(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6340072
(24)【登録日】2018年5月18日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】アレイ基板及び3Dディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20180528BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20180528BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20180528BHJP
H04N 13/30 20180101ALI20180528BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 624B
G09G3/20 622Q
G09G3/20 622D
G09G3/20 624C
G09G3/20 660X
G09G3/20 642D
G02F1/133 550
H04N13/04 380
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-519735(P2016-519735)
(86)(22)【出願日】2013年11月18日
(65)【公表番号】特表2017-500594(P2017-500594A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(86)【国際出願番号】CN2013087351
(87)【国際公開番号】WO2015058435
(87)【国際公開日】20150430
【審査請求日】2016年4月1日
(31)【優先権主張番号】201310497396.0
(32)【優先日】2013年10月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516010618
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN CHINA STAR OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 政鴻
(72)【発明者】
【氏名】姜 佳麗
【審査官】
西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2009/0284674(US,A1)
【文献】
特開2011−075746(JP,A)
【文献】
特開2010−039136(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第101625836(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0271504(US,A1)
【文献】
特開2012−191588(JP,A)
【文献】
特開2008−304489(JP,A)
【文献】
国際公開第2004/053826(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/36
G02F 1/133
G09G 3/20
H04N 13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3Dディスプレイ装置であって、アレイ基板を含み、
前記アレイ基板は、列方向に沿って延びているデータ線及び行方向に延びているコモン電極線と走査線を含み、前記データ線と前記走査線とは相互に垂直インタリーブし、マトリクス状に配列され、且つ複数の画素セルを形成しており、前記画素セル内には画素電極、第1薄膜トランジスタ及び第2薄膜トランジスタが含まれ、
前記第2薄膜トランジスタは、第2ゲート電極、第2ソース電極及び第2ドレイン電極を含み、
前記走査線は、第1走査線と第2走査線を含み、前記第1走査線は、前記第1薄膜トランジスタを介して前記画素電極に接続され、前記第2走査線は、前記第2薄膜トランジスタを介して前記画素電極に接続されており、
前記第1走査線は、第1走査信号を伝送して、前記第1薄膜トランジスタをオンすることに用いられており、
前記データ線は、前記第1薄膜トランジスタがオンされた後、前記薄膜トランジスタにより前記画素電極に画素電極電圧を提供し、前記画素電極を充電して、対応する左眼用画素又は右眼用画素をオンすることに用いられており、
前記第2走査線は、前記データ線が前記画素電極を充電した後、第2走査信号を伝送して、前記第2薄膜トランジスタの第2ゲート電極をオンすることに用いられており、
前記コモン電極線は、前記第2薄膜トランジスタの第2ゲート電極がオンされた後、前記第2薄膜トランジスタにより前記画素電極にコモン電圧を提供して、前記画素電極電圧を前記コモン電圧にプルすることに用いられており、
前記第2走査線の第2走査信号の持続時間の長さを制御することによって、前記画素電極の電圧は異なる準位に調整されて、異なる輝度の階調画面が挿入され、
前記第2走査線の第2走査信号の持続時間の長さを制御することは、前記対応する左眼用画素又は右眼用画素をオンした後、前記画素電極は電量保持の状態にあって、前記第2薄膜トランジスタの両側において、前記画素電極の画素電極電圧と前記コモン電極線のコモン電極電圧の間に電圧差が存在し、前記第2薄膜トランジスタの第2ゲート電極がオンされたとき、前記電圧差が最も大きく挿入画面の輝度が最も明るく、前記第2薄膜トランジスタの第2ゲート電極のオン時間が長くなるに伴って、前記電圧差は徐々に小さくなり、前記第2薄膜トランジスタの両辺の電荷が再分配されて、挿入画面の輝度は、前記電圧差がゼロに減少するまで徐々に暗くなって、前記第2薄膜トランジスタの両辺の電荷が平衡すると挿入画面の階調が最も暗くなることを特徴とする3Dディスプレイ装置。
【請求項2】
前記第1走査線は第1走査期間T1を有し、前記予め決められた時間の範囲は0〜T1の間にあることを特徴とする請求項1に記載の3Dディスプレイ装置。
【請求項3】
前記第2走査線は第2走査期間T2を有し、前記第1走査期間T1は前記第2走査期間T2と等しいことを特徴とする請求項2に記載の3Dディスプレイ装置。
【請求項4】
前記第2走査線は、前記第1走査信号が(T1)/2に位置すると、前記第2走査信号を伝送することを特徴とする請求項3に記載の3Dディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第2薄膜トランジスタの第2ゲート電極は前記第2走査線に電気的に接続され、前記第2薄膜トランジスタの第2ソース電極は前記コモン電極線に電気的に接続され、前記第2薄膜トランジスタの第2ドレイン電極は前記画素電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の3Dディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3D表示技術分野に関し、特にアレイ基板及び3Dディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3Dアプリケーションの絶え間ない普及拡大に伴い、3D技術に対する要求が増大しつつある。
【0003】
3Dのシャッターガラス(Shutter Glass)に一般的に用いられる技術は、黒画面挿入バックライトスキャンモード(Black Insertion、BLU Blinking Mode)である。この3D技術は、黒画面を挿入するとき、通常、3DディスプレイのTCON(タイミングコントローラ)又はSD(変換器)により制御を行い、左目及び右目の信号が切り替わるとき黒画面を挿入することにより実現され、例えば、右目フレームの終了後、1フレームの黒画面を挿入し、左目フレームの走査を行う。
【0004】
当該技術は黒画面しか挿入できない、即ち、1種の輝度の階調画面(純粋な黒)しか表示できないため、3D(3D Mode)のモードにより異なる輝度の画面を表示できず、3D表示技術の発展を制限している。例えば、高輝度の階調画面が必要となるとき、黒画面だけを挿入すれば、3D表示画質全体が不良となり、例えば輝度が低くなる。
【0005】
従って、従来技術における上述の技術的問題を解決する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、黒画面挿入バックライトスキャンモードの3D表示技術が1種の階調画面しか表示できず、高輝度表示ときに画質不良が発生する従来技術における技術的問題を解決するためのアレイ基板及び3Dディスプレイ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の技術的問題を解決するために、本発明が構築したアレイ基板は、列方向に沿って延びているデータ線及び行方向に延びているコモン電極線と走査線を含み、前記データ線と前記走査線とは相互に垂直インタリーブし、マトリクス状に配列され、且つ複数の画素セルを形成しており、前記画素セル内には画素電極、第1薄膜トランジスタ及び第2薄膜トランジスタが含まれ、
前記走査線は、第1走査線と第2走査線を含み、前記第1走査線は、前記第1薄膜トランジスタを介して前記画素電極に接続され、前記第2走査線は、前記第2薄膜トランジスタを介して前記画素電極に接続されており、
前記第1走査線は、第1走査信号を伝送して、前記第1薄膜トランジスタをオンすることに用いられており、
前記データ線は、前記第1薄膜トランジスタがオンされた後、前記薄膜トランジスタにより前記画素電極に画素電極電圧を提供し、前記画素電極を充電することに用いられており、
前記第2走査線は、前記データ線が前記画素電極を充電した後、第2走査信号を伝送して、前記第2薄膜トランジスタをオンすることに用いられており、
前記コモン電極線は、前記第2薄膜トランジスタがオンされた後、前記第2薄膜トランジスタにより前記画素電極にコモン電圧を提供して、前記画素電極電圧を前記コモン電圧にプルすることに用いられており、
前記第2走査線の第2走査信号の持続時間は予め決められた時間であり、これにより前記画素電極の電圧を異なる準位にプルする。
【0008】
上述の技術的問題を解決するために、本発明が構築した3Dディスプレイ装置は、アレイ基板を含み、前記アレイ基板は、列方向に沿って延びているデータ線及び行方向に延びているコモン電極線と走査線を含み、前記データ線と前記走査線とは相互に垂直インタリーブし、マトリクス状に配列され、且つ複数の画素セルを形成しており、前記画素セル内には画素電極、第1薄膜トランジスタ及び第2薄膜トランジスタが含まれ、
前記走査線は、第1走査線と第2走査線を含み、前記第1走査線は、前記第1薄膜トランジスタを介して前記画素電極に接続され、前記第2走査線は、前記第2薄膜トランジスタを介して前記画素電極に接続されており、
前記第1走査線は、第1走査信号を伝送して、前記第1薄膜トランジスタをオンすることに用いられており、
前記データ線は、前記第1薄膜トランジスタがオンされた後、前記薄膜トランジスタにより前記画素電極に画素電極電圧を提供し、前記画素電極を充電することに用いられており、
前記第2走査線は、前記データ線が前記画素電極を充電した後、第2走査信号を伝送して、前記第2薄膜トランジスタをオンすることに用いられており、
前記コモン電極線は、前記第2薄膜トランジスタがオンされた後、前記第2薄膜トランジスタにより前記画素電極にコモン電圧を提供して、前記画素電極電圧を前記コモン電圧にプルすることに用いられており、
前記第2走査線の第2走査信号の持続時間は予め決められた時間であり、これにより前記画素電極の電圧を異なる準位にプルする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例は、第1走査線と第2走査線を設けることによって、まず、第1走査線により対応する薄膜トランジスタをオンし、画素電極を充電しており、次に、第2走査線により対応する薄膜トランジスタをオンし、画素電極にコモン電圧を印加して、階調画面を挿入する効果を果たす。さらに、本発明の実施例は、第2走査線の第2走査信号の持続時間を制御して、画素電極の電圧を異なる準位にプルして、黒画面だけを挿入するのではなく異なる階調輝度の画面の挿入も実現できる。1種の階調画面しか表示できず、高輝度表示ときの画質不良が発生する従来技術における技術的問題を解決する。
【0010】
本発明の上記内容を更に分かり易くするために、以下において実施例を挙げ、図面と併せて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明におけるアレイ基板の好ましい実施例の効果を示す図である。
【
図2A】
図2Aは、本発明における1つの実施例による第1走査線と第2走査線の駆動波形図である。
【
図2B】
図2Bは、本発明における別の1つの実施例による第1走査線と第2走査線の駆動波形図である。
【
図2C】
図2Cは、対応して階調画面を挿入する時点の模式図である。
【
図3A-3C】
図3A−3Cは、本発明における実施例の効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の各実施例の説明は、添付の図面を参照して、本発明が実施できる特定の実施例を例示する。本発明による方向の用語、例えば「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」、「側面」などは、単に図面の方向を参照するものである。従って、使用された方向用語は、本発明を説明し且つ理解するためのものであり、本発明を限定するものではない。図面では、構造的に類似の要素は同じ参照番号で示されている。
【0013】
図1を参照する。
図1は、本発明におけるアレイ基板の好ましい実施例の効果を示す図である。前記アレイ基板は、列方向Aに沿って延びているデータ線11を含み、行方向Bに沿って延びているコモン電極線12、第1走査線13及び第2走査線14を更に含む。前記データ線11は、前記第1走査線13、前記第2走査線14といずれも相互に垂直インタリーブし、マトリクス状に配列され、且つ複数の画素セル20を形成している。当然のことながら、
図1は1つの画素セルだけを示し、更なる画素セルの構造が
図1と類似であるため、本明細書中では説明を省略する。
【0014】
引き続き
図1を参照する。前記画素セル20は、第1薄膜トランジスタ21、第2薄膜トランジスタ22、液晶容量CLC及び蓄積容量CSTを含み、画素電極23を含むことは勿論である。
図1に示された前記画素電極23はただ効果を示す図であり、具体的な実施において、前記画素電極23は前記アレイ基板と平行する層構造である。
【0015】
前記第1走査線13は、前記第1薄膜トランジスタ21を介して前記画素電極23に接続され、前記第2走査線14は、前記第2薄膜トランジスタ22を介して前記画素電極23に接続されている。
【0016】
具体的には、
図1に示すように、前記第1薄膜トランジスタ21は、第1ゲート電極G1、第1ソース電極S1及び第1ドレイン電極D1を含み、前記第1薄膜トランジスタ21の第1ゲート電極G1は前記第1走査線131に電気的に接続され、前記第1薄膜トランジスタ21の第1ソース電極S1は前記データ線11に電気的に接続され、前記第1薄膜トランジスタ21の第1ドレイン電極D1は前記画素電極23に電気的に接続されている。
【0017】
同様に、前記第2薄膜トランジスタ22は、第2ゲート電極G2、第2ソース電極S2及び第2ドレイン電極D2を含み、前記第2薄膜トランジスタ22の前記第2ゲート電極G2は前記第2走査線14に電気的に接続され、前記第2薄膜トランジスタ22の前記第2ソース電極S2は前記コモン電極線12に電気的に接続され、前記第2薄膜トランジスタ22の前記第2ドレイン電極D2は前記画素電極23に電気的に接続されている。
【0018】
具体的な実施形態では、前記第1走査線13は第1走査信号を伝送して、前記第1薄膜トランジスタ21の前記第1ゲート電極G1をオンしており、ここで、前記第1走査信号は例えばゲート駆動チップ(図示せず)から来るものである。前記データ線11は、前記第1薄膜トランジスタ21により前記画素電極23に画素電圧を提供し、前記画素電極23を充電して、対応する左眼用画素又は右眼用画素を表示する。充電終了後、前記画素電極23は電量保持の状態にあり、このとき、前記第2走査線14は第2走査信号を伝送して、前記第2薄膜トランジスタ22の第2ゲート電極G2をオンしており、前記コモン電極線12は前記第2薄膜トランジスタ22により前記画素電極23にコモン電圧を提供して、前記画素電極23の電圧を前記コモン電圧にプルする。さらに、本発明の実施例において、前記第2走査線14の持続時間は予め決められた時間であり、これにより前記画素電極23の電圧を異なる準位にプルして、異なる輝度の階調画面の挿入も実現する。
【0019】
図2A〜2Cを参照する。
図2Aは、本発明における1つの実施例による前記第1走査線13と前記第2走査線14の駆動波形図である。
図2Bは、本発明における別の1つの実施例による第1走査線13と第2走査線14の駆動波形図である。
図2Cは、対応して階調画面を挿入する時点の模式図である。
【0020】
前記第1走査線13は、第1走査信号を伝送して前記第1薄膜トランジスタ21の第1ゲート電極G1をオンしており、前記データ線11は、オンされた第1薄膜トランジスタ21により前記画素電極23に電圧を提供し、前記画素電極23を充電して、対応する左眼用画素(Left)又は右眼用画素(Right)をオンする。
【0021】
充電終了後、即ち、対応する左眼用画素(Left)又は右眼用画素(Right)をオンした後、前記画素電極23は電量保持の状態にあり、このとき、前記第2走査線14は、第2走査信号を伝送して前記第2薄膜トランジスタ22の第2ゲート電極G2をオンしており、前記コモン電極線12は、オンされた前記第2薄膜トランジスタ22により前記画素電極23にコモン電圧を提供して、画素電極23の電圧をコモン電圧にプルし、階調画面(Black)を挿入する効果を果たす。
【0022】
前記第1走査信号は第1走査期間T1を有し、前記第2走査信号は第2走査期間T2を有する。
図2Aに示された実施例では、前記第2走査期間T2内において、前記第2走査信号は予め決められた時間t1持続し、当該予め決められた時間t1の範囲は0〜T2の間にある。
図2Bに示された実施例では、前記第2走査期間T2内において、前記第2走査信号は予め決められた時間t2持続し、当該予め決められた時間t2の範囲は0〜T2の間にある。明らかに、t2はt1より大きい。本発明の実施例において、前記予め決められた時間t1、t2...の変化に伴って、前記コモン電極線12が入力したコモン電圧は、前記画素電極23の電圧を異なる準位にプルでき、さらに異なる輝度の階調画面の挿入も実現できる。
【0023】
要するに、本発明の実施例では、前記第2走査信号の持続時間(予め決められた時間)の長さを制御することによって、挿入画面の輝度を調整している。
【0024】
ここで、本発明が前記第2走査信号Gate2の持続時間の長さを制御することによって、挿入画面の輝度を調整する原理は以下のとおりである。
前記第1走査線13は、第1走査信号を伝送して前記第1薄膜トランジスタ21の第1ゲート電極G1をオンしており、前記データ線11は、オンされた第1薄膜トランジスタ21により前記画素電極23に電圧を提供し、前記画素電極23を充電する。充電終了後、前記画素電極23は電量保持の状態にある。このとき、前記第2薄膜トランジスタ22の両側において、前記画素電極23の画素電極電圧と前記コモン電極線12のコモン電極電圧の間に電圧差が存在する。前記第2薄膜トランジスタ22の第2ゲート電極G2がオンされたとき、上述の電圧差は最も大きく、このときの挿入画面の輝度が最も明るい。前記第2薄膜トランジスタ22の第2ゲート電極G2のオン時間が長くなるに伴って、上述の電圧差は徐々に小さくなり、前記第2薄膜トランジスタ22の両辺の電荷が再分配されており、挿入画面の輝度は、上述の電圧差がゼロに減少するまで徐々に暗くなる。このとき、前記第2薄膜トランジスタ22の両辺の電荷が平衡し、挿入画面の階調が最も暗い。
【0025】
明らかに、本発明の実施例は、前記第2薄膜トランジスタ22の第2ゲート電極G2のオン時間の長さを制御することによって、挿入画面の階調輝度を調整、即ち、前記第2走査信号の持続時間(予め決められた時間)を制御することによって、前記画素電極23の電圧(Vpixel)を異なる準位にプルして、黒画面だけでなく異なる階調輝度の画面の挿入を実現する。
【0026】
前記第2走査信号の第2走査期間T2と前記第2走査線の第2走査期間T1とは等しいことが好ましい。且つ、前記第2走査線14は前記第1走査信号の(T1)/2の時点で前記第2走査信号を伝送し始めることが好ましい。当然のことながら、他の時点で前記第2走査信号を伝送してもよく、すべて本発明の保護範囲内にある。
【0027】
図3A〜3Cを参照する。
図3A〜3Cは、本発明の実施例の効果を示す図である。L1は、黒画面だけを挿入するときの画素電極電圧であり、L2は、本発明の実施例において前記第2走査信号の予め決められた時間t(横軸)を制御して一定の範囲内で変化させるときの、前記画素極23の電圧Vpixelである。明らかに、従来技術に対して、本発明の実施例では、前記第2走査信号の予め決められた時間t(横軸)が一定の範囲内で変化するとき、前記画素電極23の電圧Vpixel(縦軸)は異なる数値となる、即ち、異なる輝度の階調を表示する。
【0028】
本発明の実施例は、3Dディスプレイ装置を更に提供する。前記3Dディスプレイ装置は、本発明の実施例によるアレイ基板を含み、当該アレイ基板は詳細に説明されているため、ここでは説明を省略する。
【0029】
本発明の実施例は、第1走査線と第2走査線を設けることによって、第1走査線により対応する薄膜トランジスタをオンし、画素電極を充電しており、次に、第2走査線により対応する薄膜トランジスタをオンし、画素電極にコモン電圧を印加して、階調画面を挿入する効果を果たす。さらに、本発明の実施例は、第2走査線の第2走査信号の持続時間を制御して、画素電極の電圧を異なる準位にプルして、黒画面だけを挿入するのではなく異なる階調輝度の画面の挿入も実現できる。
【0030】
以上により、本発明では好適な実施例を前述の通り開示したが、上述の好適な実施例は本発明を限定するものでなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定された範囲を基準とする。