(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6341683
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】水性クレンジング料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/39 20060101AFI20180604BHJP
A61Q 1/14 20060101ALI20180604BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20180604BHJP
A61K 8/67 20060101ALI20180604BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20180604BHJP
C11D 1/74 20060101ALI20180604BHJP
C11D 3/34 20060101ALI20180604BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20180604BHJP
C11D 3/36 20060101ALI20180604BHJP
【FI】
A61K8/39
A61Q1/14
A61Q19/10
A61K8/67
A61K8/49
C11D1/74
C11D3/34
C11D3/20
C11D3/36
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-28260(P2014-28260)
(22)【出願日】2014年2月18日
(65)【公開番号】特開2015-151379(P2015-151379A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2016年11月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135324
【氏名又は名称】株式会社ノエビア
(72)【発明者】
【氏名】乾 まどか
(72)【発明者】
【氏名】杉田 多喜男
【審査官】
松本 直子
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−045563(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/023610(WO,A1)
【文献】
特開2002−114669(JP,A)
【文献】
特開2002−356414(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/018124(WO,A1)
【文献】
特開平09−227352(JP,A)
【文献】
特開2006−045080(JP,A)
【文献】
特開2006−298891(JP,A)
【文献】
Tokiwa Pharmaceutical Co., Japan,Cleansing Gel,Mintel GNPD,2012年 4月,ID:1781444,URL,http://www.gnpd.com/sinatra/gnpd/frontpage/
【文献】
関根茂他編,新化粧品ハンドブック,日光ケミカルズ株式会社,2006年10月30日,p.429-433
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00− 90/00
C11D 1/00− 17/08
CAplus/REGISTRY(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビットを2〜30質量%と、感光素201号を0.0001〜0.2質量%と、アスコルビン酸エチル、(アスコルビル/トコフェリル)リン酸及び/又はその塩から選択される1種又は2種以上を感光素201号1質量部に対し5〜100質量部含有する、水性クレンジング料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経時安定性に優れた水性クレンジング料に関する。
【背景技術】
【0002】
皮脂の汚れやメイクアップ化粧料を除去するためのクレンジング料は、これまでいろいろ開発されてきた。例えば液状油を主体とした液状油系クレンジング料や、油性成分を界面活性剤で乳化し、クリーム状や乳液状にした乳化タイプのクレンジング料、油性成分と多価アルコールとを界面活性剤を用いて液晶相としたクレンジング料、界面活性剤と水性成分とを主原料とする水性クレンジング料等が開発されている。
【0003】
水系クレンジング料は、なめらかな感触を有し、使用感がさっぱりしていることから、嗜好性が高い(特許文献1)。
【0004】
また感光素201号は、シアニン系の色素で、チアゾール環を含窒素複素環としてN位にヘプチル基が結合した構造を持ち、ごく微量で抗菌活性を示すことから、香粧品に殺菌、防腐目的で使用される化合物である。特にアクネ菌に対する抗菌作用に優れていることから、ニキビ用医薬部外品の有効成分として用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−250924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
水性クレンジング料は、メイクアップとのなじみを良くし、さらに水での洗い流し時にさっぱりとした使用感を付与するため、親水性界面活性剤を必須に配合する。しかしながら、親水性界面活性剤、特に親水性ノニオン界面活性剤と、感光素201号を併用した場合、経時で感光素201号が分解することがあった。
従って本願発明は、感光素201号と親水性ノニオン界面活性剤を併用して含有しても、経時安定性に優れた水性クレンジング料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
感光素201号と、親水性ノニオン界面活性剤と、アスコルビン酸誘導体を含有する、水性クレンジング料を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の水性クレンジング料は、親水性ノニオン界面活性剤を配合していても、経時での感光素201号の減少が認められず安定性が良好であるという効果を発揮する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を実施するための形態を説明する。
【0010】
本発明の水性クレンジング料は、液状若しくはゲル状で、白濁、透明の別を問わない。また水性クレンジング料はクレンジング機能を有する外用剤であり、化粧品、医薬部外品の両方を包含し得る。
【0011】
本発明の水性クレンジング料は、感光素201号を必須成分として含有する。感光素201号の含有量は、水性クレンジング料にてその効果を発揮する有効量を配合する。具体的には水性クレンジング料全量に対し、0.0001〜0.2質量%、好ましくは0.001〜0.1質量%である。0.0001質量%未満の配合では、感光素201号の有効性が発揮できない場合がある。逆に0.2質量%を超えて配合する場合、可溶化の問題が生じることが有る。
【0012】
本発明の水性クレンジング料は、クレンジング及び洗い流し機能を発揮するため、親水性ノニオン界面活性剤を必須成分として含有する。かかる親水性ノニオン界面活性剤としては、水性クレンジング料に配合し得るものであれば特に限定されず、1種を単独で若しくは2種以上を併用して用いることができるかかる親水性ノニオン界面活性剤として例えば、ショ糖脂肪酸エステル類、グリセリンモノ脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンヒマシ油類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン変性シリコーン類、ポリグリセリン変性シリコーン類、ポリエーテル変性シリコーン類等が挙げられる。
【0013】
本発明の水性クレンジング料に配合する親水性ノニオン界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル類、グリセリンモノ脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類から選択される1種又は2種以上を必須に配合することが好ましい。これらのノニオン界面活性剤は、食品添加物としても認可されており、非常に安全性に優れる。
【0014】
本発明の水性クレンジング料において、親水性ノニオン界面活性剤は、2〜30質量%配合する。2質量%未満の配合では、クレンジング性能が発揮されない場合がある。30質量%を超えて配合しても、配合効果の向上が認められない場合があり、非効率的である。
【0015】
本発明においては、クレンジング性能と洗い流し性能のバランスを調整するため、HLB値の異なる2種以上のノニオン界面活性剤を併用して用いることが好ましい。その場合、クレンジング後のさっぱり感を得るために、クレンジング料としてのHLB値を8以上に調整することが好ましい。たとえば、HLB値が5の親油性ノニオン界面活性剤を2質量%、HLB値が15の親水性ノニオン界面活性剤を6質量%配合した場合、クレンジング料としてのHLB値は、13となる。
【0016】
本発明の水性クレンジング料は、必要に応じてアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤を添加することもできる。
【0017】
本発明の水性クレンジング料に配合する感光素201号は、化学式1に示す構造を有する、チアゾール環を含窒素複素環としてN位にヘプチル基が結合したシアニン系の色素である。感光素201号としては、通常化粧品、医薬部外品等に用いられ得る規格のものであれば特に限定されない。感光素201号は、水性クレンジング料全量に対し、0.0001〜0.1質量%配合する。0.0001質量%未満の配合では十分な抗菌効果を発揮できない場合がある。0.1質量%を超えて配合しても、抗菌効果にこれ以上の工場は認められず非効率である。
【0019】
本発明の水性クレンジング料においては、感光素201号の安定性向上を目的として、アスコルビン酸誘導体を配合する。アスコルビン酸誘導体としては、医薬部外品を含む化粧料に配合し得るものであれば、特段の限定無く配合することができる。またかかるアスコルビン酸誘導体のうち、水溶性のアスコルビン酸誘導体が好ましい。具体的には、アスコルビン酸−2−グルコシド、アスコルビン酸エチル、アスコルビン酸リン酸エステル並びにこれらの塩、(アスコルビル/トコフェリル)リン酸並びにこれらの塩などが例示され、更に好ましいものとして、アスコルビン酸エチル、(アスコルビル/トコフェリル)リン酸並びにこれらの塩が挙げられる。これらのアスコルビン酸誘導体は1種を単独で若しくは2種以上を併用して用いることができる。
【0020】
本発明の水性クレンジング料におけるアスコルビン酸誘導体の配合量は、感光素201号の配合量、その他の併用成分の配合量により変動するが、概ね感光素201号1質量部に対し、5質量部以上配合することが好ましい。5質量部未満の配合量では、感光素201号の安定性向上効果を発揮しない場合がある。
【0021】
本発明の水性クレンジング料においては、メイクアップ化粧料とのなじみを改善し、クレンジング力を向上させる目的で液状油等の油性成分を配合することができる。かかる油性成分としては、化粧料に配合し得る油性成分であれば特に限定されないが、たとえば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、カプリル酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルへキサン酸セチル、2−エチルへキサン酸セトステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリ2−エチルへキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−エチルへキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルへキサン酸ペンタエリスリトール、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソペラルゴン酸2−エチルヘキシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソパルミチン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルドデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルドデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリオクチルドデシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸イソプロピル、アジピン酸イソブチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、ゴマ油、コメヌカ油、サフラワー油、ダイズ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、パーム核油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、グレープシード油、コットンシード油、ヤシ油、メドウホーム油、ホホバ油、ククイナッツ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、月見草油、マカデミアナッツ油等のエステル油、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、流動イソパラフィン、流動パラフィン等の炭化水素油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン・メチルフェニルポリシロキサン共重合体、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン油等が例示される。
【0022】
油性成分の配合量は、特に限定されないが、水性クレンジング料全量に対し40質量%未満、好ましくは35質量%未満である。40質量%以上配合すると、水性クレンジング料の形態を保つことが困難になる場合がある。
【0023】
本発明の水性クレンジング料は、ゲル状の外観とすることもできる。ゲル状の外観を呈するためは、水溶性高分子により増粘させることが一般的である。かかる水溶性高分子としては通常クレンジング料に配合し得るものであれば特に限定されない。たとえば、アルギン酸又はその塩、カラギーナン、寒天、グアガム、クインスシード、コンニャクマンナン、タマリンドガム、タラガム、デキストリン、デンプン、ローカストビーンガム、アラビアガム、ガッティガム、カラヤガム、トラガカントガム、アラビノガラクタン、ペクチン、マルメロ、アルブミン、カゼイン、ゼラチン、コラーゲン、キトサン、ヒアルロン酸又はその塩、カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、シクロデキストリン、デキストラン、プルラン、等の天然高分子、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はこれらの塩等のセルロース系水溶性高分子、デンプンリン酸エステル、デンプングルコール酸ナトリウム、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム塩、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム塩等のデンプン系水溶性高分子、カチオン化グアーガム、カルボキシメチル・ヒドロキシプロピル化グアーガム、などのグアーガム系水溶性高分子、カルボキシビニルポリマー、アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリン)コポリマー、ポリアクリルアミド、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム) コポリマー、高重合度ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン等の合成水溶性高分子が挙げられる。これらの水溶性高分子の中でも、メイクアップとのなじみ、保存安定性、使用感の点から、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム塩、アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマーから選択される1種又は2種を用いることが好ましい。
【0024】
本発明においては、さらに保湿剤を配合することが好ましい。かかる保湿剤としては、通常化粧料に配合し得るものであれば特に限定されないが、アクネ菌に対し資化性を示さない保湿剤である1,3−ブチレングリコール、3−メチル1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、トレハロース、1,3−プロパンジオール、ラフィノース、グルコシルトレハロース/水添デンプン分解物混合溶液から選択される1種又は2種以上を併用して用いることが好ましい。またポリオキシアルキレンアルキルグルコシドを配合することにより、肌なじみが改善する。かかるポリオキシアルキレンアルキルグルコシドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選択される1種又は2種のアルキレンオキサイドを、アルキルグルコシドに付加したものを使用することができ、アルキレンオキサイドの平均付加モル数は5〜30モル程度が好ましい。また、アルキル基としては、エチル基若しくはメチル基が好ましい。保湿剤の配合量は特に限定されないが、水性クレンジング料全量に対し、0.01〜50質量%配合することができる。
【0025】
本発明の水性クレンジング料には、ニキビによる炎症や肌荒れを抑制する目的で抗炎症剤を配合することができる。係る抗炎症剤としては、外用組成物に用いることができるものであれば特に限定されない。例えば、麦門冬エキス、アラントイン、グアイアズレン、、塩酸ジフェンヒドラミン、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルレチン酸ステアリル、甘草エキス、プロポリスエキス等が挙げられる。これらの抗炎症剤の中でも、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントインから選択される1種又は2種以上を用いることが、化粧料への配合実績より好ましい。
【0026】
本発明の水性クレンジング料は、感光素201号以外の殺菌剤、抗菌剤と併用することができる。係る殺菌剤、抗菌剤としては、サリチル酸、サリチル酸塩、ウンデシレン酸、サリチル酸、サリチル酸カリウム、サリチル酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、デヒドロ酢酸カリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸メチルナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン液、クレゾール、クロロチモール、クロロフェネシン、クロロキシレノール、ジクロロベンジルアルコール、チオビスクロロフェノール、チモール、トリクロロカルバニリド、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、ナトリウムフェノキシド、パラクロロフェノール、ハロカルバン、フェニルエチルアルコール、フェニルフェノール、フェニルフェノールナトリウム、フェノキシエタノール、フェノール、ヘキサクロロフェン、ベンジルアルコール、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化ラウリルコラミノホルミルメチルピリジニウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、臭化アルキルイソキノリニウム液、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ドミフェン、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、感光素101号、感光素401号、ヨウ化p−ジメチルアミノスチリルヘプチルメチルチアゾリウム、ヒノキチオール、グルタラール、クロラミンT、クロルヘキシジン、ジイセチオン酸ジブロモプロパミジン、ジンクピリチオン、トリクロサン、ピリチオンナトリウム、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、フルフラール、1,2−ペンタンジオールや、殺菌、抗菌効果が知られている茶エキス、リンゴエキスなどの植物抽出物が例示される。
【0027】
本発明の水性クレンジング料には、皮脂分泌抑制を併用することができる。係る皮脂分泌抑制剤としては、外用組成物に配合し得る成分であれば特に制限されず、例えばピリドキシン、塩酸ピリドキシン、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、トリパルミチン酸ピリドキシン、サイプロテロンアセテート、11α-ハイドロキシプロゲステロン、フルタマイド、3-デオキシアデノシン、酢酸クロルマジノン、エチニルエストラジオール、スピロノラクトン、エピテステロン、エストロン、エストラジオール、イオウ、チオキソロン、バンサイド、ポリソルベート類、レシチン、スルホ石炭酸亜鉛、酸化亜鉛、10−ヒドロキシウンデカン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、チョウジオイル、オイゲノール類、ドクダミ抽出物、カシュウ抽出物、オウレン抽出物クアチャララーテ抽出物、ローヤルゼリー等が挙げられる。
【0028】
本発明の水性クレンジング料には、角質剥離・溶解剤を併用することができる。係る角質剥離・溶解剤としては、外用組成物に配合し得る成分であれば特に制限されず、例えばウルソ−ル酸、グリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、イオウ、サリチル酸、レゾルシン、トリクロロ酢酸、レゾルシン、硫化セレン、アスピリン、尿素、ピリドキシン、塩酸ピリドキシン、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、トリパルミチン酸ピリドキシン、ランジウムドメスチカムジャックバーデューク抽出物、ランジウムドメスチカムジャックバーランサ抽出物、附子抽出物等が挙げられる。
【0029】
本発明の水性クレンジング料には、収斂剤を併用することができる。収斂剤は、毛穴を引き締める効果を発揮する成分である。係る収斂剤としては、外用組成物に配合し得る成分であれば特に制限されず、例えばエタノール、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、アラントイン、ヒドロキシアルキルアルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸、クエン酸、乳酸、カフェイン、塩化ナトリウム水溶液、海水乾燥物水溶液、アセンヤク抽出物、アルテア抽出物、アルニカ抽出物、アルファルファ抽出物、アレッポ抽出物、アロエ抽出物、イラクサ抽出物、ウィッチヘーゼル抽出物、ウォータークレス抽出物、ウルシ抽出物、オウバク抽出物、オーク抽出物、オオバコ抽出物、オトギリソウ抽出物、オランダガラシ抽出物、オリーブ抽出物、オレンジ抽出物、カミツレ抽出物、ローマカミツレ抽出物、カレンデュラ抽出物、ギシギシ抽出物、キュウリ抽出物、クラリーセージ抽出物、クルミ抽出物、クレーンズビル抽出物、クレマチス抽出物、ゲッケイジュ抽出物、ゲンチアナ抽出物、ゲンノショウコ抽出物、コーラ抽出物、コーンフラワー抽出物、コケモモ抽出物、コゴメグサ抽出物、コンフリー抽出物、サルビア抽出物、サンザシ抽出物、サンブカス抽出物、シトラス抽出物、シモツケソウ抽出物、ジュニパー抽出物、シラカンバ抽出物、スギナ抽出物、セイヨウオトギリソウ抽出物、セイヨウキヅタ抽出物、セイヨウトチノキ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、クラリセージ抽出物、ゼラニウム抽出物、ダイオウ抽出物、ダテカンバ抽出物、タマリンド抽出物、タンポポ抽出物、ツボクサ抽出物、ティーツリー抽出物、トクサ抽出物、トルメンチラ抽出物、パッションフルーツ抽出物、ハマメリス抽出物、バラ抽出物、ヒドラスチス抽出物、ビャクダン抽出物、ビルベリー抽出物、ビンロウジ抽出物、ベイベリー抽出物、ボダイジュ抽出物、ホップ抽出物、ホワイトリリー抽出物、マルベリー抽出物、マロニエ抽出物、ミルラ抽出物、ミント抽出物、メリッサ抽出物、ユーカリ抽出物、ラズベリー抽出物、ラベンダー抽出物、リンゴ抽出物、レッドラズベリー抽出物、レモングラス抽出物、レモン抽出物、ローズマリー抽出物、ローズ抽出物、茶抽出物、腐植土抽出物等が挙げられる。
【0030】
本発明の水性クレンジング料には、美白剤を配合することができる。美白剤としては、外用組成物に用いることができるものであれば特に限定されないが、ハイドロキノン及びその誘導体、システイン及びその誘導体、グルコサミン及びその誘導体、アゼライン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体並びにそれらの塩、レゾルシン及びその誘導体、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン、グルタチオン、ヒノキチオール及びその配糖体並びにそれらの塩、エラグ酸及びその誘導体並びにそれらの塩、リノール酸及びその誘導体並びにそれらの塩、トラネキサム酸酸及びその誘導体並びにそれらの塩、フェノール性二量体並びにそれらの誘導体、アスタキサンチン類、胎盤抽出物、シカギク属,マンサク属,ジンコウ属,ツバキ属,タデ属,セイヨウヤマハッカ属,イブキジャコウソウ属,ヨモギ属,ノコギリソウ属,ヒヨドリバナ属,シナノキ属,イワユキノシタ属,ジンチョウゲ属,ガンピ属,ミツマタ属,ボタン属,カンゾウ属,クワ属,エンジュ属,バラ属,アロエ属,ニワトコ属,ユキノシタ属,ドクダミ属,カンアオイ属,タツナミソウ属,ヒマワリ属,アマドコロ属,アマ属,カントウ属,ワレモコウ属,ハッカ属,ハウチワマメ属に属する1種又は2種以上の植物の抽出物及び、カイメンソウ属,サンゴモ属,ヤハズグサ属,アミジグサ属,ヒジキ属,ソゾ属,フシツナギ属,イワヒゲ属,ダルス属,ホンダワラ属,モヅク属,ナガマツモ属,イシモヅク属,フトモヅク属,オキナワモヅク属に属する1種又は2種以上の藻類の抽出物から成る群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
【0031】
本願発明の水性クレンジング料には、上述の必須成分、任意成分の他に、必要に応じて通常クレンジング料に配合される、水性成分、保湿剤、色素、界面活性剤、紫外線吸収剤、増粘剤、美容成分、香料、高分子物質、防菌防微剤、アルコール類、粉体、スクラブ剤、生体由来成分等を適宜配合することができる。
【0032】
本発明の水性クレンジング料は、例えば、ローション剤、ゼリー剤の剤型で用いることができる。
【実施例】
【0033】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのない限り質量%である。
【0034】
まず、調製した水性クレンジング料の評価方法を説明する。
【0035】
[感光素201号の安定性]
調製した水性組成物を40℃恒温槽にて6ヶ月間静置した後、感光素201号の定量を行った。
【0036】
[感光素201号の定量方法]
下記条件にて感光素201号の定量を行った。
分光光度計 :U-2800型分光光度計
試料溶液 :約 1.0g/10mL(メタノール)ソニケーション40分
標準溶液 :原料0.03g/100mL/100mL(メタノール)
測定波長 :500nm(開始) 350nm(終了)
セル長 :10.0mm
測定波長 :411nm
試料濾過ヂルター:EKICRODISC 25CR PTFE 0.45um
【0037】
表1、表2に示す処方にて、水性クレンジング料を調製し、評価を行った。なお水酸化ナトリウムは、pHを6.5に調整する量を添加した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
表1、2に示したとおり、本発明の実施例1〜3においては、感光素201号の安定性は、40℃6ヶ月保存後も良好であった。これに対し、アスコルビン酸誘導体を含有しない比較例1、並びにトコフェロールを増量した比較例2においては、感光素201号を安定に配合することが困難であった。
【0041】
[実施例5]
(1)精製水 全量を100とする量(質量%)
(2) アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチル
タウリン酸ナトリウム共重合体 1.000
(3)モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット 5.000
(4)スクワラン 5.000
(5)ジグリセリン 10.000
(6)モノステアリン酸ソルビタン 2.000
(7)ポリエチレングリコール 5.000
(8)ポリオキシエチレンメチルグルコシド 10.000
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.500
(10)クエン酸 0.500
(11)チャエキス 0.500
(12)トラネキサム酸 2.000
(13)感光素201号 0.002
(14)アスコルビン酸エチル 0.200
(15)水酸化カリウム pHを6.5とする量