特許第6343347号(P6343347)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6343347D2D通信方法、D2D通信対応ワイヤレスデバイス、およびeNode B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6343347
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】D2D通信方法、D2D通信対応ワイヤレスデバイス、およびeNode B
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/14 20180101AFI20180604BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20180604BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20180604BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20180604BHJP
【FI】
   H04W76/14
   H04W72/12 110
   H04W92/18
   H04W72/04
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-543715(P2016-543715)
(86)(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公表番号】特表2017-516323(P2017-516323A)
(43)【公表日】2017年6月15日
(86)【国際出願番号】CN2014074357
(87)【国際公開番号】WO2015149215
(87)【国際公開日】20151008
【審査請求日】2016年10月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一
(72)【発明者】
【氏名】ワン リレイ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】ロアー ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】星野 正幸
【審査官】 三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0150061(US,A1)
【文献】 Samsung,Mode 1 resource allocation for D2D broadcast communication[online],3GPP TSG-RAN WG1♯76b R1-141307,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_76b/Docs/R1-141307.zip>,2014年 3月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D通信方法であって、
D2D送信を実施するために前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを、前記D2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNode B(eNB)に報告するステップ、
を含み、
前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものであり、
第一チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズは、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングを介して前記eNBに報告され、前記第一チャネルとは異なる第二チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズは、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して前記eNBに報告される
D2D通信方法。
【請求項2】
前記推奨されるMCSを報告する場合に、バッファ状態報告(BSR)も前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスから前記eNBに報告される、
請求項1に記載のD2D通信方法。
【請求項3】
前記MACシグナリングにおいて、前記推奨されるMCSが、前記BSRと同じMAC制御要素(CE)中または前記BSRとは異なるMAC CE中で報告される、
請求項2に記載のD2D通信方法。
【請求項4】
前記推奨されるリソースサイズを報告する場合に、バッファ状態報告(BSR)が、前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスから前記eNBに報告されない、
請求項1に記載のD2D通信方法。
【請求項5】
前記MACシグナリングにおいて、複数の前記第一チャネルに対する前記推奨されるMCSもしくは前記推奨されるリソースサイズが、別々のMAC CE中で報告される、または、複数の前記第一チャネルに対する前記推奨されるMCSもしくは前記推奨されるリソースサイズが同一のMAC CE中で報告される、請求項1に記載のD2D通信方法
【請求項6】
前記推奨されるMCSの前記報告のトリガは、前記BSRの前記報告のトリガと同一である、
請求項2に記載のD2D通信方法。
【請求項7】
前記推奨されるMCSの前記報告、または、前記推奨されるMCSおよび前記BSRの前記報告は、チャネル状態の変化によってトリガされる、
請求項2に記載のD2D通信方法。
【請求項8】
前記MACシグナリングにおいて、相異なる用途状況に対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズが、別々のMAC CE、または、同一のMAC CE中で報告される、
請求項1に記載のD2D通信方法。
【請求項9】
端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D送信に対するリソースをスケジューリングするために、eNode B(eNB)によって実施されるD2D通信方法であって、
前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスから報告された、前記D2D送信を実施するために前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを受信するステップ、
を含み、
前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものであり、
前記ステップは、第一チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズを、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングを介して受信し、前記第一チャネルとは異なる第二チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズを、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して受信する
D2D通信方法。
【請求項10】
端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスであって、
D2D送信を実施するために前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを、前記D2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNode B(eNB)に報告する報告部、
を含み、
前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものであり、
前記報告部は、第一チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズを、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングを介して前記eNBに報告し、前記第一チャネルとは異なる第二チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズを、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して前記eNBに報告する
D2D通信対応ワイヤレスデバイス。
【請求項11】
前記推奨されるMCSを報告する場合に、バッファ状態報告(BSR)も前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスから前記eNBに報告される、
請求項10に記載のD2D通信対応ワイヤレスデバイス。
【請求項12】
前記MACシグナリングにおいて、前記推奨されるMCSが、前記BSRと同じMAC制御要素(CE)中または前記BSRとは異なるMAC CE中で報告される、
請求項11に記載のD2D通信対応ワイヤレスデバイス。
【請求項13】
前記推奨されるリソースサイズを報告する場合に、バッファ状態報告(BSR)が、前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスから前記eNBに報告されない、
請求項10に記載のD2D通信対応ワイヤレスデバイス。
【請求項14】
前記MACシグナリングにおいて、複数の前記第一チャネルに対する前記推奨されるMCSもしくは前記推奨されるリソースサイズが、別々のMAC CE中で報告される、または、複数の前記第一チャネルに対する前記推奨されるMCSもしくは前記推奨されるリソースサイズが同一のMAC CE中で報告される、
請求項10に記載のD2D通信対応ワイヤレスデバイス
【請求項15】
前記推奨されるMCSの前記報告のトリガは、前記BSRの前記報告のトリガと同一である、請求項10に記載のD2D通信対応ワイヤレスデバイス。
【請求項16】
前記推奨されるMCSの前記報告、または、前記推奨されるMCSおよび前記BSRの前記報告は、チャネル状態の変化によってトリガされる、
請求項10に記載のD2D通信対応ワイヤレスデバイス。
【請求項17】
端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D送信に対するリソースをスケジューリングするためのeNode B(eNB)であって、
前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスから報告された、前記D2D送信を実施するために前記D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを受信する受信部、
を含み、
前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものであり、
前記受信部は、第一チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズを、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングを介して受信し、前記第一チャネルとは異なる第二チャネルに対する前記推奨されるMCSまたは前記推奨されるリソースサイズを、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して受信する
eNB。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末間(D2D:device to device)通信の分野に関し、具体的には、D2Dの通信方法、D2D通信対応(D2D−enabled)ワイヤレスデバイス、およびeNode B(eNB)に関する。
【背景技術】
【0002】
端末間(D2D)通信はデバイス間での直接通信であって、3GPP(3rd Generation Partnership Project)のLTE(Long Term Evolution)リリース12における新しいテーマである。D2D通信は、ワイヤレスネットワークカバレッジを使って(例えば商業用途(commercial case))、もしくはネットワークカバレッジを使わないで(例えば公共安全用途(public safety))行うことができる。図1は、ワイヤレスネットワークカバレッジを使う場合および使わない場合の例示的なD2D通信を示す。図1の左側では、UE101およびUE102は、eNB103のワイヤレスネットワークカバレッジ内にあるが、これらは直接相互に(すなわち、eNB103を介さずに)通信しており、eNB103は、同期化、リソーススケジューリングなどに使われている。図1の右側では、UE104およびUE105は、ワイヤレスネットワークカバレッジ内になく、これらは直接相互に通信している。
【0003】
3GPP RAN1#76会議は、ネットワークカバレッジ内(INC:in network−coverage)状況(scenario)におけるベースライン法を、eNBスケジューリングベースのリソース配分(モード1)にすること、および、カバレッジ端またはカバレッジ外(OOC:out−of−coverage)状況におけるベースライン法を、UE自体の選択に基づくリソース配分(モード2)にすることを合意した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、上記を考慮し、D2D通信のリソース配分手順における推奨される(recommended)変調および符号化スキーム(MCS:modulation and coding scheme)またはリソースサイズについての報告(reporting)スキームを提案するために行われる。
【0005】
本開示の第一態様において、端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D通信方法が提供される。本方法は、D2D送信を実施するためにD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS:modulation and coding scheme)または推奨されるリソースサイズを、メディアアクセス制御(MAC:media access control)シグナリングまたは無線リソース制御(RRC:radio resource control)シグナリングを介して、D2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNode B(eNB)に報告する。該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。
【0006】
本開示の第二態様において、端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNode B(eNB)によって実施されるD2D通信方法が提供される。本方法は、D2D通信対応ワイヤレスデバイスから、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングまたは無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して報告された、D2D送信を実施するためにD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを受信する。該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。
【0007】
本開示の第三態様において、端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスが提供される。本デバイスは、D2D送信を実施するためにD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングまたは無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、D2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNode B(eNB)に報告するよう構成された報告部を含み、該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。
【0008】
本開示の第四態様において、端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNode B(eNB)が提供される。本eNBは、D2D通信対応ワイヤレスデバイスから、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングまたは無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して報告された、D2D送信を実施するためにD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを受信するよう構成された受信部を含み、該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。
【0009】
前述は要約であり、しかして必要上、細部の簡略化、一般化、および省略を包含する。本明細書に記載された、これらデバイスおよび/またはプロセスおよび/または他の主題の、他の態様、特徴、および利点は、本明細書中で説明する教示の中で明らかとなろう。上記の要約は、簡潔な形で概念の選択を紹介するために提示されたものであり、これらの概念は、後記の開示を実施するための形態においてさら深く説明される。この要約は、請求対象主題の重要な特徴または本質的特徴を識別することを意図されたものでなく、または請求対象主題の範囲を定めるための助力として用いるよう意図されたものでもない。
【0010】
本開示の前述のおよび他の特徴は、添付の図面と併せ、以下の説明および添付の特許請求の範囲を理解することによってさらに十分に明らかになろう。これらの図面が単に本開示によるいくつかの実施形態を示すものであり、したがって本開示の範囲を限定するものでないことを理解した上で、これら添付の図面を用いてさらなる具体性および詳細さをもって本開示を説明することとする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ワイヤレスネットワークカバレッジを用いる、および用いない例示的なD2D通信を示す。
図2】D2D通信における、eNBによる例示的なリソース配分手順を示す。
図3】本開示の或る実施形態による、D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D通信方法のフローチャートを示す。
図4】データチャネル、制御チャネル、およびディスカバリチャネルに対する、例示的な異なる報告方式を概略的に示す。
図5】(a)および(b)は、公共安全用途における状況および商業用途における状況に対する例示的なMCS報告方式を概略的に示す。
図6】本開示の別の実施形態による、eNBによって実施されるD2D通信方法のフローチャートを示す。
図7】本開示の或る実施形態による、D2D通信方法を用いた例示的なリソース配分手順を概略的に示す。
図8】(a)および(b)は、本開示の或る実施形態による、図2に示された例示的なリソース配分手順に基づく、D2D通信方法を用いた別の例示的なリソース配分手順を概略的に示す。
図9】(a)および(b)は、本開示の或る実施形態による、図2に示された例示的なリソース配分手順に基づく、D2D通信方法を用いた別の例示的なリソース配分手順を概略的に示す。
図10】本開示の或る実施形態による、D2D通信対応ワイヤレスデバイスを示すブロック図である。
図11】本開示の或る実施形態による、eNBを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な説明において、添付の図面を参照し、これら図面は説明の一部を形成する。これらの図面において、類似の記号は、文脈上別途に指定されていなければ、通常、類似の構成要素を識別する。当然のことながら、本開示の態様は、種々様々の異なる構成に、配置、代替、組み合わせ、および設計することが可能で、これらの全ては、本開示の内と明確に見なされその一部とされる。
【0013】
なお、本明細書中で、一部の説明はユーザ装置(UE:user equipment)に基づいて行われことになるが、但し、本開示中のD2D通信対応ワイヤレスデバイスは、UEに限定されるものでなく、例えば、D2Dワイヤレス通信能力を有するノートブック、パッド、センサ、または他のデバイスであってよい。
【0014】
INC状況におけるD2D通信に対しては、D2D送信に対するリソースをスケジュールするためにeNBが使われる。したがって、eNBが、D2D送信に対し必要なリソースサイズを判定するために、D2D送信を実施しようとするD2D通信対応ワイヤレスデバイスは、バッファ状態報告(BSR:buffer status report)などいくつかの情報をeNBに報告することが必要になり得る。
【0015】
図2は、D2D通信における、eNBによる例示的なリソース配分手順を示す。基本的には7つのステップが含まれる。
【0016】
ステップ1)ネットワークカバレッジ内(INC)の全てのUEは、eNBに同期し、或るINC UEの近辺のカバレッジ外(OOC)UEは、そのINC UEに同期する。
【0017】
ステップ2)INC UE群は、eNBからD2D構成情報(リソースプール構成、PRACHチャネルなど)を受信する。
【0018】
ステップ3)同期元(synchronization source)D2D UE(図中ではINCの送信側UEとして示されている)は、周期的にリソースプール構成などを(おそらくは、200ms〜数秒といった長周期のPD2DSCHで)報知(broadcast)する。
【0019】
ステップ4)INCの送信側UEは、eNBへのD2Dスケジューリング要求およびバッファ状態報告(BSR)をトリガする。
【0020】
ステップ5)eNBは、要求されたD2Dスケジューリング要求に対し、D2D通信のためのリソースを割り当てる。
【0021】
ステップ6)INCの送信側UEがeNBからリソース割り当てを受信した場合、該UEは、スケジューリング割り当て(scheduling assignment)をスケジューリング割り当てプールで送信する。
【0022】
ステップ7)INCの送信側UEは、データリソースプールでデータを送信する。INCおよびOOC両方の受信側UEは、スケジューリング割り当てを検知しそれに応じてデータを受信する。
【0023】
ここでは、基本的には、D2D通信のMCSについての想定は、例えばQPSKに固定されている。それゆえ、ステップ4)で、UEは、eNBが必要なD2Dリソースサイズを計算するために十分なBSRだけを報告する。他方で、動的なMCSは、D2Dがチャネル変動に適応して効率的な送信を行うために極めて有用である。それゆえ、D2D通信対応UEにとって、D2DのMCSをeNBに報告することは有用である。そうしない場合、eNBが正確なリソース配分を行うのが困難である。例えば、D2D送信に対し、16QAMが適切であり、10個のPRBが必要であるとした場合、仮に、eNBがかかる状況を知らずに、必要なPRBのサイズを計算するのにQPSKを使い続ければ、20個のPRBを割り当てることになり、リソースを大きく無駄使いすることになろう。
【0024】
したがって、必要なD2DリソースサイズをeNBが計算するために、eNBにはMCSも報告する必要があり得る。これまでのところ、LTEのWAN中には、D2D通信対応UEがD2DチャネルのMCSをeNBに報告することをサポートするメカニズムはない。一つの解決策は、D2D通信対応UEがL1中のCQI報告メカニズムを再使用することである。しかしながら、かかるメカニズムは、大きな仕様上の影響を与えることになろう。例えば、新規の報告モードおよびタイミングが必要となる。且つ、L1アップリンクでCQIを報告することが、LTE WAN UEのフィードバックに影響を与えかねず、LTE WANのパフォーマンスが劣化することになろう。そのために、本開示では新規のMCS報告メカニズムが提供される。あるいは、UEは、eNBがリソース配分を実施するために、D2D送信に対して推奨されるリソースサイズを直接eNBに報告することもできる。このときには、eNBはMCS情報を知る必要はない。これに応じ、本開示はリソースサイズの報告メカニズムも提供する。
【0025】
図3は、本開示の或る実施形態による、D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D通信方法のフローチャートを示す。方法300は、D2D送信を実施するためにD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズを、MACシグナリングまたはRRCシグナリングを介して、D2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNBに報告するステップ301を含み、該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。本開示の本実施形態によれば、推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズが、MACシグナリング(例えば、MAC制御要素(MAC control element, MAC CE)で)またはRRCシグナリングを介して報告されることになる。これにより、eNBは、D2D送信に対しよりきめ細かなリソース配分を実施することができよう。
【0026】
D2D通信においては、例えば、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、およびD2Dディスカバリチャネルがあり得る。本開示によれば、推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものとすることができる。言い換えれば、報告される推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルのチャネル条件を表すものとすることができる。具体的には、各チャネルに対する推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズを別々のMAC CE中で報告することもでき、複数のチャネルに対する推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズを同一のMAC CE中で報告することも可能である。さらに、各チャネルの特性を相異ならせることができる。例えば、ディスカバリチャネルは数秒の周期性で比較的に低速で送信されるが、データは数十ミリ秒で送信できる。したがって、少なくとも2つの相異なるチャネルに対する推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは異なえて報告することができる。例えば、D2Dデータに対するMCSおよびD2D制御に対するMCSはMACシグナリングで(例えば、MAC CE中で)報告することができ、ディスカバリチャネルに対するMCSはRRCシグナリングを使って報告することが可能である。言い換えれば、第一チャネルに対する推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、MACシグナリングを介して報告でき、第一チャネルと異なる第二チャネルに対する推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、RRCシグナリングを介して報告することができる。さらに、ディスカバリチャネルはより長い周期性を有し得るので、その適切なMCSまたはリソースサイズは、データチャネルおよび制御チャネルのものよりも遅く報告しトリガすることが可能である。図4は、データチャネル、制御チャネル、およびディスカバリチャネルに対する、例示的な相異なる報告方式を概略的に示す。図4に示されるように、D2Dデータチャネルに対するMCSは最も高い頻度で送信され、D2D制御チャネルに対するMCSは二番目に高い頻度で送信され、D2Dディスカバリチャネルに対するMCSは最小の頻度で送信されている。この例であれば、D2Dデータチャネルに対するMCSおよびD2D制御チャネルに対するMCSはMAC CE中で報告することができ、D2Dディスカバリに対するMCSはRRCシグナリングを介して報告することが可能である。
【0027】
さらに、上記で説明したように、推奨されるMCSを報告する場合に、D2D対応ワイヤレスデバイスからeNBに、eNBが必要なリソースサイズを計算するため、バッファ状態報告(BSR)も報告することができる。MCSをBSRと併せて同時に報告すればよい。例えば、推奨されるMCSを、BSRとともに同じMAC CE中で報告することができる。この場合、既存のシグナリングを再利用する利点がある。但し、BSRとは異なるMAC CEで推奨されるMCSを報告することも可能である。
【0028】
他方、推奨されるリソースサイズを報告する場合には、eNBは、必要なリソースサイズを計算するためにBSRを必要とせず、受信された推奨されるリソースサイズによってリソースサイズを決めることができるので、D2D通信対応ワイヤレスデバイスからeNBにBSRを報告する必要はないであろう。但し、BSRは他の目的でも報告され得る。本開示において、推奨されるリソースサイズは、例えばPRBペアの合計数(各サブフレームの周波数領域中のPRBの数掛けるサブフレームの数)とすることが可能である。
【0029】
さらに、本開示において、MCSまたは推奨されるリソースサイズの報告には、MAC CEの一つのフォーマットだけを、すなわち、MAC CEの短フォーマットか長フォーマットかの区別をなくして、使用すればよい。また一方、本開示によれば、D2Dに対し、論理チャネルグループ(LCG:Logical channel group)の概念を採用することも可能である。この場合、MCS MAC CEまたはリソースサイズのMAC CEに対し短または長フォーマットを再使用することができ、短MCSフォーマットに対し、予備または新規の論理チャネルID(LCG ID:logical channel ID)を使用することができる。さらに、D2D MCSまたは推奨されるリソースサイズに対するMAC CEの優先度は、D2D BSRに対するMAC CEに続くようにすることが可能である。例えば、MCSおよびBSRのMAC CEの優先度は、トラフィックの種類または報告の種類の如何によって、LTEのMAC CEよりも低く、またはLTEのMAC CEの一部よりも高くてよい。
【0030】
本開示において、好ましくは、推奨されるMCSの報告のトリガは、LTE中に定義される対応規格を参照するBSRの報告のトリガと同じにすることができる。これに換えて、推奨されるMCSの報告、または推奨されるMCSおよびBSR両方の報告をチャネル状態の変化によってトリガすることも可能である。例えば、チャネル中の変化によって、推奨されるD2D MCSがある事前定義された閾値の分変化したとき、UEが、D2D MCS、またはD2D MCSおよびBSRの両方をeNBに報告するようにし、eNBがこれに応じてD2Dリソース配分を更新するようにできよう。同様に、推奨されるリソースサイズの報告のトリガも、LTE規格中のBSRをトリガするための条件またはチャネル状態の変化に基づいて行うことができる。
【0031】
さらに、D2D通信対応ワイヤレスデバイスが推奨されるMCSを得るために、D2D通信対応ワイヤレスデバイスは、例えば、潜在的な受信側D2D通信対応UEのD2DSS/PD2DSCHの平均RSRP、または同期化ヘッドのD2DSS/PD2DSCHのRSRPなど、特定の測定結果に基づいて、MCSを算定することが可能である。これにより、推奨されるリソースサイズについて、D2D通信対応ワイヤレスデバイスは、送信対象のビット数、および該D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって算定されたMCSに基づいて、リソースサイズ(例えば、PRBペアの合計数)を計算することができる。
【0032】
さらに、D2D通信は、公共安全用途および商業用途など複数用途の状況をサポートすることができる。相異なる用途の状況に対して、推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズを報告するために相異なるまたは同一のMACシグナリングまたはRRCシグナリングを用いることが可能である。例えば、相異なる用途の状況に対する推奨される諸MCSまたは推奨される諸リソースサイズを、別々のMAC CEあるいは同一のMAC CE中で報告することができる。図5(a)および図5(b)は、公共安全用途における状況および商業用途における状況に対する例示的なMCS報告方式を概略的に示す。図5(a)に示されるように、D2D商業用途に対し一つのMCS MAC CEが使用され、D2D公共安全用途(public safety case)に対し別のMCS MAC CEが使用されている。これら2つのMCS MAC CEは相互に独立しており、相異なるサブフレーム中で報告することが可能である。この場合、公共安全用途およびD2D商業用途のこれらのD2D MCS報告は、MAC CEの同じフォーマットも使用することができ、MAC CEに意図されているのがどの用途かの解釈は、該MAC CEを送信しているサブフレームの数の如何によって、またはいくつかの条件の如何によって決まる(例えば、UEが、PUSCHをスケジュールするため公共安全関連DCIを受信している場合、PUSCH中の関連MCS報告は、確実に公共安全用途である)。他方、図5(b)に示されるように、D2D商業用途およびD2D公共安全用途の両方を反映するために、一つの共通のMCS MAC CEを使用することが可能である。
【0033】
本開示によれば、図6に示されるように、D2D通信に関わるeNBの側で、D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって実施予定のD2D送信に対するリソースをスケジューリングするため、eNBによって実施されるD2D通信方法600が提供される。方法600は、D2D通信対応ワイヤレスデバイスから、MACシグナリングまたはRRCシグナリングを介して報告された、D2D送信を実施するためにD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズを受信するステップ601を含み、該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。
【0034】
なお、MCS報告に対する前述の提案は、D2Dについて報告するパワーヘッドルーム報告(PHR:power headroom report)に対して用いることも可能である。例えば、相異なるPHR MAC CE群が、それぞれ、制御、データ、およびディスカバリのチャネルに用いられ、あるいは同じMAC CEがこれら全てのチャネルを報告する。
【0035】
以降に、D2D通信におけるリソース配分手順に、本開示の実施形態によるD2D通信方法を適用するいくつかの具体的な例を詳しく説明する。なお、これらの例は、説明のためにだけ用いられるのであって、決して本開示の範囲を限定するため用いられているものではない。
【0036】
第一の例において、図7は、本開示の或る実施形態によるD2D通信方法を用いた例示的なリソース配分手順を概略的に示しており、この図7に示されるように、基本的には3つのステップが関与する。ステップa)で、INC Tx(送信側)UEは、eNBにBSR/MCS MAC CE(群)を報告する。ステップb)で、eNBは、必要なD2Dリソースサイズを計算し、かかるリソースをD2D Tx UEに割り当てる。ステップc)で、D2D Tx UEは、ステップb)で得たリソースサイズを使ってD2D報知を行う。報知されたリソースサイズは、INC Rx(受信側)UEおよびOOC Rx UEによって受信が可能である。
【0037】
図8(a)および図8(b)は、本開示の或る実施形態による、図2に示された例示的なリソース配分手順に基づく、D2D通信方法を用いたリソース配分手順の第二の例を概略的に示す。図8(a)はリソース配分手順の一般的な導入例であり、この図8(a)に示されるように、図8(a)と図2との間の違いは、送信側D2D通信対応UE(INC Tx UE)からeNBに、BSRとともに(ステップ4に示されるように)MCSが報告されるということである。上記のため、送信側D2D通信対応UEは、MCSを報告する前に、例えば、潜在的な受信側D2D通信対応UEのD2DSSの平均RSRPに基づいて、MCSの測定を実行することになる。eNBは、ステップ4からのMCS/BSR報告に基づいて必要なD2Dリソースサイズを計算し、ステップ5で、そのD2Dリソース配分の指示を送信することになる。かかる指示はMCSを含んでも含まなくてもよい。ステップ5でMCSが示されない場合、それは、eNBが、リソースサイズを計算するためにUEによって推奨されたMCSを用いていることを意味する。ステップ5で、eNBによって明示で示されたMCSは、D2D通信対応UEに対するMCS使用の確認と見なすことができよう。また、一部の場合において、eNBは、リソースの状況によっては、D2D通信対応UEから報告されたMCSを覆すこともできよう。ステップ5の後、ステップ6および7において、D2D通信対応UEはD2D通信を実行することになる。重要なことには、ステップ6において、送信側D2D通信対応UEによって送信されたスケジューリング割り当てには、動的MCS送信をサポートするためのMCS情報を含めることが可能である。
【0038】
第二の例において、図8(a)中のステップ4および5における、送信側D2D通信対応UEとeNBとの間の詳細なシグナリングのやり取りについては、図8(b)を参照することができる。図8(b)に示されるように、基本的には、UEは、PUCCH中の専用スケジューリング要求(D−SR:dedicated scheduling request)をeNBに送信することになり(ステップa)、このとき、eNBは、LTE WAN PUSCHリソースを割り当てるために、LTE WAN(E)PDCCH中でDCIを割り当てることになる(ステップb)。特定のMCS測定に基づいて(例えば、全ての潜在的受信側D2D通信対応UEのD2DSSの平均RSRPに基づいて)、UEは、割り当てられたPUSCHで、BSRおよびMCS MAC CEを同時に報告することになる(ステップc)。その後、eNBは、D2Dリソース配分のためのDCIを送信することになる。
【0039】
図9(a)および図9(b)は、本開示の或る実施形態による、図2に示された例示的なリソース配分手順に基づく、D2D通信方法を用いたリソース配分手順の第三の例を概略的に示す。この第三の例は第二の例と類似である。違いは、第三の例中の送信側D2D通信対応UEが、自分のトラフィック状況およびMCS測定に基づいて必要なリソースサイズを計算し、これによりステップ4で、BSRおよびMCS MAC CE(群)の代わりに(MAC CEに関して)推奨されるリソースサイズをeNBに報告することになること、だけにある。図9(a)中のステップ4および5についての詳細な動きについては、図9(b)を参照することができる。図9(b)と図8(b)との間の唯一の違いは、図9(b)中のD2D UEは、必要なリソースサイズを自分で計算することになり、BSRおよびMCS MAC CEの代わりに、(図9(b)中のステップcに示されるように)かかるリソースサイズを反映した一つのMAC CEがeNBに報告されることである。eNBは、D2D通信対応UE(D2D UE)のMCS状況を知らないので、図9(b)のステップdに示されるように、eNBが、MCSを示す必要はない。
【0040】
上記において、本開示の諸実施形態による、D2D通信におけるリソース配分手順のいくつかの具体的な例を詳しく説明している。しかしながら、これらの例は説明目的のためだけに用いられているのであって、決して本開示の範囲を限定するものでないことに留意する。
【0041】
本開示において、端末間(D2D)通信対応ワイヤレスデバイス(例えば、D2D通信対応UE)が提供される。図10は、本開示の或る実施形態による、D2D通信対応ワイヤレスデバイス1000を示すブロック図である。D2D通信対応ワイヤレスデバイス1000は、D2D送信を実施するためにD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングまたは無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、D2D送信に対するリソースをスケジューリングするeNode B(eNB)に報告するよう構成された、報告部1001を含み、該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。
【0042】
本開示によるD2D通信対応ワイヤレスデバイス1000は、随意的に、ワイヤレスデバイス1000中の様々なデータを処理し、それぞれの構成部のオペレーションを制御する関連プログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit(中央処理装置))1010、CPU1010によって様々なプロセスおよび制御を実施するため必要な様々なプログラムを格納するためのROM(Read Only Memory(読み取り専用メモリ))1013、CPU1010によってプロセスおよび制御の手順の中で一時的に生成される中間データを格納するためのRAM(Random Access Memory(ランダムアクセスメモリ))1015、および/または様々なプログラム、データなどを格納するためのストレージ部1017を含んでよい。上記の報告部1001、CPU1010、ROM1013、RAM1015、および/またはストレージ部1017などは、データおよび/またはコマンドバス1020を介して相互接続し、相互の間で信号を送信することができる。
【0043】
前述のそれぞれの構成部は本開示の範囲を限定するものではない。本開示の一つの実装によれば、上記の報告部1001の機能はハードウェアによって実装することが可能で、上記のCPU1010、ROM1013、RAM1015、および/またはストレージ部1017は不必要にすることができる。あるいは、上記の報告部1001の機能は、上記のCPU1010、ROM1013、RAM1015、および/またはストレージ部1017などと組み合わせた機能ソフトウェアによって実装することも可能である。
【0044】
さらに、本開示では、前述の方法を実施するためのeNBも提供される。図11は、D2D通信対応ワイヤレスデバイスによって実施されるD2D送信に対するリソースをスケジューリングするためのeNB1100を示すブロック図である。eNB1100は、D2D通信対応ワイヤレスデバイスから、メディアアクセス制御(MAC)シグナリングまたは無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して報告された、D2D送信を実施するためD2D通信対応ワイヤレスデバイスによって使用されるべき推奨される変調および符号化スキーム(MCS)または推奨されるリソースサイズを受信するよう構成された、受信部1101を含み、該推奨されるMCSまたは推奨されるリソースサイズは、D2Dデータチャネル、D2D制御チャネル、および/またはD2Dディスカバリチャネルに対するものである。
【0045】
本開示によるeNB1100は、随意的に、eNB1100中の様々なデータを処理し、それぞれの構成部のオペレーションを制御する関連プログラムを実行するためのCPU(中央処理装置)1110、CPU1110によって様々なプロセスおよび制御を実施するため必要な様々なプログラムを格納するためのROM(読み取り専用メモリ)1113、CPU1110によってプロセスおよび制御の手順の中で一時的に生成される中間データを格納するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)1115、および/または様々なプログラム、データなどを格納するためのストレージ部1117を含んでよい。上記の受信部1101、CPU1110、ROM1113、RAM1115、および/またはストレージ部1117などは、データおよび/またはコマンドバス1120を介して相互接続し、相互の間で信号を送信することができる。
【0046】
前述のそれぞれの構成部は本開示の範囲を限定するものではない。本開示の一つの実装によれば、上記の受信部1101の機能はハードウェアによって実装することが可能で、上記のCPU1110、ROM1113、RAM1115、および/またはストレージ部1117は不必要にすることができる。あるいは、上記の受信部1101の機能は、上記のCPU1110、ROM1113、RAM1115、および/またはストレージ部1117などと組み合わせた機能ソフトウェアによって実装することも可能である。
【0047】
なお、本方法についての前述した説明は、これらデバイスにも適用され、しかしてここではこれらの詳細は省略する。
【0048】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの共同によって実現することができる。前述した各実施形態の説明中で用いられた各機能ブロックは、集積回路としてLSIによって実現が可能である。これらは、チップ群として個別に形成することができ、または、一つのチップを、これら機能ブロックの一部または全部を含むように形成することも可能である。このLSIは、集積度合いの差の如何によって、IC、システムLSI、超LSI、または極超LSIと言及することができる。但し、集積回路を実装する技術は、LSIに限定されるものでなく専用の回路または汎用プロセッサを使用することによっても実現できる。加えて、LSIの製造の後、プログラムが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array(フィールドプログラマブルゲートアレイ))、またはLSI内部に配置された回路セルの接続および設定を再構成できる再構成可能プロセッサを使用してもよい。さらに、各機能ブロックの計算は、例えば、DSPまたはCPUを含め、計算手段を用いて実施することができ、各機能の処理ステップは、実行のためのプログラムとして記録媒体上に記録することが可能である。なおその上に、半導体技術または他の派生的な技術の進展に伴って、LSIにとって代わる集積回路を実装する技術が出現したときには、かかる技術の使用によってこの機能ブロックを集積することが可能なのは明らかである。
【0049】
なお、本開示は、当業者が、本明細書で提示した説明および既知の技術に基づいて、本開示の内容および範囲から逸脱することなく、多様に変更または修改されることを意図しており、かかる変更および応用は、保護対象として請求される範囲に含まれる。さらに、本開示の内容を逸脱しない範囲内で、前述した実施形態の構成要素を任意に組み合わせることが可能である。
図1
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