(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6339899
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】発泡性飲料自動注出装置
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20180528BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-180217(P2014-180217)
(22)【出願日】2014年9月4日
(65)【公開番号】特開2015-96435(P2015-96435A)
(43)【公開日】2015年5月21日
【審査請求日】2017年6月27日
(31)【優先権主張番号】特願2013-213010(P2013-213010)
(32)【優先日】2013年10月10日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155099
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100064724
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 照一
(72)【発明者】
【氏名】嘉藤 由秋
【審査官】
加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−261199(JP,A)
【文献】
特開2001−247193(JP,A)
【文献】
特開2006−206151(JP,A)
【文献】
特開2001−278392(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0192615(US,A1)
【文献】
独国特許出願公開第19632091(DE,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第0424682(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/00−1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の前面上部に設けられて弁機構部を開放することにより注出ノズルから発泡性飲料を注出する注出コックと、
前記注出コックの下側にて前記装置本体の前面に水平軸線回りに傾動可能に軸架された傾動基板と、この傾動基板の前側に取り付けられて前記注出コックから注出される発泡性飲料を受ける容器を載置する受台とを有する容器受台装置と、
前記装置本体の前部に設けられて、前記傾動基板が起立した起立姿勢と水平軸線回りに傾斜した傾斜姿勢との間で前記傾動基板を傾動させる受台傾動装置とを備え、
前記受台傾動装置によって前記傾動基板を前記起立姿勢から前記傾斜姿勢に傾動させることで前記受台に載置した容器を傾斜させ、この傾斜させた容器に前記弁機構部を開閉させることによって発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置であって、
前記容器受台装置には前記容器を前記傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部を設けたことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発泡性飲料自動注出装置において、
前記傾斜支持部は前記受台の上面に設けて前記容器の下部を前記傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した姿勢で支持する下部傾斜支持部と、前記傾動基板の上部に設けて前記容器の上部を前記傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した姿勢で支持する上部傾斜支持部とを備えたことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置に関し、特に、受台傾動装置により傾動基板を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させることで、受台に載置したグラス等の容器を傾斜させた状態とし、注出ノズルから発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビール等の発泡性飲料をグラス等の容器に注ぐときには、容器を斜めに傾けた状態としてその内周壁に沿って発泡性飲料を注ぐようにして、発泡性飲料が容器内で過剰に泡立つのを抑えるように注ぐと、発泡性飲料の味が良好となることが知られている。特許文献1には、ビール等の発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置が開示されている。この発泡性飲料自動注出装置は、装置本体の前面上部に設けた注出コックと、注出コックの操作レバーを傾動させるコック駆動装置と、注出コックの下側にてその上端部が装置本体の前面に傾動可能に軸架された傾動基板の前側に発泡性飲料を受ける容器を載置する受台を有した容器受台装置と、傾動基板の後面を押動することにより、傾動基板の下端部を前方に押し上げて傾動基板を傾動させる受台傾動装置とを備えている。この発泡性飲料自動注出装置は、受台傾動装置により傾動基板の下端部を前方に押し上げることで受台に載置した容器を前後方向に傾斜させた状態とし、コック駆動装置により操作レバーを傾動させて注出ノズルから前後方向に傾斜させた容器の内周壁上部から底部に沿って発泡性飲料を注出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−261199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような特許文献1に記載の発泡性飲料自動注出装置においては、受台傾動装置により傾動基板の下端部を前方に押し上げることで受台に載置した容器を前後方向に傾斜させた状態とし、コック駆動装置により操作レバーを傾動させて注出ノズルから前後方向に傾斜させた容器の内周壁上部から底部に沿って発泡性飲料を注出するようにして、発泡性飲料が過剰に泡立つのを防ぐようにしている。しかし、容器を前後方向に傾斜させた状態であっても、傾斜させた容器の内周壁上部から底部の間にある程度の高さがあり、発泡性飲料が少し泡立っていた。発泡性飲料が泡立つのを抑制するために、容器を前後方向にさらに傾斜させれば、注出ノズルから注出される容器の内周壁上部から底部までの高さをさらに低くすることができる。しかし、容器を前後方向にさらに傾斜させると、注出ノズルが容器の内周壁上部の壁面に略直交するようになり、注出ノズルから注ぎ出されたビールが容器の内周壁上部の壁面にぶつかる衝撃で発泡するおそれがあり、容器を前後方向にさらに傾斜させるのは好ましくなかった。本発明は、発泡性飲料自動注出装置から注出される発泡性飲料ができるだけ泡立たないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するため、装置本体の前面上部に設けられて弁機構部を開放することにより注出ノズルから発泡性飲料を注出する注出コックと、注出コックの下側にて装置本体の前面に水平軸線回りに傾動可能に軸架された傾動基板と、この傾動基板の前側に取り付けられて注出コックから注出される発泡性飲料を受ける容器を載置する受台とを有する容器受台装置と、装置本体の前部に設けられて、傾動基板が起立した起立姿勢と水平軸線回りに傾斜した傾斜姿勢との間で傾動基板を傾動させる受台傾動装置とを備え、受台傾動装置によって傾動基板を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させることで受台に載置した容器を傾斜させ、この傾斜させた容器に弁機構部を開閉させることによって発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置であって、容器受台装置には容器を傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部を設けたことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置を提供するものである。
【0006】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置においては、容器受台装置には容器を傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部を設けたので、受台に載置した容器は傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した状態にてさらに傾動基板の傾動方向に傾斜して注出されるようになり、注出するときに傾斜させた容器の上端から底部の高さを低くでき、発泡性飲料を注出するときに泡の発生を抑制できた。
【0007】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置においては、その一実施形態として、傾斜支持部は受台の上面に設けて容器の下部を傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した姿勢で支持する下部傾斜支持部と、傾動基板の上部に設けて容器の上部を傾動基板の傾動方向と直交する方向に傾斜した姿勢で支持する上部傾斜支持部とを備えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明による発泡性飲料自動注出装置の一実施形態を斜め前方から見た斜視図である。
【
図3】
図1の側面図であり、(a)容器受台装置が直立位置にあるときの側面図であり、(b)容器受台装置が傾動位置にあるときの側面図である。
【
図4】容器受台装置にグラスを載置したときの斜視図であり(a)容器受台装置が直立位置にあるときの斜視図であり、(b)容器受台装置が傾動位置にあるときの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明による発泡性飲料自動注出装置の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示したように、本発明の発泡性飲料自動注出装置10は、ビール(発泡性飲料)をグラス(容器)Gにできるだけ泡立つことなく注出することを目的としたものである。発泡性飲料自動注出装置10は、装置本体11の前面上部に設けられて、弁機構部21aを開放することにより注出ノズル23から発泡性飲料を注出する注出コック20と、注出コック20の下側にて装置本体11の前面に左右方向の水平軸線回りに前後方向に傾動可能に軸架された傾動基板31と、この傾動基板31の前側に取り付けられて注出コック20から注出されるビールを受けるグラスGを載置する受台32とを有する容器受台装置30と、装置本体11の前部に設けられて、傾動基板31が起立した起立姿勢と左右方向の水平軸線回りに前後方向に傾斜した傾斜姿勢との間で傾動基板31を傾動させる受台傾動装置40とを備え、受台傾動装置40によって傾動基板31を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させることで受台32に載置したグラスGを後方(前後方向)に傾斜させ、この傾斜させたグラスGに注出コック20の弁機構部21aを開放(開閉)させて注出ノズル23からビールを自動注出するものである。この発泡性飲料自動注出装置10においては、受台32aにはグラスGを傾動基板31の傾動方向と直交する方向として右方向(左右方向)に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部33を備え、グラスGを予め傾動基板31の傾動方向と直交する方向として右方向に傾斜させ、右方向に傾斜させたグラスGをさらに傾動基板31の傾動方向として後方(前後方向)に傾斜させて、注出ノズル23からビールを自動注出するものである。以下に、この発泡性飲料自動注出装置10について詳述する。
【0010】
図3に示したように、発泡性飲料自動注出装置10は、装置本体11内に冷却水槽12と、この冷却水槽12内の冷却水を冷却する冷凍装置13とを内蔵している。冷却水槽12内には飲料冷却管(図示しない)が設けられており、飲料冷却管の導入端部には装置本体11の外部に設けたビア樽が接続され、飲料冷却管の導出端部には装置本体11の上部に設けた注出コック20が接続されている。なお、ビア樽にはガスボンベ(図示しない)が接続されており、ビア樽のビールはガスボンベの炭酸ガスの圧力によって飲料冷却管に送られるようになっている。
【0011】
図3に示したように、注出コック20は、容器受台装置30に載置したグラスGにビールを注出するものであり、弁機構部21aを内蔵した筒状の本体部21の上部に操作レバー22と、下部に注出ノズル23(23a,23b)とを備えている。注出ノズル23は、本体部21下部の前部に泡用の注出ノズル23aと、本体部21下部の後部に液用の注出ノズル23bとを備えている。
図2に示したように、液用の注出ノズル23bは正面から見て右側に傾斜している。操作レバー22を前傾させると弁機構部21aを液用に開放して液用の注出ノズル23bから液状態のビールが注出され、操作レバー22を後傾させると弁機構部21aを泡用に開放して泡用の注出ノズル23aから泡状態のビールが注出される。
【0012】
図1〜
図3に示したように、装置本体11の前面上部には注出コック20の上側にコック駆動装置24が設けられており、コック駆動装置24は、サーボモータ(図示しない)の駆動により前後に移動するスライダ(図示しない)を用いて注出コック20の操作レバー22を前傾または後傾させるものである。
【0013】
容器受台装置30は、グラスGを載置するものであり、その上端部が装置本体11の前面に左右方向の水平軸線回りに傾動可能に軸架された傾動基板31と、傾動基板31に取り付けた受台32(32a,32b)とを備えている。傾動基板31は後面が押動されると下端部が斜め前方に押し上げられて起立した起立姿勢から後方(前後方向)に傾斜した傾斜姿勢に傾動する。受台32は傾動基板31の上下方向の中間部と下部とに上下2段に取り付けた受台32a,32bとからなる。
【0014】
容器受台装置30にはグラスGを傾動基板31の傾動方向と直交する方向として右方向(左右方向)に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部33が設けられている。傾斜支持部33は上段の受台32aの上面に設けられてグラスGの下部を右方向に傾斜した姿勢で支持する下部傾斜支持部34と、傾動基板31の上部に設けられてグラスGの上部を右方向に傾斜した姿勢で支持する上部傾斜支持部35とを備えている。下部傾斜支持部34は略円筒形状のグラスGの底部が嵌合する右斜めに傾いた円筒形状をした傾斜嵌合部34aを備えており、傾斜嵌合部34aはグラスGを右方向に斜めに傾斜した姿勢でグラスGの下部を支持している。上部傾斜支持部35は右斜めに傾いた左右方向に延びる円弧形をした傾斜円弧部35aを備えており、傾斜円弧部35aはグラスGを右斜めに傾いた姿勢でグラスGの側面上部を支持している。この実施形態ではグラスGは傾斜支持部33により鉛直方向から右方向に17°傾けて73°に傾斜して支持されている。
【0015】
受台傾動装置40は、容器受台装置30の傾動基板31を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させるものである。受台傾動装置40は、サーボモータ(図示しない)の駆動によって前後に伸縮するリンク機構41によって傾動基板31の後面を前方に押して、傾動基板31を起立した起立姿勢から後方に傾斜した傾斜姿勢に傾動させる。
【0016】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10の作動について説明する。装置本体11内の冷却水槽12内の冷却水は冷凍装置13により冷却されている。この状態で、
図4(a)に示したように、先ず上段の受台32aにグラスGを載置する。具体的には、グラスGの下部を下部傾斜支持部34の傾斜嵌合部34aに嵌合させるとともに、グラスGの上部を上部傾斜支持部35の傾斜円弧部35aに支持させる。このとき、グラスGは受台32aに右方向に傾斜して支持され、注出コック20の各注出ノズル23a,23bはグラスGの上面開口の上側に位置している。
【0017】
この状態で、コック駆動装置24の前面に設けた操作パネルの自動注出ボタンをオンすると、
図4(b)に示したように、受台傾動装置40により容器受台装置30の傾動基板31を前方に押し出す。傾動基板31は後面が押動されて、下端部が前方に押し上げられる。受台32aに載置した右方向に傾斜させたグラスGはさらに後方向(前後方向)に傾斜した状態となる。このとき、液用の注出ノズル23bの先端開口の直下にグラスGの内壁上部が配置されている。この状態にて、コック駆動装置24により操作レバー22を前傾させて弁機構部21aを液用に開放させ、液用の注出ノズル23bからグラスGにビールが液状態で注出される。ビールはグラスGの内壁面に沿って回転しながらグラスGの底部に流れ落ちて、グラスG内での泡立ちが抑えられる。
【0018】
グラスGに7割程度の液状態のビールが注出されると、コック駆動装置24により操作レバー22を中立位置に戻すことで弁機構部21aを閉止させて液用の注出ノズル23bからの注出を停止させ、受台傾動装置40により傾動させていた容器受台装置30の傾動基板31を起立位置に戻す。その後、コック駆動装置24に操作レバー22を後傾させて弁機構部21aを泡用に開放させることで、泡用の注出ノズル23aから泡状態のビールを注出し、7割程度の液状態のビールが注出されたグラスGに2割程度の泡状態のビールを追加で注出する。2割程度の泡状態のビールを注出すると、コック駆動装置24によって弁機構部21aを閉止させて液用の注出ノズル23bからの注出を停止させる。
【0019】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、容器受台装置30にはグラスGを右方向(傾動基板31の傾動する方向と直交する方向)に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部33を設けた。この実施形態の傾斜支持部33は、上側の受台32aの上面に設けてグラスGの下部を右方向に傾斜した姿勢で支持する下部傾斜支持部34と、傾動基板31の上部に設けてグラスGの上部を右方向に傾斜した姿勢で支持する上部傾斜支持部35とからなる。これにより、受台32aに載置したグラスGは右方向に傾斜した状態にてさらに後方向に傾斜して注出されるようになり、注出するときに傾斜させたグラスGの上端から底部の高さをさらに低くでき、ビールを注出するときに泡の発生をさらに抑制できた。
【0020】
また、注出コック20の液用の注出ノズル23bを周知の技術として知られるように左右方向の一方に傾斜させている。これにより、注出ノズル23bから注ぎ出されたビールが直ぐにグラスGの内周壁から底部まで伝わるようになり、ビールがさらに泡立ちにくくなった。さらに、従来のように液用の注出ノズル23bが右方向に傾斜したものでないときには、同様に周知の技術として知られるように右側に傾斜した筒形をしたノズルを従来の液用の注出ノズルに着脱可能に取り付けるようにしてもよい。なお、液用の注出ノズル23bを左右に傾斜させていなくても、注出ノズル23bの先端の注出口がグラスGの内周壁底部に近接するようにグラスGを載置すればよい。
【0021】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、容器受台装置30に傾斜支持部33を着脱可能に取り付けるようにしてもよい。このようにしたときには、通常通りビールを注出するときには、傾斜支持部33を取り付けることなくビールを注出し、ビールをできるだけ泡立てることなく注出するときには、傾斜支持部33を容器受台装置30に取り付けるようにすればよい。
【0022】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、傾斜支持部33はグラスGを右方向に傾斜させて支持したが、本発明はこれに限られるものでなく、左方向に傾斜させるようにしても同様の作用効果を得ることができる。なお、グラスGを左方向に傾斜させたときには、注出ノズル23bを左方向に傾斜させるとなおよい。
【0023】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、傾斜支持部33はグラスを垂直方向(90°)から右方向(または左方向))に17°傾けて73°に傾斜させて支持したが、本発明はこれに限られるものでなく、65°〜85°、さらに好ましくは70°〜80°に傾斜させて支持するものであってもよい。
【0024】
また、上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、傾斜支持部33の下部傾斜支持部34を上段の受台32aに設けたが、本発明はこれに限られるものでなく、下部傾斜支持部34を下段の受台32bに設けるようにしてもよく、このようにしたときにも上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
【0025】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、発泡性飲料としてビールを注出するもので説明したが、本発明はこれに限られるものでなく、発泡性飲料として発泡酒、酎ハイ、炭酸飲料等の炭酸ガスが混入して泡が発生する発泡性の飲料に適用できるものであり、これらの発泡性の飲料を注出するものであっても上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
【0026】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、容器としてグラスGを用いて説明したが、本発明はこれに限られるものでなく、容器としてジョッキ等を用いても同様の作用効果を得ることができる。
【0027】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、受台傾動装置40は、サーボモータ(図示しない)の駆動によって前後に伸縮するリンク機構41により容器受台装置30の傾動基板31を前方に押し出すものであるが、本発明はこれに限られるものでなく、傾動基板31の上端の支持軸をモータにより直接回動させることにより、傾動基板31の下端部を前方に押し上げて傾動基板31を傾動させるものであってもよく、このようにしたときにも同様の作用効果を得ることができる。
【0028】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、傾動基板31は装置本体11の前面に左右方向の水平軸線回りに前後方向に傾動可能に軸架され、容器受台装置30にはグラス(容器)Gを傾動基板31の傾動方向と直交する方向として右方向(左右方向)に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部33を設けたが、本発明はこれに限られるものでなく、傾動基板31を装置本体11の前面に前後方向の水平軸線回りに左右方向に傾動可能に軸架し、容器受台装置30にはグラス(容器)Gを傾動基板31の傾動方向と直交する方向として後方向(前後方向)に傾斜した姿勢で支持する傾斜支持部を設けるようにしてもよく、このようにしたときにも上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0029】
10…発泡性飲料自動注出装置、11…装置本体、20…注出コック、22…操作レバー、23b…注出ノズル(液用の注出ノズル)、24…コック駆動装置、30…容器受台装置、31…傾動基板、32a…受台(上段の受台)、33…傾斜支持部、34…下部傾斜支持部、35…上部傾斜支持部、40…受台傾動装置。