【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一態様による例は、
固体光源と、
抵抗器回路の出力抵抗が、固体光源に印加されるべき所望の電力に関する情報を、接続されたドライバに伝達する抵抗器回路と、
外部構成デバイスから構成情報を受け取る制御インターフェイスと、
受け取った構成情報に応答して出力抵抗を設定するように抵抗器回路の構成を制御する制御回路と
を備える、固体照明モジュールを提供する。
【0017】
この手法は、構成機能をドライバではなく照明モジュールに組み込むものである。出力抵抗を照明モジュール内で適合させることができ、その場合出力抵抗は、既存のドライバアーキテクチャによって、これを改変することなく決定することができ、それと同時に、ユーザがそれぞれのニーズに合わせて個々の照明モジュールを調整することが可能となる。したがって、ドライバのポートフォリオを変更する必要がない。
【0018】
抵抗器回路の出力抵抗は、固体光源に電力供給するための、接続されたドライバからの光源駆動信号とは無関係である。したがって、この抵抗器回路は、ドライバをフィードバック制御するための電力(又は電流)感知構成の一部ではない。この抵抗器回路は、フィードバック情報を供給するためではなく、所望の電力レベルに関する情報を伝達するために使用される。この抵抗器回路は、光源に送達される実際の電力に関する情報を伝達するものではなく、LEDモジュールの製造業者設計による、又はユーザの好みによる所望の電力に関する情報を伝達するためのものである。
【0019】
この制御インターフェイスは、NFCアンテナ及びNFC受信回路を備えるNFC受信器を備える。したがって、この照明モジュールは、最終顧客のNFC構成デバイスによって無線で構成することができる。
【0020】
制御回路は通常、能動スイッチなどの能動構成要素を備えた能動回路であるので、電力を必要とする。この要件を満たすために、接続されたドライバから受信される光源駆動信号から、制御回路用の供給電力を生成する電源回路が設けられる。したがって、照明モジュールには、専用の電源は必要なく、要求されるいかなる電力も照明信号(すなわち駆動電流)から取り出すことができる。
【0021】
電源回路は、例えば、出力トランジスタと、出力トランジスタの制御端子に付与され、出力トランジスタの出力電圧を設定する閾値素子とを有するトランジスタ回路を備える。これは、リニアな手法を規定するものであり、この手法は、照明ユニット電圧(例えば、LEDストリング電圧)が制御インターフェイスに要求される供給電圧よりも大きい場合に使用される。この例の利点は、リニア電源が単純であるため低コストですむという点である。
【0022】
電源回路の別の例は、スイッチモード電源回路である。この電源回路もやはり、照明ユニット端子からタップされた電流入力から、供給電圧を生成することができる。この例の利点は、スイッチモード電源によって、高効率、且つ低電力損失が実現される点である。
【0023】
電源回路の別の例は、特定の数の固体光源と並列な電圧ラインであり、この例では、前記特定の数の固体光源の順方向電圧が、電源としての出力電圧に対応する。この例の利点は、固体光源によって、その端子間で安定した順方向電圧が供給されるので、高効率でありながら低コストですむという点である。
【0024】
NFC受信器は、外部構成デバイスから受信した無線信号から、制御インターフェイス用の供給電力を生成するように設けられた電力ハーベスト回路を備える。したがって、外部構成デバイスは、要求電力を無線で供給することができる。
【0025】
出力抵抗は、
固体照明モジュールの接地端子と、抵抗器の出力端子との間、又は
固体照明モジュールの光源端子と、抵抗器の出力端子との間で規定される。
【0026】
これらは、電流設定抵抗器の異なる構成(本業界ではRSET2及びRSET3として知られる)向けの2つの選択肢を与える。第1の選択肢では、出力抵抗を伝達するインターフェイスは、光源を駆動する電力インターフェイスとは全く異なる。第2の選択肢では、出力抵抗は、共通の接地端子を使用するなど、光源の1つの端子を共用する。
【0027】
第1の例では、抵抗器回路は、直列に接続された抵抗器及びスイッチをそれぞれが備える一組の抵抗器分岐を備え、抵抗器分岐は並列に接続され、制御回路は、スイッチの設定を制御し、それによって抵抗器回路の構成を規定するように適合される。
【0028】
このように、電子制御された可変抵抗器が、不連続の数の(a discrete number of)抵抗器設定を用いて規定される。
【0029】
第2の例では、抵抗器回路は、ドライバに接続するための第1の端子及び第2の端子を備え、抵抗器回路は、
第1の端子と第2の端子との間を流れる電流を感知する電流センサと、
第1の端子と第2の端子との間の電圧を感知する電圧センサと
を備え、制御回路は、
感知した電圧及び感知した電流に従って抵抗器回路の等価抵抗を計算するユニットと、
第1の端子と第2の端子との間にあり、構成情報及び計算された等価抵抗を用いて等価抵抗を制御するスイッチング回路と
を備える。
【0030】
上記によって、生成される有効抵抗を制御するフィードバック機構が規定され、すなわちこの機構は、有効抵抗値を有する抵抗器を模したものである。このスイッチング回路は、リニア制御モードで動作するトランジスタを備える。感知した電圧及び電流に従って、トランジスタのベース(又はゲート)が動的に調節される。これによって、等価抵抗が所望のレベルに設定される。
【0031】
第3の例では、抵抗器回路は、ドライバに接続し、電圧を受け取るための第1の端子及び第2の端子を備え、抵抗器回路は、第1の端子と第2の端子との間を流れる電流を感知する電流センサを備え、
制御回路は、構成情報及び感知した電流のフィードバックを用いて、抵抗器回路を通る電流を制御する電流制御ユニットを備える。
【0032】
この回路は電流源として機能し、送達された電流が、ドライバによって分析される。ここでもやはり、送達される電流を制御することによって、生成される有効抵抗を制御するフィードバック機構が規定される。
【0033】
この制御方法は、アナログ制御に基づいても、デジタル制御に基づいてもよい。
【0034】
しかし、NFC機能向けのマイクロコントローラがあるので、いくつかのデジタル信号処理は、追加のコストを生じずにマイクロコントローラによって実施することができる。
【0035】
固体照明モジュールは、温度を感知する温度センサをさらに備え、制御回路は、感知した温度にさらに応答して、出力抵抗を設定するように抵抗器回路の構成を制御するように適合される。
【0036】
このように、熱機能を照明モジュールに組み込むことができる。これによって、例えば、最高温度よりも低く保たれる(最低限の寿命に等しい)ように、照明モジュールをプログラミングすることが可能である。
【0037】
ドライバは、例えば、電流設定抵抗器を継続的に測定することになり、したがって電流設定抵抗器の値が変わるといつでも、ドライバはその出力電流を変更することによって応答することになる。
【0038】
制御インターフェイスは、固体照明モジュールが、接続されたドライバによって駆動される前に構成情報を受け取るように適合される。こうすることによって、この照明モジュールを工場で、又は設置中に構成することが可能となる。
【0039】
本発明はまた、
上記で定義した照明モジュールと、
構成情報を照明モジュールの制御インターフェイスに送り、それによって照明モジュールの所望の電力設定をその中に書き込む構成デバイスと
を備える、照明モジュールシステムを提供する。
【0040】
この構成デバイスは、最終ユーザが照明モジュールをどのように使用するかを決定する際に使用される。
【0041】
所望の電力には、例えば、照明モジュールの定格電力が含まれる。この定格電力は、照明モジュールによって要求される通常の電流/電力を規定する。この照明モジュールには、定格電力を規定する電流、又は電流窓が必要である。
【0042】
本発明はまた、
上記で定義した照明モジュールと、
ドライバと
を備え、ドライバは、
照明モジュールに電力を供給する電源ユニットと、
抵抗器回路に結合されて出力抵抗を検出する感知ユニットと、
検出した出力抵抗によって伝達される所望の電力に関する情報に応じて、電源ユニットによって照明モジュールに印加される電力を制御する制御器と
を備える、照明回路を提供する。
【0043】
ドライバは、
照明モジュールへ電源ユニットによって供給された実際の光源駆動信号を感知し、感知した光源駆動信号を制御器に供給するための、抵抗器回路網とは独立したフィードバックループを備え、
ドライバの前記制御器は、電源ユニットによって供給される光源駆動信号を、照明モジュールの定格電力及び感知した光源駆動信号に従って制御するようにさらに適合される。
【0044】
本発明はまた、固体光源と、抵抗器回路の出力抵抗が、固体光源に印加されるべき所望の電力に関する情報を、接続されたドライバに伝達する抵抗器回路とを備える固体照明モジュールを制御する方法であって、方法は、
構成情報を構成デバイスから固体照明モジュールに送るステップと、
固体照明モジュール内で、受け取った構成情報に応答して出力抵抗を設定するように抵抗器回路の構成を制御するステップと
を含む、方法を提供する。
【0045】
固体照明モジュールは、
上記で定義した制御する方法を用いて固体照明モジュールを制御すること、
固体照明モジュールに接続されたドライバを用いて出力抵抗を求めること、及び
ドライバを用いて、求められた出力抵抗に応じて、固体照明モジュールに印加される電力を制御すること
によって、駆動される。
【0046】
次に、本発明の例を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。