(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6339747
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】溶鉱炉の羽口領域における内部状態を観察するための光学監視システム
(51)【国際特許分類】
C21B 7/24 20060101AFI20180528BHJP
F27D 21/00 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
C21B7/24 305
F27D21/00 Z
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-541005(P2017-541005)
(86)(22)【出願日】2016年2月9日
(65)【公表番号】特表2018-509527(P2018-509527A)
(43)【公表日】2018年4月5日
(86)【国際出願番号】EP2016052663
(87)【国際公開番号】WO2016128366
(87)【国際公開日】20160818
【審査請求日】2017年8月3日
(31)【優先権主張番号】92653
(32)【優先日】2015年2月10日
(33)【優先権主張国】LU
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500173376
【氏名又は名称】ポール ヴルス エス.エイ.
【氏名又は名称原語表記】PAUL WURTH S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】トケール、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ユング、ベノート
【審査官】
酒井 英夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭60−187608(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3160453(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3172563(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3189810(JP,U)
【文献】
中国特許出願公開第102146489(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C21B 7/00−7/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶鉱炉の羽口領域における作動状態を監視するための光学監視システムであって、
前記光学監視システムは、
羽口、ブローパイプ、及び光偏向装置が共通の軸に沿って配置されるようにブローパイプの後部に連結して構成された光偏向装置と、
前記光偏向装置の第1面に配置され、オペレータが肉眼で羽口領域の作動状態を監視するのを可能にするための覗き窓と、
前記光偏向装置の第2面に配置され、羽口領域の作動状態を電子的に監視するための光学センサと、
前記光偏向装置内に配置され、羽口領域からの入射光を前記覗き窓及び前記光学センサに向けるための光偏向器と、を含み、
前記光偏向装置は、球体が内部に回転可能に配置されたハウジングを含み、
前記球体は、
前記光偏向装置がブローパイプの後部に連結されたときに、羽口に対面して羽口領域からの入射光を球体に入れるための第1通路と、
前記覗き窓に対面する第2通路と、
前記光学センサに対面する第3通路と、を含み、
前記第1、第2、及び第3通路は、前記球体内で互いに交わるように構成され、
前記光偏向器は、前記球体内で前記第1、第2、及び第3通路の交差部に固定して配置され、
前記光偏向装置は、その第3面に、球体にアクセスして前記ハウジング内での球体の回転を可能にするための開口部を更に含み、
前記球体は、前記光偏向装置の前記第3面の前記開口部に対面し、前記ハウジング内で球体を回転するための調整具が挿入されたソケットを含み、
前記光偏向装置の前記第3面の前記開口部は、前記調整具の回転時直径と実質的に同じ幅を有し、調整具を直線運動するよう案内する案内スロットであり、
前記調整具の案内スロットに沿う直線運動は、前記球体を第1回転軸回りに回転させ、
前記調整具の回転運動は、前記球体を第2回転軸回りに回転させることを特徴とする光学監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載された光学監視システムにおいて、
前記ソケットと前記調整具は、自動ロック式であり、及び/又はトルクを伝達可能な連結形状を有する光学監視システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された光学監視システムにおいて、
前記ソケットは非円形の断面を有し、前記調整具は対応する断面を有するキーである光学監視システム。
【請求項4】
請求項2又は3に記載された光学監視システムにおいて、
前記ソケットは六角形の断面を有し、前記調整具は六角形のキーである光学監視システム。
【請求項5】
先行する請求項のいずれかに記載された光学監視システムにおいて、
前記第1回転軸は、前記第2回転軸に対して実質的に垂直である光学監視システム。
【請求項6】
先行する請求項のいずれかに記載された光学監視システムにおいて、
前記球体と前記ハウジングの間に配置され、前記球体を摩擦によって定位置に保持するためのスプリング要素を更に含む光学監視システム。
【請求項7】
請求項6に記載された光学監視システムにおいて、
前記スプリング要素は、環状のスプリングである光学監視システム。
【請求項8】
先行する請求項のいずれか1つに記載された光学監視システムにおいて、
前記光偏向装置は、前記球体の挿入及び/又は取り出しのための取り外し可能な取付面を含む光学監視システム。
【請求項9】
請求項8に記載された光学監視システムにおいて、
前記取り外し可能な取付面は、前記覗き窓を含む前記光偏向装置の前記第1面である光学監視システム。
【請求項10】
請求項8又は9に記載された光学監視システムにおいて、
リング状シート要素が、前記球体と前記取付面の間に配置された光学監視システム。
【請求項11】
請求項10と組み合わされた請求項6又は7に記載された光学監視システムにおいて、
前記スプリング要素が前記取付面と前記リング状シート要素の間に配置された光学監視システム。
【請求項12】
先行する請求項のいずれかに記載された光学監視システムにおいて、
前記球体は、前記光偏向器を内部に収容するためのスロットを含む光学監視システム。
【請求項13】
請求項10から12のいずれかに記載された光学監視システムにおいて、
前記覗き窓は、前記光偏向装置の前記第1面と前記リング状シート要素の間に挟まれたガラス板によって形成された光学監視システム。
【請求項14】
請求項13に記載された光学監視システムにおいて、
第1環状シールが、前記リング状シート要素と前記ガラス板の間に配置され、
第2環状シールが、前記ガラス板と前記第1面の間に配置された光学監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略的に溶鉱炉(blast furnace)の羽口領域(tuyere zone)における内部状態を観察するための光学監視システム(optical monitoring system)に関する。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、溶鉱炉は、一般的にブローパイプと羽口を経て溶鉱炉内に高温ガスを注入する多様な流体注入経路を含んでいる。材料が羽口ノズルの前にたまると、注入口が塞がれることがある。気づかれずに放置されると、流体は、ブローパイプから出なくなり、従って、溶鉱炉内に供給されないことがある。更に、羽口は、微粉炭を溶鉱炉内に供給するために使用されることが多い。注入口が塞がれていると、これはもちろん、微粉炭が溶鉱炉に入るのを妨げ、羽口とブローパイプへの微粉炭の蓄積を引き起こす可能性がある。
【0003】
羽口が塞がれているかどうかを観察するため、覗き孔、又は、覗き窓(覗きサイト:peep sight)と呼ばれることも多い羽口観察孔がブローパイプの後端部に配置される。そのような覗き窓は、オペレータがブローパイプと羽口領域を正確に調べること、従って、羽口の状態の点検、及び羽口領域につまりが生じたかどうかの検出を可能にする。
【0004】
羽口は、溶鉱炉の内部への窓も提供する。従って、覗き窓は、溶鉱炉の内部状態の観察も可能にする。そのため、覗き窓は、溶鉱炉の中心部の状態と温度の進展の監視を可能にする。オペレータは、溶鉱炉の作動における障害を検出し、それに応じて行動することができる。
【0005】
監視を容易にし、より自動化されたシステムを提供するため、覗き窓を通して放出される光を連続的に監視して、オペレータにフィードバックを提供する羽口ビデオカメラのような電子監視装置が開発されている。
【0006】
両方の監視システムが同時に動作するのを可能にするため、即ち、肉眼での視覚的な監視と電子的な監視を可能にするために、光の一部が、視覚的な監視のために覗き窓を通過可能としつつ、入射光(incident light)の一部を電子監視装置に向かって偏向させる光偏向器(light deflector)を設置することができる。このような光偏向器が光を電子監視装置と覗き窓の両方に適切に向けるためには、光偏向器の向きが重要である。特に、溶鉱炉設備の重大な温度差に起因して様々な構成要素間に相対移動が生じるため、光偏向器の調整機構が有益である。実際、電子監視装置、覗き窓、及び光偏向器は、一般に、溶鉱炉が停止している間に設置される。溶鉱炉がその運転温度に至ると、この温度差は、様々な要素の間の相対移動を引き起こし、光偏向器の調整不良の原因となる可能性がある。そこで、光偏向器の調整が必要となる。また、光偏向器の調整は、監視システムの製造中に生じ得る構造上の幾何学的誤差を補償するために有用となる。
【0007】
LU90610では、光学センサは、羽口から覗き窓に至る光路に対して垂直に配置される。ガラス板で形成された光偏向器は、光の一部を光学センサに偏向させるように円筒状のハウジング内に配置されている。ガラス板は、羽口と覗き窓の間の光路に対して約45°の角度をなしている。調整手段として、ガラス板は、円筒状のハウジングの内部で2つの方向に独立して回転することができる。偏心ネジは、円筒状のハウジングの後面の中心軸に対して垂直な軸回りに回転可能に取り付けられた第1支持板の位置を設定することができる。第2調整ネジは、第1支持板に取り付けられた第2支持板がバネと共にガラス板を旋回軸回りに旋回させるのを可能にする。LU90610では、ハウジング内に配置された2つの別個の調整ネジへのアクセスが必要であるため、その調整機構は、いくつかの点で扱いにくいと考えられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上述した欠点を生じない、溶鉱炉の羽口領域における内部状態を観察できるコンパクトで容易に調整可能な光学監視システムを提供することである。この目的は、請求項1で請求するような光学監視システムにより達成される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明は、溶鉱炉の羽口領域における作動状態を監視するための光学監視システムを提供する。このシステムは、羽口、ブローパイプ、及び光偏向装置が共通の軸に沿って配置されるようにブローパイプの後部に連結して構成された光偏向装置を含む。覗き窓は、オペレータが肉眼で羽口領域の作動状態を監視するのを可能にするため、光偏向装置の第1面に配置されている。更に、光学センサは、羽口領域の作動状態を電子的に監視するため、光偏向装置の第2面に配置されている。光偏向器は、羽口領域からの入射光を覗き窓及び光学センサに向けるため、光偏向装置内に配置されている。
【0010】
本発明によれば、光偏向装置は、球体が内部に回転可能に配置されたハウジングを含む。球体は3つの通路を含む。第1通路は、光偏向装置がブローパイプの後部に連結されたときに、羽口領域からの入射光を球体に入れるために羽口に対面している。第2通路は覗き窓に対面している。第3通路は光学センサに対面している。第1、第2、及び第3通路は、球体内で互いに交わるように構成されている。光偏向器は、球体内で第1、第2、及び第3通路の交差部に配置されている。更に、光偏向装置は、ハウジングの第3面に、ハウジング内での球体の回転を可能にするために球体にアクセスするための開口部を含んでいる。
【0011】
ハウジング内に配置された球体に光偏向器を設けることで、例えば、システムのネジにアクセスする必要があるLU90610の場合のように、ハウジングの内部にアクセスする必要なく、ハウジング内の光偏向器の調整をハウジングの外部から容易かつ迅速に達成できる。
【0012】
本発明の光学監視システムは、通常の工作機械器具設備により容易に製造される。球体を通して光を通過させるための通路は、球体に容易にあけられている。
【0013】
本発明は、光学監視システムに必要な構成要素の数も減少する。これは、もちろん、製造コストに明確な影響を有する。様々な構成要素間の相互作用によって引き起こされる問題も低減する。
【0014】
このように、光学監視システムは、特に簡単で堅牢な構造を提供し、更に、これに付随して製造及びメンテナンスのコストを低減する。
【0015】
球体は、ハウジングの第3面の開口部に対面し、ハウジング内で球体を回転するための調整具が挿入可能なソケットを含む。ソケットと調整具は、好ましくは、自動ロック式であり、及び/又はトルクを伝達可能な連結形状を有する。ソケットは、有利には非円形の断面を有し、調整具は、好ましくは対応する断面を有するキーである。ソケットの断面は、例えば三角形、四角形、十字形、他の多くの形状のように、その軸回りにソケットを回転可能な任意の形状であってよい。最も有利には、ソケットは、六角形の断面を有し、調整具は一般にアレンキーとも呼ばれる六角形のキーである。ソケットに係合する調整具の使用は、球体の外面の容易な並進運動を可能にする。更に、六角形のソケットと六角形のキーの構成は、ソケットを含む軸回りの球状ボールの回転を可能にする。
【0016】
本発明の一態様によれば、ハウジングの第3面の開口部は、ソケットの直径と実質的に同じ幅の案内スロットであり、ソケットの案内スロットに沿う直線運動は、球体を第1回転軸回りに回転させ、ソケットの回転運動は、球体を第2回転軸回りに回転させる。第1回転軸は、好ましくは、第2回転軸に対して実質的に垂直である。調整具がソケットに挿入されている間、案内スロットにより許容される方向以外の方向への球体の外面の並進運動が防止される。言い換えれば、球体の外面の並進運動は、一方向のみで許容され、それによって、第1回転軸の位置は、案内スロットの形状によって予め規定される。六角形のソケットと六角形のキーの構成は、ソケットと球体の中心を含む第2回転軸回りの球状ボールの回転を可能にする。その結果、単に六角形のキーを挿入し、それを案内スロット内で回転及びスライドするだけで、光偏向器は全ての方向に調整することができる。
【0017】
有利には、光偏向器は、例えば、光偏向器と球体の間に高温接着剤を塗布することで、球体内に固定して配置される。他の適切な固定手段が容易に利用でき、代替手段として使用できる。
【0018】
光偏向装置は、好ましくは、球体とハウジングの間に配置され、球体を摩擦によって定位置に保持するためのスプリング要素を更に含む。スプリング要素は、環状のスプリング、好ましくは螺旋状のスプリングワッシャーであってもよい。スプリング要素は、球体をハウジングの内面に押し付け、それにより球状ボールがハウジング内で移動又は回転するのを防止する摩擦を引き起こす。スプリング要素の力は、調整具により外力が加えられない限り球体の運動が防止されるように選択される。
【0019】
好ましくは、ハウジングは、球体の挿入及び/又は取り出しのための取り外し可能な取付面を含む。取り外し可能な取付面は、覗き窓を含むハウジングの第1面であってもよい。
【0020】
リング状シート要素が、好ましくは球体と取付面の間に配置される。そのようなリング状シート要素は、その球体に対面する側が球体の座部として働くように構成されている。スプリング要素は、好ましくは、リング状シート要素が球体に押し付けられるように、取付面とリング状シート要素の間に配置されている。
【0021】
球体は、光偏向装置を内部に収容するためのスロットを含んでいてもよい。
【0022】
覗き窓は、有利には、ハウジングの第1面とリング状シート要素の間に挟まれたガラス板によって形成される。第1環状シールがリング状シート要素とガラス板の間に配置されてもよく、第2環状シールがガラス板と第1面の間に配置されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
発明の好ましい実施形態を、添付の図面を参照しつつ例示によって説明する。
【
図1】本発明による光学監視システムが連結されたブローパイプと溶鉱炉羽口の側断面図である。
【
図2】
図1の光学監視システムの光偏向装置の側断面図である。
【
図3】
図2の光偏向装置を上方からみた断面図である。
【
図5】球体のソケットの他の実施形態による
図4の拡大図である。
【
図6】球体のソケットの他の実施形態による
図4の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明による光学監視システムが連結された溶鉱炉羽口設備の側断面図である。
図1は、溶鉱炉壁12を有する溶鉱炉10、及び羽口領域内の羽口20とブローパイプ18とバッスル管16から構成される熱風システム14を示す。バッスル管16は、溶鉱炉を取り囲み、炉10の周囲に等間隔に並べられた羽口20を通して、流体、一般的には熱風を溶鉱炉10内に分配する。
【0025】
ブローパイプ18は、その肘部に延長管24を含む。光学監視システム26は、延長管24に連結されており、ブローパイプ18と同じ軸を有する。光学監視システム26は、オペレータがブローパイプ18を通して羽口20内を見ることを可能にする覗き窓28を含む。覗き窓28は、一般にブローパイプ18の中心軸と軸整合されている。更に、光学センサ30がブローパイプ18の電子的な監視を可能にする。光学センサ30は横ハウジング34内に取り付けられる。
【0026】
また、
図1には、羽口20からの軸方向の光路に配置された光偏向装置40が概略的に示されている。光偏向装置40は、その中に配置された光偏向器41を有しており、ブローパイプ18の延長管24に連結するための連結管44を有する連結面42を含む。更に、光偏向装置40は、概略的に連結面42の反対側に配置されて覗き窓28を含む第1面46と、光学センサ30を含む第2面48を含む。光偏向装置40は、以下で更に説明するように、光偏向器41を調整するための第3面50も含む。
【0027】
光偏向器41は、光学センサ30の軸とブローパイプ18の中心軸の交点に配置され、光の一部を覗き窓28へ到達可能にするとともに、光の一部を光学センサ30に向かって偏向させる。従って、炉からの入射光は、部分的に光学センサ30に向けられ、それは羽口20を監視するのに十分な光を受ける。偏向された光を集中させて光強度測定を可能にするため、偏向させた光は、例えばレンズにより束ねることができる。
【0028】
光学センサ30の代わりに、ビデオカメラ、感光検出器、画像走査カメラ等が光学センサ30に搭載可能であることを理解されたい。
【0029】
図1に示す光偏向装置40は、概略的に表されており、一定の比率で縮小したものと解釈すべきでないことにも留意されたい。
【0030】
延長管24と光偏向装置40の連結管44の間に、後者を溶鉱炉の内部の過酷な環境から保護するためガラス窓52を配置してもよい。炉から放出される光の明るさからオペレータの目を保護するため、光学フィルタ(図示せず)を覗き窓28と一緒に置くか、又は覗き窓28に合体させてもよい。
【0031】
図1は、光学監視システム26とブローパイプ18の延長管24の間に配置された遮断弁54も示す。例えば、メンテナンス作業を実行するときに、遮断弁54は、光学監視システム26をブローパイプ18から隔離することができる。
【0032】
本発明は、光偏向装置40をより詳細に示す
図2を参照することで、より詳しく説明することができる。光偏向装置40は、前述の連結面42と第1、第2、第3面46、48、50を含んだ6つの面を含むハウジング56によって形成される。
【0033】
球体60は、ハウジング56内に回転可能に配置されるとともに、球体60を通して光を通過させるための通路を含む。ハウジング56の連結面42の第1開口64と一直線に整列する第1通路62は、光を球体60の中心領域66に送るために使用される。ハウジング56の第1面46の第2開口70と一直線に整列する第2通路68は、光を中心領域66から覗き窓28へ供給可能にするために使用される。ハウジング56の第2面48の第3開口74と一直線に整列する第3通路72は、光を中心領域66から光学センサ30へ供給可能にするために使用される。
【0034】
球体60の中心領域66において、光偏向器41は、羽口領域からの入射光が光学センサ30はもちろん覗き窓28にも指向するように配置される。実際、光偏向器41は、半透明ガラス、被覆ガラス、着色ガラス板、半透鏡、ガラスプリズム、又は偏光素子であってもよく、入射の一部を光学センサ30に向かって反射させると共に、入射光の一部が覗き窓28に向かって光偏向器41を通過できるようにする。
【0035】
ハウジング56の第3面50には、必要に応じて球体60の位置を調整するため、開口部(opening)76が、外部から球体60へのアクセスのために配置されている。調整の目的で、球体60は、開口部76に面する領域に、六角形のキー(図示せず)のような調整具と係合可能な六角形のソケット(受け口)78を含んでいる。好ましい案内スロットの形状である開口部76、及び六角形のソケット78が
図4に示されている。代替のソケット形状が
図5と
図6に示されている。
図5は三角形の断面のソケットを示し、
図6は四角形の断面のソケットを示す。多くの代替形状を想定することができる。
【0036】
図4では、開口部76が実質的に矩形の案内スロットとして示されているが、異なる形状とサイズが排斥されないことに留意すべきであり、それらは異なる調整の可能性を提供する。しかしながら、本発明者は、球体60の特に有利な調整を可能にする好ましい解決策として、案内スロットを選択した。この趣旨で、案内スロットは、六角形のソケット78の直径に実質的に対応する幅を有する。調整具を六角形のソケット78に挿入すると、六角形のソケット78の並進運動は案内スロット76により限定される方向に制限される。実際には、そのような並進運動は、
図2に示す第1回転軸82回りの球体60の回転を可能にする。一方、調整具の、従って六角形のソケット78の回転運動は、
図2に示す第2回転軸84回りの球体60の回転を可能にする。並進と回転の運動の選択により、第1、第2回転軸82、84回りの回転を互いに独立して行えるため、ユーザは調整プロセスにおいて良好な制御を行える。
【0037】
ハウジング56の第1面46は、球体60をハウジング56に挿入しハウジング56から取り出すための取り外し可能な取付面として構成することができる。取付面の構成と取付プロセスは、ハウジング56を上方からみた断面図を示す
図3を参照することで、より詳しく説明することができる。
【0038】
まず始めに、球体60は、それがハウジング内にない間に、光偏向器41を球体60内に挿入可能にする側部のスロット86を備えている。光偏向器41は、一旦挿入されると、例えば高温接着剤のような適切な固定手段により、球体60内に固定される。他の適切な固定手段が容易に利用可能であり、代替手段として使用することができる。
【0039】
球体60と光偏向器41が一旦組み立てられると、球体60は、第1面46の穴90を通ってハウジング56の空洞88に挿入可能である。穴90と空洞88は、球体60の直径に本質的に対応する断面を有する。
【0040】
球体60の挿入後に、それは、第1、第2、第3通路62、68、72がそれぞれ第1、第2、第3開口64、70、74と一直線になるように調整される。穴90を閉じて、球体60をハウジング56内に保持するため、リング状シート要素(seat element)92が穴90内に置かれる。シート要素92は、その球体60に対面する側が球体60の座部として働くように構成されている。リング状シート要素92は、例えばネジ96のような十分な固定手段によりハウジング56に連結されたエンドプレート94により、定位置に保持される。
【0041】
エンドプレート94の連結前に、スプリング要素80が、リング状シート要素92とエンドプレート94の間に配置される。そのようなスプリング要素80は、好ましくは環状のスプリング、最も好ましくは螺旋状のスプリングワッシャーであり、リング状シート要素92を球体60に押し付け、それにより後者を固定する。しかしながら、スプリング要素80は、調整具によって外力が加えられたときに球体60の回転を可能にするのに十分な弾性を有する。
【0042】
覗き窓28は、例えば
図1に示すように、端部にガラス板を有する管部品であってもよい。しかしながら、
図3に示すように、覗き窓28は、好ましくは取付面に一体化される。この効果で、ガラス板98がリング状シート要素92とエンドプレート94の間に挟持される。第1、第2環状シール100、102は、ガラス板98と、それぞれリング状シート要素92、エンドプレート94との間に配置される。
【0043】
センタリングピン110(
図3、
図4に見られる)が、延長管24の対応する穴に係合するために連結面42に配置されている。そのようなセンタリングピン110は、延長管24に対する光偏向装置40の正確な位置決めを保証する。
【符号の説明】
【0044】
10 溶鉱炉
12 溶鉱炉壁
14 熱風システム
20 羽口
18 ブローパイプ
16 バッスル管
24 延長管
26 光学監視システム
28 覗き窓
30 光学センサ
34 横ハウジング
40 光偏向装置
41 光偏向器
42 連結面
44 連結管
46 第1面
48 第2面
50 第3面
52 ガラス窓
54 遮断弁
56 ハウジング
60 球体
62 第1通路
64 第1開口
66 中心領域
68 第2通路
70 第2開口
72 第3通路
74 第3開口
76 開口部
78 ソケット
80 スプリング要素
82 第1回転軸
84 第2回転軸
86 スロット
88 空洞
90 穴
92 リング状シート要素
94 エンドプレート
96 ネジ
98 ガラス板
100 第1環状シール
102 第2環状シール
110 センタリングピン