(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の発熱体について詳細に説明する。
本発明の第1の特徴点は、CNTを溶媒に分散した分散液を、多孔質絶縁基材に塗布・含浸し、乾燥して発熱体とすることである。このように、CNTを溶媒に分散した分散液を多孔質絶縁基材に直接塗布・含浸することにより、発熱体を経済的・効率的に製造することができる。
【0011】
さらに、本発明の第2の特徴点は、多孔質絶縁基材に塗布・含浸する分散液として、CNTと共に
平均粒径が10nm〜100μmである金属系物質の導電性微粒子を溶媒に分散した分散液を用いることである。このように、CNTと共に導電性微粒子を溶媒に分散した分散液を用いることにより、発熱体を低体積抵抗率及び高発熱量のものにすることができる。
【0012】
CNTは、特徴的な構造として、炭素の六員環配列構造を有する1枚のシート状グラファイト(グラフェンシート)が円筒状に巻かれた直径数nm程度のチューブ状構造を有する。このグラフェンシートにおける炭素の六員環配列構造には、アームチェア型構造、ジグザグ型構造、カイラル(らせん)型構造などが含まれる。前記グラフェンシートは、炭素の六員環に五員環または七員環が組み合わさった構造を有する1枚のシート状グラファイトであってもよい。CNTとしては、1枚のシート状グラファイトで構成された単層CNTの他、前記円筒状のシートが軸直角方向に複数積層した多層CNT(CNTの内部にさらに径の小さいCNTを1個以上内包する多層CNT)、単層CNTの端部が円錐状で閉じた形状のカーボンナノコーン、内部にフラーレンを内包するCNTなどが知られている。これらのCNTは、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0013】
本発明においては、これらのCNTのうち、CNT自体の強度の向上の点から、多層CNTを用いることが好ましい。
また、本発明においては、CNTとして、タール分が0.5%以下のものを用いることが好ましい。タールなどの不純物が少ないCNTを用いれば、発熱体を製造もしくは加熱した際に、揮発性有機化合物(VOC)の放出を低減させることができるため、好ましい。
【0014】
本発明においては、発熱体を低体積抵抗率及び高発熱量のものにするために、分散液に、CNTと共に、導電性微粒子を配合する。導電性微粒子として金属系物
質を好適に用いることができる。
【0015】
金属系物質としては、金属単体又は合金(例えば、銀、金、銅、クロム、ニッケル、鉄、マグネシウム、アルミニウム、白金、亜鉛、マンガン、タングステン、ステンレスなど)などが挙げられるが、銀、金、銅、アルミニウムなどの金属を含む金属系物質が好ましく、銀系(例えば、銀単体、銀コート又はメッキ銅など)が特に好ましい。
【0017】
導電性微粒子の形状は、球状のものよりも、フィラメント状、針状のものが好ましい。具体的には、針状結晶状の銀微粒子、針状結晶状のアルミニウム微粒子、針状結晶状のニッケル微粒子、ストランドが三次元的に連なった形状を有するニッケル微粒子等を好適に用いることができる。フィラメント状、針状の導電性微粒子を用いた場合には、CNTと線状で絡み合うので、均一な体積抵抗率を有する発熱体を形成できる。
【0018】
導電性微粒子の平均粒径は、10nm〜100μm程度の範囲から適宜選択でき、電極の機械的特性や導電性などの点から、例えば、0.3〜80μm、好ましくは0.5〜50μm、さらに好ましくは1〜40μm程度であってもよい。
【0019】
CNT及び導電性微粒子を分散させるための溶媒(分散媒)としては、例えば、慣用の極性溶媒(水、アルコール類、アミド類、環状エーテル類、ケトン類など)、慣用の疎水性溶媒(脂肪族又は芳香族炭化水素類、脂肪族ケトン類など)、又はこれらの混合溶媒などが使用できる。これらの溶媒のうち、簡便性や操作性の点から、水が好ましく用いられる。
【0020】
分散液中におけるCNTの濃度は、特に制限されないが、目的とする電気抵抗値に応じて、分散液の全質量に対してCNTの含有量が好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%とすることができる。CNTの含有量が0.1質量%より少ない場合は、所望の導電性が得られにくくなり、また、30質量%以上である場合は、CNTが嵩高いため、分散液の粘度が高くなり、多孔質絶縁基材への塗布・含浸が適切に行えなくなる。
また、CNTと導電性微粒子との混合比率は、発熱体の体積抵抗率、所望する発熱量等によって任意に選定できる。
【0021】
分散液は、水などの溶媒中にCNTを凝集することなく安定に分散させるために、前記界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤の使用量は、例えば、CNT100質量部に対して、界面活性剤を1〜100質量部(特に5〜50質量部)程度の範囲から選択できる。
【0022】
界面活性剤としては、両性イオン界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれもが使用できるが、これらの界面活性剤のうち、分散液中において、CNT間のファンデルワールス力による凝集及びバンドル形成を防ぎながら、CNTを水などの分散媒中に安定に微細に分散させることができる点から、陰イオン性界面活性剤と陽イオン性界面活性剤との組み合わせ、又は両性イオン界面活性剤単独のいずれかが好ましく、両性イオン界面活性剤が特に好ましい。
【0023】
両性イオン界面活性剤としては、例えば、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトリルホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ジホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、n−オクチルホスホコリン、n−ドデシルホスホコリン、n−テトラデシルホスホコリン、n−ヘキサデシルホスホコリン等のホスファチルコリン系両性界面活性剤、3−(N,N−ジメチルステアリルアンモニオ)プロパンスルホネート、3−(N、N−ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアミノ]プロパンスルホン酸、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロパンスルホネート、n−ヘキサデシル−N、N’−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート等のスルホベタイン系両性界面活性剤が挙げられる。またその他の両性イオン界面活性剤としては3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアミノ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸、商品名としてアンヒトール20HD(花王株式会社製)等のヒドロキシスルホベタイン系界面活性剤、商品名としてアンヒトール20BS、24B、86B(花王株式会社製)、ニッサンアノンBDC−SF、BDF(登録商標)−R、BDF(登録商標)−SF、BDL−SF、BF、BL、BL−SF(日本油脂株式会社製)等のカルボキシベタイン系界面活性剤、商品名としてアンヒトール20AB、55AB(花王株式会社製)等のアミドベタイン系、商品名としてアンヒトール20N(花王株式会社製)等のアミンオキシド系、商品名としてアンヒトール20YB(花王株式会社製)、ニッサンアノンGLM−R、GLM−R−LV(日本油脂株式会社製)等のイミダゾリウム系界面活性剤等が挙げられる。
【0024】
特に、スルホベタイン骨格である両性親水基を含有する両性イオン界面活性剤、例えば、3−(N,N−ジメチルステアリルアンモニオ)プロパンスルホネート、3−(N、N−ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホネート、3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシプロパンスルホネート、n−ヘキサデシル−N、N’−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネート等を用いることが好ましい。
【0025】
本発明の分散液における界面活性剤の含有量は、0.001〜50質量%の範囲であり、好ましくは0.005〜40質量%であり、より好ましくは0.01〜30質量%である。このように界面活性剤が0.001質量%より少ない場合は、所望の分散状態が得られない。また界面活性剤が50質量%以上である場合は、増量による添加効果があまり期待できなくなる。
【0026】
分散液は、さらに慣用の添加剤、例えば、表面処理剤(例えば、シランカップリング剤などのカップリング剤など)、着色剤(染顔料など)、色相改良剤、染料定着剤、光沢付与剤、金属腐食防止剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、分散安定化剤、増粘剤又は粘度調整剤、チクソトロピー性賦与剤、レベリング剤、消泡剤、殺菌剤、充填剤などを含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0027】
本発明の多孔質絶縁基材としては、多孔質で絶縁性であれば良く、セラミック、ガラス、ゴム、布帛、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂、木材、紙、皮革、竹材などを用いることができ、発熱体の用途に応じて適宜選択することができる。
【0028】
例えば、発熱体に柔軟性が必要とされる場合には、多孔質絶縁基材として布帛を用いることが好ましく、分散液の塗布性、含浸性等を考慮した場合には、多孔質絶縁基材としてセラミック、紙を用いることが好ましい。
【0029】
本発明の発熱体は、次のような工程により製造することができる。
【0030】
CNT、導電性微粒子等の成分を溶媒に均一に分散するためには、一般的な分散機が用いられる。例えば、ビーズミル(ダイノーミル、(株)シンマルエンタープライズ)、TKラボディスパー、TKフィルミックス、TKパイプラインミクサー、TKホモミックラインミル、TKホモジェッター、TKユニミキサー、TKホモミックラインフロー、TKアジホモディスパー(以上、特殊機化工業(株))、ホモジナイザー・ポリトロン((株)セントラル科学貿易)、ホモジナイザー・ヒストロン((株)日音医理科機器製作所)、バイオミキサー((株)日本精機製作所)、ターボ型攪拌機((株)小平製作所)、ウルトラディスパー(浅田鉄鋼(株))、エバラマイルザー(荏原製作所(株))、超音波装置又は超音波洗浄機(アズワン(株))等が挙げられる。
【0031】
CNT、導電性微粒子等を溶媒に分散した分散液を、多孔質絶縁基材に塗布する手段としては、一般的な塗装手段、印刷手段を採用することができる。
塗装手段としては、例えば、滴下法、ディッピング法、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装、低圧霧化スプレー塗装、バーコーダー法による塗装、スピンコーターを用いた塗装等が挙げられる。
【0032】
また、印刷手段としては、例えば、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、バーコーター、スピンコーター等が挙げられる。
これらの塗布手段のうち、多孔質絶縁基材の所定箇所に分散液を簡単に塗布することができる点から、スクリーン印刷が好ましい。
【0033】
常温で塗膜を乾燥させることができる。塗膜を十分に乾燥させるためには、乾燥温度を10〜500℃に加熱することが好ましく、より好ましくは50〜250℃であり、特に好ましくは70〜100℃である。乾燥温度が10℃未満であると乾燥が十分に進まないおそれがあり、500℃を超えると、多孔質絶縁基材の素材によっては変形のおそれがある。乾燥時間は面状発熱層の面積、乾燥温度により任意の時間を要する事ができる。
【0034】
例えば、多孔質絶縁基材として面状(シート状)のものを用いた場合には、発熱体の片面または両面に電極が設けることができる。
電極は、銀ペースト等の一般的な電極材料を、発熱体に印刷することにより設けるのが好ましい。電極の形成は、多孔質絶縁基材に分散液を塗布・含浸させ、乾燥させた後に行ってもよいし、多孔質絶縁基材上に分散液を塗布する前に行ってもよい。
【0035】
正極及び負極となる1組の電極は、1組を多孔質絶縁基材の片方の表面だけに設けてもよいし、正極、負極をそれぞれ別の表面に設けてもよい。
電極としては、櫛形電極が好ましい。正極及び負極となる1組の櫛形電極を多孔質絶縁基材の片面だけに設ける場合には、正極となる櫛形電極の歯と、負極となる櫛形電極の歯とは、交互に配置される。また、正極及び負極となる1組の櫛形電極を、多孔質絶縁基材のそれぞれ別の表面に設ける場合には、両面で千鳥状に交互にずらしてもよいし、ずらさずに揃えてもよい。
【0036】
正極となる櫛形電極の歯と、負極となる櫛形電極の歯との距離を小さくすると、抵抗値が小さくなり流れる電流量が増加するため、発熱量を大きくすることができる。逆に、これらの距離を大きくすると、抵抗値が大きくなり流れる電流量が減少するため、発熱量を小さくすることができる。このように、電極間の距離を調整することにより、発熱体の発熱量を部分的に調整することができる。
【0037】
電極間抵抗値は、特に限定されないが、例えば、100Ω以下が好適であり、80Ω以下がより好適であり、20〜60Ω以下が更に好適である。
【0038】
発熱体から発生した熱を効果的に利用する目的から、分散液に、蓄熱材を含有させることができる。蓄熱剤はそのまま含有させてもよいが、マイクロカプセルに内包させて含有させるのが好ましい。発熱体に蓄熱剤を含有させると、通電状態において発熱体から空気中に放熱されていた過剰な熱を蓄熱材が蓄熱し、発熱体の休止状態において蓄熱材が蓄熱を放熱するようにできるので好ましい。
【0039】
発熱体には、前記界面活性剤に加えて、さらにハイドレート(水和安定剤)が含まれていてもよい。水和安定剤は、発熱体を製造する工程で用いられる分散液中において、界面活性剤の溶媒(水など)への溶解を促進してその界面活性作用を十分に発揮させるとともに、CNTを多孔質絶縁基材表面に固定させるまで分散状態を維持することに寄与する。
【0040】
水和安定剤の種類は、界面活性剤の種類、溶媒(分散媒)の種類などによって異なるが、溶媒として水を使用した場合は、例えば、前記非イオン性界面活性剤(界面活性剤として、非イオン性界面活性剤を使用した場合)、親水性化合物(水溶性化合物)などが使用できる。
【0041】
親水性化合物(水溶性化合物)としては、例えば、多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ショ糖など)、ポリアルキレングリコール樹脂(ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドなどのポリC2−4アルキレンオキサイドなど)、ポリビニル系樹脂(ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなど)、水溶性多糖類(カラギーナン、アルギン酸又は塩など)、セルロース系樹脂(メチルセルロースなどのアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのヒドロキシC2−4アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのカルボキシC1−3アルキルセルロース又はその塩など)、水溶性蛋白質(ゼラチンなど)などが例示できる。
これらの水和安定剤は、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの水和安定剤のうち、グリセリンなどの多価アルコールなどが汎用される。
【0042】
水和安定剤の割合は、前記界面活性剤100質量部に対して、例えば、0.01〜500質量部、好ましくは1〜400質量部、さらに好ましくは10〜300質量部程度である。
【0043】
以上説明したように、本発明の発熱体は、通電から短時間で発熱する、遠赤外線を多量に放出する、低電圧で高温状態が達成できる等の優れた特性を有する、CNTを含有する発熱体が、経済的・効率的に製造できると共に、低体積抵抗率及び高発熱量のものとできる優れたものである。
【0044】
本発明の発熱体は、このような優れた特性を生かし、床暖房、畳暖房、壁暖房、融雪装置や凍結防止装置、結露防止や防曇装置、ホットカーペット、車輌シート、園芸用マット、防寒ジャケットや防寒ひざ掛け等の用途に好適に用いることができる。
【0045】
また、本発明の発熱体は、応答性に優れており、通電から短時間で発熱・温度上昇が可能であるので、人工知能を用いて、きめ細かな発熱制御及び省エネ加熱を行うことができる。例えば、本発明の発熱体を床暖房に使用した場合には、人が部屋に入って来たことを人工知能で感知して暖房を開始したり、人のいる位置を人工知能で感知したりして、その位置の暖房を強め、その他の位置の暖房を弱めるといった制御を行うことができる。
【0046】
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明の発熱体の実施形態について具体的に説明するが、これらにより本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0047】
脱イオン水に、両性イオン界面活性剤、カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]及びナノサイズの銀粒子(粒子径:20〜60nm)を配合し、分散機で均一に分散して、両性イオン界面活性剤の含有率が0.1質量%、カーボンナノチューブの含有率が4.2質量%、ナノサイズの銀粒子の含有率が0.1質量%の分散液を得た。
この分散液を、市販のA4サイズのコピー用紙(210mm×297mm)の片面に、スクリーン印刷により均一に塗布し(塗布量50g/m
2)、乾燥して、発熱体を製造した。
このようにして得られたA4サイズの面状発熱体の2つの短辺全体にわたって、それぞれ、正極及び負極を設けて、発熱体の電極間抵抗値を測定したところ、発熱体の電極間抵抗値は28Ωであった。
【実施例2】
【0048】
分散液におけるナノサイズの銀粒子の含有率を0.2質量%とした以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は29Ωであった。
【実施例3】
【0049】
ナノサイズの銀粒子に代えて、ナノサイズの酸化亜鉛粒子(粒子径:20〜50nm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は34Ωであった。
【実施例4】
【0050】
ナノサイズの銀粒子に代えて、ナノサイズの酸化亜鉛粒子(粒子径:20〜50nm)を用いた以外は、実施例2と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は32Ωであった。
【0051】
ナノサイズの銀粒子(粒子径:20〜60nm)を配合しない以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は69Ωであった。
【実施例5】
【0052】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT9000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は52Ωであった。
【実施例6】
【0053】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT9000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例2と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は51Ωであった。
【実施例7】
【0054】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT9000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例3と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は54Ωであった。
【実施例8】
【0055】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT9000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例4と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は55Ωであった。
【0056】
ナノサイズの銀粒子(粒子径:20〜60nm)を配合しない以外は、実施例5と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は101Ωであった。
【実施例9】
【0057】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT7000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は38Ωであった。
【実施例10】
【0058】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT7000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例2と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は39Ωであった。
【実施例11】
【0059】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT7000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例3と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は42Ωであった。
【実施例12】
【0060】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[FT7000(CNano Technology社)]を用いた以外は、実施例4と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は41Ωであった。
【0061】
ナノサイズの銀粒子(粒子径:20〜60nm)を配合しない以外は、実施例9と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は77Ωであった。
【実施例13】
【0062】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[NC7000(ナノシル社製)]を用いた以外は、実施例1と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は31Ωであった。
【実施例14】
【0063】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[NC7000(ナノシル社製)]を用いた以外は、実施例2と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は32Ωであった。
【実施例15】
【0064】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[NC7000(ナノシル社製)]を用いた以外は、実施例3と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は37Ωであった。
【実施例16】
【0065】
カーボンナノチューブ[C100(アルケマ社製)]に代えて、カーボンナノチューブ[NC7000(ナノシル社製)]を用いた以外は、実施例4と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は35Ωであった。
【0066】
ナノサイズの銀粒子(粒子径:20〜60nm)を配合しない以外は、実施例13と同様にして、発熱体を製造した。
この発熱体の電極間抵抗値は71Ωであった。
【0067】
実施例1〜16及び比較例1〜4の結果を、表1〜4に整理して示す。