特許第6338743号(P6338743)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6338743
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】無線電力を送信するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/80 20160101AFI20180528BHJP
   H02J 50/40 20160101ALI20180528BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20180528BHJP
   H02J 50/12 20160101ALI20180528BHJP
【FI】
   H02J50/80
   H02J50/40
   H02J7/00 301D
   H02J50/12
【請求項の数】8
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2017-121509(P2017-121509)
(22)【出願日】2017年6月21日
(62)【分割の表示】特願2014-547112(P2014-547112)の分割
【原出願日】2012年12月14日
(65)【公開番号】特開2017-195770(P2017-195770A)
(43)【公開日】2017年10月26日
【審査請求日】2017年6月21日
(31)【優先権主張番号】61/576,050
(32)【優先日】2011年12月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】10-2012-0110008
(32)【優先日】2012年10月4日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】キュン−ウー・イ
(72)【発明者】
【氏名】カン−ホ・ビュン
(72)【発明者】
【氏名】セ−ホ・パク
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−522483(JP,A)
【文献】 特表2012−514971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00 − 50/90
H02J 7/00 − 7/12
H02J 7/34 − 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線電力送信器であって、
電力送信部と、
通信部と、
制御部と、を含み、
前記制御部は、
前記無線電力送信器に対応する無線電力ネットワークに無線電力受信器を加入させて、
前記電力送信部に、前記無線電力受信器を充電するための充電電力が印加されるように制御し、
前記電力送信部のロード変更、前記電力送信部の電圧の変更及び前記電力送信部の電流の変更の中の少なくとも一つを検出し、
前記電力送信部のロード変更、前記電力送信部の電圧の変更及び前記電力送信部の電流の変更の中の少なくとも一つの検出と、前記通信部の前記無線電力受信器からの通信信号の受信失敗に応答して、前記無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去する無線電力送信器。
【請求項2】
前記制御部は、すでに設定された時間以内に前記通信回路の受信を失敗すると、前記無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去する請求項1に記載の無線電力送信器。
【請求項3】
前記制御部は、無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去した以後に、前記無線電力ネットワークに加入した無線電力受信器がないと、物体の配置により発生される他のロード変更を検出するための検出電力が前記電力送信部に印加されるように制御する 請求項1に記載の無線電力送信器。
【請求項4】
前記制御部は、無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去することに応答して、前記電力送信部に印加される前記充電電力のサイズを調整する請求項1に記載の無線電力送信器。
【請求項5】
無線電力送信器の制御方法であって、
前記無線電力送信器に対応する無線電力ネットワークに無線電力受信器を加入させる動作と、
前記無線電力送信器の電力送信部に前記無線電力受信器を充電するための充電電力を印加する動作と、
前記電力送信部のロード変更、前記電力送信部の電圧の変更及び前記電力送信部の電流の変更の中の少なくとも一つを検出する動作と、
前記電力送信部のロード変更、前記電力送信部の電圧の変更及び前記電力送信部の電流の変更の中の少なくとも一つの検出と、前記無線電力送信器の通信部の前記無線電力受信器からの通信信号の受信失敗に応答して、前記無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去する動作と、を含む無線電力送信器の制御方法。
【請求項6】
前記無線電力受信器を除去する動作は、すでに設定された時間以内に前記通信回路の受信を失敗すると、前記無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去する請求項5に記載の無線電力送信器の制御方法。
【請求項7】
無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去した以後に、前記無線電力ネットワークに加入した無線電力受信器がないと、物体の配置により発生される他のロード変更を検出するための検出電力を前記電力送信部に印加する動作をさらに含む請求項5に記載の無線電力送信器の制御方法。
【請求項8】
無線電力送信器に対応する前記無線電力ネットワークから前記無線電力受信器を除去することに応答して、前記電力送信部に印加される前記充電電力のサイズを調整する動作をさらに含む請求項5に記載の無線電力送信器の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線電力を送信するための方法及び装置に関し、より詳細には、複数の無線電力受信器に無線電力を送信するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、無線充電又は無接点充電技術が開発され、無線電動歯ブラシ又は無線転機カミソリのような様々な電子機器に幅広く使用されている。
【0003】
このような無線充電技術は、無線電力送受信に基づいており、携帯電話のような電子機器のバッテリは、携帯電話に個別の充電コネクタを接続せずに、例えば、ユーザが携帯電話を充電パッドに置きさえすれば、自動で充電されることができる。
【0004】
無線充電技術は、コイルに基づく電磁気誘導方式と、共振方式と、電気エネルギーをマイクロ波に変換させることにより伝達する電波放射(Radio Frequency(RF)/MicroWave Radiation)方式とに大別することができる。
【0005】
電磁気誘導を用いる方式が頻繁に使用されてきたが、最近では、RF/マイクロ波放射方式を用いる実験に成功している。したがって、将来には、多くの種類の電子製品を無線で充電するものと期待される。
【0006】
電磁気誘導に基づく電力送信は、1次コイルと2次コイルとの間で電力を送信する。例えば、磁石がコイルのまわりに動かされる時に誘導電流が発生する。このような原理を用いて、送信器は、磁場を発生させ、受信器では、磁場の変化により電流が誘導され、これにより、エネルギーを作り出す。この電力送信方法は、優秀なエネルギー送信効率を有する。
【0007】
共振方式に対して、電力は、結合モード理論(Coupled Mode Theory)を用いて、電気装置が充電装置とは数メートル離れて位置するとしても無線で転送されることができる。共振方式は、音叉が鳴る場合に、近くに位置したワイングラスは、同一の周波数で鳴り得る物理学概念に基づく。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、その共振方式は、声を共鳴させる代わりに、電気エネルギーを含む電磁波を共鳴させる。共鳴した電気エネルギーは、同一の共振周波数を有する装置のみに直接伝達され、使用されない部分は、空気の中に拡散される代わりに電磁場として再吸収される。したがって、他の電磁波とは異なり、共鳴された電気エネルギーは、周辺のデバイス及び身体には影響を及ぼしてはいけない。
【0009】
近来、無線充電方式について多くの注意及び研究が活発に進んでいるが、無線充電の順位、無線電力送信器及び受信器の検索、無線電力送信器と無線電力受信器間の通信周波数の選択、無線電力の調整、マッチング回路の選択、及び1回の充電サイクルでの各無線電力受信器に対する通信時間の分配などに対する標準については提案されていない。特に、無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークへの無線電力受信器の追加及び無線電力ネットワークからの無線電力受信器の除去を決定する無線電力送信器のための標準が要求される。
【0010】
本発明の目的は、少なくとも上述した問題点及び/又は不都合に取り組み、少なくとも以下の利便性を提供することにある。すなわち、本発明の目的は、無線電力送受信器の全般的な動作に対する標準を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークへの無線電力受信器の追加及び無線電力ネットワークからの無線電力受信器の除去を判定する無線電力送信器及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークにおける無線電力を送信する方法が提供される。上記方法は、第1の充電電力を第1の無線電力受信器に送信するステップと、第2の無線電力受信器を検出するステップと、上記第2の無線電力受信器と通信ネットワークを形成するステップと、上記第2の無線電力受信器を上記無線電力ネットワークに加入させるステップと、上記第2の充電電力を上記第2の無線電力受信器に送信するステップと、を含む。
【0013】
本発明の他の態様によれば、無線電力ネットワークにおける無線電力を送信する無線電力送信器が提供される。上記無線電力送信器は、上記第1の充電電力を上記第1の無線電力受信器に送信する電力送信部と、第2の無線電力受信器を検出する制御部と、上記第2の無線電力受信器と通信ネットワークを形成する通信部とを含み、上記制御部は、上記第2の無線電力受信器を上記無線電力ネットワークに加入させ、第2の充電電力を上記第2の無線電力受信器に送信するように上記電力送信部を制御する。
【0014】
本発明のさらに他の態様によれば、第1の無線電力受信器及び無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークの第2の無線電力受信器に無線電力を送信する方法が提供される。上記方法は、予め定められた期間で上記第1の無線電力受信器の電力情報報告を命令する命令信号を上記無線電力送信器に送信するステップと、上記命令信号に対応する報告信号を上記第1の無線電力受信器から受信するか否かを判定するステップと、上記予め定められた期間の予め定められた回数に対応する時間の間に上記第1の無線電力受信器から上記報告信号を受信できない場合に、上記第1の無線電力受信器が上記無線電力ネットワークから除去されたものと判定するステップと、を含む。
【0015】
本発明のさらなる他の態様によれば、第1の無線電力受信器及び無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークの第2の無線電力受信器に無線電力を送信する無線電力送信器が提供される。上記無線電力送信器は、予め定められた期間で上記第1の無線電力受信器の電力情報報告を命令する命令信号を上記第1の無線電力受信器に送信する通信部と、上記命令信号に対応する報告信号を上記第1の無線電力受信器から受信するか否かを判定し、上記予め定められた期間の予め定められた回数に対応する時間の間に上記第1の無線電力受信器から上記報告信号を受信できない場合に、上記第1の無線電力受信器が無線電力ネットワークから除去されたものと判定する制御部と、を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施形態は、ジグビー方式及びBLE方式に基づいて無線充電を確実に実行することができる。
【0017】
本発明の様々な実施形態は、電力浪費を防止することにより、無線電力ネットワークに無線電力受信器を加入させるか又は無線電力ネットワークから無線電力受信器を除去するかを判定する無線電力送信過程を提供する。
【0018】
本発明の一実施形態の目的、特性、及び長所は、添付した図面と共に以下の説明により、さらに明確になるはずである。上記の図面において、同一の図面参照符号は、同一な素子、特性、及び構造を意味することが分かるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態による無線充電システムを示す図である。
図2A】本発明の一実施形態による無線電力送信器及び無線電力受信器の構成を示すブロック図である。
図2B】本発明の一実施形態による無線電力受信器の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による無線電力送受信方法を示すフローチャートである。
図4A】本発明の一実施形態による無線電力送信器を示す回路図である。
図4B】本発明の一実施形態による無線電力送信器で時間の経過につれて測定した電流及び電圧をそれぞれ示すグラフである。
図4C】本発明の一実施形態による無線電力送信器で時間の経過につれて測定した電流及び電圧をそれぞれ示すグラフである。
図4D】本発明の一実施形態による無線電力送信器の一地点で時間の経過につれて測定した温度を示すグラフである。
図4E】本発明の一実施形態による無線電力送信器の一地点での位相を示すグラフである。
図5】本発明の一実施形態による無線電力送信器のロード検出及び信号送信を示すタイミング図である。
図6A】本発明の一実施形態による無線電力送信器と無線電力受信器との間の電力供給動作を示すタイミング図である。
図6B】本発明の一実施形態による無線電力送信器と無線電力受信器との間の電力供給動作を示すタイミング図である。
図7】本発明の一実施形態による無線電力送信方法を示すフローチャートである。
図8A】本発明の一実施形態による無線電力受信器が無線電力送信器により管理される無線電力ネットワークへの加入に失敗する動作を示すタイミング図である。
図8B】本発明の一実施形態による無線電力受信器が無線電力送信器により管理される無線電力ネットワークへの加入に失敗する動作を示すタイミング図である。
図9A】本発明の一実施形態による無線電力受信器の除去を判定する動作を示すタイミング図である。
図9B】本発明の一実施形態による無線電力受信器の除去を判定する動作を示すタイミング図である。
図10】本発明の一実施形態による無線電力受信器の加入及び無線電力送信器での充電電力の送信のための方法を示すフローチャートである。
図11A】本発明の一実施形態による無線電力送信器と2個の無線電力受信器との間の電力供給動作を示すタイミング図である。
図11B】本発明の一実施形態による無線電力送信器と2個の無線電力受信器との間の電力供給動作を示すタイミング図である。
図12】本発明の一実施形態による無線電力送信器のタイミング分割を示す図である。
図13】本発明の一実施形態による無線電力送信器の方法を示すフローチャートである。
図14】本発明の一実施形態による無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークからの無線電力受信器の除去による割り当て時間の変更を示す概念図である。
図15】本発明の一実施形態による無線電力送信器での無線電力受信器を管理する装置制御テーブルを示す図である。
図16A】本発明の一実施形態による無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークから2個の無線電力受信器の中の1つを除去する動作を示すタイミング図である。
図16B】本発明の一実施形態による無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークから2個の無線電力受信器の中の1つを除去する動作を示すタイミング図である。
図17A】本発明の一実施形態による無線電力送信器と無線電力受信器との間の通信信号を示すタイミング図である。
図17B】本発明の一実施形態による無線電力送信器と無線電力受信器との間の通信信号を示すタイミング図である。
図18】本発明の一実施形態による装置制御テーブルを示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好適な実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。下記の説明において、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるような本発明の実施形態の包括的な理解を助けるために提供するものであり、この理解を助けるために様々な特定の詳細を含むが、唯一つの実施形態に過ぎない。従って、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、ここに説明する実施形態の様々な変更及び修正が可能であるということは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。また、明瞭性と簡潔性の観点から、当業者に良く知られている機能や構成に関する具体的な説明は、省略する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態による無線充電システムを示す図である。
図1を参照すると、無線充電システムは、無線電力送信器100と無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nとを含む。無線電力送信器100は、無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nに電力1−1、1−2、及び1−nのそれぞれを無線で送信する。より詳細には、無線電力送信器100は、所定の認証手順を実行することにより電力1−1、1−2、及び1−nを認証された無線電力受信器のみに無線で送信する。
【0022】
無線電力送信器100は、無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nと電気的接続を形成する。例えば、無線電力送信器100は、無線電力を電磁波の形態で無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nに送信する。
【0023】
また、無線電力送信器100は、無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nと双方向通信を実行する。ここで、無線電力送信器100及び無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nは、所定のフレームでそれぞれ構成されたパケット2−1、2−2、及び2−nを処理し送受信する。無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nは、例えば、移動通信端末、パーソナルディジタルアシスタンス(Personal Digital Assistants:PDAs)、パーソナルマルチメディアプレーヤー(Personal Multimedia Players:PMPs)、及びスマートフォンなどで具現されることができる。
【0024】
無線電力送信器100は、共振方式を用いて複数の無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nに無線で電力を供給する。無線電力送信器100が共振方式を使用する場合に、無線電力送信器100と複数の無線電力受信器110−1、110−2、110−nとの間の距離は、好ましく30m以下であり得る。しかしながら、無線電力送信器100が電磁誘導方式を使用する場合に、無線電力送信器100と無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nとの間の距離は、好ましく10cm以下であり得る。
【0025】
無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nは、無線電力送信器100から無線電力を受信することにより内部に装着されたバッテリの充電を実行する。また、無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nは、無線電力の送信を要請する信号、無線電力を受信する情報、無線電力受信器の状態情報、無線電力送信器100のための制御情報などを無線電力送信器100に送信し得る。
【0026】
無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nは、それぞれの充電状態を示すメッセージを無線電力送信器100に送信する。
【0027】
無線電力送信器100は、無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nから受信したメッセージに基づいて無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nのそれぞれの状態を表示するディスプレーを含む。また、無線電力送信器100は、無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nの充電が完了するまで推定される残り時間を表示する。
【0028】
さらに、無線電力送信器100は、無線電力受信器110−1、110−2、及び110−nの無線充電機能をディスエーブルするための制御信号を送信する。基本的に、無線電力送信器100から無線充電機能のディスエーブル制御信号を受信する場合に、無線電力受信器は、無線充電機能をディスエーブルする。
【0029】
図2Aは、本発明の実施形態による無線電力送信器及び無線電力受信器の構成を示すブロック図である。
【0030】
図2Aを参照すると、無線電力送信器200は、電力送信部211、制御部212、及び通信部213を含む。無線電力受信器250は、電力受信部251、制御部252、及び通信部253を含む。ここで、用語‘部(unit)’は、ハードウェア装置又はハードウェアとソフトウェアとの組み合せを意味する。
【0031】
電力送信部211は、電力受信部251を介して無線電力受信器250に無線で電力を供給する。電力送信部211は、交流(AC)波形で電力を供給する。しかしながら、電力送信部211が、例えば、バッテリから直流波形で電力を受信する場合に、電力送信部211は、インバータを用いてDC波形をAC波形に変換した後にAC波形で電力を供給する。電力送信部211は、内蔵されたバッテリで具現されるか、又は電力受信インターフェースで具現されることができ、外部のソース、例えば、コンセントから電力を受信し、これを他の構成要素に供給する形態でも具現されることができる。電力送信部211がAC波形の電力を供給できる限り制限がないということは、当業者が容易に理解するのであろう。
【0032】
追加で、電力送信部211は、電磁波の形態でAC波形を無線電力受信器250に提供できる。したがって、電力送信部211は、追加のループコイルを含むこともでき、これにより、所定の電磁波を送信するか又は受信できる。電力送信部211がループコイルで具現される場合に、ループコイルのインダクタンス(L)は、変更可能なこともある。電力送信部211が電磁波を送受信することができる限り制限がないということは、当業者は容易に理解することができるであろう。
【0033】
制御部212は、メモリ(図示せず)から読み出されたアルゴリズム、プログラム、又はアプリケーションを用いて無線電力送信器200の全般的な動作を制御する。制御部212は、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、ミニコンピュータなどで具現されることができる。
【0034】
通信部213は、近距離通信(Near Field Communication:NFC)、ジグビー、赤外線通信(IrDA)、可視光線通信(VLC)、ブルートゥース(登録商標)方式、及びブルートゥース低エネルギー(Bluetooth(登録商標) low energy:BLE)方式などを用いて無線電力受信器250内の通信部253と通信する。また、通信部213は、IEEE802.15.4方式のジグビー通信方式又はBLE方式を用いて通信を実行する。追加で、通信部213は、キャリアセンスマルチプルアクセス(CSMA)/衝突回避(CA)アルゴリズムを使用する。
【0035】
通信部213は、無線電力送信器200の情報と関連した信号を送信する。例えば、通信部213は、この信号のユニキャスト、マルチキャスト、又はブロードキャストを実行する。
【0036】
以下の表1は、本発明の一実施形態に従って、予め定められた期間ごとに無線電力送信器200から送信される信号のデータ構造を示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1において、信号のタイプを示す‘フレームタイプ’フィールドは、対応する信号が通知(Notice)信号であることを示す。また、通信プロトコルのタイプを示す‘プロトコルバージョン’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられ、対応する信号の順次的な順序を示す‘シーケンス番号’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ得る。シーケンス番号は、信号の送受信ステップに応じて増加する。
【0039】
無線電力送信器200のネットワーク識別子を示す‘ネットワークID’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力送信器200への報告を実行する無線電力受信器を示す‘報告対象Rx(スケジュールマスク)’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ得る。
【0040】
以下の表2は、本発明の一実施形態による‘報告対象Rx(スケジュールマスク)’フィールドの例を示す。
【0041】
【表2】
【0042】
表2において、Rx1乃至Rx8は、第1乃至第8の無線電力受信器にそれぞれ対応する。表2に基づいて、スケジュールマスク番号が‘1’として表示された、すなわち、Rx1、Rx6、Rx7、及びRx8の無線電力受信器が報告を行うことができる。
【0043】
表1において、将来の使用のために予約される‘予備’フィールドは、例えば、5ビットが割り当てられ、無線電力送信器200に隣接した無線電力受信器の個数を示す‘Rxの個数’フィールドは、例えば、3ビットが割り当てられる。
【0044】
表1のフレームタイプの信号は、IEEE802.15.4データ構造で無線電力送信(Wireless Power Transmission:WPT)に割り当てられるように具現されることができる。
【0045】
表3は、IEEE802.15.4データ構造を示す。
【0046】
【表3】
【0047】
表3に示すように、IEEE802.15.4データ構造は、‘プリアンブル’、‘開始フレームデリミタ(SFD)’、‘フレーム長さ’、‘WPT’、及びサイクリックリダンダンシーチェック(CRC)16’フィールドを含む。また、表1に示したデータ構造は、表3のWPTフィールドに含まれ得る。
【0048】
通信部213は、無線電力受信器250から電力情報を受信する。ここで、電力情報は、無線電力受信器250の容量、バッテリレベル、充電回数、使用量、バッテリ容量、及びバッテリ比率の中の少なくとも1つを含み得る。また、通信部213は、無線電力受信器250の充電機能を制御する充電機能制御信号を送信する。例えば、充電機能制御信号は、特定の無線電力受信器250内の無線電力受信部251を制御することにより、充電機能のイネーブル又はディスエーブルを実行する。
【0049】
また、通信部213は、他の無線電力送信器(図示せず)からの信号を受信する。例えば、通信部213は、他の無線電力送信器から上述した表1の形態の通信信号を受信し得る。
【0050】
図2Aでは、電力送信部211及び通信部213が異なるハードウェア構造で示されたが、電力送信部211及び通信部213は、1つのハードウェア構造でも構成され得る。
【0051】
無線電力送信器200及び無線電力受信器250は、様々な信号を送受信する。このような機能を用いて、本発明の一実施形態によると、無線電力送信器200により管理される無線電力ネットワークに無線電力受信器250を加入させることにより充電過程が提供される。
【0052】
図2Bは、本発明の一実施形態による無線電力受信器の構成を示すブロック図である。
【0053】
図2Bを参照すると、無線電力受信器250は、電力受信部251、制御部252、通信部253、整流部254、DC/DC変換部255、スイッチング部256、及び充電部257を含む。電力受信部251、制御部252、及び通信部253の説明が図2Aに関連してすでに提供されたので、ここでは、反復的な説明を省略する。
【0054】
整流部254、例えば、ブリッジダイオードは、電力受信部251から受信された無線電力をDC電力の形態で整流する。DC/DC変換部255は、整流された電力を予め定められた利得で変換する。例えば、DC/DC変換部255は、その出力端259での電圧が5Vであるように整流された電力を変換する。DC/DC変換部255の前端258に印加されることができる電圧の最小値及び最大値がすでに設定され得、これらの値に関する情報は、より詳細に後述する加入要請信号の‘入力電圧MIN’フィールド及び‘入力電圧MAX’フィールドにそれぞれ記録され得る。また、DC/DC変換部255の後端259に印加される定格電圧値及び定格電流値は、加入要請信号の代表的な出力電圧(Typical Output Voltage)フィールド及び代表的な出力電流(Typical Output Current)フィールドに記載され得る。
【0055】
スイッチング部256は、制御部252の制御の下に、DC/DC変換部255を充電部257に接続する。充電部257は、スイッチング部256がオン状態である場合に、DC/DC変換部255から受信される変換された電力を保存する。
【0056】
図3は、本発明の一実施形態による無線電力送受信方法を示すフローチャートである。
図3を参照すると、無線電力送信器は、ステップS301において、無線電力送信器の近傍に位置した物体を検出する。例えば、ロードの変更を検出する場合に、無線電力送信器は、新たな物体が無線電力送信器の近傍に位置するか否かを判定する。あるいは、無線電力送信器は、電圧、電流、位相、温度などに基づいて近傍の物体を検出する。
【0057】
ステップS303において、無線電力受信器は、少なくとも1つのチャネルで無線電力を受信する無線電力送信器を検索する。例えば、無線電力受信器は、少なくとも1つの無線電力送信器に無線電力送信器検索信号を送信し、無線電力送信器検索信号に応じて受信された無線電力送信器検索応答信号に基づいて無線電力を受信する無線電力送信器を選択する。また、無線電力受信器は、無線電力を受信する無線電力送信器と通信ネットワークを形成できる。
【0058】
ステップS305において、無線電力受信器は、無線電力を受信する無線電力送信器により管理される無線電力ネットワークに加入する。例えば、無線電力受信器は、加入要請信号(Request Join signal)を無線電力を受信する無線電力送信器に送信し、これに応答して、無線電力受信器は、無線電力送信器から加入応答信号(Response Join signal)を受信する。加入応答信号は、加入許可/禁止情報を含み得、これは、無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークへの加入が許可されるか否かを判定するために使用される。
【0059】
ステップS307において、無線電力送信器及び無線電力受信器は、待機状態に進入する。無線電力送信器は、命令信号を無線電力受信器に送信する。無線電力受信器は、受信された命令信号に応じて報告信号又はアクノリッジメント(Ack)信号を送信する。命令信号が充電開始命令を含む場合に、ステップS309において、無線電力受信器は、充電を開始できる。
【0060】
図4Aは、本発明の一実施形態による無線電力送信器を示す回路図である。
図4Aを参照すると、無線電力送信器は、駆動電圧VDDを受信する入力端401を含む。コイル402の第1の端は、入力端401に接続され、コイル402の第2の端は、ノード403に接続され、ノード403には、フィールド効果トランジスタ(FET)素子404の一端、コイル406の一端、及びキャパシタ405の一端が接続される。FET素子404の他端は、接地される。また、キャパシタ405の他端も接地される。コイル406の他端は、キャパシタ407の一端に接続される。キャパシタ407の第2の端は、キャパシタ410の一端及びコイル412の一端に接続されるフィルタ409に接続される。キャパシタ410の他端は接地される。
【0061】
無線電力送信器は、無線電力送信器の近傍の物体を検出するために、入力端401でのロード又はインピーダンスを測定する。例えば、新たな物体が無線電力送信器の近傍に配置される場合には、突然の(abrupt)ロードの変更が検出される。したがって、無線電力送信器は、新たな物体が近傍に配置されたことを判定する。
【0062】
同様に、無線電力送信器は、近傍に配置された物体が遠くに移動したことを検出するために、入力端401でのロード又はインピーダンスを測定する。例えば、測定されたロードが突然に減少する場合に、無線電力送信器は、その近傍に配置された物体が存在しないものと判定する。
【0063】
無線電力送信器は、入力端410の他にもフィルタ409の前端408又は後端411でのロードを検出する。すなわち、無線電力送信器は、様々な部分でのロードを検出することにより近傍の新たな物体又は物体の不在を判定する。
あるいは、無線電力送信器は、電圧値又は電流値に基づいて近傍の新たな物体又は物体の不在を判定する。
【0064】
図4B及び図4Cは、本発明の一実施形態による無線電力送信器で時間の経過につれて測定した電流及び電圧をそれぞれ示すグラフである。
図4Bにおいて、測定の開始から時点t1まで無線電力送信器の一地点で測定された電流値は、‘a’である。時点t1の後に、測定された電流値は、‘b’である。図4Bのグラフからわかるように、電流値は、時点t1において、‘a’から‘b’への突然の変更を有する。また、無線電力送信器は、突然の変更を検出することにより無線電力送信器の近傍の新たな物体又は近傍の前の物体の不在を判定できる。
【0065】
図4Cにおいて、測定の開始から時点t1まで無線電力送信器の一地点で測定された電流値は、‘c’である。時点t1の後に、測定された電圧値は、‘d’である。図4Cのグラフからわかるように、電圧値は、時点t1において、‘c’から‘d’への突然の変更を有する。また、無線電力送信器は、突然の変更を検出することにより無線電力送信器の近傍の新たな物体又は近傍の前の物体の不在を判定できる。
【0066】
図4Dは、本発明の一実施形態による無線電力送信器の一地点で時間の経過につれて測定した温度を示すグラフである。
図4Dを参照すると、無線電力送信器の一地点で測定された温度は線形的に増加する。特に、特定の時点t1まで無線電力送信器の一地点で測定された温度が‘e’のスロープで増加する。時点t1の後に、温度が‘f’のスロープで増加する。図4Dからわかるように、温度に対する増加スロープは、時点t1において、‘e’から‘f’に突然に変更される。また、無線電力送信器は、突然の変更を検出することにより無線電力送信器の近傍の新たな物体又は近傍の前の物体の不在を判定できる。
【0067】
図4Eは、本発明の一実施形態による無線電力送信器の一地点での位相を示すグラフである。
図4Eを参照すると、特定の時点まで無線電力送信器の一地点での電圧421及び電流422は、相互に重ならない。特定の時点の後に、無線電力送信器の一地点での位相が変更されるので、電圧421及び電流422が一部重なることがある。電圧421及び電流422が一部重なることにより電力損失が発生する。すなわち、無線電力送信器は、電力損失を検出することにより突然の位相変更を検出する。無線電力送信器は、突然の変更を検出することにより、近傍の新たな物体又は近傍の前の物体の不在を判定する。
【0068】
また、無線電力送信器は、IRセンサを用いるか又はユーザ入力に基づいて、物体の近接を判定する。
【0069】
図5は、本発明の一実施形態による無線電力送信器のロード検出及び信号送信を示すタイミング図である。
図5を参照すると、無線電力送信器の制御部(TX MCU)501は、ステップS510において、通信を実行するチャネル及びネットワークIDを決定する。例えば、無線電力送信器は、IEEE802.15.4方式でのチャネル11、15、20、及び24の中のいずれか1つを通信チャネルとして設定する。また、無線電力送信器は、通信チャネル内の他の無線電力送信器503と重複されないようにネットワークIDを設定する。
【0070】
制御部501は、ステップS502及びステップS515において、検出電力513及び516を定められた検出期間tdet_perで有効な検出期間tdetの間に送信する検出状態を保持する。
【0071】
したがって、無線電力送信器の制御部501は、ステップS511において、物体を検出する。検出電力及び有効な検出期間のサイズは、制御部501が電力送信部、すなわち、共振器のロード値の変更を感知することにより、有効な範囲内に無線充電のための候補装置が存在するか否かを判定するのに使用する最小電力量及び時間により決定される。これは、候補装置、すなわち、金属物体が共振器のロードの変更から感知されるので、制御部501は、共振器のロード値を感知できるサイズを有する低い電圧を有するサイン波を、共振器のロード値を感知するのに必要な短い時間の間に周期的に発生させることにより検出状態での電力消費を最小化する。この検出状態は、新たな装置が検出されるまで有効な検出期間の間に保持される。
【0072】
例えば、無線電力受信器が無線電力送信器上(on or over)に配置される場合に、制御部501は、ロードの変更を検出し、物体が自身の周辺に配置されることを確認する。例えば、制御部501は、図4Aに示すように、ロードにおける突然の変更を検出するか、又は図4B乃至図4Eに示すような様々な他の判定基準における突然の変更を検出する。
【0073】
図5において、制御部501が突然の変更を検出しないと仮定する。したがって、制御部501は、印加電力の変更なしに、予め定められた検出期間で検出電力513及び516を印加する。
【0074】
また、通信部(TX RF)502は、ステップS514及びステップS517において、通信信号を予め定められた期間で送信する。例えば、通信信号は、上述した表1に示すデータ構造を有する。
【0075】
通信チャネルを用いる他の無線電力送信器503は、通信部502から送信される通知信号を受信する。通知信号は、表1と関連して上述したように、無線電力送信器のネットワークIDを示すか、又は無線電力送信器との通信を実行する無線電力受信器のスケジュールを示すことができる。また、通知信号は、予め定められた期間、例えば、270msごとに送信され、したがって、同期信号として使用されることもある。
【0076】
図6A及び図6Bは、本発明の一実施形態による無線電力送信器と無線電力受信器との間の電力供給動作を示すタイミング図である。
図6Aを参照すると、無線電力送信器の制御部650は、ステップS601において、予め定められた期間ごとに検出電力602を印加することによりロードの変更を検出する。また、通信部660は、ステップS603において、予め定められた期間ごとに通知信号を送信する。図6Aにおいて、無線電力送信器の制御部650は、ステップS601において、ロードの突然の変更を検出しない。
【0077】
ステップS604において、ユーザ695は、無線電力受信器を無線電力送信器の近傍に位置させる。
【0078】
ステップS607において、制御部650は、予め定められた期間の後に検出電力をさらに印加し、ステップ604において受信器を配置させることにより発生するロードの突然の変更を検出する。制御部650は、有効な検出期間の内に装置が検出される場合に、検出電力602より大きい駆動電力(又は登録電力)Pregを印加する。ここで、駆動電力は、無線電力受信器の制御部690を駆動させる。
【0079】
したがって、ステップS605において、制御部690は、駆動(又はパワーオン)され、ステップS606において、通信部680を初期化する。一方、制御部650は、制御部690により開始されるパルスの存在(presence of pulse)により無線電力受信器の存在を判定する。制御部650は、制御部650によりその存在が判定された無線電力受信器を装置制御テーブルでアップデートできる。
【0080】
図18は、本発明の一実施形態による装置制御テーブルを示す例示図である。
図18を参照すると、装置制御テーブルは、無線電力受信器のそれぞれのセッションID、製造社ID、製品ID、ロード特性、電流特性、電圧特性、効率特性、現在の状態、無線電力受信器の直流(DC)/DC変換器の前端での電圧、無線電力受信器のDC/DC変換器の後端での電圧、及び無線電力受信器のDC/DC変換器の後端での電流の情報などを管理するために使用される。ここで、現在の状態は、無線電力受信器が充電が完了した後に待機状態にあるか、無線電力受信器が充電電力の不足により待機状態にあるか、無線電力受信器が定電圧(constant voltage:CV)モードで充電中であるか、又は無線電力受信器が定電流(constant current:CC)モードで充電中であるかを示す。
【0081】
図6Aをさらに参照すると、通信部680は、制御部690の制御の下に第2のチャネルを使用する。図6Aの例において、第2のチャネルは、無線電力送信器670により使用され、通信部660により使用されるチャネルとは異なる。したがって、通信部660により使用されるチャネルは、‘第1のチャネル’と呼ばれる。
【0082】
制御部690が検索チャネルを決定する順序は、すでに設定されており、例えば、IEEE802.15.4のチャネル11、チャネル24、チャネル15、及びチャネル20を用いて設定される。また、制御部690により検索される初期検索チャネルは、ランダムに決定される。
【0083】
通信部680は、ステップS610において、第2のチャネルで無線電力送信器検索信号を送信する。例えば、無線電力送信器検索信号は、下記の表4に示すようなデータ構造を有する。
【0084】
【表4】
【0085】
表4において、信号のタイプを示す‘フレームタイプ’フィールドは、対応する信号が検索信号であることを示す。また、通信プロトコルのタイプを示す‘プロトコルバージョン’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられ、対応する信号の順次的な順序を示す‘シーケンス番号’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ得る。例えば、シーケンス番号は、信号の送受信ステップに応じて増加する。すなわち、表1における通知信号のシーケンス番号が1である場合に、表4における検索信号のシーケンス番号は、2である。
【0086】
無線電力受信器のメーカ情報を示す‘製造社ID’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力受信器の製品情報を示す‘製品ID’フィールドは、例えば、無線電力受信器のシリアル番号情報が記載される。例えば、4バイトが割り当てられる。無線電力受信器のインピーダンス情報を示す‘インピーダンス’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられ、無線電力受信器の定格電力情報(rated power information)を示す‘クラス’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられる。
【0087】
図6Aにおいて、例えば、3個の無線電力送信器は、第2のチャネルを使用する。ステップS611、S613、及びS615において、3個の無線電力送信器670の各々は、無線電力送信器検索信号に応じて無線電力送信器検索応答信号を通信部680に送信する。
【0088】
無線電力送信器検索応答信号、すなわち、検索応答(Response Search)信号は、表5に示すようなデータ構造を有する。
【0089】
【表5】
【0090】
表5において、信号のタイプを示す‘フレームタイプ’フィールドは、対応する信号が検索応答信号であることを示す。将来の使用のために予約される‘予備’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられる。対応する信号の順次的な順序を示す‘シーケンス番号’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ得る。例えば、シーケンス番号は、例えば、信号の送受信ステップに応じて増加する。無線電力送信器のネットワーク識別子を示す‘ネットワークID’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。
【0091】
制御部690は、ステップS612、S614、及びS616において、第2のチャネルを介して受信された無線電力送信器検索応答信号に基づいて、第2のチャネルを使用する3個の無線電力送信器670のそれぞれに関するチャネル情報及びネットワークID情報を識別する。また、制御部690は、ステップS617において、識別されたチャネル情報及びネットワークID情報、及びチャネル別RSSI強度を記憶する。
【0092】
ステップS618において、通信部680は、検索信号を送信する。検索信号に対応する探索応答信号を受信しなかった場合には、通信部680は、ステップS619及びS620において、2回さらに検索信号を送信する。通信部680が3回間検索信号を送信した後にも、これに対応する探索応答信号を受信していない場合に、制御部690は、検索チャネルを他のチャネルに変更するか又はスイッチする。
【0093】
図6Aにおいて、制御部690は、例えば、検索チャネルを第1のチャネルに変更する。
通信部680は、ステップS621において、第1のチャネルを用いて検索信号を送信する。通信部660は、検索信号を受信し、制御部650は、ステップS622において、検索信号に基づいて図18に示す装置制御テーブルをアップデートする。また、制御部650は、検索信号に対応する探索応答信号を生成する。
【0094】
通信部660は、ステップS623において、この生成された探索応答信号を通信部680に送信する。
【0095】
制御部690は、第1のチャネルを介して受信された探索応答信号に基づいて、ステップS624において、第1のチャネルを使用する無線電力送信器のチャネル情報及びネットワークID情報を識別する。また、制御部690は、識別されたチャネル情報及びネットワークID情報、及びチャネル別RSSI強度を保存することができる。通信部680は、ステップS625、S626、及びS627において、検索信号を3回さらに送信する。
【0096】
この後に、無線電力受信器は、ステップS628において、通信を実行する通信チャネル及び無線電力を受信する無線電力送信器を決定する。すなわち、この保存されたチャネル情報及びRSSI情報に基づいて、無線電力受信器は、通信チャネル及び無線電力を受信する無線電力送信器を決定する。例えば、無線電力受信器は、最小のRSSI値を有するチャネルを通信チャネルとして決定できる。この後に、無線電力受信器の通信部680は、通信部660とペアリングを形成する。
この後に、無線電力送信器及び受信器は、加入された状態に進入する。
【0097】
ステップS629において、無線電力受信器は、決定された通信チャネル及び決定された無線電力を受信する無線電力送信器に関する情報に基づいて加入要請信号を生成する。通信部680は、ステップS630において、生成された加入要請信号を通信部660に送信する。
例えば、加入要請信号は、表6に示すようなデータ構造を有する。
【0098】
【表6】
【0099】
表6において、信号のタイプを示す‘フレームタイプ’フィールドは、対応する信号が加入要請信号であることを示す。また、将来の使用のために予約される‘予備’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられる。対応する信号の順次的な順序を示す‘シーケンス番号’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。例えば、シーケンス番号は、信号の送受信ステップに応じて増加する。
【0100】
無線電力送信器のネットワーク識別子を示す‘ネットワークID’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。無線電力受信器の製品情報を示す‘製品ID’フィールドは、例えば、無線電力受信器のシリアル番号情報、例えば、4バイトが割り当てられる。無線電力受信器のDC/DCインバータ(図示せず)の前端に印加される最小電圧値を示す‘入力電圧MIN’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力受信器のDC/DCインバータ(図示せず)の後端に印加される最大電圧値を示す‘入力電圧MAX’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力受信器のDC/DCインバータ(図示せず)の後端に印加される定格電圧値を示す‘代表的な出力電圧’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力受信器のDC/DCインバータ(図示せず)の後端に印加される定格電流値を示す‘代表的な出力電流’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。
【0101】
無線電力送信器の制御部650は、ステップS630において、受信された加入要請信号に基づいて、無線電力受信器を無線電力ネットワークに加入させるか否かを判定する。無線電力送信器の制御部650は、図18に示すような装置制御テーブルに基づいて、無線電力ネットワークに無線電力受信器を加入させるか否かを判定できる。例えば、無線電力送信器が供給できる使用可能な電力量より無線電力受信器がより大きい電力量を要請する場合には、無線電力送信器は、無線電力受信器の加入を許可しなくてもよい。
【0102】
無線電力送信器が無線電力受信器を無線電力ネットワークに加入させると判定する場合には、制御部650は、セッションIDを無線電力受信器に割り当てる。制御部650は、セッションID又は加入許可/禁止情報を含む加入応答(Response Join)信号を生成する。ステップS632において、制御部650は、生成された加入応答信号を無線電力受信器の通信部680に送信するように通信部660を制御する。
【0103】
例えば、加入応答信号は、表7に示すようなデータ構造を有する。
【0104】
【表7】
【0105】
表7において、信号のタイプを示す‘フレームタイプ’フィールドは、対応する信号が加入応答信号であることを示す。また、将来の使用のために予約される‘予備’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられる。対応する信号の順次的な順序を示す‘シーケンス番号’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。例えば、シーケンス番号は、信号の送受信ステップに応じて増加する。
【0106】
無線電力送信器のネットワークIDを示す‘ネットワークID’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力ネットワークへの無線電力受信器の加入が許可されるか又は禁止されるかを示す‘許可’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられる。例えば、‘許可’フィールドが‘1’を示す場合には、無線電力受信器の加入を許可したことを示すが、‘許可’フィールドが‘0’を示す場合には、無線電力受信器の加入を許可しないことを示す。‘セッションID’フィールドは、無線電力送信器が無線電力ネットワークの制御のために無線電力受信器に割り当てるセッションIDを示す。‘セッションID’は、例えば、4ビットが割り当てられる。
【0107】
一方、無線電力受信器の通信部680は、無線電力送信器の通信部660から加入応答信号を受信するまで加入要請信号を送信できる。
【0108】
無線電力受信器の制御部690は、ステップS633において、受信された加入要請信号を分析することにより、加入が許可されるか否かを決定し、割り当てられたセッションIDを識別する。
【0109】
通信部680は、ステップS635において、Ack信号を通信部660に送信する。通信部660は、通信部680からAck信号を受信するまで加入応答信号を送信できる。制御部650は、ステップS636において、チャネル及びネットワークIDでAck信号を識別し、ステップS637において、無線電力ネットワークに無線電力受信器の加入を登録する。例えば、制御部660は、図18に示すような装置制御テーブルを用いて加入した無線電力受信器を管理する。
【0110】
また、制御部660は、加入された無線電力受信器が待機状態に進入するように制御できる。例えば、制御部660は、無線電力受信器の充電が完了するか、又は送信電力が無線電力受信器の充電部の容量を充電するほど十分でない場合に、無線電力受信器が待機状態にあるように制御する。
【0111】
制御部650は、ステップS638において、現在のロードを検出することによりロードの変更がないことを確認する。制御部650は、ステップS639において、充電のための充電電力に印加電力を増加させる。無線電力送信器の通信部660は、ステップS640において、無線電力受信器の中で通信を実行する無線電力受信器を示す通知信号を送信する。無線電力送信器の制御部650は、通知信号の報告対象Rx(スケジュールマスク)フィールドを用いて通信を実行する無線電力受信器を示す。
【0112】
通信部660は、ステップS641において、充電を開始する命令信号を送信する。基本的に、命令信号は、無線電力受信器が実行する命令事項を示す。例えば、命令信号は、表8に示すようなデータ構造を有する。
【0113】
【表8】
【0114】
表8において、信号のタイプを示す‘フレームタイプ’フィールドは、対応する信号が命令信号であることを示す。‘セッションID’フィールドは、無線電力送信器が無線電力ネットワークの制御のために無線電力受信器にそれぞれ割り当てるセッションIDを示す。‘セッションID’は、例えば、4ビットが割り当てられる。対応する信号の順次的な順序を示す‘シーケンス番号’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。シーケンス番号は、信号の送受信ステップに応じて増加する。
無線電力送信器のネットワーク識別子を示す‘ネットワークID’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、命令のタイプを示す‘命令タイプ’フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられ、命令信号を補充する可変(Variable)フィールドは、例えば、4ビットが割り当てられる。
【0115】
‘命令タイプ’フィールド及び‘可変’フィールドは、表9に示すような様々な実施形態を有する。
【0116】
【表9】
【0117】
表9において、‘充電開始’は、無線電力受信器が充電を開始するようにする命令である。‘充電終了’は、無線電力受信器が充電を終了するようにする命令である。‘報告要請’は、無線電力受信器が報告信号を送信するようにする命令である。‘リセット’は、初期化命令であり、‘チャネルスキャン’は、チャネルをスキャンする命令である。‘チャネルの変更’は、通信チャネルを変更する命令である。
【0118】
ステップS642において、無線電力受信器の制御部690は、命令信号に基づいて充電を開始できる 。ステップS643において、無線電力受信器の制御部690は、DC/DC変換部と充電部との間のスイッチング部をターンオンすることにより充電を開始する。
【0119】
ステップS644において、通信部680は、Ack信号を送信し、ステップS645において、通信部660は、報告を要請する命令信号を送信する。命令信号は、命令タイプが報告要請である命令信号である。
【0120】
ステップS646で送信された命令信号を受信する場合に、制御部690は、ステップS647において、現在の電力状況を測定する。ステップS648において、制御部690は、この測定の結果に基づいて現在の電力状況情報を含む報告信号を生成する。ステップS649において、通信部680は、生成された報告信号を通信部660に送信する。
【0121】
ここで、報告信号は、無線電力受信器の現在の状態を無線電力送信器に報告する信号である。例えば、報告信号は、表10に示すようなデータ構造を有する。
【0122】
【表10】
【0123】
表10において、信号のタイプを示す‘フレームタイプ’フィールドは、対応する信号が報告信号であることを示す。‘セッションID’フィールドは、無線電力送信器が無線電力ネットワークの制御のために無線電力受信器に付加するセッションIDを示す。‘セッションID’は、例えば、4ビットが割り当てられる。
追加で、対応する信号の順次的な順序を示す‘シーケンス番号’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。シーケンス番号は、例えば、信号の送受信ステップに応じて増加する。
【0124】
無線電力送信器のネットワークIDを示す‘ネットワークID’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力受信器のDC/DCインバータ(図示せず)の前端に印加される電圧値を示す‘入力電圧’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力受信器のDC/DCインバータ(図示せず)の後端に印加される‘出力電圧’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられ、無線電力受信器のDC/DCインバータ(図示せず)の後端に印加される定格電流値を示す‘出力電流’フィールドは、例えば、1バイトが割り当てられる。
【0125】
無線電力送信器は、無線電力受信器から報告信号又はAck信号を受信するまで命令信号を送信できる。無線電力送信器が割り当てられた時間の間に特定の無線電力受信器から報告信号又はAck信号を受信できない場合には、無線電力送信器は、追加の時間の間に特定の無線電力受信器に命令信号を再送信できる。
【0126】
図7は、本発明の一実施形態による無線電力送信器の方法を示すフローチャートである。
図7を参照すると、無線電力送信器は、ステップS701において、ロードの変更の検出のための検出電力を周期的に出力する。ロードの変更が検出されない(ステップS703においてNo)場合に、無線電力送信器は、ステップS701において、周期的に検出電力を継続して出力する。しかしながら、ロードの変更が検出される(ステップS703においてYes)場合に、無線電力送信器は、ステップS705において、無線電力受信器との通信のための駆動電力を出力する。例えば、駆動電力は、無線電力受信器の制御部を駆動させることができる電力の量である。
【0127】
ステップS707において、無線電力送信器は、予め定められた期間内に検索信号を受信するか否かを判定する。検索信号が予め定められた期間内に受信されない(ステップS707においてNo)場合に、無線電力送信器は、ステップS701において、検出電力を出力する。しかしながら、検索信号が予め定められた期間内に受信される(ステップS707においてYes)場合に、無線電力送信器は、ステップS709において、検索応答信号を生成し送信する。ステップS711において、無線電力送信器は、加入要請信号を受信し、ステップS713において、加入要請信号に応じて加入要請信号を生成し送信する。
【0128】
図8A及び図8Bは、本発明の一実施形態による無線電力受信器が無線電力送信器により管理される無線電力ネットワークへの加入に失敗する動作を示すタイミング図である。
図8Aを参照すると、無線電力送信器の制御部801は、ステップS811及びS815において、検出電力812を周期的に出力し、ロード検出を実行し、ステップS813及びS816において、周期的に通知信号を送信する。
【0129】
ステップS817において、ユーザ805は、無線電力受信器を無線電力送信器に位置させ、制御部801は、ステップS814において、ロードの変更を検出する。制御部801は、ステップS818において、値815により駆動電力に印加電力を増加させ、無線電力受信器の通信部803は、無線電力受信器の制御部804により初期化される。通信部803は、ステップS819乃至S827において、他のチャネルで無線電力送信器検索信号及び無線電力送信器検索応答信号を送信し、関連情報を記憶する。
追加で、ステップS828乃至S830において、通信部803は、チャネルを変更することにより無線電力送信器検索信号及び無線電力送信器検索応答信号を送信し、関連情報を記憶する。
【0130】
制御部804は、ステップS831において、無線電力を受信する無線電力送信器を決定し、ステップS832において、加入要請信号を生成する。通信部803は、ステップS833において、生成された加入要請信号を通信部802に送信する。
【0131】
制御部801は、ステップS834において、無線電力受信器の加入を許可し、無線電力受信器にセッションIDを割り当てる。通信部802は、ステップS835において、加入応答信号を通信部803に送信する。しかしながら、図8A及び図8Bにおいて、加入応答信号は、無線電力受信器の通信部803で受信されることができない。
【0132】
通信部803は、ステップS835において、加入応答信号を受信できないために、ステップS836において、加入要請信号を再送信する。しかしながら、再送信された加入要請信号は、通信部802で受信されない。通信部803は、加入応答信号が受信されなかったために、ステップS837において、加入要請信号を再送信する。
【0133】
制御部801は、ステップS838において、無線電力受信器の加入を許可し、無線電力受信器にセッションIDを割り当てる。通信部802は、ステップS839において、加入応答信号を通信部803に送信する。
【0134】
通信部803は、ステップS840において、加入応答信号に対するAck信号を通信部802に送信する。しかしながら、Ack信号は、通信部802で受信されない。
【0135】
制御部801は、登録制限時間(又は加入制限時間)Tregistration_limitの間に3回の信号の送受信失敗が発生したことを確認し、ステップS841において、エラーの発生を通知する。ここで、‘3回’は、単なる例であるだけであり、変更が可能である。
【0136】
本発明の他の実施形態に従う無線電力送信器の制御部801は、ステップS841において、信号の送受信失敗の回数に関係なしに、登録制限時間の経過時に、即座にこのエラーを通知することもできる。
【0137】
エラーの通知に対して、視覚又は聴覚的な表示装置は、例えば、警告音又はLEDの点滅を発生させるのに使用される。また、エラーの発生は、表示部(図示せず)上に出力される。
【0138】
制御部801は、ステップS842において、ロード検出によりエラーの原因を除去するか否かを判定する。エラーの発生の通知は、ステップS843において、無線電力受信器が無線電力送信器から除去されるまで反復される。
制御部801は、ロードが最初のロードにリターンしたか否かに基づいて無線電力受信器を除去するか否かを判定する。
【0139】
したがって、制御部801は、ステップS842及びS845において、検出電力812を周期的に印加し、ロードが最初のロードにリターンしたか否かを判定する。ステップS844において、ユーザ805が無線電力送信器から無線電力受信器を除去するので、ロードが最初のロードにリターンする場合に、無線電力送信器の制御部801は、エラーの発生の通知を中断する。
【0140】
図9A及び図9Bは、本発明の一実施形態による無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークから無線電力受信器の除去を判定する方法を示すタイミング図である。
図9Aを参照すると、無線電力送信器は、充電電力900を無線電力受信器に出力する。ステップS911において、無線電力送信器の通信部902は、通知信号を送信する。無線電力受信器は、通知信号内の‘報告対象Rx(スケジュールマスク)’フィールドを識別することにより通信を実行するか否かを判定する。
【0141】
無線電力送信器の制御部901は、ステップS912において、セッションID情報を含む命令信号を生成し、ステップS913において、命令信号を無線電力受信器の通信部903に送信するように通信部902を制御する。無線電力受信器の制御部904は、ステップS914において、命令信号を分析し、ステップS915において、現在の電力状況に関する情報を含む報告信号を生成する。通信部903は、ステップS916において、生成された報告信号を通信部902に送信する。制御部901は、ステップS917において、受信された報告信号に基づいてインピーダンスマッチングなどを実行する。
【0142】
ユーザ905は、ステップS918において、無線電力受信器を除去する。制御部901は、ステップS919において、ロードの変更を検出する。通信部902は、ステップS920において、通知信号を送信し、ステップS921において、命令信号を送信する。通信部902は、無線電力受信器の除去のために、ステップS922において、報告信号を受信しない。無線電力送信器の通信部902は、ステップS921及びS923において、通知信号が送信される期間である1回のサブフレームサイクルの間に命令信号を継続して送信する。しかしながら、通信部902は、ステップS922及びS924において、対応する報告信号を受信できない。
【0143】
制御部901は、ステップS925において、ロード検出をさらに実行し、ステップS926において、1回のサブフレームサイクルの間にも通知信号を送信し、ステップS927及びS929において、命令信号を送信する。対応するサイクルの間にも、通信部902は、ステップS928及びS930において、報告信号を受信できない。制御部901は、ステップS931において、さらにロード検出を実行し、ステップS932において、次の1回のサブフレームサイクルの間にも通知信号を送信し、ステップS933及びS935において、命令信号を送信する。対応するサイクルの間にも、無線電力送信器の通信部902は、ステップS934及びS936において、報告信号を受信できない。
【0144】
通信部902が3回のサブフレームサイクルの間にも報告信号又はAck信号を受信できない場合には、制御部901は、ステップS937において、無線電力受信器が除去されるものと判定する。その結果、制御部901は、値938により検出電力の印加電力を減少させる。
【0145】
その後に、制御部901は、ステップS939において、周期的に検出電力を印加することによりロード検出をさらに実行し、通信部902は、ステップS940において、通知信号を送信する。上述したように、無線電力送信器は、無線電力受信器が除去されるか否かを確実に把握し、これにより、電力浪費の防止に寄与できる。
【0146】
図10は、本発明の一実施形態による無線電力受信器の加入及び無線電力送信器での充電電力の送信のための方法を示すフローチャートである。図10において、無線電力送信器及び1つの無線電力受信器がすでに充電を実行していることを仮定する。
【0147】
図10を参照すると、無線電力送信器は、ステップS1001において、第1の充電電力を第1の無線電力受信器に送信する。その後に、ユーザは、第2の無線電力受信器を無線電力送信器上に又はその近傍に配置する。
【0148】
無線電力送信器は、ステップS1003において、第2の無線電力受信器の配置に基づいてロードの変更を検出する。無線電力送信器は、ロードの変更を検出できない(ステップS1003においてNo)場合には、ステップS1001において、第1の充電電力を第1の無線電力受信器に継続して送信する。
【0149】
しかしながら、無線電力送信器がロードの変更を検出する(ステップS1003においてYes)場合には、ステップS1005において、第2の無線電力受信器は、検索信号を送信し、無線電力送信器は、検索信号を受信する。無線電力送信器は、ステップS1007において、検索信号に応じて検索応答信号を生成し送信する。また、ステップS1009において、無線電力送信器は、第2の無線電力受信器から加入要請信号を受信し、ステップS1011において、これに対応する加入応答信号を送信する。したがって、ステップS1013において、第2の無線電力受信器は、無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークに加入でき、無線電力送信器は、第2の充電電力をさらに送信する。
【0150】
図11A及び図11Bは、本発明の一実施形態による無線電力送信器と2個の無線電力受信器との間の電力供給動作を示すタイミング図である。具体的には、図11A及び図11Bにおいて、第1の無線電力受信器1103は、無線電力送信器から第1の充電電力を受信することによりすでに充電を実行している。
【0151】
図11Aを参照すると、無線電力送信器の制御部1101は、第1の無線電力受信器1103を充電するための第1の充電電力1112を送信する。ステップS1111において、制御部1101は、第1の充電電力1112を用いて周期的にロードの変更を検出する。また、無線電力送信器の通信部1102は、ステップS1113において、通知信号を送信する。通知信号の‘RXの個数’フィールドは、現在充電中である無線電力受信器の個数が1であることを示す情報を含む。
【0152】
制御部1101は、ステップS1114において、第1の無線電力受信器1103のセッションIDを含む命令信号を生成し、ステップS1115において、通信部1102は、生成された命令信号を送信する。ここで、‘報告要請’は、命令信号の命令タイプフィールドに記載される。第1の無線電力受信器1103は、ステップS1116において、命令信号に基づいて第1の無線電力受信器の現在の電力状況を測定し、第1の無線電力受信器の現在の電力状況を含む報告信号を生成し、報告信号を通信部1102に送信する。
【0153】
制御部1101は、ステップS1117において、受信された報告信号に基づいて電力状況を管理し、インピーダンスマッチングを実行する。
【0154】
ユーザは、第2の無線電力受信器1104を無線電力送信器上に又はその近傍に配置し、制御部1101は、ステップS1120において、ロードの突然の変更を検出する。第2の無線電力受信器1104は、ステップS1118において、製品IDを含む検索信号を生成し、検索信号を通信部1102に送信する。制御部1101は、受信された検索信号に基づいて第2の無線電力受信器1104の製品IDを識別し、これを図18に示すような装置制御テーブルに登録することにより製品IDを管理する。ステップS1121において、通信部1102は、検索信号に対応する検索応答信号を送信する。
【0155】
第2の無線電力受信器1004は、ステップS1122において、加入要請信号を通信部1102に送信する。これに応じて、通信部1102は、ステップS1123において、加入応答信号を送信する。制御部1101は、第2の無線電力受信器1104の加入を許可するか否かを判定し、加入の許可を含む加入応答信号を送信する。これに応じて、第2の無線電力受信部1104は、ステップS1124において、Ack信号を送信し、ネットワークへの加入の後に待機状態に進入する。
【0156】
制御部1101は、第2の無線電力受信器1104を充電する第2の充電電力1125を送信する。また、通信部1102は、ステップS1126において、充電開始命令を含む命令信号を第2の無線電力受信器1104に送信する。第2の無線電力受信器1104は、命令信号に基づいて充電部に接続されるスイッチング部をターンオンすることにより充電を実行する。さらに、第2の無線電力受信器1104は、ステップS1127においてAck信号を送信する。
【0157】
制御部1101は、ステップS1128において、予め定められた期間の経過の後にロードの変更をチェックする。ロードの変更がない場合には、無線電力送信器の制御部1101は、同一の充電電力、すなわち、第1及び第2の充電電力を送信する。
【0158】
通信部1102は、ステップS1129において、通知信号を送信する。また、通信部1102は、ステップS1130及びS1132において、第1の無線電力受信器1103及び第2の無線電力受信器1104の各々に命令信号を送信する。通信部1102は、ステップS1131及びS1133において、第1の無線電力受信器1103及び第2の無線電力受信器1104の各々から報告信号を受信する。
【0159】
予め定められた期間の経過後に、通信部1102は、ステップS1134において、通知信号を送信する。また、通信部1102は、ステップS1135及びS1137第1において、第1の無線電力受信器1103及び第2の無線電力受信器1104の各々に命令信号を送信する。通信部1102は、ステップS1136及びS1138において、第1の無線電力受信器1103及び第2の無線電力受信器1104の各々から報告信号を受信する。
【0160】
図12は、本発明の一実施形態による無線電力送信器のタイミング分割を示す図である。
図12を参照すると、無線電力送信器が第1の無線電力受信器1103だけを管理する場合に、全スーパーフレームサイクル(super-frame cycle)の半分を第1の無線電力受信器1103との通信のための時間1201として割り当て、残りの半分をコンテンション期間(contention period)1202として割り当てる。ここで、コンテンション期間は、通信が実行されない場合のために割り当てられた期間であり得る。
【0161】
図12を参照すると、第2の無線電力受信器1104が無線電力ネットワークに加入した場合に、無線電力送信器は、割り当てられた全期間1200を3つの部分に等分し、これらを第1の無線電力受信器1103との通信のための期間1203、第2の無線電力受信器1104との通信のための期間1204、及びコンテンション期間1205にそれぞれ割り当てる。
【0162】
図13は、本発明の一実施形態による無線電力送信器の方法を示すフローチャートである。
図13を参照すると、無線電力送信器は、ステップS1301において、報告信号を要請する命令信号を送信する。報告信号を受信できない場合に、無線電力送信器は、次のスーパーフレームサイクルで報告信号の受信を待機する。次の3回のスーパーフレームサイクルの間に報告信号を受信できない(ステップS1305においてYes)場合に、無線電力送信器は、ステップS1307において、無線電力受信器が除去されると判定する。ステップS1309において、無線電力送信器は、電力送信の前に無線電力受信器を充電するための充電電力を減少させる。
【0163】
しかしながら、報告信号が受信される(ステップS1303においてYes)場合には、無線電力送信器は、次のスーパーフレームサイクルの後に命令信号を送信する。
【0164】
図14は、本発明の実施形態による無線電力受信器の除去による割り当て時間の変更を示す図である。
図14を参照すると、無線電力送信器が2個の無線電力受信器を管理する場合には、無線電力送信器は、全スーパーフレームサイクルを2つの部分に等分し、これらを第1の無線電力受信器との通信のための期間1404、第2の無線電力受信器との通信のための期間1402、及びコンテンション期間1403にそれぞれ割り当てる。しかしながら、例えば、第2の無線電力受信器が除去される場合に、図14に示すように、無線電力送信器は、全スーパーフレームサイクルを2つの部分に等分し、これらを第1の無線電力受信器との通信のための期間1404及びコンテンション期間1405にそれぞれ割り当てる。
【0165】
図15は、本発明の一実施形態による無線電力送信器での無線電力受信器を管理する装置制御テーブルを示す図である。
図15において、無線電力送信器は、第1乃至第3の無線電力受信器を管理する。したがって、無線電力送信器は、1、2、及び3のセッションIDを第1乃至第3の無線電力受信器にそれぞれ割り当てる。その後に、第2の無線電力受信器が除去されると判定される場合には、無線電力送信器は、第2の無線電力受信器のために割り当てられたセッションIDを装置制御テーブルから削除する。無線電力送信器は、図15に示すように、第2の無線電力受信器のセッションIDを第3の無線電力受信器に割り当てる。他方、無線電力送信器は、図15に示すように、第3の無線電力受信器が既存のセッションIDを保持するように管理する。
【0166】
図16A及び図16Bは、本発明の一実施形態による無線電力送信器が管理する無線電力ネットワークから2個の無線電力受信器の中の1つを除去する動作を示すタイミング図である。
【0167】
図16Aを参照すると、無線電力送信器の制御部1601は、第1の無線電力受信器1603及び第2の無線電力受信器1604の充電のための充電電力1612を送信する。制御部1601は、ステップS1611において、ロードの変更が検出されない場合に、充電電力1612を継続して送信する。また、無線電力送信器の通信部1602は、ステップS1613及びS1614において、通知信号を第1の無線電力受信器1603及び第2の無線電力受信器1604に送信する。通信部1602は、ステップS1615において、命令信号を生成し、ステップS1616において、生成された命令信号を第1の無線電力受信器1603に送信する。第1の無線電力受信器1603は、報告信号を生成し、ステップS1617において、これを通信部1602に送信する。制御部1601は、ステップS1618において、報告信号を分析することにより現在の電力状況を把握し、インピーダンスマッチングを実行する。
【0168】
通信部1602は、ステップS1619において、命令信号を第2の無線電力受信器1604に送信し、ステップS1620において、第2の無線電力受信器1604から報告信号を受信する。
【0169】
ユーザは、第1の無線電力受信器1603を除去し、制御部1601は、ステップS1621において、ロードの突然の変更を検出する。図4A乃至図4Eを参照して上述したように、制御部1601は、様々な基準、例えば、無線電力送信器の様々な位置でのロードに基づいて第1の無線電力受信器1603が除去されるか否かを判定できる。
【0170】
ステップS1622において、通信部1602は、通知信号を第2の無線電力受信器1604に送信する。ステップS1623において、通信部1602は、命令要請報告信号を第1の無線電力受信部1603に送信する。ステップS1624において、第1の無線電力受信器1603は、報告信号をリターンできない。ステップS1625において、通信部1602は、命令要請報告信号を第2の無線電力受信部1604に送信する。ステップS1626において、第2の無線電力受信器1604は、報告信号をリターンできる。
【0171】
ステップS1627において、制御部1601は、ロードの変更を検出しない。通信部1602は、ステップS1628及びS1629において、通知信号を送信する。通信部1602は、ステップS1630において、命令信号を第1の無線電力受信器1603に送信するが、第1の無線電力受信器1603の除去のために、ステップS1631において報告信号を受信できない。この後に、通信部1602は、ステップS1632において、命令信号を第2の無線電力受信器1604に送信し、ステップS1633において、第2の無線電力受信器1604は、報告信号を送信する。
【0172】
制御部1601は、ステップS1634において、ロードの変更を検出しない。通信部1602は、ステップS1635及びS1636において、通知信号を送信する。通信部1602は、ステップS1637において、命令信号を第1の無線電力受信器1603に送信するが、第1の無線電力受信器1603の除去のためにステップS1638で報告信号を受信できない。その後に、通信部1602は、ステップS1639において、命令信号を第2の無線電力受信器1604に送信し、第2の無線電力受信器1604は、ステップS1640において、報告信号を送信する。
【0173】
例えば、3回のスーパーフレームサイクルの間に、第1の無線電力受信器1603から報告信号を受信できない場合に、ステップS1641において、無線電力送信器の制御部1601は、第1の無線電力受信器1603が除去されたことを判定する。その後に、制御部1601は、第1の充電電力1642を減少させる。
【0174】
制御部1601は、ステップS1643においてロード検出を実行し、ステップS1644において、通知信号を送信する。通信部1602は、ステップS1645において、命令信号を第2の無線電力受信器1604だけに送信し、これに応じて、ステップS1646において、報告信号を受信する。
【0175】
図17A及び図17Bは、本発明の一実施形態による無線電力送信器と無線電力受信器との間の通信を示すタイミング図である。特に、図17A及び図17Bは、BLE方式に基づいて通信を実行する無線電力送信器及び無線電力受信器に対するタイミング図である。
【0176】
図17Aを参照すると、無線電力送信器の制御部1750は、ステップS1701において、予め定められた期間で検出電力1702を印加することによりロードの変更をチェックする。また、無線電力送信器の通信部1760は、ステップS1703において、予め定められた期間で通知信号を送信する。図17Aを参照すると、制御部1750は、ステップS1701において、ロードの突然の変更を検出できない。
【0177】
ステップS1704において、ユーザ1795は、無線電力受信器を無線電力送信器の上に又はその近傍に位置させる。
【0178】
ステップS1707において、制御部1750は、スーパーフレームサイクルの後に、検出電力をさらに印加し、ロードの突然の変更を検出する。制御部1750は、有効な検出期間の内に装置が検出される場合に、値1708により検出電力1702より大きい駆動電力(又は登録電力)Pregを印加する。ここで、駆動電力は、無線電力受信器の制御部1790を駆動させることができる電力であり得る。
【0179】
無線電力受信器の制御部1790は、ステップS1705において駆動され(又はパワーオンされ)、ステップS1706において、無線電力受信器の通信部1780を初期化する。制御部1750は、制御部1790により開始されるパルスの存在により無線電力受信器の存在を判定する。制御部1750は、存在を判定した無線電力受信器を装置制御テーブルにアップデートできる。
【0180】
例えば、装置制御テーブルは、無線電力受信器のそれぞれのセッションID、製造社ID、製品ID、ロード特性、電流特性、電圧特性、効率特性、現在の状態、無線電力受信器のDC/DC変換器の前端での電圧、無線電力受信器のDC/DC変換器の後端での電圧、及び無線電力受信器のDC/DC変換器の後端での電流の情報などを管理するために使用される。ここで、現在の状態は、無線電力受信器が充電が完了した後に待機状態にあるか、無線電力受信器が充電電力の不足により待機状態にあるか、無線電力受信器がCVモードで充電中であるか、又は無線電力受信器がCCモードで充電中であるかを示す情報である。
【0181】
通信部1780は、制御部1790の制御の下に第2のチャネルを使用する。ここで、第2のチャネルは、無線電力送信器の通信部1760により使用されるチャネルとは異なる、他の無線電力送信器1770により使用されるチャネルである。したがって、通信部1760により使用されるチャネルは、第1のチャネルと呼ばれる。
【0182】
制御部1790が検索チャネルを決定する順序は、すでに設定されており、制御部1790により探索される初期検索チャネルは、BLEチャネルからランダムに選択され得る。
【0183】
通信部1780は、ステップS1710において、第2のチャネルで無線電力送信器検索信号を送信する。無線電力送信器検索信号は、無線電力受信器の装置情報を含むことができる。例えば、無線電力受信器の装置情報は、無線電力受信器のID及び無線電力受信器の装置に関する情報を含むことができる。無線電力受信器の装置に関する情報は、製造社、シリアル番号、プロトコルバージョン、ハードウェアバージョン、無線電力受信器の充電に関連したパラメータの中の少なくとも1つを含むことができる。
【0184】
図17Aにおいて、3個の無線電力送信器は、第2のチャネルを使用し、3個の無線電力送信器1770の各々は、ステップS1711、S1714、及びS1717において、無線電力送信器検索信号に応じて無線電力送信器検索応答信号を通信部1780に送信できる。通信部1780は、ステップS1713、S1716、及びS1719において、応答信号又はAck信号を3個の無線電力送信器1770に送信する。
【0185】
通信部1780は、ステップS1720、S1721、及びS1722において、検索信号を送信する。
【0186】
制御部1790は、検索チャネルを第1のチャネルに変更できる。通信部1780は、ステップS1723において、第1のチャネルを用いて検索信号を送信する。ステップS1724において、通信部1760は、検索信号を受信し、制御部1750は、無線電力受信器の識別情報及びRSSI値を記憶する。制御部1750は、ステップS1725において、記憶されたRSSIをRSSIしきい値と比較し、ステップS1726において、検索信号に応答するか否かを判定する。
【0187】
無線電力送信器が応答するものと判定する場合には、通信部1760は、ステップS1728において、応答信号を送信する。ここで、応答信号は、無線電力送信器の装置情報を含むことができる。無線電力送信器の装置情報は、無線電力送信器のIDを含むことができる。
【0188】
制御部1790は、ステップS1732において、無線電力受信器の通信部1780を制御し、通信部1780は、ステップS1729において、無線電力受信器の識別子及び装置情報を送信する。制御部1750は、ステップS1730において識別子及び装置情報を受信し、ステップS1731において、無線電力受信器を加入させるか否かを判定する。
【0189】
無線電力送信器が無線電力受信器を加入させるものと判定する場合には、通信部1760は、ステップS1733において、接続(Connection)信号を通信部1780に送信する。接続信号は、接続保持期間(keep-alive period)、及び無線電力送信器及び無線電力受信器のそれぞれのアドレスのような情報を含むことができる。無線電力受信器は、ステップS1734において、受信された接続信号に基づいて、無線電力送信器のID及びパラメータを把握する。
【0190】
本発明の他の実施形態に従って、通信部1760は、ステップS1723において、無線電力受信器から検索信号を受信した直後に、ステップS1733において、接続信号を送信することにより通信ネットワークを形成することができる。
【0191】
通信部1760は、ステップS1735において、無線電力送信器のパラメータ信号‘TXパラメータ’を無線電力受信器の通信部1780に送信する。無線電力送信器のパラメータ信号は、無線電力送信器の識別子、無線電力受信器の識別子、製造社、シリアル番号、プロトコルバージョン、ハードウェアバージョン、無線電力送信器の使用可能な充電電力量、現在充電中である無線電力受信器の個数、現在充電中である電力量、及び使用可能な余剰電力量の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0192】
通信部1780は、ステップS1736において、無線電力受信器のパラメータ信号‘RXパラメータ’を送信する。制御部1750は、ステップS1737において、無線電力受信器のパラメータを受信し、ステップS1738において、無線電力受信器のパラメータを分析することにより無線電力受信器を無線電力ネットワークに加入させるか否かを判定する。制御部1750は、ステップS1739において、加入を許可するか否かを示す‘許可情報’信号を生成し、ステップS1740において、加入許可信号を無線電力受信器の通信部1780に送信する。ステップS1741乃至S1752において、この後の充電過程は、すでに上述したような図6A及び図6Bのそれと同一であるので、これについての反復される詳細な説明は省略する。
【0193】
以上、本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々な変更が可能であるということは、当業者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。
【符号の説明】
【0194】
100、200、503、670、1770 無線電力送信器
110−1、110−2、110−n、250 無線電力受信器
211 電力送信部
212、252、501、650、690、801、804、901、904、1101、1601、1750、1790 制御部
213、253、502、660、680、802、803、902、903、1102、1602、1760、1780 通信部
251 電力受信部
254 整流部
255 DC/DC変換部
256 スイッチング部
257 充電部
402、406、412、 コイル
404 FET素子
405、407、410 キャパシタ
409 フィルタ
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18