特許第6343820号(P6343820)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6343820
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】拡張可能椎体間融合デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20180611BHJP
【FI】
   A61F2/44
【請求項の数】24
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-502375(P2016-502375)
(86)(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公表番号】特表2016-512724(P2016-512724A)
(43)【公表日】2016年5月9日
(86)【国際出願番号】US2014027227
(87)【国際公開番号】WO2014152337
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年1月12日
(31)【優先権主張番号】14/062,799
(32)【優先日】2013年10月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/794,668
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515259188
【氏名又は名称】スペクトラム スパイン アイピー ホールディングス, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン, ジェームズ シー.
【審査官】 石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−525702(JP,A)
【文献】 米国特許第06808537(US,B1)
【文献】 特表2013−508031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊柱外科手術における使用のための拡張可能椎体間融合デバイスであって、
上側骨接触表面、先端部、および後端部を有する第1のプレートと、
記第1のプレートの下にある第2のプレートであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートとが一緒になって、それらの間に空洞高さおよび空洞体積を有する内部空洞を画定し、前記第2のプレートは下側骨接触表面、先端部、および後端部を有し、該第2のプレートは前記第1のプレートの一部に蝶着接続された、第2のプレートと、
を備え、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの一方は、前記先端部に実質的に隣接する複数の実質的に垂直に配置されたスロットを画定し、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちのもう一方は、前記先端部に実質的に隣接し、かつ、前記スロット内に配置される対応する複数の雄型突起を備えていて、スライドする枢動点を生じ、前記内部空洞が前記後端部から前記先端部に向かう方向に挿入部を受容するように構成されており、前記内部空洞内への前記挿入部の挿入により、前記空洞高さ、ならびに、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートによって形成される角度が選択的かつ独立して大きくなる、デバイス。
【請求項2】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートが第1の位置にあるとき、前記内部空洞は、第1の高さを有し、第2の位置にあるときには、前記内部空洞は、前記第1の高さよりもより大きい第2の高さを有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第1の位置では、第1の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成され、前記第2の位置では、前記第1の角度よりもより大きい第2の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成される、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の角度および前記第2の角度のうちの少なくとも1つは、前湾角度である、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第2のプレートは、前記第1のプレートの先端部および前記第2のプレートの先端部の実質的に近傍にある前記第1のプレートの一部に蝶着接続される、請求項3に記載のデバイス。
【請求項6】
上面、底面、および先端縁部厚を有する先端縁部を有する、挿入部をさらに備え、前記上面は、前記底面に対して第3の角度であり、前記挿入部の少なくとも一部は、前記内部空洞中に挿入されるように構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記内部空洞中への前記挿入部の少なくとも一部の挿入に応じて、前記上面は、前記第1のプレートの一部に係合し、前記底面は、前記第2のプレートの一部に係合する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記挿入部は、前記先端縁部厚および前記第3の角度に応じて、前記第2の空洞高さおよび前記第2の角度のうちの少なくとも1つを設定するように構成される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
挿入部内側空洞が、前記挿入部に画定され、前記挿入部内側空洞は、骨融合材料で詰められるように構成される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つの一部に係合し、前記挿入部を前記内部空洞に保持するように構成される、端部キャップをさらに備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項11】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つの一部に係合し、前記内部空洞の少なくとも一部を包囲するように構成される、端部キャップをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記端部キャップは、前記端部キャップの前面の一部から離れるように突出する少なくとも1つのタブを備え、前記少なくとも1つのタブは、少なくとも前記第1のプレートおよび前記第2のプレートの一部に係合し、前記端部キャップを実質的に定位置に保持するように構成される、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記端部キャップは、回転作動係止機構を備える、請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
前記回転作動係止機構は、回転可能シャフトと、前記シャフトの長手軸に対して実質的に横断方向にある前記シャフト上に位置付けられるフランジ付きブレードとを備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記端部キャップのフランジ付きブレードは、前記フランジ付きブレードが前記端部キャップの長手軸を含む平面に実質的に平行である、第1のブレード位置と、前記フランジ付きブレードが前記端部キャップの長手軸を含む前記平面に実質的に垂直である、第2のブレード位置とを中心に、かつそれらの間で回転可能である、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記第2のブレード位置では、前記フランジ付きブレードの少なくとも一部は、前記第1のプレートおよび第2のプレートのうちの少なくとも1つに係合するように構成される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記第2のブレード位置では、前記フランジ付きブレードの少なくとも一部は、隣接する骨の構造に係合するように構成される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
脊柱外科手術における使用のための拡張可能椎体間融合デバイスであって、
上側骨接触表面、先端部、および後端部を有する第1のプレートと、
実質的に前記第1のプレートの下にある第2のプレートであって前記第1のプレートと前記第2のプレートとが一緒になって、内部空洞を画定、前記第2のプレートは下側骨接触表面、先端部、および後端部を有し、前記第2のプレートは、前記第2のプレートに対する前記第1のプレートの空間関係の変化を可能にするために、垂直方向の枢動点の平行移動を可能にするように、前記枢動点において前記第1のプレートの一部に蝶着接続され、前記枢動点は、前記第2のプレートに対する前記第1のプレートの距離および角度の変化を可能にする、第2のプレートと、
上面、底面、先端縁部厚を有する先端縁部、および前記底面に対する前記上面の相対角度を有する挿入部であって、前記挿入部の少なくとも一部が、前記内部空洞に位置付けられるとき、前記上面は、前記第1のプレートの一部に係合し、前記底面は、前記第2のプレートの一部に係合し、前記挿入部は、前記下側接触表面に対する前記上側接触表面の空洞高さおよび角度のうちの少なくとも1つを設定するように構成される、挿入部と、
を備える、デバイス。
【請求項19】
前記挿入部は、前記先端縁部厚および前記底面に対する前記上面の相対角度のうちの少なくとも1つに応じて、前記空洞高さおよび前記下側接触表面に対する前記上側接触表面の角度のうちの少なくとも1つを設定するように構成される、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートは、前記第1のプレートが前記第2のプレートに実質的に隣接し、前記内部空洞が第1の体積を有する、第1の位置と、前記第1のプレートの少なくとも一部が前記第2のプレートから離間され、前記内部空洞が前記第1の体積よりもより大きい第2の体積を有する、第2の位置とを中心に、かつそれらの間で移動するように構成される、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記第1の位置では、前記内部空洞は、第1の高さを有し、前記第2の位置では、前記内部空洞は、前記第1の高さよりもより大きい第2の高さを有する、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記第1の位置では、第1の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成され、前記第2の位置では、前記第1の角度よりもより大きい第2の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成される、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つの一部に係合し、前記挿入部を前記内部空洞に保持するように構成される端部キャップをさらに備える、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
前記端部キャップは、少なくとも1つの骨ねじの受容のために構成される少なくとも1つのねじ開口を備える、請求項23に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、概して、脊柱外科手術に関し、より具体的には、椎体間融合または同等物のための拡張可能椎体間構造体の留置に関連した脊椎の安定化のためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
個人の脊柱内の骨構造の一体構造、より具体的には、椎体に影響を及ぼす損傷または疾患は、周辺組織への可能性として考えられる恒久的損傷を伴う神経学的障害につながり得る。骨構造および脊柱内に適切な解剖学的間隔を維持することは、周辺組織の機能性の継続を確実にするため、ならびに脊柱、脊髄、および神経根、ひいては、長期的深刻な神経学的障害の回避のために重大である。
【0003】
典型的には、スペーサタイプのデバイスとして使用される脊柱インプラントは、固定全長を有し、複数の挿入器具類を使用せずに、ある程度の膨張または曲率を調節する能力なしで移植される。脊柱インプラントを導入するための既知の手技のいくつかは、前方腰部椎体間融合(「ALIF」)、側方腰部椎体間融合(「LLIF」)、後方腰部椎体間融合(「PLIF」)、斜方腰部椎体間融合(「OLIF」)、および同等物を含む。外科医が、外科切開のサイズを最小限にし、動作可能技術を促進し、患者疾病率が減少することを可能にする、スペーサタイプのインプラントを移植するために使用される、多目的の器具の必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書に提示されるのは、第1のプレートおよび第2のプレートを備える、拡張可能椎体間融合デバイスである。第1のプレートは、上側骨接触表面を有し、第2のプレートは、下側骨接触表面を有する。一側面では、2つのプレートは、上側接触表面と下側接触表面との間の角度関係を変化させることを可能にする様式で蝶着接続される。別の側面では、2つのプレートは、第2のプレートに対する第1のプレートの空間関係を変化させることを可能にするために、枢動点の平行移動を垂直に可能にするように接続される。結果として、空洞の体積は、必然的に、可変となるであろう。
【0005】
例示的側面では、第1のプレートおよび第2のプレートのうちの少なくとも1つは、内部空洞と連通する少なくとも1つの移植片窓を画定する。別の側面では、第1のプレートの上側接触表面は、第1の椎骨に摩擦によって係合するための隆起を備える。認識されることができるように、第2のプレートの下側接触表面はまた、第2の椎骨に摩擦によって係合するように隆起を備えることができる。さらなる側面では、第1のプレートおよび第2のプレートは、少なくとも1つの移植片窓を画定する。第1のプレート内に画定される少なくとも1つの移植片窓はまた、少なくとも部分的に、第2のプレートの少なくとも1つの移植片窓を覆い、それによって、それを通して骨成長を可能にすることができる。
【0006】
別の側面では、椎体間融合デバイスはさらに、第1のプレートと第2のプレートとの間、かつ、実質的に内部空洞の中への挿入のために構成される挿入部を備える。挿入部は、上面および底面を有し、上面は、第1のプレートの少なくとも一部に係合し、底面は、第2のプレートの少なくとも一部に係合する。挿入部厚および底面に対する上面の角度に応じて、挿入部は、第1のプレートまたは第2のプレートのいずれか、あるいはその両方を移動させ、実質的に、下側接触表面に対する上側接触表面の距離および角度を設定するように構成される。
【0007】
拡張可能椎体間融合デバイスはまた、さらに、第1のプレートの少なくとも一部に係合するように構成され、椎体間融合デバイスの後端部のその上に位置付けられる、端部キャップを備え、それによって、その内部空洞の中に挿入部を保持することに役立ち得る。一側面では、キャップは、骨融合材料がその中に保持されるように、椎体間融合ケージの後端部に一致するように成形され、内部空洞を覆い、かつそれを包囲するようにサイズ決定される。したがって、所望の挿入部の挿入後に、端部キャップのサイズは、椎体間融合デバイスの高さが把握されるように、選ばれることができる。
【0008】
動作の関連方法もまた、提供される。拡張可能椎体間融合デバイスおよびその使用方法の他の装置、方法、システム、特徴、および利点は、当業者に明白である、または以下の図および発明を実施するための形態の検討に応じて、明白となるであろう。全てのそのような付加的装置、方法、システム、特徴、および利点は、本説明内に含まれ、拡張可能椎体間融合デバイスおよびその使用方法の範囲であって、付随の請求項によって保護されることが意図される。
特定の態様において、例えば、以下の項目が提供される:
(項目1)
脊柱外科手術における使用のための拡張可能椎体間融合デバイスであって、
上側骨接触表面、先端部、および後端部を有する第1のプレートと、
実質的に前記第1のプレートの下にある第2のプレートであって、それらの間に空洞高さおよび空洞体積を有する内部空洞を画定し、前記第2のプレートは下側骨接触表面、先端部、および後端部を有し、該第2のプレートは前記第1のプレートの一部に蝶着接続され、前記接続が、前記第2のプレートに対して、前記第1のプレートの平行移動および回転を可能にする、第2のプレートと、
を備え、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートは、前記第1のプレートが前記第2のプレートに実質的に隣接し、前記内部空洞が第1の体積を有する、第1の位置と、前記第1のプレートの少なくとも一部が前記第2のプレートから離間され、前記内部空洞が前記第1の体積よりもより大きい第2の体積を有する、第2の位置とを中心に、かつそれらの間で移動するように構成される、デバイス。
(項目2)
前記第1の位置では、前記内部空洞は、第1の高さを有し、前記第2の位置では、前記内部空洞は、前記第1の高さよりもより大きい第2の高さを有する、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記第1の位置では、第1の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成され、前記第2の位置では、前記第1の角度よりもより大きい第2の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成される、項目2に記載のデバイス。
(項目4)
前記第1の角度および前記第2の角度のうちの少なくとも1つは、前湾角度である、項目3に記載のデバイス。
(項目5)
前記第2のプレートは、前記第1のプレートの先端部および前記第2のプレートの先端部の実質的に近傍にある前記第1のプレートの一部に蝶着接続される、項目3に記載のデバイス。
(項目6)
上面、底面、および先端縁部厚を有する先端縁部を有する、挿入部をさらに備え、前記上面は、前記底面に対して第3の角度であり、前記挿入部の少なくとも一部は、前記内部空洞中に挿入されるように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目7)
前記内部空洞中への前記挿入部の少なくとも一部の挿入に応じて、前記上面は、前記第1のプレートの一部に係合し、前記底面は、前記第2のプレートの一部に係合する、項目6に記載のデバイス。
(項目8)
前記挿入部は、前記先端縁部厚および前記第3の角度に応じて、前記第2の空洞高さおよび前記第2の角度のうちの少なくとも1つを設定するように構成される、項目7に記載のデバイス。
(項目9)
挿入部内側空洞が、前記挿入部のその中に画定され、前記挿入部内側空洞は、骨融合材料で詰められるように構成される、項目8に記載のデバイス。
(項目10)
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つの一部に係合し、前記挿入部を前記内部空洞のその中に保持するように構成される、端部キャップをさらに備える、項目6に記載のデバイス。
(項目11)
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つの一部に係合し、前記内部空洞の少なくとも一部を包囲するように構成される、端部キャップをさらに備える、項目1に記載のデバイス。
(項目12)
前記端部キャップは、前記端部キャップの前面の一部から離れるように突出する少なくとも1つのタブを備え、前記少なくとも1つのタブは、少なくとも前記第1のプレートおよび前記第2のプレートの一部に係合し、前記端部キャップを実質的に定位置に保持するように構成される、項目11に記載のデバイス。
(項目13)
前記端部キャップは、回転作動係止機構を備える、項目11に記載のデバイス。
(項目14)
前記回転作動係止機構は、回転可能シャフトと、前記シャフトの長手軸に対して実質的に横断方向にある前記シャフト上に位置付けられるフランジ付きブレードとを備える、項目13に記載のデバイス。
(項目15)
前記端部キャップのフランジ付きブレードは、前記フランジ付きブレードが前記端部キャップの長手軸を含む平面に実質的に平行である、第1のブレード位置と、前記フランジ付きブレードが前記端部キャップの長手軸を含む前記平面に実質的に垂直である、第2のブレード位置とを中心に、かつそれらの間で回転可能である、項目14に記載のデバイス。
(項目16)
前記第2のブレード位置では、前記フランジ付きブレードの少なくとも一部は、前記第1のプレートおよび第2のプレートのうちの少なくとも1つに係合するように構成される、項目15に記載のデバイス。
(項目17)
前記第2のブレード位置では、前記フランジ付きブレードの少なくとも一部は、隣接する骨の構造に係合するように構成される、項目15に記載のデバイス。
(項目18)
脊柱外科手術における使用のための拡張可能椎体間融合デバイスであって、
上側骨接触表面、先端部、および後端部を有する第1のプレートと、
実質的に前記第1のプレートの下にあり、内部空洞を画定する第2のプレートであって、前記第2のプレートは下側骨接触表面、先端部、および後端部を有し、前記第2のプレートは前記第1のプレートの一部に蝶着接続され、前記接続は、前記第2のプレートに対して前記第1のプレートの平行移動および回転を可能にする、第2のプレートと、
上面、底面、先端縁部厚を有する先端縁部、および前記底面に対する前記上面の相対角度を有する挿入部であって、前記挿入部の少なくとも一部が、前記内部空洞のその中に位置付けられるとき、前記上面は、前記第1のプレートの一部に係合し、前記底面は、前記第2のプレートの一部に係合し、前記挿入部は、前記下側接触表面に対する前記上側接触表面の空洞高さおよび角度のうちの少なくとも1つを設定するように構成される、挿入部と、
を備える、デバイス。
(項目19)
前記挿入部は、前記先端縁部厚および前記底面に対する前記上面の相対角度のうちの少なくとも1つに応じて、前記空洞高さおよび前記下側接触表面に対する前記上側接触表面の角度のうちの少なくとも1つを設定するように構成される、項目18に記載のデバイス。
(項目20)
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートは、前記第1のプレートが前記第2のプレートに実質的に隣接し、前記内部空洞が第1の体積を有する、第1の位置と、前記第1のプレートの少なくとも一部が前記第2のプレートから離間され、前記内部空洞が前記第1の体積よりもより大きい第2の体積を有する、第2の位置とを中心に、かつそれらの間で移動するように構成される、項目19に記載のデバイス。
(項目21)
前記第1の位置では、前記内部空洞は、第1の高さを有し、前記第2の位置では、前記内部空洞は、前記第1の高さよりもより大きい第2の高さを有する、項目20に記載のデバイス。
(項目22)
前記第1の位置では、第1の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成され、前記第2の位置では、前記第1の角度よりもより大きい第2の角度が、前記上側骨接触表面と前記下側骨接触表面との間に形成される、項目21に記載のデバイス。
(項目23)
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つの一部に係合し、前記挿入部を前記内部空洞のその中に保持するように構成される端部キャップをさらに備える、項目22に記載のデバイス。
(項目24)
前記端部キャップは、少なくとも1つの骨ねじの受容のために構成される少なくとも1つのねじ開口を備える、項目23に記載のデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書内に組み込まれ、その一部を構成する、付随の図面は、本発明のある側面を図示し、説明とともに、限定ではないが、本発明の原理を説明する役割を果たす。そこで使用される同様の参照文字は、いくつかの図面を通して、同様の部品を示す。
【0010】
図1図1は、拡張可能椎体間融合デバイスの一側面の斜視図である。
図2図2は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの側面立面図である。
図3図3は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの正面立面図である。
図4図4は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの上面平面図である。
図5図5は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの背面立面図である。
図6図6は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの端部キャップの斜視図である。
図7図7は、図6の端部キャップの側面立面図である。
図8図8は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの第2のプレートの斜視図である。
図9図9は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの第1のプレートの斜視図である。
図10図10は、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの挿入部の斜視図である。
図11図11は、第1の高さの拡張状態における拡張可能椎体間融合デバイスを示す、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの側面立面図である。
図12図12は、第2の高さおよび前彎の拡張状態における拡張可能椎体間融合デバイスを示す、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの側面立面図である。
図13図13は、第3の高さおよび前彎の拡張状態における拡張可能椎体間融合デバイスを示す、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの側面立面図である。
図14図14は、内部空洞の中への挿入部の挿入を示す、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの側面立面図である。
図15図15は、フランジ付きブレードを伴う回転作動係止機構を伴う端部キャップを示す、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの一連の種々の図である。
図16図16は、骨係合ブレードを伴う回転作動係止機構を伴う端部キャップを示す、図1の拡張可能椎体間融合デバイスの一連の種々の図である。
図17図17は、1対のねじ開口を画定する端部キャップを示す、図1の拡張可能椎体間融合デバイスと併用のための端部キャップの一側面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(発明の説明)
本発明は、以下の発明を実施するための形態、実施例、および請求項、ならびにその前後の説明を参照することによって、より容易に理解され得る。本システム、デバイス、および/または方法が、開示および説明される前に、本発明は、別様に規定されない限り、開示される具体的システム、デバイス、および/または方法に限定されず、それらは、当然ながら、可変であり得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される専門用語は、特定の側面を説明する目的のためのものであって、限定を意図するものではないことを理解されたい。
【0012】
本発明の以下の説明は、その最良の現在既知の側面における本発明の教示を可能にするとして提供される。当業者は、依然として、本発明の有益な結果を得ながら、多くの変更が、説明される側面に行なわれ得ることを認識するであろう。また、本発明の所望の利点のいくつかは、他の特徴を利用せずに、本発明の特徴のいくつかを選択することによって得られ得ることが明白となるであろう。故に、当業者は、本発明に対する多くの修正および適合が、可能性として考えられ、ある状況においては望ましくさえあり得、かつ本発明の一部であることを認識するであろう。したがって、以下の説明は、その限定としてではなく、本発明の原理の例証として提供される。
【0013】
本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈によって明確に別様に示されない限り、複数参照も含む。したがって、例えば、「プレート」という言及は、文脈によって明確に別様に示されない限り、2つまたはそれを上回るプレートを有する側面を含む。
【0014】
範囲は、本明細書では、「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして表現され得る。そのような範囲が表現されるとき、別の側面は、ある特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、値が、先行詞「約」の使用によって、近似値として表現されるとき、特定の値が別の側面を形成することを理解されるであろう。さらに、範囲のそれぞれの終点は、他の終点に関連して、および他の終点から独立しての両方において重要であることを理解されたい。
【0015】
本明細書で使用されるように、用語「随意の」または「随意に」は、続いて説明される事象または状況が、生じてもよく、またはそうでなくてもよく、その説明が、該事象または状況が生じる事例および生じない事例を含むことを意味する。
【0016】
「exemplary(例示的)」または「exemplified(例示される)」等の本明細書に使用される用語は、選好を示すことを意味しないが、むしろ、その後に議論された側面が、単に提示される側面の一実施例であることを説明することを意味する。
【0017】
一側面では、本明細書に提示されるのは、限定ではないが、ALIFおよびPLIF手技等の脊柱外科手術における使用のための拡張可能椎体間融合デバイス10である。一側面では、拡張可能椎体間融合デバイスは、第1のプレート100および第2のプレート200を備える。第1のプレート100は、上側骨接触表面110、後端部102、および先端部104を有する。第2のプレート200は、下側骨接触表面210、後端部202、および先端部204を有する。
【0018】
拡張可能椎体間融合デバイス10を組み立てるために、一側面では、第1のプレート100および第2のプレート200は、それらの先端部104および204にまたはそれらの近傍において、直接または間接的のいずれかで、相互に接続されることができる。接続されるとき、第1のプレート100および第2のプレート200は、実質的に、一方が他方の上に位置付けられ、それらの間に内部空洞12を画定することができる。すなわち、第1のプレートおよび第2のプレートが、ともに接続または結合されるとき、第2のプレート200の少なくとも一部は、実質的に、第1のプレート100の下にあることができる。一側面では、2つのプレートは、上側骨接触表面110と下側骨接触表面210との間の角度関係を変化させることを可能にする様式において、蝶着接続されることができる。別の側面では、2つのプレートは、第2のプレートに対して第1のプレートの空間関係を変化させることを可能にするために、蝶着接続の枢動点の平行移動を可能にするように接続されることができる。さらなる側面では、第1のプレート100および第2のプレート200は、第1のプレートが第2のプレートに対して平行移動かつ回転の両方をし得るように、ともに結合されることができる。
【0019】
第1のプレート100と第2のプレート200との間に形成される接続の結果として、空洞体積は、可変であることができる。一側面では、第1のプレートは、第1の位置に第2のプレートに実質的に隣接して位置付けられることができる。この第1の位置では、内部空洞は、第1の体積および第1の空洞高さを有することができる。同様に、第1の位置では、第1の角度が、上側骨接触表面110と下側骨接触表面210との間で形成されることができる。別の側面では、第1のプレート100は、第1のプレートの少なくとも一部が第2のプレートから離間される、第2のプレート200に対して第2の位置に位置付けられることができる。例えば、第1のプレート100の少なくとも一部は、第2のプレート200から離れるように回転および/または平行移動されることができる。第2の位置では、内部空洞12は、第1の体積よりもより大きい第2の体積および/または第1の空洞高さよりもより大きい第2の空洞高さを有することができる。同様に、第2の位置では、第1の角度よりもより大きい第2の角度が、上側骨接触表面110と下側骨接触表面210との間で形成されることができる。
【0020】
認識されることができるように、第1の角度は、第1のプレート100および第2のプレート200が相互に略平行であるように、約0度であることができる。随意に、第1の角度は、約1度、約2度、約3度、約4度、約5度、約6度、約7度、約8度、約9度、約10度、約15度、約20度、約25度、約30度、約35度、約40度、約45度、および約45度よりも大きい角度であることができる。上記に議論されるように、第2の角度は、第1の角度よりも大きい角度であることができる。随意に、第2の角度は、約1度、約2度、約3度、約4度、約5度、約6度、約7度、約8度、約9度、約10度、約15度、約20度、約25度、約30度、約35度、約40度、約45度、および約45度よりも大きい角度であることができる。
【0021】
例示的側面では、第1のプレート100および第2のプレート200のうちの少なくとも1つは、第1のプレートおよび第2のプレートによって画定される内部空洞12と連通する少なくとも1つの移植片窓120および220を画定することができる。別の側面では、第1のプレートの上側骨接触表面110は、第1の椎骨に摩擦係合するための複数の隆起112を備える。認識されることができるように、第2のプレートの下側骨接触表面210もまた、複数の隆起212を備え、第2の椎骨に摩擦係合することができる。さらなる側面では、第1のプレート100内に画定される少なくとも1つの移植片窓120は、少なくとも部分的に、第2のプレートの少なくとも1つの移植片窓220の上にあり、それによって、それを通して骨成長を可能にすることができる。
【0022】
図9に示されるように、第1のプレート100は、第1のプレートの長手軸に実質的に平行である第1のプレートの先端部104にまたはそれらの近傍において各側から下方へ延在する1対の対向フランジ130を備えることができる。加えて、図8を参照すると、第2のプレート200は、第2のプレートの長手軸に実質的に平行である第2のプレートの先端部204にまたはそれらの近傍において、各側から上方に延在する1対の相補的フランジ230を備えることができる。第1のプレート100が、第2のプレート200の上に位置付けられるとき、各プレートからのそれぞれのフランジは、相互に実質的に隣接する状態のままであることができる。一側面では、第2のプレート200の一対のフランジ230は、それぞれ、雄型突起232を備え、第1のプレートの一対のフランジ130は、それぞれ、スロット、伸長陥凹、または伸長孔132を画定する。したがって、第2のプレートの雄型突起は、第1のプレートのスロット、陥凹、または孔と相補的に係合し、第2のプレート200を第1のプレート100に接続または結合させることができる。雄型突起と、スロット、伸長陥凹、または伸長孔132との係合に応じて、雄型突起232は、スロット、陥凹、または伸長孔132内に、選択的に移動されることができる。この構成を用いた場合、第2のプレート200に対する第1のプレートの100の関係は、相互に対して距離と角度との両方において、変更されることができる。すなわち、この構成を用いた場合、第1のプレートおよび/または第2のプレートは、他のプレートに対して回転かつ平行移動させることの両方をすることができる。したがって、移植されるとき、拡張可能椎体間融合デバイス10は、隣接椎骨の間の間隔を変更することができるだけでなく、所望の前湾角度を誘導することもできる。
【0023】
一側面では、拡張可能椎体間融合デバイス10の高さおよび内部空洞12の高さは、約5mm〜約20mmで変動することができる。別の側面では、拡張可能椎体間融合デバイスの高さおよび内部空洞の高さは、約8mm〜約16mmで変動することができる。さらなる側面では、拡張可能椎体間融合デバイス10の高さおよび内部空洞12の高さは、約10mm〜約14mmで変動することができる。
【0024】
例示的側面では、下側骨接触表面210に対する上側骨接触表面110の角度(第1の角度および/または第2の角度)は、約−10度〜約15度で変動することができる。別の側面では、第1の角度および/または第2の角度は、約−5度〜約10度で変動することができる。さらなる側面では、第1の角度および/または第2の角度は、約0度〜約8度で変動することができる。
【0025】
図に示されるように、第1のプレート100および第2のプレート200のうちの少なくとも1つは、プレートの後端部102および202にまたは隣接してそれぞれのプレートのいずれかの側で、少なくとも1つのツール孔140および240を画定することができる。加えて、第1のプレートの先端部104および/または第2のプレートの先端部204は、示されるように、2つの隣接椎骨の間に挿入を促進するために、テーパ状にされることができる。
【0026】
別の側面では、図10を参照すると、拡張可能椎体間融合デバイス10はさらに、第1のプレート100と第2のプレート200との間に、かつ、実質的に、内部空洞12の中に挿入のために構成される挿入部300を備える。内部空洞の中への挿入部の少なくとも一部の挿入に応じて、挿入部300は、第1のプレートおよび/または第2のプレートを相互に対して所望の位置および配向に押勢することができる。
【0027】
挿入部300は、第1のプレート100の少なくとも一部に係合するように構成される上面310と、第2のプレート200の少なくとも一部に係合するように構成される底面320と有することができる。先端縁部304が、先端縁部厚を有する、上面と底面との間に形成されることができる。一側面では、挿入部300の上面は、底面に実質的に平行であることができる。随意に、上面310は、底面320に対して傾斜されることができる。挿入部の先端縁部の厚さおよび/または底面に対する上面の角度に応じて、挿入部300は、第1のプレートまたは第2のプレートのいずれか、あるいはその両方を移動させるように構成され、実質的に、下側骨接触表面210に対して上側骨接触表面110の距離および角度を設定することができる。挿入部の先端縁部304は、一側面では、テーパ状にされることができる。別の側面では、挿入部300の先端縁部は、挿入部が内部空洞12の中に挿入されるとき、第1のプレート100および第2のプレート200の先端部104および204から突出することができる。
【0028】
一側面では、挿入部300は、挿入部内側空洞330を画定することができ、挿入部内側空洞330と連通する上面310および/または底面320内に移植片窓340を有することができる。別の側面では、第1のプレート100および第2のプレート200によって画定されるその内部空洞12の中に位置付けられるとき、上面および/または底面の移植片窓340は、少なくとも部分的に、第1のプレートおよび第2のプレートのそれぞれの移植片窓120および220の上にあることができる。使用中、挿入部内側空洞は、骨融合材料で詰められることができ、移植されるとき、拡張可能椎体間融合デバイス10の移植片窓を通して、骨成長を助長することができる。骨融合材料は、例えば、限定ではないが、自家骨、同種移植片、代替骨、骨誘導薬剤、および骨セメントを含んでもよい。
【0029】
図4−7に示されるように、拡張可能椎体間融合デバイス10はさらに、一側面によると、第1のプレート100および/または第2のプレート200の一部に係合するように構成される端部キャップ400を備え、内部空洞12の少なくとも一部を包囲することができる。別の側面では、端部キャップは、椎体間融合デバイスの第1のプレート100および/または第2のプレート200の後端部102および202のその上に位置付けられることができ、それによって、その内部空洞12の中に挿入部300を保持することに役立つ。一側面では、端部キャップ400は、第1のプレート100および第2のプレート200の後端部102および202に一致するように成形されることができる。別の側面では、端部キャップは、骨融合材料がその中に保持されるように、内部空洞12を覆い、かつそれを包囲するようにサイズ決定されることができる。したがって、端部キャップのサイズは、椎体間融合デバイスの高さが把握されるように、挿入部300の選択および/または挿入の後に、選ばれることができる。
【0030】
一側面では、端部キャップ400は、端部キャップの前面402の一部から離れるように突出する少なくとも1つのタブ410を備える。別の側面では、タブは、実質的に、定位置に端部キャップを保持するために、第1のプレート100および/または第2のプレート200の一部に係合するように構成されることができる。一側面では、タブは、カム表面422を伴うヘッド420を有する。この側面では、内部空洞12の中へのタブの挿入に応じて、カム表面は、第1のプレート100の下側表面115から離れるようにタブ410の一部にカム作用し、タブのヘッド420が第1のプレートの移植片窓120の縁部および/または第2のプレートの移植片窓220の縁部に到達するまで、第1のプレートおよび第2のプレートの長手軸に沿って端部キャップの双方向移動を可能にする。移植片窓の縁部に到達するタブ410に応じて、ヘッド420は、実質的に、その元の位置に後退して付勢し、移植片窓の縁部に係合し、それによって、第1のプレートおよび第2のプレートの後端部102および202に対する位置に端部キャップ400を保持する。タブ410が、第2のプレート200の一部に係合するように構成され得るか、または、少なくとも1つのタブが第1のプレート100に係合するように構成され得、かつ少なくとも1つのタブが第2のプレートに係合するように構成され得る、少なくとも2つのタブが存在し得ることが想定される。また、それぞれの第1のプレートまたは第2のプレートが、陥凹を画定し、その構成の代わりに、タブ410のヘッド420を保持し得、それによって、タブのヘッドが移植片窓の縁部に係合することが想定される。
【0031】
一側面では、端部キャップ400は、回転作動係止機構430を備えることができる。種々の側面および実施形態が想定されるが、一側面では、図15に描写されるように、回転作動係止機構は、回転可能シャフト440と、シャフト上に、かつシャフトの長手軸に対して実質的に横断方向に位置付けられる、フランジ付きブレード450を備える。別の側面では、フランジ452が、フランジ付きブレードの各端部の近傍に、またはそれに隣接して位置付けられることができる。さらに別の側面では、係止開口が、係止機構のシャフト440を受容するように構成される、端部キャップそれを通して画定される。係止機構430は、挿入ツールを受容するように楔着され、係止開口内で保持され、かつそれを通さないように、十分な大きさにサイズ決定された、ヘッド445を有する。使用中、端部キャップは、端部キャップの長手軸を含む平面に実質的に平行である第1のブレード位置にフランジ付きブレード450を伴う内部空洞12の中に挿入されることができる。いったん位置付けられると、シャフト440は、第2のブレード位置に回転され、端部キャップ400の長手軸を含む平面に実質的に垂直である位置にフランジ付きブレードの回転をもたらし得る。第2のブレード位置に向かうシャフトの回転に応じて、既定の角度において、フランジ付きブレードの一部は、第1のプレート100および/または第2のプレート200に係合することができる。フランジ付きブレード450の少なくとも1つのフランジ452は、第1のプレートおよび/または第2のプレートの部分中に係合かつ係止することができるように構成される。
【0032】
さらに別の側面では、図16に示されるように、フランジ付きブレード450は、端部キャップ400が、内部空洞12の中に挿入され、第2のブレード位置に回転されるとき、フランジ付きブレードの少なくとも一部は、上側骨接触表面110および/または下側骨接触表面210を通り越して、かつ隣接椎骨の骨構造の中に延在するように、十分に長いことができる。この側面では、ブレードは、十分に鮮明な境界を備えることができる。
【0033】
ここで、図17を参照すると、端部キャップ400はさらに、1つまたはそれを上回る骨ねじ470の受容のために構成される1つまたはそれを上回るねじ開口460を備えることができる。骨ねじは、例証されるように、端部キャップを通して上方または下方へ、かつ隣接椎骨の中に駆動するように角度付けされることができる。骨ねじは、同様に、当技術分野で既知である保持機構を備えることができる。
【0034】
また、本明細書に提示されるのは、椎体間融合手技の間、拡張可能椎体間融合デバイス10を使用する方法である。一側面では、本方法は、所望のディスク空間にアクセスするステップと、適切な高さおよび角度を伴う挿入部300の正確なサイズを選ぶステップと、第1のプレート100および第2のプレート200をディスク空間の中に挿入するステップと、挿入部を内部空洞12の中に挿入するステップと、端部キャップ400を第1のプレートおよび第2のプレートの後端部102および202のうちの少なくとも1つの上の位置に留置するステップとを含む。挿入に先立つ挿入部を骨融合材料で詰める付加的ステップもまた、想定される。
【0035】
本発明のいくつかの側面が、前述の明細書に開示されたが、本発明の多くの修正および他の側面が、前述の説明および関連付けられた図面に提示される教示の利益を有する当業者に想起されるであろうことが、当業者によって理解される。したがって、本発明は、本明細書に前述で開示される具体的側面に限定されず、多くの修正および他の側面が、添付の請求項の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。さらに、具体的用語が、本明細書ならびに以下の請求項で採用されるが、それらは、説明される発明を限定する目的のためではなく、一般的かつ説明的意味でのみ使用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17