(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記整合層及びフィルム層の一面は、相互接触し、前記整合層及びフィルム層の少なくとも1つ以上の他面には粘着剤が塗布されていることを特徴とする、請求項1に記載の光学フィルム。
【背景技術】
【0002】
デジタルペンシステムは、アナログとデジタルが結合された新しい概念のペンであって、一般のペンのように紙に文字を書くと、ペンに内蔵されたメモリに筆記した内容が貯蔵され、これを再びイメージファイルの形態でコンピュータに伝送して管理できるように作られたペンである。一般のペンで書いた文書もスキャナー(電子色分解機)でスキャンし、イメージファイルの形態で保存することができるが、電子ペンで書いた文書はスキャン過程が必要なく、別のプログラムを介して文書を容易に管理できるということが長所である。初期に開発されたデジタルペンは、コンピュータに連結しない場合は使用することができなかった。すなわち、デジタルペンを使用しょうとする場合は、いつもコンピュータの電源を入れないといけなく、コンピュータ近辺でしか使用できない不便さがあった。さらにコンピュータに保存する場合、イメージファイルの解像度が低下し、内容を正確に確認することができないという短所があった。
【0003】
現在は、デジタルペンに内蔵されたメモリに筆記した内容が貯蔵できるので、コンピュータに連結することで、いつでもデジタルデータに変換することができる高機能デジタルペンも市販されている。甚だしくは、デジタルペン自体に液晶ディスプレイが内蔵されていて筆記した内容を直接画面で確認することができる製品を始め、ケーブルに連結せずに無線でデータを伝送することができるデジタルペンも開発されていて、ディスプレイ上のデジタルペンの位置情報が感知できるタッチスクリーン方式や外部に感知センサを装着してデジタルペンの移動軌跡が感知できる技術などが活用されている。
【0004】
デジタルペンの使用のためには、ドットパターンが実現された透明フィルムが赤外線を散乱させる特性を有しなければならない。しかしながら、このような透明フィルムの場合、赤外線の散乱と共に、可視光線も散乱させるので、ディスプレイ上に付着した場合、イメージを歪ませると共に視認性も阻害させて、薄く見えるという問題がある。
【0005】
また、ドットパターンの実現のために、別の構成が追加されなければならないので、これによる工程が増加されたりコストが増加されたりするという問題がある。
【0006】
デジタルペンに装着された赤外線センサを用いてデジタルペンのタッチ位置を感知し、感知された位置にグラフィック情報を表示する技術は、韓国特許出願公開公報第10−2010−0134331号の外に多数公開されている。しかし、上記の韓国特許出願公開公報は、デジタルペンが光学フィルム上のマークを認識するために、光学フィルムが赤外線と可視光線を反射することができる材質で製作されたため、これをディスプレイに付着した場合、全体的な映像の鮮明度と視認度が低下するという問題があった。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、多様な変更を加えることができ、多様な実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示して説明するものとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態について限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる、すべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解すべきである。
【0026】
「第2」、「第1」などのような序数を含む用語は、多様な構成要素を説明する際に用いられるが、上記構成要素は上記用語によって限定されない。上記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけに用いられる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱せず、第2構成要素は第1構成要素と命名されていてもよく、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名されていてもよい。「及び/または」との用語は、複数の関連する記載項目の組み合わせまたは複数の関連記載項目のいずれかの項目を含む。
【0027】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」あるとか「接続されて」あると言及した場合には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていてもよく、途中に他の構成要素が存在していてもよいと理解すべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」あるとか「直接接続されて」あると言及された場合には、途中に他の構成要素が存在しないものと理解すべきである。
【0028】
本出願に使用する用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されるもので、本発明を限定しようと意図したものではない。単数の表現は文脈上明確に異ならない限り複数の表現も含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを指定するものであって、1つまたはその以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解すべきである。
【0029】
他に定義しない限り、技術的や科学的な用語を含み、ここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。一般的に使用される、辞書で定義されるものと同一な用語は、関連技術の文脈上に有する意味と一致する意味を有するものと解釈しなければならなく、本出願において明確に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味として解釈しない。
【0030】
以下、添付図面を参照しながら実施形態を詳しく説明するが、図面符号に関係なく、同一であるかまたは対応する構成要素については、同一の参照番号を付してこれに対する重複説明は省略するものとする。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムの断面図である。
【0032】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る光学フィルムは、上部に微細構造物11が形成されたフィルム層10、微細構造物11上にコーティングされてドットパターン40を形成し、赤外線の散乱特性を有するコーティング層20を含んで構成される。
【0033】
まず、フィルム層10は、光学フィルムに入射する光を透過させるための透明物質で構成される。フィルム層10は、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、コポリエチレンナフタレート(co−PEN)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などからなる群から選択される少なくとも1つ以上の物質からなることができる。
【0034】
フィルム層10の上部表面には、微細構造物11が形成されることができる。
【0035】
微細構造物11は、フィルム層10の上部表面を構造化して形成することができ、または粘着剤を用いてフィルム層10の上部表面に、ガラスビード(glass bead)などのような別の構造物を積層する方式で形成することができる。
【0036】
微細構造物11は、半球状、逆半球状、プリズム及び三角錐の形状のいずれか1つの形状あるいは類似の形状とすることができる。
【0037】
微細構造物11は、光指向(light−directing)特性を有するように形成されることができる。微細構造物11の光指向特性は、例えば、回転、拡散、屈折または反射特性を含むことができる。
【0038】
コーティング層20は、微細構造物11上にコーティングされてドットパターンを形成し、赤外線の散乱特性を有することができる。
【0039】
コーティング層20は、透明誘電膜の領域が交差積層されて形成されることで、赤外線の反射機能を有することができる。
【0040】
透明誘電膜物質は、亜鉛、錫、インジウム、ビスマス、チタン、ハフニウム、ジルコニウムの酸化物及びこれらの合金またはシリコンナイトライドとシリコンオキシナイトライドの少なくとも1つ以上を含む誘電物質からなることができる。
【0041】
コーティング層20は、透明誘電膜の領域の交差積層により高い割合で波長800〜1500nmの赤外線を反射または散乱させるが、可視光線は透過させる特性を有する。
【0042】
ドットパターン40は、コーティング層20でマーク41を形成するための一部領域を部分的にエッチングして形成することができる。
【0043】
コーティング層20のエッチングは、例えば、フォトリソグラフィ(Photolithography)または湿式エッチング(wet etching)工程を介して行うことができる。
【0044】
本発明の一実施形態では、コーティング層20とディスプレイが直接接するようになっていて視認性の低下を最小化することができる。コーティング層20の微細構造物11は、可視光線を散乱させ、光源のような役割をすることで、ディスプレイの画面が薄くなることを防止することができる。
【0045】
微細構造物11の間隔は、ディスプレイのピクセルの大きさと類似するかまたは小さく形成することができる。
【0046】
図2は、本発明の他の実施形態に係る光学フィルムの断面図である。
【0047】
図2に示すように、コーティング層20がディスプレイに直接接しないので、微細構造物11による反射防止及び指紋防止機能がさらに実現される長所がある。
【0048】
図3は、本発明の一実施形態、また他の実施形態に係る光学フィルムの断面図であり、
図4は、本発明の一実施形態に係るドットパターンを説明するための図であり、
図5は、本発明の一実施形態に係るコーティング層の平面図であり、
図6は、本発明の一実施形態に係る光学フィルムの屈折率の整合を説明するための模式図である。
【0049】
図3に示すように、本発明のまた他の実施形態に係る光学フィルムは、上部に微細構造物11が形成されたフィルム層10、微細構造物11上にコーティングされてドットパターン40を形成し、赤外線の散乱特性を有するコーティング層20及びフィルム層10の上部に積層されて所定の誤差範囲内でフィルム層10と屈折率とが整合する整合層30を含んで構成される。
【0050】
まず、フィルム層10は、光学フィルムに入射する光を透過させるための透明物質で構成される。フィルム層10は、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、コポリエチレンナフタレート(co−PEN)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などからなる群から選択される少なくとも1つ以上の物質からなることができる。
【0051】
フィルム層10の上部表面には、微細構造物11が形成されることができる。
【0052】
微細構造物11は、フィルム層10の上部表面を構造化して形成することができ、または粘着剤を用いてフィルム層10の上部表面にガラスビード(glass bead)などのような別の構造物を積層する方式で形成することができる。
【0053】
微細構造物11は、半球状、逆半球状、プリズム及び三角錐の形状のいずれか1つの形状あるいは類似の形状とすることができる。
【0054】
微細構造物11は、光指向(light−directing)特性を有するように形成されることができる。微細構造物11の光指向特性は、例えば、回転、拡散、屈折または反射特性を含むことができる。
【0055】
コーティング層20は、微細構造物11上にコーティングされてドットパターンを形成し、赤外線の散乱特性を有することができる。
【0056】
コーティング層20は、透明誘電膜の領域が交差積層されて形成されることで、赤外線の反射機能を有することができる。
【0057】
透明誘電膜物質は、亜鉛、錫、インジウム、ビスマス、チタン、ハフニウム、ジルコニウムの酸化物及びこれらの合金またはシリコンナイトライドとシリコンオキシナイトライドの少なくとも1つ以上を含む誘電物質からなることができる。
【0058】
コーティング層20は、透明誘電膜の領域の交差積層により高い割合で波長800〜1500nmの赤外線を反射または散乱させるが、可視光線は透過させる特性を有することができる。
【0059】
ドットパターン40は、コーティング層20でマーク41を形成するための一部領域を部分的にエッチングして形成することができる。
【0060】
図4に示すように、ドットパターン40は、仮想の格子線42と複数のマーク41を含み、それぞれのマーク41は、仮想の格子線42の交点を中心に所定間隔を置いて形成されることができる。それぞれのマーク41は、仮想の格子線42の交点を中心に形成される位置によって決定されるパターン値によって位置情報を提供することができる。マーク41は、仮想の格子線42の交点を中心に所定間隔を置いて形成されることができ、それぞれのマーク値を有し、マーク値は少なくとも2つ以上の相違する数の組み合わせで構成される。マーク41の形態は、円形、楕円形、多角形、直線など多様な形態を有するが、1つの光学フィルムには一種類のマークを使用することが好ましい。
【0061】
図5に示すように、コーティング層20の表面を部分的にエッチングしてマーク41が形成されていることを確認することができる。
【0062】
したがって、フィルム層10の前面にコーティングされたコーティング層20でマーク41を形成するための位置を部分的にエッチングすることで、マーク41が形成された領域を介して赤外線が透過されるようになる。
【0063】
コーティング層20のエッチングは、例えば、フォトリソグラフィ(Photolithography)または湿式エッチング(wet etching)工程を介して行うことができる。
【0064】
整合層30は、微細構造物11が形成されたフィルム層10の上部に積層され、微細構造物11をなすフィルム層10と所定範囲内の誤差で同一屈折率を有する。整合層30は、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、コポリエチレンナフタレート(co−PEN)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などからなる群から選択される少なくとも1つ以上の物質からなることができる。
【0065】
さらに、整合層30は、シリコンあるいはアクリル系粘着剤の組成物を含んで形成されることができる。このような場合には、別の粘着剤が塗布されなくても整合層30により光学フィルムがディスプレイ上に結合されることができる。また、シリコンあるいはアクリル系粘着剤の組成物を除いた他の組成物も光学フィルム分野で一般に用いる粘着剤の組成物であれば、本発明の光学フィルムに適用することができることは当然である。
【0066】
微細構造物11が形成されたフィルム層10の一面は、整合層30と直接的に接触し、他面は粘着剤が塗布される。粘着剤は、シリコンあるいはアクリル系粘着剤の組成物からなり、微細構造物11が形成されたフィルム層10の一面に塗布されて形成されることができるが、微細構造物11が形成されたフィルム層10を組成する一部物質により一体に形成されることも当然である。
【0067】
また、両面に粘着剤が塗布されたフィルム形態として、光学フィルムをディスプレイに付着する作業を容易にすることができる。
【0068】
図6に示すように、微細構造物11が形成されたフィルム層10の屈折率をn1、整合層30の屈折率をn2とした場合に、n1、n2は、所定誤差範囲内で類似あるいは同一値を有することになる。
【0069】
したがって、コーティング層20の表面で赤外線は反射し、可視光線は透過するが、コーティング層20が部分的にエッチングされたマーク41部分では、赤外線が反射なしに透過してフィルム層10下端に位置するディスプレイに到達することになる。
【0070】
すなわち、光学フィルムに入射する可視光線は、整合層30及びフィルム層10を、同一屈折率を有する物質と共に通過するので、表面での可視光線の散乱率を最小化することができる。しかし、可視光線と共に入射する赤外線はコーティング層20及び微細構造の形状的特性により反射及び散乱されるので、ディスプレイイメージの歪みを最小化し、視認性を向上させる同時に、デジタルペンのパターン認識のための機能を提供することができる。
【0071】
なお、コーティング層20の一部領域は、エッチングされてマーク41を形成し、マーク41が形成された領域で赤外線は反射なしに透過してフィルム層の下端に位置するディスプレイに到達することになる。
【0072】
したがって、赤外線が到達した地点の明暗が変化するようになり、デジタルペン(図示せず)は周辺との明暗差を認識し、
図2に示したようなドットパターンを認識することができるようになる。
【0073】
図7は、本発明のまた他の実施形態に係るコーティング層の平面図であり、
図8は、本発明の他の実施形態に係る光学フィルムの屈折率整合を説明するための模式図である。
【0074】
図7に示すように、コーティング層20の表面でマーク41を形成するための残りの領域をエッチングしてドットパターン40を形成したことを確認することができる。
【0075】
図8に示すように、マーク41を形成するためのコーティング層20の表面で赤外線は反射し、可視光線は透過するが、コーティング層20が部分的にエッチングされた部分では赤外線が反射なしに透過してフィルム層10の下端に位置するディスプレイに到達することになる。
【0076】
図9は、本発明のまた他の実施形態に係る光学フィルムの断面図である。
【0077】
図9に示すように、本発明の他の実施形態に係る光学フィルムは、所定の誤差範囲内でフィルム層10と屈折率とが整合する整合層30、整合層30の上部に積層されて下部に微細構造物11が形成されたフィルム層10、微細構造物11上にコーティングされてドットパターン40を形成し、赤外線の散乱特性を有するコーティング層20を含んで構成される。
【0078】
図10は、本発明の一実施形態に係るデジタルペンシステムの概念図であり、
図11は、本発明の一実施形態に係るドットパターンの概咯図である。
【0079】
図10に示すように、本発明の一実施形態に係るデジタルペンシステムは、ディスプレイ100、ディスプレイ100上に配置され、微細構造物が形成されたフィルム層、微細構造物上にコーティングされてドットパターンを形成し、赤外線の散乱特性を有するコーティング層及びフィルム層の上部または下部に積層されて所定の誤差範囲内でフィルム層と屈折率とが整合する整合層を含む光学フィルム200及びドットパターンを認知してディスプレイ上にグラフィック情報を表示するための信号を伝送するデジタルペン300を含んで構成される。
【0080】
ディスプレイ100は、透過型ディスプレイまたは反射型ディスプレイ方式が適用されることができる。透過型ディスプレイの場合、バックライトユニットから放出する可視光線及び赤外線を用いてデジタルペン300がドットパターン40の位置情報を感知するか、または透過型ディスプレイで赤外線光源を放出しなかったり、位置情報の感知が微弱な場合には、デジタルペン300自体に装着された赤外線光源(図示せず)を使用することができる。
【0081】
反射型ディスプレイの場合、外部光源がディスプレイ面から前面方向に反射されるので、バックライトユニットなしに情報が外部に表示され、デジタルペン300が反射する光を用いて位置情報を感知することができる。
【0082】
デジタルペン300は一般的なペンの形態とすることができ、ペン先が形成されている部分には赤外線感知センサ(図示せず)が設けられている。赤外線感知センサは、光学フィルム200に形成されたドットパターン40を認識することができる。デジタルペン300は、赤外線感知センサで認識したドットパターン40によりパターン値を求め、光学フィルム200内での位置情報を算出することができる。
【0083】
図11に示すように、コーティング層に形成されたドットパターン40は、仮想の格子線42及びマーク41を含んで構成される。
【0084】
ドットパターン40は、例えば、マーク41を形成するためのコーティング層の領域を部分的にエッチングして形成することができる。
【0085】
さらに、ドットパターン40は、マーク41を形成するための領域を除いたコーティング層の領域を部分的にエッチングして形成することができる。
【0086】
マーク41は、仮想の格子線42の交点とのリレーションシップによって4種の位置に存在することができ、マーク41が「a」のように交点右側に位置する場合はマーク値を「1」とし、「b」のように上端に位置する場合はマーク値を「2」とし、「c」のように左側に位置する場合はマーク値を「3」とし、「d」のように下端に位置する場合はマーク値を「4」に示すことで、仮想の格子線42の交点を中心としたマーク41の位置によって位置情報を提供することができる。
また、マーク41は、仮想の格子線42上でない対角線方向にも形成することができ、1つの仮想の格子線42の交点に複数のマークが形成されて位置情報を提供することができる。この場合、それぞれのマーク値は、x座標とy座標で分離した方式で任意の座標に表現することができ、位置情報は、座標に表現されるマーク値から提供することができる。
【0087】
仮想の格子線42は、所定間隔を置いて横及び縦で形成することができる。格子線42間の距離は、250〜300μmで形成することができ、マーク41は、仮想の格子線42の交点を中心として1/4または1/8の距離を置いた地点に形成することができる。さらにマーク41は、仮想の格子線42の交点を中心として2つ以上のマークが連関されて形成することができる。
【0088】
デジタルペン300は、例えば、赤外線感知センサで、6×6大きさの格子線42上で縦横6個ずつ36個のマーク41を認識した場合、それぞれのマーク値による位置情報を算出し、これを用いて光学フィルム200上における絶対位置を把握することができる。
【0089】
図11では、仮想の格子線42とマーク41で構成されるドットパターン40を認知して光学フィルム200上における位置情報を算出する一例を挙げて説明したが、光学フィルム200上に形成される任意のパターンを用いて位置情報を算出するすべての種類のデジタルペンシステムに本発明の光学フィルム200が適用されることは当然である。
【0090】
デジタルペン300の内部には、その他の通信手段のための装置、マイク及びスピーカなどの多様な機能を行う装置が内蔵され、デジタルペン300に内蔵されたMCUによって動作を制御することができる。また、デジタルペン300のペンの先部分にはインキが含まれていて一般のペンの機能をすることができ、外部光源を反射して情報を表示することができるノート、ボード、電子黒板上に情報パターンが形成された光学フィルムを付着して使用することができる。
【0091】
上述では、本発明の好ましい実施形態を参照して詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、当該技術分野の熟練した当業者は添付の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で、本発明を多様に修正及び変更させることができる。