(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、
図1〜
図15を参照しながら詳細に説明する。
図1には、本実施形態のナビゲーション装置100の構成の一例が示されている。ナビゲーション装置100は、第1アンテナ101と、第2アンテナ102と、受信部110と、ナビゲーション部120と、システムコントローラ130と、操作部131と、ディスプレイ132と、スピーカ133と、記憶部134とを備える。
【0010】
第1アンテナ101及び第2アンテナ102は、地上デジタル放送の放送局や中継局から送信された放送信号を捕捉してデジタルチューナ111に供給する。第1アンテナ101と、第2アンテナ102とのいずれか一方で受信した放送信号が映像信号や音声信号の再生に用いられ、他方のアンテナで受信した放送信号が番組情報等の取得に用いられる。すなわち、第1及び第2アンテナ101、102のいずれか一方で受信した放送信号により映像や音声を再生して、ユーザに試聴させると共に、他方のアンテナ101、102で受信した放送信号により番組情報を取得する。
【0011】
受信部110は、デジタルチューナ111と、OFDM(orthogonal frequency-division multiplexing)デコーダ112と、デスクランブラ・MPEG(Moving Picture Experts Group)デコーダ113とを備えている。
デジタルチューナ111は、システムコントローラ130により指定された周波数の放送信号を選択的に受信し、ベースバンド信号としてOFDMデコーダ112に供給する。
OFDMデコーダ112は、デジタルチューナ111から供給されるベースバンド信号に復調処理を施してストリーム信号を生成する。OFDMデコーダ112は、生成したストリーム信号をデスクランブラ・MPEGデコーダ113に供給する。
デスクランブラ・MPEGデコーダ113は、OFDMデコーダ112から入力した、スクランブル(暗号化)されたストリーム信号を、B−CASカード(不図示)から供給されるスクランブル鍵を用いて復号する。復号されたストリーム信号には、MPEG方式で符号化された映像信号及び音声信号が含まれる。デスクランブラ・MPEGデコーダ113は、ストリーム信号を復号化して映像信号及び音声信号を生成する。デスクランブラ・MPEGデコーダ113は、生成した映像信号及び音声信号をシステムコントローラ130に出力する。映像信号は、システムコントローラ130の制御によりディスプレイ132に表示され、音声信号は、システムコントローラ130の制御によりスピーカ133から出力される。
【0012】
ナビゲーション部120は、GPS(Global Positioning System)アンテナ121と、地図情報記憶部122と、カーナビ制御部123とを備える。
GPSアンテナ121は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信してカーナビ制御部123に供給する。
地図情報記憶部122は、不揮発性の記憶装置であって、地図データや経路案内用の音声データ等を記憶している。
カーナビ制御部123は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等を備えるマイクロコンピュータを中心に構成されている。カーナビ制御部123は、GPSアンテナ121から受信したGPS信号に基づいて、ナビゲーション装置100を搭載した車両の現在位置を割り出す。また、カーナビ制御部123は、割り出した車両の現在位置と、地図情報記憶部122に記憶された地図データとに基づいて、車両が現在、位置する都道府県と、この都道府県に隣接する都道府県とを特定する。カーナビ制御部123は、特定した都道府県と、この都道府県に隣接する都道府県との情報をシステムコントローラ130に渡す。さらに、カーナビ制御部123は、地図情報記憶部122に記憶された地図データや音声データに基づき走行案内用の映像信号や音声信号を生成して、システムコントローラ130に出力する。映像信号は、システムコントローラ130の制御によりディスプレイ132に表示され、音声信号は、システムコントローラ130の制御によりスピーカ133から出力される。
【0013】
システムコントローラ130は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等を備えるマイクロコンピュータを中心に構成されている。システムコントローラ130は、ROMに記憶されたプログラムと、CPUやRAM等のハードウェアとの協働により実現される機能ブロックを備えている。システムコントローラ130は、機能ブロックとして、抽出部、優先リスト作成部、制御部及び取得部を備える。なお、これら各部で行われる処理の説明は、後述する。
システムコントローラ130は、デジタルチューナ111、OFDMデコーダ112、デスクランブラ・MPEGデコーダ113、カーナビ制御部123に接続し、これら各部を制御する。また、システムコントローラ130には、ユーザが各種指令を入力するための操作部131、走行案内用の画像やテレビ放送画像等を表示するためのディスプレイ132、音声を出力するためのスピーカ133が接続されている。さらに、システムコントローラ130には、記憶部134が接続されている。記憶部134は、不揮発性の記憶装置であって、システムコントローラ130が制御に使用するデータや、放送局データベース(以下、データベースをDBと略記する)が登録されている。
図2に、放送局DBの一例を示す。放送局DBには、放送局名と、トランスポートストリーム識別子(以下、TS_idと略記する)と、affiliation id(識別情報に相当する)と、放送周波数とが放送局ごとに登録されている。TS_idは、放送局を識別する識別情報である。affiliation idは、放送局の系列局を識別する情報である。affiliation idは、在京放送局と、この在京放送局から配信された放送番組を放送する地方放送局とに同一の値が割り当てられている。放送周波数は、放送局が、放送信号の放送に使用する周波数である。
システムコントローラ130は、操作部131又はディスプレイ132のタッチパネルで受け付けた指示に従い、受信部110やナビゲーション部120を制御する。また、システムコントローラ130は、受信部110やナビゲーション部120から入力される映像信号及び音声信号に基づき、ディスプレイ132に映像を表示させ、スピーカ133から音声を出力させる。
【0014】
次に、システムコントローラ130の処理手順について
図3〜
図6に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。最初に、
図3に示すフローチャートを参照しながらシステムコントローラ130が行う処理の全体の流れを説明する。
システムコントローラ130は、まず、お気に入り放送局の割り当て処理を行う(ステップS1)。このお気に入り放送局の割り当て処理は、システムコントローラ130の備える機能ブロックのうち、抽出部によって実行される。お気に入り放送局の割り当て処理とは、ユーザが事前にお気に入り登録した放送局(以下、お気に入り局という)の属する系列局を検出して、検出した系列局に属する放送局の情報を、検索対象リストに登録する処理である。
図4に、記憶部134に登録されたお気に入り局の情報の一例を示す。例えば、お気に入り局の所在地、放送局名、affiliation id等がお気に入り局情報として登録されている。また、検索対象リストとは、お気に入り放送局の割り当て処理により検出した、優先的に番組情報を取得する放送局の候補を登録したリストである。検索対象リストの一例を
図5に示す。検索対象リストには、放送局名と、放送局の所在地と、放送局のTS_idとが登録されている。検索対象リストに登録された放送局のうち、実際にナビゲーション装置100で放送信号を受信することができた放送局の情報(識別情報に該当する。)が優先リストに登録される。放送局の情報には、例えば、当該放送局の放送局名と、放送局の所在地と、放送局のTS_idと、放送周波数とが含まれる。
【0015】
次に、システムコントローラ130は、優先リスト作成処理を行う(ステップS2)。この優先リスト作成処理は、システムコントローラ130の備える機能ブロックのうち、優先リスト作成部によって実行される。優先リスト作成処理について説明する。システムコントローラ130は、地上デジタル放送の各チャンネル(13ch〜62ch)のNIT(Network Information Table)を受信する。システムコントローラ130は、受信することができたチャンネルのNITからTS_idを取得する。そして、システムコントローラ130は、受信したNITから取得したTS_idと、検索対象リストに登録されたTS_idとが一致するか否かを判定する。システムコントローラ130は、一致する場合には、該当放送局の情報を優先リストに登録する。
【0016】
次に、システムコントローラ130は、優先チャンネルの受信処理を行う(ステップS3)。優先チャンネルの受信処理は、放送信号を受信する受信周波数を、優先リストに登録されたチャンネルの放送周波数に設定して、優先リストに登録されたチャンネルの番組情報を取得する処理である。番組情報の取得順は、例えば、チャンネル番号の小さいほうから順に取得する。優先チャンネルの受信処理と、この優先チャンネルの受信処理の次に行う非優先チャンネルの受信処理とは、システムコントローラ130の備える機能ブロックのうち、制御部によって実行される。
【0017】
次に、システムコントローラ130は、非優先チャンネルの受信処理を行う(ステップS4)。非優先チャンネルの受信処理は、受信周波数を、優先リストに登録されていないチャンネルの放送周波数に設定して、優先リストに登録されていないチャンネルの番組情報を、チャンネル番号の小さいほうから順に取得する処理である。
【0018】
次に、システムコントローラ130は、ナビゲーション装置100の電源をオフする操作入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS5)。肯定判定の場合(ステップS5/YES)、システムコントローラ130は、このフローを終了して、ナビゲーション装置100の電源をオフする。また、否定判定の場合(ステップS5/NO)、システムコントローラ130は、前回の受信処理から所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS6)。なお、受信処理とは、ステップS3の優先チャンネル受信処理と、ステップS4の非優先チャンネル受信処理とを示す。肯定判定の場合(ステップS6/YES)、システムコントローラ130は、ステップS2からの処理を再度行う。また、否定判定の場合(ステップS6/NO)、システムコントローラ130は、ステップS5の処理に戻り、電源がオフされたか否かを判定する。
【0019】
次に、
図6に示すフローチャートを参照しながら、優先リスト作成処理の詳細な処理手順を説明する。システムコントローラ130は、まず、記憶部134に、お気に入り局が登録されているか否かを判定する(ステップS11)。否定判定の場合(ステップS11/NO)、システムコントローラ130は、ステップS2の処理に移行する。また、肯定判定の場合(ステップS11/YES)、システムコントローラ130は、放送局DBを参照して、お気に入り局のaffiliation idを取得する(ステップS12)。
【0020】
次に、システムコントローラ130は、放送局DBを検索して、お気に入り局のaffiliation idと値が一致する放送局を検出する(ステップS13)。すなわち、システムコントローラ130は、お気に入り局と同じ系列局に属する放送局を検出する。システムコントローラ130は、affiliation idが一致する放送局を検出した場合(ステップS14/YES)、検出した放送局のTS_idを検索対象リストに登録する(ステップS15)。その後、システムコントローラ130は、お気に入り局のaffiliation idと、放送局DBに登録されたすべての放送局のaffiliation idとを比較したか否かを判定する(ステップS16)。お気に入り局のaffiliation idと比較していない放送局がある場合(ステップS16/YES)、システムコントローラ130は、ステップS13に戻って再度処理を行う。また、お気に入り局のaffiliation idと比較していない放送局がない場合(ステップS16/NO)、システムコントローラ130は、ステップS2の処理に移行する。
【0021】
次に、
図7に示すフローチャートを参照しながら、優先リスト作成処理の詳細な処理手順を説明する。システムコントローラ130は、受信部110に受信させる放送信号の周波数(以下、受信周波数という)を、取得開始チャンネルの周波数に設定する(ステップS21)。地上デジタル放送である場合、13チャンネルから62チャンネルが検索対象チャンネルとなるため、取得開始チャンネルは、13チャンネルに設定される。次に、システムコントローラ130は、受信部110で受信した放送信号からNITを取得することができたか否かを判定する(ステップS22)。NITは、放送局から送信される情報であり、NITが送信される周期は、最小周期1秒、最大周期3秒、デフォルト周期1秒に設定されている。システムコントローラ130は、13チャンネルから順に該当チャンネルの放送信号を1秒ずつ受信して、NITを受信することができたか否かを判定する。否定判定の場合(ステップS22/NO)、システムコントローラ130は、ステップS26の処理に移行する。また、肯定判定の場合(ステップS22/YES)、システムコントローラ130は、受信したNITからTS_idを取得する(ステップS23)。そして、システムコントローラ130は、NITから取得したTS_idと、検索対象リストに登録されたTS_idとが一致するか否かを判定する(ステップS24)。肯定判定の場合(ステップS24/YES)、システムコントローラ130は、受信部110に設定した受信周波数を優先リストに登録する(ステップS25)。優先リストには、その他に、放送局の放送局名や、放送局の所在地、放送局のTS_id等が登録される。また、否定判定の場合(ステップS24/NO)、システムコントローラ130は、ステップS26の処理に移行する。
【0022】
次に、システムコントローラ130は、受信部110に設定した受信周波数は、検索対象チャンネルの最後のチャンネル(すなわち、62チャンネル)の周波数であるか否かを判定する(ステップS26)。肯定判定である場合(ステップS26/YES)、システムコントローラ130は、ステップS3の処理に移行する。また、否定判定の場合(ステップS26/NO)、システムコントローラ130は、受信部110の受信周波数を、現在のチャンネルよりもチャンネル番号が1つ大きいチャンネルの周波数に設定する(ステップS27)。そして、システムコントローラ130は、ステップS22からの処理を繰り返す。
【0023】
次に、
図8に示すフローチャートを参照しながら、優先チャンネル受信処理の詳細について説明する。
システムコントローラ130は、まず、優先リストの最初に登録されたチャンネルの周波数を、受信部110の受信周波数に設定し、受信部110に当該チャンネルの放送信号を受信させる(ステップS31)。次に、システムコントローラ130は、受信部110が、受信周波数の放送信号を受信可能であるか否かを判定する(ステップS32)。受信周波数の放送信号を受信可能であると判定すると(ステップS32/YES)、システムコントローラ130は、受信部110に、受信周波数の放送信号を受信させる受信継続時間をN1(sec)に設定する。なお、受信継続時間N1については後述する。受信部110は、システムコントローラ130により設定された受信継続時間N1の間、該当受信周波数の放送信号を受信し、受信した放送信号に重畳された情報を取り出してシステムコントローラ130に渡す(ステップS33)。システムコントローラ130は、受信部110から取得した情報から番組情報を取り出し、取り出した番組情報を番組表に追加する(ステップS34)。
【0024】
次に、システムコントローラ130は、受信部110に設定した受信周波数は、優先リストに登録された最後のチャンネルの周波数であるか否かを判定する(ステップS35)。肯定判定の場合(ステップS35/YES)、システムコントローラ130は、ステップS4の処理に移行する。また、否定判定の場合(ステップS35/NO)、システムコントローラ130は、受信部110の受信周波数を、優先リストに登録された次のチャンネルの周波数に設定し(ステップS36)、ステップS32からの処理を繰り返す。
【0025】
ここで、優先チャンネル受信処理について具体的に説明する。例えば、車両が県境に移動し、系列局である21チャンネルと48チャンネルとの2チャンネルが受信可能なチャンネルとして優先リストに登録されているとする。システムコントローラ130は、まず、受信部110の受信周波数を、優先リストに登録された21チャンネルの周波数に設定し、21チャンネルの放送信号を受信可能であるか否かを判定する。21チャンネルの放送信号を受信可能であると判定すると、受信継続時間N1の間、21チャンネルの放送信号を受信部110に受信させる。そして、システムコントローラ130は、受信した放送信号に重畳された情報から番組情報を取り出し、取り出した番組情報を番組表に追加する。次に、システムコントローラ130は、受信部110の受信周波数を、優先リストに登録された48チャンネルの周波数に設定し、48チャンネルの放送信号を受信可能であるか否かを判定する。48チャンネルの放送信号を受信可能であると判定すると、受信継続時間N1の間、受信部110に48チャンネルの放送信号を受信させる。そして、システムコントローラ130は、受信した放送信号に重畳された情報から番組情報を取り出し、取り出した番組情報を番組表に追加する。
【0026】
次に、
図9に示すフローチャートを参照しながら、非優先チャンネル受信処理の詳細について説明する。
システムコントローラ130は、まず、優先リストに登録されたチャンネル以外のチャンネルのうち、周波数が最小のチャンネルの周波数を、受信部110の受信周波数に設定する(ステップS41)。次に、システムコントローラ130は、受信部110が、受信周波数の放送信号を受信可能であるか否かを判定する(ステップS42)。肯定判定の場合(ステップS42/YES)、システムコントローラ130は、受信部110に、当該受信周波数の放送信号を受信させる受信継続時間をN2(sec)に設定する。なお、受信継続時間N2は、受信継続時間N1よりも短い時間に設定されている。受信継続時間N1及びN2の詳細については後述する。受信部110は、システムコントローラ130により設定された受信継続時間N2の間、該当周波数の放送信号を受信し、受信した放送信号に重畳された情報を取り出してシステムコントローラ130に渡す(ステップS43)。システムコントローラ130は、受信部110から取得した情報から番組情報を取り出し、取り出した番組情報を番組表に追加する(ステップS44)。
【0027】
次に、システムコントローラ130は、受信部110の受信周波数は、優先リストに登録されていない検索対象チャンネルのうち、チャンネル番号が最も大きい最後のチャンネルであるか否かを判定する(ステップS45)。否定判定である場合(ステップS45/NO)、システムコントローラ130は、優先リストに登録されていないチャンネルであって、チャンネル番号が次に大きいチャンネルを受信部110の受信チャンネルに設定する(ステップS46)。また、肯定判定の場合(ステップS45/YES)、システムコントローラ130は、ステップS5の処理に移行する。
【0028】
非優先チャンネル受信処理について具体的に説明する。上述のように優先リストには、21チャンネルと48チャンネルとの2チャンネルが登録されているとする。システムコントローラ130は、21チャンネルと48チャンネルとを除いたチャンネルのうち、まず、チャンネル番号が最小の13チャンネルを受信チャンネルとして選択し、受信部110の受信周波数を、13チャンネルの周波数に設定する。そして、システムコントローラ130は、13チャンネルの放送信号を受信可能であるか否かを判定する。13チャンネルの放送信号を受信可能ではない場合、システムコントローラ130は、受信部110の受信周波数を次のチャンネルの周波数(14チャンネルの周波数)に設定する。また、13チャンネルの放送信号を受信可能であると判定すると、システムコントローラ130は、受信継続時間N2(sec)の間、受信部110に13チャンネルの放送信号を受信させる。そして、システムコントローラ130は、受信した放送信号に重畳された情報から番組情報を取り出し、取り出した番組情報を番組表に追加する。システムコントローラ130は、以上の処理を、優先リストに登録された21チャンネルと48チェネルとを除くすべてのチャンネルで実行する。
【0029】
ここで、受信継続時間N1、N2について説明する。
放送局から送信される番組情報には、
図10に示す4種類のデータがある。H−EIT[p/f]は、現在放送中の番組と、次に放送予定の番組との2番組分の番組データである。H−EIT[p/f]は、最小周期1(sec)、最大周期3(sec)、デフォルト周期1(sec)で送信されるデータである。H−EIT[schedule basic]基本周期グループは、8日分の番組データである。H−EIT[schedule basic]基本周期グループは、最小周期60(sec)、最大周期180(sec)、デフォルト周期60(sec)で送信されるデータである。H−EIT[schedule extended]拡張周期グループ1は、現在時刻を含む9時間分の番組データである。H−EIT[schedule extended]拡張周期グループ1は、最小周期3(sec)、最大周期5(sec)、デフォルト周期3(sec)で送信されるデータである。H−EIT[schedule extended]拡張周期グループ2は、拡張周期グループ1に続く39時間分の番組データである。H−EIT[schedule extended]拡張周期グループ2は、最小周期10(sec)、最大周期30(sec)、デフォルト周期10(sec)で送信されるデータである。
【0030】
システムコントローラ130は、優先リストに登録された放送局の番組情報の取得の際には、H−EIT[schedule extended]拡張周期グループ2のデータを受信する。このため、システムコントローラ130は、優先リストに登録された放送局の番組情報の取得の際には、受信継続時間N1(sec)を、例えば20secに設定する。H−EIT[schedule extended]拡張周期グループ2のデフォルト周期は10(sec)であるため、本実施形態では、デフォルト周期を2倍した20(sec)を、受信継続時間N1に設定している。
また、システムコントローラ130は、優先リストに登録されていない放送局の番組情報の取得の際には、H−EIT[p/f]のデータを受信することができるように、受信継続時間N2(sec)を、例えば2(sec)に設定している。H−EIT[p/f]のデフォルト周期は1(sec)であるため、本実施形態では、デフォルト周期を2倍した2(sec)を受信継続時間N2に設定している。
【0031】
次に、ディスプレイ132に表示させる番組表について
図11及び
図12を参照しながら説明する。例えば、
図11に示すAテレビ、Bテレビ、Cテレビの3つの放送局の番組情報を取得するものとする。Aテレビ、Bテレビ、Cテレビの3つの放送局に対し、各局一様に同時間ずつ番組情報を取得する場合、各局の番組情報の取得量は同一になる。
図11に示す例では、Aテレビ、Bテレビ、Cテレビの3つの放送局の、現在放送中の番組情報と、次に放送予定の番組情報とを受信して、受信した番組情報をディスプレイ132に表示した場合を示す。これに対し、本実施形態では、優先リストに登録された放送局の番組情報の受信継続時間N1が、優先リストに登録されていない他の放送局の番組情報の受信継続時間N2よりも長い。さらに、優先リストに登録された放送局の番組情報の取得を、優先リストに登録されていない他の放送局の番組情報の取得よりも先に行う。例えば、
図12に示すCテレビが優先リストに登録された放送局であり、AテレビとBテレビとは優先リストには登録されていないとする。本実施形態では、Cテレビの番組情報の受信を、Aテレビ及びBテレビの番組情報よりも先に行い、さらにCテレビの番組情報の受信継続時間N1が、AテレビとBテレビとの番組情報の受信継続時間N2よりも長い。このため、
図12に示すように、Cテレビの番組情報は、39時間後まで取得できている状態であるが、AテレビとBテレビとは、現在放送中の番組と次に放送される番組との2番組の番組情報が取得できている状態になっている。
【0032】
次に、優先リストに登録された放送局の番組情報の取得量を表示するアイコンについて説明する。番組情報の取得量は、電波の受信環境に依存するため、電波の受信環境に応じて、番組情報の取得量が異なる。このため、例えば、
図13に示すように番組情報の取得量に応じて、大、中、小の3種類のアイコンを用意し、番組情報の取得量に応じて表示するアイコンを切り換える。
【0033】
図14には、番組情報と共に、番組情報の取得量を示すアイコンをディスプレイ132に表示した例を示す。
図14に示すCテレビが優先リストに登録された放送局であり、AテレビとBテレビとは、優先リストに登録されていないものとする。アイコンは、お気に入り局と、お気に入り局の系列局との番組情報の取得量を示す。従って、Cテレビが優先リストに登録されたお気に入り局であるため、アイコンは、CテレビとCテレビの系列局との番組情報の取得量を示す。ユーザは、アイコンの表示によって、系列局の番組情報の取得量を判断することができる。例えば、番組情報の取得量が小のアイコンが表示されている場合には、番組情報があまり取得できておらず、番組情報を表示しても意味のない表示となってしまう。このため、ユーザに、お気に入り局の系列局の番組情報をディスプレイ132に表示させるか否かの判断材料をユーザに提供することができる。
【0034】
図14に示す表示状態において、ディスプレイ132に表示中のCテレビがユーザによって選択(タッチ)されると、
図15に示すように、お気に入り局の系列局の番組情報が、お気に入り局の番組表の隣に表示される。系列局の番組情報は、車両の現在位置に基づいて、隣接県の系列局の番組表が表示される。
システムコントローラ130は、カーナビ制御部123から現在位置が属する都道府県と、この都道府県に隣接する都道府県との情報を取得する(取得部の処理)。そして、システムコントローラ130は、受信部110が受信した番組情報のうち、優先リストに登録された放送局の番組情報であって、現在位置が属する都道府県と、都道府県に隣接する都道府県とで受信可能な放送局の番組情報とを選択してディスプレイ132に表示させる。例えば、番組情報として静岡県と長野県の系列局の番組情報を取得済みであり、ナビゲーション装置100を搭載した車両が神奈川県内を走行中である場合、システムコントローラ130は、神奈川県で受信可能な放送局と、静岡県の系列局との番組表を表示する。また、番組情報として静岡県と長野県の系列局の番組情報を取得済みであり、ナビゲーション装置100を搭載した車両が群馬県内を走行中である場合、システムコントローラ130は、群馬県で受信可能な放送局と、長野県の系列局との番組表を表示する。
【0035】
以上の説明より明らかなように本実施形態のシステムコントローラ130は、ユーザによって選択されたお気に入り局の系列局を抽出して、お気に入り局と系列局との識別情報とを登録した優先リストを作成する。そして、番組情報の取得の際には、システムコントローラ130は、優先リストに登録された放送局の番組情報の受信が、優先リストに登録されていない放送局の番組情報の受信よりも先になるように受信部110を制御する。また、優先リストに登録された放送局の番組情報の受信時間が、優先リストに登録されていない放送局の番組情報の受信時間よりも長くなるように受信部110を制御する。このため、移動中や移動先の限られた時間内で、ユーザが選択した放送局と、この放送局の系列局との番組情報を、他の放送局の番組情報よりも早く、また他の放送局よりもより多くの情報を取得することができる。従って、ナビゲーション装置100を搭載した車両が移動中であっても、ユーザの所望する放送局の番組情報を取得することができる。このため、ユーザには、ユーザの嗜好にあった番組を選局又は予約しやすいという状況を提供することができる。
【0036】
また、システムコントローラ130は、ナビゲーション部120から車両の現在位置情報を取得し、取得した現在位置情報に基づいて、現在位置が属する都道府県と、都道府県に隣接する都道府県とを判断する。そして、システムコントローラ130は、優先リストに登録された放送局の番組情報であって、現在位置が属する都道府県と、この都道府県に隣接する都道府県とで受信可能な放送局の番組情報とを選択してディスプレイ132に表示させる。このため、ユーザが試聴する可能性の高い放送局の番組情報を優先的にディスプレイ132に表示することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0037】
上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。