(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光素子と光ファイバとの光接続において高い光結合効率を得るためには、それらの光軸を高精度に位置合わせする必要がある。そのため、上述したような位置決めピン18と位置決めピン用穴19とを用いる位置決めでは、位置決めピン18と位置決めピン用穴19のクリアランスを極めて小さくする必要がある。
【0006】
しかるに、位置決めピン18と位置決めピン用穴19のクリアランスが極めて小さくなると、位置決めピン用穴19への位置決めピン18の嵌合は容易ではなく、なおかつ嵌合時にはそれら位置決めピン18及び位置決めピン用穴19を視認することができないため、嵌合作業に手間がかかり、嵌合作業を簡単に行えないといった問題がある。
【0007】
この発明の目的はこの問題に鑑み、高精度な嵌合を必要とする2つの光学ブロックからなる光モジュールにおいて、嵌合作業を容易に行えるようにした光モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明によれば、光モジュールは光軸合わせすべきレンズをそれぞれ備えて互いに位置決め固定される第1の光学ブロックと第2の光学ブロックとよりなり、前記位置決めは第1段階、第2段階及び第3段階の位置決め手段によって段階的に行われるものとされ、第1段階の位置決め手段は第1の光学ブロック上に第2の光学ブロックを位置させた状態で
も視認できる位置に設けられ、第2段階の位置決め手段は、突き当て斜面を有する突起が先端に形成されたばね片と、突き当て斜面が突き当てられる稜とよりなり、第2の光学ブロックの4つの角部に突き当て斜面が位置するように4本のばね片が第2の光学ブロックに形成され、第2の光学ブロックの長手方向一端側に位置する2つの突き当て斜面は互いに鏡像をなし、かつ第1の光学ブロックに向かって突出している前記突起が先端に向かって先細りになるように形成され、長手方向の他端側に位置する突き当て斜面は長手方向の延長上に位置する突き当て斜面と同一平面上に位置され、各突き当て斜面が第1の光学ブロックの稜に突き当たって押し込まれることにより第2段階の位置決めがなされ、第3段階の位置決め手段は、凸部と、凸部が嵌合する凹部と、凹部に凸部を誘い込む案内斜面とよりなり、両光学ブロックの一方に凹部及び案内斜面が形成され、他方に凸部が形成されており、前記長手方向をX軸方向とし、
第1の光学ブロックと第2の光学ブロックの対向面内におけるX軸方向と直交する方向をY軸方向とした時、突き当て斜面はX軸と平行とされ、案内斜面はY軸と平行とされる。
【0009】
請求項2の発明では請求項1の発明において、第1の光学ブロックと第2の光学ブロックは互いに対向する面にレンズをそれぞれ備えている。
【0010】
請求項3の発明では請求項1又は2の発明において、第1の光学ブロック上に第2の光学ブロックを平行対向させた時、X軸方向及びY軸方向と直交するZ軸方向の前記凸部の頂面と前記凹部の開口面の距離は、前記稜と、前記突き当て斜面の前記稜の真上に位置する部分のZ軸方向の距離より大きい。
【0011】
請求項4の発明では請求項1乃至3のいずれかの発明において、
第1段階の位置決め手段は両光学ブロックの外形形状とされる。
【0012】
請求項5の発明では請求項1乃至3のいずれかの発明において、
第1段階の位置決め手段は、ガイドピンと、ガイドピンが挿入される切り欠きとよりなり、両光学ブロックの一方にガイドピンが形成され、他方に切り欠きが形成されている。
【0013】
請求項6の発明では、請求項5の発明において、ガイドピン及び切り欠きは各2つ形成され、2つの切り欠きは互いに対向する位置に形成されている。
【0014】
請求項7の発明では請求項1乃至3のいずれかの発明において、
第1段階の位置決め手段は、長尺切り欠きと、長尺切り欠きに挿入される長尺突出部とよりなり、第2の光学ブロックに長尺切り欠きが形成され、第1の光学ブロックに長尺突出部が形成されている。
【0015】
請求項8の発明では請求項7の発明において、長尺切り欠き及び長尺突出部は各2つ形成され、2つの長尺切り欠きは前記長手方向の前記一端から長手方向に延伸されてそれぞれ形成され、2つの長尺切り欠きの互いの外側に前記ばね片がそれぞれ位置している。
【0016】
請求項9の発明では請求項2乃至8のいずれかの発明において、前記凸部の頂面及び前記凹部の底面にレンズがそれぞれ形成されている。
【0017】
請求項10の発明では請求項1乃至9のいずれかの発明において、前記突起は爪部を備え、爪部が第1の光学ブロックに形成された段部に引っ掛かることで両光学ブロックが互いに固定される。
【0018】
請求項11の発明では請求項1乃至10のいずれかの発明において、第1の光学ブロックは光素子が実装された基板上に搭載されるものとされ、第2の光学ブロックは光ファイバを位置決め保持する構造を備えているものとされる。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、第1の光学ブロックと第2の光学ブロックの高精度な嵌合を必要とする光モジュールにおいて、目視によるおおよその位置決めから第1の光学ブロックに対し、第2の光学ブロックを押し付けていくだけで位置決めが段階的に進み、つまり段階的に高精度な位置決め状態へと移行するものとなっている。よって、高精度な嵌合を必要とする箇所を視認することができなくても嵌合作業を容易に行うことができ、その点で組立性に優れた光モジュールを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
【0022】
図1及び
図2はこの発明による光モジュールの一実施例が基板に搭載された状態を示したものであり、
図3は光モジュールによって光素子と光ファイバが光接続される様子を示したものである。光モジュール100は第1の光学ブロック20と第2の光学ブロック40とよりなる。
図4及び5はこれら光学ブロック20及び40の詳細構造を示したものであり、まず各光学ブロック20,40の構造について説明する。
【0023】
光学ブロック20は
図4に示したように長方形の4つの角部がわずかに切り取られ、4つの角部に小さな長方形の切り欠き21がある平面形状を有しており、上面22には長尺突出部23が2つ突出形成され、さらに大きな台状をなす台状部24が突出形成されている。
【0024】
2つの長尺突出部23は光学ブロック20の長手方向の一端から、即ち一方の短辺から長手方向(長辺方向)に延伸されて形成されており、それらの内端は光学ブロック20のほぼ中央に位置している。2つの長尺突出部23の外端は光学ブロック20の短辺の両端に位置しており、互いの外側には切り欠き21が位置している。この切り欠き21が位置する部分において2つの長尺突出部23の互いの外側面には1段低い段部25が形成されている。段部25は長尺突出部23の上面より少し下がった位置から光学ブロック20の底面26まで形成されている。
【0025】
台状部24は光学ブロック20の長手方向の他端側に形成されており、光学ブロック20の他方の短辺は台状部24によって構成されている。短辺方向における台状部24の外側には切り欠き21が位置しており、この切り欠き21が位置する部分において台状部24の側面にも1段低い段部25が長尺突出部23側の段部25と同様に形成されている。
【0026】
台状部24の上面には方形状の凹部27が形成されており、凹部27の中央には穴28が形成されている。穴28は段付き穴とされ、光学ブロック20の底面26に形成されている素子収容用の空間29と連通されている。
【0027】
光学ブロック20の上面22には台状部24の内側に台状部24の一辺に隣接して方形状の凹部31が形成されており、凹部31の底面にはレンズ32が形成されている。レンズ32はこの例では光学ブロック20の短辺方向に配列されて4つ形成されている。凹部31が形成されている側の台状部24の側面は斜面とされ、後述するように光学ブロック40の凸部が凹部31に嵌合される際の案内斜面33が構成されている。
【0028】
光学ブロック20の一対の長辺の各中央には長円切り欠き34が形成されている。2つの長円切り欠き34は互いに対向する位置に形成されている。
【0029】
上記のような構造を有する光学ブロック20は光を透過する樹脂製とされ、樹脂成形により形成される。
【0030】
光学ブロック40は
図5に示したような構造とされ、光ファイバ200が搭載されるものとなっている。
図5は光ファイバ200が4本搭載された状態を示している。
【0031】
光学ブロック40は長方形の一方の短辺部分が大きく切り欠かれたような平面形状を有している。光学ブロック40にはこの例では4つのばね片41が形成されており、各長辺にはそれぞれ2つのばね片41が位置している。ばね片41の基端は長辺の中央側とされ、先端は長辺の端部に、即ち光学ブロック40の角部に位置されている。各ばね片41の先端側には光学ブロック40の底面42側に突出するように突起43が形成されており、突起43には突き当て斜面44が形成されている。突き当て斜面44は突起43の突出端からばね片41の厚さ方向のほぼ中央まで、即ち光学ブロック40の厚さのほぼ中央まで延長されて形成されている。この突き当て斜面44の上端に続いて各ばね片41には爪部45が形成されている。
【0032】
光学ブロック40の長手方向一端側に位置する2つの突き当て斜面44は互いに対向し、かつ突起43の先端に向かって互いに離れるように形成されている。これら2つの突き当て斜面44は互いに鏡像をなしており、突き当て斜面44の形成によって突起43は先端に向かって先細りになっている。長手方向他端側に位置する2つの突き当て斜面44も同様に形成されている。さらに、長手方向両端に、即ち各長辺に位置する2つの突き当て斜面44は同一平面上に位置するように形成されている。これら4つの突き当て斜面44は高い位置精度及び傾斜角精度をもって形成されている。
【0033】
光学ブロック40の長手方向一半部側に位置する2つのばね片41の各内側には長尺切り欠き46がそれぞれ形成されており、この長尺切り欠き46の存在によってばね片41が形成されている。一方、光学ブロック40の長手方向他半部側に位置する2つのばね片41の間は前述したように大きく切り欠かれており、この大きな切り欠き47の存在によってばね片41が形成されている。
【0034】
光学ブロック40の底面42には方形状の凸部48が突出形成され、さらに2つのガイドピン49が突出形成されている。2つのガイドピン49は光学ブロック40の各長辺の中央において各長辺よりわずかに内側に位置されて形成されている。凸部48は切り欠き47に隣接して形成されており、凸部48の頂面にはレンズ51が形成されている。レンズ51はこの例では凸部48の頂面に1段低く設けたレンズ形成面52に形成されており、光学ブロック40の短辺方向に配列されて4つ形成されている。
【0035】
凸部48が形成されている部分に対応する光学ブロック40の上面53には凹部54が形成されており、この凹部54の内面におけるレンズ51上に位置する部分には反射面55が形成されている。
【0036】
2つの長尺切り欠き46の間は光ファイバを保持する部分とされ、光学ブロック40の底面42には光ファイバを収容保持するための凹部56が形成されている。凹部56のレンズ51寄りにはV溝57が4つのレンズ51の位置と対応して4本形成されている。光ファイバ200はこれらV溝57に搭載されて位置決め固定される。光ファイバ200の固定は接着により行われる。
【0037】
光学ブロック40は光学ブロック20と同様、光を透過する樹脂製とされ、樹脂成形により形成される。
【0038】
上述したような構造を有する光学ブロック20と40とよりなる光モジュール100は基板上に搭載される。搭載にあたっては、まず基板上に光学ブロック20が搭載されて接着固定され、次に光ファイバ200を保持した光学ブロック40が光学ブロック20に嵌合されて光学ブロック20上に搭載される。これにより、
図1及び2に示したように基板300上に光モジュール100が搭載された状態となる。
【0039】
基板300には
図2に示したように光素子400が実装されており、光学ブロック20はレンズ32が光素子400上に位置するように、即ち光素子400の光軸とレンズ32の光軸が一致されて基板300上に搭載固定される。光素子400は光学ブロック20の底面26に形成されている空間29に収容位置される。光学ブロック40はレンズ51の光軸(レンズ51の幾何学的中心)が光学ブロック20のレンズ32の光軸(レンズ32の幾何学的中心)と一致するように、後述するように高精度に光学ブロック20に嵌合固定される。なお、光学ブロック20の基板300への接着固定時には空間29内の気体膨脹により光学ブロック20の位置ずれが発生するといったことが起きうるが、この例では穴28によって気体を逃がすことができるため、そのような位置ずれの発生を防止することができる。穴28は基板300への光学ブロック20の接着が完了した後、封止剤で封止される。
【0040】
上記のように基板300上に光モジュール100を搭載することにより、基板300に実装されている光素子400と光モジュール100に保持された光ファイバ200とが光接続される。光素子400はVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)等の発光素子やPD(Photo Diode)等の受光素子とされ、この例では最大4つの光素子400と光ファイバ200とが光接続される。
【0041】
図3は光素子400と光ファイバ200との光接続の詳細を示しており、
図3では光素子400はVCSELとしている。
【0042】
光素子400から出射された出射光71はレンズ32により平行光72となり、平行光72は空間を通りレンズ51に達する。平行光72はレンズ51で集光され、反射面55で進行方向が90°変換されて光ファイバ200の端面に到達し、光ファイバ200の端面に入射されて光ファイバ200内を伝搬する。このようにこの例では光学ブロック20,40の互いの対向面に形成されているレンズ32,51と、光学ブロック40に形成されている反射面55を介して光素子400と光ファイバ200とが光接続されるものとなっている。
【0043】
次に、光学ブロック20と光学ブロック40の嵌合過程を
図6−1,6−2を参照して詳細に説明する。
(1)基板300上に位置決めされて接着固定された光学ブロック20上に
図6−1(1)に示したように光学ブロック40を位置させ、光学ブロック20とおおよその位置を合わせる。この光学ブロック20と40のおおよその位置決めは、目視可能な形状を用いて行われる。位置決めに用いる目視可能な形状は、例えば両光学ブロック20,40の外形形状とされる。なお、この例では(a)両光学ブロック20,40の外形形状の他にも、
(b)光学ブロック40の長尺切り欠き46と、長尺切り欠き46に挿入される光学ブロック20の長尺突出部23
(c)光学ブロック40のガイドピン49と、ガイドピン49が挿入される光学ブロック20の長円切り欠き34
といった各構成も目視可能であって、これらもおおよその位置決めに用いることができる。
(2)光学ブロック40を光学ブロック20に近づけていくとガイドピン49が長円切り欠き34に
図6−1(2)に示したように挿入され始める。
(3)さらに光学ブロック40を光学ブロック20に近づけていくと
図6−2(3)に示したようにガイドピン49がある程度長円切り欠き34に挿入され、長尺突出部23が長尺切り欠き46に挿入され始める。そして、光学ブロック40の4つのばね片41の各先端側に設けられている4つの突き当て斜面44のうちの少なくとも1つが光学ブロック20の稜に、具体的に言えば長尺突出部23の切り欠き21が位置する側の稜35(
図4参照)、台状部24の切り欠き21が位置する側の稜36(
図4参照)のいずれかに突き当たる。
(4)突き当て斜面44はばね片41に形成されているため、さらに光学ブロック40を上から押すことでばね片41はたわんで外側に開き、これにより光学ブロック40を押し下げることができ、4つの突き当て斜面44が全て光学ブロック20の稜35,36に突き当たった状態とすることができる。これにより、光学ブロック20と40は平行かつ向きが一致され、かつ互いに対向する突き当て斜面44によって光学ブロック20が挟み込まれることで、挟み込まれる方向における光学ブロック20と40は位置決めされる。なお、光学ブロック20の2箇所ずつある稜35,36は高い位置精度をもって形成されている。
【0044】
ここで、光学ブロック20,40の長手方向(長辺方向)をX軸方向とし、光学ブロック20,40の対向面内におけるX軸方向と直交する方向(短辺方向)をY軸方向とし、光学ブロック20と40が嵌合される方向(X軸、Y軸と直交する方向)をZ軸方向とする。
【0045】
図7は光学ブロック20に対して光学ブロック40がY軸回りに回転して傾き、X軸方向の一方に位置する2つの突き当て斜面44のみが光学ブロック20の稜36に突き当たっている状態を示したものであり、
図8は光学ブロック20に対して光学ブロック40がZ軸回りに回転して向きがずれ、一方の対角線上に位置する2つの突き当て斜面44のみが光学ブロック20の稜35,36に突き当たっている状態を示したものである。このように光学ブロック20に対して光学ブロック40がY軸回り、Z軸回り、さらにはX軸回りに回転していても、光学ブロック40を押し下げ、4つの突き当て斜面44が全て光学ブロック20の稜35,36に突き当たった状態とすることで、光学ブロック20に対する光学ブロック40のX,Y,Z各軸回りの回転を矯正し、これにより光学ブロック20と40は平行かつ向きが一致できる。
(5)さらに、光学ブロック40を押し下げると、光学ブロック40の凸部48が光学ブロック20の案内斜面33に突き当たり、光学ブロック40の押し下げに伴い、光学ブロック40の凸部48は案内斜面33により光学ブロック20の凹部31に誘い込まれて凹部31に嵌合する。このようにして光学ブロック40の凸部48が光学ブロック20の凹部31に嵌合することで、光学ブロック20と40の高精度の位置決めが達成される。
【0046】
なお、光学ブロック40の突き当て斜面44はX軸と平行となっているのに対し、光学ブロック20の案内斜面33はY軸と平行となっている。前述したように互いに対向する突き当て斜面44によって光学ブロック20を挟み込むことによって光学ブロック20と40のY軸方向の高精度の位置決め状態を得ることができるものの、X軸方向においては位置決め精度は十分ではなく、光学ブロック20の凹部31に対して光学ブロック40の凸部48がX軸方向にずれている可能性がある。光学ブロック20の案内斜面33はこのずれを矯正して凸部48を凹部31に導く機能を有する。
(6)光学ブロック40が所定の位置まで押し下げられると、
図6−2(4)に示したように突き当て斜面44に続いてばね片41に設けられている爪部45が光学ブロック20の段部25に到達し、これにより外側に開いていたばね片41は元の位置に戻り、爪部45が段部25の上端に引っかかることで光学ブロック20と40が互いに固定されると共に、光学ブロック40の凸部48と光学ブロック20の凹部31の嵌合が完了する。
【0047】
このように、この例では光学ブロック20と40の第1段階の位置決め手段は光学ブロック20上に光学ブロック40を位置させた状態で目視可能な形状によって構成され、第2段階の位置決め手段は突き当て斜面44を有する突起43が先端に形成された光学ブロック40のばね片41と、突き当て斜面44が突き当てられる光学ブロック20の稜35,36とによって構成され、第3段階の位置決め手段は光学ブロック40の凸部48と、光学ブロック20の凹部31及び凹部31に凸部48を誘い込む案内斜面33とによって構成されて位置決めが段階的に行われるものとなっている。
【0048】
光学ブロック20と40の互いの対向面に形成されているレンズ32,51の光軸を高精度に一致させるべく、第3段階の位置決めである光学ブロック40の凸部48と光学ブロック20の凹部31の嵌合には高精度が要求されるが、最初に光学ブロック20と40を目視で位置決めすれば、その後は光学ブロック20に対し、光学ブロック40を押し付けていくだけで段階的に位置決めが進み、つまり段階的に高精度な位置決め状態へと移行させることができる。
【0049】
従って、高精度な嵌合が必要とされる光学ブロック40の凸部48と光学ブロック20の凹部31とを視認することができなくても、それらの嵌合作業を容易に行うことができる。
【0050】
なお、第1段階の位置決めに用いる目視可能な形状として、この例では前述したように、
(a)両光学ブロック20,40の外形形状
(b)光学ブロック40の長尺切り欠き46と、長尺切り欠き46に挿入される光学ブロック20の長尺突出部23
(c)光学ブロック40のガイドピン49と、ガイドピン49が挿入される光学ブロック20の長円切り欠き34
を備えており、いずれを使用してもよいが、視認性の点では(b)を用いるのが好ましい。
【0051】
一方、ガイドピン49が長円切り欠き34に挿入されることで、また長尺突出部23が長尺切り欠き46に挿入されることで、光学ブロック20と40は粗い位置決めがなされるが、これらによる位置決めは、第2段階、第3段階の位置決めを許容するものでなければならない。よって、例えばガイドピン49と長円切り欠き34のクリアランス、長尺突出部23と長尺切り欠き46のクリアランスはいずれも凸部48と凹部31のクリアランスより大とされる。
【0052】
また、第2段階の位置決めが行われた後で最終の第3段階の位置決めが行われるようにする必要があり、この点で光学ブロック20と光学ブロック40のX軸方向、Y軸方向の位置を完全に合わせ、光学ブロック20上に光学ブロック40を平行対向させた状態で、光学ブロック40の凸部48の頂面と光学ブロック20の凹部31の開口面、即ち光学ブロック20の上面22のZ軸方向の距離は、光学ブロック20の稜35,36と、光学ブロック40の突き当て斜面44の稜35,36の真上に位置する部分のZ軸方向の距離より大とされる。
【0053】
なお、光学ブロック20のレンズ32と光学ブロック40のレンズ51は良好な光結合効率を得る上で光軸を高精度に一致させる必要があるが、レンズ32とレンズ51の間は平行光72の空間伝送による光結合となっているため、光学ブロック20と40のZ軸方向の位置決め精度は特に高精度を必要としない。
【0054】
以上、この発明の実施例について説明したが、光軸合わせすべきレンズ32,51は光学ブロック20,40の互いの対向面に形成されていなくてもよい。例えば、レンズ32が光学ブロック20の光素子400と対向する面に形成されていたり、レンズ51が光学ブロック40の反射面55に形成されていても、それらレンズの光軸(レンズの幾何学的中心)の高精度位置合わせが可能であることに変わりはない。
また、第1段階の目視による位置決めに光学ブロック20,40の外形形状を用いる場合、ガイドピン49と長円切り欠き34及び長尺切り欠き46と長尺突出部23といった構成は特になくてもよい。
【0055】
ガイドピン49と、ガイドピン49が挿入される長円切り欠き34はこの例と逆にし、ガイドピン49を光学ブロック20に設け、長円切り欠き34を光学ブロック40に設けてもよい。同様に、凸部48と、凸部48が嵌合する凹部31及び案内斜面33もこの例と逆にし、凸部48を光学ブロック20に設け、凹部31及び案内斜面33を光学ブロック40に設けるといったことも可能である。
【0056】
また、この例では突き当て斜面44が突き当たる光学ブロック20の稜35,36はわずかに面取りが施された形状となっているが、面取りはなくてもよく、あるいは逆に積極的に稜35,36に斜面や曲面を形成してもよい。
【0057】
さらに、この例では光学ブロック40のばね片41が外側に変位して、互いに対向する突き当て斜面44によって光学ブロック20を挟み込み、最終的に光学ブロック20の段部25に爪部45が外側から引っかかる構造となっているが、例えば突き当て斜面44と段部25の向きを反対にしてもよい。即ち、突き当て斜面44を外向きに形成し、ばね片41が内側に変位した後、復帰して爪部45が内側から段部25に引っかかるようにしてもよい。いずれにしても光学ブロック40の長手方向一端側及び他端側にそれぞれ位置する2つの突き当て斜面44が、互いに鏡像をなし、かつ光学ブロック20に向かって突出している突起43が先端に向かって先細りになるように形成されていれば、同様の作用、効果を得ることができる。
【0058】
なお、光学ブロック20と40は光学ブロック40の爪部45が光学ブロック40に引っかかることで互いに固定されるものとなっているが、固定はこれに限らず、接着固定としてもよい。