【文献】
フリックでスイング!ひたすらホームランを狙うバッティングゲーム Flick Home Run!,APPiOS,2012年 5月11日,[online],2017年10月24日検索,URL,http://appios.net/iphone-apps/flick-home-run/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出力制御ステップにおいて、前記オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、当該キャラクタから発射される前記オブジェクトを前記所定領域に向けて移動させる
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態によるゲームシステム100の構成を示すブロック図である。ゲームシステム100は、プレイヤがゲームをプレイする端末であり、例えば、スマートフォン等の携帯電話端末、PC(Personal Computer)、タブレットPC、家庭用又は業務用のゲーム機器等のコンピュータ装置を含む。本実施形態では、ゲームシステム100はスマートフォンであるとして説明する。ゲームシステム100は、表示部101と、入力部102と、音声出力部103と、記憶部120と、制御部130とを備えている。
【0010】
表示部101は、画像や文字等の情報を表示する画面を有する表示デバイスである。
入力部102は、プレイヤによる操作に応じて入力信号を生成する入力デバイスである。例えば、入力部102には、キーボードやボタン、マウス、タッチパネル等が適用できる。本実施形態では、表示部101と入力部102とは一体に構成され、プレイヤによって操作されるタッチパネル110を適用した例を説明する。タッチパネル110の動作方式は、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式等のいずれでもよい。
音声出力部103は、音声を出力するスピーカである。
【0011】
ここで、本実施形態においてゲームシステム100が提供するゲームの概要を説明する。
図2は、タッチパネル110の画面に表示される画像の例を示す図である。本実施形態においてゲームシステム100が提供するゲームは、画面内で動作するオブジェクトに合わせたタイミングでプレイヤから入力される所定の操作に応じて成否判定を行うタイミングゲームである。このタイミングゲームでは、楽曲の進行に合わせて移動するオブジェクトを画面に表示させ、オブジェクトが画面内の所定領域に到達したタイミングで操作が行われた場合、プレイヤに報酬を付与する。報酬とは、例えば得点であるとして例を説明するが、報酬はゲーム内における何らかのアイテム等であってもよい。
【0012】
例えば、ゲームシステム100は、プレイヤによってゲームをプレイする楽曲が選択されると、図に示したような画像をタッチパネル110に表示させる。この例では、画面の中央付近にキャラクタa1を表示させ、キャラクタa1の手から、楽曲のリズムや進行に合わせて操作タイミングの指標となるオブジェクトを発射させる。例えば、キャラクタa1の左手から、オブジェクトa2、a3、a4、a5が発射されており、発射された各オブジェクトを、放物線状の所定の経路に沿って、所定領域である判定サークルa6に向かって移動させ、そのまま一定速度で判定サークルa6を通過させてオブジェクトが画面の端に到達すればオブジェクトの表示を消す。従来のタイミングゲームにおいては、このようなオブジェクトは画面の端から出現することが一般的であるが、本実施形態では、画面内にキャラクタを表示させ、キャラクタにオブジェクトを発射させる。これにより、例えば華やかなキャラクタにより画面を彩って楽しさを演出することができるとともに、プレイヤに対してキャラクタへの親近感を抱かせ、ゲーム自体に親しみを感じさせることが期待できる。あるいは、例えばキャラクタの表情や容姿によってゲームの状況や難易度を表すことができ、より豊かな表現が可能になり、新たな楽しみを提供し、ゲーム性を高めることができる。
【0013】
ゲームシステム100は、オブジェクトが判定サークルa6を通過する所定の第1のタイミングに合わせて判定サークルa6にタッチ操作が行われると、第1のタイミングと、タッチ操作が行われた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行い、第1の判定結果に基づいて、プレイヤに付与する第1の報酬を決定する。所定の第1のタイミングとは、例えば、移動するオブジェクトの中心と判定サークルの中心とが一致する時点である。ゲームシステム100は、第1のタイミングと第2のタイミングとが一致するか、あるいは所定の差以内であれば成功と判定し、所定の差を超えていれば失敗と判定する第1の成否判定を行う。第1の成否判定による判定結果が成功であれば、プレイヤに所定の報酬(第1の報酬)を付与する。第1の成否判定による判定結果が失敗であれば、プレイヤに所定の報酬を付与しない。ここで、オブジェクトa3は、連打オブジェクトである。連打オブジェクトとは、ここでは複数の星の画像が連なったオブジェクトであり、連なったオブジェクトが判定サークルa6を通過することに合わせて、連なったオブジェクトの長さ(換言すれば、連なったオブジェクトの最初から最後までが判定サークルa6を通過することに対応して設定された第1のタイミング)に応じて連打されたタッチ操作の数に応じて成否を判定する。
【0014】
さらに、本実施形態では、このようなタイミングによる報酬に、第2のタイミングにおいて行われた操作の種別に応じた新たな加点要素を加える。例えば、第2のタイミングにおいて行われたタッチ操作が、タッチパネル110に対する単なるタップであれば、第1の成否判定のみを行い、第2のタイミングにおいて行われたタッチ操作がフリックであれば、判定サークルa6に到達したオブジェクトをそのまま通過させずにフリック方向に飛ばすように移動させる。オブジェクトa7は、このようにして判定サークルa6から右上方向に飛ばされたオブジェクトの例である。画面上部には、ターゲットa8、a9、a10、a11、a12の5個のターゲットを表示し、飛ばされたオブジェクトがターゲットに衝突すると、衝突したターゲットに応じて定められた報酬がプレイヤに付与される。オブジェクトが連打オブジェクトや後述する長押しオブジェクトであれば、各オブジェクトの最後の時点でフリックを行うことで、同様の制御を行うことができる。すなわち、本実施形態では、タイミングゲームにおけるタイミング判定である第1の成否判定を行ってプレイヤに報酬を付与するとともに、そのタイミングゲームにおいて第1の成否判定を行った操作の種別に応じて、オブジェクトがターゲットに衝突したか否かを判定する第2の成否判定を行い、第2の成否判定の判定結果が成功を示す場合にさらに報酬を付与する。これにより、タイミングゲームに新たなゲーム要素を加えることができ、ゲーム性を向上させることができる。
【0015】
ここでは、ターゲットa8、a9、a10、a11、a12の5個のターゲットを表示した例を示しているが、ターゲットは任意の数でよい。オブジェクトがターゲットに衝突した場合、ターゲットは消滅するようにしてもよい。例えば、ターゲットが円形のバルーンであれば、オブジェクトがターゲットに衝突した場合にターゲットが破裂して消滅するように表示することができるし、ターゲットが四角形のブロックであれば、オブジェクトがターゲットに衝突した場合にターゲットが破壊されて消滅するように表示することができる。あるいは、ターゲットは、例えばひとつのオブジェクトが衝突しただけでは消滅せず、所定回数オブジェクトが衝突した時点で消滅し、その時点で報酬が付与されるようにしてもよい。この例では、ターゲットは上下3段階に並んだ例を示しているが、任意の数の段階に並ぶようにしてよく、例えばゲームの進行に応じてターゲットが増えるようにしてもよい。この場合、例えば所定段階以上にターゲットが増えると、プレイヤに不利になる(例えば、ゲームオーバーになる)等の制御をすることもできる。ターゲットは、色や容姿が異なる複数種類のターゲットを用意し、ターゲットの種類によって報酬が異なるようにすることができる。
【0016】
フリックにより飛ばされたオブジェクトは、ひとつのターゲットに衝突した時点で消滅するようにしてもよいし、ターゲットを貫通して破裂させながら移動し、複数のターゲットに衝突することができるようにしてもよい。また、フリックにより飛ばされたオブジェクトは、画面の左右端に到達すると画面から消滅するようにしてもよいし、画面の左右端では反射し、上下端からのみ消滅するようにしてもよい。
【0017】
図の例では、キャラクタa1の右手からも同様に、オブジェクトa13、a14を発射させており、発射された各オブジェクトを、放物線状の所定の経路に沿って、所定領域である判定サークルa15に向かって移動させている。ここで、オブジェクトa13は、長押しオブジェクトである。長押しオブジェクトとは、ここではオブジェクトの本体が残像の尾を引いたような画像として表され、オブジェクトの本体が判定サークルに到達してからオブジェクトの尾の全てが判定サークルを通過するまでの間、タッチ操作が行われ続けた場合に、第1の成否判定において成功と判定する。
【0018】
また、ここでは、画面上部に静的に表示するターゲットa8、a9、a10、a11、a12の他に、画面内をランダムに移動するターゲットa16を表示している。ターゲットa16は、例えば画面の左端から出現して右方向に向かって移動し、画面の右端で消滅する。ターゲットa16が画面に表示されている一定時間の間に、フリックにより飛ばされたオブジェクトがターゲットa16に衝突すると、ターゲットに応じた報酬をプレイヤに付与する。移動するターゲットは、飛ばされたオブジェクトと衝突しそうになると、衝突を回避するように移動させてもよい。このように制御されるターゲットを存在させることで、ゲームの興趣を増すことができる。この場合さらに、移動するターゲットに一度回避行動をとらせると、所定期間は回避行動をとらせないように制御することとしてもよい。従ってユーザは、この移動するターゲットに向けてオブジェクトを飛ばし、回避行動によりよけられたとしても、回避行動をとらない期間に再度移動するターゲットに向けてオブジェクトを飛ばすことで、移動するターゲットにオブジェクトを衝突させることができ、ゲームの興趣を増すことができる。
【0019】
スコアa17は、プレイヤに付与された報酬(得点)の合計値を示す。
ボタンa18は、ゲームの進行を一時的に停止するためのボタンであり、このボタンが押下されると、ゲームの進行を一時的に停止するとともに、ボタンa18に表示する指標を、例えば右向きの三角形のマークに変更する。右向きの三角形のマークを表示したボタンa18が押下されると、ゲームの進行を再開する。
このようなゲームを提供するゲームシステム100の構成を、以下詳細に説明する。
【0020】
記憶部120は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記録媒体またはこれらの組合せを用いて構成され、ゲームシステム100が備える各部を制御するための各種プログラムや各種情報を記憶する。記憶部120は、楽曲データ記憶部121と、シーケンスデータ記憶部122とを備えている。
【0021】
楽曲データ記憶部121は、ゲームの対象となる楽曲データを記憶する。
シーケンスデータ記憶部122は、楽曲の進行に合わせてプレイヤが操作を入力すべき第1のタイミングを記述したシーケンスデータを記憶する。ここで、
図3を参照してシーケンスデータの詳細を説明する。
図3は、シーケンスデータbの内容の例を示す図である。
図3に示したように、シーケンスデータbは、条件定義情報b1と、操作シーケンス情報b2とを含む。条件定義情報b1には、楽曲を識別する楽曲ID、音楽のテンポ、ビート、トラック、楽曲の長さといったゲームを実行するための各種の条件を指定する情報が記述される。
【0022】
操作シーケンス情報b2には、タッチ操作の指示が楽曲中の時刻である第1のタイミングと対応付けて記述される。操作シーケンス情報b2は、画面内における放物線状の経路上にオブジェクトを表示するために利用されるオブジェクト情報b3を含んでいる。
オブジェクト情報b3には、楽曲中の第1のタイミングである時期(基準時期)の情報と、オブジェクトを表示する2つの経路のうちのいずれかを指定する経路情報と、オブジェクトの種類を指定する種類情報とが含まれる。オブジェクト情報b3は、これらの情報を互いに対応付けた複数のレコードの集合として構成されている。図の例では、各情報は、左から楽曲中の時期の情報、経路情報、種類情報の順に記述されている。
【0023】
楽曲中の時期の情報は、楽曲中の小節番号、拍数、及び拍中の時刻を示す値がカンマで区切られて記述されている。拍中の時刻は、一拍の先頭からの経過時間であり、一拍の長さをn個の単位時間に等分して先頭からの単位数で表現される。例えば、n=100で、楽曲の一小節目の二拍目で、 かつその拍の先頭から1/4だけ経過した時刻を基準時期として指定する場合には、「01,2,025」と記述される。
【0024】
経路情報は、2つの経路のいずれかを指定する情報を利用して記述される。キャラクタa1の右手を始点として判定サークルa15を通過する経路をRとし、キャラクタa1の左手を始点として判定サークルa6を通過する経路をLとして、RとLとのいずれかが記述される。種類情報は、表示するオブジェクトの種類を示しており、例えば、1回のタップを必要とする通常オブジェクトをAとし、連打オブジェクトをBとし、長押しオブジェクトをCとして、AとBとCとのいずれかが記述される。本実施形態では、このような3種類のオブジェクトを例として説明するが、他の種類のオブジェクトが存在してもよい。
【0025】
ここでは、例えば、キャラクタa1の右手を始点として判定サークルa15を通過する経路(R)上を一小節目(01)の一拍目(1)の開始時点(000)に判定サークルa15に到達するように移動する通常オブジェクト(A)を表示するという指示が記述されている。また、一小節目(01)の四拍目(4)の開始時点から「012」単位だけ経過した時期に判定サークルa15に到達するように移動する連打オブジェクト(B)を表示するという指示が記述されている。また、キャラクタa1の左手を始点として判定サークルa6を通過する経路(L)上を一小節目(01)の四拍目(4)の開始時点から「024」単位だけ経過した時期に判定サークルa6に到達するように移動する長押しオブジェクト(C)を表示するという指示が記述されている。
【0026】
制御部130は、ゲームシステム100の制御中枢として機能するCPU(Central Processing Unit)等の情報処理装置を備えており、ゲームシステム100が備える各部を制御する。ゲームシステム100は、ゲーム制御部131を備えている。ゲーム制御部131は、例えば予めインストールされ記憶部120に記憶されたゲームプログラムが読み出されることによって構成される。ゲーム制御部131は、出力制御部132と、受付部133と、判定部134と、報酬制御部137とを備えている。
【0027】
出力制御部132は、音声出力部103に対する音声の出力と、タッチパネル110に対する画像の出力とを制御する。例えば、出力制御部132は、楽曲データ記憶部121に記憶されている楽曲データを読み出し、音声出力部103に出力して再生する。また、出力制御部132は、タッチパネル110の画面に、上述したような画像を表示させる。
例えば、出力制御部132は、シーケンスデータに基づくタイミングでオブジェクトを画面に表示させ、所定領域である判定サークルに向けて移動させる。また、出力制御部132は、画面内にターゲットを表示させる。本実施形態では、出力制御部132は、オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、そのキャラクタから発射されるオブジェクトを所定領域に向けて移動させる。
【0028】
例えば、出力制御部132は、プレイヤによってゲームをプレイする楽曲が選択されると、選択された楽曲の楽曲データを楽曲データ記憶部121から読み出して音声出力部103に出力して再生する。また、出力制御部132は、シーケンスデータ記憶部122に記憶されているシーケンスデータを読み出す。出力制御部132は、現在時刻から将来に向かって所定の時間範囲に含まれる第1のタイミングをシーケンスデータに基づいて判定し、判定した各第1のタイミングに対応させてオブジェクトを画面に表示させ、現在時刻に対応する所定領域を示す現在時刻標識(判定サークル)とともにオブジェクトを、画面における所定の経路に沿って時間順の配置で表示させ、かつ、各第1のタイミングと現在時刻との時間差の減少に伴ってオブジェクトと判定サークルとの間の距離が減少するように、オブジェクトと判定サークルとの間に所定の経路に沿った相対的変異を生じさせることにより、第1のタイミングを案内する。
【0029】
また、出力制御部132は、第1の成否判定の判定結果が失敗を示す場合、オブジェクトをそのまま移動させて判定サークルを通過させ、画面下端で消滅させる。一方、第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、出力制御部132は、受付部133が入力を受け付けた操作の種別に基づいて、オブジェクトの動作を制御する。例えば、出力制御部132は、受付部133が入力を受け付けた操作の種別が所定の種別であると判定した場合、第2の成否判定を行わせるような制御を行う。具体的には、例えば所定の種別がフリックである場合、出力制御部132は、操作の種別が所定の種別(例えば、フリック)であると判定すると、そのオブジェクトをフリック方向に向けて飛ばすように移動させる制御をする。本実施形態では、タイミングを合わせるためのオブジェクトと、フリック方向に向けて飛ばすオブジェクトは同一であるとして説明するが、タイミングを合わせるためのオブジェクトと、フリック方向に向けて飛ばすオブジェクトとは異なるものであってもよい。一方、操作の種別が所定の種別でない(例えば、タップである)と判定すると、出力制御部132は、そのオブジェクトを消滅させる。
【0030】
受付部133は、入力部102に対して行われた操作の入力を受け付ける。受付部133は、複数種別の操作による入力を受け付けることが可能である。例えば、受付部133は、タッチパネル110によって生成された入力信号に応じて、タッチパネル110に一回タッチされるタップ、タッチされた状態で任意の方向にスライドしてはらわれるフリック等の種別の操作による入力を受け付けることが可能である。
【0031】
判定部134は、第1の判定部135と、第2の判定部136とを備えており、受付部133が受け付けた入力に応じて、ゲームにおける成否判定を行う。
第1の判定部135は、画面内を移動するオブジェクトが判定サークルに到達する第1のタイミングと、受付部133が入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行う。ここで、第1の判定部135は、第1のタイミングと第2のタイミングとの差に応じて複数段階の異なる評価を判定することもできる。例えば、第1のタイミングと第2のタイミングとの差が、0.0秒以上0.2秒以内である場合の判定結果は「COOL」とし、差が0.21秒以上0.4秒以内である場合の判定結果は「Great」とし、差が0.41秒以上0.8秒以内である場合の判定結果は「Good」とし、差が0.81秒以上である場合の判定結果は「BAD」とすることができる。
【0032】
第2の判定部136は、第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、受付部133が入力を受け付けた操作の種別に基づいて、第2の成否判定を行う。例えば、第2の判定部136は、第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、受付部133に対して行われた操作の種別が所定の種別(例えば、フリック)であるか否かを判定する。第2の判定部136は、受付部133に対して行われた操作の種別がフリックでないと判定すれば、第2の成否判定において失敗と判定する。また、第2の判定部136は、受付部133に対して行われた操作の種別がフリックであると判定すれば、そのフリックに応じた方向に移動したオブジェクトがターゲットに衝突した場合、成功と判定し、衝突しなかった場合、失敗と判定する第2の成否判定を行う。
【0033】
報酬制御部137は、判定部134による判定結果に基づいて、プレイヤに付与する報酬を決定する。ここで、報酬制御部137は、第1の判定部135による第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、受付部133が入力を受け付けた操作の種別に基づいて行われる第2の成否判定の判定結果に基づいて、付与する報酬を決定する。報酬制御部137は、第1の報酬制御部138と、第2の報酬制御部139とを備えている。
第1の報酬制御部138は、第1の判定部135による判定結果に基づいて、プレイヤに付与する第1の報酬を決定する。例えば、第1の報酬制御部138は、判定結果が、良好な順に「COOL」、「GREAT」、「GOOD」、「BAD」の評価に分かれている場合、評価に応じて報酬を付与することができ、判定結果が「COOL」である場合は最も大きい報酬を付与し、「BAD」である場合は報酬を付与しないようにすることができる。
【0034】
第2の報酬制御部139は、第2の判定部136による判定結果に基づいて、プレイヤに付与する第2の報酬を決定する。例えば、第2の報酬制御部139は、第1の判定部135による判定結果が成功を示す場合に第2の判定部136によって行われる第2の判定結果に基づいて、プレイヤに付与する第2の報酬を決定する。上述したように、例えば、第2の判定部136によって第2のタイミングにおける操作の種別が所定の種別でないと判定された場合、第2の成否判定において失敗と判定される。あるいは、第1のタイミングに応じて行われた操作の種別が所定の種別である場合、受付部133が入力を受け付けた操作に応じた方向に移動されたオブジェクトがターゲットに衝突したか否かに基づいて第2の成否判定が行われ、オブジェクトがターゲットに衝突した場合には成功と判定され、衝突しなかった場合には失敗と判定される。第2の報酬制御部139は、このような第2の成否判定の判定結果に応じて、プレイヤに付与する第2の報酬を決定する。例えば、ターゲットに衝突した場合には、そのターゲットに応じて定められた報酬をプレイヤに付与し、ターゲットに衝突しなかった場合には、報酬をプレイヤに付与しないようにすることができる。
報酬制御部137は、第1の報酬制御部138と第2の報酬制御部139とによって決定された報酬を、プレイヤに付与する。
【0035】
次に、図面を参照して、本実施形態によるゲームシステム100の動作例を説明する。
図4は、本実施形態によるゲームシステム100の動作例を示すフローチャートである。
プレイヤによってゲーム制御部131が提供するゲームを開始することが選択され、プレイする楽曲が選択されると、出力制御部132は、選択された楽曲データを楽曲データ記憶部121から読み出し、音声出力部103に対して楽曲を出力して再生させるとともに、楽曲に対応するシーケンスデータを読み出し、上述したような画像を表示部101に表示させ、ゲームをスタートさせる(ステップS1)。
【0036】
ゲームシステム100は、シーケンスデータに定められる第1のタイミングごとに、以下のステップS2からステップS8までの処理を行う。受付部133は、楽曲の進行に応じた操作による入力部102への入力を受け付ける(ステップS2)。第1の判定部135は、シーケンスデータに定められた第1のタイミングと、入力部102に操作が入力された第2のタイミングとに基づいて、第1の成否判定を行う(ステップS3)。第1の判定部135が、第1の成否判定において失敗と判定すれば(ステップS4:NO)、その第1のタイミングにおける処理を終了する。
【0037】
第1の判定部135が、第1の成否判定において成功と判定すると(ステップS4:YES)、第1の報酬制御部138は、第1の判定部135による判定結果に基づいてプレイヤに付与する報酬を決定し、プレイヤに付与する(ステップS5)。出力制御部132は、ステップS2において入力された操作の種別を判定し、種別がフリックであれば、フリック方向に向かってオブジェクトを移動させる。第2の判定部136は、第2の成否判定を行う(ステップS6)。ここで、操作の種別がフリックでないか、またはフリックである場合に移動されたオブジェクトがターゲットに衝突しなければ、第2の判定部136は、失敗と判定し(ステップS7:NO)、その第1のタイミングにおける処理を終了する。移動されたオブジェクトがターゲットに衝突すれば、第2の判定部136は、成功と判定し(ステップS7:YES)、第2の報酬制御部139が、衝突したターゲットに応じた報酬を決定し、プレイヤに付与する(ステップS8)。
【0038】
以上説明したように、本実施形態によれば、タイミングゲームにおいて楽曲に応じたタイミングに合わせて操作するというゲーム性に加えて、その操作時にフリックのような特別な操作を行うことによりオブジェクトをターゲットに命中させるという新たなゲーム性を取り入れることができ、より多様な楽しみを提供することができる。
【0039】
なお、第1のタイミングに応じた第2のタイミングで行われる所定の操作をフリックとし、フリック方向にオブジェクトを飛ばすことにより第2の成否判定を行う場合、ゲーム性や難易度等に応じて、フリック操作に応じたオブジェクトの飛行動作を制御することができる。例えば、画面上部にターゲットを表示させる場合、下方向に対するフリックが行われてオブジェクトを下方向に飛ばすように移動させても、オブジェクトはターゲットに衝突し得ない。
そこで、画面の左右端や下端に向けてオブジェクトが飛ばされた場合、左右端や下端においては反射して飛んでいくように制御する反射処理を行うようにしてもよい。これにより、反射したオブジェクトが上部のターゲットに向かうように制御することができる。ここで、オブジェクトは、飛行方向と画面端との入射角に対して同じ角度に正反射してもよいし、何らかの条件により乱反射させるようにしてもよい。例えば、フリック操作におけるスライドの速さや第1のタイミングと第2のタイミングとの差に応じた評価に応じてオブジェクトの飛行速度を変化させるように制御し、飛行速度を条件として、例えば飛行速度が速い場合は角度を小さく、飛行速度が遅い場合は角度を大きく乱反射するように制御することができる。このような反射処理は、例えば左方向に向かったフリック操作の角度が、左端の面と直交する角度に近い場合、左方向に飛ばされたオブジェクトが左端において反射して右方向に向かい、右方向に向かった後に右端においてさらに反射するといったように、複数回反射するようにしてもよい。
【0040】
あるいは、第2の成否判定において有効なフリック方向を定めておくこともできる。
図5は、フリック方向の例を示す図である。この図は、タッチパネル110の画面に表示される画像を簡略化した例であり、符号a6と符号a15とは上述した判定サークルa6と判定サークルa15とに対応する。ここで、下方向に対するフリック操作が行われた場合は、フリック操作を無効として、タップが行われた場合と同様に制御する無効処理を行うことができる。すなわち、例えば判定サークルa15にオブジェクトが到達した第1のタイミングでフリック操作が行われた場合、フリック方向が水平ラインd1より下方向であれば、出力制御部132は、オブジェクトをフリック方向に向けて飛ばす制御を行わず、また第2の判定部136は、所定の種別の操作(フリック操作)が行われなかったものとして、第2の成否判定を失敗と判定する。ここで、フリック操作に応じた制御を行う範囲は、フリック方向が水平ラインd1より上方向に向かう180度の範囲としてもよいし、例えば判定サークルを中心とした第1象限および第2象限において水平ラインd1からそれぞれ15度程度の範囲を除く150度程度の範囲としてもよく、それ以外の範囲に向けたフリックは無効として制御することができる。
【0041】
あるいは、フリック操作に応じてオブジェクトを飛ばす方向として所定の方向を定めておき、オブジェクトを飛ばす方向を補正する補正処理を行うようにしてもよい。例えば、フリック操作が行われる判定サークルの中心から360度の方向を30度ずつ12方向に分類し、このような12方向を、オブジェクトを飛ばす方向である所定の方向として定めておく。そして、オブジェクトを飛ばす方向を、この12方向のうちフリック方向に最も近い方向に補正して、オブジェクトを飛ばすように制御することができる。
あるいは、このような補正処理と上述した無効処理とを組み合わせることもでき、例えば
図5の符号d2に示すように、水平ラインd1を基準として上側の範囲を30度ずつに分割し、水平ラインd1に対して水平の方向(0度、180度)を除く30度、60度、90度、120度、150度の5方向を、オブジェクトを飛ばす方向である所定の方向として定めておく。そして、水平ラインd1より下方向に対するフリックを無効とし、水平ラインd1より上方向に対するフリックについて、オブジェクトを飛ばす方向を、この5方向のうちフリック方向に最も近い方向に補正して、オブジェクトを飛ばすように制御することができる。
このようなオブジェクトの反射処理、フリックの無効処理、フリック方向の補正処理は、いずれかのみの制御を行うこともできるし、複数の処理を組み合わせた制御を行うこともできる。例えば、反射処理と補正処理とを組み合わせる場合で、オブジェクトが正反射する場合は、オブジェクトの飛行方向と反射位置、反射角度が固定的なパターンに限られることになるため、反射の度に反射角度を演算する処理等を行わずに、予め定めた方向にオブジェクトを飛ばすように制御することができる。
【0042】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、第1の成否判定の判定結果に基づいて第1の報酬を決定して付与し、第2の成否判定の判定結果に基づいて第2の報酬を決定し、第1の報酬に加えて第2の報酬を付与する例を示した。これに対し、本実施形態のゲームシステム100は、第1の成否判定により成功と判定され、第2の成否判定が行われた後、第1の成否判定と第2の成否判定との双方の結果に基づいて、プレイヤに付与する報酬を決定する。
【0043】
例えば、第1の成否判定に基づいてプレイヤに付与する報酬を仮決定した後、第2の成否判定の判定結果が成功であれば、第1の成否判定に基づいて仮決定した報酬を所定倍にして付与する。第2の成否判定の判定結果が失敗であれば、第1の成否判定に基づいて仮決定した報酬をそのまま付与する。
【0044】
図6は、本実施形態によるゲームシステム100の動作例を示すフローチャートである。
ステップS11〜S14は、第1の実施形態におけるステップS1〜4と同様であり、ゲームシステム100は、シーケンスデータに定められる第1のタイミングごとに、以下のステップS12からステップS17までの処理を行う。第1の判定部135が、第1の成否判定において失敗と判定すれば(ステップS14:NO)、処理を終了する。第1の判定部135が、第1の成否判定において成功と判定すると(ステップS14:YES)、第1の報酬制御部138は、第1の判定部135による判定結果に基づいてプレイヤに付与する報酬を仮決定する(ステップS15)。出力制御部132は、ステップS12において入力された操作の種別を判定し、種別がフリックであれば、フリック方向に向かってオブジェクトを移動させる。第2の判定部136は、第2の成否判定を行う(ステップS16)。第2の報酬制御部139は、第2の判定部136による判定結果に基づいて倍率を決定し、第1の報酬制御部138が仮決定した報酬と、決定された倍率とに基づいて、プレイヤに付与する報酬を決定し、決定した報酬を付与する(ステップS17)。
【0045】
このようにすれば、与えられる報酬が第1の成否判定の判定結果と第2の成否判定の判定結果とにより決定されるため、第1の実施形態とは異なるゲーム性を提供することができる。例えば、第1の判定結果によって決定される報酬が、第2の判定結果が成功である場合に所定倍されて付与される場合、第1の判定結果による報酬の高低の差が第2の判定結果によってより大きくなる。ここで、例えば第1の成否判定により成功と判定されていても、第2の判定結果が失敗である場合には、報酬をゼロにすることもできる。このような場合、第1の成否判定による成功は帳消しになるが、第2の成否判定により成功した場合の報酬は大きくなるといったようなゲーム性を提供することができる。例えば、ターゲットにオブジェクトを命中させることが難しいような状況では通常のタップにより着実に報酬を得て、ターゲットにオブジェクトを命中させることができる可能性が高い状況ではフリックを行ってより大きい報酬を狙うといったような戦略が有効になることで、ゲーム性を高めることが期待できる。
【0046】
このように、第1の実施形態に示したように、第1の成否判定に基づく第1の報酬と第2の成否判定に基づく第2の報酬とが加算の関係にある場合と、第2の実施形態に示したように、第1の成否判定に基づく第1の報酬と第2の成否判定に基づく第2の報酬とが乗算の関係にある場合との、いずれの場合にも本発明を適用することができる。
【0047】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。第1、第2の実施形態では、画面にキャラクタa1を表示させ、表示させたキャラクタがオブジェクトを発射する例を示したが、従来のタイミングゲームのように、画面の端からオブジェクトが出現する場合でも、上述したような報酬の制御を行うことができる。
【0048】
図7は、本実施形態においてタッチパネル110の画面に表示される画像の例を示す図である。ここでは、第1のタイミングを示す基準線c1に、トラックc2と、トラックc3と、トラックc4と、トラックc5と、トラックc6との5箇所の判定領域が定められる。この例では、それぞれのトラックの上方から、オブジェクトc7、オブジェクトc8、オブジェクトc9、オブジェクトc10、オブジェクトc11、オブジェクトc12、オブジェクトc13を基準線c1に向かって移動させている。このような場合に、オブジェクトが対応する所定領域に到達する第1のタイミングに合わせて行われた操作に基づいて、第1、第2の実施形態と同様に制御する。例えば、フリックが行われた場合には、フリック方向にオブジェクトを飛ばすように移動させる。そして、画面上方に表示した四角形状の複数のターゲットc14にオブジェクトが衝突するか否かに基づいて、第2の成否判定を行い、プレイヤに付与する報酬を決定する。
【0049】
<他の実施形態>
上述した各実施形態におけるゲームシステム100が備える各機能部は、クラウド環境やネットワーク環境、プレイヤ数の規模、ゲーム性、ゲームシステムを構成するために用意されたハードウェアの数やスペック等に応じて、任意の台数のコンピュータ装置に分散または集約して配置することができる。
【0050】
例えば、
図8は、ゲームサーバ側で制御処理を行い、ゲーム端末側では情報の入出力のみを行うゲームシステム1000の構成の例を示す図である。
ゲームシステム1000は、ゲームサーバ1100と、ゲーム端末1200とを備えており、ゲームサーバ1100とゲーム端末1200とはネットワークを介して接続される。ネットワークとは、例えばインターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、専用回線、またはこれらの組み合わせによって構成される情報通信ネットワークである。
【0051】
ゲームサーバ1100は、記憶部1120と、制御部1130と、通信部1140とを備えている。
記憶部1120は、楽曲データ記憶部1121とシーケンスデータ記憶部1122とを備えており、記憶部1120と、楽曲データ記憶部1121と、シーケンスデータ記憶部1122とは、第1の実施形態における記憶部120と、楽曲データ記憶部121と、シーケンスデータ記憶部122と同様の構成である。
【0052】
制御部1130は、ゲーム制御部1131を備えており、ゲーム制御部1131は、出力制御部1132と、受付部1133と、判定部1134と、報酬制御部1137とを備えており、判定部1134は、第1の判定部1135と、第2の判定部1136を備えており、報酬制御部1137は、第1の報酬制御部1138と、第2の報酬制御部1139とを備えている。制御部1130と、ゲーム制御部1131と、出力制御部1132と、受付部1133と、判定部1134と、報酬制御部1137と、第1の判定部1135と、第2の判定部1136と、第1の報酬制御部1138と、第2の報酬制御部1139とは、第1の実施形態における制御部130と、ゲーム制御部131と、出力制御部132と、受付部133と、判定部134と、報酬制御部137と、第1の判定部135と、第2の判定部136と、第1の報酬制御部138と、第2の報酬制御部139と同様の構成である。
通信部1140は、ネットワークを介してゲーム端末1200と通信し、プレイヤによってゲーム端末1200に対して行われる操作に応じて生成される入力信号を受信し、出力制御部1132から出力される情報をゲーム端末1200に送信する。
【0053】
ゲーム端末1200は、表示部1101と、入力部1102とを備えており、表示部1101と入力部1102とはタッチパネル1110を構成する。また、ゲーム端末1200は、音声出力部1103と、制御部1201と、通信部1202とを備えている。
表示部1101と、入力部1102と、タッチパネル1110と、音声出力部1103とは、第1の実施形態における表示部101と、入力部102と、タッチパネル110と、音声出力部103と同様の構成である。
【0054】
制御部1201は、ゲーム端末1200が備える各部を制御する。
通信部1202は、ネットワークを介してゲームサーバ1100と通信し、プレイヤによって入力部1102に対して行われる操作に応じて生成する入力信号を送信し、ゲームサーバ1100から送信される情報を受信してタッチパネル1110または音声出力部1103に出力する。
【0055】
このような構成によっても、第1〜第3の実施形態と同様のゲームを提供することができる。また、この例では、ゲームサーバ1100に接続されている1台のゲーム端末1200を図示しているが、ゲームサーバ1100には複数台のゲーム端末1200が接続されていてよく、接続されたゲーム端末1200ごとにゲームを提供することができる。
【0056】
なお、上述の実施形態では、操作種別がフリックである場合に、フリック方向にオブジェクトを飛ばすように移動させ、オブジェクトがターゲットに衝突するか否かにより第2の成否判定を行う例を示したが、この他の制御を行ってもよい。例えば、フリック方向に移動させるオブジェクトによりバブルゲーム(バブルシューターゲーム)を行うようにしてもよい。あるいは、例えばフリック方向に砲弾等を飛ばしてシューティングゲームにおけるターゲットに対する攻撃を行うようにしてもよいし、アクションゲームにおいて敵に対して攻撃するアクションを行うようにしてもよい。
【0057】
また、上述の実施形態では、第1のタイミングに合わせたプレイヤの操作は、判定サークルにおいて行われる例を説明したが、判定サークルに限らず、画面内のいずれの領域に操作が行われた場合でも、その操作が行われた時点を第2のタイミングとして制御するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、オブジェクトが連打オブジェクトであれば、オブジェクトの最後の時点でフリックを行うことで、オブジェクトをフリック方向に飛ばす例を示したが、連打途中の接触操作であっても、フリック操作を行うことによりオブジェクトを飛ばす制御や第2の成否判定による報酬制御を行うよう構成することもできる。
【0058】
また、例えばSNS(Social Networking Service)等と連携し、SNSにおいて友達関係にある他のプレイヤとの間でのスコアランキングを表示したり、ゲーム結果を含むメッセージをSNSに投稿したりする機能を備えるようにしてもよい。
また、例えば第1の実施形態では、ゲームシステム100に予めインストールされ記憶部120に記憶されたゲームプログラムに基づいて動作する例を示したが、ゲーム開始時にサーバ等からゲームプログラムを受信して動作する、いわゆるブラウザゲームなどであってもよい。
【0059】
また、上述の各実施形態では、タッチパネルに対して行われる操作により入力を受け付ける例を示したが、例えばゲーム機やアーケードゲーム機が有するボタン等の入力デバイスに対する操作により、入力を受け付けるようにしてもよい。
また、上述のキャラクタは、ゲーム内におけるプレイヤの何らかの属性や所有するアイテム等により、オブジェクトの発射の仕方を変えるようにしてもよい。例えば、キャラクタの機嫌が悪い時などには、オブジェクトごとに異なる放物線を描いて画面内を移動するように発射するようにして、タイミングゲームの難易度を上げるようなことが考えられる。この場合、所定のアイテムが使用されることにより、キャラクタの機嫌が良くなり、放物線が一定になるように投げるように制御してもよい。あるいは、オブジェクトの移動速度を変化させることにより難易度を変えることもできる。
【0060】
上述したように、本発明の一態様は、
複数種別の操作による入力を受け付けることが可能な受付部(例えば、受付部133、受付部1133)を備えるゲームシステム(例えば、ゲームシステム100、ゲームシステム1000)のコンピュータに、
画面に表示させるオブジェクトを所定領域に向けて移動させる出力制御ステップと、
前記受付部が入力を受け付けるステップと、
前記画面内を移動する前記オブジェクトが前記所定領域に到達する第1のタイミングと、前記受付部が入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行う判定ステップと、
第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作の種別に基づいて行われる第2の成否判定の判定結果に基づいて、付与する報酬を決定する報酬制御ステップと、
を実行させるゲームプログラムとして把握することができる。
【0061】
これによれば、第1のタイミングと第2のタイミングとに基づいて成否判定を行うタイミングゲームに、入力を受け付けた操作の種別に基づいて第2の成否判定を行うというゲーム要素を付加することができ、ゲーム性を高めることが可能となる。
【0062】
また、本発明の一態様は、前記コンピュータに、
前記画面にターゲットを表示させるステップを実行させ、
前記報酬制御ステップにおいて、
前記第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作に応じた方向に移動されたオブジェクトが前記ターゲットに衝突したか否かに基づいて、前記報酬を決定する
ゲームプログラムとして把握することができる。
【0063】
これによれば、上述したタイミングゲームに、操作に応じた方向に移動されたオブジェクトがターゲットに衝突したか否かに基づいて報酬を決定するというゲーム要素を付加することができ、ゲーム性を高めることが可能となる。
【0064】
また、本発明の一態様は、前記出力制御ステップにおいて、前記オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、当該キャラクタから発射される前記オブジェクトを前記所定領域に向けて移動させる
ゲームプログラムとして把握することができる。
【0065】
これによれば、キャラクタがオブジェクトを発射することにより、画面外からオブジェクトが出現することに比べて、キャラクタによる多様で豊かな表現が可能となり、ゲーム性を高めることができる。
【0066】
また、本発明の一態様は、前記ゲームシステムは、前記操作を入力すべき前記第1のタイミングを記述したシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶部を備え、
前記出力制御ステップにおいて、
現在時刻から将来に向かって所定の時間範囲に含まれる前記第1のタイミングを前記シーケンスデータに基づいて判定し、判定した各第1のタイミングに対応させて前記オブジェクトを画面に表示させ、前記現在時刻に対応する前記所定領域を示す現在時刻標識とともに前記オブジェクトを、画面における所定の経路に沿って時間順の配置で表示させ、かつ、各第1のタイミングと前記現在時刻との時間差の減少に伴って前記オブジェクトと前記現在時刻標識との間の距離が減少するように、前記オブジェクトと前記現在時刻標識との間に前記所定の経路に沿った相対的変異を生じさせることにより、前記第1のタイミングを案内する
ゲームプログラムとして把握することができる。
【0067】
これによれば、プレイヤに第1のタイミングが到来する時期を案内することができ、ゲームを楽しみやすくすることができる。
【0068】
また、本発明の一態様は、
複数種別の操作による入力を受け付けることが可能な受付部を備えるゲームシステムのコンピュータに、
前記受付部が入力を受け付けるステップと、
所定の第1のタイミングと、前記受付部が入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行う判定ステップと、
第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作の種別に基づいて行われる第2の成否判定の判定結果に基づいて、付与する報酬を決定する報酬制御ステップと、
を実行させるゲームプログラムとして把握することができる。
【0069】
また、本発明の一態様は、
コンピュータに、
オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、当該キャラクタから発射される前記オブジェクトを画面の所定領域に向けて移動させるステップと、
操作の入力を受け付けるステップと、
前記画面を移動する前記オブジェクトが前記所定領域に到達する第1のタイミングと、前記入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて成否判定を行うステップと、
を実行させるゲームプログラムとして把握することができる。
【0070】
また、本発明の一態様は、複数種別の操作による入力を受け付けることが可能な受付部を備えるゲームシステムのゲーム方法であって、
画面に表示させるオブジェクトを所定領域に向けて移動させる出力制御ステップと、
前記受付部が入力を受け付けるステップと、
前記画面を移動する前記オブジェクトが前記所定領域に到達する第1のタイミングと、前記受付部が入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行う判定ステップと、
第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作の種別に基づいて行われる第2の成否判定の判定結果に基づいて、付与する報酬を決定する報酬制御ステップと、
を備えるゲーム方法として把握することができる。
【0071】
また、本発明の一態様は、前記ゲーム方法が、
前記画面にターゲットを表示させるステップを備え、
前記報酬制御ステップにおいて、
前記第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作に応じた方向に移動されたオブジェクトが前記ターゲットに衝突したか否かに基づいて、前記報酬を決定する
ゲーム方法として把握することができる。
【0072】
また、本発明の一態様は、前記出力制御ステップにおいて、前記オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、当該キャラクタから発射される前記オブジェクトを前記所定領域に向けて移動させる
ゲーム方法として把握することができる。
【0073】
また、本発明の一態様は、前記ゲームシステムは、前記操作を入力すべき前記第1のタイミングを記述したシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶部を備え、
前記出力制御ステップにおいて、
現在時刻から将来に向かって所定の時間範囲に含まれる前記第1のタイミングを前記シーケンスデータに基づいて判定し、判定した各第1のタイミングに対応させて前記オブジェクトを画面に表示させ、前記現在時刻に対応する前記所定領域を示す現在時刻標識とともに前記オブジェクトを、画面における所定の経路に沿って時間順の配置で表示させ、かつ、各第1のタイミングと前記現在時刻との時間差の減少に伴って前記オブジェクトと前記現在時刻標識との間の距離が減少するように、前記オブジェクトと前記現在時刻標識との間に前記所定の経路に沿った相対的変異を生じさせることにより、前記第1のタイミングを案内する
ゲーム方法として把握することができる。
【0074】
また、本発明の一態様は、
複数種別の操作による入力を受け付けることが可能な受付部を備えるゲームシステムのゲーム方法であって、
前記受付部が入力を受け付けるステップと、
所定の第1のタイミングと、前記受付部が入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行う判定ステップと、
第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作の種別に基づいて行われる第2の成否判定の判定結果に基づいて、付与する報酬を決定する報酬制御ステップと、
を備えるゲーム方法として把握することができる。
【0075】
また、本発明の一態様は、
ゲームシステムのゲーム方法であって、
オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、当該キャラクタから発射される前記オブジェクトを画面の所定領域に向けて移動させるステップと、
操作の入力を受け付けるステップと、
前記画面を移動する前記オブジェクトが前記所定領域に到達する第1のタイミングと、前記入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて成否判定を行うステップと、
を備えるゲーム方法として把握することができる。
【0076】
また、本発明の一態様は、画面に表示させるオブジェクトを所定領域に向けて移動させる出力制御部(例えば、出力制御部132、出力制御部1132)と、
複数種別の操作による入力を受け付けることが可能な受付部と、
前記出力制御部によって移動される前記オブジェクトが前記所定領域に到達する第1のタイミングと、前記受付部が入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行う判定部(例えば、判定部134、判定部1134)と、
第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作の種別に基づいて行われる第2の成否判定の判定結果に基づいて、付与する報酬を決定する報酬制御部(例えば、報酬制御部137、報酬制御部1137)と、
を備えるゲームシステムとして把握することができる。
【0077】
また、本発明の一態様は、
前記出力制御部が、前記画面にターゲットを表示させ、
前記報酬制御部が、
前記第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作に応じた方向に移動されたオブジェクトが前記ターゲットに衝突したか否かに基づいて、前記報酬を決定する
ゲームシステムとして把握することができる。
【0078】
また、本発明の一態様は、前記出力制御部が、前記オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、当該キャラクタから発射される前記オブジェクトを前記所定領域に向けて移動させる
ゲームシステムとして把握することができる。
【0079】
また、本発明の一態様は、前記ゲームシステムは、前記操作を入力すべき前記第1のタイミングを記述したシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶部(例えば、シーケンスデータ記憶部122、シーケンスデータ記憶部1122)を備え、
前記出力制御部が、
現在時刻から将来に向かって所定の時間範囲に含まれる前記第1のタイミングを前記シーケンスデータに基づいて判定し、判定した各第1のタイミングに対応させて前記オブジェクトを画面に表示させ、前記現在時刻に対応する前記所定領域を示す現在時刻標識とともに前記オブジェクトを、画面における所定の経路に沿って時間順の配置で表示させ、かつ、各第1のタイミングと前記現在時刻との時間差の減少に伴って前記オブジェクトと前記現在時刻標識との間の距離が減少するように、前記オブジェクトと前記現在時刻標識との間に前記所定の経路に沿った相対的変異を生じさせることにより、前記第1のタイミングを案内する
ゲームシステムとして把握することができる。
【0080】
また、本発明の一態様は、
複数種別の操作による入力を受け付けることが可能な受付部と、
所定の第1のタイミングと、前記受付部が入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて第1の成否判定を行う判定部と、
第1の成否判定の判定結果が成功を示す場合、前記受付部が入力を受け付けた操作の種別に基づいて行われる第2の成否判定の判定結果に基づいて、付与する報酬を決定する報酬制御部と、
を備えるゲームシステムとして把握することができる。
【0081】
また、本発明の一態様は、
オブジェクトを発射するキャラクタを画面に表示させ、当該キャラクタから発射される前記オブジェクトを画面の所定領域に向けて移動させる出力制御部と、
操作の入力を受け付ける受付部と、
前記画面を移動する前記オブジェクトが前記所定領域に到達する第1のタイミングと、前記入力を受け付けた第2のタイミングとに基づいて成否判定を行う判定部と、
を備えるゲームシステムとして把握することができる。
【0082】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲーム制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置といった、非一時的な記録媒体を含む。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0083】
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。