【実施例】
【0022】
図1は、本発明の輸送箱に収容する情報機器の一使用形態を示す図である。
同図において、情報機器のタブレットPCは、タブレットPC本体2、複数の付属品3〜8、を有する。
【0023】
複数の付属品は、例えば、タブレットPC本体2のディスプレイを立て掛けて使用可能な状態とする筐体3、タブレットPC本体2のディスプレイを所定の傾斜角度で保持して使用可能な状態とする置台4、マウス5、電源コード6(
図9参照)、ACアダプタ7(
図9参照)、キーボード8などである。
【0024】
ここで、情報機器を使用する上で、筐体3、置台4、は、必ずしも利用する必要はなく、利用者によって、最初から使用することなく、机の引き出しなどに仕舞い込んで失念することが多々見受けられる。
【0025】
斯様な情報機器を顧客側に貸出し、当該貸し出した情報機器を回収する場合、上述したような課題がある。本発明は、係る課題を是正するものである。
以下、本発明の輸送箱の一実施例について説明する。
【0026】
図2〜
図5は、本発明の輸送箱1を構成する外箱10の外観を示す図である。
【0027】
そして、
図2は、輸送箱の外箱10の側面を示す図、
図3は、輸送箱の外箱10の上面を示す図、
図4は、輸送箱の外箱10の上面蓋の一部を開いた状態を示す図、
図5は、輸送箱の外箱10の上面蓋の一部を開き、一部を閉じた状態を示す図である。
【0028】
同図において、輸送箱1は、ダンボールからなり、外箱10、内箱20(
図6参照)、を有する。輸送箱の梱包箱構成は、例えば、縦:415mm、横:380mm、高:230mm、外箱(箱本体)、内箱(端末固定用インナー、仕切り板)構成とする。
【0029】
外箱10は、内箱20が収納可能なスペースを有する箱型に形成されている。つまり、内箱20(下側内箱201、上側内箱202)を収納するスペース109を形成する前後左右側面部101〜104及び上下側面部105〜106、を有する。内箱20(下側内箱201、上側内箱202)の構成については後述する。
【0030】
外箱10の前側面部101には、
図2に示すように、専用PC共通の回収箱であることを示す輸送箱名、例えば「専用パソコン輸送箱」を示す文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0031】
後側面部102には、
図4に示すように、伝票貼り付け位置を示す文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0032】
上側面部106は、上蓋を構成する4つの面部1061〜1064、を有する。
【0033】
上側面部106の面部1061には、
図3に示すように、箱は可能な限り使用(リサイクル)したい旨のお願い文、例えば、「この箱は回収時も使用します。支社・営業所殿にて保管願います。」の文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0034】
また、面部1062には、
図3に示すように、「機密機器在中」の文字を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0035】
また、面部1063には、箱の梱包手順やパーテション、例えば、「梱包箱の使い方 梱包品、梱包の方法を示す絵図と説明文」を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0036】
面部1064には、
図5に示すように、梱包する際の注意書き、例えば、梱包前・USBキー同梱包禁止などの注意書き「USBキーはこの中に絶対に入れず、専用袋(伝票貼り付け済)で別便にて運送業者に引き渡し願います。」を印刷するか、又はシールを貼り付ける。
【0037】
図6〜
図9は、本願発明の内箱20(下側内箱201、上側内箱202)の構成を示す図である。
【0038】
そして、
図6は、内箱20の下側内箱201を外箱の中に収容した状態を示す図、
図7は、内箱20の上側内箱202の構成を示す図、
図8は、上側内箱202を外箱の中に収容した状態を示す図、
図9は、上側内箱202の付属品収容部に付属品を収容した状態を示す図である。
【0039】
まず、内箱20の役割は、使用者が使用するタブレットPC本体2、その付属品であるタブレットPC本体のディスプレイを立て掛けて使用可能な状態とする筐体3、タブレットPC本体のディスプレイを所定の傾斜角度で保持して使用可能な状態とする置台4、マウス5、電源コード6、ACアダプタ7、キーボード8などの収容、確認及びこれらの梱包作業の効率化にある。
【0040】
同図において、下側内箱201は、
図6に示すように、外箱10のスペース109に収納される。
【0041】
そして、下側内箱201は、四角形のダンボールからなり、当該ダンボールの中央部に位置し、物品本体が載置されるように収容される本体収容部2015を構成する折り曲げ組立式の本体抑え枠体2011〜2014を有する。
【0042】
PC本体抑え枠体2011〜2014は、当該本体収容部2015を取り囲むようにしてタブレットPC本体2を収容可能なスペースを構成し、当該スペースにPC本体2を収容したとき、当該本体を上側から抑え付けてPC本体2が振動などによりずれ、損傷しないような構成とする。
【0043】
PC本体2を本体収容部2015に収容する場合は、PC本体2をインナーケース(図示せず)に入れて収容するとよい。この下側内箱201の折り曲げ組み立てについては後述する。
ここで、枠体2011〜2014は、PC本体2の収容時にPC本体のずれ防止の他に上側内箱との仕切り材の機能も兼ねている。
【0044】
上側内箱202は、中央部、その両側部、及び中央上側部に位置して付属品を収納する付属品収容部2021〜2024、を有する。
【0045】
中央部に位置する付属品収容部2021には、例えば、付属部品の一つである筐体3が収容され、両側部に位置する付属品収納部2022、2023には、例えば、付属部品の一つである置台4、マウス5、電源コード6、ACアダプタ7、などが収容される。
【0046】
また、中央上側部に位置する付属品収容部2024には、付属品の一つであるキーボード8が収容される収容部2024、を有する。
【0047】
そして、各付属品収納部の表面には、
図8に示すように、付属品の収納位置を明確化する絵図や文字などを印刷するか、又はシールなどを貼り付けて表示する。
【0048】
例えば、
図7、
図8に示すように、付属品収容部2021には、「筐体を置いてください(置台は外してください)」、付属品収容部2022には、「置台を差し込んで下さい」、付属品収容部2023には、「マウス」、「電源コード」、「ACアダプタ」、付属品収容部2024には、「キーボードを立てかけてください」、などの文字説明と絵図を付す。これにより、欠品、収納忘れなどの喚起、わかり易さを担保する。
【0049】
また、置台4を収容する付属品収容部2022、及びマウス5、電源コード6、ACアダプタ7、などを収容する付属品収容部2023には、ダンボール仕切り板(後述する片2024、2026、また2025、2027)により中空(スペース)20221、20231ができるような形状とし、当該中空をもってクッション機能を有するように構成する。
【0050】
このクッション機能により外箱10などに衝撃が加えられたときなど、当該衝撃による振動を吸収可能とし、収納される付属品の強度を担保する。
【0051】
また、付属品収容部2022、2023の上面には、付属品の置台4、マウス5、電源コード6、ACアダプタ7、などが、中空内に差し込み可能とするために切込み線20222、20232、を形成する。
【0052】
そして、
図9に示すように、各付属品3〜8を差し込むようにして、その一部をスペース内に収容する。このとき、切込み線を入れた切欠き片により各付属品を挟持し、動かないようにする。
【0053】
図10は、内箱20の下側内箱201を構成するダンボール2010の形状(組み立てする前の状態)を示す図である。
【0054】
同図において、内箱20の下側内箱201は、略四角形のダンボール材2010からなる。そして、ダンボール材2010の中央部には、外箱110の中空部に装着可能な大きさの四角形のPC本体載置面20101を有する。
【0055】
当該載置面20101の上下側には、それぞれ2つの山折り線20102、20103、が形成されている。
【0056】
また、当該載置面20101の左右側には、それぞれ山折り線20104、20105、山折り線20102、20103の両端部と接するY字状の山折り線20106、20107、が形成されている。
【0057】
そして、これらの山折り線を折ることにより、当該載置面20101の上下、左右の片が枠体2011〜2014となるように構成し、当該枠体により、下側内箱201の中央部(当該載置面20101)にPC本体2を収容するスペースを確保する本体収納部2011を構成する(
図6参照)。
【0058】
図11は、内箱20の上側内箱202を構成するダンボール2020の形状(組み立てする前の状態)を示す図である。
【0059】
同図において、内箱20の上側内箱202は、左右方向に延びた横長の四角形と垂直方向に延びた縦長の四角形のダンボール板を含む凸型のダンボール2020、からなる。
【0060】
上側内箱202のダンボール2020は、左右に延びた細長の四角形のダンボール板と、当該四角形ダンボール板の中央部から垂直方向(上側)に延びた四角形のダンボール板からなる。
【0061】
左右に延びた細長の四角形ダンボール板の中央部には、所定の横幅を有する付属品収納部2021を区切るような谷折り線20201、20202、を形成してある。
【0062】
また、中央部の両側部に、所定間隔をもって位置し、所定の横幅を有する付属品収納部2022、2023、を区切るような谷折り線20221、20222、20231、20232、を形成してある。
【0063】
また、両側部の付属品収容部2022、2023の外側の端部には、適当な間隔をおいて2つの谷折り線20261、20262、また20271、20272を形成してある。
【0064】
そして、これらの谷折り線に沿って谷折りし、当該第2、第3の付属品収容部2022、2023を立ち上げて、当該第1の付属品収容部2021と間、また当該第2の付属品収納部2023との間の片2028、2025をもって壁を構成し、当該壁をもって当該第1の付属品が収容可能なスペースを構成する。
【0065】
ここで、壁を構成する当該片2028、2025は、第1の付属品(筐体3)と、第2の付属品(置台4)、第3の付属品(マウス5、電源コード6、ACアダプタ7)との仕切り材を兼用する。
【0066】
また、谷折り線20261、20262、20271、20272により構成される片2026、2027をもって当該第2、第3の付属品収容部2022、2023を取り囲むようにして第2、第3の付属品が収容可能なスペース20221、20231(
図7参照)を構成する。
【0067】
ここで、当該第2、第3の付属品収容部のスペース2021、2023は、上述した片2028、2025による壁と共に左右方向の衝撃防止機能を有する。
【0068】
また、上下方向に延びた四角形のダンボール板の下端(左右方向に延びたダンボール板寄り)には、2つの谷折り線20278を形成してある。
【0069】
そして、この谷折り線に沿って谷折りし、第4の付属品(キーボード)が収容可能なスペース20241を構成する。
【0070】
片2028、2025、また片2026、2027(端側)には、折り込みのとき、これらの片が係合する切込み20281、20251、20263、20273、を形成してある。
【0071】
前記第2、第3の付属品収容部の上面には、前記第2、第3の付属品が収納可能なスペースに差し込み可能とする切込み20223、20233、を形成してある。
【0072】
前記本体収容部及び前記第1、第2、第3、第4の付属品収容部の上面には、収容位置を明示した印刷、又はシールを貼り付けてある。
【0073】
これらの付属品の配置構成や表示により、付属品の収容、収容欠品、などを容易に目視確認できる。顧客側が本体や付属品を輸送箱に梱包して貸して側に返品する場合、付属品などの返品漏れの有無確認が容易である。また、回収側(輸送業者や貸業者側)も同様である。
【0074】
上記実施例では、付属品としてキーボードを必要とする情報機器を例に説明しているが、キーボードを必要としない情報機器の輸送箱の場合には、上述した付属品収容部2024及び当該収容部に関連する構成は不要である。