特許第6339900号(P6339900)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6339900
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】発泡性飲料自動注出装置
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20180528BHJP
【FI】
   B67D1/08 Z
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-180232(P2014-180232)
(22)【出願日】2014年9月4日
(65)【公開番号】特開2015-117070(P2015-117070A)
(43)【公開日】2015年6月25日
【審査請求日】2017年6月27日
(31)【優先権主張番号】特願2013-236144(P2013-236144)
(32)【優先日】2013年11月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155099
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100064724
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 照一
(72)【発明者】
【氏名】嘉藤 由秋
(72)【発明者】
【氏名】兒玉 光司
(72)【発明者】
【氏名】荒木 宏和
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−96435(JP,A)
【文献】 特開2003−261199(JP,A)
【文献】 特開2001−247193(JP,A)
【文献】 特開2006−206151(JP,A)
【文献】 特開2001−278392(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0192615(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第19632091(DE,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第0424682(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/00−1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の前面上部に設けられて弁機構部を開放することにより注出ノズルから発泡性飲料を注出する注出コックと、
前記注出コックの下側にて前記装置本体の前面に傾動可能に軸支された傾動基板と、この傾動基板の前側に取り付けられて前記注出コックから注出される発泡性飲料を受ける容器を載置する受台とを有する容器受台装置と、
前記装置本体の前部に設けられて、前記傾動基板が起立した起立姿勢と傾斜した傾斜姿勢との間で前記傾動基板を傾動させる受台傾動装置とを備え、
前記受台傾動装置によって前記傾動基板を前記起立姿勢から前記傾斜姿勢に傾動させることで前記受台に載置した容器を傾斜させ、この傾斜させた容器に前記弁機構部を開放させることによって発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置であって、
前記受台傾動装置により前記傾動基板を前記起立姿勢から前記傾斜姿勢に傾動させるときに、前記傾動基板を一方に傾動させるとともに、前記傾動基板を一方と直交する直交方向にも傾動させるようにし、前記容器を一方及び一方と直交する直交方向に傾斜させた状態で前記注出ノズルから発泡性飲料を自動注出するようにしたことを特徴とした発泡性飲料自動注出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発泡性飲料自動注出装置において、
前記傾動基板は、前記装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、前記第1傾動基板の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に前記受台を設けた第2傾動基板とからなり、前記第2傾動基板の下端部を前記装置本体の前面にて前記容器受台装置の側方に設けた所定長のリンク部材により連結したことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の発泡性飲料自動注出装置において、
前記傾動基板は、前記装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、前記第1傾動基板の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に前記受台を設けた第2傾動基板とを備え、
前記第1傾動基板は後面の上端部に設けた係止腕部を前記装置本体の前面上部に固定した第1支持軸に係止させることにより左右方向の水平軸線回りに傾動自在に軸支され、前記第2傾動基板は後面上端部に固定した第2支持軸を前記第1傾動基板の上端部にてこれを貫通させた状態にて回動可能に軸支され、
前記第1及び第2支持軸には前記第1傾動基板の前記第1支持軸に対する相対的な回動を前記第2支持軸の回動に変換するギヤ機構を設けたことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置。
【請求項4】
請求項1に記載の発泡性飲料自動注出装置において、
前記傾動基板は、前記装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、前記第1傾動基板の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に前記受台を設けた第2傾動基板とを備え、
前記第1傾動基板はその後面の上端部に設けた係止腕部を前記装置本体の前面上部に回動可能に設けた第1支持軸に係止させることにより左右方向の水平軸線回りに傾動自在に軸支され、前記第2傾動基板は後面上端部に固定した第2支持軸を前記第1傾動基板の上端部にてこれを貫通させた状態にて回動可能に軸支され、
前記装置本体の前部には前記第1支持軸を回動させる支持軸回動機構を設け、
前記第1及び第2支持軸には前記第1支持軸の回動を前記第2支持軸の回動に変換するギヤ機構を設けたことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置。
【請求項5】
請求項1に記載の発泡性飲料自動注出装置において、
前記傾動基板は、前記装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、前記第1傾動基板の前側上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に前記受台を設けた第2傾動基板とを備え、
前記受台傾動装置は前記第1傾動基板の後面を押動するアームを備え、前記アームを前記第1傾動基板の後面に沿って上下方向に移動させながら前記第1傾動基板の下端部を前方に押し上げるように傾動させたものであり、
前記第1傾動基板には上下方向に延びる貫通孔を形成するとともに、前記第2傾動基板の後面には左右方向に傾斜しながら上下方向に延びる係合ガイドを設け、
前記アームの先端部は前記第1傾動基板の後面を押動する押動部と、前記第1傾動基板の貫通孔を貫通して前記第2傾動基板の係合ガイドに係合する係合突起とを備えたことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置。
【請求項6】
請求項1に記載の発泡性飲料自動注出装置において、
前記装置前面には前記容器受台装置の傾動基板の上端部に設けた支持軸の左右両部を支持する左右一対の腕部を有した支持ブラケットを設け、
前記支持ブラケットの一方の腕部は前記支持軸の左右方向の一端部を前後方向に移動不可な状態で支持するとともに、前記支持ブラケットの他方の腕部を前後方向に延出させて前記支持軸の他端部を前後方向に移動可能に支持したことを特徴とする発泡性飲料自動注出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置に関し、特に、受台傾動装置により傾動基板を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させることで、受台に載置したグラス等の容器を傾斜させた状態とし、注出ノズルから発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビール等の発泡性飲料をグラス等の容器に注ぐときには、容器を斜めに傾けた状態としてその内周壁に沿って発泡性飲料を注ぐようにして、発泡性飲料が容器内で過剰に泡立つのを抑えるように注ぐと、発泡性飲料の味が良好となることが知られている。特許文献1には、ビール等の発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置が開示されている。この発泡性飲料自動注出装置は、装置本体の前面上部に設けられて弁機構部を開放することにより注出ノズルから発泡性飲料を注出する注出コックと、注出コックの下側にてその上端部が装置本体の前面に傾動可能に軸支された傾動基板の前側に発泡性飲料を受ける容器を載置する受台を有した容器受台装置と、傾動基板の後面を押動することにより、傾動基板の下端部を前方に押し上げて傾動基板を傾動させる受台傾動装置とを備えている。この発泡性飲料自動注出装置は、受台傾動装置により傾動基板の下端部を前方に押し上げることで受台に載置した容器を前後方向に傾斜させた状態とし、コック駆動装置により操作レバーを傾動させて注出ノズルから前後方向に傾斜させた容器の内周壁上部から底部に沿って発泡性飲料を注出するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−261199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような特許文献1に記載の発泡性飲料自動注出装置においては、受台傾動装置により傾動基板の下端部を前方に押し上げることで受台に載置した容器を前後方向に傾斜させた状態とし、コック駆動装置により操作レバーを傾動させて注出ノズルから前後方向に傾斜させた容器の内周壁上部から底部に沿って発泡性飲料を注出するようにして、発泡性飲料が過剰に泡立つのを防ぐようにしている。しかし、容器を前後方向に傾斜させた状態であっても、傾斜させた容器は内周壁上部から底部までにある程度の高さがあり、発泡性飲料が少し泡立つことになっていた。発泡性飲料が泡立つのを抑制するために、容器を前後方向にさらに傾斜させれば、容器の内周壁上部から底部までの高さをさらに低くすることができる。しかし、容器を前後方向にさらに傾斜させると、注出ノズルが容器の内周壁上部の壁面に略直交するようになり、注出ノズルから注ぎ出されたビールが容器の内周壁上部の壁面にぶつかる衝撃で発泡するおそれがあり、容器を前後方向にさらに傾斜させるのは好ましくなかった。本発明は、発泡性飲料自動注出装置から注出される発泡性飲料ができるだけ泡立たないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するため、装置本体の前面上部に設けられて弁機構部を開放することにより注出ノズルから発泡性飲料を注出する注出コックと、注出コックの下側にて装置本体の前面に傾動可能に軸支された傾動基板と、この傾動基板の前側に取り付けられて注出コックから注出される発泡性飲料を受ける容器を載置する受台とを有する容器受台装置と、装置本体の前部に設けられて、傾動基板が起立した起立姿勢と傾斜した傾斜姿勢との間で傾動基板を傾動させる受台傾動装置とを備え、受台傾動装置によって傾動基板を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させることで受台に載置した容器を傾斜させ、この傾斜させた容器に弁機構部を開放させることによって発泡性飲料を自動注出する発泡性飲料自動注出装置であって、受台傾動装置により傾動基板を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させるときに、傾動基板を一方に傾動させるとともに、傾動基板を一方と直交する直交方向にも傾動させるようにし、容器を一方及び一方と直交する直交方向に傾斜させた状態で注出ノズルから発泡性飲料を自動注出するようにしたことを特徴とした発泡性飲料自動注出装置を提供するものである。
【0006】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置においては、受台傾動装置により傾動基板を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させるときに、傾動基板を一方に傾動させるとともに、傾動基板を一方と直交する直交方向にも傾動させるようにし、容器を一方及び一方と直交する直交方向に傾斜させた状態で注出ノズルから発泡性飲料を自動注出するようにしたので、受台に載置した容器は発泡性飲料を注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズルから注出される発泡性飲料が容器内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【0007】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置の一実施形態として、傾動基板は、装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、第1傾動基板の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に受台を設けた第2傾動基板とからなり、第2傾動基板の下端部を装置本体の前面にて容器受台装置の側方に設けた所定長のリンク部材により連結したときには、第1傾動基板の下端部を前方に押し上げたときに、第2傾動基板の下端部が前方に押し上げられるとともに所定長のリンク部材により引っ張られることで左右方向の一方に押し上げられ、受台に載置した容器は前後及び左右方向に傾斜した姿勢となり、受台に載置した容器は発泡性飲料が注出されるときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズルから注出される発泡性飲料が容器内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【0008】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置の一実施形態として、傾動基板は、装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、第1傾動基板の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に受台を設けた第2傾動基板とを備え、第1傾動基板は後面の上端部に設けた係止腕部を装置本体の前面上部に固定した第1支持軸に係止させることにより左右方向の水平軸線回りに傾動自在に軸支され、第2傾動基板は後面上端部に固定した第2支持軸を第1傾動基板の上端部にてこれを貫通させた状態にて回動可能に軸支され、第1及び第2支持軸には第1傾動基板の第1支持軸に対する相対的な回動を第2支持軸の回動に変換するギヤ機構を設けたときには、第1傾動基板の下端部を前方に押し上げたときに、第1傾動基板の第1支持軸に対する相対的な回動がギヤ機構により第2支持軸の回動に変換され、第2支持軸に固定した第2傾動基板の下端部が左右方向の一方に押し上げられ、受台に載置した容器は前後及び左右方向に傾斜した姿勢となり、受台に載置した容器は発泡性飲料を注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズルから注出される発泡性飲料が容器内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【0009】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置の一実施形態として、傾動基板は、装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、第1傾動基板の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に受台を設けた第2傾動基板とを備え、第1傾動基板はその後面の上端部に設けた係止腕部を装置本体の前面上部に回動可能に設けた第1支持軸に係止させることにより左右方向の水平軸線回りに傾動自在に軸支され、第2傾動基板は後面上端部に固定した第2支持軸を第1傾動基板の上端部にてこれを貫通させた状態にて回動可能に軸支され、装置本体の前部には第1支持軸を回動させる支持軸回動機構を設け、第1及び第2支持軸には第1支持軸の回動を第2支持軸の回動に変換するギヤ機構を設けたときには、第1傾動基板の下端部を前方に押し上げたときに、支持軸回動機構により第1支持軸を回動させると、第1支持軸の回動がギヤ機構により第2支持軸の回動に変換され、第2支持軸に固定した第2傾動基板の下端部が左右方向の一方に押し上げられ、受台に載置した容器は前後及び左右方向に傾斜した姿勢となり、受台に載置した容器は発泡性飲料を注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズルから注出される発泡性飲料が容器内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【0010】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置の一実施形態として、傾動基板は、装置本体の前面に左右方向の軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板と、第1傾動基板の前側上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に受台を設けた第2傾動基板とを備え、受台傾動装置は第1傾動基板の後面を押動するアームを備え、アームを第1傾動基板の後面に沿って上下方向に移動させながら第1傾動基板の下端部を前方に押し上げるように傾動させたものであり、第1傾動基板には上下方向に延びる貫通孔を形成するとともに、第2傾動基板の後面には左右方向に傾斜しながら上下方向に延びる係合ガイドを設け、アームの先端部は第1傾動基板の後面を押動する押動部と、第1傾動基板の貫通孔を貫通して傾動基板の係合ガイドに係合する係合突起とを備えたときには、アームの押動部を第1傾動基板の後面を上下方向に移動させながら第1傾動基板の下端部を前方に押し上げるように傾動させたときに、アームの係合突起が第2傾動基板の後面を係合ガイドに沿って上下方向に移動し、係合突起が第2傾動基板の下端部を左右方向の一方に押し上げ、受台に載置した容器は前後及び左右方向に傾斜した姿勢となり、受台に載置した容器は発泡性飲料を注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズルから注出される発泡性飲料が容器内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【0011】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置の一実施形態として、装置前面には容器受台装置の傾動基板の上端部に設けた支持軸の左右両部を支持する左右一対の支持ブラケットを設け、支持ブラケットの一方は支持軸の左右方向の一端部を前後方向に移動不可な状態で支持するとともに、支持ブラケットの他方を前後方向に延出させて支持軸の他端部を前後方向に移動可能に支持したときには、傾動基板の下端部を前方に押し上げるときに、支持軸は一端部を支点として他端部が他方の支持ブラケットの前方に移動し、傾動基板の下端部が左右方向の一方にも押し上げられ、受台に載置した容器は前後及び左右方向に傾斜した姿勢となり、受台に載置した容器は発泡性飲料を注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズルから注出される発泡性飲料が容器内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明による発泡性飲料自動注出装置の実施形態を示す正面図(a)と側面図(b)である。
図2】第1実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が起立姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、側面から見た概略図(b)である。
図3】第1実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が傾斜姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、側面から見た概略図(b)である。
図4】第2実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が起立姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、上面から見た概略図(b)である。
図5】第2実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が傾斜姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、側面から見た概略図(b)である。
図6】第3実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が起立姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、上面から見た概略図(b)である。
図7】第3実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が傾斜姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、側面から見た概略図(b)である。
図8】第4実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が起立姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、側面から見た概略図(b)である。
図9】第4実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す概略図であり、傾動基板が傾斜姿勢にあるときの正面から見た概略図(a)であり、側面から見た概略図(b)である。
図10】第5実施形態の発泡性飲料自動注出装置の容器受台装置を示す斜め前方から見た概略図であり、傾動基板が起立姿勢にあるときの概略図(a)と傾動基板が傾斜姿勢にあるときの上部の概略図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明による発泡性飲料自動注出装置の各実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示したように、第1実施形態の発泡性飲料自動注出装置10は、ビール(発泡性飲料)をグラス(容器)にできるだけ泡立つことなく自動注出することを目的としたものである。発泡性飲料自動注出装置10は、装置本体11の前面上部に設けられて弁機構部21aを開放することにより注出ノズル23から発泡性飲料を注出する注出コック20と、注出コック20の下側にて装置本体11の前面に傾動可能に軸支された傾動基板31と、この傾動基板31の前側に取り付けられて注出コック20から注出されるビールを受けるグラスを載置する受台36とを有する容器受台装置30と、装置本体11の前部に設けられて、傾動基板31が起立きた起立姿勢と傾斜した傾斜姿勢との間で傾動基板31を傾動させる受台傾動装置40とを備え、受台傾動装置40により傾動基板31を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させることで受台36に載置したグラスを後方(前後方向)に傾斜させ、傾斜させたグラスに弁機構部21aを開放させることによって注出ノズル23からビールを自動注出するものである。この発泡性飲料自動注出装置10においては、容器受台装置30により傾動基板31を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させるときに、傾動基板31を前後方向(一方)に傾動させるとともに、傾動基板31を左右方向(一方と直交する直交方向)にも傾動させるようにし、受台36に載置したグラスを前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜させた状態で注出ノズル23からビールを自動注出するようにしたものである。以下に、この発泡性飲料自動注出装置10について詳述する。
【0014】
図1(b)に示したように、発泡性飲料自動注出装置10は、装置本体11内に冷却水槽12と、この冷却水槽12内の冷却水を冷却する冷凍装置13とを内蔵している。冷却水槽12内には飲料冷却管(図示しない)が設けられており、飲料冷却管の導入端部には装置本体11の外部に設けたビア樽が接続され、飲料冷却管の導出端部には装置本体11の上部に設けた注出コック20が接続されている。なお、ビア樽にはガスボンベ(図示しない)が接続されており、ビア樽のビールはガスボンベの炭酸ガスの圧力によって飲料冷却管に送られるようになっている。
【0015】
図1に示したように、注出コック20は、容器受台装置30に載置したグラスにビールを注出するものであり、弁機構部21aを内蔵した筒状の本体部21の上部に操作レバー22と、下部に注出ノズル23(23a,23b)とを備えている。注出ノズル23は、本体部21下部の前部に泡用の注出ノズル23aと、本体部21下部の後部に液用の注出ノズル23bとを備えている。操作レバー22を前傾させると弁機構部21aを液用に開放して液用の注出ノズル23bから液状態のビールが注出され、操作レバー22を後傾させると弁機構部21aを泡用に開放して泡用の注出ノズル23aから泡状態のビールが注出される。
【0016】
図1に示したように、装置本体11の前面上部には注出コック20の上側にコック駆動装置24が設けられており、コック駆動装置24は、サーボモータ(図示しない)の駆動により前後に移動するスライダ(図示しない)を用いて注出コック20の操作レバー22を前傾または後傾させるものである。コック駆動装置24の前面には操作パネル25が設けられており、操作パネル25にはビールを自動注出させる自動注出ボタンが設けられている。
【0017】
図2及び図3に示したように、容器受台装置30は、グラスGを載置させるものであり、さらに注出コック20の注出ノズル23bからビールを注出させるときに、載置したグラスGを前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜させるものである。容器受台装置30は上端部が装置本体11の前面に傾動可能に軸支された傾動基板31を備えている。傾動基板31は装置本体11の前面に左右方向の水平軸線回りに前後方向に傾動可能に軸支された第1傾動基板32と、第1傾動基板32の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支された第2傾動基板34とを備えている。第1傾動基板32の上端部の左右両側には第1支持軸33,33が突設されており、第1傾動基板32は第1支持軸33,33を装置本体11の前面上部に前方に突出して設けた支持ブラケット14の左右一対の腕部14a,14bに係止させることにより下端部を前方に傾動可能に軸支されている。
【0018】
第1傾動基板32の前側には第2傾動基板34が平行に設けられている。第2傾動基板34の上端部後面にはこれと直交する方向にて後方に突出させた第2支持軸35が固定されており、第2支持軸35は第1傾動基板32の上端部に設けた軸受部によって第1傾動基板32に回動可能に支持されている。第2傾動基板34は第2支持軸35を支点として下端部が左右方向に傾動可能に第1傾動基板32に支持されている。第2傾動基板34の前面下部にはグラスGを載置する受台36が取り付けられている。なお、図1では受台36は第2傾動基板34の下部にて上下2段に設けられているが、図2及び図3は容器受台装置30を概略的に示すために上側の受台36を省略して下側の1段のみを示すようにしている。
【0019】
図2及び図3に示したように、装置本体11の前面には容器受台装置30の左側に第2傾動基板34の左側下部を連結する所定長のリンク部材37が設けられている。リンク部材37は装置本体11の支点Fと第2傾動基板34の下端部の距離を一定に保つことにより、第1傾動基板32の下端部を前方に押し上げたときに、第1傾動基板32とともに前方に押し上げられる第2傾動基板34の下端部を左側に引くようにし、第2傾動基板34を左右方向に傾動させるようにしたものである。リンク部材37は一端部が装置本体11の前面の支点Fに自在継手(図示省略)により固定され、他端部が第2傾動基板34の左側下部に自在継手(図示省略)により固定されている。なお、この説明では省略しているが、容器受台装置30は、第2傾動基板32の上部にグラスGの側面上部を支える傾倒防止部材と、受台36の上面にグラスGの底部または側面下部を支える傾動防止部材とを備え、受台36に載置したグラスGが傾倒するのを防止するのが好ましい。
【0020】
受台傾動装置40は、容器受台装置30の傾動基板31を起立姿勢から傾斜姿勢に傾動させるものである。受台傾動装置40は、サーボモータ(図示しない)の駆動によって前後に伸縮するアーム41により容器受台装置30の傾動基板31を前方に押し出して、傾動基板31を起立した起立姿勢から傾斜した傾斜姿勢に傾動させるものである。
【0021】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10の作動について説明する。装置本体11内の冷却水槽12内の冷却水は冷凍装置13により冷却されている。操作パネル25の自動注出ボタンをオンしていない状態では、注出コック20の操作レバー22は中立位置にある。また、容器受台装置30の第1傾動基板32は略鉛直に起立した起立姿勢にあり、第2傾動基板34は鉛直かつ左右方向に傾動することなく第1傾動基板32と同様に略鉛直に起立した起立姿勢にある。
【0022】
この状態で、受台36にグラスGを載置し、コック駆動装置24の前面の操作パネル25の自動注出ボタンをオンすると、受台傾動装置40により第1傾動基板32が前方に押し出される。第1傾動基板32は第1支持軸33,33の軸線回りにて下端部が前方に押し上げられると、第2傾動基板34は第1傾動基板32と同様に下端部が前方に押し上げられるとともに、第2傾動基板34の下端部はリンク部材37によって左側に引っ張られ、第2傾動基板34は第2支持軸35の軸線回りにて右側に傾動する。これにより、受台36に載置したグラスGは前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜した姿勢となる。この状態で、コック駆動装置24により注出コック20の操作レバー22を前傾させて弁機構部21aを液用に開放させると、液用の注出ノズル23bからグラスGにビールが液状態で注出される。ビールはグラスGの内壁面に沿って回転しながらグラスGの底部に流れ落ちて、グラスG内での泡立ちが抑えられる。
【0023】
グラスGに7割程度の液状体のビールが注出されると、コック駆動装置24により操作レバー22を前傾させた状態から中立位置に戻すことで弁機構部21aを閉止させ、液用の注出ノズル23bからの注出を停止させる。また、受台傾動装置40により傾動させていた第1傾動基板32を略鉛直に起立した起立姿勢に戻す。第1傾動基板32の下端部が前方に押し上げられて傾斜した姿勢から略鉛直に起立した起立姿勢に戻ると、第2傾動基板34は下端部がリンク部材37により引っ張られた状態から鉛直に起立した起立姿勢に戻り、受台36に載置したグラスGは前後及び左右に傾斜した姿勢から起立した姿勢に戻る。その後、コック駆動装置24により操作レバー22を後傾させて弁機構部21aを泡用に開放すると、泡用の注出ノズル23aから泡状態のビールが注出され、7割程度の液状態のビールが注出されたグラスGに2割程度の泡状態のビールを追加で注出する。2割程度の泡状態のビールを注出すると、コック駆動装置24により操作レバー22を中立位置に戻して弁機構部21aを閉止させ、泡用の注出ノズル23aからの注出を停止させる。
【0024】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、傾動基板31の下端部を前方に押し上げて、傾動基板31を前後方向(一方)に傾動させるときに、傾動基板31の下端部を左方向に押し上げて、傾動基板31を前後方向(一方)と直交する方向(直交方向)として左右方向に傾動させるようにして、グラスGを前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜させた状態で注出ノズル23bからビールを自動注出するようにした。具体的には、傾動基板31は、装置本体11の前面に左右方向の軸線回りに前後方向に傾動可能に軸支された第1傾動基板32と、第1傾動基板32の上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支されて、その前面に受台36を設けた第2傾動基板34とからなり、第2傾動基板34の下端部を装置本体11の前面にて容器受台装置30の左側方に設けた所定長のリンク部材37により連結した。第1傾動基板32の下端部を前方に押し上げたときには、第2傾動基板34の下端部が同様に前方に押し上げられるが、第2傾動基板34の下端部は所定長のリンク部材37によって引っ張られることで左方向に押し上げられるようになる。受台36に載置したグラスGは第2傾動基板34と同様に前後及び左右に傾斜し、受台36に載置したグラスGはビールを注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズル23bから注出されるビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。また、注出ノズル23bから注出されるビールはグラスGの内周面に沿って流れ落ちるため、ビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。
(第2実施形態)
次に、発泡性飲料自動注出装置の第2実施形態について説明する。第2実施形態の発泡性飲料自動注出装置10は、第1実施形態の発泡性飲料自動注出装置10の容器受台装置30を容器受台装置30Aに代えたものであり、容器受台装置30Aを第1実施形態の容器受台装置30と異なる点を中心に説明する。
【0025】
図4及び図5に示したように、容器受台装置30Aは、上端部が装置本体11の前面に水平軸線回りに傾動可能に軸支された傾動基板31Aを備えている。傾動基板31Aは装置本体11の前面に左右方向の水平軸線回りに傾動可能に軸支された第1傾動基板32Aと、第1傾動基板32Aの上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支された第2傾動基板34Aとを備えている。
【0026】
装置本体11の前面上部には前方に突出した左右一対の腕部14Aa,14Abを有した支持ブラケット14Aが設けられており、支持ブラケット14Aの腕部14Aa,14Abには第1傾動基板32Aを支持する第1支持軸33A,33Aが固着されている。第1傾動基板32Aの上端部後面には左右両側部に第1支持軸33A,33Aに係止させる係止腕部32Aa,32Aaが設けられており、第1傾動基板32Aは係止腕部32Aa,32Aaを第1支持軸33A,33Aに係止させて左右方向の水平軸線回りに回動可能に軸支されている。右側の第1支持軸33Aは第1傾動基板32Aの左右方向の中央部まで延出しており、第1支持軸33Aの先端部には後述するギヤ機構37Aを構成するベベルギヤ37Aaが取り付けられている。
【0027】
第1傾動基板32Aの前側には第2傾動基板34Aが平行に設けられている。第2傾動基板34Aの上端部後面にはこれと直交する方向にて後方に突出させた第2支持軸35Aが固定されており、第2支持軸35Aは第1傾動基板32Aの上端部に設けた軸受部によって第1傾動基板32Aに回動可能に支持されている。第2支持軸35Aは第1傾動基板32Aを貫通しており、第2支持軸35Aの先端部には第1傾動基板32Aの後側にてベベルギヤ37Abが取り付けられている。ベベルギヤ37Abは第1傾動基板32Aの後側にて第1支持軸33Aの先端部のべベベルギヤ37Aaに噛合しており、ベベルギヤ37Aa,37Abによりギヤ機構37Aを構成している。このギヤ機構37Aは第1傾動基板32Aの第1支持軸33Aに対する相対的な回動を第2支持軸35Aの回動に変換するものである。第1傾動基板32Aの下端部が前方に傾動して、第1傾動基板32Aが第1支持軸33A,33Aの周りを回動すると、第2支持軸35Aがギヤ機構37Aにより時計回りに回動し、第2支持軸35Aに固着した第2傾動基板34Aの下端部が左方に押し上げられるように傾動する。
【0028】
このように構成した第2実施形態の発泡性飲料自動注出装置10においても、受台傾動装置40により第1傾動基板32Aの下端部を前方に押し上げて、第1傾動基板32Aを前後方向(一方)に傾動させたときに、第1傾動基板32Aが第1支持軸33A,33Aの周りを回動することにより、第2支持軸35Aがギヤ機構37Aによって時計回りに回動する。第2支持軸35Aの回動によって、第2支持軸35Aに固着した第2傾動基板34Aの下端部が左方に押し上げられ、第2傾動基板34Aを前後方向と直交する直交方向として左右方向に傾動させるようにする。グラスGを前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜させた状態で注出ノズル23bからビールを自動注出するようにした。このようにしたことで、受台36Aに載置したグラスGは第2傾動基板34Aと同様に前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜し、受台36Aに載置したグラスGはビールを注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズル23bから注出されるビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。また、注出ノズル23bから注出されるビールはグラスGの内周面に沿って流れ落ちるため、ビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。なお、この実施形態のギヤ機構37Aには一対のベベルギヤ37Aa,37Abを採用したが、これに限られるものでなく、例えば第1支持軸33Aにはすば歯車を設けるとともに、第2支持軸35Aにねじ歯車を設け、はすば歯車とねじ歯車とによりギヤ機構を構成してもよい。
(第3実施形態)
次に、発泡性飲料自動注出装置の第3実施形態について説明する。第3実施形態の発泡性飲料自動注出装置10は、第2実施形態の発泡性飲料自動注出装置10の容器受台装置30Aの一部を変更したものであり、この変更点を中心に説明する。
【0029】
図6及び図7に示したように、第3実施形態においては、装置本体11の前面上部には前方に突出した左右一対の腕部14Aa,14Abを有した支持ブラケット14Aが設けられており、支持ブラケット14Aの腕部14Aa,14Abには第1傾動基板32Aを支持する第1支持軸33A,33Aが取り付けられている。左側の第1支持軸33Aは支持ブラケット14Aの腕部14Aaに固着して取り付けられ、右側の第1支持軸33Aは支持ブラケット14Aの腕部14Abに回動自在に取り付けられている。装置本体11の前部には右側の第1支持軸33Aを回動させる支持軸回動機構38Aが設けられている。支持軸回動機構38Aは支持ブラケット14Aの右側の腕部14Abに取り付けられており、図示しないサーボモータの駆動により右側の第1支持軸33Aを回動させるようにする。これ以外については、上述した第2実施形態と同様である。
【0030】
このように構成した第3実施形態の発泡性飲料自動注出装置10においても、受台傾動装置40により第1傾動基板32Aの下端部を前方に押し上げて、第1傾動基板32Aを前後方向(一方)に傾動させたときに、図示しない制御装置により支持軸回動機構38Aのサーボモータを駆動させ、右側の第1支持軸33Aを回動させる。右側の第1支持軸33Aの回動がギヤ機構37Aにより第2支持軸35Aの回動に変換され、第2支持軸35Aに固着した第2傾動基板34Aの下端部が左方に押し上げられ、第2傾動基板34Aを前後方向と直交する直交方向として左右方向に傾動させるようにする。受台36Aに載置したグラスGは第2傾動基板34Aと同様に前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜し、受台36Aに載置したグラスGはビールを注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズル23bから注出されるビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。また、注出ノズル23bから注出されるビールはグラスGの内周面に沿って流れ落ちるため、ビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【0031】
支持軸回動機構38Aのサーボモータを駆動させることで右側の第1支持軸33Aを回動させているので、第1傾動基板32Aの下端部を前方に押し上げながら、または、第1傾動基板32Aの下端部を前方に押し上げた後のように、所望のタイミングで第1支持軸33Aを回動させて、第2傾動基板34Aの下端部を左方に押し上げるように傾動させることができた。
【0032】
具体的には、第1傾動基板32Aの下端部を前方に押し上げたときには、第1傾動基板32Aが第1支持軸33Aの周りを回動することにより、第1支持軸33Aは第1傾動基板32Aに対して相対的に回動することになる。これに対し、第1支持軸33Aが第1傾動基板32Aに対して相対的に回動しないように、支持軸回動機構38Aのサーボモータを逆回転(第1支持軸33Aが第1傾動基板32Aに対して相対的に回動しない向きに)で駆動させることで、第1傾動基板32Aを傾動させているときに、第2傾動基板34Aを左右方向に一時的に傾動させないようにすることもできる。また、この場合には、逆回転で駆動させたサーボモータの駆動を停止させると、第1傾動基板32Aが第1支持軸33Aに対して相対的に回動して、ギヤ機構37Aにより第2傾動基板34Aの下端部が左方に押し上げられるように傾動する。さらに、第1傾動基板32Aの傾動が終了したあとでも、支持軸回動機構38Aのサーボモータを駆動させれば、ギヤ機構37Aにより第2傾動基板34Aの下端部を左方に押し上げるように傾動させることができる。このように、支持軸回動機構38Aを用いたことで、第1傾動基板32Aを傾動させたタイミングによらずに、第2傾動基板34Aの下端部を左方に傾動させることができようになった。
【0033】
なお、この実施形態のギヤ機構37Aには一対のベベルギヤ37Aa,37Abを採用したが、これに限られるものでなく、例えば第1支持軸33Aにはすば歯車を設けるとともに、第2支持軸35Aにねじ歯車を設け、はすば歯車とねじ歯車とによりギヤ機構を構成してもよい。
(第4実施形態)
次に、発泡性飲料自動注出装置の第4実施形態について説明する。第4実施形態の発泡性飲料自動注出装置10は、第1実施形態の発泡性飲料自動注出装置10の容器受台装置30を容器受台装置30Bに代えたものであり、容器受台装置30Bを第1実施形態の容器受台装置30と異なる点を中心に説明する。
【0034】
図8及び図9に示したように、容器受台装置30Bは、上端部が装置本体11の前面に傾動可能に軸支された傾動基板31Bを備えている。傾動基板31Bは装置本体11の前面に左右方向の水平軸線回りに前後方向に傾動可能に軸支された第1傾動基板32Bと、第1傾動基板32Bの上部にてこれと直交する方向を軸線回りに傾動可能に軸支された第2傾動基板34Bとを備えている。
【0035】
第1傾動基板32Bの上端部の左右両側には第1支持軸33B,33Bが突設されており、第1傾動基板32Bは第1支持軸33B,33Bを装置本体11の前面上部に前方に突出して設けた支持ブラケット14Bの左右一対の腕部14Ba,14Bbに係止させることにより下端部を前方に傾動可能に軸支されている。第1傾動基板32Bの前側には第2傾動基板34Bが平行に設けられている。第2傾動基板34Bの上端部後面にはこれと直交する方向にて後方に突出させた第2支持軸35Bが固定されており、第2支持軸35Bは第1傾動基板32Bの上端部に設けた軸受部によって第1傾動基板32Bに回動可能に支持されている。第2傾動基板34Bは第2支持軸35Bを支点として下端部が左右方向に傾動可能に第1傾動基板32Bに支持されている。
【0036】
第1傾動基板32Bの左右方向の中央部には、上下方向の中間部と下部との間に上下方向に延びる細長い貫通孔32Bbが形成されている。また、第2傾動基板34Bの後面には左右方向に傾斜しながら上下方向に延びる凹溝よりなる係合ガイド34Baが形成されている。この実施形態の係合ガイド34Baは上下方向の中間部と下部との間にて、下側に進むにつれて左側部から左右方向の中央部に傾斜している。
【0037】
受台傾動装置40のアーム41Bは第1傾動基板32Bの後面を押動するものであり、アーム41Bを第1傾動基板32Bの後面下部から中間部に(上下方向に)沿って移動させながら、第1傾動基板32Bの下端部を前方に押し上げるように傾動させたものである。アーム41Bの先端部は、第1傾動基板の後面を押動する押動部41Baと、押動部41Baから前方に突出する係合突起41Bbとを備えている。係合突起41Bbは、第1傾動基板32Bの貫通孔32Bbを貫通して第2傾動基板34Bの係合ガイド34Baに係合している。アーム41Bの先端部の押動部41Baを第1傾動基板32の後面下部から中間部に沿って移動させながら、第1傾動基板32Bの下端部を前方に押し上げたときには、アーム41Bの係合突起41Bbは第2傾動基板34Bの後面の係合ガイド34Baの下部から上部に沿って移動することで、第2傾動基板34Bを第2支持軸35Bを中心に傾動させる。これ以外については、上述した第1実施形態と同様である。
【0038】
このように構成した第4実施形態の発泡性飲料自動注出装置10においても、受台傾動装置40Bのアーム41Bの押動部41Baを第1傾動基板32Bの後面下部から中間部に沿って移動させながら、第1傾動基板32Bの下端部を前方に押し上げて、第1傾動基板32Bを前後方向(一方)に傾動させたときに、アーム41Bの係合突起41Bbが第2傾動基板34Bの係合ガイド34Baの下部から上部に移動することで、第2傾動基板32Bの下端部はアーム41Bの係合突起41Bbにより左側に押し出され、第2傾動基板34Bを前後方向と直交する直交方向として左右方向に傾動させるようにする。これにより、受台36Bに載置したグラスGは第2傾動基板34Bと同様に前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜した姿勢となる。この状態で、コック駆動装置24により注出コック20の操作レバー22を前傾させて弁機構部21aを液用に開放すると、液用の注出ノズル23bからグラスGにビールが液状態で注出される。ビールはグラスGの内壁面に沿って回転しながらグラスGの底部に流れ落ちて、グラスG内での泡立ちが抑えられる。また、注出ノズル23bから注出されるビールはグラスGの内周面に沿って流れ落ちるため、ビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができる。
【0039】
なお、この実施形態では、受台傾動装置40のアーム41Bは、第1傾動基板32Bの後面下部から中間部に沿って下側から上側に移動させながら、第1傾動基板32Bの下端部を前方に押し上げるように傾動させたものであるが、これに限られるものでなく、第1傾動基板32Bの後面中間部から下部に沿って上側から下側に移動させながら、第1傾動基板32Bの下端部を前方に押し上げるように傾動させたものであってもよい。また、係合ガイド34Baの傾斜する左右の方向を変えることで、第2傾動基板34Bを傾動させる左右の方向を変えてもよい。また、この実施形態の係合ガイド34Baは凹溝よりなるが、これに限られるものでなく、係合ガイド34Baを係合突起41Bbが係合する左右方向に傾斜した上下方向に延びる突条等を用いたものであってもよい。
(第5実施形態)
次に、発泡性飲料自動注出装置の第5実施形態について説明する。第5実施形態の発泡性飲料自動注出装置10は、第1実施形態の発泡性飲料自動注出装置10の容器受台装置30を容器受台装置30Cに代えたものであり、容器受台装置30Cを第1実施形態の容器受台装置30と異なる点を中心に説明する。
【0040】
図10に示したように、容器受台装置30Cは、注出コック20の下側にてその上端部が装置本体11の前面に左右方向の水平軸線回りに傾動可能に軸支された傾動基板31Cと、この傾動基板31Cの前側下部に取り付けられて注出コック20から注出されるビールを受けるグラスGを載置する受台36Cとを備えている。装置本体11前面には傾動基板31Cの上端部に設けた支持軸33Cの左右両部を支持する左右一対の腕部14Ca,14Cbを有した支持ブラケット14Cが設けられている。支持ブラケット14Cの左側(一方)の腕部14Caは支持軸33Cの左側の端部(一端部)を前後方向に移動不可な状態で支持し、支持ブラケット14Cの右側(他方)の腕部14Cbを前後方向に延出させて支持軸33Cの右側の端部(他端部)を前後方向に移動可能に支持した。なお、この実施形態では、支持ブラケット14Cは、左側の腕部14Caを中心に支持軸33Cが回動するように、右側の腕部14Cbは左側の腕部14Caを中心とした円弧形に湾曲している。
【0041】
上記のように構成した第3実施形態の発泡性飲料自動注出装置10においては、受台傾動装置40により傾動基板31Cの下端部を前方に押し上げるときに、支持軸33Cは左端部を支点として右端部が支持ブラケット14Cの右側の腕部14Cbの前部に移動し、傾動基板31Cの下端部が前方向及び左方向に押し上げられ、傾動基板31Cは前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾動されるようになった。これにより、受台36Cに載置したグラスGは傾動基板31Cと同様に前後(一方)及び左右方向(一方と直交する直交方向)に傾斜し、受台36Cに載置したグラスGはビールを注出するときに上端から底部の高さを低くでき、注出ノズル23bから注出されるビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。また、注出ノズル23bから注出されるビールはグラスGの内周面に沿って流れ落ちるため、ビールがグラスG内で発泡するのをさらに抑制することができた。
【0042】
なお、この第5実施形態の発泡性飲料自動注出装置10においては、傾動基板31Cの後面を押動する受台傾動装置40のアーム41の先端部を傾動基板31Cの後面に例えば自在継手等を用いて連結すれば、アーム41により傾動基板31Cの後面を押動した後で、アーム41を戻すことで傾動基板31Cを起立姿勢に戻すことも可能となる。
【0043】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、発泡性飲料としてビールを注出するもので説明したが、本発明はこれに限られるものでなく、発泡性飲料として発泡酒、酎ハイ、炭酸飲料等の炭酸ガスが混入して泡が発生する発泡性の飲料に適用できるものであり、これらの発泡性の飲料を注出するものであっても上述したのと同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、容器としてグラスGを用いて説明したが、本発明はこれに限られるものでなく、容器としてジョッキ等を用いても同様の作用効果を得ることができる。
【0045】
上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、傾動基板31(第2傾動基板34,34A,34B,傾動基板31C)の下端部を左方向に傾動させることにより、傾動基板31(第2傾動基板34,34A,34B,傾動基板31C)を右方向に傾けるようにしたが、本発明はこれに限られるものでなく、傾動基板31(第2傾動基板34,34A,34B,傾動基板31C)の下端部を右方向に傾動させることにより、傾動基板31(第2傾動基板34A,34B,傾動基板31C)を左方向に傾けるようにしてもよく、このようにしたときにも同様の作用効果を得ることができる。
【0046】
また、上記のように構成した発泡性飲料自動注出装置10においては、傾動基板31(第1傾動基板32,32A,32B,傾動基板31C)を一方として前後方向に傾動させるときに、傾動基板31(第2傾動基板34,34A,34B,傾動基板31C)を一方と直交する直交方向として左右方向に傾動させるようにしたが、本発明はこれに限られるものでなく、傾動基板31(第1傾動基板32,32A,32B,傾動基板31C)を一方として左右方向に傾動させるときに、傾動基板31(第2傾動基板34,34A,34B,傾動基板31C)を一方と直交する直交方向として前後方向に傾動させるようにしてもよく、このようにしたときにも同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0047】
10…発泡性飲料自動注出装置、11…装置本体、14C…支持ブラケット、14Ca,14Cb…腕部、20…注出コック、21a…弁機構部、23b…注出ノズル(液用の注出ノズル)、30,30A,30B,30C…容器受台装置、31,31A,31B,31C…傾動基板、32,32A,32B…第1傾動基板、32Bb…貫通孔、33A…第1支持軸、34,34A,34B…第2傾動基板、34Ba…係合ガイド、35A…第2支持軸、36,36A,36B,36C…受台、37…リンク部材、37A…ギヤ機構、38A…支持軸回動機構、40,40B…受台傾動装置、41B…アーム、41Ba…押動部、41Bb…係合突起。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10