(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的なブームを備えるクレーン車は、上記領域に左右側方や後方から障害物(人、車、バイク、自転車等)が入ってきた場合であっても認識することが可能であるが、この障害物をより良く認識することによりクレーン車の安全性を向上することが望まれる。そこで、ブームの種類に関係なく障害物をより良く認識してクレーン車の安全性を向上させることが要求されている。
【0006】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、クレーン車の安全性を向上させることができるクレーン車の障害物報知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、鋭意研究の結果、前記課題を解決するために以下のようなクレーン車の障害物報知システムを採用した。
【0008】
本発明のクレーン車の障害物報知システムは、
クレーン車に取り付けられて監視が必要なクレーン車の一部とその周辺からなる監視領域を撮像して監視映像を取得するテレビカメラと、
前記監視映像をリアルタイムで表示する制御を行う表示制御部と、
前記クレーン車に設けられたキャビン内に配置されて前記表示制御部で制御されることにより前記監視映像をリアルタイムで表示するモニタと、
前記監視領域に入ってきた物体が障害物であるか否かを判断して当該物体が障害物であると判定することにより当該物体を検出する物体検出部と、
前記物体検出部が当該物体を検出したときに前記監視映像内に視覚情報を重畳する信号を前記表示制御部に送る報知制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記信号を受けて前記監視映像内に前記視覚情報を重畳する制御を行い、前記モニタは前記視覚情報が重畳された前記監視映像をリアルタイムで表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のクレーン車の障害物報知システムにおいて、前記視覚情報は、前記障害物を模擬したアイコンであることが好ましい。
【0010】
また、本発明のクレーン車の障害物報知システムにおいて、前記表示制御部は、前記監視映像内の前記クレーン車の一部に前記視覚情報を重畳する制御を行うことが好ましい。
【0011】
また、本発明のクレーン車の障害物報知システムにおいて、前記クレーン車は、車体上に設けられた旋回台上で車両進行方向に対して一方側に前記キャビンが配置されて車両進行方向に対して他方側にブームが配置されたものであり、前記撮像する監視領域となる前記クレーン車の一部は、前記ブームと前記クレーン車の前記他方前方から前記他方前側方とにより構成される部分であることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明のクレーン車の障害物報知システムにおいて、前記テレビカメラは、前記旋回台上に設けられて前記ブームを支持するブームサポートを覆うカバーの上部で前記ブームの前記他方側の部分に取り付けられて前記監視領域を撮像することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のクレーン車の障害物報知システムでは、監視領域に障害物が入ってきたときにモニタで表示するのと同時に視覚情報で報知することが可能になる。このため、運転者は、障害物に気づく機会を増すことができ、障害物をより良く認識することができる。よって、本発明のクレーン車の障害物報知システムは、クレーン車の安全性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図にしたがって説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態のクレーン車1(ラフテレーンクレーン)の左側面図である。
図2は、クレーン車1の上面図である。最初にクレーン車1の全体的な構成を簡単に説明する。このクレーン車1は、走行機能を有する車両の本体部分(車体)となるキャリヤ2と、キャリヤ2の上部に水平旋回可能に取り付けられた旋回台3と、旋回台3に設けられたキャビン4とを備えている。
【0017】
キャリヤ2の前側と後側には、それぞれ左右一対のアウトリガ5,5(左側のみ図示)が設けられている。旋回台3の上側には、ブームサポート6が固定されている。このブームサポート6にはブーム7が取り付けられている。
【0018】
また、
図2を用いてキャビン4とブーム7の配置関係について説明すると、旋回台3上で車両進行方向Aに対して右側にキャビン4が配置されており、車両進行方向Aに対して左側にブーム7が配置されている。
【0019】
ブーム7は、
図1に示すように、走行時等の非使用時において水平に配置されており、後述するスラントブーム(先端が下がって配置されているブーム)ではない一般的なブームである。
【0020】
このブーム7は、その基端部がブーム根本支点ピン(図示せず)を介してブームサポート6に取り付けられ、このブーム根本支点ピンを中心にして起伏可能となっている。ブームサポート6とブーム7との間には、起伏用シリンダ(図示せず)が介装されている。ブーム7は、この起伏用シリンダが伸縮することにより起伏する。
【0021】
また、ブーム7は、図示しないが基端ブームと中間ブームと先端ブームとを有し、この順序で基端ブーム内に外側から内側へ入れ子式に組み合わされている。各ブームは、内部で伸縮シリンダ(図示せず)により連結され、各伸縮シリンダが伸縮することで伸縮する。
【0022】
キャビン4内には、操作部(図示せず)が設けられている。この操作部は、オペレータが旋回台3の旋回、ブーム7の起伏・伸縮、ブームサポート6に設けられたウインチの巻上・巻下、各アウトリガ5の張出・格納、エンジン始動・停止等の操作を行うものである。
【0023】
図3は、このクレーン車1に使用される障害物報知システム10の構成を示すブロック図である。この障害物報知システム10は、制御装置11と、制御装置11の入力側に接続されたテレビカメラ12と、制御装置11の出力側に接続されたモニタ13とを備えている。
【0024】
テレビカメラ12は、クレーン車1に取り付けられ、監視が必要なクレーン車1の一部とその周辺からなる監視領域B(
図1、
図2参照)を撮像して監視映像を取得するものである。
【0025】
テレビカメラ12の具体的な取り付け位置は、
図1と
図2に示すように、ブームサポート6を覆うカバー8の上部においてブーム7の左側の部分である。
【0026】
また、テレビカメラ12が撮像する監視領域Bとなるクレーン車1の一部とは、ブーム7とクレーン車1の左前方から左前側方とにより構成される部分である。
【0027】
制御装置11は、クレーン車1のキャビン4内に配置されている。この制御装置11は、表示制御部11aと、物体検出部11bと、報知制御部11cとを備えている。
【0028】
物体検出部11bは、入力側にテレビカメラ12が接続されており、出力側に報知制御部11cが接続されている。この物体検出部11bは、監視領域Bに入ってきた物体が障害物であるか否かを判断して障害物であると判定することにより物体を検出するものである。具体的には、この物体検出部11bは、監視映像13a内の領域に入ってきた物体X(
図5参照)を画像認識して検出する。物体Xの検出は、例えば監視映像13aをモノクロ処理した後、輪郭線を抽出して、形として捉えることにより行う。
【0029】
物体Xが障害物であると判定する方法について具体的に説明すると、物体検出部11bには予め障害物の形が記憶されている。物体検出部11bは、検出された物体Xの形が、記憶している障害物の形に似ているか否かを一般的な画像処理の手法を用いて演算し、記憶している障害物の形に似ていれば物体Xが障害物であると判断する。なお、障害物としては、人、自転車、車両、バイク、走行の妨げになる路上の固定障害物が挙げられる。
【0030】
報知制御部11cは、入力側に物体検出部11bが接続されており、出力側に表示制御部11aが接続されている。この報知制御部11cは、物体検出部11bが物体X(障害物)を検出したときに、監視映像13a内に視覚情報である障害物Xを模擬したアイコンC1(
図5参照)を重畳する信号を表示制御部11cに送る。
【0031】
表示制御部11aは、入力側にテレビカメラ12と報知制御部11cが接続されており、出力側にモニタ13が接続されている。この表示制御部11aは、テレビカメラ12から監視映像の情報を受け取り、監視映像をリアルタイムで表示する制御を行うものである。さらに表示制御部11aは、報知制御部11cから上記の信号を受けて、監視映像13a内にアイコンC1を重畳する制御を行う。
【0032】
具体的には、表示制御部11aは、監視映像13a内のクレーン車1の一部にアイコンC1を重畳する。本実施の形態では、監視映像13a内のクレーン車1の一部が、ブーム7とクレーン車1の左前方から左前側方とにより構成される部分であるので、監視映像13a内の右下の領域Dが常にキャリヤ2で占められる。したがって、表示制御部11aは、この領域DにアイコンC1を重畳する。
【0033】
モニタ13は、キャビン4内に配置されており、表示制御部11aで制御されることにより監視映像13a(
図4参照)をリアルタイムで表示するものである。この監視映像13aは、上記で説明したように、監視領域Bとなるクレーン車1の一部(ブーム7とクレーン車1の左前方から左前側方とにより構成される部分)とその周辺の映像である。
【0034】
また、このモニタ13は、表示制御部11aからの信号を受けて
図5に示すようにアイコンC1が重畳された監視映像13aを表示する。具体的に説明すると、モニタ13は、アイコンC1を監視映像13a内のクレーン車1の一部(領域D)に重畳してリアルタイムで表示する。
【0035】
以上説明したように本実施の形態の障害物報知システム10は、テレビカメラ12、モニタ13、表示制御部11a、物体検出部11b、報知制御部11cを備えている。これにより、障害物報知システム10は、走行時や作業時等において監視領域Bに障害物Xが入ってきたときに、モニタ13で障害物Xを表示するのと同時に視覚情報で運転者に報知することが可能になる。
【0036】
このため、運転者は、障害物Xに気づく機会を増すことができ、障害物Xをより良く認識することができる。よって、本実施の形態の障害物報知システム10は、クレーン車1の安全性を向上させることができる。
【0037】
また、本実施の形態の障害物報知システム10では、視覚情報として障害物Xを模擬したアイコンC1とした。このため、運転者は、具体的な障害物Xを認識することが可能になる。よって、本実施の形態の障害物報知システム10は、クレーン車1の安全性をさらに向上させることができる。
【0038】
また、本実施の形態の障害物報知システム10では、アイコンC1を監視映像13a内のクレーン車1の一部に重畳して表示するようにした。これにより、アイコンC1でクレーン車1の周辺が隠れてしまうことがない。よって、本実施の形態の障害物報知システム10は、クレーン車1の安全性をさらに向上させることができる。
【0039】
また、本実施の形態の障害物報知システム10では、障害物報知システム10が設けられるクレーン車1が、旋回台3上で車両進行方向Aに対して右側にキャビン4が配置されて車両進行方向Aに対して左側にブーム7が配置されたものであり、撮像する監視領域Bとなるクレーン車1の一部は、ブーム7とクレーン車1の左前方から左前側方とにより構成される部分とした。
【0040】
これにより運転者は、発進時や交差点通過時の障害物をより良く認識することが可能になる。よって、本実施の形態の障害物報知システム10は、クレーン車1の安全性をさらに向上させることができる。
【0041】
また、本実施の形態の障害物報知システム10では、テレビカメラ12が、ブームサポート6を覆うカバー8の上部でブーム7の左側の部分に取り付けられて監視領域Bを撮像するようにした。
【0042】
これにより運転者は、クレーン車1の前方から側方にかけて広範囲の領域を監視することができる。また、テレビカメラ12の設置台数を1台にすることが可能になり、装置コストの低減化を図ることができる。
【0043】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態のクレーン車101の左側面図である。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様な部分には同じ符号を付し、異なる部分を中心にして説明する。
【0044】
本実施の形態のクレーン車101は、第1の実施の形態のクレーン車1と異なるブーム107(スラントブーム)を備えている。スラントブームとは、走行時等の非使用時に先端が下がって配置されているブームのことである。このブーム107を備えるクレーン車101においても、第1の実施の形態の障害物報知システム10を適用することが可能である。
【0045】
この場合は、
図7に示すようにモニタ13の監視映像13bには、
図4の監視映像13aと異なり、ブーム107の先端部分の全てが表示される。しかし、
図4の監視映像13aと同様に、監視映像13b内の右下の領域Dは常にキャリヤ2で占められる。
【0046】
そして、監視領域Bに障害物Xが入ってきたときには
図8に示すようにモニタ13で障害物Xを表示するのと同時にアイコンC1を監視映像13b内のクレーン車1の一部(領域D)に重畳して表示して運転者に報知することが可能になる。
【0047】
このため、運転者は、障害物Xに気づく機会を増すことができ、障害物Xをより良く認識することができる。よって、本実施の形態の障害物報知システム10は、ブームの種類に関係なく、クレーン車1(101)の安全性を向上させることができる。
【0048】
(第3の実施の形態)
図9は、本発明の第3の実施の形態の障害物報知システム20の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様な部分には同じ符号を付し、異なる部分を中心にして説明する。
【0049】
この障害物報知システム20は、制御装置21と、制御装置21の入力側に接続されたテレビカメラ12およびセンサ15と、制御装置21の出力側に接続されたモニタ13とを備えている。
【0050】
第1の実施の形態や第2の実施の形態の障害物報知システム10は、画像認識により物体Xを検出するものであったが、本実施の形態の障害物報知システム20は、センサ15(レーザーセンサや超音波センサ等)を使用して物体Xを検出するものである。このセンサ15は、図示しないが、クレーン車1(101)において、監視領域Bに入ってくる物体Xを検出することが可能な位置に設置されている。
【0051】
また、制御装置21はキャビン4内に配置され、表示制御部11aと、物体検出部21bと、報知制御部21cとを備える。
【0052】
物体検出部21bは、入力側にセンサ15が接続されており、出力側に報知制御部21cが接続されている。この物体検出部21bは、センサ15から取得した信号を使用して監視領域Bに入ってきた物体が障害物であるか否かを判断して障害物であると判定することにより物体Xを検出するものである。ここで、物体検出部21bは、物体Xとの相対速度を演算する等の公知の手法により物体Xを特定の障害物として検出しても良い。
【0053】
報知制御部21cは、入力側に物体検出部21bが接続されており、出力側に表示制御部11aが接続されている。この報知制御部21cは、物体検出部21bによって物体X(障害物)が検出されたときに監視映像13b内にアイコンC1を重畳する信号を表示制御部11aに送る。
【0054】
したがって、本実施の形態の障害物報知システム20においても、監視領域Bに障害物Xが入ってきたときに、モニタ13で障害物Xを表示するのと同時に視覚情報で運転者に報知することが可能になる。また、より簡単な手法で、物体Xを検出することができる。よって、本実施の形態の障害物報知システム20は、障害物Xをより良く認識することができ、クレーン車1(101)の安全性を向上させることができる。
【0055】
以上、本発明に係る実施の形態を例示したが、これらの実施の形態は本発明の内容を限定するものではない。また、本発明の請求項の範囲を逸脱しない範囲であれば、各種の変更等は可能である。
【0056】
例えば、実施の形態では、障害物Xの検出方法として、画像認識による検出方法と、センサによる検出方法についてそれぞれ説明したが、双方の検出方法を併用しても良い。この場合には、障害物Xの検出精度が高まるので、運転者は障害物Xをさらに良く認識でき、クレーン車の安全性をさらに向上させることができる。
【0057】
また、アイコンによる表示に加え、モニタ13外で障害物の報知を併用しても良い。この場合には、音による報知部を別に備え、ブザーや音声等の警報音で報知する方法が挙げられる。この場合には、運転者による障害物の認識をより高めることができる。
【0058】
また、実施の形態では、障害物報知システム10が設けられるクレーン車1(101)として、旋回台3上で車両進行方向Aに対して右側にキャビン4が配置されて車両進行方向に対して左側にブーム7(107)が配置されたものとした。しかし、クレーン車は、車両進行方向に対して左側にキャビンが配置されて右側にブームが配置されたものであっても障害物報知システムを設けることは可能である。
【0059】
この場合に、テレビカメラで撮像される監視領域となるクレーン車の一部は、ブームとクレーン車の右前方から右前側方とにより構成される部分となる。また、テレビカメラは、ブームサポートを覆うカバーの上部でブームの右側の部分に取り付けられることが好ましい。
【0060】
また、図示しないが、この場合の監視映像は、監視映像内の左下の領域が常にキャリヤ2で占められる。したがって、この領域にアイコンC1を重畳して表示する。
【0061】
また、アイコンC1の背景をアイコンC1以外の色で表示しても良い。これによりアイコンC1が見やすくなるので、運転者は具体的な障害物Xをより良く認識することが可能になる。よって、障害物報知システム10(101)は、クレーン車1の走行安全性をさらに向上させることができる。
【0062】
また、実施の形態では、監視映像13a(13b)に表示するアイコンの数を1つにしたが、複数のアイコンを表示しても良い。その場合に、領域D内において、障害物Xを検出したときに表示するアイコンC1をモニタ13の中心寄りに表示することが好ましい。
【0063】
これについて
図10と
図11を用いて説明する。
図10は、監視映像13a(13b)に表示するアイコンのリストを示すものである。このリストに示されているアイコンは、障害物Xを検出したときに表示するアイコンC1、クレーン車1(101)に設けられている警報ブザーを解除したときに表示するアイコンC2、障害物の検出感度が所定値よりも低いときに表示するアイコンC3である。
【0064】
3つのアイコンC1〜C3の中で一番重要なアイコンはC1である。したがって、このアイコンC1は、モニタ13上でより障害物Xに近い位置である中心寄りの位置D1に表示される。また、アイコンC2は、D1の右の位置D2に表示され、アイコンC3は、D2の右の位置D3に表示される。なお、アイコンC2、C3の表示位置は逆でも良い。
【0065】
このように、障害物Xを検出したときのアイコンC1をモニタ13の中心寄りに表示することで、運転者の目線移動が少なくなり、具体的な障害物Xをより良く認識することが可能になる。よって、障害物報知システム10(101)は、クレーン車1の走行安全性をさらに向上させることができる。
【0066】
また、実施の形態では、障害物Xを検出したときにアイコンC1を表示するようにしたが、始動時から監視映像13a(13b)上にアイコンを緑色または青色で表示しておき、障害物Xを検出したときに視覚情報としてアイコンの表示色を赤色に変更しても良い。また、危険度に応じてアイコンC1の表示色を黄色→赤色に変更しても良い。
【0067】
また、実施の形態では、モニタの縦横比率が通常比率(横4:縦3)の場合について説明したが、ワイドディスプレイ(横16:縦9)の場合に監視映像(横4:縦3)を表示する場合には監視映像の左右に黒帯部分が表示される。そのため、この黒帯部分にアイコンを表示しても良い。
【0068】
また、実施の形態のように、監視映像に固定表示部(自車両部分)がない場合には、監視映像内で運転者にとって重要度の低い領域にアイコンを重畳して表示するようにしても良い。
【0069】
また、実施の形態では、監視映像13a(13b)上に表示する視覚情報として障害物Xを模擬したアイコンC1としたが、アイコンC1に限定する必要はなく、例えば監視画像13a(13b)全体を光らせても良いし、障害物Xを枠で囲んでも良い。
【0070】
また、実施の形態の障害物報知システムは、ラフテレーンクレーンに適用した場合を説明したが、その他のクレーン車(トラッククレーン、オールテレーンクレーン等)に適用しても良いし、クレーン車に限らず、キャビンから直視が困難な範囲や、ミラーのみでは確認困難な範囲が存在する建設機械にも適用しても良い。