特許第6338963号(P6338963)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6338963
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】保護構造
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/03 20060101AFI20180528BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   H05K5/03 B
   B60R16/02 610A
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-160123(P2014-160123)
(22)【出願日】2014年8月6日
(65)【公開番号】特開2016-39196(P2016-39196A)
(43)【公開日】2016年3月22日
【審査請求日】2017年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(72)【発明者】
【氏名】藤井 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 栄治
(72)【発明者】
【氏名】小車 泰二
(72)【発明者】
【氏名】鵜飼 信之
【審査官】 白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−059992(JP,U)
【文献】 実開平04−136956(JP,U)
【文献】 実開平04−126675(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/03
B60R 16/02
H01R 13/40 − 13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を差し込むための差込口を保護する保護構造であって、
前記差込口が底面に設けられる凹部と、
前記凹部に嵌められた状態で前記差込口を覆う蓋体と、
を備え、
前記蓋体は、
断面形状が円弧状の摺動部、
を備え、
前記蓋体は、
前記凹部に嵌められた状態で、前記底面の支持部に対して前記摺動部で接触し、
一部が押圧されると、前記底面の支持部に対して前記摺動部を摺動させつつ回転し、
前記底面の支持部は、前記摺動部に接触する部分の断面形状が逆円弧状であることを特徴とする保護構造。
【請求項2】
請求項1に記載の保護構造において、
前記凹部の前記底面に設けられる嵌合孔と、
前記蓋体に設けられる嵌合突起と、
をさらに備え、
前記嵌合突起は、前記蓋体が前記凹部に嵌められた状態で、前記嵌合孔と嵌合して前記蓋体を前記凹部に固定することを特徴とする保護構造。
【請求項3】
請求項に記載の保護構造において、
前記嵌合突起は、前記蓋体の一部が押圧されて前記蓋体が回転することにより前記嵌合孔から引き抜かれることを特徴とする保護構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、差込口を保護する保護構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、カーナビゲーション装置などの電子装置においては、対象物を差し込むための差込口が設けられている。このような差込口は、例えば、メモリカードを差し込むためのカードスロットや、ケーブルを差し込むための端子などである。従来より、このような差込口を保護する保護構造が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、電子装置の表面に形成された凹部内に差込口を設け、該凹部に蓋体を嵌めることにより蓋体で差込口を覆うようにした保護構造が提案されている。この保護構造においては、蓋体を凹部に嵌めた場合に凹部の底面に当接する突起が蓋体の裏面に形成される。蓋体を凹部から取り外す場合は、ユーザが蓋体の表面の一部を押圧する。これにより、突起の先端を中心としてシーソーのように蓋体が回転し、蓋体の表面の押圧した部分とは逆の部分が浮き上がるため、ユーザは蓋体を凹部から取り外すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平1−59992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような保護構造を採用する場合、凹部に嵌められた状態の蓋体の表面の位置は、電子装置の表面(凹部の周辺部の表面)と略一致することが望ましい。したがって、凹部の深さが大きくなると、蓋体の表面から突起の先端までの長さも大きくする必要がある。このため、凹部の深さが大きくなると、蓋体を凹部から取り外す場合における蓋体が回転する回転半径が大きくなり、蓋体が移動する範囲が大きくなる。その結果、蓋体と凹部の側壁との接触を避けるために、蓋体と凹部の側壁との間の間隔を大きくする必要が生じる。
【0006】
しかしながら、蓋体と凹部の側壁との間の間隔を大きくすることは、差込口の保護の観点や美的外観上において好ましくない。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、蓋体が移動する範囲を小さくできる保護構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、対象物を差し込むための差込口を保護する保護構造であって、前記差込口が底面に設けられる凹部と、前記凹部に嵌められた状態で前記差込口を覆う蓋体と、を備え、前記蓋体は、断面形状が円弧状の摺動部、を備え、前記蓋体は、前記凹部に嵌められた状態で、前記底面の支持部に対して前記摺動部で接触し、一部が押圧されると、前記底面の支持部に対して前記摺動部を摺動させつつ回転し、前記底面の支持部は、前記摺動部に接触する部分の断面形状が逆円弧状である
【0010】
また、請求項の発明は、請求項1に記載の保護構造において、前記凹部の前記底面に設けられる嵌合孔と、前記蓋体に設けられる嵌合突起と、をさらに備え、前記嵌合突起は、前記蓋体が前記凹部に嵌められた状態で、前記嵌合孔と嵌合して前記蓋体を前記凹部に固定する。
【0011】
また、請求項の発明は、請求項に記載の保護構造において、前記嵌合突起は、前記蓋体の一部が押圧されて前記蓋体が回転することにより前記嵌合孔から引き抜かれる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1ないしの発明によれば、蓋体の一部が押圧されると、凹部の底面に対して円弧状の摺動部を摺動させつつ蓋体が回転する。このため、蓋体の回転中心が摺動部の内部となるため、蓋体の回転半径を小さくでき、蓋体が移動する範囲を小さくすることができる。
【0013】
また、特に請求項の発明によれば、凹部の底面に対して円弧状の摺動部をスムーズに摺動させることができる。
【0014】
また、特に請求項の発明によれば、嵌合突起が嵌合孔と嵌合することで蓋体を凹部に固定するため、凹部に嵌められた状態の蓋体を安定化することができる。
【0015】
また、特に請求項の発明によれば、蓋体を回転することで、蓋体を凹部から容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、電子装置の例を示す図である。
図2図2は、電子装置の例を示す図である。
図3図3は、保護構造を拡大して示す図である。
図4図4は、保護構造を拡大して示す図である。
図5図5は、凹部を示す図である。
図6図6は、蓋体を示す斜視図である。
図7図7は、保護構造の断面図である。
図8図8は、保護構造の断面図である。
図9図9は、比較例の蓋体を示す図である。
図10図10は、比較例の凹部を示す図である。
図11図11は、比較例の保護構造の断面図である。
図12図12は、比較例の保護構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
<1.保護構造の概要>
図1及び図2は、本実施の形態に係る保護構造が採用される電子装置10を示す図である。図1は電子装置10の斜視図、図2は電子装置10の正面図に相当する。
【0019】
電子装置10は、例えば、ナビゲーション装置など、車両に搭載される車載装置である。電子装置10は、装置全体を制御する制御部が設けられる本体部1と、ユーザのインタフェイスとなるパネル部2とを備えている。電子装置10は、パネル部2が露出した状態で車室内のダッシュボード等に取り付けられる。
【0020】
なお、以下の説明においては、図中に示す三次元直交座標系(XYZ)を用いて、適宜、方向や向きを示すこととする。この直交座標系は、電子装置10に対して相対的に固定される。X軸方向は左右方向、Y軸方向は前後方向、Z軸方向は上下方向に相当する。+X側がパネル部2の表面の左側、−X側がパネル部2の表面の右側となる。また、+Y側がパネル部2の裏面側、−Y側がパネル部2の表面側(正面側)、+Z側が上側、−Z側が下側となる。
【0021】
パネル部2は、各種情報を表示するディスプレイ21と、ユーザの操作を受け付ける回転部材22及び押圧ボタン23と、パネル部2の表面から容器状に凹んだ部分である凹部3とを備えている。凹部3は、デザイン上の観点から、隣接する押圧ボタン23と並ぶように設けられている。以下、凹部3を容器とみなした場合に、容器の底面に相当する凹部3の主面を「底面」と称し、容器の側壁に相当する凹部3の周囲の壁を「側壁」と称する。通常、凹部3の底面は、凹部3における最深面となる。凹部3の底面には、対象物となるmicroSD(商標)などのメモリカードを差し込むための差込口であるカードスロット31が設けられている。
【0022】
また、図1に示すように、凹部3に対しては蓋体4を着脱可能となっている。図2に示すように、蓋体4を凹部3に嵌めることにより、蓋体4が凹部3の底面のカードスロット31を覆う。これにより、カードスロット31の外部への露出が防止され、カードスロット31が保護される。したがって、これらの凹部3と蓋体4とを含む構造が、カードスロット31を保護する保護構造となる。
【0023】
<2.凹部及び蓋体>
図3から図5は、この保護構造(図2に示す領域Aに相当)を拡大して示す図である。図3は凹部3に蓋体4を嵌めた状態を示し、図5は凹部3から蓋体4を取り外した状態を示している。
【0024】
図3に示すように、凹部3に蓋体4を嵌めた状態においては、蓋体4が凹部3の底面39のおよそ全体を覆う。これにより、凹部3の底面39のカードスロット31は、蓋体4により覆われる。このように凹部3に蓋体4を嵌めた状態において、蓋体4の表面(−Y側の主面)の位置はパネル部2の表面(凹部3の周辺部の表面)と略一致する。
【0025】
凹部3に蓋体4を嵌めた状態において、ユーザがカードスロット31を利用したい場合は、ユーザは蓋体4を凹部3から取り外して凹部3の底面39を露出させる。まず、ユーザは、蓋体4の表面の下側(−Z側)の部分を指などで押圧する。これにより、図4に示すように、凹部3に対して蓋体4がシーソーのように回転し、蓋体4の表面の上側(+Z側)の部分が凹部3から浮き上がる。このようにして現れた蓋体4の上部の引出部47に爪を引っ掛けたり、蓋体4の両側面を把持することで、ユーザは蓋体4を凹部3から取り外すことができる。これにより、図5に示すように、カードスロット31を含む凹部3の底面39が露出される。
【0026】
図5に示すように、凹部3の底面39においては、カードスロット31とともに、2つの嵌合孔32と、2つの支持部33と、引掛孔34とが設けられている。2つの嵌合孔32はそれぞれ、前後方向(Y軸方向)に延びる円筒状の孔である。2つの支持部33は、蓋体4に接触して蓋体4を支持する部材であり、凹部3の底面39から表側(−Y側)に張り出して設けられる。また、引掛孔34は、底面39を貫通する断面矩形の貫通孔である。
【0027】
図6は、裏面側(凹部3に対向する側/+Y側)からみた蓋体4を示す斜視図である。この図においては、蓋体4が凹部3に嵌められた状態を想定して、三次元直交座標系(XYZ)を示している。
【0028】
蓋体4は、プラスチックで構成される表部材4aと、ゴム状の弾性体であるエラストマーで構成される裏部材4bとを貼り合わせたものである。表部材4aは、蓋体4が凹部3に嵌められた状態において、パネル部2の表面側(−Y側)に露出する。表部材4aの上側(+Z側)の端部には、前述した引出部47が形成される。
【0029】
また、裏部材4bは、蓋体4が凹部3に嵌められた状態において、凹部3の底面39に対向して凹部3の内部に収容される。裏部材4bは、2つの嵌合突起42と、2つの摺動リブ43と、引掛部44とを備えている。これら嵌合突起42、摺動リブ43及び引掛部44は全てエラストマーで構成されるため、弾性を有している。
【0030】
嵌合突起42は、蓋体4の裏面(+Y側の主面)の上部において、該裏面から裏側(+Y側)に突出して設けられる断面十字状の突起である。蓋体4が凹部3に嵌められた状態において、2つの嵌合突起42は、凹部3の底面39に設けられる2つの嵌合孔32(図5参照。)にそれぞれ嵌合する。これにより、蓋体4が凹部3に固定されるため、凹部3に嵌められた状態の蓋体4を安定化することができる。
【0031】
引掛部44は、凹部3の底面39に設けられる引掛孔34(図5参照。)に挿入して使用される。蓋体4を凹部3から取り外した状態においても、引掛部44の一部は引掛孔34に挿入された状態で維持される。これにより、蓋体4の紛失が防止される。
【0032】
また、摺動リブ43は、凹部3の底面39の支持部33(図5参照。)に対して摺動する摺動部である。摺動リブ43は、蓋体4の裏面の上下方向(Z軸方向)の中央付近に、裏面から裏側(+Y側)に張り出して設けられる。摺動リブ43における凹部3に対向する対向面は、断面形状が円弧状となっている。このため、摺動リブ43は、凹部3の底面39の支持部33に対して摺動可能となっている。
【0033】
<3.摺動リブの摺動>
以下、このような摺動リブ43の摺動について説明する。図7は、図3のVII-VII位置付近における保護構造(凹部3及び蓋体4)の断面図である。なお、実際には、嵌合突起42と摺動リブ43とが同一断面に表れることはないが、説明を簡単にするため、図7ではこれらを同一断面に表している。
【0034】
図7は、蓋体4が凹部3に嵌められた状態を示している。この状態において、蓋体4の嵌合突起42は凹部3の嵌合孔32に対して嵌合し、また、蓋体4の摺動リブ43は凹部3の支持部33に対して接触している。これにより、凹部3に嵌めこまれた状態の蓋体4が固定され、蓋体4が安定化される。
【0035】
図7に示すように、摺動リブ43における支持部33と接触する部分43aは、断面形状が円弧状である。一方で、支持部33における摺動リブ43と接触する部分33aは、摺動リブ43の部分43aの断面形状に合うように、断面形状が逆円弧状である。したがって、摺動リブ43は、支持部33に対してスムーズに摺動できる。
【0036】
前述のように、蓋体4を取り外すために蓋体4の表面の下側(−Z側)の部分をユーザが押圧した場合には、蓋体4が凹部3に対して回転する。
【0037】
図8は、図7と同一位置における保護構造の断面図であり、蓋体4が凹部3に対して回転した状態を示している。図8においては、回転前の蓋体4の位置を破線で示している。図8に示すように、蓋体4が凹部3に対して回転することにより、蓋体4の嵌合突起42が凹部3の嵌合孔32から引き抜かれ、蓋体4は凹部3から容易に取り外し可能となる。
【0038】
図7に示す状態から蓋体4の表面の下側(−Z側)が押圧されると、図8に示すように、蓋体4は凹部3の支持部33に対して摺動リブ43を摺動させながら回転する。したがって、蓋体4は、摺動リブ43の円弧で規定される円の中心となる位置P1を回転中心として回転する。この回転中心となる位置P1は、蓋体4の表面に近い摺動リブ43の内部に設定される。その結果、本実施形態の保護構造では、蓋体4の表面の回転半径が小さくなり、回転において蓋体4が移動する範囲を小さくすることができる。
【0039】
<4.比較例>
図9から図12は、比較例となる保護構造を示す図である。図9に示すように、この比較例の蓋体40においては、凹部3に対して摺動する摺動リブ43は採用されておらず、凹部30に対して摺動しない突起である支点リブ45が採用されている。また、図10に示すように、この比較例の凹部30においては、その底面39に支持部33は設けられていない。
【0040】
図11及び図12は、図7と同一位置に相当する位置における比較例の保護構造の断面図である。図11は、蓋体40が凹部30に嵌められた状態を示し、図12は、蓋体40が凹部30に対して回転した状態を示している。
【0041】
図11に示すように、蓋体40が凹部30に嵌められた状態では、蓋体40の支点リブ45は凹部30の底面39に対して接触している。この状態から蓋体40の表面の下側(−Z側)が押圧されると、図12に示すように、蓋体40は、摺動すること無く、支点リブ45を支点として凹部30の底面39に対して回転する。すなわち、蓋体40は、凹部30の底面39に支点リブ45が接触する位置P2を回転中心として回転する。
【0042】
この比較例の蓋体40の回転中心となる位置P2は、上記実施の形態の蓋体4の回転中心となる位置P1と比較して、蓋体の表面からの距離が大きい。すなわち、比較例の蓋体40の表面と位置P2との距離L2(図11参照。)は、上記実施の形態の蓋体4の表面と位置P1との距離L1(図7参照。)と比較して非常に大きくなっている。このため、比較例の保護構造では、蓋体40の表面の回転半径が大きく、回転において蓋体40が移動する範囲が大きくなる。したがって、例えば、図12に示すように、蓋体40が回転すると、蓋体40の表面の下端部49が、矢印AR2のように移動し、凹部30の側壁に対して接触する可能性がある。このような接触を避けるためには、蓋体40と凹部30の側壁との間隔を大きくする必要がある。
【0043】
この比較例に対し、上記実施の形態の保護構造では、蓋体4が凹部3の支持部33に対して摺動リブ43を摺動させながら回転するため、蓋体4の表面からの距離が比較的小さい位置P1を回転中心として回転することができる。このため、蓋体4の表面の回転半径を小さくでき、回転において蓋体4が移動する範囲が小さくできる。したがって、例えば、図8に示すように、蓋体4の下端部48は、矢印AR1のように移動し、凹部3の側壁との接触を避けることができる。すなわち、上記実施の形態の保護構造では、蓋体4と凹部3の側壁との間隔を小さくしても、蓋体4と凹部3との接触を回避できる。
【0044】
<5.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような変形例について説明する。上記実施の形態及び以下で説明する形態を含む全ての形態は、適宜に組み合わせ可能である。
【0045】
上記実施の形態では、差込口は、メモリカードを差し込むためのカードスロット31であるとして説明したが、USBケーブルなどのケーブルを差し込むための端子など、他の種類の差込口であってもよい。
【0046】
また、上記実施の形態では、摺動リブ43は蓋体4の上下方向(Z軸方向)の中央付近に設けられると説明したが、摺動リブ43は蓋体4の上下方向(Z軸方向)の任意の位置に設けてよい。摺動リブ43の位置を変更することで、蓋体4の回転中心の位置を変更することができ、その結果、回転において蓋体4が移動する範囲を変えることができる。このため、凹部のデザイン等に合うように摺動リブ43の位置を最適化することが望ましい。また、回転のためにユーザが押圧する蓋体4の部分も、摺動リブ43の位置に合わせて変更することが望ましい。
【0047】
また、上記実施の形態では、保護構造が採用される電子装置の一例として車載装置について説明したが、家庭、店舗、オフィス、工場などで使用される電子装置や、携帯電話等の可搬性の電子装置などで同様の保護構造が採用されてもよい。
【符号の説明】
【0048】
3 凹部
4 蓋体
31 カードスロット
32 嵌合孔
33 支持部
39 底面
42 嵌合突起
43 摺動リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12