(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
肩ストラップに取り付けられるバッグ部分を含むバックパックであって、前記バッグ部分は、前記バッグ部分の上方部分に上方区画を定め、前記バッグ部分の下方部分に下方区画を定め、該下方区画は、前記バッグ部分の前記下方部分の右側及び左側に開口を有する、バックパックと、
容器とウエストベルトとを含むウエストバッグであって、前記容器は、前記ウエストベルトの右翼及び左翼が前記容器から離れる方向に延びるよう、前記ウエストベルトに取り付けられる、ウエストバッグとを含み、
前記容器は、前記容器が前記下方区画内に収容されるのを可能にする断面の大きさ及び形状を有するのに対し、前記ウエストベルトの前記右翼及び前記左翼は、前記下方区画及び前記バッグ部分の前記下方部分の前記右側及び前記左側にある前記開口を通じて延び、それにより、前記ウエストベルトは、前記バックパックが着用者の背中に着用されるときに、着用者の胴上部を取り囲むよう、前記ウエストベルト自体に締め付けられてよく、着用者は、前記バックパックが着用者の背中に着用されるときに、前記ウエストバッグを、前記容器が着用者の背中に隣接して前記下方区画内に収容される第1の位置から前記容器が着用者の正面に隣接する第2の位置まで、着用者の胴上部の周りで回転させることができ、
前記バッグ部分の前記下方部分の前記右側又は前記左側にある前記開口の一方は、前記ウエストバッグの前記容器の通過を許容する程に十分に大きく、
前記バッグ部分の前記下方部分の前記右側又は前記左側にある前記開口の他方は、スロットであり、該スロットは、前記ウエストベルトが該スロットを通じて延びるのを許容するが、前記容器の通過を許容せず、
第1の連結バックル素子と第2の連結バックル素子とを含むバックルが設けられ、前記第1の連結バックル素子は、前記下方区画に隣接して前記バッグ部分に取り付けられ、前記第2の連結バックル素子は、前記容器が前記下方区画内に収容されるときに、前記バッグ部分が前記ウエストバッグに固定されてよいよう、前記ウエストバッグに取り付けられ、前記ウエストバッグの前記容器は、前記下方区画内に固定される、
バックパック及びウエストバッグ支持システム。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】ウエストバッグの容器がバックパックの内側に配置される第1の構造において人間又は着用者によって着用された状態で示されたウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を左側から示す斜視図である。
【
図2】ウエストバッグの容器がバックパックの内側にある第1の構造において着用者によって着用されるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を左側から示す斜視図である。
【
図3】ウエストバッグの容器が着用者の正面又は前側に配置された第2の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を右側から示す斜視図である。
【
図4】容器の上側が着用者から蝶番式に離された状態でウエストバッグの容器が着用者の正面又は前側に配置された第2の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を右側から示す斜視図である。
【
図5】ウエストバッグの容器が着用者の正面又は前側に配置された第2の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を左側から示す斜視図である。
【
図6】ウエストバッグの容器がバックパックの内側に配置される第1の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を正面又は体非接触側から示す斜視図である。
【
図7】ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を背後又は体接触側から示す斜視図であり、ウエストバッグはバックパックから取り外されている。
【
図8】
図6の平面8−8に沿って取られた、ウエストバッグの容器がバックパックの内側にある第1の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を示す断面図である。
【
図9】ウエストバッグが下方区画から取り外され且つ中央壁がバックパックのバッグ部分の体接触壁に対して下げられたウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様を示す代替的な断面図である。
【
図10】ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様のウエストバッグを正面側から示す斜視図である。
【
図11】ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様のウエストバッグを上側から示す斜視図である。
【
図12】ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様のウエストバッグを上側から示す斜視図であり、容器内の区画を露わにするために、ウエストバッグの容器の上側が容器の体接触側から離れる方向に回転させられた状態で示されている。
【
図13】ウエストバッグの容器がバックパックの内側に配置される第1の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様の右側の部分を示す斜視図であり、その部分は仮想線の円13によって
図1に示されている。
【
図14】
図13に示されるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様の右側の部分を示す斜視図であるが、容器が見えるように、下方区画への右手ドアは引っ込められている。
【
図15】ウエストバッグがバックパックの内側に収容される第1の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様の正面又は体非接触側を示す斜視図である。
【
図16】ウエストバッグがバックパックの内側に収容される第1の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様の体接触側を示す斜視図である。
【
図17】ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様のウエストバッグの正面側を示す斜視図であり、ウエストバッグはバックパック部分と別個に示されている。
【
図18】ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様のウエストバッグの上側を示す斜視図であり、ウエストバッグはバックパック部分と別個に示されている。
【
図19】ウエストバッグがバックパックの内側に配置される第1の構造において人間又は着用者によって着用された状態で示されたウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様を右側から示す斜視図である。
【
図20】ウエストバッグがバックパックの内側に収容されるが開放されたドアを通じて見えない第1の構造において人間又は着用者によって着用された状態で示されたウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様を右側から示す斜視図である。
【
図21】ウエストバッグが着用者の胴上部を取り囲み且つウエストバッグの容器が着用者の正面又は前側に配置される第2の構造におけるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様を右側から示す斜視図である。
【
図22】ウエストバッグの容器がバックパック内に収容されるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第3の好適実施態様の正面又は体非接触側を示す斜視図である。
【
図23】ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第3の好適実施態様のウエストバッグの正面側を示す斜視図である。
【
図24】人間又は着用者によって着用された状態で示されたウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第3の好適実施態様のバックパック部分を右側から示す斜視図であり、ウエストバッグはバックパック部分から取り外されている。
【
図25】ウエストバッグの容器が着用者の胴上部を取り囲み且つウエストバッグの容器がバックパック内に収容されるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第3の実施態様を右側から示す斜視図である。
【
図26】ウエストバッグが着用者の胴上部を取り囲み且つウエストバッグの容器がバックパックの内側に収容される第1の構造において人間又は着用者によって着用された状態で示されたウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第4の好適実施態様を右側から示す斜視図である。
【
図27】
図26中の仮想線の円27によって示されるウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第4の実施態様の右側の一部を示す斜視図であり、開放されるべき下方及び内側区画を固定するドアを示し、その区画内に収容された容器を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に図面を参照すると、本発明に従ったウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第1の好適実施態様が概ね参照番号1によって示されている。システム1及びその構成部品は
図1−15に描写されている。
【0013】
ウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックは、2つの協働する構成部品、即ち、バックパック10及びウエストバッグ150を含む。バックパック10は、第1の区画(コンパートメント)又は上方区画18を定めるバッグ部分12と、ウエストバッグ150を受け入れる下方区画100とを有し、それによって、ウエストバッグ150とバックパック10との間の動作的な接続をもたらしている。隠れ線において参照番号2によって示される着用者は、
図1、2、6、及び8に示す第1の構成にあるときの通常のバックパックと丁度同じような、バックパック10とウエストバッグ150との組み合わせを着用し得る。
【0014】
バックパック10は、着用者の背中又は後側でバックパック10のバッグ部分12を支持する肩ストラップ80,82を有する。第1の構成において、ウエストバッグ150は、バックパック10を支持するのを助ける。ウエストバッグ150は、着用者2の腰上部(ウエスト)を取り囲むウエストベルト180を有し、それはウエストバッグ150の容器160(受け)を支持し、そして、第1の構成において、下からの支持をもたらすことによって、着用者の背側又は後側でバックパック10のバッグ部分12を支持する、
【0015】
第1の構成、即ち、
図1、2、6、及び8に示されるウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックの構成において、ウエストバッグ150の容器160は、下方区画100内に中心化される。ウエストバッグ150のウエストベルト180は、着用者の臀部より概ね上で胴上部を取り囲み、バックパック10のためのウエストベルトとして作用する。このバックパック10及びウエストバッグ150の構成は、ウエストベルトを備える従来的なバックパックと同様に作動する。図面から分かるように、容器160は観察者に見えないので、この構成はウエストベルトを備える従来的なバックパックの外観も有する。
【0016】
図3−5に示されるバッグ支持システム1を備えるバックパックの第2の構成では、好ましくは、ウエストベルト180が着用者の腰上部との摩擦によって運動に抗しないようバックル186a,186bの一方又は両方でウエストベルト180を緩めた後に、着用者2は下方区画100からウエストバッグ150の容器160を引っ張り出し、ウエストベルト180が着用者の胴の周りにバックル(締め金)で締められいる間に、ウエストバッグ150の容器160を着用者の正面又は前側に回転させる。肩ストラップ80,82が容器160の動作と干渉することによってウエストバッグ150の回転を妨げないよう、ウエストバッグ150は肩ストラップ80,82の上に着用されることが分かるであろう。
【0017】
ウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックの第1の構成において、ウエストバッグ150の容器160は、バックパック10の下方区画100内に配置される。容器160は、ウエストバッグ180との組み合わせにおいて、バックパック10の重量の全部又は一部を支持し得る。これは、バックパック10の重量がウエストバッグ150で支持され、従って、着用者2の臀部で支持されるよう、着用者2が肩ストラップ80,82を緩め得ることを意味する。バックパック10が全体的にウエストバッグ150によって支持されるよう、着用者2は肩ストラップ80,82を彼又は彼女の肩から滑動させさえし得る。この構成(図示せず)では、バックパック10の上方端は、着用者から離れる方向に回転しがちであるが、ジッパ22によって開閉されるバックパック10の体接触壁20の開口を介して上方区画18の内容物にアクセスするために、彼又は彼女がバックパック10を彼又は彼女の腰上部について回転させるならば、着用者はこれが有用であると知るであろう。
図7及び8は、ジッパ22の場所を示している。
【0018】
図3−5に示されるバックパック10及びウエストバッグ150の第2の構成におけるように、バックパック10が着用者2の体に着用され、バッグ部分12(よって、着用者2の後側又は背側)から着用者2の前側又は正面側に回転させられる間に、ウエストバッグ150の容器160をバックパック10のバッグ部分12における下方区画100の右側から引き出し得る。よって、着用者2からバックパック10を取り外さずに、ウエストバッグ150全体が着用者の腰上部の周りで回転させられる。この構成において、着用者2は、バックパック10を取り外すことを必要とせずに、ウエストバッグ150の容器160の内容物へのアクセスを有する。ウエストバッグ150は、バックパック10に動作的に接続されたままである。
【0019】
着用者は、バックパック10又はウエストバッグ150のいずれかを先ず取り外すことを必要とせずに、所望の時に、ウエストバッグ150を移動させ或いは回転させて、
図1、2、6、及び8に示される第1の構成に戻し得る。第1の構成にあるときに、ウエストベルトを備える従来的なバックパックのように、ウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックを着用者の背中に着け得る。ウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックを装着者から取り外し、例えば、手によって、(ウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックがそれ自体で示されており、着用者に取り付けられていない、
図6におけるように)1つのユニットとして運び得る。この点に関して、ウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックは、第1の構成にあるときに、ウエストベルトを備えるいずれかの従来的なバックパックのように作動し且つ用いられ得る。
【0020】
使用者又は着用者は、所望であれば、ウエストバッグ150を備えないバックパック10又はバックパック10を備えないウエストバッグ150を着用し得る。
図7及び9は、ウエストバッグ150との何らの動作的な関連もなく、バックパック10を単独で示している。
図10−12は、ウエストバッグ150を単独で示している。
【0021】
図1−9に示されるバックパック10は、バックパック10が、体接触壁20と、左右の側壁40,50、頂壁60、及び底壁70によって接合された概ね反対側の平行な体非接触壁30とを有する点で、同等の従来的なバックパック又はリュックサックである。(この明細書において、バックパック10及びウエストバッグ150に関して用いられる右及び左の用語は、バックパック10及びウエストバッグ150の容器160が着用者の後側又は背中に着用されるときの着用者の右及び左を指す)。体接触壁20は、頂壁60及び底壁70と概ね平行であり且つ頂壁60と底壁70との中間に配置される中央壁又は分割壁90によって、体非接触壁30にも接合される。
【0022】
バックパック10のバッグ部分12は、上方部分又は高位部分14と、下方部分又は下位部分16とを含む。上方部分14は、中央壁90より概ね上にある。下方部分16は、中央壁90より概ね下にあり且つバックパック10のバッグ部分12が着用者の背中に着用されるときに着用者の背骨の腰部分に近接する、バックパック10のバッグ部分12の部分である。
【0023】
上方部分14は、体接触壁20、体非接触壁30、左右の側壁40,50、頂壁60、及び中央壁90によって形成される。これらの壁は、共に、第1の区画又は上方区画18を定める。上方区画18は、頂壁60、右側壁40、及びジッパ62によって可逆的に締められる左側壁50にある開口を介して、並びにジッパ62によって可逆的に締められる体接触壁20にある開口によってアクセスされる。
【0024】
バックパック10の下方部分16は、下方区画100を定める体接触壁20、体非接触壁30、底壁70、及び中央壁90で構成される。下方部分16は、バックパック10が着用者の背中に着用されるときに着用者の腰領域及び胴上部に近接する、バッグ部分12の部分である。
【0025】
図8に示されるような中央壁90は、体接触壁20の内側に縫い付けられる織物−シート−織物のサンドイッチであるのが好ましい。中央壁90は、対応するフック細片94及びループ細片96を用いて体非接触壁30に固定される。フック細片94は、体非接触壁30に縫い付けられるフラップ92に取り付けられる。ループ細片96は、中央壁90が体非接触壁30まで延長されるときに体非接触壁30に隣接する中央壁90の端に取り付けられる。
【0026】
フック細片94及びループ細片96の位置を逆転させ得ることが理解されよう。加えて、中央壁90を体接触壁30に取り付けるためにジッパのような他の装置を利用し得ることが理解されよう。中央壁90を体非接触壁30に縫い付け、中央壁90を体接触壁30に取り付けるためにフック細片94及びループ細片96を用い得ることも理解されよう。
【0027】
図9は、フック細片94及びループ細片96から取り外し、且つ体接触壁の下方部分に対して位置するよう中央壁90を矢印98によって示される方向において回転させることによって、中央壁90を体非接触壁30からどのように取り外し得るかを示している。
図7及び9に示されるように、ウエストバッグ150がバックパック10のバッグ部分12に動作的に接続されておらず、着用者がバックパック10のバッグ部分12の上方区画18内に適合しない長々しい望遠レンズのような大きな物体を運ぶことを望むとき、この中央壁90の構成は有用であり得る。
【0028】
バックパック10のバッグ部分12が着用者の背中に着用されるときにバックパック10を支持するために、左右の弛緩した支持部材又は肩ストラップ80,82が設けられる。肩ストラップ80,82の各々は、その両端で、体接触壁20の頂部及び底部でバックパック10のバッグ部分12に取り付けられ、そう配置されることで、肩ストラップ80,82の各々は、バックパック10のバッグ部分12が着用者の背中又は後側で着用されるときに、着用者の肩の一方を越える。現時点で好適な実施態様において、肩ストラップ80,82は、上方パッド付きストラップ部分84が帯紐調節バックルによって下方パッド無しストラップ部分86に連結される、従来的な二部設計を有する。本出願のバックパック及びウエストバッグ支持システムのこの場所及び他の場所における使用のための適切な帯紐調節バックルは、大韓民国を本拠とする会社であるWoojin Plastic Companyによって作製されるSingle Bar E-Lock帯紐ウェビング調節バックルである。
【0029】
図1−6、8、及び10−12に示されるウエストバッグ150は、それが体接触壁162と、左右の側壁166,168によって接合される概ね反対側の平行な体非接触壁164と、頂壁170と、内部区画174を定める底壁172とを有する容器160を有する点において、同等の従来的なウエストバッグである。「体接触」という用語は「着用者の体に最も近い」ことを意味し、「体非接触」という用語は「着用者の体から最も遠い側」を意味することが理解されよう。ウエストバッグ150の代替的な実施態様では、容器がウエストベルトの一部を形成するのではなくむしろ、着用者の胴上部を完全に取り囲むウエストベルトに容器160を取り付け得る。このバージョンのウエストバッグ150における容器160は、ウエストベルト180が着用者の体と容器160との間にある故にウエストバッグ150が回転させられるときに着用者の体に実際には接触しない、体接触壁162を有する。
【0030】
ウエストベルト180は、容器160の体接触壁162の両側にそれぞれ取り付けられる、左右の翼180a,180bを有する。左右の翼180a,180bは、例えば、織物−フォームシート−織物のサンドイッチを形成することによって、パッド付きであるのが好ましい。何故ならば、それらは着用者の臀部の腸骨稜に合致するからである。左右の翼180a,180bは、帯紐調節バックル186a,186bに取り付けられ、帯紐調節バックルは、帯紐ストラップ184に滑動的に取り付けられる。バックル部分182a,182bは、帯紐ストラップ184の上に持ち込まれる。これはその円周を調節するために2つの地点を備えるベルトを提供するための既知の構成である。
【0031】
容器160の内部区画174は、頂壁170と、体接触壁162と、右側壁166と、ジッパ176によって可逆に締められる左側壁168との接合部にある開口を介してアクセスされる。ジッパ176が締められていないとき、容器160の上側170が、
図4に示されるように、矢印198によって示される方向において、着用者2から離れるよう回転する。
【0032】
容器160は、例えば、縫合によって、ウエストベルト180の左右の翼180a,180bに取り付けられる。
図10−12に示される構造において、体接触壁162は、ウエストベルト180の一部である。
【0033】
ウエストベルト180は、着用者2の胴上部の周りに着用されることが意図され、従来的なウエストベルトの方法において、バックル182によって締められる。図面に示されるバックル182は、従来的な側方解放設計であり、2つの解放可能に噛み合う構成部品、即ち、雌部分182a及び雄部分182bを含む。
【0034】
着用者は、ウエストバッグ150を手で
図3中に矢印178によって示される方向において着用者の体の概ね長手軸(本質的には背骨)について回転させることによって、ウエストバッグ150の容器160を着用者の後側から前側に移動し得るし、その逆も可能である。着用者2は、ウエストベルト180の左右の端にそれぞれ隣接して取り付けられるハンドル188,190の一方を握ることによって、ウエストバッグ150を回転させ得る。この目的のために、着用者160の右側壁に取り付けられるハンドル192(
図10を参照)も有用であり、容器160を下方区画100から引き出すことにおいても最も有用である。
【0035】
回転動作中の着用者の胴上部とウエストベルト180との間の摩擦を低減させるために、回転の前にウエストベルト180を緩めることが勧められる。着用者がウエストベルト180を緩め或いは締め付け得るよう、帯紐調節バックル186a,186bを通じて帯紐184を移動させることによって、バックル182が締められるときに、ウエストベルト180の円周を調節し得る。
【0036】
バックパック10のバッグ部分12は、下方部分14の左右に開口を有し、それらはバッグ部分12の外側から下方区画100内への並びにその逆へのアクセスをもたらす。これらの開口は、ウエストバッグ150が着用者の胴上部について回転することを許容し、よって、容器160が下方区画100から出入りすることを許容する。
【0037】
右側壁40の下方端は、側方ドア110を含み、側方ドア110は、体接触壁20と、体非接触壁30と、底壁70と、中央壁90にある及び中央壁90より上にある右側壁40の領域との間に定められる開口102を覆い得る。側方ドア110は、それが開かれているとき、容器160を容器160が開口102を通じて下方区画100に出入りするのを許容し、それが閉じられているとき、容器160を下方区画100の内側に固定する。
【0038】
スロット開口52が、下方区画100の近傍において左側壁50と体接触壁20との間に定められる。スロット開口52は、(容器160を含まない)ウエストベルト180がスロット開口52を通じて進むのを許容するような大きさとされる。
【0039】
殆どの着用者は右利きであり、容器160を下方区画100から引き出すために側方ドア110を彼らの右手で緩めることを好むので、側方ドア110はバッグ部分12の右側にあることが理解されよう。左利きの着用者の便宜のために、側方ドア110をバッグ部分12の左側にも全く同じ様に配置し得る。
【0040】
着用者160は、バックパック10の下方部分16に定められる下方区画100内に受け入れられるような大きさ及び形状にされる。下方部分16は、着用者の胴領域及び胴上部に隣接するバックパック10の部分である。
【0041】
体接触壁162、体非接触壁164、頂壁170、及び底壁172は、容器160が、体接触壁162、体非接触壁164、頂壁170、及び底壁172を、バッグ部分12の下方部分16の下方区画100を形成する体接触壁20、体非接触壁30、中央壁90、及び底壁70とそれぞれ近接接触して配置するのに十分な程にゆったりと下方区画100内に適合するのを可能にする寸法を有するのが好ましい。
【0042】
図10及び11に示されるように、容器160は非対称的に成形される。容器160は、それが左側に比べて右側でより広く且つより高いように先細い。この非対称性は2つの目的を有する。第1の目的は、下方区画100内への容器160の容易な進入をもたらすことである。容器160の左側は、下方区画100への開口102よりも小さく、従って、開口102内により直ちに嵌入する。この構成の利点は、下方区画100を定めるバックパック12の壁、即ち、バッグ部分12の下方部分16の下方区画100を形成する体接触壁20、体非接触壁30、中央壁90、及び底壁70が、容器160を下方区画100内に受け入れ得るよう下方区画100の形状を維持するために、剛的である必要はないことである。換言すれば、これらの壁は可撓性を有し得る。これはバックパック10がより軽量でより柔軟であり得ることを意味する。何故ならば、ポリエチレン板のような強化材料は不要だからである。
【0043】
第2の目的は、下方区画100内の容器160の確実な摩擦受入れをもたらすことである。容器160は、その非対称性の故に、ソケットを塞ぐプラグのように成形される。先ず、より狭い又はテーパ状の端が開口に入り、次に、プラグの空洞を塞ぐより広い端が入り、その結果、確実な摩擦嵌めがもたらされる。容器160は下方区画100内に確実に保持される。容器160はスロット開口52を通じて出ることができない。何故ならば、容器160はスロット開口52を通じて進むには広すぎるからである。着用者2が意図的に容器を取り除かない限り、摩擦は容器160が下方区画100から出るのを防止する傾向を有する。以下に議論するように、側方ドア110が下方区画100内にあり、バックパック10に通常のバックパックの外観を付与するとき、側方ドア110及びバックル194は、容器160を隠すために使用される。バックパックが着用者の背中に着用されず、預入れ旅行用かばん類の場合のように酷く取り扱われるときに、それらは容器が下方区画100から取り除かれないという保証ももたらす。
【0044】
容器160の体接触壁162、体非接触壁164、頂壁170、及び底壁172は、バックパック10のバッグ部分12の体接触壁20及び体非接触壁30に概ね対応する水平又は左右寸法を有するのが好ましいが、これは必須ではない。容器のこれらの寸法は、バックパック10の下方部分12の体接触壁20及び体非接触壁30の水平又は左右寸法よりも小さくあり得る。
【0045】
容器160の左右側壁166,168は、容器160が下方区画100内で中心化されるときに、下方区画100の左側及び右側と概ね面一になるのが好ましい。その場合、容器160は下方区画100を満たす。この構成では、特に側方ドア110が以下に記載するように締められるときに、支持システム1は、最も目の肥えた観察者を除き、バックパックであるように思われるであろう。この構成において、容器160は、バックパック10のバッグ部分12と容器160との間の揺動又は相対動作を伴わずに、バックパック10によって支持される。
【0046】
改良されたバックパック及びウエストバッグ支持システム1の好適実施態様の内部構成が、
図8の断面図に示されている。一般的に、図面に示される改良されたバックパック10及びウエストバッグ支持システム1の好適実施態様は、織物及びストラップ片、フォーム詰物、及び互いに縫い合わされた強化シート材料で作製される。体接触壁20は、過剰な剛性を伴わずに何らかの形状保持をもたらすフォーム詰物の層を含むよう示されている。
【0047】
容器160は、
図8に示されるように、概ね台形の断面を有する。バックパック10内の下方区画100は、対応する断面を有する。
図11に示されるように右から左に狭くなるよう、容器160もテーパ状にされる。既述の通り、この狭まりは、下方区画100の壁が幾分変形されるとしても、容器160がより容易に下方区画100に入ることを許容する。
【0048】
容器160は、部分的には摩擦によって下方区画100内に保持され、バックル194を用いた好ましくはウエストバッグ150への側方ドア110の取り付けによって、下方区画100内に固定され得る。
【0049】
バックル194としての使用のために現時点で好適な種類のバックルは、独国ハノーバーに本拠を置く会社であるFidlock GmbHによって製造される自動係止スライダ磁石バックルである。このバックルの製造、動作原理、及び使用は、Joachim Fiedlerによって出願され且つFidlock GmbHに譲渡された米国特許出願公開第2011/0138583号に記載されている。米国特許出願公開第2011/0138583号の開示を、恰もここに完全に示されているかのように、ここに参照として援用する。
【0050】
側方ドア110は、バックル194の(側方ドア110に取り付けられる)バックル部分194a及び(ウエストバッグ150に取り付けられる)194bが分離されるときに、
図3、4、及び14中に矢印145によって示される方向において、よって、開口102から下方区画100に離れる方向において、上に回転する設計される。これは容器160が開口102を通じて下方区画100から容易に取り外されることを許容し、容器160が開口102を通じる側方ドアの出入りを妨げられずに下方区画100に戻らされることも可能にする。
【0051】
側方ドア110は、それぞれ伸縮性があるが耐久性がある織物で作製された重なり合せられた外部層112及び内部層116で作製されるのが好ましい。(Spandexとしても知られる)Lycra(登録商標)弾性繊維とCordura(登録商標)ナイロン繊維とで作製される伸縮性の編物であるSpandura(登録商法)が、現時点で好適である(Spandura(登録商標)は、H. Warshow & Sons, Inc.による登録商標であり、Cordura(登録商標)及びLycra(登録商標)は、それぞれ、invista North America S.a.r.l.にそれぞれ譲渡され且つ登録された登録商標である)。
【0052】
側方ドア110の上側は、右側壁40に縫い付けられ、その左側の上方部分は、体非接触壁30に縫い付けられる。側方ドア110の織物112の外側層は、縫い目114に沿って、織物116の内側層に固定される。
【0053】
側方ドア110の右下方の縁は、
図13に示されるように、フォームシーティング(被覆用材)の3つの部分118a,118b,118cによって強化される。フォームシーティング部分118aは、側方ドア110の下方縁及び下方右手隅を強化し、側方ドアの後者の領域は、バックル194の左手部分194a並びに以下に記載する張力システムのアンカ132を支持する部分である。フォームシーティング部分118bは、側方ドアの左手縁が非接触壁30に縫い付けられる地点まで、側方ドア110の下方左手縁を強化する。フォームシーティング部分118cは、側方ドア110の右手縁を強化する。フォームシーティング部分118a,118b,118cによってもたらされる強化は、バッグ部分12の壁のいずれにも固定されない故に移動し得る側方ドア110の縁を弾性的に強化する。
【0054】
一方ではフォームシーティング部分118a及び他方ではフォームシーティング部分118b,118cの間の接合部は、ヒンジ線120をもたらす。フォームシーティング部分118b,118cの上方縁は、側方ドア110の自由縁が、側方ドア110がバッグ部分12の壁に接合される場所と触れる2つの場所を接合する線の部分に沿って、側方ドア110の伸縮性材料との接合部を形成する。これはヒンジ線121である。以下に記載する張力システムは、ヒンジ線120,121で折り畳まれることによって矢印145によって示される方向に沿って、側方ドア110を上及び左に回転させる(
図3及び4を参照)。幾分は側方ドア110が可撓な材料で作製されるというだけで、側方ドア110も折り畳まれる。
【0055】
側方ドア110を開口102から離れる方向に付勢するために、張力システムが設けられる。弾性コード130が、側方ドアを矢印145によって示される方向において回転させる張力をもたらす。弾性コード130は、アンカ132によって、フォームシーティング部分118aを含む側方ドア110の下方部分に固定されるのが好ましい。アンカ132は、円形に縫い付けられるバータックを含むのが好ましい。
【0056】
弾性コード130は、織物112の外側層に取り付けられるガイド134を通じて、体非接触壁30(及び好ましくは中央壁90)に隣接するバッグ部分12に縫い付けられる帯紐タブ138によって固定されるリングガイド136に進む。次に、弾性コード130は、上方部分112の上に沿って走る織物のフラップによって形成されるトンネルガイド142を通過する。
【0057】
次に、弾性コード130は、体接触壁20(及び好ましくは中央壁90)に隣接してバッグ部分12に縫い付けられる帯紐タブアンカに取り付けられるトグルロック142を通過する。着用者2は、トグルロック142を狭窄しながら弾性コード130をトグルロック142を通じて移動させることによって、弾性コード130内の張力を調節し得る。
【0058】
図13及び14の検討から、側方ドア110の中心が強化縁の方向において凸状である湾曲線に沿って側方ドア110のフォームシーティング強化縁と触れることが分かるであろう。Spandura(登録商標)のような伸縮性材料の2つの層で作製される側方ドア110の中心は、容器160が下方区画100内に挿入され或いは下方区画100から取り外されるときに、側方ドア110が容器160への道から外れるよう変形することを許容する。
図14では、側方ドア110が上に折り畳まれるとき、湾曲線114が下向きに凹状であることが分かるであろう。
【0059】
従って、着用者がバックル194の2つの部分194a,194bを緩めた後、張力システムによって側方ドア110が上向きに及び左に折り畳まれるや否や、主として側方ドア110の伸縮性の中心は、下方区画100に出入りする途中に容器160と接触する。試作品を用いた実験が決定したことは、この明細書に記載する側方ドア1及び張力システムの構造が、着用者が下方区画100内に容器160を備えるバックパック10を着用しながら、容器160に迅速にアクセスすることを可能にすることである。全ての着用者が行わなければならないことは、バックル194の2つの部分を離れる方向に滑動させ、次に、ハンドル192,190の一方を引っ張ることによって、容器160を下方区画100から取り外すことである。次に、着用者2は、好ましくは容器160が着用者の胴の正面の隣接するまでハンドル192を引き寄せることによって、着用者の胴上部の周りでの容器160の移動を続ける。
【0060】
着用者2が容器160を下方区画100に戻すことを欲するや否や、着用者2がなすべき全てのことは、容器160の頂壁170が容器160の残部の上に折り返されること(これは必須ではないが、好ましくはジッパ176を用いてジッパ閉じされる)を確認することである。次に、着用者2は、ハンドル192(又は初期的にはハンドル188)を握り、容器160を下方区画100の開口102に向かって着用者の胴の周りに引き戻し得る。次に、着用者2は、引っ込められた側方ドア110の中心116を通じて容器160を押し、或いは着用者の胴上部の周りでのウエストバッグ150の回転を続けるようハンドル188を引っ張り、それは側方ドア110の中心を越えて容器160を滑動させもする。次に、下方区画100内で容器160を安全に取り外し得る。
【0061】
次に、着用者2は、側方ドア110の下方右手隅をウエストバッグ150に固定するために、バックル194の2つの部分194a,194bを互いに接続し得る。この作用は互いのためににFidlockスライダバックルの2つの部分194a,194bの磁力によって補助される。Fidlockバックルの代わりに非磁性バックルが用いられるならば、非磁性バックルは、1つの部分を他の部分内に挿入させることによって、着用者が2つの部分を噛み合わせることを必要とする。この目的のために、そのようなバックルの雌部分が余り移動しないような方法において、そのようなバックルの雌部分をウエストベルト180又は容器160のいずれかに取り付けさせることが望ましい。
【0062】
(ソケット内のプラグのような)下方区画100内での非対称的な容器160のとまり嵌めの故に、側方ドア110が緩められた状態でも、容器160は下方区画100内に留まり、そのように着用され得る。バックル194を締め付けることは、バックル部分182a,182bを接続することによってウエストベルト180が着用者2の胴上部の周りに締め付けられていないときに特に、容器160が下方区画100内に留まるという余分の保証をもたらす。バックパック10が手で支持され、下方区画内の容器に対して圧力を加える程に上方区画が一杯でないときに、バックル194を締め付けることも望ましい。
【0063】
容器160が下方区画100の内側にあり、バックル194を締め付けることによって側方ドア110がウエストバッグ150に取り付けられた状態で、バックパック10及びウエストバッグ150の組み合わせは、ウエストベルトを備える普通のバックパックであるように見える。バックパック10及びウエストバッグ150の組み合わせの外観についての何ものも、専門化された又は他と異なった支持バッグの印象を与える可能性はなさそうである。着用者が背中にバックパック10を着用しながら容器160にアクセスするまで、それは従来的なバックパック10であるように見える。例えば、世界の困難で危険な地域における事象を受け持つ写真家には、気に障らない外観が重要であり、そこでは、写真家は高価なカメラ及びレンズを運んでいる人であるという明かな外観を与えることを望まない。同時に、カメラが容器160内にあるならば、写真家は彼又は彼女のカメラを数秒内に利用可能にさせる。
【0064】
追加的な利益は、着用者が背中でバックパック10内にカメラ又は(双眼鏡のような)他の道具を安全に運びながら、バックパック10を取り外すことなく、必要とされるや否や、この装備を利用可能にさせ得ることである。着用者は、例えば登るとき又は懸垂下降するときにこの装備が注意を散らせたり邪魔になったりし得る彼又は彼女の胴上部で或いは彼又は彼女の胸で、ホルスター内の(或いはストラップに取り付けられた)カメラ又は他の道具を運ぶ必要はない。
【0065】
本発明に従ったウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様が、
図15−21中に参照番号200によって概ね示されている。ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックのこの実施態様は、ウエストバッグ250に動作的に接続されるバックパック210を提供する。
【0066】
バックパック210は、概ね従来的な設計であり、肩ストラップ244に取り付けられたバッグ部分212を有する。バッグ部分212は、右側壁226、左側壁232、頂壁240、及び底壁242に接続される体接触壁222と、右側壁226、左側壁232、頂壁240、及び底壁242に接続される体非接触壁224とを含む。バッグ部分212を含む壁は、上方区画218と、下方区画220とを定める。上述の第1の好適実施態様のウエストバッグ支持システム1を備えるバックパックにおけるように、上方区画218及び下方区画220は、中央壁によって分離される。
【0067】
バックパック210のバッグ部分212内の上方区画218へのアクセスは、右側壁226、頂壁240、ジッパ219によって締められる左側壁232の開口による。下方区画220へのアクセスは、バッグ部分212の右側開口及び左側開口を固定する右側ドア228及び左側ドア234によってもたらされる。右側ドア228は、体接触壁222及び右側壁226に形成され、ジッパ230によって締められる。左側ドア234は、体接触壁222及び左側壁232に形成され、ジッパ236によって締められる。
【0068】
ウエストバッグ250自体は、
図17及び18に示されている。ウエストバッグ250は、ウエストベルト280に接続される容器260を含む。上で議論した第1の好適実施態様におけるように、容器260をウエストベルト280の一部として形成し得ることが理解されよう。容器260は、ジッパによって締められる開口によってアクセスされる区画を定める壁を含み、その点において、第1の好適実施態様のウエストベルト150の容器160に匹敵する。ウエストベルト280は、第1の好適実施態様のウエストベルト180に類似し、帯紐によって左帯紐調節バックル286bに取り付けられる雌係止バックル部分282aと、帯紐によって右帯紐調節バックル286aに取り付けられる雄係止バックル部分282bとを含む。係止バックル部分282a,282bは互いに位置を交換し得ることが理解されよう。次に、左右の帯紐調節バックル286b,286aは、容器260を取り付けるウエストベルト280の主要部分の両端に取り付けられる。
【0069】
図17及び18に示されるように、ウエストバッグが着用者201によって着用され、容器260を下方区画内に戻すために着用者201がウエストバッグ250を回転させるときに、容器260が下方区画220に容易に入るのを許容するために、容器260はその右端及び左端で丸められる。
【0070】
図15、16、及び19において、右側ドア228及び左側ドア234は、下方区画220への如何なるアクセスをも閉塞するために、それらのそれぞれのジッパ230及び236によって締められる。バックパック210は、ウエストベルトを備えないバックパックに過ぎないように見える。
【0071】
図20では、ジッパ230を開けることによって右側ドア228が開かれ、ウエストバッグ250を含む下方区画220を現している。ウエストベルト280は、容器260と体接触壁222との間に折り畳まれている。着用者201は、単に右手を背中に伸ばしてジッパ236のジッパ取手を引っ張ることによって、ジッパ230を開け得る。
【0072】
同様に、着用者201は、彼又は彼女の背中にバッグ部分212を着用しながら、彼又は彼女の左手で左側ドア234のジッパを開け得る。次に、着用者201は、彼又は彼女の右手を下方区画220内に伸ばし、ウエストベルト280の右部分280aを引き出し得る。着用者201がバッグ部分212を彼又は彼女の背中に着用している間にこれを行い得る。同様に、彼又は彼女は左手を下方区画220内に伸ばし、ウエストベルト280の左部分280bを引き出し得る。次に、着用者201は、ウエストベルト280が着用者の胴を取り囲むようウエストベルト280の両端を互いに固定するために、バックル部分282a,282bを接合し得る。
【0073】
図21では、容器260の内容物へのアクセスを着用者201に許容する構成にウエストバッグ250を配置するために、ウエストバッグ250を回転させ得る。
【0074】
次に、着用者201は、左側ドア228及び右側ドア234をそれぞれ閉じるために、ジッパ230及び236のジッパ取手をジッパで閉め得る。配置されるウエストバッグ250がバッグ部分212の体接触壁222の近傍における閉塞を妨げるので、着用者201はジッパ230,236を完全に閉じ得ない。ジッパ230,236は、それらが体接触壁222で終端する場所からそれらの他の端部までジッパで開けられるときに開き、それらが体接触壁222に向かってジッパで閉められるときに閉じる(ジッパスライダを着用者201に向かって移動させる)ように配置されるのが好ましい。
【0075】
ジッパ230,236が配置済みウエストベルト280まで閉じられ、左側ドア228及び右側ドア234が開口に亘って下方区画220まで締められるや否や、観察者はこの構成のバックパック210がウエストベルトを備える普通のバックパックであると結論付けそうである。バックパック210が回転するウエストバッグ機能を有することを決定するために、より詳細な説明が必要とされる。
【0076】
側方ドアの1つを第1の好適実施態様におけるようなスロット開口と交換することによって、ウエストバッグ支持システムを備えるバックパックの第2の好適実施態様を変更し得る。
【0077】
ウエストバッグ支持システム300を備えるバックパックの第3の好適実施態様が、
図22−25に示されている。バックパック310は、肩ストラップ330に取り付けられるバッグ部分312を含む。バッグ部分312は、物品を保持するための1つ又はそれよりも多くの区画を定める壁を含む。
図22、24、及び25において、バックパック310は、水和システムを支持するためにランナー、自転車に乗る人、及びトレイルをハイキングする人によって用いられる種類の小さいバックパックの形態において示されているが、これは必須ではない。
【0078】
図24及び25を参照すると、バックパック310は、バッグ部分312の内壁320の下方部分から離間する体接触壁322を有する。体接触壁322の下方部分は、バッグ部分312内に定められる如何なる区画とも境界を成さない。むしろ、体接触壁322の下方部分は、それ自体とバッグ部分312の内壁320との間に区画324を定める。区画324は、ウエストバッグ350を収容するよう、左右に開放している。
【0079】
図23は、ウエストバッグ350を示している。ウエストバッグ350は、ウエストベルト380に取り付けられる容器360を含む。容器360は、ジッパによって締められる開口によってアクセスされる区画を定める壁を含み、容器360は、その点において、第1の好適実施態様のウエストベルト150の容器及び第2の好適実施態様のウエストベルト250の容器260に匹敵する。ウエストベルト360は、第2の実施態様のウエストベルト280に類似するよう示されている。第1の好適実施態様の場合におけるように、ウエストバッグ350の容器360はウエストベルト380の一部であり得ることが理解されよう。
【0080】
図25に示されるようなウエストバッグ350は、容器360が区画324内に収容された状態で、着用者301の胴の周りに配置される。この構成において、観察者は、バックパック310及びウエストバッグ350の組み合わせがウエストベルトを備える普通のバックパックであると考えそうである。第2の構成において、着用者301は、容器360の内容物にアクセスするために容器を彼又は彼女の正面に導くよう、いずれかの方向において、彼の胴についてウエストベルト380を回転させ得る。
【0081】
ウエストバッグ350が着用者301によって回転させられるときに容器360が下方区画324に容易に入ることを許容するために、容器360はその右端及び左端で丸められる。着用者301は、容器360を区画324内に戻すために、ウエストバッグ350を回転させる。
【0082】
ウエストバッグ支持システム300を備えるバックパックは、バックパックが充填時に軽量であり、容器が比較的薄いならば、最良に働くと考えられる。重いバックパック310は、着用者の胴の背中を圧迫しがちであり、例えば、ポリエチレン(PE)板のような強化素子を追加することによって、下方体接触壁322がより剛的に作製されないならば、バックパック310が着用者の背中に着用されるとき、それは区画324内への容器360の挿入をより困難にする。厚い容器はバッグ部分312を着用者301の胴から離れる方向に押しがちであり、不便であり得る。
【0083】
ウエストバッグ支持システム400を備えるバックパックの第4の好適実施態様が、
図26−27に示されている。この実施態様は、第1の実施態様1に類似するが、バッグ部分の下方部分全体を占めないバックパックのバッグ部分内の区画を提供する。
【0084】
バッグ支持システム400を備えるバックパックは、バックパック402と、ウエストバッグ450とを含む。バックパック402は、肩ストラップに接合されるバッグ部分404を含む(右肩ストラップ430が
図26に示されている)。
【0085】
バッグ部分404は、体接触壁414と、反対側の体非接触壁416とを含み、それらは右側壁418、左側壁419、頂壁420、及び底壁424によって接合される。頂壁420、体接触壁414、体非接触壁416、左右の側壁418,419、及び中央壁490は、上方区画406を定める。中央壁490は、第1の好適実施態様のバックパック10の中央壁90に類似する。上方区画406は、ジッパ422によって締められる開口を通じてアクセスされる。
【0086】
底壁424、体接触壁414、体非接触壁416、中央壁490、右側壁418、及び左側壁419は、外側下方区画408と、内側下方区画440とを定める。外側下方区画408及び内側下方区画440は、垂直分割壁470によって分離される。内側下方区画440は、体接触壁414に隣接し、外側下方区画408は、体非接触壁416に隣接する。
【0087】
開口が右側壁418、体非接触壁416、及び左側壁419に定められる。この開口は、ジッパ412によって締められる。ジッパ412を開けることは、外側下方区画408へのアクセスを許容するよう、右側壁418、非体接触壁416、及び左側壁419から形成されるフラップ410をバッグ部分404から離れる方向に蝶番式に移動させる。
【0088】
内側下方区画440は、右側壁418の拡張であるドア442を備える右側壁418に定められる開口を通じてアクセスされる。ドア442は、ジッパ444によって右側壁418の隣接する部分に並びに底壁422に締められるフラップである。内側下方区画440への開口の覆いを取るためにドア442を自由にするようジッパ444のスライダが移動させられるとき、ドア442を矢印480によって示される方向において回転させ得る。
【0089】
内側下方区画440への他の入口は、左側壁419と体接触壁414との間に定められるスロット開口434によってもたらされる。
【0090】
ウエストバッグ450は、ジッパ454によって締められる開口を通じてアクセスされる区画を定める壁を有する容器452を含む。容器452は、係止バックル466によって着用者401の胴の周りに固定されるウエストベルト460に取り付けられ、ウエストベルト460は、その円周を調節するために帯紐調節バックル462を有する。
図26及び27に示されるウエストバッグ450は、前の好適実施態様のウエストバッグと類似する。
【0091】
ウエストバッグ450は、ウエストバッグ450が着用者401の胴について締められるときに内側下方区画440を通じて延びることによって、バックパック402に動作的に接続される。容器452は、
図26及び27に見られる構造における内側下方区画440内に受け入れられるような大きさとされる。内側下方区画440内への容器452の進入を容易化するよう、容器452も丸められる。
【0092】
前の好適実施態様におけるように、着用者401が容器452の内容物にアクセスするのを許容するために、1つの構成では、容器452を着用者401の正面に導くために、ウエストバッグ450を着用者401の胴の周りで回転させ、次に、
図26及び27に示される構成では、内側下方区画440に戻し得る。
【0093】
スロット434は容器452の通過を許容しないので、ウエストバッグを内側下方区画440から取り外すために、ウエストバッグをいずれの方向にも回転し得ない。所望であれば、バッグ部分404の左側にドア442を配置し、右側にスロット434を配置し得る。代替的に、第2の好適実施態様のウエストバッグ支持システム200を備えるバックパックにおけるように2つのドアを設け得る。更に、ドア442は、第1の好適実施態様のドア110の様式における張力システムを備え得る。
【0094】
ウエストバッグ支持システム400を備えるバックパックは、容器450が内側下方区画440の内側に固定される構成におけるときのウエストベルトを備える普通のバックパックに似る。
【0095】
本発明は好適実施態様と共に記載されたが、本発明をこの実施態様又はその特定の様式の構成、材料又は構成素子に限定することは意図されていないことが理解されよう。逆に、本発明は、付属の請求項によって定められるような発明の精神及び範囲内に含められ得る変更物、修正物、及び均等物をカバーすることが意図されている。