(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
流体入口から流体出口への流体流通路と、前記流体入口内に流体を吸い込むためのファンユニットとを有するハンドルと、前記流体出口において前記ハンドルに接続される付属品とを備え、流体を毛髪に吹き付けることで毛髪の整髪又は乾燥を行うヘアケア機器のための前記付属品であって、
前記ハンドルに接続するための第1の端部から端壁を有する第2の端部まで前記付属品の長手方向に延びる第1の壁部と、前記付属品の長手方向に延びる第1の側部、第2の側部及び内壁によって形成される第2の壁部と、前記付属品の長さの少なくとも一部に沿って形成されたスロットとを有する本体を備え、
前記第1の壁部は、前記第1の端部から前記第2の端部に延びる開口部を有し、
前記第2の壁部は、前記第1の壁部の前記開口部内に収まり、
前記スロットは、前記第1の壁部の前記開口部の縁部と、前記第2の壁部の前記第1の側部又は前記第2の側部とによって定められ、当該スロットを形成する前記第2の壁部の前記第1の側部又は前記第2の側部が前記開口部の縁部から遠ざかって延びる方向に向かって開いており、
前記スロットを形成する前記第2の壁部の前記第1の側部又は前記第2の側部は、前記スロットを形成する前記開口部の縁部に向かって前記第1の壁部が延びる方向に沿って延び、
前記第2の壁部は、前記開口部の縁部と前記第1の側部又は前記第2の側部との間隔を狭め又は拡げるように、前記第1の壁部に対して移動可能であり、
前記ファンユニットにより前記第1の端部から前記第1の壁部内に吸い込まれた流体は、前記スロットから流出する、
ことを特徴とする付属品。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、手持型機器のための付属品を提供し、この付属品は、第1の壁部と、第2の壁部と、付属品の長さの少なくとも一部に沿って形成されたスロットとを有する本体を備え、このスロットは、第1の壁部の表面によって第1の側に、第2の壁部の表面によって第2の側に定められる。
【0004】
第1の壁部は、ほぼ管状であることが好ましい。
【0005】
第2の壁部の表面は、ほぼ直線状であることが好ましい。
【0006】
第2の壁部は、第1の壁部から延び出ることが好ましい。出口から流出する流体は、第2の壁部に沿って流れ、毛髪を第2の壁部の方に引き寄せて、乾燥速度を高めるとともに、毛髪の束の個々の毛を整列するのを助ける絡まりを調整する支援を行う。
【0007】
第2の壁部は、第1の壁部に対して移動可能であることが好ましい。第2の壁部は、第1の壁部に対して回転可能であることが好ましい。
【0008】
第2の壁部は、一般に三角形であることが好ましい。
【0009】
2つのスロットが設けられ、第2の壁部がこれらの2つのスロットを分離することが好ましい。
【0010】
第2の壁部は、スロットを2つに分割することが好ましい。第2の壁部の両側にスロットが設けられることが好ましい。
【0011】
或いは、スロットは、第2の壁部の一方側又は第2の壁部の他方側に形成される。
【0012】
第2の壁部は、第1のスロット位置を定める第1の割り出し位置を有することが好ましい。
【0013】
第2の壁部は、第2のスロット位置を定める第2の割り出し位置を有することが好ましい。
【0014】
割り出し位置は、戻り止め機構によって定められることが好ましい。戻り止め機構は、凹部内に付勢されたアクチュエータを含むことが好ましい。アクチュエータは、ボールベアリングであることが好ましい。アクチュエータは、バネによって付勢されることが好ましい。
【0015】
付属物の外面は、少なくとも一列の剛毛を含むことが好ましい。この外面は、第1の壁部の外面であることが好ましい。この外面は、少なくとも一列の剛毛を含む第1の一連の剛毛と、少なくとも一列の剛毛を含む第2の一連の剛毛とを有することが好ましい。
【0016】
第1の一連の剛毛と第2の一連の剛毛は、外面上で離間されることが好ましい。外面は、円の外周の少なくとも一部を形成し、第1の一連の剛毛は第2の一連の剛毛から半径方向に離間されることが好ましい。
【0017】
第2の態様によれば、本発明は、流体入口から流体出口への流体流通路と、流体入口内に流体を吸い込むためのファンユニットとを有するハンドルと、このハンドルに接続するための付属品とを備えた手持型機器を提供し、付属品は、第1の壁部と、第2の壁部と、付属品の長さの少なくとも一部に沿って形成されたスロットとを有する本体を備え、このスロットは、第1の壁部の表面によっての第1の側に、第2の壁部の表面によって第2の側に定められる。
【0018】
1つの実施形態では、この機器がヘアケア機器である。
【0019】
別の実施形態では、この機器が高温整髪機器である。
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明を一例として説明する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1a及び
図1bに、ハンドル20と、ハンドル20の遠位端22において流体入口40に取り付けられた取り外し可能なヘッド部又は付属品30とを含む高温整髪ブラシ10を示す。
【0023】
ハンドル20は外壁26を有し、この外壁26は一般に管状であるとともに、一方の端部24に、及び端部24に隣接して流体入口40を含む。流体入口40は、ハンドル20の周囲にハンドル端部24からハンドルの外壁26に沿って半径方向に広がる第1の一連の開口部44を含む。ハンドル端部24は端壁42によって覆われ、この端壁42にも、ハンドルの端壁42を貫いて広がる第2の一連の開口部46が穿孔される。従って、流体入口40は、ハンドル20の周囲に、ハンドル20に沿って、ハンドル20を横切って広がる。端壁42は、ハンドルの外壁26及び内壁60と直交する。
【0024】
ハンドル20は、ファンと、このファンを駆動するとともに、使用時に流体入口40からハンドル20の全長を通じて延びる流体流通路50に沿って流体を引き込むモーターとを有するファンユニット70も含む。流体は、ヘッド部30の内部キャビティ38に入り込む前に任意にヒータ80によって加熱される。
【0025】
ヘッド部30は流体出口100を含み、この例では、流体出口100が、各々がヘッド部の第2の端部36に向かってヘッド部30の周囲に半径方向に広がる平行スロット102を有する。この構成により、流体がヘッド部の全周及びヘッド部30の長さの大部分にわたってヘッド部から流出し、製品の整髪領域を最大にすることができる。
【0026】
使用時には、ヘッド部30の周囲に毛髪が巻き付けられた状態で、スロット102から空気又は流体が流出して毛髪を乾かし、及び/又は毛髪をカール状又はウェーブ状に整髪する。毛髪は、ヘッド部30の表面周囲の空気流によって自動的に巻き付く。空気又は流体は加熱することもできるが、これは必須ではない。
【0027】
この機器には、好ましくはプラグ又はその他の電源から、ハンドル20の端壁42を貫いて延びる動力ケーブル48を介して電力が供給される。ハンドル20は、内部配線(図示しない)によってケーブル48、ファンユニット70及びヒータ80と電気的に接続されたPCB75も収容する。ユーザーが様々な温度及び流量設定の1つを選択できるようにするオン/オフスイッチ52及び制御ボタン54が設けられ、PCB75に接続される。
【0028】
図2aは、ハンドル20の様々な部品をより詳細に示す分解図である。ハンドル20は管状であり、ハンドル20の外壁26は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金又は鋼などの金属の押出管又は圧延板から製造された円筒形スリーブである。ハンドルは、第1の端部22においてヘッド部30に接続し、遠位側の第2の端部24には流体入口40が設けられる。流体入口40は、流体流通路50に入り込む流体を濾過する第1の手段である。
【0029】
流体入口40は、ハンドル20の周囲に、ハンドル20に沿って、ハンドル20を横切って広がる複数の開口部を含む。3次元に広がる入口を有することは、特に整髪機器と共に使用する際に有利である。第1に、スイッチがオンの状態で機器を表面上に置いた場合、入口表面積のわずかな部分しか塞がれず、又は機器内への流体流が制限されない。これにより、ファンユニットが、特にファンユニットのモーターが作動する際の流量が少なすぎて、モーターが過熱し損傷することが防がれる。
【0030】
第2に、ヘアケア機器は、ムース、ジェル又はスプレーなどの整髪用品と共に使用されることが多い。これらの製品は、通常は手で、又はミストとして直接毛髪に使用される。手で使用した後には製品の一部が皮膚上に残り、その後に機器を保持した時に機器に移る。これにより、ハンドル20に沿ってハンドル20の周囲に広がる開口部44の少なくとも一部が塞がれる可能性がある。しかしながら、ハンドルの下方でハンドルの端壁42を横切って広がる開口部46には影響が及ばない。製品をミストとして使用する場合、これが機器に付着し、やはり流体入口40の開口部の少なくとも一部が塞がれ又は制限される可能性がある。しかしながら、ハンドル20の周囲に、ハンドル20に沿って、ハンドル20を横切って広がる開口部を有することにより、流体入口40が塞がれるリスクは減少する。
【0031】
開口部は、直径が0.2mm〜1.6mmの円形であることが好ましい。開口部の直径は、ハンドル20に沿って、ハンドル20の周囲で、ハンドル20を横切って変化することができる。これらの開口部は、流体入口40の周囲で、流体入口40に沿って、流体入口40を横切って規則的に離間させることが有利である。このことは視覚的に美しいだけでなく、一部が塞がれる可能性が高く、又はこれによって流体入口40内への流れに対する影響が強くなると思われる流体入口40の弱い領域が存在しないという技術的利点も有する。入口は、少なくともハンドル20の円周回りにおける入口内への流れが均等になるように設計される。
【0032】
使用時にハンドル20の第2の端部24に挿入される発泡体ブロック48を設ける。発泡体ブロック48は、主流体入口40を通過して主流体流通路50に入り込む流体を濾過する第2の手段である。発泡体ブロック48は、主流体入口40を越えて、或いはさらにハンドルの第1の端部22に向かって延び、これによって主流体入口40に入り込んだ流体が発泡体ブロック48を通過し、従って二段階濾過を受けることを確実にすることが有利である。換言すれば、発泡体ブロック48は、ハンドル20の第2の端部24から流体入口の下流端44aを越えて延びる。
【0033】
図示の発泡体ブロック48は円筒形であり、主流体入口40におけるハンドル20内の領域を実質的に満たす。これは、ハンドルの周囲にハンドルに沿って広がる第1の開口部44を通じて主流体入口に入り込む全ての流体、及びハンドル20の端壁42を横切って端壁42を貫いて広がる第2の開口部46を通じて入り込む流体が、この第2の濾過段階を通過することを確実にするためである。発泡体ブロック48は、ハンドル20の第2の端部24から、主流体入口40の第1の開口部42よりも遠くまで長手方向に延びる。
【0034】
外壁26に沿って外壁26の周囲に広がる第1の開口部44は、外壁26が形成された押出管又は金属板から機械加工、打ち抜き加工又はレーザ切断される。
【0035】
ハンドル20は外壁26及び内壁60を有し、外壁26を内壁60上に摺動させて最終製品を形成する。内壁60は、機器内の流体流通路50を取り囲んで定める導管である。外壁26は、把持可能部分を含み、これらの例では流体流通路50内への流体入口40を含む。内壁60内には、絶縁材料層28が設けられる。この絶縁層は発泡体又はフェルトであり、ファンユニット70によって生じる騒音、機器の動作によって生じる熱、ファンユニットによって生じる振動、及び流体流通路50を通る流体流によって機器内に生じる騒音からハンドルを絶縁する。この絶縁層は、空気伝播騒音を含むエネルギーを吸収する。
【0036】
内壁60は、内部にファンユニット70が配置されたハウジング62を提供する。ハウジング62は円筒形であり、ハウジング62の各端部には内向きに突出する桟部64、66が1つずつ配置されて、ハンドル20内におけるファンユニット70の位置を維持する。内壁60は、別々に成形された第1の部品60a及び第2の部品60bという2つの部品で形成される。これにより、ハンドル20内において、一体構造の内壁よりも容易にファンユニット70を組み立てることができる。同様の一対の内向きに突出する桟部68、72が、ハンドル20内におけるヒータ80の位置を維持する。
【0037】
ハンドル20の外壁26は金属の押出管又は圧延板から製造されると説明したが、別の製造方法、及び、以下に限定するわけではないが、プラスチックの押出管/成形管、又は炭素繊維で補強したプラスチックなどの複合管を含む別の材料を使用することもできる。
【0038】
次に、
図3a、
図3b、
図4a、
図4b、
図5a及び
図5bを特に参照しながら、ヘッド部30の流体出口100についてさらに詳細に説明する。ヘッド部30は基本的に円筒形であり、ハンドル20に接続するための第1の端部32と、第1の端部32の遠位側にある第2の端部36とを有する。ヘッド部30は、ハンドル20によって説明した線(
図1a)に連続して第1の端部32から第2の端部26に長手方向に延び、従って直径がハンドルとほぼ同一である。ヘッド部30内には内部キャビティ38が存在し、ファンユニット70によってハンドル20内の流体流通路50に引き込まれた流体は、ヘッド部30の第1の端部32における開口部302を介して内部キャビティ38に入り込む。
【0039】
流体出口100は、ヘッド部30の全長に沿って第1の端部32から第2の端部36に延びる複数の平行スロット102で形成される。スロット102は、隣接するプレート110間に形成される重複部120(
図5b)によって形成され、この結果、第1のプレート110aの外面112によって形成される半径方向内側面104と、第2のプレート110bの内面114によって形成される半径方向外側面106との間に流体が向けられるようになる。スロット102から流出する流体122は、プレート110aの外面112に正接130し、流体出口100の他のスロットから流出する流体に加わって、ヘッド部30の円周回りに流体流を形成する。従って、流体122はヘッド部の外面に沿って吹き出され、これにより毛髪が自動的にヘッド部30の周囲に巻き付くように促される。
【0040】
スロット102から流出する流体122は、コアンダ効果によってヘッド部30の曲面に引き付けられる。この結果、ヘッド部30に曝された毛髪が自動的に表面の周囲に巻き付き、これによってカール状に整髪される。毛髪の長さに沿って空気が吹き付けられるので、濡れた毛髪が従来よりも素早く乾き、剛毛を使用せずに巻き付け過程が行われるので、毛髪が乾燥又は整髪された時点でヘッド部30から外れることができ、従ってもつれることがない。
【0041】
各スロット102のサイズを維持するためにスペーサ108が設けられる。この例では、一対のスペーサ108を設けて各スロット102のサイズを維持している。この一対のスペーサ108の各々は、スロット102及びプレート110に沿って長手方向に離間する。スペーサ108は、隣接するプレート110同士を結合する。
【0042】
各プレート110は、ケブラー又はウールなどのフェルト状材料308(
図3b参照)で裏打ちされることが有利である。材料308は、各スロット102上には広がらず、従って流体出口100から流出する流体は材料層308を通過しない。この層は、流体が開口部302におけるヘッド部30への入口から流体出口100までヘッド部30を貫流することによって生じる騒音の一部を吸収する役割を果たす。このような材料層308は、ヘッド部130、180及び230などの、本明細書で説明する他のヘッド部にも適用可能である。
【0043】
図6a及び
図6bに別のヘッド部130を示しており、上述した特徴と同じ特徴には全て同じ参照番号を付している。ヘッド部130は、ハンドル20よりも大きな直径を有し、従って大きめのカールを形成するために使用される。ヘッド部130は、ハンドル20に接続するための第1の端部32を有し、その直径はハンドル20の直径と同じであり、ヘッド部130の頸部132内では、スロット142によって形成される流体出口100の手前でヘッド部130の直径が増加して大径になり、その後第2の端部136まで一定の直径が続く。内部流体キャビティ(図示せず)は、
図3aのヘッド部30のものよりも大きい。この例では、プレート110及びスロット102の数は
図3に関して説明したヘッド部のものと同じであり、すなわち6つである。或いは、より多い数の又はより少ない数のプレート110及びスロット142を使用することもできる。
【0044】
図7aに、さらなるヘッド部230を示す。このヘッド部230は、ハンドル20に比べて小さな直径を有する。第1の端部32は、ハンドル20に接続できるようにハンドル20と実質的に同じ直径を有し、その後頸部232内において、ヘッド部230の直径は、スロット202によって形成される流体出口200の手前で減少して小径になり、その後第2の端部236まで一定の直径が続く。このヘッド部230は、小さめのカールを形成するために使用される。
【0045】
このヘッド部のスロット202は、ヘッド部30、ヘッド部130におけるスロット102と同様に第1の端部32から第2の端部236まで長手方向に真っ直ぐ延びる。
【0046】
図7b及び
図7cに示す別の実施形態では、さらなるヘッド部280が、ヘッド部230の周囲で曲線を描いてヘッド部280の周囲に渦巻き又は螺旋パターンを形成するスロット282を有する。スロット282は、ハンドル20及びヘッド部280の長手方向軸A−Aから45°の角度αだけ曲がる。この実施形態では、スロット282が、ヘッド部280の第1の端部34からヘッド部の第2の端部236に向かって時計回り方向に曲がる。スロット282は、隣接する重複プレート210間に上述したように形成されるが、プレート210は、曲線状のスロット282を形成するために、ヘッド部280の長手方向軸に沿って延びるのではなく、やはり45°の角度だけ曲がる。角度の付いたスロットを用いると、ヘッド部から流出する流体のプロファイルが変化する。角度の付いたスロットを用いると、スロットから流出する空気流がスロットに対して直角に近くなる。これにより、より多くの毛髪がヘッド部の周囲に巻き付くとともに毛髪をより簡単にヘッド部上に保持することができて整髪過程が潜在的に迅速になることを含む利点が得られる。
【0047】
スロットは、ハンドル20の長手方向軸A−Aから時計回り方向に曲がることも、又は反時計回り方向に曲がることもできる。45°の角度を示したが、たとえ1°の角度であっても改善された巻き付けが見られる。
【0048】
図8aに、ハンドル20と実質的に同じ直径のヘッド部180を示す。スロット182は、ヘッド部280と同様にヘッド部180に沿って曲線状又は渦巻き状になっている。
【0049】
図8bには、ハンドルよりも大きな直径を有するヘッド部380を示しており、このヘッド部380は、ヘッド部380に沿って曲線状又は渦巻き状になったスロット382を有する点を除き、ヘッド部130に類似する。
【0050】
図9a及び
図9bには、ヘッド部30の組み立て方法を示す。第1の端部32からは、頸部152と、この頸部152に接合又は一体形成された第1の一連のプレート154とを有する第1の部品150が形成される。第2の端部36からは、端壁162と、この端壁162に接合又は一体形成された第2の一連のプレート164とを有する第2の部品160が形成される。第1の一連のプレート154及び第2の一連のプレート164の各々は、第1の部品150と第2の部品160を互いに嵌め込んでヘッド部30を形成できるようにする非隣接プレート110を含む。接続リング152における第1の一連のプレート154の各々の間には、第2の一連のプレート164の端壁162から見た遠位端164aを収容するように適合された凹部156が設けられる。端壁162にも同様の一連の凹部166が設けられ、第1の一連のプレートの頸部32から見た遠位端154aを収容するように適合される。
【0051】
ヘッド部30の第1の部品150及び第2の部品160を組み立てた状態に保持するために、突出ネジ穴168が設けられる。第1の一連のプレート154の遠位端154aの近くには支持骨格170が設けられ、これには2つの機能がある。第1の機能は、第1の一連のプレート154を支持して、これらの遠位端154aに向かう相対的位置を維持することであり、第2の機能は、固定機構の一部を提供することである。この例では、支持骨格170が、ヘッド部30aの組み立て時に突出ネジ穴168が通過する中央開口部172を有し、これに例えばネジを挿入してヘッド部の2つの部品150、160を互いに固定することができる。
【0052】
図15a、
図15b、
図15c、
図15d及び
図15eにはヘッド部400を示しており、上述した特徴と同じ特徴には全て同じ参照番号を付している。このヘッド部400は、ハンドル20と比べて小さな直径を有する。スロット102は、第1の端部32から第2の端部236まで長手方向に延びるが、これらのスロットは、
図7a及び
図7bに関して上述したように曲線とすることもできる。
【0053】
ヘッド部400の内部には、ヘッド部400内に形成されたキャビティ418内に内部ソック420が設けられる。このソック420は、金属ワイヤーで形成されたメッシュである。ソック420は、
図15bに示す編み形状426とすることができる。或いは、ソック420は、
図16a及び
図16bに示すように、一般に正方形の開口部を有する織ったメッシュ422で形成された管体424である。
【0054】
ソック420は、ヘッド部400のキャビティ418内を流れる流体を拡散し、長手方向の流速を減速させる。これにより、ヘッド部400から流出する流体の方向がスロット102に対して直角に近くなるので、ヘッド部400の周囲により均一に毛髪が巻き付くようになる。ソック420は、ヘッド部400内でスロット102の長さに沿って延びる。メッシュの開口部のサイズは重要であり、小さすぎる場合には流れが過度に制限され、時間と共に開口部が詰まる可能性が増す。約1.6mmのサイズの開口部が、過度の制限を伴わずに利点をもたらすことが分かっている。
【0055】
図10a、
図10b、
図11a〜
図11c及び
図12に、方向性のある流体流を有する別のヘッド部300の様々な図を示す。ヘッド部300は、第1の円筒形部品310及び第2の三角形部品330を有し、これらが共に流体出口320を形成する。
【0056】
第1の円筒形部品310は、頸部328を介してハンドル20に接続するための第1の端部312を有し、端壁316を有する第2の端部314まで長手方向に延びる。第1の円筒形部品310内には、内部キャビティ318が形成される。第1の円筒形部品310は、頸部328から第2の端部314に延びる開口部322を有する。開口部322は、第1の縁部324及び第2の縁部326によって定められる。
【0057】
第2の三角形部品330は、第1の端部332及び第2の端部334を有し、第1の側部336、第2の側部338及び内壁340によって形成される。第2の三角形部品330は、開口部322内に収まり、第1の円筒形部品310を越えて外向きに延びる。
【0058】
第2の三角形部品330は、第1の円筒形部品310に対して移動可能である。この例では、第2の三角形部品330がハンドル20に対して固定され、第1の円筒形部品310が、第2の三角形部分30及びハンドル20の両方に対して移動可能である。これにより、第1の縁部324及び第2の縁部326の一方又は他方によって出口スロット342を部分的に定めることができるようになる。
【0059】
図12a及び
図12bを参照して分かるように、1つの位置では、第1の縁部324と、第2の三角形部品330の第1の側部336とが、出口スロット342の境界を定める。第2の三角形部品330を第1の円筒形部品310に対して動かすと、
図13a及び
図13bに示すように、第2の縁部326と第2の側部338によって出口スロット342が別様に定められる。
【0060】
出口スロット342の位置を変更するには、第1の円筒形部品310に対して第2の三角形部品330を回転させる。第1の円筒形部品310は、戻り止め機構を使用することによって一時的に適所に保持される。
【0061】
第1の円筒形部品310の端壁316は、第1の凹部340及び第2の凹部350を含み、これらの各々は、ボールベアリング360を部分的に収容するように適合される。ボールベアリング360は、バネ362(
図11bを参照)によって端壁316の方に付勢される。この一方の部品を他方の部品に対して保持する方法の代わりに、プラスチック突起の特徴部又はバネ付き金属片などの数多くの好適な代替案を使用することもできる。
【0062】
図12a及び
図12bを参照して分かるように、第2の三角形部品330が第1の円筒形部品310に対して第1の位置に存在する時には、第1の側部336と第1の縁部324によって出口スロット342が形成され、ボールベアリング360が第1の凹部に収容される。第2の三角形部品330を第1の円筒形部品310に対して手動で回転させることにより、ボールベアリング360を第1の凹部340内に保持するバネ362の力に打ち勝って第2の三角形部品330を第1の円筒形部品310に対して回転させることができ、ボールベアリング360が第2の凹部350内に移動して出口スロット328の位置が変更され、従ってこの時点で出口スロット328は第2の縁部326と第2の側部338によって形成されるようになる。
【0063】
第1の円筒形部品310は、この例では開口部322の両側に平行列352の形で配置された剛毛350を含む。剛毛350の列352は、出口スロット342の近くからヘッド部300の周囲に延びるが、この例では剛毛350がヘッド部300の周囲全体に延びておらず、出口スロット320の直径方向反対側の列352には間隙が存在する。
【0064】
図14を参照して分かるように、毛髪354を整髪している時には、毛髪354を通じて剛毛350を引き下ろす作用により、毛髪354に隣接する側の出口スロット342が開く。出口スロット342の位置は、手動で、或いは毛髪を梳く摩擦又は力によって動かすことができる。
【0065】
出口スロット342から流出する流体は毛髪354に沿って吹き付けられるので、方向性のある出口スロット342と剛毛350との組み合わせを使用するということは、毛髪が従来よりも素早く乾燥及び/又は整髪されることを意味する。出口スロット342から流出する流体は、第2の三角形部品330の表面に引き付けられ、この結果、毛髪354が第2の三角形部品330に引き付けられるようになる。剛毛350は、毛髪354の個々の絡まりを分離してほぐし、この組み合わせによって素早い乾燥と滑らかな仕上がりがもたらされる。
【0066】
図14に示すように、このヘッド部は、使用時にはスロット328が毛髪354に隣接した状態で毛髪内を引き通されるように設計される。毛髪354に沿って機器を動かすと、スロット328から流体が吹き出し、従って毛髪の加熱とブラッシングの両方が行われる。ヘッド部356の両側にスロット328を有するということは、同じヘッド部300をヘッド部の両側に、及び毛髪354の下側と上側の両方に使用できることを意味する。
【0067】
各提示した例では、ヘッド部30、130、180、230、300が、頸部及びツイストロックジョイントを介してハンドル20に接続される。
図7bを参照して分かるように、頸部232の内面には、3つの突起部234(1つは図示せず)が設けられている。突起部234は、スロット90(
図1bを参照)、又はハンドル20の遠位端22の近くに設けられた3つの別個のスロットに係合するように適合される。スロット90は、内壁60の外面の周囲に少なくとも部分的に延びる螺旋状であり、従ってハンドル20に対してヘッド部の取り付け又は取り外しを行うには回転の動きと長手方向の動きの両方が必要である。これは固定機構の一例であり、当業者には、他の同等に許容できる代替機構を使用できることが明らかであろう。
【0068】
図3a〜
図9に関して説明したヘッド部30、130、180及び230は、剛毛を有することができる。これらのヘッド部30、130、180及び230では、スロットがヘッド部の周囲全体に配置されているので、あらゆる剛毛をヘッド部の周囲全体に配置することができる。一例として、1つ置きのプレート110、210上に少なくとも配置された1又はそれ以上の剛毛の列を有することができる。
【0069】
高温整髪ブラシに関して本発明を詳細に説明したが、本発明は、流体を引き込んでこの流体の機器からの流出を方向付ける、ヘアドライヤーを含むあらゆる機器に適用することができる。
【0070】
機器は、ヒータの有無に関わらず使用することができ、流体が高速で流出する動作には乾燥効果がある。
【0071】
ヘッド部は、ネジを用いて第1の部品を第2の部品に取り付けることによって製造されると説明したが、当業者であれば認識するように、以下に限定するわけではないが、接着又は超音波溶接の使用などの数多くの異なる固定方法を使用することができる。
【0072】
機器内を流れる流体は一般に空気であるが、異なる気体の組み合わせ又は異なる気体とすることもでき、機器の性能、又は例えば毛髪及びこの毛髪の整髪などの出力が向けられる対象物に機器が与える影響を高めるような添加剤を含むことができる。このような添加剤は、限定するわけではないが、例えばヘアスプレー及び美容液を含む。
【0073】
ヘッド部30、130、230は、全てがほぼ円筒形であるが、当業者であれば認識するように、長円形などの別の形状を用いることもできる。
【0074】
本発明は、上述した詳細な説明に限定されるものではない。当業者には、変形例が明らかであろう。