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特許6343996データ処理装置、データ処理システム、再生時間短縮方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6343996
(24)【登録日】2018年6月1日
(45)【発行日】2018年6月20日
(54)【発明の名称】データ処理装置、データ処理システム、再生時間短縮方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/93 20060101AFI20180611BHJP
   H04N 5/91 20060101ALI20180611BHJP
   H04N 5/765 20060101ALI20180611BHJP
   H04N 5/77 20060101ALI20180611BHJP
   H04N 5/783 20060101ALI20180611BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20180611BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20180611BHJP
【FI】
   H04N5/93
   H04N5/91
   H04N5/765
   H04N5/77
   H04N5/783
   H04N5/225
   H04N5/232 060
   H04N5/232 300
【請求項の数】17
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-63357(P2014-63357)
(22)【出願日】2014年3月26日
(65)【公開番号】特開2015-186193(P2015-186193A)
(43)【公開日】2015年10月22日
【審査請求日】2017年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩本 健士
【審査官】 松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/150348(WO,A1)
【文献】 特開2003−046969(JP,A)
【文献】 特開2012−244193(JP,A)
【文献】 特開2006−084184(JP,A)
【文献】 特開2007−218929(JP,A)
【文献】 特開2010−093687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B27/00−27/06
H04N5/222−5/257
5/76−5/775
5/782−5/956
7/10
7/14−7/173
7/20−7/56
9/79−9/898
21/00−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの移動経路の位置情報を対応付けて作成された再生データを取得する再生データ取得手段と、
前記取得された再生データに対応付けられた位置情報に基づいて、前記ユーザの前記移動経路の位置情報からなるルートを作成するルート作成手段と、
前記ユーザの前記移動経路による移動が行われるよりも前に作成された複数の過去の再生データの作成時の位置情報を記憶する記憶手段から、前記複数の過去の再生データのうち、前記作成されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集手段と、
前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の多少に応じて、当該ルート上の重み付けを行う重み付け手段と、
前記重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される複数のデータ要素からなる前記取得された再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮手段と、
を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
データ処理装置の測位を行い位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備え、
前記再生データ取得手段は、再生データを作成し、当該再生データの各データ要素の作成時に、対応する前記取得された位置情報を当該作成された再生データに対応付ける請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記再生時間短縮手段は、前記再生データ取得手段により作成された再生データにおける再生時間を短縮する請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記再生時間短縮手段は、前記重み付け手段により重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される前記再生データにおける当該重み付けの度合いが小さいデータ要素ほど再生速度を大きく設定する請求項1又は2に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記再生時間短縮手段により設定された再生速度に応じて、前記再生データを再生する再生手段を備える請求項4に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記再生データは、画像データであり、
前記データ要素は、フレーム画像であり、
前記再生時間短縮手段は、前記重み付け手段により重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される画像データにおける当該重み付けの度合いが小さいフレーム画像ほど表示時間を短く設定する請求項1から5のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記記憶手段は、会員の機器から受信した画像データを登録し、当該登録した画像データの撮影時の位置情報を記憶するSNSサーバである請求項1から6のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記再生データは、音声データである請求項1から7のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記再生時間短縮手段は、前記重み付け手段により重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される前記再生データにおける当該重み付けの度合いが所定値よりも小さいデータ要素を再生時に飛ばすように設定する請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
前記重み付け手段は、前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の数が多いほど、当該ルート上の重み付けの度合いを大きくする請求項1から9のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のデータ処理装置と、
前記記憶手段と、を備えるデータ処理システム。
【請求項12】
ユーザの移動経路の位置情報を対応付けて作成された再生データを取得する再生データ取得工程と、
前記取得された再生データに対応付けられた位置情報に基づいて、前記ユーザの前記移動経路の位置情報からなるルートを作成するルート作成工程と、
前記ユーザの前記移動経路による移動が行われるよりも前に作成された複数の過去の再生データの作成時の位置情報を記憶する記憶手段から、前記複数の過去の再生データのうち、前記作成されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集工程と、
前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の多少に応じて、当該ルート上の重み付けを行う重み付け工程と、
前記重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される複数のデータ要素からなる前記取得された再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮工程と、
を含む再生時間短縮方法。
【請求項13】
コンピュータを、
ユーザの移動経路の位置情報を対応付けて作成された再生データを取得する再生データ取得手段、
前記取得された再生データに対応付けられた位置情報に基づいて、前記ユーザの前記移動経路の位置情報からなるルートを作成するルート作成手段、
前記ユーザの前記移動経路による移動が行われるよりも前に作成された複数の過去の再生データの作成時の位置情報を記憶する記憶手段から、前記複数の過去の再生データのうち、前記作成されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集手段、
前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の多少に応じて、当該ルート上の重み付けを行う重み付け手段、
前記重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される複数のデータ要素からなる前記取得された再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
ユーザの移動経路の位置情報からなり、互いに異なる複数の地点を含むルートを入手するルート入手手段と、
前記ユーザの前記移動経路による移動が行われるよりも前に位置情報を対応付けて作成された複数の過去の再生データの位置情報を記憶する記憶手段から、前記複数の過去の再生データのうち、前記入手されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集手段と、
前記ルートの前記複数の地点の各々にそれぞれが対応する前記収集した過去の再生データの複数の位置情報の各々の多少に応じて、前記複数の地点の各々に重み付けを行う重み付け手段と、
前記ユーザの前記移動経路の位置情報を対応付けて作成される再生データを構成し、前記複数の地点にそれぞれ対応する複数のデータ要素の再生時間を、前記重み付けされた複数の地点の各々の重み付けの度合いに応じて設定することにより、前記作成される再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮手段と、
を備えるデータ処理装置。
【請求項15】
ユーザの移動経路の位置情報からなり、互いに異なる複数の地点を含むルートを入手するルート入手工程と、
前記ユーザの前記移動経路による移動が行われるよりも前に位置情報を対応付けて作成された複数の過去の再生データの位置情報を記憶する記憶手段から、前記複数の過去の再生データのうち、前記入手されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集工程と、
前記ルートの前記複数の地点の各々にそれぞれが対応する前記収集した過去の再生データの複数の位置情報の各々の多少に応じて、前記複数の地点の各々に重み付けを行う重み付け工程と、
前記ユーザの前記移動経路の位置情報を対応付けて作成される再生データを構成し、前記複数の地点にそれぞれ対応する複数のデータ要素の再生時間を、前記重み付けされた複数の地点の各々の重み付けの度合いに応じて設定することにより、前記作成される再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮工程と、
を含む再生時間短縮方法。
【請求項16】
コンピュータを、
ユーザの移動経路の位置情報からなり、互いに異なる複数の地点を含むルートを入手するルート入手手段、
前記ユーザの前記移動経路による移動が行われるよりも前に位置情報を対応付けて作成された複数の過去の再生データの位置情報を記憶する記憶手段から、前記複数の過去の再生データのうち、前記入手されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集手段、
前記ルートの前記複数の地点の各々にそれぞれが対応する前記収集した過去の再生データの複数の位置情報の各々の多少に応じて、前記複数の地点の各々に重み付けを行う重み付け手段、
前記ユーザの前記移動経路の位置情報を対応付けて作成される再生データを構成し、前記複数の地点にそれぞれ対応する複数のデータ要素の再生時間を、前記重み付けされた複数の地点の各々の重み付けの度合いに応じて設定することにより、前記作成される再生データにおける再生時間を短縮する再生時間設定手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
前記複数の過去の再生データには、前記ユーザ以外の他のユーザの移動経路の位置情報を対応付けて作成された再生データが含まれる請求項1から10及び14のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、データ処理システム、再生時間短縮方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、静止画又は動画の撮影及び再生を行うデジタルカメラが知られている。近年、デジタルカメラは、電池寿命、撮影画像の圧縮効率が伸びており、長時間の動画撮影が可能になっている。このため、5時間等の長時間撮影した動画を再生してユーザが確認する場合に、撮影時間と同じ時間再生して確認するのは、ユーザの負担が大きく、結局撮影画像がお蔵入りになるおそれがあった。
【0003】
このため、例えば、動画の再生を行う場合に、画像認識結果、撮影位置及び撮影時刻に基づいて、ユーザの所望のシーンで再生速度を落として通常速度とし、それ以外のシーンでは、早送りを行う動画像再生システムが知られている(特許文献1参照)。所望のシーンとは、特定被写体としての人物被写体及び構造物被写体の出現シーンである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−286378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の動画像再生システムでは、ユーザが特定被写体を予め知っていて、且つ再生前にその特定被写体に関する情報を手動で設定しておかなくてはならない。このため、ユーザの設定操作の負担が大きい。
【0006】
本発明の課題は、再生データの再生時間を短縮するとともに、ユーザの負担を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のデータ処理装置は、ユーザの移動経路の位置情報を対応付けて作成された再生データを取得する再生データ取得手段と、前記取得された再生データに対応付けられた位置情報に基づいて、前記ユーザの前記移動経路の位置情報からなるルートを作成するルート作成手段と、前記ユーザの前記移動経路による移動が行われるよりも前に作成された複数の過去の再生データの作成時の位置情報を記憶する記憶手段から、前記複数の過去の再生データのうち、前記作成されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集手段と、前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の多少に応じて、当該ルート上の重み付けを行う重み付け手段と、前記重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される複数のデータ要素からなる前記取得された再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮手段と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、再生データの再生時間を自動的に短縮できるとともに、ユーザの負担を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施の形態の撮影システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】撮影装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】画像情報データベースの構成を示す図である。
図4】(a)は、撮影装置処理を示すフローチャートである。(b)は、撮影装置処理の第1の撮影処理を示すフローチャートである。
図5】撮影装置処理の第1の再生処理を示すフローチャートである。
図6】(a)は、第1〜第6の撮影地点を含むルートを示す図である。(b)は、第1〜第6の撮影地点のフレーム画像を含む画像データを示す図である。
図7】(a)は、地図上の登録画像の分布及びルートを示す図である。(b)は、重み付け後のルートを示す図である。
図8】(a)は、第1〜第6の撮影地点を含む重み付け後のルートを示す図である。(b)は、第1〜第6の撮影地点のフレーム画像を含む画像データの再生時間を示す図である。
図9】撮影装置処理の第2の撮影処理を示すフローチャートである。
図10】撮影装置処理の第2の再生処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明に係る第1、第2の実施の形態を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1図8を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明する。先ず、図1及び図2を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。
【0012】
図1を参照して、本実施の形態のデータ処理システムとしての撮影システム100を説明する。図1は、撮影システム100の概略構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、撮影システム100は、記憶手段としてのSNS(Social Networking Service)サーバ1と、データ処理装置としての撮影装置2と、スマートフォン3と、を備える。SNSサーバ1は、インターネット等の通信ネットワークNに接続されている。
【0014】
SNSサーバ1は、Web上でSNSサービスを提供するサーバ装置である。このSNSサービスの会員希望者は、通信ネットワークNを介してPC等の機器をSNSサーバ1に接続し、会員登録を行う。SNSサービスの複数の会員には、撮影装置2のユーザが含まれるものとする。
【0015】
このSNSサービスでは、各会員がホームページを作成及び公開できるとともに、他の会員と友人関係を設定することができる。各ホームページには、本人又はその友人が各自の端末装置から、友人と撮影した集合写真、訪れた場所の風景画像等の撮影画像データをアップロード可能であり、それらの画像データが公開される。また、このSNSサービスでは、複数の会員が所属するグループを会員が自在に設定登録できるものとする。本実施の形態におけるSNSサービスのグループは、例えば、ユーザの移動及び撮影を伴う共通の趣味を有する会員のグループであるものとし、具体的には、カメラ、国内旅行、ハイキング、オートバイのツーリング等のグループである。
【0016】
また、公開される画像データは、実画像データ部と、付加情報部と、を含む。実画像データ部は、画像の表示用の画像内容のデータである。付加情報部は、実画像データ部に付加する情報である。付加情報は、実画像データ部の画像の撮影位置情報、撮影日時情報を含む。
【0017】
SNSサーバ1は、SNSサービスでアップロードされた画像データを登録し公開して管理しているとともに、当該画像データの付加情報及びアップロード元の会員情報に応じて、後述する画像情報データベース40を記憶及び更新しているものとする。
【0018】
撮影装置2は、静止画又は動画の画像を撮影可能な携帯型のデジタルカメラである。この動画撮影は、撮影時間とその通常再生時間とが同じとなる通常の動画撮影とするが、これに限定されるものではなく、30秒等の所定の撮影間隔でフレーム画像を繰り返し撮影するインターバル撮影等としてもよい。また、撮影装置2は、GPS(Global Positioning System)を用いた測位機能と、無線LAN(Local Area Network)通信機能と、を有する。撮影装置2は、無線LAN通信機能により、スマートフォン3と無線LAN通信が可能である。
【0019】
スマートフォン3は、通信ネットワークN上に設けられた基地局(図示略)との無線通信により、通信ネットワークN上の機器と通信を行う携帯電話通信機能を有するコンピュータの端末装置である。特に、スマートフォン3は、無線LAN通信機能を有し、基地局を介する通信ネットワークN上のSNSサーバ1等の機器と、無線LAN通信先の撮影装置2等の機器と、の間の通信を中継するテザリング機能を有する。
【0020】
撮影装置2のユーザは、撮影装置2をスマートフォン3とともに携帯することで、屋外の撮影地でも、携帯電話通信が可能な範囲で、通信ネットワークN上のSNSサーバ1と通信することができる。
【0021】
なお、撮影システム100は、スマートフォン3を備える構成に限定されるものではなく、スマートフォン3に代えて、タブレットPC(Personal Computer)、モバイルルータ等、他の中継機能を有する機器を備える構成としてもよい。また、撮影システム100がスマートフォン3等の中継機器を備えず、撮影装置2が、携帯電話通信等により通信ネットワークN上の機器と通信する機能を有する構成としてもよい。
【0022】
次いで、図2を参照して、撮影装置2の機能構成を説明する。図2は、撮影装置2の機能構成を示すブロック図である。
【0023】
図2に示すように、撮影装置2は、ルート入手手段、重み付け手段、再生時間短縮手段としての中央制御部201と、メモリ202と、収集手段としての無線処理部203と、撮像部204と、画像データ処理部205と、再生データ取得手段としての記録媒体制御部206と、計時部207と、位置情報取得手段としてのGPS部208と、表示部209と、操作手段としての操作入力部210と、を備える。また、中央制御部201、メモリ202、無線処理部203、撮像部204、画像データ処理部205、記録媒体制御部206、計時部207、GPS部208及び表示部209は、バスライン211を介して接続されている。
【0024】
中央制御部201は、撮影装置2の各部を制御するものである。具体的には、中央制御部201は、例えば、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、ROMに記憶された撮影装置2用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。CPUがROMから各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムとCPUとの協働により、中央制御部201は、各種処理を行う。その際に、CPUは、RAM内の格納領域内に各種処理結果を格納させ、必要に応じてその処理結果を表示部209に表示させる。
【0025】
RAMは、CPUにより実行される処理プログラム等を展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域などを備える。ROMは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されたプログラム、具体的には、撮影装置2で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラムや、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ等を記憶する。ROMには、少なくとも後述する撮影装置処理プログラムが記憶されているものとする。
【0026】
メモリ202は、例えば、DRAM等により構成され、中央制御部201等によって処理されるデータ等を一時記憶する。
【0027】
無線処理部203は、スマートフォン3との間で所定の無線通信回線を介して無線通信を行う。具体的には、無線処理部203は、無線LANモジュール203aを具備している。
【0028】
無線LANモジュール203aは、アンテナ、変復調回路、信号処理回路等を有し、例えば、スマートフォン3の無線LAN通信部(図示略)との間で無線LAN通信規格に従った無線通信を行う。
【0029】
撮像部204は、被写体を撮像する。具体的には、撮像部204は、レンズ部204aと、電子撮像部204bと、撮像制御部204cとを備えている。
【0030】
レンズ部204aは、例えば、ズームレンズやフォーカスレンズ等の複数のレンズから構成されている。電子撮像部204bは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等のイメージセンサから構成され、レンズ部204aの各種レンズを通過した光学像を二次元の画像信号に変換する。なお、図示は省略するが、撮像部204は、レンズ部204aを通過する光の量を調整する絞りを備えていても良い。
【0031】
撮像制御部204cは、電子撮像部204bによる被写体の撮像を制御する。即ち、撮像制御部204cは、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像制御部204cは、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部204bを走査駆動し、所定周期毎にレンズ部204aにより結像された光学像を電子撮像部204bにより二次元の画像信号に変換させる。そして、撮像制御部204cは、当該電子撮像部204bの撮像領域から1画面分ずつフレーム画像を読み出して画像データ処理部205に出力させる。
【0032】
画像データ処理部205は、被写体の画像データを生成する。即ち、画像データ処理部205は、撮像部204により撮像されるフレーム画像を逐次処理する。具体的には、画像データ処理部205は、電子撮像部204bから撮影間隔に応じた所定の周期毎に転送された各フレーム画像のアナログ値の信号に対してRGBの色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドしてA/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換し、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Cr(YUVデータ)を生成する。このように、撮像部204、画像データ処理部205は、中央制御部201とともに、再生データ作成手段として機能し、設定される撮影間隔に応じて撮影を行いフレーム画像を生成可能である。
【0033】
また、画像データ処理部205は、各フレーム画像のYUVデータを所定の符号化方式(例えば、静止画用のJPEG方式、動画用のモーションJPEG方式、MPEG方式等)に従って圧縮及び符号化して、記録媒体制御部206に出力する。
【0034】
記録媒体制御部206は、記録媒体Mが着脱自在に構成され、装着された記録媒体Mからのデータの読み出しや記録媒体Mに対するデータの書き込みを制御する。即ち、記録媒体制御部206は、画像データ処理部205の符号化部(図示略)により所定の符号化方式で圧縮及び符号化された記録用の各フレーム画像の画像データを記録媒体Mの所定の記録領域に記録させる。なお、記録媒体Mは、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成されている。
【0035】
計時部207は、図示は省略するが、例えば、計時回路等を備えて構成され、現在の日にち及び時刻を計時して日時情報を生成し中央制御部201に出力する。
【0036】
GPS部208は、アンテナ、復調回路、信号処理回路等を有し、当該アンテナによりGPS衛星からGPS信号を受信し、受信したGPS信号を用いて撮影装置2の現在の緯度経度情報を算出して中央制御部201に出力する。また、計時部207は、GPS信号を受信し、GPS信号中の時刻の情報を用いることで日時情報を計時することとしてもよい。
【0037】
表示部209は、表示パネル209aと、表示制御部209bとを具備している。表示パネル209aは、表示画面内に画像を表示する。なお、表示パネル209aとしては、例えば、液晶表示パネルや有機EL(ElectroLuminescence)表示パネルなどが挙げられるが、一例であってこれらに限られるものではない。
【0038】
表示制御部209bは、メモリ202に一時的に格納されている表示用の画像データを読み出して、画像データ処理部205により復号された所定サイズの画像データに基づいて、所定の画像を表示パネル209aの表示画面に表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部209bは、VRAM(Video Random Access Memory)、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなど(何れも図示略)を備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、画像データ処理部205により復号されてVRAMに記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから所定の再生フレームレート(例えば、30fps)で読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示パネル209aに出力する。また、表示制御部209bは、中央制御部201により記録媒体Mに記憶されている静止画又は動画の画像データが読み出され、画像データ処理部205により復号された当該画像データに基づいて、所定の画像を表示パネル209aの表示画面に表示(再生)させる制御を行う。このように、表示部209は、中央制御部201とともに、再生手段として機能する。
【0039】
操作入力部210は、当該撮影装置2の所定操作を行うためのものであり、例えば、装置本体の電源のON/OFFに係る電源ボタン、被写体の静止画撮影指示に係るシャッタボタン、同じく動画撮影指示に係るムービーボタン、撮像モードや機能等の選択指示に係る選択決定ボタン、ズーム量の調整指示に係るズームボタン(何れも図示略)等を備えている。そして、操作入力部210は、各ボタンの操作に応じて所定の操作信号を中央制御部201に出力する。
【0040】
次に、図3を参照して、SNSサーバ1に記憶される画像情報データベース40を説明する。図3は、画像情報データベース40の構成を示す図である。
【0041】
画像情報データベース40は、画像ID41と、グループID42と、会員ID43と、位置情報44と、撮影日時45と、を有する。画像ID41は、SNSサーバ1にアップロードされてSNSサービスで登録及び公開された画像データ(以下、登録画像とする)の識別情報である。画像ID41には、画像データの属性情報を含めるものとする。画像の属性情報とは、例えば、静止画又は動画を示す情報である。なお、画像ID41は、登録画像のフレーム画像の識別情報とする構成としてもよい。
【0042】
グループID42は、画像ID41の登録画像のアップデート元の会員が所属するグループの識別情報である。会員ID43は、画像ID41の登録画像のアップデート元の会員の識別情報である。位置情報44は、画像ID41の登録画像に含まれる撮影位置の緯度経度の情報である。撮影日時45は、画像ID41の登録画像に含まれる撮影日時の情報である。
【0043】
SNSサーバ1は、撮影装置2から、画像情報データベース40の画像情報要求を受信した場合に、画像情報データベース40を読み出して、画像情報要求に応じた画像情報を作成して、要求元の撮影装置2に送信する。画像情報は、登録画像の画像ID及び撮影位置情報であり、画像内容そのものは含まない。画像情報要求には、取得対象とする画像情報の条件情報を含むものとする。条件情報は、例えば、撮影装置2のユーザが所属するグループのグループIDと、撮影装置2のユーザが移動するルートの情報と、を有する。
【0044】
次いで、図4図8を参照して、撮影システム100の動作を説明する。先ず、図4及び図5を参照して、撮影装置2で実行される撮影装置処理を説明する。図4(a)は、撮影装置処理を示すフローチャートである。図4(b)は、撮影装置処理の第1の撮影処理を示すフローチャートである。図5は、撮影装置処理の第1の再生処理を示すフローチャートである。
【0045】
撮影装置2で実行される撮影装置処理は、被写体を撮影し、また撮影した画像を再生する処理である。撮影装置2において、例えば、電源オンされたことをトリガとして、中央制御部201が、撮影装置処理プログラムに従い、撮影装置処理を実行する。
【0046】
図4(a)に示すように、先ず、中央制御部201は、撮影装置2の設定中の動作モードに応じて、イニシャライズ処理を行う(ステップS11)。撮影装置2の動作モードは、撮影モード、再生モード、各種設定を行う設定モード等があるものとする。
【0047】
そして、中央制御部201は、現在の動作モードが、何であるかを判別する(ステップS12)。撮影モードである場合(ステップS12;撮影モード)、中央制御部201は、後述する撮影処理を実行し(ステップS13)、ステップS11に移行する。再生モードである場合(ステップS12;再生モード)、中央制御部201は、後述する再生処理を実行し(ステップS14)、ステップS11に移行する。
【0048】
その他の動作モードである場合(ステップS12;その他)、中央制御部201は、その他の処理を実行し(ステップS15)、ステップS11に移行される。ステップS15のその他の処理は、設定モードにおける操作入力部210を介するユーザからの操作情報入力受付及び入力された操作情報に基づく各種設定処理や、操作入力部210を介するユーザからの動作モードの選択操作入力受付及び操作された動作モードへの切替処理等を含む。
【0049】
図4(b)を参照して、図4(a)のステップS13の撮影処理としての第1の撮影処理を説明する。先ず、中央制御部201は、操作入力部210を介してユーザから撮影指示の入力を受け付け、当該撮影指示が入力されたか否かを判別する(ステップS21)。ステップS21では、静止画撮影の場合、操作入力部210のシャッタボタンが押下されたか否かが判別され、動画撮影の場合、操作入力部210の撮影開始のためのムービーボタンが押下されたか否かが判別される。
【0050】
撮影指示が入力されていない場合(ステップS21;NO)、第1の撮影処理が終了する。撮影指示が入力された場合(ステップS21;YES)、中央制御部201は、画像撮影として、GPS部208により現在位置情報を取得し、計時部207により現在日時情報を取得し、撮像部204及び画像データ処理部205に画像の撮像及び画像データ生成を行わせ、生成された画像データに当該現在位置情報及び現在日時情報を付加し、記録媒体制御部206に当該画像データを記録媒体Mへ記憶させ(ステップS22)、第1の撮影処理を終了する。
【0051】
ステップS22で動画撮影の場合、操作入力部210の撮影終了のためのムービーボタンが押下されるまで、撮影が続行される。このとき、現在位置情報及び現在日時情報の取得も繰り返され、フレームごとに撮影時の現在位置情報及び現在日時情報が画像データに付加され、最終的に、1つの動画の画像データとして記憶される。また、現在位置情報及び現在日時情報は、撮影位置情報及び撮影日時情報として画像データに付加される。
【0052】
図5を参照して、図4(a)のステップS14の再生処理としての第1の再生処理を説明する。第1の再生処理では、1枚の静止画の画像データの表示と、複数枚の静止画の画像データのスライドショー再生と、1又は複数の動画の画像データの再生と、のいずれかが行われる。
【0053】
先ず、中央制御部201は、操作入力部210を介してユーザから、記録媒体Mに記憶されている静止画又は動画の画像データのうち、再生対象の1枚若しくは複数枚の静止画、又は1つ若しくは複数の動画の画像データの選択入力を受け付け、再生対象の画像データが選択されたか否かを判別する(ステップS31)。再生対象の画像データが選択されていない場合(ステップS31;NO)、第1の再生処理が終了する。
【0054】
再生対象の画像データが選択された場合(ステップS31;YES)、中央制御部201は、ステップS31で選択された画像データが、1枚の静止画の画像データであるか否かを判別する(ステップS32)。1枚の静止画の画像データが選択された場合(ステップS32;YES)、中央制御部201は、記録媒体制御部206によりステップS31で選択された画像データを記録媒体Mから読み出して、表示部209に1枚の静止画として表示させ(ステップS33)、第1の再生処理を終了する。ステップS33では、画像データの表示時間は、例えば表示開始から、操作入力部210に、ユーザから表示終了指示があるまでの表示時間である。
【0055】
1枚の静止画の画像データが選択されていない場合(ステップS32;NO)、中央制御部201は、ステップS31で選択された画像データを記録媒体Mから読み出し、その画像データに付加された撮影位置情報及び撮影日時情報を読み出し、撮影位置情報を時系列に結び、撮影位置の間を適宜補間したルートを作成する(ステップS34)。ステップS34では、例えば、中央制御部201が、無線処理部203により、スマートフォン3を介して通信ネットワークN上の地図データサーバ(図示略)から地図データをダウンロードし、地図データ上の撮影位置情報を通るルートであって、選択分の最初の撮影位置を始点とし、同じく最後の撮影位置を終点とするルートを作成する。
【0056】
そして、中央制御部201は、ステップS34で作成されたルート付近の画像情報についての画像情報要求を作成して、無線処理部203により、スマートフォン3を介してSNSサーバ1に送信し、SNSサーバ1から送信された画像情報を受信する(ステップS35)。ステップS35では、画像情報要求に条件情報が含められる。条件情報は、例えば、ステップS34で作成されたルートの各地点の位置情報と、ステップS35で操作入力部210を介してユーザから入力された画像情報の対象となるグループIDと、を有する。このとき、SNSサーバ1は、画像情報データベース40から、画像情報要求のグループID42に対応し、且つルートの近辺としてルートの各地点から所定距離内の位置情報44及びその画像ID41を画像情報として撮影装置2に送信する。なお、ルートの近辺とは、これに限定されず、例えば、ルートを適切な大きさで含む矩形領域としてもよい。
【0057】
そして、中央制御部201は、ステップS35で受信された画像情報に基づいて、ステップS34で作成したルートに対応する登録画像の数に応じて、そのルート上の各地点に対応する登録画像の数が多いほど度合いを大きくする重み付けを行う(ステップS36)。ステップS36では、例えば、ルート上の各地点を中心とする同心円等の領域中の登録画像の数に応じて、重み付けが行われる。
【0058】
そして、中央制御部201は、ステップS36でなされた重み付けの結果に応じて、重み付けの度合いが小さいほど表示時間が短くなるように、ステップS31で選択された画像データの各フレーム画像の表示時間を設定する(ステップS37)。そして、中央制御部201は、ステップS37で設定された表示時間に応じて、ステップS31で選択された画像データの各フレーム画像を撮影日時情報順に表示部209に表示して再生開始させる(ステップS38)。
【0059】
そして、中央制御部201は、操作入力部210を介してユーザから再生の停止指示が入力されたか否かを判別する(ステップS39)。再生の停止指示が入力されない場合(ステップS39;NO)、中央制御部201は、ステップS38で開始された再生を続行し(ステップS40)、ステップS39に移行する。再生の停止指示が入力された場合(ステップS39;YES)、中央制御部201は、ステップS38で開始された再生を停止し(ステップS41)、第1の再生処理を終了する。
【0060】
ここで、図6図8を参照して、本実施の形態の撮影装置処理の具体例を説明する。図6(a)は、撮影地点P1〜P6を含むルートR600を示す図である。図6(b)は、撮影地点P1〜P6のフレーム画像を含む画像データ500を示す図である。図7(a)は、地図上の登録画像の分布及びルートR600を示す図である。図7(b)は、重み付け後のルートR600を示す図である。図8(a)は、撮影地点P1〜P6を含む重み付け後のルートR600を示す図である。図8(b)は、撮影地点P1〜P6のフレーム画像を含む画像データ500の再生時間を示す図である。
【0061】
撮影装置処理の具体例として、所定のルートをユーザが徒歩で移動しながら撮影装置2により動画を撮影し、撮影終了後に、撮影した動画の再生を行うケースを考える。図6(a)に示すように、ユーザがルートR600の始点P0で撮影装置2により動画の撮影を開始し、ルートR600上を移動しながら撮影を継続し、撮影地点P1,P2,P3,P4,P5,P6を時系列で順に通過し、終点P7で動画の撮影を終了する。
【0062】
このとき、図4(b)の第1の撮影処理のステップS22において、始点P0から終点P7までの動画が撮影されて、当該動画の画像データ500が記録媒体Mに記憶される。図6(b)に示すように、画像データ500は、撮影地点P1,P2,P3,P4,P5,P6で撮像されたフレーム画像501,502,503,504,505,506を時系列順に含む。なお、画像データ500は、フレーム画像501,502,503,504,505,506を含む全フレーム画像の撮影位置情報及び撮影日時情報を含む。
【0063】
そして、例えば終点P7で、図5の第1の再生処理が実行される。ステップS31において、再生対象として画像データ500が選択されたものとする。ステップS34において、画像データ500の各フレームの撮影位置情報及び撮影日時情報から、図7(a)に示すルートR600が作成される。
【0064】
そして、ステップS35において、ルートR600の位置情報と、ユーザが所属するグループのグループIDと、を条件情報として含む画像情報要求がSNSサーバ1に送信され、ルートR600近辺の画像情報がSNSサーバ1から受信される。受信した画像情報の各登録画像の位置情報に対応する分布は、図7(a)の地図上の登録画像F1の分布に対応するものとする。
【0065】
そして、ステップS36において、ルートR600上を、始点P0から終点P7まで、経路上の点を動かしていき、経路上の各点付近の(例えば同心円内に含まれる)登録画像F1の数に応じて、ルートR600が4段階に重み付けされる。登録画像F1の数が少なく重み付けの度合いが小さいものから順に、重み付け段階1,2,3,4とする。ルートR600は、進行した時系列順に、ルートR601〜R615からなる。ルートR601,R603,R605,R607,R609,R611,R13,R615は、重み付け段階が1である。ルートR602,R604,R608,R612,R614は、重み付け段階が2である。ルートR610は、重み付け段階が3である。ルートR606は、重み付け段階が4である。
【0066】
図8(a)に示すように、撮影地点P1がルートR604にあり、撮影地点P2がルートR606にあり、撮影地点P3がルートR609にあり、撮影地点P4がルートR610にあり、撮影地点P5がルートR611にあり、撮影地点P6がルートR612にある。
【0067】
そして、ステップS37において、重み付け段階が4であるフレーム画像の表示時間を最も長くして、動画の再生速度が通常再生速度に設定される。重み付け段階が3であるフレーム画像の表示時間を3番目に短くして、動画の再生速度が早送り小に設定される。重み付け段階が2であるフレーム画像の表示時間を2番目に短くして、動画の再生速度が早送り中に設定される。重み付け段階が1であるフレーム画像の表示時間を最も短くして、動画の再生速度が早送り大に設定される。
【0068】
そして、ステップS38〜S41において、画像データ500が再生される。図8(b)に示すように、撮影地点P1を含む部分が早送り中で再生され、撮影地点P2を含む部分が通常再生速度で再生され、撮影地点P3を含む部分が早送り大で再生され、撮影地点P4を含む部分が早送り小で再生され、撮影地点P5を含む部分が早送り大で再生され、撮影地点P6を含む部分が早送り中で再生される。重み付け段階が1〜3は、再生速度が早送りとなるので、画像データ500を通常速度で再生する場合に比べて、第1の再生処理では短い再生時間で再生される。例えば、画像データ500が5時間にわたり撮影された場合に、第1の再生処理では15分で再生される。
【0069】
以上、本実施の形態によれば、撮影装置2は、ユーザの移動経路の位置情報からなるルートを作成し、複数の過去の登録画像の撮影時の位置情報を記憶するSNSサーバ1から、作成されたルートの近辺で撮影された過去の登録画像の位置情報を受信する。そして、撮影装置2は、ルートの各地点に対応する受信した位置情報の数に応じて、ルート上の重み付けを行い、重み付けがなされたルートに応じて、ルート上で作成される複数のフレーム画像からなる画像データにおける重み付けの度合いが小さいフレーム画像ほど再生速度を大きく(表示時間を短く)設定して再生時間を短縮する。
【0070】
このため、ルート上で撮影した画像データの重要でないシーンの再生速度を大きくし、画像データの再生時間を自動的に短縮できるとともに、ルートを自動的に作成して過去の登録画像の位置情報から自動的に重み付けを行い、従来技術のように特定被写体に関する情報を手動で設定する必要がないので、ユーザの負担を低減できる。
【0071】
また、撮影装置2は、ルートの各地点に対応する登録画像の位置情報の数が多いほど、ルート上の重み付けの度合いを大きくする。このため、過去に撮影された数が多い位置ほど有名で重要なシーンとして再生速度を小さくして画像データを再生できる。
【0072】
また、撮影装置2は、第1の撮影処理において、位置情報を取得するGPS部208を備え、撮影により画像データを作成し、当該画像データの各フレーム画像の撮影時に対応する前記取得された位置情報を当該撮影された画像データに付加して対応付けて記録媒体Mに記憶する。撮影装置2は、第1の再生処理において、撮影され、位置情報が対応付けられた画像データを記録媒体Mから読み出して取得し、当該画像データに対応付けられた位置情報に基づいて、ルートを作成する。このため、通常撮影された画像データの再生時にその再生時間を短縮できるとともに、当該画像データを通常再生に用いることもできる。また、後述する第2の実施の形態に比べて、撮影装置2の撮影処理の処理負担を低減できる。
【0073】
また、撮影装置2は、設定された再生速度(各フレーム画像の表示時間)に応じて、画像データを表示部209に再生する。このため、画像データの撮影及び再生を同一の撮影装置2で行うことができる。特に、撮影装置2は、携帯機器であるので、屋外等の位置への携帯が容易であり、画像データを撮影した位置やその近辺で、容易に再生を行うことができる。
【0074】
また、SNSサーバ1は、会員の機器から送信された画像データを登録及び公開し、登録画像の撮影時の位置情報を記憶する。このため、SNSサーバ1に蓄積されたSNSサービスにおける過去の登録画像の撮影時の位置情報を容易にルートの重み付けに利用できる。
【0075】
(第2の実施の形態)
図9及び図10を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図9は、撮影装置処理の第2の撮影処理を示すフローチャートである。図10は、撮影装置処理の第2の再生処理を示すフローチャートである。
【0076】
上記第1の実施の形態では、画像データの再生時に、ルートの重み付けに対応する表示時間を設定し画像データを再生する構成としたが、本実施の形態では、画像データの撮影時に、ルートの重み付けに対応する表示時間又は撮影間隔を設定する構成である。
【0077】
本実施の形態の装置構成としては、上記第1の実施の形態と同様に、撮影システム100を用いるものとする。撮影システム100の撮影装置2の中央制御部201のメモリには、撮影装置処理プログラムが記憶されるものとする。但し、撮影装置処理プログラムは、図4(a)の撮影装置処理の撮影処理として、図9の第2の撮影処理を実行し、同じく撮影装置処理の再生処理として、図10の第2の再生処理を実行するものとする。
【0078】
次に、本実施の形態の撮影システム100の動作を説明する。上記のように、上記第1の実施の形態と異なる第2の撮影処理、第2の再生処理を順に説明する。
【0079】
図9を参照して、第2の撮影処理を説明する。第2の撮影処理の前提として、図4(a)のステップS15のその他の処理の設定モードにおいて、撮影モードの撮影方式を、動画を自動的に撮影する自動撮影とするか否かの設定と、複数の静止画のスライドショーの再生時間を短縮する画像データ又は動画の再生時間を短縮する画像データとしてのダイジェストを作成するか否かの設定と、を行うことが可能とする。
【0080】
先ず、中央制御部201は、設定モードの設定に基づき、撮影方式が自動撮影であるか否かを判別する(ステップS51)。自動撮影でない場合(ステップS51;NO)、ステップS52,S53が実行される。ステップS52,S53は、図4(b)のステップS21,S22と同様である。但し、ステップS53では、静止画の撮影の場合に、複数回の撮影により、静止画の画像データを複数作成することとしてもよい。
【0081】
そして、中央制御部201は、設定モードの設定に基づき、ダイジェストを作成するか否かを判別する(ステップS54)。ダイジェストを作成しない場合(ステップS54;NO)、第2の撮影処理が終了する。ダイジェストを作成する場合(ステップS54;YES)、中央制御部201は、記録媒体制御部206により記録媒体Mに記憶された全ての画像データを読み出し、ステップS53で撮影された全ての静止画の画像データ、又はステップS53で撮影された動画の画像データに含まれる全てのフレーム画像が、n(n:所定の整数)枚未満か否かを判別する(ステップS55)。n枚とは、ルートが作成できる最低限のフレーム画像の枚数とする。
【0082】
フレーム画像がn枚未満である場合(ステップS55;YES)、第2の撮影処理が終了する。フレーム画像がn枚以上である場合(ステップS55;NO)、中央制御部201は、ステップS56,S57,S58,S59を実行する。ステップS56,S57,S58,S59は、図5の第1の再生処理のステップS34,S35,S36,S37において、選択された再生対象の画像データに代えて、ステップS55で判別の対象となった画像データとする処理となる。
【0083】
そして、中央制御部201は、ステップS59で設定された画像データの各フレーム画像の表示時間を当該画像データに付加してダイジェストの画像データを作成し、記録媒体制御部206により当該ダイジェストの画像データを記録媒体Mに記憶する(ステップS60)。そして、中央制御部201は、記録媒体制御部206により、ステップS59で作成されたダイジェストの画像データに対応する元画像データを記録媒体Mから消去し(ステップS61)、第2の撮影処理を終了する。
【0084】
自動撮影である場合(ステップS51;YES)、中央制御部201は、操作入力部210を介してユーザからルート作成の操作入力を受け付け、当該ルート作成の操作が入力されたか否かを判別する(ステップS62)。ステップS62では、例えば、中央制御部201は、無線処理部203により、スマートフォン3を介して通信ネットワークN上の地図データサーバ(図示略)から地図データをダウンロードして表示部209に表示し、操作入力部210を介してユーザからの地図データ上の所望のルートの各地点の位置入力操作を受け付ける。その後、ユーザは、作成の操作をしたルートの始点に移動し、ルート上を始点から終点まで移動する。
【0085】
ルート作成の操作が入力されていない場合(ステップS62;NO)、中央制御部201は、ルートを作成済であるか否かを判別する(ステップS63)。ルートを作成済でない場合(ステップS63;NO)、第2の撮影処理を終了する。
【0086】
ルート作成の操作が入力された場合(ステップS62;YES)、中央制御部201は、ステップS62で入力されたルート作成の操作に応じて、ルートを作成し、メモリ202に記憶する(ステップS64)。そして、中央制御部201は、ステップS65,S66を実行する。ステップS65,S66は、図5の第1の再生処理のステップS35,S36と同様の処理である。ステップS66で、重み付けされたルートは、メモリ202に記憶される。なお、ルートは、記録媒体Mに記憶されることとしてもよい。
【0087】
そして、中央制御部201は、GPS部208から現在位置情報を取得し、現在位置情報がメモリ202に記憶されたルートの始点に一致し、ルートの始点に到着したか否かを判別する(ステップS67)。ルートを作成済である場合(ステップS63;YES)、ステップS67に移行される。ルートの始点に到着していない場合(ステップS67;NO)、第2の撮影処理が終了する。
【0088】
ルートの始点に到着した場合(ステップS67;YES)、中央制御部201は、GPS部208から現在位置情報を取得し、現在位置情報と、メモリ202に記憶されたルートの重み付けと、に応じて、現在位置情報の重み付けの度合いが小さいほどフレーム画像の撮影間隔が長くなるように、撮影間隔を設定し、自動撮影として、撮像部204及び画像データ処理部205に画像の撮像及び画像データ生成を行わせ、記録媒体制御部206に当該画像データを記録媒体Mへ記憶させる(ステップS68)。
【0089】
そして、中央制御部201は、GPS部208から現在位置情報を取得し、現在位置情報がメモリ202に記憶されたルートの終点に一致し、ルートの終点に到着したか否かを判別する(ステップS69)。ルートの終点に到着していない場合(ステップS69;NO)、中央制御部201は、操作入力部210を介してユーザから自動撮影停止の入力を受け付け、当該自動撮影停止が入力されたか否かを判別する(ステップS70)。
【0090】
自動撮影停止が入力されていない場合(ステップS70;NO)、ステップS68に移行される。自動撮影停止が入力された場合(ステップS70;YES)、中央制御部201は、撮像部204及び画像データ処理部205に、撮影中の自動撮影を停止させ(ステップS71)、第2の撮影処理を終了する。ルートの終点に到着した場合(ステップS69;YES)、ステップS71に移行される。
【0091】
次いで、図10を参照して、第2の再生処理を説明する。先ず、中央制御部201は、ステップS81,S82,S83を実行する。ステップS81,S82,S83は、図5の第1の再生処理のステップS31,S32,S33と同様である。1枚の静止画の画像データが選択されていない場合(ステップS82;NO)、中央制御部201は、ステップS81で選択された画像データに付加された表示時間があるか否かを判別する(ステップS84)。表示時間がある場合(ステップS84;YES)、中央制御部201は、ステップS81で選択された画像データに付加された表示時間に応じて、当該画像データの各フレーム画像を撮影日時情報順に表示部209に表示して再生開始させる(ステップS85)。
【0092】
表示時間がない場合(ステップS84;NO)、中央制御部201は、ステップS81で選択された画像データを表示部209に表示して通常再生開始させる(ステップS86)。そして、中央制御部201は、ステップS87,S88,S89を実行する。ステップS87,S88,S89は、図5の第1の再生処理のステップS39,S40,S41と同様である。
【0093】
以上、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、ルート上で撮影した画像データの重要でないシーンの再生速度を大きくし、画像データの再生時間を自動的に短縮できるとともに、ルートを自動的に作成して過去の登録画像の位置情報から自動的に重み付けをして、ユーザの負担を低減できる。さらに、撮影装置2は、位置情報を取得するGPS部208を備え、撮影により画像データを作成し、当該画像データの各フレーム画像の撮影時に対応する前記取得された位置情報を当該画像データに対応付け、作成された画像データに対応付けられた位置情報に基づいて、ルートを作成する。このため、画像データの撮影時にその再生時間を短縮できるとともに、上記第1の実施の形態に比べて、撮影装置2の再生処理の処理負担を低減できる。
【0094】
また、撮影装置2は、撮影された画像データに、設定した再生速度としての表示時間を付加して対応付ける。このため、撮影された画像データを、対応付けられた表示時間に基づき再生することでその再生時間を短縮できる。
【0095】
また、撮影装置2は、自動撮影時に、重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で撮影される画像データにおける当該重み付けの度合いが小さいフレーム画像ほど撮影間隔を長く設定し、GPS部208で取得された現在位置情報と設定された撮影間隔とに応じて、撮像部204及び画像データ処理部205の撮影により画像データを作成する。このため、撮影された画像データを通常再生することでその再生時間を短縮できる。
【0096】
また、撮影装置2は、自動撮影時に、操作入力部210によりルートの作成操作を受け付け、ルートの作成操作に基づいて、ルートを作成する。このため、ユーザがこれから撮影を行うルートを自在に設定できる。
【0097】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
【0098】
例えば、上記第1、第2の実施の形態において、撮影装置2が、画像データの全体の再生時間をユーザ入力により予め設定しておき、設定した再生時間となるように、当該画像データの各フレーム画像の表示時間を適宜調整する構成としてもよい。
【0099】
また、上記第1、第2の実施の形態において、撮影装置2で、再生データとしての画像データの撮影及び再生を行う構成としたが、これに限定されるものではない。上記第1、第2の実施の形態と同様にして、録音装置で、再生データとしての音声データの録音及び再生を行う構成としてもよい。音声データは、単位時間ごとのデータ要素に分割され、データ要素ごとに録音位置情報及び録音日時情報が付加される。また、再生データとしては、音声データを含む動画の画像データとしてもよい。
【0100】
また、上記第1、第2の実施の形態において、撮影装置2が、ルートの各地点に対応する登録画像の位置情報の数が多いほど、ルート上の重み付けの度合いを大きくする構成としたが、これに限定されるものではない。撮影装置2が、ルートの各地点に対応する登録画像の位置情報の数が少ないほど、ルート上の重み付けの度合いを大きくする構成としてもよい。この構成では、過去に撮影された数が少ない位置ほど貴重で重要なシーンとして再生速度を小さくして画像データを再生できる。
【0101】
また、上記第1、第2の実施の形態では、撮影装置2で画像データの撮影及び再生を行う構成としたが、これに限定されるものではない。撮影装置2で撮影処理のみを行い、撮影した画像データをPC等の画像処理装置に入力し、当該画像処理装置で再生処理を実行する構成としてもよい。
【0102】
また、上記第1、第2の実施の形態では、画像情報要求に含まれる条件情報が、グループIDと、ルートと、を有する構成としたが、これに限定されるものではない。条件情報が、計時部207で計時された現在日時情報を含み、SNSサーバ1が、現在日時情報から所定期間内(例えば、3か月以内)の撮影日時の登録画像に対応する画像情報を撮影装置2に送信する構成としてもよい。
【0103】
また、上記第1、第2の実施の形態において、撮影装置2が、撮影装置処理で撮影された画像データを、SNSサービスに登録及び公開するように、SNSサーバ1にアップロードする構成としてもよい。
【0104】
また、上記第1、第2の実施の形態において、ルートの重み付けは、ルートの各地点に対応する登録画像の数を一律に集計して用いる構成としたが、これに限定されるものではない。登録画像に応じて予め設定された係数を、集計した数に乗算する構成としてもよい。例えば、登録画像のフレーム画像の数でルートを重み付けする構成とし、登録画像が動画である場合に、係数を小さくし、登録画像が静止画である場合に、係数を大きくする構成としてもよい。また、登録画像の位置情報がルートの地点から離れるほど、係数を小さくする構成としてもよい。
【0105】
また、上記第1、第2の実施の形態において、撮影装置2が、第1の再生処理又は第2の撮影処理で、撮影した画像データの位置情報からルートを自動的に作成したり、ユーザの操作入力によりルートを作成することにより、ルートを入手する構成としたが、これに限定されるものではない。ユーザ操作等により予め作成されたルートが、撮影装置2の記録媒体Mや、通信ネットワークN上の機器に記憶されており、第1の再生処理又は第2の撮影処理で、撮影装置2が、記録媒体Mからルートを読み出したり、あるいは通信ネットワークN上の機器からルートを受信することにより、ルートを入手する構成としてもよい。
【0106】
また、上記第1、第2の実施の形態において、撮影装置2は、第1の再生処理又は第2の撮影処理で、登録画像の位置情報を画像情報としてSNSサーバ1から受信して収集する構成としたが、これに限定されるものではない。撮影装置2が、予め登録画像の位置情報をSNSサーバ1から受信して記録媒体Mに記憶しておき、第1の再生処理又は第2の撮影処理で、記録媒体Mから登録画像の位置情報を読み出して収集する構成としてもよい。
【0107】
また、上記第1、第2の実施の形態において、撮影装置2は、重み付けがなされたルートに応じて、画像データのフレーム画像の表示時間を短くすること又は撮影間隔を長くすることにより、画像データのフレーム画像の再生速度を大きく設定して再生時間を短縮する構成としたが、これに限定されるものではない。撮影装置2は、重み付けがなされたルートに応じて、画像データの重み付けの度合いが所定値以下のフレーム画像を再生時に飛ばす(画像データの再生時に、所定値以下のフレーム画像を再生しない)設定を行うことにより、画像データの再生時間を短縮する構成としてもよい。この構成によれば、上記第1、第2の実施の形態と同様に、ルート上で撮影した画像データの重要でないシーンを飛ばして再生して、画像データの再生時間を自動的に短縮できる。
【0108】
また、上記各実施の形態にあっては、撮影装置処理を中央制御部201がプログラムにより実行する構成としたが、これに限定されるものではない。撮影装置2が、撮影装置処理と同様の処理を行うロジック回路等の専用回路を備える構成としてもよい。
【0109】
さらに、上記各実施の形態の各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROMを挙げたが、この他、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを所定の通信回線を介して提供する媒体としては、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【0110】
また、上記各実施の形態における撮影システム100の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0111】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
ユーザの移動経路の位置情報からなるルートを入手するルート入手手段と、
複数の過去の再生データの作成時の位置情報を記憶する記憶手段から、前記入手されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集手段と、
前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の数に応じて、当該ルート上の重み付けを行う重み付け手段と、
前記重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される複数のデータ要素からなる再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮手段と、
を備えるデータ処理装置。
<請求項2>
前記再生時間短縮手段は、前記重み付け手段により重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される前記再生データにおける当該重み付けの度合いが小さいデータ要素ほど再生速度を大きく設定する請求項1に記載のデータ処理装置。
<請求項3>
前記再生時間短縮手段により設定された再生速度に応じて、前記再生データを再生する再生手段を備える請求項2に記載のデータ処理装置。
<請求項4>
各データ要素の作成時に対応する位置情報が対応付けられた再生データを取得する再生データ取得手段を備え、
前記ルート入手手段は、前記取得された再生データに対応付けられた位置情報に基づいて、ルートを作成する請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
<請求項5>
前記データ処理装置の測位を行い位置情報を取得する位置情報取得手段と、
再生データを作成し、当該再生データの各データ要素の作成時に対応する前記取得された位置情報を当該作成された再生データに対応付ける再生データ作成手段と、を備え、
前記ルート入手手段は、前記作成された再生データに対応付けられた位置情報に基づいて、ルートを作成する請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
<請求項6>
前記再生時間短縮手段は、前記再生データ作成手段により作成された再生データにおける再生時間を短縮する請求項5に記載のデータ処理装置。
<請求項7>
前記再生データは、画像データであり、
前記データ要素は、フレーム画像であり、
前記再生時間短縮手段は、前記重み付け手段により重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される画像データにおける当該重み付けの度合いが小さいフレーム画像ほど表示時間を短く設定する請求項2又は3に記載のデータ処理装置。
<請求項8>
前記データ処理装置の測位を行い位置情報を取得する位置情報取得手段を備え、
前記再生データは、画像データであり、
前記データ要素は、フレーム画像であり、
前記再生時間短縮手段は、前記重み付け手段により重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される画像データにおける当該重み付けの度合いが小さいフレーム画像ほど撮影間隔を長く設定し、
前記取得された位置情報と前記設定された撮影間隔とに応じて、撮影により画像データを作成する再生データ作成手段を備える請求項2に記載のデータ処理装置。
<請求項9>
ルートの作成操作を受け付ける操作手段を備え、
前記ルート入手手段は、前記ルートの作成操作に基づいて、ルートを作成する請求項8に記載のデータ処理装置。
<請求項10>
前記記憶手段は、会員の機器から受信した画像データを登録し、当該登録した画像データの撮影時の位置情報を記憶するSNSサーバである請求項7から9のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
<請求項11>
前記再生データは、音声データである請求項1から6のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
<請求項12>
前記再生時間短縮手段は、前記重み付け手段により重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される前記再生データにおける当該重み付けの度合いが所定値よりも小さいデータ要素を再生時に飛ばすように設定する請求項1に記載のデータ処理装置。
<請求項13>
前記重み付け手段は、前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の数が多いほど、当該ルート上の重み付けの度合いを大きくする請求項1から12のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
<請求項14>
請求項1から13のいずれか一項に記載のデータ処理装置と、
前記記憶手段と、を備えるデータ処理システム。
<請求項15>
ユーザの移動経路の位置情報からなるルートを入手するルート入手工程と、
複数の過去の再生データの作成時の位置情報を記憶する記憶手段から、前記入手されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集工程と、
前記ルートの各地点に対応する前記収集した位置情報の数に応じて、当該ルート上の重み付けを行う重み付け工程と、
前記重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される複数のデータ要素からなる再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮工程と、
を含む再生時間短縮方法。
<請求項16>
コンピュータを、
ユーザの移動経路の位置情報からなるルートを入手するルート入手手段、
複数の過去の再生データの作成時の位置情報を記憶する記憶手段から、前記作成されたルートの近辺で作成された過去の再生データの位置情報を収集する収集手段、
前記ルートの各地点に対応する前記受信した位置情報の数に応じて、当該ルート上の重み付けを行う重み付け手段、
前記重み付けがなされたルートに応じて、当該ルート上で作成される複数のデータ要素からなる再生データにおける再生時間を短縮する再生時間短縮手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0112】
100 撮影システム
1 SNSサーバ
2 撮影装置
201 中央制御部
202 メモリ
203 無線処理部
203a 無線LANモジュール
204 撮像部
204a レンズ部
204b 電子撮像部
204c 撮像制御部
205 画像データ処理部
206 記録媒体制御部
M 記録媒体
207 計時部
208 GPS部
209 表示部
209a 表示パネル
209b 表示制御部
210 操作入力部
211 バスライン
3 スマートフォン
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
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図10