(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6342199
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】掃除機用の吸込具
(51)【国際特許分類】
A47L 9/04 20060101AFI20180604BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-72715(P2014-72715)
(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公開番号】特開2015-192787(P2015-192787A)
(43)【公開日】2015年11月5日
【審査請求日】2017年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】391044797
【氏名又は名称】株式会社コーワ
(72)【発明者】
【氏名】桂川 稔
【審査官】
大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−273965(JP,A)
【文献】
特開2008−183173(JP,A)
【文献】
実開昭60−126156(JP,U)
【文献】
特開平05−192271(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02659818(EP,A2)
【文献】
特開平10−005159(JP,A)
【文献】
特開2010−005503(JP,A)
【文献】
特開2005−237644(JP,A)
【文献】
特開2011−183018(JP,A)
【文献】
特開平05−309055(JP,A)
【文献】
特開2005−040352(JP,A)
【文献】
米国特許第4234995(US,A)
【文献】
国際公開第2013/060880(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0212831(US,A1)
【文献】
米国特許第6289552(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に幅広の吸込口を有する回転清掃体収納室が形成され、走行用の車輪を設けた直方体状の吸込具ケースと、前記回転清掃体収納室に収納された、所定長を有する柱状のローターの外周部長手方向に複数列設けられたブラシ体とから成る清掃体、該清掃体の両端部を前記ブラシ体の先端部が前記吸込口から突出して被清掃面に接触するよう回転自在に保持する軸受体とから成る回転清掃体と、該回転清掃体を所定方向に連結具を介して回転させる駆動体と、を備え、前記回転清掃体収納室の上面は、留め具により前記吸込具ケースに着脱自在に設けられ透明部材より成る透明体部をその一部に有する開閉蓋で形成され、該開閉蓋は、前記吸込具ケースに装着時において前記軸受体をその上方から保持すると共に、前記透明体部の内壁面は曲面状に形成され、前記内壁面に前記ブラシ体の先端部が、その回転時において接触するよう形成したことを特徴とする電気掃除機用の吸込具。
【請求項2】
透明体部に接触するブラシ体は、単列のブラシ体のみとしたことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機用の吸込具。
【請求項3】
ローター体の外周部長手方向に複数列設けられたブラシ体は、隣り合うブラシ体列の色彩を異ならせたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気掃除機用の吸込具。
【請求項4】
駆動体は走行車輪で構成され、該走行車輪の外表面は、その回転方向に対し略直角方向に凹面と凸面を交互に形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機用の吸込具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸込具のブラシ体に絡みついた塵埃を目視により確認できるようにした電気掃除機の吸込具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気掃除機の吸い込み具は、被清掃面に堆積あるいは、絡みついた各種塵埃を、ブラシ体が回転しながら掃き上げて、清掃するのが一般的である。しかしながら、塵埃がブラシ体に絡みついてしまい、清掃能力の低下や、ブラシ体に絡みつい塵埃を清掃しながら被清掃面に散乱させてしまう恐れが有り、このような状態をなくすために、使用者に外部からブラシ体を目視により観察するようにしたり、ブラシ体を吸込具に着脱自在に設けたりして、ブラシ体の清掃作業を容易にした吸込具が開示されている。(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-223628号公報
【特許文献2】特開平6−22888号公報
【特許文献3】特開平5−228084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の吸込具本体では、吸込室の天面を構成する第1の部品を透明にして、吸込室に回動自在に収納された回転ブラシへの回転異常や、塵埃の附着の各状況を、使用者に見せられるようにしているが、それらの対応作業、例えば、吸込室から回転ブラシの取り外しの容易性や、透明にしている第1の部品に塵埃が附着してしまい、外部から見え難い等の課題が生じている。また、特許文献2に記載の床用吸込具では、回転ブラシを収納するブラシ収納室の頂面を吸込具本体に脱着される蓋で開閉するよう形成して回転ブラシに絡みついた糸屑などを取り外すようにして、その対応作業を容易にしているが、回転ブラシの回転異常や、塵埃の附着状況が、使用者に見えないために対応時期が解りにくい等の課題が生じている。さらに、特許文献3に記載の床用吸込具では、回転ブラシを回転させる駆動源を車輪にて行っており、駆動源を電動機等で行うより、省エネ性や軽量性に優れているが、回転ブラシの回転状況は、車輪を見れば間接的には分かるが、実際の回転状況は判りにくい等の課題が生じている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記従来の課題を解決するために、請求項1の発明は、下面に幅広の吸込口を有する回転清掃体収納室が形成され、走行用の車輪を設けた直方体状の吸込具ケースと、前記回転清掃体収納室に収納された、所定長を有する柱状のローターの外周部長手方向に複数列設けられたブラシ体とから成る清掃体、該清掃体の両端部を前記ブラシ体の先端部が前記吸込口から突出して被清掃面に接触するよう回転自在に保持する軸受体とから成る回転清掃体と、該回転清掃体を所定方向に連結具を介して回転させる駆動体と、を備え、前記回転清掃体収納室の上面は、留め具により前記吸込具ケースに着脱自在に設けられ透明部材より成る透明体部をその一部に有する開閉蓋で形成され、該開閉蓋は、前記吸込具ケースに装着時において前記軸受体をその上方から保持
すると共に、前記透明体部の内壁面は曲面状に形成され、前記内壁面に前記ブラシ体の先端部が、その回転時において接触するよう形成したことを特徴としている。
【0007】
請求項
2の発明は、透明体に接触するブラシ体は、単列のブラシ体のみとしたことを特徴としている。また、請求項
3の発明は、ローターの外周部長手方向に複数列設けられたブラシ体は、隣り合うブラシ体列の色彩を異ならせたことを特徴としている。また、請求項
4の発明は、駆動体は走行車輪で構成され、該走行車輪の外表面は、その回転方向に対し略直角方向に凹面と凸面を交互に形成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明では、被清掃面に回転接触して、塵埃を掃き上げる清掃体の回転状況を使用者が直接目視できるような透明体部を有する開閉蓋を吸込具に着脱自在に設けることで、例えば大きな塵埃が回転清掃体収納室に掃き上げられ、回転清掃体が回転不良になったり、清掃体に塵埃が絡み付いたりした状態を、使用者が素早く目視でき、その対応も、開閉蓋が吸込具の上面に設けられているので、容易に開閉蓋を取り外すことができ、回転清掃体の取り外しは基よりその清掃も容易にできる。また、開閉蓋には、回転清掃体の軸受体を保持する保持部が設けられているので、回転清掃体を吸込具体に収納した後、留め具により開閉蓋を吸込具に取り付けるだけで、回転清掃体も簡単に固定することができる。
そして、開閉蓋に有する透明体部の内面に、ブラシ体の先端部が接触するよう形成しているので、被清掃面の清掃時において、回転清掃体収納室内は、塵埃まみれになり、透明体部の内面にも塵埃が附着し、その透明性が低下するが、ブラシ体により、前記附着塵埃は掃き清められ、その透明性は低下することなく、使用者に安心感を与えることができる。これにより、塵埃附着に伴う、開閉蓋の吸込具からの脱着作業は、不要とすることができるものである。
【0010】
請求項
2の発明では、ローターの外周部長手方向に複数列設けられたブラシ体の全てではなく、単列のブラシ体のみ、透明体部に接触するよう形成したので、前記接触に伴う、ブラシ体と透明体のそれぞれの摩耗の減少や、接触抵抗による、駆動体の負荷の緩和などを図ることができる。また、請求項
3の発明では、ローターの外周部長手方向に複数列設けられたブラシ体は、隣り合うブラシ体列の色彩を異ならせたので、ブラシ体の回転時において、使用者は、同色で形成されたブラシ体に比べ、その色彩の変化を確実に、透明体部を介して目視することができるもので、よりブラシ体の回転状況が目視できるものである。さらに、請求項
4の発明では、外表面に凹凸面を、その回転方向に略直角に有する走行用の車輪で駆動体を形成することにより、車輪は、その走行時において、被清掃面に食い込み、滑ることなく回転を確実にすると共に、使用者にとって、凹凸面は、光が乱反射して、その回転状況がはっきりと目視把握できる。これにより、万一、車輪が回転して、回転清掃体が非回転の場合は、連結具の故障等が素早く判ることができる。なお、凹面と凸面の色彩を異ならせれば、よりその回転状況を判りやすくことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施例1における電気掃除機の全体構成図である。
【
図3】同、電気掃除機の吸込具の上ケースと開閉蓋を外した平面図である。
【
図5】同、電気掃除機の吸込具の開閉蓋の斜視図である。
【
図6】同、電気掃除機の吸込具の回転清掃体の正面図である。
【
図7】同、電気掃除機の吸込具の軸受体の吸込具ケースへの要部取付要領図である。
【
図8】同、電気掃除機の吸込具の軸受体の吸込具ケースへの要部取付断面図である。
【
図9】同、電気掃除機の吸込具の車輪の斜視図である。
【
図10】本発明の実施例2における電気掃除機の吸込具の軸受体の吸込具ケースへの要部取付断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施例によって、本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0013】
図1から
図8を用いて説明する。電気掃除機1は、電動送風機(図示せず)と集塵室(図示せず)を有する掃除機本体2と、スイッチ3を備えた操作部4と、ホース体5と、延長パイプ6と、吸込具7より構成されている。吸込具7を構成する直方体状に形成された吸込具ケース8は、上ケース9と下ケース10より成り、前側上面は、幅広の開口部11が、その下面には、幅広の吸込口12がそれぞれ設けられている。通路13は、吸込具ケース8内を左右に分断するよう縦状に設けられ、前側は後述する回転清掃体収納室21を介して吸込口12に連通し、後側には、延長パイプ6と着脱自在に接続される接続管14を回動自在に収納している。開閉蓋15は、前側下部に、下ケース10に嵌合される係り部16、後側に左右に可動し、端部が上ケース9と嵌合する留め具17をそれぞれ有しており、開口部11を着脱自在に覆うよう設けられている。開閉蓋15の略中央部には、左右方向に長い長方形状の覗き穴18が形成されており、覗き穴18には外部から内部が見えるような透明部材から成る透明体部19が固着されており、透明体部19の内面は、後述する回転清掃体22の回転中心軸Zを中心とする回転半径Rの軌跡となるように、曲面20が設けられている。
【0014】
回転清掃体収納室21は、上面に開閉蓋15、下面に吸込口12を有しており、後述する回転清掃体22を収納する。回転清掃体22は、円柱状のアルミやマグネシュームや樹脂材から成るローター23、ローター23の外周部に等間隔で、その長手方向に多数の軟質線材のブラシ片から成る所定毛丈Lを有するブラシ体24とにより構成される清掃体25と、ローター23の両端に固着された軸体26、26と、軸体26、26を回転自在に保持する軸受体27、27と、連結具Aより形成されている。軸受体27、27は、下ケース10に有する軸受下保持部28、28と、開閉蓋15の両端部に有する軸受上保持部29、29とにより収納保持されていて、清掃体25の回転時に、ブラシ体24の先端が吸込口12より下方に突出し、被清掃面Xに回転接触するよう構成している。4列のブラシ体24のうちの1列には、毛丈Lより長い毛丈L1を有し、その回転時に透明体部19の曲面20に接触する、軟質材より形成されたブラシ体24Aが設けられている。なお回転清掃体22の回転中心軸Zからブラシ体24Aの先端までの距離は、半径Rとなる。また、4列のブラシ体24の色彩は、それぞれ隣同士で異なった配色で構成されていて、その回転時において、回転状況を、よりくっきりと分からせるためのものである。
【0015】
接続管14の左右近傍の吸込具ケース8の下面には、軟質材より成る一対の走行用の車輪30、30が回動自在に取り付けられていて、車輪30、30の外周面には、その回転方向に対し、略直角に形成された複数の凹部31と凸部32が形成されており、凹部31と凸部32は、その回転時において、被清掃面Xに食い込み、接触抵抗を増して、滑ることなく確実に車輪30、30を回転させる。車輪30の片方には、ギアより成る連結具Bが取り付けられ、連結具Cを介して、連結具Aに回転力を伝え、所定の回転速度で、清掃体25を回転方向Hに回転させている。なお、連結具Aと連結具B間の連結は、ベルトでも、他のものでも良いものである。バンパー33は、吸込具ケース8の前面側に、上ケース9と下ケース10及び開閉蓋15により、取り付けられている。
【0016】
このように構成された状態で、操作部4を持ち、スイッチ3を入れて電気掃除機1を運転させると、電動送風機(図示せず)は、外気を吸込口12より吸引し、吸込具7、延長パイプ6、ホース体5、掃除機本体2の集塵室(図示せず)を通過させる。この時に、操作部4を移動させると、車輪30、30は被清掃面X上を回転しながら移動するが、その外周面に形成された凹部31と凸部32は、被清掃面Xに喰い込むように入り込み、接触抵抗を増し、滑ることなく確実に回転する。この時に、凹部31と凸部32は、回転することで光の乱反射を生み、使用者にその回転状況を確実に目視させることができる。車輪30が確実に回転することで、連結具A、B、Cを介し、所定の回転力を得て清掃体25も回転して、被清掃面X状の塵埃を回転清掃体収納室21に掃き上げ、外気と共に掃除機本体2に移動させられ、集塵室(図示せず)で捕集される。
【0017】
しかしながら、塵埃にも各種形状や大きさ等千差万別有り、比較的大きな塵埃、例えば紙くずを清掃体25が回転清掃体収納室21に掃き上げた場合、前記紙くずは清掃体25の回転を減速あるいは停止させてしまう。また、長期間にわたり繰り返し被清掃面Xを清掃していると、髪の毛や糸屑、綿ゴミ等の塵埃はブラシ体24に絡みつき、掃き上げ性能の低下や、回転異常振動を生じさせたり、あるいは、絡みついた塵埃を被清掃面Xに飛散させてしまうことが生じる。これらの各種異常事態は、吸込具7の上面に設けられた開閉蓋15の一部に有する透明体部19から、いち早く使用者に目視により伝え、かつ、開閉蓋15を吸込具7の上面に設けていることで、その取り外し作業も、吸込具7を移動することなく被清掃面Xに置いたままの状態で素早く行えると共に、回転清掃体22も、開閉蓋15取り外すことで、簡単に取り出すことができる。勿論、回転清掃体22を吸込具7に装着するのも、両側に有する軸受体27、27を、軸受下保持部28、28に上から挿入し、軸受上保持部29、29を有する開閉蓋15を留め具17等で吸込具ケース8に上方から取り付けるだけで良い。
【0018】
さらに、吸込具7を長期間使用していると、透明体部19には、微細な塵埃が静電気等で附着し、その透明性を著しく低下させるが、ブラシ体24Aが、その回転時において常時接触するので、附着塵埃は掃き清められ、その透明性も常時確保されるので、ブラシ体24の回転状況は、良好である。特に、透明体部19に接触させるブラシ体24を全てでなく、小数列当接させることで、その衝撃力や接触抵抗力、摩耗等を減少させることができる。なお、透明体部19に接触させるブラシ体24は、軟質のシート材で構成しても良い。また、複数列有するブラシ体24の隣り合う色彩が、異なっていることで、使用者にとって、その回転状況は非常に判りやすく、回転の不具合や、ブラシ体24への塵埃の附着状況等の目視判断は容易である。また、透明体部19は、開閉蓋15の一部に形成されているので、ブラシ体24Aとの接触面積が減り、それぞれの摩耗を減少させることができると共に、開閉蓋15の着脱時における、被清掃面Xへの落下や衝突等によるキズや変形等も、その面積が小さいために付きにくくすることができる。なおも、車輪30の外表面に有する凹部31と凸部32により、その回転時において、光の乱反射が生じ回転状況が判りやすいものである。さらに、凹部31と凸部32の色彩を異なわせることで、よりその回転状況が判りやすいものである。
【0019】
なお、透明体部19に接触するブラシ体24Aは、他のブラシ体24に比べ、その柔軟性を大きくすることで、被清掃面Xとの接触抵抗を少なく出来ると共に、その毛丈L1が長いために、被清掃面Xの溝等に入り込み、内部の塵埃の掃き出しに、より効果が発揮できるものである。勿論、全てのブラシ体24を透明体部19に接触させても良い。また、ブラシ体24の回転駆動力は、車輪30に限定するものでなく、例えば電動機や、掃除機本体2に収納されている電動送風機(図示せず)の吸引力による空気移動に伴うファン等を用いてもよく、特に限定するものではない。この時、前記ファンを用いる場合は、このファンの回転状況が、外部から目視できるよう、透明部材をその近傍に設けると良いものである。このような構成にすることで、使用者にとって、いち早く回転清掃体22の回転異常等を目視により確認できるとともに、開閉蓋15を吸込具7の上面に設けていることで、その対応を素早く、かつ簡単にできるようにしたものである。
【実施例2】
【0020】
図10を用いて説明する。吸込具ケース81は、上ケース91と下ケース101より成り、前側下面には、幅広の吸込口121がそれぞれ設けられている。吸込口121の上方には回転清掃体収納室211が設けられており、上ケース91の一部は、外部からその内部が見えるような透明材より成る透明体部191が固着されていて、回転清掃体収納室211の上面の一部を形成している。透明体部191の内面は、後述する回転清掃体22のブラシ体24Aが回転接触するよう曲面状に形成されている。回転清掃体22は、回転清掃体収納室211に収納されている。また、軸受上保持部291、291は、上ケース91の両側部に設けられていて軸受体27、27を収納保持する。回転清掃体22の回転清掃体収納室211への着脱は、下ケース101の前方両側部に留め具(図示せず)にて、着脱自在に設けられた下開閉蓋151にて行う構成で、この下開閉蓋151には、軸受体27、27を下方から保持する軸受下保持部281、281が形成されている。なお、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、様々な実施例をとることができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0021】
このように、本発明に係る電気掃除機用の吸い込み具は構成されているので、清掃中のブラシ体の回転状況を、使用者に見えるように、開閉蓋の一部を透明体部で形成することで可能にするとともに、ブラシ体の回転異常等を、開閉蓋の脱着で素早く対応することができる。また、透明体部の汚れを防止するために、ブラシ体を接触させて常時清掃することもでき、そのクリアー性は、維持され続ける。これらにより、吸込具による清掃性能の長期間維持ができるので、一般家庭用の電気掃除機用の吸込具のみならず、産業用の電気掃除機用の吸込具にも広範囲に利用できるものである。
【符号の説明】
【0022】
1 電気掃除機
2 掃除機本体
3 スイッチ
4 操作部
5 ホース体
6 延長パイプ
7 吸込具
8、81 吸込具ケース
9、91 上ケース
10、101 下ケース
11 開口部
12、121 吸込口
13 通路
14 接続管
15 開閉蓋
16 係り部
17 留め具
18 覗き穴
19、191 透明体部
20 曲面
21、211 回転清掃体収納室
22 回転清掃体
23 ローター
24、24A ブラシ体
25 清掃体
26 軸体
27 軸受体
28、281 軸受下保持部
29、291 軸受上保持部
30 車輪
31 凹部
32 凸部
33 バンパー
151 下開閉蓋