【実施例】
【0033】
以下、下記実施例を通じて本発明を具体的に説明するが、いかなる意味でも本発明の範囲はこれら実施例に限定されるべきではない。
【0034】
実施例1
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、グルタミン酸(固形分:98重量%)58kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300、固形分99%、水分許容度75重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0035】
実施例2
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、L−アスパラギン(固形分:98重量%)54kg、硫酸(98%)5kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300、固形分99重量%、水分許容度70重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0036】
実施例3
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、液相L−リシン(固形分:50重量%)116kg、硫酸(98%)5kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300、固形分99%、水分許容度70重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水3980kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0037】
実施例4
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)329kg、硫酸で中和された固相リシン(L−リシン)(固形分:98重量%)102kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300、固形分99%、水分許容度70重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0038】
実施例5
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、L−アルギニン(固形分:98重量%)54kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300、固形分99%、水分許容度70重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0039】
実施例6
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、硫酸(98%)5kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300、固形分99%、水分許容度70重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0040】
実施例7
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、硫酸(98%)5kg、ソルビトールテトラグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−190)(固形分99%、水分許容度78重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0041】
実施例8
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、硫酸(98%)5kg、エチレングリコールジグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−1030、固形分99重量%、水分許容度100重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0042】
実施例9
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、硫酸(98%)5kg、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、EX−321、固形分99重量%、水分許容度27重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0043】
実施例10
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、p−トルエンスルホン酸(pTSA、98%)5kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−190、固形分99重量%、水分許容度78重量%)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4050kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0044】
比較例1:フェノール/ホルムアルデヒド樹脂を用いたバインダーの製造
フェノール/ホルムアルデヒド樹脂(KCC社製)404kg、蒸留水3800kg、撥水剤(KCC−SI1460Z)2kg、及び防塵油(Garo217S)3kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0045】
比較例2:ポリカルボン酸を用いたバインダーの製造(特許文献4の実施例1)
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)158kg、クエン酸(固形分:98重量%)44kg、アンモニア水(25%)50kg、蒸留水3800kg、撥水剤(KCC−SI1460Z)2kg、及び防塵油(Garo217S)3kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は5.0重量%だった。
【0046】
比較例3:エポキシエマルション樹脂を用いたバインダーの製造
グルコース(D−グルコース)(固形分:91重量%)376kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、エポキシエマルション樹脂(KBM−128−70、Kukdo Chemical、固形分70重量%)3.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4049kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0047】
比較例4:非還元糖を用いたバインダーの製造
スクロース(固形分:60重量%)570kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、硫酸(98%)5kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水3850kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0048】
比較例5:非還元糖を用いたバインダーの製造
マルトデキストリン(固形分:99重量%)345kg、グルタミン(固形分:98重量%)58kg、硫酸(98%)5kg、グリセリントリグリシジルエーテル(JSI社製、EJ−300)2.4kg、防塵油(Govi−Garo217S)3kg、シリコーン撥水剤(シリコーン系撥水剤)(KCC−SI1460Z)2kg、及び蒸留水4070kgを混合容器に投入し、撹拌機で30分間撹拌して、バインダーを製造した。得られたバインダーの固形分は9重量%であった。
【0049】
実験例:バインダーを用いた繊維状材料のバインディング
高温の溶融したガラスを2100kg/時間の速度で紡績機に通して繊維化し、収集器(collecting vessel)に達したガラス繊維に、上記実施例1〜10及び比較例1、2、4、5で製造したそれぞれのバインダーを47L/分の割合で噴射した。その後、乾燥工程を経てガラス綿の断熱材(insulator)を得た。比較例3のバインダーの場合、凝集粒子が発生したためスプレー噴射できなかった。
【0050】
製造したそれぞれのガラス綿に対し、下記試験を行った。
【0051】
耐水性
100mm(横)×100mm(縦)×50mm(厚さ)のガラス綿試料を準備して、標準48時間の耐水性試験を行った。ビーカー内の純水に試料を浮かして、完全に沈むまでにかかる時間を測定した。耐水性等級は0に近いほど不良であり、5に近いほど優れていることを示す。試験結果を下記表1、2に示す。
【0052】
浸水性
100mm(横)×100mm(縦)×50mm(厚さ)のガラス綿試料を準備して、標準72時間の浸水性試験を行った。純水を満たした2Lビーカー内に試料を完全に浸水させて、色の変化を測定した。濃度に応じた色の変化を客観的に数値化した。浸水性等級は0に近いほど不良であり、5に近いほど優れていることを示す。試験結果を表1、2に示す。
【0053】
ホルムアルデヒドの放出量
小型チャンバー法により、試料を小型チャンバーに入れて、7日後にチャンバー内の空気を集めた。集めた空気をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で分析した。より具体的な方法は、韓国空気清浄協会で規定された方法(KS M ISO 16000、KS M 1998)に従って、7日目にその結果を分析した。試験結果を表1、2に示す。
【0054】
引張強度
測定試料の3個全てを4cmのサイズに調整した。引張棒を試料の長さより短く設置し、試料を棒に垂直にしながら、試料を引張棒に垂直に固定した。引張強度の試験機の速度を15mm/分とし、ロッド表示内でスケールをゼロに設定した。次いで、その試験機を作動させた。試験機が自動で止まった後に表示された最大荷重を測定し、平均値を算出した。試験結果を表1、2に示す。
【0055】
粉塵率
測定試料を各4個ずつ幅1.5cm、長さ10cmの測定試料を準備した。測定前の試料の重さを量った後、試料を粉塵率測定器にセットして、1m/分の速度で縦横に揺らした。合計測定時間は試料当たり10分とし、試験機が自動で止まった後に、試料を計量した。粉塵率は、粉塵率=[(測定後の重さ/測定前の重さ)−1]×100の計算式で算出して、%で示した。試験結果を表1に示す。
【0056】
復元率
10m(横)×1m(縦)×0.05m(厚さ)のガラス綿試料を準備し、これをロール状にして、室温で8週間保持した。8週間後に巻かれていない状態にした後、試料の厚さの変化を測定した。試験結果を表1、2に示す。
【0057】
かび抵抗性
かび抵抗性はASTM G21−09試験法によって測定し、試料のかび成長率を1月間の観察の後に測定した。その結果を表1、2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】