(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記案内手段は、前記受付手段により受け付けたチケットの固有情報の中に前記取得した固有情報が含まれない場合には、前記発券済のチケットを未発券化する処理を停止するように案内することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のチケットシステム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)について図面を参照しながら説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、以下の説明や図面中に記載された画面のデザイン及びレイアウトは、あくまでも一例に過ぎず、本発明の用途やユーザの要望等に応じて適宜変更可能である。
【0020】
[1.本実施形態に係るチケットシステム1における処理の概要]
まず、
図1及び
図2に基づいて、本実施形態に係るチケットシステム1における処理の概要について説明する。チケットシステム1は、チケット管理サーバ10(チケット管理装置に相当)、ユーザ端末20、チケット照合装置30を含むコンピュータシステムである。
【0021】
チケット管理サーバ10は、チケットの発行業者が管理するサーバコンピュータであり、チケットの販売、発行、チケット情報の提供等の処理を制御する。また、ユーザ端末20は、ユーザUが操作する、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等のコンピュータである。そして、チケット照合装置30は、後述するチケットの未発券化処理において、発券済チケットTが予め未発券化処理の対象として登録されたチケットであるか否かの照合を行うコンピュータである。なお、上記のチケットとは、興行(演芸、スポーツ等)を鑑賞・観戦する権利内容が定められた無体物又は有体物をいう。
【0022】
まず、本実施形態の前提として、チケットシステム1におけるチケットの発券処理の概要について説明する。
【0023】
ユーザUは、ユーザ端末20を用いてチケット管理サーバ10にアクセスし、所望のチケットを購入する。
【0024】
チケット管理サーバ10では、チケットが購入された時点においては、チケットが未だ発券されていないことを示す未発券状態であることを関連付けて記憶するとともに、チケット管理サーバ10からユーザ端末20に対してチケットの引換番号を通知する。
【0025】
ユーザUは、チケット管理サーバ10から通知された引換番号を所定のチケット発行端末に入力することにより、購入したチケットを発券する。チケットの発券が完了すると、チケット管理サーバ10は、ユーザUが購入したチケットに対して記憶されるチケットの状態を、チケットが発券済みであることを示す発券済状態に更新する。
【0026】
ここで、
図2には発券済チケットTの一例を示した。発券済チケットTは、例えば紙のチケットであり、チケットに関する各種の情報が表面に印字される。
図2に示される例においては、発券済チケットTは、バーコード印字領域T1、発券番号印字領域T2、発券日印字領域T3及び購入者印字領域T4を有する。
【0027】
バーコード印字領域T1は、チケットに固有の情報(固有情報)が符号化されたバーコードが印字される領域である。なお、上記の固有情報はチケットごとに異なる情報であり、例えば発券済チケットTの発券番号を含む情報(例えば発券番号、発券日、購入者名の情報等)としてよい。
【0028】
発券番号印字領域T2は、発券済チケットTの発券番号が印字される領域である。また、発券日印字領域T3は、発券済チケットTの発券日が印字される領域である。そして、購入者印字領域T4は、発券済チケットTの購入者名が印字される領域である。
【0029】
そして、本実施形態に係るチケットシステム1では、以下に説明する手続により、一旦発券した発券済チケットTを未発券前の状態に戻すこと(未発券化処理)が可能となる。以下、未発券化処理の手続の概要について
図1に基づいて説明する。
【0030】
(1)ユーザUは、ユーザ端末20によりチケット管理サーバ10にアクセスし、未発券化を要求する発券済チケットTの情報(固有情報)をチケット管理サーバ10に登録する。
【0031】
(2)チケット管理サーバ10は、未発券化が要求されたチケットのリスト(未発券化リスト)を所定のタイミング(例えば深夜時間帯)で店舗Sに設置されたチケット照合装置30に送信する。なお、未発券化リストには、チケットの固有情報のリストが含まれることとする。
【0032】
(3)ユーザUは、発券済チケットTをチケット照合装置30が設置されている店舗Sに持って行く。チケット照合装置30は、発券済チケットTの情報と、未発券化リストの情報とを照合するコンピュータである。
【0033】
(4)チケット照合装置30は、ユーザUから提示された発券済チケットTのバーコード印字領域T1をスキャンし、バーコードに符号化された固有情報を読み取る。さらに、チケット照合装置30は、未発券化リストの中に、上記読み取った固有情報が存在するか否かを照合する。照合の結果、未発券化リストの中に上記読み取った固有情報が存在する場合には、店舗SではユーザUから所定の手数料を徴収するとともに、発券済チケットTの回収を行う。
【0034】
(5)チケット照合装置30は、所定のタイミング(例えば深夜時間帯)で、回収した発券済チケットTのリストをチケット管理サーバ10に送信する。また、回収した発券済チケットT自体も店舗Sから、所定の宛先(チケットの発行業者)に送付される。
【0035】
(6)チケット管理サーバ10では、チケット照合装置30から送信された回収済みのチケットのリストに基づいて、回収されたチケットの状態を発券済状態から未発券状態に更新する。
【0036】
以上の処理により、チケットシステム1では、一旦発券されたチケットの状態を発券済状態から未発券状態に回復させることができる。こうすることにより、チケットを返品、キャンセルする場合と異なり、ユーザがチケットの購入している状態を維持したまま、チケットを発券済状態から未発券状態に戻すことができる。以下、上述した処理を実現するためにチケットシステム1に備えられる構成について説明する。
【0037】
[2.チケットシステム1のハードウェア構成の説明]
図3には、チケットシステム1のシステム構成の一例を示した。
図3に示されるように、チケットシステム1は、チケット管理サーバ10、ユーザ端末20、チケット照合装置30を備え、チケット管理サーバ10及びユーザ端末20、チケット管理サーバ10及びチケット照合装置30はそれぞれネットワーク2を介して通信可能に接続されている。なお、本実施形態では、チケットシステム1に、ユーザUが操作するユーザ端末20が含まれることとして説明するが、ユーザ端末20はチケットシステム1に含まれていなくともよい。また、
図1においては、1つのチケット照合装置30が示されているが、チケット照合装置30は複数あってもよい。
【0038】
[2.1.チケット管理サーバ10のハードウェア構成]
図3に示されるように、チケット管理サーバ10は、制御部10A、記憶部10B、通信部10Cを備えるコンピュータである。
【0039】
制御部10Aは、例えば中央処理装置(Central Processing Unit)を含み構成され、記憶部10Bに記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行するとともに、チケット管理サーバ10の各部を制御する。
【0040】
記憶部10Bは、例えばメモリ、磁気ディスク装置を含み構成され、各種のプログラムやデータを記憶するほか、制御部10Aのワークメモリとしても機能する。なお、記憶部10Bには、フラッシュメモリ、光ディスク等の情報記憶媒体を含むこととしてもよい。
【0041】
通信部10Cは、ネットワーク2に接続し、ネットワーク2に接続するユーザ端末20やチケット照合装置30等のデバイスと通信する。
【0042】
[2.2.ユーザ端末20のハードウェア構成]
図3に示されるように、ユーザ端末20は、制御部20A、記憶部20B、通信部20C、入力部20D、表示部20Eを備えるコンピュータである。
【0043】
制御部20Aは、例えば中央処理装置(Central Processing Unit)を含み構成され、記憶部20Bに記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行するとともに、ユーザ端末20の各部を制御する。
【0044】
記憶部20Bは、例えばメモリ、磁気ディスク装置を含み構成され、各種のプログラムやデータを記憶するほか、制御部20Aのワークメモリとしても機能する。なお、記憶部20Bには、フラッシュメモリ、光ディスク等の情報記憶媒体を含むこととしてもよい。
【0045】
通信部20Cは、ネットワーク2に接続し、ネットワーク2に接続するチケット管理サーバ10等のデバイスと通信する。
【0046】
入力部20Dは、例えばタッチパネル、キーボード、マウス等の入力デバイスを含み構成され、ユーザの操作情報の入力を受け付ける。
【0047】
表示部20Eは、例えば液晶ディスプレイ装置等の表示デバイスを含み構成され、制御部20Aにより生成されるグラフィックデータに基づく画面を表示させる。
【0048】
なお、入力部20D及び表示部20Eはユーザ端末20に内蔵されていなくともよく、ユーザ端末20に接続される外部装置として設けられていてもよい。
【0049】
[2.3.チケット照合装置30のハードウェア構成]
図3に示されるように、チケット照合装置30は、制御部30A、記憶部30B、通信部30C、情報読取部30D、入力部30E及び表示部30Fを備えるコンピュータである。
【0050】
制御部30Aは、例えば中央処理装置(Central Processing Unit)を含み構成され、記憶部30Bに記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行するとともに、チケット照合装置30の各部を制御する。
【0051】
記憶部30Bは、例えばメモリ、磁気ディスク装置を含み構成され、各種のプログラムやデータを記憶するほか、制御部30Aのワークメモリとしても機能する。なお、記憶部30Bには、フラッシュメモリ、光ディスク等の情報記憶媒体を含むこととしてもよい。
【0052】
通信部30Cは、ネットワーク2に接続し、ネットワーク2に接続するチケット管理サーバ10等のデバイスと通信する。
【0053】
情報読取部30Dは、例えばバーコードリーダ、スキャナ等を含み構成され、チケットに印字されている情報を読み取る装置である。また、チケットが電子チケットである場合には、情報読取部30Dは、無線通信により電子チケットの情報を読み取るリーダー装置としてよい。
【0054】
入力部30Eは、例えばタッチパネル、キーボード、マウス等の入力デバイスを含み構成され、ユーザの操作情報の入力を受け付ける。
【0055】
表示部30Fは、例えば液晶ディスプレイ装置等の表示デバイスを含み構成され、制御部30Aにより生成されるグラフィックデータに基づく画面を表示させる。
【0056】
なお、情報読取部30D、入力部30E及び表示部30Fはチケット照合装置30に内蔵されていなくともよく、チケット照合装置30に接続される外部装置として設けられていてもよい。
【0057】
[3.チケットシステム1に備えられる機能の説明]
次に、
図4に基づいてチケットシステム1に備えられる機能の一例について説明する。
【0058】
図4に示されるように、チケット管理サーバ10は、機能としてデータ記憶部11、未発券化指定受付部12、未発券化リスト送信部13、回収済チケットリスト受信部14、チケット情報更新部15を備える。チケット管理サーバ10に備えられる上記の各部の機能は、チケット管理サーバ10の制御部10Aが、記憶部10Bに記憶されるプログラムに基づいて、チケット管理サーバ10の各部を動作させることにより実現されるものである。なお、チケット管理サーバ10は、上記のプログラムを、情報記憶媒体から読み込むこととしてもよいし、通信部10Cによりネットワーク2を介してダウンロードしてもよい。
【0059】
図4に示されるように、ユーザ端末20は、機能として未発券化指定部21を備える。ユーザ端末20に備えられる上記の各部の機能は、ユーザ端末20の制御部20Aが、記憶部20Bに記憶されるプログラムに基づいて、ユーザ端末20の各部を動作させることにより実現されるものである。なお、ユーザ端末20は、上記のプログラムを、情報記憶媒体から読み込むこととしてもよいし、通信部20Cによりネットワーク2を介してダウンロードしてもよい。
【0060】
図4に示されるように、チケット照合装置30は、機能としてデータ記憶部31、未発券化リスト受信部32、発券済チケット情報取得部33、照合部34、案内部35、回収処理部36、回収済チケットリスト送信部37を備える。チケット照合装置30に備えられる上記の各部の機能は、チケット照合装置30の制御部30Aが、記憶部30Bに記憶されるプログラムに基づいて、チケット照合装置30の各部を動作させることにより実現されるものである。なお、チケット照合装置30は、上記のプログラムを、情報記憶媒体から読み込むこととしてもよいし、通信部30Cによりネットワーク2を介してダウンロードしてもよい。
【0061】
以下、チケットシステム1に備えられる上記各部の機能の詳細について説明する。まず、
図1における(1)及び(2)の処理を実現する機能について説明する。
【0062】
[3.1.データ記憶部11]
データ記憶部11は、主にチケット管理サーバ10の記憶部10Bにより実現され、管理するチケットに関する各種の情報を記憶する。例えば、本実施形態においては、データ記憶部11には、チケット情報管理テーブル11A及び未発券化リストテーブル11Bが記憶される。以下、上記の各テーブルの詳細について説明する。
【0063】
チケット情報管理テーブル11Aは、チケットの発行業者により販売されるチケットの情報を管理するテーブルである。本実施形態では、チケット情報管理テーブル11Aにおいては、チケットごとにチケットの状態(チケット状態)が関連付けて記憶される。例えば、上記のチケット状態には、チケットが決済済みであり且つ未発券である状態(状態「0」とする)、決済済みであり且つ発券済である状態(状態「1」とする)を含むこととしてよい。
【0064】
図5には、チケット情報管理テーブル11Aの一例を示した。
図5に示されるように、本実施形態に係るチケット情報管理テーブル11Aには、チケットを識別するチケットID、チケットに係る興行を識別する興行ID、チケットに係る座席情報、チケットを購入した購入者を識別する購入者ID、チケットの発券時に用いる引換番号、チケット状態が関連付けて記憶される。
【0065】
未発券化リストテーブル11Bは、発券済のチケット(発券済チケット)のうち、ユーザから未発券化の指定を受けたチケットの情報を格納するテーブルである。具体的には、未発券化リストテーブル11Bは、チケット情報管理テーブル11Aにおいてチケット状態が発券済み(状態「1」)であるチケットのうち、ユーザから未発券化の指定を受けた発券済チケットの固有情報を格納するテーブルである。上記の発券済チケットの固有情報は、個々の発券済チケットに固有の情報であり、例えば発券済チケットに付与された発券番号である。また、上記の固有情報には、チケットの発券番号に加えて、チケットの発券日、購入者名の情報を含めるようにしてもよい。なお、未発券化の指定は、後述する未発券化指定受付部12により受け付けられる。
【0066】
図6には、未発券化リストテーブル11Bの一例を示した。
図6に示されるように、本実施形態に係る未発券化リストテーブル11Bには、未発券化が指定されたチケットを識別するチケットID、チケットの発券番号、発券日、購入者名が関連付けて記憶される。
【0067】
[3.2.未発券化指定部21、未発券化指定受付部12]
未発券化指定部21は、主にユーザ端末20の制御部20A、記憶部20B、通信部20C、入力部20D、表示部20Eにより実現され、発券済状態であるチケットの中から未発券状態に復元するチケットを指定する。例えば、未発券化指定部21は、チケット情報管理テーブル11Aにおいてユーザ端末20を操作するユーザの識別情報が関連付けられたチケットであって、且つチケット状態が発券済み(状態「1」)であるチケットのうち、当該ユーザにより未発券化の対象に指定されたチケット(未発券化対象チケット)の情報を、チケット管理サーバ10に通知する。この際、未発券化指定部21は、入力部20Dを介してユーザから入力された未発券化対象チケットの固有情報(例えば発券番号、発券日、購入者名)の入力を受け付け、上記通知に未発券化対象チケットの固有情報を含めてチケット管理サーバ10に送信することとしてよい。
【0068】
なお、上記の固有情報は、発券済チケットを店舗Sで回収する際に、当該発券済チケットが未発券化対象チケットであるか否かを確認する際の照合処理に用いられるものである。
【0069】
未発券化指定受付部12は、主にチケット管理サーバ10の制御部10A、記憶部10B及び通信部10Cにより実現され、発券済状態であるチケットの中から未発券状態に復元するチケットの指定を受け付ける。具体的には、未発券化指定受付部12は、未発券化指定部21から未発券化対象チケットの情報の指定を受け付ける。より具体的には、未発券化指定受付部12は、未発券化の対象とする発券済チケットの識別情報、発券済チケットの照合時に利用する固有情報の指定を受け付ける。
【0070】
そして、未発券化指定受付部12は、未発券化が指定されたチケットの情報を、未発券化リストテーブル11Bに登録する。具体的には、未発券化指定受付部12は、未発券化リストテーブル11Bに新たなレコードを追加するとともに、追加したレコードに未発券化の対象とする発券済チケットの識別情報、発券済チケットの照合時に利用する固有情報を関連付けて記憶する。
【0071】
[3.3.未発券化リスト送信部13、未発券化リスト受信部32]
未発券化リスト送信部13は、主にチケット管理サーバ10の制御部10A、記憶部10B及び通信部10Cにより実現され、未発券化指定受付部12で受け付けた未発券化が指定されたチケットの固有情報のリストをチケット照合装置30に送信する。具体的には、未発券化リスト送信部13は、データ記憶部11に記憶される未発券化リストテーブル11Bを、チケット照合装置30に対して送信する。なお、未発券化リスト送信部13は、所定のタイミングが到来するごとに、最新の未発券化リストテーブル11Bをチケット照合装置30に対して送信することとしてよい。ここで、上記の所定のタイミングとは、未発券化リストテーブル11Bが更新されたタイミングとしてもよいし、所定の時間(例えば午前2時等)、所定の時間間隔(例えば12時間おき等)、送信要求を受け付けたタイミング等としてもよい。
【0072】
未発券化リスト受信部32は、主にチケット照合装置30の制御部30A、記憶部30B及び通信部30Cにより実現され、未発券化リスト送信部13により送信される未発券化が指定されたチケットの固有情報のリストを受信する。具体的には、未発券化リスト受信部32は、未発券化リスト送信部13により送信される未発券化リストテーブル11Bを受信する。
【0073】
そして、未発券化リスト受信部32は、未発券化が指定されたチケットの固有情報のリストをデータ記憶部31に記憶する。具体的には、未発券化リスト受信部32は、受信した未発券化リストテーブル11Bを、未発券化リストテーブル31Aとしてデータ記憶部31に記憶する。
【0074】
[3.4.データ記憶部31]
データ記憶部31は、主にチケット照合装置30の記憶部30Bにより実現され、未発券化に係るチケットについての各種の情報を記憶する。例えば、本実施形態においては、データ記憶部31には、未発券化リストテーブル31A及び回収済チケットリストテーブル31Bが記憶される。なお、未発券化リストテーブル31Aは、未発券化リストテーブル11Bと同じ情報であるため、未発券化リストテーブル31Aについての説明は省略する。また、回収済チケットリストテーブル31Bの詳細については後述する。
【0075】
以上が、
図1における(1)及び(2)の処理を実現する機能に相当する。次に、
図1においてユーザUが店舗Sに発券済チケットTを持って行った後(すなわち(3)の後)の、(4)以降の処理を実現する機能について説明する。
【0076】
[3.5.発券済チケット情報取得部33]
発券済チケット情報取得部33は、主にチケット照合装置30の制御部30A、記憶部30B、情報読取部30Dにより実現される。そして、発券済チケット情報取得部33は、ユーザUから未発券化対象として提示された発券済チケットTの固有情報を取得する。
【0077】
具体的には、発券済チケット情報取得部33は、情報読取部30Dにより発券済チケットTのバーコード印字領域T1をスキャンし、バーコードに符号化された固有情報(例えば発券番号、発券日、購入者名)を取得することとしてよい。また例えば、発券番号印字領域T2、発券日印字領域T3、購入者印字領域T4をそれぞれスキャンするとともにOCR処理を実行することにより、各領域に印字された発券番号、発券日、購入者名の情報を取得することとしてもよい。
【0078】
[3.6.照合部34]
照合部34は、主にチケット照合装置30の制御部30A及び記憶部30Bにより実現される。照合部34は、未発券化リスト受信部32により受信された未発券化リストに含まれるチケットの固有情報と、発券済チケット情報取得部33により取得した固有情報とを照合する。そして、照合部34は、未発券化リストの中に発券済チケット情報取得部33により取得した固有情報が含まれるか否かを判定する。
【0079】
具体的には、照合部34は、発券済チケット情報取得部33により取得された発券済チケットTの固有情報(発券番号、発券日、購入者名)と、未発券化リストテーブル31Aの各レコードに記憶される固有情報とを比較し、発券済チケットTに該当するレコードがあるか否かを判定する。なお、発券済チケットTに該当するレコードとは、発券済チケットTから取得された固有情報と同一の情報が格納されたレコードである。
【0080】
[3.7.案内部35]
案内部35は、主にチケット照合装置30の制御部30A、記憶部30B及び表示部30Fにより実現される。案内部35は、照合部34による照合結果に応じて、チケット照合装置30の操作者(例えば店舗Sの店員)に対し、発券済チケットTの未発券化の実行(回収の実行)又は未発券化の停止(回収の停止)を案内する。
【0081】
例えば、照合部34による照合の結果、未発券化リストの中に発券済チケットTの固有情報が含まれる場合には、案内部35は、発券済チケットTを未発券化するための手数料の徴収及び発券済チケットTの回収を案内する。具体的には、上記の場合において、案内部35は、表示部30Fに発券済チケットTを未発券化するための手数料の徴収及び発券済チケットTの回収を実行する旨を案内する画面を表示させることとしてよい。
【0082】
一方、照合部34による照合の結果、未発券化リストの中に発券済チケットTの固有情報が含まれない場合には、案内部35は、発券済チケットTを未発券化する手続の停止を案内する。具体的には、上記の場合において、案内部35は、表示部30Fに発券済チケットTの未発券化及び回収の停止を案内する画面を表示させることとしてよい。
【0083】
[3.8.回収処理部36]
回収処理部36は、主にチケット照合装置30の制御部30A、記憶部30B及び入力部30Eにより実現される。回収処理部36は、案内部35による発券済チケットTの回収の案内に応じて手数料の徴収と、発券済チケットTの回収が行われた旨の入力を受け付けた場合に、データ記憶部31に未発券化の対象となる発券済チケットTが正しく回収された旨を登録する。また、回収されたチケットは所定の宛先(例えばチケット発行事業者宛)に送られることとしてよい。
【0084】
具体的には、回収処理部36は、データ記憶部31に記憶される回収済チケットリストテーブル31Bに回収された発券済チケットTの情報を書き込むこととしてよい。発券済チケットTの情報とは、例えば、発券済チケットTのチケットID、発券済チケットTの発券番号等としてよい。
【0085】
図7には、回収済チケットリストテーブル31Bの一例を示した。
図7に示されるように、回収済チケットリストテーブル31Bには、チケットを識別する識別情報、チケットの発券番号、チケットを回収した店舗Sの識別情報(回収店舗ID)、チケットの回収日時の情報が関連付けて記憶される。
【0086】
なお、本実施形態では、店舗Sにおいて発券済チケットTの回収完了の旨の入力を受け付けた時点で、発券済チケットTの回収が行われたことと判断するが、所定の宛先に発券済チケットTが送付され、所定の宛先において発券済チケットTの回収が確認された時点、又は後述する回収済チケットリストテーブル31Bがチケット管理サーバ10に送信(又は受信)された時点で、発券済チケットTの回収が完了したことと判断してもよい。
【0087】
[3.9.回収済チケットリスト送信部37、回収済チケットリスト受信部14]
回収済チケットリスト送信部37は、主にチケット照合装置30の制御部30A、記憶部30B及び通信部30Cにより実現され、データ記憶部31に記憶される回収済チケットリストテーブル31Bをチケット管理サーバ10に送信する。なお、回収済チケットリスト送信部37は、所定のタイミングが到来するごとに、最新の回収済チケットリストテーブル31Bをチケット管理サーバ10に対して送信することとしてよい。ここで、上記の所定のタイミングとは、回収済チケットリストテーブル31Bが更新されたタイミングとしてもよいし、所定の時間(例えば午前2時等)、所定の時間間隔(例えば12時間おき等)、送信要求を受け付けたタイミング等としてもよい。
【0088】
回収済チケットリスト受信部14は、主にチケット管理サーバ10の制御部10A、記憶部10B及び通信部10Cにより実現され、回収済チケットリスト送信部37から送信される回収済チケットリストテーブル31Bを受信する。
【0089】
チケット管理サーバ10は、回収済チケットリストテーブル31Bの受信が正常に完了した場合には、その旨をチケット照合装置30に通知することとしてよい。そして、チケット照合装置30は、上記の通知に応じて、回収済チケットリストテーブル31Bのうち送信済のレコードを削除することとしてよい。
【0090】
[3.10.チケット情報更新部15]
チケット情報更新部15は、主にチケット管理サーバ10の制御部10A及び記憶部10Bにより実現される。チケット情報更新部15は、回収済チケットリスト受信部14により受信した回収済チケットリストテーブル31Bの情報に基づいて、チケット情報管理テーブル11Aに記憶されるチケットのチケット状態を更新する。
【0091】
具体的には、チケット情報更新部15は、回収済チケットリストテーブル31Bに記憶されるチケットの識別情報について、チケット情報管理テーブル11Aに関連付けて記憶されるチケット状態を、発券済状態(状態「1」)から未発券状態(状態「0」)に更新することとする。
【0092】
また例えば、チケット情報更新部15は、回収済チケットリストテーブル31Bを受信した後であって、回収されたチケットが所定の宛先に到着した旨の入力を受け付けた後に、上記のチケット状態の更新処理を実行することとしてもよい。
【0093】
[4.チケットシステム1において実行される処理の説明]
次に、
図8乃至
図19に基づいて、チケットシステム1において実行されるチケットの未発券化に係る処理を具体的に説明する。
【0094】
[4.1.未発券化チケットの事前登録処理]
図8には、未発券化チケットの事前登録処理の一例に関するシーケンス図を示した。
図8に示される処理は、チケット管理サーバ10とユーザ端末20とにおいて実行されるものである。
【0095】
ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部10CによりユーザIDとパスワードをチケット管理サーバ10に送信し、ログイン処理を実行する(S200)。
【0096】
チケット管理サーバ10の制御部10Aは、ユーザ端末20から受信したユーザIDとパスワードによる認証を実行し、ログイン処理を実行する(S100)。以下では、認証が成功したこととして説明を続ける。
【0097】
入力部20Dによりユーザが購入したチケットの一覧画面(購入履歴一覧画面)の表示要求を受け付けると、ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部20Cにより購入履歴一覧画面のデータをチケット管理サーバ10に対して要求する(S202)。
【0098】
チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cを介してユーザ端末20からの要求を受け付けると(S102)、ユーザIDに関連付けてチケット情報管理テーブル11Aに記憶されるチケットの情報に基づいて、ユーザの購入履歴一覧画面データを生成する(S104)。なお、購入履歴一覧画面データとは、購入履歴の一覧画面を表示手段に表示させるためのデータである。
【0099】
そして、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cにより、上記生成した購入履歴一覧画面データをユーザ端末20に送信する(S106)。
【0100】
ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部20Cを介してチケット管理サーバ10から購入履歴一覧画面データを受信し(S204)、受信した購入履歴一覧画面データに基づいて購入履歴一覧画面を表示部20Eに表示させる(S206)。
【0101】
図11には、S206において表示される購入履歴一覧画面50の一例を示した。
図11に示されるように、購入履歴一覧画面50には、ユーザが購入したチケットのリストを表示するリスト表示領域50Aと、前の画面に戻るための戻るボタン50Cが含まれる。
【0102】
図11に示す例では、ユーザが購入したチケットは2つ(第1チケットと第2チケットとする)あることとし、そのためリスト表示領域50Aには、第1チケットについての情報を表示する第1チケット情報表示領域50A−1と、第2チケットについての情報を表示する第2チケット情報表示領域50A−2が含まれる。なお、第1チケット情報表示領域50A−1と第2チケット情報表示領域50A−2にはそれぞれ、チケットの状況、公演名、チケットの購入日、公演日、会場、座席・枚数、チケットの詳細情報を表示させるための詳細表示ボタン50Bがそれぞれ表示される。
【0103】
また、
図11に示す例においては、第2チケットのチケット状態は発券済みとなっており、以下において第2チケットを発券済み状態から未発券状態に復元するための処理について説明することとする。
【0104】
入力部20Dにより第2チケット情報表示領域50A−2についての詳細表示ボタン50Bの押下を受け付けると、ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部20Cにより第2チケットについての詳細画面(チケット詳細画面)のデータをチケット管理サーバ10に対して要求する(S208)。例えば、ユーザ端末20の制御部20Aは、上記の要求の際には、第2チケットを識別する識別情報を送信することとしてよい。
【0105】
チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cを介してユーザ端末20からの要求を受け付けると(S108)、送信されたチケットの識別情報に関連付けてチケット情報管理テーブル11Aに記憶されるレコード(チケット情報)に基づいて、チケット詳細画面データを生成する(S110)。なお、チケット詳細画面データとは、チケットの詳細画面を表示手段に表示させるためのデータである。
【0106】
そして、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cにより、上記生成したチケット詳細画面データをユーザ端末20に送信する(S112)。
【0107】
ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部20Cを介してチケット管理サーバ10からチケット詳細画面データを受信し(S210)、受信したチケット詳細画面データに基づいてチケット詳細画面を表示部20Eに表示させる(S212)。
【0108】
図12には、S212において表示されるチケット詳細表示画面52の一例を示した。
図12に示されるように、チケット詳細表示画面52には、チケット状態表示領域52A、興行内容表示領域52C、購入情報表示領域52D、及び前の画面に戻るための戻るボタン52Eが含まれる。
【0109】
チケット状態表示領域52Aには、チケットの発券に関する詳細情報が表示される。また、チケット状態表示領域52Aには、チケットが発券済みである場合には、当該チケットを未発券状態に復元することを申請するための未発券化申請ボタン52Bが表示される。
【0110】
興行内容表示領域52Cには、チケットの興行に関する詳細情報が表示される。例えば、チケットがスポーツの試合である場合には、興行内容表示領域52Cには、試合の開催日時、場所、座席情報等が表示される。
【0111】
購入情報表示領域52Dには、チケットの購入に関する詳細情報が表示される。例えば、購入情報表示領域52Dには、チケットの購入日時、購入サイト、購入金額等が表示される。
【0112】
次に、入力部20Dにより未発券化申請ボタン52Bの押下を受け付けると、ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部20Cにより第2チケットの未発券化をチケット管理サーバ10に対して要求する(S214)。例えば、ユーザ端末20の制御部20Aは、上記の要求の際には、第2チケットを識別する識別情報を送信することとしてよい。
【0113】
チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cを介してユーザ端末20からの要求を受け付けると(S114)、要求に係るチケットの未発券化を申請するための未発券化申請画面を表示させるための未発券化申請画面データを生成する(S116)。
【0114】
そして、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cにより、上記生成した未発券化申請画面データをユーザ端末20に送信する(S118)。
【0115】
ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部20Cを介してチケット管理サーバ10から未発券化申請画面データを受信し(S216)、受信した未発券化申請画面データに基づいて未発券化申請画面を表示部20Eに表示させる(S218)。
【0116】
図13には、S218において表示される未発券化申請画面54の一例を示した。
図13に示されるように、未発券化申請画面54には、チケット情報表示領域54A、発券番号入力欄54B、発券日入力欄54C、購入者名入力欄54D、決定ボタン54E及び戻るボタン54Fが含まれる。
【0117】
チケット情報表示領域54Aは、未発券化の対象となるチケット(未発券化対象チケット)の情報が表示される領域である。発券番号入力欄54Bは、未発券化対象チケットの発券番号を入力する領域である。発券日入力欄54Cは、未発券化対象チケットの発券日を入力する領域である。購入者名入力欄54Dは、未発券化対象チケットの購入者の名前を入力する領域である。
【0118】
発券番号入力欄54B、発券日入力欄54C、購入者名入力欄54Dに情報が入力された後に、決定ボタン54Eの押下を受け付けると、ユーザ端末20の制御部20Aは、通信部20Cにより未発券化対象チケットのデータ(チケットの識別情報、固有情報)をチケット管理サーバ10に対して送信することで、未発券化を要求する(S222)。
【0119】
チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cを介してユーザ端末20から未発券化対象チケットのデータを受信すると(S120)、受信したデータに基づいて、未発券化リストテーブル11Bを更新する。具体的には、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、未発券化リストテーブル11Bに新たなレコードを生成するとともに、生成したレコードに、上記受信したチケットの識別情報と、固有情報(発券番号、発券日、購入者名)を登録する。
【0120】
また、
図14には、第2チケットの未発券化申請を受け付けた後の購入履歴一覧画面50の一例を示した。
図14の第2チケット情報表示領域50A−2に示されるように、未発券化申請を受け付けた後には、第2チケットの状態を「未発券化申請中」に更新することとしてよい。この場合には、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、上記の未発券化対象チケットのデータを受信した後に、未発券化対象チケットについてチケット情報管理テーブル11Aに記憶されるチケットの状態を「未発券化申請中」に更新することとしてよい。
【0121】
以上が未発券化チケットの事前登録処理の一例である。次に、
図9に基づいて未発券化リストの配信処理について説明する。
【0122】
[4.2.未発券化リスト配信処理]
図9に示されるように、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、未発券化リストテーブル11Bの送信タイミングが到来したか否かを判定する(S130)。例えば、上記の送信タイミングとは、チケット管理サーバ10に記憶される未発券化リストテーブル11Bが更新されたタイミングとしてもよいし、所定の時間(例えば午前2時等)、所定の時間間隔(例えば12時間おき等)、送信要求を受け付けたタイミング等としてもよい。
【0123】
S130において、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、上記の送信タイミングが到来していない場合には(S130:N)、待機し、上記の送信タイミングが到来した場合には(S130:Y)、チケット照合装置30に対して未発券化リストテーブル11Bを送信する(S132)。なお、チケットシステム1に複数のチケット照合装置30が存在する場合には、チケット管理サーバ10はそれぞれのチケット照合装置30に対して未発券化リストテーブル11Bを送信することとする。
【0124】
チケット照合装置30の制御部30Aは、通信部30Cを介してチケット管理サーバ10から未発券化リストテーブル11Bを受信し(S330)、受信した未発券化リストテーブル11Bを記憶部30Bに記憶する(S332)。
【0125】
以上が未発券化リストの配信処理の一例である。次に、
図10に基づいて未発券化手続の制御処理について説明する。なお、以下の未発券化手続の制御処理は、ユーザUが店舗Sに発券済チケットTを持って行き、店舗Sのレジにおいて発券済チケットTの未発券化手続を店員に要求した以後のチケットシステム1における処理の流れを示したものである。
【0126】
[4.3.未発券化手続の制御処理]
図10に示されるように、チケット照合装置30の制御部30Aは、入力部30Eで受け付けた操作に基づいて、発券済チケットTの未発券化手続の要求を受け付ける(S340)。そして、チケット照合装置30の制御部30Aは、表示部30Fに未発券化手続き開始画面60を表示させる(S342)。
【0127】
図15には、S342で表示される未発券化手続き開始画面60の一例を示した、
図15に示されるように、未発券化手続き開始画面60の例では、未発券化手続の対象となる発券済チケットTのバーコードを読み取るように店舗Sの店員に対する指示が表示される。なお、戻るボタン60Aを押下した場合には、未発券化手続がキャンセルされる。
【0128】
未発券化手続き開始画面60による案内に応じて、チケット照合装置30の情報読取部30Dが発券済チケットTのバーコード印字領域T1に印字されたバーコードの読取りを実行する(S344)。そして、チケット照合装置30の制御部30Aは、上記読み取ったバーコードを復号化し、バードードに符号化された発券済チケットTの固有情報を取得する。
【0129】
次に、チケット照合装置30の制御部30Aは、未発券化リストテーブル31Aと、上記発券済チケットTから取得した固有情報とを照合し、未発券化リストテーブル31Aの中に発券済チケットTの固有情報が含まれているかを判定する(S346)。
【0130】
上記照合の結果、照合が成功した(すなわち、未発券化リストテーブル31Aの中に発券済チケットTの固有情報が含まれている)場合には(S348:Y)、表示部30Fに回収案内画面62を表示させる(S350)。
【0131】
図16には、S350で表示される回収案内画面62の一例を示した。
図16に示されるように、回収案内画面62の例では、発券済チケットTの回収と、未発券化手続に要する手数料の徴収を行う旨が案内される。戻るボタン62Bを押下することで、前の画面に戻ることができる。
【0132】
回収案内画面62の案内に応じて、発券済チケットTの回収と手数料の徴収が完了した場合には、店員は完了ボタン62Aを押下することとする。
【0133】
上記の回収手続が完了しない場合(すなわち、入力部30Eが完了ボタン62Aの押下を受け付けていない場合)には(S352:N)、チケット照合装置30の制御部30Aは待機する。
【0134】
一方、上記の回収手続が完了した場合(すなわち、入力部30Eが完了ボタン62Aの押下を受け付けた場合)には(S352:Y)、チケット照合装置30の制御部30Aは回収済チケットリストテーブル31Bを更新する(S354)。具体的には、チケット照合装置30の制御部30Aは、回収済チケットリストテーブル31Bに新たなレコードを追加するとともに、追加したレコードに発券済チケットTの識別情報、発券済チケットTの発券番号、発券済チケットTを回収した店舗Sの識別情報(回収店舗ID)、発券済チケットTの回収日時の情報を書き込む。
【0135】
チケット照合装置30の制御部30Aは、回収済チケットリストテーブル31Bの更新を終えると、表示部30Fに受付完了画面64を表示させる(S356)。
【0136】
図17には、S356で表示される受付完了画面64の一例を示した。
図17に示されるように、受付完了画面64には、未発券化手続の受け付け完了の旨と、回収した発券済チケットTを所定の宛先に送付する指示が表示される。なお、受付完了画面64において、戻るボタン64Aの押下により、メニュー画面に戻ることができる。
【0137】
S346における照合の結果、照合が成功しなかった(すなわち、未発券化リストテーブル31Aの中に発券済チケットTの固有情報が含まれていない)場合には(S348:N)、チケット照合装置30の制御部30Aは、表示部30Fにエラー画面66を表示させる(S358)。
【0138】
図18には、S358において表示されるエラー画面66の一例を示した。
図18に示されるように、エラー画面66には、発券済チケットTの照合が失敗した旨と、発券済チケットTの未発券化手続の受け付けを終了する旨が表示される。すなわち、発券済チケットTの照合が失敗した場合には、発券済チケットTの回収が行われず、発券済チケットTはユーザUに返却されることとなる。なお、エラー画面66において、戻るボタン66Aの押下により前の画面に戻ることができる。
【0139】
ここで、チケット照合装置30の制御部30Aは、回収済チケットリストテーブル31Bの送信タイミングが到来していない場合には(S360:N)、S340に戻り、回収済チケットリストテーブル31Bの送信タイミングが到来した場合には(S360:Y)、通信部30Cにより回収済チケットリストテーブル31Bをチケット管理サーバ10に送信する(S362)。
【0140】
チケット管理サーバ10の制御部10Aは、通信部10Cによりチケット照合装置30から送信された回収済チケットリストテーブル31Bを受信する(S140)。そして、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、受信した回収済チケットリストテーブル31Bに基づいて、記憶部10Bに記憶される未発券化リストテーブル11Bを更新する(S142)。
【0141】
例えば、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、未発券化リストテーブル11Bに含まれるチケットの識別情報、固有情報(発券番号等)を含むレコードのうち、受信した回収済チケットリストテーブル31Bに含まれるチケットの識別情報、固有情報(発券番号等)を含むレコードを削除して、未発券化リストテーブル11Bを更新することとしてよい。
【0142】
また、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、受信した回収済チケットリストテーブル31Bに基づいて、記憶部10Bに記憶されるチケット情報管理テーブル11Aを更新する(S144)。
【0143】
例えば、チケット管理サーバ10の制御部10Aは、チケット情報管理テーブル11Aに含まれるチケットの識別情報を含むレコードのうち、受信した回収済チケットリストテーブル31Bに含まれるチケットの識別情報を含むレコードについて、チケット状態を発券済状態から、未発券化リストテーブル11B更新することとしてよい。
【0144】
図19には、S144の後に表示される購入履歴一覧画面50の一例を示した。
図19に示されるように、購入履歴一覧画面50においては、第2チケット情報表示領域50A−2について表示されるチケット状態が、未発券状態に更新されることとなる。
【0145】
以上説明した本実施形態に係るチケットシステム1によれば、一旦発券したチケットの中から指定されたチケットを、ユーザが購入した状態のまま未発券状態、すなわち再び発券可能な状態に戻すことができる。また、発券済のチケットは回収されるため、同一内容のチケットが複数枚発券されることを防止することができる。すなわち、チケットシステム1によれば、チケットを購入した権利を維持するとともに、チケットの重複発行を回避しつつ、チケットを発券状態から未発券状態に戻すことができる。
【0146】
また、チケットシステム1では、未発券化の対象とするチケットの照合に、チケットに印字されているチケットの固有情報(例えば発券番号)を用いることにより、未発券化する対象のチケットと、指定されたチケットとの同一性を担保できる。すなわち、チケットシステム1によれば、誤ったチケットを未発券化してしまうことを防止できる。
【0147】
また、チケットシステム1では、未発券状態に戻すチケットについて、予め固有情報を登録することができる。これにより、未発券状態に戻すチケットの登録時に、発券後のチケットの固有情報が必要となるため、ユーザの手元にないチケットが未発券化の対象として誤って登録されてしまうことを防止できる。
【0148】
また、チケットシステム1では、未発券化の対象とするチケットの照合が成功しなかった場合には、未発券化が停止されるため、未発券化の対象でないチケットに対して未発券化が行われてしまうことを防止できる。
【0149】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記のチケットシステム1は、以下の機能を更に備えることとしてもよい。
【0150】
例えば、上記のチケットシステム1において、未発券状態のチケットは、当該チケットの購入者から他者に対して譲渡可能としてもよい。例えば、チケットシステム1では、未発券状態のチケットのうち、購入者から指定されたチケットをリセール状態(再販状態)に設定可能としてもよい。このとき、リセール状態とされたチケットが、再販状態の有効期限内に他のユーザに購入された場合に、チケットの譲渡が成立することとしてよい。
【0151】
なお、発券済状態のチケットは、上記のリセール状態に設定できないところ、上記のチケットシステム1によれば、一度発券したチケットを未発券状態に戻すことができるため、上記のリセール機能を利用することが可能となる。
【0152】
また例えば、上記のチケットシステム1において、未発券状態のチケットは、スマートフォンや携帯電話機に記憶される電子チケットとして発券可能としてもよい。上記のチケットシステム1では、紙媒体のチケットとして発券した場合であっても、未発券状態に戻すことができるため、紙媒体のチケットを電子チケットとして発券し直すことが可能となる。
【0153】
また、上記のチケットシステム1において、発券済チケットTの照合はチケット管理サーバ10で実行してもよい(すなわち、照合部34はチケット管理サーバ10に設けられていてもよい)。以下、具体的な処理の流れについて説明する。
【0154】
まず、チケット照合装置30は、発券済チケット情報取得部33により取得された発券済チケットTの固有情報をチケット管理サーバ10に送信する。次に、チケット管理サーバ10は、チケット照合装置30から受信した発券済チケットTの固有情報が、未発券化リストテーブル11Bに記憶される未発券化リストの中に含まれるか否かを示す照合結果を、チケット照合装置30に送信する。そして、チケット照合装置30は、チケット管理サーバ10から受信した照合結果が、発券済チケットTの固有情報が未発券化リストテーブル11Bに記憶される未発券化リストの中に含まれることを示す場合に、発券済チケットTの回収を案内し、そうでない場合には発券済チケットTの回収を停止させる。そして、チケット照合装置30は、上記の案内に応じて発券済チケットTの回収が完了した場合に、回収完了の旨をチケット管理サーバ10に通知する。そして、チケット管理サーバ10は、上記の回収完了の通知を受けた場合に、発券済チケットTのチケット状態を未発券状態に更新することとする。
【0155】
なお、上記の例においては、チケット管理サーバ10は、未発券化リストテーブル11Bの情報をチケット照合装置30に送信しなくともよいため、チケットシステム1には、未発券化リスト送信部13、未発券化リスト受信部32、及び未発券化リストテーブル31Aがなくともよい。