特許第6339712号(P6339712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6339712
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】ディスポーザを含む配管の洗浄方法
(51)【国際特許分類】
   B08B 9/032 20060101AFI20180528BHJP
   E03C 1/266 20060101ALI20180528BHJP
   E03C 1/12 20060101ALI20180528BHJP
   B08B 9/035 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   B08B9/032 321
   E03C1/266 Z
   E03C1/12 C
   B08B9/035
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-36043(P2017-36043)
(22)【出願日】2017年2月28日
【審査請求日】2017年8月22日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507308887
【氏名又は名称】株式会社イースト
(74)【代理人】
【識別番号】100080768
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 実
(74)【代理人】
【識別番号】100106644
【弁理士】
【氏名又は名称】戸塚 清貴
(72)【発明者】
【氏名】植田 文夫
【審査官】 長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5386758(JP,B2)
【文献】 登録実用新案第3036278(JP,U)
【文献】 特許第2857983(JP,B2)
【文献】 特公平08−7107(JP,B2)
【文献】 特開2009−68335(JP,A)
【文献】 特許第4255719(JP,B2)
【文献】 独国実用新案第20013589(DE,U1)
【文献】 英国特許出願公告第713668(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 9/032
B08B 9/035
B08B 9/043
E03C 1/12
E03C 1/266
E03C 1/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンクの排水口に配設されたディスポーザと、該ディスポーザを掃除用配管に接続している中間排水管とを洗浄するディスポーザを含む配管の洗浄方法であって、
前記排水口を第1蓋部材で塞いだ状態で、前記シンクに洗浄液を貯溜する第1ステップと、
前記掃除用配管に、高圧水を供給するための高圧水供給装置を接続する第2ステップと、
前記第1ステップおよび前記第2ステップの後に、前記高圧水供給装置を作動させて前記掃除用配管に高圧水を供給することにより、エゼクタ効果により前記中間排水管内を吸引する第3ステップと、
前記第3ステップでの処理によって前記中間排水管内の負圧が高まった状態で、前記排水口を開いて、前記シンク内に貯溜されていた洗浄液を、前記ディスポーザおよび前記中間排水管を経て前記掃除用配管に流す第4ステップと、
を備え、
前記第1蓋部材が、前記排水口の開口面積よりも大きな面積を有して該排水口の周縁部に着座される弾性シート材からなる本体部を有すると共に、該本体部の周縁部上面に形成されて手指によって把持される把持部と、を有しており、
前記第4ステップでは、前記第1蓋部材の振動状態を見ることにより前記中間排水管内が所定負圧以上になったことを確認した後、前記把持部を把持して該第1蓋部材を取外すことにより前記排水口を開く、
とを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1ステップから第4ステップまでの処理を1サイクルとしたとき、複数回のサイクルを繰り返す、ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項3】
請求項2において、
当初のサイクルでは前記洗浄液として洗剤を含むものが用いられ、
前記洗剤を含む洗浄液による洗浄を行った後のサイクルでは、洗浄液としてオゾンを含むものが用いられる、
ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項4】
請求項3において、
もっとも最後のサイクルにおいて、洗浄液として水が用いられる、ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項5】
請求項1または請求項2において、
前記洗浄液として、水のみが用いられる、ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
前記掃除用配管と前記高圧水供給装置との接続が、該掃除用配管の上端開口部に対して着脱自在に取付けられると共に該高圧水供給装置に対する接続部を有する第2蓋部材を介して行われるようにされている、ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
前記第4ステップにおいて、高圧水の供給に伴って前記掃除用配管の上端部付近から該掃除用配管内に外気を吸引して、該掃除用配管内でエアジェットの流れが形成される、ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
前記高圧水供給装置が、所定量の水を貯溜するタンクと、該タンク内の水を高圧水として圧送するポンプと、を有している、ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
前記高圧水供給装置が、台車上に搭載されている、ことを特徴とするディスポーザを含む配管の洗浄方法。




【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスポーザを含む配管の洗浄方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
台所等に設置されるシンクの排水口に対して、ディスポーザを配設することが多くなっている(例えば特許文献1)。排水口からの水は、ディスポーザを経た後、中間排水管を通った後、掃除用配管を介して立本管に流れるようにすることが一般的となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−263518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ディスポーザの破砕部(カッタ部)には、野菜くず等の処理物を破砕した後の処理かすが付着しやすいものとなる。このため、ディスポーザを作動させた後は、所定量の水を流して、ディスポーザの清掃をこまめに行うことが推奨されている。しかしながら、ディスポーザを作動させた直後に、所定量の水を流す清掃作業を怠ってしまうことが多い、というのが実情である。このため、長期間経過すると、ディスポーザが処理かすによって詰まってしまい、シンクから水を排出できなくなってしまうという事態をも生じやすいものとなる。
【0005】
前述した立本管や掃除用配管の洗浄は一般的に行われているが、ディスポーザや、ディスポーザと掃除用配管とを接続する中間排水管については洗浄が行われていない、というのが実情である。特に、ディスポーザは、その破砕部が複雑構造でありまた危険物でもあることから、洗浄ブラシ等によっては洗浄不可能であり、洗浄の対象外とされているのが実情である。
【0006】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、ディスポーザとこれに連なる中間排水管とを安全に洗浄できるようにしたディスポーザを含む配管の洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
シンクの排水口に配設されたディスポーザと、該ディスポーザを掃除用配管に接続している中間排水管とを洗浄するディスポーザを含む配管の洗浄方法であって、
前記排水口を第1蓋部材で塞いだ状態で、前記シンクに洗浄液を貯溜する第1ステップと、
前記掃除用配管に、高圧水を供給するための高圧水供給装置を接続する第2ステップと、
前記第1ステップおよび前記第2ステップの後に、前記高圧水供給装置を作動させて前記掃除用配管に高圧水を供給することにより、エゼクタ効果により前記中間排水管内を吸引する第3ステップと、
前記第3ステップでの処理によって前記中間排水管内の負圧が高まった状態で、前記排水口を開いて、前記シンク内に貯溜されていた洗浄液を、前記ディスポーザおよび前記中間排水管を経て前記掃除用配管に流す第4ステップと、
を備え、
前記第1蓋部材が、前記排水口の開口面積よりも大きな面積を有して該排水口の周縁部に着座される弾性シート材からなる本体部を有すると共に、該本体部の周縁部上面に形成されて手指によって把持される把持部と、を有しており、
前記第4ステップでは、前記第1蓋部材の振動状態を見ることにより前記中間排水管内が所定負圧以上になったことを確認した後、前記把持部を把持して該第1蓋部材を取外すことにより前記排水口を開く、
ようにしてある。
【0008】
上記解決手法によれば、ディスポーザや中間排水管内の負圧が高まった状態もって排水口が開かれることにより、シンク内に貯溜されていた洗浄液が一気にディスポーザおよび中間排水管を勢いよく流れて、その洗浄を行うことができる。また、洗浄液を勢いよく流すことによる洗浄なので、ディスポーザや中間排水管を損傷させることもない。さらに、危険物としてのディスポーザに直接触れる必要もないので、極めて安全に洗浄作業を行うことができる。以上に加えて、ディスポーザや中間排水管内の負圧の状況が、弾性シート材からなる本体部が振動する状況によって容易に確認することができ、別途負圧計(負圧センサ)等を用いることなく、負圧が高まった状態になったことを目視によって容易に確認することができる。また、大きさの異なる排水口にも容易に対応してこれを塞ぐことができる。さらに、第1蓋部材は、シンク内に貯溜されている洗浄液の圧力と高圧水に基づく負圧とによってシンクの底面に張り付いていることになるが、把持部を持ち上げることにより第1蓋部材の周縁部を部分的に持ち上げることにより上記圧力の影響を低下させて、第1蓋部材を一気にシンク底面から引きはがして、排水口を一気に開くことができる。
【0009】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、以下に記載のとおりである。
【0010】
前記第1ステップから第4ステップまでの処理を1サイクルとしたとき、複数回のサイクルを繰り返す、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、ディスポーザおよび中間排水管の洗浄をより一層効果的に行うことができる。
【0011】
当初のサイクルでは前記洗浄液として洗剤を含むものが用いられ、
前記洗剤を含む洗浄液による洗浄を行った後のサイクルでは、洗浄液としてオゾンを含むものが用いられる、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、洗剤を含む洗浄液によってより十分に洗浄を行うことができ、またオゾンを含む洗浄液によって洗浄完了後の異臭防止の上でより好ましいものとなる。
【0012】
もっとも最後のサイクルにおいて、洗浄液として水が用いられる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、オゾンを残留させないようにする上で好ましいものとなる。
【0013】
前記洗浄液として、水のみが用いられる、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、洗浄コスト低減の上で好ましいものとなる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
前記掃除用配管と前記高圧水供給装置との接続が、該掃除用配管の上端開口部に対して着脱自在に取付けられると共に該高圧水供給装置に対する接続部を有する第2蓋部材を介して行われるようにされている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、第2蓋部材を利用して掃除用配管と高圧水供給装置とを容易に接続することができ、また高圧水を掃除用配管の径方向所定位置から供給することができる。これに加えて、高圧水が掃除用配管の上端開口部から不用意に漏れ出てしまうことを防止する上でも好ましいものとなる。
【0018】
前記第4ステップにおいて、高圧水の供給に伴って前記掃除用配管の上端部付近から該掃除用配管内に外気を吸引して、該掃除用配管内でエアジェットの流れが形成される、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、掃除用配管内を、高圧水と外気とが混合されたエアジェットの流れとして、ディスポーザおよび中間排水管内をより効果的に吸引させる上で好ましいものとなる。
【0019】
前記高圧水供給装置が、所定量の水を貯溜するタンクと、該タンク内の水を高圧水として圧送するポンプと、を有している、ようにしてある(請求項8対応)。この場合、高圧水供給装置の具体的なものが提供される。
【0020】
前記高圧水供給装置が、台車上に搭載されている、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、高圧水供給装置を、シンクの存在する場所まで容易に搬送することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ディスポーザとこれに連なる中間排水管とを損傷させることなく安全に洗浄することができ、特にディスポーザでの詰まりを解消する上で好ましいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態を示す全体系統図。
図2】掃除用配管に取付けられる第2蓋部材の一例を示す斜視図。
図3】シンクの排水口を施蓋する第1蓋部材の一例を示す斜視図。
図4】第1蓋部材の参考例を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、マンション形式等の建物において一般的に見られる台所用の排水経路を示し、本発明による洗浄方法を実行している状態を示す。図中、1は立本管であり、この立本管1は、建物の各階を貫くようにして上下方向に長く伸びていて、その下端部は図示を略す処理層に連なっている。
【0024】
立本管1の側面に対して、掃除用配管10の下端部(下流側端部)が接続されている。この掃除用配管10は、上下方向に延びる立管部10aと略水平方向に延びて立本管1に連なる横管部10bとを有して、横管部10bが立本管1に接続されている。立管部10aの上端開口部は、常時は着脱自在な蓋部材によって施蓋されているものである。
【0025】
図1中、20は、台所に配設されたシンクであり、その排水口が符号20aで示される。シンク20の下方において、排水口20aにはディスポーザ30が接続されている。ディスポーザ30は、排水口20aに投入された野菜くず等の処理物を破砕する破砕部(カッタ部)30aと、破砕部30aを駆動するモータ等の駆動部30bと、を有する。
【0026】
ディスポーザ30の破砕部30aと掃除用配管10の立管部10a(の側面)とが、中間排水管40より接続されている。中間排水管40の中間部は、下方に向けて凸とされたトラップ部40aとされている。
【0027】
前述したディスポーザ30、中間排水管40、掃除用配管10のうち少なくとも立管部10aは、通常は、流し台の下方空間に位置されて、台所から容易にアクセスできるようになっている。
【0028】
マンション等においては、洗浄業者によって、掃除用配管10と立本管1との洗浄が定期的に行われるのが一般的である。この洗浄に際しては、あらかじめ、掃除用配管10の上端開口部を施蓋している蓋部材(図示略で、一般的にはねじ式で着脱自在)が取外される。そして、開放された掃除用配管10の上端開口部を通して、長尺の洗浄ブラシや長尺の洗浄液供給管を挿通して洗浄が行われる。しかしながら、この洗浄の際には、ディスポーザ30(の破砕部30a)や中間排水管40の洗浄は行われないものとなっている。
【0029】
本発明は、立本管1や掃除用配管10の洗浄の際には洗浄対象とされないディスポーザ30(の破砕部30a)および中間排水管40の洗浄を行うものとなっている。つまり、本発明における洗浄方法は、図1において破線で囲った洗浄範囲Xを洗浄するものとなっている。
【0030】
本発明による洗浄を行うために、基本的に第1蓋部材50と、第2蓋部材60と、高圧水供給装置70と、が用いられ、この他供給ホース80や台車90が用いられる。
【0031】
第1蓋部材50は、図3にも示すように、弾性シート材からなる本体部51と、本体部51の周縁部上面から上方へ突出された把持部52と、を有する。本体部51は、シンク20の排水口20aを塞ぐもので、ゴム等の薄い(例えば1mm〜2mm程度)シート材によって形成されて、排水口20aの開口面積よりも十分に大きな面積を有するものとされている。また、把持部52は、手指(指先)によって把持されて、本体部51(特にその周縁部の一部)を持ち上げるものとなっている。
【0032】
弾性シート材からなる本体部51を、排水口20aを塞ぐようにしてシンク20の底面に着座させた状態で、シンク20内に洗浄液としての水を供給することにより、シンク20内に水を貯溜しておくことが可能とされる。シンク20内に水を貯溜している状態で、把持部52を把持して持ち上げることにより、本体部50の周縁部の一部がシンク20の底面から離間され、この状態からさらに把持部52を持ち上げつつ横方向に移動させることにより、本体部51(つまり第1蓋部材50)をシンク20の底面から容易に引きはがすことができ(容易に持ち上げられる)、排水口20aを一気に開くことが可能となる。
【0033】
前記第2蓋部材60は、図2に示すように、本体部61と、接続パイプ部62と、を有する。本体部61は、掃除用配管10(における立管部10a)の上端開口部に対して着脱自在に取付けられる(例えばねじ式)。
【0034】
接続パイプ部62は、その一端部62aが本体部61の中央部下面から短く下方へ突出するように延設され、その他端部62bが、本体部60aの上面側に突出されている。そして、他端部62bに対しては、後述する高圧水供給装置から延びる供給ホース80が着脱自在に接続されるようになっている。
【0035】
高圧水供給装置70は、例えば電動式とされて、その外殻を構成するケース71内に、それぞれ図示を略すが、貯水タンクと電動ポンプとを装備したものとなっている。上記貯水タンクは、所定量(例えば40〜60リットル程度)の水が供給可能となっている。上記ポンプは、貯水タンク内の水を吸引して高圧化することにより高圧水を生成するものである。高圧水供給装置70で発生された高圧水は、ケース71の側面に設けた吐出口72を通して外部へ吐出される。なお、後述するように、吐出口72から吐出される高圧水は、吐出口72に接続された供給ホース80および第2蓋部材60を介して、掃除用配管10内に供給されるものである。
【0036】
上述した高圧水供給装置70は、台車90上に搭載されている。台車90は、実施形態では手動式としてあるが、電動式のものとすることもできる。高圧水供給装置70は、台車90に搬送されつつ、シンク20のある台所あるいはその付近にまで容易に搬送することが可能となっている。なお、高圧水供給装置70を搭載した状態で、台車90は屋内に搬入可能な程度の大きさとされている。
【0037】
次に、本発明による配管洗浄方法について説明する。なお、高圧水供給装置70は、台車90によって搬送されて、あらかじめ台所(シンク20)あるいはその付近に位置された状態とされる。
【0038】
以上のことを前提として、まず、第1蓋部材50によって、シンク20の排水口20aが施蓋される。排水口20aが施蓋された状態で、蛇口からシンク20内に洗浄液としての水が供給されて、所定量(例えばシンク20の水位で60〜90%程度)の水がシンク20内に貯溜される。
【0039】
一方、掃除用配管10の上端開口部を施蓋している蓋部材(図示略)が取外された後、この上端開口部に対して第2蓋部材60(の本体部61)が取付けられる(例えばねじ結合あるいは嵌合による結合)。この後、第2蓋部材60における接続パイプ部62の他端部62bと、高圧水供給装置70の吐出口72とが、供給ホース80によって接続される。
【0040】
なお、掃除用配管10の上端部には、第2蓋部材60が取付けられた状態において、掃除用配管10内を外気と連通させる空気孔10cが形成されている。このような空気孔10cは、第2蓋部材60に形成しておくこともできる。
【0041】
以上のような準備が完了した状態が、図1の状態である。この状態で、高圧水供給装置70(のポンプ)が作動されて、高圧水が、掃除用配管10内に供給される。掃除用配管10内を流れる高圧水を図1において符号αで示してある。なお、高圧水の圧力は、掃除用配管10の内径が25mmの場合において、例えば20〜30kg/cm2程度とすることができる。
【0042】
掃除用配管10内に供給された高圧水は、立本管1に向けて流れるが、掃除用配管10内を勢いよく流れる状態のときに、一種のエゼクタ効果(吸引効果)によって、中間排水管40内やディスポーザ30(の破砕部30a)内が吸引されて、その内部の負圧が徐々に上昇される。図1において、負圧吸引が符号βで示される。掃除用配管10内への高圧水の供給に伴って、空気孔63からは外気が掃除用配管10内に吸引されて、高圧水と外気とが混合したエアジェットの形式でもって、中間排水管40内が効果的に吸引される。
【0043】
高圧水の供給を所定時間(例えば2〜4分程度)行うことにより、中間排水管40内やディスポーザ30(の破砕部30a)内の負圧が所定以上となる。負圧が所定以上となったか否かは、第1蓋部材50の本体部51の状況を目視することによって確認することが可能である。すなわち、掃除用配管10内への高圧水の供給により、当初は、第1蓋部材50における弾性シート材からなる本体部51がかなり大きく振動され、負圧が大きくなるにつれて振動が小さくなっていくことから、この本体部51の振動状態を見ることによって、所定負圧以上になったか否かを容易に確認することができる。なお、実験によって、本体部51の振動状態と負圧との関係をあらかじめ知得されているものである。
【0044】
また、所定負圧以上になったか否かを、高圧水供給装置70(におけるポンプ)の作動時間によって検出することもできる。すなわち、高圧水供給装置70の作動時間が所定時間以上となった時点で、所定負圧以上であると判定することができる。この場合、高圧水供給装置70の作動時間を表示するタイマを設けておくのが好ましく、また所定時間経過した時点で作動されるブザー等の報知手段を設けておくこともできる。
【0045】
所定以上の負圧になったことが確認された状態で、第1蓋部材50を、その把持部52を利用して排水口20aから取外す。この第1蓋部材50の取外しは、一気に行うのが好ましい。
【0046】
第1蓋部材50が取外されることにより、シンク20内の洗浄液としての水は、排水口20aからディスポーザ30(の破砕部30a)および中間排水管40を勢いよく流れた後、掃除用配管10から立本管1へと流れる。シンク20内の水が勢いよくディスポーザ30、中間排水管40内を流れることにより、ディスポーザ30に付着していた汚物や中間排水管40の内壁に付着していた汚物が除去される。
【0047】
液体による洗浄なので、ディスポーザ30や中間排水管40を損傷させることがなく、しかもディスポーザにおける破砕部の細かい部分や裏側まで十分に洗浄用の液体が回り込んで、洗浄を確実に行うことができる。勿論、作業者は、危険物となるディスポーザ30に対して直接触れる必要が全くないので、極めて安全である。
【0048】
排水口20aを開いた直後に高圧水の供給を停止してもよいが、シンク20に水が残っている状態では、高圧水を供給し続けるのが、洗浄効果をより高める上で好ましいものとなる。
【0049】
ディスポーザ30および中間排水管40の洗浄を十分に行うために、前述のような洗浄方法を複数回(例えば2回ないし3回程度)繰り返し行うのが望ましい。
【0050】
図4、第1蓋部材の参考例を示す。すなわち、排水口20aを施蓋するための第1蓋部材50B(前記実施形態における第1蓋部材50に相当)は、弾性シート材からなる本体部51の下面側に、排水口20aに嵌合される嵌合突起部55を有するものとしてある。そして、第1蓋部材50Bは、負圧計56を有するものとしてある。本実施形態では、ディスポーザ30や中間排水管40内が所定負圧以上になったか否かを、負圧計56によって精度よく知ることが可能となる。
【0051】
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。シンク20に貯溜しておく洗浄液としては、水に限らず、洗浄能力を高めるために洗剤を水に含有させたものや、異臭防止に効果的なオゾンを水に含有させたもの等、適宜のものを利用することができる。特に、複数回に渡って洗浄を行う場合は、洗浄液として、当初は洗剤入りのものを用い、その後オゾン入りのものを用いことができる(最後に水を用いた洗浄を行うのが好ましい)。本発明は、少なくとも第1蓋部材50(50B)、第2蓋部材60、高圧水供給装置70を含み、その他に供給ホース80や台車90を含む配管洗浄装置として把握することも可能である。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、特にディスポーザでの詰まり解消の上で好ましいものとなる。
【符号の説明】
【0053】
10:掃除用配管
10a:立管部
10b:横管部
10c:空気孔
20:シンク
20a:排水口
30:ディスポーザ
30a:破砕部
30b:駆動部
40:中間排水管
50:第1蓋部材
50B:第1蓋部材(図4
51:本体部
52:把持部
56:負圧計
60:第2蓋部材
61:本体部
62:接続パイプ部
70:高圧水供給装置
71:ケース
72:吐出口
80:供給ホース
90:台車
【要約】
【課題】ディスポーザとこれに連なる中間排水管とを安全に洗浄できるようにする。
【解決手段】シンク20の排水口20aに配設されたディスポーザ30と、ディスポーザ30を掃除用配管10に接続している中間排水管40とを洗浄する。
第1ステップでは、排水口20aを第1蓋部材50で塞いだ状態で、シンク20に洗浄液が貯溜される。第2ステップでは、掃除用配管10に、例えば第2蓋部材60、ホース80を介して高圧水供給装置70が接続される。第3ステップでは、高圧水供給装置70を作動させて、掃除用配管10に高圧水を供給することにより、エゼクタ効果により中間排水管40内が吸引される。第4ステップでは、中間排水管40内が所定負圧以上となった状態で排水口20aを開いて、シンク20内の洗浄液を、ディスポーザ30および中間排水管40に勢いよく流す。
【選択図】 図1
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図2
図3
図4