特許第6341775号(P6341775)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6341775コンパクトなターンバー反転装置のための流れの最適化
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6341775
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】コンパクトなターンバー反転装置のための流れの最適化
(51)【国際特許分類】
   B65H 23/32 20060101AFI20180604BHJP
   B65H 27/00 20060101ALI20180604BHJP
   B65H 20/14 20060101ALI20180604BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20180604BHJP
【FI】
   B65H23/32
   B65H27/00 B
   B65H20/14
   B41J2/01 305
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-133339(P2014-133339)
(22)【出願日】2014年6月27日
(65)【公開番号】特開2015-16987(P2015-16987A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2017年6月26日
(31)【優先権主張番号】13/941,766
(32)【優先日】2013年7月15日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロジャー・ジー・レイトン
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・コール
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−050955(JP,A)
【文献】 実開昭64−050261(JP,U)
【文献】 特開平11−199109(JP,A)
【文献】 特開平06−345306(JP,A)
【文献】 実公昭49−042087(JP,Y1)
【文献】 特開2001−139201(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66H 23/00−23/16
B65H 23/24−23/34
B65H 27/00
B41F 13/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成システム内の経路に沿って移動する記録媒体の連続ウェブを反転させるよう設定された反転装置であって、
前記記録媒体の連続ウェブを受け取るよう設定された入力部と、
前記入力部からずれて配置され、反転後の前記記録媒体の連続ウェブを搬送するよう設定された出力部と、
強制空気の流れを供給するよう設定された送風機と、
前記記録媒体の連続ウェブを前記入力部から前記出力部まで搬送し、前記記録媒体の連続ウェブの反転を可能にするよう設定されたターンバーと、を含み、前記ターンバーにより、空気間隙のない状態で前記ウェブと前記ターンバーが接触する最初の位置に対応する第1の接線と、空気間隙のない状態で前記ウェブと前記ターンバーが接触する最後の位置に対応する第2の接線と、空気間隙のない状態で前記第1の接線と前記第2の接線の間に配置される接触領域とが画定され、前記ターンバーは、第1の領域と実質的に開口がない第2の領域とを画定する外面を有し、前記第1の領域は、前記送風機に動作可能に接続する複数の開口を有し、前記複数の開口により複数の列と複数の縦列とを含むパターンが画定され、前記列はそれぞれ前記ターンバーの全長に沿った全長方向に配列され、開口の最初の列および開口の最後の列のうちの一方が、前記第1の接線および前記第2の接線の一方を周方向において約10度越えた前記接触領域の外側に配置され、前記複数の開口は前記ターンバーの前記外面から前記強制空気を送りこむよう設定され、前記第2の領域において前記強制空気は前記外面から送り込まれず、
前記第1の領域は、前記最初の列を含む少なくとも1つの前方列と、前記最後の列を含む少なくとも1つの後方列と、前記ターンバーの一端側に位置する少なくとも1つの前記縦列と、前記ターンバーの他端側に位置する少なくとも1つの前記縦列と、に囲まれた前記強制空気が前記外面から送り込まれない部分を有する、
反転装置。
【請求項2】
前記ターンバーの一端側に位置する前記縦列が、前記ターンバーの他端側に位置する前記縦列より少ない、請求項1に記載の反転装置。
【請求項3】
前記強制空気が前記外面から送り込まれない前記部分は、開口がない、請求項1または2に記載の反転装置。
【請求項4】
前記複数の縦列にはそれぞれ、最初の開口および最後の開口が含まれ、各縦列の前記最初の開口は第1の外周線に沿って配列され、各縦列の前記最後の開口は第2の外周線に沿って配列され、前記第1の外周線と前記第2の外周線とは異なる、請求項1または2に記載の反転装置。
【請求項5】
前記複数の縦列はそれぞれ、螺旋を画定する、請求項4に記載の反転装置。
【請求項6】
前記複数の縦列には、最初の縦列および最後の縦列が含まれ、前記複数の縦列のうち少なくとも1つは、前記接触領域の外側に配置される、請求項4に記載の反転装置。
【請求項7】
画像形成システム内の経路に沿って移動する記録媒体の連続ウェブを反転させるよう設定された反転装置であって、
前記記録媒体の連続ウェブを受け取るよう設定された入力部と、
前記入力部からずれて配置され、反転後の前記記録媒体の連続ウェブを搬送するよう設定された出力部と、
前記記録媒体の連続ウェブを前記入力部から前記出力部まで搬送し、前記記録媒体の連続ウェブの反転を可能にするよう設定されたターンバーであって、前記ターンバーは、当該ターンバーの外面と前記記録媒体との間に空気間隙を提供するように構成された複数の開口を備える、空気ホイル領域を有する外面と、実質的に開口がない第2の領域とを含み、前記ターンバーの前記外面により、前記空気間隙のない状態で前記連続ウェブと前記ターンバーが接触する最初の位置に対応する第1の接線と、前記空気間隙のない状態で前記連続ウェブと前記ターンバーが接触する最後の位置に対応する第2の接線とが画定され、前記空気ホイル領域は前記ターンバーの縦軸に沿って配列された第1の縁と第2の縁とを含み、前記第1の縁と前記第2の縁は、前記第2の領域によって分離され、前記第1の縁および前記第2の縁のうちの一方は、対応する前記第1の接線と前記第2の接線の一方を越えた位置で延びて、前記第1の縁と前記第2の縁との距離が、前記経路に沿った前記第1の接線と前記第2の接線との距離より大きくなり、
前記空気ホイル領域は、前記複数の開口が設けられた部分に周囲を囲まれた開口がない部分を含む、
反転装置。
【請求項8】
前記空気ホイル領域内の前記複数の開口は、円筒螺旋として構成された複数の縦列に配置され、前記ターンバーの全長方向において前記開口がない部分を挟んだ両側のうち一方の側に配置される前記縦列が、他方の側に配置される前記縦列より少ない、請求項7に記載の反転装置。
【請求項9】
前記第1の縁および前記第2の縁のうちの一方を、前記第1の接線および前記第2の接線の一方を周方向において約10度越えた位置とした、請求項7または8に記載の反転装置。
【請求項10】
最初の縦列および最後の縦列を有する前記複数の縦列に配置される、前記複数の開口は、前記記録媒体が前記ターンバーと接触するとき、前記空気間隙のない状態で前記記録媒体の前記縁の外側に配置される、請求項8に記載の反転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に印刷システム、およびその印刷システム内で両面印刷を行うために記録媒体の連続ウェブを搬送する方法に関する。本開示では、画像形成材料の連続ウェブにおける両面印刷を可能にするためにターンバー反転装置を含む。
【背景技術】
【0002】
従来のウェブ印刷システムは、ウェブが記録ヘッドを通過するときに、位置合わせを制御する方法を用いてウェブ上にインクを吐出するタイミングを制御する。記録ヘッドを操作するために用いることが出来る、既知の位置合わせ制御方法の1つには一点反応方式がある。この一点反応方式では、記録ヘッドの位置配置された単一のローラまたは記録ヘッドの近くに配置された単一のローラの回転をエンコーダで監視する。このエンコーダは、ローラの角速度を測定しそのローラの角速度に対応する信号を生成する機械装置または電子装置でよい。この角速度信号が制御装置により処理され、この制御装置が一点反応方式を実施するためにプログラムされた命令を実行して、ウェブの直線速度を計算する。この制御装置は、ローラの近くのウェブ上の張力を測定する1つ以上のロードセルにより生成される張力測定信号を用いて、直線のウェブ速度の計算を調整可能である。一点反応方式を実施する制御装置は、入力/出力回路、メモリ、プログラム命令、およびその他の電子部品を用いて、直線のウェブ速度を計算し、マーキングステーション内の記録ヘッドへの発射信号を生成するよう設定されている。
【0003】
ウェブ印刷システム内の記録ヘッドを操作するために使用可能な、その他の従来の位置合わせ制御方式には二点反応方式である。この二点反応方式では、一対のエンコーダが用いられ、これらのエンコーダがそれぞれ、2つの別々のローラを監視する。ウェブが記録ヘッドに到達する前の媒体経路上一方のローラが配置され、媒体ウェブが記録ヘッドを通過後の媒体経路上にもう一方のローラが配置される。これら2つのローラに対する2つのエンコーダにより角速度信号が生成され、生成された角速度信号は、プログラム命令を実行する制御装置により処理され、このプログラム命令により、制御装置が各ローラでのウェブの直線速度を計算し、各記録ヘッドでウェブの直線速度を補間する二点反応方式を実行する。このような付加的な計算により、マーキングステーション内の記録ヘッドに対してより良好なタイミングで発射信号を生成可能となり、その結果、印刷システム内のマーキングステーションが印刷する画像の位置合わせ精度が向上する。この計算に基づいて、インクジェットノズルからのインクの吐出を調整することができる。
【0004】
連続給紙式のインクジェットプリンタの中には、連続ウェブの第1の面にだけ印刷画像を形成する(片面印刷動作と呼ばれる処理)ものもある。これらの片面連続給紙式のインクジェットプリンタは、記録ヘッド組立体を含み、この記録ヘッド組立体の記録ヘッドが連続ウェブの印刷範囲(ウェブの幅よりも狭い)に渡ってインクを吐出するよう設定されている。この印刷範囲は、通常、その各端に適当な余白を残してウェブの真ん中に位置する。片面印刷動作では、連続ウェブがプリンタ内を一度だけ通過する。具体的には、片面印刷動作では、連続ウェブが、巻取り装置により、プリンタ内をウェブ経路に沿って一度だけ引っ張られる。
【0005】
また、連続給紙式のインクジェットプリンタの中には、連続ウェブの第1の面および第2の面に印刷画像を形成するよう(両面印刷動作として知られている)設定されているものもある。両面印刷動作では、プリンタ内を連続ウェブが2度通過する。これを2分の1幅2度通過式両面印刷動作と呼ぶ。具体的には、連続ウェブがウェブ供給からプリンタ内に送られて、第1の面でインクを受ける。そして連続ウェブがプリンタから排出された後、その連続ウェブは反転システムで反転し、再度プリンタ内に送られて第2の面でもインクを受ける。あるタイプの両面連続給紙式プリンタは、外付けの連続ウェブ反転システムを含む。別のタイプの両面連続給紙式のプリンタでは、ウェブ反転システムが、そのプリンタ自体の一部として組み込まれている。本明細書で使用される、「反転する」、「反転装置」、あるいは「反転」という用語は、ウェブを第1の面から第2の面にひっくり返すウェブの操作のことを指し、この操作により印刷されていないウェブの面を印刷のために記録ヘッド組立体の方に向けることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
連続ウェブにおける両面印刷では、一方の面の画像を他方の面の画像に対して位置を合わせて、連続ウェブをカットしてシートにするときに画像の一部が失われないよう保証する、あるいは第1の面の画像が第2の面の画像からずれないよう保証する。適切な位置合わせが行われることを保証するために、ウェブの湿度および環境の湿度、温度、気圧を含む様々な要因に従って搬送ローラの速度を制御する。例えば、プリンタ内で搬送されているとき、または画像を形成しているときにウェブが延びたり縮んだり、または変形したりすると、画質が低下してしまう可能性がある。同様に、連続ウェブ上に塗布されるインクの量によりウェブの材料特性が影響を受け、画像の位置ずれも発生する。したがって、印刷システム、および画像の印刷に対する改善を行う際、媒体の種類、連続ウェブ上に塗布するインクの量、およびプリンタ内に発生する条件を考慮することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
画像形成システム内の経路に沿って移動する記録媒体の連続ウェブを反転するよう設定された反転装置が提案される。この反転装置は、記録媒体の連続ウェブを受け取るよう設定された入力部と、この入力部からずれて配置され、反転後その記録媒体の連続ウェブを搬送するよう設定された出力部と、強制空気の流れを供給するよう設定された送風機とを含む。ターンバーは、記録媒体の連続ウェブを入力部から出力部まで搬送し、その記録媒体の連続ウェブの反転を可能にするよう設定されている。このターンバーは、第1の領域と第2の領域を画定する外面を含み、第1の領域には複数の開口が配置され、これらの開口は送風機に動作可能に接続しターンバーの外面から強制空気を送り込むよう設定されており、外面からの強制空気は第2の領域を通っては送り込まれない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、送風機を含む反転装置の斜視図である。
図2図2は、反転装置内を移動する印刷媒体の連続ウェブのウェブ経路の斜視図である。
図3図3は、その表面に配置された複数の開口を有するターンバーの上面図であり、これらの開口により、第1の幅を有する印刷媒体の連続ウェブとターンバーの表面の間に空気クッションが供給される。
図4図4は、その表面に配置された複数の開口を有する、図3のターンバーの正面図であり、これらの開口により、第1の幅を有する印刷媒体の連続ウェブと開口のない表面の一部分の間に空気クッションを供給される。
図5図5は、その表面に配置された複数の開口を有するターンバーの上面図であり、これらの開口により、第2の幅を有する印刷媒体の連続ウェブとターンバーの表面の間に空気クッションが供給される。
図6図6は、その表面に配置された複数の開口を有する、図5のターンバーの正面図であり、これらの開口により、第2の幅を有する印刷媒体の連続ウェブと開口のない表面の一部分の間に空気クッションを供給される。
図7図7は、ターンバーの表面と印刷媒体の連続ウェブの間の間隙のクリアランスを表したグラフである。
図8図8は、速度および張力と時間の関係を表したグラフである。
図9図9は、がシステム内の記録ヘッドを媒体通過するときに媒体の連続ウェブ上にインクが吐出される、従来技術によるインクジェット画像形成システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図9には、本開示に関する要素を有する、従来技術によるインクジェットプリンタ100が示されている。図示されている実施形態では、プリンタ100は、連続媒体ウェブ上での印刷に関して固体(相転移)インクでの印刷処理を行う。次に、図9に示すプリンタ100を参照して、記録媒体の連続ウェブで両面印刷を行うための方法およびシステムを説明するが、本明細書で開示する主題の方法および装置は、連続して配列された記録ヘッドを用いて、連続ウェブの画像形成下地上にインクを吐出するカートリッジインクジェットプリンタなど、あらゆるプリンタにおいて使用可能である。
【0010】
図9には、連続ウェブ用プリンタシステム100が示されており、この連続ウェブ用プリンタシステム100は、20個の印刷モジュール80〜99と、制御装置128と、メモリ129と、ガイドローラ115と、ガイドローラ116と、予備加熱ローラ118と、頂点ローラ120と、レベラローラ122と、張力センサ152A−152B、154A−154B、156A−156Bと、エンコーダ160、162、164などの速度センサとを含む。印刷モジュール80〜99は、媒体経路Pに沿って連続して配置され、最初の印刷モジュール80から最後の印刷モジュール99までの印刷ゾーンを形成し、この印刷ゾーンで印刷媒体114が印刷モジュールを通過する際、印刷媒体114上に画像が形成される。印刷モジュール80〜83はそれぞれマゼンタ色のインクを塗布する。印刷モジュール84〜87はそれぞれシアン色のインクを塗布する。印刷モジュール88〜91はそれぞれイエロー色のインクを塗布する。印刷モジュール92〜95はそれぞれブラック色のインクを供給する。印刷モジュール96〜99はそれぞれ、上塗りとして、透明のインクを塗布する。他の全ての点に関して、これらの印刷モジュール80〜99は実質的に同一のものである。
【0011】
媒体ウェブは、ローラ115および116、予備加熱ローラ118、頂点ローラ120、レベラローラ122よりガイドされて媒体経路P内を移動する。加熱されたプレート119がローラ115に隣接する経路に沿って設けられている。図9では、頂点ローラ120は「アイドリング」ローラである、すなわち、このローラは移動している媒体ウェブ114と係合して回転するが、印刷システム100内のどのモータまたはその他の駆動機構にも接続していない。予備加熱ローラ118、頂点ローラ120、レベラローラ122はそれぞれ、その表面の一部分に媒体ウェブ114が係合するキャプスタンローラの一例である。媒体経路Pの一方の端には、ブラシクリーナ124およびコンタクトローラ126が配置されている。媒体経路Pの反対側の端136には、ヒータ130およびスプレッダ132が配置されている。
【0012】
ウェブ反転装置168は、媒体ウェブ114を媒体経路Pの端136から反転経路P’を介して媒体経路の入口134に送るよう設定されている。印刷モジュール80〜99が、1つ以上の画像を第1の面(第1の面インク画像)に形成した後に、このウェブ反転装置168が媒体ウェブを反転させ、その反転したウェブを反転経路P’に介して入口134に戻して、1つ以上のインク画像を媒体ウェブの第2の面(第2の面のインク画像)に形成する、単一のエンジン(「メビウス」)による両面印刷を可能にする。この動作モードでは、媒体ウェブの第1のセクションが媒体ウェブの第2のセクションと共に媒体経路P内を移動し、第1のセクションが媒体ウェブの第1の面でインク画像を受け、第2のセクションは第2の面でインク画像を受ける。この構成を「メビウス」の構成と呼ぶことができる。印刷モジュール80〜99はそれぞれ、媒体ウェブの両セクションにインク滴を吐出するよう設定されている。ローラ115、116、118、120、122もそれぞれ、媒体ウェブの第1のセクションと第2のセクションと係合する。媒体ウェブ114の第2の面に画像が形成された後、媒体ウェブ114は媒体経路136の端を通過する。第2の面のインク画像の位置と第1の面のインク画像と位置を合わせることにより両面画像が形成される。別の実施形態では、1つの印刷モジュールが記録媒体の幅全体に架かって、隣り合って配置されている2つの印刷モジュールを用いて、ウェブの第1のセクションと第2のセクションにインクを吐出するよう設定されている。
【0013】
図9の印刷モジュール80〜99はそれぞれ記録ヘッドのアレイを含み、これらの記録ヘッドはウェブ媒体の第1のセクションとウェブ媒体の第2のセクションの両方の幅全体に渡って配列されている。記録ヘッドのアレイ内の各記録ヘッドのインクイジェクタは、媒体ウェブ114の第1のセクションおよび第2のセクション両方の所定の位置にインク滴を吐出するよう設定されている。
【0014】
ウェブ搬送装置100内の種々のサブシステム、構成要素および機能の操作と制御は、制御装置128およびメモリ129の支援により行われる。具体的には、制御装置128はウェブの速度および張力を監視し、インク滴を印刷モジュール80〜99から吐出するタイミングを決定する。制御装置128は、プログラム命令を実行する汎用または専用のプログラマブルプロセッサを用いて実行可能である。制御装置128は、メモリ129に操作可能に接続して、命令の読出し、ならびにメモリ129内のプログラム機能を実行するために必要なデータの読出し、書込みを行うことができる。媒体ウェブ114として使用される少なくとも1種類の印刷媒体を用いて、この印刷システムを動作させるための張力レベルを特定する1つ以上の値もメモリ129に格納可能である。これらの構成要素はプリント回路カード上で供給可能である、あるいは特定用途向け集積回路(ASIC)内の回路として供給可能である。これらの各回路は、別々のプロセッサで実装可能である、または複数の回路を同じプロセッサに実装可能である。あるいは、これらの回路は個別の構成要素または超大規模集積(VLSI)回路内で供給される回路に実装可能である。また、本明細書に記載され回路は、プロセッサ、ASIC、個別の構成要素、または超大規模集積(VLSI)回路の組み合わせたものにも実装可能である。
【0015】
エンコーダ160、162、164はそれぞれ、予備加熱ローラ118、頂点ローラ120、レベラローラ122に動作可能に接続する。各エンコーダ160、162、164は速度センサであり、これらの速度センサはそれぞれ、ローラ120、118、122の内の1つの角速度に対応する角速度信号を生成する。エンコーダ160、162、164の典型的な実施形態には、ホール効果センサおよび光学車輪エンコーダが含まれる。ホール効果センサは、ローラに動作可能に接続する磁石の動きに応じて信号を生成するよう設定されている。光学車輪エンコーダは、対応するローラが回転すると周期的に遮断される光ビームに応じて信号を生成する。制御装置128は、エンコーダ160、162、164に動作可能に接続して角速度信号を受け取る。制御装置28は、生成された信号とローラごとの既知の半径とを用いて各ローラ120、118、122の直線速度を特定するよう設定された、ハードウェアの回路、ソフトウェアのルーチン、またはそれら両方を含むことができる。
【0016】
張力センサ152A−152B、154A−154B、および156A−156Bはそれぞれ、ガイドローラ117、頂点ローラ120、ポストレベラローラ123に動作可能に接続する。ガイドローラ117は、媒体経路Pの予備加熱ローラ118の上流に配置されている。ポストレベラローラ123は、媒体経路Pのレベラローラ122の下流に配置されている。各張力センサは、対応するローラの位置において媒体ウェブに加えられる張力に対応する信号を生成する。各張力センサは、媒体ウェブ114と対応するローラの間の力学的な張力に対応する信号を生成するよう設定されたロードセルでよい。
【0017】
図9では、媒体ウェブ114の2つのセクションがそれぞれのローラに係合し、張力センサがそれぞれペアとなって媒体ウェブ114の各セクションの張力を特定する。それに引き替え、媒体ウェブの一方の面が各ローラに係合する実施形態では、単一の張力センサだけを用いることができる。張力センサ152A−152Bは、媒体ウェブ114が印刷ゾーンに入り印刷モジュール80〜99を通過するときの媒体ウェブ114の張力に対応する信号を生成する。印刷ゾーンは、インク塗布ゾーンまたは「噴射ゾーン」としても知られている。張力センサ154−154は、印刷ゾーンの中間地点に配置された頂点ローラ120周辺の媒体ウェブの張力に対応する信号を生成する。張力センサ156−156は、媒体ウェブ114が印刷ゾーンから出るときのレベラローラ周辺の媒体ウェブの張力に対応する信号を生成する。これらの張力センサ152−152、154−154、56−156は、制御装置128に動作可能に接続して、これにより制御装置128は、生成された信号を受け取り、頂点ローラ118と媒体ウェブ114との間の動作中の張力を監視することができる。
【0018】
図1は、印刷されていないウェブの面へ印刷ができるようウェブを反転させる反転装置200の一実施形態の立面斜視図である。図2には、記録媒体の連続ウェブの流れ経路が示され、この記録媒体の連続ウェブの流れ経路は、図1と組み合わせて議論されるが、紙の経路および搬送方向をより明確に示すため反転装置の一部は省略されている。また図2には、ウェブの第2の面で印刷を行うために、印刷モジュールに向かい、次に印刷モジュールから離れ、反転装置200に向かい、最後の印刷モジュールに戻る搬送方向202が示されている。ウェブがプリンタ内を最初に通過するときに印刷されるウェブの第1の面を示すために文字Pが使用されている。ウェブが最初にプリンタを通過するときには印刷されないウェブの第2の面を示すために文字NPが使用されている。しかし、このウェブは、位置203にてNP側(すなわち、第2の面)を印刷するために印刷モジュールに向かって搬送される。図1の反転装置200を、図9に示されているウェブ反転装置168と交換する。図9には、媒体経路Pおよび反転経路P’が示され、ウェブはウェブ反転装置168の(左側に示された)一方の側面から入り、このウェブ反転装置の(右側に示された)もう一方の側面から出てくる。図1の反転装置200では、この反転装置200内でウェブがその方向を反転させる。したがって、矢印202Aは、図9に示されるウェブ反転装置168の右側の反転経路P’に対応する。
【0019】
反転装置200(すなわち、ターンバー組立体)は、入力部204と、出力部206と、ターンバー機構208(図2では図示せず)と、アイドリングローラ装置210(図2では図示せず)と、変位ガイド組立体211と、送風機212とを含む。この実施形態では、反転装置200は、図1に示す通り、全体として反転装置200の右側に配置されている入力部204を含む。図2に示された位置205の印刷モジュールにより、媒体の一方の面に画像が形成された後、そのウェブ媒体は、入力部204で、入力ローラ214により受け取られて支持される。ローラ214はフレーム(図示せず)により支持されている。
【0020】
第1のターンバー220は、一般的にフレーム222の第1の部分によって用紙経路202に対して斜めに支持されている。第2のターンバー224も、フレーム222により、通常は、ローラ220の支持位置とほぼ垂直な方向で斜めに支持されている。ターンバー224は、両面画像を完成させるために、印刷されていないウェブの面を上にして印刷システムに戻す。図示する通り、第1のターンバー220は、第2のターンバー222の真下に配置され、供給側の第1の段階から位置207の装置の底面と通って登ってきた媒体ウェブを受け取る。ターンバー組立体200にウェブが入ると、そのウェブは、ターンバー220の上面を方向230に横切りターンバー220に巻き付くように搬送され、そこで、このウェブは方向転換され第1のアイドリングローラ232に向かう。次いで、このウェブはさらに方向転換し第2のアイドリングローラ234に向かい、次に第2のターンバー224に向かって方向236に進む。このウェブは第2のターンバー224に巻き付き、方向転換し出力部206に向い、変位ガイド組立体211を通過する。この変位ガイド組立体211で、このウェブは、ウェブの第2の面を印刷するために位置203へ方向転換される。ウェブの第2の面を印刷するために、変位ガイド組立体211にてウェブの水平位置を調整する。印刷モジュール80〜99へ搬送するために、ウェブの排出位置は、横の縁のセンサ(図示せず)により、プラス・マイナス約1mm以内に維持される。
【0021】
図2に示す通り、記録媒体の連続ウェブの印刷されていない面はターンバーの外面に隣接して配置される。ウェブをこのように配置することにより、画像が引きずられたり、画像にキズがついたりすることをほぼ抑える(すなわち、防止する)ことができる。これらは、裏から表へのウェブの面の反転中、ターンバーの表面にウェブの画像面が向いていれば発生したはずである。
【0022】
第1のアイドリングローラ232と第2のアイドリングローラ234は、金属ローラの外側を覆う複合材料からなる表面を含むことがでる、あるいは第1アイドリングローラ232と第2のアイドリングローラ234は、金属に陽性酸化膜を被膜したローラでよい。複合材料は、滑面または処理面のどちらかを有することができる。さらに、第1のアイドリングローラ232と第2のアイドリングローラ234のうちの一方または両方を、反転装置200に調整可能に取り付けて、第1の面の画像と第2の面の画像との位置合わせ調整と行う。
【0023】
図1の送風機212は、第1の送風出力部と第2の送風出力部とを含み、これらの第1の送風出力部と第2の送風出力部はそれぞれ、ターンバー220およびターンバー224のうちの一方に動作可能に接続する。ターンバー220およびターンバー224はそれぞれ内部空洞を含み、これらの内部空洞で送風機212からの強制空気を受ける。ターンバーの表面には複数の開口(図3図6を参照して下記に議論する)が形成され、これらの開口から、内部空洞内の強制空気がターンバーの表面に送り出される。印刷媒体の連続ウェブがターンバーを横切るとき、ターンバーの表面と、ターンバー表面に対向するウェブの面との間に空気のクッション(すなわち、空気ホイル)が形成される。2つ出力部を有する単一の送風機を使用する代わりに、2つの送風機を使用することも可能である。
【0024】
ターンバーの開口を通して空気を送り込むことより、ウェブの移動中にリフト圧が発生しウェブがターンバーの表面から分離する。ターンバーの開口により供給されるリフト力は、送風機により供給される空気圧と、紙と接触するターンバーの外周領域と、開口の数と位置とに依存し、これらの開口はターンバーの表面に形成され、その開口を介して強制空気が送り込まれる。ターンバーの外径により、紙とターンバーの表面の接触圧が決まる。この接触圧は、張力/半径(T/R)psiで表される。ターンバーの半径が大きくなるとT/R圧力は下がり、安定した間隙を提供するための力を供給するための送風機の圧力を下げることができる。しかし、ターンバーの直径が大きくなることによりT/R圧力が下がり、それにより小さい送風機の圧力で、より大きなリフト力が供給されるが、大きな外周の領域のために空気流が失われ、より多くの空気流が必要となる。図1に示す通りある実施形態では、第1のターンバー220および第2のターンバー224はそれぞれ、約3.5インチの直径を有する。
【0025】
既に知られている反転装置の一実施形態では、可撓性のある凸版を用いる印刷装置であるフレキソ機の印刷エンジン間または印刷ステーション間で、ターンバー組立体を用いて画像を反転させ、反転装置内の搬送中最初に画像形成されたウェブの第1の面がターンバーに接触する。画像面または非画像面をひっくり返すほとんどのシステムでは、張力は0.1pliよりも小さく、ターンバーの直径は4インチよりも小さい。このような低い張力では、ターンバーの送風機の圧力および容積供給も比較的に小さい。しかし、ある実施形態で、2pliから5pliの範囲の強い張力を有する制御ループにターンバーが組み込まれるとき、ターンバーの直径がより大きくなる必要があり、より多くの送風機の流量が所望される。ウェブがターンバーの表面を引きずった場合、張力ループが妨害され、22ヘルツのウェブ共振振動で印刷装置が励振され、画像の位置ずれが生じる。3.5インチの直径のターンバーを備えるプリンタでは、T/R圧力は、公称で1ポンド/平方インチ(psi)の表面圧力となる。高い張力を有するウェブを浮かせることがもっとも難しい領域は、ターンバーの接線である。
【0026】
ターンバーの接線からのウェブの出入り口付近の穴の配列は重要である。図3および図5を参照すると、最初のリフトホールの列は、ウェブが移動する方向と逆方向に向かって、受け入れ接線よりも前方の受け入れ接線の外側に位置しており、出口の穴の列は送り出し接線より後方に位置している。ある実施形態では、穴の列の間に含まれる角度は、200度以内に含まれるように、最初の穴の列は受け入れ接線から10度前方に位置し、出口の穴の列は送り出し接線から10度後方に位置する。
【0027】
この穴の配置には、少なくとも3つの特徴がある。1)穴が直接中心に配置されている場合、ウェブが接線の入口で持ち上げられるかわりにターンバーに引っ張られるが、このような穴の配列で、ベルヌーイの法則により生成される渦流が抑えられ、これにより上記の傾向を取り除くことができる。2)第2の効果として、ウェブ(太鼓の皮)および間隙の空気の両方の励振により生じる騒音が抑えることができる。例えば、穴が接線上に直接配置されている例では、騒音が95デシベル(d)よりも大きくなり、接線を超えて10度回転させた位置に穴を配させると、騒音レベルは10d低くなる。3)最適な穴のパターンにより、適切なサイズの市販の送風機から供給される供給圧力および流量で、ウェブをターンバーに接触させることなく高い張力のウェブを巻き込み全体の上を浮かせ易くする。ある実施形態では、Busch USA社製(Virginia Beach,Virginia)のBush310D型の送風機が使用される。この送風機では、この実施形態で使用される動作点は、170〜180cfmの流れで約1〜1.25psiの圧力となる。
【0028】
本開示では、T/R圧力と、ターンバーの開口サイズと、ターンバーの表面に配置された開口パターンと、ニップおよび紙の縁を含む、ウェブとターンバーとの受け入れ接点に沿った均一高さのフロートすなわち空気クッションを供給するための流量および送風機圧力との間の関係を設定することにより高速での印刷が可能となる。
【0029】
本実施形態の第3の重要な局面では、6000lbの圧力の拡散ニップに供給された、異なるウェブ張力を制御するために、より高いウェブ張力が供給される。ある実施形態では、紙の厚さ/インクの被覆率/層の厚さ/インクドラムとゴムの拡散ロールとの間の摩擦係数により、拡散ニップで紙に歪みの差が生じる。最適な穴のパターンと共に選択された送風機を用いることでも、最大5.5pliのウェブ張力を供給でき、これにより装置内でウェブ全体の張力を強くすることが可能となる。これにより、画像被覆率の高い領域を有する端1から端2の張力を4kg〜5kgの差に保つ。端1の張力を最小閾値より下げないことがウェブトラッキングでは重要である。反転装置内で紙の非画像面を上にして搬送することで、画像が引きずらなくなることを保証し、ターンバーの表面に画像が向いているために生じる画像の筋を取り除く。搬送速度、ターンバーの直径、開口サイズ、開口パターンを選択することにより、市販の適切なサイズ送風機で十分な量の空気流を送って、許容できる空気クッションを両方のターンバーに(1つの送風機で)供給する。
【0030】
図3には、1方のターンバー(ターンバー220など)の上面図が示されている。このターンバーには、9.5インチの幅の画像形成ウェブの媒体(紙などの)がそのターンバーの外面300の周りに180度巻き付いている。ターンバー220が図示されているが、ある実施形態では、もう一方のターンバー224も同様の構成を有する。この外面300には、複数の開口302を有する空気ホイル領域が含まれ、これらの開口302は、ターンバー220の内部空洞からターンバー220の側壁、および表面300を介して延在して、ターンバーの内側から外側に空気流を供給する。これらの複数の開口302は、ターンバーの表面に所定のパターン304で構成された開口302の領域に配列される。この所定のパターン304には、ターンバー220の縦軸308に沿って延在する複数の列306が含まれる。この所定のパターン304は、ターンバー220の外周に沿って配置された複数の縦列310も含んで構成され、これらの縦列310は、縦方向308と垂直に配列する、あるいはターンバー220の外周にらせん状に斜めに配列しているように見ることができる。パターン304の外側には、開口のない表面12の領域が配置されている。
【0031】
所定のパターン304内の開口の密度により、部分的には、領域304でのターンバーの表面と連続ウェブとの間に送り込む空気ホイル(すなわち、フロート)の量が決まる。印刷媒体の連続ウェブが、ターンバーの表面220の上に浮かないで、表面300に接触する場合には、その接線はターンバー220上にウェブの先端とウェブの後端に沿って画定される。例えば、空気クッションが供給されていないとき、接線314はターンバー220の先端に画定される。空気クッションが供給されていないときの後端の接線は図示されていない。所定のパターン304が、接線314の前方に位置する少なくとも1列の開口、および後端の接線の後方に位置する少なくとも1列の開口を含むように、パターン304を画定する。図示されている実施形態では、先端の接と後端の接線の位置に開口の列が供給されている。先端の接線と後端の接線の両方に開口の列を供給する必要はない。別の実施形態では、開口の列の一方または両方で、パターン304内の開口のサイズはバラバラである。さらに他の実施形態では、先端の列および後端の列の開口の数は、パターン304内その他の開口の列とは異なる。
【0032】
連続ウェブがターンバー220の表面300を通過するとき、接線314の外側の開口の列316により、ターンバーの表面の領域にフロート、すなわち空気のクッションが供給され、ウェブの下の圧力は大気に戻される。これらの列が等間隔で配置されている場合、パターン304内の隣接する列間の距離とほぼ同じ距離だけ接線314から間隔を開けて列316を配置する。少なくとも1列の開口の列を先端の接線の前方に配置し、少なくとも1列の開口の列を後端の接線の後方に配置することにより、接線でのウェブとターンバーとの間の接触圧力を抑える、あるいは取り除くことができる。ある実施形態では、最初の穴の列は受け入れウェブ接線から約10度前方に配置され、最後の穴の列はウェブの出口の接線から約10度後方に配置されている。最初の開口の列および最後の開口の列を接線の外側に配置することにより、渦流が打ち消され接線でウェブが浮きやすくなる。別の実施形態では、最初開口の列と最後の開口の列が接線の位置に配置されているが、これらの開口の列は、そのパターンの残りの開口とは異なるサイズの開口を含む。
【0033】
最初の開口の列および最後の開口の列と、最初の開口の縦列および最後の開口の縦列とにより、外周が画定される。この外周では、画像が形成される媒体の最も大きいサイズの記録媒体の連続ウェブの外縁と、最初の開口の縦列および最後の開口の縦列とほぼ一致する。図3の実施形態では、媒体の幅は9.5インチである。最初の開口の縦列と最後の開口の縦列は一般に、記録媒体の幅の外縁と一致する。ある実施形態では、パターン304により画定される外周内の開口は、外周内でパターン内に開口のない部分ができないよう、開口の列および開口の縦列に沿って等間隔に配置される。
【0034】
図4には、開口320のパターンの別の実施形態の正面図が示され、ターンバー220および/またはターンバー224の一方または両方に異なる実施形態が配置される。空気ホイルの領域を画定する開口320のパターンには、開口のない部分322が含まれ、この部分22は、1つ以上の開口の列、および1つ以上の開口の縦列を含む開口の外周の境界の内側に位置する。上記に示されている通り、開口の外周には、最初の列および最後の列と、および最初の縦列および最後の縦列とが含まれ、最初の列と最後の列は接線の外側に位置する。この実施形態では、開口のない部分322は、開口の外周の境界内のほぼ中央に位置する。境界の開口の外周には、複数の開口の縦列324および複数の開口の縦列326が含まれる。最初開口の列および最後の開口の列のうちの少なくとも1方は、開口のパターン320内に含まれる。ウェブは開口のない表面に巻き付いた空気で浮くため、正面図の欠けている穴は必要ない。この領域では間隙が広くなる。図4で見られる通り、部分322の左側には開口の縦列324が3本位置し、部分322の右側には開口の縦列326が4本位置する。この実施形態では、ある実施形態において開口のない部322内の、開口のある表面の左側と右側の間の開口により、ターンバー320の本体の周りでウェブが浮くためにアシストする必要はない。開口の数を減らすことで、送風機212により生成される空気流の総量を減らすことができる。
【0035】
図5には、開口の縦列が4本露出している(したがって、空気を大気に排出可能な)図3および/または図4のターンバーの表面220を通過して移動する7インチの幅の連続ウェブ400が示されている。1本の開口の縦列402が左側に位置し、3本の開口の縦列404が右側に位置している。7インチのウェブの下のフロート穴による浮力は、ウェブに覆われていない穴からの空気のロスがあったとしても、1psiから1.25psiのT/R圧力を打ち消すのに十分な圧力である。また、選択されたサイズの送風機からの内部プレナム圧力を維持するためにフロート穴、十分に小さくなければならない。
【0036】
図6には、図5のターンバー220上の7インチの幅の連続ウェブ400の正面図が示されている。この図で見られる通り、開口のない部分322は、通常、ターンバーの開口のある部分の外周の縁の内側に位置する。
【0037】
上記に示す通り、ある実施形態では、Buschのモデル0310Dが使用される。この特定な用途に関する好適なサイズとして、この特定な送風機が選択されているが、別の実施形態のための空気流を供給するためには、その他の種類およびサイズの送風機を選択する。開示されているプリンタは、材料の連続ウェブを高速で移動させる。それには、搬送されるウェブの張力を強くしなければならないため、この強い張力により、高いT/R圧力(ある実施形態では、約0.7psi)が供給され、これにより実現が困難な空気流の間隙が形成される。したがって、開口のサイズ、開口の分布、開口の数を決定して、リフト量と空気流量を調整する。さらに、接触ポイントで画定された接触領域にウェブが出入りする際、開口の最初と最後の列により、空気の圧力が大気にかわる先端と後端でベルヌーイの法則および渦流が打ち消される。接線により画定された潜在的な接触領域の外側の先端の列および後端の列により、接触ポイントにおけるフロート力が増す、すなわちウェブが引きずられなくなる。
【0038】
図7は、ターンバーの表面と印刷媒体の連続ウェブの間の間隙クリアランスのグラフである。図7には、ウェブの左側および右側に3本の穴の縦列が配置された場合の、Busch0310型送風機を用いた7インチの実施形態でのフロートの間隙の高さが示されている。開口の縦列を3本の配置することにより、圧力が1.1psiより下がったときに巻き付いているウェブが収縮する。プリンタは、あらゆる標高および気候に配置されるため、必要に応じて送風機のサイズを大きくして所望のフロートを供給する。例えば、電源が50ヘルツで標高が6000フィートの場所では、送風機のサイズを0310型の送風機のサイズ(Buschから購入可能)に増やして、4本または5本の開口の縦列が配置された状態で7インチ幅の媒体を印刷する際にウェブがターンバーの表面から浮上することを保証する。
【0039】
図8は、速度および張力対時間のグラフである。図8では、速度と張力のグラフにより、ウェブが引きずられてなく、かつ22ヘルツのウェブ/駆動システムの共振周波数伝達関数で励振していないことが示されている。このグラフの下の線は張力のゾーンであり、ウェブの上昇中は安定していることが示されている。
【0040】
開示された実施形態により、搬送速度が速くなってもウェブがターンバーに接触することをほぼ防ぐことができる。
【0041】
一実施形態では、好適なサイズの送風機を用いて、十分なリフト間隙を提供するために、ターンバーが、小さい半径で強く張られたウェブに対して、不均一な穴のパターンを含む。1つの送風機で2つのターンバーを処理する。最初穴の列および最後の穴の列は、既知のウェブ太鼓の皮で共鳴するプリンタよりも約15d下げるための先端接線および後端接線である。接線でのウェブのフロート力により、ウェブが引きずられたりターンバーが擦り減ったりすることを防ぐことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9