(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6343025
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】データ送信方法および通信装置
(51)【国際特許分類】
H04W 4/00 20180101AFI20180604BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20180604BHJP
H04W 80/00 20090101ALI20180604BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20180604BHJP
H04W 88/10 20090101ALI20180604BHJP
【FI】
H04W4/00 111
H04W48/18
H04W80/00
H04W88/06
H04W88/10
【請求項の数】20
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-556769(P2016-556769)
(86)(22)【出願日】2015年3月3日
(65)【公表番号】特表2017-513314(P2017-513314A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】CN2015073576
(87)【国際公開番号】WO2015135430
(87)【国際公開日】20150917
【審査請求日】2016年11月9日
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2014/073121
(32)【優先日】2014年3月10日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲錦▼芳
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】彭 程▲暉▼
【審査官】
伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−522870(JP,A)
【文献】
特表2013−502850(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/098656(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0034331(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ、プロセッサ、通信インタフェースを備えた通信装置であって、
前記メモリは、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を格納するように構成され、
前記プロセッサは、スケジュールすべきデータ・フローを決定し、前記マッピング情報および前記データ・フローのデータ・フロー識別子に従って、前記データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定し、様々な物理層送信技術識別子に対応するデータ・フローに従って異なるトランスポート・ブロックを生成し、前記物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って、前記物理層送信技術識別子に対応するトランスポート・ブロックに処理を実施することによって無線通信データを生成し、前記通信インタフェースを用いることによって前記無線通信データを受信端に送信するように構成され、各物理層送信技術識別子はトランスポート・ブロックの1つのタイプに対応する、
通信装置。
【請求項2】
前記通信装置が基地局であり前記受信端がユーザ機器であるとき、前記プロセッサは、前記通信インタフェースを用いることによって前記無線通信データを受信端に送信する前に、前記受信端が前記物理層送信技術識別子に対応する前記物理層送信技術に従って前記無線通信データを解析することによって前記トランスポート・ブロックを取得して、前記データ・フローを取得するように、前記通信インタフェースを用いることによって、前記無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を前記受信端に送信するようにさらに構成され、前記ダウンリンク・スケジューリング情報は前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術識別子を運搬する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信装置がユーザ機器であり前記受信端が基地局であるとき、前記プロセッサは、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、前記通信インタフェースを用いることによって、前記受信端により送信されたアップリンク・スケジューリング情報を受信するようにさらに構成され、前記アップリンク・スケジューリング情報は前記物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、
前記プロセッサは特に、
前記物理層送信技術識別子に対応する前記時間周波数リソース情報に従って、前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、
前記受信端が、前記無線通信データに使用される前記時間周波数リソースに対応する前記物理層送信技術に従って前記無線通信データを解析することによって前記トランスポート・ブロックを取得して、前記データ・フローを取得するように、前記時間周波数リソースを用いることによって前記無線通信データを前記受信端に送信する
ように構成される、請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記アップリンク・スケジューリング情報はさらに、前記データ・フロー識別子と前記物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬し、
前記プロセッサは、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、前記データ・フロー識別子と前記アップリンク・スケジューリング情報で運搬される前記物理層送信技術識別子との間の前記対応関係に従って前記マッピング情報を更新するようにさらに構成される、
請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記データ・フロー識別子は、媒体アクセス制御サブレイヤでの論理チャネル識別子LCID、パケットデータ集線プロトコルPDCPサブレイヤまたは無線リンク制御RLCサブレイヤで使用される機能エンティティ番号、またはデータ・フローが前記通信装置で実装されているときデータ・フローを特定するために使用されるネットワーク送信ポート番号またはトンネル・エンドポイント識別子であり、
前記物理層送信技術識別子は、波形技術の識別子、符号化技術の識別子、高次変調技術の識別子、および空間変調技術の識別子の1つまたは任意の組合せを含む、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
プロセッサと通信インタフェースを備えた通信装置であって、
前記プロセッサは、前記通信インタフェースを用いることによって、送信端により送信された無線通信データを受信し、前記無線通信データに対応する物理層送信技術を決定し、前記決定された物理層送信技術に従って前記無線通信データを解析することによって、前記無線通信データに対応するトランスポート・ブロックを取得し、前記無線通信データに対応する前記トランスポート・ブロックに含まれるデータ・フローを取得するように構成される、
通信装置。
【請求項7】
前記通信装置がユーザ機器であり前記送信端が基地局であるとき、前記プロセッサは、前記通信インタフェースを用いることによって、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、前記無線通信データに対応し前記送信端により送信されたダウンリンク・スケジューリング情報を受信するようにさらに構成され、前記ダウンリンク・スケジューリング情報は前記無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬し、
前記プロセッサは特に、前記物理層送信技術識別子に従って、前記無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するように構成される、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信装置が基地局であり前記送信端がユーザ機器であるとき、前記プロセッサは、前記通信インタフェースを用いることによって、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、様々な物理層送信技術に対して異なる時間周波数リソースを割り当て、前記通信インタフェースを用いることによってアップリンク・スケジューリング情報を前記送信端に送信するようにさらに構成され、前記アップリンク・スケジューリング情報は前記物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、その結果、前記送信端が、前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、前記決定された時間周波数リソースを用いることによって前記無線通信データを前記通信装置に送信し、
前記プロセッサは特に、前記無線通信データに使用される前記時間周波数リソースに従って、前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術を決定するように構成される、
請求項6に記載の通信装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記通信インタフェースを用いることによってアップリンク・スケジューリング情報を前記送信端に送信する前に、前記データ・フローに対して物理層送信技術を割り当てるようにさらに構成され、
前記アップリンク・スケジューリング情報はさらに、前記データ・フロー識別子と前記物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬し、その結果、前記送信端が、前記データ・フロー識別子と前記アップリンク・スケジューリング情報で運搬される前記物理層送信技術識別子との間の前記対応関係に従って、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を前記送信端で更新する、
請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記データ・フロー識別子は、媒体アクセス制御サブレイヤでの論理チャネル識別子LCID、パケットデータ集線プロトコルPDCPサブレイヤまたは無線リンク制御RLCサブレイヤで使用される機能エンティティ番号、またはデータ・フローが前記通信装置で実装されているときデータ・フローを特定するために使用されるネットワーク送信ポート番号またはトンネル・エンドポイント識別子であり、
前記物理層送信技術識別子は、波形技術の識別子、符号化技術の識別子、高次変調技術の識別子、または空間変調技術の識別子の1つまたは任意の組合せを含む、
請求項6乃至9の何れか1項に記載の通信装置。
【請求項11】
データ送信方法であって、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報が送信端に格納され、前記マッピング情報が前記データ・フロー識別子と前記物理層送信技術識別子の間の対応関係を含み、前記方法は、
前記送信端によって、スケジュールすべきデータ・フローを決定するステップと、
前記送信端によって、前記マッピング情報から、前記データ・フローのデータ・フロー識別子に従って、前記データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定するステップと、
前記送信端によって、異なるトランスポート・ブロックを様々な物理層送信技術識別子に対応するデータ・フローに従って生成して、前記トランスポート・ブロックを用いることによって前記データ・フローを受信端に送信するステップであって、各物理層送信技術識別子はトランスポート・ブロックの1つのタイプに対応する、ステップと、
前記送信端によって、前記物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って、前記物理層送信技術識別子に対応するトランスポート・ブロックに処理を実施することによって無線通信データを生成するステップと、
前記送信端によって、前記無線通信データを前記受信端に送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記送信端が基地局であり前記受信端がユーザ機器であるとき、前記送信端によって、前記無線通信データを前記受信端に送信する前に、前記方法はさらに、
前記送信端によって、前記無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を前記受信端に送信するステップであって、前記ダウンリンク・スケジューリング情報は前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術識別子を運搬し、その結果、前記受信端が前記物理層送信技術識別子に対応する前記物理層送信技術に従って前記無線通信データを解析することによって前記トランスポート・ブロックを取得し、前記データ・フローを取得する、ステップ
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記送信端がユーザ機器であり前記受信端が基地局であるとき、前記送信端によって、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、前記方法はさらに、
前記送信端によって、前記受信端により送信されたアップリンク・スケジューリング情報を受信するステップであって、前記アップリンク・スケジューリング情報は前記物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬する、ステップと、
を含み、
前記送信端によって、前記無線通信データを前記受信端に送信するステップは特に、
前記送信端によって、前記物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報に従って、前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定するステップと、
前記受信端が、前記無線通信データに使用される前記時間周波数リソースに対応する前記物理層送信技術に従って前記無線通信データを解析することによって前記トランスポート・ブロックを取得して前記データ・フローを取得するように、前記送信端によって、前記時間周波数リソースを用いることによって、前記無線通信データを前記受信端に送信するステップと、
である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記アップリンク・スケジューリング情報はさらに、前記データ・フロー識別子と前記物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬し、
前記送信端によって、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、前記方法はさらに、前記送信端によって、前記データ・フロー識別子と前記アップリンク・スケジューリング情報で運搬される前記物理層送信技術識別子との間の前記対応関係に従って前記マッピング情報を更新するステップを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記データ・フロー識別子は、媒体アクセス制御サブレイヤでの論理チャネル識別子LCID、パケットデータ集線プロトコルPDCPサブレイヤまたは無線リンク制御RLCサブレイヤで使用される機能エンティティ番号、またはデータ・フローが通信装置で実装されているときデータ・フローを特定するために使用されるネットワーク送信ポート番号またはトンネル・エンドポイント識別子であり、
前記物理層送信技術識別子は、波形技術の識別子、符号化技術の識別子、高次変調技術の識別子、または空間変調技術の識別子の1つまたは任意の組合せを含む、
請求項11乃至14の何れか1項に記載の方法。
【請求項16】
受信端により、送信端により送信された無線通信データを受信するステップと、
前記受信端により、前記無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップと、
前記受信端により、前記決定された物理層送信技術に従って前記無線通信データを解析することによって、前記無線通信データに対応するトランスポート・ブロックを取得するステップと、
前記受信端により、前記無線通信データに対応する前記トランスポート・ブロックに含まれるデータ・フローを取得するステップと、
を含む、データ送信方法。
【請求項17】
前記受信端がユーザ機器であり前記送信端が基地局であるとき、前記受信端により、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、前記方法はさらに、前記受信端により、前記無線通信データに対応し前記送信端により送信されたダウンリンク・スケジューリング情報を受信するステップであって、前記ダウンリンク・スケジューリング情報は前記無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬する、ステップを含み、
前記受信端により、前記無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップは特に、前記受信端により、前記物理層送信技術識別子に従って、前記無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップである、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記受信端が基地局であり前記送信端がユーザ機器であるとき、受信端により、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、前記方法はさらに、
前記受信端により、様々な物理層送信技術に対する異なる時間周波数リソースを割り当てるステップと、
前記受信端により、アップリンク・スケジューリング情報を前記送信端に送信するステップであって、前記アップリンク・スケジューリング情報は前記物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、その結果、前記送信端が、前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、前記決定された時間周波数リソースを用いることによって前記無線通信データを前記受信端に送信する、ステップと、
を含み、
前記受信端により、前記無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップは特に、前記受信端により、前記無線通信データに使用される前記時間周波数リソースに従って、前記無線通信データに対応する前記物理層送信技術を決定するステップある、
請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記受信端により、アップリンク・スケジューリング情報を前記送信端に送信する前に、前記方法はさらに、前記受信端により、前記データ・フローに対する物理層送信技術を割り当てるステップを含み、
前記アップリンク・スケジューリング情報はさらに、前記送信端が、前記データ・フロー識別子と前記アップリンク・スケジューリング情報で運搬される前記物理層送信技術識別子との間の対応関係に従って、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を前記送信端で更新するように、前記データ・フロー識別子と前記物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬する、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記データ・フロー識別子は、媒体アクセス制御サブレイヤでの論理チャネル識別子LCID、パケットデータ集線プロトコルPDCPサブレイヤまたは無線リンク制御RLCサブレイヤで使用される機能エンティティ番号、またはデータ・フローが通信装置で実装されているときデータ・フローを特定するために使用されるネットワーク送信ポート番号またはトンネル・エンドポイント識別子であり、
前記物理層送信技術識別子は、波形技術の識別子、符号化技術の識別子、高次変調技術の識別子、または空間変調技術の識別子の1つまたは任意の組合せを含む、
請求項16乃至19の何れか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信技術の分野に関し、特に、データ送信方法および通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの発展とともに、単一キャリア周波数分割多重アクセス(Single carrier frequency division multiple access、SC−FDMA)および直交周波数分割多重(Orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)がそれぞれ、無線スペクトル効率を高めるために、アップリンク・データ送信とダウンリンク・データ送信に使用されている。OFDMシステムは周波数同期に対する高い要件を有し、周波数オフセットと位相雑音はOFDMシステムの性能に対して相対的に高い影響を及ぼす。したがって、OFDMシステムは幾つかの場合には適用不能であり、別のマルチ・キャリア変調技術を考慮する必要がある。さらに、データ・サービスの多様化とともに、様々な送信要件が生ずる。例えば、幾つかのマシン・タイプ通信(Machine type communications、MTC)サービスにおいて、データは定期的に送信され、データ量は小さく、マシン間(Machine−To−Machine、M2M)端末装置は一般に相対的に長いサービス寿命を有し、したがって、エネルギ節約は困難な課題である。電力節約効果を実現するためのシグナリング連携を減らすために、ユニバーサル・フィルタード・マルチキャリア(Universal filtered multicarrier、UFMC)、フィルタ・バンク・マルチキャリア(Filter bank multicarrier、FBMC)、汎用周波数分割多重(Generalized frequency division multiplexing、GFDM)、双直交周波数分割多重(Bi−orthogonal frequency division multiplexing、BFDM)のような、同期に関する要件があまり高くない幾つかの物理層送信技術を使用することがより適切である。さらに、同期に関する要件が高くないこれらの物理層送信技術はさらに、送信ネットワーク同期に関する要件を減らすことができ、協調送信の性能を高めることができる。
【0003】
しかし、既存のデータ送信では、同一のユーザ機器の複数のタイプのサービス・データは媒体アクセス制御(Media access control、MAC)層で多重化され、データ・フローは物理(Physical、PHY)層では区別されない。したがって、様々な物理層送信技術を、同一のユーザ機器の複数のデータ・フローに対して選択することはできない。結果として、スペクトルのリソースを十分に使用することができず、送信効率は高くない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
これに鑑み、本発明の諸実施形態ではデータ送信方法およびユーザ機器を提供し、その結果、様々な物理層送信技術を同一のユーザ機器の複数のデータ・フローに使用でき、スペクトルのリソースが十分に使用され送信効率が向上する。
【0005】
第1の態様によれば、本発明の1実施形態では通信装置を提供する。当該通信装置は、メモリ、プロセッサと通信インタフェースを備える。当該メモリは、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を格納するように構成され、当該マッピング情報は、当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間の対応関係を含み、当該プロセッサは、スケジュールすべきデータ・フローを決定し、当該マッピング情報から、当該データ・フローのデータ・フロー識別子に従って、当該データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定し、様々な物理層送信技術識別子に対応するデータ・フローに従って異なるトランスポート・ブロックを生成し、当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って、当該物理層送信技術識別子に対応するトランスポート・ブロックに処理を実施することによって無線通信データを生成し、当該通信インタフェースを用いることによって当該無線通信データを受信端に送信するように構成される。各物理層送信技術識別子はトランスポート・ブロックの1つのタイプに対応する。
【0006】
第1の態様の第1の可能な実装方式において、通信装置が基地局であり受信端がユーザ機器であるとき、当該プロセッサは、当該通信インタフェースを用いることによって当該無線通信データを受信端に送信する前に、当該通信インタフェースを用いることによって、当該無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を受信端に送信するようにさらに構成される。当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬し、その結果、受信端が当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、当該データ・フローを取得する。
【0007】
第1の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第2の可能な実装方式では、当該プロセッサは特に、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報に別々に実施し、全ての処理されたダウンリンク・スケジューリング情報を多重化することによってダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成し、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、当該通信インタフェースを用いることによって当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信するように構成される。
【0008】
第1の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第3の可能な実装方式では、当該プロセッサは特に、複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を多重化することによってダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成し、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化および速度マッチングを当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループに実施し、処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、当該通信インタフェースを用いることによって当該処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信するように構成される。
【0009】
第1の態様の第4の可能な実装方式では、通信装置がユーザ機器であり受信端が基地局であるとき、当該プロセッサは、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、当該通信インタフェースを用いることによって、受信端により送信されたアップリンク・スケジューリング情報を受信するようにさらに構成され、当該アップリンク・スケジューリング情報は当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、当該プロセッサは特に、当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、受信端が、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、当該データ・フローを取得するように、当該時間周波数リソースを用いることによって当該無線通信データを受信端に送信するように構成される。
【0010】
第1の態様の第4の可能な実装方式を参照して、第5の可能な実装方式では、当該アップリンク・スケジューリング情報はさらに、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬し、当該プロセッサは、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、当該データ・フロー識別子と当該アップリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子との間の対応関係に従ってマッピング情報を更新するようにさらに構成される。
【0011】
第2の態様によれば、本発明の1実施形態ではユーザ機器を提供する。当該ユーザ機器はプロセッサと通信インタフェースを備え、当該プロセッサは、当該通信インタフェースを用いることによって、送信端により送信された無線通信データを受信し、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定し、当該決定された物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって、当該無線通信データに対応するトランスポート・ブロックを取得し、当該無線通信データに対応する当該トランスポート・ブロックに含まれるデータ・フローを取得するように構成される。
【0012】
第2の態様の第1の可能な実装方式では、通信装置がユーザ機器であり送信端が基地局であるとき、当該プロセッサは、当該通信インタフェースを用いることによって、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、当該無線通信データに対応し送信端により送信されたダウンリンク・スケジューリング情報を受信するようにさらに構成され、当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬し、当該プロセッサは特に、当該物理層送信技術識別子に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するように構成される。
【0013】
第2の態様の第2の可能な実装方式では、通信装置が基地局であり送信端がユーザ機器であるとき、当該プロセッサは、通信インタフェースを用いることによって、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、様々な物理層送信技術に対して異なる時間周波数リソースを割り当て、当該通信インタフェースを用いることによってアップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するようにさらに構成される。当該アップリンク・スケジューリング情報は当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、その結果、送信端が、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、当該決定された時間周波数リソースを用いることによって当該無線通信データを当該通信装置に送信する。当該プロセッサは特に、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するように構成される。
【0014】
第2の態様の第2の可能な実装方式を参照して、第3の可能な実装方式では、当該プロセッサは、通信インタフェースを用いることによってアップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信する前に、データ・フローに対して物理層送信技術を割り当てるようにさらに構成される。当該アップリンク・スケジューリング情報はさらに、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬し、その結果、送信端が、当該データ・フロー識別子と当該アップリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子との間の対応関係に従って、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を送信端で更新する。
【0015】
第2の態様の第2の可能な実装方式または第2の態様の第3の可能な実装方式を参照して、第4の可能な実装方式では、当該プロセッサは特に、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、複数のアップリンク・スケジューリング情報に別々に実施し、全ての処理されたアップリンク・スケジューリング情報を多重化することによってアップリンク・スケジューリング情報グループを生成し、当該アップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、当該通信インタフェースを用いることによって当該アップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するように構成される。
【0016】
第2の態様の第2の可能な実装方式または第2の態様の第3の可能な実装方式を参照して、第5の可能な実装方式では、当該プロセッサは特に、複数のアップリンク・スケジューリング情報を多重化することによってアップリンク・スケジューリング情報グループを生成し、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、当該アップリンク・スケジューリング情報グループに実施し、当該処理されたアップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、当該通信インタフェースを用いることによって当該アップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するように構成される。
【0017】
第3の態様によれば、本発明の1実施形態ではデータ送信方法を提供する。
データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報
が送信端に格納され、当該マッピング情報は、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を含み、当該方法は、送信端によって、スケジュールすべきデータ・フローを決定するステップと、送信端によって、当該マッピング情報から、当該データ・フローのデータ・フロー識別子に従って、当該データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定するステップと、送信端によって、異なるトランスポート・ブロックを様々な物理層送信技術識別子に対応するデータ・フローに従って生成して、当該トランスポート・ブロックを用いることによって当該データ・フローを受信端に送信するステップであって、各物理層送信技術識別子はトランスポート・ブロックの1つのタイプに対応する、ステップと、送信端によって、当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って、当該物理層送信技術識別子に対応するトランスポート・ブロックに処理を実施することによって無線通信データを生成するステップと、送信端によって、当該無線通信データを受信端に送信するステップとを含む。
【0018】
第3の態様の第1の可能な実装方式では、送信端が基地局であり受信端がユーザ機器であるとき、送信端によって、無線通信データを受信端に送信する前に、当該方法はさらに、送信端によって、当該無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を受信端に送信するステップを含む。当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬し、その結果、受信端が当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、当該データ・フローを取得する。
【0019】
第3の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第2の可能な実装方式では、送信端によって、無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を受信端に送信するステップは特に、送信端によって、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報に別々に実施するステップと、送信端によって、全ての処理されたダウンリンク・スケジューリング情報を多重化することによってダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、送信端によって、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信するステップとである。
【0020】
第3の態様の第1の可能な実装方式を参照して、第3の可能な実装方式では、送信端によって、無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を受信端に送信するステップは特に、送信端によって、複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を多重化することによってダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、送信端によって、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループに実施するステップと、送信端によって、処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、当該処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信するステップとである。
【0021】
第3の態様の第4の可能な実装方式では、送信端がユーザ機器であり受信端が基地局であるとき、送信端によって、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、当該方法はさらに、送信端によって、受信端により送信されたアップリンク・スケジューリング情報を受信するステップであって、当該アップリンク・スケジューリング情報は当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬する、ステップを含み、送信端によって、当該無線通信データを受信端に送信するステップは特に、送信端によって、当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定するステップと、受信端が、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、当該データ・フローを取得するように、送信端によって、当該時間周波数リソースを用いることによって、当該無線通信データを受信端に送信するステップとである。
【0022】
第3の態様の第4の可能な実装方式を参照して、第5の可能な実装方式では、当該アップリンク・スケジューリング情報はさらに、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬し、送信端によって、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、当該方法はさらに、送信端によって、当該データ・フロー識別子と当該アップリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子との間の対応関係に従って当該マッピング情報を更新するステップを含む。
【0023】
第4の態様によれば本発明の1実施形態ではデータ送信方法を提供する。当該方法は、受信端により、送信端により送信された無線通信データを受信するステップと、受信端により、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップと、受信端により、当該決定された物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって、当該無線通信データに対応するトランスポート・ブロックを取得するステップと、受信端により、当該無線通信データに対応する当該トランスポート・ブロックに含まれるデータ・フローを取得するステップとを含む。
【0024】
第4の態様の第1の可能な実装方式では、受信端がユーザ機器であり送信端が基地局であるとき、受信端により、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、当該方法はさらに、受信端により、当該無線通信データに対応し送信端により送信されたダウンリンク・スケジューリング情報を受信するステップを含む。当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬し、受信端により、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップは特に、受信端により、当該物理層送信技術識別子に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップである。
【0025】
第4の態様の第2の可能な実装方式では、受信端が基地局であり送信端がユーザ機器であるとき、受信端により、送信端により送信された無線通信データを受信する前に、当該方法はさらに、受信端により、様々な物理層送信技術に対する異なる時間周波数リソースを割り当てるステップと、受信端により、アップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するステップであって、当該アップリンク・スケジューリング情報は当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、その結果、送信端が、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、当該決定された時間周波数リソースを用いることによって当該無線通信データを当該通信装置に送信する、ステップとを含む。受信端により、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップは特に、受信端により、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップである。
【0026】
第4の態様の第2の可能な実装方式を参照して、第3の可能な実装方式では、受信端により、アップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信する前に、当該方法はさらに、受信端により、当該データ・フローに対する物理層送信技術を割り当てるステップであって、当該アップリンク・スケジューリング情報はデータ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬し、その結果、送信端が、当該データ・フロー識別子と当該アップリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子との間の対応関係に従って、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を送信端で更新する、ステップを含む。
【0027】
第4の態様の第2の可能な実装方式または第4の態様の第3の可能な実装方式を参照して、第4の可能な実装方式では、受信端により、アップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するステップは特に、受信端により、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、複数のアップリンク・スケジューリング情報に別々に実施するステップと、受信端により、全ての処理されたアップリンク・スケジューリング情報を多重化することによって、アップリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、受信端により、当該アップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、当該アップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するステップとである。
【0028】
第4の態様の第2の可能な実装方式または第4の態様の第3の可能な実装方式を参照して、第5の可能な実装方式では、受信端により、アップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するステップは特に、受信端により、複数のアップリンク・スケジューリング情報を多重化することによって、アップリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、受信端により、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、当該アップリンク・スケジューリング情報グループに実施するステップと、受信端により、処理されたアップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬するステップと、当該アップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するステップとである。
【0029】
上述の解決策によれば、送信端が、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報から、データ・フローの識別子に従って、当該データ・フローに対応する物理層送信技術を決定し、様々な物理層送信技術識別子に対応するデータ・フローに従って異なるトランスポート・ブロックを生成し、当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って、当該物理層送信技術識別子に対応するトランスポート・ブロックに処理を実施することによって無線通信データを生成し、当該無線通信データを受信端に送信する。上述の解決策によれば、様々な物理層送信技術を同一のユーザ機器の複数のデータ・フローに使用して、スペクトルのリソースを十分に使用し、送信効率を向上させうることが分かりうる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施形態1に従う通信装置の略構造図である。
【
図1A】本発明の実施形態1に従うデータ・トランスポート・ブロックを生成する略流れ図である。
【
図1B】本発明の実施形態1に従うダウンリンク・スケジューリング情報を送信する略流れ図である。
【
図1C】本発明の実施形態1に従うダウンリンク・スケジューリング情報を送信する別の略流れ図である。
【
図2】本発明の実施形態2に従う通信装置の略構造図である。
【
図3】本発明の実施形態3に従うデータ送信方法の略流れ図である。
【
図4】本発明の実施形態4に従うデータ送信方法の略流れ図である。
【
図5】本発明の1実施形態に従う物理層送信技術識別子の単純な略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、以下ではさらに添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。明らかに、説明した実施形態は本発明の諸実施形態の一部にすぎず全部ではない。当業者が創造的努力なしに本発明の諸実施形態に基づいて得る他の全ての実施形態は本発明の保護範囲に入るものとする。
【0032】
以下では
図1を1例として使用して本発明の実施形態1に従う通信装置を詳細に説明する。
図1に示すように、
図1は、本発明の実施形態1に従う通信装置の略構造図である。当該実施形態では、当該通信装置が送信端装置であり、特に、基地局(アクセス・ポイントとも称されうる)またはユーザ機器であってもよい。当該通信装置が基地局であるとき、受信端はユーザ機器であり、当該通信装置がユーザ機器であるとき、受信端は基地局である。
【0033】
ユーザ機器が、移動装置、スマートフォン、統合メッセージング装置(Integrated Messaging Device、略してIMD)、パーソナル・コンピュータ(Personal Computer、略してPC)、ノートブック・コンピュータ、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、略してPDA)、またはタブレット・コンピュータのような任意の端末装置であってもよい。当該ユーザ機器をまた、様々な交通車両に配置してもよく、またはウェラブル装置に配置してもよい。
【0034】
当該通信装置は、メモリ110、プロセッサ120、および通信インタフェース130を備える。
【0035】
メモリ110は、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を格納するように構成される。
【0036】
当該マッピング情報は、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を含む。
【0037】
当該データ・フロー識別子が特に、データ・フローに対応する論理チャネル識別子(Logical channel identifier、LCID)、即ち、媒体アクセス制御(Media Access Control、略してMAC)サブレイヤでのLCID、データ
・フローが当該通信装置内で実装されているときパケットデータ集線プロトコル(Packet Data Convergence Protocol、略してPDCP)サブレイヤまたは無線リンク制御(Radio Link Control、略してRLC)サブレイヤで使用される機能エンティティ番号、または、当該データ
・フローが異なる通信装置内で実装されているときデータ・フローを識別するネットワーク送信ポート番号またはトンネル・エンドポイント識別子であってもよい。物理層送信技術は、プロセスを処理する物理層データで使用される全ての技術、即ち、UFMC、FBMC、GFDM、BFDM、またはOFDMのような波形技術、Turboコード、Polarコード、またはLDPCコードのような符号化技術、128
−QAM、256
−QAM、または512
−QAMのような高次変調技術、およびMIMO空間変調技術を含む。本発明ではそれに対して限定は課されない。当該物理層送信技術識別子が、上述の物理層送信技術の識別子の1つまたは組合せであってもよい。
【0038】
当該マッピング情報が表1または表2に示す形であってもよく、または、別の形であってもよく、本発明の当該実施形態ではそこに限定は課されない。
【0041】
当該物理層送信技術が様々なサブレイヤの様々な技術を含んでもよく、したがって、表1または表2で示すマルチレベルのテーブルのマッピング方式を物理層送信技術識別子とデータ・フロー識別子の間のマッピングに使用してもよい。当該テーブルの各レベルは、データ・フローと対応するサブレイヤの技術との間のマッピング関係を示す。階層化された識別を、様々な技術を組み合わせ、統一されたまたは組み合わされた物理層送信技術識別子を用いることによって実施してもよい。階層化された識別の方法を
図5に示す。m1ビットは波形技術を識別し、m2ビットは符号化技術を識別し、m3ビットは変調技術を識別する、等である。マッピング・テーブルのインスタンスを表3に示す。物理層送信技術識別子は5ビットで識別され、
高次の2ビットは波形技術を識別し、
低次の3ビットは符号化技術を識別する。
【0043】
プロセッサ120は、スケジュールすべきデータ・フローを決定し、マッピング情報から、当該スケジュールすべきデータ・フローのデータ・フロー識別子に従って、当該データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定し、様々な物理層送信技術識別子に対応するデータ・フローに従って異なるトランスポート・ブロックを生成し、当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って、当該物理層送信技術識別子に対応するトランスポート・ブロックに処理を実施することによって無線通信データを生成し、通信インタフェース130を用いることによって当該無線通信データを受信端に送信するように構成され、各物理層送信技術識別子はトランスポート・ブロックの1つのタイプに対応する。当該スケジュールすべきデータ・フローを異なる送信サブレイヤでのまたは複数のサブレイヤに対して決定できることを当業者は理解でき、本明細書では、MAC
サブレイヤは以下における説明のための1例として使用され、ここでは再度詳細に説明することはしない。
【0044】
具体的な例では、プロセッサ120は、スケジュールすべきデータ・フローを決定し、マッピング情報から、当該スケジュールすべきデータ・フローのデータ・フロー識別子に従って、当該データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定し、同一の物理層送信技術に対応するデータ・フローに従って、同じタイプのトランスポート・ブロックを生成し、当該様々な物理層送信技術に対応するデータ・フローに従って異なるトランスポート・ブロックを生成するようにMAC
サブレイヤを制御する。
【0045】
特に、同一の物理層送信技術に対応する異なるデータ・フローに対して、トランスポート・ブロックのような当該物理層送信技術の通信リソースを多重化してもよい。例えば、
図1Aに示すように、プロセッサ120は、コントローラ、MAC
サブレイヤ・スケジューラ、およびPHY層での複数の処理モジュールを含む(様々な物理層送信技術は異なる処理モジュールに対応する)。データ・フロー1、3、およびmは同一の物理層送信技術識別子PHY1に対応し、時間周波数リソースに多重化してもよく、プロセッサ120内のコントローラが、データ・フロー1、3、およびmに従ってトランスポート・ブロック1を生成するようにMAC
サブレイヤ・スケジューラを制御する。データ・フロー2は物理層送信技術識別子PHY2に対応し、プロセッサ120内のコントローラは、データ・フロー2に従ってトランスポート・ブロック2を生成するように当該MAC
サブレイヤ・スケジューラを制御する。次いで、プロセッサ120内のPHY層でのPHY1処理モジュールは、PHY1に対応する物理層送信技術を用いることによってトランスポート・ブロック1に処理を実施することによって対応する無線通信データ1を生成し、プロセッサ120内のPHY層でのPHY2処理モジュールは、PHY2に対応する物理層送信技術を用いることによってトランスポート・ブロック2に処理を実施することによって対応する無線通信データ2を生成する。
【0046】
任意選択で、通信装置が基地局であり受信端がユーザ機器であるとき、プロセッサ120は、通信インタフェース130を用いることによって無線通信データを受信端に送信する前に、通信インタフェース130を用いることによって当該無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を受信端に送信するようにさらに構成される。当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬し、その結果、受信端が当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、当該データ・フローを取得する。
【0047】
特に、
図1Bに示すように、プロセッサ120は、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報に別々に実施して、全ての処理されたダウンリンク・スケジューリング情報を多重化してダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成し、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、通信インタフェース130を用いることによって当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信する。あるいは、
図1Cに示すように、プロセッサ120は、当該複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を多重化してダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成し、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループに実施し、処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、通信インタフェース130を用いることによって当該処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信する。
【0048】
任意選択で、通信装置がユーザ機器であり受信端が基地局であるとき、プロセッサ120は、スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、通信インタフェース130を用いることによって、受信端により送信されたアップリンク・スケジューリング情報を受信するようにさらに構成される。当該アップリンク・スケジューリング情報は当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬する。
【0049】
次いで、プロセッサ120が無線通信データを送信する具体的なプロセスは以下の通り、即ち、当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定するステップと、受信端が、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、当該データ・フローを取得するように、当該決定された時間周波数リソースを用いることによって当該無線通信データを受信端に送信するステップとである。
【0050】
さらに、当該アップリンク・スケジューリング情報がさらに、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬してもよい。スケジュールすべきデータ・フローを決定する前に、プロセッサ120をさらに、データ・フロー識別子とアップリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子との間の対応関係に従って、メモリ110に格納された当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間の当該マッピング情報を更新するように構成してもよい。
【0051】
本発明の実施形態1で提供する通信装置を用いることによって、通信装置が基地局である場合、当該基地局は同一のユーザ機器の複数のデータ・フローに対して様々な物理層送信技術を使用でき、通信装置がユーザ機器である場合、当該ユーザ機器は当該複数のデータ・フローに対して当該様々な物理層送信技術を使用でき、その結果、スペクトルのリソースが十分に使用され送信効率が向上する。
【0052】
以下では
図2を1例として使用して本発明の実施形態2に従う通信装置を詳細に説明する。
図2に示すように、
図2は、本発明の実施形態2に従う通信装置の略構造図である。当該実施形態では、当該通信装置は受信端装置であり、特に、基地局またはユーザ機器であってもよい。当該通信装置が基地局であるとき、送信端はユーザ機器であり、当該通信装置がユーザ機器であるとき、送信端は基地局である。
【0053】
当該通信装置はプロセッサ210と通信インタフェース220を備える。
【0054】
プロセッサ210は、通信インタフェース220を用いることによって、送信端により送信された無線通信データを受信し、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定し、当該決定された物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって、当該無線通信データに対応するトランスポート・ブロックを取得し、当該無線通信データに対応する当該トランスポート・ブロックに含まれるデータ・フローを取得するように構成される。
【0055】
任意選択で、通信装置がユーザ機器であり、送信端が基地局であるとき、プロセッサ210は、通信インタフェース220を用いることによって、送信端によって送信された無線通信データを受信する前に、通信インタフェース220を用いることによって、当該無線通信データに対応し送信端により送信されたダウンリンク・スケジューリング情報を受信するようにさらに構成され、当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬する。
【0056】
対応して、通信装置がユーザ機器であるとき、プロセッサ210が無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するプロセスは特に、プロセッサ210により、当該ダウンリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップである。
【0057】
任意選択で、通信装置が基地局であり、送信端がユーザ機器であるとき、プロセッサ210は、通信インタフェース220を用いることによって、送信端によって送信された無線通信データを受信する前に、様々な物理層送信技術に対して異なる時間周波数リソースを割り当て、通信インタフェース220を用いることによってアップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するようにさらに構成される。当該アップリンク・スケジューリング情報は物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、その結果、送信端が、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、当該決定された時間周波数リソースを用いることによって当該無線通信データを当該通信装置に送信する。
【0058】
対応して、通信装置が基地局であるとき、プロセッサ210が無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するプロセスは特に、プロセッサ210により、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップである。
【0059】
時間周波数リソースが基地局により割り当てられるので、通信装置が基地局であるケースでは、無線通信データを受信した後、当該基地局は、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに従って、送信端で当該無線通信データに使用される物理層送信技術を決定し、当該決定された物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することができる。
【0060】
さらに、アップリンク・スケジューリング情報がさらに、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬してもよい。プロセッサ210は、通信インタフェース220を用いることによって当該アップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信する前に、当該データ・フローに対して物理層送信技術を割り当てるようにさらに構成される。
【0061】
特に、全ての送信端が、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を格納する。当該マッピング情報は、当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間の対応関係を含む。当該データ・フロー識別子が、特に当該データ・フローに対応するLCIDであってもよい。当該物理層送信技術は、UFMC、FBMC、GFDM、BFDM、OFDM等を含む。当該マッピング情報が、
図1に示す形であってもよく、または、別の形であってもよく、本発明の当該実施形態ではそこに限定は課されない。
【0062】
プロセッサ210が通信インタフェース220を用いることによってアップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するプロセスが特に、プロセッサ210により、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、複数のアップリンク・スケジューリング情報に別々に実施するステップと、全ての処理されたアップリンク・スケジューリング情報を多重化してアップリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、当該アップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬し、通信インタフェース220を用いることによって当該アップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するステップとであってもよく、あるいは、プロセッサ210により、複数のアップリンク・スケジューリング情報を多重化してアップリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、当該アップリンク・スケジューリング情報グループに実施するステップと、処理されたアップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネルで運搬するステップと、通信インタフェース220を用いることによって当該処理されたアップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するステップとであってもよい。
【0063】
本発明の実施形態2で提供する通信装置を用いることによって、通信装置が基地局である場合、当該基地局は同一のユーザ機器の複数のデータ・フローに対して様々な物理層送信技術を使用でき、通信装置がユーザ機器である場合、当該ユーザ機器は当該複数のデータ・フローに対して様々な物理層送信技術を使用でき、その結果、スペクトルのリソースが十分に使用され送信効率が向上する。
【0064】
以下で
図3を1例として用いて本発明の実施形態3で提供するデータ送信方法を詳細に説明する。
図3に示すように、
図3は本発明の実施形態3に従うデータ送信方法の略流れ図である。当該データ送信方法は送信端により実行される。送信端が特に本発明の実施形態1で提供した通信装置であってもよい。
【0065】
当該データ送信方法は以下のステップを含む。
【0066】
S301:送信端が、スケジュールすべきデータ・フローを決定する。
【0067】
S302:送信端が、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間のマッピング情報から、当該データ・フローのデータ・フロー識別子に従って、当該データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定する。
【0068】
当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間のマッピング情報
は送信端に格納される。当該マッピング情報は、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を含む。
【0069】
当該データ・フロー識別子が特に当該データ・フローに対応する論理チャネル識別子LCIDであってもよい。物理層送信技術は、UFMC、FBMC、GFDM、BFDM、OFDM等を含む。
【0070】
当該マッピング情報が、
図1に示す形であってもよく、または、別の形であってもよく、本発明の当該実施形態ではそこに限定は課されない。
【0071】
S303:送信端が、様々な物理層送信技術識別子に対応するデータ・フローに従って異なるトランスポート・ブロックを生成する。各物理層送信技術識別子はトランスポート・ブロックの1つのタイプに対応する。
【0072】
特に、送信端のMAC
サブレイヤが、スケジュールすべきデータ・フローを決定し、当該マッピング情報から当該スケジュールすべきデータ・フローのデータ・フロー識別子に従って、当該データ・フローに対応する物理層送信技術識別子を決定し、同一の物理層送信技術に対応するデータ・フローに従って、同じタイプのトランスポート・ブロックを生成し、異なるトランスポート・ブロックを様々な物理層送信技術に対応するデータ・フローに従って生成する。
【0073】
S304:送信端が、物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って、当該物理層送信技術識別子に対応するトランスポート・ブロックに処理を実施することによって無線通信データを生成する。
【0074】
特に、同一の物理層送信技術に対応する異なるデータ・フローに対して、トランスポート・ブロックのような当該物理層送信技術の通信リソースを多重化してもよい。例えば、データ・フロー1、3、およびmが同一の物理層送信技術識別子PHY1に対応する場合、データ・フロー1、3、およびmを多重化してもよく、トランスポート・ブロック1がデータ・フロー1、3、およびmに従って送信端のMAC
サブレイヤで生成され、データ・フロー2が物理層送信技術識別子PHY2に対応する場合、トランスポート・ブロック2はデータ・フロー2に従って送信端のMAC
サブレイヤで生成される。次いで、送信端のPHY層は、PHY1に対応する物理層送信技術を用いることによってトランスポート・ブロック1に処理を実施することによって対応する無線通信データ1を生成し、PHY2に対応する物理層送信技術を用いることによってトランスポート・ブロック2に処理を実施することによって対応する無線通信データ2を生成する。
【0075】
S305:送信端が当該無線通信データを受信端に送信する。
【0076】
当該無線通信データを受信した後、受信端は、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を用いることによって当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、次いで、当該トランスポート・ブロックに含まれるデータ・フローを取得する。
【0077】
任意選択で、送信端が基地局であり受信端がユーザ機器であるとき、S305の前に、当該方法はさらに、送信端によって、無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を受信端に送信するステップであって、当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬し、その結果、受信端が当該物理層送信技術識別子に対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得し、当該データ・フローを取得する、ステップを含む。
【0078】
特に、送信端は、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報に別々に実施し、全ての処理されたダウンリンク・スケジューリング情報を多重化してダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成し、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネル上で運搬し、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信し、あるいは、複数の無線通信データに対応するダウンリンク・スケジューリング情報を多重化してダウンリンク・スケジューリング情報グループを生成し、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、当該ダウンリンク・スケジューリング情報グループに実施し、処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネル上で運搬し、当該処理されたダウンリンク・スケジューリング情報グループを受信端に送信する。
【0079】
任意選択で、送信端がユーザ機器であり受信端が基地局であるとき、S301の前に当該方法はさらに、送信端によって、受信端により送信されたアップリンク・スケジューリング情報を受信するステップであって、当該アップリンク・スケジューリング情報は当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬する、ステップを含む。
【0080】
次いで、S305は特に、当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定するステップと、受信端が、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに対応する物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって当該トランスポート・ブロックを取得して当該データ・フローを取得するように、当該決定された時間周波数リソースを用いることによって、当該無線通信データを受信端に送信するステップとである。
【0081】
さらに、当該アップリンク・スケジューリング情報がさらに、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬してもよい。次いで、S301の前に、当該方法がさらに、当該データ・フロー識別子と当該アップリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子との間の対応関係に従って、当該マッピング情報を更新するステップを含んでもよい。
【0082】
本発明の実施形態3で提供したデータ送信方法を用いることによって、送信端が基地局である場合、当該基地局は同一のユーザ機器の複数のデータ・フローに対して様々な物理層送信技術を使用でき、送信端がユーザ機器である場合、当該ユーザ機器は当該複数のデータ・フローに対して当該様々な物理層送信技術を使用でき、その結果、スペクトルのリソースが十分に使用され送信効率が向上する。
【0083】
以下では
図4を1例として使用して、本発明の実施形態4で提供するデータ送信方法を詳細に説明する。
図4に示すように、
図4は、本発明の実施形態4に従うデータ送信方法の略流れ図である。当該データ送信方法は受信端により実行される。受信端が、特に本発明の実施形態2で提供した通信装置であってもよい。
【0084】
当該データ送信方法は以下のステップを含む。
【0085】
ステップS401:受信端が、送信端により送信された無線通信データを受信する。
【0086】
ステップS402:受信端が、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定する。
【0087】
任意選択で、受信端がユーザ機器であり送信端が基地局であるとき、ステップS401の前に、当該方法はさらに、受信端により、当該無線通信データに対応し送信端により送信されたダウンリンク・スケジューリング情報を受信するステップであって、当該ダウンリンク・スケジューリング情報は当該無線通信データに対応する物理層送信技術識別子を運搬する、ステップを含む。
【0088】
対応して、ステップS402は特に、当該ダウンリンク・スケジューリング情報で運搬される物理層送信技術識別子に従って、当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップである。
【0089】
任意選択で、受信端が基地局であり送信端がユーザ機器であるとき、ステップS401の前に、当該方法はさらに、受信端により、様々な物理層送信技術に対する異なる時間周波数リソースを割り当てるステップと、アップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するステップであって、当該アップリンク・スケジューリング情報は当該物理層送信技術識別子に対応する時間周波数リソース情報を運搬し、その結果、送信端が、当該無線通信データに対応する物理層送信技術に対応する時間周波数リソースを決定し、当該決定された時間周波数リソースを用いることによって当該無線通信データを受信端に送信する、ステップとを含む。
【0090】
対応して、ステップS402は特に、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに従って当該無線通信データに対応する物理層送信技術を決定するステップである。
【0091】
当該時間周波数リソースが基地局により割り当てられるので、受信端が基地局であるケースでは、当該無線通信データを受信した後、当該基地局は、当該無線通信データに使用される時間周波数リソースに従って、送信端で当該無線通信データに使用される物理層送信技術を決定してもよい。
【0092】
さらに、当該アップリンク・スケジューリング情報がさらに、データ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の対応関係を運搬してもよい。次いで、ステップS401の前に、当該方法はさらに、当該データ・フローに対する物理層送信技術を割り当てるステップを含む。
【0093】
特に、全ての送信端が、当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を格納する。当該マッピング情報は、当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間の対応関係を含む。当該データ・フロー識別子が、特に当該データ・フローに対応するLCIDであってもよい。当該物理層送信技術は、UFMC、FBMC、GFDM、BFDM、OFDM等を含む。当該マッピング情報が、
図1に示す形であってもよく、または、別の形であってもよく、本発明の当該実施形態ではそこに限定は課されない。
【0094】
受信端がアップリンク・スケジューリング情報を送信端に送信するプロセスが、特に、受信端により、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、複数のアップリンク・スケジューリング情報に別々に実施するステップと、全ての処理されたアップリンク・スケジューリング情報を多重化してアップリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、当該アップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネル上で運搬するステップと、当該アップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するステップであってもよく、あるいは、受信端により、当該複数のアップリンク・スケジューリング情報を多重化してアップリンク・スケジューリング情報グループを生成するステップと、処理、即ち、スクランブリング、チャネル符号化、および速度マッチングを、当該アップリンク・スケジューリング情報グループに実施するステップと、処理されたアップリンク・スケジューリング情報グループをダウンリンク制御チャネル上で運搬するステップと、当該処理されたアップリンク・スケジューリング情報グループを送信端に送信するステップとであってもよい。
【0095】
ステップS403:受信端が、当該決定された物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって、当該無線通信データに対応するトランスポート・ブロックを取得する。
【0096】
受信端のPHY層が、当該決定された物理層送信技術に従って当該無線通信データを解析することによって、当該無線通信データに対応するトランスポート・ブロックを取得する。
【0097】
ステップS404:受信端が、当該無線通信データに対応する当該トランスポート・ブロックに含まれるデータ・フローを取得する。
【0098】
受信端のMAC
サブレイヤは、当該無線通信データを解析することによって取得されたトランスポート・ブロックからデータ・フローを取得する。
【0099】
本発明の実施形態4で提供するデータ送信方法を用いることによって、受信端が基地局である場合、当該基地局は同一のユーザ機器の複数のデータ・フローに対して様々な物理層送信技術を使用でき、受信端がユーザ機器である場合、当該ユーザ機器は当該複数のデータ・フローに対して当該様々な物理層送信技術を使用でき、その結果、スペクトルのリソースが十分に使用され送信効率が向上する。
【0100】
上述の実施形態の各々に対して、特に、当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間の上述のマッピング情報を当該基地局によって確立してもよい。当該基地局がアップリンク・データ接続を当該ユーザ機器に対して確立すると、当該基地局は、各セルのサービス比率に従ってデータ・フローに対して物理層送信技術を割り当てて、当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間の当該マッピング情報を確立する。当該マッピング情報が確立された後、当該基地局は、構成情報内の当該マッピング情報を運搬し、当該構成情報を当該基地局に接続された当該ユーザ機器に送信する。
【0101】
さらに、基地局が、動的に当該マッピング情報を更新し、各セルのサービス比率の変化に従ってデータ・フローに対して物理層送信技術を再割り当てし、当該データ・フロー識別子と当該物理層送信技術識別子の間のマッピング情報を更新してもよい。当該マッピング情報が更新された後、当該基地局は、アップリンク・スケジューリング情報内のデータ・フロー識別子と物理層送信技術識別子の間の更新された対応関係を運搬し、当該アップリンク・スケジューリング情報を当該ユーザ機器に送信し、その結果、当該ユーザ機器が当該格納されたマッピング情報を更新する。
【0102】
基地局がマッピング情報を動的に更新するのではなく固定されたマッピング情報を使用する場合、1つのタイプのみの物理層送信技術をデータ・フロー送信プロセスにおける同一のデータ・フローに使用でき、多重化方式を変更することはできない。基地局がマッピング情報を動的に更新できる場合、様々な物理層送信技術を同一のデータ・フローに使用でき、対応して、多重化方式も変更してもよく、その結果、スペクトルのリソースをより十分に使用でき、送信効率が向上する。
【0103】
本明細書で開示した実施形態で説明した例との組合せにおいて、ユニットおよびアルゴリズムのステップを、電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、またはそれらの組合せにより実装してもよいことを当業者はさらに認識できる。ハードウェアとソフトウェアの間の交換可能性を明確に説明するために、以上では、機能に従う各例の構成とステップを一般的に説明した。当該機能がハードウェアまたはソフトウェアにより実施されるかは、技術的解決策の特定の応用例と設計制約条件に依存する。当業者は、異なる方法を使用して、特定の応用例ごとに説明した機能を実装してもよいが、当該実装が本発明の範囲を越えるとは考えるべきではない。
【0104】
本明細書で開示した実施形態で説明した方法またはアルゴリズムのステップを、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェア・モジュール、またはその組合せにより実装してもよい。当該ソフトウェア・モジュールを、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、メモリ、読取専用メモリ(ROM)、電気的プログラム可能ROM、電気的消去可能プログラム可能ROM、レジスタ、ハード・ディスク、取外し可能ディスク、CD−ROM、または当業界で公知な他の任意の形態の記憶媒体で構成してもよい。
【0105】
以上の具体的な実施形態では、本発明の目的、技術的解決策、および利点がさらに詳細に説明されている。上述の説明は本発明の特定の実装方式にすぎず、本発明の保護範囲を限定しようとするものではないことは理解されるべきである。本発明の趣旨と原理から逸脱しない任意の修正、均等な置換え、または改善は本発明の保護範囲内に入るものとする。
【符号の説明】
【0106】
110 メモリ
120 プロセッサ
130 通信インタフェース
210 プロセッサ
220 通信インタフェース