(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ステップBは、前記粉ミルク、前記液化油脂、前記乳化剤および前記増粘剤を前記水と混合して第1の混合溶液を作るステップB1と、前記第1の混合溶液を前記砂糖および前記水と混合して第1の原料液を作るステップB2と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の冷凍可能な飲料の調合法。
前記ステップDは、前記第2の原料液を60〜70℃の範囲まで加熱してから脱気を行うステップD1と、脱気を行った前記第2の原料液に対して20〜25MPaの圧力で均質化を行うステップD2と、均質化を行った前記第2の原料液に対して高温瞬間殺菌を行うステップD3と、殺菌後の前記第2の原料液を包装し、熱湯シャワー殺菌後に冷却すると冷凍可能な飲料が得られるステップD4と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の冷凍可能な飲料の調合法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の冷凍可能な飲料は、砂糖、粉ミルク、油脂、乳化剤、増粘剤、有機酸、クエン酸塩および水を混合、均質化および殺菌を行って製造したものである。乳化剤は、コハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルであり、増粘剤は、ペクチンおよびアルギン酸プロピレングリコールである。
【0010】
本発明の冷凍可能な飲料は、常温下で加工、保存、輸送および販売が行われ、冷凍後に食用するとアイスクリームの食感および風味、繊細な口当たり、まろやかさおよび清涼感を感じることができる。
【0011】
本発明の冷凍可能な飲料は、砂糖、粉ミルク、油脂、乳化剤、増粘剤、有機酸、クエン酸塩および水を原料とする。砂糖は、白砂糖でよく、甘味を提供する作用を有する。粉ミルクは、全脂粉乳でよく、牛乳の風味を提供する作用を有する。油脂は、バターおよび水素化ココナッツオイルのうちのどちらかまたは両方であり、脂肪を提供する作用を有し、冷凍可能な飲料に好適な口当たりを与える。乳化剤は、コハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルである。
【0012】
コハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルの質量比の範囲は、1〜2:2〜1が好適で、1:1ならさらに好適である。増粘剤は、ペクチンおよびアルギン酸プロピレングリコールであるが、その質量比の範囲は、1〜2:2〜1が好適で、1:1ならさらに望ましい。
【0013】
有機酸およびクエン酸塩は、pH調整剤となる作用を有し、冷凍可能な飲料に一定の酸味を供給する。有機酸は、例えば、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸など食品学の許容する有機酸であるが、これに限定されるものではない。クエン酸塩は、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなどでよい。
【0014】
砂糖、粉ミルク、油脂、乳化剤、増粘剤、有機酸、クエン酸塩および水の質量比の範囲は、320:180: 30 〜 50:4〜8:8〜12:5 〜8 : 0.5〜2:900〜1100が好適であり、320:180: 35 〜 45:5〜7:9〜11:6 〜7 : 1〜1.5:920〜1170がさらに望ましい。
【0015】
上記の原料を混合、均質化および殺菌する工程を終了すると冷凍可能な飲料が得られる。本発明の冷凍可能な飲料は、常温下で加工、保存、輸送および販売が行われ、冷凍後に食用するとアイスクリームの食感および風味、繊細な口当たり、まろやかさおよび清涼感を感じることができる。
【0016】
本発明は、冷凍可能な飲料の調合法をさらに提供する。冷凍可能な飲料の調合法は、以下のステップA、ステップB、ステップCおよびステップDを含む。
【0017】
ステップAは、油脂を60℃以上で液化させ、液化油脂にする。
【0018】
ステップBは、砂糖、粉ミルク、液化油脂、乳化剤および増粘剤を水と混合して第1の原料液を作る。
【0019】
ステップCは、第1の原料液を冷却させる過程で有機酸およびクエン酸塩を加えて第2の原料液を作る。
【0020】
ステップDは、第2の原料液を
脱気、均質化および殺菌する工程を終了すると冷凍可能な飲料が得られる。
【0021】
本発明は、まず上記の油脂を液化させ、液化油脂にする。油脂は、バターおよび水素化ココナッツオイルのうちのどちらかまたは両方であり、60℃以上で液化しても70℃以上でもよく、液化油脂が得られればよい。
【0022】
本発明の冷凍可能な飲料は、砂糖、粉ミルク、油脂、乳化剤、増粘剤、有機酸およびクエン酸塩を水と混合して第1の原料液を作る。砂糖は、白砂糖でよく、甘味を提供する作用を有する。粉ミルクは、全脂粉乳でよく、牛乳の風味を提供する作用を有する。油脂は、バターおよび水素化ココナッツオイルのうちのどちらかまたは両方であり、脂肪を提供する作用を有し、冷凍可能な飲料に好適な口当たりを与える。乳化剤は、コハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルである。
【0023】
コハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルの質量比の範囲は、1〜2:2〜1が好適で、1:1ならさらに好適である。増粘剤は、ペクチンおよびアルギン酸プロピレングリコールであるが、その質量比の範囲は、1〜2:2〜1が好適で、1:1ならさらに望ましい。
【0024】
原料を均一に混合するため、まず粉ミルク、液化油脂、乳化剤および増粘剤を水と混合して第1の混合溶液を作る。次に、砂糖を水に溶かして作った砂糖水を第1の混合溶液と混合させて第1の原料液を作る。本実施形態において、第1の原料液中の水、粉ミルク、液化油脂、乳化剤、増粘剤の質量比は、1〜5:1:3:1である。実施形態によって砂糖水の砂糖および水の質量比が1:1〜3であったり、1:1であったりする。
【0025】
第1の混合溶液および砂糖水は、攪拌の条件により均一に混合することができる。攪拌時間は、5〜15分の範囲である。温度は、20℃以上であるが、60〜70℃の範囲が好適である。
【0026】
第1の原料液を冷却させる過程で有機酸およびクエン酸塩を加えて第2の原料液を作る。本発明は、プレート型冷却器を用いて第1の原料液を冷却させる。冷却温度は、8〜12℃で、冷却過程で有機酸およびクエン酸塩を加える。
【0027】
原料を均一に混合するため、冷却過程で有機酸およびクエン酸塩を加えてもよいが、有機酸およびクエン酸塩の水溶液の温度は、8〜12℃の範囲で、有機酸およびクエン酸塩の水溶液中の有機酸およびクエン酸塩の質量比は、1:8である実施例もある。有機酸は、例えば、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸など食品学の許容する有機酸であるが、これに限定されるものではない。クエン酸塩は、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなどでよい。
【0028】
第2の原料液を
脱気、均質化および殺菌する工程を終了すると冷凍可能な飲料が得られるステップDは、以下のステップD1、ステップD2、ステップD3、およびステップD4を含む。
【0029】
ステップD1は、第2の原料液を60〜70℃の範囲まで加熱してから
脱気を行う。
【0030】
ステップD2は、
脱気を行った第2の原料液に対して均質化を行う。均質化の圧力は、20〜25MPaである。
【0031】
ステップD3は、均質化を行った第2の原料液に対して高温瞬間殺菌を行う。
【0032】
ステップD4は、殺菌後の第2の原料液を包装して熱湯シャワー殺菌後に冷却すると冷凍可能な飲料が得られる。
【0033】
本発明は、第2の原料液を60〜70℃の範囲まで加熱し、
脱気装置に入れて
脱気を行う。
脱気終了後に均質化を行うが、均質化の圧力は、20〜25MPaである。また、その他の実施形態において、均質化の圧力は、22MPaである。
【0034】
本発明は、均質化を行った第2の原料液に対して高温瞬間殺菌(ultrahigh temperature sterilization,UHT)を行うが、殺菌温度は、120〜125℃の範囲で、殺菌時間は、10〜20秒の範囲である。その他の実施形態においては、殺菌温度が121℃で、殺菌時間が15秒である。
【0035】
殺菌後の第2の原料液を包装するが、ある実施形態では、殺菌後の第2の原料液を緩衝容器に入れてから、充填を行う。充填時間は、1時間半以内にとどめる。
【0036】
包装終了後、熱湯シャワーにより殺菌を行うが、ある実施形態では、熱湯の温度は、90〜95℃の範囲で、殺菌時間は、11〜13分の範囲である。また、その他の実施形態では、熱湯の温度は、92℃で、殺菌時間は、11〜13分の範囲である。
【0037】
熱湯シャワー殺菌後に冷却すると冷凍可能な飲料が得られるが、本発明では、熱湯シャワー殺菌処理済みの冷凍可能な飲料に温度が30〜37℃の冷却水を用いる。冷却時間は、5〜7分の範囲である。ある実施形態では、冷却水の温度が35℃で、塩素含有量が0.5ppm〜1ppmにとどめられている。冷却後、ファンにより冷凍可能な飲料を乾燥させる。
【0038】
ある実施形態では、第2の原料液を作ってから、第2の原料液に着色料および香料を混合するステップをさらに含む。冷凍可能な飲料に着色料および香料を添加するとさらに良い口当たりおよび風味を得ることができる。着色料の使用量は、0.005〜0.01%の範囲であり、香料の使用量は、0.05〜1%の範囲である。
【0039】
上記の製造過程において、砂糖、粉ミルク、油脂、乳化剤、増粘剤、有機酸、クエン酸塩および水の質量比の範囲は、320:180: 35 〜 45:5〜7:9〜11:6 〜7 : 1〜1.5:920〜1070である。
【0040】
本発明の冷凍可能な飲料は、常温下では液状であるため、常温で食用するとミルクセーキのように、乳飲料より粘着のある食感および風味がある。また、冷凍して食用してもよく、その場合の食用の方法は以下のようになっている。
【0041】
(1)飲料をマイナス18℃で3時間以上冷凍させる。
【0042】
(2)約5分解凍させてから、食用する。
【0043】
本発明の冷凍可能な飲料は、冷凍させて食用するとアイスクリームのような食感および風味があり、繊細な食感、まろやかさおよび清涼感を有する。
【0044】
以下、本発明の冷凍可能な飲料およびその調合法を実施例に基づいて説明する。
【0045】
実施例1
質量比が320:180:30:4:8:5: 0.5の砂糖、全脂粉乳、油脂、乳化剤、増粘剤、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを原料とする。油脂は、質量比が2:1のバターおよび水素化ココナッツオイルである。乳化剤は、質量比が1:1のコハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルである。増粘剤は、質量比が1:1のペクチンおよびアルギン酸プロピレングリコールである。
【0046】
油脂を70℃で液化させ、液化油脂にする。クエン酸およびクエン酸ナトリウムの総質量と、水との質量比8:1により、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを水に溶かし、酸性液を作る。白砂糖および水との質量比1:1により、白砂糖および水を混合して砂糖水を作る。全脂粉乳、乳化剤、増粘剤、液化油脂の総質量と、水との質量比1:3により、全脂粉乳、乳化剤、増粘剤、液化油脂を水に溶かし、砂糖水を加えて10分攪拌し、第1の原料液を作る。
【0047】
第1の原料液をプレート型冷却器により8〜12℃の範囲まで冷却させる過程で酸性液を加えて第2の原料液を作る。第2の原料液を調合桶に流し込み、香料および着色料を加え、均一に混合し、60〜70℃の範囲まで加熱し、
脱気装置に入れて
脱気を行う。次に、22MPa下で均質化を行う。
【0048】
均質化終了後、121℃で高温瞬間殺菌を15秒行う。次に、緩衝容器に入れ、充填を行うが、ビンの口は80℃以上の熱湯で洗浄する。充填時間は、1時間半以内にとどめる。充填終了後、92℃の熱湯シャワーで11〜13分の殺菌を行う。次に、35℃の水を用いて5〜7分の範囲で冷却を行う。塩素含有量は、0.5ppm〜1ppmにとどめる。冷却後、ファンにより乾燥を行い、冷凍可能な飲料を製造する。冷凍可能な飲料は、液体である。
【0049】
上記の冷凍可能な飲料は、マイナス18℃で3時間以上冷凍させ、約5分解凍させると食用できる。アイスクリームのような食感および風味があり、繊細な食感、まろやかさおよび清涼感を有する。
【0050】
実施例2
質量比が160:180:30:4:8:5: 0.5の砂糖、全脂粉乳、油脂、乳化剤、増粘剤、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを原料とする。油脂は、質量比が3:1のバターおよび水素化ココナッツオイルである。乳化剤は、質量比が1:1のコハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルである。増粘剤は、質量比が1:1のペクチンおよびアルギン酸プロピレングリコールである。
【0051】
油脂を70℃で液化させ、液化油脂にする。クエン酸およびクエン酸ナトリウムの総質量と、水との質量比8:1により、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを水に溶かし、酸性液を作る。白砂糖および水との質量比1:1により、白砂糖および水を混合して砂糖水を作る。全脂粉乳、乳化剤、増粘剤、液化油脂の総質量と、水との質量比1:3により、全脂粉乳、乳化剤、増粘剤、液化油脂を水に溶かし、砂糖水を加えて10分攪拌し、第1の原料液を作る。
【0052】
第1の原料液をプレート型冷却器により8〜12℃の範囲まで冷却させる過程で酸性液を加えて第2の原料液を作る。第2の原料液を調合桶に流し込み、香料および着色料を加え、均一に混合し、60〜70℃の範囲まで加熱し、
脱気装置に入れて
脱気を行う。次に、22MPa下で均質化を行う。
【0053】
均質化終了後、121℃で高温瞬間殺菌を15秒行う。次に、緩衝容器に入れ、充填を行うが、ビンの口は80℃以上の熱湯で洗浄する。充填時間は、1時間半以内にとどめる。充填終了後、92℃の熱湯シャワーで11〜13分の殺菌を行う。次に、35℃の水を用いて5〜7分の範囲で冷却を行う。水素含有量は、0.5ppm〜1ppmにとどめる。冷却後、ファンにより乾燥を行い、冷凍可能な飲料を製造する。冷凍可能な飲料は、液体である。
【0054】
上記の冷凍可能な飲料は、マイナス18℃で3時間以上冷凍させ、約5分解凍させると食用できる。アイスクリームのような食感および風味があり、繊細な食感、まろやかさおよび清涼感を有する。
【0055】
実施例3
質量比が320:180:30:4:8:5: 0.5:30の砂糖、全脂粉乳、油脂、乳化剤、増粘剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、および果肉または果粒を原料とする。油脂は、質量比が2:1のバターおよび水素化ココナッツオイルである。乳化剤は、質量比が1:1のコハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルである。増粘剤は、質量比が1:1のペクチンおよびアルギン酸プロピレングリコールである。
【0056】
油脂を70℃で液化させ、液化油脂にする。クエン酸およびクエン酸ナトリウムの総質量と、水との質量比8:1により、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを水に溶かし、酸性液を作る。白砂糖および水との質量比1:1により、白砂糖および水を混合して砂糖水を作る。全脂粉乳、乳化剤、増粘剤、液化油脂の総質量と、水との質量比1:3により、全脂粉乳、乳化剤、増粘剤、液化油脂を水に溶かし、砂糖水を加えて10分攪拌し、第1の原料液を作る。
【0057】
第1の原料液をプレート型冷却器により8〜12℃の範囲まで冷却させる過程で酸性液を加えて第2の原料液を作る。第2の原料液を調合桶に流し込み、香料および着色料を加え、均一に混合し、60〜70℃の範囲まで加熱し、
脱気装置に入れて
脱気を行う。次に、22MPa下で均質化を行う。
【0058】
均質化終了後、121℃で高温瞬間殺菌を15秒行う。次に、緩衝容器に入れ、充填を行うと同時に果肉または果粒を加える。ビンの口は、80℃以上の熱湯で洗浄する。充填時間は、1時間半以内にとどめる。充填終了後、92℃の熱湯シャワーで11〜13分の殺菌を行う。次に、35℃の水を用いて5〜7分の範囲で冷却を行う。塩素含有量は、0.5ppm〜1ppmにとどめる。冷却後、ファンにより乾燥を行い、冷凍可能な飲料を製造する。冷凍可能な飲料は、液体である。
【0059】
上記の冷凍可能な飲料は、マイナス18℃で3時間以上冷凍させ、約5分解凍させると食用できる。アイスクリームのような食感および風味があり、繊細な食感、まろやかさおよび清涼感を有する。
【0060】
実施例4
質量比が320:180:30:4:8:5: 0.5:0.1の砂糖、全脂粉乳、油脂、乳化剤、増粘剤、クエン酸、クエン酸ナトリウムおよびグルコン酸亜鉛を原料とする。油脂は、質量比が2:1のバターおよび水素化ココナッツオイルである。乳化剤は、質量比が1:1のコハク酸モノグリセリドおよび
蔗糖エステルである。増粘剤は、質量比が1:1のペクチンおよびアルギン酸プロピレングリコールである。
【0061】
油脂を70℃で液化させ、液化油脂にする。クエン酸およびクエン酸ナトリウムの総質量と、水との質量比8:1により、クエン酸およびクエン酸ナトリウムを水に溶かし、酸性液を作る。白砂糖および水との質量比1:1により、白砂糖および水を混合して砂糖水を作る。全脂粉乳、乳化剤、グルコン酸亜鉛、増粘剤、液化油脂の総質量と、水との質量比1:3により、全脂粉乳、乳化剤、グルコン酸亜鉛、増粘剤、液化油脂を水に溶かし、砂糖水を加えて10分攪拌し、第1の原料液を作る。
【0062】
第1の原料液をプレート型冷却器により8〜12℃の範囲まで冷却させる過程で酸性液を加えて第2の原料液を作る。第2の原料液を調合桶に流し込み、香料および着色料を加え、均一に混合し、60〜70℃の範囲まで加熱し、
脱気装置に入れて
脱気を行う。次に、22MPa下で均質化を行う。
【0063】
均質化終了後、121℃で高温瞬間殺菌を15秒行う。次に、緩衝容器に入れ、充填を行うが、ビンの口は80℃以上の熱湯で洗浄する。充填時間は、1時間半以内にとどめる。充填終了後、92℃の熱湯シャワーで11〜13分の殺菌を行う。次に、35℃の水を用いて5〜7分の範囲で冷却を行う。塩素含有量は、0.5ppm〜1ppmにとどめる。冷却後、ファンにより乾燥を行い、冷凍可能な飲料を製造する。冷凍可能な飲料は、液体である。
【0064】
上記の冷凍可能な飲料は、マイナス18℃で3時間以上冷凍させ、約5分解凍させると食用できる。アイスクリームのような食感および風味があり、繊細な食感、まろやかさおよび清涼感を有する。
【0065】
比較例1
市販されている乳製飲料をマイナス18℃で3時間以上冷凍させ、約5分解凍させて食用してもアイスクリームのような食感および風味がなく、口当たりも悪い。
【0066】
比較例2
市販されている牛乳をマイナス18℃で3時間以上冷凍させ、約5分解凍させて食用してもアイスクリームのような食感および風味がなく、口当たりも悪い。
【0067】
比較例3
実施例1の方法により飲料を製造するものの、乳化剤が質量比1:1のモノステアリン酸グリセリンおよびジアセチル酒石酸モノグリセリドであることと、増粘剤が質量比1:1のカルボキシメチルセルロースおよびキサンタンガムであることが異なる点である。製造された冷凍可能な飲料は、常温下で多めの沈殿物およびオイルオフが見られる。
【0068】
上記の冷凍可能な飲料をマイナス18℃で3時間以上冷凍させ、約5分解凍させて食用してもアイスクリームのような食感および風味がなく、口当たりも悪い。
【0069】
本発明では好適な実施形態を前述の通りに開示したが、これらは決して本発明を限定するものではなく、当該技術を熟知する者は誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。