(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る半導体装置SDの構成を示す平面図である。本図に示す半導体装置SDは、複数のトランジスタユニットTRU(第1トランジスタユニット(TRU1)、第2トランジスタユニット(TRU2)、および第3トランジスタユニット(TRU3))、複数のドレイン配線DRI(第2配線及び第3配線)、及び複数のソース配線SOI(第1配線及び第4配線)を備えている。
【0011】
複数のトランジスタユニットTRUは、第1の方向(図中Y方向)に並んで配置されており、いずれも複数のトランジスタTR(後述)を有している。トランジスタTRは、例えば電力制御用のトランジスタであり、ゲート電極GE(
図2を用いて後述)が第1の方向に延在している。
【0012】
ドレイン配線DRIとソース配線SOIは、トランジスタユニットTRUの間に交互に位置しており、第1の方向に交わる方向(第2の方向:図中X方向)、例えば第1の方向に直交する方向に延在している。言いかえると、トランジスタユニットTRUの間には一つおきにドレイン配線DRIが形成されており、かつ、トランジスタユニットTRUの間のうちのコリの部分にはソース配線SOIが形成されている。さらに言い換えると、第1のトランジスタユニットTRU1と第2のトランジスタユニットTRU2の間を第1のソース配線SOI1(第1配線)が延在しており、第2のトランジスタユニットTRU2と第3のトランジスタユニットTRU3の間を第1のドレイン配線DRI(第3配線)が延在している。そして、第1のソース配線SOI1を介して第1のトランジスタユニットTRU1とは逆側には第2のドレイン配線DRI2(第2配線)が延在しており、第2のドレイン配線DRI2を介して第3のトランジスタユニットTRU3とは逆側には第2のソース配線SOI2(第4配線)が延在している。
【0013】
第1のソース配線SOI1には、第1のトランジスタユニットTRU1が有するトランジスタTRのソース電極SOEおよび第2のトランジスタユニットTRU2が有するトランジスタTRのソース電極SOEのそれぞれが接続している。第1のドレイン配線DRI1には、第1のトランジスタユニットTRU1が有するトランジスタTRのドレイン電極DREが接続している。第2のドレイン配線DRI2には、第2のトランジスタユニットTRU2が有するトランジスタTRのドレイン電極DREおよび第3のトランジスタユニットTRU2が有するトランジスタTRのドレイン電極DREのそれぞれが接続している。第2のソース配線SOI2には、第3のトランジスタユニットTRU1が有するトランジスタTRのソース電極SOEが接続している。
【0014】
なお、本図に示す例では、半導体装置SDはトランジスタユニットTRUを3つのみ有しているが、さらに多くのトランジスタユニットTRUを有していても良い。この場合、第1のドレイン配線DRI1には、さらに第1のトランジスタユニットTRU1の隣に位置するトランジスタユニットTRU(図示省略)が有するトランジスタTRのドレイン電極が接続している。また、第2のソース配線SOI2には、さらに第3のトランジスタユニットTRU3のとなりに位置するトランジスタユニットTRU(図示省略)が有するトランジスタTRのソース電極が接続している。
【0015】
図2は、トランジスタユニットTRUの構成を示す平面図である。半導体装置SDは基板SUBを用いて形成されている。基板SUBには、素子分離領域EIが形成されている。素子分離領域EIは、複数のトランジスタTRが形成される領域(以下、素子形成領域と記載)を他の領域から分離している。素子分離領域EIは、例えばバリア層BAR(
図3を用いて後述)及びチャネル層CNL(
図3を用いて後述)に、高濃度のBを導入して高抵抗化した領域である。素子分離領域EIの下端は、バッファ層BUFの表層に位置している。
【0016】
素子形成領域は、トランジスタユニットTRUそれぞれに設けられている。素子形成領域には、複数のトランジスタTRが形成されている。複数のトランジスタTRは、第2の方向(X方向)に並んでいる。複数のトランジスタTRは、それぞれゲート電極GEを有している。これら複数のゲート電極GEは、互いに平行に第1の方向(Y方向)に延在している。具体的には、素子形成領域は長方形である。ゲート電極GEは、素子形成領域の短辺に平行に延在している。ゲート電極GEは、例えばAu又はAlを含む金属により形成されている。
【0017】
ゲート電極GEの両端は、素子分離領域EI上に位置している。そしてゲート電極GEの一方の端部は、ゲート配線GEIを介してゲートプレートGEPに接続している。ゲート配線GEIは、素子分離領域EI上に形成されており、第2方向(X方向)に延在している。すなわちゲート電極GEは、櫛歯状になっている。
【0018】
そして、ゲート電極GEの間には、ソース電極SOE及びドレイン電極DREが交互に設けられている。言い換えると、素子形成領域には、第2の方向(X方向)に沿って、ソース電極SOE、ゲート電極GE、ドレイン電極DRE、及びゲート電極GEが、この順に繰り返し配置されている。そして複数のソース電極SOEは、ソース配線SOIを介して互いに並列に接続されており、複数のドレイン電極DREは、ドレイン配線DRIを介して互いに接続している。
【0019】
ソース配線SOIはソース電極SOEと一体であるため、ソース電極SOEの一部ともいえる。同様に、ドレイン配線DRIはドレイン電極DREと一体であるため、ドレイン電極DREの一部ともいえる。すなわち本実施形態では、ソース電極SOE及びドレイン電極DREは、いずれも櫛歯形状を有している。なお、ソース電極SOE及びドレイン電極DREは、例えばAlである。
【0020】
なお、ソース配線SOIが延在する方向(図中X方向)において、互いに隣り合うトランジスタユニットTRUが有するソース配線SOIは互い違いに配置されており、また、互いに隣り合うトランジスタユニットTRUが有するドレイン配線DRIも互い違いに配置されている。
【0021】
図3は、
図2のA−A´断面の第1例を示す図である。基板SUBは、基板SUB2上にバッファ層BUF、チャネル層CNL、及びバリア層BARをこの順にエピタキシャル成長させた構成を有している。基板SUB2は、例えばp
+型のバルクのシリコン基板である。バッファ層BUFは、チャネル層CNLと基板SUBとのバッファである。バッファ層BUFは、化合物半導体層、例えばAlN/GaNを繰り返し積層した窒化物半導体層である。チャネル層CNLは、バッファ層BUF上にエピタキシャル成長した層である。チャネル層CNLは、例えばGaNであるが、AlGaNなどの他の窒化物半導体層であってもよい。バリア層BARは、チャネル層CNLとは格子定数が異なる材料により形成されている。バリア層BARは、例えばAlGaNである。バリア層BARが形成されることにより、チャネル層CNLには、キャリアとなる2次元電子ガスが生成する。
【0022】
そして、バリア層BAR上にはドレイン電極DRE及びソース電極SOEが形成されている。さらに、バリア層BARのうちドレイン電極DREとソース電極SOEの間の領域の上には、絶縁膜INS2及びゲート電極GEが形成されている。本図に示す例において、絶縁膜INS2はゲート絶縁膜を兼ねている。本図に示す例において、絶縁膜INS2は、例えば、アモルファス状態のAl
2O
3又はSiO
2である。本図に示す例では、ゲート電極GEからドレイン電極DREまでの距離は、ゲート−ドレイン間の耐圧を持たせるために、ゲート電極GEからソース電極SOEまでの距離よりも長くなっている。
【0023】
図4は、
図2のA−A´断面の第2例を示す図である。本図に示す例において、トランジスタTRはMIS−HJ−FET(Metal- Insulator-Semiconductor Hetero-Junction Field-Effect Transistor)である。具体的には、ゲート電極GEの一部は絶縁膜INS2に埋め込まれており、絶縁膜INS1を介してバリア層BARに接続している。絶縁膜INS1は、絶縁膜INS2上、および絶縁膜INS2とゲート電極GEの間にも形成されている。本図に示す例において、絶縁膜INS1はゲート絶縁膜を兼ねている。本図に示す例において、絶縁膜INS2は、例えばSiN膜である。そして絶縁膜INS1は、例えば、アモルファス状態のAl
2O
3又はSiO
2である。このような構造において、チャネル層CNLに形成された2次元電子ガスは、ゲート電極GEの下に位置する部分で途切れる。このため、ゲート電極GEに閾値よりも小さい電圧が印加されている状態では、チャネル層CNLには電流が流れる。そしてゲート電極GEに電圧が印加されると、チャネル層CNLに電流が流れなくなる。
【0024】
図5は、
図2のA−A´断面の第3例を示す図である。本図に示す例において、トランジスタTRはMIS−FET(Metal-Insulator- Semiconductor Field-Effect Transistor)であり、ノーマリーオフ型のトランジスタである。具体的には、ゲート電極GEの一部は、絶縁膜INS2、及びバリア層BARを貫通して、チャネル層CNLに達している。絶縁膜INS2、バリア層BAR、及びチャネル層CNLと、ゲート電極GEとの間には、絶縁膜INS1が形成されている。絶縁膜INS1,INS2の構成は、
図6に示した第2例と同様である。そして、絶縁膜INS1はゲート絶縁膜を兼ねている。チャネル層CNLに形成された2次元電子ガスは、ゲート電極GEによって分断される。このため、ゲート電極GEに電圧が印加されていない状態では、チャネル層CNLには電流が流れない。そしてゲート電極GEに電圧が印加されると、チャネル層CNLに電流が流れる。
【0025】
図6は、
図2のA−A´断面の第4例を示す図である。本図に示す例において、トランジスタTRは、J−FET(Junction Field-Effect Transistor)であり、ノーマリーオフ型のトランジスタである。具体的には、バリア層BARとゲート電極GEの間には、第1導電型層SEMが形成されている。第1導電型層SEMは、例えばAlGaNである。
【0026】
図7は、
図2のB−B´断面図である。絶縁膜INS2は、素子分離領域EIの上にも形成されている。そしてゲート配線GEIは、絶縁膜INS2の上に位置している。絶縁膜INS2上及びゲート配線GEI上には、層間絶縁膜INSL1が形成されている。層間絶縁膜INSL1は、例えばSiN膜により形成されている。層間絶縁膜INSL1は、素子形成領域の上には形成されていない。そして、ソース配線SOI及びドレイン配線DRIは、層間絶縁膜INSL1上に形成されている。
【0027】
次に、半導体装置SDの製造方法の一例を説明する。まず、基板SUB2上に、エバッファ層BUF、チャネル層CNL、及びバリア層BARをこの順にエピタキシャル成長させる。次いで、バリア層BAR及びチャネル層CNLに、素子分離領域EIを形成する。
【0028】
次いで、バリア層BAR及び素子分離領域EI上に、絶縁膜INS2を、例えばCVD法を用いて形成する。次いで、絶縁膜INS2上にゲート電極GE、ゲート配線GEI、及びゲートプレートGEPとなる膜をスパッタリング法により形成する。次いで、この膜を選択的に除去する。これにより、ゲート電極GE、ゲート配線GEI、及びゲートプレートGEPが形成される。次いで、ゲート電極GE上および絶縁膜INS2上に、層間絶縁膜INSL1をCVD法により形成する。
【0029】
次いで、層間絶縁膜INSL1上にマスクパターンを形成し、マスクパターンをマスクとして層間絶縁膜INSL1をエッチングする。これにより、層間絶縁膜INSL1のうち素子形成領域に位置する部分が除去される。その後、マスクパターンを除去する。
【0030】
次いで、層間絶縁膜INSL1上、及び素子形成領域内に位置するバリア層BAR上に、ソース電極SOE、ソース配線SOI、ドレイン電極DRE、及びドレイン配線DRIとなる金属膜を、例えばスパッタリング法により形成する。ついで、この金属膜を選択的に除去する。これにより、ソース電極SOE、ソース配線SOI、ドレイン電極DRE、及びドレイン配線DRIが形成される。
【0031】
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態によれば、第1のソース配線SOIは、第1のトランジスタユニットTRU1が有するソース電極SOE及び第2のトランジスタユニットTRU2が有するソース電極SOEに接続している。また、第1のドレイン配線DRIは、第2のトランジスタユニットTRU2が有するドレイン電極DRE及び第3のトランジスタユニットTRU3が有するドレイン電極DREに接続している。このため、隣り合うトランジスタユニットTRUの間には、ドレイン配線DRI及びソース配線SOIのいずれか一方のみを設ければよい。従って、隣り合うトランジスタユニットTRUの間にドレイン配線DRI及びソース配線SOIの双方を配置した場合と比較して、隣り合うドレイン配線DRIとソース配線SOIの間隔を空けなくて良い分、配線の幅を広くすることができる。従って、半導体装置SDが有する寄生抵抗のうち、配線に起因した抵抗成分を低くすることができる。
【0032】
特に本実施形態では、トランジスタTRのチャネルはチャネル層CNLに形成される。チャネル層CNLは化合物半導体層であり、シリコンと比較して低抵抗である。この場合、トランジスタTRの寄生抵抗を小さくしても、配線抵抗が大きいままでは、化合物半導体層を用いた意味が小さくなってしまう。本実施形態では、配線に起因した抵抗成分を低くすることができるため、トランジスタTRのチャネル層に化合物半導体層を用いることの効果が大きくなる。
【0033】
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係る半導体装置SDの構成を示す平面図であり、
図9は
図8に示した半導体装置SDの断面図である。
図8は第1の実施形態における
図1に対応しており、
図9は第1の実施形態における
図7に対応している。本実施形態に係る半導体装置SDは、複数のドレインパッド電極DRP(第2上層導電パターン及び第3上層導体パターン)、複数のドレインコンタクトDRC(第2接続部材及び第3接続部材)、複数のソースパッド電極SOP(第1上層導電パターン及び第4上層導体パターン)、及び複数のソースコンタクトSOC(第1接続部材及び第4接続部材)を備えている。
【0034】
ソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPは、いずれもドレイン配線DRI及びソース配線SOIよりも上層に設けられており、ドレイン配線DRI及びソース配線SOIよりも幅広である。そしてソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPは、第2の方向(図中X方向)に延在している。
【0035】
図8に示すように、ソースパッド電極SOPの少なくとも一部はソース配線SOIと重なっており、ドレインパッド電極DRPの少なくとも一部はドレイン配線DRIと重なっている。そして、ソースパッド電極SOPとソース配線SOIとが重なっている領域には、複数のソースコンタクトSOCが位置している。また、ドレインパッド電極DRPとドレイン配線DRIとが重なっている領域には、複数のドレインコンタクトDRCが位置している。ソースコンタクトSOCはソース配線SOIをソースパッド電極SOPに接続しており、ドレインコンタクトDRCはドレイン配線DRIをドレインパッド電極DRPに接続している。ソースパッド電極SOPは、ソース配線SOIの見かけ上の抵抗を低くするために設けられており、ドレインパッド電極DRPはドレイン配線DRIの見かけ上の抵抗を低くするために設けられている。
【0036】
図9に示すように、ソース配線SOI、ドレイン配線DRI、及び層間絶縁膜INSL1の上には、層間絶縁膜INSL2が形成されている。層間絶縁膜INSL2は、例えば酸化シリコン膜である。そして、ソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPは、層間絶縁膜INSL2の上に形成されており、ソースコンタクトSOC及びドレインコンタクトDRCは、層間絶縁膜INSL2の中に埋め込まれている。ソースコンタクトSOCはソースパッド電極SOPと一体に形成されていても良い。同様に、ドレインコンタクトDRCはドレインパッド電極DRPと一体に形成されていても良い。ソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPは、例えばAlなどの金属によって形成されている。
【0037】
また、
図8に示すように、平面視において、第1のドレイン配線DRI1に接続しているドレインパッド電極DRP(第1のドレインパッド電極DRP1)の一部は、第1のトランジスタユニットTRU1と重なっている。また、第1のソース配線SOI1に接続しているソースパッド電極SOP(第1のソースパッド電極SOP1)の一部は、第1のトランジスタユニットTRU1及び第2のトランジスタユニットTRU2の少なくとも一方に重なっている。また、第2のドレイン配線DRI2に接続している第2のドレインパッド電極DRP2の一部は、第2のトランジスタユニットTRU2及び第3のトランジスタユニットTRU3の少なくとも一方に重なっている。さらに、第2のソース配線SOI2に接続している第2のソースパッド電極SOP2の一部は、第3のトランジスタユニットTRU1と重なっている。このようにすると、半導体装置SDの平面形状を大きくしなくても、ドレインパッド電極DRP及びソースパッド電極SOPの平面形状を大きくして、ソース電極SOEの見かけ上の抵抗およびドレイン電極DREの見かけ上の抵抗をさらに小さくすることができる。
【0038】
本図に示す例では、第1のソースパッド電極SOPの一部は第1のトランジスタユニットTRU1に重なっており、第1のソースパッド電極SOPの他の一部は第2のトランジスタユニットTRU2に重なっている。そして、第1のソースパッド電極SOP1のうち第1のトランジスタユニットTRU1に重なっている部分の幅と、第1のソースパッド電極SOP1のうち第2のトランジスタユニットTRU2に重なっている部分の幅はほぼ等しい。また、第2のドレインパッド電極DRP2の一部は第2のトランジスタユニットTRU2に重なっており、第2のドレインパッド電極DRP2の他の一部は第3のトランジスタユニットTRU3の少なくとも一方に重なっている。そして、第2のドレインパッド電極DRP2のうち第2のトランジスタユニットTRU2に重なっている部分の幅と、第2のドレインパッド電極DRP2のうち第3のトランジスタユニットTRU3に重なっている部分の幅はほぼ等しい。
【0039】
ただし、
図10に示すように、第1のソースパッド電極SOP1のうち第1のトランジスタユニットTRU1に重なっている部分の幅と、第1のソースパッド電極SOP1のうち第2のトランジスタユニットTRU2に重なっている部分の幅は、互いに異なっていても良い。また、第2のドレインパッド電極DRP2のうち第2のトランジスタユニットTRU2に重なっている部分の幅と、第2のドレインパッド電極DRP2のうち第3のトランジスタユニットTRU3に重なっている部分の幅も、互いに異なっていても良い。
【0040】
さらに、
図11に示すように、第1のドレインパッド電極DRP1は第2のトランジスタユニットTRU2のみに重なっていても良いし、第2のソースパッド電極SOP2は第3のトランジスタユニットTRU3のみに重なっていても良い。
【0041】
また、
図9に示すように、ソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPと同層には、ゲートパッド極GEPが形成されている。ゲートパッド電極GEP2は、層間絶縁膜INSL2に埋め込まれたゲートコンタクトGECを介してゲートプレートGEPに接続している。
【0042】
図12は、本実施形態に係る半導体装置SDを有する電子機器EDの構成を示す図である。本図に示す例において、半導体装置SDは、保持部材HLDの上に実装されている。保持部材HLDは、例えば半導体パッケージのリードフレームであり、ゲート端子GET、ソース端子SOT、及びドレイン端子DRTを有している。ゲート端子GETは、ボンディングワイヤWIR2を介してゲートパッド電極GEP2に接続している。そして、ソース端子SOTは、ボンディングワイヤWIR1(第1ボンディング部材及び第4ボンディング部材)を介してソースパッド電極SOPに接続しており、ドレイン端子DRTは、ボンディングワイヤWIR3(第2ボンディング部材及び第3ボンディング部材)を介してドレインパッド電極DRPに接続している。このようにすると、ボンディングワイヤWIR1、WIR3を接続するパッドをソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPとは別に設ける必要がなくなるため、半導体装置SDが大きくなることを抑制できる。また、ボンディングワイヤWIR1はソースパッド電極SOPに複数の点で接合しており、ボンディングワイヤWIR3はドレインパッド電極DRPに複数の点で接合している。このため、複数の箇所からソースパッド電極SOPやドレインパッド電極DRPに電圧を供給することができる。一般的に、ソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPの抵抗は、ボンディングワイヤWIR1,WIR3の抵抗よりも高い。このため、上記した構成とすることで、電流経路のうちソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPが占める割合が小さくなり、その結果、電流経路における抵抗を小さくすることができる。
【0043】
なお、ソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPは幅広であるため、ボンディングワイヤWIR1,WIR3として、リボン状のボンディングワイヤ(ボンディングリボン)を用いることができる。この場合、ボンディングワイヤWIR1,WIR3に起因した抵抗成分も小さくすることができる。また、ボンディングワイヤWIR1とソースパッド電極SOPの接触面積を広くすることもでき、かつ、ボンディングワイヤWIR3とドレインパッド電極DRPの接触面積も広くすることができるため、これらの間の接続抵抗も小さくできる。
【0044】
以上、本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、ソースパッド電極SOP及びドレインパッド電極DRPが設けられているため、ソース電極SOEの見かけ上の抵抗及びドレイン電極DREの見かけ上の抵抗を低くすることができる。
【0045】
(第3の実施形態)
図13は、第3の実施形態に係る半導体装置SDの構成を示す図である。本実施形態に係る半導体装置SDは、以下の点を除いて、第2の実施形態に係る半導体装置SDと同様の構成である。
【0046】
まず、ドレインパッド電極DRP及びソースパッド電極SOPは、ソース配線SOIと交差する方向(すなわち第2の方向)に沿って延在している。そしてドレインパッド電極DRPと各ドレイン配線DRIの交点には、それぞれドレインコンタクトDRCが設けられており、ソースパッド電極SOPと各ソース配線SOIの交点には、それぞれソースコンタクトSOCが設けられている。言い換えると、複数のドレイン電極DREは、互いに異なるドレインコンタクトDRCを介して同一のドレインパッド電極DRPに接続しており、複数のソース電極SOEは、互いに異なるソースコンタクトSOCを介して同一のソースパッド電極SOPに接続している。
【0047】
本実施形態によっても、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0048】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。