特許第6339995号(P6339995)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6339995多機能性抗体複合体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6339995
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】多機能性抗体複合体
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/18 20060101AFI20180528BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20180528BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20180528BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20180528BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20180528BHJP
   C12N 15/02 20060101ALN20180528BHJP
   C12P 21/08 20060101ALN20180528BHJP
【FI】
   C07K16/18ZNA
   C07K19/00
   A61K39/395 D
   A61K39/395 N
   A61K47/34
   A61K47/42
   A61P35/00
   !C12N15/00 C
   !C12P21/08
【請求項の数】75
【外国語出願】
【全頁数】143
(21)【出願番号】特願2015-248537(P2015-248537)
(22)【出願日】2015年12月21日
(62)【分割の表示】特願2013-519199(P2013-519199)の分割
【原出願日】2011年7月11日
(65)【公開番号】特開2016-94455(P2016-94455A)
(43)【公開日】2016年5月26日
【審査請求日】2016年1月19日
(31)【優先権主張番号】61/363,507
(32)【優先日】2010年7月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509129244
【氏名又は名称】コヴェックス・テクノロジーズ・アイルランド・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100135415
【弁理士】
【氏名又は名称】中濱 明子
(72)【発明者】
【氏名】バト,アディジト・スレシュ
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドショー,カート・ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ローラン,オリヴィエ・アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】リー,アリス
(72)【発明者】
【氏名】プレストン,リチャード・ライアン
(72)【発明者】
【氏名】タメルティ,デーヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ウッド,ローレン・ダイアン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ウェイ・ホン
【審査官】 坂崎 恵美子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−509315(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0115165(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/136352(WO,A1)
【文献】 Protein Science,2005年,Vol.14,p.2436-2446
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 16/18
A61K 39/395
A61K 47/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/WPIDS/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多機能性抗体複合体(MAC)、又はそれらの医薬的に受容可能な塩、立体異性体、互変異性体、若しくは溶媒和物を含んでなる医薬組成物を調製するための方法であって、
MACは以下の(i)(ii):
(i)少なくともKabat番号によるK188を含んでなる軽鎖定常カッパ領域(CLκ)の断片を含んでなる、抗体又はその抗原結合部位;及び
(ii)式X−Y−Zを含んでなるリンカーであって、式中、Zは以下の式:
【化1】
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の基であり、K188の側鎖のε−アミノ基によって抗体に共有結合的に接続しており、Yは直鎖又は分枝鎖の生物学的に適合性の接続鎖であり、そしてXは少なくとも一つのエフェクター分子に共有結合的に接続された基である、リンカー;
を含んでなり、
組成物中のエフェクター分子の少なくとも50%が、K188−CLκに結合しており、
前記医薬組成物を調製するための方法が、
エフェクター分子を、以下の式:
【化2】
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の脱離基Zを持つ活性化されたエステルで終結するリンカーに共有的に接続することを含む結合反応(式中、RはFあり、h=又は5である)、及びこのように形成されたエフェクター分子−リンカー−Z複合体を、抗体と反応させることを含んでなる、方法。
【請求項2】
が:
【化3-1】
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【化3-2】
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【化3-3】
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及び
【化3-4】
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からなる群から選択される、請求項に記載の方法。
【請求項3】
が:
【化4】
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の式のものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
MACが、更にH189−CLκを含んでなる、請求項1−のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
MACが、更にD151−CLκを含んでなる、請求項1−のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記CLκ領域が、少なくとも配列番号15、配列番号45、配列番号46又は配列番号47の残基62−103を含んでなる、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記CLκ領域が、少なくとも配列番号15、配列番号45、配列番号46又は配列番号47の残基1−106を含んでなる、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記エフェクター分子が、K188CLκにおいてのみMACに結合している、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記エフェクター分子が、少なくとも一つの軽鎖上のK188CLκにおいて、そして抗体上の一つの他の位置においてMACに結合している、請求項1−のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記エフェクター分子が、少なくとも一つの軽鎖上のK188CLκにおいて、そして抗体上の二つの他の位置においてMACに結合している、請求項1−のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記エフェクター分子が、両方の軽鎖上のCLκK188に結合している、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記エフェクター分子が、一つのみの軽鎖上のCLκK188に結合している、請求項1−のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記エフェクター分子が、治療剤、タンパク質、ペプチド、核酸、アプタマー、小分子、タンパク質アゴニスト、タンパク質アンタゴニスト、代謝制御物質、ホルモン、毒素、成長因子、又は診断剤である、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも一つのエフェクター分子が、タンパク質又はペプチドである、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記リンカーのX基が、タンパク質又はペプチド中のペプチド連結残基のアミノ末端、カルボキシル末端、又は側鎖に共有結合的に接続している、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ペプチド連結残基が、K、R、C、T、Y、S、Dap、Dab、K(SH)、並びにK及びCの同族体からなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記連結残基が、Kである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
Y、X−Y、Y−Z、又はX−Y−Zが:
【化5】
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からなる群から選択され、式中、m、n及びjは、それぞれ独立に、その下限が、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてその上限が、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される範囲であり、そしてここにおいて、リンカーの全長が、200個の原子を超えない、請求項1から17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
MACが以下の式を含んでなる、請求項1から18のいずれか1項に記載の方法:
【化6】
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式中、K188−CLκは、前記K188−CLκの側鎖への共有結合的な連結であり、エフェクター分子−LRは、エフェクター分子への共有結合的連結であり、そしてm、n及びjは、それぞれ独立に、その下限が、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてその上限が、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される範囲であり、そしてここにおいて、リンカーの全長が、200個の原子を超えない。
【請求項20】
前記リンカーの全長が、150個の原子を超えない、請求項1から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記リンカーの全長が、100個の原子を超えない、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記リンカーの全長が、60個の原子を超えない、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記抗体が、リツキシマブ、セツキシマブ、インフリキシマブ、アダリムマブ、ナタリズマブ、オマリズマブ、ラニビズマブ、及びパリビズマブからなる群から選択される、請求項1から22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記抗体が、触媒性アルドラーゼ抗体である、請求項1−22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記抗体が、全長の抗体、Fab、Fab’、F(ab’)、F、dsF、scF、V、二特異性抗体、又はh38c2からのV及びVドメインを含んでなるミニボディーである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記抗体が、配列番号51及び配列番号52、又は配列番号53及び配列番号54を含んでなる、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記抗体が、配列番号5を含んでなるHC領域、配列番号6を含んでなるVH領域、配列番号16を含んでなるVL領域、及び配列番号15、配列番号45、配列番号46又は配列番号47の一つを含んでなるCL領域を含んでなる、請求項1−21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記抗体が、配列番号3及び配列番号4を含んでなる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記エフェクター分子が、Ang2結合ペプチドである、請求項1から28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記Ang2結合ペプチドが、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、及び配列番号32からなる群から選択される配列を含んでなる、請求項1から29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記Ang2結合ペプチドが、配列番号27を含んでなる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記ペプチド連結残基が、配列番号27のK11である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
MACが以下の構造:
【化7】
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を含んでなり、式中、K188−CLκは、前記K188−CLκの側鎖への共有連結であり、そして前記抗体が、配列番号3及び配列番号4を含んでなる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも60%が、K188−CLκに共役している、請求項1から33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも70%が、K188−CLκに共役している、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項36】
前記組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも80%が、K188−CLκに共役している、請求項1から33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記抗体の少なくとも50%が、K188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる、請求項1−33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記抗体の少なくとも60%が、K188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記抗体の少なくとも70%が、K188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記抗体の少なくとも80%が、K188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
戦記重鎖分子の少なくとも70%が、エフェクター分子と複合体形成していない、請求項1−33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記重鎖分子の少なくとも80%が、エフェクター分子と複合体形成していない、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記重鎖分子の少なくとも90%が、エフェクター分子と複合体形成していない、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記エフェクター分子に対して一つの結合部位を含んでなる個々の軽鎖断片の量が、25から95%間である、請求項1−33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記抗体当たりの結合の数が、0.5から5個間である、請求項1−33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記抗体当たりの結合の数が、0.5から3個間である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記抗体当たりの結合の数が、0.5から1.5個間である、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記抗体当たりの結合の数が、1.5から5.0個間である、請求項45に記載の方法。
【請求項49】
前記抗体当たりの結合の数が、1.5から3.0個間である、請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記抗体当たりの結合の数が、1.5から2.5個間である、請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記抗体当たりの結合の数が、1.7から2.3個間である、請求項45に記載の方法。
【請求項52】
医薬組成物が更に受容可能な担体を含んでなる、請求項1−51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
医薬組成物が更に5−フルオロウラシル、イリノテカン、オキシラプラチン、セツキシマブ、スニチニブ、及びリツキシマブからなる群から選択される一つ又はそれより多い化合物を含んでなる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
医薬組成物が血管新生を阻害又は減少する、或いは血管新生性疾患に伴う疾病又は徴候を治療若しくは予防するために使用される、請求項52又は53に記載の方法。
【請求項55】
前記疾病が、癌である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記癌が、肺(NSCLC及びSCLC)、頭頸部、卵巣、大腸、直腸、前立腺、肛門領域、胃、乳房、腎臓又は尿管、腎盂、甲状腺、膀胱、脳の癌、腎細胞細胞腫、中枢神経系(CNS)の腫瘍の細胞腫、原発性CNSリンパ腫、非ホジキンスリンパ腫、脊髄軸腫瘍、中咽頭、下咽頭、食道、膵臓、肝臓、胆嚢及び胆管、小腸、尿管の細胞腫;又はリンパ腫、肺癌(NSCLC及びSCLC)、乳癌、卵巣癌、大腸癌、直腸癌、前立腺癌、肛門領域の癌、或いは一つ又はそれより多い前述の癌の組合せである、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
多機能性抗体複合体(MAC)を含んでなる医薬組成物であって、
MACは以下の(i)(ii):
(i)抗体又はその抗原結合部位であって、少なくともKabat番号によるK188を含んでなる軽鎖定常カッパ領域(CLκ)の断片を含んでなる抗体又はその抗原結合部位;
(ii)式X−Y−Zを含んでなるリンカーであって、式中、Zは以下の式:
【化8】
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の基であり、K188の側鎖のε−アミノ基によって抗体に共有結合的に接続しており、Yは直鎖又は分枝鎖の生物学的に適合性の接続鎖であり、そしてXは少なくとも一つのエフェクター分子に共有結合的に接続された基である、リンカー;並びに
その医薬的に受容可能な塩、立体異性体、互変異性体、及び溶媒和物を含んでなり、
組成物中のエフェクター分子の少なくとも50%が、K188−CLκに結合している、前記組成物。
【請求項58】
更にH189−CLκを含んでなる、請求項57に記載の組成物。
【請求項59】
更にD151−CLκを含んでなる、請求項57又は58に記載の組成物。
【請求項60】
前記CLκ領域が、
(i)少なくとも配列番号15、配列番号45、配列番号46又は配列番号47の残基62−103;または
(ii)少なくとも配列番号15、配列番号45、配列番号46又は配列番号47の残基1−106
を含んでなる、請求項57に記載の組成物。
【請求項61】
(i)前記エフェクター分子が、K188CLκにおいてのみMACに結合している;
(ii) 前記エフェクター分子が、少なくとも一つの軽鎖上のK188CLκにおいて、そして抗体上の一つの他の位置においてMACに結合している;
(iii) 前記エフェクター分子が、少なくとも一つの軽鎖上のK188CLκにおいて、そして抗体上の二つの他の位置においてMACに結合している;
(iv) 前記エフェクター分子が、両方の軽鎖上のCLκK188に結合している;または
(v) 前記エフェクター分子が、一つのみの軽鎖上のCLκK188に結合している
請求項57に記載の組成物。
【請求項62】
前記エフェクター分子が、治療剤、タンパク質、ペプチド、核酸、アプタマー、小分子、タンパク質アゴニスト、タンパク質アンタゴニスト、代謝制御物質、ホルモン、毒素、成長因子、又は診断剤である、請求項57に記載の組成物。
【請求項63】
前記少なくとも一つのエフェクター分子が、タンパク質又はペプチドであり、前記リンカーのX基が、タンパク質又はペプチド中のペプチド連結残基のアミノ末端、カルボキシル末端、又は側鎖に共有結合的に接続しており、前記ペプチド連結残基が、K、R、C、T、Y、S、Dap、Dab、K(SH)、並びにK及びCの同族体からなる群から選択される、請求項57に記載の組成物。
【請求項64】
前記連結残基が、Kである、請求項63に記載の組成物。
【請求項65】
Y、X−Y、Y−Z、又はX−Y−Zが:
【化9】
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からなる群から選択され、式中、m、n及びjは、それぞれ独立に、その下限が、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてその上限が、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される範囲であり、そしてここにおいて、リンカーの全長が、200個の原子を超えない、請求項57に記載の組成物。
【請求項66】
以下の式を含んでなる、請求項57に記載の組成物:
【化10】
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式中、K188−CLκは、前記K188−CLκの側鎖への共有結合的な連結であり、エフェクター分子−LRは、エフェクター分子への共有結合的連結であり、そしてm、n及びjは、それぞれ独立に、その下限が、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてその上限が、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される範囲であり、そしてここにおいて、リンカーの全長が、200個の原子を超えない。
【請求項67】
(i)前記リンカーの全長が、150個の原子を超えない;
(ii)前記リンカーの全長が、100個の原子を超えない;または
(iii)前記リンカーの全長が、60個の原子を超えない、
請求項57に記載の組成物。
【請求項68】
前記抗体が、リツキシマブ、セツキシマブ、インフリキシマブ、アダリムマブ、ナタリズマブ、オマリズマブ、ラニビズマブ、パリビズマブ、触媒性アルドラーゼ抗体、及びその全長のFab、Fab’、F(ab’)、F、dsF、scF、V、二特異性抗体、又はミニボディー形態からなる群から選択される、請求項57に記載の組成物。
【請求項69】
(i)前記抗体が、配列番号51及び配列番号52、又は配列番号53及び配列番号54を含んでなる;
(ii)前記抗体が、配列番号5を含んでなるHC領域、配列番号6を含んでなるVH領域、配列番号16を含んでなるVL領域、及び配列番号15、配列番号45、配列番号46又は配列番号47の一つを含んでなるCL領域を含んでなる;又は
(iii)前記抗体が、配列番号3及び配列番号4を含んでなる、
請求項57に記載の組成物。
【請求項70】
前記エフェクター分子が、Ang2結合ペプチドである、請求項57に記載の組成物。
【請求項71】
前記Ang2結合ペプチドが、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、及び配列番号32からなる群から選択される配列を含んでなる、請求項70に記載の組成物。
【請求項72】
前記Ang2結合ペプチドが、配列番号27を含んでなる、請求項71に記載の組成物。
【請求項73】
前記ペプチド連結残基が、配列番号27のK11である、請求項72に記載の組成物。
【請求項74】
以下の構造:
【化11】
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を含んでなり、式中、K188−CLκは、前記K188−CLκの側鎖への共有連結であり、そして前記抗体が、配列番号3及び配列番号4を含んでなる、請求項73に記載の組成物。
【請求項75】
前記組成物中のエフェクター分子の少なくとも80%が、K188−CLκに共役している、請求項57に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多機能性抗体複合体(Multifunctional Antibody Conjugates)に関する。
【背景技術】
【0002】
二機能性治療剤の開発は、併用療法の戦略を増大するために大きな潜在性を有する。二機能性治療剤は、一つの治療成分で二つの異なった経路を調節することによる併用療法の利益を提供することができる。更に、二機能性治療剤は、更に経路間の相乗作用からの利益を得て、そして単機能性薬剤と比較して増加した活性を示すことができる。更に、二機能性治療剤は、減少された製造、保存及び運搬費用、並びに患者に与える治療剤の数を減少し、そして投与管理を簡略化することに関して利益を提供することができる。
【0003】
IGF1Rは、膜貫通型ヘテロ四量体タンパク質であり、これは、ジスルフィド結合中の二つの細胞外α鎖及び二つの膜貫通β鎖(β−α−α−β)配置を有する。IGF1Rは、IGF1と高い親和性で結合する。IGF1は、70アミノ酸のペプチドであり、これは、主として成長ホルモンの刺激に反応して肝臓によって産生されるが、しかし身体中の殆どいずれもの組織によって合成することができ、そして100−200ng/mLの濃度まで血清中で循環する。IGF1Rのシグナル伝達は、多数の腫瘍種において役割を演じることができ、そして特に肺癌に関係する。例えば、IGF1の上昇した血漿レベルは、増加した肺癌の危険性を伴う。更に、IGF1、IGF2、及びIGF1Rは、正常な肺細胞によって発現されるが、しかし肺癌細胞によって過剰発現される。IGF1Rシグナル伝達は、更に、乳癌、前立腺癌、大腸直腸癌、肉腫、多発性骨髄腫、及び他の悪性腫瘍に関係している。WO02053596、WO2005016967、WO2005005635、及びWO2009032145は、IGF1R抗体及びその抗原結合部位を開示している。
【0004】
アンジオポイエチン−1(Ang1)及びアンジオポイエチン−2(Ang2)は、VEGF及び他の血管新生制御因子と共に内皮細胞受容体Tie2のリガンドとして血管新生過程を媒介する。Ang1は、Tie2のリン酸化を刺激し、新しく形成された血管に周皮細胞を補充し、そしてその成熟を促進する。Ang2は、血管形成誘導性であり、そして多くの癌において過剰発現することが知られている。Ang2は、Tie2の結合に対してAng1と競合し、周皮細胞の解離を促進し、そして不安定な血管をもたらす。VEFG及び他の血管新生誘導性因子の存在中で、これらの不安定な血管の内皮細胞は、増殖し、そして遊走して、新しい血管を形成する。
【0005】
固形腫瘍を持つ患者の約50%は、Ang2の増加した発現を有するが、しかし癌組織中のAng2のレベルは、高度に可変性である。より高いAng2の発現は、不良な生存率、後期疾病及び更に浸潤性の癌と明確に相関している。Ang1及びAng2間のより低い比は、更に卵巣癌の不良な予後と相関している。Tie2発現は、肝細胞腫、星状細胞種、カポジ肉腫、皮膚血管肉腫、及び非小細胞肺癌中で上方制御されることが報告されている。Tie2は、多くの腫瘍の血管において過剰発現する。Tie2を発現している単球は、腫瘍性血管の形成に寄与する。新しく公開されたデータは、特異的に隔離するAng2が、腫瘍の成長を阻害し、そして段階分けされた腫瘍の退行を起こすことを示している。WO2008056346は、Ang2結合ペプチドを開示している。
【0006】
同一療法中でIGF1R及びAng2の両方を標的とすることは、多剤治療設定において使用する腫瘍学者のために有効な道具であることを証明することができる。このような方法は、想定されている(例えば、WO2009088805及びWO20100405
08)が、今日までどれも認可されていない。従って、IGR−1R及びAng2の両方を標的とする別の腫瘍学治療剤を提供する必要性が存在する。
【0007】
本明細書中のいずれもの技術に対する言及は、言及された技術が普通の一般的知識の一部を形成することのいずれもの形態の確認又は示唆ではなく、そしてそのように解釈されるべきではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際特許出願公開WO02053596;
【特許文献2】WO2005016967;
【特許文献2】WO2005005635;
【特許文献2】WO2009032145;
【特許文献2】WO2008056346;
【特許文献2】WO2009088805;
【特許文献2】WO20100405。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、少なくとも一つのエフェクター分子に結合(conjugate, 共役、複合体化)
した抗体又はその抗原結合部位を含んでなる、多機能性抗体複合体(Multifunctional Antibody Conjugates:MAC)、並びにその医薬的に受容可能な塩、立体異性体、互変異
性体、溶媒和物、及びプロドラッグを提供する。本発明は、更に本発明のMACを含んでなる医薬組成物及び試料を提供する。
【0010】
本発明は、更に少なくとも一つのAng2結合ペプチドに共役(結合)した抗体又はその抗原結合部位を含んでなる多機能性抗体複合体(MAC)を提供する。
本発明は、少なくとも一つのAng2結合ペプチドに共役した抗IGF1R抗体又はその抗原結合部位を含んでなる多機能性抗体複合体(MAC)を提供する。
【0011】
幾つかの態様において、少なくとも一つのAng2結合ペプチドは、抗体の、共役する残渣の側鎖にリンカーを経由して共役する。
幾つかの態様において、エフェクター分子は、抗体又はその抗原結合部位のFab領域中のリシン残基の側鎖に共有的に接続される。幾つかの態様において、エフェクター分子は、定常重鎖(CH)又は定常軽鎖(CL)領域中のリシン残基の側鎖に共有的に接続される。抗体のCLドメインとのエフェクター分子の反応は、抗体のFc部分のFc受容体(FcγR及びFcRnのような)への結合、或いはそのそれぞれの標的への抗体の結合によるいずれもの干渉を、最小化、又は防止するために特に好ましい。対照的に、抗体のFc部分へのそれぞれのエフェクター分子の共役は、抗体のin vivoの半減期及び/又は免疫系との相互作用するその能力(エフェクター機能)を減少することができる。抗体の可変重鎖(VH)又は可変軽鎖(VL)領域中のエフェクター分子の共役は、抗体のその同族への結合を減少する危険を保有する。
【0012】
幾つかの態様において、エフェクター分子は、定常軽鎖カッパ領域(CLκ)ドメイン中のリシン残基の側鎖に共有的に接続される。CLκドメインへのエフェクター分子の優先的な共役は、抗体へのエフェクター分子の共役部位に影響することなく、抗体のCHドメインのアイソタイプスイッチを可能にすることによって、MACアイソタイプの作成を簡単にする。
【0013】
エフェクター分子は、軽鎖カッパドメイン定常領域(CLκ)のK80の側鎖に共有的に接続されることができる(配列番号:15、配列番号:45、配列番号:46:又は配
列番号:47)(Kabat番号によりK188)。幾つかの態様において、エフェクター分子は、配列番号:15のK80に共有的に接続される。配列番号:15のK80は、パラトープ領域、FcRn結合ドメイン、ヒンジ、FcR結合ドメインのように、それぞれの抗体の重要な領域から離れて位置する;これは、MACがエフェクター分子に共役する場合、これらの部位における優先的な結合が、抗体−抗原相互作用への干渉の量を制約する利点を提供する。
【0014】
幾つかの側面において、エフェクター分子は、モチーフKHKのKに共有的に接続される。KHKモチーフのKは、配列番号:15のK80に対応することができる。幾つかの側面において、エフェクター分子は、Kobat番号系による、CLκ領域に位置するモチーフK188HのK188に共有的に接続される。幾つかの側面において、CKκ領域は、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基62−103を含んでなる。幾つかの側面において、CKκ領域は、配列番号:15、45、46、又は47を含んでなる。
【0015】
幾つかの側面において、CLκ領域は、少なくとも配列番号:15の残基62−103を含んでなる。幾つかの側面において、CKκ領域は、配列番号:15を含んでなる。幾つかの側面において、CLκ領域は、少なくとも配列番号:45の残基62−103を含んでなる。幾つかの側面において、CKκ領域は、配列番号:45を含んでなる。幾つかの側面において、CLκ領域は、少なくとも配列番号:46の残基62−103を含んでなる。幾つかの側面において、CKκ領域は、配列番号:46を含んでなる。幾つかの側面において、CLκ領域は、少なくとも配列番号:47の残基62−103を含んでなる。幾つかの側面において、CKκ領域は、配列番号:47を含んでなる。
【0016】
幾つかの側面において、CKκ領域は、配列番号:45又は47を含んでなる。CKκ領域が、配列番号:45又は47を部分的に或いは全体的に含んでなる場合、x82は、K、R、G、A、V、L、I、S、T、C、M、N、Q、D、E、H、F、W又はYからなる群から選択することができる。幾つかの側面において、x82は、G、A、V、L、又はIであることができる。幾つかの側面において、x82は、K、R、N、又はQであることができる。幾つかの側面において、x82は、D、又はEであることができる。幾つかの側面において、x82は、K、R、G、A、V、L、I、N、又はQであることができる。幾つかの側面において、x82は、D、又はEであることができる。幾つかの側面において、x82は、K、R、G、A、V、L、I、N、Q、D又はEであることができる。幾つかの側面において、x82は、D、又はEであることができる。幾つかの側面において、x82は、H、F、W又はYであることができる。幾つかの側面において、x82は、プロリンではない。幾つかの側面において、X82(配列番号:15、45、46、及び/又は47の)は、Rである。幾つかの側面において、K190−CLκは、Rである。
【0017】
配列番号:45及び47は、CLκ中で確認された多形;V/A153及びL/V191(Kabat番号による)を含んでなる。従って、三つの多形は:Km(1):V153/L191;Km(1,2):A153/L191;及びKm(3)A153/V191である。配列番号:45及び/又は47を含んでなる本発明の幾つかの側面において、x45は、Vであり、そしてx83は、L(Km(1))である。配列番号:45及び/又は47を含んでなる本発明の幾つかの側面において、x45は、Aであり、そしてx83は、L(Km(1,2))である。配列番号:45及び/又は47を含んでなる本発明の幾つかの側面において、x45は、Aであり、そしてx83は、V(Km(3))である。
【0018】
幾つかの側面において、MACは、両方の軽鎖のCKκK188に共役したエフェクタ
ー分子を含んでなる。幾つかの側面において、MACは、一つの軽鎖のみ上のCKκK188に共役したエフェクター分子を含んでなる。幾つかの側面において、エフェクター分子は、K188CLκにおいてのみMACに共役する。幾つかの側面において、エフェクター分子は、一つの軽鎖上のK188CLκにおいて、そして抗体上の一つの他の位置でMACに共役する。幾つかの側面において、エフェクター分子は、一つの軽鎖上のK188CLκにおいて、そして抗体上の二つの他の位置でMACに共役する。幾つかの側面において、エフェクター分子は、一つの軽鎖上のK188CLκにおいて、そして抗体上の三つの他の位置でMACに共役する。幾つかの側面において、エフェクター分子は、両方の軽鎖上のK188CLκにおいて、そして一つの他の位置においてMACに結合する。幾つかの側面において、エフェクター分子は、両方の軽鎖上のK188CLκにおいて、そして二つの他の位置においてMACに共役する。幾つかの側面において、エフェクター分子は、両方の軽鎖上のK188CLκにおいて、そして三つの他の位置においてMACに共役する。
【0019】
本発明の試料及び組成物
幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物又は試料を提供し、ここにおいて、組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも約50%は、K188−CLκに共役している。幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物又は試料を提供し、ここにおいて、組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも約60%は、K188−CLκに共役している。幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物又は試料を提供し、ここにおいて、組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも約70%は、K188−CLκに共役している。幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物又は試料を提供し、ここにおいて、組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも約80%は、K188−CLκに共役している。幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物又は試料を提供し、ここにおいて、組成物又は試料中のエフェクター分子の少なくとも約90%は、K188−CLκに共役している。
【0020】
幾つかの側面において、本発明は、抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物(又は試料)を提供し、ここにおいて、抗体の少なくとも約50%は、少なくとも一つの軽鎖上のK188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる。幾つかの側面において、本発明は、抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物(又は試料)を提供し、ここにおいて、抗体の少なくとも約60%は、少なくとも一つの軽鎖上のK188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる。幾つかの側面において、本発明は、抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物(又は試料)を提供し、ここにおいて、抗体の少なくとも約70%は、少なくとも一つの軽鎖上のK188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる。幾つかの側面において、本発明は、抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物(又は試料)を提供し、ここにおいて、抗体の少なくとも約80%は、少なくとも一つの軽鎖上のK188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる。幾つかの側面において、本発明は、抗体(又はその抗原結合部位)を含んでなるMACの組成物(又は試料)を提供し、ここにおいて、抗体の少なくとも約90%は、少なくとも一つの軽鎖上のK188−CLκに共有的に接続しているエフェクター分子を含んでなる。幾つかの側面において、エフェクター分子は、両方の軽鎖上の両方のK188−CLκに共有的に共役している。
【0021】
幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体又はその抗原結合部位を含んでなるMACの試料を提供し、ここにおいて、試料の少なくとも約30%は、抗体当たり約2か所で共役されたエフェクター分子を含んでなり、そしてここにおいて、少なくとも一つのエフェクター分子共役部位は、K188−CLκである。幾つかの側面において、この量は、約40%である。幾つかの側面において、この量は、約50%である。幾つかの側面において、この量は、約60%である。幾つかの側面において、この量は、約70%である。幾つかの側面において、この量は、約80%である。幾つかの側面において、この量は、約90%である。幾つかの側面において、この量は、約95%である。幾つかの側面において、この量は、約99%である。
【0022】
幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体又はその抗原結合部位を含んでなるMACの試料を提供し、ここにおいて、試料の少なくとも約30%は、抗体当たり約3か所で共役されたエフェクター分子を含んでなり、そしてここにおいて、少なくとも二つのエフェクター分子共役部位は、それぞれの軽鎖上のK188−CLκである。幾つかの側面において、この量は、約40%である。幾つかの側面において、この量は、約50%である。幾つかの側面において、この量は、約60%である。幾つかの側面において、この量は、約70%である。幾つかの側面において、この量は、約80%である。幾つかの側面において、この量は、約90%である。幾つかの側面において、この量は、約95%である。幾つかの側面において、この量は、約99%である。
【0023】
幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体又はその抗原結合部位を含んでなるMACの試料を提供し、ここにおいて、試料の少なくとも約30%は、抗体当たり約4か所で共役されたエフェクター分子を含んでなり、そしてここにおいて、少なくとも二つのエフェクター分子共役部位は、それぞれの軽鎖上のK188−CLκである。幾つかの側面において、この量は、約40%である。幾つかの側面において、この量は、約50%である。幾つかの側面において、この量は、約60%である。幾つかの側面において、この量は、約70%である。幾つかの側面において、この量は、約80%である。幾つかの側面において、この量は、約90%である。幾つかの側面において、この量は、約95%である。幾つかの側面において、この量は、約99%である。
【0024】
幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子に共有的に共役された抗体又はその抗原結合部位を含んでなるMACの試料を提供し、ここにおいて、試料の少なくとも約30%は、抗体当たり約5か所で共役されたエフェクター分子を含んでなり、そしてここにおいて、少なくとも二つのエフェクター分子共役部位は、それぞれの軽鎖上のK188−CLκである。幾つかの側面において、この量は、約40%である。幾つかの側面において、この量は、約50%である。幾つかの側面において、この量は、約60%である。幾つかの側面において、この量は、約70%である。幾つかの側面において、この量は、約80%である。幾つかの側面において、この量は、約90%である。幾つかの側面において、この量は、約95%である。幾つかの側面において、この量は、約99%である。
【0025】
幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも50%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも60%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも65%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも70%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも75%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、
軽鎖分子の少なくとも80%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも85%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも90%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、軽鎖分子の少なくとも95%は、少なくとも一つのエフェクター分子と共役している。
【0026】
幾つかの側面において、本発明は、MACの試料を提供し、ここにおいて、重鎖分子の少なくとも70%は、エフェクター分子と共役していない。幾つかの側面において、この量は、約75%である。幾つかの側面において、この量は、約80%である。幾つかの側面において、この量は、約85%である。幾つかの側面において、この量は、約90%である。幾つかの側面において、この量は、約95%である。幾つかの側面において、この量は、約99%である。幾つかの側面において、重鎖分子の実質的に全ては、エフェクター分子と共役していない。
【0027】
幾つかの側面において、本発明は、リンカーによってエフェクター分子に共有的に共役している抗体、又はその抗原結合部位を含んでなるMACを提供し、抗体又はその抗原結合部位がモチーフKHKを含んでなり、そしてエフェクター分子がK188残基(Kobat番号による)の側鎖に共役していることを特徴とする。
【0028】
幾つかの側面において、共役されていない個々の軽鎖断片の量は、約1、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、及び55%からなる群から選択される下限を、そして約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、及び60%からなる群から選択される上限を有する。幾つかの側面において、一つの位置で共役されている個々の軽鎖断片の量は、約25、30、35、40、45、50、及び55%からなる群から選択される下限を、そして約30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、及び95%からなる群から選択される上限を有する。幾つかの側面において、二つの位置で共役されている個々の軽鎖断片の量は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、5、10、15、20、及び25%からなる群から選択される下限を、そして5、16、7、8、9、5、10、15、20、25、30、35、及び40%からなる群から選択される上限を有する。
【0029】
幾つかの側面において、共役されていない個々の重鎖断片の量は、約50、55、60、65、70、75、及び80%からなる群から選択される下限を、そして約60、65、70、75、80、85、90、95及び99%からなる群から選択される上限を有する。幾つかの側面において、一つの位置で共役されている個々の重鎖断片の量は、約1、2、5、10、15、20、及び25%からなる群から選択される下限を、そして約5、10、15、20、25、30、35、40、及び50%からなる群から選択される上限を有する。幾つかの側面において、二つの位置で共役されている個々の重鎖断片の量は、約0、1、2、3、4、5、10、及び15%からなる群から選択される下限を、そして約2、3、4、5、10、15及び20%からなる群から選択される上限を有する。
【0030】
幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.55、1.6、1.65、1.7、1.75、1.8、1.85、1.9、1.95、及び2からなる群から選択される下限を、そして約1.6、1.7、1.75 1.8、1.85、1.9、1.95、2.0、2.05、2.1、2.15、2.2、2.25、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.5、4.0、4.5及び5からなる群から選択される上限を有する。幾つかの側面において、本発
明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約1.5ないし約2.5の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約1.6ないし約2.4の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約1.7ないし約2.3の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約1.8ないし約2.2の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約1.5、約1.55、約1.6、約1.65、約1.7、約1.75、約1.8、約1.85、約1.9、約1.95、約2.0、約2.05、約2.1、約2.15、約2.2、約2.25、約2.3、約2.4及び約2.5からなる群から選択される。幾つかの側面において、この量は約1.7である。幾つかの側面において、この量は約1.8である。幾つかの側面において、この量は約1.9である。幾つかの側面において、この量は約2である。幾つかの側面において、この量は約2.1である。幾つかの側面において、この量は約2.1である。幾つかの側面において、この量は約2.3である。
【0031】
本発明の幾つかの側面において、抗体当たりの共役の数は、2より小さく、抗体集団の少なくとも50%は、抗体当たり一つの共役のみを有する。これらの試料は、これらが残りのCLκ部位において標的とされる更なる結合(共役)反応を可能にするため、好都合である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約0.5ないし約1.5の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約0.6ないし約1.4の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約0.7ないし約1.3の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約0.8ないし約1.2の間である。幾つかの側面において、本発明の試料又は組成物中の抗体当たりの共役の数は、約0.9ないし約1.1の間である。
【0032】
本発明の利点の一つは、試薬及び反応条件(特に脱離基エステル及びリンカー:抗体のモル比)によるが、MACの組成物及び試料は、規定された数の抗体に対して規定された数のエフェクター分子を伴って産生することができることである。これは、エフェクター分子及び抗体の相対的反応性及び治療領域を均衡させる場合、特に有用であることができる。更に、幾つかの状況において、ある閾値を超えて抗体当たりのペプチドの数を増加することは、増加した標的結合又は治療効果をもたらさないかもしれない。従って、抗体当たりの共役するペプチドの数を制御することが可能であることは有用であり、そしてそうすることによって、Fc又は結合部位の干渉を最小化するように、共役の位置を指示する。従って、幾つかの状況において、一つのK188−CLκのみを優先的に修飾する減少した共役を可能にする本発明の側面が、好都合であることができる。
幾つかの側面において、MACの試料は医薬組成物であることができる。
【0033】
IGFR抗体
幾つかの態様において、少なくとも一つのAng2結合ペプチドが、抗IGF1R抗体上のリシン残基の側鎖によって共役される。幾つかの態様において、少なくとも一つのAng2結合ペプチドが、CLドメインに共有的に結合される。幾つかの態様において、少なくとも一つのAng2結合ペプチドが、抗IGF1R抗体のF(ab)領域に共有的に結合される。幾つかの態様において、少なくとも一つのAng2結合ペプチドが、抗IGF1R抗体の軽鎖定常領域に共有的に結合される。幾つかの態様において、抗IGF1R抗体は、リンカーによってAng2結合ペプチドに共有的に接続される。幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、抗IGF1R抗体のC’又はN’末端に融合されていない。
【0034】
幾つかの態様において、抗IGF1R抗体は、WO02053596(米国特許第7,037,498号)及びWO2005016967(米国特許第7,371,378号)
(そのそれぞれの内容は本明細書中に援用される)中に記載されているものから選択される。幾つかの態様において、MACは、配列番号:5を含んでなる重鎖定常ドメインを含んでなる。
【0035】
幾つかの態様において、MACは、配列番号:6、配列番号:1の残基1−122、及び配列番号:3の残基1−122からなる群から選択される重鎖可変ドメインを含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:3の残基1−122を含んでなる重鎖可変ドメインを含んでなる。
【0036】
幾つかの態様において、MACの重鎖は、配列番号:7、配列番号:1の残基26−35、及び配列番号:3の残基26−35からなる群から選択される配列を含んでなるVHCDR1領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:7を含んでなるVHCDR1領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACの重鎖は、配列番号:8、配列番号:3の残基50−64、及び配列番号:5の残基50−64からなる群から選択される配列を含んでなるVHCDR2領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:8を含んでなるVHCDR2領域を含んでなる。
【0037】
幾つかの態様において、MACの重鎖は、配列番号:9、配列番号:1の残基99−114、及び配列番号:3の残基99−114からなる群から選択される配列を含んでなるVHCDR3領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:9を含んでなるVHCDR3領域を含んでなる。
【0038】
幾つかの態様において、MACの重鎖は、配列番号:10、配列番号:1の残基1−25、配列番号:3の残基1−25、及び配列番号:11からなる群から選択される配列を含んでなるVHFR1領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:11を含んでなるVHFR1領域を含んでなる。
【0039】
幾つかの態様において、MACの重鎖は、配列番号:12、配列番号:1の残基36−49、及び配列番号:3の残基36−49からなる群から選択される配列を含んでなるVHFR2領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:12を含んでなるVHFR2領域を含んでなる。
【0040】
幾つかの態様において、MACの重鎖は、配列番号:13、配列番号:1の残基65−98、及び配列番号:3の残基65−98からなる群から選択される配列を含んでなるVHFR3領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:13を含んでなるVHFR3領域を含んでなる。
【0041】
幾つかの態様において、MACの重鎖は、配列番号:14、配列番号:1の残基115−122、及び配列番号:3の残基115−122からなる群から選択される配列を含んでなるVHFR4領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:14を含んでなるVHFR4領域を含んでなる。
【0042】
幾つかの態様において、抗IGFR1抗体のVHCDR1、VHCDR2及びVHCDR3領域は、それぞれ、配列番号:3の残基26−35、配列番号:3の残基50−64、及び配列番号:3の残基99−114を含んでなる。
【0043】
幾つかの態様において、抗IGFR1抗体のVHFR1、VHFR2、VHFR3、及びVHFR4領域は、それぞれ、配列番号:3の残基1−25、配列番号:3の残基36−49、配列番号:3の残基65−98、及び配列番号:3の残基115−122を含んでなる。
【0044】
幾つかの態様において、抗IGFR1抗体は、配列番号:1及び配列番号:3からなる群から選択される重鎖を含んでなる。幾つかの態様において、抗IGFR1抗体は、配列番号:3を含んでなる重鎖を含んでなる。
【0045】
幾つかの態様において、MACは、配列番号:15を含んでなる軽鎖定常ドメインを含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:45、46又は47を含んでなる軽鎖定常ドメインを含んでなる。
【0046】
幾つかの態様において、MACは、配列番号:16、配列番号:2の残基1−108、及び配列番号:4の残基1−108からなる群から選択される軽鎖可変ドメインを含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:4の残基1−108を含んでなる軽鎖可変ドメインを含んでなる。
【0047】
幾つかの態様において、MACの軽鎖は、配列番号:17、配列番号:2の残基24−34、及び配列番号:4の残基24−34からなる群から選択される配列を含んでなるVLCDR1(可変軽鎖相補性決定領域−1)領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:17を含んでなるVLCDR1領域を含んでなる。
【0048】
幾つかの態様において、MACの軽鎖は、配列番号:18、配列番号:2の残渣48−54、及び配列番号:4の残基48−54からなる群から選択される配列を含んでなるVLCDR2領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:18を含んでなるVLCDR2領域を含んでなる。
【0049】
幾つかの態様において、MACの軽鎖は、配列番号:19、配列番号:2の残渣89−97、及び配列番号:4の残基89−97からなる群から選択される配列を含んでなるVLCDR3領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:19を含んでなるVLCDR3領域を含んでなる。
【0050】
幾つかの態様において、MACの軽鎖は、配列番号:20、配列番号:21、配列番号:2の残渣1−23、及び配列番号:4の残基1−23からなる群から選択される配列を含んでなるVLFR1領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:21を含んでなるVLFR1領域を含んでなる。
【0051】
幾つかの態様において、MACの軽鎖は、配列番号:22、配列番号:2の残渣35−47、及び配列番号:4の残基35−47からなる群から選択される配列を含んでなるVLFR2領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:22を含んでなるVLFR2領域を含んでなる。
【0052】
幾つかの態様において、MACの軽鎖は、配列番号:23、配列番号:2の残渣55−88、及び配列番号:4の残基55−88からなる群から選択される配列を含んでなるVLFR3領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:23を含んでなるVLFR3領域を含んでなる。
【0053】
幾つかの態様において、MACの軽鎖は、配列番号:24、配列番号:25、配列番号:2の残渣98−108、及び配列番号:6の残基98−108からなる群から選択される配列を含んでなるVLFR4領域を含んでなる。幾つかの態様において、MACは、配列番号:25を含んでなるVLFR4領域を含んでなる。
【0054】
幾つかの態様において、抗IGF1R抗体のVLCDR1、VLCDR2及びVLCD
R3領域は、それぞれ、配列番号:4の残基24−34、配列番号:4の残基48−54、及び配列番号:4の残基89−96を含んでなる。
【0055】
幾つかの態様において、抗IGF1R抗体のVLFR1、VLFR2、VLFR3、及びVLFR4領域は、それぞれ、配列番号:4の残基1−24、配列番号:4の残基35−47、配列番号:4の残基55−88、及び配列番号:4の残基97−108を含んでなる。
【0056】
幾つかの態様において、抗IGF1R抗体は、配列番号:2及び配列番号:4からなる群から選択される軽鎖を含んでなる。幾つかの態様において、抗IGF1R抗体は、配列番号:4を含んでなる軽鎖を含んでなる。
【0057】
幾つかの態様において、抗IGF1R抗体は、配列番号:1を含んでなる重鎖及び配列番号:2を含んでなる軽鎖を含んでなる。
幾つかの態様において、抗IGF1R抗体は、配列番号:3を含んでなる重鎖及び配列番号:4を含んでなる軽鎖を含んでなる。
【0058】
抗体2.12.1は、WO02053596中に記載されている。IGF1Rに対して特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ2.12.1は、米国培養細胞系統保存機関(ATCC)10801 University Boulevard,Manassas,VA 20110−2209に、2000年12月12日に供託番号PTA−2792で供託された。
【0059】
幾つかの態様において、抗IGF1R抗体は、モチーフK188189190をCLκ領域に含んでなり、ここにおいてxは、Kabat番号によるG、A、V、I、L、S、T、C、M、N、Q、D、E、F、Y、W、H、R又はKである。幾つかの側面において、抗IGF1R抗体は、その両方の内容が本明細書中で援用される、WO2009032145(US2009092614)又はWO2005005635(米国特許第7,579,157号)から選択されるものである。幾つかの態様において、本発明のMACは、抗体のIGF1R結合親和性を抑制しないような方法で、少なくとも一つのAng2結合ペプチドに共役する抗IFG1R抗体又はその抗原結合部位を含んでなる。
【0060】
幾つかの側面において、抗体は、エフェクター分子と同じ経路内の異なった標的を標的とする。幾つかの側面において、抗体は、エフェクター分子とは異なった標的を標的とする。
【0061】
幾つかの側面において、共役のために使用される抗体は、腫瘍学の分野において有用であることができる。適した抗体は;癌を、そして特に非ホジキンスリンパ腫を、そして更にリウマチ様関節炎を治療するために使用される、キメラのIgG1κ抗CD20抗体のリツキシマブ(リツキサンTM);癌を、そして特に大腸、頭頸部癌を治療するために使用される、キメラのIgG1κ抗EGF受容体抗体のセツキシマブ(エルビタックスTM)を含む。
【0062】
幾つかの側面において、共役のために使用される抗体は、自己免疫及び他の免疫学的疾患の分野において有用であることができる。適した抗体は、リウマチ様関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、乾癬性関節炎、及び強直性脊椎炎を治療するために使用される、キメラのIgG1κ抗TNFα抗体のインフリキシマブ(レミケードTM);リウマチ様関節炎、クローン病、乾癬、乾癬性関節炎、若年性特発性関節炎及び強直性脊椎炎を治療するために使用される、ヒトのIgG1κ抗TNFα抗体のアダリムマブ(ヒューミラTM);多発性硬化症、リウマチ様関節炎、乾癬、若年性特発性関節炎、乾癬性関節炎、
強直性脊椎炎、クローン病を治療するために使用される、ヒト化IgG4κ抗α4インテグリン抗体のナタリズマブ(タイサブリTM);アレルギー性喘息を治療するために使用される、ヒト化IgG1κ抗IgE抗体のオマリズマブ(ゾレアTM);滲出型AMDを治療するために使用される、ヒト化IgG1κ抗VEGF抗体のラニビズマブ(ルセンチスTM);及び呼吸器多核体ウイルスを含む感染性疾病を治療するために使用される、ヒト化IgG1κ抗RSV抗体のパリビズマブ(シナジスTM)を含む。
【0063】
幾つかの側面において、本発明の化合物及び組成物は、上述の症状を治療するために使用することができる。
エフェクター分子(Effector Moieties)
エフェクター分子は、治療剤、タンパク質、ペプチド、核酸、アプタマー、小分子、タンパク質アゴニスト、タンパク質アンタゴニスト、代謝調節物質、ホルモン、毒素、成長因子又は他の調節性タンパク質であることができ、或いはホースラディッシュペルオキシダーゼのような容易に検出又は可視化可能であることができる酵素のような診断剤であることができる。
【0064】
幾つかの側面において、エフェクター分子は、タンパク質又はペプチドであることができ、そしてペプチド連結残基を経由してリンカーに接続することができる。タンパク質又はペプチドは、アミノ末端キャッピング基R及びカルボキシル末端キャッピング基Rの片方又は両方を含んでなることができる。Rは、CH、C(O)CH、C(O)CH、C(O)CHCH、C(O)CHCHCH、C(O)CH(CH)CH、C(O)CHCHCHCH、C(O)CH(CH)CHCH、C(O)C、C(O)CHCH(CHCHO)1−5Me、ジクロロベンゾイル(DCB)、ジフルオロベンゾイル(DFB)、ピリジニルカルボン酸(PyC)又はアミド−2−PEG、アミノ保護基、脂質 脂肪酸基又は炭水化物であることができる。Rは、OH、NH、NH(CH)、NHCHCH、NHCHCHCH、NHCH(CH)CH、NHCHCHCHCH、NHCH(CH)CHCH、NHC、NHCHCHOCH、NHOCH、NHOCHCH、カルボキシ保護基、脂質 脂肪酸基又は炭水化物であることができる。
【0065】
タンパク質又はペプチド連結残基は、K、K(SH)、リシン同族体、Dap、Dab、Orn、R、C、チオール含有残基、S、T、Y、D、E、N又はQであることができる。タンパク質又はペプチドは、N末端アミノ酸のアミノ末端を経由してリンカーに接続することができる。タンパク質又はペプチドは、C末端アミノ酸のカルボキシル末端を経由してリンカーに接続することができる。更なるアミノ酸残基を、連結残基として機能させるために、アミノ酸側鎖、或いはアミノ又はカルボキシル末端を経由するかを問わない接続によって、N又はC末端に加えることができる。
【0066】
Ang2−結合ペプチド
エフェクター分子は、Ang2結合ペプチドであることができる。幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、WO2008056346(US2008166364)(この内容は本明細書中に援用される)中に記載されているものから選択される配列を含んでなる。幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、配列:
(AcK)10111213141516171819202122(:26)
を含んでなり、ここにおいて、配列番号:26のXは、アシル−リシン(AcK)又はロイシンであり(本明細書中で以下Ang2−Xと命名される)、そして
ここにおいて、Ang2結合ペプチドのX、K11、L13、Q16、M18、又はL19は、リンカーに共有的に接続された求核性側鎖を含んでなるAng2連結残基によって置換され、連結残基は、K、Y、S、T、H、K(SH)、ホモシステイン、ホモセリ
ン、Dap、及びDabのようなリシンの同族体からなる群から選択される。幾つかの態様において、Ang2連結残基は、K、K(SH)、Y、S、T、H、Dap、及びDabからなる群から選択することができる。幾つかの態様において、Ang2連結残基は、Kである。Ang2連結残基は、K11であることができる。幾つかの態様において、Ang2連結残基は、K(SH)であることができる。Ang2連結残基は、K(SH)11であることができる。
【0067】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、配列:
(AcK)(AcK)10111213141516171819202122(配列番号:27)
を含んでなり、ここにおいて、Ang2−K11は、Ang2連結残基である。
【0068】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、配列:
(AcK)10111213141516171819202122(配列番号:28)
を含んでなり、ここにおいて、Ang2−K11は、Ang2連結残基である。
【0069】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、配列:
配列番号:29 Q(AcK)10(AcK)111213141516171819202122
を含んでなり、ここにおいて、Ang2−Kは、Ang2連結残基である。
【0070】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、配列:
配列番号:30 Q(AcK)10(AcK)111213141516171819202122
を含んでなり、ここにおいて、Ang2−K16は、Ang2連結残基である。
【0071】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、配列:
配列番号:31 Q(AcK)10(AcK)111213141516171819202122
を含んでなり、ここにおいて、Ang2−K18は、Ang2連結残基である。
【0072】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、配列:
配列番号:32 Q(AcK)10(AcK)111213141516171819202122
を含んでなり、ここにおいて、Ang2−K19は、Ang2連結残基である。
【0073】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、更にN末端キャッピング基Rを含んでなり−ここにおいて、Rは、CH、C(O)CH3、C(O)CH、C(O)CHCH、C(O)CHCHCH、C(O)CH(CH)CH、C(O)CHCHCHCH、C(O)CH(CH)CHCH、C(O)C、C(O)CHCH(CHCHO)1−5Me、ジクロロベンゾイル(DCB)、ジフルオロベンゾイル(DFB)、ピリジニルカルボン酸(PyC)又はアミド−2−PEG、アミノ保護基、脂質脂肪酸基又は炭水化物である。
【0074】
幾つかの態様において、Ang2結合ペプチドは、更にC末端キャッピング基−Rを含んでなり、ここにおいて、Rは、OH、NH、NH(CH)、NHCHCH、NHCHCHCH、NHCH(CH)CH、NHCHCHCHCH、NHCH(CH)CHCH、NHC、NHCHCHOCH、NHOCH、NHOCHCH、カルボキシ保護基、脂質脂肪酸基又は炭水化物である。
【0075】
幾つかの態様において、Rは、C(O)CHであることができる。幾つかの態様において、Rは、NHであることができる。
N末端及びC末端キャッピング基と一緒のAng2結合ペプチドは、式:[C(O)CH]−[配列番号:27]−[NH]:[C(O)CH]−Q(AK)(AK)10111213141516171819202122−[NH]を含んでなることができ、ここにおいて、Ang2−K11は、Ang2連結残基である。
【0076】
本明細書中に記載されるAng2ペプチドは、記載したように多くの抗体、特に癌又は増加した血管新生のような増殖性疾患の治療において有用な抗体に共役することができ、そしてh38C2のような触媒抗体に共役して、MACを形成することができる。
【0077】
リンカー
本発明のエフェクター分子(小分子、アプタマー、核酸、タンパク質、又はペプチド(例えばAng2結合ペプチド)のような)は、抗体又はその抗原結合部位(例えば抗IGF1R抗体)にリンカーによって共有的に接続することができる。リンカーは、ペプチド連結残基の側鎖のアミノ基によってペプチドに共有的に接続することができる。これは、リシン残基であることができる。幾つかの態様において、連結残基は、Cys又はK(SH)のようなチオール保有残基であり、そしてリンカーは、連結残基の末端チオール基によってペプチドに共有的に接続される。
【0078】
リンカーは、直鎖又は分枝鎖であることができ(共役付加当たり一つより多いエフェクター分子と共役するために)、そして所望により一つ又はそれより多い炭素環又は複素環基を含んでいてもよい。リンカーの長さは、エフェクター分子及び抗体間の直鎖原子の数の観点から考えることができ、芳香族環等のような環式分子は、環の周りの最短の経路をとることによって数えられる。幾つかの態様において、リンカーは、5−15個の原子、他の態様では15−30個の原子、なお他の態様では30−50個の原子、なお他の態様では50−100個の原子、そしてなお他の態様では100−200個の原子間の直線的広がりを有する。幾つかの態様において、リンカーの長さは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、120、130、140、150、160、170、180、190からなる群から選択される下限、及び7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、120、130、140、150、160、170、180、190、及び200からなる群から選択される上限の範囲である。
【0079】
他のリンカーの留意事項は、溶解度、親油性、親水性、疎水性、安定性(計画された分解と同様に事実上安定)、強剛性、融通性、免疫原性、抗体結合の調節、ミセル又はリポソームへの組込みの能力、等のような得られた化合物の物理的又は薬物動態学的特性を含む。
【0080】
リンカーは、ペプチジルリンカーであることができる。幾つかの態様において、ペプチジルリンカーは、単一アミノ酸残基の繰返し(例えばポリグリシン)、又はエフェクター分子の好ましい提示又は薬物動態を与えるペプチドリンカーを得るための、アミノ酸残基の組合せのような3−20個間のアミノ酸の長さであることができる。活性化基の存在と最も適合性であるものであるペプチジルリンカーは、リシン及びヒスチジン残基を欠くことができる。配列番号:59は、例示的なペプチジルリンカーである。
【0081】
別の方法として、リンカーは、非ペプチジルリンカーであることができる。これらの種類のリンカーの典型的な例は、直鎖又は分枝鎖炭化水素、或いは各種の長さのポリエチレングリコールに基づくものであるものである。これらは、芳香族又は非芳香族環、ハロゲン、ケトン、アルデヒド、エステル、スルホニル、リン酸基、等のような他の基を、安定性、強剛性、等電点を達成するために組込むことができる。
【0082】
本発明の幾つかの側面において、リンカーは、式:−X−Y−Z−を含んでなることができ;ここにおいて、Xは、エフェクター分子への接続基であり(例えば、ペプチド連結残基による)、Yは、スペーサー領域であり、そしてZは、抗体(例えば、抗IGF1R抗体)上のリシン又はシステイン残基の側鎖への接続分子である。幾つかの側面において、リンカーは、抗体に共役していない場合、式XYZのものであることができ、ここで、Zは、抗体に接続した場合、脱離基Zが抗体の共役部位と反応して、共役リンカーXYZを形成するような脱離基である。
【0083】
Xは、エフェクター分子への(例えば、ペプチド連結残基によって)特異的方向性共有連結戦略が可能であるように選択することができる。幾つかの側面において、Xは、COOH、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩、アシルアジド、スルホン酸、ハロゲン化スルホニル、アルデヒド、ケトン、エポキシド、炭酸塩、アルキル化試薬、イミドエステル、アミン基、及びマレイミド(malemide)基からなる群から選択することができる。例えば、ペプチド連結残基が求核性基を含んでなる場合、Xは、求電子基であることができ、そして逆の場合も同じである。例えば、ペプチド連結残基の側鎖がK、H、オルニチン、Dap、又はDabのようなアミノ基を含んでなる場合、Xは、COOH、又は他の類似の反応性求電子物質、例えば、イソシアン酸塩、イソチオシアン酸塩、アシルアジド、スルホン酸又はハロゲン化スルホニル、アルデヒド又はケトン、エポキシド、炭酸塩、アルキル化試薬或いはイミドエステルであることができる。ペプチド連結残基がD又はEである場合、Xは、アミン基のような求核基を含んでなることができる。これらの戦略のいずれかは、X基及びペプチド連結残基間に、アミド結合形成戦略によって共有結合が形成されることを可能にする。例えば、XがCOOHである場合、これは、ペンタフルオロフェニルエステルとして活性化されることができる。この場合、ペプチド連結ペプチド上のアミノ基との反応は、アミド結合の形成に導き、一方ペンタフルオロフェノールは脱離基(これはXと呼ばれる)である。
【0084】
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
【0085】
矢印は、ペプチド連結残基への接続点を示し、そして平行線は、リンカーのY基への接続点である。
【0086】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0087】
ペプチド連結基が、C、Cの相同体、又は他のチオール基含有残基(K(SH)のような)である場合、Xは、ペプチド連結残基にX基を共有的に連結するための、チオール−マレイミド付加反応戦略を可能にするマレイミド基を含んでなることができる。幾つかの側面において、Xは:
【0088】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0089】
のマレイミドであることができ、式中、矢印は、ペプチド連結残基への接続点を示し、そして平行線は、リンカーのY基への接続である。命名の容易さのために、マレイミド基を使用して構築された本明細書中に記載されるリンカーは、リンカーの構築後、マレイミド基は一般的にスクシンイミド環に転換されるが、マレイミド含有リンカーと記載され、そしてこれを示すためにMALと呼ばれる。
【0090】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0091】
幾つかの側面において、連結残基は、K(SH)であり、そしてX基は、マレイミドである。
幾つかの側面において、Xは、ペンタフルオロフェニルエステルで活性化されたカルボキシル官能基を含んでなり、これは、ペプチド上のリシン側鎖とアミドを形成することができる。
【0092】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0093】
幾つかの側面において、Xは、チオール基を含んでなることができ、ペプチド連結残基及びX基間にジスルフィド橋を形成することを可能にする。
幾つかの態様において、Yは、C、H、N、O、P、S、F、Cl、Br、及びIからなる群から選択されるいずれもの原子を含み、そして一つ又はそれより多いアミノ酸、ポリマー或いはブロックコポリマーを含んでなることができる生物学的に適合性の接続鎖である。Yは、2−100個の原子間のリンカーの全長を提供するように選択することがで
きる。Yは、リンカーの全長が5ないし30個の原子間であるように選択することができる。Yは、リンカーの全長が15−25個の原子間であるように選択することができる。Yは、リンカーの全長が約17ないし約19個の原子間であるように選択することができる。幾つかの態様において、Yは:
【0094】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0095】
のようなアミノポリエチレングリコール酸であることができ、式中、n=0ないし10、幾つかの側面において1−10、幾つかの側面において1−5、そして幾つかの側面において1である。
【0096】
幾つかの側面において、Yは:
【0097】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
のようなポリエチレングリコール二酸であることができ、式中、n=0ないし10、幾つかの側面において1−10、幾つかの側面において1−5、そして幾つかの側面において1、そして幾つかの側面において、2である。
【0099】
本発明の幾つかの側面において、リンカーのY部分は、式:
【0100】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
を含んでなる。
幾つかの側面において、Yは:
【0102】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0103】
のようなアミノアルカン酸であることができ、式中、n=0ないし20、幾つかの側面において1−10、幾つかの側面において1−5、そして幾つかの側面において1、そして幾つかの側面において、2である。
【0104】
幾つかの側面において、Yは:
【0105】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
のようなアルカン二酸であることができ、式中、n=0ないし20、幾つかの側面において1−10、幾つかの側面において1−5、そして幾つかの側面において1、そして幾つかの側面において、2である。
【0107】
幾つかの側面において、Yは:
【0108】
【化11】
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【0109】
のようなポリグリシンであることができ、式中、n=0ないし10、幾つかの側面において1−10、幾つかの側面において1−5、そして幾つかの側面において1、そして幾つかの側面において、2である。
【0110】
幾つかの側面において、Y、X−Y、Y−Z、及びX−Y−Zは:
【0111】
【化12】
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【0112】
からなる群から選択することができ、式中、m、n及びjは、それぞれ独立に0ないし30である。幾つかの側面において、n=1−10、幾つかの側面において、n=1−5である。幾つかの側面において、nの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてnの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Nは、1であることができる。Nは、2であることができる。Nは、3であることができる。Nは、4であることができる。Nは、5であることができる。Nは、6であることができる。幾つかの側面において、m=1−10、幾つかの側面において、m=1−5である。幾つかの側面において、mの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてmの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Mは、1であることができる。Mは、2であることができる。Mは、3であることができる。Mは、4であることができる。Mは、5であることができる。Mは、6であることができる。幾つかの側面において、j=1−10、幾つかの側面において、j=1−5である。幾つかの側面において、jの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から
選択され、そしてjの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Jは、1であることができる。Jは、2であることができる。Jは、3であることができる。Jは、4であることができる。Jは、5であることができる。Jは、6であることができる。幾つかの側面において、Yの全長は、200個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、150個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、100個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、50個の原子を超えない。幾つかの側面において、原子の数におけるYの全鎖長の範囲は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45、50、55、及び60からなる群から選択される下限、並びに5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、及び100からなる群から選択される上限を有することができる。幾つかの側面において、XYZリンカーは、上記のY基と同一であることができる。幾つかの側面において、波線は、X基に接続する。幾つかの側面において、平行線は、X基に接続する。幾つかの側面において、波線は、Z基に接続する。幾つかの側面において、平行線は、Z基に接続する。幾つかの側面において、波線は、K188−CLκの側鎖に接続する。幾つかの側面において、平行線は、K188−CLκの側鎖に接続する。幾つかの側面において、波線は、エフェクター分子に接続する。幾つかの側面において、平行線は、エフェクター分子に接続する。
【0113】
幾つかの側面において、Y、Y−Z及び/又はX−Yは:
【0114】
【化13】
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【0115】
のようなマレイミドPEG酸であることができ、式中、n=0ないし12、幾つかの側面において1−10、幾つかの側面において1−5、そして幾つかの側面において1、そして幾つかの側面において、2である。
【0116】
幾つかの側面において、Y、Y−Z及び/又はX−Yは:
【0117】
【化14】
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【0118】
のような、nの値の範囲の下限が0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてnの値の範囲の上限が2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択されるようなマレイミドPEG酸であることができる。Nは、1であることができる。Nは、2であることができる。Nは、3であることができる。Nは、4であることができる。Nは、5であることができる。Nは
、6であることができる。幾つかの側面において、Y、Y−Z及び/又はX−Yは、式:
【0119】
【化15】
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【0120】
を含んでなり、Zは、抗体上のリシン側鎖に対して特異的方向性共有連結戦略が可能であるように選択することができる。例えば、Zは、表面のリシン側鎖のε−アミノと、多くの可能なアミド結合形成戦略の一つを使用して、反応させるためのCOOH、又は他の類似の反応性求電子物質であることができる。
【0121】
幾つかの側面において、Zは、活性なエステルを形成するために使用することができる。活性なエステルは、アミンに接続し、そして従って抗体のリシン側鎖のε−アミノに共役することができる。活性なエステルの形成を可能にするZカルボキシル官能基は、Y基の末端に存在するものである。活性なエステルのアルコール又はフェノール官能基は、結合反応中に脱離基Zとして作用し、抗体上のリシン側鎖とのアミドの産生による接続を可能にする。
【0122】
幾つかの態様において、Z基は、式:
【0123】
【化16】
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【0124】
の構造を含んでなり、式中、R’は、脂肪族又は芳香族基である。
幾つかの態様において、Z基は、式:
【0125】
【化17】
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【0126】
のものであり、式中、R’=単独又は組合せのF、Cl、Br又はI、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチルのいずれかであり、そして1ないし5個間の量で存在することができる。幾つかの態様において、Rは、ハロゲンであることができ、そして4又は5個のハロゲン原子が存在することができる。幾つかの態様において、4個のR原子が存在することができる。幾つかの態様において、5個のR原子が存在することができる。幾つかの態様において、Zは、テトラフルオロフェニルであることができる。幾つかの態様において、Zは、式:
【0127】
【化18】
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【0128】
を含んでなることができ、式中、平行線は、リンカーのY部分への接続点である。
幾つかの側面において、Z基は、式:
【0129】
【化19】
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【0130】
のものであり、式中、R’=単独又は組合せのF、Cl、Br又はI、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチルのいずれかであり、そしてh=1、2、3、4、又は5である。幾つかの態様において、Rは、ハロゲンであることができる。幾つかの態様において、Rは、F又はClであり、そしてh=4又は5である。幾つかの態様において、Rは、F又はClであり、そしてh=5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=2、3、4又は5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=3,4又は5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=4又は5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=5である。幾つかの側面において、Zは:
【0131】
【化20】
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【0132】
からなる群から選択することができる。
このような活性なエステルのために、脱離基はZであり、そしてZ基自体は、Y基に接続されたカルボニルである。抗体と反応した場合、Z基は、以下に示すようにアミドを形成する:
【0133】
【化21】
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【0134】
幾つかの態様において、Zは:
【0135】
【化22】
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【0136】
である。
幾つかの態様において、Z基は:
【0137】
【化23】
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【0138】
のようなスクアリン酸(squarate)エステルを含んでなり、式中、R=脂肪族基又は置換された芳香族であり、そして:
【0139】
【化24】
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【0140】
からなる群から選択することができる。
幾つかの態様において、Z基は、マレイミド基:
【0141】
【化25】
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【0142】
を含んでなる。
幾つかの側面において、XYZリンカーは:
【0143】
【化26】
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【0144】
の構造のマレイミド−PEG−PFPエステルを含んでなり、式中、n=1ないし12である。幾つかの側面において、n=1ないし5である。幾つかの側面において、n=2である。幾つかの側面において、n=1である。
【0145】
幾つかの側面において、MACは、式:
【0146】
【化27】
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【0147】
のXYZリンカーを含んでなり、式中、n=1−12である。幾つかの側面において、n=1ないし5である。幾つかの側面において、n=1ないし3である。幾つかの側面において、n=2である。幾つかの側面において、n=1である。
【0148】
幾つかの側面において、XYZリンカーは:
【0149】
【化28】
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【0150】
からなる群から選択される構造を含んでなり、
そして
式中、m、n及びjは、それぞれ独立に0ないし30であり、RはFであり、そしてh=2、3、4、又は5である。幾つかの側面において、n=1−10であり、幾つかの側面において、n=1−5である。幾つかの側面において、nの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてnの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Nは、1であることができる。Nは、2であることができる。Nは、3であることができる。Nは、4であることができる。Nは、5であることができる。Nは、6であることができる。幾つかの側面において、m=1−10であり、幾つかの側面において、m=1−5である。幾つかの側面において、mの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてmの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Mは、1であることができる。Mは、2であることができる。Mは、3であることができる。Mは、4であることができる。Mは、5であることができる。Mは、6であることができる。幾つかの側面において、j=1−10であり、幾つかの側
面において、j=1−5である。幾つかの側面において、jの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてjの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Jは、1であることができる。Jは、2であることができる。Jは、3であることができる。Jは、4であることができる。Jは、5であることができる。Jは、6であることができる。幾つかの側面において、Yの全長は、200個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、150個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、100個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、50個の原子を超えない。幾つかの側面において、原子の数におけるYの全鎖長の範囲は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45、50、55、及び60からなる群から選択される下限、並びに5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、及び100からなる群から選択される上限を有することができる。
【0151】
幾つかの側面において、MACは、式:
【0152】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0153】
のXYZリンカーを含んでなる。
幾つかの側面において、XYZリンカーは、式:
【0154】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0155】
のPEG−ビス−ペンタフルオロフェニルエステルを含んでなり、式中、n=1ないし12である。幾つかの側面において、n=1ないし10である。幾つかの側面において、n=1ないし5である。幾つかの側面において、n=2である。幾つかの側面において、n=1である
幾つかの側面において、MACは、式:
【0156】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
のXYZリンカーを含んでなる。
幾つかの側面において、MACは、式:
【0158】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0159】
のXYZリンカーを含んでなる。
幾つかの態様において、ペプチドは、XYZに束縛された場合、式:
【0160】
【化33】
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【0161】
を含んでなる。
幾つかの態様において、XYZに束縛されたペプチドは、式:
【0162】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
を含んでなる。
幾つかの側面において、MACは、式:
【0164】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0165】
の化合物を含んでなり、式中、Ang2−Kは、Ang2結合ペプチドのリシン又は修飾されたリシン残基であり、そしてAb−K−Ab’は、抗IGF1R抗体上のリシン残基である。
【0166】
幾つかの側面において、MACは、式:
【0167】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0168】
の化合物を含んでなり、式中、Ang2−Kは、Ang2結合ペプチドのリシン又は修飾されたリシン残基であり、そしてAb−K−Abは、抗IGF1R抗体上のリシン残基である。
【0169】
幾つかの側面において、MACは、式:
【0170】
【化37】
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【0171】
の化合物を含んでなり、式中、Ab−K−Abは、抗体2.12.1.fxのK188である。
幾つかの側面において、MACは、式:
【0172】
【化38】
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【0173】
を含んでなり、式中、Ab−K−Abは、抗体2.12.1.fxのK188である。
幾つかの側面において、MACは、抗体(これは抗IGF1R抗体であることができる)当たり共役された二つのペプチド(これはAng2結合ペプチドであることができる)を含んでなる。幾つかの側面において、一つのペプチドは、抗体の二つのK188残基、又はその抗原結合断片のそれぞれに共役される(これは抗体2.12.1.fxであるこ
とができる)。
【0174】
幾つかの側面において、MACは:
【0175】
【化39】
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【0176】
からなる群から選択される式を含んでなり、式中、K188−CLκは、前記K188−CLκの側鎖への共有連結であり、エフェクター分子−LRは、エフェクター分子への共有連結であり、そしてm、n及びjは、それぞれ独立に0−30である。幾つかの側面において、n=1−10であり、幾つかの側面において、n=1−5である。幾つかの側面において、nの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてnの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Nは、1であることができる。Nは、2であることができる。Nは、3であることができる。Nは、4であることができる。Nは、5であることができる。Nは、6であることができる。幾つかの側面において、m=1−10であり、幾つかの側面において、m=1−5である。幾つかの側面において、mの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてmの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Mは、1であることができる。Mは、2であることができる。Mは、3であることができる。Mは、4であることができる。Mは、5であることができる。Mは、6であることができる。幾つかの側面において、j=1−10であり、幾つかの側面において、j=1−5である。幾つかの側面において、jの値の範囲の下限は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、及び20からなる群から選択され、そしてjの値の範囲の上限は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、及び30からなる群から選択される。Jは、1であることができる。Jは、2であることができる。Jは、3であることができる。Jは、4であることができる。Jは、5であることができる。Jは、6であることができる。幾つかの側面において、Yの全長は、200個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、150個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、100個の原子を超えない。幾つかの側面において、Yの全長は、50個の原子を超えない。幾つかの側面において、原子の数におけるYの全鎖長の範囲は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45、50、55、及び60からなる群から選択される下限、並びに5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、及び100からなる群から選択される上限を有することができる。
【0177】
共役(結合conjugation)の方法
幾つかの側面において、本発明は、抗体又は抗原結合部位を含んでなる多機能性抗体複合体(MAC)を調製する方法を提供し、抗体は、CLκ−K188(Kabat番号による)の側鎖に接続されるリンカーを経由して少なくとも一つのエフェクター分子に共有的に共役され、前記方法は:式:
【0178】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
の脱離基z中で終結するリンカーにエフェクター分子を共有的に接続することを含んでなり、式中、Rは、単独又は組合せのF、Cl、Br又はI、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチルのいずれかであり、そして1ないし5間の値で存在することができ、そしてこのように形成されたエフェクター分子−リンカー−脱離基複合体を抗体と、約3.5:
1ないし約4.5:1間のエフェクター分子:抗体のモル比で反応させる。幾つかの側面において、モル比は、約3.7:1ないし4.3:1である。
【0180】
幾つかの側面において、Z基は、式:
【0181】
【化41】
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【0182】
のものであり、式中、Rは、単独又は組合せのF、Cl、Br又はI、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチルのいずれかであり、そしてh=1、2、3、4、又は5である。幾つかの態様において、Rは、ハロゲンであることができる。幾つかの態様において、R1は、F又はClであり、そしてh=4又は5である。幾つかの態様において、Rは、F又はClであり、そしてh=5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=1、2、3、4又は5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=3、4又は5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=4又は5である。幾つかの態様において、Rは、Fであり、そしてh=5である。幾つかの側面において、Zは:
【0183】
【化42】
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【0184】
からなる群から選択することができる。
は、3ないし5個間の量で存在することができる。3個のR基が存在することができる。Rは、4ないし5個間の量で存在することができる。4個のR基が存在することができる。5個のR基が存在することができる。Rは、フッ素であることができる。Rは、塩素であることができる。Rは、臭素であることができる。脱離基は、式:
【0185】
【化43】
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【0186】
を含んでなることができる。
幾つかの側面において、本発明は、MACを製造する方法を提供し、ここにおいて、MACは、更なる標的を結合する少なくとも一つのエフェクター分子と共有的に連結する抗体又はその断片(ペプチド、小分子、アプタマー、核酸分子、又はタンパク質のような)を含んでなり、エフェクター分子が抗体の表面のリシン残基のε−アミノと反応することが可能なPFP脱離基を伴うリンカーを含んでなることを特徴とする。幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子(ペプチドのような)を、配列番号:15、配列番号:45、配列番号:46又は配列番号:47の残基62−103を含んでなるカッパー軽
鎖定常領域を含んでなる抗体と共役するための方法を提供し、エフェクター分子を、式:
【0187】
【化44】
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【0188】
の脱離基を含んでなるリンカーと共役することを含んでなり、式中、Rは、単独又は組合せのF、Cl、Br又はI、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチルのいずれかであり、そして1ないし5間の値で存在し、そして脱離基を、定常軽鎖領域と共役したエフェクター分子を伴う抗体を提供するように、配列番号:15のK80の側鎖と反応させることができる。
【0189】
抗体は、配列番号:15の残基74−105と実質的に相同性の軽鎖定常領域を含んでなることができる。抗体は、配列番号:15、配列番号:45、配列番号:46又は配列番号:47の残基62−103と実質的に相同性の軽鎖定常領域を含んでなることができる。幾つかの側面において、抗体は、配列番号:15の残基74−90と実質的に相同性の軽鎖領域を含んでなることができる。幾つかの側面において、エフェクター分子は、配列番号:15のK80において共役される。幾つかの側面において、エフェクター分子は、K82において共役される。幾つかの形態において、Ang2結合ペプチドは、CLκ−K188(Kabat番号による)において抗IGF1R抗体に共役される。
【0190】
幾つかの側面において、この方法は、抗体又はその抗原結合部位をエフェクター分子と組合せることを含んでなり、ここにおいて、エフェクター分子は、PFP脱離基を含んでなるリンカーに共有的に接続される。
【0191】
幾つかの側面において、本発明は、エフェクター分子をタンパク質に共役する方法を提供し、ここにおいて、エフェクター分子は、式:
【0192】
【化45】
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【0193】
の脱離基Z中で終結するリンカーに接続され、式中、R’は、単独又は組合せのF、Cl、Br又はI、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチルのいずれかであり、そして1ないし5間の値で存在し、そしてタンパク質は、エフェクター分子がK80残基のε−アミノ基に共役されるように、K80を含む配列番号:15、配列番号:45、配列番号:46又は配列番号:47の残基62−103を含んでなり、エフェクター分子及び接続されたリンカーを、タンパク質と、約3.7:1ないし約4.3:1のエフェクター分子:タンパク質のモル比で反応させることを含んでなる。
【0194】
幾つかの側面において、エフェクター分子、リンカー及び脱離基は、本明細書中に記載したとおりであることができる。幾つかの側面において、タンパク質は、抗体の軽鎖定常領域を含んでなることができる。幾つかの側面において、タンパク質は、配列番号:15を含んでなることができ、そして共役の部位は、K80である。
【0195】
幾つかの側面において、エフェクター分子:抗体(例えば、ABP:抗IGF1R抗体)のモル比は、約2.5ないし約4.6:1の間である。本発明の幾つかの側面において、モル比は、約3.7:1であり、そして約4.3:1である。本発明の幾つかの側面において、エフェクター分子:抗体のモル比は、約4:1である。幾つかの側面において、
モル比は、約2:1ないし約7:1の間である。幾つかの側面において、モル比は、約3:1ないし約6:1の間である。幾つかの側面において、モル比は、約3:1ないし約7:1の間である。幾つかの側面において、モル比は、約3:1ないし約5:1の間である。
【0196】
抗体当たり1.5より少ない共役を有することが好ましい本発明の側面において(単一のエフェクター分子が必要である場合のような)、モル比は、約1:1ないし約6:1の間であることができ、ここにおいて、緩衝液は、HEPESを少なくとも0.02Mの濃度で含んでなる。HEPESの濃度は、約0.1Mないし約1Mの間であることができる。HEPESの濃度は、約0.1Mないし約0.5Mの間であることができる。抗体当たり1.5より少ない共役を有することが好ましい本発明の側面において(単一のエフェクター分子が必要である場合のような)、モル比は、約1:1ないし約3:1の間であることができる。
【0197】
幾つかの側面において、好ましいモル比は、約1、約1.2、約1.4、約1.5、約1.6、約1.8、約2,、約2.2、約2.4、約2.5、約2.6、約2.8、約3、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5、約5.2、約5.4、約5.5、約5.6、約5.8、約6、約6.2、約6.4、約6.5、約6.6、約6.8、約7、約7.3、約7.5、約7.7、約8、約8.5、約9、約9.5、及び約10対1からなる群から選択される下限、並びに約1.5、約1.6、約1.8、約2、約2.2、約2.4、約2.5、約2.6、約2.8、約3、約3.2、約3.3、約3.4、約3.5、約3.6、約3.7、約3.8、約3.9、約4.0、約4.1、約4.2、約4.3、約4.4、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5、約5.2、約5.4、約5.5、約5.6、約5.8、約6、約6.2、約6.4、約6.5、約6.6、約6.8、約7、約7.3、約7.5、約7.7、約8、約8.5、約9、約9.5、約10、及び約15対1からなる群から選択される上限の範囲である。
【0198】
幾つかの側面において、本発明は、更にエフェクター分子及びタンパク質を少なくとも約30分間一緒に共役させることを含んでなる。幾つかの側面において、持続時間は、少なくとも約60分間である。幾つかの側面において、持続時間は、少なくとも約2時間である。幾つかの側面において、本発明は、更にエフェクター分子及び抗体を約4℃ないし約40℃の間で共役させることを含んでなる。幾つかの側面において、本発明は、更にエフェクター分子及び抗体を約10℃ないし約30℃の間で共役させることを含んでなる。幾つかの側面において、本発明は、更にエフェクター分子及び抗体を約15℃ないし約30℃の間で共役させることを含んでなる。幾つかの側面において、反応は、約18℃ないし約25℃で行われる。幾つかの側面において、反応は、約22℃で行われる。幾つかの側面において、反応は、概略室温で行われる。
【0199】
幾つかの側面において、結合反応(conjugation reaction)は、pH約6.5ないしpH約8間で行われる。幾つかの側面において、結合反応は、pH約6.75ないしpH約8.0間で行われる。幾つかの側面において、結合反応は、pH約7.7で行われる。幾つかの側面において、結合反応は、pH約7で行われる。幾つかの側面において、結合反応は、pH約7.2で行われる。幾つかの側面において、結合反応は、pH約7.5で行われる。幾つかの側面において、結合反応は、その下限が5.5、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9及び8からなる群から選択され、そしてその上限が6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.5、及び
9からなる群から選択されるpH値の範囲の間で行われる。
【0200】
幾つかの側面において、pHは、6.5以下であることができる;これは、抗体当たり約1.5より少ない共役(結合)が必要である適用において、特に有用であることができる。幾つかの側面において、pHは、約5.5ないし約6.5の間である。
【0201】
幾つかの側面において、塩濃度は、約0.2M以下であることができる。塩は、ハロゲン化物塩(F、Cl、Br、I)であることができ、そしてLi、Na、K、Be、Mg、Caのような金属を含んでなることができる。塩は、NaClであることができる。塩は、KClであることができる。約0.1Mより上の塩濃度を、速度及び/又は抗体当たりの共役の数を制約するために使用することができる。塩濃度は、約0ないし約0.1Mの間であることができる。塩濃度は、約0ないし約0.5Mの間であることができる。塩濃度は、約0ないし約0.3Mの間であることができる。
【0202】
幾つかの側面において、本発明の方法は、抗体又はその抗原結合部位を、製剤緩衝液中でpH約5.5で処方することを含んでなる。製剤緩衝液は、酢酸ナトリウム及びトレハロース緩衝液であることができる。この緩衝液は、いずれもの第一アミンを含有せず、そしてそれ自体がpH調節のために十分に役立つ利点を有する。抗体は、約15ないし約25mg・ml−1の量で存在することができる。幾つかの側面において、抗体は、約20mg・ml−1の量で存在することができる。
【0203】
製剤緩衝液のpHは、pH約7.2ないしpH約8.0に調節することができる;幾つかの態様において、製剤緩衝液は、pH7.7に調節することができる。製剤緩衝液のpHは、リン酸緩衝液で調節することができる。リン酸緩衝液は、約40mMないし約80mMの間の濃度であることができる。リン酸緩衝液は、約10mMないし約200mMの間の濃度であることができる。
【0204】
幾つかの側面において、エフェクター分子/リンカー及び脱離基Zとの結合反応中の抗体の濃度は、範囲の下限が、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約15、約20、約30、及び約40mg・ml−1から選択され、そして範囲の上限が、約7、約8、約9、約10、約15、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約150、約200、約500mg・ml−1からなる群から選択される範囲であることができる。
【0205】
エフェクター分子(ペプチド又はABPのような)は、少なくとも約2mg・ml−1の濃度で元に戻すことができる。エフェクター分子は、少なくとも約5ないし約20mg・ml−1の濃度で、そして幾つかの態様において、10mg・ml−1であることができる濃度で、使用に先だって希釈されたプロピレングリコール中で元に戻すことができる。
【0206】
結合反応は、抗体又はその抗原結合部位及びエフェクター分子を、4モルのエフェクター分子対1モルの抗体のモル比で混合し、そして18℃ないし25℃で約2時間ないし約24時間インキュベーションすることによって行うことができる。幾つかの態様において、抗体及びエフェクター分子間の結合反応は、室温で2時間である。幾つかの態様において、結合反応は、少なくとも約2時間である。幾つかの態様において、結合反応は、少なくとも約30分間である。
【0207】
反応物は、クエンチし、そしてpH約5.0ないしpH約6.0に調節することができる。幾つかの態様において、クエンチされた反応物は、pH5.5に調節することができる。これは、コハク酸塩及びグリシン緩衝液を、例えばpH約4.0で使用して達成する
ことができる。この緩衝液は、TRIS又は他のアミノ酸緩衝液のような他の更に普通の緩衝液を超える利点がある。コハク酸塩は、共役分子に対してストレス性であることができるダイアフィルトレーション中の凝集及び沈殿の抑制を援助し、そしてグリシンは更なる第一アミンを含有する(特にMAC−1及びMAC−2の場合)。
【0208】
反応物を濃縮することができ、そして未反応のエフェクター分子(例えばペプチド又はABP)、関連する種(リンカーが水溶媒との反応によって加水分解されたペプチドのような)及び反応混合物の他の未反応成分(PFPのような)を、50kDaの膜又はサイズ排除クロマトグラフィーを使用するダイアフィルトレーションによって、コハク酸塩、グリシン、塩化ナトリウム、及びpH5.5の30mg・ml−1のトレハロース緩衝液中に除去することができる。
【0209】
幾つかの側面において、この方法は、エフェクター分子をCLκ−K188(Kabat番号による)に共役することを含んでなることができる。幾つかの側面において、本発明は、ペプチドを、抗体又はその抗原結合部位の軽鎖λドメインと共役し、CLγ領域の一部をCLκ領域の対応する部分と置換することを含んでなり、ペプチドに本明細書中で定義したとおりの脱離基Zを含んでなるリンカーを接続し、そして前記ペプチド−リンカー−脱離基複合体を抗体と反応させることを含んでなり、抗体中で置換されたCLκ領域が、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基62−106を含んでなることを特徴とする。幾つかの側面において、CLκ領域は、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基62−106を含んでなる。幾つかの側面において、CLκ領域は、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基1−103を含んでなる。幾つかの側面において、CLκ領域は、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基1−106を含んでなる。
【0210】
幾つかの側面において、本発明は、ペプチドをマウスの抗体又はその抗原結合部位に共役し、マウスのCL領域の一部をヒトCLκ領域の対応する部分と置換することを含んでなり、ペプチドを本明細書中で定義したとおりの脱離基Zを含んでなるリンカーと接続し、そして前記ペプチド−リンカー−脱離基複合体を抗体と反応させることを含んでなり、抗体中で置換されたヒトCLκ領域が少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基62−103を含んでなることを特徴とする。幾つかの側面において、ヒトCLκ領域は、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基62−106を含んでなる。幾つかの側面において、ヒトCLκ領域は、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基62−103を含んでなる。幾つかの側面において、ヒトCLκ領域は、少なくとも配列番号:15、45、46、又は47の残基1−106を含んでなる。本発明のこれらの側面は、マウスのCLκ領域がK188を含まずになるため、好都合であることができる(マウスのCLκ中の対応する配列は、RHNである;配列番号:49の残基79−81を参照されたい)。
【0211】
本発明の医薬組成物
本発明は、MAC及び医薬的に受容可能な担体を含んでなる医薬組成物を提供する。本明細書中で使用する場合、“医薬的に受容可能な担体”は、いずれもの、そして全ての生理学的に適合性の溶媒、分散媒体、被覆、抗微生物及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤、等を含む。医薬的に受容可能な担体の例は、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノール等の一つ又はそれより多く、並びにこれらの組合せを含み、そして等張剤、例えば糖、マンニトール、ソルビトールのようなポリアルコール、又は塩化ナトリウムを組合せて含むことができる。湿潤或いは少量の湿潤剤又は乳化剤、抗体又は抗体部分の保存期間若しくは有効性を向上する保存剤或いは緩衝液のような補助物質のような医薬的に受容可能な物質。
【0212】
本発明の組成物は、各種の形態であることができる。これらは、例えば、液体溶液(例えば、注射用及び注入用溶液)、分散物又は懸濁液、錠剤、丸薬、散薬、リポソーム及び座薬のような液体、半固体及び固体剤形を含む。好ましい形態は、投与の意図する様式及び治療的適用に依存する。典型的な好ましい組成物は、一般的に抗体によるヒトの受動免疫のために使用されるものと同様な組成物のような注射用又は注入用溶液の形態である。投与の好ましい様式は、非経口(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内)である。好ましい態様において、抗体は、静脈内注入又は注射によって投与される。もう一つの好ましい態様において、抗体は、筋肉内又は皮下注射によって投与される。
【0213】
医薬組成物は、更に抗腫瘍剤又は造影試薬のようなもう一つの成分を含んでなることができる。本発明のもう一つの側面は、本発明のMAC及びこれらの抗体を含んでなる医薬組成物を含んでなるキットを提供する。キットは、MAC又は医薬組成物に加えて、診断又は治療剤を含むことができる。キットは、更に診断又は治療法における使用のための説明書を含むこともできる。幾つかの態様において、キットは、抗体又はその医薬組成物及び診断剤を含む。他の態様において、キットは、抗体又はその医薬組成物及び一つ又はそれより多い更なる抗悪性腫瘍剤、抗腫瘍剤又は化学療法剤のような治療剤を含む。
【0214】
これらの薬剤及び本発明の化合物は、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、等のような医薬的に受容可能な賦形剤と組合せることができる。特定の投与管理、即ち、投与量、時間及び頻度は、特定の個体及びその個体の病歴に依存するものである。
【0215】
受容可能な担体、賦形剤、又は安定剤は、使用される投与量及び濃度において受容者にとって非毒性であり、そしてリン酸、クエン酸、及び他の有機酸のような緩衝液;塩化ナトリウムのような塩;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;保存剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル又はベンジルアルコール;メチル又はプロピルパラベンのようなアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾールのような);低分子量(約10残基より少ない)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリンのようなタンパク質;ポリビニルピロリドンのような親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、又はリシンのようなアミノ酸;単糖、二糖、及びグルコース、マンノース、又はデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAのようなキレート化剤;スクロース、マンニトール、トレハロース又はソルビトールのような糖;ナトリウムのような塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);及び/又はTWEENTM、PLURONICSTM又はポリエチレングリコール(PEG)のような非イオン性界面活性剤を含んでなることができる。
【0216】
本発明のリポソーム含有化合物は、米国特許第4,485,045号及び4,544,545号中に記載されているような当技術において既知の方法によって調製される。向上された循環時間を持つリポソームは、米国特許第5,013,556号中に開示されている。特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール及びPEG誘導ホスファチジルエタノールアミン(PED−PE)を含んでなる脂質組成物による逆相蒸発法によって産生することができる。リポソームは、規定された細孔サイズのフィルターを通して押し出されて、所望の直径を持つリポソームを得る。
【0217】
活性成分は、更に例えば、コアセルベーション技術又は界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロース又はゼラチンマイクロカプセル及びポリ−(メチルメタクリレート)マイクロカプセル中に、コロイド状薬物供給系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロ球、マイクロ乳剤、ナノ粒子及びナノカプセル)或いはマクロ乳剤中で封入することもできる。このような技術は、Remingt
on,The Science and Practice of Pharmacy,20th Ed.,Mack Publishing(2000)中に開示されている。
【0218】
持続放出製剤を調製することができる。持続放出製剤の適した例は、抗体を含有する固体の疎水性ポリマーの半浸透性基質を含み、この基質は、成形された物品の形態、例えば、フィルム、又はマイクロカプセルであることができる。持続放出基質の例は、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリ乳酸(米国特許第3,773,919号)、L−グルタミン酸及び7エチル−L−グルタメートのコポリマー、非分解性エチレン−酢酸ビニル、LUPRON DEPOTTM(乳酸−グリコール酸コポリマー及び酢酸リュープロリドからなる注射用マイクロ球)のような分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、酢酸イソ酪酸スクロース、及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸を含む。
【0219】
In vivo投与のために使用される製剤は、滅菌でなければならない。これは、例えば、滅菌濾過膜を通す濾過によって容易に達成される。本発明の治療化合物は、一般的に滅菌アクセスポート、例えば、静脈内溶液バッグ又は皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有するバイアルを有する容器内に入れられる。
【0220】
適した乳剤は、IntralipidTM、LiposynTM、InfonutrolTM、LipofundinTM及びLipiphysanTMのような商業的に入手可能な脂肪乳剤を使用して調製することができる。活性成分は、予備混合された乳剤組成物中に溶解するか、又は別の方法として、これを油(例えば、大豆油、紅花油、綿実油、ゴマ油、コーン油又はアーモンド油)並びにリン脂質(例えば、卵リン脂質、大豆リン脂質又は大豆レシチン)及び水との混合によって形成された乳剤中に溶解することができるかのいずれかであることができる。乳剤の等張性を調節するために、他の成分、例えばグリセロール又はグルコースを加えることができることは認識されるものである。適した乳剤は、典型的には20%までの、例えば5ないし20%の間の油を含有するものである。脂肪乳剤は、0.1ないし1.0μm、特に0.1ないし0.5μm間の脂肪液滴を含んでなることができ、そして5.5ないし8.0間の範囲のpHを有する。
【0221】
乳剤組成物は、本発明の化合物を、IntralipidTM又はその成分(大豆油、卵リン脂質、グリセロール及び水)と混合することによって調製されたものであることができる。
【0222】
吸入又は吹送のための組成物は、医薬的に受容可能な水性又は有機溶媒、或いはこれらの混合物中の溶液及び懸濁液、並びに粉末を含む。液体又は固体の組成物は、先に提示したような適した医薬的に受容可能な賦形剤を含有することができる。幾つかの態様において、組成物は、局所又は全身性効果のために、経口或いは鼻腔の呼吸経路によって投与される。好ましい滅菌の医薬的に受容可能な溶媒中の組成物は、ガスの使用によって噴霧することができる。噴霧された溶液は、噴霧デバイスから直接呼吸することができるか、又は噴霧デバイスは、顔面マスク、テント又は間欠的陽圧呼吸器に接続することができる。溶液、懸濁液又は粉末組成物は、好ましくは経口又は鼻腔的に、製剤を適用な様式で供給するデバイスから投与することができる。
【0223】
本発明の化合物及び組成物は、関連する指示のための確立された治療と共に使用することができる。例は、血管新生疾患、特に癌の治療のための5−フルオロウラシル、イリノテカン、オキサリプラチン(oxilaplatin)、セツキシマブ、スニチマブ及びリツキシマブを含む。他の例は、ラニビズマブ、インフリキシマブ、アダリムマブ、ナタリズマブ、オマリズマブ、及びパリビズマブを含む。
【0224】
本発明の治療法
治療法も更に本発明によって提供される。治療法は、本発明の化合物又は組成物を、それを必要とする患者に投与することを含んでなる。
【0225】
本発明は、本発明の化合物又は本発明の組成物の、血管新生を阻害又は減少する、或いは血管新生性疾患に伴う疾病又は徴候を治療若しくは予防する方法における使用を提供する。本発明は、血管新生を阻害又は減少する、或いは血管新生性疾患に伴う疾病又は徴候を治療若しくは予防する、治療的に有効な量の本発明の化合物又は組成物を患者に投与することを含んでなる方法を提供する。更に提供されるものは、本発明の化合物又は組成物を供給或いは投与する方法、及び本発明の化合物又は組成物を使用する治療の方法である。更に提供されるものは、治療的に有効な量の本発明による化合物又は医薬組成物を患者に投与することを含んでなる癌を治療する方法である。本明細書中で使用する場合、血管新生が媒介する症状は、異常な血管新生活性によって起こされる症状、又は血管新生活性を調節する化合物が、治療的用途を有するものである。本発明の化合物又は組成物で治療及び/又は診断することができる疾病及び症状は、癌、関節炎、高血圧、腎臓疾患、乾癬、眼疾患に伴う眼の血管新生、感染又は外科的介入、黄斑変性症、糖尿病性網膜症、等を含む。
【0226】
更に具体的には、“癌”の例は、本発明に関連して本明細書中で使用する場合、肺(NSCLC及びSCLC)、頭頸部、卵巣、大腸、直腸、前立腺、肛門領域、胃、乳房、腎臓及び尿管、腎盂、甲状腺、膀胱、脳の癌、腎細胞癌、中枢神経系(CNS)の腫瘍の癌、原発性CNSリンパ腫、非ホジキンスリンパ腫、脊髄軸腫瘍、中咽頭、下咽頭、食道、膵臓、肝臓、胆嚢及び胆管、小腸、尿路の癌;又はリンパ腫、或いは一つ又はそれより多い前述の癌の組合せを含む。なお更に具体的には、“癌”の例は、本発明に関連して本明細書中で使用する場合、肺癌(NSCLC及びSCLC)、乳癌、卵巣癌、大腸癌、直腸癌、前立腺癌、肛門領域の癌、或いは一つ又はそれより多い前述の癌の組合せから選択される癌を含む。
【0227】
他の態様において、本発明の医薬組成物は、制約されるものではないが、加齢関連黄斑変性症、血管形成術及び乾癬後の再狭窄のような非癌性過剰増殖性疾患に関する。もう一つの態様において、本発明は、IGF1R及び/又はAng2の活性化を必要とする哺乳動物の治療のための医薬組成物に関し、ここにおいて、医薬組成物は、治療的に有効な量の本発明の活性化抗体及び医薬的に受容可能な担体を含んでなる。本発明の医薬組成物は、骨粗鬆症、虚弱或いは哺乳動物が少なすぎる活性な成長ホルモンを分泌するか、又は成長ホルモンに反応することが不可能な疾患を治療するために使用することができる。
【0228】
本明細書中で使用する場合、薬物、化合物、又は医薬組成物の“有効な投与量”或いは“有効な量”は、いずれもの一つ又はそれより多い有益な或いは所望の結果を得るために十分な量である。予防的使用において、有益な又は所望の結果は、危険度を排除又は減少すること、重篤度を減少すること、又は疾病の生化学的、組織学的及び/又は行動的徴候、疾病の発症中に存在するその合併症及び中間の病理学的表現型を含む疾病の発症を遅延することを含む。治療的使用において、有益な又は所望の結果は、腫瘍のサイズ、広がり、腫瘍の脈管構造、或いは癌又は増加した血管新生に伴う他の疾病の一つ又はそれより多い徴候を減少すること、疾病を治療するために必要な他の薬物の投与量を減少すること、他の薬物の効果を向上すること、及び/又は患者の疾病の進行を遅延することのような臨床的結果を含む。有効な投与量は、一回又はそれより多い投与で投与することができる。本発明の目的のために、薬物、化合物、又は医薬組成物の有効な投与量は、予防的又は治療的治療を直接若しくは間接的のいずれかで達成するために十分な量である。臨床的文脈から理解されるように、薬物、化合物、又は医薬組成物の有効な投与量は、もう一つの薬物、化合物、又は医薬組成物との関連で、達成することができるか、或いは達成すること
ができない。従って、“有効な投与量”は、一つ又はそれより多い治療剤が投与される文脈において考慮することができ、そして一つの薬剤は、一つ又はそれより多い他の薬剤との関連において所望の結果を達成することができた又は達成された場合、有効な量で与えられたと考えることができる。
【0229】
“個体”又は“患者”は、哺乳動物、更に好ましくは、ヒトである。哺乳動物は、更に、制約されるものではないが、家畜、競技動物、愛玩動物、霊長類、及びウマを含む。
好都合には、本発明の組成物の治療的投与は、血管新生の減少及び/又は癌の場合、腫瘍体積の安定化又は減少をもたらす。好ましくは、腫瘍体積は、本発明のMACの投与前より少なくとも約10%又は約15%低い。更に好ましくは、腫瘍体積は、MACの投与前より少なくとも約20%低い。なお更に好ましくは、腫瘍体積は、MACの投与前より少なくとも約30%低い。好都合には、腫瘍体積は、MACの投与前より少なくとも約40%低い。更に好都合には、腫瘍体積は、MACの投与前より少なくとも約50%低い。非常に好ましくは、腫瘍体積は、MACの投与前より少なくとも約60%低い。最も好ましくは、腫瘍体積は、MACの投与前より少なくとも約70%低い。
【0230】
本発明の方法による本発明の化合物の投与は、例えば、受容者の生理学的状態、投与の目的が治療的又は予防的のいずれであるか、そして熟練した医師にとって既知の他の因子によって、連続的又は間欠的であることができる。本発明の化合物の投与は、前もって選択された期間にわたって本質的に連続的であることができるか、又は一連の間隔を置いた投与であることができる。
【0231】
抗体
“免疫グロブリン”は、四量体の分子である。天然に存在する免疫グロブリンにおいて、それぞれのテトラマーは、ポリペプチド鎖の二つの同一のペアからなり、それぞれのペアは、一つの“軽”(約25kDa)及び一つの“重”鎖(約50−70kDa)を有する。それぞれの鎖のアミノ末端部分は、主として抗原認識に責任のある100ないし110個、又はそれより多いアミノ酸の可変領域を含む。それぞれの鎖のカルボキシ末端部分は、主としてエフェクター機能に責任のある定常領域を定義する。ヒトの軽鎖は、κ及びλ軽鎖として分類される。重鎖は、α、δ、ε、γ、及びμと分類され、そして抗体のアイソタイプは、IgA、IgD、IgE、IgG、IgMとしてそれぞれ定義される。軽及び重鎖内で、可変及び定常領域は、約12個又はそれより多いアミノ酸の“J”領域によって接続され、重鎖は更に約10個のアミノ酸の“D”領域を含む。それぞれの軽/重鎖ペアの可変領域は、インタクトな免疫グロブリンが、二つの結合部位を有するように抗体結合部位を形成する。
【0232】
免疫グロブリン鎖は、更に相補性決定領域又はCDRとも呼ばれる三つの超可変領域によって接続された比較的保存されたフレームワーク領域(FR)の同じ一般構造を示す。それぞれのペアの二つの鎖からのCDRは、フレームワーク領域によって整列させられ、特異的エピトープへの結合を可能にする。N末端からC末端まで、両方の軽及び重鎖は、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3及びFR4を含んでなる。アミノ酸のそれぞれのドメインへの帰属は、Kabat Sequences of
Proteins of lmmunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1987 and 1991))の定義による。
【0233】
CDRを構成する特定の抗体中のアミノ酸残基の確認は、当技術において公知の方法を使用して決定することができる。例えば、抗体のCDRは、最初にKabat等(Kabat et al.,1992,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th ed.,Public He
alth Service,NIH,Washington D.C.)によって定義された超可変領域として確認することができる。CDRの位置は、更に最初にChothia等(Chothia et al.,1989,Nature 342:877−883)によって記載された構造的ループ構造として確認することができる。CDR確認のための他の方法は、Kabat及びChothia間の妥協であり、そしてOxford Molecular’s AbM抗体モデル化ソフトウェア(現在Accelrys(登録商標))を使用して誘導される“AbM決定”、又はMacCallum et al.,1996,J.Mol.Biol.,262:732−745中に明記された、観察された抗原接触に基づくCDRの“接触決定”を含む。CDRの“立体配置決定”として本明細書中で言及されるもう一つの方法において、CDRの位置は、抗原結合に対してエンタルピー的寄与をする残基として確認することができる(Makabe et al.,2008,Journal of Biological Chemistry,283:1156−1166)。更に他のCDR境界決定は、上記方法の一つに厳密に従うことはできないが、しかしこれらを、特定の残基又は残基の群或いは全体のCDRさえも、抗原の結合に有意に影響しないという予測又は実験的結果に照らして、短く或いは長くすることができるが、それにもかかわらず、KabatのCDRの少なくとも一部と重複するものである。本明細書中で使用する場合、CDRは、方法の組合せを含む等技術において既知のいずれもの方法によって決定されるCDRを指す。本明細書中で使用される方法は、これらの方法のいずれかによって決定されたCDRを使用することができる。一つより多いCDRを含有するいずれもの与えられた態様において、CDR(又は抗体の他の残基)は、Kabat、Chothia、延長された、AbM、接触、及び/又は立体構造的決定のいずれかによって決定することができる。
【0234】
本明細書中で使用する場合、ある残基は、そのKabat番号と一致している;従って、K188−CLκは、カッパー軽鎖の初めから数える、Kabat番号によるカッパー軽鎖の残基188を指す。残基の番号が、適用される具体的な番号の慣例によって変化することができることは認識されることである。
【0235】
“抗体”は、特異的結合のためにインタクトな抗体と競合するインタクトな免疫グロブリン又はその抗原結合部位を指す。抗原結合部位は、組換えDNA技術、或いはインタクトな抗体の酵素的又は化学的開裂によって産生することができる。抗原結合部位は、特に、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、dAb、及び相補性決定領域(CDR)断片、単鎖抗体(scFv)、キメラ抗体、二重特異性抗体及びポリペプチドに特異的抗原結合を与えるために十分である免疫グロブリンの少なくとも一部を含有するポリペプチドを含む。Fab断片は、VL、VH、CL及びCHIドメインからなる一価の断片である;F(ab’)2断片は、ヒンジ領域においてジスルフィド橋によって連結された二つのFab断片を含んでなる二価の断片である;Fd断片は、VH及びCH1ドメインからなる;Fv断片は、抗体の一本腕のVL及びVHドメインからなる;そしてdAb断片は、VHドメイン又はVLドメイン(例えば、ヒト、ラクダ科、又はサメ)からなる。
【0236】
一般的に、抗体に対する言及は、更にその抗原結合部位に、そして特に、CLκのK188を含んでなるその抗原結合部位を指すと解釈されるべきである。
単鎖抗体(scFv)は、VL及びVH領域がペアとなって、合成リンカーにより一価の分子を形成し、これが一本のタンパク質鎖となることを可能にする抗体である。二重特異性抗体は、VH及びVLドメインが一本のポリペプチド鎖上に発現するが、しかし同一鎖上の二つのドメイン間のペア形成を可能にするためには短すぎるリンカーを使用し、これによって、ドメインがもう一つの鎖の相補的ドメインとペアを作り、そして二つの抗原結合部位を作成させる二価の二重特異性抗体である。一つ又はそれより多いCDRを、共有的又は非共有的のいずれかで分子に組込んで、これをイムノアドヘシンにすることができる。イムノアドヘシンは、CDR(等)を大きいポリペプチド鎖の一部として組込むこ
とができ、CDR(等)をもう一つのポリペプチド鎖に共有的に連結することができ、又はCDR(等)を非共有的に組込むことができる。CDRは、イムノアドヘシンが、関心のある特定の抗原に特異的に結合することを可能にする。
【0237】
抗体は、一つ又はそれより多い結合部位を有することができる。一つより多い結合部位が存在する場合、結合部位は、互いに同一であることができ、又は異なっていることができる。例えば、天然に存在する免疫グロブリンは、二つの同一の結合部位を有し、単鎖抗体又はFab断片は、一つの結合部位を有し、一方“二重特異的”又は“二機能性”抗体は、二つの異なった結合部位を有する。
【0238】
“単離された抗体”は、(1)その天然の状態でそれを伴う他の天然に結合された抗体を含む天然に結合された成分と結合していない、(2)同一種からの他のタンパク質を含まない、(3)抗体を天然には発現しない細胞によって発現される、又は異なった種からの細胞によって発現される、或いは(4)天然に存在しない抗体である。
【0239】
用語“ヒト抗体”は、ヒト免疫グロブリン配列から誘導される一つ又はそれより多い可変及び定常領域を有する全ての抗体を含む。本発明の幾つかの態様において、抗IGF1R抗体の全ての可変及び定常ドメインは、ヒト免疫グロブリン配列から誘導される(全ヒト抗体)。ヒト化抗体は、重及び軽鎖のフレームワーク並びに定常ドメイン中のある種のアミノ酸が、ヒトにおける免疫反応を回避又は抑制するように変異された非ヒト種から誘導される抗体である。別の方法として、ヒト化抗体は、ヒト抗体からの定常領域を非ヒト種の可変ドメインに融合することによって産生することができる。
【0240】
用語“キメラ抗体”は、一つの抗体からの一つ又はそれより多い領域及び一つ又はそれより多い他の抗体からの一つ又はそれより多い領域を含有する抗体を指す。
用語“エピトープ”は、免疫グロブリン又はT細胞受容体への特異的結合が可能ないずれものタンパク質決定基を含む。エピトープの決定基は、通常アミノ酸又は糖側鎖のような分子の化学的に活性な表面の集団からなり、そして通常特異的な三次元構造的特徴、並びに特異的荷電的特徴を有する。抗体は、解離係数が<1uM、好ましくは<100nM、そして更に好ましくは:<10nMである場合、抗原を特異的に結合すると言われる。
【0241】
用語、多機能性抗体複合体、又はMACは、標的に結合する少なくとも一つのエフェクター分子に共有的に共役する本明細書中で定義されるとおりの抗体、又はその抗原結合部位を指す。エフェクター分子は、ペプチド、小分子、タンパク質、核酸分子、毒素、アプタマー、又は抗原結合性抗体或いはその断片であることができる。ペプチド等の共役に対する言及は、本明細書を通して、タンパク質及び(抗原結合性)抗体又はその断片への共役に対して一般的に適用されることを指す。エフェクター分子及び抗体(又はその断片)間の接続は、共有的連結であることができる。エフェクター分子がタンパク質又はペプチドである幾つかの態様において、エフェクター分子は、抗体鎖の一つのN又はC末端に融合することができる。融合によって、エフェクター分子及び抗体が、そのそれぞれのペプチド骨格間のペプチド結合によって融合されることは理解されることである。幾つかの側面において、エフェクター分子は、リンカーによって抗体に共有的に共役され、そして二つをペプチド骨格で接続するペプチド結合を経由して融合されない。
【0242】
幾つかの態様において、本発明のMACは、ヒト化抗IGF1R抗体を含んでなる。本発明のMACは、齧歯類が全ヒト抗体を産生するように、ヒト免疫グロブリン遺伝子を齧歯類に導入することによって全ヒト抗IGF1R抗体を含んでなることができる。更に提供されるものは、全ヒト抗IGF1R抗体である。全ヒト抗IGF1R抗体は、マウス又はマウス誘導モノクローナル抗体(Mabs)に固有の免疫原性及びアレルギー性反応を最小化し、そして従って投与された抗体の効力及び安全性が増加することが予測される。
全ヒト抗体の使用は、繰返した抗体の投与を必要とすることができる炎症及び癌のような慢性及び再発性のヒト疾病の治療において、実質的な利点を提供することが予測することができる。もう一つの態様において、本発明は、補体を結合しない抗IGF1R抗体を含んでなるMACを提供する。
【0243】
本発明において使用するための抗IGF1R抗体を産生する方法は、WO02053596及びWO2005016967中に記載され、この両方は、本明細書中に参考文献として援用される。
【0244】
幾つかの態様において、変異前の抗IGF1R抗体と比較して、変異された抗IGF1R抗体のVH又はVL領域のいずれかにおいて10個より多くないアミノ酸変化が存在する。幾つかの態様において、変異された抗IGF1R抗体のVH又はVL領域のいずれかにおいて5個より多くないアミノ酸変化が存在する。3個より多くないアミノ酸変化が存在することができる。他の態様において、定常ドメインにおいて15個より多くないアミノ酸変化が存在する。定常ドメインにおいて10個より多くないアミノ酸変化が存在することができる。定常ドメインにおいて5個より多くないアミノ酸変化が存在することができる。
【0245】
更に、二つ(又はそれより多い)単鎖抗体が互いに連結された、融合抗体を作成することができる。これは、一本のポリペプチド鎖上に二価又は多価の抗体を作成することを所望する場合、或いは二重特異性抗体を作成することを所望する場合に有用である。
【0246】
一つの種類の誘導された抗体が、二つ又はそれより多い抗体(同一種類の又は異なった種類の;例えば二重特異性抗体を作成するため)を架橋することによって産生される。適した架橋剤は、適当なスペーサーによって分離された二つの別個の反応性基を有するヘテロ二機能性であるもの(例えば、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル)、又はホモ二機能性(例えば、スベリン酸ジスクシンイミジル)を含む。
【0247】
もう一つ種類の誘導された抗体は、標識された抗体である。本発明の抗体又は抗体の一部を誘導体化することができる有用な検出剤は、フルオレセイン、イソチオシアン酸フルオレセイン、ローダミン、塩化5−ジメチルアミン−1−ナフタレンスルホニル、フィコエリトリン、ランタニドリン等を含む蛍光性化合物を含む。抗体は、更にホースラディッシュペルオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリリン酸塩、グルコースオキシダーゼ等のような検出のために有用である酵素で標識することもできる。抗体が検出可能な酵素で標識された場合、これは、識別することができる反応生成物を酵素が産生するために使用する、更なる試薬を加えることによって検出される。例えば、試薬ホースラディッシュペルオキシダーゼが存在する場合、過酸化水素及びジアミノベンジジンの添加は、検出可能である着色された反応生成物に導く。抗体は、更にビオチンで標識し、そしてアビジン又はストレプトアビジン結合の間接的測定によって検出することができる。抗体は、更にガドリニウムのような磁性試薬で標識することもできる。抗体は、更に二次レポーター(例えば、ロイシンジッパーペア配列、二次抗体に対する結合部位、金属結合ドメイン、エピトープ標識)によって認識される所定のポリペプチドエピトープで標識することもできる。幾つかの態様において、標識は、各種の長さのスペーサーアームによって接続されて、潜在的な立体障害を減少する。
【0248】
抗体は、更にポリエチレングリコール(PEG)、メチル又はエチル基、或いは炭水化物基のような化学基で誘導することもできる。これらの基は、抗体の生物学的特徴を改良するために、例えば、血清半減期を増加する又は組織結合性を増加するために有用であることができる。
【0249】
触媒抗体(Catalytic Antibodies)
本発明の幾つかの側面において、MACは、触媒抗体、又はその抗原結合部位を含んでなる。幾つかの側面において、抗体は、アルドラーゼ抗体であることができる。
【0250】
抗体技術の他の要素中で、抗体、有用な断片並びにその変種及び修飾、結合部位及びCDR、抗体標品、発現、ヒト化、アミノ酸修飾、グリコシル化、ADCC、CDC、抗体の血清半減期の増加、発現ベクター、哺乳動物宿主系、及び折畳みを記載しているUS2006205670の内容、特に段落[0153]−[0233]は、本明細書中に参考文献として援用される。
【0251】
“結合部位”(更に抗原結合部位としても知られる)は、本明細書中で使用される場合、適当な抗原(又は構造的に類似のタンパク質)の決定基と結合する(又は結合することができる)免疫グロブリンの領域又はIgドメインを指す。この用語は、一般的にCDR及び抗原結合に関係する隣接するフレームワーク残基を含む。
【0252】
“アルドラーゼ抗体”は、本明細書中で使用する場合、重荷(例えば共役による)から解放された場合、脂肪族ケトン供与体及びアルデヒド受容体間のアルドール付加反応を触媒する結合部位部分を含有する抗体を指す。アルドラーゼ抗体は、担体タンパク質にカップリングし、そして更に抗体の結合部位において反応性ε−アミノ基を伴うリシンを有することによって特徴づけられる、式:
【0253】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0254】
の1,3−ジケトンハプテンを含む免疫原による免疫反応性動物の免疫化によって産生することは可能である。アルドラーゼ抗体は、更に1,3−ジケトンハプテンによる、1,3−ジケトンハプテン及び触媒抗体のリシンのε−アミノ基間の複合体の形成による阻害にかけられるその触媒活性によって特徴づけられる。
【0255】
考察したように、ある態様において、本発明のMAC、組成物及び試料を製造するために使用されるある種の抗体は、抗体結合部位における反応性側鎖を含んでなることができる。反応性側鎖は、天然に存在することができるか、又は変異によって抗体中に入れることができる。抗体結合部位の反応性残基は、残基が抗体を製造するために最初に確認したリンパ系細胞中に存在する核酸によってコードされる場合のように、抗体に伴われることができる。別の方法として、アミノ酸残基は、特定の残基をコードするようにDNAを意図的に変異することによって生じることができる。反応性残基は、例えば、本明細書中で考察されるような独特なコドン、tRNA、及びアミノアシル−tRNAを使用する生合成的組込みによって生じる非天然の残基であることができる。もう一つの方法において、アミノ酸残基又はその反応性官能基(例えば、求核性アミノ基又はスルフヒドリル基)は、抗体結合部位中のアミノ酸残基に接続されることができる。従って、“抗体の結合部位中のアミノ酸残基を経由して”生じる抗体との共有連結は、本明細書中で使用する場合、連結が、抗体結合部位のアミノ酸残基に直接的であるか、又は抗体結合部位のアミノ酸残基の側鎖に連結する化学分子を経由することができることを意味する。幾つかの態様において、アミノ酸はシステインであり、そして側鎖の反応性基は、スルフヒドリル基である。他の態様において、アミノ酸残基は、リシンであり、そして側鎖の反応性基は、ε−アミノ基である。幾つかの態様において、アミノ酸は、Kabat番号による重鎖上のK93である。幾つかの態様において、アミノ酸は、配列番号:52及び54の番号付けによるHCh38C2上のK99である。
【0256】
触媒抗体は、一つ又はそれより多い反応性アミノ酸側鎖を含んでなる適した結合部位を伴う抗体の一つの供給源である。このような抗体は、アルドラーゼ抗体、ベータラクタマーゼ抗体、エステラーゼ抗体、及びアミダーゼ抗体を含む。
【0257】
一つの態様は、マウスモノクローナル抗体mAb33F12及びmAb38C2(そのVL及びVHは、配列番号:56及び57を含んでなる)のようなアルドラーゼ抗体、並びにこのような抗体の適当にキメラ及びヒト化された変種(例えば、h38C2IgG1:配列番号:51及び52、並びにh38C2−IgG2:配列番号:53及び54)を含んでなる。マウスmAb38C2(及びh38C2)は、反応性リシンをHCDR3の近くに、しかしその外側に有し、そして反応性免疫化によって産生され、そして機構的に天然のアルドラーゼ酵素を模倣する触媒抗体の新しい分類のプロトタイプである。使用することができる他のアルドラーゼ触媒抗体は、ATCC寄託番号PTA−1015を有するハイブリドーマ85A2;ATCC寄託番号PTA−1014を有するハイブリドーマ85C7;ATCC寄託番号PTA−1017を有するハイブリドーマ92F9;ATCC寄託番号PTA−823を有するハイブリドーマ93F3;ATCC寄託番号PTA−824を有するハイブリドーマ84G3;ATCC寄託番号PTA−1018を有するハイブリドーマ84G11;ATCC寄託番号PTA−1019を有するハイブリドーマ84H9;ATCC寄託番号PTA−825を有するハイブリドーマ85H6;ATCC寄託番号PTA−1016を有するハイブリドーマ90G8によって製造される抗体を含む。反応性リシンを経由して、これらの抗体は、天然のアルドラーゼのエナミン機構を使用してアルドール及びレトロ−アルドール反応を触媒する。
【0258】
本発明の化合物は、更にチオエステラーゼ及びエステラーゼ触媒抗体の結合部位において見だされるもののように、標的剤を、反応性システインに連結させることによって形成することができる。反応性アミノ酸を含有する抗体は、反応性アミノ酸をコードするように抗体結合部位残基を変異すること、又は抗体結合部位中のアミノ酸側鎖を、反応性基を含有するリンカーで化学的に誘導することを含む当技術において公知の手段によって調製することができる。
【0259】
抗体は、ヒト化抗体であることができる。本発明の化合物が抗体の結合部位に共有的に連結し、そしてこのような抗体がヒト化される場合、このような抗体が、W基に対する高い連結親和性の維持を伴ってヒト化されることが重要である。各種の形態のヒト化マウスアルドラーゼ抗体は意図されている。一つの態様は、ヒト定常ドメインCκ及びCγ11を伴うヒト化アルドラーゼ触媒抗体h38c2IgG1又はh38c2Fabを使用する。Cヒト生殖系列Vκ遺伝子DPK−9及びヒトJκ遺伝子JK4を、m38c2のカッパ軽鎖可変ドメインのヒト化のためのフレームワークとして使用し、そしてヒト生殖系列遺伝子DP−47及びヒトJ遺伝子JH4を、m38c2の重鎖可変ドメインのヒト化のためのフレームワークとして使用した。図18Cは、m38c2、h38c2、及びヒト生殖系列中の可変軽及び重鎖間の配列アラインメントを例示する。h38c2は、そのアロタイプのいずれかを含むIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4の定常ドメインを使用することができる。もう一つの抗体は、h38c2(配列番号:55及び56)の可変ドメイン(V及びV)及びK188−CLκを含んでなるIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4抗体からの定常ドメインを含んでなるキメラ抗体を使用する。抗体は、全長の抗体、Fab、Fab’、F(ab’)、F、dsF、scF、V、V、二重特異性抗体、又はh38c2からのV及びVドメインを含んでなるミニボディであることができる。抗体は、h38c2からのV及びVドメイン、並びにIgG1、IgG2、IgG3、又はIgG4からなる群から選択される定常ドメインを含んでなる抗体であることができる。抗体は、h38C2IgG1(配列番号:51及び52)であることができる。抗体は、h38C2IgG2(配列番号:53及び54)
であることができる。抗体は、ヒトIgG、IgA、IgM、IgD、又はIgE抗体からの定常領域を含んでなるマウスアルドラーゼ抗体のヒト化変種であることができる。もう一つの態様において、抗体は、マウスアルドラーゼ抗体(例えば配列番号:57及び58)からのV及びV領域、並びにヒトIgG、IgA、IgM、IgD、又はIgE抗体からの定常領域を含んでなるキメラ抗体である。更なる態様において、抗体は、天然の又は未変性のヒトIgG、IgA、IgM、IgD、又はIgE抗体からのポリペプチド配列を含んでなるマウスアルドラーゼ抗体の完全なヒト変種である。
【0260】
各種の形態のヒト化アルドラーゼ抗体断片も更に意図されている。一つの態様は、h38c2F(ab’)を使用する。h38c2F(ab’)は、h38c2IgG1のタンパク質分解消化によって産生することができる。もう一つの態様は、h38c2からのV及びVドメインを含んでなるh38c2scFvを使用し、これは、介入リンカー(GlySer)(配列番号:59)によって所望により接続されていてもよい。ヒト化の代替として、ヒト抗体を産生することができる。例えば、免疫化(又は触媒抗体の場合反応性免疫化)によって内因性免疫グロブリンの産生の非存在中で、ヒト抗体の全レパートリーを産生することが可能である遺伝子導入動物(例えばマウス)を産生することが今や可能である。
【0261】
本明細書中で使用する場合、“薬物動態”は、時間をかけた血清中の投与された化合物の濃度を指す。薬物力学は、時間をかけた標的及び非標的組織中の投与された化合物の濃度、並びに標的組織(例えば、効力)及び非標的組織(例えば、毒性)に対する効果を指す。例えば、薬物動態又は薬物力学における改良は、不安定な連結を使用することにより、又はいずれものリンカーの化学的性質を改変する(例えば、溶解度、電荷、等を変化する)ことによるような、特定の標的剤或いは生物学的薬剤に対して設計することができる。用語“Koff”は、抗体/抗原複合体からの抗体の解離の切断(off)速度定数を指す。用語“K”は、特定の抗体−抗原相互作用の解離定数を指す。
【0262】
幾つかの態様において、MACの抗IGF1R抗体部分は、そのインスリン受容体に対する選択性より少なくとも50倍大きいIGF1Rに対する選択性を有する。幾つかの態様において、MACの抗IGF1R抗体部分の選択性は、そのインスリン受容体に対する選択性より100倍より多く大きい。幾つかの態様において、MACの抗IGF1R抗体部分は、IGF1R以外のいずれもの他のタンパク質に対していずれもの認識可能な特異的結合を示さない。
【0263】
本発明の幾つかの側面において、MACは、高い親和性でIGF1Rに結合する。幾つかの態様において、MACは、1×10−8M又はそれより小さいKでIGF1Rに結合する。幾つかの態様において、MACは、1×10−9M又はそれより小さいKでIGF1Rに結合する。幾つかの態様において、MACは、5×10−1M又はそれより小さいKでIGF1Rに結合する。幾つかの態様において、MACは、1×10−1M又はそれより小さいKでIGF1Rに結合する。
【0264】
本発明の幾つかの側面において、MACは、IGF1Rからの低い解離速度を有する。一つの態様において、MACは、1×10−1又はそれより低いKoffを有する。幾つかの態様において、Koffは、1×10−5−1又はそれより低い。
【0265】
幾つかの側面において、本発明は、化合物の医薬的に受容可能な塩、立体異性体、互変異性体、溶媒和物、及びプロドラッグ、本発明の試料、組成物並びに医薬組成物を提供する。
【0266】
触媒抗体リンカー
標的剤を触媒抗体の結合部位に接続するために適したある種のリンカー(触媒抗体リンカー:CAリンカー)が、その内容が本明細書中に参考文献として援用されるUS2009098130中に開示されている。用語“標的剤”は、用語“エフェクター分子”と区別するために本明細書中で使用されが、しかしCAリンカー又はMAC−リンカーの末端において接続される分子の種類が、互換的であることができることは明白である。特に、(CA−)リンカー、特異的(CA−)リンカー構造、(CA−)リンカーの合成及びP、Q及びWの異なった要素の組合せを記載する一般式に関するUS2009098130の、並びに(その中にそれぞれX、Y及びZとして分類されている)具体的に、そして一般的にその中に記載されているような側面は、本明細書中に含まれる。
【0267】
CAリンカーは、CA−直鎖又は分枝鎖であることができ、そして一つ又はそれより多い炭素環又は複素環基を所望により含んでいてもよい。CAリンカーの長さは、環の周りの最短の経路を取ることによって数えられる芳香族環等のような環式分子を伴う直鎖分子の数に関して考えることができる。幾つかの態様において、CAリンカーは、5−15個間の原子、他の態様において15−30個の原子、なお他の態様において30−50個の原子、なお他の態様において50−100個の原子、そしてなお他の態様において100−200個の原子の直鎖の長さを有する。他のCAリンカーの考慮事項は、溶解性、親油性、親水性、疎水性、安定性(計画された分解のようにおおよそ安定)、強直性、柔軟性、免疫原性、及び抗体結合の調節、ミセル又はリポソーム中に組込まれる能力、等のような、得られた化合物の物理的又は薬物動態学的特性上の影響を含む。
【0268】
幾つかの側面において、CAリンカーは、TA連結残渣の側鎖に共有的に連結することができる。リンカーは、式:P−Q−Wを含んでなることができ;ここにおいて、Pは、C、H、N、O、P、S、F、Cl、Br、及びIからなる群から選択されるいずれもの原子を含む生物学的に適合性な接続鎖であり、そしてポリマー又はブロックコポリマーを含んでなることができ、そしてリンカーが直鎖である場合、連結残基(適宜に、側鎖、アミノ末端又はカルボキシル末端経由)に共有的に連結され、Qは、少なくとも一つの環構造を含んでなる所望により存在する認識基であり;そしてWは、抗体の結合部位中のアミノ酸側鎖への共有連結を含んでなる接続分子である。
【0269】
存在する場合、Qは、所望により置換された構造:
【0270】
【化47】
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【0271】
を有することができ、式中、a、b、c、d、及びeは、独立に炭素又は窒素であり;fは、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;Qは、十分な原子価の何れもに二つの環の位置で独立にP及びWに接続し;そして四つより多くないa、b、c、d、e、又はfは、同時に窒素であり、そして好ましくは環構造中のa、b、c、d、及びeは、それぞれ炭素である。幾つかの側面において、Qは、フェニルであることができる。いずれもの理論に束縛されることを望むものではないが、W基が反応性アミノ酸側鎖と反応することができるように、Q基は、反応基が適した抗体結合部位中に位置決めすることを援助することができると信じられる。
【0272】
CAリンカーは、抗体、タンパク質、又はこれらの断片のようなマクロ分子と共有的に又は非共有的に結合を形成することが可能な反応基を、これが含有するように設計することができる。反応性基は、特定の結合部位中の反応性残基と共に使用するために選択され
る。例えば、アルドラーゼ抗体によって改変される化学分子は、ケトン、ジケトン、ベータラクタム、活性なエステル ハロケトン、ラクトン、酸無水物、マレイミド、アルファ−ハロアセトアミド、シクロヘキシルジケトン、エポキシド、アルデヒド、アミジン、グアニジン、イミン、エナミン、リン酸塩、ホスホン酸塩、エポキシド、アジリジン、チオエポキシド、遮蔽又は保護されたジケトン(例えばケタール)、ラクタム、ハロケトン、アルデヒド、等であることができる。
【0273】
幾つかの態様において、Wは、抗体の結合部位中の残基の側鎖と共役する前に、アゼチジノン、ジケトン、アシルベータ−ラクタム、活性なエステル、ハロケトン、シクロヘキシルジケトン基、アルデヒド、マレイミド、活性化されたアルケン、活性化されたアルキン、又は一般的に、求核性又は求電子性置換に感受性な脱離基を含んでなる分子を形成するために配置された一つ又はそれより多いC=O基を含む。他の基は、ラクトン、酸無水物、アルファ−ハロアセトアミド、イミン、ヒドラジド、又はエポキシドを含むことができる。抗体の結合部位中の反応性求核基(例えば、リシン又はシステイン側鎖)に共有的に結合することができる例示的なリンカーの求電子反応基は、アシルベータ−ラクタム、単純なジケトン、スクシンイミド活性なエステル、マレイミド、リンカーを伴うハロアセトアミド、ハロケトン、シクロヘキシルジケトン、アルデヒド、アミジン、グアニジン、イミン、エナミン、リン酸塩、ホスホン酸塩、エポキシド、アジリジン、チオエポキシド、遮蔽又は保護されたジケトン(例えばケタール)、ラクタム、スルホン酸塩、等、イミン、ケタール、アセタールのような遮蔽されたC=O基、並びにいずれもの他の既知の求電子基を含む。ある態様において、反応性基は、アシルベータ−ラクタム、単純なジケトン、スクシンイミド活性なエステル、マレイミド、リンカーを伴うハロアセトアミド、ハロケトン、シクロヘキシルジケトン、又はアルデヒドを形成するように配置された一つ又はそれより多いC=O基を含む。Wは、置換されたアルキル、置換されたシクロアルキル、置換されたアリール、置換されたアリールアルキル、置換されたヘテロシクリル、又は置換されたヘテロシクリルアルキルであることができ、ここにおいて、少なくとも一つの置換基は、1,3−ジケトン分子、アシルベータ−ラクタム、活性なエステル、アルファ−ハロケトン、アルデヒド、マレイミド、ラクトン、酸無水物、アルファ−ハロアセトアミド、アミン、ヒドラジド、又はエポキシドである。幾つかの側面において、W基は、本発明のペプチドに増加した半減期を提供することができるマクロ分子骨格に共有的に連結される。幾つかの側面において、W基は、存在する場合、抗体の結合部位に共有的に連結される。
【0274】
幾つかの側面において、共役の前に(例えば、抗体の結合部位との)、Wは、構造:
【0275】
【化48】
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【0276】
を有し、式中、q=0−5である。qは、1又は2であることができる。qは、1であることができる。他の側面において、qは、2であることができる。
幾つかの側面において、抗体の結合部位との共役後、Wは、構造:
【0277】
【化49】
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【0278】
を有し、式中、q=0−5であり、そして抗体−N−は、抗体の結合部位中の側鎖への共有結合である。qは、1又は2であることができる。qは、1であることができる。他の側面において、qは、2であることができる。
【0279】
Pは、三つの成分;Pp−Ps−Pyを含んでなる基であることができ、ここにおいて、Ppは、標的剤と結合可能なように特異的に適合された基であり、Psは、P基のスペーサー領域であり、そしてPyは、W基に結合するように適合された基である。幾つかの側面において、Pyは、アミド結合、エナミン結合、又はグアニジニウム結合から選択される。Pyは、Q基に隣接した(2個の原子以内)水素原子を提供するように選択することができる。理論に束縛されることを望むものではないが、H原子が、H結合相互作用による疎水性ポケットの、特にh38C2のような触媒抗体の結合間隙の疎水性ポケットに関するQ基の認識を援助することができると信じられる。従って、例えば、アミド結合は、NH基のHを水素結合のために提供し、NH基がQ基に直接結合するように方向付けすることができる。別の方法として、アミドのC=O基は、Q基に原子約2個分隣接するが、しかしなおH−結合のために利用可能なNH基のHにより、Q基に結合することができる。幾つかの態様において、Pyは、非存在である。幾つかの態様において、Py基は、式:
【0280】
【化50】
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【0281】
を有する。
幾つかの側面において、Psは、Psがいずれもの過度に反応性の基を提供しないように選択される。Psは、2−15個間の原子の全長のP基を提供するように選択することができる。Psは、P基の全長が2ないし10個間の原子であるように選択することができる。Xsは、P基の全長が、4−8個の原子であるように選択することができる。Psは、P基の全長が5個の原子であるように選択することができる。Psは、P基の全長が6個の原子であるように選択することができる。幾つかの側面において、Pは、以下の式:
【0282】
【化51】
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【0283】
の一つを含んでなることができ、式中、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10であり、そしてmは、存在又は非存在である;nは、1、2、3、4、5、又は6であることができる;nは、1、2、3、又は4であることができる;nは、1であることができる;nは、2であることができる;nは、3であることができる;nは、4であることができる。
【0284】
幾つかの側面において、Psは、以下の式:
【0285】
【化52】
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【0286】
の一つを含んでなる。
Ppは、理想的には、ペプチド、タンパク質、小分子、核酸又はアプタマーのような標的分子(TA連結残基)の連結残基への特異的方向性共有連結戦略が可能なように選択される。例えば、TA連結残基が、求核基を含んでなる場合、Ppは、求電子基であることができ、そして逆もまた同じである。例えば、TA連結残基の側鎖が、K、H、Y、オルニチン(orthinine)、Dap、又はDabのようなアミノ基を含んでなる場合、Xpは、COOH、又は他の類似の反応性求電子物質であることができる。TA連結残基がD又はEである場合、Ppは、アミン基のような求核基を含んでなることができる。これらの戦略のいずれかは、Pp基及びTA連結残基間に形成される共有結合を、アミド結合形成戦略によって可能にする。TA連結基がアミノ基である場合、Ppは、式:
【0287】
【化53】
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【0288】
を含んでなることができる。
Pは、所望により存在する生物学的に適合性のポリマー又はブロックコポリマーであることができる。Pは、構造:
【0289】
【化54】
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【0290】
のものであることができ、式中、Pは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、32、43、44、又は45であり;w、r、及びsは、それぞれ独立に0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20であり;そしてRは、それぞれの出現において
、独立に水素、置換された又は非置換のC1−10アルキル、置換された又は非置換のC3−7シクロアルキル−C0−6アルキル、或いは置換された又は非置換のアリール−C0−6アルキルである。
【0291】
TA連結残基がC、Cの相同体、又は他のチオール基含有残基である場合、Ppは、マレイミド基(又は類似)を含んでなることができ、Pp基のTA連結残基に共有的に連結するチオール−マレイミド付加反応戦略を可能にする。幾つかの側面において、Ppは、更にチオール基を含んでなることができ、TA連結残基及びPp基間にジスルフィド橋を形成することを可能にする。幾つかの側面において、Ppは、マレイミド:
【0292】
【化55】
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【0293】
であることができ、式中、矢印は、標的分子への接続点を示し、そして平行線は、リンカーのQ基への接続である。標的分子への接続点が、システイン残基、又は他のチオール保有側鎖を含んでなる場合、共役の機構は、以下:
【0294】
【化56】
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【0295】
のとおりであることができる。
幾つかの側面において、Pp基は、置換されたマレイミド:
【0296】
【化57】
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【0297】
を含んでなる。
幾つかの側面において、Pは:
【0298】
【化58】
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【0299】
であり、式中、v及びwは、Xの骨格長が6−12個の原子であるように選択される;
幾つかの側面において、TAリンカーは、式:
【0300】
【化59】
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【0301】
のものであり、式中、n=1、又は2、又は3、又は4、5、6、7、8、9、或いは10である;nは、1、2、3、4、5、又は6であることができる;nは、1であることができる;nは、2であることができる;nは、3であることができる;nは、4であることができる。Mは、非存在であることができる。Mは、存在であることができる。
【0302】
幾つかの側面において、TAリンカーは、式:
【0303】
【化60】
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【0304】
のものであることができ、式中、n=1、又は2、又は3、又は4、5、6、7、8、9、或いは10である;nは、1、2、3、4、5、又は6であることができる;nは、1であることができる;nは、2であることができる;nは、3であることができる;nは、4であることができる。Mは、非存在であることができる。Mは、存在であることができる。
【0305】
幾つかの側面において、CAリンカーのP部分は、本発明のMACのためのリンカーのY、X−Y、Y−Z及びX−Y−Z部分として使用することができる。
ペプチド及びタンパク質
アシルリシン、又はKac(更にAcK)は:
【0306】
【化61】
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【0307】
を指し、K(SH)は:
【0308】
【化62】
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【0309】
ジアミノ酪酸(Dab):
【0310】
【化63】
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【0311】
ジアミノプロピオン酸(Dap):
【0312】
【化64】
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【0313】
ホモシステイン:
【0314】
【化65】
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【0315】
ホモセリン:
【0316】
【化66】
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【0317】
オルニチン:
【0318】
【化67】
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【0319】
を指す。
一般的に、本明細書中に記載される細胞及び組織培養物、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝子学及びタンパク質、並びに核酸化学及びハイブリダイゼーションに関連して、そしてその技術において使用される命名法は、当技術において公知の、そして普通に使用されるものである。本発明の方法及び技術は、一般的に、当技術において公知の、そして他に示さない限り、本明細書を通して引用され、そして考察された各種の一般的な、そして更に具体的な参考文献中に記載されるような、慣用的な方法によって行われる。本明細書中で使用する場合、20個の慣用的なアミノ酸及びその略語は、慣用的な使用に従う。“ポリペプチド”、“ペプチド”及び“タンパク質”は、アミノ酸残基のポリマーを指すために互換的に使用される。本明細書中で使用される場合、これらの用語は、一つ又はそれより多いアミノ酸残基が、対応する天然に存在するアミノ酸の人工的化学類似体である
アミノ酸ポリマーに適用される。これらの用語は、更に天然に存在するアミノ酸ポリマーにも適用される。アミノ酸は、結合及びペプチドの他の所望の特徴が維持されている限り、L又はD型であることができる。ポリペプチドは、モノマー性又はポリマー性であることができる。
【0320】
“D”接頭辞、例えば、D−Ala又はN−Me−D−Ile、或いは小文字様式、例えば、a、i、l、(Ala、Ile、LeuのD変種)によって他に示されない限り、本明細書及び付属する特許請求の範囲中で記載されるペプチド中のアミノ酸及びアミノアシル残基のアルファ炭素の立体構造は、天然の又は“L”配置である。
【0321】
全てのペプチド配列は、α−N−末端アミノ酸残基が左にあり、そしてα−C−末端アミノ酸が右にある一般的に受容される習慣によって書かれている。本明細書中で使用する場合、用語“N末端”は、ペプチド中のアミノ酸の遊離α−アミノ基を指し、そして用語“C末端”は、ペプチド中のアミノ酸の遊離α−カルボン酸末端を指す。一つの基でN終結したペプチドは、N末端アミノ酸残基のアルファ−アミノ窒素上に一つの基を保有するペプチドを指す。一つの基でN終結されたアミノ酸は、α−アミノ窒素上に一つの基を保有するアミノ酸を指す。
【0322】
本明細書中で使用する場合、“ハロ”、“ハロゲン”又は“ハロゲン化物”は、F、Cl、Br又はIを指す。
本明細書中で使用する場合、“生物学的活性”は、化合物、組成物、又は他の混合物のin vivoの活性、或いは化合物、組成物又は他に混合物のin vivoの投与の結果である生理学的反応を指す。従って生物学的反応は、このような化合物、組成物、及び混合物の治療効果、診断効果及び医薬的活性を包含する。用語“生物学的に活性”又は“機能的”は、AA標的剤の特徴であるか又はそれに類似した少なくとも一つの活性を示すポリペプチドを指す。
【0323】
用語“生物学的に適合性のもの”は、本明細書中で使用する場合、細胞内及び細胞外の生物学的分子と、生物学的に不活性又は非反応性であり、そして非毒性である何物かを意味する。
【0324】
語句“置換されたアルキル”は、炭素(等)又は水素(等)に対する一つ又はそれより多い結合が、制約されるものではないが、F、Cl、Br、及びIのようなハロゲン化物中のハロゲン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びエステル基のような基中の酸素原子;チオール基、アルキル及びアリールスルフィド基、スルホン基、スルホニル基、及びスルホキシド基のような基中の硫黄原子;アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミド、及びエナミンのような基中の窒素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、及びトリアリールシリル基のような基中のケイ素原子;並びに各種の他の基中の他の異種原子のような、非水素及び非炭素原子への結合によって置換されているアルキル基を指す。置換されたアルキル基は、更に炭素(等)又は水素(等)原子への一つ又はそれより多い結合が、カルボニル、カルボキシル、及びエステル基中の酸素;イミン、オキシム、ヒドラゾン、及びニトリルのような基中の窒素のような、異種原子への結合によって置換された基を含む。置換されたアルキル基は、特に、炭素又は水素への一つ又はそれより多い結合がフッ素原子への一つ又はそれより多い結合によって置換されたアルキル基を含む。置換されたアルキル基の一つの例は、トリフルオロメチル基及びトリフルオロメチル基を含有する他のアルキル基である。他のアルキル基は、炭素又は水素原子への一つ又はそれより多い結合が、置換されたアルキル基が、ヒドロキシル、アルコキシ、アリールオキシ基、又はヘテロシクリルオキシ基を含有するように酸素原子への結合によって置換されているものを含む。な
お他のアルキル基は、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、(アルキル)(アリール)アミン、ジアリールアミン、ヘテロシクリルアミン、(アルキル)(ヘテロシクリル)アミン、(アリール)(ヘテロシクリル)アミン、又はジヘテロシクリルアミン基を有するアルキル基を含む。
【0325】
語句“非置換のアルキル”は、先に定義したとおりの二価の非置換のアルキル基を指す。従って、メチレン、エチレン、及びプロピレンは、非置換のアルキレンのそれぞれの例である。語句“置換されたアルキル”は、先に定義したとおりの二価の置換されたアルキル基を指す。置換された又は非置換の低級アルキレン基は、1から約6個までの炭素を有する。
【0326】
語句“非置換のシクロアルキル”は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルのような環式アルキル基、並びに先に定義したとおりの直鎖又は分枝鎖アルキル基で置換されたこのような環を指す。この語句は、更に制約されるものではないが、アダマンチル、ノルボルニル、及びビシクロ[2.2.2]オクチル等のような多環式アルキル基、並びに先に定義したとおりの直鎖又は分枝鎖アルキル基で置換されたこのような環を含む。従って、この語句は、特にメチルシクロヘキシル基を含むものである。この語句は、異種原子を含有する環式アルキル基を含まない。非置換のシクロアルキル基は、親化合物中の一つ又はそれより多い炭素原子(等)、酸素原子(等)、窒素原子(等)、及び/又は硫黄原子(等)に結合することができる。幾つかの態様において、非置換のシクロアルキル基は、3から20個の炭素原子を有する。他の態様において、このような非置換のシクロアルキル基は、3から8個までの炭素原子を有し、一方、他において、このような基は、3から7個の炭素原子を有する。
【0327】
語句“置換されたシクロアルキル”は、非置換のシクロアルキルに対して、置換されたアルキル基が、非置換のアルキル基に対して有するものと同じ意味を有する。従って、この語句は、制約されるものではないが、オキソシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ヒドロキシシクロペンチル、及びクロロメチルシクロヘキシル基を含む。
【0328】
図面の詳細な説明
【図面の簡単な説明】
【0329】
図1A図1Aは、可変領域に対するコンセンサス配列を伴う抗体2.12.1及び2.12.1.fxの重鎖からのアミノ酸配列の整列を示す。
図1B図1Bは、可変領域に対するコンセンサス配列を伴う抗体2.12.1及び2.12.1.fxの軽鎖からのアミノ酸配列の整列を示す。CDRは、下線を引かれ、そして定常領域は、イタリックで示す。抗体2.12.1及び2.12.1.fxの配列は、WO2005016967及びWO2005016967中に開示されているとおりである。
図2A図2は、質量分析によるMACのインタクトな分子量分析は、多数のペプチドが抗IGF1R抗体2.12.1.fxに接続していることを示す。図2Aは、抗IGF1R抗体2.12.1.fxの質量分析データである。
図2B図2B−2Dは、MAC−2の質量分析データであり、三つの別個のロットの複製実験を示す。
図2C図2B−2Dは、MAC−2の質量分析データであり、三つの別個のロットの複製実験を示す。
図2D図2B−2Dは、MAC−2の質量分析データであり、三つの別個のロットの複製実験を示す。
図3A図3は、2.12.1.fx(IGF1R)及びMAC−2の三つのロット(MAC)の質量分析データであり、ここで、ジスルフィド結合は還元されている。図3Aは、2.12.1.fx(IGF1R)、軽鎖の質量分析データである。
図3B図3Bは、2.12.1.fx(IGF1R)、重鎖の質量分析データである。
図3C図3Cは、MAC−2、ロット1の軽鎖の質量分析データである。
図3D図3Dは、MAC−2、ロット1の重鎖の質量分析データである。
図3E図3Eは、MAC−2、ロット2の軽鎖の質量分析データである。
図3F図3Fは、MAC−2、ロット2の重鎖の質量分析データである。
図3G図3Gは、MAC−2、ロット3の軽鎖の質量分析データである。
図3H図3Hは、MAC−2、ロット3の重鎖の質量分析データである。
図4図4Aは、黒丸で記述されたキモトリプシン開裂部位を伴う抗体2.12.1.fxの軽鎖のアミノ酸配列である。Lys残基(潜在的な共役の部位)を含有するキモトリプシン断片は、N末端からの番号によって標識されている。軽鎖のY15断片は、下線を引かれている。図4Bは、黒丸で記述されたキモトリプシン開裂部位を伴う抗体2.12.1.fxの重鎖のアミノ酸配列である。Lys残基(潜在的な共役の部位)を含有するキモトリプシン断片は、N末端からの番号によって標識されている。
図5A図5Aは、共役されたリシン含有ペプチド:軽鎖Y15の質量分析データであり、非共役の(複合体形成していない)抗IGF1R抗体2.12.1.fx(IGF1r)及びMAC−2(MAC)に対する質量分析データ、並びにY15断片の代表を示す。
図5B図5Bは、非共役の軽鎖Y15断片の質量分析データであり、非共役の抗IGF1R抗体2.12.1.fx(IGF1r)及びMAC−2(MAC)に対する質量分析データ、並びにY15断片の代表を示す。
図6A図6Aは、2.12.1.fxのトリプシン断片に対する選択されたイオンのLCMSクロマトグラムのデータである。
図6B図6Bは、Lys188がMAC−2のABPで修飾された場合のトリプシン断片に対する選択されたイオンのLCMSクロマトグラムのデータである。
図7A図7Aは、2.12.1.fxのトリプシン断片に対する選択されたイオンのLCMSクロマトグラムのデータである。
図7B図7Bは、Lys190がMAC−2のABPで修飾された場合のトリプシン断片に対する選択されたイオンのLCMSクロマトグラムのデータである。
図8図8は、インタクトなMAC−2の質量スペクトルである。
図9A図9Aは、MAC−2に対する還元された重鎖の質量スペクトルである。
図9B図9Bは、MAC−2に対する還元された軽鎖の質量スペクトルである。
図10】Ang1−4の結合ELISAである。Angファミリー(Ang1−4)のメンバーへのMACの結合の代表的グラフである。
図11】Ang2の競合ELISAである。MACに対するAng2のTie2受容体への結合に対する競合の代表的グラフである。
図12】IGF1Rの競合ELISAである。MACに対するIGF1のIGF1Rへの結合に対する競合の代表的グラフである。
図13】3T3−hIGF1R細胞に対するMACによるIGF1誘導のIGF1R自己リン酸化の阻害である。
図14A図14Aは、ベヒクル、Ang2−h38c2、IGF1R抗体(2.12.1.fx)又はMAC−2(IP、1×/週)による治療後の、Colo205大腸腺癌異種移植腫瘍の体積である。データは、n=10/群の0−28日間の平均及びSEとして示す(28日を超える全ての群に対してn=10)。:P<0.05、IGF1R抗体(2.12.1.fx)10mg/kg対MAC−2、10mg/kg;**:P<0.01、Ang2−h38C2対MAC−2;二元Anova、ボンフェローニ事後検定。
図14B図14Bは、切除され、そして冷凍された腫瘍から調製された溶菌液中の相対的IGF1R発現レベルである。
図15A図15Aは、ベヒクル又はMAC−2(IP、1×/週、0.3−10mg/kg)による毎週のIP治療後の、Colo205大腸腺癌異種移植腫瘍の体積である。データは、n=10/群の平均及びSEとして示す。***:P<0.001、PBS対MAC−2(全ての投与量);二元Anova、ボンフェローニ事後検定。
図15B図15Bは、28日目の最終腫瘍重量である。
図15C図15Cは、ベヒクル又はMAC−2(IP、毎週1回)による治療後の、Colo205大腸腺癌異種移植腫瘍の微小血管密度である。
図15D図15Dは、切除され、そして冷凍された腫瘍から調製された溶菌液中の相対的Ang2発現レベルである。
図15E図15Eは、切除され、そして冷凍された腫瘍から調製された溶菌液中の相対的IGF1R発現レベルである。
図16A図16Aは、ベヒクル、Ang2−h38c2(10mg/kg)、IGF1R抗体(2.12.1.fx)(10mg/kg)又はMAC−2(1、3又は10mg/kg)による毎週1回のIP治療後の、Colo205大腸腺癌異種移植腫瘍の体積である。
図16B図16Bは、ベヒクル、IGF1R抗体(2.13.2)(10mg/kg)又はMAC−2(10mg/kg)による毎週1回のIP治療後の、Colo205大腸腺癌異種移植腫瘍の体積である。
図16C図16Cは、ベヒクル、Ang2−h38c2(10mg/kg)、IGF1R抗体(2.12.1.fx及び2.13.2)(10mg/kg)、MAC−2(1、3又は10mg/kg)或いは2.12.1.fx又は2.13.2(10mg/kg)のいずれかと組合せたAng2−h38c2(10mg/kg)による毎週1回のIP治療後の、Colo205大腸腺癌異種移植腫瘍の体積である。全てのデータは、n=10/群の平均及びSEとして示す。
図17図17は、ベヒクル又はMAC−2(IP、週1回)による毎週の治療後のMDA−MB−435黒色腫の腫瘍体積である。**:P<0.05、PBS対MAC−2、20mg/kg;***:P<0.01、PBS対Ang2−h38c2、10mg/kg又はMAC−2、3mg/kg:二元Anova、ボンフェローニ事後検定。データは、n=10/群の平均及びSEとして示す。
図18A図18Aは、m38c2、h38c2、及びヒト生殖系列の可変ドメインのアミノ酸配列の整列である。フレームワーク領域(FR)及び相補性決定領域(CDR)は、Kabat等によって定義されている。星印は、m38c2及びh38c2間又はh38c2及びヒト生殖系列間の差を示す。
図18B図18Bは、マウス定常軽鎖カッパ領域(mCLκ)、ヒト定常軽鎖カッパ領域(hCLκ)、及びヒト定常軽鎖ラムダ領域(HCLλ)のアミノ酸配列の整列である。mCLκ及びhCLκ間;並びにhCLκ及びmCLλ間の差は、星印として示し、そして保存された置換(substation)は、十字で示している。
【発明を実施するための形態】
【0330】
本発明をよりよく理解することができるために、以下の実施例が記載される。これらの実施例は、例示のみの目的のためであり、そしていずれもの様式で本発明の範囲を制約すると解釈されるべきではない。
【0331】
実施例
【実施例1】
【0332】
実施例1 本発明で使用されるペプチドの合成
【0333】
【化68】
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【実施例2】
【0334】
実施例2:実施例1のように調製したペプチドの樹脂からの開裂。
【0335】
【化69】
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【実施例3】
【0336】
実施例3 ABP−チオール−リンカー化合物の合成
【0337】
【化70】
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【0338】
異なった繋留点を伴うAng2結合ペプチド(ABP)の類似体を合成した(実施例1及び2を参照)。最初に、遊離のチオールABP中間体を、合成及び精製し、そして次いでマレイミド−PEG−PFPリンカーを加え、続いて最終的な精製工程により、純粋なPFPで活性化されたABPを得た。ペプチド鎖の構築及び開裂を、スキーム1及び2に概略示すように行って、純粋なABPを産生した。
【0339】
ABP(284mg、0.1mmol)を、ジメチルホルムアミド(0.5ml)中に撹拌しながら溶解した。別に、S−トリチル−メルカプトプロピオン酸(MPA、62mg、概略0.125mmol)、HBTU(48mg、0.125mmol)及びN−メチルモルホリン(0.025ml、0.25mmol)を、DMF(0.5ml)中で溶解するまで5分間撹拌した。ABP溶液及び活性化されたMPA溶液を、2時間一緒に混合した。反応の進行をLCMSによってモニターした。2時間後、溶液を、氷冷のエーテル(40ml)中にゆっくりと加えて、ABS−S−トリチル−MPA生成物を沈殿させた。白色の沈殿物を濾過によって収集し、次いで乾燥した。次いで固体の残渣を、トリフルオロ酢酸のジクロロメタン中の溶液(1:10、10ml)中に溶解し、トリイソプロピルシラン(TIPS)を加え(0.050ml)、そして1時間撹拌した。溶液を減圧下で明るい黄色の油状物まで蒸発し、次いで粗製のチオールペプチドを氷冷のエーテルの添加によって沈殿させた。生成物を遠心によって収集し、そして真空中で乾燥した。残渣をアセトニトリルの50%水溶液中に溶解し、次いで凍結乾燥して、粗製のチオールペプ
チド(HPLC分析により概略80%の純度)を得た。粗製のチオールペプチドを準分離用HPLCによって精製して、145mgの配列番号:27を得た。
配列番号:27-K(SH)11−MAL−2PEG−PFPの合成
【0340】
【化71】
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【実施例4】
【0341】
実施例4 Ang−2結合ペプチド−チオール中間体(ABP−ti)の産生
ペプチド鎖の構築を、0.1ミリモル規模で行った。使用した樹脂は、Fmoc−Rink−PL樹脂(150mg、0.67mmol/g置換)であった。標準的なFmoc化学プロトコルを使用して、ペプチドを構築した。Fmocの除去は、20%ピペリジン/DMFで3×5分間であり、そして全ての樹脂の洗浄工程はDMFを使用した。アミノ酸を組込むために、それぞれの残基に対して、HBTU/HOBt/NMM活性化を使用する一回のカップリング工程を2時間使用した。連結残基(K(SH))を、Fmoc−Lys(Nε−メルカプトプロピオン酸−S−Trt)−OHとして組込んだ。鎖の構築後、N末端のFmoc基を除去し、そしてペプチド樹脂をアセチル化によってキャップした。最終の樹脂をDCMで洗浄し、そして一晩真空中で乾燥した。得られた最終の樹脂の重量は次のとおり:配列番号:29−K(SH):627mg、配列番号:30−K(SH)16:573mg、配列番号:31−K(SH)18:642mg、そして配列番号:32−K(SH)19:641mgであった。
【0342】
保護基の加酸分解的(acidolytic)除去及び樹脂からのペプチドの開裂は、TFA/水/ジチオトレイトール/トリイソプロピルシラン(90:4:4:2の比、5ml)のカクテルを2時間使用して達成した。溶液を樹脂から濾過し、そして樹脂を更なる5mlの未希釈のTFAで洗浄した。混合した濾液をシロップ状まで蒸発し、次いで氷冷のエーテルの添加により、白色の粉末が沈殿物した。粉末を遠心によって収集し、次いでアセトニトリルの50%水溶液(20ml)中に溶解し、冷凍し、そして一晩凍結乾燥した。
【0343】
結果:
配列番号:29−K(SH)
【0344】
【化72】
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【0345】
得られた粗製の配列番号:29−K(SH)の量は、252mgであった。HPLCによる粗製の配列番号:29−K(SH)の分析は、きれいな主要ピークを示した;5−95%B/30分、C18、Rt=18.3分。粗製の配列番号:29−K(SH)の更なるLCMS分析は、主要ピークが所望の生成物であることを示した;[M+H]+=2930、+2=1465、+3=977を観察した。
【0346】
配列番号:30−K(SH)16
【0347】
【化73】
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【0348】
得られた粗製の配列番号:30−K(SH)16の量は、229mgであった。HPLCによる粗製の配列番号:30−K(SH)16の分析は、きれいな主要ピークを示した;5−95%B/30分、C18、Rt=22.0分。粗製の配列番号:30−K(SH)16の更なるLCMS分析は、主要ピークが所望の生成物であることを示した;[M+H]+=2915、+2=1458、+3=972を観察した。
【0349】
配列番号:31−K(SH)18
【0350】
【化74】
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【0351】
得られた粗製の配列番号:31−K(SH)18の量は、252mgであった。HPLCによる粗製の配列番号:31−K(SH)18の分析は、きれいな主要ピークを示した;5−95%B/30分、C18、Rt=21.1分。粗製の配列番号:31−K(SH)18の更なるLCMS分析は、主要ピークが所望の生成物であることを示した;[M+H]+=2912、+2=1456、+3=971を観察した。
【0352】
配列番号:32−K(SH)19
【0353】
【化75】
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【0354】
得られた粗製の配列番号:32−K(SH)19の量は、261mgであった。HPLCによる粗製の配列番号:32−K(SH)19の分析は、きれいな主要ピークを示した;5−95%B/30分、C18、Rt=20.0分。粗製の配列番号:32−K(SH)19の更なるLCMS分析は、主要ピークが所望の生成物であることを示した;[M+H]+=2930、+2=1465、+3=977を観察した。
【0355】
精製:
分離用HPLCカラムを、TFAの希釈水溶液及びアセトニトリルで事前平衡した。粗製のABP−チオール中間体(即ち、連結残基としてK(SH)を伴うABP)をDMF(3ml)中に溶解し、次いでカラム上に吸着させ、そして希釈TFA中のアセトニトリルの勾配を適用することによって溶出した。画分を、質量(M=1465)によって自動的に収集した。カラムからの溶出を、UVによってモニターし、得られた画分を分析用RP−HPLCによって分析した。最も純粋な画分(分析用HPLCにより>95%)を混合し、そして凍結乾燥して、次の量:87mgの純粋な配列番号:29−K(SH)、50mgの純粋な配列番号:30−K(SH)16、59mgの純粋な配列番号:31−K(SH)18、及び39mgの純粋な配列番号:32−K(SH)19を得た。
【0356】
リンカーの合成
ABPを、本発明の抗IGF1R抗体に共役するために、五つの異なった活性化戦略を考慮した、(実施例5−9)(例示的構造は、配列番号:27−K(SH)11を使用して示す):
【実施例5】
【0357】
実施例5 N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS)(配列番号:27−K11−NHS)
【0358】
【化76】
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【0359】
配列番号:27−K11−5PEG−NHSの合成
配列番号:27−K(5.1)を、NHSで活性化されたカルボキシル基が最終の活性化されたペプチド精製物(5.3)上に残り、そしてその後の共役のために使用可能なままであるように、ビス−NHS、PEG−リンカー(5.2)と反応させた。これは、ABP上の4個の他の遊離カルボキシル基の存在によって必要とされた。これらは、活性化された基の位置が、容易に制御することができず、そしてこれが多数のカルボキシル側鎖が活性化されるものである可能性があるものであるために、簡単なin situの活性化戦略を妨げる。
【0360】
ビス−PEG−NHSエステル及びABP(配列番号:27)間の反応を試験した。DMSO中の10倍過剰のリンカーの溶液を使用して、ABP及びN−メチルモルホリン(塩基として)のDMSO中の溶液を、十分に撹拌された溶液中でゆっくりと滴定した。試料を採取し、そしてHPLC及びLCMSによって各種の時点で試験した。約2時間後、かなりの生成物の形成があり(5.1から5.3を形成するための概略80%転換)、そしてこれは、ビス−NHSリンカー試薬から容易に分離された。然しながら、DMSO中でさえ、生成物5.3は時間をかけて遊離酸の形態にゆっくりと転換された(ここでNHS−エステル基は、不活性な遊離カルボキシルに転換される)。更に、粗製の反応混合物を分画して、所望の生成物5.3を単離する場合、これは、更に精製及びその後の凍結
乾燥行程中に加水分解にさらされた。この方法は、ある程度の生成物を合成することにおいて好結果であったが、得られたNHS−エステルの水に対する不安定性が、その後の結合反応におけるその適用を制約するものであると考えられた。MAL−PEG2−NHSの更なる試験を、実施例30(Z基Z13を含んでなる)に示す。
【実施例6】
【0361】
実施例6 マレイミド(Mal)(配列番号:27−K11−Mal)
【0362】
【化77】
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【0363】
マレイミド活性化は、一般的に遊離チオール共役パートナーと協調して使用される。抗体2.12.1.fx中に遊離チオール残基は存在しないが、遊離チオールをタンパク質に導入するために使用することができる、幾つかの化学的方法があり、そして従ってマレイミドに基づく共役のための連結部位が提供される。
【0364】
Mal含有ペプチドは、一般的に簡単なマレイミド/酸含有リンカーを使用して比較的単純に合成される。幾つかの配列番号:27−MAL化合物が以下に示すように合成される。一般的に、マレイミドで活性化されたペプチドは、内因性チオール(遊離システイン側鎖から誘導される)又は他の化学的手段、例えばトラウト(Traut’s)試薬によって導入されるチオールのいずれかを欠くタンパク質又は抗体にはよく共役しなかった。
【0365】
【化78】
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【0366】
配列番号:27−K11−Mal
【0367】
【化79】
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【0368】
配列番号:27−K11−4PEG−Mal−2
【実施例7】
【0369】
実施例7 アゼチジノン(AZD)(配列番号:27−K11−AZD)
【0370】
【化80】
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【0371】
AZDで活性化されたABPは、リシン側鎖のアミノ酸と非常にゆっくりと反応した。リン酸緩衝液中のpH7ないし9で、共役を試みて、その電荷を減少することによって抗体表面のリシンの求核性の傾向を増加した(表面タンパク質上のリシンのpKaは、約9.1ないし11.2である)。抗体の安定性に伴う問題点及びAZDの加水分解は、9より上のpHの使用を妨げた。15モルのAZDで活性化されたABPを、抗体の1モル当たり)3日間の反応時間をかけて加え、低いレベルの共役を得た(抗体当たり平均2個のAZDで活性化されたABP)。塩基性のpHにおいて、AZDの加水分解が急速に起こり(24時間後50%)、減少したレベルの共役に寄与した。
【実施例8】
【0372】
実施例8 スクアリン酸のエステル(スクアリン酸塩)。(配列番号:27−スクアリン酸)
【0373】
【化81】
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【0374】
スクアリン酸から製造されたアルキルエステルは、中性のpHでチオールと選択的に反応し、一方高いpH(概略8.5以上)において、これらは、更にアミンと、しかし更にゆっくりと反応することができること知られている。スクアリン酸塩の反応性は、アルキル基のアリール基による置換によって有意に向上することができる。本発明は、ABPの幾つかのスクアリン酸塩誘導体を提供し、ここで、‘R’の性質(Rは、エチル、フェニル、2−メトキシカルボニルフェニル、3−フルオロフェニル及び3,5−ジフルオロフェニルからなる群から選択される)、及びリンカーの位置が変化する場合、他の誘導体が変化する。スクアリン酸エチルは、遊離チオールによく共役するが、しかしタンパク質及び抗体上の遊離アミンに対して、pHが9より上の場合でない限り不良である。スクアリン酸アリールは、本発明の抗体上の遊離リシンに中性のpHで共役する場合、良好な効率を示す。
【実施例9】
【0375】
実施例9 ペンタフルオロフェニルエステル(PFP)(配列番号:27−PFP)
【0376】
【化82】
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【0377】
本発明は、更に比較的安定な活性化されたペプチドを形成するためのペンタフルオロフェニル(PFP)エステルの使用を提供する。この方法は、PFP基が安定な活性化されたペプチド生成物から溶液中で容易に導入することができ、これ自体は観察される僅かなPFPエステルの加水分解を伴って標準的なHPLC法を使用して精製することができることにおいて他の方法を超える幾つかの利点を有する。抗体に共役することが可能な反応性基を伴うリンカーに共有的に接続したABPを合成することにおける挑戦は、ABS配列中の四つの酸性側鎖(三つのアスパラギン酸及び一つのグルタミン酸)の存在である。これらは、一つの酸側鎖上の部位特異的活性化を確実にする既知の簡単な方法がないため、ペプチド及び活性化剤を使用する簡単な活性化戦略を妨げる。
【0378】
この問題を解決するために、本発明は、これによって、PFPのような活性化されたエステル基が、化学選択性反応(チオール/マレイミド化学を使用して)又はペプチド側鎖とアミドを形成するが、しかし他の末端を活性なエステルとして残す二重活性なエステルを使用するかのいずれかによって、ペプチド上の側鎖リシンに直接カップリングすることができる合成経路を提供する。
【0379】
幾つかの態様において、戦略は、PFPエステルとして活性化されたそれぞれの酸を伴うビス−酸PEGであることができる。ある塩基の存在を伴う有機溶液において、ビス−PFPリンカーの末端は、リシンのN−ε−アミノ側鎖と必要な繋留点で反応して、安定なアミド連結を形成し、一方他端は、他のPFP基を維持した。この戦略に伴う一つの潜在的な問題は、ペプチドが、リンカーのそれぞれの末端に存在するPFP分子のそれぞれに付加するものであるペプチドダイマーを形成する可能性である。幾つかの側面において、本発明は、化学量論並びにそれぞれのペプチド及びビス−PEG−PFPリンカーの付加を変更することによってこの更なる問題を克服する。本発明によって提供される一つの解答は、ペプチドを超える過剰のリンカーが常に存在するように、過剰のビス−Pfpリンカーを溶液中に有し、そして溶液中のペプチドをゆっくりと加えることである。約3.7:1ないし約4.3:1間の比を、又は幾つかの態様において、約4:1のペプチドを超えるリンカーの比を有することによって、ダイマーの存在を伴わずに必要なPFPで活性化されたペプチドを合成することができる。配列番号:27−K11−5PEG−PFPのための合成スキームを、以下のスキーム8に示す:
【0380】
【化83】
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【0381】
ビス−dPEG−OPfpリンカー(8.2)の合成
ビス−dPEG−酸(1mmol、338mg)を、無水のジクロロメタン(5ml)中に溶解し、次いでペンタフルオロフェノール(2mmol、368mg)を、ジシクロヘキシカルボジイミド(1mmol、208mg)と共に加えた。溶液を一晩室温で撹拌した。この時間後、微細な白色のジシクロヘキシル尿素副産物を濾過して除去し、そして濾液を乾燥状態まで蒸発して、淡黄色の軽油状物を得た。TLC及びHPLCによる分析は、正しいMS=670を持つ純粋な生成物を示した。生成物を更なる精製無しに次の工程で使用した。生成物は−20℃で数ヶ月間安定である。
【0382】
配列番号:27−K11−5PEG−PFP(8.3)の合成
配列番号:27(8.1)(730mg)を、無水のジメチルホルムアミド(8ml)中に溶解し、そしてN−メチルモルホリン(0.05ml)を加えた。未希釈のビス−dPEG−OPfp試薬(8.2)(0.5ml)のアリコートをガラスバイアル(20ml)中に入れた。激しく撹拌しながら、配列番号:27/NMM溶液を、4×2mlのアリコートでビス−dPEG−OPfp試薬に2時間かけて加え、次いで最終混合物を更に1時間撹拌した。配列番号:27−K11−5PEG−PFP生成物への転換の進行を分析用HPLCによってモニターした。反応の終りに、溶液を濾過し、そして2.54cm(1”)のC8カラムの準分離用HPLCによって直接精製した。最も純粋な画分(分析用HPLCによって>95%)を混合し、そして凍結乾燥して、400mg(48%収率)の最終ABP−1−5PEG−PFPペプチドリンカー−2生成物を得た。類似の機構を、配列番号:27−K(SH)11−マレイミド−2PEG−PFPを産生するために使用することができる(スキーム4参照)。
【0383】
マレイミド−2PEG−PFPの合成
【0384】
【化84】
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【0385】
マレイミド−dPEG−酸(328mg、1mmol、Quanta Biodesign)、ペンタフルオロフェノール(0.103ml、1mmol、PFP)及びジシクロヘキシルカルボジイミド(206mg、1mmol、DCC)を、乾燥DCM(10ml)中に溶解し、そして1時間室温で撹拌した。形成した微細な白色の沈殿物(DCU副産物)を濾過によって除去し、そして濾液を乾燥状態まで真空中で蒸発した。生成物を微細な白色の粉末として高い収率(490mg、定量的)で得た。純度は、分析用HPLCによって>95%であった;MSは、[M+H]=495を示した。
【0386】
PFPで活性化されたABP類似体の合成
精製されたABP−チオール中間体(即ち、連結残渣としてK(SH)を伴うABP)のそれぞれの試料(30−40mg)を、無水のDMF(2ml)中に溶解した。Mal−PEG−PFP(20mg)を、N−メチルモルホリン(5mL)と共に加えた。反応物を撹拌し、そして生成物の形成の時間経過を追跡するために室温でモニターした。出発ペプチドのPFPで活性化されたABP生成物への完全な転換は、最初の2時間で観察された。溶液を濾過し、そして生成物のピークを、準分離用HPLCによって直接単離した。それぞれの場合、凍結乾燥後、生成物を概略40%の収率で単離した。
【0387】
【化85】
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【0388】
配列番号:27−K(SH)11−MAL−2PEG−PFP:21mg、
【0389】
【化86】
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【0390】
配列番号:30−K(SH)16−MAL−2PEG−PFP:6mg、
【0391】
【化87】
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【0392】
配列番号:31−K(SH)18−MAL−2PEG−PFP:9mg、
【0393】
【化88】
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【0394】
配列番号:32−K(SH)19−MAL−2PEG−PFP:12mg。
【実施例10】
【0395】
実施例10 抗体の結合
MAC−1及びMAC−2薬物の生成物を、2.12.1.fxをAng2結合ペプチドと共役することによって製造した。MAC−1は、配列番号:27−K(SH)11−MAL−2PEG−PFPを伴う2.12.1.fxを含んでなり、そしてMAC−2は、配列番号:27−K11−5PEG−PFPを伴う2.12.1.fxを含んでなる。それぞれのMACの試料中の2.12.1.fx分子当たりのペプチド共役の数を計算した(表1参照)。
【0396】
【表1】
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【0397】
MAC−1の産生
【0398】
【化89】
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【0399】
配列番号:27−K(SH)11−MAL−2PEG−PFP。
【0400】
【化90】
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【0401】
MAC−2の産生
【0402】
【化91】
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【実施例11】
【0403】
実施例11 PFPベースの共役のための条件の最適化
方向性共役のための最適反応条件を確立するために一連の実験を行った。それぞれの反応の共役の終了時に、反応をコハク酸塩及びグリシン緩衝液でクエンチし、pHを概略5.5に低下し、そしていずれもの遊離ペプチド又はペプチド/リンカーをクエンチした。MAC−2の分析を、MACのインタクトな分子量(MW)を、エレクトロスプレー飛行時間型質量分析法検出を、続いてサイズ排除クロマトグラフィーカラムによる塩及び賦形剤からのタンパク質の分離を使用して測定することによって行った。
【0404】
温度
2.12.1.fx抗体を、pH7.7で18mg・ml−1に、リン酸緩衝液で0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。ペプチド/リンカー(配列番号:27−K11 5PEG−PFP)を、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に4.3:1のモル比で加
え、そして2時間、18、22、又は25℃で反応させた。結果を表2に示す。
【0405】
【表2】
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【0406】
反応pH
2.12.1.fx抗体を、pH6.5、6.75、7.0、7.25、7.5、7.75、又は8.0で、18mg・ml−1に、リン酸緩衝液で0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11 5PEG−PFP(L2)を、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に4.3:1のモル比で加え、そして2時間室温で反応させた。結果を表3に示す。
【0407】
【表3】
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【0408】
2.12.1.fx抗体を、pH7.0、7.5及び8.0で、2mg・ml−1に、HEPES緩衝液で0.02Mの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11 5PEG−PFPを、DMSO中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に5:1のモル比で加え、そして一晩室温で反応させた。結果を表4に示す。共役のレベルは、pH8.0より上で減少した。
【0409】
【表4】
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【0410】
結合反応の時間
2.12.1.fx抗体を、pH7.7で18mg・ml−1に、リン酸緩衝液で0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。配列番号:27/5PEG−PFPを、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に4.3:1のモル比で加え、そして30、60、120、180、240、300、又は2400分間、室温で反応させた(表5)。
【0411】
【表5】
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【0412】
ペプチドとタンパク質のモル比
2.12.1.fx抗体を、pH7.5で18mg・ml−1に、HEPES緩衝液で0.2MのHEPESの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11 5PEG−PFPを、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に1、2、3,4、及び5:1のモル比で加え(表6)、そして少なくとも2時間、室温で反応させたが、しかし高濃度のHEPES緩衝液は、共役の減少したレベルをもたらした。
【0413】
【表6】
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【0414】
2.12.1.fx抗体を、pH7.7で18mg・ml−1に、リン酸緩衝液で0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11 5PEG−PFPを、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に5、7、10、12、及び15:1のモル比で加え(表7)、そして2時間、室温で反応させて、MACを高いレベルの共役で産生した。
【0415】
【表7】
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【0416】
2.12.1.fx抗体及び配列番号:27−K11 5PEG−PFFのモル比を更に最適化するために、2.12.1.fx抗体を、pH7.7で18mg・ml−1に、リン酸緩衝液で0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。ペプチド/リンカーを、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に2.5、2.8、3.1、3.4、3.7、4.0、4.3、又は4.6:1のモル比で加え(表8)、そして2時間、室温で反応させた。
【0417】
【表8】
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【0418】
2.12.1.fx抗体を、pH7.0で、2mg・ml−1に、HEPES緩衝液で0.02Mの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11 5PEG−PFPを、DMSO中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に、5、6、7、8、10:1のモル比で加え、そして一晩室温で反応させた。結果を表9に示す。
【0419】
【表9】
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【0420】
各種のタンパク質濃度における2.12.1.fxの共役特性(conjugation profile

2.12.1.fxの、各種の濃度における配列番号:27−K11−5PEG−PFPとの共役特性を分析した。2.12.1.fxを>50mg/mLに濃縮し、20mMの酢酸ナトリウム、pH5.5の200mのトレハロースで所望の濃度に希釈し、そして60mMのpH7.7のリン酸ナトリウムと混合した 配列番号:27−K11−5PEG−PFPを50%のプロピレングリコールで再懸濁し、そして抗体と4.3:1のモル比で混合し、そして一晩室温で反応させた。全ての試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析法(SEC−MS)によってインタクトな共役タンパク質として分析して、タンパク質の共役した形態の数及び量を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数の共役部位は、ペプチドの質量差によって分離される個別のシグナルとして観察される。多数の共役種の相対的な量は、シグナルの大きさを測定することによって行われる。表10は、抗体の各種の濃度における2.12.1.fxのペプチドとの共役特性を示す。10mg/mLないし50mg
/mLの抗体濃度において、共役は、1.8個又はそれより大きい付加の平均で0−5個間の付加の分布で起こる。0.5ないし5mg/mLの抗体濃度において、共役は、1.5個又はそれより小さい付加の平均で、0−3個間の付加の分布で起こる。
【0421】
【表10】
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【0422】
反応緩衝液の選択
2.12.1.fx抗体を、pH7.7で18mg・ml−1に、炭酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、又はリン酸ナトリウム緩衝液で、0.05Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11−5PEG−PFPを、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に、1、2、3、4、又は5:1のモル比で加え、そして2時間、室温で反応させた。低い反応pHは、減少したレベルの共役をもたらした(表11)。
【0423】
【表11】
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【0424】
2.12.1.fx抗体を、pH7.5、7.7及び8.0で、18mg・ml−1に、ホウ酸ナトリウム及びリン酸ナトリウム緩衝液で、0.04Mの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11−5PEG−PFPを、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に、4.3:1のモル比で加え、そして2時間、室温で反応させた(表12)。
【0425】
【表12】
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【0426】
2.12.1.fx抗体を、pH7.7で18mg・ml−1に、リン酸ナトリウム緩衝液で、0.04M、0.06M、又は0.08Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。ペプチド/リンカー(配列番号:27−K11 5PEG−PFP)を、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に4.3:1のモル比で加え、そして2時間、室温で反応させた。結果を表13に示す。
【0427】
【表13】
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【0428】
共役に対する緩衝液成分の影響
プロピレングリコール: 2.12.1.fx抗体を、pH7.7で、18mg・ml−1に、リン酸ナトリウム緩衝液で、0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節した。ペプチド/リンカー(配列番号:27−K11 5PEG−PFP)を、プロピレングリコール溶液(結合反応物中の5%プロピレングリコール)中で20mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に4.3:1のモル比で加え、そして更なる0ないし15%のプロピレングリコールと混合し(5、10、15、及び20%の最終プロピレングリコールのパーセント)、そして2時間、室温で反応させた。結果を表14に示す。
【0429】
【表14】
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【0430】
塩化ナトリウム: 2.12.1.fx抗体を、pH7.0で、2mg・ml−1に、HEPES緩衝液で0.02Mの最終濃度に、0.14Mの塩化ナトリウムの存在及び非存在中で調節した。配列番号:27−K11 5PEG−PFPを、DMSO中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に5:1のモル比で加え、そして一晩室温で反応させた。結果を表15に示す。共役のレベルは、塩化ナトリウムの存在中で減少する。
【0431】
【表15】
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【0432】
HEPES: 2.12.1.fx抗体を、pH7.0で、2mg・ml−1に、HEPES緩衝液で0.2M及び0.02Mの最終濃度に調節した。配列番号:27−K11−5PEG−PFPを、50%のプロピレングリコール中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に5:1のモル比で加え、そして2時間、室温で反応させた。結果を表16に示す。共役のレベルは、0.2MのHEPES緩衝液で減少する。
【0433】
【表16】
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【0434】
DMSO: 2.12.1.fx抗体を、pH7.7で、15mg・ml−1に、リン酸ナトリウム緩衝液で0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度に調節し、そしてDMSOを30%の最終濃度で加えた。配列番号:27−K11−5PEG−PFPを、プロピレングリコール溶液中で10mg・ml−1に再構成した。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に4:1のモル比で加え、そして2時間室温で反応させた。結果を表17に示す。
【0435】
【表17】
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【0436】
結合(共役)反応のパラメーターの考察
エフェクター分子(この実施例の場合、ペプチド)と抗体のモル比が、約3.5:1より低く減少した場合、共役のレベルは、表8に示すように減少する。別の場合として、表9は、モル比を増加することが、増加したレベルの共役をもたらすことを示す。抗体当たりのペプチドの数を増加することは、一般的にその抗原(この場合IGF1R受容体)に対する抗体(この場合2.12.1 fx)の結合効率を減少し、従って、ペプチドと抗体のモル比は、抗体−抗原、及びペプチド−同族の結合の両方を最大にするように最適化された。
【0437】
共役緩衝液を変更することは、共役パターンを変更することができることも更に見出された。アミンを含有する賦形剤は、これらがPFP基と反応することができるため、一般的にあまり好ましくない。炭酸塩及びホウ酸塩のような緩衝液は、共役のために使用することができるが、しかしこれらのpKa(ホウ酸はpKaが約9並びに炭酸塩は二つのpKaが約6及び約11)が、MAC−1及びMAC−2のために最適として確認された7.7の共役pHから離れていた(表11)ために回避された。共役のレベルは、反応の化学的条件のみに依存的ではなく、更に時間にも基づいている。2時間後、殆どのPFPで活性化されたペプチドは、抗体と反応してしまったか、又はPFPZは、加水分解されている(表5)。
【0438】
PFPで活性化されたペプチド/リンカーは、リシンの側鎖のアミノ基と急速に反応した。共役は、リン酸緩衝液中のpH6.5ないし8で行われて、抗体表面のリシンの求核性の傾向を、表3及び4に示すようにその電荷(表面タンパク質上のリシンのpKaは約9.1ないし11.2である)を減少することによって増加した。
【0439】
MAC−1及びMAC−2の共役のための最適な条件は、次のように記載される:2.12.1.fx抗体を、リン酸緩衝液で0.06Mのリン酸ナトリウムの最終濃度にpH7.7に調節した。ペプチド/リンカー(配列番号:27−K11−5PEG−PFP)を、プロピレングリコール中で10mg・ml−1に再構成した(反応物中の最終プロピレングリコール濃度は10%)。ペプチド/リンカーを、2.12.1.fx抗体に4.3:1のモル比で加え、そして2時間周囲の室温で反応させた。反応をコハク酸塩及びグリシン緩衝液でクエンチし、pHを概略6.0に低下させ、そしていずれもの遊離のペプチドをクエンチした。幾つかの側面において、反応混合物を濃縮することができ、そしてペプチド関連種(リンカーが水溶媒との反応によって加水分解されたペプチドのような)及び反応混合物中の他の要素(PFPのような)は、例えば50kDa膜を使用するダイアフィルトレーション、又はサイズ排除クロマトグラフィーによって、コハク酸塩、グリシン、塩化ナトリウム、及び30mg・ml−1でpH5.5のトレハロース緩衝液に除去することができる。
【0440】
先に列挙した共役条件を、それぞれの工程パラメーターの範囲を決定するために変化させた。パラメーターの範囲は、共役中に起こることができる及び/又は種の集団中に10%より大きい変化が観察される迄拡大した可変性に基づいて設定した。表18は、MAC
−2に対して同様な共役特性をもたらすパラメーターを要約する。
【0441】
【表18】
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【実施例12】
【0442】
実施例12 抗体上のリンカー部位
一般的に、スクアリン酸塩及びNHSエステルが、ある状況において使用するためのある程度の可能性を示したが、ハロゲンフェニルエステルを含んでなるZ脱離基のみが方向性の共役の一貫したレベルを示した。
【0443】
5個の提案されたリンカーの2個のみ(PFPエステル及びスクアリン酸塩)が、MACの調製において好結果であった。求電子性リンカーが、一般的にペプチド(Ang2ペプチド(ABP)のような)の抗体(IGF1R抗体のような)への共役を可能にするものであることを仮定したが、アゼチジノンリンカーは、受容可能な速度におけるペプチドの抗体への共役を可能にしなかった(反応は有意に過剰のアゼチジノンリンカーを要し、そして極端に遅かった)。表19にMACの調製のために使用したそれぞれのリンカーの幾つかの考慮事項を示す。
【0444】
【表19】
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【実施例13】
【0445】
実施例13 抗体上の共役したペプチドの位置
MAC−2薬物生成物分子は、2.12.1.fx抗体(α−IGF1R−1)に、スキーム11に記載したような5PEG−PFPリンカーを使用して接続した1−4個の配列番号:27分子の分布からなる。これは、サイズ排除クロマトグラフィーカラムによる塩及び賦形剤からのタンパク質分離後に、エレクトロスプレー飛行時間型質量分析検出を使用してMAC−2のインタクトな分子量(MW)を測定することによって決定された。2.12.1.fx抗体及びMAC−2の3個のロットのインタクトな分子量(MW)を示す質量分析データを、図3に示す。図2Aは、共役前の2.12.1.fxを示す。これは、単一のMWを示す均一な分子である。MAC−2のロットは、2.12.1.fxに共役したペプチドの分布を示す;1−4個間の共役付加(CA)が観察される。それぞれの形態の相対的量は、ロット間で一貫し、そしてそれぞれのロット中の最も普通の形態は、それぞれの個々の2.12.1.fx抗体に接続された2個のペプチド(配列番号:27)を有する。
【0446】
2.12.1.fx抗体中のジスルフィド結合を還元することによって、軽及び重鎖を別個に観察することができる。ジスルフィドの還元は、インタクトな2.12.1.fx抗体を20mMのトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)で処理することによって行われる。得られた重及び軽鎖の混合物を、先に記載したようにインタクトな分子量のために分析する。図3に示したデータは、2.12.1.fx上のABPの位置に対する証拠を提供する。MAC−2のロット中の軽鎖の大部分(>65%)は、共役している。殆どの共役した軽鎖は、1個のCAを含有する。2個のCAも低いレベルで更に観察される。殆ど全ての観察された重鎖(>90%)は、非修飾であり、これは、非常に僅かな共役したペプチドが重鎖上に位置することを示唆している。
【0447】
ペプチドマッピングを、共役の正確な位置を決定するために使用した。この方法は、次のとおりであった:MAC−2のアリコートを8Mのグアニジン塩酸塩で変性し、ジスルフィド結合をTCEPで還元し、そして得られたシステインスルフヒドリルをヨードアセトアミドでアルキル化する。次いでこの処理されたタンパク質の試料を、プロテアーゼキモトリプシン(1:125のプロテアーゼ:MACの重量比)で消化した。次いで得られたキモトリプシンペプチドを、C8液体クロマトグラフィーカラムによる分離後、質量分
析によって個別に検出した。この技術により、MAC−2は、キモトリプシンによって、重及び軽鎖上で図4中の配列中に注記された(黒丸で)位置において断片に消化された。次いでそれぞれのペプチドのMWの液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)検出を使用して、どのリシン残基が共役ペプチドによって修飾されたかを決定した。断片が共役ペプチドの接続によって修飾された場合、そのMWはそれに応じて変化する。
【0448】
重鎖の断片Y1、Y6、Y9、Y10、Y20、Y25、Y26、Y29、Y32、Y33、Y34、Y37、Y40及びY43は、Lys残基を含有する。これらの中で、ペプチドの共役は、Y6、Y10、Y25、Y33、及びY37において検出された。軽鎖の断片Y3、Y10、Y11、Y12、Y13、Y14、Y15、及びY16は、Lys残基を含有する。これらの中で、共役は、Y3、Y13、及びY15において検出された。
【0449】
Y15と呼ばれる軽鎖断片(軽鎖上のN末端から15番目のキモトリプシン断片)は、図5に示したデータに基づき共役していることが見いだされた。MACの修飾されたY15断片のMWは、明確に検出された。非共役の2.12.1.fx試料において、修飾されたY15断片の証拠は存在しなかった。非修飾のY15断片は、MAC及び2.12.1.fxの両方で観察された。この断片の大きさは、この断片の全てが非修飾の形態で存在するために、2.12.1.fx試料において高い。この断片がMAC−2中で共役されるため、非修飾Y15の観察されるレベルは減少し、これは、図5中でより小さい面積を持つピークとして観察される。
【0450】
MAC−2の軽鎖断片Y15上で観察される配列番号:27−5PEGの共役の量は、非修飾のY15の減少したピーク面積を測定することによって推定される。非共役の2.12.1.fxが、100%を示すようにシグナル強度を正規化した後、MAC−2の3個の独立したロットは、それぞれ17%、27%及び22%の非共役のY15断片を示した。
【0451】
MAC試料中のY15の観察された大きさを、2.12.1.fx試料中のY15の大きさに正規化した。75−85%間のY15断片を、MAC−2中で修飾されたと決定した。MAC−2が殆ど1−2個の共役付加を含有することを考慮して、これは、MAC−2中の共役の殆どが、軽鎖断片Y15の2個のK残基(K188又はK190)の一つに位置することを示唆する。2.12.1.fxの配列に関係する断片Y15の位置を、図4に示す。
【0452】
トリプシン酵素消化を、K188及びK190間を識別するために使用した(トリプシンはK及びRのC末端に対して特異性を有する)。トリプシンは、共役したK残基を消化しないため、酵素的消化は、どのK残基が共役されるかによって異なったペプチドの長さを産生する。トリプシンで消化されたMAC−2からのLCMSデータの試験は、ペプチドが、K188に特異的に接続する証拠を提供する。修飾されたK190の証拠は、観察されなかった。
【0453】
MAC−2を、TCEPで還元し、そして先に記載したようにグアニジン塩酸塩で変性した。タンパク質濃度を、2mg/mlに、そしてpHを7.8にトリス消化緩衝液で調節した。精製したトリプシンを、1:125のプロテアーゼ:MACの重量比で加え、そして30℃で4時間インキュベートした。試料を、LCMSによって分析するまで、−20℃で保存した。断片の試料を、C18逆相カラムで、水/アセトニトリル+0.1%TFAの移動相を使用して分離した。断片の検出を、214nmのUV及びESI−TOF質量分析の両方によってモニターした。全てのデータの解析を、MassLynxソフトウェアを使用して行った。
【0454】
MAC−2のトリプシン消化による断片の形成は、ペプチド共役の部位に依存する。リシンは、共役のために標的とされる残基である。図2−5に示したデータは、ペプチド結合の支配的な部位が、K188又はK190のいずれかであることを示す。以下のスキームは、K188又はK190における共役によって起こるトリプシン消化反応を示す。
【0455】
【化92】
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【0456】
問題となっている二つの潜在的な消化断片の化学構造は以下のとおりである:
【0457】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
図6は、K188が、ペプチドに共役した場合のトリプシンペプチドに対する選択されたイオンのLCMSクロマトグラムデータを示す。図7は、K190が、共役したペプチドで修飾された場合のトリプシン断片に対する選択されたイオンのLCMSクロマトグラムデータを示す。これらのデータは、単独のK188のみが共役されることを示唆する;この状況は、MAC−2中で検出されるが、しかし2.12.1.fx対照実験において非存在である有意なシグナルをもたらす。K190における修飾からの結果は、負の対照と比較して独特であるいずれものデータを提供しない。
【0459】
予測できるものとは対照的に、ペプチド/リンカーは、2.12.1.fxの軽鎖のK188(配列番号:15のK80)を優先的に装飾するように見受けられる。これは、2.12.1.fx抗体のFc部分が、影響されていないという驚くべき利点を有する。試験は、得られたMAC−2のPKが、非共役の2.12.1.fxのPKと概略等しいことを示す。抗体上の多数の部位に対する乱雑な非特異的共役は、より低いPKを持つ生成物をもたらすことができる。MAC−1及びMAC−2によって例示される本発明の方向性共役は、より低いPKを含む乱雑な非特異的共役によって起こされることができる可能
な有害な影響の幾つかを最小にする利益を提供する。
【0460】
この方法の再現性を確立するために、実験を繰り返した。MAC−2を2mg/mlに希釈し、そしてインタクトな共役タンパク質として、サイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって分析して、タンパク質の共役形態の数及び量を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数の共役部位が、共役されたペプチド/リンカーの質量差によって分離された個別のシグナルとして観察される。多数の共役種の相対的な定量化は、シグナルの大きさを測定することによって行われた。図8は、代表的なMAC−2のスペクトルを示す;定量化のために使用された計算を、表20に示す。インタクトなMAC−2に対する平均共役付加は、次:SUMPRODUCT(共役付加の数(CA)、CA当たりパーセント)の式を使用して、2.11と計算される。この例は、0−4個間のペプチド付加の分布として起こるペプチドの共役を示し、最大の形態は、2個のペプチド付加であり、そしてペプチド付加の平均数は2.11である。多数の個体による再現分析は、共役の特性が一貫し、そして再現可能であることを示す。
【0461】
【表20】
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【0462】
ペプチド結合(共役)の程度を、2.12.1.fxの軽及び重鎖で別個に試験した。MAC−2を変性し、そしてジスルフィド結合を、グアニジン塩酸塩及びジチオトレイトールを使用して還元した。得られた遊離の軽及び重鎖を、LCMSを使用して分析して、それぞれの共役特性を決定した。図9は、それぞれの鎖の代表的なスペクトルを示す;定量化のために使用した計算を、表21に示す。還元された重鎖MAC−2に対する平均共役付加(平均CA)は、次:SUMPRODUCT(共役付加の数(CA)、CA当たりパーセント)の式を使用して、0.14と計算され、そして還元された軽鎖MAC−2に対する平均CAは、0.86と計算された。これらのデータは、共役の位置が軽鎖においてより高いことを証明する;軽鎖上の最も豊富な形態は、一つのペプチド付加を含有し、そして軽鎖は、平均0.86個のペプチド付加を含有する。重鎖上の共役は、有意に低いレベルで観察される。多数の個体によるこの実験の再現分析は、共役の特性が一貫し、そして再現可能であることを示す。
【0463】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0464】
MAC−2を、ジチオトレイトールで還元し、そしてシステイン残基を、ヨードアセトアミドによるカルボキシメチル化によってアルキル化した。キモトリプシンをタンパク質分解消化のために使用した。溶液中の消化された断片を、液体クロマトグラフィー 質量分析(LCMS)を使用して分析した。個々の断片をC18のHPLCカラムで分離し、そしてその正確な質量を四重飛行時間(Q−ToF)質量分析器で測定した。得られた断片の質量を使用して、非修飾の断片又は共役ペプチドで修飾された断片を確認した。この実験は、リシン残基を含有するキモトリプシン断片に焦点を当てることによって、これらがペプチド共役のための可能な部位であると解釈された。表22は、全てのこのような断片の列挙を示す。空白の項目は、この技術を使用して検出されない断片である。ペプチド修飾物質を伴って観察された検出された断片は、共役の潜在的部位であると考えられる。
【0465】
表16の表の項目を以下に説明する:
・ 断片番号:N末端からのキモトリプシン断片番号;連結された断片(即ち、Y1−2)は、欠損した開裂部位を示す。
【0466】
・ 始点/終点:N末端からの断片位置の番号。
・ ペプチド質量(Da):ダルトンで記載された断片の理論的質量。
・ 保持時間(対照/分析物):LCMS断片マッピング実験におけるクロマトグラフーの保持/溶出の時間。
【0467】
・ MSシグナル強度(対照/分析物):MSによって観察された観察シグナルの大きさ。
・ 質量誤差−ppm(対照/分析物):断片の理論値対観察質量の比較;>10、そして特にゼロ(0)に近い値は、良好な質量の精度を示す。
【0468】
・ 修飾物質:断片に対する潜在的共有付加;Lys残基のペプチド−抗体結合断片、CAM−システイン残基のカルボキシメチル化。
・ 星印は、それぞれの断片の修飾された(例えば、共役された)変種を示す。
【0469】
・ Pepは、共役されたペプチドを示す。
Y15断片へのペプチドの方向性共役は、共役レベルを定量化することによって示される。次の分析は、2.12.1.fx基準生成物のペプチドマッピング実験中に共役を有することが観察されたそれぞれのペプチド断片に対して行われた。共役された基準生成物(MAC−2)と比較した、非共役対照(2.12.1.fx抗体骨格−共役無し)中の非修飾ペプチドに対して観察されたシグナル強度の比を、表23に示す。それぞれの試料の同じペプチドの直接の比較が可能であるため、非修飾シグナルが使用される。例えば、非共役ペプチドは、一(1)の比をもたらす、対照対生成物試料の同じ観察されたシグナル強度を有することが予測されるものである。共役は、生成物試料中の非修飾ペプチドの
観察される量の減少をもたらすものであり、これは、一(1)より大きい比によって示されるものである。表23のデータは、対照及び生成物間の試料並びに実験の変動を補正するために更に正規化される。表23は、軽鎖ペプチドY15が、それぞれの他の共役されたペプチドより有意に高いレベルで共役されることを示す。これは、共役が、方向性の様式で起こり、そしてK残基間に無作為に分布されないことを示唆する。
【0470】
【表22-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0471】
【表22-2】
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【0472】
【表22-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
【表23】
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[実施例13]
【0474】
実施例13 Ang1−4結合ELISA
ハイバインディングハーフウェル(High−binding half−well)プレートを、50ulのPBS中の組換えヒトAng1、ヒトAng2、マウスAng3又はヒトAng4(全ての試薬はR&D Systemsから、250μg/ml)で被覆し、そして4℃で一晩インキュベートした。プレートを3回洗浄緩衝液(0.1%のTween20、PBS、pH7.4)で洗浄し、そして150μl/ウェルのSuperblockで室温で1時間遮断した。プレートを3回洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄後、調製した投与溶液(範囲:0.005−50,000ng/ml)をプレートに加え、そして1時間インキュベートして、プレート上の被覆されたAngファミリーのメンバーへの化合物の結合を可能にした。それぞれのアンギオポイエチンに対する正の対照は、それぞれのファミリーメンバー(R&D Systemsによって供給された)に対するモノクローナル又はポリクローナル抗体のいずれかを含んでいた。プレートを3回洗浄し、そして50μlのHRPと共役した抗ヒトIgG(0.8μg/mL)(又は正の対照に対してそれぞれの種)を加え、そして室温で1時間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、そして50μl(25μlのTMB+25μlのH)の基質溶液を加え、そして1−5分間インキュベートした。発色を25μlの2MのHSOで停止した。450nmのODを、450nmの補正波長で測定した。
【実施例14】
【0475】
実施例14 Ang2の逆競合アッセイ
Ang2の逆競合ELISAのために、ヒトTie2−Fc、アンギオポイエチン−2タンパク質、ビオチニル化抗ヒトAng2抗体、及びストレプトアビジンHRP(R&D
Systems)並びにPierceからのTMB基質を使用した。ハイバインディングハーフウェルプレートを、50μlのPBS中のTie2−Fc(50ng/ウェル)で被覆し、そして4℃で一晩インキュベートした。プレートを3回洗浄緩衝液(0.1%のTween20、PBS、pH7.4)で洗浄し、そして150μl/ウェルのSuperblockで室温で1時間遮断した。プレートを3回洗浄した。洗浄後、Superblock中の50ng/ml(0.83nM)のAng2の存在中の50μlのAng2結合ペプチド化合物(50nM、一連の5×希釈)を加え、そして室温で1時間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、Superblock中の50μlの1μg/mlのビオチニル化抗Ang2検出抗体を加え、そして2時間室温でインキュベートした。
プレートを3回洗浄し、そして50μlのストレプトアビジンHRP(Superblock中の1:200希釈)を室温で20分間で加えた。プレートを3回洗浄し、そして50μl(25μlのTMB+25μlのH)の基質溶液を加え、そして20−30分間インキュベートした。発色を25μlの2MのHSOで停止した。450nmのODを、540nmの補正波長で測定した。IC50値(Ang2−Tie2結合の50%阻害)を、Prism4ソフトウェア中の非線形S字状用量−反応曲線フィッティング機能を使用して計算した。
【0476】
Ang2−h38C2−IgG1を、ある実施例における対照として使用した。Ang2−h38C2の産生及び構造は、WO2008056346中の化合物43として完全に記載され、その内容、化合物43の産生に関する側面に対する特別な言及は、本明細書中に組込まれる。簡単には、構造は、以下:
【0477】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
のとおりであり、式中、そしてリンカーは、抗体の結合部位のK99(Kabat番号によりK93)のε−アミノ基に共有的に接続し、そして抗体は、h38C2−IgG1(配列番号:51及び52)(WO2008/056346の配列番号:189及び配列番号:190)である。
【実施例15】
【0479】
実施例15 IGF1R競合アッセイ
IGF1R競合ELISAのために、組換えヒトIGF1R(R&D Systems)、ビオチニル化IGF1(GroPep Ltd.)ストレプトアビジン−ポリ−HRP20(SDT)、Superblock、及びTMB基質(Pierce)を使用した。ハイバインディングハーフウェルプレートを、50ulのPBS中のIGF1R(62.5ng/ウェル)で被覆し、そして4℃で一晩インキュベートした。プレートを3回洗浄緩衝液(0.1%のTween20、PBS、pH7.4)で洗浄し、そして150μl/ウェルのSuperblockで室温で1時間遮断した。プレートを3回洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄後、Superblock中の100ng/mL(13.3nM)のビオチニル化IGF1の存在中の50μlのIGF1R結合化合物(1μM、一連の5×希釈)を加え、そして室温で1時間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、そして50μlのストレプトアビジン−ポリ−HRP20(Superblock中の1:5000希釈)を室温で20分間で加えた。プレートを3回洗浄し、そして50μl(25μlのTMB+25μlのH)の基質溶液を加え、そして5−10分間インキュベートした。発色を25μlの2MのHSOで停止した。450nmのODを、450nmの補正波長で測定した。IC50値(IGF1とIGF1Rの結合の50%阻害)を、Prism4ソフトウェア中の非線形S字状用量−反応曲線フィッティング機能を使用して計算した。
【実施例16】
【0480】
実施例16 IGF1誘導IGF1R自己リン酸化阻害アッセイ
IGF1R自己リン酸化阻害アッセイのために、ヒトIGF1Rを発現するように操作されたマウス3T3細胞を使用し、そしてリン酸化を、Cell Signaling Technologiesのホスホ−IGFI受容体β(Tyr1131)サンドイッチELISAキット#7302によって決定した。ヒトIGF1Rを発現しているインタクトな細胞を、96ウェルの組織培養処理丸底プレート中に播種し(5.0×10細胞/ウェル)、そして50μlの増殖培地(37℃、5%CO、10%のFBS、2mMのL−グルタミン、ペニシリン−ストレプトマイシン、及び500μg/mLのジェネチシンを伴うDMEMからなる培養培地)中で一晩付着させた。16時間後、増殖培地を吸引によって除去し、そしてウェル当たり50μlの100ng/mL(13.3nM)の組換えヒトIGF1の存在中のIGF1R結合化合物(1mM、一連の8×希釈)を含有する新しい増殖培地を加え、そして10分間室温でインキュベートした。プレートを液体を吸引により除去し、そしてウェル当たり100μlの氷冷のPBSを加えることによって洗浄した。冷PBSを直ちに吸引して除去し、そして60μLの溶菌緩衝液(溶菌緩衝液で開始、全ての以下の試薬は、Cell Signaling Technologiesによって製造された、チロシン1131におけるIGF1Rのリン酸化を定量するために設計された商業的キットの一部として供給された)を、それぞれのウェルに加え、そして振盪しながら室温で10分間インキュベートした。次いでプレートを4℃で5分間遠心した。次いで上清(ウェル当たり50μl)を除去し、そしてホスホ−IGF1受容体ベータ(Tyr1131)ウサギ抗体で事前被覆され、そしてウェル当たり50μlの試料希釈物を含有する96ウェルプレートに加えた。プレートを一晩16時間穏やかに振盪しながら4℃でインキュベートした。インキュベーション後、プレートを洗浄緩衝液で4回洗浄し、そして100μLのヒトIGF1受容体検出抗体(マウス由来)を、それぞれのウェルに1時間で37℃で加えた。プレートを洗浄緩衝液で4回洗浄し、そして100μLのHRPと連結したマウスIgG二次抗体を、それぞれのウェルに30分間で37℃で加えた。プレートを4回洗浄し、そして100μLのTMB基質をそれぞれのウェルに加え、そして30分間インキュベートした。発色を、50μlの2MのHSOで停止した。450nmのODを、540nmの補正波長で測定した。IGF1処理を伴う及び伴わない内部対照は、リン酸化現象の特異性を確認し、そして膜通過シグナル伝達の阻害%を決定した。EC50値(最大半量シグナルが達成される濃度)を、Prism4ソフトウェア中の非線形S字状用量−反応曲線フィッティング機能を使用して計算した。
【実施例17】
【0481】
実施例17 IGF1R下方制御アッセイ
IGF1Rの下方制御のために、ヒト大腸腺癌Colo205細胞を使用し、そしてIGF1Rの細胞表面の発現を、フローサイトメトリーによって決定した。増殖培地(RPMI、10%胎児ウシ血清、グルタミン)中の5×10細胞/ウェルを蒔かれた組織培養96ウェルプレートを、化合物の滴定で3時間37℃で処理した。細胞をPBSで洗浄し、CellStripperで取出し、そして新しい96ウェルプレートに移した。細胞を、2.5%の胎児ウシ血清を伴うPBSで3回洗浄した。細胞を、フィコエリトリンと共役したマウスモノクローナル抗−ヒトIGF1R(R&D FAB391P、10μl/5×10−5細胞)と共に暗所で1時間インキュベートした。次いで細胞を、3回、2.5%の胎児ウシ血清を伴うPBSで洗浄した。細胞表面上のIGF1Rの存在を、FACSアレイを使用するフローサイトメトリーによって決定し、そしてデータをFloJoソフトウェアで解析した。受容体の数を、QuantiBRITE PEビーズ(BD
340495)を使用して発生した標準曲線に、データを適合させることによって計算した。データを、負の対照のhIgG2に対する試験化合物による下方制御のパーセントとして報告した。
【0482】
結果及び考察
ヒトAng2に特異的に結合するMAC−2の能力を、図10に示す。MAC−2及びAng2−h38c2は、ヒトAng2に結合することが可能であったが、しかしヒトAng1、ヒトAng4又はマウスAng3には可能ではなく、Ang2に対して高い特異性を示し、そして他のアンギオポイエチンファミリーのメンバーに対しては示さなかった。
【0483】
MAC−1及びMAC−2は、Ang2競合アッセイ(図11及び表24)に示すように、Ang2を結合することが可能であり、そしてTie2への結合を防止した。驚くべきことに、Ang2−h38c2との比較において、MAC−1及びMAC−2の両方は、Ang2を競合的に結合する能力の増加を示した。共役したMACが結合し、そしてAng2のTie2への結合が阻害されたことを確認した後、IGF1が、IGF1Rに結合することに対して競合する能力を、IGF1R競合アッセイ(図12)によって決定した。MAC−1及びMAC−2は、IGF1R結合に対してIGF1と競合するために、親の抗−IGF1R抗体(2.12.1.fx)のように効率的であった。MAC−1及びMAC−2は、低いナノモルの範囲のIC50値を示した。対照的に、ある他の抗−IGF1R抗体による試験において、ペプチドの共役は、IGF1Rと相互作用する抗体の能力と干渉することが観察された(データは示していない)。
【0484】
競合アッセイにおいて観察されたIGF阻害を、IGF誘導のシグナル伝達現象を阻害することに翻訳することを確認するために、細胞ベースの機能アッセイを使用して、IGF刺激後のIGF1Rの自己リン酸化の阻害を決定した(図13及び表24)。MAC−1及びMAC−2は、親の抗−IGF1R抗体(2.12.2、fx)と、同様な活性を有していた;従って、制約されたAng2ペプチドの共役は、MACの自然の結合及び阻害を変化しないように見受けられる。
【0485】
IGF1Rの自己リン酸化を阻害することに加えて、抗−IGF1R抗体は、更にIGF1Rの内部移行及び分解を起こし、受容体の下方制御をもたらす。この行動は、処理の2時間内に観察され、そして24時間維持される。MACを、ヒト大腸腺癌細胞系Colo205上のIGF1Rレベルを下方制御する能力に対して試験した。細胞を、3時間培養液中でMAC化合物の滴定により処理した。細胞を収集し、そしてIGF1Rの表面発現をフローサイトメトリーによって決定した。負の対照のhIgG2と比較したIGF1Rの下方制御のパーセントを決定した(表24)。MAC−1及びMAC−2は、親のIGF1R抗体(2.12.1.fx)と同様なIGF1R下方制御活性を有する。
【0486】
【表24】
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【0487】
抗体当たり2個のペプチドを共役することがIGF1Rの自己リン酸化及び下方制御を行うことに関して理想的であり、そして抗体当たり2個より多い又は少ないペプチドの共役が、これらの機能をMACが行う能力を減少することを示した。
【0488】
IGF1R活性を調節するための2.12.1.fxの能力に対する、抗体当たりのペプチドの数の影響を評価するために、MAC−1の2種類の試料を調製し、ここで、反応条件は、共役を減少する(低MAC−1)か、又は共役を増加する(高MAC−1)かのいずれかを提供するように設定された(表25)。試料を、IGF1Rを下方制御及びリン酸化する能力に対して分析した(表25)。IGF1R経路を効率よく調節するための高MAC−1の、低MAC−1と比較した能力に、有意な差が存在する。抗体当たり約2個より多いペプチドの共役は、抗体当たり約2個又はそれより少ないペプチドの共役と比較して、IGF1Rの自己リン酸化を阻害する及びIGF1Rの下方制御を誘導するの両方に対するMACの機能の活性を制約する。従って、一つの二重機能性成分中の二つの異なった生物学的経路を効率よく調節するために、(ペプチド及び標的の薬物動態によるが)抗体当たり約2個のペプチドの共役が理想的であるかもしれない。
【0489】
【表25】
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【実施例18】
【0490】
実施例18 In vivoの薬物動態
プロトコル
マウス及びサルの血清中の血清MACレベルを測定するために、検証された直接結合の酵素結合免疫吸着検定(ELISA)法を使用した。簡単には、試料中のMACを、IGFR1又はAng2と結合させ、これを、マイクロタイタープレートに受動的に吸着させ、そしてホースラディッシュペルオキシダーゼと共役した抗−ヒトIgGを、発色性基質と共に使用して、血清試料中のMAC−2の濃度に比例するシグナルを発生させる。マウス血清中のMAC−2の定量化の上限及び下限は、26.0及び1000ng/mlであり、そしてカニクイザルの血清中では、52.0及び2000ng/mlである。
【0491】
Ang2及びIGF1Rの逆ELISA
ハイバインディングハーフウェルプレートを、50μlのPBS中のIGF1R(62.5ng/ウェル)又はAng2(6.25ng/ml)で被覆し、そして4℃で一晩インキュベートした。プレートを3回洗浄緩衝液(0.1%のTween20、PBS、pH7.4)で洗浄し、そして150μl/ウェルのSuperblockで室温で1時間遮断した。プレートを3回洗浄緩衝液で洗浄した。洗浄後、調製した投与溶液の標準液(範囲:3.91−500ng/ml)及び血清試料をプレートに加え、そして1時間インキュベートして、MAC複合体の、プレート上の被覆されたAng2又はIGF1Rへの結合を可能にした。プレートを3回洗浄し、そして50μlのHRPと共役したヤギ抗−ヒトIgG(0.8μg/mL)を加え、そして室温で1時間インキュベートした。プレートを3回洗浄し、そして50μl(25μlのTMB+25μlのH)の基質溶液を加え、そして1−5分間インキュベートした。発色を25μlの2MのHSOで停止した。450nmのODを、450nmの補正波長で測定した。MAC複合体の血清濃度を、標準曲線を使用して計算した。ELISAによって決定されたMAC複合体の濃度を、時間の関数としてプロットした。更なるデータ解析を、WinNonlinバージ
ョン4.1(Pharsight Corporation)を使用して行って、MAC複合体のβ半減期(T1/2)及び曲線下面積(AUC)を決定した。
【0492】
マウス
PKの研究を、投与の開始時の体重が概略20−22グラムのオスのSwiss Websterマウス(CFW,Charles River,Hollister,CA)を使用して行った。MAC化合物を静脈内投与した。血液試料を、時点当たり4匹のマウスから、次の時点:0.08、0.5、1、3、5、7及び24時間に採取した。試料収集の前に、プロテアーゼ阻害剤カクテルを全ての血液試験管に加えた。血液を氷上で30分間凝固させ、そして次いで12000rpmで5−10分間4℃で遠心して、血清を収集し、そしてELISAによる分析まで−80℃で直ちに保存した。投与溶液を、Ang2又はIGF1Rの逆ELISAによる血清試料の分析のための標準曲線を確立するために使用した。それぞれの血清試料のアリコートを、Ang2又はIGF1Rの逆ELISAのいずれかによって分析した。
【0493】
サル
MAC−2の薬物動態学的特性を決定した。2匹のオスのカニクイザル(Macaca
fascicularis)を、研究において使用した;MAC−2を、静脈内(ボーラス)注射によって10mg/kgの投与量レベルで投与した。全てのサルを、投与の一日目に、投与後5分、15分、1時間、4時間及び8時間に、そしてその後一日二回、治療に対する何らかの反応に対して観察した。1、2、3、4、5,7及び14日目に体重を測定し、そして記録した。血液試料を、毒物動態学的分析のために所定の時点で得て、そして血清を分離し、そして−80℃で保存した。
【0494】
MAC−2による治療に関係することができる注目すべき不都合な臨床的徴候は、研究中になかった。体重の特性は、満足であった。概略1.0mLの血液試料を、それぞれのサルの大腿の静脈から時点(0.08−504時間)に単純な凝固試験管に収集した。血液試料を、収集後室温で1時間静置させたままにし、そして次いで3000rpmで10分間4℃で遠心した。得られた血清試料を、分析に先だって概略−80℃で保存した。
【0495】
結果
探索的非GLP薬物動態(PK)研究を、オスのSwiss Websterマウス及びオスのカニクイザルで行った(表26及び27)。MACのAng2及びIGF1R結合活性の両方を解析した。マウスにおいて、MAC−1及びMAC−2は、383−397時間のベータ相半減期を持つ、親の抗−IGF1R抗体と同様な滞留時間を示した。MAC−1及びMAC−2Ang2結合能力は、一回投与のIV研究のマウスにおける105−120時間のベータ相半減期を持つ、Ang2−h38c2と同様な滞留時間を示した。カニクイザルにおいて、MAC−2は、100.4時間のベータ相半減期を持つ、親の抗−IGF1R抗体よりわずかに短い滞留時間を示した。MAC−2Ang2結合能力は、97.8時間のベータ相半減期と、Ang2−h38c2と同様な滞留時間を示した。
【0496】
【表26】
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【0497】
【表27】
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【実施例19】
【0498】
実施例19 In vivoの薬理学
プロトコル
MAC−2の抗腫瘍活性を、Colo205(ヒト大腸腺癌)又はMDA−MB−435(黒色腫)異種移植モデルで評価した。Colo205又はMDA−MB−435細胞を、10%のFBS RPMI培地で培養し、そして0.1mlのハンクス平衡塩液(HBSS)中の3×10細胞を、生後5−7週のメスのnu/nuマウスの上部側腹部に皮下注射し、そして治療の開始に先立ち200−400mmの体積を確立させた。腫瘍が確立された後、マウスを、同一の腫瘍体積を持つ治療群(n=9−10/群)にランダム化し、そしてMAC−2治療剤を腹腔内(IP)注射によって毎週1回投与した。組合せ研究において、更なる抗癌剤を、MAC−2と同時に開始して毎週IP注射によって投与した。腫瘍体積をノギスを使用して週1回又は2回測定し、そして体重を、治療期間中毎週測定した。幾つかの研究において、ベヒクル治療の対照群の腫瘍体積が2000mmに達した時点で、全てのマウスをCO窒息によって安楽死させ、そして腫瘍を切除し、秤量し、そして更なる組織学的及び/又は免疫化学的評価のために加工した。仮性生存研究において、それぞれの治療群の平均腫瘍体積が2000mmを超えた時点で、マウスをCO窒息によって安楽死させ、そして腫瘍を切除し、そして秤量した。
【0499】
結果
Colo205(ヒト大腸腺癌)異種移植モデルで行った実験を、図12A及び13Aに例示する。Ang2−h38c2又は抗−IGF1R抗体(2.12.1.fx)の毎週の投与は、Colo205腫瘍の成長を阻害した。毎週投与されるAng2−h38c2及び抗−IGF1R抗体の組合せは、Colo205腫瘍の成長を阻害することにおいて、更なる利点を示した。単独のMAC−2の毎週の投与は、組合せと同様な利益を示した(図14A)。別個の研究において、MAC−2は、Colo205腫瘍の成長、及び最終腫瘍重量を用量依存的に阻害した(図15A、B)。
【0500】
28日目に、化合物で治療されたマウスを犠牲にし、そして腫瘍を切除し、そして瞬間冷凍した。MAC−2の抗血管新生効果を評価するために、腫瘍の微小血管密度を、ベヒクル(PBS)又はMAC−2(0.3mg/kgから10mg/kgまでの用量反応範囲)で治療したColo205大腸腺腫異種移植腫瘍の冷凍された切片に対して免疫組織化学的に評価した。腫瘍を、マウス特異的モノクローナル抗体でCD31に対して染色し、そして免疫反応性を、それぞれの腫瘍からの三つの切片の五つの部分から定量した(図13C)。腫瘍の微小血管密度は、MAC−2(10mg/kg、毎週一回)によって、ベヒクル治療群との比較において、約42%有意に減少され、MAC−2治療の抗血管新生活性を確認した。
【0501】
MAC−2が、in vivoでAng2及びIGF1Rの両方を標的とするか否かを調査するために、Ang2及びIGF1R発現レベルに対するMAC−2の効果を、ベヒクル、Ang2−h32c2、IGF1R抗体(2.12.1.fx)又はMAC−2(0.3mg/kgから10mg/kgまでの用量反応範囲)で治療された二つの独立のColo205異種移植腫瘍で評価した。溶菌液を冷凍された切除腫瘍から調製し、そしてAng2及びIGF1Rの免疫反応性を、ELISAによって定量した。Ang2及びIGF1Rの免疫反応性は、MAC−2の治療によって用量依存的様式(1、3及び10mg/kg)で、ベヒクル治療群との比較において有意に減少した(図14B、15D、及び15E)。IGF1Rレベルに対するMAC−2の効果は、IGF1R拮抗性抗体(2.12.1.fx)に対して観察されたものと同様である(図14B)。更に、リン酸化されたIGF1Rのレベルは、MAC−2で治療されたマウスからの腫瘍中で減少された(データは示されていない)。これらに腫瘍の固定された切片の免疫蛍光も、更にIGF1R及びpIGF1Rの減少を確認した(データは示されていない)。これらのデータは、MAC−2治療が、Colo205異種移植モデルのAng2及びIGF1R経路に両方に影響することを示す。
【0502】
三つの別個の研究において、MAC−2治療は、ベヒクル(PBS)、Ang2−h38c2及びIGF1R抗体(2.12.1.fx及び2.13.2)と比較して、継続した腫瘍阻害に導いた(図16A、16B、16C)。抗−IGF1R抗体2.13.1は、WO02/053596中の、それぞれのシグナル配列を差引いた配列番号:45及び配列番号:47として記載されている。MAC−2による腫瘍の阻害は、Ang2−h38c2及び2.12.1.fxの組合せと同様であり、そしてAng2−h38c2及び2.13.2より更に活性である(図16C)。MAC−2治療は、体重増加に影響せず(データは示されていない)、そしてマウスは、研究を通して良好な健康状態であるように見受けられた。マウスのそれぞれの群の腫瘍を、疑似生存研究として2000mmまで進行させた。Ang2−h38c2及び抗IGF1R抗体治療群の両方は、48日目に中止した;然しながら、MAC−2治療(3−10mpk)の腫瘍は、研究を停止した94日目においてなお2000mmより小さかった。
【0503】
MAC−2の抗腫瘍効力も、更にMDA−MB−435黒色腫異種移植モデルにおいて評価した。MAC−2の毎週の投与(3及び20mg/kgIP)は、MDA−MB−435モデルにおける腫瘍の成長の有意な40%の減少(67日目)をもたらした(図17)。従って、MAC−2は、二つの異なったヒト異種移植腫瘍モデルにおいて有意な抗腫瘍効力を示した。
【実施例20】
【0504】
実施例20 各種の抗体のペプチド共役特性
幾つかの異なった抗体のペプチドとの共役特性を、配列番号:27及び5PEGをそれぞれ例示的ペプチド及びリンカーとして使用して解析した。全ての試験された抗体は、十分に確認され、そして特徴付けされた抗原相互作用を持つヒト又は完全にヒト化されたI
gG抗体であった。hAbλテストは、CLλを含んでなり、一方、2.12.1.fx、mAbκテスト1、h28C2−IgG1(配列番号:51及び52)及びh38C2−IgG2(配列番号:53及び54)は、それぞれCLκを含んでなる。それぞれの抗体を、20mMのpH7.0のHEPESに緩衝液交換し、そして5−20mg/mLに濃縮した。配列番号:27/K11−5PEG−PFPを、50%のプロピレングリコールで再懸濁し、そして関連する抗体と4.3:1のモル比で混合し、そして少なくとも2時間室温で反応させた。全ての試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって、インタクトな共役したタンパク質として分析して、共役した形態のタンパク質の数及び定量化を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数のペプチド共役部位は、結合したペプチドの質量差によって分離された個別のシグナルとして観察される。多数のペプチド共役種の相対的定量化は、シグナルの大きさを測定することによって行われる。表22は、各種の抗体のペプチド共役特性を示す。
【0505】
CLκを含有する抗体に対して、ペプチド共役は、0−4個間のペプチド付加の分布で起こり、最大の形態は2ないし3個のペプチド付加である。対照的に、CLλを含んでなる抗体、hAbλテストに対して、ペプチドの共役は、0−4個間のペプチド付加の分布で起こり、最大の形態は、1又は2個のペプチド付加である。
【0506】
ペプチド共役の程度を、軽及び重鎖で別個に行った。それぞれの試料を変性し、そしてジスルフィド結合を、グアニジン塩酸塩及びジチオトレイトールを使用して還元した。得られた遊離の軽及び重鎖を、LCMSを使用して分析して、それぞれの共役特性を決定した。各種の抗体の軽及び重鎖上のペプチド共役特性を、表28に示す。2.12.1.fx及びhAbκテスト1において、データは、共役の位置が軽鎖において高いことを示す;軽鎖上の最も豊富な形態は、一つ(1個)のペプチド付加を含有する。重鎖上の共役は、有意に低いレベルで観察される。h38C2−IgG1及びh38C2−IgG2において、共役の匹敵するレベルが軽及び重鎖上で観察され、軽鎖上に僅かな共役の優先性がある。CLλを含有する抗体(hAbλテスト)において、共役の大部分は重鎖において起こり、低いレベルの共役が軽鎖において観察された。
【0507】
【表28】
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【0508】
それぞれの抗体2.12.1.fx、hAbλテスト及びhAbκテスト1を、共役過程の後に評価して、その受容体結合を保持する抗体骨格の能力に対する共役付加の効果を決定した(天然のmAbと比較して)(表29)。結果は、試験抗体へのペプチドの方向性共役が、抗体結合を変更しなかったように見受けられることを示す。
【0509】
【表29】
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【実施例21】
【0510】
実施例21 IgG2−κの代表的抗体のペプチド共役特性
IgG2−κ抗体(hAbκテスト2)の、39−マーペプチドによる共役特性を解析した。抗体を8mg/mLに濃縮し、そして緩衝されたものを、pH8.0の40mMのHEPESに交換した。ペプチドを100%のDMSOで再懸濁し、そして抗体と5.0:1のモル比で混合し、そして一晩室温で反応させた。全ての試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって、インタクトな共役したタンパク質として分析して、共役した形態のタンパク質の数及び定量化を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数のペプチド共役部位は、ペプチドの質量差によって分離された個別のシグナルとして観察される。多数のペプチド共役種の相対的定量化は、シグナルの大きさを測定することによって行われる。表30は、39−マーペプチドによるhAbκテスト2のペプチド共役特性を示す。ペプチドの共役は、0−4個間のペプチド付加の分布で起こり、2.03個のペプチド付加の平均であり、そしてCLκ−K188上の方向性共役と一致する。
【0511】
【表30】
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【0512】
別個の実験において、39−マーペプチドを、先に記載したように、h38C2−IgG2にMAL−2PEG−PFPと共に、異なったモル濃度で共役させた。更に、39−マーペプチドに対する同族受容体の結合を分析した。示した結果(表31)は、K188−CLκにおける方向性共役と一致する。更に、抗体当たりのペプチドの平均数の増加は、標的に対する全体的結合を、実質的に増加しなかった。これは、抗体当たりの共役の増加が標的結合を増加することができないというある種のシナリオを示し、本発明の利点の一つを示す;抗体当たりの共役したペプチドの数の制御は、単位ペプチド当たりの最大の標的結合を達成することを援助することができる。
【0513】
【表31】
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【実施例22】
【0514】
実施例22:ビオチンの2.12.1.fx Fabへの共役
ビオチン−2.12.1.fx
2.12.1.fxのFab領域(配列番号:50及び4)の、PFP−ビオチンとの共役特性を解析した。抗体Fabを20mg/mLに濃縮し、そして緩衝されたものを、pH5.5の20mMの酢酸ナトリウム+200mMのトレハロースに交換し、そしてpH7.7の60mMのリン酸ナトリウムを添加した。PFP−ビオチンを100%のDMSOで再懸濁し、そして抗体と一連のモル比で混合し、そして一晩室温で反応させた。全ての試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって、インタクトな共役したタンパク質として分析して、共役した形態の数及び定量化を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数の共役部位は、共役したペプチドの質量差によって分離された個別のシグナルとして観察される。多数のペプチド共役種の相対的定量化は、シグナルの大きさを測定することによって行われる。表32は、2.12.1.fxのPFP−ビオチンのモル比による共役特性を示す。共役は、モル比の増加に従って、0−2個間の付加の分布で起こる。抗体当たりの低い分子の数は、使用されたモル比に基づき、先の結果と一致する。これは、一つ又はそれより多い反応のパラメーターを変更することによって共役の量を制御するこの方法の柔軟性の有用な証明である。
【0515】
【化95】
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【0516】
ビオチン−PFP
【0517】
【表32】
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【実施例23】
【0518】
実施例23 ビオチンのh38C2−IgG1への共役
ビオチン−h38C2−IgG1
抗体h38C2−IgG1を、pH7.5のHEPES緩衝液で、0.02Mの最終濃度に、20mg/mLに調節した。ビオチン−PFPを、水中で10mg/mLに再構成し、そしてh38C2−IgG1に5:1のモル比で加え、そして室温で2時間反応させた。未反応のPFP−ビオチンを、サイズ排除クロマトグラフィーによって除去し、そしてpH6.5のヒスチジン、グリシン、及びスクロース緩衝液に緩衝液交換した。試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって、インタクトな共役したタンパク質として分析して、共役した形態のタンパク質の数及び定量化を決定した。表33は、h38C2−IgG1のビオチン−PFPとの共役特性を示す。h38C2−IgG1の共役は、1.1個の共役の平均で、0−3個間のCAの分布で起こる。共役の増加は、反応条件の最適化後に可能となるものである。h38C2−IgG1上のVH−K99(Kabat番号によればK93)の反応性は、触媒抗体試験化合物CATC−1と反応させた場合、>95%であることが確認され、そして逆相クロマトグラフィーによって分析された。
【0519】
【化96】
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【0520】
CATC−1
h38C2−IgG1
【0521】
【表33】
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【実施例24】
【0522】
実施例24 2.12.1.fx及びK188、K190変異体の共役特性
ペプチドマッピングに基づけば、Y15断片中には2個のLysが存在する。活性な共役部位を識別するために、K188及びK190を、Rにそれぞれ又は組合せて変異させた。変異体を、QuickChange部位特異的変異誘発キット(Stratagene)に記載されたプロトコルに従って産生した。変異を、オリゴヌクレオチドプライーマーによって誘発し、そしてDNA配列決定によって確認した。変異されたmAbsを、HEK293細胞中で過渡的に発現させ、そしてタンパク質A親和カラムを使用して精製した。精製したmAbsをMSを使用して特徴づけした。配列番号:33、34及び35は、2.12.1.fxのIGF1r変異体軽鎖配列を示す。
【0523】
抗体を、pH7.5又は6.5の0.02MのHEPESに、2mg/mLで緩衝液交換した。pHが6.5の場合、次いでpH7.7の60mMのリン酸ナトリウムを添加した。配列番号:27−K11−5PEG−PFPを、50%のプロピレングリコールで希釈し、そしてタンパク質と4.3:1のモル比で混合し、そして一晩室温で反応させた。全ての試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって、インタクトな共役したタンパク質として分析して、共役した形態のタンパク質の数及び定量化を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数の共役部位は、結合したペプチドの質量差によって分離された個別のシグナルとして観察される。多数のペプチド共役種の相対的定量化は、シグナルの大きさを測定することによって行われる。表34は、非修飾の2.12.1.fx、2.12.1.fx−K188R(LC:配列番号:33)、2.12.1.fx−K190R(LC:配列番号:34)、及び2.12.1.fx−K188R−K190R(LC:配列番号:35)の共役特性を示す。K188R変異体は、減少した共役を示した。K190Rは、未共役の2.12.1.fxと類似の共役を有していた。MAC−2の共役は、組合せのHEPES/リン酸塩緩衝液を使用するの他のアッセイで観察されたものより低かった。
【0524】
【表34】
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【実施例25】
【0525】
実施例25 K188に対する方向性共役の機構を解明するための2.12.1.fx変異体
188に接近した残基を試験した。H189側鎖は、K188のε−アミノ基に非常に近い。Hisは、プロトン移動反応にしばしば関係するために、H189は、K188共役のために必要である可能性が非常にある。K188部位特異的共役におけるH189の役割を研究するために、本出願人等は、ヒスチジンをアラニンで置換することによってイミダゾール環を除去した。
【0526】
151A及びD151A/H189A変異体を、部位特異的共役におけるD151の役割並びにD151及びH189の組合せ効果を研究するために製造した。
変異体を、QuickChange部位特異的変異誘発キット(Stratagene)に記載されたプロトコルに従って産生した。変異を、オリゴヌクレオチドプライーマーによって誘発し、そしてDNA配列決定によって確認した。変異されたmAbsを、HEK293細胞中で過渡的に発現させ、そしてタンパク質A親和カラムを使用して精製した。精製したmAbsを、MSを使用して特徴づけした。次の2.12.1.fx軽鎖変異体:D151A(配列番号:36)、K188A(配列番号:37)、H189A(配列番号:38)、K190A(配列番号:39)及びD151A/H189A(配列番号:40)を産生した。
【0527】
それぞれの抗体を、pH5.5の20mMの酢酸ナトリウム、200mのトレハロースに200mg/mlで緩衝液交換した。次いでタンパク質にpH7.7の60mMのリン酸ナトリウムを添加した。配列番号:27−K11−5PEG−PFPを、50%のプロピレングリコールで再懸濁し、そして抗体と4.3:1のモル比で混合し、そして一晩室温で反応させた。全ての試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって、インタクトな共役したタンパク質として分析して、共役した形態のタンパク質の数及び定量化を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数の共役部位は、共役したペプチドの質量差によって分離された個別のシグナルとして観察される。多数のペプチド共役種の相対的定量化は、シグナルの大きさを測定することによって行われる。
【0528】
表35は、2.12.1.fx、2.12.1.fx−D151A、2.12.1.fx−K188A、2.12.1.fx−H189A、2.12.1.fx−K190A、及び2.12.1.fx−D151A/H189A変異体の共役特性を示す。方向性共役を維持したK190Aを除く、全ての変異体は、非修飾の2.12.1.fx抗体と比較して、減少した平均共役レベルを示した。
【0529】
共役の程度を、軽及び重鎖上で別個に試験した。それぞれの試料を変性し、そしてジスルフィド結合を、グアニジン塩酸塩及びジチオトレイトールを使用して還元した。得られた遊離の軽及び重鎖を、LCMSを使用して分析して、それぞれの共役特性を決定した。2.12.1.fx及び変異体上の軽並びに重鎖上の共役特性を表35に示す。表に記載した全ての変異体は、K190Aを除き、非修飾の2.12.1.fxと比較して軽鎖上の減少した共役レベルを示した。変異体の重鎖の共役レベルは、非修飾の2.12.1.fxと同様なレベルであった。
【0530】
【表35】
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【実施例26】
【0531】
実施例26 ラムダ/カッパ置換
hAbλテスト1中のLCλを、LCκで置換して、これがLC誘導体化のレベル、方向性及び/又は制御を増加するか否かを決定した。LCλ/LCκドメイン置換ハイブリッド構築物を、オーバーラップPCRを使用して産生した。LVλ及びLCκを、hAbλテスト及びカッパmAb軽鎖を、別個にテンプレートとして使用してPCRで増幅した。これらの二つのPCR産物をテンプレートとして混合した;hAbλテスト1順方向プライマー及びLCκ逆方向プライマーを、オーバーラップPCR反応中で使用して、全長のhAbλテストLV/LCκDNAを増幅した。ハイブリッド抗体構築物を、HEK293細胞中で過渡的に発現させ、そしてタンパク質A親和カラムを使用して精製した。精製した抗体を、MSを使用して特徴づけした。hAbλテストLCκハイブリッドは、その同族受容体に天然のmAb(hAbλテスト)と同様に結合した(表36)。配列番号:41、42及び43は、hAbλテスト、hAbλテスト−λκ(λJを伴う)、及びhAbλテスト−λκJ(κJを伴う)からの軽鎖定常領域である。
【0532】
【表36】
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【実施例27】
【0533】
実施例27 hAbλテスト1変異体:モチーフ修飾
短いモチーフ“KH”が、CLλの対応する領域でMAC形成のために十分であるか否かを確立するために、hAbλテスト中の残基CLλ188/189の簡単な配列スイッチを伴う変異体を、K187の傍のヒスチジンに入れるために製造し、従って“K187188189”は、“K187188189”となった。変異体を、Quick
Change部位特異的変異誘発キット(Stratagene)に記載されたプロトコルに従って産生した。変異を、オリゴヌクレオチドプライーマーによって誘発し、そしてDNA配列決定によって確認した。変異抗体構築物を、HEK293細胞中で過渡的に発現させ、そしてタンパク質A親和カラムを使用して精製した。精製した抗体をMSを使用して特徴づけした。hAbλテスト−S188H/H189S(LC:配列番号:44)変異体は、その受容体、並びに親hAbλテスト抗体にも結合した(表37)。
【0534】
【表37】
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【実施例28】
【0535】
実施例28 hAbλテスト1変異体の共役特性
それぞれの抗体(hAbλテスト、hAbλテスト−λκ、hAbλテスト−λκJ及びhAbλテスト−S188H/H189S)を、pH5.5の20mM酢酸ナトリウム、200mのトレハロースに、20mg/mlで緩衝液交換した。次いでタンパク質にpH7.7の60mMのリン酸ナトリウムを添加した。配列番号:27−K11−5PEG−PFPを、50%のプロピレングリコールで再懸濁し、そして抗体と4.3:1のモル比で混合し、そして一晩室温で反応させた。全ての試料を2mg/mlに希釈し、そしてサイズ排除クロマトグラフィー−質量分析(SEC−MS)によって、インタクトな共役したタンパク質として分析して、共役した形態のタンパク質の数及び定量化を決定した。この技術は、それぞれのタンパク質の形態の分子量を測定する;多数のペプチド共役部位は、ペプチドの質量差によって分離された個別のシグナルとして観察される。多数のペプチド共役種の相対的定量化は、シグナルの大きさを測定することによって行われる。表38は、共役の全体のレベルが、二つのLCがスイッチされたハイブリッド中で増加されたことを示す(λκ及びλκJ−前者はラムダJ断片を含み、後者はカッパJ断片を含む)。共役レベルは、hAbλテスト対照の平均CAを超えて増加し、1.66から、それぞれ2.19(λκ)及び2.53(λκJ)まで行った。変異体は、天然の配列と比較して僅かな影響を有し、単独の“KH”モチーフがMACに形成のために十分ではないことを示唆した。
【0536】
ペプチド共役の程度を、軽及び重鎖上で別個の試験した(表38)。それぞれの試料を変性し、そしてジスルフィド結合をグアニジン塩酸塩及びジチオトレイトールを使用して還元した。得られた遊離の軽及び重鎖を、LCMSを使用して分析して、それぞれの共役特性を決定した。還元分析において、天然のhAbλテストのLCは、5%のみの1個のCAを有するが、然しこれは、hAbλテスト−λκにおいて58%の1個のCA及びhAbλテストλκJにおいて63%の1個のCAに劇的に跳ね上がる。LCスイッチは、HC共役のレベルに対して僅かな影響を有し、これは、かなり一定なままであった(HC共役が中程度に増加するλκJを除く)。再び、変異体は、天然の配列と比較して僅かな影響を有し、単独の“KH”モチーフがMAC形成のために十分ではないことを示唆した。
【0537】
【表38】
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【0538】
これらの共役形態の受容体結合特質を、更に評価して、共役した抗体のその受容体になお結合する能力に対する、配列番号:27−K11−5PEG−PFPによる共役の効果を決定した(表39)。
【0539】
【表39】
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【実施例29】
【0540】
実施例29 異なった脱離基を使用するMACの産生
活性なエステル脱離基の活性の程度及び/又は構造が、方向性共役効果を規定することにおいて重要であるか否かを調査するために、配列番号:27−K11(SH)MAC−2PEG−PFPの一連の代替活性化エステル類似体を合成した。共役生成物の分布を、インタクトな複合体のMSによって試験し、そしてインパクトな複合体の還元及び軽及び重鎖の分離後、軽及び重鎖の両方へのペプチド付加の程度も更にMSによって決定した。
【0541】
代替活性化エステルの構造及び命名を、以下に示す。
代替活性化ペプチドを、実施例1−3に先に示したものと同じ戦略及び方法を使用して合成した。簡単には、それぞれの活性化された基を、ZがPFPを置換する新しい脱離基であるマレイミド−2PEG−Zリンカーに組込んだ。上記の化合物を合成するために、精製されたABP−チオールペプチド(即ち、連結残基としてK(SH)を伴うABP)の試料(30−40mg)を、無水のDMF(2ml)中に溶解した。MAL−PEG2−Z(20mg)を、N−メチルモルホリン(5mL)と共に加えた。反応物を撹拌し、そして生成物の形成の時間経過を追跡するために室温でHPLCによってモニターした。出発ペプチドの活性化エステルが連結したABP生成物への完全な転換は、2−6時間内に観察された。溶液を濾過し、そして生成物のピークを、準分離用HPLCによっ
て直接単離した。生成物を、凍結乾燥後、概略30−50%の範囲の収率で単離した。
【0542】
結合反応を標準的な条件下で行った。簡単には、2.12.1.fx溶液を、pH7.7のリン酸ナトリウムで0.06Mの最終濃度に希釈することによって、2.12.1.fx抗体溶液を調製した。別個に、ペプチドをプロピレングリコール中で20mg/mlに溶解し、次いでこの溶液を水で10mg/mlに希釈することによって、ペプチド溶液を調製した。結合反応のために、ペプチド及び抗体溶液を4:1のモル比で、処方された時間混合した。時間経過研究のために、結合反応の試料を、pH4.0の40mMのコハク酸、200mMのグリシン(1:1、容量/容量)の溶液と混合することによって、共役溶液の試料を各種の時点でクエンチした。結合反応の時間経過を、HPLCによって追跡した。配列番号:27を、例示的なペプチドとして使用した。
【0543】
【化97】
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【0544】
配列番号:27−K11−MAL−2PEG−Z
【0545】
【表40】
[この文献は図面を表示できません]
【0546】
表40は、結合反応の開始後24時間目のインタクトな複合体の最終生成物分布を示す。結果は、幾つかのエステルは全く反応せず(Z4、Z12)、他は緩慢に反応し(例えばZ5)、一方幾つかはPFP(Z1)のそれに近づく特性を与えた(例えばZ3)ことを示す。
【0547】
共役の動態
それぞれの最終複合体に対する時間をかけた付加の速度を、表41、42、43及び44に示す。0CAは、誘導体化されていない2.12.1.fx抗体であり、一方、1、2又は3CAは、それぞれの試験された時点における2.12.1.fx抗体への1、2又は3個のペプチドの付加である。
【0548】
【表41】
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【0549】
【表42】
[この文献は図面を表示できません]
【0550】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【0551】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0552】
軽及び重鎖の分布
それぞれの代替活性化エステルに対するペプチド共役の程度を、軽及び重鎖に対して別個に試験した。それぞれの試料を変性し、そしてジスルフィド結合を、グアニジン塩酸塩及びジチオトレイトールを使用して還元した。得られた遊離の軽及び重鎖を、LCMSを使用して分析して、それぞれの共役特性を決定した。2.12.1.fxの軽及び重鎖並びに変異体上のペプチド共役特性を、表45に示す。表に記載した殆ど全ての活性化ペプチドは、PFP(Z1)を使用する化合物と比較して、同様な共役のレベルを示した2,3,6−トリフルオロフェニル(Z3)を除き、軽鎖上の減少した共役レベルを示した。N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)から誘導された活性化されたエステル、即ち、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド及び2−ヒドロキシ−イソインドリン−1,3−ジオン(Z8及びZ9)は、重鎖の誘導体化に対してより大きい傾向を示した。
【0553】
【表45-1】
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【0554】
【表45-2】
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【0555】
【表45-3】
[この文献は図面を表示できません]
【実施例30】
【0556】
実施例30
代替活性化エステルの更なる例を、表45に示す。PFPエステルの幾つかの類似体の共役の時間経過を試験した。PFP中のフッ素基の数及び位置を減少することによって、より低い反応性の活性なエステルの形態を合成することができ、そして調査した。2,3,5,6−テトラフルオロフェニルエステル及び2,4,6−トリフルオロフェニルエステルを、配列番号:27−K11(SH)MAC−2PEG−PFPへの共役後、両方試験した。1−ヒドロキシ−ピロリジン−2,5−ジオン(NHS)を、配列番号:27−K11−5PEG−PFPに共役した。
【0557】
【化98】
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【0558】
2時間の共役後、これらのより少なく活性化された形態は、PFPより低い2.12.1.fxへの全体的共役を与えた。NHS基は、更により低い全体的な共役を示した。NHS及びPFPを含有するペプチドは、2.12.1.fxに共役した。還元された形態を、2時間目における分布を観察するために分析した。PFPは、1−ヒドロキシ−ピロリジン−2,5−ジオン(NHS)(全体的にLCに31%、しかし全体的に重鎖に34%)と比較して、軽鎖の誘導体化に、はるかに大きい傾向(全体的にLCに77%、重鎖に6%のみ)を示した。
【0559】
【表46】
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【0560】
化合物Z1−Z15は、各種の異なった構造の種類の活性なエステルである。これは、芳香族環の周りの異なった数及びパターンのフッ素原子の置換を有する一連のフッ素化された芳香族の活性なエステル(化合物Z1、Z2、Z3、Z11、Z14及びZ15)を考慮し、そしてこれらの構造が、タンパク質の誘導体化のためにその反応性及び傾向が如何に影響するかを考慮することを啓発する。これらの誘導体の抗体共役の動態は、ペンタフルオロフェニル(Z1)の反応が完結に達する、2時間の時点で好都合に比較することができる。環の周りのフッ素置換のレベルの増加に伴い、全体の共役の増加したレベル、
及び未反応抗体の同時の減少が存在する。反応の速度は、フッ素化されたフェニル脱離基のpKaに直接関係し、最も酸性のフェノールがより高い反応速度を与える。共役の速度は、Z1>Z14>Z3>Z15>Z2>Z11である。フッ素置換パターンの微妙な影響は、化合物Z2、Z3及びZ15を比較することによって観察することができる。
【0561】
活性なエステルの構造は、更に結合反応の方向性に有意に影響した。一般的に、フッ素化された芳香族エステルは、軽鎖誘導体化(先に記述したように主としてCLκ−K188)に対する顕著な傾向を示した。対照的に、N−スクシンイミド誘導体に基づく幾つかのエステル(Z8、Z9及びZ13)は、より少ない優先性を示し、しばしばより大きいレベルの重鎖誘導体化が観察された。
【実施例31】
【0562】
実施例31
MAC−1(ペプチド及びPFP活性化基間のPED−2−マレイミド−メルカプトプロピオニルリンカー)及びMAC−2(ペプチド及びPFP活性化基間の直鎖PEG−5リンカー)間の共役の速度を評価した。表47は、2.12.1xに対するこれらの活性化されたペプチドを比較している。結果は、活性化されたペプチドは、これらの僅かに異なったリンカーの構造にもかかわらず、誘導体化の速度及び程度に関して非常に類似して行動することを示す。
【0563】
【表47】
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【実施例32】
【0564】
実施例32 リンカーの長さの影響
異なった長さのリンカーを有する最終共役分布特性に対する影響を試験した。ペプチドをPFP基に接続する、異なったPEGの長さのリンカーを持つ化合物を合成した。0、1、2、3及び4個のペプチドの2.12.1.fxへの付加に対する結果を、表48に要約する。全体的に、PEGリンカーの長さを変化することは、一般的に共役の分布に僅
かな影響を有したことが得られた。
【0565】
【表48】
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【0566】
【化99】
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【実施例33】
【0567】
実施例33: 代替ペプチド配列の共役
他のペプチド配列における本発明の適用の可能性を確認するために、配列番号:60及び配列番号:61(テスト−ペプチド−1、及び−2)を共役した。配列番号:60及び61を、5−PEG−PFPとの、そして次いで2.12.1.fx抗体との共役に、配列番号:27−K11−5PEG−PFPとの反応のために先に最適化した条件下でかけた。共役特性及びLC/HC共役の分析の結果を、表49に示す。配列番号:60及び配列番号:61の両方は、軽鎖に対する方向性共役を示した。LC/HC分布の更なる分析において、MAC−2のそれに対する概略70%のLCの誘導体化、及びHCに対する10%より少ない誘導体化を伴う同様な特性が観察された。
【0568】
【表49】
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【0569】
【化100】
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【実施例34】
【0570】
実施例34:
ペプチドマッピング実験を、抗体の軽鎖上のK188において方向性共役に導く重要なパラメーターを確認する目的のために、ある範囲のタンパク質/共役の組合せに対して行った。表50は、行われたペプチドマッピング実験の結果を記載する。それぞれの研究パラメーターに対して、先に記載したペプチドマッピング法を使用した。“***”は、K188−CLκに対する高いレベルの方向性共役を示す。“**”及びより低い程度に対する“”は、方向性共役はなお観察されるが、しかし遅い反応条件、少ない全体的共役、又は一つの軽鎖のみにおける平均のような差を示すことができ、そして従って、抗体当たり0.0ないし1.5個間のペプチドを伴うMACを産生する(例えば)ような特異的状況に更に適していることができることを示す。“−”は、これらの反応条件が、K188−CLκにおける方向性共役に対して好ましくないように見受けられるものを示す。
【0571】
188−CLκが方向性共役の位置であるMAC−2において観察されたために、別のパラメーターにおけるペプチドマッピング研究は、この位置に焦点を合わせた。それぞれの研究のパラメーターに対する詳細なペプチドマッピングデータは含まれていないが、しかし他のK残基における有意な共役レベルは観察されず、そして他のMACの観察は、K188−CLκにおける方向性共役と一致した。
【0572】
2.12.1.fxのK188R及びK188A変異は、この部位における方向性共役の喪失をもたらし;この特異的残基の本質的な役割を示唆すた。K190R、及びK190Aの変異は、K188に対する方向性共役を妨害せず、そしてなおこれを向上することができる。試験された他の研究パラメーターの、軽鎖定常領域のサブタイプの少なくとも一部は、方向性共役に対する有意な影響を有することが観察された;軽鎖サブタイプカッパの少なくとも一部は、必要であることが決定された。ラムダ軽鎖サブタイプへの共役(例示的なλ含有抗体、hAbλテスト1を使用)は、方向性共役を示さなかった。hAbλテスト1のLCλがLCκに変異された場合、K188における方向性共役は回復され
た。
【0573】
【表50】
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【0574】
本発明は、先に記載した代表的な態様を参照して、上に述べたように幅広く開示され、そして例示されている。当業者は、本発明に対する各種の改変を、その思想及び範囲から逸脱することなく行うことができることを認識するものである。全ての刊行物、特許出願、及び公表された特許は、本明細書中に参考文献として、あたかもそれぞれの個々の刊行物、特許出願公開又は公表された特許が、具体的に、そして個別に、その全てが参考文献として組込まれることが示されるように、同じ程度に援用される。参考文献によって組込まれた文章中に含有される定義は、これらが、本開示中の定義に矛盾する範囲に対して排除される。
【0575】
明確化のために別個の態様中の文脈に記載された本発明のある種の特徴を、更に一つの態様の組合せにおいて提供することができることは認識されることである。対照的に、簡潔のために、一つの態様の文脈において記載された本発明の各種の特徴は、別個に又はいずれもの適した部分的組合せにおいて提供することができる。
【0576】
本発明の一つの態様に関して考察されたいずれもの制約を、本発明のいずれもの他の態様に適用することができることは明確に意図されている。更に、本発明のいずれもの組成物は、本発明のいずれもの方法において使用することができ、そして本発明のいずれもの方法は、本発明のいずれもの組成物を製造又は使用するために使用することができる。特に、単独で或いは一つ又はそれより多い更なる請求項、及び/又は記載の側面との組合せで特許請求項に記載される本発明のいずれもの側面は、請求項及び/又は記載及び/又は配列の列挙及び/又は図面中の他の場所に明記された本発明の他の側面と組合せ可能であると理解されることである。
【0577】
本明細書中に見出される具体的な例が発明の範囲内に入らない限り、前記具体的例は、明確に否認することができる。
特許請求の範囲における用語“又は”の使用は、代替物のみを指すために明確に示さない限り、“及び/又は”、或いは、開示が代替物のみ及び“及び/又は”を指す定義を支持するが、代替物が互いに排他的であることを意味するために使用される。
本明細書の仕様中で使用する場合、“一つ”又は“一つの”は、他に明確に示さない限り、一つ又はそれより多くを意味することができる。本明細書の特許請求項(等)で使用する場合、用語“含んでなる”と組合せて使用する場合、用語“一つ”又は“一つの”は、一つ又は一つより多くを意味することができる。本明細書中で使用する場合、“もう一つ”は、少なくとも二つ目又はそれより多くを意味することができる。本明細書中で他に定義しない限り、本発明に関して使用される科学的及び技術的用語は、当業者によって普通に理解される意味を有するものである。更に、文脈によって他に要求されない限り、単数の用語は、複数を含むものであり、そして複数の用語は、単数を含むものである。用語“含んでなる/含んでなり”及び用語“有し/含み”は、本発明に関して本明細書中で使用する場合、記述した特徴、整数、工程又は成分の存在を規定するために使用されるが、しかしその一つ又はそれより多い他の特徴、整数、工程、成分又は基の存在或いは付加を妨げない。
【0578】
【化101】
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【0579】
【化102】
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図1A
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図1B
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図2A
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図2B
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図2C
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図2D
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図3A
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図3B
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図3C
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図3D
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図3E
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図3F
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図3G
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図3H
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図4
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図5A
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図5B
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図6A
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図6B
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図7A
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図7B
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図8
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図9A
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図9B
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図10
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図11
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図12
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図13
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図14A
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図14B
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図15A
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図15B
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図15C
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図15D
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図15E
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図16A
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図16B
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図16C
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図17
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図18A
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図18B
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【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]