特許第6339080号(P6339080)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シンセス・ゲーエムベーハーの特許一覧

特許6339080保護スリーブを有する多穴ドリルスリーブ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6339080
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】保護スリーブを有する多穴ドリルスリーブ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/17 20060101AFI20180528BHJP
【FI】
   A61B17/17
【請求項の数】1
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-531999(P2015-531999)
(86)(22)【出願日】2013年9月10日
(65)【公表番号】特表2015-531654(P2015-531654A)
(43)【公表日】2015年11月5日
(86)【国際出願番号】US2013058960
(87)【国際公開番号】WO2014043093
(87)【国際公開日】20140320
【審査請求日】2016年8月8日
(31)【優先権主張番号】61/701,070
(32)【優先日】2012年9月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513164565
【氏名又は名称】シンセス・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Synthes GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】フェルダー・マルティン
【審査官】 木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−7183(JP,A)
【文献】 特表2007−537835(JP,A)
【文献】 特表2004−516062(JP,A)
【文献】 特表2007−508117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/17
A61B 17/56 ― 17/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨固定のための照準器具であって、
長手方向軸に沿って第1端から第2端まで延在するハンドルと、
前記ハンドルの前記第2端に接続されたガイドアームであって、それを通じて延在する開口部を有し、保護スリーブに接続されている、ガイドアームと、
前記ガイドアームの前記開口部を通じて挿入されるように構成されかつ寸法決めされるドリルガイドであって、ガイドワイヤを骨に挿入するのを案内するように前記ドリルガイドを通じて延在する第1及び第2のガイドチャネルを有しており、前記ドリルガイドが前記ガイドアームに対して軸方向及び回転方向に移動可能な第1の位置と、前記ドリルガイドが前記ガイドアームに対して軸方向及び回転方向にロックされている第2の位置との間を移動可能である、ドリルガイドと、
を備えており、
前記ドリルガイドの外壁が、そこから所定の距離にかけて延出しているボタンを含み、前記ボタンは、前記ドリルガイドを、選択された角度配向で前記ガイドアームに挿入することを可能にするために前記開口部に形成された複数のボタン穴の1つと係合する、照準器具。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
骨固定のためのシステム及び方法は、例えば、補正された整列で骨の断片を固定させるため、及び/又は骨を強くするために、骨に骨固定器具を挿入することを時として必要とする。例えば、骨固定器具を骨の髄腔内に挿入し、骨固定器具の挿入のための定められた通り道を印すガイドワイヤを介して、その髄腔の目標位置で整列させることができる。わずかな不整列でさえも、骨固定要素が誤った通り道を辿って骨を通る原因になり得るので、ガイドワイヤを正しく位置決めすることは非常に重要である。最悪の場合、これが原因で骨固定要素が骨の軸から横方向に外れて延在することがある。その他の多くの場合、不整列が原因で骨固定器具が髄腔内の横方向にずれた位置に挿入され、それが原因で、骨折が更に進むこと、髄腔のリーミングができないこと、及び/又は骨固定器具を骨内の所望の深さに挿入することが困難になることがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明は、骨固定用の照準器具を目的とし、この器具は、長手方向軸に沿って第1端から第2端まで延在するハンドルと、ハンドルの第2端に接続された第1のガイドアームであって、それを通じて延在する第1の開口部を有し、第1のガイドアームに接続された第2のガイドアームと組み合わされる保護スリーブに接続されており、第1のガイドアームを通じて延在する第2の開口部を有する第1のガイドアームと、第2のガイドアームの第2の開口部を通じて挿入されるように構成され且つ寸法決めされるドリルガイドであって、ガイドワイヤを骨に挿入するのを案内するようにドリルガイドを通じて延在する第1のガイドチャネルを有しており、ドリルガイドが第2のガイドアームに対して軸方向に移動可能な第1の構成と、ドリルガイドが第2のガイドアームに対して軸方向に移動不可能な第2の構成との間で移動可能である、ドリルガイドと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0003】
具体例を挙げ添付の図面を参照して本発明のいくつかの実施形態について以下で述べる。
図1】本発明の例示的な実施形態による骨固定器具の第1の斜視図を示す。
図2図1の骨固定器具の第1の部分的な横断面図を示す。
図3図1の骨固定器具の第2の部分的な横断面図を示す。
図4図1の骨固定器具の第2の斜視図を示す。
図5図1の器具の延長アームの斜視図を示す。
図6図5の延長部の部分断面図を示す。
図7図1の器具のハウジングの斜視図を示す。
図8図8のハウジングの部分断面図を示す。
図9図1の器具の遮断要素の第1の斜視図を示す。
図10図9の遮断要素の第2の斜視図を示す。
図11図9の遮断要素の第3の斜視図を示す。
図12図9の遮断要素の部分側断面図を示す。
図13図1の器具の保護スリーブの斜視図を示す。
図14図13の保護スリーブの断面図を示す。
図15図1の器具のドリルガイドの第1の斜視図を示す。
図16図15のドリルガイドの第2の斜視図を示す。
図17図15のドリルガイドの部分断面図を示す。
図18図15のドリルガイドの第3の斜視図を示す。
図19】第1の動作構成にある図1の器具を示す。
図20】第2の動作構成にある図1の器具を示す。
図21】本発明の代替実施形態による器具を示す。
図22】第1の動作構成にある図21の器具を示す。
図23】第2の動作構成にある図21の器具を示す。
図24】動作中の図21の器具の第1の斜視図を示す。
図25】動作中の図21の器具の第2の斜視図を示す。
図26】動作中の図21の器具の第3の斜視図を示す。
図27】本発明の別の実施形態による器具の第1の斜視図を示す。
図28図27の器具の部分透視図を示す。
図29】軸方向及び回転方向にロックされた位置にある図27の器具の部分断面図を示す。
図30】ロック解除された位置にある図27の器具の部分断面図を示す。
図31】軸方向及び回転方向にロックされた位置にある図27の器具の部分透視図を示す。
図32】ロック解除された位置にある図27の器具の部分透視図を示す。
図33】第1の動作構成にある図27の器具を示す。
図34】第2の動作構成にある図27の器具を示す。
図35】第3の動作構成にある図27の器具を示す。
図36】第4の動作構成にある図27の器具を示す。
図37】第5の動作構成にある図27の器具を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本発明は、(例えば、髄腔と整列する)目標位置において骨内に(例えば、髄腔内に)ガイドワイヤを挿入するのを補助するように構成された照準器具を備える骨固定用のシステム及び方法を目的とする。具体的には、本発明による照準器具は、後に更に詳述するように、保護スリーブへの着脱可能な取り付けのために構成された多穴トロカールとして形成され、保護スリーブに対して、保護スリーブの遠位端を遠位方向に越えるトロカールの尖った遠位先端部を有する挿入構成から、トロカールの遠位先端部に対して遠位方向に保護スリーブを移動させる動作構成へと移動可能である。このトロカールは、更に、それを通って長手方向に延在する複数のチャネルを含むドリルガイドを備えており、それらのチャネルのそれぞれはガイドワイヤを受容するように構成される。このドリルガイドをトロカールに対して回転することにより、チャネルを通じて挿入されたガイドワイヤが所望の通り道に沿って骨内を通るように、選択された最適な位置の1つのチャネルを得るようにチャネルの位置を変更することができる。いったんこの所望の位置が達成されたら、ドリルガイドが回転して所望の位置から外れるのを防ぐために、及びそれがトロカールに対する軸方向の移動を防ぐために、ロック機構が起動される。従来の器具はドリルガイドの位置直しをするために身体から取り出さなくてはならないことが多いが、本発明による例示的な器具は、器具が骨の目標位置の上に挿入された後に、器具を身体内の所定の位置に残したまま、ドリルガイドを回転及び軸方向に移動するのを可能にする。本発明による例示的な器具は、身体の任意の骨内にガイドワイヤ又は他の器具を案内するために使用することができる。例示的な実施形態は、長骨の髄腔内に挿入するように形成された器具に関して開示されるが、本発明による例示的なシステム及び方法は、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の他の骨に用いられてもよいことに留意すべきである。本願で使用する「近位の」という用語は、医師又は他の使用者に近接している方向ということであり、「遠位の」という用語は、身体内の目標処置部位に近接している方向ということを指す。
【0005】
図1〜20は、本発明による例示的な器具100を図示する。この器具は、延長アーム106を介してハウジング104に動作可能に接続されたハンドル102を備える。ハウジング104は、それを通じて延在する開口部108を備え、開口部は、内部に保護スリーブ110を受容するように構成されかつ寸法決めされる。例示的な実施形態では、保護スリーブ110は、例えば溶接によりハウジング104に永久取り付けされている。ハウジング104は、延長アーム102及びハンドル102にも永久取り付けされている。遮断要素112が延長部106の近位面に提供され、遮断要素112には、それを通してドリルスリーブ116を挿入するのを可能にする開口部114が延在する。遮断要素112は、洗浄のためにハウジング104から取り外すことができる。ドリルスリーブ116は、後に更に詳細に説明するように、保護スリーブ110を通ってその遠位方向に遠位端を越えて延在するように構成されている。後でより詳細に説明するように、ドリルスリーブ116の近位端は、(例えばねじ山又はラチェット係合などで)開口部114と係合するように構成されたロック機構を備えている。第1の動作構成では、ロック機構は、遮断要素112の開口部114に対してドリルスリーブ116が長手方向に移動すること及び回転することを可能にするように、開口部114から離脱されている。本発明の例示的方法に関して後でより詳細に説明するように、第2の動作構成では、ロック機構は、開口部114と係合して、遮断要素112に対するドリルスリーブ116の軸方向の移動を防ぎ、その一方で、遮断要素112に対してそれが回転するのをなお可能にする。例示的な実施形態では、使用者が遮断要素112に力を加えて第1の構成への移動を引き起こすまでは、ロック機構は第2の動作構成のままである。後でより詳細に説明するように、本発明による例示的な器具は、医師又は他の使用者がドリルスリーブ116で骨に穴を開けるために常に遠位方向の力を加える必要なしに、ドリルスリーブ116を所望の向きに回転することを可能にする。
【0006】
図3〜8は、本発明による例示的なハンドル102、延長部106、及びハウジング104の詳細図である。ハンドル102は、第1端120から第2端122まで延在し、それを通じて長手方向に延在する細長いチャネル124を備えている。チャネル124は内部に延長部106の第1の部分を受容するように構成される。当業者には理解されるように、ハンドル102は、例えば、ハンドル102の外壁の上にシリコーンを被せてオーバーモールドすることによって、任意の人間工学的形状に形成され得る。延長部106は、開口部128を有する第1端126から、ハウジング104と係合するように構成された第2端130まで延在する。開口部128はシリコーンの注入の間にモールド内に延長部106を保持するように構成されることが当業者には理解されるであろう。第1端126は開口部128の長さにわたって延在する拡大直径部分132を含み、拡大直径部分132は開口部128の場所に付加的強度を提供することが、当業者には理解されるであろう。細長いシャフト134は拡大直径部分132から頭部102の第2端130まで延在する。例示的な実施形態では、シャフト134はほぼ円形の断面形を有するが、本発明の範囲から逸脱せずに任意の他の形状を採用することができる。後でより詳細に説明するように、延長部106は、頭部102から延在するテーパー状の部分136を更に備え、テーパー状の部分136は、ハンドル102が骨(図示せず)に対して所望の角度で位置づけられたときに、第2端130に取り付けられているハウジング104が骨の長手方向軸にほぼ直交して延在する平面に置かれる角度に傾斜している。第2端130は例えばレーザー溶接によってハウジング104に永久取り付けされる。しかし、本発明の範囲から逸脱することなく任意の他の取り付け機構を用いてもよいことに注意されたい。
【0007】
ハウジング104は、延長部106の第2端130を受容するように、その内部に横方向に延在する開口部138を有するほぼ平面の本体とともに形成される。開口部108は、近位面140から遠位面142までハウジング104を通じてほぼ垂直に延在する。溝付きの対のアーム144、146が近位面142上に提供され、溝付きアーム144、146のそれぞれは、内部にスロット148を有し、このスロットは、遮断要素112がハウジング104に平行に整列して内部に摺動可能に受容され得るようにハウジング104の平面にほぼ平行に形成される。例示的な実施形態では、アーム144、146は、図2に示すように、遮断要素112がハンドル102及び延長部106の方向から挿入され得るように、近位面140の両側に位置づけられる。
【0008】
遮断要素112はつめ150を有する第1端から横方向のアーム152に沿って、ハウジング104に隣接した配置のために構成されたほぼ平面の本体部分154まで延在する。遮断要素112の両側の壁は、そこから外方に延在する、ハウジング104のスロット148と係合するように構成された当接部156を含む。動作構成において、医師又は他の使用者は、開口部114が開口部108と暫定的に整列するまで当接部156をスロット148に沿って摺動する。遮断要素112の下面に提供されるばねレール162は、遮断要素112がハウジング104と整列した構成より更に摺動するのを防ぐ。具体的には、ばねレール162は、遮断要素112及びハウジング104を通して挿入されたドリルスリーブ116と係合して、それらが互いに対して更に摺動して移動するのを防ぐ。
【0009】
遮断要素の開口部114は、その側壁から外方に所定の距離だけチャネル内部に延在する突出部158もまた備えている。例示的な実施形態では、突出部158は、横方向のアーム152に対向して配置される側壁上に提供される。突出部158は、それを通じて挿入されたドリルスリーブ116と相互作用するように構成されるほぼ平面の壁160を有する。具体的には、突出部158で、開口部114の幅は、それを通してドリルスリーブ116を挿入させるのに十分な幅である。以下でより詳細に説明するように、第1の位置では突出部158がドリルスリーブ116と摩擦係合してその軸方向の移動を防ぎ、第2の位置では突出部158がドリルスリーブ116と接触しないように、遮断要素112をハウジング104に対して移動することができる。具体的には、第1の位置で、突出部158は第1及び第2のねじ山付き部分184、188の一方と摩擦係合する。
【0010】
図13〜14は、本発明による例示的な保護スリーブ110を示す。保護スリーブ110は近位端部164から遠位端部166まで中心長手方向軸に沿って延びており、ほぼ円形の断面形を有する。例示的な実施形態では、保護スリーブ110の近位部分168は、開口部108と係合するように選択された、より小さい直径を有する。保護スリーブ110の遠位部分170は、それが開口部108内に挿入されないように選択された、より大きい直径を有するので、保護スリーブ110が動作構成において骨から近位方向に後退するのを防ぐ。遠位端部166は、目標の骨の頭部の角度に適合するように構成された傾斜した壁の形状である。遠位端部166は、約45度のテーパー角度を有するテーパー状の部分172もまた備えることができるが、その他の任意の角度を本発明の範囲から逸脱せずに使用してもよい。当業者には理解されるように、テーパー状の部分172は、保護スリーブ110を骨に隣接する目標の部分に挿入するのを補助する。遠位端部166に提供される尖った先端部174は、保護スリーブ110の位置を骨に対してロックするように骨を把持して係合するように構成される。
【0011】
図15〜18は、本発明による例示的なドリルスリーブ116を示す。ドリルスリーブ116は、頭部177を含む近位端部176から、長手方向軸182に沿ってシャフト178を含む遠位端180まで延在する。頭部177の外径は、頭部177が遠位方向に遮断要素112内に軸方向に移動するのを防ぐように遮断要素の開口部114の直径より大きい。第1のねじ山付きの部分184は頭部177から遠位方向に延在することができ、開口部114のねじ山付き部分とねじ係合するように構成され得る。ねじ山のない部分186は、第1のねじ山付きの部分180から遠位方向に延在する。第2のねじ山付きの部分188は、ねじ山のない部分182の遠位に提供され得、後でより詳細に説明するように、軸方向にロックされた構成で開口部114とねじ係合するように構成され得る。当業者には理解されるように、シャフト178の遠位部分は、身体内の目標の場所にそれを挿入するのを補助するように構成されたテーパー190を有する。ドリルスリーブ116は、それを通じて長手方向に延在する複数の細長いチャネル192を含み、それらのチャネルは近位端部176の開口部194及び遠位端部180の開口部196が開いている。チャネル192は、ドリルスリーブ116を貫通する任意の構成で提供され得る。加えて、任意の数のチャネル192を、本発明の範囲から逸脱せずに使用し得る。例示的な一実施形態では、第1のチャネル192がドリルスリーブ116の中心長手方向軸を通って延在し得る。その第1のチャネルの周囲に、約90度互いから離れている4つの追加のチャネル192を提供することができる。
【0012】
図19〜20に示すように、本発明による例示的な方法では、医師又は他の使用者が、例えば、目標の骨の頭部に隣接した目標の進入点に切開を形成する。次いで、保護スリーブ110の近位部分168をハウジングの開口部108に位置づける。次いで、ドリルスリーブ116を開口部114及び開口部104を通じて挿入する。次いで、遠位端部166が、骨の頭部と接触するまで体内に挿入される。次いで、医師は器具100に遠位方向の圧力を加えて、骨の上の保護スリーブ110の位置を維持する。第1の挿入構成では、医師は遮断要素112を内側に体の方へ移動させ、ドリルスリーブ116上の軸方向のロック力を解放する。この構成で、突出部158はドリルスリーブ116から離れて移動させ、開口部108との整列から外れる。この構成で、ドリルスリーブ116を器具100に対して軸方向に移動させ、その正しい位置づけを補助することができる。ドリルスリーブ116の遠位端部180が所望の位置で骨と接触したら、医師は遮断要素112を体から横方向に離れるように移動させることによって遮断要素を遮断構成に移動させる。遮断構成では、突出部158が開口部108のチャネル軸内に移動して、ドリルスリーブ116の軸方向の移動を防ぐために十分な半径方向の圧縮圧力をドリルスリーブ116に加える。突出部158によって加えられる圧力は、ドリルスリーブ116がその長手方向軸182の周囲で回転することをなお可能にするように選択することができ、したがって、医師はチャネル190を骨の上の所望の位置内に回転することができる。遮断要素112は、チャネル190を骨の上に正しく位置づけるために必要に応じて何度でも挿入構成から遮断構成に移動させることができる。本発明による例示的な器具は、医師がドリルスリーブ116の骨内での位置を維持するためにそれに一定の圧力を加える必要がないように構成される。加えて、当業者には理解されるように、本発明の人間工学的設計は、より取り扱いが容易であるので、ガイドワイヤの挿入手順を行うために必要な時間を短縮し、かつ放射線曝露を減らす。ドリルスリーブ116が正しく位置づけられた後、医師は選択された1つのチャネル190内にガイドワイヤ(図示せず)を挿入し、当該技術分野で周知のシステム及び方法にしたがって残りの骨固定手技を行うことができる。
【0013】
図21〜26に示されるように、本発明の別の実施形態による器具200は、以下に指摘した点を除いて器具100に実質的に類似しており、同様の参照番号は同様の要素を表す。器具200は、延長部206を介してハウジング204に動作可能に接続されたハンドル202を備える。例示的な実施形態では、延長部206は、ハンドル202の長手方向軸と長手方向に整列して延在することができるが、本発明の範囲から逸脱せずに、任意の他の構成もまた使用してよい。ハウジング204は、ハウジング104とほぼ類似に形成され、それを通じて保護スリーブ110を受容するためにそれを通じて延在する開口部108を含む。器具200の遮断要素212は、ドリルスリーブ116の挿入を可能にするように構成された開口部114を含む。遮断要素212は、基部214に接続されたレバー213もまた含む。レバー213は、例えば、ピボットピン215によって、ハウジング104に回転可能に接続される。後でより詳細に説明するように、レバー213は、図22に示す第1の動作構成から、図23に示す第2の動作構成まで、ハウジングに対して枢動可能であり得る。以下に説明するように、第1の構成では、レバー213は、基部214がハンドル202の長手方向軸にほぼ平行に延在するように位置づけられる。
【0014】
本発明による例示的な方法によると、器具200は、図21に示すようにドリルスリーブ116の頭部177が遮断要素212に当接して座る挿入構成で体内に挿入される。挿入中、医師又は他の使用者はレバー213に遠位方向の力を加え、図23に示すように、その力がレバー213の枢動を引き起こす。当業者には理解されるように、基部214が延長部206と係合して、レバー213の枢動移動を制限する。レバー213の枢動は、ハウジング204の開口部108との長手方向の整列から外れるように遮断要素212の開口部114を移動させる。器具100と同じく、この構成がドリルスリーブ116を摩擦によりロックし、その回転又は軸方向の移動を防ぐ。ドリルスリーブ116の遠位端部180が目標の骨の外表面といったん接触したら、医師はレバー213を解放し、遮断要素212の開口部114がハウジング204の開口部108と長手方向に整列するように戻る図22の付勢された構成にレバー213が戻ることを可能にする。この構成で、ドリルスリーブ116は保護スリーブ110に対して軸方向及び回転方向の両方に移動させることができる。このように、レバー213の解放は、保護スリーブ110の遠位端部166が骨の外表面と接触するように保護スリーブを遠位方向に骨の方へ移動させる。この構成では、ドリルスリーブ116及び保護スリーブ110の両方が骨の目標の部分と直接に接触している。次いで、医師は、チャネルを目標の挿入配向に暫定的に整列するために、保護スリーブ110に対してドリルスリーブ116を所望により回転することができる。次いで、ガイドワイヤ20をドリルスリーブ116の選択されたチャネル190内に挿入することができる。ガイドワイヤ20の位置が正確でないと医師が決定した場合は、従来の器具で通常行われるように器具200を取り出して身体内に再び挿入することをせずに、追加のガイドワイヤ20を別の1つのチャネル190に挿入することができる。追加のガイドワイヤ20の位置が正しいと医師が決定した場合は、第1のガイドワイヤ20を身体から取り出すことができる。
【0015】
図27〜37は、本発明の別の実施形態による器具300を図示する。器具300は、以下に指摘した点を除いて器具100に実質的に類似しており、同様の参照番号は同様の要素を表す。器具300は、延長部306を介してハウジング304に動作可能に接続されたハンドル302を備える。後により詳細に説明するように、延長部306は、延長部106と同様に、ハンドル302から延出するテーパー状の部分136を含み、テーパー状の部分136は、ハンドル302が骨(図示せず)に対して所望の角度で位置づけられたときに、第2端130に取り付けられているハウジング304が骨の長手方向軸にほぼ直交に延在する平面に置かれるように傾斜している。しかしながら、延長部306は、本発明の範囲から逸脱せずに任意の他の角度でハンドル302から延在することができる。ハウジング304は、ハウジング104とほぼ類似に形成されており、保護スリーブ110とほぼ同様に形成された保護スリーブ310に動作可能に接続される。保護スリーブ110と同様に、保護スリーブ310もまた、(例えば溶接により)ハウジング304と一体成形される。
【0016】
ドリルスリーブ312は、ハウジング304及び保護スリーブ310を通じて延在する開口部308内に挿入することができるドリルスリーブ312は、ドリルスリーブ116とほぼ同様に形成されており、頭部322を含む近位端部320からシャフト326に沿って遠位端部324まで延在する。ドリルスリーブ312の長手方向軸は、保護スリーブ310の長手方向軸と整列している。頭部322の外径は、頭部322が遠位方向にハウジング304内に軸方向に移動するのを防ぐようにハウジングの開口部308の直径より大きい。ハウジング304に対するドリルスリーブ312の軸方向の移動は、本明細書に記載するように、第1の軸方向移動制限機構によって制限される。具体的には、ドリルスリーブ312は、頭部322の遠位方向の外壁の上に分布された1つ以上の半径方向当接部330を含む。半径方向の当接部330は、第1の傾斜した壁332と、ドリルスリーブ312の長手方向軸にほぼ垂直に延在する第2の壁334とを含み得る。当業者には理解されるように、この構成は、第1の傾斜した壁332を、開口部308を通過させてハウジング304内に摺動可能に挿入して、その内壁内に延在する半径方向の溝336とロック係合させることを可能にする。具体的には、いったん半径方向の当接部330が半径方向の溝336の内部に摺動可能に受容されたら、半径方向の溝336と第2の壁334の係合が、ハウジングからドリルスリーブ312が後退するのを防ぐ。ドリルスリーブ312をハウジング304から後退させるには、使用者は、横スロット342によって画定された頭部377の第1部分338及び第2部分340を手動で狭窄する。具体的には、第1部分338及び第2部分340の狭窄は、ドリルスリーブ312の近位領域の狭窄を引き起こし、それにより、半径方向の当接部330を半径方向の溝336から解放する。半径方向の当接部330は、第1及び第2の部分338、340の位置に対応するドリルスリーブ312の対向する場所に提供され得る。
【0017】
ハウジング304に対するドリルスリーブ312の回転運動は、別個の回転制御機構により制御され得る。具体的には、ドリルスリーブは、頭部322の遠位端部に隣接した外壁に形成された1つ以上のボタン344を更に含むことができる。例示的な実施形態では、ボタン344は半球形であるが、他の形状も本発明の範囲内であると想定される。例示的な実施形態では、図28に示すように2つのボタン344がドリルスリーブ312の対向する壁に提供され得る。開口部308は、それに延在する複数の対応する形状の凹部346を含み、その内部にボタンが挿入され得る。例示的な実施形態では、開口部308は、互いから約90度分離されてその上に分布されている4つの凹部346を含み得る。動作構成では、使用者はハウジング304に対するドリルスリーブ312の所望の回転配向を選択し、ボタン344を所望の凹部346内に遠位方向に挿入して、所望の配向でドリルスリーブ312をロックすることができる。凹部346内へのボタン344の遠位移動は、半径方向の当接部330と溝336との係合もまた引き起こし、それにより、ハウジング304に対して軸方向移動及び回転しないようにドリルスリーブ312を同時にロックすることを可能にする。
【0018】
シャフト322の遠位部分は、テーパー状部分190とほぼ同様に形成されたテーパーを有することができ、当業者には理解されるように、体内の目標の場所にそれを挿入するのを補助するように構成され得る。
【0019】
ドリルスリーブ312は、それを通じて長手方向に延在する、近位端部320及び遠位端部324が開いている第1、第2、及び第3の細長いチャネル350,352,354を含む。例示的な一実施形態では、第1のチャネル350がドリルスリーブ312の中心長手方向軸を通って延在する。本発明による例示的な方法に関して以下でより詳細に説明するように、横スロット342の幅は、第1開口部350の直径より小さく、それを通じたガイドワイヤの正しい位置づけを補助する。第2及び第3のチャネル352,354は、対向する横方向の側面上に、第1のチャネル350から等距離にある。しかしながら、第2のチャネル352及び第3のチャネル354はドリルスリーブ312を貫通する任意の構成で提供されてよいことに留意されたい。加えて、任意の数の追加のチャネルを、本発明の範囲から逸脱せずに使用し得る。以下で例示的な方法に関して更に詳述するように、第1、第2及び第3のチャネル350,352,354の配置は、使用者がドリルスリーブ312を取り出すことなく又は先に配置したガイドワイヤを取り出すことなく骨内に複数のガイドワイヤを挿入することを可能にする。
【0020】
本発明による例示的な方法によると、器具300は、図27に示すように、ドリルスリーブ312がハウジング304に対して第1の配向でロックされている挿入構成で身体内に挿入される。この位置で、ドリルスリーブ312は、軸方向の移動及び回転移動をしないように、先に説明した機構を用いて摩擦嵌め合いされロックされることによって、保護スリーブ310及びハウジング304内に保持される。ドリルスリーブ312の遠位端部324がいったん目標の骨(例えば大腿骨の近位部分)の外表面と接触したら、医師は所望によりドリルスリーブ312を骨に対して所望の配向に調節することができる。図33に示すように、ドリルスリーブ312が保護スリーブ310及びハウジング304に対してロックされたら、第1のガイドワイヤ30を第1のチャネル350内に挿入することができる。医師は、ガイドワイヤ30の位置が正確でないと決定した場合、第1のガイドワイヤ30を取り出さずに第2のガイドワイヤ40を第2のチャネル352及び第3のチャネル354の一方に挿入することができる。具体的には、第1のガイドワイヤ30の挿入後、医師は、ハウジング304に対するドリルスリーブ312の回転が必要であると決定する場合がある。それを行うには、第1のガイドワイヤ30をその位置に残したまま第1及び第2の部分338,340に狭窄力を加え、次いで、頭部322から半径方向の当接部330を分離するために十分な距離にかけてドリルスリーブ312を近位方向に引き出すことができる。次いで、ドリルスリーブ312を必要に応じて回転し、ハウジング304の内部で遠位方向に移動させ、その位置を再びロックすることができる。次いで、医師は、図34及び35に示すように、例えば第3のチャネル354を通じて第2のガイドワイヤ40を挿入することができる。第2のガイドワイヤ40の位置が正しいと決定したら、図36に示すように、第1のガイドワイヤ30を取り出すことができる。次いで、図37に示すように、ドリルスリーブ312をハウジング304から取り出す一方、ガイドワイヤ40をその位置に残すことができる。当業者には理解されるように、これは、指定の手技を完了するために保護スリーブ310を通して他の器具(例えば、リーマー、ドリル等)を挿入することを可能にする。
【0021】
本発明の意図又は範囲から逸脱せずに本発明の構造及び方法に様々な修正及び変更を行うことが可能であることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の改変及び変更が、付属する特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲に含まれるものであれば本発明はそれらを包含するものとする。
【0022】
〔実施の態様〕
(1) 骨固定のための照準器具であって、
長手方向軸に沿って第1端から第2端まで延在するハンドルと、
前記ハンドルの前記第2端に接続されたガイドアームであって、それを通じて延在する開口部を有し、保護スリーブに接続されている、ガイドアームと、
前記ガイドアームの前記開口部を通じて挿入されるように構成されかつ寸法決めされるドリルガイドであって、ガイドワイヤを骨に挿入するのを案内するように前記ドリルガイドを通じて延在する第1及び第2のガイドチャネルを有しており、前記ドリルガイドが前記ガイドアームに対して軸方向及び回転方向に移動可能な第1の位置と、前記ドリルガイドが前記ガイドアームに対して軸方向及び回転方向にロックされている第2の位置との間を移動可能である、ドリルガイドと、
を備えている、照準器具。
(2) 前記ドリルガイドの外壁が、前記第2の位置に前記ドリルガイドをロックするために前記開口部に提供された半径方向の溝とロック係合するように構成された半径方向の当接部を含む、実施態様1に記載の照準器具。
(3) 前記半径方向の当接部が、第1の傾斜壁と、前記ドリルガイドの長手方向軸にほぼ垂直に延在する第2の壁とを含み、前記第2の壁と前記半径方向の溝の近位壁との係合が、前記第2の位置において前記ドリルガイドの軸方向の移動を防ぐ、実施態様2に記載の照準器具。
(4) 前記ドリルガイドの頭部が横スロットを含み、前記横スロットはその横側に第1及び第2の部分を画定し、前記第1及び第2の部分の半径方向の圧縮が、前記半径方向の当接部を前記半径方向の溝から引き出すことを可能にする、実施態様3に記載の照準器具。
(5) 前記ドリルガイドの外壁が、そこから所定の距離にかけて延出しているボタンを含み、前記ボタンは、前記ドリルガイドを、選択された角度配向で前記ガイドアームに挿入することを可能にするために前記開口部に形成された複数のボタン穴の1つと係合する、実施態様1に記載の照準器具。
【0023】
(6) 前記第1のガイドチャネルが前記ドリルガイドの中心長手方向軸を通じて延在する、実施態様1に記載の照準器具。
(7) 前記ドリルガイドを通じて延在する第3のガイドチャネルを更に備える、実施態様6に記載の照準器具。
(8) 骨内にガイドワイヤを案内するための方法であって、
ドリルガイドの遠位端部が前記骨の目標部分と接触するまで、照準器具を第1の挿入構成で身体内に挿入する工程であって、前記第1の挿入構成において前記ドリルガイドは前記照準器具に対して軸方向移動及び回転をしないようにロックされており、前記照準器具は、長手方向軸に沿って第1端から第2端まで延在するハンドルと、前記ハンドルの前記第2端に接続されているガイドアームであって、それを通じて延在する開口部を有する、ガイドアームと、前記ガイドアームの前記開口部を通じて挿入されるように構成されかつ寸法決めされるドリルガイドと、を備えており、前記ドリルガイドはガイドワイヤを骨内に挿入するのを案内するために前記ドリルガイドを通じて延在する第1及び第2のガイドチャネルを有する、工程と、
前記ドリルガイドの中心長手方向軸を通じて延在する前記第1のガイドチャネルを通じて第1のガイドワイヤを前記骨の目標部分に挿入する工程であって、前記ドリルガイドは、第1の、軸方向及び回転方向にロックされている位置と、第2の、軸方向及び回転方向にロックされていない位置との間を、前記第1のガイドワイヤの位置に影響を与えずに移動可能である、工程と、
を含む、方法。
(9) 前記ドリルガイドを前記骨の上の所望の位置に位置づけるために前記照準器具を前記第2の構成に移動させる工程を更に含む、実施態様8に記載の方法。
(10) 前記第2のガイドチャネルを通じて第2のガイドワイヤを挿入する工程と、
前記第1のガイドワイヤを前記第1のガイドチャネルから取り出す工程と、
を更に含む、実施態様9に記載の方法。
【0024】
(11) 骨固定のための照準器具であって、
長手方向軸に沿って第1端から第2端まで延在するハンドルと、
前記ハンドルの前記第2端に接続された第1のガイドアームであって、それを通じて延在する第1の開口部を有し、保護スリーブに接続されている、第1のガイドアームと、
前記第1のガイドアームに接続されている第2のガイドアームであって、それを通じて延在する第2の開口部を有する、第2のガイドアームと、
前記第2のガイドアームの前記第2の開口部を通じて挿入されるように構成されかつ寸法決めされたドリルガイドであって、ガイドワイヤを骨に挿入するのを案内するように前記ドリルガイドを通じて延在する第1のガイドチャネルを有し、前記ドリルガイドが前記第2のガイドアームに対して軸方向に移動可能な第1の構成と、前記ドリルガイドが前記第2のガイドアームに対して軸方向に移動可能でない第2の構成との間を移動可能である、ドリルガイドと、
を備えている、照準器具。
(12) 前記第2のガイドアームが、前記第1の構成と第2の構成との間で前記ドリルガイドを移動させるように使用者が作動可能なレバーを備えており、前記レバーは、前記第1の構成では前記第1の開口部の中心穴軸が前記第2の開口部の中心穴軸と長手方向に整列され、前記第2の構成では前記第1の開口部の前記中心穴軸が前記第2の開口部の前記中心穴軸から横方向にずれるように、前記第1のガイドアームを前記第2のガイドアームに対して移動させる、実施態様11に記載の照準器具。
(13) 前記レバーが、前記ドリルガイドを前記第1の構成と第2の構成との間で移動させるために前記ドリルガイドの長手方向軸に直交して延在する平面に沿って摺動するように構成される、実施態様12に記載の照準器具。
(14) 前記レバーが、前記ドリルガイドを前記第1の構成と第2の構成との間で移動させるために前記ドリルガイドに対して枢動するように構成される、実施態様12に記載の照準器具。
(15) 前記第1の構成において前記ドリルガイドが前記保護スリーブに対して回転可能である、実施態様11に記載の照準器具。
【0025】
(16) 前記第2の構成において前記ドリルガイドが前記保護スリーブに対して回転可能であるか回転不可能であるかの一方である、実施態様15に記載の照準器具。
(17) 更に、近位端部から遠位端部まで延在する保護スリーブを備えており、前記近位端部は前記第1のガイドアームとロック係合するように構成され、前記遠位端部は動作構成において前記骨の目標部分と係合するように構成される、実施態様11に記載の照準器具。
(18) 前記保護スリーブの前記遠位端部が前記骨の形状にぴったり適合するように傾斜しており、前記遠位端部が、更に、前記骨と摩擦係合するように構成された尖った先端部を備えている、実施態様17に記載の照準器具。
(19) 前記ドリルガイドが、前記第1のガイドチャネルから軸方向にずれ、内部を通じて前記ガイドワイヤを受容するように構成された第2のガイドチャネルを含む、実施態様11に記載の照準器具。
(20) 前記第1のガイドアームが、前記第2のガイドアームを内部に摺動可能に受容するように構成されたスロット付きの部分を備える、実施態様13に記載の照準器具。
【0026】
(21) 前記第2のガイドアームが、前記第2の開口部内に延出している当接部を備えており、前記当接部が前記ドリルガイドに摩擦圧力を加えるように構成される、実施態様11に記載の照準器具。
(22) 前記ドリルガイドの近位部分にねじ山がある、実施態様11に記載の照準器具。
(23) 骨内にガイドワイヤを案内するための方法であって、
ドリルガイドの遠位端部が前記骨の目標部分と接触するまで、照準器具を第1の挿入構成で身体内に挿入する工程であって、前記第1の挿入構成において前記ドリルガイドは前記照準器具に対して移動しないようにロックされており、前記照準器具は、長手方向軸に沿って第1端から第2端まで延在するハンドルと、前記ハンドルの前記第2端に接続されている第1のガイドアームであって、それを通じて延在する第1の開口部を有し、保護スリーブに接続されている、第1のガイドアームと、前記第1のガイドアームに接続されている第2のガイドアームであって、それを通じて延在する第2の開口部を有する、第2のガイドアームと、を備えており、前記ドリルガイドは、前記第2のガイドアームの前記第2の開口部を通じて挿入されるように構成されかつ寸法決めされる、工程と、
前記照準器具を、前記ドリルガイドが前記照準ガイドに対して軸方向に移動可能である第2の構成に移動させる工程であって、前記移動が、前記保護スリーブを遠位方向に移動させて、前記骨の前記目標部分と接触させる、工程と、
前記ドリルガイドを通じて長手方向に延在するガイドチャネルを通じてガイドワイヤを前記骨の目標部分に挿入する工程と、
を含む、方法。
(24) 前記ドリルガイドを、前記第2の構成において前記保護スリーブに対して回転させて、前記ガイドチャネルを目標の挿入位置と整列させる工程を更に含む、実施態様23に記載の方法。
(25) 前記第2のガイドアームに接続されたレバーを作動させて、前記照準器具を前記第1の構成と前記第2の構成との間で移動させる工程を更に含む、実施態様24に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37