特許第6339906号(P6339906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6339906-漢方ゼリー医薬組成物 図000006
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6339906
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】漢方ゼリー医薬組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/65 20060101AFI20180528BHJP
   A61K 36/484 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 36/076 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 36/284 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 36/232 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 36/233 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 36/234 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 36/74 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20180528BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   A61K36/65
   A61K36/484
   A61K36/076
   A61K36/284
   A61K36/232
   A61K36/233
   A61K36/234
   A61K36/74
   A61K9/06
   A61K47/36
   A61K47/26
   A61K47/18
   A61K47/22
   A61K47/42
   A61K47/10
   A61K47/12
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-186623(P2014-186623)
(22)【出願日】2014年9月12日
(65)【公開番号】特開2016-56154(P2016-56154A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2017年8月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000187471
【氏名又は名称】松浦薬業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151127
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 勝雅
(74)【代理人】
【識別番号】100075476
【弁理士】
【氏名又は名称】宇佐見 忠男
(72)【発明者】
【氏名】良知 紀子
(72)【発明者】
【氏名】岩嶋 淨
【審査官】 鶴見 秀紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−256495(JP,A)
【文献】 特開2007−238561(JP,A)
【文献】 特開2004−059503(JP,A)
【文献】 特開平11−123231(JP,A)
【文献】 特開2012−051621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
A61K 9/00−9/72
A61K 47/00−47/69
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
漢方原薬と、基剤としてカラギーナン及びカンテン末とを含み、更に甘味料及び矯味剤を混和して生成される漢方ゼリー医薬組成物を、一回服用量単位毎にスティック状のアルミラミネート包材に小分け包装してなり、
上記漢方原薬は、芍薬甘草湯エキス及び/又は抑肝散料エキスであり、
上記カラギーナンは、ι−カラギーナンであることを特徴とする漢方ゼリー医薬品。
【請求項2】
上記漢方ゼリー医薬組成物中において、上記基剤であるカラギーナン及びカンテン末の各配合量が、それぞれ0.1〜1.0重量%に設定されている請求項1に記載の漢方ゼリー医薬品。
【請求項3】
上記甘味料は、粉末還元麦芽糖水飴、アセスルファムカリウム、およびアスパルテームからなる群から選択される少なくとも1種であり、
上記矯味剤は、キシリトール、エリスリトール、トレハロース水和物、無水クエン酸、クエン酸ナトリウム水和物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載の漢方ゼリー医薬品。
【請求項4】
上記漢方ゼリー医薬組成物が一回服用量単位として、上記スティック状のアルミラミネート包材に1〜20gが小分け包装されている請求項1から請求項のうちいずれか一項に記載の漢方ゼリー医薬品。
【請求項5】
上記スティック状のアルミラミネート包材は、シート材を筒状に丸めたうえで両端部の開口のうち一端部を綴じて袋状にすることにより、その内部の空間が上記漢方ゼリー医薬組成物を収容する収容部とされ、更に両端部の開口のうち他端部には前記収容部を密閉する閉塞部と切り込み部とが設けられ、該切り込み部で該閉塞部を切断することで前記収容部を開放して上記漢方ゼリー医薬組成物を前記収容部外へ吐出可能とする開封口が、上記他端部の幅長よりも狭められた状態で形成されるように構成されている請求項1から請求項のうちいずれか一項に記載の漢方ゼリー医薬品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漢方原薬と基剤とを含み、さらに甘味料及び矯味剤を混和して生成される漢方ゼリー医薬組成物を、一回服用量単位毎に小分け包装した漢方ゼリー医薬品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
漢方製剤の医療用医薬品には散剤または顆粒剤としたものが多く、漢方製剤の一般用医薬品には散剤、顆粒剤に加え、錠剤、液剤などとしたものがある。該漢方製剤において漢方原薬は、一回の服用量が数百ミリグラムのものから数グラムを超えるものに及ぶ。
漢方製剤を散剤にする場合、吸湿性を有することから、漢方原薬の2〜3倍量の賦形剤を添加して製剤化しなければならない。特に、漢方原薬の一回の服用量が3gを超える漢方製剤は、散剤にすると一回の服用量が非常に多くなるので、服用しづらく、口中に広がってむせたり、苦味が残ったり、服用後長時間にわたって違和感が残ったりする等の問題があった。
漢方製剤を錠剤にする場合、上記散剤にする場合と同様に、漢方原薬の一回の服用量が3gを超えるものは、一錠あたりの重量が三百ミリグラムを超えてしまい、かつ必要な錠数も多くなるので、服用のしづらさが問題であった。
漢方製剤を液剤にする場合は、漢方特有の味や匂いを和らげるために、多くの場合、漢方原薬を希釈していることから、服用量が多くなり、また容器が比較的大きくその材質、形状も限定されるなど必ずしも利便性が高いとは言えず、服用コンプライアンス、易服用、利便性などから問題となっている。また液剤は、誤嚥を最も引き起こしやすく、誤嚥性肺炎に繋がることから、特に高齢者には敬遠されている。
【0003】
上記のように、漢方製剤については種々の問題があり、こうした問題を解決するためにさまざまな漢方製剤の剤型検討がなされ、そうした中でもゼリー状製剤はその解決の為の有効な一手段と考えられている。しかし、特許文献1のように、ゼラチンを用いてゼリー製剤化したものについては、保存安定性が低く、冷所での保存が必要となる制限がある。また、医薬品としての長期安定性試験や、加速安定性試験に耐える組成物ではないことから、製品の流通面からもゼラチンを用いたゼリー状製剤は、医薬品レベル製品としては問題がある。
【0004】
一方、ゼラチンを用いずゼリー状製剤を創製した例として、基剤にカラギーナン等を用いた方法が提案されている(例えば、特許文献2〜5)。一例を挙げると、八味地黄丸、葛根湯、及び五苓散を漢方原薬とし、カラギーナン、ローカストビーンガム、及び、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸の部分中和物もしくはポリアクリル酸塩を含有し、加速安定性(40℃、75%RH、6ヶ月)及び長期安定性(室温3年間)を有するゼリー状経口医薬組成物や、更にリン酸塩の緩衝剤を加えたゼリー状経口医薬組成物がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−43474号公報
【特許文献2】特開2001−114696号公報
【特許文献3】特願平9−187233号公報
【特許文献4】特願平9−194346号公報
【特許文献5】特開2004−59503号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】日本東洋医学雑誌、54:645-650、2003 浜田ら
【非特許文献2】Prog.Med. 18:783-788, 1998 下平ら
【非特許文献3】薬局 42:1643-1649、1991 内田ら
【非特許文献4】薬局 42:1643-1649、1991 内田ら
【非特許文献5】薬局 43:213-217、1992 太田ら
【非特許文献6】薬局 44:487-490、1993 加納ら
【非特許文献7】薬局 44:971-978、 1993 菊池ら
【非特許文献8】薬事39:2247-2252、 1997 下平ら
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記従来のゼリー状とした漢方製剤は、服用コンプライアンスや易服用や利便性等の問題が解決された一方で、粘弾性などの点から工業生産の際に利用する充填機で不具合を起こす可能性があり、また服用感においても必ずしも満足できるレベルにないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、漢方原薬、基剤、賦形剤、包装材料、包装形態などを的確に選択することにより医薬品として安定かつ有効な漢方ゼリー医薬組成物の創製が可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち本発明は、漢方原薬と、基剤としてカラギーナン及びカンテン末とを含み、更に甘味料及び矯味剤を混和して生成される漢方ゼリー医薬組成物を、一回服用量単位毎にスティック状のアルミラミネート包材に小分け包装してなる漢方ゼリー医薬品を提供するものである。
本発明によれば、粉末状または顆粒状の漢方製剤が服用し難い患者に対して服用し易いゼリー状経口医薬組成物、特に医薬品レベルの保存安定性が確保され、該患者が服用しやすい硬さで、喉ごし良く服用できる。
【0010】
より詳しくは、芍薬甘草湯エキス、あるいは抑肝散料エキスから選択される漢方原薬を含み、また基剤としてカラギーナン、カンテン末を含み、さらに甘味料、及び矯味剤を混和して生成される組成物を、先端の開封口が狭いスティック状のアルミラミネート包装材料に一回服用量単位毎1〜20gに小分け包装することを特徴とする漢方ゼリー医薬組成物に関するものである。
【0011】
本発明において、漢方ゼリー医薬組成物の基剤であるカンテンとカラギーナンの配合組成は0.1〜1.0重量%であることが好ましく、より好ましくは0.3〜0.6重量%である。
甘味料は、粉末還元麦芽糖水飴、アセスルファムカリウム、アスパルテームからなる群から選択される少なくとも1種であり、その配合組成は、それぞれ1〜24重量%、0.001〜0.04重量%、0.01〜0.4重量%が好ましく、より好ましくは、それぞれ5〜18%、0.01〜0.03重量%、0.1〜0.3重量%である。
矯味剤は、キシリトール、エリスリトール、トレハロース、無水クエン酸、クエン酸ナトリウム水和物からなる群から選択される少なくとも1種であり、配合組成は、それぞれ1〜30重量%、1〜10重量%、1〜30重量%、0.01〜0.5重量%、0.01〜0.4重量%、が好ましく、より好ましくは、それぞれ5〜25重量%、2〜8重量%、5〜25重量%、0.1〜0.4重量%、0.05〜0.3重量%である。
【0012】
本発明の漢方ゼリー医薬組成物は、防腐剤を含んでもよく、防腐剤は、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなど、医薬品に配合できる防腐剤から任意に選んでよい。その配合量は基準に定める量の範囲で、任意の量を選択できる。また、香料も医薬品の基準の範囲内で添加することができる。
【0013】
本発明は漢方ゼリー状医薬組成物とその包装形態を一体化して一回毎の服用を適正にかつ容易にするものであるが、包装材として保存安定性の機能が高く、また誤用・誤嚥が起こりにくい1〜20gの漢方ゼリー医薬品組成物を個包装する形態として、アルミラミネートのスティック状のものが好ましく、また内容物を出しやすく、服用しやすい形状として、より好ましくはスティック状アルミラミネート包材の先端の開封口が狭く切り込みが入った形状のものが挙げられる。
【発明の効果】
【0014】
上記の問題点を解決する漢方製剤のゼリー製剤として、予め創製された漢方原薬エキスを用い、基剤としてカラギーナンとカンテン末を配合することで、保存安定性に優れた漢方ゼリー経口医薬組成物を得ることができる。更に、得られた漢方ゼリー医薬組成物を先端の開封口が狭いスティック状のアルミラミネート包装材料に一回服用量単位毎に封入することにより、服用しやすく、誤用を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態の漢方ゼリー医薬品を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明における漢方ゼリー医薬組成物には、種々の薬効を得ることを目的として、漢方原薬が主成分として配合される。該漢方原薬には、液状、軟稠エキス状、乾燥エキス状のいずれの形態のものを使用してもよいが、例えば、日本薬局方カンゾウエキスの創製法にあるように、生薬を水抽出した後に濃縮し、エタノールを定量加え濾過、濃縮することで得られたエキス状の形態のものが望ましい。更に、本発明で使用する漢方原薬としては、ゼリー状漢方製剤としては上市されていない、芍薬甘草湯エキス、抑肝散料エキスが最も望ましい。
【0017】
本発明における漢方ゼリー医薬組成物には、該組成物をゼリー状にして飲みやすくすることを目的として、基剤が配合される。該基剤には、カラギーナン及びカンテン末が使用される。
上記漢方ゼリー医薬組成物中において、基剤であるカンテン末及びカラギーナンの各配合量は、それぞれ0.1〜1.0質量%であることが好ましく、0.3〜0.6質量%であることがより好ましい。漢方ゼリー医薬組成物中におけるカンテン末あるいはカラギーナンの配合量が0.1質量%に満たない場合、十分な服用感の改善に至らないおそれがあり、1.0質量%を超える場合、服用感の悪化を招くおそれがある。
【0018】
本発明における漢方ゼリー医薬組成物にあっては、更なる服用感の向上を図るべく、甘味料及び矯味剤が混和される。
上記甘味料は、漢方ゼリー医薬組成物に甘みをつけるためのものであって、上記漢方原薬による苦味を緩和するものである。該甘味料としては、粉末還元麦芽糖水飴、アセスルファムカリウム、およびアスパルテームが挙げられ、これらの群から選択される少なくとも1種が使用される。
上記矯味剤は、上記漢方原薬のような苦味を有するものを服用しやすくするものである。該矯味剤としては、キシリトール、エリスリトール、トレハロース水和物、無水クエン酸、およびクエン酸ナトリウム水和物が挙げられ、これらの群から選択される少なくとも1種が使用される。
【0019】
本発明の漢方ゼリー医薬組成物において、上記漢方原薬、上記基剤、上記甘味料及び上記矯味剤は、何れも工業的に生産されたものを利用することができる。
また、本発明の漢方ゼリー医薬組成物には、上記漢方原薬、上記基剤、上記甘味料及び上記矯味剤の他に、防腐剤、香料などの成分を混和してもよい。
上記防腐剤は、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなど、医薬品に配合できる防腐剤から任意に選んでよく、配合量は基準に定める量の範囲で、任意の量を選択できる。
また、香料も医薬品の基準の範囲内で添加することができる。
【0020】
本発明の漢方ゼリー医薬組成物を製造する方法は特に制限されないが、通常の製造機器を利用することで製造することが可能である。
また、本発明の漢方ゼリー医薬組成物は、上記漢方原薬に基剤を配合してゼリー状とすることの他には、従来公知の方法で調製される。例えば、ゼリー状とするための基剤であるカラギーナン及びカンテン末を適当な温度で分散媒に分散させ、温度を調節しながらこれに上記漢方原薬を分散させ、更に甘味料及び矯味剤を混和し、その後、冷却してゲル化させることによって調製することが可能である。
【0021】
上記のようにして調製された漢方ゼリー医薬組成物を、一回服用量単位毎にスティック状のアルミラミネート包材に小分け包装することにより、本発明の漢方ゼリー医薬品が構成される。
図1に示すように、上記スティック状のアルミラミネート包材1は、シート材1Aを筒状に丸めたうえで両端部の開口のうち一端部1Bを、超音波接着、熱溶着等の方法で綴じて袋状にすることにより、その内部の空間が上記漢方ゼリー医薬組成物を収容する収容部2とされている。更に、筒状に丸められたシート材1Aの両端部の開口のうち他端部1Cには、前記収容部2を密閉するべく、該他端部1Cを超音波接着、熱溶着等の方法で綴じることにより、閉塞部3が、斜め方向へ伸びるように設けられている。更に該他端部1Cには、切り込み部4が、該閉塞部3と交差する横方向へ伸びるように形成されている。そして、前記アルミラミネート包材1は、該切り込み部4で該閉塞部3の中間部を切断しつつ該他端部1Cを切除することにより、前記収容部2を開放して上記漢方ゼリー医薬組成物を前記収容部2外へ吐出可能とする開封口5(図中に点線で示す)が形成されるようになっている。該開封口5は、上記閉塞部1Cが斜めに設けられ、その中間部が上記切り込み部4によって切断されることにより、上記他端部1Cの切除後も上記閉塞部1Cの一部が残ることで、上記他端部1Cの幅長Lよりも狭められた状態で形成されるように構成されている。そして、前記のように該開封口5は、狭くすることにより、収容部2内での塊状から形が崩れて喉に詰まらない形状となるので、窒息リスクの低減に有効な形状とされる。
【0022】
本発明の漢方ゼリー医薬組成物の充填量は、特に限定されないが、例えば服用し易いスティックに1包あたり1回あたりの投与量1〜20gを充填し、服用者に正しく服用させることができる。
この漢方ゼリー医薬組成物を、先端を狭めたスティック状のアルミラミネート包材に一回服用量単位毎に1〜20gに小分け包装し漢方ゼリー医薬組成物の完成品を得ることは工業的に生産された充填機を使用することにより可能である。
【実施例】
【0023】
次に本発明の試験例をあげて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔漢方原薬1〕
芍薬甘草湯軟エキスA: シャクヤク 3kg、カンゾウ 3kgを、10倍量の30vol%エタノールを抽出溶媒に用いて50℃で1時間抽出した後、この抽出液をろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで、芍薬甘草湯エキスA 4kgを得た。
芍薬甘草湯軟エキスB: 上記芍薬甘草湯エキスA(4kg)の内の2kgを取り、これを常水5Lに加えて撹拌した後、遠心分離ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで、芍薬甘草湯エキスB 1.8kgを得た。
【0024】
〔試料作製1〕
カンテン末を予め熱湯に溶解させたうえで、上記芍薬甘草湯エキスBを用いるとともに、常法に従って表1に示す組成でゼリー剤を調製し、実施例1,2及び比較例1〜3の試料を得た。
【0025】
【表1】

【0026】
〔性状比較試験1〕
上記実施例1,2及び比較例1〜3の試料をそれぞれアルミラミネート包材に10gずつ封入し、その性状を比較した。性状比較試験の項目及び結果を表2に示す。
試験の結果、実施例1,2は比較例1〜3に比べ、離水が少なく、服用感、使用性および粘弾性に優れていた。
【0027】
【表2】

【0028】
〔漢方原薬2〕
上記〔漢方原薬1〕と同様にして、抑肝散料エキス10.7gを創製した。
〔試料作製2〕
上記抑肝散料エキスを用い、上記〔試料作製1〕と同様にして表3に示す組成でゼリー剤を調製し、実施例3,4及び比較例4,5の試料を得た。
【0029】
【表3】

【0030】
〔性状比較試験2〕
上記実施例3,4及び比較例4,5の試料をそれぞれアルミラミネート包材に15gずつ封入し、その性状を比較した。性状比較試験の項目及び結果を表4に示す。
試験の結果、実施例3,4は比較例4,5に比べ、服用感、使用性および粘弾性に優れていた。
【0031】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明によって、予め創製した芍薬甘草湯エキス、あるいは抑肝散料エキスから選択される漢方原薬を含み、また基剤としてカラギーナン、カンテン末を含み、さらに甘味料、及び矯味剤を混和して生成される組成物を、一回服用量単位毎に先端を狭めたスティック状のアルミラミネート包材に1〜20gに小分け包装することを特徴とする漢方ゼリー医薬品を製造することが可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1 アルミラミネート包材
1A シート材
1B 一端部
1C 他端部
2 収容部
3 閉塞部
4 切り込み部
5 開封口
図1