(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カバー部材は、透明、半透明又は着色されている材料により形成され、前記光透過部は前記カバー部材の組み込まれている部分として形成されている、請求項1に記載の照明装置。
前記第2のカバー部材の前記光透過部は、前記第2の固体状態光源から発された光を前記照明装置から導出する第2の光学構造体を有する、請求項7又は8に記載の照明装置。
前記光学構造体は、一様な又はEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を前記照明装置に提供するように個々に適応化されている複数のレンズを有する、請求項4又は10に記載の照明装置。
前記光学構造体は前記キャリア上に設けられる散乱光学部品であり、前記散乱光学部品は、ある濃度の散乱粒子を有し、前記キャリアから突出しており、壁厚を有しており、これにより前記固体状態光源と前記散乱光学部品との間にキャビティを形成している、請求項4又は10に記載の照明装置。
前記散乱粒子の濃度、前記キャビティ及び前記壁厚は、一様な又はEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を前記照明装置に提供するのに適している、請求項14に記載の照明装置。
前記カバー部材は、前記カバー部材に対して前記キャリアを位置合わせするように前記キャリアの開口を通って延在している突起を有する、請求項1乃至16の何れか一項に記載の照明装置。
前記照明装置は、前記接続部材を通過する長手方向の軸を有し、前記キャリアは前記長手方向の軸と平行に配されている、請求項1乃至17の何れか一項に記載の照明装置。
前記長手方向の軸と平行に位置決めされている第2の前側及び後ろ側を有する第2のキャリアであって、前記第2の前側に配されている少なくとも1つの付加的な固体状態光源を有する第2のキャリアを更に有する、請求項18に記載の照明装置。
前記照明装置は、前記接続部材を通過する長手方向の軸を有し、前記キャリアは、前記長手方向の軸に対して横方向に位置決めされている、請求項1乃至17の何れか一項に記載の照明装置。
前記照明装置は、前記接続部材を通過する長手方向の軸を有し、前記キャリアは、前記長手方向の軸と一致している軸を有する円筒状である、請求項1乃至17の何れか一項に記載の照明装置。
第2の固体状態光源を有する請求項1乃至26の何れか一項に記載の照明装置であって、前記照明装置は、前記固体状態光源及び前記第2の固体状態光源に独立に電力を供給するための電気的な接続を有する、照明装置。
第2の固体状態光源を有する請求項1乃至27の何れか一項に記載の照明装置であって、前記固体状態光源及び前記第2の固体状態光源を個々に制御するコントローラを有する、照明装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
代替的なLEDランプは、国際出願第2011/107925A1号に開示されており、LEDを備えるプリント回路基板は、反射器上に配されている。このような解決策は、ランプにおける構成要素の量を減少させる。しかしながら、このようなランプは、光学性能における限界を有する。更に、このような配置は、高ルーメンのランプを実現するのに十分なように熱を拡散することができない。
【0004】
従って、保護的な態様において、光学及び熱特性の観点における有効性を更に増大させるランプに対する必要性が存在する。
【0005】
本発明の目的は、有効な光成及び分布を与える照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の見地によれば、このことは、固体状態光源と、前記光源により生成される熱量が前記キャリアに伝達されるように上部に前記固体状態光源が配されるキャリアとを有する照明装置により達成される。更に、カバー部材が前記キャリア上に配されており、これにより前記光源は前記キャリアと前記カバー部材の光透過部との間に配され、この結果、熱インターフェースが前記キャリアと前記カバー部材との間に存在すると共に前記熱インターフェースがここを介して前記光源から前記キャリアに伝達される熱の大半を伝達するように、前記カバー部材の前記光透過部は、前記固体状態光源から発された光を前記照明装置から導出するように適応化されている光学構造体を有する。
【0007】
本発明によって、照明装置の所望の光学特性が、前記固体状態光源からの光を所望の方向に導くように配される光学構造体により前記カバーの前記光透過部を提供することにより達成されることができると認識されている。このようにして、顧客の要求又は標準化された光分布に準拠した角度依存光度分布を得ることが可能である。
【0008】
好ましい実施例において、前記カバー部材は、透明、半透明又は着色材料により形成され、前記光透過部は前記カバー部材の部分として形成される。このことは、前記照明装置の構成要素の数が減少され、容易な製造を可能にするという有利な点を有する。代替的には、前記光透過部は前記カバー部材とは別個の部分として形成され、前記光透過部に使用される材料のより幅広い選択肢を与えている。
【0009】
前記光透過部は前記固体状態光源の前に配され、これらの光透過部を通して光を結合導出するように機能する。これらの光透過部とは対照的に、前記カバー部材の残りは、透明である必要はない。従って、前記光透過部が前記カバー部材の組み込まれている部分として形成される場合、前記カバー部材は、例えば、着色されており、光透過部をある程度まで透明なままにしておくこともできる。前記光透過部が前記カバー部材の別個の部分として形成される場合、前記カバー部材は、例えば着色されることができ、前記光透過部は前記カバー部材に取り付けられる又は前記カバー部材によって取り付けられるべき光学構造体として形成される。
【0010】
これらの光学構造体は、レンズ、光ガイド及び散乱光学部品のグループから選択されることができる。
【0011】
更に、前記照明装置は、付加的な固体状態光源及び関連する付加的な光学構造体を有することができる。
【0012】
前記光学構造体は、非対称な光度分布に提供するように設計されることができる。このようにして、複数の固体状態光源を有する照明装置の前記光学構造体は、前記照明装置の所望の光度分布を得るために、別個に各固体光源に対して最適化されることができる。
【0013】
本発明のこの見地において、この照明装置が、前記照明装置をソケットに機械的に及び電気的に接続するための前記キャリアに対して固定された位置を有する接続部材を更に有することが実現される。前記キャリアはそのエッジ側と比較して比較的大きい前部側を有しており、前記固体状態光源は前記キャリアの前記前側に配置される。前記カバー部材は、前記照明装置の外側の一部である外面を有すると共に、前記外面の反対側である内面であって、前記熱インターフェースが形成されるように前記キャリアの前記前側と熱的に接触している内面を有する。
【0014】
この実施例において、本発明は、例えば、従来の白熱型のランプと置き換わるのに適している照明装置(レトロフィット・ランプとも称される)を製造するのに利用される。
【0015】
更なる実施例において、第2の固体状態光源が前記前側の反対側にある前記キャリアの後ろ側に配され、第2のカバー部材が前記キャリア上に配置され、これにより前記第2の光源は、前記キャリアと前記第2のカバー部材の光透過部との間に配され、この結果、熱インターフェースが前記キャリアと前記第2のカバー部材との間に存在し、前記第2のカバー部材は、前記照明装置の前記外側の第2の部分である前記第2の外面と、前記第2の外面の反対側にある第2の内面であって、前記第2の熱インターフェースが形成されるように前記キャリアの前記後ろ側と熱的に接触している第2の内面とを有する。
【0016】
この実施例において、前記照明装置の前記前側及び前記後ろ側は、類似の仕方で構成されることができる。このことが使用される場合、前側及び後ろ側に対する両方の方向に光を発するレトロフィット・ランプが得られる。前記キャリアの両側に配されている前記固体状態光源は、所望の光度分布を得るための前記条件を満たすように設計されている光学構造体を各々備えていることもできる。
【0017】
好ましい実施例において、前記照明装置は実質的に一様な光度分布を提供する。前記照明装置が複数の光源を有する場合、各別個の光源の光分布は不均整である(asymmetric)ことができる。当該設計は、前記個々の光度分布を合計すると実質的に一様である前記照明装置の全体の光度分布になるようにされている。
【0018】
本発明の第1の見地によれば、このこと及び他の目的は、熱伝導層を含む平面状のキャリアと、前記キャリアの前側に配される少なくとも1つの固体状態光源と、前記前側と前記前側の反対側である後ろ側とに熱的に接触している絶縁カバー部材であって、前記キャリアから前記照明装置外へ熱を伝達するカバー部材とを有する照明装置により達成される。前記カバー部材は、前記少なくとも1つの光源の前方において前記キャリア上に配されている光学構造体であって、前記少なくとも1つの固体状態光源により発される前記光を指向するように適応化されている光学構造体を有する。
【0019】
このような照明装置は、このことにより、前記キャリアからの有効な熱伝達であって、少ない部分による簡潔な態様において、当該配置の外への熱伝達を提供することができる。前記カバー部材の前記キャリアの両側との熱的接触により、前記光源により生成される熱の大半は、前記カバー部材により伝達されることができる。前記カバー部材は、前記キャリアと直接的に接触していても良い。前記カバー部材は、前記キャリアに面している内面を有することができる。前記内面は、前記キャリアの前記前側及び後ろ側と直接的に接触していても良い。前記照明装置は、更に、前記少ない部分により費用効果的な製造過程を提供することができる。前記光学構造体は、所望の仕方において前記カバー部材を介して前記光源からの光を指向するように設計されることができる。前記光源及び前記キャリアは、電力を変換する、光を生成する及び生成される当該熱を拡散する機能を一緒に提供することができる。前記カバー部材及びレンズは、前記光源からの光を操作する/指向する、前記キャリアからの熱を伝達する、当該配置の電気的絶縁及び防火エンクロージャを提供することができる。前記カバー部材は、更に、保護目的を有することができ、前記キャリア及び光源を外部の損傷から保護する。前記照明装置は、電気ソケットにおける使用のための口金内に配される、又は照明器具に組み込まれることができる。前記キャリアは、2つの平坦な側、即ち前記前側及び前記後ろ側を有することができる。前記キャリアは、更に平面であり得る。光源は、前記キャリアの一方の側又は両側に配されることができる。前記カバー部材は、前記キャリアの両側と熱的に接触するように配されることができる。前記カバー部材は、前記キャリアの前記前側及び後ろ側の少なくとも半分のような、前記キャリアのかなりの部分と熱的に接触するように配されることができる。前記カバー部材は、ガラス材料、プラスチック材料又はセラミック材料等により形成されることができる。カバー部材のための通常のプラスチック材料は、前記キャリアからの熱伝達機能を提供するのに十分な熱特性を提供することができる。更に、前記カバー部材の熱特性を改善するために、前記カバー部材は熱プラスチック材料でできていても良い。前記キャリアは、前記キャリアの広域にわたって前記光源により生成される熱を拡散する熱拡散層を有することができる。前記熱拡散層は、例えば、銅層又はアルミニウム層でも良い。前記熱拡散層は、更に、前記キャリアの前記前側から前記後ろ側まで熱を拡散するのに適している、及び前記キャリアの前記後ろ側から前記前側まで熱を拡散するに適しているものであり得る。一実施例において、前記キャリアは、複数の熱拡散層を有することができる。更に、一実施例において、前記キャリアは、FR―4又はCEM―1材料の電気的な接続を備えるアルミニウム・シートメタルを有することができる。前記アルミニウム・シートメタルは、これにより前記熱拡散層及び電気的相互接続を形成することができる。
【0020】
一実施例において、前記カバー部材は、前記キャリア及び前記少なくとも1つの固体状態光源を封入するように配されることができる。前記カバー部材は前記キャリアを封入し、前記キャリアの前記前側及び後ろ側の両方と接触している場合、前記カバー部材は、前記キャリアを保持するために当該配置に必要な剛性を提供することができる。この場合、前記キャリアは非常に薄く、例えば、0.2mmと同程度に薄い。前記カバー部材が、前記キャリアの前記前側及び後ろ側の両方を封入しているので、前記キャリアは如何なる仕方においても適所に保持されることができる。これにより、前記キャリアは当該配置に安定性を提供する必要はなく、熱の拡散、光源の保持及び前記光源への電気的なトラックの提供に焦点を合わせられることが可能である。前記キャリアを封入することによって、前記カバー部材は、前記キャリアの大きな部分(例えば、前記キャリアの外面の少なくとも90パーセント)と熱的に接触していることができる。前記カバー部材は、更に、前記キャリアのエッジ表面と熱的に接触していることができる。前記エッジ面は、前記前側及び前記後ろ側と一緒に前記キャリアの全外面を形成することができる。これにより前記キャリアからの熱伝達が、改善されることができる。前記カバー部材は、内側及び外側を有することができ、前記内側は、前記キャリアと接触しており、熱を前記内側から前記外側へ伝達するように適応化されている。
【0021】
前記カバー部材は、一実施例において、透明材料から形成されており、前記レンズは、前記カバー部材の組み込まれている部分として形成されることができる。前記カバー部材及び前記レンズは、単一部品としての同じ材料から形成されることもできる。これにより、前記レンズを含む前記カバー部材の材料は、熱伝達のための熱特性と前記光源からの光を指向する前記レンズの光学特性との両方を提供することができる。前記材料は、前記光学特性のために透明又は半透明であっても良い。前記カバー部材及びレンズは、1つの共通の部品において鋳造されることもできる。代替的には、前記カバー部材は、透明又は半透明の材料により形成される前記光学構造体とは別個の部分として、熱伝導性材料により形成されることもできる。前記レンズは、前記カバー部材の材料と異なる材料により形成されることができる。前記カバー部材の材料は、低い熱抵抗率を有する材料のような、良好な熱伝達特性を提供するように設計されることができる。前記カバー部材は、非透明であっても良い。前記レンズの異なる材料は、前記光源から前記光を導く際の良好な光学性能のために設計されることができる。しかしながら、前記レンズは、幾らかの熱伝導率を有することもでき、即ち前記キャリアからの熱伝達に寄与することができる。前記レンズの内側面は、前記キャリアと接触していても良く、前記キャリアから前記レンズまでの熱伝達を最大化するように設計されることができる。このような内側面は、平坦であっても良い。
【0022】
一実施例において、前記カバー部材は、互いに取り付けられていると共にそれぞれ前記キャリアの前記前側及び後ろ側と接触するように適応化されている第1の及び第2のカバー部分を有することができる。前記カバー部材は2つの部分におけるものであっても良く、これにより当該照明装置の製造及び前記アセンブリを容易にする。前記2つの部分は、前記2つの部分を互いに固定するために互いに嵌合する固定手段を有することができる。このような固定手段は、スナップ結合、接着剤、ネジ又は超音波溶接等であり得る。前記キャリアは、アセンブリの際に前記2つのカバー部分間に挟まれていても良い。これにより前記第1のカバー部分は、前記キャリアの前記前側と熱的に接触していることができ、前記第2のカバー部分は、前記キャリアの前記後ろ側と熱的に接触していても良い。更に、前記第1のカバー部分は、前記カバー部材内部で前記キャリアを位置合わせするために前記キャリアの開口を通って延在するように適応化された突起を有することができる。前記カバー部材内部で前記キャリアを位置合わせするために、前記カバー部材は、前記キャリアの開口を通って延在する突起を有することができる。これにより前記カバー部材に対する前記キャリアの位置が、固定されることができる。前記第1のカバー部分上の前記突起は、前記第2のカバー部分上の対応する手段と嵌合するように適応化されることができ、これにより前記2つの部分を互いに固定すると共にこれらの間に前記キャリアを挟むことができる。
【0023】
更なる実施例において、前記少なくとも1つの固体状態光源は、互いまでの距離を有して配されている複数の固体状態光源、又は各サブグループ間で距離を有してサブグループ状において配されている複数の固体状態光源を有することができ、前記光学構造体は、分離されている固体状態光源の数又は固体状態光源の分離されたサブグループの数に等しい複数のレンズを有することができる。特定の量の光出力を供給する照明装置を提供するために、複数の光源が前記キャリア上に配されることができる。前記複数のレンズは、1つの光源又は一緒に配されている光源のサブグループからの光を指向するように各々設計されていても良い。前記光源又は光源のサブグループを前記キャリア上に拡散させることによって、前記光源により生成される熱は、更に、前記キャリアの前記拡張領域に沿って拡散されることができる。このことは、前記キャリアにおけるより効率的な熱拡散のために、当該配置の熱拡散及び熱伝達機能を改善することができ、前記カバー部材によるより効率的な熱伝達を提供する。前記光源の数又は光源のサブグループの数に等しい複数のレンズを設けることによって、前記照明装置からの全光出力は、高度に制御可能であり得る。特定の光源又は光源のサブグループのためのレンズは、前記光源又はサブグループに対して特別に設計されることもでき、他の光源又はサブグループのための他のレンズと異なっていても良い。例えば、前記光出力は、前記全光出力が特定の目的のために最適化されるように各レンズによって特定の方向に指向されることができる。更に、各光源又はサブグループは、特定の光源又はサブグループに固有の光出力を供給するためにドライバ又はコントローラにより制御されることができる。
【0024】
一実施例において、前記照明装置は長手方向の軸を有することができ、前記キャリアは前記長手方向の軸と平行な第1の平面内に延在することができる。前記照明装置は、更に、口金を有することができ、前記キャリアは前記口金上に配される。前記口金は、電気ソケットに嵌入するように適応化されていても良い。前記口金内のキャリアの配置は、前記長手方向の軸に沿って平面内に延在しており、照明装置に少ない部分を提供することができる。前記長手方向の軸は、前記口金の中心を通って延在することができる。これにより前記キャリア上に配される前記少なくとも1つの光源は、前記長手方向の軸に対して垂直な主方向に光を発することができる。しかしながら、前記レンズは、前記長手方向の軸と実質的に平行な方向を含む複数の方向に光を指向することができる。前記カバー部材は、前記キャリアを封入することができ、これにより前記キャリアと同じ前記平面内に延在することができると共に、前記口金内に配されることもできる。前記カバー部材、前記光学構造体及び前記口金は、前記照明装置の全外面を提供することができ、一緒に前記キャリア及び前記少なくとも1つの光源を封入する。
【0025】
代替的には、前記キャリアは、前記長手方向の軸に対して垂直な平面内に延在することができる。これにより前記キャリアは、スポットライト配置を提供する光源を備えて配されることができる。前記カバー部材は、前記長手方向の軸と平行にキャリアを備える照明装置に対するものと同じ熱特性を提供するために、前記キャリアの前記前側及び後ろ側の両方と接触しているように配されることができる。
【0026】
他の実施例において、前記カバー部材の第1のセクションは、前記第1の平面内に延在している前記キャリアを封入し、前記カバー部材の第2のセクションは、前記第1の平面に対して角度を有する第2の平面内に延在している。前記カバー部材の更なる拡張は、前記照明装置の周囲にさらされている表面が大きくなるために前記カバー部材の熱伝達機能を改善することができる。前記カバー部材の前記第2のセクションは、前記長手方向の軸と平行に延在することができる。これにより前記カバー部材の2つのセクションは、前記長手方向の軸の方向から見られた場合、十字形の断面を形成することができる。代替的には、前記第2の平面は、前記第1の平面と同様に前記長手方向の軸に対して横断するものであっても良い。前記カバー部材の外面が反射面である又は反射コーティングを備えている場合、前記カバー部材の前記第2のセクションは、前記照明装置の光学性能を改善することができる。更に代替的には、スポットライト配置の場合、前記第2の平面は、前記長手方向の軸に平行であると共に前記第1の平面に対して角度を有していても良い。前記カバー部材は、第3及び第4のセクションのような、更に付加的なセクションを有することができる。前記セクションは、様々な形態を形成することができる。例えば、前記カバー部材の3つのセクションは、三角形を形成することができる。更に、前記キャリアは第1のキャリアであっても良く、前記照明装置は、前記カバー部材の前記第2のセクションにより封入される第2のキャリアを更に有する。前記第2のキャリアは、前記第1のキャリアが延在している前記第1の平面に対して横方向である(transversal)前記第2の平面内に延在するように配されることができる。前記第2のキャリアは、少なくとも1つの固体状態光源を備えることができる。前記カバー部材の前記第2のセクションは、前記第2のキャリア上の前記光源に対応する光学構造体を備えることができる。前記第2のキャリアと前記第2のキャリア上の前記光源とを設けることによって、光は、付加的な方向において前記照明装置から発されることができる。前記照明装置の光学性能は、これにより改善されることができる。
【0027】
一実施例において、前記光学構造体は、非対称の光学特性を提供するように設計されることができる。前記光学構造体は、非対称性の態様において、前記少なくとも1つの固体状態光源からの光を指向するように設計されることができ、前記光度分布の非回転対称性を提供する。即ち円又はドーム形のレンズは、自身の光出力方向に沿って非一様な光出力を提供することができる。当該配置は、複数の光源及び複数のレンズを有し、前記レンズは、当該配置からの光出力全体が一様である又はそうでない場合には所望の仕方におけるものであるように非対称に設計されることができる。前記非対称のレンズは、隣接するレンズに向かって最小の量の光を指向するように設計されることができる。前記レンズは、内側キャビティを有することができ、前記内側キャビティは、前記レンズが前方に配される前記光源を囲んでいる。前記内側キャビティは、前記レンズの非対称の光度分布を提供するために形成されることができる。前記内側キャビティの形状により、前記レンズに到達する前記光源からの光の屈折は、所望の光度分布を提供することができる。代替的には、前記レンズの非対称性は、前記レンズの外面の設計により提供されることもできる。
【0028】
代替的な実施例において、前記キャリアは、第1の前記前側及び後ろ側を有する第1のキャリアであって、少なくとも1つの固体状態光源が前記第1の前側上に配されている、第1のキャリアであっても良く、前記照明装置は、更に、第2の前記前側及び後ろ側を有する第2のキャリアであって、少なくとも1つの固体状態光源が前記第2の前側に配されている第2のキャリアを有することができ、前記第2のキャリアは前記第1のキャリアと平行に配されている。前記同じ口金内に板を保持している2つの平坦な光源を有する照明装置は、改善された熱抵抗を有する配置を提供することができる。即ち両方のキャリアと熱的に接触している前記カバー部材の熱抵抗を、低下させることができる。前記カバー部材は、両方のキャリアの前記前側及び後ろ側と熱的に接触していることができる。前記カバー部材は、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアの両方を封入することができる。前記キャリアの各前側は、1つ以上の光源を備えていても良い。前記2つの前側は、反対方向に指向されることができる。前記前側上の前記光源からの熱は、対応する前記後ろ側にも拡散されることができ、これにより前記配置の熱的性能を増大させる。
【0029】
代替的な実施例において、前記キャリアは、前記カバー部材の組み込まれている部分として形成されることができる。前記キャリアは、前記カバー部材の内面の一部であっても良い。前記キャリアの前記電気的な接続は、前記カバー部材の前記内面上に直接的にプリントされることができ、前記光源は、前記内面上に配されることができる。
【0030】
一実施例において、前記キャリア及び前記カバー部材は、湾曲形状を有することができる。前記キャリアは、半径を有する湾曲されている又は曲げられている平面内に延在することができる。前記カバー部材は、対応する形状を有すると共に、前記湾曲されているキャリアの前記前側及び後ろ側と熱的に接触していることができる。可撓性の基板材料は、前記キャリアを形成するために使用されることができる。このような形成された照明装置は、幾つかの実施例において当該配置の改善された光学性能を提供することができる。
【0031】
更に、前記キャリアは第1のキャリアであっても良く、前記照明装置は第2及び第3のキャリアを有していても良く、3つの前記キャリアは互いに対して角度を有して配されることができ、前記カバー部材は全てのキャリアの前側及び後ろ側と熱的に接触していることができる。これにより当該熱特性を有する配置及び本発明のコンパクトな配置は、改善された光学性能を有する実施例において使用されることができる。前記3つのキャリアが配されることもでき、各々が他の前記キャリアの対応する縁と接触している長手方向のエッジを有している。このような長手方向のエッジは、前記照明装置の長手方向の軸と一致することができる。前記キャリアは、前記照明装置の形状のような星を形成することができる。前記照明装置は、他の形状を形成していると共に他の光学性能を提供する更なるキャリアを有することができ、このことは、特定のアプリケーションにおいて望まれ得る。
【0032】
他の実施例において、前記キャリアは、互いに角度を有して延在している2つのキャリアのセクションを形成しているバックルで留められている表面(a buckled surface)を有することもできる。この実施例において、「バックルで留められている」とは、前記2つのキャリア・セクションが僅かに異なって指向され、前記キャリアの角度が曲げられている形状を形成するような仕方において、前記キャリア・セクションが互いに結合されていることを意味する。両方のキャリア・セクションは、これにより異なる方向へ光を発することができる光源を備えていることができる。前記2つのキャリア・セクションは、前記照明装置の長手方向の軸と平行に配されるが、互いに対して角度を有していることができる。代替的には、両方のセクションは、前記長手方向の軸に対して垂直な軸と平行に配されることができる。
【0033】
他の実施例において、前記キャリアは、前記長手方向の軸と平行に位置決めされている二重螺旋形の表面である。この形状は、前記キャリアに接続されている前記固体状態光源が、今、前記長手方向の軸に対して単に垂直であるよりも他の方向に指向されているという有利な点を有する。前記二重螺旋形にされている表面は、この表面に対する法線が、前記照明装置の前記長手方向の軸に対して全体的に垂直ではないという特性を有することに留意されたい。このことは、より一様な光度分布を有する照明装置に至る。好ましくは、当該二重螺旋表面は、前記接続部材の方向を向いている第1の端部と、前記接続部材から外方を向いている第2の端部とを有し、前記第1の端部及び前記第2の端部における前記長手方向の軸に対して垂直な二重螺旋表面の対応する配向は、15°から360°の範囲内の角度だけ異なる。一様な光分布は、対応する配向が約90℃だけ異なる場合に実現されることができ、約45°の配向の違いさえも、許容可能な性能を与えることができる。
【0034】
前記第2の固体状態光源を有する前記実施例に関して、前記照明装置は、前記固体状態光源及び前記第2の固体状態光源に独立に電力を供給するための電気的な接続を有することができる。このことは、異なる光源、例えば、前記前側上の光源及び前記後ろ側上の光源が独立にアドレス指定されることができるという有利な点を有する。このことは、前記光源の独立なオン/オフへの切り替えに関するものであっても良いが、調光又は色変換の見地に関するものであっても良い。
【0035】
本発明は、添付の請求項において詳述されるフィーチャの全てのあり得る組合せに関することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】別個のレンズの形態における光学構造体を有する、本発明の一実施例による照明装置の分解図である。
【
図2】前記カバー部材内に組み込まれるレンズの形態における光学構造体を有する、本発明の一実施例による照明装置の分解図である。
【
図3】本発明の一実施例による照明装置の斜視図である。
【
図4】
図3の照明装置のレンズ全体の断面図である。
【
図5】リブを有する本発明の一実施例による照明装置の斜視図である。
【
図7】直交して配されたキャリアを有する本発明の一実施例による照明装置の斜視図である。
【
図8】
図7の照明装置のレンズ全体の長手方向の軸の方向において見られる断面図である。
【
図9】付加的な長手方向であり横断しているリングを有する、本発明の一実施例による照明装置の斜視図である。
【
図10】複数の平行に配されたキャリアを有する本発明の一実施例による照明装置の斜視図である。
【
図11】ランプの平坦なスポット型の配置における本発明の一実施例による照明装置の斜視図である。
【
図12】前記キャリアが前記カバー部材を備える組み込まれる部分として形成されている、本発明の一実施例による照明装置の斜視図である。
【
図13】二重螺旋表面を有するカバー部材を有する、本発明の一実施例による照明装置の側面図である。
【
図14】EnergyStar(登録商標)要件の説明を与えている。
【
図15】殆ど一様な光度分布を有するレンズ要素を与えている。
【
図16】本発明の一実施例による照明装置及びこの照明装置の光分布を与えている。
【
図17A】対称的な及び不均整な光分布を有するレンズを与えている。
【
図17B】対称的な及び不均整な光分布を有するレンズを与えている。
【
図17C】本発明による照明装置における使用のための不均整なレンズの設計を与えている。
【
図17D】本発明による照明装置における使用のための不均整なレンズの設計を与えている。
【
図17E】本発明による照明装置における使用のための不均整なレンズの設計を与えている。
【
図17F】不均整なレンズ設計及びEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図17G】不均整なレンズ設計及びEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図18A】光ガイドを備える本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図18C】前記光ガイド及び前記光度分布の設計を与えている。
【
図18D】前記光ガイド及び前記光度分布の設計を与えている。
【
図18E】前記光ガイド及び前記光度分布の設計を与えている。
【
図18F】光ガイドおよびEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図18G】光ガイドおよびEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図19A】散乱光学部品を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図19B】散乱光学部品を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図20】前記散乱光学部品の異なる設計を与えている。
【
図21A】反射部分を有する異なる散乱光学部品を与えている。
【
図21B】反射部分を有する異なる散乱光学部品を与えている。
【
図21C】反射部分を有する異なる散乱光学部品を与えている。
【
図21D】反射部分を有する異なる散乱光学部品を与えている。
【
図21E】散乱光学部品及びEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図21F】散乱光学部品及びEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する本発明による照明装置の一実施例を与えている。
【
図22】本発明の一実施例による照明装置を与えている。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明は、本発明の現在好ましい実施例が示されている添付図面を参照して、以下で十分に詳細に記載される。しかしながら、この発明は、多くの異なる形態において具体化されることができ、本願明細書において開示される実施例に限定されるものと解釈されてはならない。むしろ、これらの実施例は、徹底及び完全さのために提供されており、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるものである。類似の符号は、全体にわたって類似の要素を表している。
【0038】
図1において、平坦な照明装置(例えば平坦なランプ1)の分解図が示されている。平坦なランプ1は、長手方向の軸A1を規定する立位の態様において示されている。平坦なランプ1は、例えば、プリント回路基板のような、キャリア2と、キャリア2上に配される、例えばLED、OLED及びPLEDのような、複数の光源3と、複数のレンズ4と、キャリア2の両側を覆うように配されている第1のカバー部材5a及び第2のカバー部材5bと、電気ソケットに嵌合されるのに適している口金6とを有する。キャリア2は、長手方向の軸A1に沿って延在している平面を規定していると共に、口金6内に配されている。前記電気ソケットからの電気的な接続は、口金6からキャリア2まで直接的に結合されることができ、又は口金6とキャリア2との間のワイヤ接続であっても良い。更に、前記電気的な接続は、例えば光源3を駆動するために、付加的な電子部品構成要素を有することができる。示されている実施例において、光源3は、分離されたサブグループに配されており、各サブグループは2つの光源3を有している。サブグループは、代替的には1つの光源を有することができる。平坦なランプ1は対称的に配されており、同じパターンのキャリア2の両側に配される4つのサブグループの光源3を有する。カバー部材5a、5bは、レンズ4を支持するのに適している。各レンズ4は、光源3のサブグループの前方に配される。カバー部材5a、5bは、キャリア2と熱的に接続しており、熱源、即ち光源3から、キャリア2を介して更に周囲の大気へと熱を伝達するのに適している。カバー部材5a、5bは、プラスチック、ガラス、熱プラスチック又はセラミック等のような、熱伝導性材料からできており、好ましくは、低い熱抵抗率を有する材料からできている。
【0039】
第2のカバー部材5bは、キャリア2上に対応する開口又は凹部8を有する突起9を有する。凹部8及び突起9は、当該部分を接続する前のアセンブリにおいて正しくキャリア2及びカバー部材5a、5bを位置合わせするように配されている。良好な熱伝達を提供する多面、カバー部材5a、5bは、キャリア2の領域の大部分を覆うように配されている。キャリア2は、前側及び後ろ側を有する。キャリア2は、更に、熱伝導性材料7の層を有する。この材料は、光源3から生じ得る如何なる熱も拡散するように、各側のキャリア2の前記領域にわたって均一に広げられることが可能である。熱導電層7に使用されることができる材料は、銅のような、必要な熱伝導特性を有する如何なる材料であっても良い。熱伝導性材料の層7を付加することによって、熱は、キャリア2全体に均一に分配されることができ、これにより過剰な熱を有する区域の数を減少させ、前記熱は、カバー部材5a、5bを介して周囲に輸送される。
【0040】
対応するカバー部材5a、5bの内面11は、良好な熱伝達のためにキャリア2の前側及び後ろ側と(好ましくは熱伝導層によって)熱的に接触している。
【0041】
前記キャリアと前記カバー部材との間の熱伝達は、熱インターフェース材料、TIM、中間物を提供することにより改善されることができる。前記TIMは、前記キャリアの前側及び後ろ側の何れか又は両方に設けられることが可能である。キャリア2とカバー部材5a、5bとの間の熱伝達を増大させるために、キャリア2とカバー部材5a、5bとの間に熱インターフェース材料(図示略)(TIM)の層を設けることが好ましい。
【0042】
前記TIMは、前記カバー部材と前記キャリアとの間に押圧されるように前記キャリアの前及び/又は後ろ側に配されることができる。前記TIMは、前記キャリアと前記カバー部材との表面における不規則性、即ちこれら2つの間のインターフェースにおける空隙を充填する。前記TIMは、中に閉じ込められた大気の量を減少させ、キャリア2とカバー部材の内側11との間の微泡の存在を防止するように配されることができる。前記TIMは、大気よりも高い熱伝導率を有し、このことにより前記キャリアと前記カバー部材との間の熱伝達を増大させる。
【0043】
本発明による平坦なランプ1は、如何なるサイズ及び形状のレトロフィット・ライト・バルブにも適するように配されることができる。キャリア2及びカバー部材5は、如何なる要件も満たすように成形される及び大きさを設定されることができる。例えば、平坦なランプ1は、如何なる標準的な装飾的なライト・バルブの形状も利用することができる。キャリア2が平坦である以外の他の形状を有することも、可能である。
【0044】
各レンズ4は、特定の照明スキームに従って所定の態様において光源3から光を分配するのに適応化されている。従って、レンズは、半透明であるにもかかわらず、実質的に透明な材料でもよい。レンズ4は、光源3から生じる熱を伝達するように配されることもできる。材料、製造、光度分布の要件及び熱的特性のような複数の選択に依存し、レンズ4は、他の材料から、従ってカバー部材5a、5bから離れて作られることもでき、又は代替的にはカバー部材5a、5bに完全に組み込まれることもできる。
【0045】
図2において、平坦なランプ1の分解図が示されており、レンズ4は、カバー部材5a、5bと一体化されている。従って、カバー部材5は、レンズ4と同じ材料を構成することができ、これにより前記光源から発される光の一部を分配することができる。キャリア2の完全な被覆を保証するために、カバー部材5a、5bはキャリア2の各側に配されリムに沿った接合10において一緒に固定されるべき2つの部分、即ち第1の部分5a及び第2の部分5bを有する。製造及びアセンブリ能力に依存して、カバー部材5a、5bは、他の場所に接合を備えて配されることもでき、又は可能ならば単一部品において鋳造されることができる。更に、クリック配置によって、カバー部材の2つの部分5a、5bをアセンブリすることも可能である。この接合は、代替的には、2つの部分5a、5bを一緒に、おそらく前記カバー部材の外側リムに沿って、接着する又は溶接することを含むことができる。代替的には、前記カバー部材は、ねじ止め又は適切で技術的に利用可能な如何なる他の接合動作によっても接合されることができる。
【0046】
図1の口金6は、電気ソケットに適合するようにネジ山を備えている。しかしながら、口金6の取付けの種類は、要件に依存して異なっても良い。例えば、前記取付けは、差し込みピン取付け、ピン取付け(例えばGU10型)又は平坦なランプ1に適することができる如何なる他の取付けとしても配されることができる。この取り付けは、当該特定の平坦なランプ1に適している如何なるサイズであっても良い。
【0047】
図3は、
図1におけるランプとして完全にアセンブリされた平坦なランプ1の模式図を示している。
図3は、キャリア2の一方の側のみを示しており、各光源3に対して1つ、カバー部材5の近くに嵌入されている4つの別個のレンズ4を有する。光源3は、キャリア2の一方の側のみに設けられることもできる。次いで、カバー部材5は、当該配置に合うように適切に成形されることができる。例えば、カバー部材5は、何らかの光源3を含む側にレンズ4を備えているのみでも良い。本発明による平坦なランプ1が、キャリア2の何れか又は両方の側、及びキャリア2上の如何なる場所においても光源3を有することが可能である。例えば、1つの方向により指向された光を有することを必要とする場合、平坦なランプは、キャリア2の一方の側から光を拡散するように適応化されることができる。更に、光の方向は、異なるレンズ4を有することにより変更されることができる。対称的にカットされているレンズ4は、光源3の周りに実質的に一様に光を拡散することができ、不均整にカットされているレンズ4は、前記光を特定の必要とされる方向に指向することができる。幾つかの光源3がレンズ4を共有することも可能性の1つである。例えば、より大きいレンズが、2つ以上の光源4を覆うように配されることができる。キャリア2の前側に設けられる光源3のみを有する場合、キャリア2の後ろ側は、光源3からの熱を伝達するのを助けることができ、熱がキャリア2を介して前記後ろ側における熱伝導層に伝達されるのを可能にする。
【0048】
図4は、
図3のレンズ4を横切って、前記長手方向の軸A1に垂直な線に沿って切り取られた、平坦なランプ1の断面図を表している。カバー部材5a、5bは、各光源3から生じる熱が前記カバー部材を介して周囲まで伝達される熱的な接触を可能にするように、キャリア2に密接に配置される。
図4のレンズ4は、前記カバー部材とは別個のものであり、キャリア2に対してカバー部材によって密に保持されるように配される。
図4のレンズ4は、キャリア2に対して配されている平坦面と、光源3より上方に配されているドーム状の凹形状とを有する。外面上、レンズ4は、前記光をその周囲に均一に広げるための凸形状を有する。レンズ4は、光源3に隣接した内側キャビティ14を有する。内側キャビティ14のカット及びレンズ4の外面は、自身の周囲に必要な光度分布を生成するため、又は、適当である場合にはいつでも、特定の方向におけるより焦束された光を付加するために異なり得る。
【0049】
本発明による平坦なランプ1において、カバー部材5は、前記第1のセクションに対して角度を有して配される第2のセクション12を備えていることができる。
図5及び6は、キャリア2に対して垂直に配されている翼の形状において、カバー部材5の第2のセクション12を備えている一種の平坦なランプ1を示している。第2のセクション12は、好ましくは熱伝導性材料から作られ、場合によっては、熱性能を改善するように熱的に強化されたプラスチックのような、前記カバー部材と同じ材料から作られる。第2のセクション12は、設計、強度、熱的及び/又は光学特性を改善するように配されることができる。例えば、第2のセクション12は、より良好な光度分布のために反射性又は屈折性であっても良い。第2のセクション12は、如何なる場所においても適切に成形され配されることができる。例えば、第2のセクション12は、熱及び/又は光学性能を改善するようにリブ、フィン又はピンとして成形されることができる。第2のセクション12を形成している前記翼、リブ、フィン又はピンは、カバー部材5a及び5bに対して如何なる角度においても配されることができる。例えばより高いルーメンのパッケージのために、
図7及び8における交差しているライト・バルブ30に示されるように、第2のセクション12上に複数の光源3を設けることも可能である。前記カバー部材は、更に、前記配置の熱的及び光学特性を改善するために開口を備えて設けられることが可能である。
【0050】
図7及び8において、交差しているランプ30は、複数のキャリア2、15を有して示されている。キャリア2、15上には、前記光源に電力を供給するための光源及び電気的な接続が配される。キャリア2、15は、カバー部材16によって覆われ、当該交差されている設計に合うように適応化されている。光源3は、必要とされているように如何なる場所においても適当に配されることができる。レンズ4は、必要な光度分布を提供するために、形状、サイズ及びカットに関してこれに応じて適応化されている。場合によっては、交差したランプ30の中心から外方に向かって前記光を指向する不均整性の仕方においてカットされている。第2のキャリア15が第1のキャリア2に対して異なって角度をつけられることもできる。例えば、第1のキャリア2と第2のキャリア15との間の角度は、示されている90度よりも大きくても小さくても良い。更に、2つのキャリア2、15が互いに交差しないが、或る角度の下で互いと接触して配されることも可能である。
【0051】
図9は、
図1に従って記載されたランプであって、平坦なランプ1の周りに、長手方向における及び長手方向の軸A1に対して横方向における追加の指示のためにリング13が付加されているランプを示している。リング13は、照明器具に対する支持を提供することができる。リング13は、改善された熱性能を提供するように、熱伝導性材料(例えば、アルミニウム等)でできていても良く又はカバー部材5a及び5bと同じ材料でできていても良い。リング13は、平坦なランプ1の周り如何なる場所にも位置されることができる。
【0052】
図10において、二重壁のある配置40を有するランプの一実施例が、示されている。この配置は、互いに対して平行に配置されている2つのキャリア18、19を有して設計されている。キャリア18、19は、複数の光源3及びレンズを備えている。キャリア18、19は、キャリア18、19の各々を覆うカバー部材17によって覆われている。この平行な設計は、例えば、前記キャリアの付加的な冷却が必要とされる場合に必要とされ得て、従って、カバー部材17の付加的な表面領域が光源3から生じる付加的な熱を伝達することを可能にする。カバー部材17は、この複雑な設計のために、最適にアセンブリされるように配されることができる。例えば、カバー部材17は、接合されるべき複数の部分において設計されることができる。
【0053】
図11は、平坦なスポットライト50としての前記配置における平坦なランプ50を示している。平坦なスポットライト50は、長手方向の軸A1に対して横方向に配置されるキャリア21を有する。平坦なスポットライト50は、口金6とキャリア21との間の接続を有する。この接続は、前記口金からキャリア21まで配されている付加的なキャリア、又は代替的にはワイヤのような他の種類の接続によってなされることができる。キャリア21は、複数の光源3及びカバー部材20a、20bを備えている。
図11における第1のカバー部材20aは、カバー部材20a内に組み込まれている複数のレンズ4を有する。カバー部材20a、20bは、同じ種類の材料から作られることができる。代替的には、カバー部材20a、20bは異なる材料でできており、口金6まで延在している第2のカバー部材20bの当該部分を含んでいる。レンズ4が第1のカバー部材20aとは別個であることも可能である。光源及びに関連する光学構造体は、キャリア21の一方の側又は両側に配されることができる。キャリア21は、長手方向の軸A1に対して異なって配向されることもできる。
【0054】
図12は、レンズ4を備える第1のカバー部材23を有する平坦なランプ60であって、前記キャリアが第1のカバー部材23の内面22の組み込まれている部分として形成されている、平坦なランプ60を示している。当該電気的な接続は、第1のカバー部材23の内面22にプリントされている。光源3は、第1のカバー部材23の両方の部分の内面22上に配されている。前記第2のカバー部材は、前記第1のカバー部材と実質的に同一である。レンズ4は、他のカバー部材上の対応する光源3を有する前記カバー部材のうちの1つに配されている。レンズ4及び光源3は、交互になる態様において配されている。熱拡散層は、内面22にわたって光源3により生成される熱を拡散するように内面22上に配されることができる。
【0055】
図5―12に関連して記載されている照明装置において、前記照明装置からの光を結合導出する前記光学構造体は、1つ以上のレンズ4を有する。代替的には、光ガイド又は散乱光学部品は、光学構造体として使用されても良い。
【0056】
図13は、キャリア(図示略)が二重螺旋表面として成形されている平坦なランプ70を示している。この表面は、長手方向の軸A1の方向に延在している。このキャリアは、2つのカバー部材5a、5bの間に挟まれることができる。この実施例は、更に、例えば、
図1に示されているような実施例の構造に類似している。当該ランプは、キャリア2に取り付けられているLEDのような1つ以上の光源と、光が光源3から射出するのを可能にするための前記カバー部材の光透過部とを有する。
【0057】
当該二重螺旋である又は捻れている実施例は、所望の光度分布が、前記接続部材の近くにおける前記下側と前記キャリアの上側との間の捻じれ量によって少なくとも部分的に決定されるという有利な点を有する。改善された光度分布の効果は、二重螺旋構造において、前記照明装置の長手方向の軸A1に対して前記二重螺旋表面の法線の配向が一定ではないという事実によってもたらされる。前記表面の第1の部分の法線は、第2の部分の法線とは異なる。典型的には、キャリア上に取り付けられている固体状態光源は、発光プロファイルの中心軸が当該固体状態光源が取り付けられている位置における前記表面の法線の方向に向いている光を発する。前記キャリアの捻れている又は湾曲している形状は、前記照明装置の周りの改善された光分布を可能にする。
【0058】
当該光度分布上の二重螺旋形の表面の効果は、前記キャリアの上側と下側との間の捻じれの量に明らかに依存している。
【0059】
前記光度分布に対して有効量を与えるために、前記接続部材の方向に向いている前記二重螺旋表面の第1の端部と前記接続部材から外方に向いている第2の端部との間の当該捻じり角度は、15°と360°との間の範囲にある角度だけ異ならなければならない。非常に望まれる場合、当該捻じれの量は360°より大きくても良い。
【0060】
良好な結果は、前記捻り角度が60°と180°との間で選択される場合に得られ、より良好な結果は約90°において得られる。好ましくは、前記捻り角度は約120°である。このような設計は、前記キャリア上に配される前記光源により発される光を再指向することによって、前記LEDの前方に何らかの光学構造体を設けることなく一様な光度分布を得ることを可能にする。レンズ、光ガイド又は散乱光学部品のような、光学構造体を備える捻れているキャリアの組合せも考えられることは、明らかである。
【0061】
照明装置1の見かけ上の平坦な形状にもかかわらず、『全周光(light all around)』照明装置が可能であるように、照明装置1の光学性能が設計されても良い。前記照明装置は、標準化されたEnergyStar(登録商標)光分布に適うように設計されることができる。
【0062】
EnergyStar(登録商標)光度分布の要件を満たすために、45°と180°との間の角度を有する区域において、(カンデラにおける)光度が、当該区域内の平均光度から20%を超えて異ならないことが必要とされる。
図14において、このことは、長手方向の軸を有するランプに関して示されており、前記角度は、前記ライト・バルブの上部における180°、及び口金が位置決めされている側である下部における0°として規定され、様々な実施例の所与の光度分布を示す当該図における角度の選択と合致するようにしている。
【0063】
当該レンズの設計は、好ましくは、光源3から発される光が、前記隣接するレンズ及び/又はランプの口金6によって妨げられない又は殆ど妨げられないように設計される。この妨害は、EnergyStar(登録商標)の要件を満たすように最小化されなければならない。このことは、典型的には、前記レンズの設計がもはや回転対称ではないことを意味している。特に、前記隣接するレンズの方向において、前記レンズの内側及び/又は外側部分の曲率は、隣接するレンズを有さない方向とは、異なるであろう。
【0064】
図15Aにおいて、レンズ要素41は、前記キャリアの対向する側に取り付けられる2つのレンズ4を有して示されている。このコンフィギュレーションは、
図4におけるレンズ4の特性に従うものである。このレンズ要素41に関して、前記光度分布が計算されることができる。前記光度分布は、しばしば遠距離場光分布と称され、前記レンズ要素に関して、前記遠距離場における所望の光度を与えるように計算される。
【0065】
図15の実施例において、レンズ4は、回転対称のレンズであるように選択される。
図15Bは、このレンズ要素41上の側面図を示している。矢印は、前記光度分布を計算するための方向を示しており、R1は軸A1の周りの回転として理解されなければならず、
図1におけるものと同じ方向において規定されており、R2はキャリア2の平面内の回転であり、キャリア2に対して垂直な軸A2の周りにある。
図15Cにおいて、前記光度分布は、両方の方向に対する遠距離場において示されており、軸A1に沿って遠くから見た場合の光分布がLD1であるように計算され、軸A2に沿って遠くから見た場合の光度分布がLD2であるように計算されている。
図15Cにおけるシミュレーション結果は、照明装置1の周りにおける殆ど一様な光度分布を示している。
【0066】
レンズ4の設計は、不均整なレンズであることもでき、このことは、1つのレンズ要素41からの前記光度分布がもはや回転対称ではなくなることを意味している。
【0067】
図16は、回転対称レンズ4を備えている
図1による照明装置1を示している。
図15に示されているレンズ設計によって、全体で8つのレンズ4が前記ランプ内に位置されている場合、全体の光度分布が計算されることができる。計算された前記光度分布は、
図16Bに示されており、LD1は軸A1の周りの回転R1に関するものであり、LD2は、軸A2の周りの回転R2に関するものである。
【0068】
ここから分かるように、他のレンズによるレンズ4の陰影及び前記ランプベースにおける前記平坦なランプの厚い部分の陰影のために、前記光度は、幾つかの方向において低いが、発される光は、EnergyStar(登録商標)スタンプを得るのに必要な前記分布に近い光分布を生成する。
【0069】
幾つかの場合において、個々のレンズ4の不均整な設計は、効率を改善すると共に、例えば、回転R1の方向に滑らかな分布を有する平坦なランプを製造するのに好ましいものであることができ、感じの良い光度分布を与える。
【0070】
この分布は、前記レンズの厚さができるだけ小さいように選択されることができ、このことは、当該ランプの熱性能及び製造の容易性に対して好ましい。
【0071】
例えば、レンズ4の2つの異なる断面が
図17A/Bに示されており、回転対称レンズ(
図17A)及び不均整なレンズ(
図17B)が示されている。この設計において、この不均整さは、当該レンズ光学部品の内側部分を変化させることによって作られている。明らかに、当該不均整な形状は、レンズ4の前記外側の輪郭を変更することによって、当該厚みを変更することによって又は外側及び内側の形状の両方の組合せにより実現されることもできる。
【0072】
EnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する照明装置1に至るレンズ4の不均整な設計は、ここで
図17C―Gを参照して記載される。
【0073】
図17Cにおいて、不均整であるレンズ4が示されており、当該レンズ4からの光度分布は、4つの同一のレンズが
図17Fに示されるように密接に一緒に設けられている場合に当該レンズの陰影が発生しないようにされている。均一な光度分布を有する照明装置を得るために、このことは、隣接する(回転される)レンズからの前記光度分布は、当該個々のレンズの不均整な光度分布を補償しなければならないことを意味する。
図17Dにおいて、前記レンズの断面を通るによる光線の扇が、前記不均整さを示すために与えられており、
図17Eにおいて、1つのレンズのみの光度分布が示されている。
図17Fにおいて、8つのレンズを有するランプ全体が示されており、前記レンズは互いに対して90°回転されていることが分かる。対称性の他の角度によって不均整であるレンズを設計することも可能である。
【0074】
図17Gにおいて、光度分布LD1及びLD2は、それぞれ、軸A1の周りの回転R1に対して及び軸A2の周りの回転R2に対して与えられており、
図15Aに対して使用されている定義に従っている。0度のまわりのLD2の前記輝度の落ち込みは、ランプ口金6によってもたされている。
図17Gに与えられているようなこの設計に対する光度分布は、EnergyStar(登録商標)要件を満たす照明装置を規定している。
【0075】
この設計において、全ての個々のレンズ4は同じあり、このことは、限定的なものとしてみなされるべきではない。異なるレンズを使用して一様な光度分布を設計することもまさに可能であり、例えば、口金6に対する位置決めをしている側におけるレンズ4'は、照明装置1の(前記口金から外方を向いている)上側におけるレンズ4''と異なっていても良い。
【0076】
前記照明装置から光を導出するのに適している照明装置1の前記光学構造体は、ここで記載されているレンズに限定されるものではない。他の光学構造体が、例えば、一様な又はEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を有する平坦なランプの設計のような、同じ目的を達成するために使用されることができる。光学構造体の他の実施例は、光ガイド又は散乱光学部品である。
【0077】
図18A―Gにおいて、前記光学構造体が光ガイド42である照明装置1が与えられている。
図18Aは照明装置1の斜視図を示しており、
図18Bは照明装置1の光ガイド部分の前面図を示している。この例において、光ガイド42は、少なくとも前記上部に関して、カバー5の外側の輪郭を辿る円形の外観を有するように選択されている。ランプ口金6の近くである下部において、この実施例の照明装置は、よく知られている白熱バルブ型のランプのA字型の輪郭を有する。
図18Cは、
図18Bに示されているような線I−Iにわたる光ガイド42の断面図を与えている。セクションIIの拡大図が
図18Dに与えられており、
図18Eはキャリア2の両側に位置決めされている2つの光ガイド42の斜視図である。
図18Cは、キャリア2の両側に位置決めされている2つの光ガイド42を示しており、キャリア2は光ガイド42を隔てている。
図18Dにおいて、光ガイド42の一部が、光ガイド42を出る光ビームパターン43を示すように表されている。
【0078】
当該光は、キャリア2上に位置決めされている個々の固体状態光源(LED)3により生成されている。当該光は、キャリア2と光ガイド42との間のインターフェースにおける光ガイド42に入射し、主に前記上部及び左側(
図18Dによる配向)において、光ガイド42から出射する。この光ガイド42から出射する光の方向が、当該光度分布を決定する。この光度分布、円形にされている光ガイド42の内側の輪郭を決定している曲率44のような、前記光ガイドの適切な形状(right shape)と、光の漏出と光のガイドとの間のバランスをとるために光ガイド42の外側の輪郭を決定しているポーチ(stoop)45の形状とを選択することによって作られる。光ガイド42の端部46は、光度分布を調整するように曲率を有することができる。
【0079】
光学結合導出構造として光ガイド42を使用している照明装置1は、オールラウンドのランプのための光度分布を作るように設計されることもできる。一様な又はEnergyStar(登録商標)対応の光度分布が得られるように、光ガイドを調整することも可能である。
【0080】
図18Bによって与えられる円形にされた光ガイド42に関して、前記輪郭のまわりの一様な断面によって、前記光度分布は、
図18Gによって与えられ、これはEnergyStar(登録商標)の要件に従っている。
図18Fは、この光ガイド要素の前面図を示している。当該矢印は、
図18Gに示されているような光度分布を計算するための方向をしている。EnergyStar(登録商標)対応の光度分布は、この実施例において、キャリア2上の光源3間の距離を決定することにより実現される。
図18B及び18Fにおいて、2つの隣接する光源3間の距離がエッジにおけるものよりも光ガイド42の中心領域において大きいということが明らかに分かる。
【0081】
代替的には、EnergyStar(登録商標)に従う一様な光度分布は、例えば、キャリア2に対して決定された角度の下で光源3を配することにより達成されることもできる。
【0082】
光ガイド42は、更に、より均一に照明された外観を光ガイド42に与えるように外側の輪郭45上の幾つかの小さいプリズム構造を備えることができる。
【0083】
更に、また、前記照明装置の外側の輪郭に対する前記光ガイドの輪郭は、所望の光度分布を得るように使用されることができる。光ガイド42の形状は、この例の(完全ではない)円形に限定されるものではない。考えられる他の形状は、例えば、完全な円、照明装置1のカバー5の外側のリム上に位置決めされている円、並びに前記外側の輪郭を辿らない又は照明装置1のカバー5の(例えば、前記光ガイドがベース口金6までA字形状を辿ることができる)前記リム全体にわたって前記外側の輪郭を辿る光ガイド42の全ての種類である。
【0084】
個々のレンズ4に対して光ガイド42を使用する際の更なる有利な点は、隣接しているレンズの陰影のために現れ得るあり得る近距離場の複数の陰影及び黒い線である。
【0085】
前記光ガイドの材料は、好ましくは、非常に透明な材料(例としては、PMMA、PC又はガラス)から作られなければならない。
【0086】
熱的な理由のために、光ガイド42がキャリア2とできるだけ多く接触をするような機械的な固定が好ましい。このことを達成するための1つの可能性が
図18Eに示されており、幾つかのリブ46は、これらのリブ46が前記光学性能にほとんど影響を及ぼさないように固体状態光源3間の光ガイド42上に位置決めされている。これらのリブは、少しの光も光ガイド42に当たらない位置に配されている。
【0087】
図19A/Bは、散乱光学部品47の形態において実施化されている光学構造体を備える照明装置1の外形を与えている。散乱光学部品47は、この例において、リング形/円形であり、キャリア2の平面から突出している。前記散乱光学部品の使用は、所望の光度分布を決定することに非常に適している。
図19A/Bの実施例において、前記カバー部材の光透過部は、カバー5の組み込まれている部分であっても良い。代替的には、前記散乱光学部品は、カバー部材5a/bにより封入されている別個の部分であっても良い。
【0088】
図19Cにおいて、
図19A/Bにおいて与えられていた線III−IIIにわたる散乱光学部品の断面図が与えられている。キャリア2の各側において、このキャリア2から突出している散乱光学部品47が位置決めされており、これにより固体状態光源3と散乱光学部品47との間にキャビティ48を形成している。
【0089】
当該散乱特性は、複数のパラメータにより決定される。第一に、散乱粒子の濃度である。透明材料(例えば、ガラス、PC又はPMMA)を初めとし、散乱粒子の付加は、この材料を半透明にする。前記散乱粒子の濃度を慎重に調整することによって、光度分布が適応化されることができる。光度分布に対して影響を与える他のパラメータは、壁厚49及び散乱光学部品47の形状である。前記散乱粒子の濃度を変化させる及び局所的に壁厚49を変化させることによって、前記壁の反射率/透過率の比は局所的に変化されることができる。このようにして、所望の光度分布を得ることができる。更に、なかでも、散乱光学部品47の形状が、幅及び高さのアスペクト比を変化させることによって適応化されることができる。
【0090】
図20A―Dにおいて、当該壁の特定の設計のために散乱粒子の濃度を変化させることによって得られることが可能である光度分布が、示されている。例として、
図20Aにおいて、濃度は最も低く、以降の図において上昇し、
図20Dにおいて最も高い。外側の等高線51は、照明装置1の平面に対して垂直な光度分布を示しており、矢印R51により示されているように、キャリア2の平面内にあると共に軸A1に対して垂直である軸の周りの回転に関するものであり、内側の等高線52は、矢印R52により示されているように、キャリア2の平面に対して垂直であると共に軸A1と正規直交する軸の周りにおける回転に関する光度分布を示している。
【0091】
他の実施例において、散乱光学部品47の一部は、反射性にされる。反射部53は、部分55が半透明であるリング形の散乱光学部品47の内側にあっても良い。一様な光分布を得るために、内側の方向に多くの光を発することは必要ではない。散乱光学部品47の対向する部分によって陰になり得るからである。散乱光学部品47のこの部分における反射部53の適用は、より高い光学的な効率をもたらす。当該反射部は、2つのカバー部が合う部分においてリング形の散乱光学部品47の外側54に設けられることもできる。このことは、
図21A/Bに示されている。
【0092】
当該光学的効率は、前記固体状態光源に近い当該反射部を
図21Cにおける反射部56により示されているように延在させることによって更に改善されることができる。
【0093】
更に他の実施例において、散乱光学部品47は、射出成形に有利である壁厚に等しい又はほぼ等しいものにされることができる。散乱光学部品47の前記壁の前記内側の部分は、反射性コーティング、反射性フォイル又は別個の(射出成形された)反射性部分57の付加の何れかによって反射性にされなければならない。
図21Dにおいて、散乱光学部品47の断面は示される。この設計によって、
図21Fに示されるEnergyStar(登録商標)対応の光度分布を得ることが可能である。
図21Eは、散乱光学部品47を備える照明装置の前面図を示している。矢印は、
図21Fに示されているように光度分布LD1及びLD2を計算するための方向を示している。
【0094】
散乱光学部品47の形状は、
図19A/Bに示されている形状に限定されるものではない。前記散乱光学部品は、
図19Aにおけるようなリング形にされることもできるが、完全な円であっても良く、外側の端部が口金6の方向に延在している
図19Bにおけるような馬蹄形にされることもできる。考えられ得る他の形状は、続いて、例えば、照明装置1のカバー部材5a、5bの外側の縁又は輪郭上に位置決めされている散乱光学部品47、及び照明装置1のカバー部材5a、5bの外側の縁又は輪郭を辿らない全ての種類の散乱光学部品47である。
【0095】
散乱光学部品の特定の形状を有する照明装置1の外側の輪郭の全ての種類は、本発明の創意に富んでいる概念の範囲内にある。例えば、照明装置1は、
図22に示されているような外側の形状を有することができ、レトロフィットCFLランプとして機能することができる。
【0096】
照明装置1は、少なくとも1つの固体状態光源の各々を個別に制御するコントローラを有することもできる。前記コントローラは、前記少なくとも1つの固体状態光源のためのキャリア内に組み込まれることができ、更に、少ない部分による小型の照明装置に寄与することができる。前記コントローラは、更に、別個に前記光源を制御するように適応化されることができる。これにより、当該配置は、複数の光源を有し、前記コントローラは、前記光源を異なる色、異なる光度分布等に制御することができる。異なる光度分布は、前記光源からの前記光出力の異なるビーム形状を有することができる。
【0097】
当業者であれば、本発明が、決して上述の好ましい実施例に限定されるものではないと理解するであろう。逆に、多くの変形及び変化は、添付の請求項の範囲内で可能である。例えば、前記キャリア及びカバー部材の形状は異なっていても良く、前記光源の場所は任意であっても良い。例えば、平坦なバルブ形状のみでなく、四角形、三角形又はハート型のような、所望の如何なる形状も可能である。
【0098】
更に、開示された実施例に対する変化は、添付の図面、本開示及び添付の請求項の研究から、前記請求項に記載されている本発明を実施する当業者により理解され達成されることができる。添付の請求項において、「有する」なる語は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数形を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、前記請求項において、列挙されている幾つかの項目の機能を実現しても良い。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。