(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6343403
(24)【登録日】2018年5月25日
(45)【発行日】2018年6月13日
(54)【発明の名称】ウェハー研磨装備のウェハーローディング装置及びウェハーローディング位置調整方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20180604BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20180604BHJP
B65G 49/07 20060101ALI20180604BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20180604BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20180604BHJP
B24B 37/08 20120101ALI20180604BHJP
B24B 49/12 20060101ALI20180604BHJP
【FI】
H01L21/68 B
H01L21/68 N
B65G49/07 G
H01L21/304 621A
B24B41/06 L
B24B37/08
B24B49/12
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-545510(P2017-545510)
(86)(22)【出願日】2015年7月22日
(65)【公表番号】特表2017-537479(P2017-537479A)
(43)【公表日】2017年12月14日
(86)【国際出願番号】KR2015007597
(87)【国際公開番号】WO2016080629
(87)【国際公開日】20160526
【審査請求日】2017年5月17日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0160728
(32)【優先日】2014年11月18日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】511097289
【氏名又は名称】エスケー シルトロン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ベ,ジェ・ヒュン
【審査官】
儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−051532(JP,A)
【文献】
特開2009−160713(JP,A)
【文献】
特表2002−521830(JP,A)
【文献】
特許第4724562(JP,B2)
【文献】
特開平05−327282(JP,A)
【文献】
特開2005−286211(JP,A)
【文献】
特開2006−062801(JP,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2007−0007613(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B24B 37/08
B24B 41/06
B24B 49/12
B65G 49/07
H01L 21/304
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハーがローディングされるウェハーホールが形成された研磨キャリアが具備され、前記ウェハーの両面が上定盤と下定盤によって研磨されるウェハー研磨部と、
前記研磨キャリアの上部に配置されて前記ウェハーを移送させる移送アーム(arm)が具備され、前記移送アームの一端に前記ウェハーの形状に対応する移送プレートが連結されるウェハー移送部と、
前記移送プレートの下面に設置されて前記ウェハーホールの位置を感知するウェハー位置感知部と、
前記移送プレートの端部に形成される複数個のウェハー脱着ユニットと、
前記移送プレートの上端面に設置されて前記ウェハーを定位置にローディングするためのウェハー整列部と、
前記ウェハー位置感知部から検出された前記ウェハーホールの位置に対するデータが伝送され、前記ウェハー脱着ユニットと前記ウェハー整列部によって前記ウェハーがローディングされる位置を算出する制御部とを含み、
前記ウェハー整列部は、
前記移送プレートの上端面に具備されて光を一方向に送出する発光部と前記光を受光する受光部と、
前記発光部と受光部との間に具備され、前記フランジの上端面と連結されるリニアスケールとを含むウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【請求項2】
前記ウェハー位置感知部は、カメラに具備されており、該カメラが前記ウェハーホールの位置を感知して前記ウェハーホールの位置座標データを前記制御部に伝送する、請求項1に記載のウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【請求項3】
前記ウェハー脱着ユニットは、
真空を供給する真空ポンプ、
前記真空ポンプと連結される真空配管、
前記真空配管の下端に設置されて前記ウェハーの上面を脱着する真空チャックを含む、請求項1項または請求項2に記載のウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【請求項4】
前記真空配管は、
前記真空チャックの上端に配置されて前記移送プレートの端部に形成される貫通ホールに沿って移動する第1配管と、
前記第1配管の上端と前記真空ポンプとの間を連結する第2配管とで構成される、請求項3に記載のウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【請求項5】
前記ウェハー脱着ユニットは、前記真空ポンプと前記第2配管との間に圧力センサーをさらに含み、前記圧力センサーは、前記ウェハーが前記真空チャックに付着された時の真空圧力を測定する、請求項4に記載のウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【請求項6】
前記第1配管上部にはフランジが形成される、請求項4または請求項5に記載のウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【請求項7】
前記移送プレートの上端面と前記フランジとの間には前記第1配管の上部を囲む弾性部材が具備される、請求項6に記載のウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【請求項8】
前記ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部は、それぞれ偶数個具備されるとともに、対として半径方向に配置される、請求項1ないし7のいずれかに記載のウェハー研磨装備のウェハーローディング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は、ウェハー研磨装備のウェハーローディング装置及びウェハーローディング位置調整方法に関するものであり、より詳細にはウェハーが研磨キャリアの定位置にローディングされることができるようにウェハーのローディング位置を感知し、ウェハーの位置を調整して整列することができるウェハー研磨装備のウェハーローディング装置及びウェハーローディング位置調整方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体素子はシリコーンウェハーに対して蒸着工程、写真工程、蝕刻工程、イオン注入工程などのような多様な製造工程を遂行して製造される。
【0003】
一例で、シリコーンウェハーは製造工程中に多様な工程層が形成されるが、このような工程層は、一部分を選択的に除去したりパターン化し、追加の工程層を既に形成された工程層表面に蒸着させる過程が反復進行されることができる。
【0004】
このような工程層は、絶縁層、レート酸化物層、伝導層、金属または硝子層などになることができる。
【0005】
ゆえに、特定の工程では、ウェハーに既に形成された工程層の最上部表面が後続する工程層の蒸着のために平坦な状態であることが望ましい。
【0006】
したがって、シリコーンウェハーは,後続工程の安定的進行のために既に形成された工程層を平坦に研磨する研磨工程を経るが、ここで研磨工程は通常的に両面研磨装置を使用してウェハーの両面を研磨している。
【0007】
そして、ウェハーの両面を平坦に研磨するためにはウェハーのローディング位置にウェハーをきちんと位置させることが重要である。
【0008】
前記のような問題点を解決するために韓国公開特許第10−2005−0066114号にはウェハーの側面をガイドするように設置されたウェハー整列リンク、ウェハー整列リンクの端に結合されてシリンダー内で上下運動をするピストン、ピストンの下側を押すようにピストンとシリンダーとの間に介在されるスプリング、ピストンの上下位置を感知するようにシリンダーの側面に設置される多数の位置感知センサーからなるウェハー感知及び整列ユニットがウェハーの側面に複数で設置され、ウェハーの定位置装着及び整列可否を感知してウェハーを整列させることを特徴とするウェハー感知及び整列装置とその方法が開示されている。
【0009】
しかし、ウェハーがウェハーホールに水平にローディングされずにななめにローディングされた時、これを確認して位置を移動させてウェハーがローディングされる定位置に正確に整列させることができないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例は、前記のような問題点を解決するために案出されたものであり、ウェハー移送アーム(arm)にカメラを設置することによってウェハーがローディングされる位置を検出し、ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部を具備することによってウェハーがローディングされる位置を算出してウェハーがローディングされる定位置にローディングされることができるウェハー研磨装備のウェハーローディング装置及びウェハーローディング位置調整方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記のような目的を達成するため、実施例は、ウェハーがローディングされるウェハーホールが形成された研磨キャリアが具備され、前記ウェハーの両面が上定盤と下定盤によって研磨されるウェハー研磨部;前記研磨キャリアの上部に配置されて前記ウェハーを移送させる移送アーム(arm)が具備され、前記移送アームの一端に前記ウェハーの形状に対応する移送プレートが連結されるウェハー移送部;前記移送プレートの下面に設置されて前記ウェハーホールの位置を感知するウェハー位置感知部;前記移送プレートの端部に形成される複数個のウェハー脱着ユニット;前記移送プレートの上端面に設置されて前記ウェハーを整列するウェハー整列部;及び前記ウェハー位置感知部から検出された前記ウェハーホールの位置に対するデータが伝送され、前記ウェハー脱着ユニットと前記ウェハー整列部によって前記ウェハーがローディングされる位置を算出する制御部を含むウェハー研磨装備のウェハーローディング装置を提供する。
【0012】
実施例において、前記ウェハー位置感知部は、カメラに具備されて前記ウェハーホールの位置を感知して前記ウェハーホールの位置座標データを前記制御部に伝送することができる。
【0013】
また、前記ウェハー脱着ユニットは、真空を供給する真空ポンプ;前記真空ポンプと連結される真空配管;及び前記真空配管の下端に設置されて前記ウェハーの上面を脱着する真空チャックを含むことができる。
【0014】
ここで、前記真空配管は、前記真空チャックの上端に配置されて前記移送プレートの端部に形成される貫通ホールに沿って移動する第1配管と、前記第1配管の上端と前記真空ポンプとの間を連結する第2配管で構成されることができる。
【0015】
さらに、前記ウェハー脱着ユニットは、前記真空ポンプと前記第2配管との間に圧力センサーをさらに含み、前記圧力センサーは前記ウェハーが前記真空チャックに付着された時の真空圧力を測定することができる。
【0016】
一方、前記第1配管上部にはフランジが形成されることができ、前記移送プレートの上端面と前記フランジとの間には前記第1配管の上部を囲む弾性部材が具備されることができ、前記弾性部材はスプリングに具備されることができる。
【0017】
また、前記ウェハー整列部は、前記移送プレートの上端面に具備されて光を一方向に送出する発光部と前記光を受光する受光部;及び前記発光部と受光部との間に具備され、前記フランジの上端面と連結されるリニアスケールを含むことができる。
【0018】
そして、前記ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部は、それぞれ2n個で具備されて互いに対応して配置されることができる。
【0019】
他の実施例においては、ウェハーがローディングされるウェハーホールが形成された研磨キャリアが具備され、前記ウェハーの両面が上定盤と下定盤によって研磨されるウェハー研磨部;
前記研磨キャリアの上部に配置されて前記ウェハーを移送させる複数個の移送アーム(arm)が長さ方向に互いに連結されて具備され、前記移送アームの一端に前記ウェハーの形状に対応する移送プレートが連結されるウェハー移送部;前記移送プレートの下面の端部に複数個が設置されてそれぞれの前記ウェハーホールの位置を感知するウェハー位置感知部;前記移送プレートの端部に形成される複数個のウェハー脱着ユニット;前記移送プレートの上端面に設置されて前記ウェハーを整列するウェハー整列部;及び前記ウェハー位置感知部から検出された前記ウェハーホールの位置に対するデータが伝送され、前記ウェハー脱着ユニットと前記ウェハー整列部によって前記ウェハーがローディングされる位置を算出する制御部を含むウェハー研磨装備のウェハーローディング装置を提供する。
【0020】
そして、前記制御部に前記ウェハー位置感知部から検出された前記ウェハーホールの位置に対するデータが伝送され、前記ウェハーが移動される距離が算出されて前記ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされることができる。
【0021】
前記のような目的を達成するために、実施例においては、(a)研磨キャリアに形成されたウェハーホールの位置を感知する段階;(b)前記ウェハーホールにウェハーをローディングさせる第1ローディング段階;(c)前記ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされたかを確認する段階;(d)前記ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされるように前記ウェハーの移動距離を算出する段階;及び(e)前記移動距離だけ前記ウェハーの位置を調整して前記ウェハーを整列して前記ウェハーホールの定位置に前記ウェハーをローディングする第2ローディング段階を含む、ウェハー研磨装備のウェハーローディング装置を用いたウェハーローディング位置調整方法を提供する。
【0022】
実施例において、前記(a)段階においては、前記研磨キャリアの上部に配置されて前記ウェハーを移送させる移送アーム(arm)が具備され、前記移送アームの一端に前記ウェハーの形状に対応する移送プレートが連結されるウェハー移送部にウェハー位置感知部が具備されることができる。
【0023】
そして、前記(a)段階においては、前記ウェハー位置感知部はカメラに具備されて前記移送プレートの下面に設置され、前記研磨キャリアの映像を撮影して前記ウェハーホールの位置を感知することができる。
【0024】
また、前記(b)段階においては、真空を供給する真空ポンプ;前記真空ポンプと連結される真空配管;及び前記真空配管の下端に設置されて前記ウェハーの上面を脱着する真空チャックを含み、前記移送プレートの端部に形成される複数個の前記ウェハー脱着ユニットによって前記ウェハーの上面が付着されて移送されることができる。
【0025】
一方、前記(c)段階においては、2n個で具備される前記真空チャックの真空圧力を測定してそれぞれの真空圧力の大きさが基準値以下であれば真空圧力を増加させることができる。
【0026】
また、前記(d)段階においては、前記移送プレートの上端面に具備されて光を一方向に送出する発光部と前記光を受光する受光部;及び前記発光部と受光部との間に具備され、前記フランジの上端面と連結されるリニアスケールを含むウェハー整列部によって前記ウェハーの位置を調整し、前記ウェハーを整列することができる。
【0027】
さらに、前記(d)段階においては、制御部に前記ウェハー位置感知部から検出された前記ウェハーホールの位置に対するデータが伝送され、前記ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされるように前記ウェハーが移動される距離を算出することができる。
【0028】
そして、前記(d)段階において、前記ウェハーが移動される距離は、2n個で具備される前記ウェハー整列部で測定されたスケールの値がそれぞれ同一でない場合、前記ウェハーの移動距離が算出されることができ、前記(d)段階においては前記ウェハーホールの直径(Lc)、前記ウェハーの直径(Lw)、前記真空チャック間の距離(Lb)、前記ウェハーの下面が地面と成す角度(θ=cos
-1((L2−L1)/Lb))、前記リニアスケールを通じて計算された高さ(Lh=Lw/sinθ)及びL=(Lw
2−L1
2)
(1/2)=Lw/cosθから導出された前記ウェハーの移動距離X=Lc−Lとして算出されることができる。
【発明の効果】
【0029】
前述したような実施例によれば、ウェハー移送アーム(arm)に設置されるカメラによってウェハーがローディングされる位置が感知され、ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部によってウェハーがローディングされる定位置を算出してウェハーを整列して定位置にローディングすることができるため、ウェハーの上下面が安定的に均一に研磨されることができる効果がある。
【0030】
また、ウェハーが定位置にローディングされてウェハーの上下面が均一に研磨されるため、ウェハー製作時の不良率を顕著に低め、生産性を高めることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】実施例によるウェハー研磨装備を示す平面図である。
【
図2】実施例によるウェハー研磨装備を示す断面図である。
【
図3】実施例によるウェハー研磨部を示す断面図である。
【
図4】実施例によるウェハー移送部を示す断面図である。
【
図5】実施例による移送プレートに設置されるカメラの位置を図示した図である。
【
図6a-6b】実施例によるウェハーローディング装置によってウェハーのローディング位置が調整されてウェハーがウェハーホールの定位置にローディングされる過程を示す概念図である。
【
図7】実施例によって真空チャックが設置された移送プレートの底面を示す図である。
【
図8】実施例によるウェハーローディング位置調整方法を図示したフローチャートである。
【
図9】実施例のウェハーローディング装置によってウェハーの移動距離を計算する過程を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、前記の目的を具体的に実現することができる本発明の望ましい実施例を添付した図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0033】
図1は実施例によるウェハー研磨装備を示す平面図であり、
図2は実施例によるウェハー研磨装備を示す断面図であり、
図3は実施例によるウェハー研磨部を示す断面図である。
【0034】
図1〜
図3を参照すれば、本実施例によるウェハー研磨装備は、ウェハー研磨部100、ウェハー移送部200、ウェハー位置感知部300、ウェハー脱着ユニット400、ウェハー整列部500及び制御部を含んで成り立つ。
【0035】
そして、ウェハー研磨部100にローディングされるウェハーを保管したり研磨されたウェハーをウェハー研磨部100から移動させて保管することができるローディングステージ240とアンローディングステージ250がさらに含まれることができる。
【0036】
本実施例において、ウェハー研磨部100は、ウェハー(W)がローディングされるウェハーホール131が形成された研磨キャリア130が具備され、研磨キャリア130の上部と下部にそれぞれ配置されてウェハー(W)の両面をそれぞれ研磨する上定盤110と下定盤120を含む。
【0037】
そして、研磨キャリア130の上部と下部に上定盤110と下定盤120が配置された時、上定盤110が研磨キャリア130にローディングされたウェハー(W)に密着され得るように上定盤110を加圧する加圧シリンダー140がさらに含まれることができる。
【0038】
ここで、研磨キャリア130は、円盤形状で成り立って、複数個のウェハー(W)がローディングされるためにウェハー(W)の形状と大きさに対応するウェハーホール131が研磨キャリア130の端部に沿って一定間隔を置いて形成される。また、上定盤110の下面には上定盤パッド111が付着され、下定盤120の上面には下定盤パッド121が付着されるが、ウェハーホール131にウェハー(W)がローディングされた状態で上定盤パッド111と下定盤パッド121がウェハー(W)の両面に密着される。
【0039】
そして、研磨キャリア130にローディングされたウェハー(W)の両面は、研磨キャリア130の上部と下部に配置される上定盤110と下定盤120によって研磨される。
【0040】
この時、上定盤パッド111と下定盤パッド121と密着されたウェハー(W)は、相対運動による摩擦力と、研磨粒子と各種添加物を混合したスラリー(Slurry)によって機械的・化学的研磨が成り立つ。
【0041】
一方、研磨させるためのウェハーを保管するローディングステージ240及び研磨されたウェハーを移動させて保管するアンローディングステージ250とウェハー研磨部100との間にウェハーを移送させるウェハー移送部200が具備される。
【0042】
実施例において、ウェハー移送部200は、研磨キャリア130の上部に配置されてウェハーを移送させる移送アーム210が具備され、移送アーム210の一端にウェハーの形状に対応するように形成される移送プレート220が連結されて設置される。
【0043】
そして、ウェハー移送部200に駆動電力を供給する駆動部230が具備される。
【0044】
一方、移送アーム210は、多数個の移送アーム210が長さ方向に互いに連結されることができるが、実施例においては3個の移送アーム210が設置される。ここで、複数個が互いに連結されたそれぞれの移送アーム210は、駆動部と連結されて多様な角度で回転することができるため、狭い空間でもウェハー研磨部100にウェハー(W)を移送させる距離にかかわらず、ウェハー(W)を移送させることができる。
【0045】
そして、移送プレート220には、ウェハー位置感知部300、ウェハー脱着ユニット400、ウェハー整列部500が設置される。
【0046】
図4は、実施例によるウェハー移送部を示す断面図である。
【0047】
図4を参照すれば、ウェハー位置感知部300は、移送プレート220の下面に設置されるが、実施例においてはカメラに具備されることができる。そして、移送アーム210が研磨キャリア130の上部に移動すれば、カメラは研磨キャリア130に形成されたウェハーホール131の位置を感知してウェハーがローディングされるウェハーホールの位置に対する座標データを後述する制御部に伝送することになる。
【0048】
図5は、実施例による移送プレートに設置されるカメラの位置を図示した図である。
【0049】
図5を参照すれば、カメラは移送プレート220の下端面中央に設置されて複数個で具備されるウェハーホールの位置を感知することもできるが、カメラ300は移送プレート220の下端面外周部やエッジ部に複数個が設置されることもでき、移送プレート220に具備された真空チャック430の間ごとにウェハーホールと対応するように設置されてウェハーホールの位置を感知することができる。そして、移送プレート220に具備された真空チャック430と隣合うように移送プレート220の外注面に沿って複数個のカメラ300が設置されてウェハーホールの位置を感知することもできる。このように、カメラは、移送プレート220の多様な位置に設置されてウェハーホールの位置を感知することができる。
【0050】
そして、移送アーム210は、ローディングステージに保管されているウェハーを研磨キャリアに移送する。
【0051】
ここで、移送プレート220には、ウェハーを脱着することができるウェハー脱着ユニット400が設置される。また、ウェハー脱着ユニット400は、ウェハーの端部を脱着することができるように移送プレート220の端部に複数個が設置されることができる。
【0052】
そして、ウェハー脱着ユニット400は、真空を供給する真空ポンプ410と、真空ポンプ410と連結される真空配管420と、真空配管420の下端に設置されてウェハーの上面を脱着する真空チャック430とを含む。
【0053】
さらに、真空配管420は、真空チャック430の上端に配置される第1配管421と、第1配管421の上端と真空ポンプ410との間を連結する第2配管422)で構成されることができる。ここで、第1配管421は、移送プレート220の端部に沿って設置されるが、第1配管421の直径に対応するように移送プレート220の端部に形成される貫通ホール221を貫通して設置され、貫通ホール221に沿って上下に移動することができる。
【0054】
また、移送プレート220を貫通して移送プレート220の上部に突出された第1配管421上部には、フランジ423が形成される。そして、移送プレート220の上端面とフランジ423との間には、第1配管421の上部を囲むように弾性部材が具備されることができるが、実施例において、弾性部材はスプリング424で具備されることができる。
【0055】
さらに、ウェハー脱着ユニット400は、真空ポンプ410と第2配管422との間に圧力センサー440をさらに含むことができ、圧力センサー440は、ウェハーが真空チャック430に付着された時の真空圧力を測定することになる。
【0056】
一方、移送プレート220の上端面には、ウェハーがウェハーホールの定位置にローディングされることができるようにウェハーを整列するウェハー整列部500が設置されることができる。
【0057】
そして、ウェハー整列部500は、移送プレート220の上端面に具備されて光を一方向に送出する発光部510、発光部510から送出された光を受光する受光部520、発光部510と受光部520との間に具備され、フランジ423の上端面と連結されるリニアスケール530を含む。
【0058】
図6a〜6bは、実施例によるウェハーローディング装置によってウェハーのローディング位置が調整されてウェハーがウェハーホールの定位置にローディングされる過程を示す概念図である。
【0059】
図6a〜6bを参照すれば、ウェハー(W)をウェハーホール131にローディングさせる時、真空チャック430にウェハー(W)が付着されるが、この時、圧力センサー440で真空チャック430にかかった真空圧力を測定する。
【0060】
また、発光部510と受光部520との間に設置されるリニアスケール530のスケール値をそれぞれ測定する。
【0061】
一方、実施例においては、ウェハー位置感知部300から検出されたウェハーホール131の位置に対するデータが伝送され、ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部500によってウェハー(W)がローディングされる位置を算出する制御部(図示せず)を含むことができる。
【0062】
さらに、制御部(図示せず)にウェハーホール131の位置に対するデータが伝送されてウェハー(W)をウェハーホール131に移送させる。そして、ウェハー脱着ユニットで測定された真空圧力が基準値以下で測定されると、制御部によって真空圧力を増加させる。また、ウェハー整列部500で測定されたスケール値が制御部に伝達されて複数個のリニアスケール値がそれぞれ異なるように測定されると、それぞれのスケール値が同一な値になるようにウェハー(W)を整列してウェハー(W)がローディングされる位置を算出することになる。
【0063】
図7は、実施例によって真空チャックが設置された移送プレートの底面を示す図である。
【0064】
図7に図示したように、ウェハー(W)がローディングされる位置を算出するためには2nのウェハー脱着ユニットとウェハー整列部が必要である。
【0065】
したがって、実施例において、ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部は、
図7に図示したように、ウェハー位置感知部300を中心にそれぞれ2n個で具備されて互いに対応して移送プレート220の端部に配置されることができる。
【0066】
前述したような実施例によれば、ウェハー移送アーム(arm)に設置されるカメラによってウェハーがローディングされる位置が感知され、ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部によってウェハーがローディングされる定位置を算出してウェハーを整列して定位置にローディングすることができるため、ウェハーの上下面が安定的に均一に研磨されることができる効果がある。
【0067】
さらに、実施例によるウェハー研磨装備のウェハーローディング装置を用いてウェハーのローディング位置を調整する方法を説明すれば次のとおりである。
【0068】
本実施例によるウェハー研磨装備のウェハーローディング装置を用いたウェハーローディング位置調整方法は、(a)研磨キャリアに形成されたウェハーホールの位置を感知する段階10と、(b)前記ウェハーホールにウェハーをローディングさせる第1ローディング段階20と、(c)前記ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされたか確認する段階30と、(d)前記ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされるように前記ウェハーの移動距離を算出する段階40と、(e)前記移動距離だけ前記ウェハーの位置を調整して前記ウェハーを整列して前記ウェハーホールの定位置に前記ウェハーをローディングする第2ローディング段階50とを含む。
【0069】
図8は、実施例によるウェハーローディング位置調整方法を図示したフローチャートである。
【0070】
図8を参照すれば、研磨キャリアに形成されたウェハーホールの位置を感知する段階10においては、ウェハーホールの位置を感知するウェハー位置感知部が具備される。ここで、ウェハー位置感知部は、研磨キャリアの上部に配置されてウェハーを移送させる移送アーム(arm)の一端に連結される移送プレートに設置されることができる。
【0071】
そして、移送プレートはウェハーの形状に対応するように形成されるが、移送プレートが研磨キャリアの上部に位置された時、ウェハーホールを検出するように、ウェハー位置感知部は移送プレートの下端面中央に設置されることができる。
【0072】
また、研磨キャリアに形成されたウェハーホールの位置を感知する段階10において、ウェハー位置感知部は、カメラに具備されて研磨キャリアの映像を撮影してウェハーホールの位置を感知することができる。
【0073】
そして、ウェハーホールにウェハーをローディングさせる第1ローディング段階20において、ウェハー脱着ユニットによってウェハーが付着されてウェハーホールに移送される。ここで、ウェハー脱着ユニットは、移送プレートの端部に複数個に形成されてウェハーの上面を付着してウェハーホールにウェハーを移送することができる。
【0074】
ウェハーホールにウェハーが移送されれば、ウェハーがウェハーホールの定位置にローディングされたのか確認する段階30においては、ウェハー脱着ユニットにウェハーが基準値による真空圧力で付着したのか確認をする。
【0075】
ここで、ウェハー脱着ユニットは、真空を供給する真空ポンプ、真空ポンプと連結される真空配管、真空配管の下端に設置されてウェハーの上面を脱着する真空チャックを含む。ここで、真空配管は、真空チャックの上端に配置される第1配管と、第1配管の上端と真空ポンプとの間を連結する第2配管で構成されることができる。そして、第1配管は、移送プレートの端部に沿って設置されるが、第1配管の直径に対応するように移送プレートの端部に形成される貫通ホールを貫通して設置され、貫通ホールに沿って上下に移動することができる。
【0076】
また、移送プレートを貫通して移送プレートの上部に突出された第1配管上部にはフランジが形成される。そして、移送プレートの上端面とフランジとの間には第1配管の上部を囲むように弾性部材が具備されることができるが、実施例において、弾性部材はスプリングで具備されることができる。
【0077】
さらに、ウェハー脱着ユニットは、真空ポンプと第2配管の間に圧力センサーをさらに含むことができ、圧力センサーは、ウェハーが真空チャックに付着した時の真空圧力を測定することになる。そして、2n個で具備される真空チャックの真空圧力を測定してそれぞれの真空圧力の大きさが基準値以下であれば真空圧力を増加させる。
【0078】
その次に、ウェハーがウェハーホールの定位置にローディングされるようにウェハーの移動距離を算出する段階40においては、移送プレートの上端面に光を一方向に送出する発光部と光を受光する受光部が設置され、発光部と受光部との間にリニアスケールが具備されるウェハー整列部によってウェハーの移動距離を算出することができる。
【0079】
言い換えれば、リニアスケールは第1配管のフランジ上端面と連結されるが、ウェハーがローディングされた時それぞれのリニアスケールの値を測定する。
【0080】
さらに、ウェハーがウェハーホールの定位置にローディングされるようにウェハーの移動距離を算出する段階40においては、制御部にウェハー位置感知部から検出されたウェハーホールの位置に対するデータが伝送され、ウェハー脱着ユニットから測定された真空圧力値が伝達され、ウェハー整列部から測定されたそれぞれのリニアスケールの値が伝送される。
【0081】
より詳しく説明すれば、ウェハー位置感知部は、実施例においてカメラに具備されるが、カメラでウェハーキャリアに形成されたウェハーホールの位置を感知してウェハーがローディングされるウェハーホールの位置に対する座標データを制御部に伝送し、ウェハー移送部がウェハーをウェハーホールに移送することになる。
【0082】
そして、制御部は、ウェハー脱着ユニットのそれぞれの真空チャックの真空圧力を測定して真空圧力の基準値と比べてウェハーがウェハーホールにローディングされたかどうかを確認することになる。真空圧力が基準値より小さく測定されると、ウェハーがウェハーホールにきちんとローディングされていないものと判断して真空チャックの真空圧力を増加させる。
【0083】
さらに、制御部においては、ウェハーがウェハーホールの定位置にローディングされるようにウェハーが移動される距離を算出するが、ウェハー整列部から測定された複数個のリニアスケールの値がそれぞれ異なると、ウェハーがウェハーホールに水平にローディングされていないものと判断する。したがって、それぞれのリニアスケールの値が同一に測定されるまで移送アームを移動させてウェハーをウェハーホールの定位置にローディングさせる。
【0084】
また、ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされるように前記ウェハーの移動距離を算出する段階40においては、ウェハーをウェハーホールの定位置にローディングさせるための移動距離を算出する数式がウェハーホールの直径、ウェハーの直径、真空チャック間の距離などから導出されることができる。
【0085】
図9は、実施例のウェハーローディング装置によってウェハーの移動距離を計算する過程を示す概念図である。
【0086】
図9を参照すれば、ウェハーが前記ウェハーホールの定位置にローディングされるように前記ウェハーの移動距離を算出する段階40において、移動距離を算出する関係式は次のとおりである。
【0087】
ウェハーの移動距離X=Lc−Lとして算出されるが、ウェハーホールの直径(Lc)、ウェハーの直径(Lw)、真空チャック間の距離(Lb)、ウェハーの下面が地面と成す角度(θ=cos−1((L2−L1)/Lb))、リニアスケールを通じて計算された高さ(Lh=Lw/sinθ)及びL=(Lw2−L12)(1/2)=Lw/cosθから導出されることができる。
【0088】
前述したような移動距離を算出するために、ウェハー脱着ユニットとウェハー整列部は、それぞれ2n個具備されて互いに対応するように移送プレートの端部に配置されることができる。
【0089】
そして、第2ローディング段階50で移動距離だけウェハーの位置を調整してウェハーを整列してウェハーホールの定位置にウェハーをローディングすることができるようになる。したがって、ウェハーが定位置にローディングされてウェハーの上下面が均一に研磨されるため、ウェハー製作時の不良率を顕著に低め、生産性を高めることができる効果がある。
【0090】
以上、実施例を中心に説明したが、これはただの例示であり、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を脱しない範囲において、以上に例示されないさまざまの変形と応用が可能であることは分かるであろう。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に関係する差異は、添付の請求範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0091】
[発明の実施のための形態]
発明の実施のための形態は、前述した"発明の実施のための最善の形態"において、充分に説明された。
【産業上の利用可能性】
【0092】
前述したウェハー研磨装備のウェハーローディング装置は、多様な分野に適用されることができる。例えば、ウェハー研磨装備のウェハーローディング装置は、ウェハーの両面を平坦に研磨する工程のためのウェハーの後続工程に使われるウェハー両面研磨装置に適用されることができる。