(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記額支持部は、額中央部分を支持する中央支持壁と、この中央支持壁の左側に設けた左側支持壁と、前記中央支持壁の右側に設けた右側支持壁と、前記中央支持壁と前記左側支持壁と前記右側支持壁の上部に架設した額支持片とを備え、
前記中央支持壁と前記左側支持壁との間における前記基板の上面を鏡面状とするとともに、前記中央支持壁と前記右側支持壁との間における前記基板の上面を鏡面状としている請求項3に記載の腹臥位枕。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
既存の腹臥位枕は、水平状態のベッドの上で使用する際には比較的問題なく使用できるものの、手術の際にはベッドを所定の角度に傾斜させた状態とすることがあり、そのような場合に、確実に頭部を支持できなかったり、顔面の一部分と腹臥位枕とが強く接触することによって褥瘡が生じてしまったりするという不具合があった。
【0008】
また、手術中に口などから漏出した分泌物が付着することがあるため、使い回しが困難であって、使い捨てとすることによってコストが嵩みやすいという問題もあった。
【0009】
本発明者らは、このような現状に鑑み、頭部を確実に支持可能とするとともに、褥瘡の発生を極力抑制でき、かつ低コストとなる腹臥位枕を提供すべく研究開発を行って、本発明を成すに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の腹臥位枕は、支持基台と、この支持基台の上面に敷く補助シートとから成る腹臥位枕であって、支持
基台は、平板状の基板の上面に、額を支持する額支持部と、左頬を支持する左頬支持部と、右頬を支持する右頬支持部と、顎を支持する顎支持部と、額支持部と左頬支持部とに架け渡して設けて顔の左側面を支持する左側支持片と、額支持部と右頬支持部とに架け渡して設けて顔の右側面を支持する右側支持片とを設けることにより、目のまわり、鼻のまわり及び口のまわりに、眼部空間、鼻部空間及び口部空間をそれぞれ設けているものである。
【0011】
さらに、補助シートは、厚さ5mm以上の弾性を有するシート体であって、眼部空間と連通する眼部開口と、口部空間と連通する口部開口とを設けるとともに、眼部開口の左側に眼部空間に挿入して左側支持片に係合させる左側係合片と、眼部開口の右側に眼部空間に挿入して右側支持片に係合させる右側係合片を設け
、前記補助シートを前記支持基台の上面に載設する際に、前記左側係合片と前記右側係合片を内側に折り曲げた状態として、折り曲げた前記左側係合片及び前記右側係合片の先端をそれぞれ前記支持基台の眼部空間に挿入させながら載設することで、前記補助シートの眼部開口と前記支持基台の眼部空間とを連通させるとともに、前記補助シートの口部開口と前記支持基台の口部空間とを連通させているものである。
【0012】
また、本発明の腹臥位枕は、以下の点にも特徴を有するものである。
(1)左側係合片及び右側係合片は、基端側から先端側に向けて先細り状としていること。
(2)支持
基台の眼部空間における基板の上面は鏡面状として、腹臥した患者の目元を映り込ませていること。
(3)額支持部は、額中央部分を支持する中央支持壁と、この中央支持壁の左側に設けた左側支持壁と、中央支持壁の右側に設けた右側支持壁と、中央支持壁と左側支持壁と右側支持壁の上部に架設した額支持片とを備え、中央支持壁と左側支持壁との間における基板の上面を鏡面状とするとともに、中央支持壁と右側支持壁との間における基板の上面を鏡面状としていること。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、支持基台と、この支持基台の上面に敷く補助シートとから成る腹臥位枕であって、支持基台には眼部空間、鼻部空間及び口部空間をそれぞれ設けて目のまわり、鼻のまわり及び口のまわりを圧迫しないようにするとともに、左側支持片及び右側支持片を設けて顔の左右側面をそれぞれ支持することにより、所定の角度にベッドを傾斜させた状態でも確実に頭部を支持することができる。
【0014】
特に、支持基台とは別体とした補助シートを用いることで、顔面の一部分と腹臥位枕とが強く接触することを抑制しやすくして、褥瘡の発生を抑制するとともに、補助シートは使い捨てとすることで分泌物の付着に対して対応しやすくすることができる。
【0015】
さらに、補助シートは、眼部開口の左側に眼部空間に挿入して左側支持片に係合させる左側係合片と、眼部開口の右側に眼部空間に挿入して右側支持片に係合させる右側係合片を設けていることにより、左右側係合片を介して補助シートを支持基台に一体的に装着することができるとともに、常に正しい位置に装着することができ、補助シートに設けた眼部開口及び口部開口を、支持基台の眼部空間及び口部空間にずれることなく位置させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示すように、本発明の腹臥位枕Aは、支持基台10と、この支持基台10の上面に敷いて使用する補助シート20とで構成している。
【0018】
図2に示すように、本発明の腹臥位枕Aは、ベッドBに腹臥した患者の頭部分に配置して、患者の顔面を腹臥位枕Aに設けた凹みに嵌め合わせて使用するものである。
【0019】
説明の便宜上、腹臥位枕Aの左側とは、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされる患者の左頬側とし、腹臥位枕Aの右側とは、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされる患者の右頬側として左右方向を規定することとする。また、この左右方向と直交する顔の長さ方向を縦方向と規定する。さらに、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の対面方向を上下方向と規定し、顔に近い方向を上方向と規定する。
【0020】
図3及び
図4の支持基台10の斜視図に示すように、支持
基台10は、平板状とした基板11の上面に、額を支持する額支持部12と、左頬を支持する左頬支持部13と、右頬を支持する右頬支持部14と、顎を支持する顎支持部15と、額支持部12と左頬支持部13とに架け渡して設けて顔の左側面を支持する左側支持片16と、額支持部12と右頬支持部14とに架け渡して設けて顔の右側面を支持する右側支持片17とを設けることにより、目のまわり、鼻のまわり及び口のまわりに、眼部空間S1、鼻部空間S2及び口部空間S3をそれぞれ設けている。
【0021】
基板11は、
図5に示すように、顎側の両角をそれぞれ切り落とした平面視で長方形状とした平板状のポリエチレンフォーム製シートで構成している。本実施形態では、基板11の厚みは、約15mmとしている。
【0022】
額支持部12は、特に本実施形態では、
図4に示すように、額中央部分を支持する中央支持壁12aと、この中央支持壁12aの左側に設けた左側支持壁12bと、中央支持壁12aの右側に設けた右側支持壁12cと、中央支持壁12aと左側支持壁12bと右側支持壁12cの上部に架設した額支持片12dと、額支持片12dの上面に載設した額サポート壁12eで構成している。
【0023】
中央支持壁12aと左側支持壁12bと右側支持壁12cは、それぞれ同一形状の平板状のポリエチレンフォーム製シートで構成している。特に、本実施形態では、中央支持壁12aと左側支持壁12bと右側支持壁12cは、側面視において縦方向の長さを上下方向の長さよりも長くした長方形状としている。なお、変形例として、中央支持壁12aと左側支持壁12bと右側支持壁12cは、側面視で長方形状とするのではなく、頭頂側の端部における上下方向の長さが、他方側の端部における上下方向の長さよりも長くなるように、頭頂側の端部に向けて登り勾配の傾斜を有する台形状としてもよい。
【0024】
中央支持壁12aは左右方向の中央部分に配置し、左側支持壁12bは基板11の左側縁に沿って配置し、右側支持壁12cは基板11の右側縁に沿って配置している。
【0025】
額支持片12dは、平面視で長方形状とした平板状のポリエチレンフォーム製シートで構成し、中央支持壁12aと左側支持壁12bと右側支持壁12cの上部に架設している。本実施形態では、後述するように、中央支持壁12aと左側支持壁12bとの間、及び中央支持壁12aと右側支持壁12cとの間に空間を設けるために中央支持壁12aと左側支持壁12bと右側支持壁12cと額支持片12dとで額支持部12を構成しているが、空間を設ける必要がなければ、所要の大きさのブロック状のポリエチレンフォームで額の支持台を構成してもよい。
【0026】
額支持片12dの上面に設けた額サポート壁12eはポリエチレンフォームで構成しており、額の形状に沿わせてすり鉢状に湾曲させた湾曲面12fを形成している。この額サポート壁12eによって
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の額を支えやすくしている。
【0027】
左頬支持部13は、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の左頬の部分に設けており、
図3及び
図4に示すように、左頬骨が当たることとなる左頬支持台13aと、この左頬支持台13aの上面に設けた左頬サポート壁13bとで構成している。
【0028】
左頬支持台13aは左頬骨が当たる部分を平坦面としたブロック状のポリエチレンフォームで構成し、左頬サポート壁13bもポリエチレンフォームで構成し、左頬の形状に沿わせて傾斜させた左頬用傾斜面13cを形成している。
【0029】
右頬支持部14は、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の右頬の部分に設けており、
図3及び
図4に示すように、右頬骨が当たることとなる右頬支持台14aと、この右頬支持台14aの上面に設けた右頬サポート壁14bとで構成している。
【0030】
右頬支持台14aは右頬骨が当たる部分を平坦面としたブロック状のポリエチレンフォームで構成し、右頬サポート壁14bもポリエチレンフォームで構成し、右頬の形状に沿わせて傾斜させた右頬用傾斜面14cを形成している。
【0031】
顎支持部15は、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の顎の部分に設けており、
図3及び
図4に示すように、下顎骨のオトガイ隆起部分が当たることとなる顎支持台15aと、この顎支持台15aの上面左側に設けた顎左側サポート壁15bと、顎支持台15aの上面右側に設けた顎右側サポート壁15dとで構成している。
【0032】
顎支持台15aは下顎骨のオトガイ隆起部分が当たる部分を平坦面としたブロック状のポリエチレンフォームで構成し、顎左側サポート壁15b及び顎右側サポート壁15dもポリエチレンフォームで構成し、顎左側サポート壁15b及び顎右側サポート壁15dにはそれぞれ顎の形状に沿わせて傾斜させた顎用左側傾斜面15c及び顎用右側傾斜面15eを形成している。
【0033】
左側支持片16は、縦方向に延伸させた棒状のポリエチレンフォームで構成し、本実施形態では、額支持部12の額サポート壁12eの左側面と、左頬支持部13の左頬サポート壁13bの左側面にそれぞれ端部を装着するとともに、額サポート壁12e及び左頬サポート壁13bよりも上方に突出させて、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の顔の左側面を支持することとしている。
【0034】
右側支持片17も、縦方向に延伸させた棒状のポリエチレンフォームで構成し、本実施形態では、額支持部12の額サポート壁12eの右側面と、右頬支持部14の右頬サポート壁14bの右側面にそれぞれ端部を装着するとともに、額サポート壁12e及び右頬サポート壁14bよりも上方に突出させて、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の顔の右側面を支持することとしている。
【0035】
このように、支持
基台10はポリエチレンフォームを用いて構成しているが、本実施形態では、基板11と、額サポート壁12eと、左頬サポート壁13bと、右頬サポート壁14bと、顎左側サポート壁15bと、顎右側サポート壁15dと、左側支持片16と、右側支持片17には、見掛け密度45kg/m
3のポリエチレンフォームを用いて比較的硬質としており、一方、中央支持壁12aと、左側支持壁12bと、右側支持壁12cと、額支持片12dと、左頬支持台13aと、右頬支持台14aと、顎支持台15aには、見掛け密度33kg/m
3のポリエチレンフォームを用いて比較的軟質としている。より具体的には、見掛け密度45kg/m
3のポリエチレンフォームには、株式会社イノアックコーポレーション社の特殊発泡体AZOTEのLD-45を用いており、見掛け密度33kg/m
3のポリエチレンフォームには、株式会社イノアックコーポレーション社の特殊発泡体AZOTEのLD-33を用いている。
【0036】
すなわち、頭の荷重がかかりやすい額、左右の頬骨、及び下顎骨のオトガイ隆起部分と当接する部分は柔らかくしておく一方で、頭がずれないように支持固定する部分は硬くしておくことにより、頭を確実に支持可能としている。
【0037】
また、支持
基台10をポリエチレンフォームで構成したことによって、支持
基台10の洗浄処理、及び滅菌乾燥が可能であり、支持
基台10を安全に再使用することができる。
【0038】
この支持
基台10の洗浄・乾燥を考慮して、基板11もポリエチレンフォームで構成しているが、基板11は必ずしもポリエチレンフォームで構成する必要はなく、適宜の材料で構成してもよい。
【0039】
また、本実施形態では、額サポート壁12eと、左頬サポート壁13bと、右頬サポート壁14bと、顎左側サポート壁15bと、顎右側サポート壁15dと、左側支持片16と、右側支持片17をそれぞれ個々に作成し、接着剤等によって接合して一体化させているが、これらを一体成形品として作成してもよい。
【0040】
支持
基台10では、額支持部12と、左頬支持部13と、右頬支持部14と、顎支持部15とを設けたことにより、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の目のまわり、鼻のまわり及び口のまわりに、
図3及び
図4に示すように、眼部空間S1、鼻部空間S2及び口部空間S3をそれぞれ設けている。
【0041】
眼部空間S1は、額支持部12と、左頬支持部13及び右頬支持部14との間に形成しており、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の目が圧迫されることを防止している。
【0042】
さらに、眼部空間における基板11の上面には、
図3に示すように、表面を鏡面処理したステンレス板18を配設している。このように眼部空間における基板11の上面を鏡面状としておくことにより、腹臥した患者の目元を映り込ませることができるようにしており、腹臥位枕Aの側方から鏡面に映り込んだ患者の目元を手術中にも確認可能としている。
【0043】
さらに、本実施形態では、表面を鏡面処理したステンレス板18は、中央支持壁12aと左側支持壁12bとの間における基板11の上面、及び、中央支持壁12aと右側支持壁12cとの間における基板11の上面にも配設して、
図5のハッチングで示す鏡面領域を形成している。
【0044】
このように、中央支持壁12aと左側支持壁12bとの間における基板11の上面、及び、中央支持壁12aと右側支持壁12cとの間における基板11の上面をそれぞれ鏡面状とすることにより、支持
基台10の頭頂部側からも患者の目元を手術中にも確認可能としている。
【0045】
特に、通常、手術中には、患者の頭頂部側に麻酔医が立っていることが多く、この麻酔医は、移動することなく患者の目元を手術中にも確認することができ、患者の異常を早期に発見しやすくすることができる。しかも、両目の状態を一度に確認することができる。なお、本実施形態では、表面を鏡面処理したステンレス板18を用いているが、鏡として機能するものであれば何を用いてもよい。
【0046】
鼻部空間S2は、左頬支持部13と右頬支持部14との間に形成しており、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の鼻が圧迫されることを防止している。
図3及び
図4に示すように、左頬支持部13の左頬支持台13aと、右頬支持部14の右頬支持台14aは、それぞれ、目側から口側に向けて鼻の形状に合わせて鼻部空間S2が広がるように、鼻部空間S2を構成している側面を傾斜させている。
【0047】
口部空間S3は、顎支持部15と、左頬支持部13及び右頬支持部14との間に形成しており、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の口が圧迫されることを防止している。
【0048】
特に、手術中、患者の口には気管内チューブが挿入されていることが多く、口部空間S3を設けることでこの気管内チューブの挿入状体を確実に維持できるようにしている。しかも、長時間の手術の際には、褥瘡防止のため、患者の頭を定期的に腹臥位枕Aから軽く持ち上げて戻す処置をすることがあり、十分な口部空間S3を形成しておくことで、この処置を行うことで気管内チューブが抜け落ちることを防止できる。
【0049】
補助シート20は、厚さ5mm以上の弾性を有するシート体であって、ポリウレタン製のスポンジ状シートで構成している。本実施形態では、厚さ10mmのポリウレタン製のスポンジ状シートを用いており、さらに、患者の顔と当接する当接面にはポリエステル製のメッシュシートを貼り合わせて、肌触りを向上させている。なお、補助シート20の材質はポリウレタン製に限定するものではなく、適宜のものを用いてもよい。
【0050】
補助シート20は厚さの異なる数種類をあらかじめ用意しており、患者の顔の大きさに合わせて補助シート20の厚さを調整することで、大きさの異なる複数種類の支持
基台10を準備することなく対応可能としている。
【0051】
補助シート20には、
図6に示すように、眼部空間S1と連通する眼部開口21と、口部空間S3と連通する口部開口23とを設けている。
【0052】
眼部開口21は左右方向に延伸した横長状に設けており、特に、左右端の開口幅を中央部分の開口幅よりも大きくしており、
図1に示すように支持基台10の上面に敷いて使用する際に、補助シート20の中央部分の方がその側縁部分よりも大きく弾性変形することで、ちょうどよい大きさとなるようにしている。
【0053】
口部開口23も左右方向に延伸した横長状に設けており、特に、左右端の開口幅を中央部分の開口幅よりも大きくしており、
図1に示すように支持基台10の上面に敷いて使用する際に、補助シート20の中央部分の方がその側縁部分よりも大きく弾性変形することで、ちょうどよい大きさとなるようにしている。
【0054】
また、補助シート20では、口部開口23の左側に補助シート20の側縁に達する口部切れ込み24を設けている。この口部切れ込み24は、手術中に患者の口に挿入される気管内チューブを挿通させるためのものである。口部切れ込み24は、口部開口23の左側に設けるのではなく、口部開口23の右側に設けてもよい。
【0055】
補助シート20には、眼部開口21の左側に眼部空間S1に挿入して左側支持片16に係合させる左側係合片25を設けており、また、眼部開口21の右側に眼部空間S1に挿入して右側支持片17に係合させる右側係合片26を設けている。
【0056】
左側係合片25及び右側係合片26は、それぞれ補助シート20に切れ込みを形成することによって形成しており、特に、左側係合片25及び右側係合片26は、基端側から先端側に向けて先細り状としている。
【0057】
そして、左側係合片25及び右側係合片26は、補助シート20を支持基台10の上面に載設する際に、
図7に示すように内側に折り曲げた状態とし、折り曲げた左側係合片25及び右側係合片26の先端を支持基台10の眼部空間S1に挿入させながら載設することで、左側係合片25と右側係合片26及び眼部空間S1とで位置合わせ可能としている。
【0058】
特に、左側係合片25及び右側係合片26は、基端側から先端側に向けて先細り状としていることにより、眼部空間S1に挿入しやすくしており、単に挿入するだけで位置合わせ可能としている。
【0059】
このように、左側係合片25と右側係合片26を眼部空間S1に挿入しながら支持基台10の上面に補助シート20を載設することで、補助シート20は、支持基台10に対して縦方向あるいは横方向にずれた状態となることなく、補助シート20に設けた眼部開口21及び口部開口23を、支持基台10の眼部空間S1及び口部空間S3にずれることなく位置させて、連通させた状態とすることができる。
【0060】
しかも、左側係合片25と右側係合片26は、それぞれ左側支持片16と右側支持片17に係合した状態となって、補助シート20を支持基台10の上面に装着した後にずれが生じることなく一体化でき、補助シート20のずれを気にすることなく取り扱うことができる。
【0061】
さらに、眼部開口21の左右側にそれぞれ切れ込みを設けて左側係合片25と右側係合片26を形成していることによって、顔の曲面形状に合わせて補助シート20が撓む際に、眼部開口21の部分で補助シート20をより撓ませやすくすることができ、余計な皺を生じさせることなく補助シート20を撓ませることができる。したがって、補助シート20に生じた皺により補助シート20と患者の顔面が不均一に接触して褥瘡の原因となることも防止できる。
【0062】
本実施形態の補助シート20では、
図6に示すように、支持
基台10の鼻部空間S2に対応する部分に、鼻部切れ込み22を設けている。この鼻部切れ込み22は、一端を口部開口23の左右方向における中央に位置させており、補助シート20の中央を眼部開口21に向けて延伸させて設けている。
【0063】
このように鼻部切れ込み22を設けることで、
図2に示すように顔面が嵌め合わせされた患者の鼻が圧迫されることを防止できるとともに、顔の曲面形状に合わせて補助シート20が撓む際に、眼部開口21の部分で補助シート20をより撓ませやすくすることができ、余計な皺を生じさせることなく補助シート20を撓ませることができる。
【0064】
以上のように、本発明の腹臥位枕Aでは、支持基台10とは別体とした補助シート20を用いることで、顔面の一部分と腹臥位枕とが強く接触することを抑制しやすくし、また、補助シート20の厚さを調整することで腹臥位枕Aを使用する患者の顔の大きさに適合させることができ、確実に顔面を支持することができる。
【0065】
特に、支持基台10には左側支持片16と右側支持片17を設けて顔の左右側面をそれぞれ支持することにより、所定の角度にベッドBを傾斜させた状態でも確実に頭部を支持可能とするだけでなく、左側支持片16及び右側支持片17に補助シート20の左側係合片25及び右側係合片26をそれぞれ係合させながら補助シート20を支持基台10に装着することによって、補助シート20を支持基台10に対してずれなく確実に装着することができる。
【0066】
また、補助シート20は支持基台10に対して着脱自在であり、分泌物等の付着によって補助シート20が汚れた場合には、補助シート20は使い捨てとし、支持基台10は洗浄して再使用することにより、低コスト化を図ることができる。特に、補助シート20はシート体で構成しているために極めて安価であり、使い捨てとすることによりコストアップとなることを抑制できる。
【0067】
さらに、補助シート20を支持基台10に装着する際には、補助シート20の左側係合片25及び右側係合片26を支持基台10の眼部空間S1に挿入させて装着することにより、支持基台10に対して補助シート20を常に位置ズレを生じさせることなく装着することができる。