):553 C29H40N6O5のcalc.:552.3.
【0417】
化合物1−49: 4-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]ピペリジン-1-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−160a(105mg,0.190mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−49(19.1mg,21%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):469 C24H32N6O4のcalc.:468.2;Rtは2.99である。
【0418】
中間体I−161a: 2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]酢酸エチルの調製
中間体I−12a(500mg,1.282mmol)、Pd2(dba)3(118mg,0.128mmol)、X−Phos(147mg,0.256mmol)を含む無水THF(30mL)の溶液にR−31a:ブロモ-(2-エトキシ-2-オキソ-エチル)亜鉛(20mL,過剰)をN2保護下で添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまでN2保護下で80℃にて一晩撹拌し、次いで混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(PE/EtOAc=1:1)によって精製し、純粋な中間体I−161a(270mg,52%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):399 C21H26N4O4のcalc.:398.2.
【0419】
中間体I−162a: 2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]酢酸の調製
中間体I−161a(270mg,0.678mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(285mg,6.78mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−162a(230mg,91%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):371 C19H22N4O4のcalc.:370.1.
【0420】
中間体I−163a: 2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-アセトアミドの調製
中間体I−162a(115mg,0.311mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(119mg,0.622mmol)、HOBt(84mg,0.622mmol)、THPO−NH2(73mg,0.622mmol)、NMM(94mg,0.933mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−163a(116mg,79%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):470 C24H31N5O5のcalc.:469.2.
【0421】
化合物1−52: 2-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]エタンヒドロキサム酸の調製
中間体I−163a(116mg,0.247mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−52(12.2mg,13%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):386 C19H23N5O4のcalc.:385.2;Rtは2.32である。
【0422】
中間体I−164a: 5-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンゾイル]チオフェン-2-カルボン酸メチルの調製
中間体I−13a(1.25g,3.5mmol)のアニソール(40mL)溶液に5-ブロモチオフェン-2-カルボン酸メチル(R−11z)(655mg,4.2mmol)、Pd(dppf)Cl2(146mg,0.2mmol)、K2CO3(1.52g,11mmol)及びKI(1.83g,11mmol)を添加した。溶解をCO(1気圧)下で85℃にて3日間行った。次いで反応混合物を室温まで冷却し、水を添加し、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって純粋な中間体I−164a(260mg,15%収率)に精製した。ESI−MS(M+1):481.1 C24H24N4O5Sのcalc.:480.1.
【0423】
中間体I−165a: 5-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンゾイル]チオフェン-2-カルボン酸の調製
中間体I−164a(100mg,0.21mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(130mg,3mmol)を添加し、反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを3−4に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−165a(83mg,85%)を得た。ESI−MS(M+1):467.1 C23H22N4O5Sのcalc.:466.1.
【0424】
中間体I−166a: 5-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンゾイル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-チオフェン-2-カルボキサミドの調製
中間体I−165a(83mg,0.18mmol)のDMF(30mL)溶液にEDC.HCl(78mg,0.4mmol)、HOBt(55mg,0.4mmol)、THPO−NH2(47mg,0.4mmol)、NMM(101mg,1.0mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−166a(95mg,93%)を得た。
ESI−MS(M+1):566.2 C28H31N5O6Sのcalc.:565.2.
【0425】
化合物1−79: 5-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)ベンゾイル]チオフェン-2-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−166a(95mg,0.168mmol)のHCl/EtOAc(1.0M,20mL)溶液を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−79(48.9mg,60%収率)を得た。ESI−MS(M+1):482.1 C23H23N5O5Sのcalc.:481.1;Rtは2.52である。
【0426】
中間体I−167a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-3-ヒドロキシ-シクロブタンカルボン酸tert-ブチルの調製
n−BuLi(2.6mL,6.5mmol)を、中間体I−94a(2.63g,6.0mmol)のTHF(60mL)の撹拌懸濁液に窒素下で−70℃にて5分間にわたって添加した。得られた溶液を−40℃で1時間撹拌し、次いでTHF(10mL)中、R−28b:3−オキソシクロブタンカルボン酸tert−ブチル(1.1g,6.5mmol)を窒素下で5分間にわたって添加した。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。反応液を水性NH4Clでクエンチし、次いでEtOAcで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をカラムによって精製し、純粋な中間体I−167a(830mg,26%収率)を得た。ESI−MS(M+1):483.2 C26H34N4O5のcalc.:482.2.
【0427】
中間体I−168a: 3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロブタンカルボン酸の調製
中間体I−167a(700mg,1.45mmol)のTFA(8mL)溶液に、TESH(8mL)のDCM(8mL)溶液を0℃で滴下した。反応混合物を室温でさらに10時間撹拌した。LCMSで出発物質が完全に消費されたことが示された。反応液を水性NaHCO3によってゆっくりクエンチし、次いでDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(60mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗製中間体I−168a(512mg,86%)を得た。ESI−MS(M+1):411.1 C22H26N4O4のcalc.:410.2.
【0428】
化合物1−82: (ラセミ体)3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロブタンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−168a(512mg,1.25mmol)のDMF(40mL)溶液にBOP(995mg,2.25mmol)、DIEA(413mg,3.2mmol)及びNH2OH HCl(152mg,2.2mmol)を添加した。混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで80℃で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、化合物1−82をラセミ混合物(320mg,60%収率)として黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):426.2 C22H27N5O4のcalc.:425.2.Rtは2.61である。
【0429】
化合物1−84及び1−85: シス及びトランス3-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]シクロブタンカルボヒドロキサム酸の調製
シス及びトランスの対応する異性体をラセミ混合物1−82からSFCによって分離し、シス異性体1−84(57.6mg):ESI−MS(M+1):426.2 C22H27N5O4のcalc.:425.2(Rtは2.48である)及びトランス異性体1−85(49.7mg):ESI−MS(M+1):426.2 C22H27N5O4のcalc.:425.2(Rtは2.43である)を得た。
【0430】
中間体I−183a:: 2-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]-ヒドロキシ-メチル]シクロプロパンカルボン酸エチルの調製
n−BuLi(1.1mL,2.7mmol)を、中間体I−94a(1.1g,2.5mmol)のTHF(40mL)の撹拌懸濁液に窒素下で−70℃にて10分間にわたって添加した。得られた溶液を−40℃で1時間撹拌し、次いで、試薬(1S,2S)-2-ホルミルシクロプロパンカルボン酸エチル(R−30d)(375mg,2.64mmol,CAS:20417−61−2,主としてトランス体,Aldrichから購入)を含むTHF(10mL)を窒素下で5分間にわたって添加した。得られた溶液を室温で15時間撹拌した。反応液を水性NH4Clでクエンチし、次いでEtOAcで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をカラムによって精製し、純粋な中間体I−183a(210mg,18%収率)を得た。ESI−MS(M+1):455.1 C24H30N4O5のcalc.:454.2.
【0431】
中間体I−184a: 2-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロプロパンカルボン酸エチルの調製
中間体I−183a(210mg,0.46mmol)のTFA(8mL)溶液に、TESH(8mL)のDCM(8mL)溶液を−0℃で滴下した。反応混合物を室温でさらに10時間撹拌した。反応液を水性NaHCO3によってゆっくりクエンチし、次いでDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(60mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗製中間体I−184a(135mg,67%)を得た。ESI−MS(M+1):439.1 C24H30N4O4のcalc.:438.2.
【0432】
中間体I−185a: 2-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロプロパンカルボン酸の調製
中間体I−184a(135mg,0.31mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,15mL)溶液にLiOH.H2O(130mg,3mmol)を添加し、反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを3−4に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、中間体I−185a(125mg,98%)を得た。ESI−MS(M+1):411.1 C22H26N4O4のcalc.:410.2.
【0433】
中間体I−186a: 2-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-シクロプロパンカルボキサミドの調製
中間体I−185a(125mg,0.3mmol)のDMF(20mL)溶液にEDC.HCl(97mg,0.5mmol)、HOBt(68mg,0.5mmol)、THPO−NH2(59mg,0.5mmol)、NMM(101mg,1.0mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−186a(93mg,61%)を得た。ESI−MS(M+1):510.2 C27H35N5O5のcalc.:509.2.
【0434】
化合物1−86: 2-[[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)フェニル]メチル]シクロプロパンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−186a(93mg,0.183mmol)のHCl/EtOAc(1.0M,20mL)溶液を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−86(32.2mg,41%収率)を得た。ESI−MS(M+1):426.2. C22H27N5O4のcalc.:425.2;Rtは2.71である。
【0435】
中間体I−187a: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ピペリジン-1-カルボキサミドの調製
THPO−NH2(34.2mg,0.293mmol)を無水THF(5mL)に溶解させ、カニューレにより、CDI(47.7mg,0.293mmol)の無水THF(10mL)の冷却溶液にN2保護下で0℃にて滴下した。室温で30分間撹拌した後、無水THF(5mL)に溶解させた中間体I−101a(100mg,0.244mmol)を添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLC(EtOAc)によって精製し、純粋な中間体I−187a(100mg,73%収率)を黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):554 C28H39N7O5のcalc.:553.3.
【0436】
化合物1−64: 4-[4-エトキシ-3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)アニリノ]ピペリジン-1-カルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−187a(100mg,0.18mmol)のHCl/EtOAc(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物1−64(28mg,33%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):470.2 C23H31N7O4のcalc.:469.2;Rtは1.96である。
【0437】
合成経路2a
条件:a)インサイチュで得られるR−13(NH
4Cl及びAl(CH
3)
3,トルエン中2N,0℃);次いで,2を添加し,9時間還流;b)N
2H
4.H
2O,メタノール中,r.t.;c)R−20(1.1eq)を3に添加,NaOHの4N(3eq)溶液中,0℃;d)DMAP(触媒量)及びピリジン,THF中,55℃;次いで,R−12を添加し、2時間還流;e)メタノール中で4時間還流;f)POCl
3及びAcOH,110℃で2時間;g)ClSO
3H,r.t.で2時間;h)R−06(2eq),メタノール中,MW,100℃で1時間;i)Br
2(1.2eq),AcOH中,r.t.で一晩;j)AcOK(2eq),R−08(1.2eq)及び(dppf)
2Cl
2Pd(0.1eq),ジオキサン中,90℃で一晩;k)NaOH/H
2O(4M)及びH
2O
2(1.3eq),水中,r.t.で一晩
【0438】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xはハロゲンであり、Aは、置換されていてもよい3−7員の複素環式単環式の環である。
【0439】
中間体I−24a: 2-エトキシベンズアミジンの調製
2-エトキシベンゾニトリル(2、10g,68mmol)のトルエン(150mL)溶液にAlCH
3ClNH
2(1eq)を添加した。メチルクロロアルミニウムアミドがインサイチュで新鮮調製され;NH
4Cl(0.535g,10mmol)を乾燥トルエン(10mL)に0℃で溶解させ、トリメチルアルミニウム(トルエン中2M,5.0mL,10mmol)を添加し、反応液をr.t.まで昇温させ、1時間撹拌し、AlCH
3ClNH
2を得、これを直接使用した。混合物を80℃で6時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、粗製I−24a(8.42g,75.4%収率)を得た。ESI−MS(M+1):165 C
9H
12N
2Oのcalc.:164.2.
【0440】
中間体I−26a: 2-アセトアミドペンタン酸の調製
塩化ブチリル(R−20a,9.6g,90mmol)を、D,L-アラニン(3,6.68g,75mmol)の水性水酸化ナトリウム(7.2g,180mmol)溶液に約5℃から10℃で滴下した。混合物をr.t.で一晩撹拌した。反応混合物をDCMで抽出し、これを回収し、粗製I−26aを油状残留物(7.65g,64%収率)として得た。ESI−MS(M+1):160 C
7H
13NO
3のcalc.:159.2.
【0441】
中間体I−27a: 3-アセトアミド-2-オキソヘキサン酸エチルの調製
塩化エトキサリル(R−12,8.6g,63.0mmol,2eq)を、撹拌下で、I−26a(5g,31.4mmol)、ピリジン(5.15g,66mmol,2.1eq)及びDMAP(0.125g,1mmol)を含むTHF(200mL)の溶液に滴下した。反応混合物を4時間還流し、冷却し、水(100mL)で希釈し、EAで抽出した。酢酸エチルを回収し、油状物を得た。この粗製物をエタノール(100mL)に溶解させ、重炭酸ナトリウム(1.58g,18.8mmol)を添加した。内容物を4時間還流し、冷却し、重炭酸ナトリウムを濾過によって除去した。混合物を濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(ヘキサン:EA(3:1)を使用)、I−27a(2.1g,31%収率)を得た。ESI−MS(M+1):216 C
10H
17NO
4のcalc.:215.2.
【0442】
中間体I−28a: N-(1-(3-(2-エトキシフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-オキソ-1,2,4-トリアジン-6-イル)エチル)ブタンアミドの調製
I−24a(1.11g,6.8mmol)のエタノール(15mL)溶液に、ヒドラジン水和物(0.345g,6.8mmol)のエタノール(5mL)溶液を約10から15分間にわたって添加した。反応混合物をr.t.で10分間撹拌した。MgSO
4(1g)を添加し、反応混合物(この場合、中間体I−25が生成し、単離せずに反応させた)を還流加熱した。次いで、I−27a(1.48g,6.8mmol)のエタノール(10mL)溶液を約15分で添加した。反応混合物を3時間還流した。混合物を濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物I−28a(638mg,28.4%収率)を得た。ESI−MS(M+1):331 C
17H
22N
4O
3のcalc.:330.4.
【0443】
中間体I−29a: 2-(2-エトキシフェニル)-5-メチル-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-オンの調製
I−28a(456mg,1.38mmol)の1,2-ジクロロエタン(10mL)溶液にPOCl
3(1.67g、11mmol,8eq)を添加した。反応液を2時間還流した。反応混合物をr.t.で冷却し、DCM(20mL)中で希釈し、水酸化ナトリウム水溶液の添加によって中和した。反応混合物を抽出し、真空濃縮し、粗製生成物化合物I−29a(169mg,39.2%収率)を得た。ESI−MS(M+1):313 C
17H
20N
4O
2のcalc.:312.4.
【0444】
中間体I−30a: 4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)ベンゼンスルホニルクロリドの調製.
I−30aは、I−29aを出発物質にしてI−10aと同様の様式で得た。80%収率。ESI−MS(M+1):411 C
17H
19ClN
4O
4Sのcalc.:410.08.
【0445】
中間体I−31a: 2-(2-エトキシ-5-ピペラジン-1-イルスルホニルフェニル)-5-メチル-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-オンの調製
I−31aは、I−30aを出発物質にしてI−11aと同様の様式で得た。82.6%収率。ESI−MS(M+1):461 C
21H
28N
6O
4Sのcalc.:460.2.
【0446】
合成経路2b
条件:a)Et
3N及びR−09,エタノール中,MW,100℃で2時間;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(1.2eq),HOBt(1.2eq),THP−O−NH
2(1.5eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0447】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、QはNH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)であり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0448】
中間体I−35a: (E)-3-[4-[[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]メチル]フェニル]プロプ-2-エン酸エチルの調製
I−35aは、I−30aを出発物質にして、2-(ピペラジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチル(R−09a)の代わりに(E)-3-(4-((ピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-プロプ-2-エン酸エチル(R−09c)を使用したこと以外はI−15aと同様の様式で得た。87%収率。ESI−MS(M+1):649 C
33H
40N
6O
6Sのcalc.:648.3.
【0449】
中間体I−36a: (E)-3-[4-[[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]メチル]フェニル]プロプ-2-エン酸の調製
I−36aは、I−35aを出発物質にしてI−16aと同様の様式で得た。60.1%収率。ESI−MS(M+1):621 C
31H
36N
6O
6Sのcalc.:620.2.
【0450】
中間体I−37a: (E)-3-[4-[[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]メチル]フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-プロプ-2-エンアミドの調製
I−37aは、I−36aを出発物質にしてI−17aと同様の様式で得た。45%収率。ESI−MS(M+1):720 C
36H
45N
7O
7Sのcalc.:719.3.
【0451】
化合物2−01: (E)-3-[4-[[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]メチル]フェニル]プロプ-2-エンヒドロキサム酸の調製
化合物2−01は、I−37aを出発物質にして化合物1−06と同様の様式で得た。24%収率。ESI−MS(M+1):636 C
31H
37N
7O
6Sのcalc.:635.2
【0452】
化合物2−01と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0453】
合成経路2c
条件:a)K
2CO
3(3eq)及びR−11(1.5eq),CH
3CN中,MW,100℃で2時間;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(1.2eq),HOBt(1.2eq),THP−O−NH
2(1.5eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0454】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0455】
中間体I−38a: 4-[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]ブタン酸エチルの調製
I−38aは、I−31aを出発物質にして、3-ブロモプロピオン酸エチル(R−11a)の代わりに4-ブロモブタン酸エチル(R−11b)を使用したこと以外はI−18aと同様の様式で得た。62.89%収率、ESI−MS(M+1):575 C
27H
38N
6O
6Sのcalc.:574.26
【0456】
中間体I−39a: 4-[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]ブタン酸の調製
I−39aは、I−38aを出発物質にしてI−19aと同様の様式で得た。70.2%収率。ESI−MS(M+1):547 C
25H
34N
6O
6Sのcalc.:546.23.
【0457】
中間体I−40a: 4-[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ブタンアミドの調製
I−40aは、I−39aを出発物質にしてI−20aと同様の様式で得た。83.3%収率。ESI−MS(M+1):646 C
30H
43N
7O
7Sのcalc.:645.29.
【0458】
化合物2−02: 4-[4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニルピペラジン-1-イル]ブタンヒドロキサム酸の調製
化合物2−02は、I−40aを出発物質にして化合物1−04と同様の様式で得た。35%収率。ESI−MS(M+1):562.1(HPLC方法:1)C
25H
35N
7O
6Sのcalc.:561.24.
【0459】
合成経路2d
条件:a)R−11(1.1eq),K
2CO
3(3eq),水中,Pd(PPh3)4(0.1eq),1,4−ジオキサン中,mwにて85℃で1時間;b)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで1時間
【0460】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキル、Xはハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0461】
中間体I−33a: 2-[2-エトキシ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-5-メチル-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-オンの調製
中間体I−172a(5.5g,12.56mmol)、101−3(3.84g,15.12mmol)、Pd(dppf)Cl2(2.6g,3.77mmol)及びKOAc(3.69g,37.7mmol)を含むジオキサン(30mL)の溶液を90℃で一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、中間体I−33a(3.5g,64%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):439.1;C23H31BN4O4のcalc.:438.2.
【0462】
中間体I−169a: 4-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]安息香酸メチルの調製
中間体I−33a(300mg,0.685mmol)、R−11j:4-(ブロモメチル)安息香酸メチル(172mg,0.75mmol)、Pd(PPh3)4(79mg,0.0685mmol)及びK2CO3(284mg,2.06mmol)を含むジオキサン/H2O(5/2mL)の溶液をMW下にて85℃で1時間撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、中間体I−169a(100mg,32%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):461.2;C26H28N4O4のcalc.:460.2.
【0463】
中間体I−170a: 4-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]安息香酸の調製
中間体I−169a(100mg,0.22mmol)のTHF/MeOH/H2O(3/3/2,8mL)溶液にLiOH.H2O(84mg,10eq)を添加した。得られた混合物をr.t.で8時間撹拌した。次いで混合物を水で希釈し、1N HClでpHを6−7に調整し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、所望の中間体I−170a(80mg,82%)を得た。ESI−MS(M+1):447.2;C25H26N4O4のcalc.:446.2.
【0464】
中間体I−171a: 4-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ベンズアミドの調製
中間体I−170a(80mg,0.18mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(69mg,0.36mmol)、HOBt(49mg,0.36mmol)、THPONH2(39mg,0.36mmol)及びNMM(55mg,0.54mmol)をr.tで添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、中間体I−171a(50mg,50%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):546.2;C30H35N5O5のcalc.:545.2.
【0465】
化合物2−06: 4-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]ベンゼンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−171a(50mg,0.09mmol)のHCl/EtOAc(10mL)溶液をr.tで1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製生成物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物2−06(2.1mg,5%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):462.2 C25H27N5O4のcalc.:461.2;Rtは2.31である。
【0466】
化合物2−06と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0467】
合成経路2e
条件:a)NIS(1.2eq),TFA中,r.tで一晩;b)R−23,9−BBN(0.5M溶液),THF中,4時間還流;c)I−172,Pd2(dba)3(0.05eq),X−Phos(0.12eq),Na2CO3(2.5eq),1,4−ジオキサン及びH2O,一晩還流;d)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;e)NH2OH HCl(20eq),BOP(2.5eq),DIEA(10eq),DMF,r.t.で一晩
【0468】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0469】
中間体I−172a: 2-(2-エトキシ-5-ヨード-フェニル)-5-メチル-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-オンの調製
中間体I−29a(5g,16mmol)のTFA(50mL)溶液にNIS(4.3g,19.2mmol)を0℃で添加した。混合物溶液をr.tで一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムによって精製し、中間体I−172a(5g,79%)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):439.1;C17H19IN4O2のcalc.:438.0.
【0470】
中間体I−173a: 3-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]シクロブタンカルボン酸エチルの調製
試薬3-メチレンシクロブタンカルボン酸エチルR−23a(200mg,1.43mmol)を0.5Mの9−BBNのTHF(10mL)溶液で処理し、混合物を4時間還流加熱した。得られた混合物を、中間体I−172a(0.6g,1.37mmol)、Pd2(dba)3(120mg,0.14mmol)、X−Phos(66mg,0.14mmol)及びNa2CO3(454mg,4.2mmol)(1,4-ジオキサン(20mL)及びH2O(4mL)中)の撹拌混合物に移した。得られた混合物を還流下で一晩撹拌した。次いで濾過し、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し(PE/EtOAc=50:1から5:1までで溶出)、純粋な中間体I−173a(200mg,33%収率)を薄黄色油状物として得た。ESI−MS(M+1):453.2 C25H32N4O4のcalc.:452.2.
【0471】
中間体I−174a: 3-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]シクロブタンカルボン酸の調製
中間体I−173a(200mg,0.44mmol)のTHF/MeOH/H2O(3/3/2,16mL)溶液にLiOH.H2O(168mg,10eq)を添加した。得られた混合物をr.t.で8時間撹拌し、TLCで出発物質が完全に消費されたことが示された後、次いで混合物を水で希釈し、1N HClでpHを6−7に調整し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、所望の中間体I−174a(160mg,82%)を得た。ESI−MS(M+1):425.2;C23H28N4O4のcalc.
【0472】
化合物2−07: 3-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]シクロブタンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−174a(160mg,0.38mmol)のDMF(10mL)溶液にNH2OH.HCl(590mg,7.6mmol)、DIEA(900mg,3.8mmol)及びBOP(300mg,0.76mmol)をr.tで添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用HPLCによって精製し、化合物2−07(58.4mg,50%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):440.2;C23H29N5O4のcalc.:439.2;Rtは2.15である。
【0473】
合成経路2f
条件:a)R−27(1.4eq),Pd(PPh3)4(0.1eq)K
2CO
3(3eq)(水中),1,4−ジオキサン中,80℃で一晩;b)Pd/C,MeOH中,H2雰囲気,r.tで2時間;c)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;d)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;e)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間.
【0474】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルである。
【0475】
中間体I−176a: 4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]シクロヘキス-3-エン-1-カルボン酸エチルの調製
中間体I−33a(1.1g,2.5mmol)の1,4-ジオキサン(60mL)/H2O(10mL)溶液にR−27a:4-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)シクロヘキス-3-エン-1-カルボン酸エチル(1.06g,3.5mmol)、K2CO3(1.1g,8.0mmol)、Pd(PPh3)4(230mg,0.2mmol)を添加し、次いで混合物をN2保護下で80℃にて一晩撹拌した。LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物をEtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムによって精製し、純粋な中間体I−176a(680mg,58%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):465 C26H32N4O4のcalc.:464.2.
【0476】
中間体I−177a: 4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボン酸エチルの調製
中間体I−176a(680mg,1.46mmol)のEtOAc(40mL)溶液にPd/C(0.2g)をH2雰囲気で添加し、次いで混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で2時間撹拌し、次いで濾過し、濾液を濃縮し、粗製中間体I−177a(667mg,98%)を白色固形物として得、これを直接、次の工程に使用した。
ESI−MS(M+1):467 C26H34N4O4のcalc.:466.2.
【0477】
中間体I−178a: 4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボン酸の調製
中間体I−177a(667mg,1.43mmol)のMeOH/THF/H2O(3/9/3,30mL)溶液にLiOH.H2O(645mg,15mmol)を添加し、反応混合物を、LC−MSで出発物質が完全に消費されたことが示されるまで室温で一晩撹拌した。次いで濃縮し、混合物をH2Oで希釈し、1N HClでpHを1−2に調整し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−178a(613mg,98%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):439 C24H30N4O4のcalc.:438.2.
【0478】
中間体I−179a: 4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-シクロヘキサンカルボキサミドの調製
中間体I−178a(93mg,0.21mmol)のDMF(30mL)溶液にEDC.HCl(78mg,0.4mmol)、HOBt(54mg,0.4mmol)、THPO−NH2(47mg,0.4mmol)、NMM(56mg,0.55mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、純粋な中間体I−179a(98mg,87%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):538 C29H39N5O5のcalc.:537.2.
【0479】
化合物2−12(ラセミ体)、2−13(シス)及び2−14(トランス): 4-[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]シクロヘキサンカルボヒドロキサム酸の調製
中間体I−179a(98mg,0.182mmol)のHCl/EtOAc(1.0M,15mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して反応粗製物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、化合物2−12をラセミ混合物(14.5mg)、ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.:453.2;シス異性体:2−13(5.8mg),ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.:453.2(Rtは2.62である)及びトランス異性体:2−14(10mg).ESI−MS(M+1):454.2 C24H31N5O4のcalc.(Rtは2.78である)として得た。
【0480】
合成経路3a
条件:a)R−14,エタノール中,18時間還流;b)30%H
2O
2溶液をI−44に添加,NH
4OH(sat.)中,r.t.で18時間;c)
tBuOK,THF中,16時間還流;d)AcOH及びPd(OH)
2,エタノール中,40Psi下、H
2雰囲気でr.t.にて16時間;e)R−16(エナンチオマー的に純粋,S;3eq),エタノール及びEtONa(2.7M)中,80℃で一晩;f)Et
3N(1.5eq)及びCH
3SO
2Cl(15eq),DCM中,0℃で30分間.,
【0481】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルである。任意のラセミ混合物及び純粋なエナンチオマーが考慮される。
【0482】
中間体I−44a: 5-アミノ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリルの調製
市販のテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イルヒドラジン(R−14,43g,228mmol)のエタノール(300mL)溶液にナトリウムエトキシド(32.6g,479mmol,2.1eq)をゆっくり添加し、得られた混合物をr.t.で1時間撹拌した。次いで反応混合物を、市販の試薬(エトキシメチレン)マロノニトリル(4、27.8g,228mmol)のエタノール(300mL)溶液に移した。r.t.で30分後、混合物を2時間還流加熱した。次いで、これをr.t.まで冷却し、真空濃縮し、I−44aを固形物として得、これを精製せずに次の工程で使用した。
【0483】
中間体I−44b: 5-アミノ-1-シクロペンチル-ピラゾール-4-カルボニトリルの調製
市販のシクロペンチルヒドラジン塩酸塩(R−14b)(1.82g,18.18mmol)及び市販の化合物4:(エトキシメチレン)マロノニトリル(1.34g,10.97mmol)のEtOH(20mL)中混合物にEt3N(3.03g,29.93mmol)をN2下でr.t.にて一気に添加した。混合物をr.t.で10分間撹拌した。次いで50℃まで加熱し、2時間撹拌した。混合物をr.t.まで冷却し、減圧濃縮した。残留物を水に注入し、水性相をEA(50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、中間体I−44b(1.22g,69%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):177.1 C9H12N4のcalc.:176.1.
【0484】
中間体I−45a: 5-アミノ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
I−44a(<228mmol,先の反応の粗製物)のエタノール(300mL)溶液を35%水性過酸化水素(100mL)で処理した後、濃アンモニア水溶液(300mL)で処理した。反応混合物をr.t.で48時間撹拌し、次いで飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(800mL)でクエンチした。エタノールを真空除去して固形物を得、これを濾過によって単離し、水(2×200mL)とジエチルエーテル(2×150mL)で洗浄し、I−45a(31g,147mmol)を得た。これらの2工程での試薬4からI−45aへの収率は64%であった。ESI−MS(M+1):211 C
9H
14N
4O
2のcalc.:210.1
【0485】
中間体I−45b: 5-アミノ-1-シクロペンチル-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
中間体I−44b(2.20g,12.48mmol)とCH3CH2OH(20mL)の混合物にH2O2(4.24g,124.80mmol)をN2下でr.t.にて一気に添加した。次いで、NH3.H2O(4.37g,124.80mmol)を滴下した。混合物をr.t.で2時間撹拌した。HPLC(TLC)で反応が終了したことが示された。残留物をNa2SO3(水性)(150mL)に添加し、2時間撹拌した。水性相をEA(50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、中間体I−45b(1.54g,63%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):195.1 C9H14N4Oのcalc.:194.1.
【0486】
中間体I−46a: 6-(1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4(5H)-オン(トランスラセミ体)の調製
I−45a(0.4g,1.9mmol)及び1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボン酸エチルのトランスラセミ体R−15a(0.564g,2.28mmol)に、カリウムt−ブトキシド(1M)のTHF(10mL,5eq.)溶液を添加した。反応混合物を16時間還流し、次いで反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液に注入した。水性層を酢酸エチルで抽出し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、粗製I−46a(0.55g,73.5%)を薄黄色固形物として得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。ESI−MS(M+1):394 C
22H
27N
5O
2のcalc.:393.1.
【0487】
中間体I−46b: 6-(1-ベンジル-4-メチル-ピロリジン-3-イル)-1-シクロペンチル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン(トランスラセミ体)の調製
中間体I−45b(1.3g,5.26mmol)のEtOH(10mL)溶液に1-ベンジル-4-メチルピロリジン-3-カルボン酸エチルのトランスラセミ体R−15a(510mg,2.63mmol)及びNaH(631mg,26.3mmol)を添加し、次いで反応混合物をMWによって120℃で1時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して反応粗製物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋な中間体I−46b(685mg,69.0%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):378.2 C22H27N5Oのcalc.:377.2.
【0488】
中間体I−47a: 1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-6-((3S,4S)-4-メチルピロリジン-3-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4(5H)-オン(トランスラセミ体)の調製
I−46a(1g,2.5mmol)のメタノール(30mL)溶液にPd/C(1.5g)を添加した。反応混合物を水素雰囲気でr.t.にて5時間撹拌した。TLC(PE/EA 5:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。残留物をEAで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、混合物を濃縮して生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、I−47a(0.65g,84.41%収率)を黄色固形物;(トランス)ラセミ体として得た。ESI−MS(M+1):304 C
15H
21N
5O
2のcalc.:303.2.
【0489】
中間体I−47b: 1-シクロペンチル-6-(4-メチルピロリジン-3-イル)-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オン(トランスラセミ体)の調製
中間体I−46b(2g,5.3mmol)のMeOH(10mL)溶液にPd/C(1g)を添加し、次いで反応混合物をH2(40psi)雰囲気でr.tにて5時間撹拌した。混合物を濾過し、真空濃縮し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、混合物を濃縮し、中間体I−47b(687mg,45.11%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):288.2 C15H21N5Oのcalc.:287.2.
【0490】
中間体I−48a: 6-(1-ヒドロキシエチル)-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4-オンの調製
中間体I−45a(5.0g,23.86mmol)の無水EtOH(100mL)溶液にR−16である(S)−2−ヒドロキシプロパン酸メチル(7.28g,70mmol)及びEtONa(25mL,2.7M)を添加し、反応混合物を80℃で一晩撹拌した。次いで反応混合物を真空濃縮し、カラム(PE:EA=10:1から0:1まで)によって精製し、中間体I−48aをラセミ混合物(3.0g,47.7%)として得た。ESI−MS(M+1):265 C
12H
16N
4O
3のcalc.:264.1.
【0491】
中間体I−49a: メタンスルホン酸1-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エチルの調製
中間体I−48a(0.792g,3mmol)のDCM(30mL)溶液にEt
3N(454.5mg,4.5mmol)及びメタンスルホニルクロリド(9.25g,50mmol)を0℃でゆっくり添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで反応混合物をDCMによって抽出し、水によって洗浄し、Na
2SO
4によって乾燥させ、真空濃縮し、カラムによって精製し、所望の中間体I−49aをラセミ混合物(0.3g,32.5%)として得た。ESI−MS(M+1):343 C
13H
19N
4O
5Sのcalc.:342.1.
【0492】
合成経路3b
条件:a)K
2CO
3(3eq)及びR−11(1.5eq),CH
3CN中,80℃で2−48時間;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(1.2eq),HOBt(1.2eq),THP−O−NH
2(1.5eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで1−3時間.
【0493】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。任意のラセミ混合物及び純粋なエナンチオマーが考慮される。
【0494】
中間体I−50a: 2-(4-((3-(4,5-ジヒドロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチル(トランスラセミ体)の調製
I−47a(200mg,0.66mmol)のCH
3CN(10mL)溶液に試薬メタンスルホン酸(1-(5-(エトキシカルボニル)ピリミジン-2-イル)ピペリジン-4-イル)メチル(R−11c,272mg,0.79mmol)及びK
2CO
3(364mg,2.64mmol)を添加した。反応液を80℃で48時間撹拌した。TLC(PE/AE 3:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を濾過し、真空濃縮し、DCMで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させた。混合物を濃縮し、I−50a(210mg,51.59%収率)を得、これを分取用TLCによって精製して黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):551 C
28H
38N
8O
4のcalc.:550.1
【0495】
中間体I−51a: 2-(4-((3-(4,5-ジヒドロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸(トランスラセミ体)の調製
I−51aは、I−50aを出発物質にしてI−19aと同様の様式で得た。95.81%収率。ESI−MS(M+1):523 C
26H
34N
8O
4のcalc.:522.1.
【0496】
中間体I−52a: 2-(4-((3-(4,5-ジヒドロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)ピリミジン-5-カルボキサミド(トランスラセミ体)の調製
I−52aは、I−51aを出発物質にしてI−20aと同様の様式で得た。38.89%収率、ESI−MS(M+1):622 C
31H
43N
9O
5のcalc.:621.1.
【0497】
化合物3−02:2-(4-((3-(4,5-ジヒドロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-4-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)-4-メチルピロリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)-N-ヒドロキシピリミジン-5-カルボキサミド(トランスラセミ体)の調製
化合物3−02は、I−52aを出発物質にして化合物1−04と同様の様式で得た。46.67%収率。ESI−MS(M+1):538.3(HPLC方法:2;R
tは2.96である)C
26H
35N
9O
4のcalc.:537.1;Rtは2.59である。
【0498】
化合物3−02と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0499】
合成経路3c
条件:a)Et
3N及びR−09,CH
3CN/トルエン中,110℃で2時間;b)LiOH.H
2O(5eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で一晩;c)EDC.HCl(1.2eq),HOBt(1.2eq),THP−O−NH
2(1.5eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;d)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0500】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Qは酸素、NH又は
(式中、Cy
2は複素環式の環である)であり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。任意のラセミ混合物及び純粋なエナンチオマーが考慮される。
【0501】
中間体I−53a: 4-[4-[1-[1-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エチル]アゼチジン-3-イル]オキシフェニル]安息香酸メチルの調製
試薬R−09f(204mg,0.877mmol)のCH
3CN(10mL)溶液にK
2CO
3(276mg,2mmol)及びI−49a(250mg,0.731mmol)を添加した。反応混合物をMW下にて110℃で2時間撹拌した。次いで真空濃縮し、カラム(DCM:MeOH=1:0から10:1まで)によって精製し、所望の生成物化合物I−53a(72mg,18.7%)を得た。ESI−MS(M+1):530.1 C
29H
31N
5O
5のcalc.:529.2.
【0502】
中間体I−54a: 4-[4-[1-[1-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エチル]アゼチジン-3-イル]オキシフェニル]安息香酸の調製
化合物I−53a(72mg,0.137mmol)のTHF/MeOH/H
2O(10/1/3mL)溶液にLiOH.H
2O(29.3mg,0.681mmol)を添加した。得られた混合物をr.t.で一晩撹拌した。TLCでほとんどの出発物質が完全に消費されたことが示された後、混合物を水で希釈し、pHを2−3に調整した。混合物を濃縮し、生成物I−54a(42mg,71.7%)を得た。ESI−MS(M+1):516.1 C
28H
29N
5O
5のcalc.:515.2.
【0503】
中間体I−55a: 4-[4-[1-[1-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エチル]アゼチジン-3-イル]オキシフェニル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ベンズアミドの調製
I−54a(93mg,0.2mmol)のDMF(15mL)溶液にEDC.HCl(68.8mg,0.4mmol)、HOBt(54mg,0.4mmol)、THP−O−NH
2(34.4mg,0.3mmol)、NMM(40.4mg,0.4mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用hplcによって精製し、化合物I−55a(50mg,40.9%)を得た。ESI−MS(M+1):615.1 C
33H
38N
6O
6のcalc.:614.3.
【0504】
化合物3−03: 4-[4-[1-[1-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エチル]アゼチジン-3-イル]オキシフェニル]ベンゼンカルボヒドロキサム酸の調製
化合物I−55a(56.4mg,0.1mmol)のHCl/ジオキサン(4M,5mL)溶液をr.t.で1時間撹拌し、反応混合物を濃縮し、所望の化合物3−03(7mg,13.2%)を得た。ESI−MS(M+1):531.3(HPLC方法:2;R
tは2.89である)C
28H
30N
6O
5のcalc.:530.2.
【0505】
化合物3−03と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0506】
合成経路3d
条件:a)ケトンR−28(1eq)又はアルデヒドR−30(1.2eq),AcOH(触媒量),Na(AcO)3BH(2eq),DCM,r.t.で一晩;b)R−32(1.5eq),CH3COOH(2eq),DCM中,0℃で3時間,Na(AcO)3BH(2eq),r.tで15時間;c)LiOH.H
2O(12eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で4時間;d)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(2eq),NMM(3eq)DMF中,r.t.で一晩;e)HCl/AcOEt(4M),r.tで1時間.
【0507】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0508】
中間体I−180a: 4-[[(3R,4R)-3-メチル-4-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)ピロリジン-1-イル]メチル]安息香酸メチル(トランスラセミ体)の調製
中間体I−147a(130mg,0.43mmol)のDCM(10mL)溶液にR−30a:4-ホルミル安息香酸メチル(84.4mg,0.515mmol)を添加し、混合物をCH3COOH(0.1mL)に添加した。次いで混合物をr.tで1時間撹拌した。次いで混合物をNaBH(OAc)3(182.3mg,0.86mmol)に添加し、r.tで一晩撹拌した。TLC(DCM/MeOH 10:1)で出発物質が消費されたことが示された後、混合物を濾過し、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、純粋な中間体I−180a(130mg,67%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):452.2 C24H29N5O4のcalc.:451.2.
【0509】
中間体I−181a: 4-[[(3R,4R)-3-メチル-4-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)ピロリジン-1-イル]メチル]安息香酸(トランスラセミ体)の調製
中間体I−180a(130mg,0.29mmol)のTHF/MeOH/H2O(3/3/2,10mL)溶液にLiOH.H2O(122mg,29mmol)を添加した。得られた混合物をr.tで4時間撹拌した。次いで混合物を水で希釈し、1N HClでpHを2−3に調整し、混合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−181a(125mg,98%)を薄黄色固形物として得、これを精製せずに次の工程で使用した。ESI−MS(M+1):438.2 C23H27N5O4のcalc.:437.2.
【0510】
中間体I−182a: 4-[[(3R,4R)-3-メチル-4-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)ピロリジン-1-イル]メチル]-N-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ-ベンズアミド(トランスラセミ体)の調製
中間体I−181a(125mg,0.286mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(110mg,0.572mmol)、HOBt(77.2mg,0.572mmol)、THP−O−NH2(67mg,0.572mmol)、NMM(86.6mg,0.858mmol)を添加し、次いで混合物をr.tで一晩撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、粗製中間体I−182a(40mg,26%)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):537.3 C28H36N6O5のcalc.:536.2.
【0511】
化合物3−09: 4-[[(3R,4R)-3-メチル-4-(4-オキソ-1-テトラヒドロピラン-4-イル-5H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)ピロリジン-1-イル]メチル]ベンゼンカルボヒドロキサム酸(トランスラセミ体)の調製
中間体I−182a(40mg,0.074mmol)のHCl/EA(4M,5mL)溶液を室温で1時間撹拌し、次いで濃縮して粗製化合物を得、これを分取用HPLC(一般手順,方法1)によって精製し、純粋な化合物3−09(24mg,72.7%)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):453.2 C23H28N6O4のcalc.:452.2;Rtは2.33である。
【0512】
化合物3−09と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬又は中間体を使用し、以下の化合物を得た。
【0513】
合成経路4a
条件:a)MnO
2(10eq),DCM中,r.t.で一晩;b)R−17,
iPrOH中,一晩還流;c)Et
3N(2eq),THF中,R−18(1eq)を0℃で添加する;次いでr.t.で3時間;d.NH
3/メタノール(30%),40℃で3日間.
【0514】
任意のラセミ混合物及び純粋なエナンチオマーが考慮される。
【0515】
中間体I−59a: ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-カルボアルデヒドの調製
市販のピペロノール(piperonol)(5,100g,0.66mmol)及び活性MnO
2(572g,6.6mmol)を含むDCM(1000ml)の溶液をr.tで一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、粗製I−59a(80g,80%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):151 C
8H
6O
3のcalc.:150.1
【0516】
中間体I−60a: 1-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソル-5-イル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-3-カルボン酸メチルの調製
I−59a(30g,0.2mol)及び試薬(R)-2-アミノ-3-(1H-インドール-3イル)プロパン酸メチル(R−17,43.6g,0.2mol)を含むプロパン-2-オール(500mL)溶液を一晩還流した。反応混合物を濃縮し、固形物を水性NaHCO
3とDCMに溶解させた。有機相を分離し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、残留物を50mLのDCMに溶解させ、撹拌下でヘキサン(600mL)を添加した。固形物を濾別し、濾過を濃縮し、粗製化合物I−60aをラセミ混合物(90%がシス異性体)(50g,70%収率)として得た。ESI−MS(M+1):351 C
20H
18N
2O
4のcalc.:350.
【0517】
中間体I−61a: 1-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソル-5-イル)-2-(2-クロロアセチル)-2,3,4,9-テトラヒドロ-1H-ピリド[3,4-b]インドール-3-カルボン酸メチルの調製
I−60a(50g,0.14mol)及びEt
3N(29g,0.28mol)を含む無水THF(500mL)の溶液にクロロ-アセチルクロリド(R−18,17.7mg,0.15mol)を0℃で添加した。反応混合物をr.t.で3時間撹拌した。300mLのDCMで希釈し、水性NaHCO
3によって洗浄し、乾燥させ、濃縮し、I−61aのラセミ混合物(主にシス異性体として)(20g,2.57mmol,27%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):427 C
22H
19ClN
2O
5のcalc.:426.1
【0518】
中間体I−62a: 6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2':1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオンの調製
化合物I−61a(5g,9.5mmol)のNH
3/メタノール(30mL,30%)溶液を40℃で3日間撹拌した。濃縮し、50mLのDCMに溶解させた。水(50mL×3)で洗浄し、乾燥させた。有機相を濃縮し、生成物I−62aのラセミ混合物(主にシス異性体として)(3g,84.2%収率)を白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):376 C
21H
17N
3O
4のcalc.:375.1
【0519】
合成経路4b
条件:a)R−19(1eq),メタノール中,90℃で3日間;b)TFA/DCM,r.t.で2時間;c)K
2CO
3(3eq),R−11(2eq)及びKI(0.2eq),CH
3CN中,r.t.で5時間;d)LiOH.H
2O(7eq),THF/H
2O中,r.t.で一晩;e)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(1.2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;f)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0520】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、nは0又は1であり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0521】
中間体I−63a: 4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2’:1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジンの調製
I−61a(10.8g,0.025mol)のメタノール(300mL)溶液に市販の試薬4-アミノピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(R−19a,5.1g,0.025mol)を添加し、反応液を90℃で3日間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:100−1:3)によって精製し、I−63aであるラセミ混合物(主にシス異性体として)(2.5g,17.6%収率)を薄白色固形物として得た。ESI−MS(M+1):559 C
31H
34N
4O
6のcalc.:558.1.
【0522】
中間体I−64a: 4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2’:1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]ピペリジンの調製
I−63a(2.5g,4.4mol)のDCM(50mL)溶液にTFA(1mL)を添加し、反応液をr.tで2時間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、粗製I−64aであるラセミ混合物(主にシス異性体として)(2.4g,100%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):459 C
26H
26N
4O
4のcalc.:458.0.
【0523】
中間体I−65a: 2-(4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2':1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの調製
I−64a(0.5g,1.09mmol)のCH
3CN(10mL)溶液に市販の2-クロロピリミジン-5-カルボン酸エチル(R−11e,0.41g,2.18mmol)、K
2CO
3(0.45g,3.27mmol)、KI(0.036g,0.22mmol)を添加し、反応液をr.tで5時間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:50−1:3)によって精製し、I−65aであるラセミ混合物(主にシス異性体として)(0.6g,90%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):609 C
33H
32N
6O
6のcalc.:608.1.
【0524】
中間体I−66a: 2-(4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2':1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボン酸の調製
I−65a(0.4g,0.66mmol)のTHF/H
2O(20/10mL)溶液にLiOH.H
2O(0.22g,5mol)を添加し、反応混合物をr.tで一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、2M HCl溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、粗製I−66aであるラセミ混合物(主にシス異性体として)(0.2g,51%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):581 C
31H
28N
6O
6のcalc.:580.1.
【0525】
中間体I−67a: N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)-2-(4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2':1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
I−66a(260mg,0.45mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(173mg,0.9mmol)、HOBt(122mg,0.9mmol)、THP−O−NH
2(63mg,0.54mmol)、NMM(136mg,1.35mmol)を添加した。混合物を30℃で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、カラム(EA:PE=1:50−1:5)によって精製し、I−67aであるラセミ混合物(主にシス異性体として)(250mg,82%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):680 C
36H
37N
7O
7のcalc.:679.1
【0526】
化合物4−03: N-ヒドロキシ-2-(4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2':1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボキサミドの調製
I−67a(125mg,0.18mmol)のHCl/ジオキサン(3M、10mL)溶液をr.t.で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取用HPLCによって精製し、純粋な4−03であるラセミ混合物(主にシス異性体として)(22.6mg,21%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):596.3(HPLC方法:1)C
31H
29N
7O
6のcalc.:595.1
【0527】
化合物4−03と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0528】
合成経路4c
条件:a)CuI(2eq),K
3PO
4(2eq),(±)−トランス−1,2ジアミノシクロヘキサン(4eq)及びR−11(1eq),ジオキサン中,r.t.で8日間;b)NaCN(0.2eq),NH
2.OH/メタノール中,50℃で3時間;c)LiOH.H
2O(7eq),THF/H
2O中,r.t.で一晩;d)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(1.2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;e)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0529】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。任意のラセミ混合物及び純粋なエナンチオマーが考慮される。
【0530】
中間体I−68a: (E)-4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2':1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]フェニルプロプ-2-エン酸エチルの調製
I−62a(0.6g,1.6mmol)のジオキサン(15mL)溶液にCuI(0.6g,3.2mmol,2eq)、K
3PO
4(0.68g,3.2mmol,2eq),(±)-トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン(0.72g,6.4mmol,4eq),(E)-3-(4-ヨードフェニル)プロプ-2-エン酸エチル(R−11f,0.48g,1.6mmol,1eq)を添加し、反応液をr.tで8日間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:10−1:3)によって精製し、I−68aであるラセミ混合物(主にシス異性体として)(0.3g,34%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):550 C
32H
27N
3O
6のcalc.:549.1
【0531】
化合物4−01: (E)-N-ヒドロキシ-4-[6-(1,3-ベンゾジオキソル-5-イル)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロピラジノ[1',2':1,6]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン-2-イル]フェニルプロプ-2-エンアミドの調製
I−68a(100mg,0.18mmol)のNH
2.OH/メタノール(2M/L、3mL)溶液にNaCN(1.7mg,0.036mmol)を添加し、反応液を50℃で3時間撹拌した。次いで混合物を濃縮し、EAで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して直接、粗製生成物を得、これを分取用HPLCによって精製し、純粋な4−01であるラセミ混合物(主にシス異性体として)(5.6mg,5.7%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):537.2(HPLC方法:1)C
30H
24N
4O
6のcalc.:536.1
【0532】
合成経路5a
条件:a)R−03(1.2eq),K
2CO
3(2eq),CH
3CN中,90℃で一晩;b)Pd/C,メタノール中,r.t.で5時間;c)R−21(1.5eq),NaBH
3CN(2eq),AcOH(2eq),メタノール中,60℃で一晩;d)TFA/DCM,r.t.で2時間;e)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),KR−1(1eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩.
【0533】
上記のスキームにおいて、Xは脱離基、例えばハロゲンである。
【0534】
中間体I−71a: 2-(シクロペンチルオキシ)-1-メトキシ-4-ニトロベンゼンの調製
市販の試薬2-メトキシ-5-ニトロフェノール(19.4g,111mmol)の無水CH
3CN(300mL)溶液にブロモシクロペンタン(20.34g,140mmol)、K
2CO
3(30g,222mmol)を添加し、反応混合物を90℃で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、I−71a(20g,76.9%収率)を黄色固形物として得た。ESI−M(M+1):238 C
12H
15NO
4のcalc.:237.1.
【0535】
中間体I−72a:3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシベンゼンアミンの調製
化合物I−71a(20g,84mmol)のメタノール(300mL)溶液にPd/C(6g)を添加した。反応混合物をr.tで5時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾液を濃縮し、粗製I−72a(16g,92.0%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):208 C
12H
17NO
2のcalc.:207.0.
【0536】
中間体I−73a: N-(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)-1-(tert-ブトキシカルボニル)ピペリジン-4-アミンの調製
I−72a(5g,240mmol)のメタノール(100mL)溶液に4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(R−21,7.1g,360mmol)、NaBH
3CN(3g,480mmol)、AcOH(3g,480mmol)を添加した。反応混合物を60℃で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:20−1:5)によって精製し、I−73a(4g,42%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):391 C
22H
34N
2O
4のcalc.:390.1.
【0537】
中間体I−75a(5−01): 3,5-ジクロロ-N-(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)ピリジン-4-カルボキサミドの調製
化合物I−72a(600mg,2.88mmol)のDMF(30mL)溶液にEDC.HCl(1.1g,5.76mmol)、HOBt(780mg,5.76mmol)、KR−1(550mg,2.88mmol)、NMM(870mg,8.64mmol)を添加した。混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製化合物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:30−1:3)と再結晶(EA)によって精製し、I−75a(5−01,85mg,8.5%収率)を淡い色の固形物として得た。ESI−MS(M+1):382.0(HPLC方法:3)C
18H
18Cl
2N
2O
3のcalc.:381.2.
【0538】
合成経路5b
条件:a)Et
3N(2eq)及びKR−4(1eq),DCM中,r.t.で一晩;b)HCl/ジオキサン(4M),r.t.で2時間;c)R−11(1.2eq),K
2CO
3(3eq),CH
3CN中,MW,120℃で2時間;d)LiOH.H
2O(5eq),THF/H
2O中,60℃で一晩;e)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(1.2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;f)HCl/ジオキサン(4M),r.tで3時間.
【0539】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0540】
中間体I−76a: 4-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-ピペリジンの調製
I−73a(7g,17.9mmol)のDCM(100mL)溶液に3,5-ジクロロイソニコチノイルクロリドKR−4(3.7g,17.9mmol,1eq)、Et
3N(3.6g,36mmol,2eq)を添加した。反応混合物をr.tで一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:50−1:30)によって精製し、化合物I−76a(1.1g,11%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):564 C
28H
35Cl
2N
3O
5のcalc.:563.1.
【0541】
中間体I−77a: 4-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)ピペリジンの調製
I−76a(1.1g,1.95mmol)のHCl/ジオキサン(4M/L,10mL)溶液をr.t.で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、I−77a(1g,100%収率)を黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):464 C
23H
27Cl
2N
3O
3のcalc.:463.0.
【0542】
中間体I−78a: 4-[4-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)ピペリジン-1-イル]ブタン酸エチルの調製
I−78aは、I−77aを出発物質にして、3-ブロモプロピオン酸エチル(R−11a)の代わりに4-ブロモブタン酸エチル(R−11b)を使用したこと以外はI−18aと同様の様式で得た。81%収率で黄色固形物として。ESI−MS(M+1):578 C
29H
37Cl
2N
3O
5のcalc.:577.1.
【0543】
中間体I−79a: 4-[4-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)ピペリジン-1-イル]ブタン酸の調製
I−79aは、I−78aを出発物質にしてI−19aと同様の様式で得た。79%収率で黄色固形物として。ESI−MS(M+1):550 C
27H
33Cl
2N
3O
5のcalc.:549.1.
【0544】
中間体I−80a: N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)-4-[4-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)ピペリジン-1-イル]ブタンアミドの調製
I−80aは、I−79aを出発物質にしてI−20aと同様の様式で得た。64%収率で)黄色固形物として。ESI−MS(M+1):649 C
32H
42Cl
2N
4O
6のcalc.:648.1.
【0545】
化合物5−03: N-ヒドロキシ-4-[4-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)ピペリジン-1-イル]ブタンアミドの調製
化合物5−03は、I−80aを出発物質にして化合物1−04と同様の様式で得た。9.4%収率で白色固形物として。ESI−MS(M+1):565(HPLC方法:1)C
27H
34Cl
2N
4O
5のcalc.:564.2.
【0546】
化合物5−03と同じ合成経路に従い、特に記載のない限り以下の表のものと同じ試薬を使用し、以下の化合物を得た。
【0547】
合成経路5c
条件:a)K
2CO
3(2.5eq),R−11(1eq)及びKI(0.5eq),DMF中,r.t.で一晩;b)Et
3N(3eq)及びKR−4(1eq),DCM中,r.t.で一晩;c)LiOH.H
2O(10eq),THF/メタノール/H
2O中,r.t.で4時間;d)EDC.HCl(2eq),HOBt(2eq),THP−O−NH
2(1.2eq),NMM(3eq),DMF中,r.t.で一晩;e)HCl/ジオキサン(4M),0℃で20分間.
【0548】
上記のスキームにおいて、Rは(C
1−C
6)アルキルであり、Xは脱離基、例えばハロゲンであり、Aは炭化水素鎖(これは、窒素、イオウ及び/又は酸素原子を含むものであってもよく、1つ以上の芳香族、ヘテロ芳香族、炭素環式及び/又は複素環式の環を含むものであってもよい)である。
【0549】
中間体I−81a: 7-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)アミノ]ヘプタン酸エチルの調製
I−72a(2.5g,12.1mmol)のDMF(50mL)溶液に市販の試薬7-ブロモヘプタン酸エチル(R−11g,2.86g,12.1mmol)、K
2CO
3(4.2g,30.3mmol)及びKI(1g,6.1mmol)を添加した。反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮し、粗製生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:20−1:5)によって精製し、I−81a(1.5g,34%収率)を油状物として得た。ESI−MS(M+1):364.2 C
21H
33NO
4のcalc.:363.1.
【0550】
中間体I−82a: 7-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)ヘプタン酸エチルの調製
I−81a(727mg,2mmol)のDCM(50mL)溶液に3,5-ジクロロイソニコチノイルクロリド(KR−4,421mg,2mmol)及びEt
3N(606mg,6mmol)を−20℃で添加した。反応混合物をr.t.で一晩撹拌した。混合物をEAで抽出し、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これをカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:50−1:30)によって精製し、化合物I−82a(640mg,60%収率)を油状物として得た。ESI−MS(M+1):537.1 C
27H
34Cl
2N
2O
5のcalc.:536.1.
【0551】
中間体I−83a: 7-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)ヘプタン酸の調製
I−83aは、I−82aを出発物質にしてI−19aと同様の様式で得た。75%収率。ESI−MS(M+1):509.1;C
25H
30Cl
2N
2O
5のcalc.:508.1.
【0552】
中間体I−84a: 7-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)ヘプタンアミドの調製
I−84aは、I−83aを出発物質にしてI−20aと同様の様式で得た。41%収率。ESI−MS(M−55):609;C
30H
39Cl
2N
3O
6のcalc.:608.2
【0553】
化合物5−05: 7-(N-[3,5-ジクロロピリジン-4-イルカルボニル]-N-[(3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル)]アミノ)-N-ヒドロキシヘプタンアミドの調製
化合物5−05は、I−84aを出発物質にして化合物1−04と同様の様式で得た。12%収率。ESI−MS(M+1):525.2(HPLC方法:2)C
25H
31Cl
2N
3O
5のcalc.:524.4.
【0554】
比較例
比較例2−01: 2-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]スルホニル-メチル-アミノ]-N-メトキシ-N-メチル-アセトアミド(国際公開第2008/024494号の化合物14)
合成は記載の特許出願に示された手順に従って行い、ESI−MS(M+1)によって特性評価した:507.1 C22H30N6O6Sのcalc.(国際公開第2008/024494号に報告のとおり).
【0555】
比較例2−02: 3-[[4-エトキシ-3-(5-メチル-4-オキソ-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェニル]メチル]-N-メトキシ-N-メチル-シクロブタンカルボキサミド
合成は中間体I−174aから行った。
【0556】
中間体I−174a(500mg,1.17mmol)のDMF(10mL)溶液にEDC.HCl(461mg,2.4mmol)、HOBt(324mg,2.4mmol)、N,Oジメチルヒドロキシルアミン(146mg,2.4mmol)及びNMM(363mg,3.6mmol)をr.tで添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水性水でクエンチし、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗製生成物を得、これを分取用TLCによって精製し、比較例2−02(17mg,3%収率)を薄黄色固形物として得た。ESI−MS(M+1):468.2;C25H33N5O4のcalc.:467.2;Rtは2.74である。
【0557】
比較例3−01: (1R,2R)-2-(1-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-3a,4,5,7a-テトラヒドロ-4-オキソ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)-N-メトキシ-N-メチルシクロブタンカルボキサミド(トランスラセミ体)(国際公開第2012/020022号の実施例8B)
合成は記載の特許出願に示された手順に従って行い、ESI−MS(M+1)によって特性評価した:396.1 C18H23F2N5O3のcalc.(国際公開第2012/020022号に報告のとおり).
【0558】
生物学的試験
PDE酵素活性アッセイ
PDE5A、PDE9Aアイソフォームb、PDE4D7及びPDE4A1の酵素活性を測定するための生化学的アッセイは、反応液中に存在するcGMPの量を測定するCisBio製のHTRF cGMPアッセイキット(CisBio,カタログ番号62GM2PEB)に依存する。酵素はBPS Biosciencesから取得した(PDE5AのGenBank受託番号:NM_001083,カタログ番号60050;PDE9A:NM_001001567,カタログ番号60090;PDE4D7:NM_001165899,カタログ番号60047;及びPDE4A1:U97584,カタログ番号60040)。これらは完全長であり、N末端GSTタグを有する。これらをバキュロウイルス感染Sf9細胞発現系で発現させた。
【0559】
各酵素について、酵素活性アッセイを、384−ウェルプレートにおいて20μLの最終容量で以下のとおりに行った。
・ 2.5μLのビヒクル又は試験化合物(4倍濃縮)を、50mM Tris−HCl、6mM MgCl
2、pH7.4(PDE5A、PDE4D7、PDE4A1)及びさらに0.03%Tween−20(PDE9A)を含むアッセイバッファー中で調製した。DMSOの最終割合は0.5%にした。
・ 2.5μLのPDE5A(7μg/mL)又は2.5μLのPDE9A(0.2μg/mL)又は2.5μLのPDE4D7(1.25μg/mL)又は2.5μLのPDE4A1(1.5μg/mL)をアッセイバッファー中で希釈した。終濃度は1.75μg/mL(PDE5A)又は0.05μg/mL(PDE9A)又は0.31μg/mL(PDE4D7)又は0.375μg/mL(PDE4A1)にした。
・ 5μLの基質cGMP(4倍濃縮)を環状ヌクレオチドが100nM(PDE5AとPDE9A)又は250nM(PDE4D7とPDE4A1)の終濃度にした。
・ プレートを密封した後、混合物を37℃で30分間インキュベートした。
・ CisBioのアッセイキットによる推奨に従い、色素D2で標識した5μLの標識cGMP(cGMP−D2)及びクリプテートで標識した5μLのMab抗cGMP(cGMP−クリプテート)の添加によって反応を停止した。
・ プレートを密封し、室温で1時間インキュベートした。
【0560】
各ウェルの蛍光を665nmでの励起及び620nmでの発光で、プレートリーダーEnVision(Perkin−Elmer)を用いて測定した。結果を665nm/620nm比から計算した。陽性コントロールはビヒクルの存在下での化合物で得た。陰性コントロールはcGMP及び標識cGMP−D2環状ヌクレオチドの非存在下で得た。
【0561】
HDAC酵素活性アッセイ
HDAC1、HDAC2、HDAC3及びHDAC6の酵素活性を測定するための生化学的アッセイは、特異的標識基質(BPS Biosciences,カタログ番号50037)によってHDACによる脱アセチル化後に生成される蛍光シグナルに依存する。アセチル化リシン側鎖を含む蛍光発生基質が脱アセチル化され、次いで、後続のリシン現像液(BPS Biosciences,カタログ番号50030)での処理に増感され得る。これにより、蛍光プレートリーダーで測定され得るフルオロフォアが生成された。
【0562】
酵素はBPS Biosciencesから取得した。酵素HDAC1(GenBank受託番号No.NM_004964;カタログ番号50051)は完全長であり、C末端hisタグとC末端Flagタグを有する。酵素HDAC2(GenBank受託番号No.NM_001527;カタログ番号50002)は完全長であり、C末端hisタグを有する。酵素HDAC3(GenBank受託番号No.NM_003883;カタログ番号50003)は完全長であり、C末端hisタグとヒトNCOR2、N末端GSTタグを有する。酵素HDAC6(GenBank受託番号No.BC069243;カタログ番号50006)は完全長であり、N末端GSTタグを有する。酵素をバキュロウイルス感染Sf9細胞発現系で発現させた。
【0563】
酵素活性アッセイは黒色96−ウェルプレートにおいて100μLの最終容量で以下のとおりに行った。
・ 5μLのビヒクル又は試験化合物(10倍濃縮)をアッセイバッファー(BPS Biosciences,カタログ番号50031)中で調製した。DMSOの最終割合は1%にした。
・ 5μLのHDAC1(4μg/mL HDAC1)又は5μLのHDAC2(15μg/mL)又は5μLのHDAC3(10μg/mL)又は5μLのHDAC6(36μg/mL)をアッセイバッファー中で希釈した。終濃度は0.4μg/mL(HDAC1)、1.5μg/mL(HDAC2)又は1μg/mL(HDAC3)又は3.6μg/mL(HDAC6)にした。
・ 0.125mg/mLのBSAと12.5μMの蛍光発生HDAC基質を含む40μLの反応混合物の添加によって反応を開始。BSA及び基質の終濃度は、それぞれ0.1mg/mL及び10μMにした。
・ プレートを密封した後、混合物を37℃で30分間インキュベートした。
・ 反応を、50μLのリシンアッセイ現像液の添加によって停止した。
・ プレートを室温で20分間インキュベートした。
【0564】
それぞれの蛍光(355nmでの励起及び460nmでの発光)をプレートリーダーMithras(Berthold)を用いて測定した。陽性コントロールはビヒクルの存在下での化合物で得た。陰性コントロールはHDAC1酵素活性の非存在下で得た。
【0565】
表1は組換え酵素の阻害値(IC
50)を示す;ここで、IC
50≧10μM(+)、1μM≦IC
50<10μM(++)、10nM≦IC
50<1μM(+++)及びIC
50<10nM(++++)。既知のPDE阻害剤(シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィル、ピクラミラスト及びPF−4447943(6-[(3S,4S)-4-メチル-1-(ピリミジン-2-イルメチル)ピロリジン-3-イル]-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン-4(5H)-オン))並びにHDAC阻害剤(ボリノスタット及びパノビノスタット)もまた参照として含めた。
【0566】
上記の表においてわかるように、試験した本発明の化合物はPDEとHDACの二重阻害を示す。
【0567】
比較例2−02は、イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-オンコアとヒドロキサム酸エステルを有する;実際に、この分子で、ヒドロキサム酸がヒドロキサム酸エステルで置き換えられた化合物2−07との直接ペアワイズ比較を得た。比較例2−02のこの化合物はPDE5A1に対する主要活性は維持していた。IC50<10nM;しかしながら、HDAC1、HDAC2及びHDAC6に対しては不活性であった;IC50>20μM。
【0568】
比較例2−01及び比較例3−01は、試験した条件下ではHDAC1、HDAC2及びHDAC6に対して不活性であった;IC50>20μM
【0569】
神経細胞の一次培養物を用いたインビトロアッセイ
PDE及びHDACの活性 野生型神経細胞
PDE及びHDACの活性を測定するための細胞アッセイをウエスタンブロット解析により、それぞれpCREB−Ser129及びLys9のアセチル化ヒストン3(AcH3K9)に対する特異的抗体を用いて評価した。この場合、報告したEC
50(表2(下記))は、pCREB又はAcH3K9レベルの基底(生理食塩水,処理なし)からの50%増大を意味する。
【0570】
野生型マウスの16日目の胚の(E16)の海馬及び皮質由来の神経細胞の一次培養物を使用した。組織を、ガラスピペットを用いて神経細胞が解離するまで摩砕した。神経細胞を、ポリ−L−リシン処理(0.1mg/ml;Sigma)60mmの皿において、B27補給物(Invitrogen,Gaithersburg,MD)及び2mMのL−グルタミンを含む無血清neurobasal培地中にプレーティングした。
【0571】
化合物の濃度−応答曲線効果を調べるため、15日間インビトロ(DIV)の細胞培養物を種々の濃度(1、10、50、100及び500nM、1及び2μM)で30分間処理した。細胞を、プロテアーゼ阻害剤(0.2M NaCl,0.1M HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、10%グリセロール、200mM NaF、2mM Na
4P
2O
7、5mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、1mM EGTA(エチレングリコール四酢酸)、2mM DTT(ジチオトレイトール)、0.5mM PMSF(フェニルメチルスルホニルフルオリド)、1mM Na
3VO
4及びComplete Protease Inhibitor Cocktail,Roche Diagnostics)を有する冷溶解バッファーを含むバッファー中に収集し、14,000×gで4℃にて20分間遠心分離し、上清みをアリコートに分け、−80℃で保存した。総タンパク質濃度を、BioRadのブラッドフォードタンパク質アッセイ(BioRad Laboratories)を用いて測定した。
【0572】
タンパク質試料をレムリ試料バッファーと混合し、SDS−ポリアクリルアミドゲル上で分割し、ニトロセルロース膜に転写した。膜を、5%ミルク、0.05%Tween−20(PBS(リン酸緩衝生理食塩水)又はTBS(Tris緩衝生理食塩水)中)でブロックした後、以下の一次抗体:ウサギポリクローナル抗アセチル化ヒストン3(アセチルK9)、ウサギポリクローナル抗pCREB−Ser129(Cell Signalling)、マウスモノクローナル抗アクチン(Sigma)とともに対応するバッファー中で一晩インキュベーションした。マウスモノクローナル抗β−アクチン(これは1:50.000で使用)以外、抗体はすべて1:1000の希釈で使用した。TBS/Tween20中で2回洗浄及びTBSだけで1回洗浄後、免疫標識タンパク質バンドを、HRPコンジュゲート抗ウサギ又は抗マウス抗体(Santa Cruz;希釈1:5.000)を使用することにより、増強化学発光システム(ECL,GE Healthcare Bioscience,Buckinghamshire,UK)及びHyperfilmtECL(GE Healthcare Bioscience)へのオートラジオグラフィー曝露に従って検出した。定量にはQuantity OneTMソフトウェアv.4.6.3(Bio−Rad)を使用した。
【0573】
Tg2576神経細胞内のAD関連マーカー(APPプロセッシング、pタウ及びアセチル化チューブリン)
アミロイド病態に対する化合物の効果を、Tg2576マウス胚の海馬及び皮質由来の神経細胞一次培養物(15 DIV)において解析した。Tg2576マウスは、Aβ生成に有利なSwedish二重変異を含むAPPのヒト695−aaアイソフォーム(hAPP)を発現する。神経細胞を2日間処理し、最後の処理後24時間目の3日目に収集した。最初に、アミロイド生成経路によるhAPPプロセッシングに対する化合物の効果を、Aβ42の前駆体であるカルボキシル末端断片AβPP(C99)を測定することにより解析した。この場合、報告したEC
50(表2(下記))は、C99レベルの基底(生理食塩水,処理なし)からの50%減少を意味する。
【0574】
次に同じ試料で、別のADマーカーであるリン酸化タウ(p−タウ)レベルに対する化合物の効果を、Ser202/Thr205上の過剰リン酸化エピトープを認識するリン酸化部位特異的抗体(AT8)を用いて解析した。この場合、報告したEC
50(表2(下記))は、pタウレベルの基底(生理食塩水,処理なし)からの50%減少を意味する。
【0575】
さらに、最近、HDAC6が、ADに対する新規な治療ストラテジーの開発のための好適な分子標的となり得るかもしれないことが報告されている。HDAC6レベルの阻害により、ADにおけるアセチル化α−チューブリンの障害並びに連想記憶及び空間記憶の形成が改善された。したがって、次に、処理後のTg2576神経細胞内のアセチル化α−チューブリンレベルを測定した。この場合、報告したEC
50(表2(下記))は、アセチル化α−チューブリンレベルの基底(生理食塩水,処理なし)からの50%増大を意味する。
【0576】
神経細胞の一次培養物におけるAPP由来断片及びp−タウレベルを解析するため、細胞を、SDS(2%)、Tris−HCl(10mM,pH7.4)、プロテアーゼ阻害剤(1mM PMSF及びComplete Protease Inhibitor Cocktail:Roche Diagnostics)並びにホスファターゼ阻害剤(0.1mM Na
3VO
4及び1mM NaF)を含むバッファー中に収集した。ホモジネートを2分間超音波処理し、100,000×gで1時間遠心分離した。上清みのアリコートを−80℃で凍結させ、タンパク質濃度をブラッドフォード法により、Bio−Radタンパク質アッセイ(Bio−Rad,Hercules,CA,USA)を用いて測定した。
【0577】
タンパク質抽出物のアリコートをXT試料バッファー+XT還元剤(Bio−Rad,Hercules,CA,USA)と混合し、5分間煮沸した。タンパク質を、CriterionプレキャストBis−Tris 4−12%勾配プレキャストゲル(Bio−Rad,Hercules,CA,USA)中で分離し、0.2mmの移動速度でPVDF膜に転写した(Hybond LFP,Amersham Biosciences,Little Chalfont,UK)。膜を、5%ミルク、0.05%Tween−20(PBS又はTBS中)でブロックし、以下の一次抗体:マウスモノクローナル抗リン酸化タウAT8(Pierce Biotechnology Inc.,Rockford)、マウスモノクローナル抗タウ(クローンタウ46,Sigma−Aldrich,St Louis,MO)、6E10マウスモノクローナル抗体(Aβペプチドのアミノ酸1−17;Millipore)、マウスモノクローナル抗β−アクチン、マウスモノクローナル抗α−チューブリン及びマウスモノクローナル抗アセチル化チューブリン(Sigma)とともに対応するバッファー中で一晩インキュベートした。マウスモノクローナル抗β−アクチン、抗アセチル化チューブリン及び抗チューブリン(1:50,000)以外、抗体はすべて1:1,000の希釈で使用した。TBS/Tween20中で2回洗浄及びTBSだけで1回洗浄後、免疫標識タンパク質バンドを、HRPコンジュゲート抗ウサギ又は抗マウス抗体(1:5,000に希釈:Santa Cruz)を用いて検出した。結合を増強化学発光(ECL,GE Healthcare Bioscience,Buckinghamshire,UK)及びHyperfilm ECL(GE Healthcare Bioscience)へのオートラジオグラフィー曝露によって可視化し、定量にはQuantity OneTMソフトウェアv.4.6.3(Bio−Rad)を使用した。
【0578】
表2は一次培養物での機能応答(EC
50)を示す;ここで、N.E.は効果なしを意味する、EC
50≧10μM(+)、1μM≦EC
50<10μM(++)、10nM≦EC
50<1μM(+++)及びEC
50<10nM(++++)。既知のPDE5阻害剤(タダラフィル)並びにHDAC阻害剤(ボリノスタット)もまた参照として含めた。
【0579】
上記の表においてわかるように、試験した本発明の化合物は、野生型及びTg2576マウス由来の一次神経細胞において機能的二重活性を示し、この二重活性はAD治療に対して極めて重要な役割を果たし得、参照化合物(タダラフィル及びボリノスタット)では得られない。
【0580】
インビボ活性
化合物が脳内においてHDAC及びPDEを阻害する能力を調べるため、化合物を野生型マウスに40mg/kgの用量でi.p.投与した(n=3)。別の群の動物にビヒクル(1/1/8,v:v:v,DMSO/Tween 20/生理食塩水)を投与した。1時間後、マウスを頚椎脱臼によって致死させ、その海馬を脳から速やかに切り離した。海馬を、プロテアーゼ阻害剤(0.2M NaCl,0.1M HEPES,10%グリセロール,200mM NaF,2mM Na
4P
2O
7,5mM EDTA,1mM EGTA,2mM DTT,0.5mM PMSF,1mM Na
3VO
4及びComplete Protease Inhibitor Cocktail,Roche Diagnostics)を含む冷溶解バッファー中でホモジナイズすることにより全組織ホモジネートを得た。次いでホモジネートを14,000×gで4℃にて20分間遠心分離し、上清みをアリコートに分け、−80℃で保存した。総タンパク質濃度を、BioRadのブラッドフォードタンパク質アッセイ(BioRad Laboratories)を用いて測定した。タンパク質試料は「インビトロ」セクションに記載のとおりに解析した。
【0581】
Tg2576マウスのAD関連マーカー(APPプロセッシング、pタウ及びアセチル化チューブリン)。また、化合物の効果を長期治療(3−5週間)後のTg2576マウスにおいても、SDS(2%)を含むバッファーで得た海馬ホモジネートを使用し、インビトロ試験に記載のものと同じプロトコルに従って解析した。
【0582】
表3は基底(処理なし)に対する生物学的応答の増分を示す;したがって、基底×1は増分なしを意味する(+)、基底×1≦(++)<基底×2、基底×2≦(+++)<基底×3、基底×3≦(++++)<基底×4及び基底×4≦(+++++)。N.E.は効果なしを意味する。既知のPDE5阻害剤(タダラフィル)並びにHDAC阻害剤(ボリノスタット)もまた参照として含めた。
【0583】
上記の表においてわかるように、試験した本発明の化合物はインビボで機能的二重活性を示し、この二重活性はAD治療に対して極めて重要な役割を果たし得、参照化合物(タダラフィル及びボリノスタット)では得られない。
【0584】
薬物動態
化合物濃度の測定のための血漿試料及び脳試料を所定の時間に、1時点あたり4匹の野生型マウスから収集した。3つの時点:0.25、0.5及び1.0時間で測定した。化合物濃度は、エレクトロスプレーイオン化(ESI)供給源とAcquity UPLC(Waters,Manchester,UK)を有するXevo−TQ MS三連四重極型質量分析計を用いて測定した。
【0585】
用量調製及び用量投与:
試料をDMSOに溶解させることにより化合物溶液を調製し、この溶液を、Tween 20と0.9%NaClの混合物を添加することによって最終容量にした(1/1/8,v:v:v,DMSO/Tween 20/生理食塩水)。化合物を単回腹腔内注射で注射した。動物を断頭によって致死させた。
【0586】
試料収集:
血漿. EDTAを入れたチューブ内に血液を収集し、血漿を遠心分離(4℃,13200rpm,5分間)によって収集し、解析まで−80℃で保存した。
脳. 脳はマウス致死の直後に収集した。脳を摘出し、重量計測し、解析のためにさらに処理するまで−80℃で凍結させた。
【0587】
クロマトグラフィー:
クロマトグラフィーによる分離は0.4mL/分での勾配溶出により、Acquity UPLC BEH C18カラム(100×2.1mm,1.7μm粒径;Waters)を用いて行った。移動相はA:0.1%ギ酸を含む水,B:0.1%ギ酸を含むメタノールからなるものとした。95%Aの初期状態で1.5分後、溶媒Bを2分間で5%から100%まで増加し、100%で1.5分間維持し、次いで、初期状態までの線状勾配を0.1分間適用し、3.4分間維持し、カラムを再度平衡化して8.5分間のサイクル時間にした。オートサンプラーの温度は10℃に、カラム温度は45℃に設定した。
【0588】
質量分析:
化合物を、エレクトロスプレーイオン化インタフェースを備えた三連四重極型質量分析計を用いてモニタリングした。検出及び定量では、3.5kVのキャピラリー電圧及び38Vのコーン電圧を使用した。ソース温度及び脱溶媒和温度はそれぞれ150℃及び650℃にした。超高純度窒素をコーンガス(75Lh
−1)及び脱溶媒和ガス(1000Lh
−1)に使用した。エレクトロスプレーイオン化はポジティブモードで操作し、使用した衝突ガスは0.15mL分
−1の流速の超純粋アルゴンとした。
【0589】
定量及び試料調製:
定量は、マトリックス適合標準を用いた外部検量によって行った。濃度は加重最小二乗法による線形回帰を用いて計算した(W=1/x)。検量標準は、適切な容量の化合物の希釈溶液(メタノールと水が50:50(v:v)の混合物で作製)を、50uLのブランク血漿のアリコート又は75mgのホモジナイズブランク脳に添加することにより調製した。2%ギ酸含有アセトニトリルを添加してタンパク質を沈殿させた。次いで、混合物を10分間アジテーションし、13200rpmで4℃にて5分間遠心分離した。得られた上清みを、リン脂質が除去されるように設計されたOstroプレート(Waters,Manchester,UK)に移した。得られた溶離液を窒素流下で37℃にてエバポレートした。残留物を75μLのメタノール/水(50:50,v:v)混合物に溶解させた。得られた溶液の10uLアリコートを解析のためLC−MS/MSシステムにインジェクトした。凍結血漿試料を室温で解凍し、充分にボルテックスし、上記の抽出手順に供した。脳試料を補助なしで室温で解凍し、Branson 250超音波処理ソニファイアー(Branson,Danbury,Connecticut,USA)を用いてホモジナイズした。ホモジナイズされたら、75mgを量り取り、前述のようにして抽出した。
【0590】
結果
LC−MS/MS解析で得られた濃度値を表4に示す。表4は、化合物について、脳内で最大濃度がみられた時点、その時点での血漿濃度及び脳内濃度並びに脳/血漿比を示す。
a投薬量は20mg/Kgとした,
b投薬量は40mg/Kgとした。
【0591】
上記の表においてわかるように、試験した本発明の化合物は血液脳関門を通過し、有効な濃度で脳に達する(これは、上記の表3(機能応答)において確認される)。
【0592】
本出願において挙げた参考文献
Green及びP.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Chemistry,Wiley,第3版 1999,Chapter 2,pp.17-200及びChapter 5,pp.369-451.
国際公開第2008/024494号
国際公開第2012/020022号