(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6341387
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】植物を生成する筆記具および植物を成長させる方法
(51)【国際特許分類】
B43K 29/00 20060101AFI20180604BHJP
B43K 19/02 20060101ALI20180604BHJP
A01C 1/00 20060101ALI20180604BHJP
B43K 29/20 20060101ALI20180604BHJP
【FI】
B43K29/00 Z
B43K19/02 Z
A01C1/00 F
B43K29/20 Z
【請求項の数】20
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-527655(P2015-527655)
(86)(22)【出願日】2013年8月16日
(65)【公表番号】特表2015-530290(P2015-530290A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(86)【国際出願番号】US2013055309
(87)【国際公開番号】WO2014028827
(87)【国際公開日】20140220
【審査請求日】2016年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】515043196
【氏名又は名称】スプラウト デンマーク エーピーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ボリーニ,マリオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャッジ,ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ハーンリー,ローレン
【審査官】
金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−320914(JP,A)
【文献】
米国特許第05720129(US,A)
【文献】
特開平06−153619(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3130468(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3029259(JP,U)
【文献】
実開昭51−129330(JP,U)
【文献】
特開2014−050384(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−1210300(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43K 1/00 − 31/00
A01C 1/00 − 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物を生成する筆記具であって、該筆記具は、
筆記端部および対向する非筆記端部を有する、ハウジング;
ハウジングの非筆記端部に配置された、カプセルであって、1つ以上の種を含み、1つ以上の種を放出するために、湿潤土内の配置後に分解可能な材料で作られているカプセル;および
ハウジングの非筆記端部の湿潤土内の配置を助けるための、ハウジングに位置するしるし、を含み、
前記しるしは、幹を有する植物の表示を含み、前記しるしは、前記ハウジングの前記非筆記端部を前記湿潤土内に配置する際に直立に配向されることを特徴とする、植物を生成する筆記具。
【請求項2】
ハウジングが、木製のケーシングおよび木製のケーシング内に収容されたマーキング芯を含み、該マーキング芯が、ハウジングの筆記端部で露出しており、木材のケーシングの除去によって尖ることができることを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項3】
カプセルが、1つ以上の種の水分への露出を保護することを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項4】
カプセルが、1つ以上の種を光から保護するために不透明であることを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項5】
カプセルが、1つ以上の種をカプセルの外に運ぶために、湿潤土内に植えられたときに膨張可能である基材をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項6】
カプセルが、カプセル単独を植えることを可能にするために、ハウジングに着脱可能に係合されることを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項7】
カプセルが、カプセルをハウジングの少なくとも一部分と一緒に植えるために、ハウジングに固定して取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項8】
カプセルが、ハウジング内に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項9】
ハウジングと対向してカプセルに取り付けられた消しゴムをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の植物を生成する筆記具。
【請求項10】
植物を成長させるためのキットであって、該キットは、
筆記端部および対向する非筆記端部を有する筆記具;
湿潤土内の配置で分解可能な材料で作られている、筆記具の非筆記端部での取付け用のカプセル;
植物を生成するための1つ以上の種;および
ハウジングの非筆記端部の湿潤土内の配置を助けるための、ハウジングに位置するしるし、を含み、
前記しるしは、幹を有する植物の表示を含み、前記しるしは、前記ハウジングの前記非筆記端部を前記湿潤土内に配置する際に直立に配向されることを特徴とする、キット。
【請求項11】
湿潤土内の配置後に膨張可能である基材をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載のキット。
【請求項12】
筆記具が、鉛筆であることを特徴とする、請求項10に記載のキット。
【請求項13】
カプセルが、1つ以上の種の水分への露出を保護することを特徴とする、請求項10に記載のキット。
【請求項14】
カプセルが、1つ以上の種を光から保護するために不透明であることを特徴とする、請求項10に記載のキット。
【請求項15】
筆記具の楽しみを広げるための方法であって、該方法は、
1つ以上の種を分解性のカプセルへと入れる工程;
カプセルを、筆記具の非筆記端部の湿潤土内の配置を助けるための、筆記具に位置するしるしを有する筆記具に取り付け、前記しるしは、幹を有する植物の表示を含み、前記しるしは、前記筆記具の前記非筆記端部を前記湿潤土内に配置する際に直立に配向される工程;
筆記具が使い尽くされた後に及びしるしを見て、カプセルを湿潤土へと植える工程であって、それによって、カプセルを分解し、1つ以上の種を放出する、工程;および
1つ以上の植物を1つ以上の種から成長させる工程、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項16】
湿潤土内に植えられたときに膨張可能である基材を、カプセルへと加える工程をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
カプセルを筆記具に取り付ける工程において、筆記具が鉛筆であることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記非筆記端部を前記湿潤土内に配置する際に、前記筆記具全体が前記湿潤土内に沈められる、ことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記非筆記端部を前記湿潤土内に配置する際に、前記しるしの少なくとも一部が前記湿潤土から突出することを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
植物を生成する筆記具であって、該筆記具は、
筆記端部および対向する非筆記端部を有する、ハウジング;
ハウジングの非筆記端部に配置された、カプセルであって、1つ以上の種を含み、1つ以上の種を放出するために、湿潤土内の配置後に分解可能な材料で作られているカプセル;および
ハウジングの非筆記端部の湿潤土内の配置を助けるための、ハウジングに位置するしるし、を含み、
前記しるしは、前記カプセルに向かってのびる幹を有する植物の表示を含み、前記しるしは、前記ハウジングの前記非筆記端部を前記湿潤土内に配置する際に直立に配向されることを特徴とする、植物を生成する筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2012年8月16日に出願の、発明の名称「SPROUT: A PENCIL WITH A SEED INSIDE」、米国仮特許出願第61/683,715号の利益およびそれに対する優先権を主張し、これは、その全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
概略
本開示は、植物を生成する筆記具、特に、種を用いる植込可能な部分を有する筆記具、およびそのような種から植物を成長させる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
鉛筆は、典型的に、黒鉛芯を取り囲む木製のケーシング(wood casing)で構成される。木製のケーシングは、筆記、描画、またはマーキングの目的で、黒鉛などの芯の幾つかを露出するために、一端が部分的に除去される。鉛筆が使用されるとともに、露出した芯の部分は、すり減り、丸まる(dull)。鉛筆を尖らせるために、木製のケーシングの追加部分が除去される必要がある。最終的に、木材のケーシングの尖鋭化および除去を繰り返した後に、鉛筆は、短くなり過ぎて使用することができず、典型的に捨てられる。他の筆記具も、同じような運命となる。使用期間後、それらは、インクを使い果たすか又は壊れて、捨てられる。毎年捨てられる筆記具の数は驚異的な数であり、不必要な浪費につながりかねない。それ故、筆記または描画の主目的に適さないようになった後でさえ楽しむことができる、鉛筆または別のタイプの筆記具が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、植物を成長させるための、器具、キットおよび方法を提供する。幾つかの実施形態では、植物を生成する筆記具が提供される。そのような筆記具は、筆記端部および対向する非筆記端部を有するハウジングを含み得る。幾つかの実施形態では、ハウジングは、木製のケーシングおよび木製のケーシング内に収容されたマーキング芯を含み得、該マーキング芯は、ハウジングの筆記端部で露出しており、木製のケーシングの除去によって尖ることができる。さらに、1つ以上の種を有するカプセルは、ハウジングの非筆記端部に配置され得る。カプセルは、1つ以上の種を放出するために、湿潤土内の配置後に分解可能である。カプセルは、1つ以上の種をカプセルの外に運ぶために、湿潤土内に植えられたときに膨張可能である基材をさらに含む。
【0005】
幾つかの実施形態では、植物を成長させるためのキットが提供される。キットは、筆記端部および対向する非筆記端部を有する、鉛筆などの、筆記具を含み得る。キットは、筆記具の非筆記端部での取付け用のカプセルをさらに含み、該カプセルは、湿潤土内の配置後に分解可能となる。カプセルは、植物を生成するための1つ以上の種を含み得る。
【0006】
幾つかの実施形態では、筆記具の楽しみを広げる方法が提供される。最初に、1つ以上の種を有するカプセルは、鉛筆などの筆記具に取り付けられ得る。筆記具が使い尽くされると(または所望されればもっと早くに)、カプセルは、湿潤土へと植えられ得、これによって、カプセルは、分解されて、1つ以上の種を放出し得る。続いて、1つ以上の植物が、1つ以上の種から成長し得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の実施形態は、添付の図面を参照してさらに説明され、ここで同様の構造が、幾つかの図の全体にわたる同様の符号によって引用される。示される図面は、必ずしもサイズが統一されておらず、代わりに、本開示の実施形態の原理を例証することに一般に重点が置かれている。
【0008】
【
図2】
図2は、本開示の種を有するカプセルの側面図である。
【
図3】
図3は、本開示の筆記具を使用する及び植えるための方法の実施形態を例証する。
【0009】
上に確認される図面は、本開示の実施形態を明記しているが、他の実施形態も、議論されるように、熟考される。本開示は、限定するものではなく代表的なものとして例示の実施形態を示している。多数の他の変更および実施形態が、本開示の実施形態の原理の範囲および精神内にある当該技術分野の当業者によって考案され得る。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、本開示に従って植物を生成する筆記具100が提供される。筆記具100は、幾つかの実施形態では、木製のケーシングまたはハウジング102、および1つ以上の植物を成長させることができる1つ以上の種を保持するカプセル110を含む。筆記具100が使い尽くされると、すなわち、筆記またはマーキングにはもはや使用できない、または必要とされないと、1つ以上の植物を成長させるために、カプセルが植えられ得る。
【0011】
図2を参照すると、カプセル110は、1つ以上の植物を成長させることができる1つ以上の種114を含み得る。このように、カプセル110は、単独で又は筆記具の少なくとも一部分とともに植えられ得、種114を放出するために作動されて(activated)、種114の発芽および成長を可能にする。様々な種類の種が、本開示の筆記具100とともに使用され得る。適切な種は、限定されないが、(i)キンセンカおよびマリーゴールドなどの、花、(ii)パセリ、セージ、ローズマリー、タイム、バジル、ディル、ミントなどの、薬草、および(iii)トマト、ナス、ハラペーニョ、胡椒などの、野菜を含む。幾つかの実施形態では、種の種類は、筆記具100の色またはスタイルに一致した花を含むために、さらに様々であり得る。例えば、色鉛筆は、鉛筆の芯に一致した色の色づけした花へと成長することができる。さらに又は代替的に、菌類胞子、ウイルス、または細菌(または微生物)の種類が、カプセル110に含まれてもよい。幾つかの実施形態では、様々な種の種類が、カプセルから成長した様々な植物を生成するために混合され得る。
【0012】
カプセル110は、幾つかの実施形態において、植えられるまでの通常の使用過程の間、1つ以上の種114を、物理的危害および水分と光への露出から保護する。その目的のために、カプセル110は、防水材料または耐水材料で作られ得る。幾つかの実施形態では、カプセル110は、種114の未熟発芽を結果としてもたらし得る、水分のカプセル112への進入および水分による種114の冠水(irrigating)を防ぐために、1つ以上の種114のまわりにシールを形成する。幾つかの実施形態では、カプセル110は、1つ以上の種114の光への露出を保護するために、不透明または非透明な材料から作られ得る。一方で、カプセル100は、湿潤土へと植えられるときなどに、水分への持続した露出後に、分解または溶解するように設計される。このように、カプセル110は、湿潤土へと植えられるときに、分解または溶解し得ることで、カプセル110から1つ以上の種114を放出し、その種は、続いて、1つ以上の植物へと成長し得る。幾つかの実施形態では、カプセルは、セルロースまたはゼラチンで作られ得る。
【0013】
図2を続けて参照すると、カプセル110は、基材112をさらに含み得、ここで1つ以上の種114は、カプセル110内に埋め込まれ得る。幾つかの実施形態では、基材112は、カプセル110への基材の効果的なパッキングを可能にするために密になり得る。基材112は、種114を物理的危害および水分または光への露出からさらに保護し得る。幾つかの実施形態では、基材112の少なくとも一部分は、基材が湿潤土へと植えられるときなどに、水分への露出後に膨張可能であり得る。このように、カプセル110が湿潤土に植えられて分解が始まるときに、基材112は、湿潤土から水分を吸収し得、(カプセルが、まだ溶解または分解されていない場合に)膨張してカプセル110を破裂させ得ることで、1つ以上の種をカプセル110の外に運ぶ。膨張する基材112は、作動すると、カプセル110を種114から押し離すことで、通気を提供し、発芽中の種の窒息(suffocation)を防ぐ。幾つかの実施形態では、基材112は、水分への露出で膨張し得る、乾燥したピート(dry peat)を含む。基材のための追加の適切な材料は、限定されないが、一般的な培養土、粉砕されたヤシ殻、ミズゴケ、またはそれらの組み合わせを含む。
【0014】
図1を再び参照すると、カプセル110は、その一端が筆記具100に取り付けられ得る。幾つかの実施形態では、カプセル110は、筆記具100に永久的にまたは固定して取り付けられ得る。他の実施形態では、カプセル110は、筆記具100から着脱可能に係合され得る。幾つかの実施形態では、消しゴム(図示せず)が、筆記具100の端部ではなくカプセルの端部に取り付けられ得ることで、ユーザーは、筆記具100によって書いた文字を消すことができる。
【0015】
幾つかの実施形態では、カプセル110は、筆記具110のケーシング102と一体となり得る。そのような実施形態では、ケーシング102の非筆記端部に、空洞が作られ得る。空洞は、1つ以上の種を有する膨張可能な基材で満たされ得る。空洞の外端は、セルロースまたはゼラチンなどの、分解性のカバーで覆われ得る。筆記具が植えられるときに、カバーが分解し得ることで、膨張可能な基材は、ケーシング中の空洞から1つ以上の種を押し出すことができる。幾つかの実施形態では、ケーシング102は、分解性の材料で作られ得ることで、筆記具が植えられるときに、分解して、1つ以上の種を放出する。本開示の植込可能なカプセルが、限定されないが、他の事務用品または台所道具などの、任意の他のタイプの器具、装置、またはツールに取り付けられ得ることに留意されたい。
【0016】
筆記具100は、幾つかの実施形態において、ケーシング、または筆記またはマーキングのデバイスあるいはインクを保持するためのハウジング102を含み得る。ケーシング102は、筆記端部104および筆記端部104に対向する非筆記端部106を有する。筆記具100は、限定されないが、ペン、鉛筆、マーカー、ハイライトマーカー、毛筆、あるいはマーキング、筆記または描画に使用可能な任意の他の器具を含む、任意の筆記具から選択され得る。幾つかの実施形態では、筆記具100は、木製のケーシング102および木製のケーシング102内の黒鉛または色芯108を備える従来の鉛筆であってもよい。任意の従来の鉛筆でのように、色芯108が、木製のケーシング102の筆記端部104で露出され得ることで、筆記具100で書くことが可能になる。色芯108の露出部分がすり減り、丸まると、鉛筆は、色芯108の所望の長さを露出させるために、木製のケーシング102を除去することによって尖ることができる。
【0017】
幾つかの実施形態では、植物を生成する筆記具用のキットが提供され得る。幾つかの実施形態では、キットは、芯を有するケーシング102、およびケーシング102に取り付けられ得るカプセル110を含み得る。幾つかの実施形態では、基材112、種114、およびカプセル110をケーシング102に取り付けるための手段もまた、キットに含まれ得る。
【0018】
筆記具100を組み立てるために、幾つかの実施形態では、カプセル110には、基材112が充填され得る。幾つかの実施形態では、基材112は、微細な乾燥粉末として提供される。基材112の整合性を保証するために、基材112中で任意の一群または塊(clumps or lumps)を解体することが望ましいかもしれない。幾つかの実施形態では、基材112は、カプセル112内に圧縮され得る。1つ以上の種は、基材112に加えられ得る。幾つかの実施形態では、カプセル110は、基材112および種114を保持することができる閉鎖端、および閉鎖端に対向する開放端を有し得る。幾つかの実施形態では、カプセル110は、基材112および種114を既に実装されて供給され得る。
【0019】
カプセル110を筆記具100と係合させるために、筆記具100の非筆記端部106は、カプセル110の開放端へと挿入され得る。幾つかの実施形態では、筆記具100の非筆記端部106は、カプセル112へのより容易な挿入のために、例えば、くり抜き機(router)を使用して形作られ得る。幾つかの実施形態では、カプセル110および筆記具100の非筆記端部106のサイズは、摩擦嵌めを作り出すために互いに合わせられ得る。さらに又は代替的に、例えば、接着剤、留め具、または類似したものなどの、追加の取付手段が、カプセル110を筆記具100に固定するために使用されてもよい。幾つかの実施形態では、カプセル110は、製造を容易にするために両端が閉じられてもよく、機械的手段によって筆記具100に取り付けられてもよい。
【0020】
図3を参照すると、作動中である、筆記具100、特に、筆記具100の非筆記端部106に係合されたカプセル112を有する鉛筆が提供されている。鉛筆100は、鉛筆100の尖鋭化の繰り返しが原因で短くなり過ぎて、さらに使用できなくなるまで、筆記または描画のために使用され得る。この時点で、1つ以上の種114を含んでいるカプセル110は、単独で又は鉛筆100の残りの部分とともに、土へと植えられ得る。幾つかの実施形態では、
図4に示されるように、筆記具100は、しるし120を含み得、該しるしは、ユーザーにカプセルを特定の方向に植えるように指示している。幾つかの実施形態では、筆記具は、種114の名称を含み得、これは、有用な植え込みマーカー(planting marker)として使用され得る。
【0021】
カプセル110は水で作動されるため、カプセル110の最初のいくらかの散水がカプセルを作動させ得、1つ以上の種の発芽を開始させ得る。カプセル110は、一旦植えられると、水分に露出されて、崩壊または溶解を開始し、それによって、水分は種114に達し、発芽を開始させることができる。膨張する基材112を有する実施形態では、基材112は、種114をカプセル110の外に運ぶために、水分の存在によって膨張し得る。その後、種114を成長且つ成熟させるために、従来の植物栽培の慣習が続く。本開示の筆記具を使用する及び植える方法を、鉛筆に関して記載したが、類似の方法が、他のタイプの筆記具に適用可能であることに留意されたい。
【0022】
本明細書で言及される、すべての特許、特許出願、および公開された参考文献は、それら全体が引用によって本明細書に組み込まれる。上に開示された及び他の特徴および機能の幾つか、またはその代替物が、多くの他の異なるシステムまたは適用へと所望されるように組み合わせられ得ることが認識されるだろう。以下の特許請求の範囲に包含されるようにも意図される当該技術分野の当業者によって、続けて、その様々な代替案、修正、変更または改善がなされ得る。