(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記変更手段は、前記販売対象に含まれていると判定した場合であって、前記ユーザが所有する有体物に記録されたコンテンツと前記対応するデジタルコンテンツとの交換要求を受信した場合に、前記対応するデジタルコンテンツが前記ユーザに販売されたと判断し、前記ユーザの前記デジタルコンテンツの購入履歴を変更することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
前記判定要求に含まれる、前記ユーザが所有する有体物に記録されたコンテンツを特定するための情報に基づいて、前記販売対象のデジタルコンテンツの中から検索することで、前記販売対象に含まれているか否かを判定する判定手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
前記ユーザごとのデジタルコンテンツの購入履歴を取得し、該購入履歴に記録された購入済みのデジタルコンテンツのうち、各デジタルコンテンツの間の関連性が所定の条件を満たすデジタルコンテンツを特定することで、それぞれのユーザが次に購入する期待値の高いデジタルコンテンツを推測し、該推測したデジタルコンテンツのうち、前記販売対象に含まれる最も新しいデジタルコンテンツに関する情報を、それぞれのユーザに提供することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
前記交換要求を受信した場合、デジタルコンテンツを新規販売した場合の販売対価に所定の係数をかけ合せることで算出される対価を、前記対応するデジタルコンテンツについて前記サーバを管理する販売業者が前記対応するデジタルコンテンツの出版社に支払うべき対価として決定することを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
前記所定の係数は、前記ユーザが所有する有体物が発売されてからの経過年数、または、前記対応するデジタルコンテンツの販売数に基づいて設定されることを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の各実施形態の詳細について添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に際して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0011】
[第1の実施形態]
<1.コンテンツ管理システムの全体構成>
はじめに、コンテンツ管理システムの全体構成について説明する。コンテンツ管理システムは、書籍やCD、DVD等の、いわゆる"コンテンツが記録された有体物"全般を管理可能なシステムである。ただし、第1の実施形態では説明の簡略化のため、有体物として書籍に関する情報を管理する場合について説明する。また、有体物に記録されたコンテンツに対応するデジタルコンテンツとしてデジタル書籍を管理する場合について説明する。
【0012】
図1は、第1の実施形態に係るコンテンツ管理システム100の全体構成を示す図である。
図1に示すように、コンテンツ管理システム100は、販売サーバ110、書籍管理サーバ120、スマートフォン等の携帯端末130、ノート型パソコン等の情報端末140を有する。コンテンツ管理システム100において、各サーバ(販売サーバ110、書籍管理サーバ120)と各端末(携帯端末130、情報端末140)とは、インターネット150を介して通信可能に接続されている。
【0013】
販売サーバ110は、デジタル書籍を販売する販売業者が所有しており、書籍管理サーバ120は、デジタル書籍を生成する出版社が所有しているものとする。また、携帯端末130はユーザ160が所有しており、情報端末140は、ユーザ160が所有する書籍180を買い取る買い取り業者170の店舗に設置されているものとする。
【0014】
販売サーバ110は、販売管理プログラム111と、販売履歴管理データベース(以下、単にDBと略す)112と、販売書籍DB113と、買い取り業者情報DB114とを有する。
【0015】
販売管理プログラム111は、ユーザ160に対して、デジタル書籍を新規販売する処理を行う。また、ユーザ160が所有する書籍180と引き換えに、書籍180に対応するデジタル書籍を販売(以下、「再販売」と称す)する処理を行う。
【0016】
販売履歴管理DB112は、販売管理プログラム111がデジタル書籍を新規販売または再販売した際の販売履歴を記録した販売履歴管理情報を格納する。販売書籍DB113は、販売サーバ110が販売対象としているデジタル書籍である販売書籍及び販売書籍の一覧情報を格納する。買い取り業者情報DB114は、買い取り業者170の各店舗の属性情報を格納する。買い取り業者170は、ユーザ160が所有する書籍180を買い取ったり、書籍180と引き換えにデジタル書籍を再購入する手続きを行ったりする。
【0017】
書籍管理サーバ120は、書籍管理プログラム121と、書籍DB122とを有する。書籍管理プログラム121は、出版社において生成されたデジタル書籍を書籍DB122に格納する。書籍DB122は、出版社において生成されたデジタル書籍及びデジタル書籍の一覧情報を格納する。
【0018】
携帯端末130は、販売サーバ110が有する販売サイトにアクセスすることで、所望のデジタル書籍を購入する。また、リーダアプリケーション131を起動し、販売サーバ110が有する提供サイトにアクセスすることで、購入済みのデジタル書籍をダウンロードし、携帯端末130の表示画面上に表示する。これにより、ユーザ160は、携帯端末130の表示画面上でデジタル書籍を読むことができる。
【0019】
情報端末140は、再購入用アプリケーション141を起動し、販売サーバ110が有する管理サイトにアクセスすることで、ユーザ160が所有する書籍と引き換えにデジタル書籍を再購入するための処理を実行する。
【0020】
なお、以下の説明では、販売サーバ110側から見た処理を"販売"、"再販売"と称し、携帯端末130または情報端末140側から見た処理を"購入"、"再購入"と称することとする。このため、例えば販売サーバ110側から見た場合の"販売履歴"は、携帯端末130または情報端末140側から見た場合、"購入履歴"となる。
【0021】
<2.各サーバのハードウェア構成>
次に、各サーバ(販売サーバ110、書籍管理サーバ120)のハードウェア構成について説明する。
図2は、各サーバのハードウェア構成を示す図である。
【0022】
図2に示すように、各サーバは、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、記憶部204を備える。更に、各サーバは、入力部205、通信部206を備える。なお、各サーバの各部は、バス207を介して相互に接続されている。
【0023】
CPU201は、記憶部204に格納された各種プログラム(販売管理プログラム111、書籍管理プログラム121等)を実行するコンピュータである。
【0024】
ROM202は不揮発性メモリである。ROM202は、記憶部204に格納された各種プログラムを、CPU201が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムなどを格納する。
【0025】
RAM203は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM203は、記憶部204に格納された各種プログラムがCPU201によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
【0026】
記憶部204は、CPU201により実行される各種プログラム及び各種プログラムがCPU201により実行される際に利用される各種情報を格納する。記憶部204が格納する各種情報には、販売サーバ110の場合、販売履歴管理情報、販売書籍、販売書籍の一覧情報、買い取り業者情報等が含まれる。また、書籍管理サーバ120の場合、デジタル書籍、デジタル書籍の一覧情報等が含まれる。
【0027】
入力部205は、各サーバの管理者が各サーバに各種指示を入力する際に用いられる。また、通信部206は、インターネット150を介して、他のサーバまたは各端末(携帯端末130、情報端末140)と通信を行う。
【0028】
<3.各端末のハードウェア構成>
次に、各端末(携帯端末130、情報端末140)のハードウェア構成について説明する。
図3は、コンテンツ管理システム100を構成する各端末のハードウェア構成を示す図である。
【0029】
図3に示すように、各端末は、CPU301、ROM302、RAM303、記憶部304を備える。更に、各端末は、入力部305、表示部306、通信部307を備える。なお、各端末の各部は、バス308を介して相互に接続されている。
【0030】
CPU301は、記憶部304に格納された各種プログラム(例えば、リーダアプリケーション131、再購入用アプリケーション141)を実行するコンピュータである。ROM302は不揮発性メモリである。ROM302は、記憶部304に格納された各種プログラムを、CPU301が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOSやEFI等のブートプログラムなどを格納する。
【0031】
RAM303は、DRAMやSRAM等の主記憶装置である。RAM303は、記憶部304に格納された各種プログラムがCPU301によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
【0032】
記憶部304は、CPU301により実行される各種プログラム及び各種プログラムがCPU301により実行される際に利用される各種情報を格納する。
【0033】
入力部305は、各端末のユーザが各端末に各種指示を入力する際に用いられる。また、表示部306は、例えば各端末がインターネット150を介して販売サーバ110にアクセスすることで取得した各種表示画面等を表示する。通信部307は、インターネット150を介して、販売サーバ110と通信を行う。
【0034】
<4.各DBに格納される情報の説明>
次に、各サーバのDB(販売履歴管理DB112、販売書籍DB113、買い取り業者情報DB114、書籍DB122)に格納される情報のうち、販売履歴管理情報、販売書籍の一覧情報、買い取り業者情報、デジタル書籍の一覧情報の詳細について説明する。
【0035】
(1)販売履歴管理情報
はじめに販売サーバ110の販売履歴管理DB112に格納される販売履歴管理情報400について説明する。
図4は、販売履歴管理情報400の一例を示す図である。
【0036】
図4に示すように、販売履歴管理情報400はユーザIDごとに分けて管理されており、それぞれの販売履歴管理情報(
図4の例では、400_1〜400_n)はユーザIDと対応付けられている。また、それぞれの販売履歴管理情報には、情報の項目として、"販売年月日"、"販売書籍(書籍ID)"、"販売店舗(店舗ID)"、"新規販売/再販売"等が含まれる。
【0037】
"販売年月日"には、ユーザにデジタル書籍を新規販売または再販売した日付が記録される。"販売書籍(書籍ID)"には、ユーザに新規販売または再販売したデジタル書籍を特定するための識別子が記録される。"販売店舗(店舗ID)"には、ユーザにデジタル書籍を新規販売または再販売した店舗を特定するための識別子が記録される。なお、ユーザにデジタル書籍を新規販売した場合には、"販売店舗(店舗ID)"には販売業者を示す識別子が記録される。また、ユーザにデジタル書籍を再販売した場合には、ユーザ160が所有する書籍と引き換えにデジタル書籍を再購入する手続きを行った買い取り業者170の店舗を特定するための識別子が記録される。
【0038】
"新規販売/再販売"には、ユーザにデジタル書籍を新規販売したのか、再販売したのかを区別するための、販売方法を示す情報が記録される。
【0039】
(2)販売書籍の一覧情報
次に、各出版社が有するデジタル書籍のうち、販売業者が販売する販売書籍として販売書籍DB113に格納するデジタル書籍の一覧である、販売書籍の一覧情報500について説明する。
図5は、販売書籍の一覧情報500の一例を示す図である。
【0040】
図5に示すように、販売書籍の一覧情報500は出版社ごとに管理されており、それぞれの販売書籍の一覧情報(
図5の例では、販売書籍の一覧情報500_1〜500_m)は、出版社名及び出版社IDと対応付けられている。また、それぞれの販売書籍の一覧情報には、情報の項目として"書籍ID"、"タイトル"、"著者"、"ジャンル"、"出版日"等の属性情報の項目が含まれる。
【0041】
"書籍ID"には、デジタル書籍を特定するための識別子が格納される。"タイトル"には、デジタル書籍の表題が格納される。"著者"には、デジタル書籍の著作者名が格納される。"ジャンル"には、デジタル書籍が属する分野に関する情報が格納される。"出版日"には、デジタル書籍の出版日が格納される。
【0042】
(3)買い取り業者情報
次に、買い取り業者情報DB114に格納される買い取り業者情報600について説明する。
図6は、買い取り業者情報600の一例を示す図である。
【0043】
図6に示すように、買い取り業者情報600には、情報の項目として、"買い取り業者名"、"店舗名"、"店舗ID"、"所在地"、"連絡先"が含まれる。
【0044】
"買い取り業者名"には、販売業者との間で、デジタル書籍を再購入する手続きを代行する取り決めを交わした買い取り業者170の名称が格納される。"店舗名"には、買い取り業者170が有する各店舗の名称が格納される。"店舗ID"には、各店舗を特定するための識別子が格納される。"所在地"、"連絡先"には、買い取り業者170の各店舗の住所、電話番号が格納される。
【0045】
(4)デジタル書籍の一覧情報
次に、各出版社が書籍DB122に格納するデジタル書籍の一覧である、デジタル書籍の一覧情報700について説明する。
図7は、デジタル書籍の一覧情報700の一例を示す図である。
【0046】
図7に示すように、デジタル書籍の一覧情報700には、情報の項目として、"番号"、"書籍ID"、"タイトル"、"著者"、"ジャンル"、"出版日"等の属性情報の項目が含まれる。"番号"には、出版社が生成したデジタル書籍についての通し番号が格納される。
【0047】
"書籍ID"には、デジタル書籍を特定するための識別子が格納される。"タイトル"には、デジタル書籍の表題が格納される。"著者"には、デジタル書籍の著作者名が格納される。"ジャンル"には、デジタル書籍が属する分野に関する情報が格納される。"出版日"には、デジタル書籍の出版日が格納される。
【0048】
<5.販売サーバの機能構成>
次に、販売管理プログラム111がCPU201により実行されることで販売サーバ110において実現される機能について説明する。販売サーバ110は、インターネット150を介して外部からアクセス可能なサイトとして、販売サイトと、提供サイトと、管理サイトとを有し、これらのサイトを介して各種機能を実現する。そこで、以下では、はじめに販売サーバ110が有するサイトについて説明し、続いてそれぞれのサイトで実現される機能について説明する。
【0049】
(1)販売サーバが有する各サイトの説明
図8は、販売サーバ110が有する各サイトを示した図である。販売サーバ110は、ユーザ160にデジタル書籍を新規販売するための、携帯端末130からアクセス可能なサイトとして販売サイトを有する。ユーザ160は、携帯端末130を介してアクセスした販売サイトにおいて、デジタル書籍を新規購入する手続き(ユーザIDの登録、新規購入するデジタル書籍の選択、対価の支払い等)を行う。
【0050】
また、販売サーバ110は、ユーザ160に新規販売または再販売したデジタル書籍をユーザ160がダウンロードできるよう、携帯端末130からアクセス可能なサイトとして提供サイトを有する。ユーザ160は、例えば販売サイトにおいて新規購入する手続きを行った後、提供サイトにアクセスすることで購入済みのデジタル書籍をダウンロードする。これにより、ユーザ160は、購入済みのデジタル書籍を自由に読むことができる。
【0051】
更に、販売サーバ110は、ユーザ160が所有する書籍と引き換えにデジタル書籍を再購入する手続きを買い取り業者170が行うことができるよう、情報端末140からアクセス可能なサイトとして管理サイトを有する。なお、管理サイトにアクセス可能な情報端末は、買い取り業者情報600に登録されている情報端末に限定される。
【0052】
情報端末140では、ユーザ160が所有する書籍のデジタル化可否を判定するための判定要求を管理サイトに送信する。また、判定の結果、ユーザ160が所有する書籍のデジタル化が可能であると判定された場合、情報端末140では、ユーザ160が所有する書籍のデジタル化要求を、管理サイトに送信する。なお、書籍のデジタル化可否は、当該書籍に対応するデジタル書籍の有無(販売書籍に含まれているか否か)に基づいて判定される。また、書籍のデジタル化要求とは、書籍に対応するデジタル書籍についての再購入の要求(書籍と該書籍に対応するデジタル書籍との交換要求)を指す。
【0053】
(2)販売サーバの機能構成
図9は、販売サーバ110の機能構成を示す図である。
図9に示すように、販売サーバ110は、再販売部910とダウンロード管理部920とを有する。再販売部910は更に、デジタル化可否判定部911と履歴管理部912とを有する。
【0054】
デジタル化可否判定部911は、管理サイトにおいて実行される機能であり、ユーザが所有する書籍に対応するデジタル書籍の有無を判定する。
【0055】
具体的には、買い取り業者170の店舗に設置された情報端末140を介して、ユーザ160が所有する書籍180を特定するための特定情報(書籍のタイトル、著者、出版社等)を受信する。また、デジタル化可否を判定するための判定要求を受信する。そして、販売書籍の一覧情報500のうち、受信した特定情報により特定される出版社の販売書籍の一覧情報(例えば、販売書籍の一覧情報500_1)を販売書籍DB113より読み出す。更に、受信した特定情報により特定される書籍のタイトル、著者に基づいて、読み出した販売書籍の一覧情報500_1内を検索する。これにより、ユーザ160が所有する書籍180に対応するデジタル書籍の有無(デジタル化可否)を判定する。更に、判定結果を、判定要求の送信元である情報端末140に送信する。なお、特定情報として書籍IDのみが含まれていた場合には、書籍IDに基づいて、販売書籍の一覧情報500に含まれるすべての出版社の販売書籍の一覧情報500_1〜500_mを検索対象として検索を行う。
【0056】
履歴管理部912は、販売サイト及び管理サイトにおいて実行される機能であり、販売履歴管理情報400を管理する。具体的には、ユーザ160に対してデジタル書籍を新規販売した場合に、販売年月日、書籍ID、店舗ID、新規販売した旨の情報を、販売履歴管理情報400に記録する。また、ユーザ160に対してデジタル書籍を再販売した場合に、販売年月日、書籍ID、店舗ID、再販売した旨の情報を、販売履歴管理情報400に記録する。
【0057】
なお、履歴管理部912では、情報端末140よりデジタル化要求を受信した場合に、当該デジタル化要求に含まれる特定情報により特定されるデジタル書籍を再販売したと判断する。履歴管理部912では、買い取り業者情報DB114に格納された買い取り業者情報600に登録されている店舗IDが含まれているデジタル化要求のみを受信する。また、履歴管理部912では、再販売したと判断した場合にデジタル書籍をダウンロード可能にする。なお、"デジタル書籍をダウンロード可能にする"とは、ダウンロード管理部920による送信の対象にすることをいい、デジタル書籍がユーザ160に対して提供可能になることをいう。
【0058】
ダウンロード管理部920は、提供サイトにおいて実行される機能であり、ユーザ160の携帯端末130からのダウンロード要求に応じて、デジタル書籍を送信する。具体的には、販売履歴管理DB112に格納された販売履歴管理情報400の中から、ダウンロード要求に際して入力されたユーザID(例えば、X0001)に対応する販売履歴管理情報(例えば、販売履歴管理情報400_1)を読み出す。そして、読み出した販売履歴管理情報400_1を携帯端末130に提供する。
【0059】
なお、携帯端末130に提供された販売履歴管理情報400_1は、ユーザID="X0001"のユーザ160の購入済みデジタル書籍一覧として表示される。携帯端末130のユーザ160は、購入済みデジタル書籍一覧に基づいて、所望するデジタル書籍を選択し、ダウンロード要求を行う。これにより、ユーザIDとユーザ160により選択されたデジタル書籍の書籍IDとを含むダウンロード要求が、携帯端末130から販売サーバ110に送信される。
【0060】
これを受けて、ダウンロード管理部920では、書籍IDにより特定されるデジタル書籍を、ダウンロード要求の送信元である携帯端末130に送信する。
【0061】
<6.販売サーバにおける各種処理の説明>
次に、販売サーバ110の各部(デジタル化可否判定部911、履歴管理部912、ダウンロード管理部920)により実行される各種処理(デジタル化可否判定処理、販売履歴管理処理、ダウンロード処理)の流れについて説明する。
【0062】
(1)デジタル化可否判定部によるデジタル化可否判定処理の流れ
はじめに、デジタル化可否判定部911によるデジタル化可否判定処理の流れについて説明する。ここでは、判定要求に含まれる特定情報として書籍のタイトル、著者、出版社が含まれる場合について説明する。
【0063】
図10は、デジタル化可否判定部911によるデジタル化可否判定処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1001において、デジタル化可否判定部911は、管理サイトにおいて、情報端末140よりデジタル化可否を判定するための判定要求を受信したか否かを判定する。判定要求を受信していないと判定した場合には、判定要求を受信するまで待機する。
【0064】
一方、ステップS1001において判定要求を受信したと判定した場合には、ステップS1002に進み、判定要求に含まれる特定情報に基づいて、判定対象の書籍の出版社を特定する。ステップS1003において、デジタル化可否判定部911は、販売書籍の一覧情報500のうち、特定した出版社の販売書籍の一覧情報(例えば、販売書籍の一覧情報500_1)を読み出す。
【0065】
ステップS1004において、デジタル化可否判定部911は、判定要求に含まれる特定情報(書籍のタイトル、著者)に基づいて、読み出した販売書籍の一覧情報500_1内を検索することで、判定対象の書籍に対応するデジタル書籍の有無を判定する。
【0066】
ステップS1005において、デジタル化可否判定部911が、判定対象の書籍に対応するデジタル書籍があると判定した場合には、ステップS1006に進む。ステップS1006において、デジタル化可否判定部911は、判定要求された書籍をデジタル化することが可能であると判定する。
【0067】
一方、ステップS1005において、デジタル化可否判定部911が、判定対象の書籍に対応するデジタル書籍がないと判定した場合には、ステップS1007に進む。ステップS1007において、デジタル化可否判定部911は、判定対象の書籍をデジタル化することが不可能であると判定する。
【0068】
ステップS1008において、デジタル化可否判定部911は、ステップS1006またはステップS1007における判定結果を、判定要求の送信元である情報端末140に送信する。
【0069】
(2)履歴管理部による販売履歴管理処理の流れ
次に、履歴管理部912による販売履歴管理処理の流れについて説明する。なお、ここでは、管理サイトにおいて実行される再販売時の販売履歴管理処理の流れについて説明する(販売サイトにおいて実行される新規販売時の販売履歴管理処理は、従来と同様であるため、説明を割愛する)。
【0070】
図11は、履歴管理部912による販売履歴管理処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1101において、履歴管理部912は、管理サイトにおいて、情報端末140よりデジタル化要求を受信したか否かを判定する。デジタル化要求には、再購入を要求するユーザのユーザIDと、再購入するデジタル書籍を特定するための特定情報(書籍ID)と、送信元の情報端末140を設置する買い取り業者170の店舗IDとが含まれる。デジタル化要求を受信していないと判定した場合には、デジタル化要求を受信するまで待機する。
【0071】
一方、ステップS1101においてデジタル化要求を受信したと判定した場合には、ステップS1102に進み、デジタル化要求に含まれるユーザID、特定情報(書籍ID)及び店舗IDを抽出する。
【0072】
ステップS1103において、履歴管理部912は、店舗IDが買い取り業者情報600に登録されていることを確認したうえで、抽出したユーザIDに対応する販売履歴管理情報を販売履歴管理DB112より読み出す。
【0073】
ステップS1104において、履歴管理部912は、デジタル化要求に含まれる特定情報(書籍ID)に基づいて、販売書籍DB113内のデジタル書籍をダウンロード可能にする。
【0074】
ステップS1105において、履歴管理部912は、ステップS1103において読み出した販売履歴管理情報の"販売年月日"に、デジタル化要求のあった年月日を記録する。また、販売履歴管理情報の"販売書籍(書籍ID)"に、ステップS1102において抽出した書籍IDを記録する。また、"販売店舗(店舗ID)"に、ステップS1102において抽出した店舗IDを記録する。更に、販売履歴管理情報の"新規販売/再販売"に、再販売である旨を記録する。これにより、販売履歴管理情報が更新される。
【0075】
(2)ダウンロード管理部によるダウンロード処理の流れ
図12は、ダウンロード管理部920によるダウンロード処理の流れを示すフローチャートである。ステップS1201において、ダウンロード管理部920は、ユーザ160より購入済みデジタル書籍の一覧表示要求を受信したか否かを判定する。ユーザ160が、提供サイトにアクセスしユーザIDを入力したうえで、購入済みデジタル書籍の一覧表示要求を行った場合、ダウンロード管理部920では、購入済みデジタル書籍の一覧表示要求を受信する。
【0076】
ステップS1202において、ダウンロード管理部920は、購入済みデジタル書籍の一覧表示要求に含まれるユーザIDを抽出する。また、ステップS1203において、ダウンロード管理部920は、抽出したユーザIDに対応する販売履歴管理情報を、販売履歴管理DB112より読み出す。更に、読み出した販売履歴管理情報を、当該ユーザの購入済みデジタル書籍一覧として当該ユーザの携帯端末130に送信する。これにより、当該ユーザの携帯端末130には、購入済みデジタル書籍一覧が表示される。
【0077】
ステップS1204において、ダウンロード管理部920は、当該ユーザの携帯端末130より、いずれかのデジタル書籍を指定してダウンロード要求が送信されたか否かを判定する。
【0078】
ステップS1204において、ダウンロード要求が送信されたと判定した場合には、ステップS1205に進み、ダウンロード要求に含まれるユーザIDを確認したうえで、書籍IDを抽出する。ステップS1206において、ダウンロード管理部920は、抽出した書籍IDに対応するデジタル書籍を、ダウンロード要求の送信元の携帯端末130に送信する。これにより、ユーザ160は、所有する書籍に対応するデジタル書籍を入手することができる。
【0079】
<7.携帯端末の表示画面>
次に、携帯端末130の表示画面について説明する。
図13は、販売サーバ110が有する提供サイトにアクセスした場合の、携帯端末130の表示画面の表示例を示す図である。ユーザ160は、ユーザIDを入力することで提供サイトにアクセスし、購入済みデジタル書籍の一覧表示要求を送信することで、携帯端末130の表示画面上にユーザ160の購入済みデジタル書籍一覧を表示することができる。
【0080】
図13(a)は、ユーザ160が所有する書籍180に対応するデジタル書籍を再購入する前に、提供サイトにアクセスすることで表示される購入済みデジタル書籍一覧の表示例を示す図である。
図13(a)に示すように、一覧表示領域1320には、デジタル書籍を再購入する前のユーザID="X0001"の販売履歴管理情報400_1に記録されたデジタル書籍を示すアイコンが表示される。
【0081】
一方、
図13(b)は、ユーザ160が所有する書籍180に対応するデジタル書籍を再購入した後に、提供サイトにアクセスすることで表示される購入済みデジタル書籍一覧の表示例を示す図である。
図13(b)に示すように、デジタル書籍を再購入することで販売履歴管理情報400_1には、再購入されたデジタル書籍(書籍ID="B0014")に関する情報が追加される。この結果、一覧表示領域1320には、再購入されたデジタル書籍のアイコン1321が新たに表示される。
【0082】
<8.情報端末の機能構成>
次に、再購入用アプリケーション141がCPU301により実行されることで情報端末140において実現される機能について説明する。
図14は、情報端末140の機能構成を示す図である。
図14に示すように、情報端末140は、判定要求部1411と、判定結果表示部1412と、デジタル化要求部1413とを有する。情報端末140では、販売サーバ110が有する管理サイトにアクセスすることで各部の機能を実行する。
【0083】
判定要求部1411は、ユーザ160が所有する書籍180のデジタル化可否を判定するための判定要求を販売サーバ110に送信する。具体的には、ユーザ160が所有する書籍180を特定するための特定情報(書籍のタイトル、著者、出版社等)を入力し、入力した特定情報を判定要求とともに販売サーバ110に送信する。なお、当該書籍に既に書籍IDが付されている場合には、特定情報として書籍IDが送信されてもよい。
【0084】
判定結果表示部1412は、判定要求の送信に応じて販売サーバ110より判定結果が送信された場合に、情報端末140に判定結果を表示する。
【0085】
デジタル化要求部1413は、販売サーバ110より送信された判定結果が、デジタル化可能であった場合に、デジタル書籍についての再購入の要求であるデジタル化要求の指示を受け付ける。デジタル化要求部1413は、デジタル化要求の指示を受け付けた場合、ユーザIDと書籍IDと店舗IDとを含むデジタル化要求を販売サーバ110に送信する。
【0086】
<9.情報端末の表示画面>
次に、情報端末140の表示画面について説明する。
図15は、販売サーバ110が有する管理サイトにアクセスした場合に情報端末140に表示される表示画面の表示例を示す図である。買い取り業者170は、ユーザ160が所有する書籍180を受け取ると、再購入用アプリケーション141を起動し、販売サーバ110が有する管理サイトにアクセスする。これにより、書籍情報入力画面1501が表示される。
【0087】
書籍情報入力画面1501に示すように、ユーザ160が所有する書籍180のデジタル化可否を判定するための判定要求を行うにあたり、買い取り業者170は、書籍情報入力画面1501において、当該書籍に書籍IDが付与されているか否かを入力する。
【0088】
ユーザ160が所有する書籍に書籍IDが付与されている場合、書籍情報入力画面1501において、買い取り業者170は、"あり"を選択したうえで、"次へ"ボタンを押圧する。一方、ユーザ160が所有する書籍に書籍IDが付与されていない場合、買い取り業者170は、"なし"を選択したうえで、"次へ"ボタンを押圧する。
【0089】
買い取り業者170により"あり"が選択され、"次へ"ボタンが押圧されると、情報端末140には、書籍情報入力画面1502が表示される。書籍情報入力画面1502において、買い取り業者170は、ユーザ160より受け取った書籍に付与された書籍IDを入力し、"送信"ボタンを押圧する。これにより、特定情報(書籍ID)を含む判定要求が販売サーバ110に送信される。
【0090】
一方、買い取り業者170により"なし"が選択され、"次へ"ボタンが押圧されると、情報端末140には、書籍情報入力画面1503が表示される。書籍情報入力画面1503において、買い取り業者170は、ユーザ160より受け取った書籍のタイトル、著者、出版社を入力する。なお、書籍情報入力画面1503において、書籍のタイトルを入力する場合、当該書籍がシリーズにより販売されている書籍の場合にあっては、当該書籍の巻数もあわせて入力する。これにより、ユーザ160より受け取った書籍を特定するための特定情報(書籍のタイトル、著者、出版社)を含む判定要求が、販売サーバ110に送信される。
【0091】
特定情報を含む判定要求が販売サーバ110に送信されたことに伴って、販売サーバ110より判定結果が送信されると、情報端末140では、書籍情報入力画面1504が表示される。
【0092】
書籍情報入力画面1504に示すように、販売サーバ110において、ユーザ160が所有する書籍に対応するデジタル書籍があったと判定された場合には、デジタル化が可能である旨が表示される。また、デジタル化を行うか否かをユーザ160に問い合わせるメッセージが表示される。
【0093】
問い合わせに対して、ユーザ160がデジタル化しない旨の回答をした場合、買い取り業者170は、"しない"ボタンを押圧する。この場合、情報端末140の表示画面は、書籍情報入力画面1501に戻る。
【0094】
一方、問い合わせに対して、ユーザ160がデジタル化する旨の回答をした場合、買い取り業者170は、"する"ボタンを押圧する。この場合、情報端末140の表示画面は、書籍情報入力画面1505に遷移する。
【0095】
書籍情報入力画面1505において、買い取り業者170は、ユーザ160のユーザIDを入力する。その後、買い取り業者170が"送信"ボタンを押圧すると、販売サーバ110に対して、ユーザID、書籍ID(検索されたデジタル書籍の書籍ID)及び店舗IDを含むデジタル化要求が送信される。
【0096】
デジタル化要求の送信が完了すると、情報端末140の表示画面には書籍情報入力画面1506が表示される。書籍情報入力画面1506には、デジタル書籍を再購入する手続きが完了した旨のメッセージが表示される。また、ユーザ160が所有していた書籍180に対応するデジタル書籍の書籍ID(検索されたデジタル書籍の書籍ID)が表示される。
【0097】
書籍情報入力画面1506において、買い取り業者170が"終了"ボタンを押圧すると、書籍情報入力画面1501に戻る。
【0098】
<10.コンテンツ管理システムにおける処理の流れ>
次に、コンテンツ管理システム100全体の処理の流れについて説明する。なお、ここでは、判定要求に含まれる特定情報として、書籍のタイトル、著者、出版社が送信される場合について説明する。
図16は、コンテンツ管理システム100全体の処理の流れを示す図である。
【0099】
ステップS1601において、ユーザ160は、自身が所有する書籍180を買い取り業者170に持ち込む。ステップS1602において、買い取り業者170は、販売サーバ110の管理サイトにアクセスした後、持ち込まれた書籍180を特定する特定情報を情報端末140に入力し、判定要求の送信を指示する。ステップS1603において、情報端末140は、特定情報を含む判定要求を販売サーバ110に送信する。
【0100】
判定要求を受信した販売サーバ110は、ステップS1604において、判定要求の特定情報により特定される出版社の販売書籍の一覧情報(例えば、販売書籍の一覧情報500_1)を読み出す。更に、ステップS1605において、判定要求の特定情報により特定される書籍に対応するデジタル書籍が、販売書籍の一覧情報500_1内に含まれるか否か(デジタル化可否)を判定する。
【0101】
ステップS1606において、販売サーバ110は、ステップS1605における判定結果を情報端末140に送信する。判定結果を受信した情報端末140では、ステップS1607において、受信した判定結果を表示する。
【0102】
デジタル書籍がないと判定された場合、デジタル化要求を送信することはできないため、ユーザ160は、持ち込んだ書籍を、従来通りのやり方で買い取り業者170に買い取ってもらうか、持ち込んだ書籍を持ち帰るかを選択することとなる。買い取り業者170による買い取りを希望した場合、ユーザ160は持ち込んだ書籍と引き換えに対価を受け取る。
【0103】
一方、デジタル書籍があると判定された場合、ユーザ160は、デジタル化要求を行うか否かを選択する。デジタル化要求を行わない場合、ユーザ160は、持ち込んだ書籍を従来通りのやり方で買い取り業者170に買い取ってもらうか、持ち込んだ書籍を持ち帰るかを選択することとなる。
【0104】
一方、デジタル化要求を行う場合には、ステップS1608において、買い取り業者170が、ユーザ160のユーザIDを情報端末140に入力し、デジタル化要求の送信を指示する。
【0105】
ステップS1609において、情報端末140は、販売サーバ110に対してデジタル化要求を送信する。デジタル化要求には、書籍を特定する特定情報(書籍ID)と、ユーザIDと、買い取り業者170の店舗を示す店舗IDとが含まれる。
【0106】
デジタル化要求を受信した販売サーバ110は、ステップS1610において、デジタル化要求の特定情報(書籍ID)に応じた販売書籍DB113内のデジタル書籍をダウンロード可能にする。また、ステップS1611において、販売サーバ110は、販売履歴管理情報を更新する。また、ステップS1612においてデジタル書籍を再購入する手続きが完了した旨の通知を情報端末140に送信する。更に、ステップS1613において、情報端末140はデジタル書籍を再購入する手続きが完了した旨の表示を行う。これにより、ユーザ160は、デジタル書籍を再購入する手続きが完了したことを認識することができる。
【0107】
デジタル書籍を再購入する手続きが完了したことを認識したユーザ160は、ステップS1614において、携帯端末130に対してリーダアプリケーション131の起動指示を入力する。ユーザ160からの起動指示に基づいてリーダアプリケーション131が起動すると、ステップS1615において、携帯端末130は販売サーバ110に対して、購入済みデジタル書籍の一覧表示要求を送信する。なお、購入済みのデジタル書籍の一覧表示要求には、ユーザ160のユーザIDが含まれるものとする。
【0108】
ユーザ160の購入済みデジタル書籍の一覧表示要求を受信した販売サーバ110は、ステップS1616において、ユーザIDに対応する販売履歴管理情報を販売履歴管理DB112より読み出す。そして、読み出した販売履歴管理情報をユーザ160の購入済みデジタル書籍一覧として、携帯端末130に送信する。
【0109】
購入済みデジタル書籍一覧を受信した携帯端末130は、ステップS1617において、表示画面に購入済みデジタル書籍一覧を表示する。表示画面に表示された購入済みデジタル書籍一覧を閲覧したユーザ160は、ステップS1618において、ダウンロードを希望するデジタル書籍を選択する。
【0110】
ダウンロードを希望するデジタル書籍が選択されると、ステップS1619において、携帯端末130は、選択されたデジタル書籍の書籍IDとユーザIDとを含むダウンロード要求を販売サーバ110に送信する。ダウンロード要求を受信した販売サーバ110は、ステップS1620において、書籍IDに対応するデジタル書籍を携帯端末130に送信する。
【0111】
デジタル書籍を受信した携帯端末130は、ステップS1621において、受信したデジタル書籍を表示する。
【0112】
<11.コンテンツ管理システムにおける対価の流れ>
次に、コンテンツ管理システム100における対価の流れについて説明する。
図17は、コンテンツ管理システム100における対価の流れを模式的に示した図である。
【0113】
図17に示すように、ユーザ160は、書籍180を買い取り業者170に持ち込み(矢印1761)、デジタル化要求を行うことで、その場で、販売業者1710よりデジタル書籍を入手することができる(矢印1769)。つまり、ユーザ160は、自身が所有する書籍180と引き換えに、書籍180に対応するデジタル書籍をダウンロードする権利を直ちに得ることができる。
【0114】
買い取り業者170は、ユーザ160により持ち込まれた書籍180がデジタル化可能であり、かつ、ユーザ160がデジタル化を希望した場合には、ユーザ160に対して対価を支払うことなく書籍180を入手することができる。
【0115】
なお、買い取り業者170は、入手した書籍180を従来通り店舗にて販売する。この結果、第三者1750に販売できた場合には(矢印1762)、第三者1750より対価の支払いを受け取ることができる(矢印1763)。
【0116】
つまり、買い取り業者170は、ユーザ160に対して対価を支払うことなく書籍180を入手し、第三者1750に対して書籍180を販売することで、第三者1750より対価の支払いを受け取ることができる。ただし、買い取り業者170では、販売業者1710が有する管理サイトを利用するための利用料を支払う(矢印1764)。買い取り業者情報600への登録は、販売業者1710への利用料の支払いを条件としており、管理サイトは、買い取り業者情報600への登録を条件に動作し、情報端末140からのアクセスを受け付けるよう構成されているからである。
【0117】
ただし、買い取り業者170が販売業者1710に支払うのは、管理サイトの利用料に限定されない。管理サイトの利用料(固定)を支払う代わりに、書籍180を販売することで第三者1750より受け取った対価の一部を、買い取り業者170がレベニューシェアとして販売業者1710に支払うようにしてもよい。あるいは、販売業者1710がオークションサイトを有する場合にあっては、書籍180を当該オークションサイトに出品する際の手数料として、販売業者1710に支払うようにしてもよい。
【0118】
一方、販売業者1710は、デジタル書籍を出版社1720より購入する(矢印1765、1766)。販売業者1710は、買い取り業者170からのデジタル化要求に応じて出版社1720からデジタル書籍を購入するにあたり、デジタル化要求のあったタイミングにおける対価(再販対価)を、出版社1720に対して支払う。なお、再販対価は、販売業者1710と出版社1720との間で予めルール化されているものとする。例えば、デジタル化要求のあった書籍が発売されてからの経過年数や再販売されたデジタル書籍の再販売数等を加味して、デジタル書籍を新規販売した場合の販売対価に所定の係数をかけ合せることで再販対価を算出するようにしてもよい。この場合、経過年数が長ければ長いほど、所定の係数は小さく設定される。汚れている等の理由によりデジタル化要求のあった書籍の価値も低くなっていると考えられるからである。また、再販売数が多ければ多いほど、所定の係数は小さく設定される。中古書籍の供給が需要を上回っている可能性が高いと考えられるからである。
【0119】
また、これ以外の方法として、再販対価は、例えば書籍ごとに設定された手数料に基づいて決定されるようにしてもよい。あるいは、固定の対価に決定されていてもよい。いずれにしても、再販対価は、通常のデジタル書籍の販売対価よりも安価に決定されているものとし、決定された再販対価は、再販売時に販売履歴管理情報400_1に記録されるものとする。
【0120】
更に、販売業者1710では、デジタル化要求のあったデジタル書籍をダウンロード可能にし、所定のユーザIDを含むダウンロード要求を受信した場合に、ダウンロード要求の送信元である携帯端末130にデジタル書籍を送信する(矢印1769)。
【0121】
なお、出版社1720では、所定の対価を支払うことで(矢印1767)、ユーザ160の携帯端末130にデジタル書籍に関する広告を出力するよう、販売業者1710に要求することができる(矢印1768)。これを受けて、販売業者1710の販売サーバ110では、ユーザ160の携帯端末130に対して、出版社1720のデジタル書籍に関する広告を出力する(矢印1770)。
【0122】
<12.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るコンテンツ管理システム100では、
・ユーザが所有する書籍に対応するデジタル書籍があった場合、書籍と引き換えに、当該ユーザに対して、デジタル書籍をダウンロードする権利を付与する構成とした。
・買い取り業者の店舗に情報端末を設置し、当該情報端末において、ユーザが所有する書籍に対応するデジタル書籍の有無についての判定結果を表示できるように構成した。また、ユーザが所有する書籍に対応するデジタル書籍についての再購入の要求であるデジタル化要求を送信できるように構成した。
・販売サーバにおいて、情報端末からの判定要求に応じて、デジタル書籍の有無を判定するように構成した。また、情報端末からのデジタル化要求に応じて、デジタル書籍をダウンロード可能にし、所定のユーザからのダウンロード要求に応じてデジタル書籍を送信するように構成した。
【0123】
この結果、ユーザが所有する書籍をデジタル化するにあたり、ユーザは、当該書籍を買い取り業者に持ち込むだけで、対価を支払うことなく、デジタル書籍を直ちに入手することが可能となる。つまり、コンテンツをデジタル化するにあたり、ユーザの負担を軽減させることが可能となる。
【0124】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態に係るコンテンツ管理システム100において、販売業者は、出版社からの対価の支払いを受けて、当該出版社が提供するデジタル書籍に関する広告をユーザの携帯端末に出力する構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば販売業者は、販売サーバの販売履歴管理DB112に格納されているユーザごとの販売履歴管理情報400を解析することで、各ユーザに適した情報を出力するようにしてもよい。以下、第2の実施形態に係るコンテンツ管理システムについて、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0125】
<1.販売サーバの機能構成>
はじめに、第2の実施形態に係る販売サーバ1810の機能構成について説明する。
図18は、第2の実施形態に係る販売サーバ1810の機能構成を示す図である。なお、
図18に示す機能構成のうち、
図8の構成要素と同じ構成要素については、同じ参照番号を付すこととし、ここでは説明を省略する。
【0126】
図8との相違点は、情報提供部1811が新たに付加されている点である。情報提供部1811は、販売履歴管理DB112においてユーザごとに格納されている販売履歴管理情報400を解析し、ユーザごとのニーズに則した情報をユーザの携帯端末に提供する。
【0127】
図19は、ユーザID="X0101"のユーザの販売履歴管理情報400_101の一例を示す図である。
図19の例では、ユーザID="X0101"のユーザは、書籍ID="B0001_15"〜"B0001_17"のデジタル書籍を定期的に購入している。なお、書籍ID="B0001_15"とは、書籍ID="B0001"の第15巻であることを示しているものとする。
【0128】
したがって、書籍ID="B0001"の第18巻のデジタル書籍が発売された場合、ユーザID="X0101"のユーザがこれを購入する期待値は高い。このため、書籍ID="B0001"の第18巻のデジタル書籍の発売日を知らせることは、当該ユーザにとって有益であると推測される。
【0129】
また、
図19の例では、書籍ID="B0025"の第11巻のデジタル書籍を購入した後に、書籍ID="B0025"の第1巻から第10巻をまとめて再購入している。つまり、ユーザID="X0101"のユーザは、書籍ID="B0025"の購入方法を、書籍からデジタル書籍に切り替えたと推測することができる。この場合、ユーザID="X0101"のユーザは、書籍ID="B0001"についても、途中からデジタル書籍に切り替えている可能性が高い。つまり、書籍ID="B0001_1"〜"B0001_14"のデジタル書籍について再購入する期待値は高いといえる。したがって、書籍ID="B0001_1"〜"B0001_14"のデジタル化を推奨することは、当該ユーザにとって有益であると推測される。
【0130】
更に、
図19の例では、書籍ID="B0008"のデジタル書籍を購入している。書籍ID="B0008"のデジタル書籍はシリーズでの販売ではない。このような場合、書籍ID="B0008"のデジタル書籍と同じジャンルの他の著者のデジタル書籍や、同じ著者の他のデジタル書籍を購入する期待値が高い。したがって、このようなデジタル書籍を紹介することは、当該ユーザにとって有益であると推測される。
【0131】
このように、情報提供部1811では、ユーザごとの販売履歴管理情報400に記録された購入済みのデジタル書籍の属性情報を解析して購入済みの各デジタル書籍間の関連性(同じ著者、同じジャンル、同じシリーズ、定期購入されている、等)を見つけ出す。そして、関連性が所定の条件を満たす場合(同じ著者のデジタル書籍を10冊以上持っている、同じシリーズのデジタル書籍を10冊以上持っている、ある種類のデジタル書籍を半年以上定期購入している等の場合)に、当該関連性の高いデジタル書籍を特定する。更に、特定したデジタル書籍に基づいて、当該ユーザが次に購入する期待値の高いデジタル書籍であって、出版日が最も新しいデジタル書籍を販売対象のデジタル書籍の中から検索して当該ユーザに情報提供する。これにより、情報提供部1811では、ユーザにとって有益な情報を判定することが可能となり、販売業者は、効果的なリコメンドを提供することが可能となる。
【0132】
また、販売業者は、従来、販売履歴管理情報400として、自社にて販売したデジタル書籍についての情報しか持ち合わせていなかったところ、コンテンツ管理システム100によれば、過去に他社にて販売された書籍に関する情報を取得することが可能となる。また、あわせて中古書籍の流れを把握することが可能となる。この結果、各ユーザの購買動向をより的確に判断することができるようになることから、販売業者では、より有益なリコメンドを提供することが可能となる。
【0133】
<2.情報提供処理>
図20は、情報提供部1811による情報提供処理の流れを示すフローチャートである。ステップS2001において、情報提供部1811は、所定の周期が経過すると、販売履歴管理DB112に格納されている販売履歴管理情報400をユーザIDごとに読み出す。
【0134】
ステップS2002において、情報提供部1811は、読み出した販売履歴管理情報400をユーザIDごとに解析し、それぞれのユーザが次に購入する可能性の高いデジタル書籍または次に再購入する可能性の高いデジタル書籍を解析する。
【0135】
ステップS2003において、情報提供部1811は、解析の結果、次に購入または再購入する可能性の高いデジタル書籍に関する情報をユーザごとに選択する。ステップS2004において、情報提供部1811は、選択した情報を対応するユーザの携帯端末に送信する。
【0136】
<3.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る販売サーバでは、
・販売履歴管理DBにおいてユーザごとに格納されている販売履歴管理情報を解析し、各ユーザが次に購入または再購入する可能性の高いデジタル書籍を推定する構成とした。
・推定したデジタル書籍に関する情報を選択して、対応するユーザに送信する構成とした。
【0137】
これにより、販売業者では効果的なリコメンドを提供することが可能となる。
【0138】
[第3の実施形態]
上記第2の実施形態では、効果的なリコメンドを提供するために、販売履歴管理情報400を解析する場合について説明したが本発明はこれに限定されない。例えば、デジタル化のニーズを把握するために、買い取り業者170の店舗に設置された情報端末140において入力された情報を解析するようにしてもよい。
【0139】
例えば、ユーザが持ち込んだ書籍のうち、対応するデジタル書籍がないために買い取り業者170が買い取った書籍についての履歴を解析するようにしてもよい。また、対応するデジタル書籍がなかった書籍(買い取り業者170が買い取った書籍とユーザがそのまま持ち帰った書籍の両方)の総数を解析するようにしてもよい。これにより、例えばデジタル化のニーズの高い書籍を推測することが可能となる。
【0140】
[第4の実施形態]
上記第1乃至第3の実施形態では、携帯端末130に、ダウンロード要求を行うためのリーダアプリケーション131を別途配する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、デジタル書籍を新規購入するためのアプリケーションの一部に、リーダアプリケーション131の機能を含めるようにしてもよい。
【0141】
上記第1乃至第3の実施形態では、判定要求を行うにあたり、買い取り業者170の店舗に設置された情報端末140に特定情報を直接入力する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、書籍に付与されたバーコードを読み取るためのバーコードリーダを設置し、バーコードリーダにより読み取られた特定情報を情報端末140に入力する構成としてもよい。
【0142】
また、上記第1乃至第3の実施形態では、デジタル化要求を行うにあたり、買い取り業者170の店舗に設置された情報端末140にユーザIDを直接入力する構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザIDが記録されたRFID内蔵のカードからユーザIDを読み取るためのRFIDリーダを設置し、RFIDリーダにより読み取られたユーザIDを情報端末140に入力する構成としてもよい。
【0143】
また、上記第1乃至第3の実施形態では、販売サーバ110が有する販売サイト及び提供サイトにアクセスする際に必要なユーザIDを、ユーザ160が登録済みであることを前提として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザIDを登録していないユーザが書籍を持ち込む場合があることを想定し、買い取り業者170の店舗に設置された情報端末140において、ユーザIDを登録できるようにしてもよい。
【0144】
上記第1乃至第3の実施形態では、ユーザが所有する有体物として、書籍を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザが所有する有体物は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Video Disk)等であってもよい。この場合、ユーザは、所有する有体物に記録されたコンテンツに対応するデジタルコンテンツとして、音楽データや映像データをダウンロードすることができるようになる。
【0145】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。