(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記曲げ誘導部は、前記台紙を押圧して形成された押し罫、ミシン目、又は前記台紙を厚み方向に一部カットして形成されたカット線である請求項1又は2に記載の台紙付包装体。
前記曲げ誘導部は、前記接着部の上下方向に沿う両側部近傍それぞれに、又は前記接着部の上下方向に沿う両外側縁それぞれよりも外方に配されている請求項1〜4の何れか1項に記載の台紙付包装体。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の台紙付包装体について、その好ましい第1実施形態に基づき、
図1〜
図4を参照しながら説明する。
第1実施形態の台紙付包装体1A(以下、単に「台紙付包装体1A」ともいう。)は、
図1に示すように、台紙3の表面に接着部5を介して接着されたフィルム4により製品2を固定した台紙付包装体である。台紙付包装体1Aの台紙3には、上下方向に延びる曲げ誘導部6が設けられており、台紙3が、曲げ誘導部6の位置にて表面F側に曲げられている。
【0010】
以下の説明においては、
図1〜
図4に示すように、固定される製品2の上下方向をY方向、上下方向に直交する方向である幅方向をX方向、上下方向(Y方向)及び幅方向(X方向)からなる面方向に直交する方向である製品2の厚み方向をZ方向として説明する。尚、製品2の上下方向(Y方向)、幅方向(X方向)及び厚み方向(Z方向)は、それぞれ、台紙付包装体1Aの上下方向(Y方向)、幅方向(X方向)及び厚み方向(Z方向)と同じ方向である。また、
図1〜
図3に示すように、上下方向(Y方向)の内の吊り下げ用の通し穴31を製品の上方側として説明する。また、
図4に示すように、厚み方向(Z方向)の内、台紙付包装体1Aを構成する台紙3に配された製品2側を表面(F)側、その反対側を裏面(R)側として説明する。
【0011】
台紙付包装体1Aは、例えば、後述する吊り下げ用の通し穴31に陳列棒に通して、陳列棒から吊り下げられた状態で棚に陳列されて販売されるようになっている。
【0012】
第1実施形態では、台紙付包装体1Aに固定された製品2は、
図1〜
図2に示すように、化粧料等の液を収容したボトル形状の容器本体21と、容器本体21の開口頸部に開閉自在に螺合又は嵌合するキャップ22とを有している。第1実施形態では、製品2の容器本体21は、横断面視して、円形状、楕円形状、矩形状等の形状を採用することができ、第1実施形態では、
図4に示すように、楕円形状であり、上下方向(Y方向)に長く形成されている。具体的には、製品2は、例えばY方向の長さが50mm〜180mm程度、X方向の長さが20mm〜80mm程度、Z方向の長さが10mm〜60mm程度に形成されている。尚、製品2の形状はこれに限られず、例えば化粧品等の入ったチューブ、ジャー、ポンプ付き容器、スプレー付き容器、スティック容器、棒状化粧料容器の形状であってもよく、エアゾール製品、更に電卓やホチキス、ハサミなどを製品2の換わりに用いてもよい。
【0013】
第1実施形態では、製品2を固定する台紙3は、
図1〜
図3に示すように、平板状のものであり、厚紙、厚紙に合成樹脂フィルムがラミネートされた複合体、合成樹脂板等から構成されている。台紙3は、固定する製品2よりも大きな形状を有しており、第1実施形態では、上下方向(Y方向)に長い矩形状に形成されている。具体的には、台紙3は、例えばY方向の長さが75mm〜250mm程度、X方向の長さが40mm〜150mm程度の大きさに形成されている。また、台紙3の坪量は、200g/m
2〜500g/m
2程度のものであり、特に200g/m
2〜300g/m
2の低坪量のものでも使用することができる。第1実施形態では、台紙3は、
図1,
図2に示すように、製品2よりも上方で、且つ、幅方向(X方向)中央部に位置する部分に、吊り下げ用の通し穴31を1個有している。尚、台紙3の形状はこれに限られず、保持する対象である製品2の形状や、吊り下げの陳列の状態に応じて適切な形状を採用することができる。また、台紙3のデザインとの関係から製品2の位置は、幅方向(X方向)中央部に限定されず適宜変更でき、その場合、穴31の位置も幅方向(X方向)中央部に限定されず適宜調整される。また、台紙3にはその表面Fに彩色を施したり、キャッチフレーズの文字、図形又は記号等を印刷したりして、製品2をアピールすることもできる。さらに、台紙の裏面R側にも、製品内容の説明や取扱い説明などを記載することができる。
【0014】
また、反りを防止する観点から、台紙3の上下方向(Y方向)の長さに対する台紙3の上端から粘着剤6の上端までの長さ(粘着剤6の上端までの長さ/台紙3の長さ)は、0.05倍〜0.8倍程度であることが好ましく、0.15倍〜0.6倍程度であることが更に好ましい。具体的には、台紙3の長さが150mm〜200mmである際に、接着剤6の上端までの長さが22mm〜120mmであることが好ましく、また、台紙3の長さが100mm〜150mmである際には、接着剤6の上端までの長さは15mm〜90mmであることが好ましい。
【0015】
第1実施形態では、製品2を固定するフィルム4は、
図1〜
図3に示すように、筒状に形成されたシュリンクフィルムである。シュリンクフィルム4は、例えば20μm〜100μm程度の厚さの、熱収縮性を有する透明な合成樹脂製のフィルム材料からなる。筒状のシュリンクフィルム4は、そのY方向の長さが、製品2のY方向の長さの0.25以上1.5以下、特に0.5以上1.2以下であることが好ましい。
【0016】
筒状のシュリンクフィルム4は、例えば一軸方向に延伸させた合成樹脂製のフィルム材料を用いて形成したり、二軸方向に延伸させた合成樹脂製のフィルム材料を用いて形成したりすることができる。一軸方向に延伸させたフィルム材料を用いて形成した場合には、加熱された際に筒状の周方向にのみ熱収縮する物性を備えていることが好ましい。材料としては、ポリエチレン、ポリプロプレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等があげられ、これらの樹脂を混合した樹脂混合物や、2種以上のフィルムを積層した積層フィルムでもよく、透明であることが好ましい。
【0017】
以上説明した筒状のシュリンクフィルム4は、第1実施形態では、
図1〜
図2に示すように、台紙3の表面FにおけるY方向下方側に片寄った領域に配されている。また、シュリンクフィルム4は、X方向中央領域に、接着部5を介して、上下方向(Y方向)に長い形状で台紙3に接着固定されている。台紙3にシュリンクフィルム4を固定することで、台紙付包装体1Aに用いられるフィルム付台紙となる。
【0018】
第1実施形態では、フィルム4を台紙3に接着固定する接着部5は、
図2〜
図3に示すように、製品2に対応する位置にて上下方向(Y方向)に延びて形成されている。具体的には、接着部5は、平面視して、台紙3に固定する製品2の外周縁(輪郭)以内の位置にて上下方向(Y方向)に台紙3に接着剤を塗工することにより形成される。接着部5は、そのY方向の長さが、製品2のY方向の長さの1/20以上1/1以下、特に1/5以上1/1以下であることが好ましく、その幅は5mm以上製品2のX方向の長さ以下、特に5mm以上製品2のX方向の長さの1/2以下であることが好ましい。また、接着部5は、X方向およびY方向に連続した形状に限らず、Y方向又はX方向に間欠的に設けられていてもよい。
【0019】
接着部5を形成する接着剤としては、シュリンクフィルムの熱収縮時の加熱の影響を受けることなく、台紙3に対して筒状のシュリンクフィルム4を強固に接着あるいは粘着しておくことが可能な、公知の各種の接着剤や粘着剤或いは両面テープ等を用いることができる。
【0020】
本発明においては、台紙3に上下方向(Y方向)に延びる曲げ誘導部6が設けられている。曲げ誘導部6は、台紙3を折り曲げる起因となる部分であるのみならず、台紙3を湾曲させる起因となる部分でもある。第1実施形態の台紙付包装体1Aの各曲げ誘導部6は、
図2,
図4に示すように、製品2の上下方向(Y方向)に沿う両外側縁2s1,2s1それぞれよりもX方向内方に配されている。即ち、誘導部6は、
図2に示すように、台紙3に固定する製品2の平面視における外周縁(輪郭)以内の位置に形成されている。また、第1実施形態では、曲げ誘導部6は、
図1〜
図3に示すように、上下方向(Y方向)に長い帯状の接着部5の上下方向(Y方向)に沿う両側部5s,5s近傍それぞれに配されている。詳述すると、第1実施形態の台紙付包装体1Aの各曲げ誘導部6は、
図2〜
図4に示すように、帯状接着部5の側部5sの外側縁5s1よりもX方向内方に0mm〜5mm程度内側に配され、外側縁5s1に沿って配されている。
【0021】
第1実施形態では、各曲げ誘導部6は、台紙3を押圧して形成された押し罫である。具体的には、曲げ誘導部6である押し罫は、例えば、台紙3の表面F側から裏面R側に向かって、或いは台紙3の裏面R側から表面F側に向かって、上下方向(Y方向)に一直線状に、或いは間欠的に形成するこができる。台紙3を押圧する際には、台紙3を表面F側(固定する製品2側)に曲げたい場合には、台紙3の表面F側から裏面R側に向かって押圧し、台紙3を裏面R側に曲げたい場合には、台紙3の裏面R側から表面F側に向かって押圧する。第1実施形態では、曲げ誘導部6である押し罫は、
図4に示すように、台紙3の表面F側から裏面R側に向かって、一直線状に上下方向(Y方向)に延びて形成されている。押し罫の形成方法は、特に制限はなく、金属押し刃での冷間押し、又は加熱押し等が挙げられる。また、
図4では省略したが、裏面側Rには、凸(畝)が形成されている。ただし、押しの強さと台紙の材質等によって、裏面側Rには凸(畝)が形成されないこともある。
【0022】
尚、各曲げ誘導部6は、台紙3を押圧して形成される押し罫の替わりに、ミシン目、又は台紙を厚み方向に一部カットして形成されたカット線であってもよい。ミシン目の場合には、台紙3を貫通させたスリットを上下方向(Y方向)に間欠的に配して形成すればよい。また、カット線の場合には、台紙3の表面F側から裏面R側に向かって台紙3を貫通させずに、或いは台紙3の裏面R側から表面F側に向かって台紙3を貫通させずに、上下方向(Y方向)に一直線状にカットして、或いは上下方向(Y方向)に間欠的にカットして形成すればよい。
【0023】
各曲げ誘導部6は、その上下方向(Y方向)の長さが、反り防止の観点から、台紙3の上下方向(Y方向)の長さの1/5以上1/1以下、特に1/3以上1/1以下であることが好ましい。更にまた、各曲げ誘導部6は、その幅(X方向の長さ)が、反り防止効果と作業性の観点から、接着部5の幅(X方向の長さ)の1/1以上1/2以下、特に1/1以上1/4以下であることが好ましい。
【0024】
第1実施形態の台紙付包装体1Aは、
図4(a)に示すように、製品2を筒状のシュリンクフィルム4の内部に挿入した後に、シュリンクフィルム4を加熱収
縮させることにより、台紙3とシュリンクフィルム4と製品2とが一体となって固定される。そして、
図1,
図4(b)に示すように、フィルムの収縮と連動してフィルムと接着している台紙3が曲げ誘導部6の位置にて表面F側に曲げられる。
【0025】
以上のように構成された第1実施形態の台紙付包装体1Aは、
図1に示すように、台紙3が、曲げ誘導部6の位置にて表面F側に曲げられている。台紙3は製品化した時に台紙3の背面方向(R方向)に反りやすく、台紙3の反りとほぼ直交する方向に、誘導線となる曲げ誘導部6を設けて折り曲げることによって、誘導線方向に強度を出し、反りを防止することができる。その為、陳列棒を台紙3の吊り下げ用の通し穴31に通して、台紙付包装体1Aを陳列棒から吊り下げた状態で長期間棚に陳列して販売されたとしても、台紙3が、曲げ誘導部6に起因する台紙3の曲げにより、製品2の重みによる台紙3の反り返りを防止することができ、台紙付包装体1Aの視認性が向上する。このように台紙3の反り返りを防止することができれば、陳列状態の台紙付包装体1A内に固定された製品2や台紙表面Fの内容を消費者が容易に見え易く、購入しやすくなる。
【0026】
また、第1実施形態の台紙付包装体1Aは、フィルム4を台紙3に接着固定する接着部5が、
図2に示すように、製品2に対応する位置にて、即ち、台紙3に固定する製品2の外周縁(輪郭)以内の位置にて上下方向(Y方向)に延びて形成されている。その為、接着部5が台紙付包装体1Aを正面視した際に見え難く、台紙付包装体1Aの外観に影響しない部分で工夫ができる。
【0027】
また、第1実施形態の台紙付包装体1Aは、
図1〜
図4に示すように、フィルム4が筒状のシュリンクフィルムで形成されており、曲げ誘導部6が、
図3,
図4に示すように、帯状の接着部5の両側部5s,5s近傍、詳述すると、帯状接着部5の側部5sの外側縁5s1よりもX方向内方に配されている。その為、製品2を筒状のシュリンクフィルム4の内部に挿入後に、シュリンクフィルム4を加熱収縮させると、フィルム4と接着されている台紙3の曲げ誘導部6の位置にて台紙3が製品2に沿って表面F側に曲がり易くなる。また、曲げ誘導部6が、台紙3の表面F側から裏面R側に向かって台紙3を押圧して形成された押し罫であるので、曲げ誘導部6の位置にて台紙3が表面F側に更に曲がり易い。また、曲げ誘導部6が、
図2に示すように、台紙3に固定する製品2の両外側縁2s1,2s1よりも内方に形成されていると、曲げ誘導部6に起因する曲がりが、製品2よりも上方の部分に形成され難く、台紙3における製品2よりも上方の部分に記載したキャッチフレーズ等が読み易く、台紙付包装体1Aの外観に影響しない部分で工夫ができる。また、曲げ誘導部6が接着部5よりも内方に配されているので、シュリンク時に自然と曲げ効果が出易い。
【0028】
第1実施形態の台紙付包装体1Aの製造方法としては、先ず、上下方向(Y方向)に延びる曲げ誘導部6が設けられた台紙3の表面Fに、接着部5を介して筒状のシュリンクフィルム4を接着した、フィルム付台紙を準備する。その後、筒状のシュリンクフィルム4の内部に製品2を挿入する。その後、筒状のシュリンクフィルム4を加熱収縮させることにより、収縮された筒状のシュリンクフィルム4と台紙3と製品2とを一体に固定するとともに、曲げ誘導部6の位置にて台紙3を表面F側に曲げる。このような工程を有する台紙付包装体の製造方法により折り曲げ工程が不要になるため、第1実施形態の台紙付包装体1Aを容易かつ経済的に製造することができる。
【0029】
次に、本発明の第2〜第6実施形態の台紙付包装体について説明する。第2〜第5実施形態の台紙付包装体1B〜1Eは、曲げ誘導部6の配置位置、又は本数が第1実施形態の台紙付包装体1Aと異なる。また、第6実施形態の台紙付包装体1Fは、フィルム4の形態、接着部5の配置位置、曲げ誘導部6の配置位置が第1実施形態の台紙付包装体1Aと異なる。第2〜第6実施形態の台紙付包装体1B〜1Fについては、第1実施形態の台紙付包装体1Aと異なる点について主として説明し、同様の点については同一の符号を付して説明を省略する。特に言及しない点については、第1実施形態の台紙付包装体1Aに関する説明が適宜適用される。
【0030】
第2実施形態の台紙付包装体1Bにおいては、各曲げ誘導部6は、
図5に示すように、上下方向(Y方向)に長い帯状の接着部5の上下方向(Y方向)に沿う両側部5s,5s近傍それぞれに配されている。詳述すると、第2実施形態の台紙付包装体1Bの各曲げ誘導部6は、帯状接着部5の側部5sの外側縁5s1からX方向外方(具体的には外側縁5s1から外方に0〜10mm、好ましくは0〜5mm)に配され、外側縁5s1に沿って配されている。従って、第2実施形態の台紙付包装体1Bの各曲げ誘導部6は、
図5に示すように、製品2の上下方向(Y方向)に沿う両外側縁2s1,2s1それぞれよりもX方向内方に配されている。尚、誘導部6は、
図5に示すように、台紙3に固定する製品2の外周縁(輪郭)以内の位置に形成されている。
【0031】
第2実施形態の台紙付包装体1Bは、
図5(a)に示すように、製品2を筒状のシュリンクフィルム4の内部に挿入した後に、シュリンクフィルム4を加熱収縮させることにより、台紙3とシュリンクフィルム4と製品2とが一体となって固定されているとともに、
図5(b)に示すように、曲げ誘導部6の位置にて台紙3が表面F側に曲げられている。第2実施形態の台紙付包装体1Bは、曲げ誘導部6が接着部5の幅方向(X方向)外方に配されて形成されているので、接着剤5の塗布が安定し易く、生産性が向上する。その他の効果については、台紙付包装体1Aの効果と同様である。
【0032】
次に、第3実施形態の台紙付包装体1C及び第4実施形態の台紙付包装体1Dそれぞれにおいては、各曲げ誘導部6は、
図6,
図7に示すように、上下方向(Y方向)に長い帯状の接着部5の上下方向(Y方向)に沿う両側部5s,5s近傍それぞれよりも幅方向(X方向)外方、具体的には外側縁5s1から外方に5mm以上、特に8mm以上離れた位置に配されていることが好ましい。以下、第3実施形態の台紙付包装体1C及び第4実施形態の台紙付包装体1Dそれぞれについて、詳述する。
【0033】
第3実施形態の台紙付包装体1Cの各曲げ誘導部6は、
図6に示すように、帯状接着部5の側部5sの外側縁5s1と、製品2の上下方向(Y方向)に沿う外側縁2s1との間に配されている。即ち、誘導部6は、
図6に示すように、台紙3に固定する製品2の外周縁(輪郭)以内の位置に形成されている。具体的には、誘導部6は、製品2の外側縁2s1から幅方向(X方向)内方に1mm以上、特に3mm以上離れた位置に配されていることが好ましい。
【0034】
第4実施形態の台紙付包装体1Dの各曲げ誘導部6は、
図7に示すように、帯状接着部5の側部5sの外側縁5s1よりも幅方向(X方向)外方であって、更に製品2の上下方向(Y方向)に沿う外側縁2s1よりも幅方向(X方向)外方に配されている。具体的には、誘導部6は、製品2の外側縁2s1から幅方向(X方向)外方に1mm以上、特に5mm以上離れた位置に配されていることが好ましい。
【0035】
第3実施形態の台紙付包装体1C及び第4実施形態の台紙付包装体1Dそれぞれは、
図6(a),
図7(a)に示すように、製品2を筒状のシュリンクフィルム4の内部に挿入した後に、シュリンクフィルム4を加熱収縮させる以外に、外力を加えることにより、
図6(b),
図7(b)に示すように、曲げ誘導部6の位置にて台紙3が表面F側に曲げられている。第3実施形態の台紙付包装体1C及び第4実施形態の台紙付包装体1Dは、台紙3が外力により曲げられているので、吊り下げずに陳列台等に置いた時の自立性も向上する。その他の効果については、台紙付包装体1Aの効果と同様である。
【0036】
次に、第5実施形態の台紙付包装体1Eにおいては、曲げ誘導部6は、
図8に示すように、上下方向(Y方向)に長い帯状の接着部5の幅方向(X方向)中央部に1箇所設けられている。従って、第5実施形態の台紙付包装体1Eの曲げ誘導部6は、
図8に示すように、製品2の上下方向(Y方向)に沿う両外側縁2s1,2s1それぞれよりもX方向内方に配されている。尚、誘導部6は、
図8に示すように、台紙3に固定する製品2の外周縁(輪郭)以内の位置に形成されている。
【0037】
第5実施形態の台紙付包装体1Eは、
図8(a)に示すように、製品2を筒状のシュリンクフィルム4の内部に挿入した後に、シュリンクフィルム4を加熱収縮させることにより、
図8(b)に示すように、曲げ誘導部6の位置にて台紙3を表面F側に曲げて、台紙3とシュリンクフィルム4と製品2とが一体となって固定されている。第5実施形態の台紙付包装体1Eの効果については、台紙付包装体1Aの効果と同様である。
【0038】
次に、第6実施形態の台紙付包装体1Fにおいては、製品2を固定するフィルム4が、
図9(a)に示すように、矩形状に形成された熱収縮性を有さない可撓性のフィルムである。矩形状のフィルム4は、そのY方向の長さが、製品2のY方向の長さの1/5以上1/1以下、特に1/4以上1/1以下であることが好ましく、台紙3のY方向の長さの1/10以上4/5以下、特に1/5以上2/3以下であることが好ましい。具体的には、矩形状のフィルム4は、そのY方向の長さが10mm〜150mm程度に形成されている。可撓性のフィルムとしては、伸縮性を有することが好ましく、ポリエチレン、LLDPE(直鎖上低密度ポリエチレン)等のストレッチフィルムや、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PVC(ポリ塩化ビニル)等のラップフィルムを用いることができる。
【0039】
このような矩形状のフィルム4が、第6実施形態では、
図9(a)に示すように、台紙3の表面FにおけるY方向下方側に片寄った領域に配され、フィルム4の上下方向(Y方向)に沿う両側部4s,4sそれぞれに、接着部5を介して、台紙3に接着固定されている。即ち、第6実施形態の台紙付包装体1Fでは、接着部5が2箇所設けられている。なお、前述の通り、フィルム4の台紙3への固定は、特に制限なく公知の各種の接着剤や粘着剤或いは両面テープ等を用いることができる。
【0040】
第6実施形態の台紙付包装体1Fにおいては、フィルム4を台紙3に接着固定する各接着部5は、
図9(a)に示すように、製品2の上下方向(Y方向)に沿う両外側縁2s1,2s1それぞれよりもX方向外方の位置であって、更に後述する曲げ誘導部6よりもX方向外方の位置にて、上下方向(Y方向)に延びて形成されている。第6実施形態の台紙付包装体1Fの各接着部5は、そのY方向の長さが、製品2のY方向の長さの1/5以上1/1以下、特に1/4以上1/1以下であることが好ましい。具体的には、第6実施形態の台紙付包装体1Fの各接着部5は、そのY方向の長さが10mm〜150mm程度、そのX方向の長さが35mm〜100mm程度の帯状に形成されている。
【0041】
第6実施形態の台紙付包装体1Fにおいては、各曲げ誘導部6は、
図9(a),
図9(b)に示すように、製品2の上下方向(Y方向)に沿う両外側縁2s1,2s1それぞれよりもX方向外方の位置に配されている。詳述すると、第6実施形態の台紙付包装体1Fの各曲げ誘導部6は、
図9に示すように、各接着部5と製品2の上下方向(Y方向)に沿う外側縁2s1との間に配され、外側縁2s1に沿って配されている。尚、各誘導部6は、
図9に示すように、台紙3に固定する製品2の外周縁(輪郭)よりも外方の位置に形成されている。
【0042】
各曲げ誘導部6は、その上下方向(Y方向)の長さが、反り対策の観点から、台紙3の上下方向(Y方向)の長さの1/5以上1/1以下、特に1/3以上1/1以下であることが好ましい。
【0043】
第6実施形態の台紙付包装体1Fは、
図9(b)に示すように、製品2を矩形状のフィルム4と台紙3との間に挿入した後に、外力により、
図9(c)に示すように、曲げ誘導部6の位置にて台紙3が裏面R側に曲げられて、製品2は台紙3に固定される。製品2に沿った可撓性のフィルム4は、曲げ誘導部6の位置にて台紙3が裏面R側に曲げられることで、製品2に密着して台紙3と挟持状態とすることによって製品2が台紙付包装体1F中で固定される。第6実施形態の台紙付包装体1Fの効果については、台紙付包装体1Aの効果と同様である。
【0044】
本発明の台紙付包装体は、上述の第1〜第6実施形態の台紙付包装体1A〜1Fに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。また、上述の第1〜第6実施形態の台紙付包装体1A〜1Fにおける各構成要件は、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜組み合わせて実施できる。
【0045】
例えば、上述の第1〜第6実施形態の台紙付包装体1A〜1Fにおいては、
図3,
図4,
図5,
図6,
図7,
図8,
図9に示すように、各曲げ誘導部6は、上下方向(Y方向)に連続して延びる1本の形態で形成されているが、断続的に延びる形態で形成されていてもよい。
【0046】
また、上述の第1〜第6実施形態の台紙付包装体1A〜1Fにおいては、
図3,
図4,
図5,
図6,
図7,
図8,
図9に示すように、各曲げ誘導部6は、上下方向(Y方向)に平行に延びる形態で形成されているが、上下方向(Y方向)にさえ延びる形態で形成されていればよい。具体的には、各曲げ誘導部6が、幅方向(X方向)内方又は外方に湾曲すると共に、上下方向(Y方向)に延びる形態で形成されていてもよい。同様に、上述の第1〜第6実施形態の台紙付包装体1A〜1Fにおいては、
図3,
図4,
図5,
図6,
図7,
図8,
図9に示すように、接着部5は、上下方向(Y方向)に平行に延びる形態で形成されているが、上下方向(Y方向)にさえ延びる形態で形成されていればよい。