特許第6342712号(P6342712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6342712
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】輸送箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/68 20060101AFI20180604BHJP
   B65D 5/50 20060101ALI20180604BHJP
【FI】
   B65D85/68 Z
   B65D5/50 101C
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-106304(P2014-106304)
(22)【出願日】2014年5月22日
(65)【公開番号】特開2015-221672(P2015-221672A)
(43)【公開日】2015年12月10日
【審査請求日】2017年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000062
【氏名又は名称】特許業務法人第一国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大井 明
(72)【発明者】
【氏名】田邊 卓雄
(72)【発明者】
【氏名】原田 誠司
【審査官】 新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−249127(JP,A)
【文献】 特開平09−183478(JP,A)
【文献】 特開2003−137271(JP,A)
【文献】 特開2003−300559(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/68
B65D 5/00 − 5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報機器を収容して輸送する輸送箱において、
ダンボールからなる外箱及びダンボールからなる内箱からなり、
前記内箱は、
当該外箱の下側に収納され、機器本体を収容する折り曲げ組立式の下側内箱、当該下側内箱の上側に収納され、付属品を収容する折り曲げ組立式の上側内箱、を有し、前記下側内箱と前記上側内箱の二層構成とし、
前記下側内箱は、
四角形のダンボールからなり、当該ダンボールの中央部に位置し、機器本体が載置されて収容される機器本体収容部、当該機器本体収容部の上側周囲を取り囲むようにして前記機器本体を上側から抑え付けるように形成されて上下の仕切り板機能を有する枠体、を有し、
前記上側内箱は、
細長四角片のダンボールからなり、当該ダンボールの細長四角片の中央部に位置し、第1の付属品が収容される第1の付属品収容部、当該中央部の左右に所定の距離を置いて位置し、第2、第3の付属品が収容される第2、第3の付属品収容部、を有し、
前記第1の付属品収容部の両側には、谷折り線を有し、当該谷折り線を谷折りしたとき、当該第2、第3の付属品収容部が立ち上がり、当該第2、第3の付属品収容部により第1の付属品収容部を両側から囲むようにして当該第1の付属品が収容可能なスペースを構成し、かつ当該スペースを構成する第1の付属品収容部と第2、3の付属品収納部との間の一片が当該第1、第2、第3の付属品収容部との仕切り板となるように構成し、
また、前記第2、第3の付属品収容部の両側には、山折り線を有し、当該山折り線を山折りしたとき、当該第2、第3の付属品が収容可能なスペースを構成し、
前記第2、第3の付属品収容部の上面には、前記第2、第3の付属品が収納可能なスペースに差し込み可能とする切込みを形成した
ことを特徴とする輸送箱。
【請求項2】
請求項1に記載の輸送箱において、さらに、
前記細長四角片と中央部から延びた四角片との間に位置し、第4の付属品が収容される第4の付属品収容部、当該第4の付属品収容部の前記第1の付属品収容部側には、2つの谷折り線を有し、当該谷折り線を谷折りしたとき、当該第4の付属品が収容可能なスペースを構成した
ことを特徴とする輸送箱。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の輸送箱において、前記本体収容部及び前記第1、第2、第3、第4の付属品収容部には、収納位置を明示した印刷、又はシールを貼り付けた
ことを特徴とする輸送箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報機器本体や複数の付属品などを収容して輸送、又は、これらを回収、収容して輸送するときに使用して好適な輸送箱に関する。
【0002】
更に詳しくは、例えば、平面型のディスプレイ(液晶)を含むPC本体、例えばタブレットPC本体及びその付属品であるタブレットPC本体のディスプレイを立て掛けて使用可能な状態とする筐体、タブレットPC本体のディスプレイを所定の傾斜角度で保持して使用可能な状態とする置台、マウス、キーボード、電源コード、ACアダプタ、などの専用業務を実施するような事業者、例えば、保険会社などの保険外交員に賃貸(貸出)し、当該賃貸したタブレットPC本体や複数の付属品を収容(梱包)して回収し、輸送するときに使用して好適な輸送箱に関する。
【背景技術】
【0003】
本技術分野の背景技術として、特開2012−56584号公報(特許文献1)がある。この公報には、「互いに対向する一対の端壁と、前記一対の端壁に連接されて互いに対向する一対の側壁とから四角筒状の箱体が形成され、前記各側壁の下縁に設けられた下部外フラップと、前記各端壁の下縁に設けられた下部内フラップとが封緘されて下部開閉面が構成され、前記各側壁の上縁に設けられた上部外フラップと、前記各端壁の上縁に設けられた上部内フラップとが封緘されて上部開閉面が構成された段ボールからなる輸送箱において、前記一対の端壁のうち少なくとも一方の端壁には、前記箱体の内外を連通する取り出し孔が形成され、前記取り出し孔の周縁には、該取り出し孔を開閉する蓋が設けられ、前記蓋が、前記取り出し孔を閉鎖する位置(以下、閉鎖位置という)に位置する際に、前記上部内フラップが前記蓋を係止し、前記蓋が閉鎖位置に位置する際に、前記蓋を閉鎖位置に保持する保持手段が、前記蓋と箱体の間に設けられていることを特徴とする輸送箱。」をもって、「段ボール製の輸送箱が工場から運ばれる際には、ピッキング用の取り出し孔を蓋により安定して閉鎖することができるとともに収納された物品が外部に出ることはなく、受け入れた側においてピッキングする場合、端壁に設けられた取り出し孔を介して収納された物品を容易にピッキングすることができる輸送箱を提供する」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−56584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1には、物品を収容、輸送するための輸送箱(通い箱)の構成が記載されている。しかし、特許文献1の輸送箱を含め、従来の輸送箱は、物品(端末)の本体、付属品を梱包し、物品を使用する側に輸送するためのものであって、これらを回収して輸送することまでは特に考慮されていない。
【0006】
このように物品を単に輸送するのみの輸送箱であれば、物品を輸送する側の物品輸送主が責任をもって梱包して物品を使用する側の顧客に輸送すれば足り、特に問題になることはない。しかし、物品輸送主、例えば賃貸する側の管理会社が顧客側に物品を一度納入した後、顧客側が用済みとなった場合、顧客側に当該使用済みの物品の梱包、輸送を依頼して輸送業者(運輸業者)を介して管理会社側に返品(管理会社側から見て物品の回収)して貰うような場合までは考慮されていない。
【0007】
このような場合、顧客側(物品を返却する側)が、管理会社側(物品を回収する側)から一度納入したものをそっくり梱包して回収箱(輸送箱)に収容して返却してくれれば特に問題になることはない。しかし、当該物品を輸送箱にて返却する顧客側にとっては、当該物品を賃貸してから日時が経っているような場合であって、特にその付属品で未使用の付属品が有るような場合、その存在を忘れ、又は紛失、廃棄してしまうことが見受けられる。このような場合、顧客側と、輸送業者側と、管理会社側との間でいろいろな問題が発生する。
【0008】
例えば、顧客側が物品を返却する際、付属品の存在を失念していて、物品を梱包して輸送箱に収容して返却したつもりでいても、回収する側にて梱包箱を開梱したとき、はじめて付属品の欠品に気が付くような場合がある。
【0009】
そして、両者の梱包、開梱、に時間差が生じることから、どちら側に問題があったのか曖昧となって、返却する側と回収する側との間で付属品などの不足に対する責任問題のトラブルが多発している。まして、両者間に輸送業者が介在する場合はなおさらである。
【0010】
その理由の一因として、返却する側において、複数の付属品があるにも拘らず、その中で使用しない付属品があり、当該使用しない付属品の保管場所の失念や紛失、破損などで不用品として廃棄したりして、その所在が不明となり、梱包できない状況が発生することが考えられる。
【0011】
換言すれば、従来の輸送箱は、当該物品回収時に賃貸物品を正しく回収することを可能とした梱包を含む搬送箱の構成まで考慮されていないことから、例えば、以下のような課題があった。
【0012】
本来の物流業者タスク以上の業務、つまり物品回収時における物流業者における梱包作業、物品破損や紛失確認、チェックなど、作業負担が大きい。
(1)顧客による付属部品の収容・収納方法が明確でなく、付属品収納が乱雑すること
(2)収納漏れが発生し欠品の場合、輸送業者及び管理会社に紛失部品の補償費用が発生すること
(3)輸送中の本体、付属品破損の恐れを指摘されること
【0013】
そこで、本発明は、情報機器を回収して輸送する上で適した輸送箱を提供する。
また、強度、収納品の明確化、わかり易さ、欠品、収納忘れなどの牽制効果を図る上で好適な輸送箱を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の輸送箱は、外箱と内箱とを有し、当該内箱は、仕切り材と同様な機能を有する枠体を含み、機器本体を収容する下側内箱、仕切り材、緩衝材と同様な機能を有する片を含み、付属品を収容する上側内箱とで構成したものである。
【0015】
例えば、本発明の輸送箱は、
ダンボールからなる外箱及びダンボールからなる内箱からなり、
前記内箱は、
当該外箱の下側に収納され、機器本体を収容する折り曲げ組立式の下側内箱、当該下側内箱の上側に収納され、付属品を収容する折り曲げ組立式の上側内箱を有し、前記下側内箱と前記上側内箱の二層構成とし、
前記下側内箱は、
四角形のダンボールからなり、当該ダンボールの中央部に位置し、機器本体が載置されて収容される機器本体収容部、当該機器本体収容部の上側周囲を取り囲むようにして前記機器本体を上側から抑え付けるように形成されて上下の仕切り板機能を有する枠体、を有し、
前記上側内箱は、
細長四角片のダンボールからなり、当該ダンボールの細長四角片の中央部に位置し、第1の付属品が収容される第1の付属品収容部、当該中央部の左右に所定の距離を置いて位置し、第2、第3の付属品が収容される第2、第3の付属品収容部、を有し、
前記第1の付属品収容部の両側には、谷折り線を有し、当該谷折り線を谷折りしたとき、当該第2、第3の付属品収容部が立ち上がり、当該第2、第3の付属品収容部により第1の付属品収容部を両側から囲むようにして当該第1の付属品が収容可能なスペースを構成し、かつ当該スペースを構成する第1の付属品収容部と第2、3の付属品収納部との間の一片が当該第1、第2、第3の付属品収容部との仕切り板となるように構成し、
また、前記第2、第3の付属品収容部の両側には、山折り線を有し、当該山折り線を山折りしたとき、当該第2、第3の付属品が収容可能なスペースを構成し、
前記第2、第3の付属品収容部の上面には、前記第2、第3の付属品が収納可能なスペースに差し込み可能とする切込みを形成した
ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の輸送箱は、さらに、前記細長四角片と中央部から延びた四角片との間に位置し、第4の付属部品が収容される第4の付属品収容部、当該第4の付属品収容部の前記第1の付属品収容部側には、2つの谷折り線を有し、当該谷折り線を谷折りしたとき、当該第4の付属品が収容可能なスペースを構成した
ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の輸送箱は、前記本体収容部及び前記第1、第2、第3、第4の付属品収容部には、収納位置を明示した印刷、又はシールを貼り付けた
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、顧客側に賃貸した情報端末を回収して輸送する場合、回収品(機器本体、及び付属品)の回収漏れなどを軽減することができる。
【0019】
例えば、顧客側での梱包時における付属品の梱包忘れ、顧客側から回収した梱包品の有無の確認が容易となり、回収時における梱包作業工数低減を図ることができる。
上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の輸送箱に収容する情報機器の一使用形態を示す図である。
図2図2は、本発明の輸送箱の外箱の側面を示す図である。
図3図3は、本発明の輸送箱の外箱の上面を示す図である。
図4図4は、本発明の輸送箱の外箱の上面蓋の一部を開いた状態を示す図である。
図5図5は、本発明の輸送箱の外箱の上面蓋の一部を開き、一部を閉じた状態を示す図である。
図6図6は、本発明の内箱の下側内箱を外箱の中に収容した状態を示す図である。
図7図7は、本発明の内箱の上側内箱の構成を示す図である。
図8図8は、上側内箱を外箱の中に収容した状態を示す図である。
図9図9は、上側内箱の付属品収容部に付属品を収容した状態を示す図である。
図10図10は、下側内箱を構成するダンボールの上面図である。
図11図11は、上側内箱を構成するダンボールの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、実施例を、図面を用いて説明する。本実施例では、輸送箱としてタブレットパソコン(以下、タブレットPCと称する)、を輸送する輸送箱として説明する。
【実施例】
【0022】
図1は、本発明の輸送箱に収容する情報機器の一使用形態を示す図である。
同図において、情報機器のタブレットPCは、タブレットPC本体2、複数の付属品3〜8、を有する。
【0023】
複数の付属品は、例えば、タブレットPC本体2のディスプレイを立て掛けて使用可能な状態とする筐体3、タブレットPC本体2のディスプレイを所定の傾斜角度で保持して使用可能な状態とする置台4、マウス5、電源コード6(図9参照)、ACアダプタ7(図9参照)、キーボード8などである。
【0024】
ここで、情報機器を使用する上で、筐体3、置台4、は、必ずしも利用する必要はなく、利用者によって、最初から使用することなく、机の引き出しなどに仕舞い込んで失念することが多々見受けられる。
【0025】
斯様な情報機器を顧客側に貸出し、当該貸し出した情報機器を回収する場合、上述したような課題がある。本発明は、係る課題を是正するものである。
以下、本発明の輸送箱の一実施例について説明する。
【0026】
図2図5は、本発明の輸送箱1を構成する外箱10の外観を示す図である。
【0027】
そして、図2は、輸送箱の外箱10の側面を示す図、図3は、輸送箱の外箱10の上面を示す図、図4は、輸送箱の外箱10の上面蓋の一部を開いた状態を示す図、図5は、輸送箱の外箱10の上面蓋の一部を開き、一部を閉じた状態を示す図である。
【0028】
同図において、輸送箱1は、ダンボールからなり、外箱10、内箱20(図6参照)、を有する。輸送箱の梱包箱構成は、例えば、縦:415mm、横:380mm、高:230mm、外箱(箱本体)、内箱(端末固定用インナー、仕切り板)構成とする。
【0029】
外箱10は、内箱20が収納可能なスペースを有する箱型に形成されている。つまり、内箱20(下側内箱201、上側内箱202)を収納するスペース109を形成する前後左右側面部101〜104及び上下側面部105〜106、を有する。内箱20(下側内箱201、上側内箱202)の構成については後述する。
【0030】
外箱10の前側面部101には、図2に示すように、専用PC共通の回収箱であることを示す輸送箱名、例えば「専用パソコン輸送箱」を示す文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0031】
後側面部102には、図4に示すように、伝票貼り付け位置を示す文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0032】
上側面部106は、上蓋を構成する4つの面部1061〜1064、を有する。
【0033】
上側面部106の面部1061には、図3に示すように、箱は可能な限り使用(リサイクル)したい旨のお願い文、例えば、「この箱は回収時も使用します。支社・営業所殿にて保管願います。」の文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0034】
また、面部1062には、図3に示すように、「機密機器在中」の文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0035】
また、面部1063には、箱の梱包手順やパーテション、例えば、「梱包箱の使い方 梱包品、梱包の方法を示す絵図と説明文」を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0036】
面部1064には、図5に示すように、梱包する際の注意書き、例えば、梱包前・USBキー同梱包禁止などの注意書き「USBキーはこの中に絶対に入れず、専用袋(伝票貼り付け済)で別便にて運送業者に引き渡し願います。」を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0037】
図6図9は、本願発明の内箱20(下側内箱201、上側内箱202)の構成を示す図である。
【0038】
そして、図6は、内箱20の下側内箱201を外箱の中に収容した状態を示す図、図7は、内箱20の上側内箱202の構成を示す図、図8は、上側内箱202を外箱の中に収容した状態を示す図、図9は、上側内箱202の付属品収容部に付属品を収容した状態を示す図である。
【0039】
まず、内箱20の役割は、使用者が使用するタブレットPC本体2、その付属品であるタブレットPC本体のディスプレイを立て掛けて使用可能な状態とする筐体3、タブレットPC本体のディスプレイを所定の傾斜角度で保持して使用可能な状態とする置台4、マウス5、電源コード6、ACアダプタ7、キーボード8などの収容、確認及びこれらの梱包作業の効率化にある。
【0040】
同図において、下側内箱201は、図6に示すように、外箱10のスペース109に収納される。
【0041】
そして、下側内箱201は、四角形のダンボールからなり、当該ダンボールの中央部に位置し、物品本体が載置されるように収容される本体収容部2015を構成する折り曲げ組立式の本体抑え枠体2011〜2014を有する。
【0042】
PC本体抑え枠体2011〜2014は、当該本体収容部2015を取り囲むようにしてタブレットPC本体2を収容可能なスペースを構成し、当該スペースにPC本体2を収容したとき、当該本体を上側から抑え付けてPC本体2が振動などによりずれ、損傷しないような構成とする。
【0043】
PC本体2を本体収容部2015に収容する場合は、PC本体2をインナーケース(図示せず)に入れて収容するとよい。この下側内箱201の折り曲げ組み立てについては後述する。
ここで、枠体2011〜2014は、PC本体2の収容時にPC本体のずれ防止の他に上側内箱との仕切り材の機能も兼ねている。
【0044】
上側内箱202は、中央部、その両側部、及び中央上側部に位置して付属品を収納する付属品収容部2021〜2024、を有する。
【0045】
中央部に位置する付属品収容部2021には、例えば、付属部品の一つである筐体3が収容され、両側部に位置する付属品収納部2022、2023には、例えば、付属部品の一つである置台4、マウス5、電源コード6、ACアダプタ7、などが収容される。
【0046】
また、中央上側部に位置する付属品収容部2024には、付属品の一つであるキーボード8が収容される収容部2024、を有する。
【0047】
そして、各付属品収納部の表面には、図8に示すように、付属品の収納位置を明確化する絵図や文字などを印刷するか、又はシールなどを貼り付けて表示する。
【0048】
例えば、図7図8に示すように、付属品収容部2021には、「筐体を置いてください(置台は外してください)」、付属品収容部2022には、「置台を差し込んで下さい」、付属品収容部2023には、「マウス」、「電源コード」、「ACアダプタ」、付属品収容部2024には、「キーボードを立てかけてください」、などの文字説明と絵図を付す。これにより、欠品、収納忘れなどの喚起、わかり易さを担保する。
【0049】
また、置台4を収容する付属品収容部2022、及びマウス5、電源コード6、ACアダプタ7、などを収容する付属品収容部2023には、ダンボール仕切り板(後述する片2024、2026、また2025、2027)により中空(スペース)20221、20231ができるような形状とし、当該中空をもってクッション機能を有するように構成する。
【0050】
このクッション機能により外箱10などに衝撃が加えられたときなど、当該衝撃による振動を吸収可能とし、収納される付属品の強度を担保する。
【0051】
また、付属品収容部2022、2023の上面には、付属品の置台4、マウス5、電源コード6、ACアダプタ7、などが、中空内に差し込み可能とするために切込み線20222、20232、を形成する。
【0052】
そして、図9に示すように、各付属品3〜8を差し込むようにして、その一部をスペース内に収容する。このとき、切込み線を入れた切欠き片により各付属品を挟持し、動かないようにする。
【0053】
図10は、内箱20の下側内箱201を構成するダンボール2010の形状(組み立てする前の状態)を示す図である。
【0054】
同図において、内箱20の下側内箱201は、略四角形のダンボール材2010からなる。そして、ダンボール材2010の中央部には、外箱110の中空部に装着可能な大きさの四角形のPC本体載置面20101を有する。
【0055】
当該載置面20101の上下側には、それぞれ2つの山折り線20102、20103、が形成されている。
【0056】
また、当該載置面20101の左右側には、それぞれ山折り線20104、20105、山折り線20102、20103の両端部と接するY字状の山折り線20106、20107、が形成されている。
【0057】
そして、これらの山折り線を折ることにより、当該載置面20101の上下、左右の片が枠体2011〜2014となるように構成し、当該枠体により、下側内箱201の中央部(当該載置面20101)にPC本体2を収容するスペースを確保する本体収納部2011を構成する(図6参照)。
【0058】
図11は、内箱20の上側内箱202を構成するダンボール2020の形状(組み立てする前の状態)を示す図である。
【0059】
同図において、内箱20の上側内箱202は、左右方向に延びた横長の四角形と垂直方向に延びた縦長の四角形のダンボール板を含む凸型のダンボール2020、からなる。
【0060】
上側内箱202のダンボール2020は、左右に延びた細長の四角形のダンボール板と、当該四角形ダンボール板の中央部から垂直方向(上側)に延びた四角形のダンボール板からなる。
【0061】
左右に延びた細長の四角形ダンボール板の中央部には、所定の横幅を有する付属品収納部2021を区切るような谷折り線20201、20202、を形成してある。
【0062】
また、中央部の両側部に、所定間隔をもって位置し、所定の横幅を有する付属品収納部2022、2023、を区切るような谷折り線20221、20222、20231、20232、を形成してある。
【0063】
また、両側部の付属品収容部2022、2023の外側の端部には、適当な間隔をおいて2つの谷折り線20261、20262、また20271、20272を形成してある。
【0064】
そして、これらの谷折り線に沿って谷折りし、当該第2、第3の付属品収容部2022、2023を立ち上げて、当該第1の付属品収容部2021と間、また当該第2の付属品収納部2023との間の片2028、2025をもって壁を構成し、当該壁をもって当該第1の付属品が収容可能なスペースを構成する。
【0065】
ここで、壁を構成する当該片2028、2025は、第1の付属品(筐体3)と、第2の付属品(置台4)、第3の付属品(マウス5、電源コード6、ACアダプタ7)との仕切り材を兼用する。
【0066】
また、谷折り線20261、20262、20271、20272により構成される片2026、2027をもって当該第2、第3の付属品収容部2022、2023を取り囲むようにして第2、第3の付属品が収容可能なスペース20221、20231(図7参照)を構成する。
【0067】
ここで、当該第2、第3の付属品収容部のスペース2021、2023は、上述した片2028、2025による壁と共に左右方向の衝撃防止機能を有する。
【0068】
また、上下方向に延びた四角形のダンボール板の下端(左右方向に延びたダンボール板寄り)には、2つの谷折り線20278を形成してある。
【0069】
そして、この谷折り線に沿って谷折りし、第4の付属品(キーボード)が収容可能なスペース20241を構成する。
【0070】
片2028、2025、また片2026、2027(端側)には、折り込みのとき、これらの片が係合する切込み20281、20251、20263、20273、を形成してある。
【0071】
前記第2、第3の付属品収容部の上面には、前記第2、第3の付属品が収納可能なスペースに差し込み可能とする切込み20223、20233、を形成してある。
【0072】
前記本体収容部及び前記第1、第2、第3、第4の付属品収容部の上面には、収容位置を明示した印刷、又はシールを貼り付けてある。
【0073】
これらの付属品の配置構成や表示により、付属品の収容、収容欠品、などを容易に目視確認できる。顧客側が本体や付属品を輸送箱に梱包して貸して側に返品する場合、付属品などの返品漏れの有無確認が容易である。また、回収側(輸送業者や貸業者側)も同様である。
【0074】
上記実施例では、付属品としてキーボードを必要とする情報機器を例に説明しているが、キーボードを必要としない情報機器の輸送箱の場合には、上述した付属品収容部2024及び当該収容部に関連する構成は不要である。
【符号の説明】
【0075】
1 輸送箱
2 機器本体(タブレットPC本体)
3〜8 付属品
10 外箱
20 内箱
201 下側内箱
2015 PC本体収容部
202 上側内箱
2011 枠体
2021〜2024 付属品収容部
図1
図2
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図9
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図11