【実施例】
【0079】
実施例1 (SGGOの合成)
特許4607017号公報の参考例5に記載の方法で合成したジシアリルノナサッカリド(220.3mg、99.1μmol)に0.5MCDMBI水溶液(1mL)を加えて撹拌した。0℃でトリエチルアミン(209μL、1.5mmol)を加えて、4℃、1000rpmで2時間振とうさせた。得られた反応液を、下記の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後、0.1N水酸化ナトリウム(500μL)を加えて凍結乾燥を行い、前記構造式(XXIII)で表されるシアリルグリコオキサゾリン(SGGO)(156.1mg、収率70.8%)を得た。
【0080】
[逆相HPLCの条件(実施例1)]
(1)分析機器:紫外可視検出器UV702(GLサイエンス社製)L−2130ポンプ(日立ハイテクノロジーズ社製)
(2)カラム:商品名:Inertsil ODS−3(内径10mm×250mm、GLサイエンス社製)
(3)移動相:蒸留水 流速4.8mL/min
(4)カラム温度:30℃
【0081】
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
84H
136N
6O
61:[M+H]
+2205.8)とよく一致する測定値(2205.9)を得て、SGGOが得られていることを確認した。
【0082】
実施例2 (SGGOとFmoc−Lysとの反応)
実施例1で得られたSGGO(130mg、58.5μmol)を0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(1.5mL)に溶解させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミド:蒸留水(1:1)に溶解した40mMのFmoc−Lys塩酸塩(1.5mL、60μmol:9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基がリジンのα−アミノ基に結合した化合物の塩酸塩)を加え、30℃で24時間静置した。得られた反応液を、以下の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行い、脱塩後、凍結乾燥して前記構造式(b1)においてm=1で表されるSGG−Lys−Fmoc(39.9mg)を得た。
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
105H
160N
8O
65:[M+H]
+2574.0)とよく一致する測定値(2574.0)を得て、SGG−Lys−Fmocが得られていることを確認した。
【0083】
[逆相HPLCの条件(実施例2、3)]
(1)分析機器:紫外可視検出器UV702(GLサイエンス社製)、L−2130ポンプ(日立ハイテクノロジーズ社製)
(2)カラム:Inertsil ODS−3(商品名)(内径10mm×250mm、GLサイエンス社製)
(3)カラム平衡用緩衝液:100mmol/l酢酸−アンモニア緩衝液(pH7.0)(4)移動相:
・溶媒A:100mmol/L酢酸−アンモニア緩衝液(pH7.0)
・溶媒B:アセトニトリル
・グラジエント条件:時間0分から60分にかけて、溶媒比(A:B)が、
0分:(A:B=100:0)、10分:(A:B=98:2)、59分:(A:B=0:100)、60分:(A:B=0:100)となるように、直線的に溶媒Aの割合を減少、溶媒Bの割合を増加させた。
・流速4.8mL/min
(5)カラム温度:40℃
【0084】
実施例3 (SGG−Lys−Fmocの脱水反応)
実施例2で得られたSGG−Lys−Fmocの5mgを1.0Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(500μL)に溶解させた後に、40℃で7日間静置した。得られた反応液を、実施例2と同じ条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行い、脱塩後、凍結乾燥して前記構造式(c1)においてm=1で表されるSGG−Lys−Fmoc脱水体(1.5mg)を得た。
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
105H
158N
8O
64:[M+H]
+2557.4)とよく一致する測定値(2556.9)を得て、SGG−Lys−Fmoc脱水体が得られていることを確認した。
【0085】
実施例4 (SGGOとインスリンの反応)
実施例1で得られたSGGO(2.0mg、0.9μmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(25μL)、及び蒸留水(75μL)に溶解したインスリン(ペプチド研究所社製、0.53mg、91.2nmol)に加え、30℃で48時間静置した。得られた反応液を、以下の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行い、凍結乾燥して、インスリンにSGGが1分子結合したSGG−インスリンを得た。
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
341H
519N
71O
138S
6:[M+H]
+8014.6)とよく一致する測定値(8013.3)を得て、SGG−インスリンが得られていることを確認した。
【0086】
[逆相HPLCの条件(実施例4)]
(1)分析機器:紫外可視検出器UV702(GLサイエンス社製)L−2130ポンプ(日立ハイテクノロジーズ社製)
(2)カラム:YMC−Pack ODS−A−HG(商品名)(内径6.0mm×250 mm、YMC社製)
(3)カラム平衡用緩衝液:A:0.1M塩化ナトリウムを含む0.1%酢酸及びB:アセトニトリルの混合溶液(溶媒比(A:B)=8:2)
(4)移動相:
・溶媒A:溶媒0.1M塩化ナトリウムを含む0.1%酢酸
・溶媒B:アセトニトリル
・グラジエント条件:溶媒比(A:B)が、0分:(A:B=80:20)、40分:(A:B=60:40)となるように、0分から40分にかけて直線的に溶媒Aの割合を減少、溶媒Bの割合を増加させた。
・流速1.7mL/min
(5)カラム温度:25℃
【0087】
実施例5 (SGG−インスリンの脱水反応)
実施例4で得られたSGG−インスリンを0.1 Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(50μL)に溶解させ40℃で7日間静置した。得られた反応液を、MALDI−TOF MSにかけ、SGG−インスリンの脱水体が得られていることを確認した。
MALDI−TOF−MSの測定結果:計算値(Calcd for C
341H
517N
71O
137S
6:[M+H]
+7996.5)とよく一致する測定値(7996.8)が得られている。
【0088】
実施例6 (SGGOとアミノ基をもつオリゴ核酸誘導体との反応)
実施例1で得られたSGGOの50mM水溶液(7.62μL)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(12.5μL)、及び蒸留水(29.88μL)に溶解したアミノ基結合オリゴ核酸誘導体(ベックス社製、ATCCATGATGCTGTC(Amino))(180.1μg、38.1nmol)に加え、30℃で48時間静置した。得られた反応液を、以下の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行い、凍結乾燥してSGG−アミノ基結合オリゴ核酸誘導体を得た。
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
236H
336N
59O
154P
15:[M+H]
+6929.1)とよく一致する測定値(6929.5)を得て、SGG−アミノ基結合オリゴ核酸誘導体が得られていることを確認した。
【0089】
[逆相HPLCの条件(実施例6)]
(1)分析機器:紫外可視検出器UV702(GLサイエンス社製)L−2130ポンプ(日立ハイテクノロジーズ社製)
(2)カラム:Inertsil ODS−3V(商品名)(内径4.6mm×250mm、GLサイエンス社製)
(3)カラム平衡用緩衝液:A:100mmol/L酢酸−トリエチルアミン緩衝液(pH6.2)及びB:アセトニトリルの混合溶液(溶媒比(A:B)=90:10)
(4)移動相:
・溶媒A:溶媒100mmol/L酢酸−トリエチルアミン緩衝液(pH6.2)
・溶媒B:アセトニトリル
・グラジエント条件:溶媒比(A:B)が、0分:(A:B=95:10)45分:(A:B=55:45)となるよう、0分から45分にかけて直線的に溶媒Aの割合を減少、溶媒Bの割合を増加させた。
・流速1mL/min
(5)カラム温度:40℃
【0090】
実施例7 (SGG−アミノ基結合オリゴ核酸誘導体の脱水反応)
実施例6で得られたSGG−アミノ基結合オリゴ核酸誘導体を0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(50μL)に溶解させ40℃で7日間静置した。得られた反応液を、MALDI−TOF MSにかけ、SGG−アミノ基結合オリゴ核酸誘導体の脱水体が得られていることを確認した。
MALDI−TOF−MSの測定の結果:計算値(Calcd for C
236H
334N
59O
153P
15:[M+H]
+6911.1)とよく一致する測定値(6911.5)が得られている。
【0091】
合成例1 (SGOの合成)
非特許文献1に記載の方法で合成したジシアリルオクタサッカリドSG(100mg、49.5μmol)を原料として、実施例1と同様な方法で反応させ、下記構造式(e)で表されるシアリルグリコオキサゾリン(SGO:85.6mg、収率82.4%)を得た。MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
76H
123N
5O
56:[M+H]
+2002.7)とよく一致する測定値(2002.8)を得て、SGOが得られていることを確認した。
【0092】
【化31】
【0093】
合成例2 (GNOの合成)
N−アセチルグルコサミン(GlcNAc、シグマ−アルドリッチ社製)(22.0mg、100μmol)に0.5MのCDMBI水溶液(600μL)を加えて撹拌した。0℃でトリエチルアミン(104.5μL、749.9μmol)を加えて、4℃、1000rpmで30分間振とうさせた。得られた反応液を、以下の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後、0.1N水酸化ナトリウム(100μL)を加え凍結乾燥して、下記構造式(h)で表されるN−アセチルグルコオキサリド(GNO:11.7mg、収率52.9%)を得た。
【0094】
【化32】
【0095】
[逆相HPLCの条件(合成例2)]
(1)分析機器:紫外可視検出器UV702(GLサイエンス社製)、L−2130ポンプ(日立ハイテクノロジーズ社製)
(2)カラム:Inertsil ODS−3(商品名)(内径10mm×250mm、GLサイエンス社製)
(3)移動相:蒸留水
流速4.8mL/min
(4)カラム温度:30℃
【0096】
実施例8 (GNOとペンチルアミンとの反応)
合成例2で得られたGNO(143.8mg、702μmol)を100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH9、4.42mL)に溶解した。これにペンチルアミン(247μL)を加え、24時間30℃に加熱した。得られた反応液を以下の条件で逆相HPLCにかけ分離精製を行い、遠心濃縮機にかけ減圧乾燥後、凍結乾燥して無色の固体(124.0mg)を得た。
【0097】
[逆相HPLCの条件(実施例8、実施例9)]
(1)分析機器:Agilent1260 Infinity DAD VL(アジレント・テクノロジー社製) Agilent1260 バイオイナートクォータナリLC ポンプ(アジレント・テクノロジー社製)
(2)カラム:Inertsil ODS−3(商品名)(内径10mm×250mm、GLサイエンス社製)
(3)カラム平衡用緩衝液:100mmol/L酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0)
(4)移動相:
・溶媒A:100mmol/L酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0)
・溶媒B:アセトニトリル
・グラジエント条件:溶媒比(A:B)が、0分:(A:B=100:0)、10分(A:B=98:2)40分:(A:B=42:62)となるように、0分から40分にかけて直線的に溶媒Aの割合を減少、溶媒Bの割合を増加させた。
・流速4.8mL/min
(5)カラム温度:40℃
【0098】
得られた無色の固体について、NMR、MS、IR−ATR、UVを測定した。使用機器及び測定条件を以下に示す。
[NMR]Bruker AM500(
1H:500MHz、
13C:125MHz)で測定した。プローブは1H/19F/15N〜31P 多核種プローブ5mm(ATM,Zコイル)を用いた。すべての測定は室温で行った。
[MS]MALDI−TOF/MS autoflex II−KM Linearを用いた。
[IR−ATR]HORIBA FT−IR FT−720、ATRユニットはDuraSampl IR−IIを用いた。
[UV]日立U−2900Spetcrophotometerを用いた。
【0099】
NMR、IR−ATRの測定結果を以下に示す。
[
1H−NMR(500MHz)]
5.44(1H,d,J=4.0Hz),4.04(1H,t,J=4.0Hz),3.78(1H,dd,J=11.9 and 4.0Hz),3.70(1H,dt,J=4.0 and 8.9Hz),3.54−3.65(2H,m),3.40−3.52(2H,m),2.29(3H,s),1.62(2H,tt,J=8.0 and 8.0Hz),1.21−1.32(4H,m),0.83(3H,t,J=7.7Hz)
[
13C−NMR(125MHz)]
167.9(Cq),87.2(CH),71.6(CH),70.6(CH),66.8(CH×2),63.9(CH
2),43.9(CH
2),29.1(CH
2),27.7(CH
2),22.7(CH
2),14.2(CH
3),12.8(CH
3)
[IR(IR−ATR)] 3203,2929,2869,1558,1402,1031
【0100】
以上の測定結果より、得られた無色の固体は、下記の構造式(m1)で表される糖イミダゾリン誘導体(GlcNAcPent体)であり、収率60%であることが確認された。
【0101】
【化33】
【0102】
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
13H
27N
2O
5:[M+H]
+291.19)とよく一致する測定値(291.5)を得て、GlcNAcPent体が得られていることを確認した。
【0103】
実施例9 (GlcNAcPent−Imidazole体の合成)
実施例8で得られたGlcNAcPent体(15.8mg,54.4μmol)を蒸留水(0.6mL)に溶解し、65時間50℃に加熱した。得られた反応液を実施例8と同じ条件で逆相HPLCにかけ分離精製を行い、凍結乾燥して無色の固体(6.2mg)を得た。
【0104】
得られた無色の固体について、実施例8と同じ使用機器を使用し同じ条件で、NMR、MS、IR−ATR、UVを測定した。NMR、IR−ATR、UVの測定結果を以下に示す。
【0105】
[
1H−NMR(500MHz)]
7.04(1H,s),4.99(1H,d,J=3.7Hz),3.87(2H,t,J=6.7Hz),3.75(1H,dd,J=3.7 and 7.0Hz),3.71(1H,dd,J=11.6 and 2.75Hz),3.66(1H,ddd,J=7.0,4.25 and 2.75Hz),3.55(1H,dd,J=11.6 and 7.0Hz),2.32(3H,s),1.69(2H,tt,J=6.7 and 7.3Hz),1.24(2H,tt,J=7.3 and 7.0Hz)1.20(2H,tt,J=7.3 and 7.0Hz),0.79(3H,t,J=7.3Hz)
[
13C−NMR(125MHz)]
145.4(Cq),136.8(Cq),118.0(CH),73.8(CH),71.3(CH),66.9(CH),62.6(CH
2),46.2(CH
2),29.2(CH
2),27.9(CH
2),21.6(CH
2),13.2(CH
3),11.2(CH
3)
[IR(IR−ATR)] 3305.4,1637.3,1554.3,1409.7
[UV(H
2O)] λmax 211nm(ε3600)
【0106】
以上の測定結果より、得られた無色の固体は、下記の構造式(n)で表される糖イミダゾール誘導体(GlcNAcPent−Imidazole体)であり、収率42%であることが確認された。
【0107】
【化34】
【0108】
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
13H
25N
2O
4:[M+H]
+273.18)とよく一致する測定値(273.10)を得て、GlcNAcPent−Imidazole体が得られていることを確認した。
【0109】
合成例3 (MNOの合成)
N−アセチルムラミン酸(MN)(29.3mg、100μmol)に0.5MのCDMBI水溶液(2mL)を加えて撹拌した。0℃でトリエチルアミン(418.4μL、3mmol)を加えて、4℃、1000rpmで30分間振とうさせた。得られた反応液を、合成例2と同じ条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後、0.1N水酸化ナトリウム(100μL)を加え凍結乾燥して、下記構造式(j)で表されるN−アセチルムラミン酸オキサリド(MNO:17.7mg、収率60.4%)を得た。
【0110】
【化35】
【0111】
実施例10 (SGGOとGlyPheとの反応)
実施例1で得られたSGGOの2.2mg(1μmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(125μL)、及び蒸留水(125μL)に溶解させた。その後40mMのグリシルフェニルアラニン(GlyPhe)水溶液(250μL、10μmol)を加え、30℃で24時間静置した。得られた反応液を、前記の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後、凍結乾燥して下記構造式(o1)で表されるSGG−GlyPhe(1.4mg)を得た。MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
95H
150N
8O
64:[M+H]
+2427.9)とよく一致する測定値(2427.9)を得て、SGG−GlyPheが得られていることを確認した。
【0112】
【化36】
【0113】
実施例11 (SGGOとアニリンとの反応)
実施例1で得られたSGGOの2.2mg(1μmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(125μL)、及び蒸留水(125μL)に溶解させた後に、40mMのアニリン塩酸塩水溶液(250μL、10μmol)を加え、30℃で48時間静置した。得られた反応液を、前記の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後凍結乾燥して、下記構造式(d1)で表されるSGG−アニリン(0.6mg)を得た。MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
90H
143N
7O
61:[M+H]
+2298.8)とよく一致する測定値(2298.8)を得て、SGG−アニリンが得られていることを確認した。
【0114】
【化37】
【0115】
実施例12 (SGOとFmoc−Lysとの反応)
合成例1で得られたSGOの2.0mg(1μmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(125μL)、及び蒸留水(125μL)に溶解させた後に、N,N−ジメチルホルムアミド:蒸留水(1:1)に溶解した40mMのFmoc−Lys塩酸塩(250μL、10μmol)を加え、30℃で24時間静置した。得られた反応液を、前記の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後凍結乾燥して下記構造式(f1)で表されるSG−Fmoc−Lys(0.6mg)を得た。MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
97H
147N
7O
60:[M+H]
+2370.9)とよく一致する測定値(2371.1)を得て、SG−Fmoc−Lysが得られていることを確認した。
【0116】
【化38】
【0117】
実施例13 (SGOとGlyPheとの反応)
合成例1で得られたSGOの2.0mg(1μmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(125μL)、及び蒸留水(125μL)に溶解させた後に、40mMのGlyPhe水溶液(250μL、10μmol)を加え、30℃で24時間静置した。得られた反応液を、以下の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後凍結乾燥して下記構造式(g1)で表されるSG−GlyPhe(0.6mg)を得た。MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
87H
137N
7O
59:[M+H]
+2224.8)とよく一致する測定値(2224.8)を得て、SG−GlyPheが得られていることを確認した。
【0118】
【化39】
【0119】
[逆相HPLCの条件(実施例13)]
(1)分析機器:紫外可視検出器UV702(GLサイエンス社製)、L−2130ポンプ(日立ハイテクノロジーズ社製)
(2)カラム:Inertsil ODS−3(商品名)(内径10mm×250mm、GLサイエンス社製)
(3)カラム平衡用緩衝液:A及びBの混合溶液(溶媒比(A:B)=7:3)A:100mmol/L酢酸−アンモニア緩衝液(pH7.0)、B:アセトニトリル
(4)移動相:
・溶媒A:100mmol/L酢酸−アンモニア緩衝液(pH7.0)
・溶媒B:アセトニトリル
・グラジエント条件:時間0分から30分にかけて、溶媒比(A:B)が、0分:(A:B=70:30)、30分:(A:B=55:45)となるように、直線的に溶媒Aの割合を減少、溶媒Bの割合を増加させた。
・流速4.8mL/min
(5)カラム温度:40℃
【0120】
実施例14 (MNOとFmoc−Lysとの反応)
合成例3で得られたMNOの50mM水溶液(20μL)を、0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(125μL)、及び蒸留水(105μL)に溶解させた後に、N,N−ジメチルホルムアミド:蒸留水(1:1)に溶解した40mMのFmoc−Lys塩酸塩(250μL、10μmol)を加え、30℃で6時間静置した。得られた反応液を、実施例2と同じ条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後凍結乾燥して下記構造式(k1)で表されるMN−Fmoc−Lys(0.2mg)を得た。MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
32H
41N
3O
11:[M+H]
+644.7)とよく一致する測定値(644.7)を得て、MN−Fmoc−Lysが得られていることを確認した。
【0121】
【化40】
【0122】
実施例15 (GNOとFmoc−Lysとの反応)
合成例2で得られたGNOの32.0mg(159μmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(1.0mL)に溶解させた後に、N,N−ジメチルホルムアミドに溶解したFmoc−Lys塩酸塩(32.0mg、79μmol)を加え、30℃で25時間静置した。得られた反応液を、以下の条件で逆相HPLCにかけ、分離精製を行った後凍結乾燥して生成物(36.0mg)を得た。
【0123】
[逆相HPLCの条件(実施例15、16)]
下記の(a−1)〜(a−5)の条件で分離精製を行い凍結乾燥を行った後、(b−1)〜(b−5)の条件で分離精製を行い凍結乾燥した。
【0124】
(a−1)分析機器:Agilent1260 Infinity DAD VL(アジレント・テクノロジー社製)Agilent1260 バイオイナートクォータナリLC ポンプ(アジレント・テクノロジー社製)
(a−2)カラム:Inertsil ODS−3(商品名)(内径10mm×250mm、GLサイエンス社製)
(a−3)カラム平衡用緩衝液:100mmol/L酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0)
(a−4)移動相:
・溶媒A:100mmol/L酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0)
・溶媒B:アセトニトリル
・グラジエント条件:溶媒比(A:B)が、0分:(A:B=100:0)、10分(A:B=98:2)40分:(A:B=42:62)となるように、0分から40分にかけて直線的に溶媒Aの割合を減少、溶媒Bの割合を増加させた。
・流速4.8mL/min
(a−5)カラム温度:40℃
【0125】
(b−1)分析機器:Agilent1260 Infinity DAD VL(アジレント・テクノロジー社製)Agilent1260 バイオイナートクォータナリLC ポンプ(アジレント・テクノロジー社製)
(b−2)カラム:Inertsil ODS−3(商品名)(内径10mm×250mm、GLサイエンス社製)
(b−3)カラム平衡用緩衝液:0.1%トリフルオロ酢酸水溶液
(b−4)移動相:
・溶媒A:0.1%トリフルオロ酢酸水溶液
・溶媒B:アセトニトリル
・グラジエント条件:溶媒比(A:B)が、0分:(A:B=100:0)、10分(A:B=98:2)40分:(A:B=42:62)となるように、0分から40分にかけて直線的に溶媒Aの割合を減少、溶媒Bの割合を増加させた。
・流速4.8mL/min
(b−5)カラム温度:40℃
【0126】
得られた生成物について、NMR、MSを測定した。使用機器及び測定条件を以下に示す。
[NMR]Bruker AM500(
1H:500MHz、
13C:125MHz)およびJMN−AL300(
1H:300MHz、
13C:75MHz)で測定した。プローブは1H/19F/15N〜31P 多核種プローブ5mm(ATM,Zコイル)を用いた。すべての測定は室温で行った。
[MS]MALDI−TOF/MS autoflex II−KM Linearを用いた。NMRの測定結果を以下に示す。
【0127】
[
1H−NMR(300MHz)]
7.76―7.82(2H,m),7.56―7.63(2H,m),7.29―7.42(4H,m),5.38(1H,d,J=3.7Hz),4.20(2H,t,J=5.2Hz),4.01(1H,t,J=4.7Hz),3.89(1H,dd,J=2.2,5.5Hz),3.72―3.80(2H,m),3.51―3.70(4H,m),3.30―3.42(2H,m),2.20(3H,s),1.40―1.60(4H,m),0.90―1.20(2H,m)
[
13C−NMR(125MHz)]
166.5(Cq),163.1(Cq),162.8(Cq),143.5(Cq),140.7(Cq),127.6(CH),127.1(CH),125.0(CH),119.7(CH),86.3(CH),70.6(CH),69.5(CH),65.8(CH),65.7(CH),62.9(CH
2),55.9(CH),46.7(CH),42.5(CH
2),31.5(CH
2×2),26.8(CH
2),22.3(CH
2),11.6(CH
3)
【0128】
以上の測定結果より、得られた生成物は、下記の構造式(i1)で表されるGN−Fmoc−Lys(GlcNAcFmocLys体)であり、収率は40%であることが確認された。
【0129】
【化41】
【0130】
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
29H
37N
3O
9:[M+H]
+572.6)とよく一致する測定値(572.6)を得て、GN−Fmoc−Lysが得られていることを確認した。
【0131】
実施例16 (GlcNAcFmocLys−Imidazole体の合成)
実施例15で得られたGlcNAcFmocLys体(4.3mg,7.5μmol)を蒸留水(0.2mL)に溶解し、66時間50℃に加熱した。得られた反応液を実施例15と同じ条件で逆相HPLCにかけ分離精製を行い、凍結乾燥して無色の固体(3.2mg)として得た。
【0132】
得られた無色の固体について、実施例15と同じ使用機器を使用し同じ条件で、NMR、MSを測定した。NMRの測定結果を以下に示す。
【0133】
[
1H−NMR(300MHz)]
7.73―7.81(2H,m),7.50―7.63(2H,m),7.20―7.32(4H,m),4.91(1H,d,J=5.13Hz),4.18(1H,t,J=5.13Hz),3.30―3.90(9H,m),2.20(3H,s),1.40―1.70(4H,m),0.80―1.20(2H,m)
[
13C−NMR(75MHz)]
188.0,179.4,176.4,144.4,144.3,141.5,133.7,128.4,127.9,125.7,120.5,118.7,73.5,71.5,65.1,63.6,56.7,47.5,32.1,29.0,22.6,10.5
【0134】
以上の測定結果より、得られた無色の固体は、下記の構造式(p)で表される糖イミダゾール誘導体(GlcNAcFmocLys−Imidazole体)であり、収率12%であることが確認された。
【0135】
【化42】
【0136】
MALDI−TOF−MS測定を行ったところ、計算値(Calcd for C
29H
36N
3O
8:[M+H]
+554.60)とよく一致する測定値(554.65)を得て、GlcNAcFmocLys−Imidazole体が得られていることを確認した。
【0137】
実施例17 (GNOとGlyPheとの反応)
合成例2で得られたGNOの323.0mg(1.59mmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(9.0mL)に溶解させた後に、蒸留水に溶解したGlyPhe(88.9mg、400μmol)を加え、30℃で24時間静置した。得られた反応液を逆相HPLCにかけ、実施例2における(1)〜(5)と同じ条件で、分離精製を行った後凍結乾燥して無色の固体の生成物(243.8mg)を得た。
【0138】
得られた生成物について、実施例15と同じ使用機器を使用し同じ条件で、NMR測定及びMALDI−TOF−MS測定を行った。NMR、MSの測定結果を以下に示す。
【0139】
[
1H−NMR(300MHz)]
7.20−7.36(5H,m),5.20(1H,d,J=4.0Hz),4.45(1H,dd,J=4.8 and 9.9Hz),4.16(2H,s),4.07(1H,t,J=5.9Hz),3.90(1H,dd,J=1.8 and 5.9Hz),3.78(1H,dd,J=1.8 and 11.3Hz),3.66−3.72(1H,m),3.61(1H,dd,J=5.9 and 11.3Hz),3.53(1H,dd,J=1.8 and 8.4Hz),3.20(1H,dd,J=4.8 and 13.9Hz),2.83(1H,dd,J=9.9 and 13.9Hz),2.06 (3H,s)
[
13C−NMR(75MHz)]
178.4,169.2,167.9,129.9,129.3,127.5,88.0,71.3,70.9,70.1,66.6,63.5,57.7,45.7,38.5,12.5
[MALDI−TOF−MS] 測定値:426.6
計算値(Calcd for C
19H
27N
3O
8:[M+H]
+426.4)
【0140】
以上の測定結果より、得られた生成物は、下記の構造式(q)で表されるGN−GlyPhe(GlcNAcGlyPhe体)であり、収率は72%であることが確認された。
【0141】
【化43】
【0142】
実施例18 (GlcNAcGlyPhe−Imidazole体の合成)
実施例17で得られたGlcNAcGlyPhe体(128.0mg,300μmol)を蒸留水(13mL)に溶解し、66時間50℃に加熱した。得られた反応液を、グラジエント条件の溶媒比(A:B)が、0分:(A:B=100:0)、30分(A:B=30:70)40分:(A:B=0:100)となるようにした以外は、実施例15と同じ条件で逆相HPLCにかけ分離精製を行い、凍結乾燥して無色の固体(45.7mg)を得た。得られた無色の固体を蒸留水に溶解し、66時間70℃に加熱した。得られた反応液を実施例2における(1)〜(5)と同じ条件で、逆相HPLCにかけ分離精製を行い、凍結乾燥して無色の固体(11.0mg)の生成物を得た。
【0143】
得られた生成物について、実施例15と同じ使用機器を使用し同じ条件で、NMR測定及びMALDI−TOF−MS測定を行った。NMR、MSの測定結果を以下に示す。
【0144】
[
1H−NMR(300MHz)]
7.20―7.40(5H,m),7.03(1H,s),5.00(1H,d,J=5.49Hz),4.80(2H,d,J=16.8Hz),4.48(1H,t,J=5.49Hz),3.58―3.85(4H,m),3.23(1H,d,J=11.0Hz),2.83(1H,d,J=11.0Hz),2.26(3H,s)
[
13C−NMR(75MHz)]
178.2,166.9,146.4,138.5,133.8,129.9,129.9,129.3,129.3,127.5,112.0,73.5,71.3,65.1,63.5,57.2,49.9,38.5,10.5
[MALDI−TOF−MS] 測定値:408.6
計算値(Calcd for C
29H
36N
3O
8:[M+H]
+408.4)
【0145】
以上の測定結果より、得られた無色の固体は、下記の構造式(r)で表される糖イミダゾール誘導体(GlcNAcGlyPhe−Imidazole体)であり、収率9%であることが確認された。
【0146】
【化44】
【0147】
実施例19 (GNOとアニリンとの反応)
合成例2で得られたGNOの12.6mg(61.9μmol)を0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)(0.2mL)に溶解させた後に、蒸留水に溶解したアニリン塩酸塩(24.1mg、186μmol)を加え、30℃で26時間静置した。得られた反応液について、実施例15と同じ使用機器を使用し同じ条件で、NMR測定及びMALDI−TOF−MS測定を行った。NMR、MSの測定結果を以下に示す。
【0148】
[
1H−NMR(500MHz)]
7.52―7.58(3H,m),7.35―7.40(2H,m),5.76(1H,d,J=4.9Hz),4.26(1H,t,J=4.9Hz),4.13(1H,dd,J=5.8 and 1.6Hz),3.82(1H,dd,J=11.9 and 2.8Hz),3.74―3.78(1H,m),3.62―3.68(2H,m),2.20(3H,s)
[
13C−NMR(75MHz)]
167.1(Cq),133.0(Cq),130.20(CH),130.16(CH),127.4(CH),89.1(CH),70.5(CH),70.3(CH),69.4(CH),66.1(CH),62.8(CH
2),12.4(CH
3)
[MALDI−TOF−MS] 測定値:297.3
計算値(Calcd for C
14H
21N
2O
5:[M+H]
+297.2)
【0149】
以上の測定結果より、得られた生成物は、下記の構造式(s)で表されるGN−アニリン(GlcNAcAn体)であり、収率は19%であることが確認された。
【0150】
【化45】
【0151】
実施例20 (GNアニリン−Imidazole体の合成)
実施例19で得られたGNアニリン(16.6mg,56.0μmol)を蒸留水(0.5mL)に溶解し、4日間50℃に加熱した。得られた反応液を実施例15と同じ条件で逆相HPLCにかけ分離精製を行い、凍結乾燥して無色の固体(2.1mg)を得た。得られた無色の固体を蒸留水に溶解し、11日間70℃に加熱した。得られた反応液を実施例8と同じ条件で逆相HPLCにかけ分離精製を行い、凍結乾燥して無色の固体(0.9 mg)を得た。得られた無色の固体について、実施例15と同じ使用機器を使用し同じ条件で、NMR測定及びMALDI−TOF−MS測定を行った。NMR、MSの測定結果を以下に示す。
【0152】
[
1H−NMR(300MHz)]
7.40―7.60(3H,m),7.33―7.40(2H,m),7.14(1H,s),4.80(1H,d,J=4.2Hz),3.83(1H,dd,J=6.5 and 4.2Hz),3.60―3.76(2H,m),3.56(1H,dd,J=11.0 and 6.5Hz),2.22(3H,s)
[
13C−NMR(75MHz)]
146.7,141.2,139.8,130.3,129.3,126.3,119.7,74.5,72.1,68.2,63.3,12.9
[MALDI−TOF−MS] 測定値:279.13
計算値(Calcd for C
14H
18N
2O
4:[M+H]
+279.1)
【0153】
【化46】