(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1及び2にかかる技術は、事前に収集したタクシーの位置情報や配車が可能か否かの情報(配車可否)に基づいて配車対象を一台に絞り込んだ上で、当該タクシーに対して予約車とされた旨を通知するものである。ここで、タクシーは空車状態で路上を走行し、乗車希望者が見つかり次第、乗車させることも多い。そのため、各タクシーの配車可否の状態は、頻繁に変化する。それ故、予約車として通知されたタクシーがその時点で空車ではなくなっていた場合には、再度、配車対象を選出し直さなければならない。尚、特許文献3に係る技術は、屋内(予約ステーション)に設置された予約端末から配車の予約を行うものであり、タクシーの配車希望者が歩行中に配車要求を行う場合には対応できない。よって、特許文献1〜3にかかる技術には、タクシーの配車可否の状態に応じて配車対象のタクシーを柔軟に選出することが困難であるという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、タクシーの配車可否の状態に応じて配車対象のタクシーを柔軟に選出するための配車管理システム、配車管理装置、配車管理方法、及び、配車管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様にかかる配車管理システムは、
複数のタクシーに搭載され、ネットワークを介して各タクシーの現在の位置を示す第1の位置情報を送信する複数の車載端末と、
前記ネットワークを介してユーザの現在の位置を示す第2の位置情報及び配車要求を送信するユーザ端末と、
前記ネットワークを介して前記複数のタクシーを管理する配車管理装置と、を備え、
前記配車管理装置は、
前記複数の車載端末のそれぞれから前記第1の位置情報を受信して記憶部に格納し、
前記ユーザ端末から前記第2の位置情報及び前記配車要求を受信した場合に、当該第2の位置情報と、前記記憶部に格納された各タクシーの前記第1の位置情報とに基づいて、前記複数のタクシーの中から複数の配車候補のタクシーを選出し、
前記選出された複数の配車候補のそれぞれの前記第1の位置情報を前記ユーザ端末に対して送信し、
前記ユーザ端末から指定された1以上の配車候補における車載端末に対して配車可否の確認要求を送信し、
前記1以上の配車候補における車載端末から受信した前記確認要求に対する応答に応じて配車対象のタクシーを決定し、
前記ユーザ端末に対して、前記配車対象が決定した旨を送信し、
前記決定された配車対象における車載端末に対して、前記第2の位置情報を送信する。
【0010】
本発明の第2の態様にかかる配車管理装置は、
複数のタクシーに搭載された複数の車載端末のそれぞれからネットワークを介して各タクシーの現在の位置を示す第1の位置情報を受信して、記憶部に格納し、
ユーザ端末から前記ネットワークを介してユーザの現在の位置を示す第2の位置情報及び配車要求を受信した場合に、当該第2の位置情報と、前記記憶部に格納された各タクシーの前記第1の位置情報とに基づいて、前記複数のタクシーの中から複数の配車候補のタクシーを選出し、
前記選出された複数の配車候補のそれぞれの前記第1の位置情報を前記ユーザ端末に対して送信し、
前記ユーザ端末から指定された1以上の配車候補における車載端末に対して配車可否の確認要求を送信し、
前記1以上の配車候補における車載端末から受信した前記確認要求に対する応答に応じて配車対象のタクシーを決定し、
前記ユーザ端末に対して、前記配車対象が決定した旨を送信し、
前記決定された配車対象における車載端末に対して、前記第2の位置情報を送信する。
【0011】
本発明の第3の態様にかかる配車管理方法は、
複数のタクシーに搭載され、ネットワークを介して各タクシーの現在の位置を示す第1の位置情報を送信する複数の車載端末と、
前記ネットワークを介してユーザの現在の位置を示す第2の位置情報及び配車要求を送信するユーザ端末と、
前記ネットワークを介して前記複数のタクシーを管理する配車管理装置と、を用いた配車管理方法であって、
前記配車管理装置が、
前記複数の車載端末のそれぞれから前記第1の位置情報を受信して記憶部に格納し、
前記ユーザ端末から前記第2の位置情報及び前記配車要求を受信した場合に、当該第2の位置情報と、前記記憶部に格納された各タクシーの前記第1の位置情報とに基づいて、前記複数のタクシーの中から複数の配車候補のタクシーを選出し、
前記選出された複数の配車候補のそれぞれの前記第1の位置情報を前記ユーザ端末に対して送信し、
前記ユーザ端末から指定された1以上の配車候補における車載端末に対して配車可否の確認要求を送信し、
前記1以上の配車候補における車載端末から受信した前記確認要求に対する応答に応じて配車対象のタクシーを決定し、
前記ユーザ端末に対して、前記配車対象が決定した旨を送信し、
前記決定された配車対象における車載端末に対して、前記第2の位置情報を送信する。
【0012】
本発明の第4の態様にかかる配車管理プログラムは、
複数のタクシーに搭載された複数の車載端末のそれぞれからネットワークを介して各タクシーの現在の位置を示す第1の位置情報を受信して、記憶部に格納する処理と、
ユーザ端末から前記ネットワークを介してユーザの現在の位置を示す第2の位置情報及び配車要求を受信した場合に、当該第2の位置情報と、前記記憶部に格納された各タクシーの前記第1の位置情報とに基づいて、前記複数のタクシーの中から複数の配車候補のタクシーを選出する処理と、
前記選出された複数の配車候補のそれぞれの前記第1の位置情報を前記ユーザ端末に対して送信する処理と、
前記ユーザ端末から指定された1以上の配車候補における車載端末に対して配車可否の確認要求を送信する処理と、
前記1以上の配車候補における車載端末から受信した前記確認要求に対する応答に応じて配車対象のタクシーを決定する処理と、
前記ユーザ端末に対して、前記配車対象が決定した旨を送信する処理と、
前記決定された配車対象における車載端末に対して、前記第2の位置情報を送信する処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、タクシーの配車可否の状態に応じて配車対象のタクシーを柔軟に選出するための配車管理システム、配車管理装置、配車管理方法、及び、配車管理プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
【0016】
<発明の実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1にかかる配車管理システム100の全体構成を示すブロック図である。配車管理システム100は、ユーザ端末1と、タクシー21〜2N(Nは2以上の自然数)に搭載された車載端末211〜2N1と、配車管理装置3とを備える。車載端末211〜2N1は、無線通信によりネットワーク5を介して配車管理装置3と接続されている。尚、ネットワーク5は、インターネットを含む移動体通信網であるとよい。車載端末211〜2N1のそれぞれは、GPS衛星4と通信することにより、自己の現在の位置を示す第1の位置情報331〜33Nを取得可能である。そして、車載端末211〜2N1のそれぞれは、ネットワーク5を介して配車管理装置3に対して第1の位置情報331〜33Nを送信する。
【0017】
ユーザ端末1は、任意のタクシーの配車を希望するユーザ(不図示)が携帯する無線携帯端末である。ユーザ端末1は、無線通信によりネットワーク5を介して配車管理装置3と接続されている。また、ユーザ端末1は、例えば、GPS(Global Positioning System)機能を搭載し、GP衛星4と通信することにより、自己の現在の位置情報を取得可能である。そして、ユーザ端末1は、ネットワーク5を介してユーザの現在の位置を示す第2の位置情報34及び任意のタクシーの配車要求を送信する。
【0018】
配車管理装置3は、ネットワーク5を介してタクシー21〜2Nを管理する。配車管理装置3は、制御部31と、記憶部32とを備える。制御部31は、車載端末211〜2N1のそれぞれから第1の位置情報331〜33Nを受信して記憶部32に格納する。また、制御部31は、ユーザ端末1から第2の位置情報34及び配車要求を受信した場合に、第2の位置情報34と、記憶部32に格納された各タクシーの第1の位置情報331〜33Nとに基づいて、複数のタクシー21〜2Nの中から複数の配車候補のタクシーを選出する。ここで、制御部31は、タクシー21〜2Nのうち全てを配車候補として選出してもよい。また、制御部31は、受信した第2の位置情報34を記憶部32に格納してもよい。そして、制御部31は、選出された複数の配車候補のそれぞれの第1の位置情報をユーザ端末1に対して送信する。また、制御部31は、ユーザ端末1から指定された1以上の配車候補における車載端末に対して配車可否の確認要求を送信する。そして、制御部31は、1以上の配車候補における車載端末から受信した確認要求に対する応答に応じて配車対象のタクシーを決定する。その後、制御部31は、ユーザ端末1に対して、配車対象が決定した旨を送信し、決定された配車対象における車載端末に対して、第2の位置情報34を送信する。
【0019】
図2は、本発明の実施の形態1にかかる配車管理方法の流れを示すフローチャートである。まず、配車管理装置3は、複数の車載端末211〜2N1のそれぞれから第1の位置情報331〜33Nを受信して記憶部32に格納する(S11)。次に、配車管理装置3は、ユーザ端末1から第2の位置情報34及び配車要求を受信したか否かを判定する(S12)。第2の位置情報34及び配車要求を受信していないと判定した場合、ステップS11へ戻る。
【0020】
そして、第2の位置情報34及び配車要求を受信したと判定した場合、配車管理装置3は、第2の位置情報34と、記憶部32に格納された各タクシーの第1の位置情報331〜33Nとに基づいて、複数のタクシー21〜2Nの中から複数の配車候補のタクシーを選出する(S13)。続いて、配車管理装置3は、選出された複数の配車候補のそれぞれの第1の位置情報をユーザ端末1に対して送信する(S14)。これにより、ユーザ端末1は、配車が可能な複数の配車候補をユーザに提示することができる。また、ユーザは必要に応じて提示された複数の配車候補の中から1以上の配車候補のタクシーを指定することができる。その場合、ユーザ端末1は、指定された配車候補を配車管理装置3へ送信する。
【0021】
そのため、配車管理装置3は、ユーザ端末1から指定された1以上の配車候補における車載端末に対して配車可否の確認要求を送信する(S15)。そして、配車管理装置3は、1以上の配車候補における車載端末から受信した確認要求に対する応答に応じて配車対象のタクシーを決定する(S16)。その後、配車管理装置3は、ユーザ端末1に対して、配車対象が決定した旨を送信する(S17)。また、配車管理装置3は、決定された配車対象における車載端末に対して、第2の位置情報34を送信する(S18)。これにより、配車対象のタクシーは、第2の位置情報34に向けて移動して、ユーザ端末1を携帯するユーザを乗車させることが可能となる。
【0022】
上述したように、タクシーの運行状態は頻繁に変更するため、仮に事前に各タクシーから配車が可能か否かの情報を収集していたとしても、ユーザ端末1からの配車要求を受けた時点では、他の乗客を乗せているなど、配車が行えない可能性もある。そこで、本発明の実施の形態1では、第1段階として各タクシーの位置情報に基づいて、ユーザ端末とのある程度の距離の範囲内のタクシーに絞り込んだ配車候補を複数選出する。そして、第2段階として選出された複数の配車候補に対して配車可否を確認する。そのため、各タクシーの最新の運行状態(空車、迎車、回送、賃走等)を考慮して、つまり、タクシーの配車可否の状態に応じて配車対象のタクシーを柔軟に選出することができる。
【0023】
<発明の実施の形態2>
本発明の実施の形態2は、上述した実施の形態1の改良例である。
図3は、本発明の実施の形態2にかかるタクシー手配提供システム200の構成を示すブロック図である。タクシー手配提供システム200は、配車管理システム100の一実施例であり、無線携帯端末101と、タクシー111、112・・・11Nに搭載された車載端末1031、1032・・・103Nと、タクシー配車登録管理サーバ105とを備える。
【0024】
無線携帯端末101並びに車載端末1031〜103Nは、本発明の実施の形態2にかかる専用アプリケーションが動作可能である。当該専用アプリケーションは、タクシー配車登録管理サーバ105からダウンロード可能であり、無線携帯端末101並びに車載端末1031〜103Nにインストールされることで、実行可能となる。
【0025】
無線携帯端末101は、上述したユーザ端末1の一例であり、GPSを搭載し、通信ネットワーク網104に接続可能な端末装置である。無線携帯端末101は、任意のタクシーの配車を希望するユーザ(不図示)が携帯する、PDC(Personal Digital Cellular)、PDA(Personal Digital Assistant)、又はスマートフォン等のGPS機能を搭載した市場に普及している携帯情報端末であるとよい。無線携帯端末101は、後述する事前準備処理、タクシー所在確認処理、タクシー配車手配処理(手動又は自動)、配車変更処理、乗車完了処理等を実行する。
【0026】
そして、無線携帯端末101は、これらの処理の中で、適宜、次のような処理を実行する。例えば、無線携帯端末101は、GPS衛星102と通信して無線携帯端末101の現在の位置情報を取得する。また、無線携帯端末101は、通信ネットワーク網104を介してタクシー配車登録管理サーバ105との接続処理を行い、通信ネットワーク網104を介したデータの送受信を行う。そして、無線携帯端末101は、適宜、アプリケーションの更新を行う。また、無線携帯端末101は、ユーザからユーザ情報の入力、配車要求、配車候補の指定の手動又は自動の設定、配車変更、乗車完了等の操作を受け付ける。そして、無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105に対して、ユーザ情報、位置情報、配車要求、配車候補の指定、配車変更要求及び乗車完了通知等を送信する。また、無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から配車候補及び配車対象のタクシーの位置情報等を受信する。そして、無線携帯端末101は、受信した配車候補及び配車対象のタクシーの位置等を画面に表示する。
【0027】
車載端末1031〜103Nは、上述した車載端末211〜2N1の一例であり、GPSを搭載し、通信ネットワーク網104に接続可能な端末装置である。車載端末1031等は、例えば、タクシードライバが操作可能なPDC、PDA、スマートフォン、又はタブレット等のGPS機能を搭載した市場に普及している情報端末であるとよい。車載端末1031〜103Nは、後述する事前準備処理、タクシー所在確認処理、タクシー配車手配処理(手動又は自動)、配車変更処理、乗車完了処理等を実行する。
【0028】
そして、車載端末1031等は、これらの処理の中で、適宜、次のような処理を実行する。例えば、車載端末1031等は、GPS衛星102と通信して車載端末1031等の現在の位置情報を取得する。また、車載端末1031等は、通信ネットワーク網104を介してタクシー配車登録管理サーバ105との接続処理を行い、通信ネットワーク網104を介したデータの送受信を行う。そして、車載端末1031等は、適宜、アプリケーションの更新を行う。また、車載端末1031等は、ドライバーからタクシーの情報の入力、配車を受け付けるか否か(配車可否)、配車変更、乗車完了等の操作を受け付ける。そして、車載端末1031等は、タクシー配車登録管理サーバ105に対して、タクシー情報、位置情報、配車可否、配車変更要求及び乗車完了通知等を送信する。また、車載端末1031等は、タクシー配車登録管理サーバ105から配車可否の確認要求、配車の仮予約、配車の決定及びユーザ端末の位置情報等を受信する。そして、車載端末1031等は、受信したユーザ端末の位置等を画面に表示する。
【0029】
GPS衛星102は、上述したGPS衛星4の一例であり、衛星測位システムの一部としてGPS情報である位置情報を提供する。通信ネットワーク網104は、上述したネットワーク5の一例であり、デジタル移動無線、無線LAN、電話回線網を含む公共ネットワーク網である。
【0030】
タクシー配車登録管理サーバ105は、上述した配車管理装置3の一例であり、タクシー手配提供サービスを実現する。タクシー配車登録管理サーバ105は、通信ネットワーク網104を介して無線携帯端末101並びに車載端末1031〜103Nと通信可能である。タクシー配車登録管理サーバ105は、管理制御部106と、ユーザ管理データ107と、タクシー管理データ108とを備える。尚、タクシー配車登録管理サーバ105は、1又は複数台のコンピュータ装置で実現可能である。ユーザ管理データ107は、ユーザによる当該サービス利用可否やユーザ情報、位置情報等を管理するためのデータである。ここで、ユーザ情報には、例えば、ユーザの住所、氏名、端末電話番号、メールアドレス等のユーザの基本情報を含めても構わない。また、ユーザ情報には、ユーザ端末を識別する端末ID(機器内情報)、ユーザを識別するユーザID、ユーザ端末にインストールされたアプリケーションのバージョン番号等を含めても構わない。タクシー管理データ108は、タクシーによる当該サービス利用可否やタクシーの情報、位置情報等を管理するためのデータである。ここで、タクシーの情報には、例えば、タクシー又は車載端末を識別するID、車載端末にインストールされたアプリケーションのバージョン番号等を含めても構わない。尚、ユーザ管理データ107及びタクシー管理データ108は、記憶装置内に記憶されたデータに相当する。
【0031】
管理制御部106は、無線携帯端末101及び車載端末1031〜103Nと通信ネットワーク網104経由でデータの送受信を行う。また、管理制御部106は、受信データに基づいてユーザ管理データ107及びタクシー管理データ108への登録、更新、削除等を制御する。管理制御部106は、後述する照合処理、データ登録変更処理、配車判定処理、ユーザ端末1、車載端末1031等又は他のサーバへの通知処理を行う。
【0032】
<無線携帯端末>
続いて、無線携帯端末101の動作について
図4〜9を用いて説明する。
【0033】
(1−1) 事前準備
図4は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)における事前準備処理の流れを説明するためのフローチャートである。まず、無線携帯端末101は、インストールされた、本発明の実施の形態2にかかる専用アプリケーションにより、タクシー配車登録管理サーバ105への接続処理を行う(S301)。次に、無線携帯端末101は、無線携帯端末IDや専用アプリケーションからの接続などによる情報をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信し、タクシー配車登録管理サーバ105においてユーザ管理データ107と照合した結果を受信する。そして、無線携帯端末101は、受信した照合結果に基づいてユーザ管理データ107に登録されているか否かを判定する(S302)。登録済みの場合、無線携帯端末101は、ステップS304へ進む。また、未登録である場合、無線携帯端末101は、ユーザの操作によりユーザ情報を入力し(S303)、データ配車登録管理サーバ105へ送信する。これにより、当該無線携帯端末101に関する情報がユーザ管理データ107に登録される。そして、無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から登録完了の通知を受信する。
【0034】
続いて、無線携帯端末101は、専用アプリケーションのバージョン情報に基づくバージョンアップの要否判定結果を受信し、バージョンアップの要否を判定する(S304)。インストール済みの専用アプリケーションが最新版である場合等によりバージョンアップが不要と判定した場合、ステップS306へ進む。一方、バージョンアップが必要と判定した場合、無線携帯端末101は、通信ネットワーク網104を介してタクシー配車登録管理サーバ105から当該専用アプリケーションの最新版をダウンロードし、インストール(専用アプリケーションの更新)を行う(S305)。
【0035】
その後、無線携帯端末101は、ユーザの操作によりタクシーの配車を手動にするか自動にするか設定する(S306)。そして、ユーザが配車候補のタクシーの所在確認を希望する場合、
図5へ進み、所在確認が不要の場合、当該事前準備処理を終了する(S307)。
【0036】
(1−2) タクシー所在確認
図5は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)におけるタクシー所在確認処理の流れを説明するためのフローチャートである。まず、無線携帯端末101は、専用アプリケーションが起動中か否かを判定する(S401)。専用アプリケーションが起動中でない場合、専用アプリケーションを起動し(S402)、タクシー配車登録管理サーバ105に接続する(S403)。この時、
図4のステップS304及びS305と同様に、接続したアプリケーションのバージョンに応じて、アプリケーションをダウンロードする(S404、S405)。そして、
図4のステップS306と同様に、タクシーの配車を手動にするか自動にするか設定する(S406)。
【0037】
そして、無線携帯端末101は、ユーザの操作によりタクシー配車登録管理サーバ105へ配車要求を送信する(S407)。無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から車載端末1031等の位置情報等を受信し、受信した位置情報等に基づいてタクシー所在状態を画面に表示する(S408)。尚、このとき、画面に表示されるタクシー所在状態は、
図2のステップS13で選出された複数の配車候補に相当するものである。ここで、配車の設定が手動である場合、
図6へ進み、自動である場合、当該タクシー所在確認を終了する(S409)。
【0038】
(1−3) タクシー配車手配
(1−3−1) 手動設定の場合
図6は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)におけるタクシー配車手配処理(手動設定)の流れを説明するためのフローチャートである。まず、無線携帯端末101は、画面に表示されたタクシー所在状態に基づき、ユーザから配車を希望するタクシーの選択(指定)を受け付ける(S501)。例えば、画面に表示された複数の配車候補のタクシーのうち一つの指定を受け付ける。そして、無線携帯端末101は、選択されたタクシーについての配車可否をタクシー配車登録管理サーバ105へ問い合わせる(S502)。
【0039】
無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から配車可否の結果を受信し、当該結果により配車指定が完了したか否かを判定する(S503)。配車指定が未完了、つまり、選択したタクシーが配車不可であった場合、ステップS501へ戻る。配車指定が完了、つまり、選択したタクシーが配車可能であった場合、無線携帯端末101は、表示を配車指定されたタクシーの車載端末のみに切り替える(S504)。このとき、無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から配車指定が完了通知と共に、配車指定されたタクシーの現在の位置、予想到着時間、ルート等を受信し、画面に表示する。
【0040】
その後、ユーザが乗車完了又は配車変更するまでの間、無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から情報の更新を受信していなければ(S505で無し)、定期的にタクシー配車登録管理サーバ105へ自己の位置情報を含むユーザ情報を送信し、無線携帯端末101の位置の更新を行う。すなわち、無線携帯端末101は、GPS衛星102に対してポーリング処理を実行し(S506)、取得した位置情報をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信する。
【0041】
また、無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から情報の更新を受信した場合(S505で有り)、受信した情報に応じた更新処理を行う(S507)。例えば、配車指定されたタクシーの位置情報の更新を受信した場合、受信した位置情報に基づき、画面上の配車指定されたタクシーの表示位置を更新する。そして、受信した情報が配車変更である場合(S508で有り)、
図8へ進む。また、受信した情報が乗車完了である場合(S509で完了)、当該タクシー配車手配処理を終了し、
図9へ進む。一方、受信した情報が乗車完了でない場合(S509で未完了)、ステップS505へ戻る。
【0042】
(1−3−2) 自動設定の場合
図7は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)におけるタクシー配車手配処理(自動設定)の流れを説明するためのフローチャートである。まず、無線携帯端末101は、画面に表示された複数の配車候補のタクシーの全ての配車可否をタクシー配車登録管理サーバ105へ問い合わせる(S601)。そして、無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105から配車可否の結果又は配車対象のタクシーの位置情報を受信し、当該結果により配車指定が完了したか否かを判定する(S602)。配車指定が未完了、例えば、選択したタクシーの全てが配車不可であった場合、しばらく時間が経過した後、再度、タクシー所在確認結果を取得した上で、ステップS601へ戻る。また、配車指定が完了、つまり、特定のタクシーが配車対象として決定した場合、ステップS603へ進む。以降、ステップS603〜S608は、
図6のステップS504〜S509と同等であるため、説明を省略する。
【0043】
(1−4) 配車変更(中止含む)
図8は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)における配車変更処理の流れを説明するためのフローチャートである。配車指定の完了後、ユーザの乗車前に、配車指定されたタクシー以外のタクシーが、無線携帯端末101の近傍に移動してきた場合に、無線携帯端末101は、ユーザの操作により、タクシー配車登録管理サーバ105へ配車変更または配車の中止の要求を送信する(S701、S702)。そして、タクシー配車登録管理サーバ105において、配車対象のタクシー又は配車変更で指定されたタクシーの予想到着時間及び距離(位置)等からの配車変更可否の判定がなされる。そして、無線携帯端末101は、その判定結果を受け付けて、配車変更の可否を判定する(S703)。配車変更が可能との結果であった場合、さらに、無線携帯端末101は、ユーザから配車変更の決定の操作を受け付けたか否かを判定する(S704)。配車変更が決定されなかった場合、ステップS701へ戻る。一方、配車変更が決定された場合、無線携帯端末101は、配車指定されていたタクシーの表示を、配車変更後のタクシーに切り替える(S705)。尚、配車変更が不可との結果であった場合も、その旨を画面に表示する。また、配車中止(キャンセル)した場合もその旨を画面に表示する。その後、当該配車変更処理を終了し、
図9へ進む。
【0044】
(1−5) 乗車完了
図9は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)における乗車完了処理の流れを説明するためのフローチャートである。まず、配車指定されたタクシーが到着し、ユーザが乗車した場合、無線携帯端末101は、ユーザの操作により乗車完了の旨を受け付け(S801)、タクシー配車登録管理サーバ105へその旨を通知する(S802)。尚、本乗車完了の操作は、通常、後述するように車載端末側で行うことが望ましい。
【0045】
<車載端末>
続いて、車載端末1031の動作について
図10〜14を用いて説明する。尚、車載端末1032〜103Nの動作は、車載端末1031と同等であるため図示及び説明を省略する。
【0046】
(2−1) 事前準備
図10は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)における事前準備処理の流れを説明するためのフローチャートである。まず、車載端末1031は、インストールされた、本発明の実施の形態2にかかる専用アプリケーションにより、タクシー配車登録管理サーバ105への接続処理を行う(S901)。次に、車載端末1031は、車載端末IDや専用アプリケーションからの接続などによる情報をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信し、タクシー配車登録管理サーバ105においてタクシー管理データ108と照合した結果を受信する。そして、車載端末1031は、受信した照合結果に基づいてタクシー管理データ108に登録されているか否かを判定する(S902)。登録済みの場合、車載端末1031は、ステップS904へ進む。また、未登録である場合、車載端末1031は、ドライバーの操作により利用者情報(タクシーの情報等)を入力し(S303)、データ配車登録管理サーバ105へ送信する。そして、データ配車登録管理サーバ105において、当該車載端末1031を搭載したタクシーが本タクシー手配提供サービスを利用できるか否かが判定され、車載端末1031は、その結果を受信する。そして、車載端末1031は、結果に基づいて当該タクシー手配提供サービスの利用可否を判定する(S904)。利用不可の場合、当該車載端末1031は、当該サービスを利用できないため、当該事前準備処理を終了する。一方、利用可能の場合、つまり、当該車載端末1031に関する情報がタクシー管理データ108に利用者情報として正常に登録されたことになる。また、車載端末1031は、タクシー配車登録管理サーバ105への登録完了が通知される。
【0047】
続いて、車載端末1031は、上述した
図4のステップS304及びS305と同様に、バージョンアップの要否を判定し(S905)、バージョンアップが必要な場合、最新版をダウンロードし、インストール(専用アプリケーションの更新)を行う(S906)。そして、ドライバーがタクシーの所在確認を希望する場合、
図11へ進み、所在確認が不要の場合、当該事前準備処理を終了する(S907)。
【0048】
(2−2) タクシー所在確認
図11は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)におけるタクシー所在確認処理の流れを説明するためのフローチャートである。
まず、車載端末1031は、専用アプリケーションが起動中か否かを判定する(S1001)。専用アプリケーションが起動中でない場合、専用アプリケーションを起動し(S1002)、タクシー配車登録管理サーバ105に接続する(S1003)。この時、
図10のステップS904〜S906と同様に、サービスの利用可否の判定を行い、接続したアプリケーションのバージョンに応じて、アプリケーションをダウンロードする(S1004〜S1006)。
【0049】
そして、車載端末1031は、タクシー配車登録管理サーバ105からの配車登録(配車候補の選択対象としての登録)があるまで、GPS衛星102に対してポーリング処理を繰り返し、取得した位置情報であるポーリング情報をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信する(S1007、S1008)。また、タクシー配車登録管理サーバ105からの配車登録を受信した場合、受付処理を行う(S1009)。そして、当該タクシー所在確認処理を終了し、
図12へ進む。
【0050】
(2−3) タクシー配車手配
図12は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)におけるタクシー配車手配処理の流れを説明するためのフローチャートである。まず、車載端末1031は、タクシー配車登録管理サーバ105からの配車可否の確認要求を受け付ける。そして、車載端末1031は、画面上に配車可否の確認要求を表示する。このとき、車載端末1031は、確認要求と併せて、配車要求したユーザ端末101の位置情報等を受信してもよい。その場合、車載端末1031は、ユーザ端末101の位置情報に基づいて、配車要求したユーザ端末101の位置等を画面に表示する。
【0051】
そして、車載端末1031は、ドライバーの操作により、配車指示を受けられるか否かの選択の入力を受け付け、タクシー配車登録管理サーバ105へ配車可否の結果(確認要求の応答)を送信する(S1101)。これにより、タクシー配車登録管理サーバ105において、最終的な配車対象のタクシーを決定する。そして、車載端末1031は、タクシー配車登録管理サーバ105から、最終的に配車対象として登録されたか否かを示す配車登録結果の通知を受信する(S1102)。このとき、ステップS1101にて配車不可として応答していた場合、配車登録結果により配車対象として決定されることはなく、
図11へ戻る(S1103で不可)。一方、ステップS1101にて配車可能として応答していた場合、車載端末1031は、配車登録結果により自タクシー(ここではタクシー111)が配車指定されたか、つまり、最終的に配車対象とされたかを判定する(S1104)。配車指定がされていなければ、
図11へ戻る。
【0052】
また、車載端末1031が搭載されたタクシー111に対する配車指定を受信した場合、車載端末1031は、ユーザ端末101の位置情報に基づいて、配車要求したユーザ端末101の位置等を画面に表示する。
【0053】
その後、ユーザが乗車完了又は配車変更するまでの間、車載端末1031は、タクシー配車登録管理サーバ105から情報の更新を受信していなければ(S1105で無し)、定期的にタクシー配車登録管理サーバ105へ自己の位置情報を含むタクシー情報を送信し、車載端末1031の位置の更新を行う。すなわち、車載端末1031は、GPS衛星102に対してポーリング処理を実行し(S1106)、取得した位置情報をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信する。
【0054】
また、車載端末1031は、タクシー配車登録管理サーバ105から情報の更新を受信した場合(S1105で有り)、受信した情報に応じた更新処理を行う(S1107)。例えば、配車要求したユーザ端末1の位置情報の更新を受信した場合、受信した位置情報に基づき、画面上のユーザ端末1の表示位置を更新する。そして、受信した情報が配車変更である場合(S1108で有り)、
図13へ進む。尚、ここでは、配車が中止された場合となる。また、受信した情報が乗車完了である場合(S1109で完了)、当該タクシー配車手配処理を終了し、
図14へ進む。一方、受信した情報が乗車完了でない場合(S1109で未完了)、ステップS1105へ戻る。
【0055】
(2−4) 配車変更(中止含む)
図13は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)における配車変更処理の流れを説明するためのフローチャートである。配車指定の完了後、ユーザの乗車前に、配車指定されたタクシー以外のタクシーが、無線携帯端末101の近傍に移動した場合、無線携帯端末101又は配車対象以外の車載端末により配車変更が要求され得る。または、任意の事情により無線携帯端末101がタクシーの配車自体を中止する場合もある。
【0056】
ここでは、まず、配車対象を車載端末1031から車載端末103Nへ配車変更するものとし、特に、配車対象以外の車載端末103Nが配車対象のタクシーを自己のタクシーに変更するための処理を説明する。この場合、例えば、
図12のS1103にて不可又はS1104にて指定無しと判定された以後に相当する。車載端末103Nは、ドライバーの操作により、自己のタクシー情報を指定して配車変更の入力を受け付ける(S1201)。そして、車載端末103Nは、自己のタクシー情報を指定した配車変更の要求をタクシー配車登録管理サーバ105に対して送信する(S1202)。そして、タクシー配車登録管理サーバ105において、配車対象のタクシー又は配車変更で指定されたタクシーの予想到着時間及び距離(位置)等からの配車変更可否の判定がなされる。そして、車載端末103Nは、その判定結果を受け付けて、配車変更の可否を判定する(S1203)。配車変更が可能との結果であった場合、さらに、車載端末103Nは、ドライバーから配車変更の決定の操作を受け付けたか否かを判定する(S1204)。配車変更が決定されなかった場合、当該配車変更処理を終了する。一方、配車変更が決定された場合、車載端末103Nは、画面に配車要求した無線携帯端末101の位置等を表示する(S1205)。尚、配車変更が不可との結果であった場合も、その旨を画面に表示する。また、配車が中止となる車載端末1031は、ステップS1201〜S1204を行わず、ステップS1205において画面に配車中止の旨が表示される。
【0057】
次に、無線携帯端末101により配車対象が車載端末1031から車載端末103Nへ変更要求された場合の処理を説明する。この場合、車載端末103Nは、タクシー配車登録管理サーバ105から自己が指定された配車変更要求を受け付け、
図12のステップS1101以降の処理が行われる。
【0058】
(2−5) 乗車完了
図14は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)における乗車完了処理の流れを説明するためのフローチャートである。まず、配車指定されたタクシーが到着し、ユーザが乗車した場合、車載端末1031は、ドライバーの操作により乗車完了の旨を受け付け(S1301)、タクシー配車登録管理サーバ105へその旨を通知する(S1302)。
【0059】
<タクシー配車登録管理サーバ>
続いて、タクシー配車登録管理サーバ105の動作について、
図15を用いて説明する。
図15は、本発明の実施の形態2にかかるタクシー配車登録管理サーバにおける配車管理処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【0060】
まず、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101又は車載端末1031等からの照合要求の有無を判定する(S1401)。例えば、無線携帯端末101又は車載端末1031等との接続がされた場合、照合要求があると判定する。そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101又は車載端末1031等から受信した端末ID又はアプリーションの情報に基づきユーザ管理データ107又はタクシー管理データ108と照合を行い(S1402)、登録の有無やアプリケーション更新の有無を判断する。タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101又は車載端末1031等の登録が無い場合、その結果を接続元の無線携帯端末101又は車載端末1031等へ通知し、登録に必要な情報やダウンロード実施がある場合は要求する。尚、ステップS1401において照合要求がなければステップS1403へ進む。
【0061】
次に、タクシー配車登録管理サーバ105は、更新データの有無を判定する(S1403)。ここで、更新データとは、無線携帯端末101又は車載端末1031等からの登録情報やポーリング情報等のユーザ管理データ107及びタクシー管理データ108に登録されている情報から変更するための情報である。そして、更新データがある場合、タクシー配車登録管理サーバ105は、当該更新データに基づきユーザ管理データ107又はタクシー管理データ108を更新する(S1404)。尚、ステップS1403において更新データがなければステップS1405へ進む。
【0062】
続いて、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101からの配車要求の有無を判定する(S1405)。配車要求を受け付けた場合、タクシー配車登録管理サーバ105は、配車要求処理を行う(S1406)。尚、ステップS1405において配車要求がなければステップS1407へ進む。
【0063】
続いて、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101又は車載端末1031等に対する通知データの有無を判定する(S1407)。つまり、上述したステップS1402、S1404又はS1406の照合、登録、更新処理に応じて、無線携帯端末101又は車載端末1031等に対する問合せや結果を通知データとして送信する必要が生じたか否かを判定する。通知データがある場合、通知先がユーザ、つまり無線携帯端末101であれば(S1408でYES)、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101へ当該通知データを送信する(S1409)。通知先がタクシー、つまり車載端末1031等であれば(S1410でYES)、タクシー配車登録管理サーバ105は、車載端末1031等へ当該通知データを送信する(S1411)。通知先が他のサーバ等であれば(S1412でYES)、タクシー配車登録管理サーバ105は、他のサーバ等へ当該通知データを送信する(S1413)。ステップS1407において通知データがない場合、ステップS1412において通知先が他のサーバ等でもない場合、又は、ステップS1413の処理後、ステップS1401へ戻る。
【0064】
ここで、無線携帯端末101から配車要求を受信した場合以降のタクシー配車登録管理サーバ105の処理例を
図15に対応付けて説明する。まず、タクシー配車登録管理サーバ105は、タクシー管理データ108に登録済みの複数のタクシーの中から複数の配車候補を選出する(S1406)。すなわち、タクシー配車登録管理サーバ105は、まず、無線携帯端末101の位置情報と、車載端末1031等の位置情報とに基づき、各タクシーの車載端末から無線携帯端末101への予定到達時間を算出する。例えば、タクシー配車登録管理サーバ105は、タクシー管理データ108から登録済みのタクシーの位置情報を読み出す。また、タクシー配車登録管理サーバ105は、ユーザ管理データ107から登録済みの無線携帯端末101の位置情報を読み出す。または、タクシー配車登録管理サーバ105は、配車要求と共に最新の無線携帯端末101の位置情報を受信した場合は、当該位置情報を用いる。そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、地図上の経路等を加味して無線携帯端末101の位置情報と、車載端末1031等の位置情報との距離を算出し、実際の混雑状況を加味して各タクシーの位置から無線携帯端末101の位置へ移動した場合の到達時間の予測値を算出する。そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、予定到達時間が所定範囲内のものを複数の配車候補として選出する。つまり、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101の周辺の車載端末1031等を検索して複数の配車候補とする。
【0065】
そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、選出された複数の配車候補のそれぞれの位置情報を無線携帯端末101に対して送信する(S1409)。そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101から1以上の配車候補の指定を受け付ける。例えば、手動設定の場合、複数の配車候補のうち少なくとも1つの指定を受け付け、自動設定の場合、複数の配車候補の全ての指定を受け付ける。そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101から指定された1以上の配車候補における車載端末に対して配車可否の確認要求を送信する(S1411)。その後、タクシー配車登録管理サーバ105は、各配車候補における車載端末から確認要求に対する応答を受信する(S1405で有り)。そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、受信した応答に応じて配車対象のタクシーを決定する。このとき、複数の車載端末から配車可能の応答を受け付けた場合、例えば、予定到達時間が最も短いものや、タクシーの移動方向が分かる場合には、現時点で予定到達時間が最短でなくとも無線携帯端末101に近付く方向に移動している者等を配車対象として決定するとよい。タクシー配車登録管理サーバ105は、配車対象として決定した車載端末について配車登録をタクシー管理データ108に対して行う(S1406)。
【0066】
その後、タクシー配車登録管理サーバ105は、無線携帯端末101に対して、配車対象が決定した旨を送信する(S1409)。また、併せて、配車対象の車載端末の位置情報、経路、予定到達時間を送信する(S1409)。そして、タクシー配車登録管理サーバ105は、決定された配車対象における車載端末に対して、配車登録結果の通知と共に無線携帯端末101の位置情報を送信する(S1411)。また、タクシー配車登録管理サーバ105は、配車対象外となった車載端末についてもその旨を配車登録結果の通知として送信する(S1411)ことが望ましい。
【0067】
続いて、本発明の実施の形態2にかかる全体の処理の流れについて、具体例として、
図16〜
図29を用いて説明する。
【0068】
(3−1) 事前準備
図16は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)における事前準備処理の流れを説明するためのシーケンス図である。無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105と接続処理を行う(S1601)。このとき、タクシー配車登録管理サーバ105の管理制御部106は、ユーザ管理データ107に対して照合を行う。照合結果に問題がない場合、無線携帯端末101は、ユーザ情報の登録を行う(S1602)。このとき、無線携帯端末101は、ユーザ情報に無線携帯端末101を識別可能な情報を含める。そして、無線携帯端末101は、必要に応じて専用アプリケーションのダウンロード及びインストールを行う(S1603)。その後、無線携帯端末101は、配車の設定を自動又は手動のいずれかに設定する(S1604)。
【0069】
図17は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)における事前準備処理の流れを説明するためのシーケンス図である。車載端末1031は、タクシー配車登録管理サーバ105と接続処理を行う(S1701)。このとき、タクシー配車登録管理サーバ105の管理制御部106は、タクシー管理データ108に対して照合を行う。照合結果に問題がない場合、車載端末1031は、利用者情報(タクシー情報)の登録を行う(S1702)。このとき、車載端末1031は、利用者情報に車載端末1031を識別可能な情報を含める。そして、車載端末1031は、必要に応じて専用アプリケーションのダウンロード及びインストールを行う(S1703)。
【0070】
(3−2) タクシー所在確認
図18〜
図20は、本発明の実施の形態2にかかるタクシー所在確認処理の流れを説明するためのシーケンス図である。無線携帯端末101は。アプリケーションを起動してユーザ情報を送信し、タクシー配車登録管理サーバ105へ接続する(S1801)。このとき、タクシー配車登録管理サーバ105は、ユーザ管理データ107より本サービスを使用できるユーザであるか否かを判定する(S1802)。そして、無線携帯端末101は、起動中のアプリケーションのバージョンを確認し、必要に応じて専用アプリケーションのダウンロード及びインストールを行う(S1803)。
【0071】
また、
図19において、車載端末1031及び1032は、GPS衛星102に対してポーリング処理を行い、取得した位置情報を含めたポーリング情報を管理制御部106に送信する。そして、管理制御部106は、受信したポーリング情報をタクシー管理データ108に登録する。
【0072】
その後、無線携帯端末101は、GPS衛星102から位置情報を取得し、位置情報を管理制御部106へ送信する。管理制御部106は、無線携帯端末101の位置情報に基づき周辺に所在するタクシーを確認するため、タクシー管理データ108に登録された タクシーの車載端末1031及び1032に対して位置情報及び配車可否の状態を収集する(S2001)。そして、管理制御部106は、車載端末1031及び1032から収集した位置情報及び配車可否の状態をタクシー管理データ108に登録し、検索により配車候補である複数のタクシーを選出し、当該タクシーの位置情報を無線携帯端末101へ配信する(S2002)。無線携帯端末101は、タクシー配車登録管理サーバ105からの配信された情報により、地図データ上に点在するタクシーを表示する(S2003)。
【0073】
(3−3) タクシー配車手配1
図21及び
図22は、本発明の実施の形態2にかかるタクシー配車手配処理(手動設定)の流れを説明するためのシーケンス図である。手動設定の場合、無線携帯端末101は、画面に表示された複数の配車候補のタクシーについてユーザからの指定(例えば、タクシー1)を受け付け、指定されたタクシーを管理制御部106へ送信する(S2101)。管理制御部106は、指定されたタクシー1について仮予約登録を行い(S2102)、タクシー1の車載端末に対して配車可否の確認要求を送信する。ここでは、タクシー1から配車不可の応答を受信したものとする。そのため、管理制御部106は、タクシー1についての仮予約登録を解除する(S2103)。
【0074】
そこで、管理制御部106は、無線携帯端末101に対して再配車選択要求を送信する(S2201)。無線携帯端末101は、ユーザから他のタクシーの指定(例えば、タクシー2)を受け付け、指定されたタクシーを管理制御部106へ送信する(S2202)。管理制御部106は、指定されたタクシー2について仮予約登録を行い(S2203)、タクシー2の車載端末に対して配車可否の確認要求を送信する。ここでは、タクシー2から配車可の応答を受信したものとする。そのため、管理制御部106は、タクシー2についての配車登録を行う(S2204)。そして、管理制御部106は、タクシー2に対して配車登録された旨を示す配車登録結果を送信し(S2205)、無線携帯端末101に対してタクシー2の配車完了結果を送信する(S2206)。これにより、無線携帯端末101は、画面に配車完了表示を行う(S2207)。
【0075】
図23は、本発明の実施の形態2にかかるタクシー配車手配処理(自動設定)の流れを説明するためのシーケンス図である。自動設定の場合、無線携帯端末101は、ユーザからの配車候補の選択操作がなく、画面に表示された複数の配車候補の全てを指定したものとして、管理制御部106へ送信する(S2301)。そして、管理制御部106は、複数の配車候補の全て(ここでは、タクシー1、タクシー2、タクシーN)に対して配車可否の確認要求を送信する(S2302)。ここでは、タクシー2及びタクシーNから配車可の応答を受信したものとする。そこで、管理制御部106は、予定到達時間が最も短い等の理由により、タクシー2を配車対象として決定し、配車登録を行う(S2303)。そして、管理制御部106は、タクシー2に対して配車登録された旨を示す配車登録結果を送信し、タクシー1及びNに対して対象外とされた旨を示す配車登録結果を送信し、線携帯端末101に対してタクシー2の配車完了結果を送信する(S2304)。これにより、無線携帯端末101は、画面に配車完了表示を行う(S2305)。
【0076】
(3−4−1) 配車変更(無線携帯端末側の操作)
図24及び
図25は、本発明の実施の形態2にかかる無線携帯端末(ユーザ用)における配車変更処理の流れを説明するためのシーケンス図である。配車登録されたタクシー2における車載端末の画面(情報表示部)には、配車要求のあった無線携帯端末101の位置が地図データ上に表示される。そして、タクシー2は、無線携帯端末101のユーザを乗車させるため、その位置に向けて移動を開始する。
【0077】
配車登録されたタクシー2の車載端末は、移動中、定期的に自身の現在の位置情報をタクシー配車登録管理サーバ105を介して無線携帯端末101へ配信する(S2401)。無線携帯端末101は、配信された位置情報に基づき移動中のタクシー2の位置を適宜、画面に表示する(S2402)。そのため、ユーザは、移動中のタクシー2の位置を把握できる。
【0078】
並行して、無線携帯端末101は、タクシー2の配車登録が通知された後、定期的に自身の現在の位置情報をタクシー配車登録管理サーバ105を介してタクシー2の車載端末へ配信する(S2403)。タクシー2の車載端末は、配信された位置情報に基づき移動中の無線携帯端末101の位置を適宜、画面に表示する(S2404)。そのため、タクシー2のドライバーは、移動中のユーザの位置を把握できる。
【0079】
ここで、ユーザにタクシーを利用する必要がなくなった場合、又は、配車されている以外のタクシーが乗車可能なユーザの近傍に移動してきた場合等に、無線携帯端末101は、ユーザの操作により配車の中止を含む配車変更をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信する(S2501)。ここでは、タクシー3への配車変更が指定されたものとする。タクシー配車登録管理サーバ105は、配車変更を無線携帯端末101から受信した際、配車されたタクシー2又は変更予定のタクシー3の位置又は予定到着時間等から配車変更の可否を判定する(S2502)。そして、配車変更が可能と判定した場合に、管理制御部106は、現在の配車対象のタクシー2に対して配車取消通知を送信し、配車変更後のタクシー3に対して配車更新通知を送信する(S2503)。また、管理制御部106は、無線携帯端末101に対してタクシー3への配車変更完了結果を送信する(S2504)。これにより、無線携帯端末101は、画面に配車変更完了表示を行う(S2505)。尚、配車変更が不可と判定した場合、管理制御部106は、無線携帯端末101に対して配車変更が不可の旨を送信する(S2506)。また、タクシー3がタクシー管理データ108に未登録である場合、タクシー管理データ108へ新規にタクシー3を登録してもよい。尚、配車変更が中止の場合、タクシー3への配車更新通知が行われない。
【0080】
(3−4−2) 配車変更(車載端末側の操作)
図26及び
図27は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)における配車変更処理の流れを説明するためのシーケンス図である。尚、
図26は、
図24と同等であるため説明を省略する。
図27では、タクシー3への配車変更をタクシー3の車載端末により行う場合を示す。すなわち、タクシー3の車載端末は、ドライバーの操作により配車変更をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信する(S2701)。ここでは、無線携帯端末101の配車対象についてタクシー3への配車変更が指定されたものとする。以降、
図25のステップS2502〜S2506と同様に、ステップS2702〜S2706が行われる。
【0081】
(3−6) 乗車完了
図29は、本発明の実施の形態2にかかる車載端末(タクシー用)における乗車完了処理の流れを説明するためのシーケンス図である。無線携帯端末101が所在する位置に、配車されたタクシーが到着し、ユーザが乗車した場合に、車載端末は、ドライバーの操作による乗車完了を受け付け、乗車完了通知をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信する。これに伴い、タクシー配車登録管理サーバ105は、タクシー管理データ108を更新し、車載端末に対して乗車完了結果通知を送信し、無線携帯端末101に対して乗車完了結果を送信する。これにより、無線携帯端末101はアプリケーションを終了する。尚、
図28に示すように無線携帯端末101が、ユーザの操作により乗車完了を受け付け、乗車完了通知をタクシー配車登録管理サーバ105へ送信しても同様である。
【0082】
ここで、本発明の実施の形態2は、次のような構成を有するものといえる。すなわち、前記配車管理装置は、前記配車対象を決定した後に、前記第2の位置情報に向けて移動中の前記配車対象の車載端末における現在の位置を前記第1の位置情報として、所定の間隔で前記配車対象の車載端末から受信して前記ユーザ端末へ転送し、前記第1の位置情報に向けて移動中の前記ユーザにおける現在の位置を前記第2の位置情報として、所定の間隔で前記ユーザ端末から受信して前記配車対象の車載端末へ転送することが望ましい。
【0083】
また、前記配車管理装置は、前記配車対象を決定した後に、前記ユーザ端末又は前記配車対象以外の車載端末から、当該配車対象以外の車載端末を指定した前記配車対象の変更要求を受け付けた場合、前記第2の位置情報と、当該配車対象以外の車載端末の前記第1の位置情報とに基づいて、前記配車対象の変更の可否を判定し、前記変更が可能と判定した場合、前記ユーザ端末に対して前記配車対象を変更した旨を送信し、前記指定した車載端末に対して前記第2の位置情報を送信するとよい。
【0084】
または、前記配車管理装置は、前記配車対象を決定した後に、前記ユーザ端末又は前記配車対象以外の車載端末から、当該配車対象以外の車載端末を指定した前記配車対象の変更要求を受け付けた場合、前記第2の位置情報と、前記配車対象の車載端末の前記第1の位置情報とに基づいて、前記配車対象の変更の可否を判定し、前記変更が可能と判定した場合、前記ユーザ端末に対して前記配車対象を変更した旨を送信し、前記指定した車載端末に対して前記第2の位置情報を送信するとよい。
【0085】
さらに、前記配車管理装置は、前記ユーザ端末から前記第2の位置情報及び前記配車要求を受信した場合に、当該第2の位置情報と、前記記憶部に格納された各タクシーの前記第1の位置情報とに基づき、各タクシーから前記ユーザ端末への予定到達時間を算出し、前記予定到達時間が所定範囲内のものを前記複数の配車候補として選出するとよい。
【0086】
また、前記ユーザ端末は、前記配車管理装置から受信した各配車候補の前記第1の位置情報を表示し、前記ユーザによる前記複数の配車候補のうち一の指定を受け付け、当該受け付けた配車候補の指定を前記配車管理装置へ送信し、前記配車管理装置は、前記ユーザ端末から指定された配車候補における車載端末から受信した前記確認要求に対する応答が、配車不可である場合、前記ユーザ端末に対して他の配車候補の指定要求を送信するとよい。
【0087】
または、前記配車管理装置は、前記ユーザ端末から2以上の配車候補の指定を受信した場合、当該指定された2以上の配車候補のそれぞれに対応する車載端末に対して前記配車可否の確認要求を送信し、各車載端末からの前記確認要求に対する応答のうち前記2以上の配車候補のうち前記確認要求に対する応答が配車可能であり、かつ、前記第2の位置情報とより近いものを前記配車対象として決定してもよい。
【0088】
<発明の実施の形態3>
本発明の実施の形態3は、上述した実施の形態2の変形例である。本発明の実施の形態3では、上述したタクシー配車登録管理サーバ105を、複数の地域や各タクシー会社に配置して、タクシー配車登録管理サーバ間を接続して、タクシー手配提供システムをネットワーク化するものである。これにより、各サーバのユーザ管理データ107及びタクシー管理データ108一元管理することもできる。そして、専用アプリケーションからは最も近くのサーバへアクセスさせることで、ユーザとしては窓口を一つとみなすことができ、利便性を向上できる。また、各タクシーからの当該サービスへの利用者登録を受け付けることにより、タクシー会社以外の個人事業者でも、本サービスを利用することができる。これらを含めて、ユーザからの配車指定の候補とするものとする。これにより、ユーザ側としては、さらに短時間でタクシーに乗車できる機会を増やすことができる。なお、あるタクシーが複数の地域やタクシー会社に配置されたタクシー配車登録管理サーバ間の管轄を移動する場合には、既存のハンドオーバの技術を用いて実現することもできる。
【0089】
<発明の実施の形態4>
本発明の実施の形態4は、上述した実施の形態2の変形例である。本発明の実施の形態4では、ユーザが乗車完了後に無線携帯端末101を操作して目的地の指定を行った場合に、タクシー配車登録管理サーバは、乗車中のユーザに対し目的地に関する情報を目的地到着まで配信するものである。これにより、ユーザは到着までの間に目的地に関する十分な情報が得られ、目的地で過ごす時間を有効活用できる。
【0091】
尚、出先でタクシーを手配するに当たっては、上記に加えて次のような課題もある。まず、タクシーの手配を必要とするユーザが、現在の居場所においてどのタクシー会社へ連絡をすればよいか判らない場合があることである。その理由は、その地域で過去にタクシーを利用したことがない場合には、利用できるタクシー会社がどこになるか判らないためである。また、周辺のタクシー会社を調べる方法には、インターネット上の一般の検索サイト等を利用することも可能であるが、労力や時間が掛かってしまう。その上、適切な連絡先が見つけられるとは限らない。
【0092】
これに対して本発明の各実施の形態では、ユーザ端末から送信される第2の位置情報と、複数の車載端末から送信される第1の位置情報との関係から、実際にユーザ端末の近傍に存在するタクシーを複数の配車候補として選出している。そして、配車管理装置からユーザ端末へ複数の配車候補を送信して表示させることで、ユーザはその地域である程度の距離で到達できそうなタクシーの候補を知ることができる。つまり、ユーザがタクシー会社を探す必要がない。また、配車管理システム側で配車候補として不適切なタクシーを除外しており、現実的な配車候補に絞り込まれる。そして、配車候補の中から指定されたタクシーに対しては配車管理装置3が配車可否を問合せるため、ユーザはタクシーを指定するだけで良く、タクシー会社へ直接、問い合わせる必要がない。そのため、労力や時間を削減できる。
【0093】
また、別の課題としては、タクシーの手配を必要とするユーザが、乗車したい場所をタクシー会社へ的確に伝えることが困難なことが挙げられる。そして、周囲に目印となる場所(有名な建物、交差点等)や住所が記載されたものが見当たらない場合には、タクシー会社に認識してもらえる場所まで自ら移動することが必要となる。その理由は、特に土地勘の無い場所にいる場合、乗車したい場所があっても、その場所をタクシー会社へ伝えることが難しいためである。
【0094】
これに対して、本発明の各実施の形態では、配車対象の決定後に配車管理装置が配車対象のタクシーへユーザ端末の第2の位置情報を送信するものである。そのため、ユーザは実際に配車されるタクシーに自己の乗車位置を的確に伝えることができる。
【0095】
尚、本発明の各実施の形態は、次の側面を有する。すなわち、ユーザの無線携帯端末とタクシーの車載端末間で、通信ネットワークを通じ、ユーザ管理データ及びタクシー管理データを具備するタクシー配車登録サーバとユーザ情報及びタクシー情報を授受するものである。これにより、ユーザは土地勘の無い場所であっても意識することなく、タクシー配車登録サーバに通知した位置の近辺にいるタクシーを自動的に手配でき、最短で乗車することができる。
【0096】
また、本発明の各実施の形態は、ユーザがPDC、PDA、スマートフォン等のGPS機能を搭載した、市場に普及している端末等の身近な機器を使用した簡易的な手段で実現可能である。そのため、ユーザにおけるユーザ情報や位置情報から、自動的にユーザの周辺にいるタクシーの手配及び乗車位置を通知するシステムを実現することができる。
【0097】
また、配車手配された後は、ユーザ及びタクシーの乗車完了まで、お互いの定期的な情報をポーリングして授受してもよい。そのため、各々の位置、予想ルートや予想到達時間をお互いに把握することができる。また、最短で乗車可能とするため、配車されている以外のタクシーが、乗車可能なユーザの近傍にいた場合に、ユーザまたはタクシーの配車の変更操作により、タクシー配車登録管理サーバは、ユーザとタクシーとの距離及び予想到達時間により配車変更可否を判断し、配車変更を可能としてもよい。
【0098】
これらにより、ユーザは、無線携帯端末の操作、ユーザ情報及びデータにより、現在の所在位置において、どのタクシー会社に連絡すべきか考えることなく、また、土地勘の無い場所で乗車場所を伝えることが難しい場合でも、自動的にタクシーの手配を行うことができる。
【0099】
また、土地勘のない場所でも、自分自身の位置情報より、タクシーが近くに居るか居ないかを知ることができ、そのタクシーの点在状態から、タクシーに直ぐに乗れそうか否かを判別し、手配するか否かを選択でき、且つ、手配後はタクシー側には乗車場所(自分の居る位置)を、ユーザ側にはタクシーの位置を、互いに認識することができることで、どのくらいで乗車できるかも把握が可能となる。また、より最短で乗車できるタクシーがあった場合、そのタクシーへの変更も可能とする。
【0100】
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。
【0101】
非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、コンピュータプログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0102】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。