【実施例】
【0023】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】
[実施例1]EGFR遺伝子のエクソン20のT790M及びC797S変異を含むDNAの選択的増幅
【0025】
本発明により設計したASPの識別力に関して評価するために、ヒトEGFR遺伝子のエクソン20のT790M及びC797S変異を含むDNA(変異型DNA)、並びに、当該2つの遺伝子変異を含まないDNA(野生型DNA)を用意した。変異型DNAとしては、それぞれの遺伝子変異を含む配列(配列番号2、配列番号3及び4)を組み込んだプラスミドDNAを用意し(ユーロフィンジェノミクス株式会社へ委託)、また、野生型DNAとしては、K562細胞株より抽出精製したゲノムDNAを用いた。
【0026】
配列番号2は、EGFR遺伝子のT790M変異を含む配列であり、コドン790を下線で示し、一塩基多型部位を太字で示す。配列番号3及び4は、EGFR遺伝子の配列番号2と同じ領域の配列であるが、それぞれ、異なるC797S変異を含む配列である。コドン797を下線で示し、一塩基多型部位を太字で示す。配列番号1は、EGFR遺伝子の配列番号2〜4と同じ領域の野生型配列の一部である。
【0027】
配列番号1(EGFR遺伝子の野生型配列の一部)
【化1】
【0028】
配列番号2(EGFR遺伝子のT790M変異配列[ATG]フラグメント)
【化2】
【0029】
配列番号3(EGFR遺伝子のC797S変異配列[AGC]フラグメント)
【化3】
【0030】
配列番号4(EGFR遺伝子のC797S変異配列[TCC]フラグメント)
【化4】
【0031】
(1)EGFR遺伝子のエクソン20のT790M及びC797S変異検出用のプライマー
【0032】
配列番号5〜8に示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(以下、プライマー1〜4と示す)の合成をDNA合成受託会社(シグマアルドリッチ株式会社)に委託した。
【0033】
プライマー1は、ヒトEGFR遺伝子のコドン790を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号2の相補鎖)に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目のヌクレオチドの塩基(T)が一塩基多型部位に対応するが、3’末端より2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(C)を有する(即ち、プライマー1は配列番号2の相補鎖に1塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。
【0034】
プライマー2は、ヒトEGFR遺伝子のコドン797を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号4の鎖)に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目のヌクレオチドの塩基(G)が配列番号4に示す一塩基多型部位に対応するが、3’末端より2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(T)を有する(即ち、プライマー2は配列番号4の鎖に1塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。更に、プライマー2は、ヒトEGFR遺伝子のコドン797を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号3の鎖)に相補的な配列を有し、その3’末端より2番目のヌクレオチドの塩基(T)が配列番号3に示す一塩基多型部位に対応するが、3’末端より3番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(G)を有する(即ち、プライマー2は配列番号3の鎖に1塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。プライマー2は、ヒトEGFR遺伝子のコドン797を含む野生型核酸の一方の鎖(配列番号1の鎖)に相補的な配列を有するが、3’末端より3番目及び2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(GT)を有する(即ち、プライマー2は配列番号1の鎖に2塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。
【0035】
プライマー3は、プライマー1と対になるリバースプライマーであり、プライマー4は、プライマー2と対になるフォワードプライマーである。プライマー1及び2の一塩基多型部位に対応する塩基を太字で示し、該プライマーがハイブリダイズする鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基を下線で示す。
【0036】
配列番号5(プライマー1)
【化5】
【0037】
配列番号6(プライマー2)
【化6】
【0038】
配列番号7(プライマー3)
【化7】
【0039】
配列番号8(プライマー4)
【化8】
【0040】
(2)ASP-PCR法によるEGFR遺伝子のエクソン20のT790M及びC797S変異の解析
【0041】
(a)試薬及び増幅条件
【0042】
以下の試薬を含む25μLの反応溶液を調製し、CFX96(バイオラッド社)を用いて2ステップのリアルタイムPCRによる解析を行った。
【表1】
【0043】
その結果を
図1及び
図2に示す。本発明で設計したプライマーを用いると、40サイクルまで、野生型DNAからの有意な増幅は認められず、変異型DNAを選択的に増幅する(変異型DNAを野生型DNAから識別する)ことが可能であった。特に、EGFR遺伝子のコドン797の場合、2つの様式の変異を1種類のプライマーで同時に選択的に増幅することができるので、効率的である。
【0044】
[実施例2]EGFR遺伝子のエクソン18のG719A、G719S、及びG719C変異を含むDNAからの選択的増幅
【0045】
本発明により設計したASPの識別力に関して評価するために、ヒトEGFR遺伝子のエクソン18のコドン719の3種類の変異(G719A、S、C)を含むDNA(変異型DNA)、並びに、当該3つの遺伝子変異を含まないDNA(野生型DNA)を用意した。変異型DNAとしては、それぞれの遺伝子変異を含む配列(配列番号10、11、及び12)を組み込んだプラスミドDNAを用意し(ユーロフィンジェノミクス株式会社へ委託)、また、野生型DNAとしては、実施例1と同様、K562細胞株より抽出精製したゲノムDNAを用いた。
【0046】
配列番号10、11、及び12は、それぞれ、EGFR遺伝子のG719A変異、G719S変異、及びG719C変異を含む配列であり、コドン719を下線で示し、一塩基多型部位を太字で示す。配列番号10、11、及び12は、いずれもEGFR遺伝子の同じ領域の配列である。配列番号9は、EGFR遺伝子の配列番号10〜12と同じ領域の野生型配列の一部である。
【0047】
配列番号9(EGFR遺伝子の野生型配列の一部)
【化9】
【0048】
配列番号10(EGFR遺伝子のG719A変異配列[GCC]フラグメント)
【化10】
【0049】
配列番号11(EGFR遺伝子のG719S変異配列[AGC]フラグメント)
【化11】
【0050】
配列番号12(EGFR遺伝子のG719C変異配列[TGC]フラグメント)
【化12】
【0051】
(1)EGFR遺伝子のエクソン18のG719A、S、C変異検出用のプライマー
【0052】
配列番号13〜15に示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(以下、プライマー5〜7と示す)の合成をDNA合成受託会社(シグマアルドリッチ株式会社)に委託した。
【0053】
プライマー5は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号10の鎖)に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目のヌクレオチドの塩基(G)がG719A変異の一塩基多型部位に対応するが、その3’末端より2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補でないヌクレオチド(T)を有する(即ち、プライマー5は配列番号10の鎖に1塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。更に、プライマー5は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号11の鎖)に相補的な配列を有し、その3’末端より2番目のヌクレオチドの塩基(T)がG719S変異の一塩基多型部位に対応するが、その3’末端より3番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補でないヌクレオチド(G)を有する(即ち、プライマー5は配列番号11の鎖に1塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。プライマー5は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号12の鎖)に相補的な配列を有するが、3’末端より3番目及び2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(GT)を有する(即ち、プライマー5は配列番号12の鎖に2塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。プライマー5は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む野生型核酸の一方の鎖(配列番号9の鎖)に相補的な配列を有するが、3’末端より3番目及び2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(GT)を有する(即ち、プライマー5は配列番号9の鎖に2塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。
【0054】
プライマー6は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号10の鎖)に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目のヌクレオチドの塩基(G)がG719A変異の一塩基多型部位に対応するが、その3’末端より2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補でないヌクレオチド(A)を有する(即ち、プライマー6は配列番号10の鎖に1塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。更に、プライマー6は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号12の鎖)に相補的な配列を有し、その3’末端より2番目のヌクレオチドの塩基(A)がG719C変異の一塩基多型部位に対応するが、その3’末端より3番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補でないヌクレオチド(G)を有する(即ち、プライマー6は配列番号12の鎖に1塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。プライマー6は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む変異型核酸の一方の鎖(配列番号11の鎖)に相補的な配列を有するが、3’末端より3番目及び2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(GA)を有する(即ち、プライマー6は、配列番号11の鎖に2塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。プライマー6は、ヒトEGFR遺伝子のコドン719を含む野生型核酸の一方の鎖(配列番号9の鎖)に相補的な配列を有するが、3’末端より3番目及び2番目のヌクレオチドの塩基は当該鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基(GA)を有する(即ち、プライマー6は、配列番号9の鎖に2塩基のミスマッチを持ってハイブリダイズする)。
【0055】
プライマー7は、プライマー5及び6と対になる共通のフォワードプライマーである。プライマー5及び6の一塩基多型部位に対応する塩基を太字で示し、該プライマーがハイブリダイズする鎖の対応するヌクレオチドの塩基と相補的でない塩基を下線で示す。
【0056】
配列番号13(プライマー5)
【化13】
【0057】
配列番号14(プライマー6)
【化14】
【0058】
配列番号15(プライマー7)
【化15】
【0059】
(2)ASP-PCR法によるEGFR遺伝子のエクソン18のG719A、S、C変異の解析
【0060】
(a)試薬及び増幅条件
【0061】
実施1と同じ条件で行った。
【0062】
その結果を
図3及び
図4に示す。本発明で設計したプライマーを用いると、40サイクルまで、野生型DNAからの有意な増幅は認められず、変異型DNAを選択的に増幅する(特定の変異型DNAを、野生型DNA及び別の変異型DNAから識別する)ことが可能であった。特に、EGFR遺伝子のコドン719の場合、3つの様式の変異を2種類のプライマーで選択的に増幅することができるので、効率的である。
【0063】
[実施例3]KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12、13の選択的増幅
【0064】
ヒトKRAS遺伝子のエクソン2のコドン12及び13は、表2に示すように、それぞれ6種類の点変異が生じることが知られている。コドンを構成する3つの塩基のうち、1番目又は2番目の塩基が変異する様式がそれぞれ3種類ずつ存在することから、それぞれを組み合わせて本発明に従ってASPを設計すると、コドン12及び13の12パターンの変異検出用としては、半分の6種類のプライマーで選択的に増幅させることが可能となり、検出試薬及び操作の簡便化・省力化に貢献できる。
【0065】
【表2】
【0066】
それぞれの遺伝子変異配列(配列番号17〜28)を組み込んだプラスミドDNAを用意(ユーロフィンジェノミクス株式会社へ委託)し、また、2つの遺伝子変異を認めない遺伝子配列(配列番号16)も、野生型として同様に用意し、本発明により設計したASPの識別力に関して評価した。
【0067】
配列番号16(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12変異配列[GGT]及びコドン13変異配列[GGC]共通フラグメント)
【化16】
【0068】
配列番号17(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12変異配列G12S[AGT]フラグメント)
【化17】
【0069】
配列番号18(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12変異配列G12R[CGT]フラグメント)
【化18】
【0070】
配列番号19(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12変異配列G12C[TGT]フラグメント)
【化19】
【0071】
配列番号20(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12変異配列G12D[GAT]フラグメント)
【化20】
【0072】
配列番号21(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12変異配列G12A[GCT]フラグメント)
【化21】
【0073】
配列番号22(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12変異配列G12V[GTT]フラグメント)
【化22】
【0074】
配列番号23(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン13変異配列G13S[AGC]フラグメント)
【化23】
【0075】
配列番号24(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン13変異配列G13R[CGC]フラグメント)
【化24】
【0076】
配列番号25(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン13変異配列G13C[TGC]フラグメント)
【化25】
【0077】
配列番号26(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン13変異配列G13D[GAC]フラグメント)
【化26】
【0078】
配列番号27(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン13変異配列G13A[GCC]フラグメント)
【化27】
【0079】
配列番号28(KRAS遺伝子のエクソン2のコドン13変異配列G13V[GTC]フラグメント)
【化28】
【0080】
(1)KRAS遺伝子のエクソン2のコドン12及びコドン13変異検出用のプライマー
【0081】
配列番号29〜35に示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(以下、プライマー8〜14と示す)の合成をDNA合成委託会社(シグマアルドリッチ株式会社)に委託した。
【0082】
プライマー8はヒトKRAS遺伝子のエクソン2のコドン12のG12S及びG12Dの変異型核酸に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目の塩基はG12D塩基多型部位の変異型ヌクレオチドに相補的なヌクレオチド(T)を有するが、それはG12Sでは非相補的な関係にあり、且つその3’末端より2番目の塩基はG12Dと相補でないヌクレオチド(T)を有するが、それはG12S塩基多型部位(A)に相補的である。
【0083】
プライマー9はヒトKRAS遺伝子のエクソン2のコドン12のG12R及びG12Aの変異型核酸に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目の塩基はG12A塩基多型部位の変異型ヌクレオチドに相補的なヌクレオチド(G)を有するが、それはG12Rでは非相補的な関係にあり、且つその3’末端より2番目の塩基はG12Aと相補でないヌクレオチド(G)を有するが、それはG12R塩基多型部位(C)に相補的である。
【0084】
プライマー10はヒトKRAS遺伝子のエクソン2のコドン12のG12C及びG12Vの変異型核酸に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目の塩基はG12V塩基多型部位の変異型ヌクレオチドに相補的なヌクレオチド(A)を有するが、それはG12Cでは非相補的な関係にあり、且つその3’末端より2番目の塩基はG12Vと相補でないヌクレオチド(A)を有するが、それはG12C塩基多型部位(T)に相補的である。
【0085】
プライマー11はヒトKRAS遺伝子のエクソン2のコドン13のG13S及びG13Aの変異型核酸に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目の塩基はG13A塩基多型部位の変異型ヌクレオチドに相補的なヌクレオチド(G)を有するが、それはG13Sでは非相補的な関係にあり、且つその3’末端より2番目の塩基はG13Aと相補でないヌクレオチド(T)を有するが、それはG13S塩基多型部位(A)に相補的である。
【0086】
プライマー12はヒトKRAS遺伝子のエクソン2のコドン13のG13R及びG13Vの変異型核酸に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目の塩基はG13V塩基多型部位の変異型ヌクレオチドに相補的なヌクレオチド(A)を有するが、それはG13Rでは非相補的な関係にあり、且つその3’末端より2番目の塩基はG13Vと相補でないヌクレオチド(G)を有するが、それはG13R塩基多型部位(C)に相補的である。
【0087】
プライマー13はヒトKRAS遺伝子のエクソン2のコドン13のG13C及びG13Dの変異型核酸に相補的な配列を有し、その3’末端より3番目の塩基はG13D塩基多型部位の変異型ヌクレオチドに相補的なヌクレオチド(T)を有するが、それはG13Cでは非相補的な関係にあり、且つその3’末端より2番目の塩基はG13Dと相補でないヌクレオチド(A)を有するが、それはG13C塩基多型部位(T)に相補的である。
【0088】
プライマー14は、プライマー8〜13と対になる共通のフォワードプライマーである。
【0089】
配列番号29(プライマー8)
【化29】
【0090】
配列番号30(プライマー9)
【化30】
【0091】
配列番号31(プライマー10)
【化31】
【0092】
配列番号32(プライマー11)
【化32】
【0093】
配列番号33(プライマー12)
【化33】
【0094】
配列番号34(プライマー13)
【化34】
【0095】
配列番号35(プライマー14)
【化35】
【0096】
(2)ASP-PCR法によるKRAS遺伝子のエクソン2のコドン12及び13変異の解析
【0097】
(a)試薬及び増幅条件
【0098】
以下の試薬を含む25μLの反応溶液を調製し、CFX96(バイオラッド社)にて2ステップのリアルタイムPCRによる解析を行った。
【表3】
【0099】
コドン12の結果を
図5〜7に、コドン13の結果を
図8〜10示す。本発明で設計したプライマーを用いると、野生型からの増幅は認められず、変異型を特異的に増幅することが可能であることが言える。特に、KRAS遺伝子の場合、コドン12及び13の12パターンの変異検出用としては、半分の6種類のプライマーで特異的に増幅させることが可能となり、検出試薬の簡便化・省力化に貢献できる。