特許第6339543号(P6339543)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6339543
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】情報登録装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20180528BHJP
【FI】
   G07G1/01 301E
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-183434(P2015-183434)
(22)【出願日】2015年9月16日
(65)【公開番号】特開2017-58976(P2017-58976A)
(43)【公開日】2017年3月23日
【審査請求日】2017年2月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安部 博幸
【審査官】 永安 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−024318(JP,A)
【文献】 特開2004−094317(JP,A)
【文献】 特開平10−320162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 − 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示デバイスに入力受付画面を表示させ、ユーザインタフェースを介して、1以上の項目について情報入力および当該情報入力を終える指示を、所定のキーへの操作により受け付ける情報受付手段と、
前記情報受付手段が前記指示を受け付けたとき、所定の記憶領域に予め入力必須と定められた前記項目で未入力のものがあった場合、当該項目である未入力項目の情報入力を受け付ける入力画面を、前記入力受付画面に重ねて表示されるポップアップ画面として表示し、前記未入力項目が複数あった場合には、前記入力画面において全ての前記未入力項目の情報入力を受け付けて未入力解消を促す入力補助手段と、
を備える情報登録装置。
【請求項2】
前記入力補助手段は、前記未入力項目が、顧客の外見に基づき年齢や性別に関する客層の情報である場合に、当該客層の情報を入力するための客層キーを、前記入力画面に含める
ことを特徴とする請求項1に記載の情報登録装置。
【請求項3】
前記入力補助手段は、前記入力画面に複数の前記未入力項目が含まれている場合に、入力受付中の前記未入力項目の入力に用いるキーを前記入力画面に含め、入力受付中の前記未入力項目の移り変わりに応じて前記キーを変更する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報登録装置。
【請求項4】
前記入力補助手段は、バーコード読取による入力を指示するバーコード読取キーを前記入力画面に含め、前記入力画面に複数の前記未入力項目が含まれている場合に、入力受付中の前記未入力項目がバーコード読取により入力できるものであれば前記バーコード読取キーを有効にし、入力受付中の前記未入力項目がバーコード読取により入力できないものであれば前記バーコード読取キーを無効にする
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報登録装置。
【請求項5】
コンピュータを、
表示デバイスに入力受付画面を表示させ、ユーザインタフェースを介して、1以上の項目について情報入力および当該情報入力を終える指示を、所定のキーへの操作により受け付ける情報受付手段と、
前記情報受付手段が前記指示を受け付けたとき、所定の記憶領域に予め入力必須と定められた前記項目で未入力のものがあった場合、当該項目である未入力項目の情報入力を受け付ける入力画面を、前記入力受付画面に重ねて表示されるポップアップ画面として表示し、前記未入力項目が複数あった場合には、前記入力画面において全ての前記未入力項目の情報入力を受け付けて未入力解消を促す入力補助手段と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報登録装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報登録装置は、登録する情報が含む項目のうちいくつかを入力必須としていることがある。ユーザが入力を終え登録の実行を指示したときに未入力の必須項目があった場合、従来の情報登録装置は、必須項目の未入力を告げるエラーを示すアラート画面を表示する。そして、ユーザがエラーを確認した旨を示す操作を行うと、情報登録装置は、登録実行指示時の画面に戻すなどする。
【0003】
上述のように、エラーを示して登録実行時の画面に戻す運用であると、ユーザは、必須項目の入力が必要であることは分かる。しかしながら、ユーザは、不慣れであると、当該必須項目の入力の仕方が分からない。また、項目が複数ある入力画面に戻す運用であると、ユーザは、未入力の必須項目がどれであるのかを探さなければならず、時間がかかり、また、煩雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、情報登録に際し必須項目の未入力があった場合に、ユーザが不慣れでも滞りなく未入力を解消できる情報登録装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報登録装置は、情報受付手段と、入力補助手段と、を備える。情報受付手段は、表示デバイスに入力受付画面を表示させ、ユーザインタフェースを介して、1以上の項目について情報入力および当該情報入力を終える指示を、所定のキーへの操作により受け付ける。入力補助手段は、前記情報受付手段が前記指示を受け付けたとき、所定の記憶領域に予め入力必須と定められた前記項目で未入力のものがあった場合、当該項目である未入力項目の情報入力を受け付ける入力画面を、前記入力受付画面に重ねて表示されるポップアップ画面として表示し、前記未入力項目が複数あった場合には、前記入力画面において全ての前記未入力項目の情報入力を受け付けて未入力解消を促す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1実施形態における情報登録装置であるPOS端末装置の外観を示す斜視図である。
図2図2は、POS端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、POS端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、入力受付画面の一例である商品登録画面を示す図である。
図5図5は、入力画面の一例を示す図である。
図6図6は、締めキーが押下された場合に動作する処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
図7図7は、入力画面の確定キーが押下された場合に動作する処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
図8図8は、入力画面の閉じるキーが押下された場合に動作する処理の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、第2実施形態における入力画面の一例を示す図である。
図10図10は、入力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1実施形態)
情報登録装置およびプログラムの実施形態について、図面を用いて説明する。図1は、第1実施形態におけるPOS端末装置1の外観を示す斜視図である。POS端末装置1は、商品販売データ処理装置であって、情報登録装置の一例である。
【0008】
POS端末装置1は、ドロワ2上に載置されて用いられる。ドロワ2は、金銭などを保管する。POS端末装置1は、ドロワ2の引出し3の開放動作を制御する。POS端末装置1は、キーボード4、オペレータ用表示部5、プリンタ6、客用表示部7、バーコードリーダ8などを備えている。
【0009】
キーボード4は、POS端末装置1の上面右側に配されたユーザインタフェースの一つであって、オペレータによる操作を受け付ける。キーボード4は、例えば、販売員コードを登録する場合に押下する販売員キー、数値を入力するための置数キー(テンキー、numeric key)、所定の項目を選択するためのカーソルキーや選択決定キー、客が購入する商品の合計金額の出力を指示する小計キー、一取引を締めて代金を決済することを宣言する締めキーなどの各種キーを備える。
【0010】
オペレータ用表示部5は、キーボード4の奥に配された表示デバイス(例えば液晶ディスプレイ装置)であって、オペレータ向けの情報を表示する。プリンタ6は、POS端末装置1の上面左側に配され、レシートやジャーナルを印刷する。客用表示部7は、オペレータ用表示部5の後方(奥)に配された表示デバイス(例えば液晶ディスプレイ装置)であって、客向けの情報を表示する。バーコードリーダ8は、ユーザインタフェースの一つであって、POS端末装置1に接続されていて、客が購入する商品(不図示)に付されたバーコードを光学的に読み取る。
【0011】
図2は、POS端末装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末装置1は、さらに、カードリーダ9、CPU110、ROM120、RAM130、記憶部140、通信インタフェース150などを備えている。これらはバスライン160で接続されている。
【0012】
CPU(Central Processing Unit)110、ROM(Read Only Memory)120、およびRAM(Random Access Memory)130は、制御部100を構成する。
【0013】
ROM120は、固定データ(例えばCPU110が実行するプログラムなど)を固定的に記憶保存する。RAM130は、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU110は、ROM120が記憶するプログラムをRAM130に展開して各種演算処理を実行することにより、各部(上述のドロワ2、キーボード4、表示部5,7、プリンタ6、バーコードリーダ8、カードリーダ9、ROM120、RAM130、記憶部140、通信インタフェース150など)を統括制御する。
【0014】
RAM130は、その一部の領域を、販売員コード記憶領域130aと、顧客コード記憶領域130bと、客層コード記憶領域130cとして使用される。販売員コード記憶領域130aは、販売員を識別する識別情報である販売員コードを記憶する領域である。制御部100は、販売員キーが押下されると販売員コードの入力を受け付け、入力された値を販売員コード記憶領域130aに記憶させる。また、制御部100は、一連の処理が終了すると、販売員コード記憶領域130aから販売員コードを消去する。
【0015】
顧客コード記憶領域130bは、顧客を識別する識別情報である顧客コードを記憶する領域である。顧客コードは、例えば、顧客が提示するポイントカードに記録されている。客層コード記憶領域130cは、客層を識別する識別情報である客層コードを記憶する領域である。客層コードは、オペレータが、客の外見からその年齢層や性別を判断し、ユーザインタフェースから入力する。
【0016】
販売員コード記憶領域130aと同様に、顧客コード記憶領域130b(および客層コード記憶領域130c)も、制御部100によりデータ書込およびデータ消去の制御を受ける。制御部100は、顧客(客層)キーが押下されると顧客コード(客層コード)の入力を受け付け、入力された値を、顧客コード記憶領域130b(客層コード記憶領域130c)に記憶させる。また、制御部100は、一連の処理が終了すると、顧客コード記憶領域130b(客層コード記憶領域130c)から顧客コード(客層コード)を消去する。
【0017】
なお、RAM130は、上述の各記憶領域の他に、例えば操作責任者コード記憶領域としても使用される。操作責任者コード記憶領域は、POS端末装置1の使用を開始する際に、POS端末装置1を使用する操作責任者を識別する操作責任者コードを記憶する領域である。操作責任者コードは、サインオン時に操作責任者コード記憶領域に記憶される。また、操作責任者コードは、サインオフ時に操作責任者コード記憶領域から消去される。
【0018】
カードリーダ9は、POS端末装置1の右側面近傍に設けられているカード読取溝10に通された磁気カードが保持する情報を読み取る。通信インタフェース150は、POS端末装置1の上位装置であるストアコントローラ300と制御部100とのデータ通信を仲介する。当該通信は、店舗内に設けられた構内通信回線網200を用いる。また、通信インタフェース150は、外部コンピュータと制御部100とのインターネットを介したデータ通信を仲介する。
【0019】
ストアコントローラ300は、店舗のバックヤード等に設置されている。ストアコントローラ300のHDD(図示せず)には、POS端末装置1に配信される商品コードに価格などを対応付けたPLUファイルなどの商品データが格納されている。ストアコントローラ300は、POS端末装置1に商品データを配信する。POS端末装置1は、商品データを記憶部140などに記憶する。
【0020】
記憶部140は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部140は、オペレーティングシステムと、各種コンピュータプログラムとを記憶する。オペレーティングシステムと、各種コンピュータプログラムとは、POS端末装置1が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。
【0021】
また、記憶部140は、上述のプログラムが用いる各種設定値を記憶している。記憶部140が記憶する設定値としては、例えば、販売データ登録(後述)に際して各入力項目が入力必須であるか否かを定めた入力要否設定である。なお、入力要否設定の形式は、本実施形態のものに限らず、例えば、全入力項目について入力必須か否かを定めた記録であってもよいし、あるいは、入力必須の入力項目の一覧であってもよい。
【0022】
さらに、記憶部140は、POS端末装置1で取り扱った販売データを、所定の領域に記憶している。当該販売データは、例えば営業日の終業後の所定時刻にストアコントローラ300へ送信される。
【0023】
このような構成のPOS端末装置1は、ユーザの操作指示に従い、販売データ登録処理を行う。販売データ登録処理において、POS端末装置1は、売上登録処理と会計処理とを行う。
【0024】
売上登録処理において、POS端末装置1は、バーコードリーダ8でバーコードを読み取って商品コードを得て、記憶部140が記憶する商品データから商品コードに対応する価格などを得て、客が購入予定の1商品についてのデータをまとめてRAM130等の所定領域に一時的に記憶させる。
【0025】
POS端末装置1は、小計キーの押下を受けると、会計処理を開始する。該会計処理において、POS端末装置1は、売上登録処理にて所定領域に一時的に記憶させた各商品の価格を合計し、締めキー押下に応じて取引を確定し、一取引として記憶部140の販売データに追加記録する。
【0026】
次に、本実施形態にかかるPOS端末装置1の制御部100が、コンピュータプログラムに従って実行する特徴的な処理について説明する。なお、従来から行なわれている処理と同様の処理についてはその説明を省略する。
【0027】
図3は、POS端末装置1の機能構成を示すブロック図である。POS端末装置1の制御部100は、コンピュータプログラムに従って動作することにより、図3に示すように、情報受付手段としての情報受付部101および入力補助手段としての入力補助部102として機能する。
【0028】
図4は、本実施形態における入力受付画面の一例である商品登録画面410を示す図である。図5は、本実施形態における入力画面420の一例を示す図である。商品登録画面410および入力画面420は、オペレータ用表示部5が制御部100の制御に基づいて表示する画面である。
【0029】
商品登録画面410は、客がPOS端末装置1へ持ってきた購入予定商品の販売データ登録受付中に表示する画面である。情報受付部101は、商品登録画面410を、オペレータ用表示部5に表示させ、キーボード4やバーコードリーダ8などのユーザインタフェースを介して販売データ登録を受け付ける。そして、情報受付部101は、入力された情報や当該情報に基づく情報を表示する。商品登録画面410が表示する情報としては、例えば、バーコードリーダ8で読み取った商品コード、該商品コードに対応づけられた商品名や単価、キーボード4から入力された購入点数、割引ないし値引情報、金額などがある。また、情報受付部101は、キーボード4の締めキーが操作されると商品登録画面410による販売データ登録を終える。
【0030】
最後の購入予定商品の登録が済んだ(すなわち締めキーが操作を受けた)ところで、入力必須としている項目(必須項目)が未入力であるなど何らかの問題があった場合、制御部100は、決済に先立って問題の解消を行う。必須項目の未入力があった場合には、入力補助部102による処理を行う。
【0031】
本実施形態においては、図5に示すように、販売員コードを必須項目の一例としている。一般に、販売データにおいて、POS端末装置1を実際に操作するオペレータを記録必須としている場合は多いが、オペレータとは別の「販売員」を記録必須とする場合がある。例えば、衣料品店であると、接客担当者がオペレータとならないことがある。そのような販売形態の店舗においては、接客担当者の記録を残すために「販売員コード」を必須項目とすることがある。
【0032】
慣れたオペレータであれば必須項目の入力を忘れにくく、まれに忘れても従来のようなエラー表示に対して戸惑わず正規の入力方法で未入力を解消できると考えられる。しかしながら、必須項目を未入力としがちなのは不慣れなオペレータであることが多いので、エラー表示のみであると、未入力の解消に手間取ってしまう。販売データ登録の現場においては人員の入れ替わりが少なくないため、ユーザインタフェースは不慣れなオペレータが迷わないようサポートできるものであることが望ましい。
【0033】
入力補助部102は、締めキーが操作されたときに未入力の必須項目(以下、未入力項目と称する)があると、商品登録画面410とは別の新たな入力画面420に、未入力項目の名称421を、新たな入力欄422とともに表示する。これにより、未入力項目の入力を促す。
【0034】
なお、本実施形態においては、入力画面420をポップアップ画面とし、商品登録画面410に重ねて商品登録画面410より小さい画面としているが、実施にあたって、入力画面420を全画面表示としてもよい。
さらに、本実施形態では、入力画面420を登録受付画面410とは別にしているが、実施にあたっては、入力画面420を登録受付画面410と別にしなくてもよく、例えば、登録受付画面410の一部に入力画面420を嵌め込んだ状態で入力画面420を表示するなどしてもよい。
【0035】
入力画面420は、入力欄422の他、バーコード読取キー423、置数キー424、クリアキー425、確定キー426、閉じるキー427、メッセージ428を備えている。入力欄422は、入力を受け付けた値を表示する。バーコード読取キー423は、バーコードリーダ8が読み取った値を入力値とする指示を受け付ける。置数キー424は、数値入力を受け付ける。クリアキー425は、入力済みの数値を消去する指示を受け付ける。確定キー426は、入力欄422に入力された値を未入力項目(例えば販売員コード)の値として確定する指示を受け付ける。閉じるキー427は、入力の有無にかかわらず入力画面420を閉じ、締めキー押下前に処理を戻す指示を受け付ける。メッセージ428は、該入力画面420によってオペレータに求めていることを伝える。
【0036】
このような構成において、制御部100は、図6図8のフローチャートに示すような処理を行う。
【0037】
図6は、締めキーが押下された場合に動作する処理の流れを概略的に示すフローチャートである。販売データ登録中にキーボード4の締めキーが押下されると、制御部100は、記憶部140が記憶する入力要否設定を参照し、入力項目のうち入力が必須とされている項目(必須項目)が全て入力済みであるかを判断する(ステップS1)。
【0038】
ステップS1において、必須項目が入力済みであれば(ステップS1のYes)、制御部100は、締め処理を実施し(ステップS2)、本処理を終了する。また、ステップS1において、必須項目の入力漏れがあれば(ステップS1のNo)、入力画面420を表示する(ステップS3)。
【0039】
図7は、入力画面420の確定キー426が押下された場合に動作する処理の流れを概略的に示すフローチャートである。入力画面420において確定キー426が押下されると、制御部100は、入力欄422への入力値が適正であるか判断する(ステップS11)。適正であるか否かは、例えば、入力された数値の桁数が指定桁数に合致するか否かにより判断する。
【0040】
ステップS11において、入力値が適正であれば(ステップS11のYes)、制御部100は、未入力項目に入力値をセットし(ステップS12)、締め処理を実施して(ステップS13)、本処理を終了する。また、ステップS11において、入力値が不適正であれば(ステップS11のNo)、入力値不正を画面表示にてユーザに知らせ(ステップS14)、入力画面420に戻る(ステップS15)。
【0041】
図8は、入力画面420の閉じるキー427が押下された場合に動作する処理の流れを示すフローチャートである。入力画面420において閉じるキー427が押下されると、制御部100は、入力の有無にかかわらず入力画面420を閉じ(ステップS21)、本処理を終了する。これにより、締めキー押下前に処理が戻る。
【0042】
以上のように、本実施形態によれば、入力必須の項目の未入力があった場合は、エラー告知のみのアラート画面でなく、未入力解消専用の画面である入力画面420を表示して当該画面により未入力項目の入力を受け付けるようにしたので、不慣れなユーザでも戸惑わずに未入力の解消を行うことができる。
【0043】
なお、上記実施形態では、未入力項目が販売員コードである場合を例に説明しているが、未入力項目が複数ある場合、各々の未入力項目の名称421および入力欄422を含めた入力画面420を、順次表示するようにしてもよい。つまり、例えば未入力項目が2つある場合に、まず一つの未入力項目についての入力画面420を表示し、当該項目の未入力が解消されたら次の未入力項目の入力画面420を表示する、といった手法をとってもよい。
【0044】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の変形例である。本実施形態の説明にあたっては、第1実施形態と同様の部分についての説明を省略し、第1実施形態と異なる部分について説明する。また、本実施形態において、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を用いる。図9および図10は、第2実施形態における入力画面520の一例を示す図である。
【0045】
本実施形態の入力画面520は、未入力項目が複数の場合に対応するもので、複数(図示例では3つ)の未入力項目の名称521を表示し、名称521毎の入力欄522を備えている。網掛け表示の入力欄522およびキーは、無効である。つまり、図9に示す状態は販売員コードの入力を受付中であり、図10に示す状態は客層コードの入力を受付中である。
【0046】
販売員コードおよび顧客コードの入力に際しては、バーコード読取キー423の押下によりバーコードリーダ8にて読み取りを開始するか、置数キー424による数値入力を受け付ける。
【0047】
客層コードの入力に際しては、客層キー524による入力を受け付ける。本実施形態では、未入力項目の一つである客層コードの入力に際して、入力補助部102は、入力画面520において置数キー424に代えて客層キー524を表示する。客層キー524は、男女別に年齢層毎のキーが設けられたものである。
【0048】
以上、本実施形態によれば、未入力項目がいくつなのかを、入力画面520を表示した時点でユーザに認識させることが可能である。
【0049】
以上説明したとおり、第1,第2実施形態によれば、不慣れなユーザでも戸惑わずに未入力の解消を行うことができる。従来のように未入力項目が残っていることを告げるエラー表示のみであると、不慣れなユーザには未入力の解消が難しく、円滑な未入力解消が行われにくいが、上記実施形態のように、未入力解消専用の画面である入力画面420,520を表示して当該画面により未入力項目の入力を受け付けるようにすることで、不慣れなユーザでもスムーズな問題解決が可能となる。
【0050】
なお、上記実施形態では、POS端末装置1を情報登録装置の一例として説明したが、実施にあたっては、POS端末装置に限らず、他の情報登録装置に上記実施形態を適用してよい。つまり、何らかの情報を登録する装置であって、一纏まりの情報の登録に際して、入力必須と設定した入力項目に未入力があった場合、当該未入力項目の入力を受け付ける画面を表示すれば、課題解決を行うことができる。
【0051】
なお、上記実施形態の情報登録装置で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
本実施形態の情報登録装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施形態の情報登録装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の情報登録装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本実施形態の情報登録装置で実行されるプログラムは、上述した各部(情報受付部、入力補助部)を含むモジュール構成となっている。CPU(プロセッサ)は、上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、上記各部を主記憶装置上にロードする。これにより、情報受付部、入力補助部が、主記憶装置上に生成される。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1…POS端末装置、
2…ドロワ、3…引出し、
4…キーボード、
5…オペレータ用表示部、
6…プリンタ、
7…客用表示部、
8…バーコードリーダ、
9…カードリーダ、
10…カード読取溝、
100…制御部、
101…情報受付部(情報受付手段)、102…入力補助部(入力補助手段)、
110…CPU、120…ROM、130…RAM、
130a…販売員コード記憶領域、
130b…顧客コード記憶領域、
130c…客層コード記憶領域、
140…記憶部、
150…通信インタフェース、
160…バスライン、
200…構内通信回線網、
300…ストアコントローラ、
410…商品登録画面、
420…入力画面、
421…名称、
422…入力欄、
423…バーコード読取キー、
424…置数キー、
425…クリアキー、
426…確定キー、
427…閉じるキー、
428…メッセージ、
520…入力画面、
521…名称、
522…入力欄、
524…客層キー、
528…メッセージ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0054】
【特許文献1】特開2015−106176号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10